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Title:
IMAGE PROCESSING DEVICE, IMAGE FORMING DEVICE, AND IMAGE PROCESSING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/081887
Kind Code:
A1
Abstract:
A granular sensation is reduced while suppressing concentration variations caused by the deviation between planes. When recording is performed at a pixel by M times of relative scanning of a recording head or relative scanning of M pieces of recording heads with respect to a recording medium, M pieces of multiple-valued image data are generated according to the number of divisions or a distribution ratio matched to the gradation value of the pixel, each of the M pieces of multiple-valued image data is quantized, and the recording is performed on the basis of the quantized pixel data. This enables the reduction of a delay in dot generation in a highlight section or of the deterioration of the granular sensation and the recording of an image resistant to the concentration variations.

Inventors:
FUJIMOTO YASUNORI (JP)
YANAI TOMOKAZU (JP)
MIYAZAKI SHINICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/073254
Publication Date:
July 02, 2009
Filing Date:
December 19, 2008
Export Citation:
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Assignee:
CANON KK (JP)
FUJIMOTO YASUNORI (JP)
YANAI TOMOKAZU (JP)
MIYAZAKI SHINICHI (JP)
International Classes:
B41J2/01; B41J2/52
Foreign References:
JP2001150701A2001-06-05
JP2000103088A2000-04-11
JP2006231736A2006-09-07
US20030025749A12003-02-06
Other References:
See also references of EP 2236297A4
Attorney, Agent or Firm:
TANI, Yoshikazu et al. (Akasaka 2-chome Minato-k, Tokyo 52, JP)
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Claims:
 記録媒体に対する記録ヘッドの複数回の相対移動によって前記記録媒体上の画素に記録を行うために、前記画素に対応する入力画像データを処理する画像処理装置であって、 
前記入力画像データに基づいて、前記複数回の相対移動に対応する複数の多値の画像データを生成する生成手段と、
 前記生成手段により生成された複数の多値の画像データのそれぞれに量子化処理を行うための量子化手段とを備え、
前記生成手段は、前記入力画像データの階調値が閾値よりも小さい階調値を有する画素の記録に使用可能な相対移動の回数が、前記入力画像データの階調値が閾値以上の階調値を有する画素の記録に使用可能な相対移動の回数よりも少なくなるように、前記複数の多値の画像データを生成することを特徴とする画像処理装置。
 記録媒体に対する複数の記録ヘッドの相対移動によって前記記録媒体上の画素に記録を行うために、前記画素に対応する入力画像データを処理する画像処理装置であって、 
前記入力画像データに基づいて、前記複数の記録ヘッドに対応する複数の多値の画像データを生成する生成手段と、
 前記生成手段により生成された複数の多値の画像データのそれぞれに量子化処理を行うための量子化手段とを備え、
前記生成手段は、前記入力画像データの階調値が閾値よりも小さい階調値を有する画素の記録に使用可能な記録ヘッドの数が、前記入力画像データの階調値が閾値以上の階調値を有する画素の記録に使用可能な記録ヘッドの数よりも少なくなるように、前記複数の多値の画像データを生成することを特徴とする画像処理装置。
 記録媒体に対する記録ヘッドの複数回の相対移動によって前記記録媒体上の画素に記録を行うために、当該画素に対応する入力画像データを処理する画像処理装置であって、 
前記入力画像データに基づいて、前記複数回の相対移動に対応する複数の多値の画像データを生成する生成手段と、
 前記生成手段により生成された複数の多値の画像データのそれぞれに量子化処理を行うための量子化手段とを備え、
 前記生成手段は、前記入力画像データの階調値が閾値よりも小さい場合には、当該入力画像データの階調値を分割せずに前記複数の多値の画像データを生成し、前記入力画像データの階調値が閾値以上の場合には、当該入力画像データの階調値を分割して前記複数の多値の画像データを生成することを特徴とする画像処理装置。
 記録媒体に対する複数の記録ヘッドの相対移動によって前記記録媒体上の画素に記録を行うために、当該画素に対応する入力画像データを処理する画像処理装置であって、 
前記入力画像データに基づいて、前記複数の記録ヘッドに対応する複数の多値の画像データを生成する生成手段と、
 前記生成手段により生成された複数の多値の画像データのそれぞれに量子化処理を行うための量子化手段とを備え、
前記生成手段は、前記入力画像データの階調値が閾値よりも小さい場合には、当該入力画像データの階調値を分割せずに前記複数の多値の画像データを生成し、前記入力画像データの階調値が閾値以上の場合には、当該入力画像データの階調値を分割して前記複数の多値の画像データを生成することを特徴とすることを特徴とする画像処理装置。
 記録媒体に対する記録ヘッドの複数回の相対移動によって前記記録媒体上の画素に記録を行うために、当該画素に対応する入力画像データを処理する画像処理装置であって、 
前記入力画像データの階調値に応じた分割数に従って前記入力画像データを分割することで、前記複数回の相対移動に対応する複数の多値の画像データを生成する生成手段と、
 前記生成手段により生成された複数の多値の画像データのそれぞれに量子化処理を行うための量子化手段とを備え、
閾値よりも小さい階調値を示す入力画像データの前記分割数は、前記閾値以上の階調値を示す入力画像データの前記分割数よりも小さいことを特徴とすることを特徴とする画像処理装置。
 記録媒体に対する複数の記録ヘッドの相対移動によって前記記録媒体上の画素に記録を行うために、当該画素に対応する入力画像データを処理する画像処理装置であって、 
前記入力画像データの階調値に応じた分割数に従って前記入力画像データを分割することで、前記複数の記録ヘッドに対応する複数の多値の画像データを生成する生成手段と、
 前記生成手段により生成された複数の多値の画像データのそれぞれに量子化処理を行うための量子化手段とを備え、
閾値よりも小さい階調値を示す入力画像データの前記分割数は、前記閾値以上の階調値を示す入力画像データの前記分割数よりも小さいことを特徴とすることを特徴とする画像処理装置。
 前記量子化手段は、前記生成手段によって生成された複数の多値の画像データに対して順次量子化処理を行うにあたり、先行して行われた量子化処理の結果に基づいて後続の量子化処理を行うことを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の画像処理装置。
 前記量子化手段は、前記先行して行われた量子化処理の結果に基づいて、後続の量子化処理の対象となる多値の画像データを補正するための補正データを求め、当該補正データにより補正された多値の画像データに対して後続の量子化処理を行うことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
 前記量子化手段は、前記先行して行われた量子化処理によってドットが形成されることが決定された画素に関して、前記後続の量子化処理によってドットが形成されることが決定される確率が下がるように、前記先行して行われた量子化処理の結果に基づいて前記後続の量子化処理を行うことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
 前記量子化処理は、誤差拡散処理あるいはディザ処理であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の画像処理装置。
 前記量子化手段により量子化処理が行われた画像データに従って前記記録ヘッドを駆動するための駆動手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像処理装置。
 コンピュータを、請求項1乃至11のいずれかに記載の画像処理装置として機能させるためのプログラム。
 記録媒体に対する記録ヘッドの複数回の相対移動によって前記記録媒体上の画素に記録を行うために、前記画素に対応する入力画像データを処理する画像処理方法であって、 
前記入力画像データに基づいて、前記複数回の相対移動に対応する複数の多値の画像データを生成する生成工程と、
 前記生成工程において生成された複数の多値の画像データのそれぞれに量子化処理を行うための量子化工程とを有し、
前記生成工程では、前記入力画像データの階調値が閾値よりも小さい階調値を有する画素の記録に使用可能な相対移動の回数が、前記入力画像データの階調値が閾値以上の階調値を有する画素の記録に使用可能な相対移動の回数よりも少なくなるように、前記複数の多値の画像データを生成することを特徴とする画像処理方法。
 記録媒体に対する複数の記録ヘッドの相対移動によって前記記録媒体上の画素に記録を行うために、前記画素に対応する入力画像データを処理する画像処理方法であって、 
前記入力画像データに基づいて、前記複数の記録ヘッドに対応する複数の多値の画像データを生成する生成工程と、
 前記生成工程において生成された複数の多値の画像データのそれぞれに量子化処理を行うための量子化工程とを備え、
前記生成工程では、前記入力画像データの階調値が閾値よりも小さい階調値を有する画素の記録に使用可能な記録ヘッドの数が、前記入力画像データの階調値が閾値以上の階調値を有する画素の記録に使用可能な記録ヘッドの数よりも少なくなるように、前記複数の多値の画像データを生成することを特徴とする画像処理方法。
 記録媒体に対する記録ヘッドの複数回の相対移動によって前記記録媒体上の画素に記録を行うために、当該画素に対応する入力画像データを処理する画像処理方法であって、 
前記入力画像データに基づいて、前記複数回の相対移動に対応する複数の多値の画像データを生成する生成工程と、
 前記生成工程において生成された複数の多値の画像データのそれぞれに量子化処理を行うための量子化工程とを備え、
前記生成工程では、前記入力画像データの階調値が閾値よりも小さい場合には、当該入力画像データの階調値を分割せずに前記複数の多値の画像データを生成し、前記入力画像データの階調値が閾値以上の場合には、当該入力画像データの階調値を分割して前記複数の多値の画像データを生成することを特徴とすることを特徴とする画像処理方法。
 記録媒体に対する複数の記録ヘッドの相対移動によって前記記録媒体上の画素に記録を行うために、当該画素に対応する入力画像データを処理する画像処理方法であって、 
前記入力画像データに基づいて、前記複数の記録ヘッドに対応する複数の多値の画像データを生成する生成工程と、
 前記生成工程において生成された複数の多値の画像データのそれぞれに量子化処理を行うための量子化工程とを備え、
前記生成工程では、前記入力画像データの階調値が閾値よりも小さい場合には、当該入力画像データの階調値を分割せずに前記複数の多値の画像データを生成し、前記入力画像データの階調値が閾値以上の場合には、当該入力画像データの階調値を分割して前記複数の多値の画像データを生成することを特徴とすることを特徴とする画像処理方法。
 記録媒体に対する記録ヘッドの複数回の相対移動によって前記記録媒体上の画素に記録を行うために、当該画素に対応する入力画像データを処理する画像処理方法であって、 
前記入力画像データの階調値に応じた分割数に従って前記入力画像データを分割することで、前記複数回の相対移動に対応する複数の多値の画像データを生成する生成工程と、
 前記生成工程において生成された複数の多値の画像データのそれぞれに量子化処理を行うための量子化工程とを備え、
閾値よりも小さい階調値を示す入力画像データの前記分割数は、前記閾値以上の階調値を示す入力画像データの前記分割数よりも小さいことを特徴とすることを特徴とする画像処理方法。
 記録媒体に対する複数の記録ヘッドの相対移動によって前記記録媒体上の画素に記録を行うために、当該画素に対応する入力画像データを処理する画像処理方法であって、 
前記入力画像データの階調値に応じた分割数に従って前記入力画像データを分割することで、前記複数の記録ヘッドに対応する複数の多値の画像データを生成する生成工程と、
 前記生成工程により生成された複数の多値の画像データのそれぞれに量子化処理を行うための量子化工程とを備え、
閾値よりも小さい階調値を示す入力画像データの前記分割数は、前記閾値以上の階調値を示す入力画像データの前記分割数よりも小さいことを特徴とすることを特徴とする画像処理方法。
Description:
画像処理装置、画像形成装置お び画像処理方法

 本発明は、記録媒体の単位領域に対する 録ヘッドの複数回の相対移動(相対走査)あ いは複数の記録ヘッドの相対移動(相対走査) によって当該単位領域に画像を形成するため に、単位領域に対応する画像データを処理す るための画像処理装置、画像形成装置および 画像処理方法に関する。

 複数の記録素子を備えた記録ヘッドを用 る記録方式の一例として、個々の記録素子 らインクを吐出して、記録媒体にドットを 成するインクジェット記録方式が知られて る。このようなインクジェット記録装置で 、その構成の違いからフルライン型とシリ ル型に分類することが出来る。

 フルライン型の記録装置では、複数の記 素子が記録媒体の幅に応じた分だけ配列さ た記録ヘッドを用いる。そして、記録ヘッ からインクを吐出させつつ、記録素子の配 方向とは交差する方向に記録媒体を搬送す ことにより、画像を形成する。このような ルライン型の記録装置は、比較的高速に画 を出力することが出来るので、オフィスユ スなどに好適である。

 一方、シリアル型の記録装置では、イン を吐出する記録ヘッドを走査させる記録主 査と、この記録主走査と交差する方向に記 媒体を搬送する搬送動作とを繰り返すこと よって、段階的に画像を形成する。このよ なシリアル型の記録装置は、比較的小型か 低コストに製造することが出来るので、パ ソナルユースやワイドフォーマットのプリ タに好適である。

 フルライン型であれシリアル型であれ、 数の記録素子が配列された記録ヘッドでは 個々の記録素子間で吐出量や吐出方向のば つきが生じる。そして、このようなばらつ が原因で、画像に濃度むらやスジが発生す ことがある。

 このような画像弊害を軽減するための技 として、マルチパス記録方式が知られてい 。マルチパス記録では、記録媒体の単位領 に記録すべき画像データを複数回の相対走 に対応した画像データに分割し、搬送動作 介在させた複数回の相対走査によって上記 割した画像データを順次記録することで、 位領域に記録すべき画像を完成させる。こ ようなマルチパス記録方式によれば、記録 子毎の吐出ばらつきに起因する画像弊害を 減することができる。その結果、一様で滑 かな画像を得ることが出来る。このような ルチパス記録は、マルチパス数、すなわち1 つの走査ラスタを記録するのに用いる記録素 子の数を多く設定するほど、その効果が高ま っていく。但し、マルチパス数を多くするほ ど記録速度も低下するので、シリアル型の記 録装置では、画像品位を重視する記録モード や記録速度を重視する記録モードのように、 マルチパス数の異なる複数の記録モードを予 め用意していることが多い。

 なお、上記マルチパス記録方式は、フル イン型の記録装置にも応用することが出来 。すなわち、図1のように、記録媒体の搬送 方向に沿って同色インクに対し複数列ずつの 記録素子列を配備しておけば、搬送方向に延 びるラスタ配列するラインを複数の記録素子 で分担して記録することが出来る。結果、個 々の記録素子間で吐出ばらつきが生じたとし ても、その影響を軽減することが出来る。

 ところで、このようなマルチパス記録を う際、シリアル型では個々の記録走査、フ ライン型では個々の記録ヘッドに対して、 像データを分配する必要が生じる。従来、 のような分配は、ドットの記録を許容する 録許容画素(1)とドットの記録を許容しない 記録許容画素(0)とが配列されたマスクパタ ンを用いて行われていることが多かった。

 図13は、2パスのマルチパス記録で使用可 なマスクパターンの一例を示した模式図で る。ここで、黒で示した領域は記録許容画 (1)、白で示した領域は非記録許容画素(0)を しており、1801は1パス目の記録走査で使用 るマスクパターン、1802は2パス目の記録走査 で使用するマスクパターンをそれぞれ示して いる。また、1801のパターンと1802のパターン 互いに補完の関係を有している。

 このようなマスクパターンと2値の画像デ ータとの間で論理積演算を行うことにより、 上記2値の画像データを各記録走査で記録す き2値の画像データに分割する。例えば、図2 に示されるように、単位領域に記録すべきド ットを示す画像データを図13に示されるマス パターン(1801,1802)によって分割することに り、1パス目用分割画像データと2パス目用分 割画像データを生成する。このように、互い に補完の関係を有するマスクパターンを用い て行うデータ分割方法(マスク分割法)では、 なる走査に対応した2値の画像データ同士も 補完関係を有しているため、異なる走査で記 録されるドット同士が重なる割合が低い。

 ところで、このようなマルチパス記録が 用されつつも、より高画質な画像が要求さ る昨今、記録走査単位あるいはノズル列(記 録素子列)単位の記録位置(レジストレーショ )のずれに起因する濃度変化や濃度むらが新 たに問題視されるようになってきている。な お、記録走査単位あるいは記録素子列単位の 記録位置のずれは、記録媒体と吐出口面の距 離(紙間)の変動、記録媒体の搬送量の変動な によって引き起こされる。

 例えば、図2を参照し、先行の記録走査で 記録されるドット(○)のプレーンと、後続の 録走査で記録されるドット(◎)のプレーン 、主走査方向または副走査方向のいずれか 1画素分ずれた場合を考える。このとき、先 の記録走査で記録されるドット(○)と後続 記録走査で記録されるドット(◎)は完全に重 なり合い、白紙の領域が露出して、画像濃度 が低下する。1画素分まで大きくずれなくて 、隣接するドット同士の距離や重なり量が わると、白紙領域に対するドットの被覆率 変動し、この被覆率の変動が画像濃度の変 を引き起こす。そして、このような画像濃 の変動が、濃度むらとなって認識されるの ある。

 従って、より高画質な画像が要求される 今、様々な記録条件の変動に伴って起こる レーン間の記録位置ずれにも対抗できるよ な、マルチパス記録時の画像データの処理 法が求められている。以下、いかなる記録 件の変動に起因するにせよ、その変動に伴 プレーン間の記録位置ずれによって引き起 される濃度変化や濃度むらへの耐性を、本 細書では「ロバスト性」と称することとす 。

 特許文献1には、ロバスト性を高めるため の画像データの処理方法が開示されている。 同文献によれば、様々な記録条件の変動に伴 って引き起こされる画像濃度の変動は、異な る記録走査に対応する2値の画像データが互 に完全な補完関係にあることに起因するこ に着目している。そして、上記補完関係が 減されるように異なる記録走査に対応した 像データを生成すれば、「ロバスト性」に れたマルチパス記録を実現できる、と認識 ている。そのために、特許文献1では、画像 ータを2値化前の多値データの状態で分割し 、分割後の多値データをそれぞれ独立に2値 している。これにより、異なる記録走査に 応した異なるプレーンの画像データ同士が いにずれて記録されても大きな濃度変動が こらないようにしている。

 図3は、特許文献1に記載のデータ分割を 明するための図である。まず、単位領域に 録すべき多値の画像データ(図3(A)参照)は、1 ス目で記録すべき多値のデータ(図3(D)参照) 2パス目で記録すべき多値のデータ(図3(E)参 )に分割される。次いで、夫々の多値データ は個別に2値化され((図3(F)(G)参照)、1パス目で 記録すべき2値のデータ(図3(H)参照)と2パス目 記録すべき2値のデータ(図3(I)参照)が生成さ れる。最後に、これら2値のデータに従って 録ヘッドからインクが吐出される。図3(H)お び(I)から理解できるように、上述のように て生成された1パス目の2値データと2パス目 2値データとは完全な補完関係になっていな い。従って、1パス目と2パス目とで、ドット 士が重なる箇所(2つのプレーンに“1”が存 する画素)とドット同士が重ならない箇所(1 のプレーンだけに“1”が存在する画素)と 並存することになる。

 図4は、特許文献1の方法に従って記録さ たドットの記録媒体上での配列状態を示し 図である。図において、黒丸21は1パス目で 録されるドット、白丸22は2パス目で記録さ るドット、ハッチングで示した丸23は1パス と2パス目によって重ねて記録されるドット 、それぞれ示している。この例では、1パス 目と2パス目との間の補完関係が不完全なた 、完全に補完の関係にある図2の場合とは異 り、2つのドットが重複する部分やドットが 1つも記録されない部分(白紙領域)が存在する 。

 ここで、図2の場合と同じように、1パス で記録されるドットと、2パス目で記録され ドットが、主走査方向または副走査方向の ずれかに1画素分ずれた場合を考える。この 場合、位置ズレが生じなければ重ならなかっ たはずの1パス目のドットと2パス目のドット 重なってしまう反面、位置ズレがなければ 来重なるはずだったドット23が重ならなく る。よって、ある程度の広さを持つ領域で 断すれば、白紙領域に対するドットの被覆 はさほど変動せず、画像濃度の変化も少な 。すなわち、特許文献1の方法を採用すれば 記録媒体と吐出口面の距離(紙間)の変動、 録媒体の搬送量の変動が発生しても、これ に伴う画像濃度の変動を抑制することがで る。

 更に、特許文献2には、特許文献1のよう 、多値の画像データの状態で複数の記録走 あるいは複数の記録素子列に画像データを 配しながらも、そのデータの分配率を画素 位置に基づいて異ならせる技術が開示され いる。同文献によれば、主走査方向の位置 対し、直線的、周期的、正弦波的、あるい 高周波および低周波の合成波的に分配率を 化させることによって、マルチパス記録に けるバンディングや色むらを抑制する効果 説明されている。

 しかしながら、特許文献1や特許文献2の 法(多値データ分割法)を採用した場合であっ ても、画像データの階調値が低い場合(画像 度が低い場合)には、出力画像に弊害が現れ 場合があることを本発明者らは見出した。 下、その弊害について具体的に説明する。

 図5Aは、画像データを多値データの状態 2つのプレーンに分割してから誤差拡散法に って2値化した場合の画像処理およびドット の記録状態を示した図である。また、図5Bは プレーン分割を行わずにそのまま2値化した 場合における画像処理およびドットの記録状 態を図である。ここで、オリジナル画像50は 0~255で表される階調値のうち、比較的低い 調値11/255を有する一様なハーフトーン画像 あるとする。図5Aで示す特許文献1の方法に れば、オリジナル画像50は多値の状態で、た とえば階調値5/255と階調値6/255をそれぞれ有 る2つのプレーン51aおよび51bに分割される。 の後、それぞれのプレーンに対し誤差拡散 による2値化処理が施され、2値プレーン画 52aおよび52bが得られる。これら2プレーン52a よび52bを重ねて記録した結果が、出力画像5 3となる。

 一方、図5Bは、プレーンの分割を行わず そのまま誤差拡散法によって2値化した場合 画像処理および記録状態を示した図である オリジナル画像50は、プレーン分割される となく、階調値(11/255)の状態で誤差拡散法に よる2値化処理が行われ、出力画像54となる。

 ここで、出力画像53と54を比較するに、出 力画像53の領域の上端部には、出力画像54に べてより多くの空白部分が存在することが かる。これは、重ね合わせられる以前の2つ プレーン画像52aおよび52bのどちらともが、 像領域の上端部にドットが配置されていな ことに起因し、このようなドット配置は誤 拡散処理を採用した場合の特徴ともなって る。

 誤差拡散法によって2値化処理を行う場合 、個々の画素にドットを記録するか記録しな いかは、注目する画素の階調値が所定の閾値 (例えば128)よりも高いか低いかによって決ま 。具体的には、階調値が閾値よりも高い場 には記録(255)、低い場合には非記録(0)と定 られる。そして、個々の注目画素で発生す 出力値と入力値の誤差を、まだ2値化されて ない周辺の画素へと振り分けていくことに り、ある程度の範囲での濃度を2値化処理前 と2値化処理後とで保存するようにしている このとき、比較的階調値が低い一様な画像 場合には、誤差が累積されて閾値を超える うになるまで、多くの画素の2値化処理が行 れることになる。一般に、注目画素は、左 から右側へ、上側から下側へと移動してい ので、最初のドットが記録される位置は、 5Aのように上端部から距離をおいた位置に ってしまうのである。そして、個々の画素 階調値が低いほど(画素の濃度が低いほど)、 誤差も僅かずつしか累積されないため、上端 部からの距離は大きくなる。以下、このよう な記録画素の発生が遅れる現象を本明細書で は「ドット生成遅延」と称することとする。

 つまり、図5Aにおいては、階調値11の入力 画像50を2つのプレーンに分割したことが、図 5Bの場合に比べて、ドット生成遅延を進ませ 上端部の空白部分を大きくしてしまってい のである。そして、出力画像53と出力画像54 を比較すると分かるように、このようなドッ ト生成遅延はドットの好適な分散を抑え、画 像の一様性を損なわせる結果となる。この現 象は、2パスより多いパス数で記録する場合 も同様である。

 一方、特許文献1に開示されているような 複数のプレーン間で2値データに相関関係を たせない構成においては、階調値が低い領 で、かえって粒状感が悪化してしまう場合 ある。例えば再度図5Aおよび5Bを参照するに 2値プレーン画像52aおよび52bは、互いに相関 を持たず独立に2値化されているので、これ を合成した画像53においては、複数のドット が重複したり隣接したりする箇所が所々存在 している。よって、全てのドットが誤差を拡 散しながら、一様に分散している出力画像54 比べて、ドットの塊が目立ち、粒状感が悪 してしまう。

 このような粒状感の悪化は、複数のプレ ン間で2値データに補完関係のような相関を 持たせないことが原因であり、2値化処理の 法に因るものではない。よって、図5Aおよび 5Bに示した誤差拡散法以外の2値化処理方法を 採用した場合であっても、上記弊害は引き起 こされる。例えば、ディザマトリクス法にお いて、比較的類似したマトリクスを使用した 場合には、複数のプレーン間で互いにドット が重複する確率も高くなり、粒状感をより一 層悪化させる。

 特許文献1に記載の多値データ分割法は、 ドット同士の重なり状態が被覆率に大きく影 響する階調値、例えば、被覆率30%~60%程度の 調値の場合に、その効果が現れやすい。図5A および5Bで示したような低い階調値の画像で 、比較的ドットの間の距離が大きく、プレ ン間のずれが急激な濃度変動を起こさない で、その効果は発揮されにくい。また、低 階調値の画像では、ドットがまばらで互い 距離が大きいので、主走査方向に並ぶドッ が同じ記録素子によって記録されても、ス などの画像弊害は確認されにくい。すなわ 、低い階調値の画像ではマルチパス記録自 の効果も現れにくいのである。

 その一方で、低い階調値の画像ではドッ の分散性や粒状感が重視されることが多く 図5Aに示したドット生成遅延や複数ドット 凝集は、分散性や粒状感を劣化させる要因 なる。

 本発明は、上記問題点を解決するために されたものであり、その目的とするところ 、プレーン間のずれに起因する濃度変動を えつつ、粒状感を抑制することである。

特開平2000-103088号公報

特開平2006-231736号公報

 このような目的を達成するために、請求 1に記載の発明は、記録媒体に対する記録ヘ ッドの複数回の相対移動によって前記記録媒 体上の画素に記録を行うために、前記画素に 対応する入力画像データを処理する画像処理 装置であって、前記入力画像データに基づい て、前記複数回の相対移動に対応する複数の 多値の画像データを生成する生成手段と、前 記生成手段により生成された複数の多値の画 像データのそれぞれに量子化処理を行うため の量子化手段とを備え、前記生成手段は、前 記入力画像データの階調値が閾値よりも小さ い階調値を有する画素の記録に使用可能な相 対移動の回数が、前記入力画像データの階調 値が閾値以上の階調値を有する画素の記録に 使用可能な相対移動の回数よりも少なくなる ように、前記複数の多値の画像データを生成 することを特徴とする。

 請求項2に記載の発明は、記録媒体に対す る複数の記録ヘッドの相対移動によって前記 記録媒体上の画素に記録を行うために、前記 画素に対応する入力画像データを処理する画 像処理装置であって、前記入力画像データに 基づいて、前記複数の記録ヘッドに対応する 複数の多値の画像データを生成する生成手段 と、前記生成手段により生成された複数の多 値の画像データのそれぞれに量子化処理を行 うための量子化手段とを備え、前記生成手段 は、前記入力画像データの階調値が閾値より も小さい階調値を有する画素の記録に使用可 能な記録ヘッドの数が、前記入力画像データ の階調値が閾値以上の階調値を有する画素の 記録に使用可能な記録ヘッドの数よりも少な くなるように、前記複数の多値の画像データ を生成することを特徴とする。

 請求項3に記載の発明は、記録媒体に対す る記録ヘッドの複数回の相対移動によって前 記記録媒体上の画素に記録を行うために、当 該画素に対応する入力画像データを処理する 画像処理装置であって、前記入力画像データ に基づいて、前記複数回の相対移動に対応す る複数の多値の画像データを生成する生成手 段と、前記生成手段により生成された複数の 多値の画像データのそれぞれに量子化処理を 行うための量子化手段とを備え、前記生成手 段は、前記入力画像データの階調値が閾値よ りも小さい場合には、当該入力画像データの 階調値を分割せずに前記複数の多値の画像デ ータを生成し、前記入力画像データの階調値 が閾値以上の場合には、当該入力画像データ の階調値を分割して前記複数の多値の画像デ ータを生成することを特徴とする。

 請求項4に記載の発明は、記録媒体に対す る複数の記録ヘッドの相対移動によって前記 記録媒体上の画素に記録を行うために、当該 画素に対応する入力画像データを処理する画 像処理装置であって、前記入力画像データに 基づいて、前記複数の記録ヘッドに対応する 複数の多値の画像データを生成する生成手段 と、前記生成手段により生成された複数の多 値の画像データのそれぞれに量子化処理を行 うための量子化手段とを備え、前記生成手段 は、前記入力画像データの階調値が閾値より も小さい場合には、当該入力画像データの階 調値を分割せずに前記複数の多値の画像デー タを生成し、前記入力画像データの階調値が 閾値以上の場合には、当該入力画像データの 階調値を分割して前記複数の多値の画像デー タを生成することを特徴とする。

 請求項5に記載の発明は、記録媒体に対す る記録ヘッドの複数回の相対移動によって前 記記録媒体上の画素に記録を行うために、当 該画素に対応する入力画像データを処理する 画像処理装置であって、前記入力画像データ の階調値に応じた分割数に従って前記入力画 像データを分割することで、前記複数回の相 対移動に対応する複数の多値の画像データを 生成する生成手段と、前記生成手段により生 成された複数の多値の画像データのそれぞれ に量子化処理を行うための量子化手段とを備 え、閾値よりも小さい階調値を示す入力画像 データの前記分割数は、前記閾値以上の階調 値を示す入力画像データの前記分割数よりも 小さいことを特徴とする。

 請求項6に記載の発明は、記録媒体に対す る複数の記録ヘッドの相対移動によって前記 記録媒体上の画素に記録を行うために、当該 画素に対応する入力画像データを処理する画 像処理装置であって、前記入力画像データの 階調値に応じた分割数に従って前記入力画像 データを分割することで、前記複数の記録ヘ ッドに対応する複数の多値の画像データを生 成する生成手段と、前記生成手段により生成 された複数の多値の画像データのそれぞれに 量子化処理を行うための量子化手段とを備え 、閾値よりも小さい階調値を示す入力画像デ ータの前記分割数は、前記閾値以上の階調値 を示す入力画像データの前記分割数よりも小 さいことを特徴とする。

 請求項13記載の発明は、記録媒体に対す 記録ヘッドの複数回の相対移動によって前 記録媒体上の画素に記録を行うために、前 画素に対応する入力画像データを処理する 像処理方法であって、前記入力画像データ 基づいて、前記複数回の相対移動に対応す 複数の多値の画像データを生成する生成工 と、前記生成工程において生成された複数 多値の画像データのそれぞれに量子化処理 行うための量子化工程とを有し、前記生成 程では、前記入力画像データの階調値が閾 よりも小さい階調値を有する画素の記録に 用可能な相対移動の回数が、前記入力画像 ータの階調値が閾値以上の階調値を有する 素の記録に使用可能な相対移動の回数より 少なくなるように、前記複数の多値の画像 ータを生成することを特徴とする。

 請求項14に記載の発明は、記録媒体に対 る複数の記録ヘッドの相対移動によって前 記録媒体上の画素に記録を行うために、前 画素に対応する入力画像データを処理する 像処理方法であって、前記入力画像データ 基づいて、前記複数の記録ヘッドに対応す 複数の多値の画像データを生成する生成工 と、前記生成工程において生成された複数 多値の画像データのそれぞれに量子化処理 行うための量子化工程とを備え、前記生成 程では、前記入力画像データの階調値が閾 よりも小さい階調値を有する画素の記録に 用可能な記録ヘッドの数が、前記入力画像 ータの階調値が閾値以上の階調値を有する 素の記録に使用可能な記録ヘッドの数より 少なくなるように、前記複数の多値の画像 ータを生成することを特徴とする。

 請求項15に記載の発明は、記録媒体に対 る記録ヘッドの複数回の相対移動によって 記記録媒体上の画素に記録を行うために、 該画素に対応する入力画像データを処理す 画像処理方法であって、前記入力画像デー に基づいて、前記複数回の相対移動に対応 る複数の多値の画像データを生成する生成 程と、前記生成工程において生成された複 の多値の画像データのそれぞれに量子化処 を行うための量子化工程とを備え、前記生 工程では、前記入力画像データの階調値が 値よりも小さい場合には、当該入力画像デ タの階調値を分割せずに前記複数の多値の 像データを生成し、前記入力画像データの 調値が閾値以上の場合には、当該入力画像 ータの階調値を分割して前記複数の多値の 像データを生成することを特徴とする。

 請求項16に記載の発明は、記録媒体に対 る複数の記録ヘッドの相対移動によって前 記録媒体上の画素に記録を行うために、当 画素に対応する入力画像データを処理する 像処理方法であって、前記入力画像データ 基づいて、前記複数の記録ヘッドに対応す 複数の多値の画像データを生成する生成工 と、前記生成工程において生成された複数 多値の画像データのそれぞれに量子化処理 行うための量子化工程とを備え、前記生成 程では、前記入力画像データの階調値が閾 よりも小さい場合には、当該入力画像デー の階調値を分割せずに前記複数の多値の画 データを生成し、前記入力画像データの階 値が閾値以上の場合には、当該入力画像デ タの階調値を分割して前記複数の多値の画 データを生成することを特徴とする。

 請求項17に記載の発明は、記録媒体に対 る記録ヘッドの複数回の相対移動によって 記記録媒体上の画素に記録を行うために、 該画素に対応する入力画像データを処理す 画像処理方法であって、前記入力画像デー の階調値に応じた分割数に従って前記入力 像データを分割することで、前記複数回の 対移動に対応する複数の多値の画像データ 生成する生成工程と、前記生成工程におい 生成された複数の多値の画像データのそれ れに量子化処理を行うための量子化工程と 備え、閾値よりも小さい階調値を示す入力 像データの前記分割数は、前記閾値以上の 調値を示す入力画像データの前記分割数よ も小さいことを特徴とする。

 請求項18に記載の発明は、記録媒体に対 る複数の記録ヘッドの相対移動によって前 記録媒体上の画素に記録を行うために、当 画素に対応する入力画像データを処理する 像処理方法であって、前記入力画像データ 階調値に応じた分割数に従って前記入力画 データを分割することで、前記複数の記録 ッドに対応する複数の多値の画像データを 成する生成工程と、前記生成工程により生 された複数の多値の画像データのそれぞれ 量子化処理を行うための量子化工程とを備 、閾値よりも小さい階調値を示す入力画像 ータの前記分割数は、前記閾値以上の階調 を示す入力画像データの前記分割数よりも さいことを特徴とする。 

図1は、本発明の実施例でフルライン型 のインクジェット記録装置の内部構成を説明 するための概略図である。 図2は、2値の画像データを図13のマスク パターンによって2つの記録走査に対応した 割画像データに分割した結果を示した図で る。 図3は、特許文献1に記載のデータ分割 理を示す模式図である。 図4は、特許文献1の方法に従って記録 れたドットの記録媒体上での配列状態を示 た図である。 図5Aは、画像データを多値データの状 で2つのプレーンに分割してから2値化した 録状態を示す図である。 図5Bは、プレーン分割を行わずにその ま2値化した場合における、画像処理および ドットの記録状態を示す図である。 図6は、実施例1の記録装置が実行する 像処理の工程を説明するためのブロック図 ある。 図7は、実施例1の画像分割部103が実行 る個々の画素に対する処理を説明するため フローチャートである。 図8は、実施例2で使用するフルライン のインクジェット記録装置の内部構成を説 するための概略図である。 図9は、実施例2の画像分割部103が実行 る個々の画素に対する処理を説明するため フローチャートである。 図10は、実施例4の記録装置が実行する 画像処理の工程を説明するためのブロック図 である。 図11Aは、制約情報演算部208が、2値化 208から出力された第1のプレーン用の2値デ タに対し、フィルタ演算する際に使用する 数を示す図である。 図11Bは、制約情報演算部208が、2値化 208から出力された第1のプレーン用の2値デ タに対し、フィルタ演算する際の演算結果 示す図である。 図12は、2値化部208からの出力結果と、 この出力結果に対して図12のフィルタ処理を った後の結果を示すイメージ図である。 図13は、2パスのマルチパス記録で使用 可能なマスクパターンの一例を示した模式図 である。 図14は、本発明で適用可能なシリアル のインクジェット記録装置の内部構成を説 するための概略図である。 図15は、2パスマルチパス記録の様子を 示した図である。 図16Aは、2値化部104で誤差拡散処理を う際の周囲画素に対する拡散係数を示した 差分配マトリクスの一例を表す図である。 図16Bは、2値化部104で誤差拡散処理を う際の周囲画素に対する拡散係数を示した 差分配マトリクスの一例を表す図である。 図17は、実施例1の画像処理のイメージ を示す模式図である。

 以下、図面を参照して本発明の実施例を 細に説明する。以下に説明する実施例は、 ンクジェット記録装置を例にしているが、 発明は、インクヘット記録装置に限られる のではない。ドットを形成するための記録 ッドと記録媒体との相対移動中に、記録ヘ ドによって記録媒体に画像を記録する方式 装置であれば、インクジェット記録装置以 の装置でもその効果を発揮することができ 用可能である。

 ここで、本明細書における用語について 義をする。まず、「相対走査(相対移動)」 は、フルライン型の記録装置の場合、記録 ッドに対して記録媒体を相対的に移動(搬送) させる動作を指す。一方、シリアル型の記録 装置の場合、記録媒体に対して記録ヘッドを 相対的に移動(走査)させる動作を指す。

 また、「マルチパス記録」とは、記録媒 の単位領域に対する記録ヘッドの複数回の 対走査あるいは複数の記録ヘッド(記録素子 )の相対走査によって、上記単位領域に記録 べき画像を完成させる記録方式を指す。つ り、下記実施例1のように、複数の記録ヘッ (記録素子)に対して記録媒体が1回だけ搬送 せる場合も、便宜上、「マルチパス記録」 称する。ここで、「マルチパス数(M)」とは 上記単位領域に対する同色の記録ヘッド(同 色の記録素子)の相対移動の回数を指す。Mは2 以上の整数であり、M=2であれば2パス記録と り、M=4であれば4パス記録となる。単位領域 対してS個の同色記録ヘッド(S個の同色記録 子)がT回相対移動する場合、M=S×Tとなる。 えば、実施例5のように、単位領域に対して1 つの同色記録ヘッド(1つの同色記録素子)が2 相対移動する場合には、S=1、T=2となるので M=2となる。また、実施例1のように、単位領 に対して2つの同色記録ヘッド(2つの同色記 素子)が1回相対移動する場合には、S=2、T=1 なるので、やはりM=2となる。M(Mは2以上の整 )パスのマルチパス記録の場合、単位領域に 対応した多値の画像データに基づいて、マル チパスの回数Mに対応するM個のプレーンの画 データが生成される。そして、これらM個の プレーンの画像データの夫々が、Mパスの夫 において記録されることになる。

 また、記録媒体の「単位領域」とは、所 数(ここで、所定数は1以上の整数)の画素で 成される領域を指す。なお、画素とは、多 データによって階調表現可能な最小単位に 当する領域を指す。

 また、「プレーン」とは、記録ヘッドと 録媒体との1回の相対移動に対応した画像デ ータの集合を指す。従って、異なる相対移動 毎に異なるプレーンが対応する。また、同色 インクに対応する記録ヘッド(記録素子群)が 数存在する場合、異なるヘッド(記録素子群 )毎に異なるプレーンが対応することになる

 (実施例1)
 図1は、本実施例で使用するフルライン型の インクジェット記録装置の内部構成を説明す るための概略図である。記録媒体Pは、給紙 ーラ705および補助ローラ706によって給紙さ た後、搬送ローラ704および補助ローラ703の 向に搬送され、これら2対のローラに挟持さ ながら矢印で示す搬送方向に搬送される。 のような記録媒体の搬送動作中に記録ヘッ 105の記録素子からインクが吐出され、記録 体に画像が記録される。この記録媒体の搬 動作が、記録媒体と記録ヘッドの相対走査( 相対移動)に該当する。

 記録ヘッド105は、ブラック(Bk)、シアン(C) 、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)のフルライン タイプの記録ヘッドが、図のように各色2列 つ搬送方向に沿って並列配置されている。 た、各記録ヘッドには、搬送方向と直交す 方向に沿って複数の記録素子が配列されて る。Bk、C、MおよびYのそれぞれの画像データ はそれぞれ2つのプレーンに分割され、搬送 向に連なる1画素幅の領域(単位領域)には、 色2つの記録ヘッド(2種類の記録素子)によっ ドットが記録される。このように本実施例 は、記録ヘッドと記録媒体との1回の相対移 動中に、1画素幅の領域(単位領域)に記録すべ き画像データを、同色インクを吐出するため の2つの記録ヘッドで分担して記録する2パス 録を実行する。

 図6は、本実施例の記録装置が実行する画 像処理の工程を説明するためのブロック図で ある。例えば外部に接続されたホスト装置な どから記録すべき画像データが受信されると 、当該画像データは記録装置内のメモリバッ ファ101に格納される。このときの画像データ は、1画素につき例えば8bit256階調で表現され 多値の輝度データ(R,G,B)となっている。メモ リバッファ101に格納された輝度データは、そ の後1画素ずつCMYK変換部102に転送され、記録 置が使用するインク色に対応した多値(例え ば8bit256階調)の濃度データに変換される。

 画像分割部103は、各画素の画像データの 調値に応じた分割数あるいは配分比に従っ 、CMYK変換部102より入力された濃度データ( 力画像データ)から、各色2つの記録ヘッドに 対応する2つのプレーンの多値データを生成 る。 

 図7は、本実施例の画像分割部103が実行す る個々の画素に対するプレーン分割工程を説 明するためのフローチャートである。画像分 割部103は、ステップS1において、処理対象の 目画素の階調値(濃度値)が閾値n以上である 否かを判断する。なお、階調値(濃度値)は その値が高いほど、高い濃度を示す。注目 素の階調値が閾値n以上であると判断された 合、ステップS2へ進み、画像データの階調 は第1の記録ヘッド用のプレーンと第2の記録 ヘッド用のプレーンとに2分割される。つま 、第1プレーン:第2プレーン=1:1という配分比 従って、多値画像データが2分割されて2プ ーン分のデータ生成が行われる。一方、画 の階調値が閾値n未満であると判断された場 、ステップS3へ進み、画像データの階調値 全てが第1の記録ヘッド用のプレーンに振り けられ、第2の記録ヘッド用のプレーンへは 階調値0が振り分けられる。つまり、第1プレ ン:第2プレーン=1:0という配分比に従って、 値画像データが分割されずに2プレーン分の データ生成が行われる。このように画像分割 部103では、閾値以上の階調値を示す画素(高 調画素)に関しては、その高階調画素が2つの 記録ヘッドで記録される確率が高くなるよう に、上述した配分比(1:1)に従って2プレ-ン分 画像データが生成される。一方、閾値未満 階調値を示す画素(低階調画素)に関しては、 その低階調画素が1つの記録ヘッドで記録さ る確率が高くなるように、上述した配分比(1 :0)に従って、2プレ-ン分の画像データが生成 れる。

 図6に戻るに、画像分割部103によって生成 された多値の画像データは、プレーン毎に、 2値化部104によって2値化処理が施される。こ 値化処理の方法は、公知の誤差拡散法であ ても良いし、ディザマトリクス法であって 構わない。但し、これら2つのプレーン間で 2値化処理のやり方を異ならせる方が好まし 、特に、後述する図17に示されるように2個 プレーンを重ねた場合にドット同士が重な 箇所とドット同士が重ならない箇所とが並 するように2値化処理を行うことが好ましい 例えば2値化処理として誤差拡散処理を用い るのであれば、閾値や誤差分配マトリクスを 異ならせるなどして、同じ階調値の画像デー タが入力されても、2値化処理の結果が同値 ならないように配慮することが望ましい。 えば、一方のプレーンに対する誤差拡散処 では図16Aのような誤差分配マトリクスを用 、他方のプレーンに対する誤差拡散処理で 図16Bのような誤差分配マトリクスを用いる とで、プレーン間でのドット配置を異なら ることができる。また、一方のプレーンと 方のプレーンとで異なるディザマトリクス 用いることでも、プレーン間でのドット配 を異ならせることができる。更に、一方の レーンではディザマトリクス法を採用し、 方のプレーンでは誤差拡散法を採用するこ でも、プレーン間でのドット配置を異なら ることができる。 

 図17は、図5における画像分割部103および2 値化部104によって実行される画像処理の具体 例を示した模式図である。画像分割部103は、 上述した分割数あるいは配分比と多値画像デ ータの階調値に従って、5画素×3画素で構成 れる単位領域に記録すべき多値の画像デー 15001 を分割する。すなわち、閾値以上の階 値を示す多値画像データに関しては、上述 た配分比(1:1)に従って、第1プレーンの多値 ータと第2プレーンの多値データに分割され る。なお、多値画像データの値が奇数の場合 、完全に1:1に分割できないが、ほぼ1:1に分割 される。例えば、階調値が127の場合、第1プ ーンに64が配分され、第2プレーンに63が配分 される。一方、閾値未満の階調値を示す多値 画像データに関しては、その多値画像データ の階調値がそのまま第1プレーンに配分され 第2プレーンには0が配分される。これにより 、多値の画像データ15001から、第1プレーンの 多値の画像データ15002と第2プレーンの多値の 画像データ15003とが生成される。

 次いで、2値化処理部104では、画像分割部 104によって生成された多値の画像データ(15002 および15003)それぞれに対して、誤差拡散方法 による2値化処理を行う。これにより、第1プ ーンの2値の画像データ15004と第2プレーンの 2値の画像データ15005とが生成される。詳しく は、第1プレーンの多値データ(15002)に対して 図16Aで示される誤差分配マトリックスAを用 いて誤差拡散処理を行うことにより、第1プ ーンの2値の画像データ15004が生成される。 た、第2プレーンの多値データ15003に対して 図16Bで示される誤差分配マトリックスBを用 て誤差拡散処理を行うことにより、第2プレ ーンの2値の画像データ15005が生成される。な お、図16Aまたは図16B中の*は注目画素を表す

 以上の処理によれば、2個のプレーン(15004 および15005)を重ねた場合に、ドット同士が重 なる箇所(両方のプレーンに“1”が存在する 素)とドット同士が重ならない箇所(一方の レーンだけに“1”が存在する画素)とを並存 させることができる。より詳しくは、中濃度 画像部においてはドット同士が重なる箇所を ある程度発生させる一方で、低階調画像部に おいてはドット同士が重ならないようにして いる。従って、図4を用いて説明したように 記録媒体と吐出口面の距離の変動や記録媒 の搬送量の変動等に伴って記録位置ズレが じたとしても、画像の濃度変動を抑制でき ことに加え、ハイライト部での粒状性を低 抑えることができる。

 再度図6に戻るに、上述のように、2値化 104よって2値化された2つのプレーン分の画像 データは、それぞれのプレーンに相当するプ リントバッファ106に一端格納される。その後 、それぞれのプリントバッファから相対走査 中に画像データを読み出し、読み出した画像 データに従って同色インクに対応する2個の 録ヘッド105によってインクの吐出が行われ 。

 以上説明したように本実施例によれば、 素の階調値に応じてその画素の記録に使用 能な記録ヘッドの数が異なるように、階調 に対応付けられた分割数あるいは配分比に って、記録ヘッドの個数に対応する多値の 像データを生成する。より詳しくは、閾値n よりも階調値(濃度値)が高い画素(中濃度画像 領域)に関しては、2つの記録ヘッドによる記 が可能なようにデータ分割を行う。これに り、ロバスト性に優れた一様な画像を得る とができる。その一方で、閾値nよりも階調 値(濃度値)が低い画素(ハイライト領域)に関 ては、1つの記録ヘッドによる記録が可能な うにデータ分割せずにデータ生成を行う。 れより、図5Aを用いて説明したようなドッ 生成遅延や複数のドットの重複に起因する 状感の悪化が抑制される。すなわち、本実 例によれば、いかなる階調値の画像を記録 る場合であっても、一様で粒状感のない好 な画像を出力することが出来る。

 なお、図7では、閾値n未満の階調値につ て、第1の記録ヘッド用のプレーンにデータ 分配するようにしたが、第1の記録ヘッド用 のプレーンではなく第2の記録ヘッド用のプ ーンにデータを分配してもよい。また、ペ ジごとや、吐出回数などに応じて第1と第2の 記録ヘッドを切り替える構成にしてもよい。

 さらに、階調値が閾値n以上であった場合 でも、必ずしも2つのプレーンに均等にデー を分割する必要はない。例えば、7:3あるい 6:4等のように異なる分配率に従ってデータ 割を行うようにしてもよい。また、特許文 2に開示されているように記録画素の位置に じて、二つのプレーンへの配分比を周期的 異ならせるようにしてもよい。

 また、本実施例では、同色について2つの 記録ヘッドを採用しているが、採用する記録 ヘッドの数は2個に限られるものではなく、M (Mは2以上の整数)であればよい。同色インク についてM個の記録ヘッドを用いる場合、画 分割部103では、多値の画像データの階調値 応じた分割数あるいは配分比に従って、M個 記録ヘッドに対応するM個のプレーンの多値 データを生成する。この場合、閾値未満の階 調値を示す画素の記録に使用可能な記録ヘッ ドの数が、閾値以上の階調値を示す画素の記 録に使用可能な記録ヘッドの数よりも少なく なるように、M個の記録ヘッドに対応する多 の画像データを生成すればよい。特に、閾 以上の階調値を示す画素がM個の記録ヘッド 記録可能なように、且つ閾値未満の階調値 示す画素はM個よりも少ないL個(L<M)の記録 ヘッドで記録可能なように、画像データを分 割することが好ましい。

 また、本実施例では量子化処理として2値 化処理を採用しているが、本実施例において 適用可能な量子化処理は2値化処理に限られ ものではなく、3値化処理、4値化処理等のN(N は2以上の整数)値化処理全般を適用可能であ 。例えば、3値化処理を採用する場合、2値 部104が3値化部に置き換わり、3値データに基 づいてインク吐出が行われることになる。

 (実施例2)
 図8は、本実施例で使用するフルライン型の インクジェット記録装置の内部構成を説明す るための概略図である。本実施例の記録装置 は、ブラック画像のみを出力するモノクロー ムプリンタである。記録ヘッド1105以外の構 は図1で説明した実施例1と同様である。なお 、本実施例においても、実施例1と同様、閾 よりも小さい階調値を有する入力画像デー の分割数を、閾値以上の階調値を有する画 データの分割数よりも少なくする。

 記録ヘッド1105は、ブラック(Bk)の記録素 列が、図のようにBk1~Bk8まで搬送方向に沿っ 8列並列されたフルラインタイプの記録ヘッ ドである。各画素のブラックの画像データは 、それぞれ8つのプレーンに分割され、搬送 向に連なる1ドット幅のライン(単位領域)は 8種類の記録素子によってブラックドットが 録される。

 本実施例の画像処理の工程も図6で示した 実施例1と略同様である。但し、CMYのデータ 存在しないので、CMYK色変換部102は、1次元の 輝度濃度変換処理となる。従って、画像分割 部103には、CMYK色変換部102より出力された濃 データ(入力画像データ)が入力されることに なる。本実施例の画像分割部103は、実施例1 同様、画素ごとに、画像データの階調値に じて分割数あるいは配分比を異ならせて、8 のプレーンに対応する多値画像データを生 する。

 図9は、本実施例の画像分割部103が実行す る個々の画素に対するプレーン分割工程を説 明するためのフローチャートである。本実施 例では、異なる閾値を4つ(n、m、k、j)用意し 多値画像データの階調値の段階に応じて、 の階調値を振り分ける記録ヘッドの個数を ならせる。

 まず、画像分割部103は、ステップS91にお て、注目する処理対象の画素の階調値(濃度 値)が閾値n以上であるか否かを判断する。画 の階調値が閾値n未満であると判断された場 合、ステップS95へ進み、階調値の全てが第1 記録ヘッド用のプレーンに分配され、第2~第 8記録ヘッド用のプレーンへは階調値0が宛が れる。つまり、第1プレーン:第2プレーン:第 3プレーン:第4プレーン:第5プレーン:第6プレ ン:第7プレーン:第8プレーン=1:0:0:0:0:0:0:0とい う配分比に従って、画像データの階調値が分 割されずに8プレーン分のデータ生成が行わ る。

 一方、処理対象画素の階調値が閾値n以上 であると判断された場合、ステップS92へ進む 。ステップS92では、n以上と判断された階調 がnよりも大きい閾値m以上であるか否かを判 断する。画素の階調値が閾値m未満であると 断された場合、ステップS96へ進み、階調値 第1の記録ヘッド用のプレーンと第2の記録ヘ ッド用のプレーンに1/2ずつ分配され、第3~第8 記録ヘッド用のプレーンへは階調値0が宛が れる。つまり、第1プレーン:第2プレーン:第3 プレーン:第4プレーン:第5プレーン:第6プレー ン:第7プレーン:第8プレーン=1:1:0:0:0:0:0:0とい 配分比に従って、画像データの階調値が2分 割されて8プレーン分のデータ生成が行われ 。

 一方、ステップS92で処理対象画素の階調 が閾値m以上であると判断された場合、ステ ップS93へ進む。ステップS93では、m以上と判 された階調値がmよりも更に大きい閾値k以上 であるか否かを判断する。画素の階調レベル が閾値k未満であると判断された場合、ステ プS97へ進み、階調値が第1~第4の記録ヘッド の4つのプレーンに1/4ずつ分配され、第5~第8 録ヘッド用のプレーンへは階調値0が宛がわ れる。つまり、第1プレーン:第2プレーン:第3 レーン:第4プレーン:第5プレーン:第6プレー :第7プレーン:第8プレーン=1:1:1:1:0:0:0:0とい 配分比に従って、画像データの階調値が4分 されて8プレーン分のデータ生成が行われる 。

 一方、ステップS93で処理対象画素の階調 が閾値k以上であると判断された場合、ステ ップS94へ進む。ステップS94では、k以上と判 された階調値がkよりも更に大きい閾値j以上 であるか否かを判断する。画素の階調値が閾 値j未満であると判断された場合、ステップS9 8へ進み、階調値が第1~第6の記録ヘッド用の6 のプレーンに1/6ずつ分配され、第7および第 8記録ヘッド用のプレーンへは階調値0が宛が れる。つまり、第1プレーン:第2プレーン:第 3プレーン:第4プレーン:第5プレーン:第6プレ ン:第7プレーン:第8プレーン=1:1:1:1:1:1:0:0とい う配分比に従って、画像データの階調値が6 割されて8プレーン分のデータ生成が行われ 。

 一方、ステップS94で処理対象画素の階調 が閾値j以上であると判断された場合、ステ ップS99へ進む。ステップS99では、階調値が全 ての記録ヘッド用の8つのプレーンに1/8ずつ 配される。つまり、第1プレーン:第2プレー :第3プレーン:第4プレーン:第5プレーン:第6プ レーン:第7プレーン:第8プレーン=1:1:1:1:1:1:1:1 いう配分比に従って、画像データが8分割さ れて8プレーン分のデータ生成が行われる。

以上説明したように本実施例によれば、画 素(入力画像データ)の階調値に応じてその画 の記録に使用可能な記録ヘッドの数が異な ように、階調値に対応付けられた分割数あ いは配分比に従って、記録ヘッドの個数に 応する多値画像データを生成する。より詳 くは、階調値が高い画素ほど、より多くの 録ヘッドを用いて記録が可能なように、デ タ分割を行う。これにより、個々の階調値 合わせて、ドット生成遅延や複数のドット 重複に起因する粒状感の悪化が懸念されな 程度に、なるべく多くのプレーンに画像デ タを分割することが出来る。結果、全ての 調値において、粒状感を抑制しながらも一 でロバスト性にも優れた画像を実現するこ が出来る。

 なお、本実施例において、閾値の数や個 の閾値の値は特に限定されるものではなく ドット生成遅延の目立ち方や粒状感の状態 あるいは濃度変動の目立ち方などに応じて 適切な値が用意されればよい。また、実施 1と同様、画像データを分割する記録ヘッド の種類は、例えばページごとや、吐出回数な どに応じて、記録ヘッド1~8の中から選択的に 切り替えてもよい。さらに、複数のプレーン に分割する場合でも、実施例1と同様、これ プレーンに必ずしも均等にデータを分割す 必要はない。記録画素の位置に応じて、複 のプレーンに対応した分配率を周期的に異 らせるようにしても構わない。いずれにせ 、階調レベルの値に応じて定まる数(L個)の レーンに階調値を分配し、M-L個のプレーン は階調レベル0を配するようにすれば、本実 例の効果を得ることは出来る。

 なお、本実施例も、実施例1と同様、採用 する記録ヘッドの数は何ら限定されるもので はなく、M個(Mは2以上の整数)であればよい。 の場合であっても、上述した通り、閾値未 の階調値を示す画素の記録に用いる記録ヘ ドの数が閾値以上の階調値を示す画素の記 に用いる記録ヘッドの数よりも少なくなる うに、画像データを分割すればよい。

 (実施例3)
 本実施例では、シリアル型の記録装置を使 し、2パスのマルチパス記録によって画像を 記録する場合を例に説明する。ここで、2パ 記録とは、記録媒体の単位領域に対して記 ヘッドを2回走査させ、この2回の走査によっ て単位領域に記録すべき画像を完成させる記 録方式をいう。なお、このシリアル型の記録 装置では、ドットの記録を伴って記録ヘッド を移動させる動作が「相対走査」に該当する 。

 図14は、本実施例で使用するシリアル型 インクジェット記録装置の内部構成を説明 るための概略図である。記録ヘッド105は、 走査方向に移動するキャリッジ104に搭載さ 、キャリッジ104の移動中にインクを吐出す 。1回の記録主走査が終了すると、搬送ロー 704および補助ローラ703が回転し、これらロ ラ対と給紙ローラ705および補助ローラ706に 持された記録媒体Pは矢印で示す副走査方向 (搬送方向)に搬送される。このような記録主 査と搬送動作とを繰り返すことにより、記 媒体Pに段階的に画像が記録される。

 記録ヘッド105は、ブラック(K)、シアン(C) マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の記録ヘッド 含んでおり、これら4色の記録ヘッドは図の ように主走査方向に並列配置されている。各 色の記録ヘッドには、インクを吐出するため の複数の記録素子(ノズル)が所定の密度で副 査方向に配列されている。なお、本例では 各色の記録ヘッドに配列されている記録素 の数は1280個である。

 次に、本発明において適用可能なマルチ ス記録の一例について図15を参照しながら 明する。ここでは、マルチパス記録の一例 して2パス記録を例に挙げて説明するが、後 する通り、本発明は2パス記録に限定される ものではなく、3パス、4パス、8パス、16パス のM(Mは2以上の整数)パス記録であればよい

 図15は、2パス記録の様子を模式的に示し 図であり、第1記録領域から第4記録領域ま を記録する場合の記録ヘッド105と記録領域 の相対的な位置関係を示している。この図15 では、図14に示される4色の記録ヘッド105のう ちの1色の記録ヘッドだけを示している。そ て、以下では、記録ヘッド105の複数の記録 子(ノズル)のうち、搬送方向上流側に位置す るノズル群を上流側ノズル群105Aと称し、搬 方向下流側に位置するノズル群を下流側ノ ル群105Bと称する。また、各記録領域の副走 方向(搬送方向)における幅は、記録ヘッド 複数の記録素子の配列範囲の幅(1280ノズル幅 )の約半分に相当する幅(640ノズル幅)に等しい 。

 第1走査では、上流側ノズル群105Aを用い 第1記録領域に記録されるべき画像の一部だ を記録する。その後、Y方向に沿って640ノズ ル分の距離だけ記録媒体を搬送する。次いで 、第2走査では、上流側ノズル群105Aを用いて 2記録領域に記録されるべき画像の一部だけ を記録すると共に、下流側ノズル群105Bを用 て第1記録領域に記録されるべき画像を完成 せる。すなわち、第1記録領域に記録される べき画像のうち、上流側ノズル群105Aによっ 記録されなかった部分を、この下流側ノズ 群105Bによって補完記録するのである。この 、記録媒体をY方向に640ノズル分の距離だけ 搬送する。次いで、第3走査では、上流側ノ ル群105Aを用いて第3記録領域に記録されるべ き画像の一部だけを記録すると共に、下流側 ノズル群105Bを用いて第2記録領域に記録され べき画像を完成させる。この後、記録媒体 Y方向に640ノズル分の距離だけ搬送する。最 後に、第4走査では、上流側ノズル群105Aを用 て第4記録領域に記録されるべき画像の一部 だけを記録すると共に、下流側ノズル群105B 用いて第3記録領域に記録されるべき画像を 成させる。この後、記録媒体をY方向に640ノ ズル分の距離だけ搬送する。他の記録領域に 対しても同様な記録動作を行っていく。以上 のような記録主走査と搬送動作とを繰り返す ことにより、2パス記録によって画像を完成 せる。

 図10は、本実施例の記録装置が実行する 像処理の工程を説明するためのブロック図 ある。本実施例では、同じ記録走査で記録 れるドットの配置がなるべく分散されるよ に且つ異なる記録走査で記録されるドット 士が重なり過ぎないように、他のプレーン 2値化結果を鑑みて2値化処理部207での2値化 理を実行することを特徴とする。具体的に 、画像分割部203によって生成された各プレ ンの多値データを順次量子化処理(2値化処理 )を行うにあたり、先行して処理されたプレ ンの2値化処理の結果に基づいて、後続のプ ーンの2値化処理を行う。より詳しくは、先 行して行われた量子化処理の結果に基づいて 後続の量子化処理の対象となる多値の画像デ ータを補正するための補正データ(制約情報) 求め、この補正データ(制約情報)により補 された多値の画像データに対して後続の量 化処理を行う。こうすることで、先行して われた量子化処理によってドットが形成さ ることが決定された画素に関して、後続の 子化処理によってドットが形成されること 決定される確率が下がるようにしている。 下、本実施例の画像分割線処理の工程につ て詳しく説明する。

 本実施例においても画像分割部203は、図7 に示したフローチャートに従って、画素ごと に分割処理を実行する。すなわち、階調値が 閾値nよりも大きい画素については、第1のプ ーンおよび第2のプレーンに階調値を分割す る。つまり、第1プレーン:第2プレーン=1:1と う配分比に従って、多値画像データを2分割 て2プレーン分の多値画像データを生成する 。一方、階調値が閾値nよりも小さい画素に いては、第1のプレーンに全値、第2のプレー ンに0を分配する。つまり、第1プレーン:第2 レーン=1:0という配分比に従って、多値画像 ータを分割せずに2プレーン分の多値画像デ ータを生成する。このようにして画像分割部 203によって生成された2つのプレーン用の多 データは、メモリバッファ206のそれぞれの 域に格納される。ここで、記録媒体の単位 域に対する最初の記録走査に対応するプレ ンを第1のプレーン、記録媒体の単位領域に する2回目の記録走査に対応するプレーンを 第2のプレーンと定義する。また、偶数回目 走査に対応するプレーンを第1のプレーン、 数回目の走査に対応するプレーンを第2のプ レーンと定義する。

 このように画像分割部203では、閾値以上 階調値を示す画素(高階調画素)に関しては その高階調画素が記録ヘッドの2回の相対走 で記録可能なように、2回の相対移動に対応 した2プレ-ン分の画像データが生成される。 方、閾値未満の階調値を示す画素(低階調画 素)に関しては、その低階調画素が記録ヘッ の1回の相対走査で記録可能なように、2回の 相対移動に対応した2プレ-ン分の画像データ 生成される。

 以下の処理は、第1プレーンから順に行う 。第1のプレーンの多値の画像データは、メ リバッファ206にそのまま格納され、その後2 化部207に送られる。

 2値化部207は、上述した実施例と同様、誤 差拡散法あるいはディザマトリクス法などを 用いて、メモリバッファ206に格納された画像 データのそれぞれに対し、2値化処理を行う ここでは、図16Aで示した誤差分配マトリク Aを用いた誤差拡散処理によって、第1のプレ -ンの多値の画像データを第1プレーン用の2値 データに量子化する。こうして得られた2値 ータは、プリントバッファ204に転送される 共に、制約情報演算部208にも転送される。1 の記録走査分のメモリが蓄積されると、記 ヘッド205は記録媒体に対して相対移動しな ら、プリントバッファ204に格納された2値デ ータに従ってインクを吐出する。

 図11Aおよび11Bは、制約情報演算部208が、2 値化部207から出力された第1のプレーン用の2 データに対し、フィルタ演算する際に使用 る係数および演算結果を示す図である。斜 で示した画素が、2値化部207によって処理の 対象とされた注目画素であり、制約情報演算 部208は、注目画素の2値化の結果を図11Aに示 係数に基づいて周辺の画素に配分する。具 的には、2値化部1207からの出力が1(記録)であ れば、この“1”を、例えば255に変換し、そ 後、この変換値255と図11Aに示す係数との積 求める。この結果、注目画素とその周辺画 の値は図11Bのようになる。すなわち、2値化 207からの出力が記録(255)であれば、周辺画 への配分結果は図11Bのようになる。

 図12は、2値化部207からの出力結果(フィル タ前の2値データ)と、この出力結果に対して 記フィルタ処理を行った後の結果(フィルタ 後のデータ)を示すイメージ図である。制約 報演算部208は、このようにして得られた配 値(図11Bの値)をマイナス値に変換し、この変 換値を第1のプレーン用の2値化前の多値デー に加算して補正データ(制約情報)を得る。 の補正データは、第2のプレーン用の多値の 像データを補正するための多値の補正デー である。このようにして得られた多値の補 データ(制約情報)を、メモリバッファ206の 2のプレーン用の画素位置に格納する。

 続く第2プレーン用の処理では、画像分割 部203により生成された多値の画像データは、 メモリバッファ206に格納されている制約情報 (多値の補正データ)が加算されて保存される その後、第1のプレーンと同様に2値化処理 行う。ここでは、図16(B)で示した誤差分配マ トリクスAを用いた誤差拡散処理によって、 2のプレ-ンの多値の画像データを第2プレー 用の2値データに量子化する。こうして得ら た2値データは、プリントバッファ204に転送 される。第2のプレーンの2値化結果は、制約 報演算部208には転送されない。

 以上の処理において、第2のプレーン用の 2値化処理では、第1のプレーンで記録(1)と定 られた画素のデータ値は元々の値よりも低 なり、当該画素やその周辺の画素が2値化処 理によって記録(1)となる確率が低くなる。つ まり、第1のプレーンの誤差拡散処理(先の誤 拡散処理)によってドットが形成されること が決定された画素に関して、第2のプレ-ンの 差拡散処理(後続の誤差拡散処理)によって ットが形成されることが決定される確率が がる。結果、第1のプレーンのドットと第2の プレーンのドットが重なる画素の割合を低減 することができ、ドットの重なり過ぎによる 粒状感の悪化を抑制することができる。

 既に説明したように、プレーン間のずれ 伴う濃度変動を抑えるためには、複数の記 走査でのドットが互いに補完の関係にない と、すなわち複数の記録走査でドットが重 て記録される画素が存在することが効果的 ある。しかし、そのような画素が多すぎる 、被覆率の減少による濃度の低下を招いた 、ドットの重なり過ぎによる粒状感の悪化 招く可能性がある。本実施例のように、複 の記録走査でドットが重ねて記録される画 を存在させつつも、そのような画素の割合 低く抑えることにより、ドットが重ねて記 される画素を必要以上に多く設けることな 、濃度変動も適度に抑えることが出来る。

 また、本実施例によれば、個々の記録走 で記録されるドットが適度に分散し、その ット配置による画像の低周波成分が抑えら る。そのため、プレーン内(同じ記録走査内 )でのドットの配置に起因する粒状性は良好 ものとなる。また、一般に、プレーン間(記 走査間)でのずれが生じると、個々のプレー ン内のドット配置模様(テクスチャ)が確認さ るようになり、これが画像弊害として認知 れる場合もある。しかし、本実施例のよう それぞれのプレーンにおけるドット配置が 状性に優れた配置であれば、プレーン間で ずれが生じても、画像弊害とはなり難い。 なわち、本実施例によれば、ハイライト部 おけるドットの分散性を高めるという効果 加え、中濃度以上の一様性が重視される画 においても、濃度変動のみでなく、テクス ャに対するロバスト性も強化された画像を 力することが出来る。

 なお、以上では、2パスのマルチパスを例 に説明してきたが、本実施例ではより多くの マルチパス数で画像を形成することも出来る 。すなわち、本実施例は、M(Mは2以上の整数) スのマルチパス記録に適用可能である。Mパ ス記録を行う場合、画像分割部203は、上述し た実施例2と同様にして、入力された多値の 像データを階調値に応じて分割し、第1プレ ンから第Mプレーンの、M個のプレーンの多 画像データを生成する。そして、制約情報 算部208は、第1プレーンから第(M-1)プレーン 対するフィルタ処理後の結果と各プレーン 分割された多値データとの差分を、順次メ リバッファ206の所定の画素位置に累積して く。これにより、例えばMプレーンのデータ 2値化処理を行う場合、第1~第(M-1)プレーン いずれかで記録(1)された画素には、M回目の 録走査でドットが記録されにくくなる。こ ように、異なる記録走査で記録されるドッ が重なる確率を下げることができる。従っ 、粒状性が低く、且つ濃度変動に強いドッ 配置を得ることができる。

 本実施例では、制約情報演算部208で用い フィルタとして、図11Aで示したように、3画 素×3画素の領域を有し、係数がほぼ同心円上 に並ぶ等方的加重平均フィルタを用いたが、 これに限定されるものではない。5画素×5画 や7画素×7画素など更に広い正方形でもよい 、5画素×7画素や5画素×9画素のような長方 で、フィルタ係数が楕円である非等方フィ タであってもよい。また、ローパス性を有 る形態のほか、バンドパス特性やバイパス 性のフィルタであってもよい。

 また、本実施例では量子化処理として2値 化処理を採用しているが、本実施例において 適用可能な量子化処理は2値化処理に限られ ものではなく、3値化処理、4値化処理等のN(N は2以上の整数)値化処理全般を適用可能であ 。例えば、3値化処理を採用する場合、2値 部207が3値化部に置き換わり、3値データに基 づいてインク吐出が行われることになる。ま た、量子化処理として誤差拡散処理を採用す る場合について説明したが、これに限定され るものでなく、例えば、ディザ処理を採用し てもよい。

 以上のように、本実施例によれば、入力 像データの階調値に応じた分割数あるいは 分比に従って、記録ヘッドのM(Mは2以上の整 数)回の相対走査に対応するM個のプレーンの 値画像データを生成する。このとき、閾値 満の階調値を示す画素の記録に使用可能な 査回数が、閾値以上の階調値を示す画素の 録に使用可能な走査回数よりも少なくなる うに、M個のプレーンの画像データを生成す ればよい。特に、閾値以上の階調値を示す画 素がM回の相対走査で記録可能なように、且 閾値未満の階調値を示す画素はM回よりも少 いL回(L<M)の相対走査で記録可能なように 画像データを生成することが好ましい。

 (その他の実施例)
 以上説明した実施例では、実施例1および2 はフルライン型、実施例3ではシリアル型の 録装置で説明してきたが、無論、全ての実 例の処理方法は、フルライン型にもシリア 型の記録装置にも好適に採用することが出 る。例えば、実施例1および2における複数 記録ヘッドに対応する複数のプレーンを、 数回の相対走査に対応する複数のプレーン 置き換えれば、実施例1~2をシリアル型の記 装置に適用できる。反対に、実施例3におけ 複数回の相対走査に対応するプレーンを、 数の記録ヘッドに対応する複数のプレーン 置き換えれば、実施例3をフルライン型の記 録装置に適用できる。

 また、全ての実施例において、インクジ ット方式の記録装置を使用したが、本発明 このような記録装置に限定されるものでは い。ドットを形成するための記録ヘッドと 録媒体との相対移動中に記録ヘッドによっ 記録媒体に画像を記録する方式の記録装置 あれば、本発明を好適に採用することがで る。

 また、上述した実施例では、量子化処理 して2値化処理を適用しているが、本発明で 適用可能な量子化処理は2値化処理に限られ ものではない。3値化処理、4値化処理といっ たN(Nは2以上の整数)値化処理であれば適用可 である。

 また、以上では、図6、7および9等に示さ る画像処理機能を有する記録装置(画像形成 装置)を例に、本発明の特徴的な画像処理を 行する画像処理装置を説明してきたが、本 明はこのような構成に限定されるものでは い。本発明の画像処理が、ホスト装置で実 され、2値化後の画像データが記録装置に入 されるような構成であっても構わない。ま 、ディジタルカメラなどによって撮影され 画像やグラフィック画像が、ホスト装置な を介することなく直接記録装置に入力され 上記特徴的な画像処理の全てが、記録装置 実行される構成であっても構わない。前者 場合にはホスト装置が、後者の場合には記 装置が、本発明の画像処理装置に該当する なお、本発明の特徴的な画像処理とは、上 した各実施例から明らかなように、入力画 データの階調値に応じた分割数ないし配分 に従って、記録ヘッドの数あるいは走査の 数に対応する複数の多値画像データを生成 、この複数の多値画像データを夫々量子化 る処理を指す。更に、上記分割比ないし配 比が、低階調値を示す画素の記録に使用可 な記録ヘッド数や走査回数が高階調値を示 画素の記録に使用可能な記録ヘッド数や走 回数よりも少なくなるようにデータの生成 行う点にも特徴がある。

 本発明は、上述した画像処理の機能を実 するプログラムコード、またはそれを記憶 た記憶媒体によっても実現される。この場 、ホスト装置や記録装置のコンピュータ(ま たはCPUやMPU)が上記プログラムコードを読出 実行することによって上述した画像処理が 現されることになる。このように、上述し 画像処理をコンピュータに実行させるため 、コンピュータにより読み取り可能なプロ ラム、あるいは、そのプログラムを記憶し 記憶媒体も本発明に含まれる。

 プログラムコードを供給するための記憶 体としては、例えば、フロッピー(登録商標 )ディスク、ハードディスク、光ディスク、 磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不 発性のメモリカード、ROMなどを用いること できる。

 また、コンピュータが読み出したプログ ムコードを実行することにより、前述した 施形態の機能が実現されるだけでなく、そ プログラムコードの指示に基づき、コンピ ータ上で稼動しているOSが実際の処理の一 または全部を行うものであってもよい。更 、プログラムコードが、コンピュータに挿 された機能拡張ボードやコンピュータに接 された機能拡張ユニットに備わるメモリに き込まれた後、そのプログラムコードの指 に基づき、CPUなどが実際の処理の一部また 全部を行うものであってもよい。

 本出願は、2007年12月20日に出願された日 国特許出願第2007-329336号に基づいて優先権を 主張し、前記日本国特許出願は、この参照に よって本明細書に含まれる。