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Patent Searching and Data


Title:
INDIUM OXIDE-BASED TRANSPARENT ELECTROCONDUCTIVE FILM AND PROCESS FOR PRODUCING THE INDIUM OXIDE-BASED TRANSPARENT ELECTROCONDUCTIVE FILM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/044892
Kind Code:
A1
Abstract:
This invention provides an indium oxide-based transparent electroconductive film and a process for producing the indium oxide-based transparent electroconductive film. The indium oxide-tin oxide film is used as a transparent electroconductive film, for example, in liquid crystal display devices. However, an amorphous film cannot be formed from the indium oxide-tin oxide film without difficulties. Further, a transparent electroconductive film formed of indium oxide-zinc oxide is known as an amorphous film. This film, however, suffers from problems such as poor transparency. The above problems could have been solved by an indium oxide-based transparent electroconductive film, formed by using a sputtering target including an oxide sinter containing indium oxide and tin and further containing yttrium, wherein the proportion of the molar ratio of tin to one mole of indium to the molar ratio X of yttrium to one mole of indium is not less than (-2.5 x 10-2Ln(X) - 5.8 x 10-2) and not more than (-1.0 x 10-1Ln(X) - 5.0 x 10-2).

Inventors:
TAKAHASHI, Seiichiro (MITSUI MINING & SMELTING CO. LTD.,1333-2, Haraichi, Ageo-sh, Saitama 21, 3620021, JP)
高橋 誠一郎 (〒21 埼玉県上尾市原市1333-2 三井金属鉱業株式会社 総合研究所内 Saitama, 3620021, JP)
Application Number:
JP2008/068101
Publication Date:
April 09, 2009
Filing Date:
October 03, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUI MINING & SMELTING CO., LTD. (1-11-1, Osaki Shinagawa-k, Tokyo 84, 1418584, JP)
三井金属鉱業株式会社 (〒84 東京都品川区大崎一丁目11番1号 Tokyo, 1418584, JP)
TAKAHASHI, Seiichiro (MITSUI MINING & SMELTING CO. LTD.,1333-2, Haraichi, Ageo-sh, Saitama 21, 3620021, JP)
International Classes:
H01B5/14; C23C14/08; C23C14/34; H01B13/00; H01B5/14; C23C14/08; C23C14/34; H01B13/00
Attorney, Agent or Firm:
KURIHARA, Hiroyuki et al. (Kurihara International Patent Office, Iwasaki Bldg. 6F3-15, Hiroo 1-chom, Shibuya-ku Tokyo 12, 1500012, JP)
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Claims:
酸化インジウムと錫を含有すると共にイットリウムを含有する酸化物焼結体を具備するスパッタリングターゲットを用いて成膜された透明導電膜であって、酸化インジウムと必要に応じて錫を含有すると共にイットリウムを含有し、インジウム1モルに対しての錫のモル比yが、インジウム1モルに対するイットリウムのモル比xで表される(-2.5×10 -2 Ln(x)-5.8×10 -2 )の値以上でありかつ(-1.0×10 -1 Ln(x)-5.0×10 -2 )の値以下の範囲にあることを特徴とする透明導電膜。
請求項1に記載の透明導電膜において、インジウム1モルに対しての錫のモル比yが、インジウム1モルに対するイットリウムのモル比xで表される(-2.6×10 -2 Ln(x)+5.1×10 -2 )の値以上の範囲にあることを特徴とする透明導電膜。
請求項1又は2に記載の透明導電膜において、インジウム1モルに対しての錫のモル比yが、0.23以下であり、インジウム1モルに対するイットリウムのモル比xが、0.08以下であることを特徴とする透明導電膜。
請求項1~3の何れか1項に記載の透明導電膜において、水の分圧が1.0×10 -4 Pa以上1.0×10 -1 Pa以下の条件下で成膜されたものであることを特徴とする透明導電膜。
請求項4に記載の透明導電膜において、水素を含有することを特徴とする透明導電膜。
請求項1~5の何れか1項に記載の透明導電膜において、アモルファスな膜として成膜された後、アニールにより結晶化されたことを特徴とする透明導電膜。
請求項6に記載の透明導電膜において、前記アニールによる結晶化が100~300℃でされたことを特徴とする透明導電膜。
請求項6又は7に記載の透明導電膜において、アニール後の透明導電膜の抵抗率が3.0×10 -4 ω・cm以下であることを特徴とする透明導電膜。
酸化インジウムと錫を含有すると共にイットリウムを含有し、インジウム1モルに対しての錫のモル比yが、インジウム1モルに対するイットリウムのモル比xで表される(-2.5×10 -2 Ln(x)-5.8×10 -2 )の値以上でありかつ(-1.0×10 -1 Ln(x)-5.0×10 -2 )の値以下の範囲にあるスパッタリングターゲットを用いて膜を成膜し、酸化インジウムと必要に応じて錫を含有すると共にイットリウムを含有する透明導電膜を得ることを特徴とする透明導電膜の製造方法。
請求項9に記載の透明導電膜の製造方法において、水の分圧が1.0×10 -4 Pa以上1.0×10 -1 Pa以下の条件下で成膜することを特徴とする透明導電膜の製造方法。
請求項9又は10に記載の透明導電膜の製造方法において、アモルファス膜を成膜後、アニールすることにより結晶化した透明導電膜とすることを特徴とする透明導電膜の製造方法。
請求項11に記載の透明導電膜の製造方法において、前記アモルファス膜を弱酸性のエッチャントでエッチングした後、アニールして結晶化させることを特徴とする透明導電膜の製造方法。
請求項11又は12に記載の透明導電膜の製造方法において、前記アニールによる結晶化を100~300℃で行うことを特徴とする透明導電膜の製造方法。
Description:
酸化インジウム系透明導電膜及 その製造方法

 本発明は、アモルファス膜で弱酸エッチ グにより容易にパターニングできる膜とし 成膜でき、さらに容易に結晶化でき、さら また結晶化した膜は低抵抗で且つ透過率が い透明導電膜及びその製造方法に関する。

 酸化インジウム-酸化錫(In 2 O 3 -SnO 2 の複合酸化物、以下、「ITO」という)膜は、 視光透過性が高く、かつ導電性が高いので 明導電膜として液晶表示装置やガラスの結 防止用発熱膜、赤外線反射膜等に幅広く用 られているが、アモルファスな膜とするの 困難であるという問題がある。

 一方、アモルファスな膜となるものとし 、酸化インジウム-酸化亜鉛(IZO)透明導電膜 知られているが、かかる膜はITO膜より透明 に劣り、黄色みがかるという問題がある。

 そこで、本出願人は、透明導電膜としてI TO膜に珪素を添加して所定の条件で成膜した モルファスな透明導電膜を先に提案した(特 許文献1参照)が、珪素を添加すると高抵抗化 傾向があるという問題があった。

特開2005-135649号公報(特許請求の範囲)

 本発明は、このような事情に鑑み、アモ ファス膜で弱酸エッチングにより容易にパ ーニングできる膜として成膜でき、さらに 易に結晶化でき、さらにまた結晶化した膜 低抵抗で且つ透過率が高い透明導電膜及び の製造方法を提供することを課題とする。

 本発明者らは、上述した課題を解決する めに種々検討を重ねた結果、バリウムを添 した酸化インジウム系透明導電膜が、低抵 で透明性に優れたアモルファスな膜で弱酸 ッチングにより容易にパターニングでき、 たさらに容易に結晶化できることを知見し 先に出願を行った(特願2007-095783)。

 しかしながら、このようなアモルファス 膜が成膜できる添加元素としては、Yを添加 元素とすると、アモルファスな膜を成膜でき ることを知見し、本発明を完成した。

 かかる本発明の第1の態様は、酸化インジウ ムと錫を含有すると共にイットリウムを含有 する酸化物焼結体を具備するスパッタリング ターゲットを用いて成膜された透明導電膜で あって、酸化インジウムと必要に応じて錫を 含有すると共にイットリウムを含有し、イン ジウム1モルに対しての錫のモル比yが、イン ウム1モルに対するイットリウムのモル比x 表される(-2.5×10 -2 Ln(x)-5.8×10 -2 )の値以上であり且つ(-1.0×10 -1 Ln(x)-5.0×10 -2 )の値以下の範囲にあることを特徴とする透 導電膜にある。

 かかる第1の態様では、Sn及びYを所定範囲 で含有することにより、100℃未満の成膜温度 でアモルファスな膜が成膜でき、100~300℃で ニールすることにより、結晶化することが きる。

 本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の 明導電膜において、インジウム1モルに対し の錫のモル比yが、インジウム1モルに対す イットリウムのモル比xで表される(-2.6×10 -2 Ln(x)+5.1×10 -2 )の値以上の範囲にあることを特徴とする透 導電膜にある。

 かかる第2の態様では、Sn及びYを所定範囲 とすることにより、200℃未満では結晶化しな いアモルファスな膜となる。

 本発明の第3の態様は、第1又は2の態様に 載の透明導電膜において、インジウム1モル に対しての錫のモル比yが、0.23以下であり、 ンジウム1モルに対するイットリウムのモル 比xが、0.08以下であることを特徴とする透明 電膜にある。

 かかる第3の態様では、Sn及びYを所定範囲と することにより、250℃でのアニール処理後の 比抵抗が3.0×10 -4 ωcm以下の膜となる。

 本発明の第4の態様は、第1~3の何れか1つの 様に記載の透明導電膜において、水の分圧 1.0×10 -4 Pa以上1.0×10 -1 Pa以下の条件下で成膜されたものであること 特徴とする透明導電膜にある。

 かかる第4の態様では、所定の水の分圧下 で成膜されることにより、より容易にアモル ファスな膜となる。

 本発明の第5の態様は、第4の態様に記載 透明導電膜において、水素を含有すること 特徴とする透明導電膜にある。

 かかる第5の態様では、所定の水の分圧下 で成膜されることにより、水素が結合した状 態で取り込まれた透明導電膜となる。

 本発明の第6の態様は、第1~5の何れか1つ 態様に記載の透明導電膜において、アモル ァスな膜として成膜された後、アニールに り結晶化されたことを特徴とする透明導電 にある。

 かかる第6の態様では、アモルファスな膜 として成膜された後、アニールにより容易に 結晶化でき、耐弱酸性を付与することができ る。

 本発明の第7の態様は、第6の態様に記載 透明導電膜において、前記アニールによる 晶化が100~300℃でされたことを特徴とする透 導電膜にある。

 かかる第7の態様では、アモルファスな膜 を100~300℃で容易に結晶化することができる

 本発明の第8の態様は、第6又は7の態様に記 の透明導電膜において、アニール後の透明 電膜の抵抗率が3.0×10 -4 ω・cm以下であることを特徴とする透明導電 にある。

 かかる第8の態様では、アニール後の抵抗率 が非常に低く、抵抗率が3.0×10 -4 ω・cm以下である低抵抗の膜とすることがで る。

 本発明の第9の態様は、酸化インジウムと錫 を含有すると共にイットリウムを含有し、イ ンジウム1モルに対しての錫のモル比yが、イ ジウム1モルに対するイットリウムのモル比 xで表される(-2.5×10 -2 Ln(x)-5.8×10 -2 )の値以上であり且つ(-1.0×10 -1 Ln(x)-5.0×10 -2 )の値以下の範囲にあるスパッタリングター ットを用いて膜を成膜し、酸化インジウム 必要に応じて錫を含有すると共にイットリ ムを含有する透明導電膜を得ることを特徴 する透明導電膜の製造方法にある。

 かかる第9の態様では、Sn及びYを所定範囲 で含有することにより、100℃未満の成膜温度 でアモルファスな膜が成膜でき、100~300℃で ニールすることにより、結晶化することが きる。

 本発明の第10の態様は、第9の態様に記載の 明導電膜の製造方法において、水の分圧が1 .0×10 -4 Pa以上1.0×10 -1 Pa以下の条件下で成膜することを特徴とする 明導電膜の製造方法にある。

 かかる第10の態様では、所定の水の分圧 で成膜されることにより、より容易にアモ ファスな膜となる。

 本発明の第11の態様は、第9又は10の態様 記載の透明導電膜の製造方法において、ア ルファス膜を成膜後、アニールすることに り結晶化した透明導電膜とすることを特徴 する透明導電膜の製造方法にある。

 かかる第11の態様では、アモルファスな として成膜した後、アニールにより、比較 簡単に結晶化させることができる。

 本発明の第12の態様は、第11の態様に記載 の透明導電膜の製造方法において、前記アモ ルファス膜を弱酸性のエッチャントでエッチ ングした後、アニールして結晶化させること を特徴とする透明導電膜の製造方法にある。

 かかる第12の態様では、アモルファスな として成膜した後、弱酸性のエッチャント エッチングした後、アニールして結晶化さ 、耐弱酸性を付与することができる。

 本発明の第13の態様は、第11又は12の態様 記載の透明導電膜の製造方法において、前 アニールによる結晶化を100~300℃で行うこと を特徴とする透明導電膜の製造方法にある。

 かかる第13の態様では、アモルファスな を100~300℃で容易に結晶化することができる

 本発明によれば、Sn及びYを所定範囲で含 することにより、100℃未満の成膜温度でア ルファスな膜が成膜でき、100~300℃でアニー ルすることにより、結晶化することができる 。アモルファス膜で弱酸エッチングにより容 易にパターニングできる膜として成膜でき、 さらに容易に結晶化でき、さらにまた結晶化 した膜は低抵抗で且つ透過率が高い透明導電 性膜とすることができるという効果を奏する 。

本発明の実施例1、2の酸素分圧と抵抗 の関係を示す図である。 本発明の比較例1の酸素分圧と抵抗率の 関係を示す図である。 本発明の実施例1、2のアニール前後の 膜XRDパターンを示す図である。 本発明の実施例1、2のアニール前後の 過スペクトルを示す図である。 本発明の実施例a1~a30の結晶化温度を示 図である。 本発明の参考例A1~A67の結晶化温度を示 図である。 本発明の参考例B1~B67の結晶化温度を示 図である。 本発明の参考例C1~C67の最適酸素分圧の 化を示す図である。

 本発明の酸化インジウム系透明導電膜を 成するために用いる透明導電膜用スパッタ ングターゲットは、酸化インジウムと錫を 有すると共にイットリウムを含有する酸化 焼結体であり、イットリウムは、その酸化 のまま、あるいは複合酸化物として、ある は固溶体として存在していればよく、特に 定されない。

 イットリウム及び錫の含有量は、インジウ 1モルに対しての錫のモル比yが、インジウ 1モルに対するイットリウムのモル比xで表さ れる(-2.5×10 -2 Ln(x)-5.8×10 -2 )の値以上であり且つ(-1.0×10 -1 Ln(x)-5.0×10 -2 )の値以下の範囲である。なお、上述したス ッタリングターゲットにより形成された透 導電膜中の添加元素の含有量は、使用した パッタリングターゲット中の含有量と同一 含有量となる。

 このようなスパッタリングターゲットは DCマグネトロンスパッタリングでスパッタ ング可能な程度の抵抗値を有しているので 比較的安価なDCマグネトロンスパッタリング でスパッタリング可能であるが、勿論、高周 波マグネトロンスパッタリング装置を用いて もよい。

 このような透明導電膜用スパッタリング ーゲットを用いることにより、同一組成の 化インジウム系透明導電膜が形成できる。 のような酸化インジウム系透明導電膜の組 分析は、単膜を全量溶解しICPで分析しても い。また、膜自体が素子構成をなしている 合などは、必要に応じてFIB等により該当す 部分の断面を切り出し、SEMやTEM等に付属し いる元素分析装置(EDSやWDS、オージェ分析な ど)を用いても特定することが可能である。

 このような本発明の酸化インジウム系透 導電膜は、Sn及びYが所定範囲で含有されて るので、100℃より低い温度条件で行うこと より、アモルファス状の状態で成膜される また、このようなアモルファスな膜は、弱 性のエッチャントでのエッチングを行うこ ができるという利点がある。ここで、本件 細書では、エッチングは、パターニング工 に含まれるもので、所定のパターンを得る めのものである。

 また、得られる透明導電膜の抵抗率は添加 素の種類、含有量によっても異なるが、抵 率が1.0×10 -4 ~1.0×10 -3 ω・cmである。

 さらに、成膜した膜の結晶化温度は含有 れる添加元素の含有量によって異なり、含 量が上昇するほど上昇するが、100℃~300℃の 温度条件でアニールすることにより、結晶化 させることができる。このような温度領域は 通常の半導体製造プロセスで使用されている ので、このようなプロセスの中で結晶化させ ることもできる。なお、この温度範囲の中で 、100℃~300℃で結晶化するものが好ましく、15 0℃~250℃で結晶化するのがさらに好ましく、2 00℃~250℃で結晶化するものが最も好ましい。

 ここで、アニールとは、大気中、雰囲気 、真空中などにおいて、所望の温度にて一 時間加熱することをさす。その一定時間と 、一般に数分から数時間程度であるが、工 的には効果が同じであれば短い時間が好ま る。

 このようにアニールにより結晶化された の透明導電膜は、短波長側の透過率が向上 、例えば、波長400~500nmの平均透過率が85%以 となる。また、これによって、IZOで問題と っているような膜が黄色みがかるという問 もない。なお、一般に短波長側の透過率は 高ければ高い方が好まれる。

 一方、結晶化された透明導電膜は、エッ ング耐性が向上し、アモルファスな膜では ッチングが可能な弱酸性のエッチャントで エッチングできなくなる。これによって後 程での耐腐食性や、デバイス自体の耐環境 が向上する。

 このように本発明では、添加元素の含有 を変化させることにより、成膜後の結晶化 度を調整できるので、成膜後、結晶化温度 上の温度の熱処理を受けないようにして、 モルファス状態を維持するようにしてもよ し、成膜後パターニングした後、結晶化す 温度以上の温度で熱処理して結晶化し、耐 ッチング特性を変化させるようにしてもよ 。

 ここで、Sn及びYの含有量が、インジウム1モ ルに対しての錫のモル比yが、インジウム1モ に対するイットリウムのモル比xで表される (-2.6×10 -2 Ln(x)+5.1×10 -2 )の値以上の範囲にあると、成膜されたアモ ファスな膜が、200℃未満のアニール温度で 、結晶化せず、200℃以上のアニール温度で 晶化する透明導電膜となり、成膜プロセス 考慮するとさらに好ましいものとなる。

 さらに、インジウム1モルに対しての錫のモ ル比yが、0.23以下であり、インジウム1モルに 対するイットリウムのモル比xが、0.08以下で る含有量となると、250℃アニール処理後の 抵抗が3.0×10 -4 ω・cm以下と、特に低抵抗な膜となり、より ましい。

 また、アモルファスな膜として成膜した後 結晶化温度を高くするために、成膜時の水 分圧を制御してもよい。すなわち、水が実 的に存在しない状態である1.0×10 -4 Pa未満、好ましくは、1.0×10 -5 Pa以下の水分圧で成膜してもよいが、水の分 が1.0×10 -4 Pa以上1.0×10 -1 Pa以下の条件下で成膜してもよい。

 ここで、水の分圧が1.0×10 -4 Pa以上の条件で成膜すると、水が実質的に存 しない状態である1.0×10 -4 Pa未満、好ましくは、1.0×10 -5 Pa以下の水分圧で成膜するときと比較してア ルファス膜の結晶化温度が高くすることが き、特に、添加元素の含有量が少なくて結 化温度が、例えば、100℃以下と低い領域に いては、水の分圧を上げて結晶化温度を上 させることにより、アモルファスな膜を成 し易くなるという効果がある。

 なお、水の分圧を上述した所定範囲とする めには、成膜チャンバに成膜時に導入する 囲気ガス(一般的にはAr、必要に応じて酸素 含有したガスであり、例えば、10 -4 Pa台の圧力)と共に水蒸気をマスフローコント ローラなどを介して導入すればよく、到達真 空度が10 -4 Pa未満と高真空の場合には、雰囲気ガスの1/10 0~1/10程度の圧力とするのが好ましい。なお、 到達真空度が10 -4 ~10 -3 Pa程度と真空度が悪い条件下では、その残留 スの主成分は、水である。つまり、その到 真空度がほぼ水の分圧に相当するので、水 気を特に導入することなく所望の水の分圧 状態を得ることができる。

 次に、本発明で用いるスパッタリングタ ゲットの製造方法について説明するが、こ は単に例示したものであり、製造方法は特 限定されるものではない。

 まず、本発明のスパッタリングターゲッ を構成する出発原料としては、一般的には 成元素の酸化物を用いるが、これらの単体 化合物、複合酸化物等を原料としてもよい 単体、化合物を使う場合はあらかじめ酸化 にするようなプロセスを通すようにする。

 これらの原料粉を、所望の配合率で混合 、成形する方法は特に限定されず、従来か 公知の各種湿式法又は乾式法を用いること できる。

 乾式法としては、コールドプレス(Cold Pre ss)法やホットプレス(Hot Press)法等を挙げるこ とができる。コールドプレス法では、混合粉 を成形型に充填して成形体を作製し、焼成さ せる。ホットプレス法では、混合粉を成形型 内で焼成、焼結させる。

 湿式法としては、例えば、濾過式成形法( 特開平11-286002号公報参照)を用いるのが好ま い。この濾過式成形法は、セラミックス原 スラリーから水分を減圧排水して成形体を るための非水溶性材料からなる濾過式成形 であって、1個以上の水抜き孔を有する成形 下型と、この成形用下型の上に載置した通 性を有するフィルターと、このフィルター シールするためのシール材を介して上面側 ら挟持する成形用型枠からなり、前記成形 下型、成形用型枠、シール材、およびフィ ターが各々分解できるように組立てられて り、該フィルター面側からのみスラリー中 水分を減圧排水する濾過式成形型を用い、 合粉、イオン交換水と有機添加剤からなる ラリーを調製し、このスラリーを濾過式成 型に注入し、該フィルター面側からのみス リー中の水分を減圧排水して成形体を製作 、得られたセラミックス成形体を乾燥脱脂 、焼成する。

 コールドプレス法や湿式法で成形したも の焼成温度は、1300~1650℃が好ましく、さら 好ましくは、1500~1650℃であり、その雰囲気 大気雰囲気、酸素雰囲気、非酸化性雰囲気 または真空雰囲気などである。一方、ホッ プレス法の場合は、1200℃付近で焼結させる ことが好ましく、その雰囲気は、非酸化性雰 囲気や真空雰囲気などである。なお、各方法 において焼成した後には、所定寸法に成形・ 加工のための機械加工を施しターゲットとす る。

 以下、本発明を実施例に基づいて説明す が、これに限定されるものではない。

 (スパッタリングターゲット製造例1)(Y-ITO)
 (Y添加ITO、Y=0.02-Sn=0.10)
純度>99.99%のIn 2 O 3 粉、SnO 2 粉、および純度>99.99%のY 2 (CO 3 ) 3 ・3H 2 O粉を用意した。

 まず、In 2 O 3 粉40.2wt%及びY 2 (CO 3 ) 3 ・3H 2 O粉59.8wt%の比率で、全量200g用意し、乾燥状態 でボールミル混合し、大気中1200℃で3時間仮 し、YInO 3 粉を得た。

 次いで、上記YInO 3 粉3.6wt%、In 2 O 3 粉85.6wt%およびSnO 2 粉10.8wt%の比率で全量約1.0kg用意(各金属原子 組成は、In=88.0at.%、Sn=10.0at.%、Y=2.0at.%である) し、これをボールミル混合した。その後バイ ンダーとしてPVA水溶液を添加して混合、乾燥 し、コールドプレスして成形体を得た。この 成形体を、大気中600℃で10時間、60℃/hの昇温 で脱脂し、次いで、酸素雰囲気下、1550℃で8 間焼成して焼結体を得た。焼成条件は具体 には、室温から800℃まで200℃/hで昇温し、80 0℃から1550℃まで400℃/hで昇温し、8時間保持 た後、1550℃から室温まで100℃/hの条件で冷 という条件である。その後、この焼結体を 工しターゲットを得た。このときの密度は7 .02g/cm 3 であった。

 同様にして、Y=0.05-Sn=0.10、Y=0.25-Sn=0.12のスパ ッタリングターゲットを製造した。
 さらに、同様にして、表1に示す組成のスパ ッタリングターゲットを製造した。

 (実施例1、2、比較例1)
 実施例1、2、比較例1を以下の通り実施した

 各製造例1のターゲットのY=0.02-Sn=0.10及びY=0. 05-Sn=0.10の組成のものを実施例1、2、Y=0.25-Sn=0. 12の組成のものを比較例1のターゲットとし、 これを4インチのDCマグネトロンスパッタ装置 にそれぞれ装着し、基板温度を室温(約20℃) 酸素分圧を0~3.0sccmの間で変化させながら(0~1. 1×10 -2 Paに相当)、各実施例の透明導電膜を得た。

 スパッタの条件は、以下の通りとし、厚さ1 200Åの膜を得た。
 ターゲット寸法 :φ=4in. t=6mm
 スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
 排気装置 :ロータリーポンプ+クライオポン プ
 到達真空度 :5.3×10 -6 [Pa]
 Ar圧力 :4.0×10 -1 [Pa]
 酸素圧力:0~1.1×10 -2 [Pa]
 水圧力:5.0×10 -6 [Pa]
 基板温度:室温
 スパッタ電力 :130W (電力密度1.6W/cm 2 )
 使用基板 :コーニング#1737(液晶ディスプレ 用ガラス) t=0.8mm

 各酸素分圧で成膜した膜の抵抗率と、各 を250℃でアニールした後の抵抗率とを測定 た。結果を図1及び図2に示す。

 この結果、何れの場合にも最適酸素分圧 存在することがわかった。

 また、実施例1~2においては、室温成膜の 適酸素分圧と、250℃アニール後に最も抵抗 が低い成膜時の酸素分圧とが異なることが かった。表2は室温成膜の最適酸素分圧と250 ℃アニール後に最も抵抗率が低い成膜時の酸 素分圧を示す。よって、実施例1~2では、250℃ アニール後に最も抵抗率が低い成膜時の酸素 分圧で成膜し、その後、250℃でアニールした 方が、最も低抵抗の膜が得られることがわか った。

 下記表2には、最適酸素分圧の変化があっ たものを○、最適酸素分圧の変化がなかった ものを×として示した。

 (試験例1)
 実施例1、2及び比較例1において、室温成膜 における最適酸素分圧にて製造した透明導 膜を、それぞれ13mm角の大きさに切り出し、 これらのサンプルを大気中にて250℃で1時間 ニールした。実施例1、2のアニール前後の薄 膜XRDパターンを図3に示す。また、実施例1、2 、比較例1に関し、室温成膜時と250℃アニー 後の結晶状態について、アモルファスはa、 晶はcとし、これらを表2に示す。

 この結果、室温成膜の実施例1、2の場合 成膜時にはアモルファスな膜であるが、250 で1時間のアニールで結晶化することが確認 れた。一方、添加量が多い比較例1では、成 膜時にアモルファスでも250℃アニールでは結 晶化せず、さらに300℃でのアニールでも結晶 化しないことが確認された。

 (試験例2)
 成膜した各透明導電膜の、室温成膜時にお る最適酸素分圧成膜時の抵抗率ρ(ω・cm)を 定した。また、試験例1のアニール後のサン ルについて測定した抵抗率も測定した。こ らの結果を表2に示す。

 この結果、実施例1、2の場合には、抵抗率 3.0×10 -4 ω・cm以下であることがわかった。

 しかしながら、比較例1では、抵抗率が7.4×1 0 -4 ω・cmとやや高抵抗になることがわかった。

 (試験例3)
 実施例1、2において、室温成膜における最 酸素分圧にて製造した透明導電膜を、それ れ13mm角の大きさに切り出し、透過スペクト を測定した。また、試験例1のアニール後の 膜についても同様に透過スペクトルを測定し た。実施例1、2の結果を図4に示す。また、各 実施例1、2、比較例1のアニール後の平均透過 率を表2に示す。

 これらの結果より、成膜してアニール前 おける透過スペクトルは250℃で1時間のアニ ールにより、吸収端が低波長側にシフトして 色味が改善することがわかった。

 (試験例4)
 実施例1、2及び比較例1において、室温成膜 おける最適酸素分圧にて製造した透明導電 を、それぞれ10×50mmの大きさに切り出し、 ッチング液としてITO-05N(シュウ酸系、関東化 学(株)製)(シュウ酸濃度50g/L)を用い、温度30℃ で、エッチングが可能か否かについて確認し た。また、試験例1のアニール後のサンプル ついても同様に確認した。これらの結果を エッチング可を「○」、エッチング不可を ×」として表2に示す。

 この結果、実施例1、2及び比較例1は全て モルファス膜であることから、弱酸性のエ チングで可能であることがわかった。

 (透明導電膜a1~a30)
 上述したとおり製造した表1に示す組成のタ ーゲットを用い、これを4インチのDCマグネト ロンスパッタ装置にそれぞれ装着し、基板温 度を室温(約20℃)、酸素分圧を0~3.0sccmの間で 化させながら(0~1.1×10 -2 Paに相当)、各組成の透明導電膜を得た。

 スパッタの条件は、以下の通りとし、厚さ1 200Åの膜を得た。
 ターゲット寸法 :φ=4in. t=6mm
 スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
 排気装置 :ロータリーポンプ+クライオポン プ
 到達真空度 :5.3×10 -5 [Pa]
 Ar圧力 :4.0×10 -1 [Pa]
 酸素圧力:0~1.1×10 -2 [Pa]
 水圧力:5.0×10 -5 [Pa]
 基板温度:室温
 スパッタ電力 :130W (電力密度1.6W/cm 2 )
 使用基板 :コーニング#1737(液晶ディスプレ 用ガラス) t=0.8mm

 ここで、室温成膜の最適酸素分圧と、250 アニール後に最も抵抗率が低い成膜時の酸 分圧とが異なるサンプルが多かったが、組 によっては、最適酸素分圧に変化がなかっ 。

 下記表3には、最適酸素分圧の変化があっ たものを○、最適酸素分圧の変化がなかった ものを×として示した。

 また、各組成の室温成膜時における最適 素分圧にて製造した透明導電膜を、それぞ 13mm角の大きさに切り出し、これらのサンプ ルを大気中にて250℃で1時間アニールし、室 成膜時と250℃アニール後の結晶状態につい 、アモルファスはa、結晶はcとし、これらを 表3に示した。

 また、各組成の結晶化温度を測定し、表3 に示した。結晶化温度は100℃で成膜した後、 結晶化する温度であり、100℃成膜でアモルフ ァスとならないものは100℃未満とした。

 さらに、成膜した各透明導電膜の、室温 膜時における最適酸素分圧成膜後、アニー して結晶化したサンプルの抵抗率ρ(ω・cm) 測定した。これらの結果を表3に示す。

 また、室温成膜における最適酸素分圧に 製造した透明導電膜を、それぞれ13mm角の大 きさに切り出し、アニール後の膜について透 過スペクトルを測定した。アニール後の平均 透過率を表3に示す。

 また、室温成膜における最適酸素分圧に 製造し、アニールして結晶化した後の透明 電膜を、それぞれ10×50mmの大きさに切り出 、エッチング液としてITO-05N(シュウ酸系、関 東化学(株)製)(シュウ酸濃度50g/L)を用い、温 30℃で、エッチングが可能か否かについて確 認した。これらの結果を、エッチング可を「 ○」、エッチング不可を「×」として表4に示 す。

 これらの結果を図5に示す。図において、 100℃未満の成膜温度でアモルファス膜として 成膜でき、100~300℃で結晶化できるサンプル ●、それ以外を▲で示した。

 この結果、イットリウム及び錫の含有量が インジウム1モルに対しての錫のモル比yが インジウム1モルに対するイットリウムのモ 比xで表される(-2.5×10 -2 Ln(x)-5.8×10 -2 )の値以上であり且つ(-1.0×10 -1 Ln(x)-5.0×10 -2 )の値以下の範囲にあると、100℃より低い温 条件で行うことにより、アモルファス状の 態で成膜され、且つ成膜後、100℃~300℃でア ールすることにより、結晶化することがわ った。

 また、Sn及びYの含有量が、インジウム1モル に対しての錫のモル比yが、インジウム1モル 対するイットリウムのモル比xで表される(-2 .6×10 -2 Ln(x)+5.1×10 -2 )の値以上の範囲にあると、成膜されたアモ ファスな膜が、200℃未満のアニール温度で 、結晶化せず、200℃以上のアニール温度で 晶化する透明導電膜となり、成膜プロセス 考慮するとさらに好ましいものとなること わかった。

 さらに、インジウム1モルに対しての錫のモ ル比yが、0.23以下であり、インジウム1モルに 対するイットリウムのモル比xが、0.08以下と ると、250℃アニール処理後の比抵抗が3.0×10 -4 ωcm以下と、特に低抵抗な膜となり、より好 しいことがわかった。

 (参考例1)
 製造例1と同様にして、Sr=0.0001のターゲット を作成し、これを参考例1のターゲットとし 、これを4インチのDCマグネトロンスパッタ 置にそれぞれ装着し、基板温度を室温(約20 )、酸素分圧を0~3.0sccmの間で変化させながら( 0~1.1×10 -2 Paに相当)、参考例1の透明導電膜を得た。

 スパッタの条件は、以下の通りとし、厚さ1 200Åの膜を得た。
 ターゲット寸法 :φ=4in. t=6mm
 スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
 排気装置 :ロータリーポンプ+クライオポン プ
 到達真空度 :5.3×10 -6 [Pa]
 Ar圧力 :4.0×10 -1 [Pa]
 酸素圧力:0~1.1×10 -2 [Pa]
 水圧力: 1.0×10 -3 [Pa]
 基板温度:室温
 スパッタ電力 :130W (電力密度1.6W/cm 2 )
 使用基板 :コーニング#1737(液晶ディスプレ 用ガラス) t=0.8mm

 (参考例2)
 参考例1と同様なターゲットを用い、実施例 1、2と同様な条件で、参考例2の透明導電膜を 得た。

 (試験例5)
 実施例1、2と同様に、参考例1及び参考例2に ついて、最適酸素分圧の変化がアニール前後 において存在するかを確認し、さらに、試験 例1~4と同様な試験を行った。この結果を表4 示す。

 この結果、Sr=0.0001の組成では、水が実質的 存在しない条件で成膜するとアモルファス 膜は得られないが(参考例2)、水の分圧を1.0 10 -3 [Pa]と高くすると、水が水素として膜内に取 込まれるため、アモルファスな膜が得られ また、アニール前後において最適酸素分圧 変化があることが確認された。

 これは水の影響により、アモルファス膜 結晶化温度が上昇することによるものであ 、特に含有量が少ない領域において効果的 ある。すなわち、アモルファスな膜の結晶 温度が、例えば、100℃以下と低い領域にお て、結晶化温度を50~100℃程度上昇させるこ ができ、結果として、アモルファスな膜が 膜し易くなる。

 この現象は、酸素結合エネルギーがSrの13 4kJ/molとほぼ同等の138kJ/molであるBaの場合も生 じるので、酸素結合エネルギーが所定の範囲 にある他の元素であるLi、La、Ca、Mg、Yでも同 様であると推測される。

 なお、先願との関係から、本出願の範囲 らは除外するが、Baの場合の例を参考例と て以下に掲載する。

 (参考例)
 (スパッタリングターゲット参考製造例1~67)
 純度>99.99%のIn 2 O 3 粉、SnO 2 粉、および純度>99.9%のBaCO 3 粉を用意した。

 まず、BET=27m 2 /gのIn 2 O 3 粉58.6wt%及び、BET=1.3m 2 /gのBaCO 3 粉41.4wt%の比率で、全量200g用意し、乾燥状態 ボールミルで混合し、大気中1100℃で3時間 焼し、BaIn 2 O 4 粉を得た。

 次いで、上記BaIn 2 O 4 粉、BET=5m 2 /gのIn 2 O 3 粉%およびBET=1.5m 2 /gのSnO 2 粉をIn1モルに対してBa及びSnが下記表4および 5に占めるモルに相当するような比率で全量 で約1.0kg用意し、これをボールミルで混合し 。その後バインダーとしてPVA水溶液を添加 て混合、乾燥し、コールドプレスして成形 を得た。この成形体を、大気中600℃で10時 、60℃/hの昇温で脱脂し、次いで、酸素雰囲 下で1600℃で8時間焼成して焼結体を得た。 成条件は具体的には、室温から800℃まで100 /hで昇温し、800℃から1600℃まで400℃/hで昇温 し、8時間保持した後、1600℃から室温まで100 /hの条件で冷却という条件である。その後 この焼結体を加工しターゲットを得た。こ ときの密度とバルク抵抗率は、例えば32の組 成では、それぞれ6.88g/cm 3 、2.81×10 -4 ω・cmであり、22の組成では、それぞれ6.96g/cm 3 、2.87×10 -4 ω・cmであった。

 (参考例A1~A67)
 4インチのDCマグネトロンスパッタ装置に各 造例1~67のスパッタリングターゲットをそれ ぞれ装着し、基板温度を室温(約20℃)、水の 圧を1.0×10 -4 Paとし、酸素分圧を0~3.0sccmの間で変化させな ら(0~1.1×10 -2 Paに相当)、参考例A1~A67の透明導電膜を得た。

 スパッタの条件は、以下の通りとし、厚さ1 200Åの膜を得た。
 ターゲット寸法 :φ=4in. t=6mm
 スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
 排気装置 :ロータリーポンプ+クライオポン プ
 到達真空度 :5.3×10 -6 [Pa]
 Ar圧力 :4.0×10 -1 [Pa]
 酸素圧力:0~1.1×10 -2 [Pa]
 水圧力:1.0×10 -4 [Pa]
 基板温度:室温
 スパッタ電力 :130W (電力密度1.6W/cm 2 )
 使用基板 :コーニング#1737(液晶ディスプレ 用ガラス) t=0.8mm

 参考例A1~A67については、室温成膜におけ 酸素分圧と抵抗率との関係及び250℃アニー 後の酸素分圧と抵抗率との関係を求めた。

 下記表5および表6には、各サンプルのIn1 ルに対して、Ba及びSnのモル比、室温成膜で 結晶状態(アモルファス膜をa、結晶化膜をc して表記する)を示すと共に、アモルファス 膜の結晶化温度を示した。

 表5および表6において成膜時抵抗率とは 室温成膜時の最適酸素分圧における膜の抵 率をさす。また、アニール後の抵抗率は、25 0℃アニール時の最適酸素分圧における抵抗 とした。

 また、表5および表6に示した結晶化温度 、以下のように求めた。250℃アニールした に最も低抵抗になる酸素分圧で室温成膜し 膜を、100℃から300℃(必要であれば450℃)まで 50℃刻みで大気中1時間アニールを行い、その 膜を薄膜XRDで分析した。室温成膜したアモル ファス膜を示すハローピークについてアニー ル温度が高くなることによって回折線が検出 される。その初めての温度を結晶化温度と定 めた。なお、結晶化温度のその他の求め方と して、高温薄膜XRD法を使うこともできる。

 また、参考例A1~A67を図6にプロットし、結 晶化温度が100~300℃を●、結晶化温度が350℃ 上を▲で示した。

 この結果、結晶化温度が300℃以下の範囲は インジウム1モルに対しての錫のモル比yが インジウム1モルに対するバリウムのモル比x で表される(-6.9×10 -2 Ln(x)-1.6×10 -1 )の値以下であり且つ(-8.1×10 -3 Ln(x)+1.8×10 -1 )の値以下の範囲であることがわかった。

 (参考例B1~B67)
 4インチのDCマグネトロンスパッタ装置に各 考製造例1~67のスパッタリングターゲットを それぞれ装着し、基板温度を室温(約20℃)、 の分圧を1.0×10 -3 Paとし、酸素分圧を0~3.0sccmの間で変化させな ら(0~1.1×10 -2 Paに相当)、参考例B1~B67の透明導電膜を得た。

 スパッタの条件は、以下の通りとし、厚さ1 200Åの膜を得た。
 ターゲット寸法 :φ=4in. t=6mm
 スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
 排気装置 :ロータリーポンプ+クライオポン プ
 到達真空度 :5.3×10 -6 [Pa]
 Ar圧力 :4.0×10 -1 [Pa]
 酸素圧力:0~1.1×10 -2 [Pa]
 水圧力:1.0×10 -3 [Pa]
 基板温度:室温
 スパッタ電力 :130W (電力密度1.6W/cm 2 )
 使用基板 :コーニング#1737(液晶ディスプレ 用ガラス) t=0.8mm

 参考例B1~B67については、室温成膜におけ 酸素分圧と抵抗率との関係及び250℃アニー 後の酸素分圧と抵抗率との関係を求めた。

 下記表7および表8には、各サンプルのIn1 ルに対して、Ba及びSnのモル比、室温成膜で 結晶状態(アモルファス膜をa、結晶化膜をc して表記する)を示すと共に、アモルファス 膜の結晶化温度を示した。なお、結晶化温度 、成膜時抵抗率、アニール後抵抗率は、上述 したとおりである。

 また、参考例B1~B67を図7にプロットし、結 晶化温度が100~300℃を●、結晶化温度が350℃ 上を▲で示した。

 この結果、結晶化温度が300℃以下の範囲は インジウム1モルに対するバリウムのモル比 xで表される(-8.1×10 -2 Ln(x)-2.6×10 -1 )の値以下であり且つ(-7.1×10 -3 Ln(x)+1.6×10 -1 )の値以下の範囲であることがわかった。

 (参考例C1~C67)
 4インチのDCマグネトロンスパッタ装置に各 考製造例1~67のスパッタリングターゲットを それぞれ装着し、基板温度を室温(約20℃)、 の分圧を1.0×10 -5 Paとし、酸素分圧を0~3.0sccmの間で変化させな ら(0~1.1×10 -2 Paに相当)、参考例C1~C67の透明導電膜を得た。

 スパッタの条件は、以下の通りとし、厚さ1 200Åの膜を得た。
 ターゲット寸法 :φ=4in. t=6mm
 スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
 排気装置 :ロータリーポンプ+クライオポン プ
 到達真空度 :5.3×10 -6 [Pa]
 Ar圧力 :4.0×10 -1 [Pa]
 酸素圧力:0~1.1×10 -2 [Pa]
 水圧力:1.0×10 -5 [Pa]
 基板温度:室温
 スパッタ電力 :130W (電力密度1.6W/cm 2 )
 使用基板 :コーニング#1737(液晶ディスプレ 用ガラス) t=0.8mm

 参考例C1~C67については、室温成膜におけ 酸素分圧と抵抗率との関係及び250℃アニー 後の酸素分圧と抵抗率との関係を求めた。

 下記表9および表10には、各サンプルのIn1 ルに対して、Ba及びSnのモル比、室温成膜で の結晶状態(アモルファス膜をa、結晶化膜をc として表記する)を示すと共に、アモルファ 膜の結晶化温度を示した。なお、結晶化温 、成膜時抵抗率、アニール後抵抗率は、上 したとおりである。

 各参考製造例1~67のスパッタリングターゲ ットを用い、室温(約20℃)での酸素分圧とそ 分圧で成膜された膜の抵抗率との関係を求 て最適酸素分圧を求めると共に、各酸素分 で成膜した膜を250℃でアニールした後の抵 率と成膜酸素分圧との関係からアニール後 抵抗率が最も低抵抗となる酸素分圧を250℃ の成膜をする際の最適酸素分圧とし、両者 最適酸素分圧が異なるか否かを判断し、異 るものを●、ほぼ同じものを▲とし、図8に した。

  この結果、インジウム1モルに対しての錫 モル比yが、インジウム1モルに対するバリ ムのモル比xで表される(-2.9×10 -2 Ln(x)-6.7×10 -2 )の値以上であり、(-2.0×10 -1 Ln(x)-4.6×10 -1 )の値以下でy=0を除く範囲にある場合に、成 後のアモルファス膜が低抵抗となる成膜酸 分圧と、アニール後の膜が低抵抗となる成 酸素分圧とが異なる、又は250℃における最 酸素分圧が室温での最適酸素分圧と異なる とがわかった。すなわち、これらの組成範 では、成膜直後の抵抗率から求めた最適酸 分圧ではなく、アニール後の結晶化した膜 最も低抵抗となる酸素分圧で成膜した方が アニール後の膜の抵抗率が低くなり、より ましいことになる。

 また、インジウム1モルに対しての錫のモル 比yが、インジウム1モルに対するバリウムの ル比xで表される(-2.9×10 -2 Ln(x)-6.7×10 -2 )の値未満の範囲では、結晶化温度が100℃よ 小さい範囲であることがわかった。

 一方、図6及び図7を参照すると、水の分圧 所定範囲として成膜した場合には、インジ ム1モルに対しての錫のモル比yが、インジウ ム1モルに対するバリウムのモル比xで表され (-2.9×10 -2 Ln(x)-6.7×10 -2 )の値未満の範囲でも結晶化温度が150℃以上 高くなり、アモルファスな膜に成膜し易い とがわかった。

 すなわち、図6及び図7に示すように、水の 圧が1.0×10 -4 Pa以上の条件で成膜すると、図8のように水が 実質的に存在しない状態である1.0×10 -4 Pa未満、好ましくは、1.0×10 -5 Pa以下の水分圧で成膜するときと比較してア ルファス膜の結晶化温度が高くなることが かった。また、特に、水が実質的に存在し い条件下では結晶化温度が100℃未満である インジウム1モルに対しての錫のモル比yが インジウム1モルに対するバリウムのモル比x で表される(-2.9×10 -2 Ln(x)-6.7×10 -2 )の値未満の範囲では、結晶化温度が100℃よ 小さい範囲においても、結晶化温度が100℃ 上、好ましくは150℃以上となり、アモルフ スな膜が成膜し易くなっていることがわか た。

(水素の存在確認試験)
 4インチのDCマグネトロンスパッタ装置に参 製造例13のスパッタリングターゲットをそ ぞれ装着し、基板温度を室温(約20℃)、水の 圧を1.0×10 -2 Pa(参考試験例1とする)、5.0×10 -3 Pa(参考試験例2とする)及び5.0×10 -5 Pa(参考試験例3とする)条件で参考試験例1~3の 明導電膜を得た。

 スパッタの条件は、以下の通りとし、厚さ1 200Åの膜を得た。
 ターゲット寸法 :φ=4in. t=6mm
 スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
 排気装置 :ロータリーポンプ+クライオポン プ
 到達真空度 :5.3×10 -5 [Pa]
 Ar圧力 :4.0×10 -1 [Pa]
 酸素圧力:0[Pa]
 水圧力:1.0×10 -2 、5.0×10 -3 、5.0×10 -5 [Pa]
 基板温度:室温
 スパッタ電力 :130W (電力密度1.6W/cm 2 )
 使用基板 :コーニング#1737(液晶ディスプレ 用ガラス) t=0.8mm

 ここで、各条件において成膜した試料の 晶状態を薄膜XRDで分析したところ、参考試 例1、2ではアモルファス、参考試験例3では 晶化していることが確認された。

 また、各膜内の水素の存在については、飛 時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS、ULVAC  PHI社製 TRIFT IV)を用い、参考試験例1~3の試料 について、以下に示す測定条件により、検出 される(H + イオン数)/(全イオン数)を比較することで確 した。

[測定条件]
一次イオン: Au +
加速電圧: 30kV
スキャン条件: ラスタースキャン(200×200μm)

 表11には、成膜した試料のTOF-SIMS分析結果で ある、(H + イオンのカウント数)/(全イオンのカウント数 )を示す。

 ここで、成膜時の水分圧が5.0×10 -5 と実質的に水が存在しない雰囲気下で成膜し た参考試験例3の試料においてもにH + イオンが検出されているが、これはバックラ ウンドとして判断することができる。すなわ ち、最近の研究において、参考試験例3の水 圧よりも低い分圧で成膜した酸化インジウ 膜からH + イオンが検出されたことが報告されている(Jp n.J.Appl.Phys.,Vol.46,No.28,2007,pp.L685-L687)ことから ると、検出された水素イオンは成膜時に基 に付着した僅かな水分が膜内に取り込まれ ものと推測できる。よって、本願発明では 実質的に水が存在しない雰囲気下である水 圧が5.0×10 -5 以下の雰囲気で成膜したサンプルの(H + イオン数)/(全イオン数)である7.75×10 -4 を基準値とし、これより増えた(H + イオン数)/(全イオン数)を膜に含有される水 イオンとする。

 よって参考試験例1~3の(H + イオンのカウント数)/(全イオンのカウント数 )を比較すると、成膜時の水分圧が大きくな に従って大きくなっていることが分かる。 って、参考試験例1および2のように、成膜時 の水分圧をコントロールすることで、膜内に 水分が取り込まれることによる水素量を変化 をさせることができることが確認できた。な お、膜内に取り込まれた水素は、膜内の原子 のダングリングボンド(未結合手)と水素終端 れることで、膜の結晶化を阻害する効果を すると推測される。

 以上の測定結果は、添加元素がBaの場合 あるが、酸素結合エネルギーが100~350kJ/molの 囲にあるYの場合も、成膜時の水分圧を制御 するとことで、膜内に水分が取り込まれるこ とによる水素量を変化をさせることができる ことは明らかである。