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Patent Searching and Data


Title:
INDIUM OXIDE TRANSPARENT CONDUCTIVE FILM AND METHOD FOR PRODUCING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/044898
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a transparent conductive film which is formed as an amorphous film by using a sputtering target which comprises an oxide sintered body containing barium in addition to indium oxide and tin. This transparent conductive film is characterized by containing barium in addition to indium oxide and tin, and is also characterized in that the molar ratio y of tin relative to 1 mole of indium is less than the value (-2.9 x 10-2 Ln(x) - 6.7 x 10-2) which is expressed by using the molar ratio x of barium relative to 1 mole of indium, and the crystallization temperature by annealing is not less than 100˚C.

Inventors:
TAKAHASHI, Seiichiro (MITSUI MINING & SMELTING CO. LTD.,1333-2, Haraichi, Ageo-sh, Saitama 21, 3620021, JP)
高橋 誠一郎 (〒21 埼玉県上尾市原市1333-2 三井金属鉱業株式会社 総合研究所内 Saitama, 3620021, JP)
MIYASHITA, Norihiko (MITSUI MINING & SMELTING CO. LTD.,1333-2, Haraichi, Ageo-sh, Saitama 21, 3620021, JP)
Application Number:
JP2008/068107
Publication Date:
April 09, 2009
Filing Date:
October 03, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUI MINING & SMELTING CO., LTD. (1-11-1, Osaki Shinagawa-k, Tokyo 84, 1418584, JP)
三井金属鉱業株式会社 (〒84 東京都品川区大崎一丁目11番1号 Tokyo, 1418584, JP)
TAKAHASHI, Seiichiro (MITSUI MINING & SMELTING CO. LTD.,1333-2, Haraichi, Ageo-sh, Saitama 21, 3620021, JP)
高橋 誠一郎 (〒21 埼玉県上尾市原市1333-2 三井金属鉱業株式会社 総合研究所内 Saitama, 3620021, JP)
International Classes:
C23C14/08; C23C14/34; C23C14/58; H01B5/14; H01B13/00; C23C14/08; C23C14/34; C23C14/58; H01B5/14; H01B13/00
Attorney, Agent or Firm:
KURIHARA, Hiroyuki et al. (Kurihara International Patent Office, Iwasaki Bldg. 6F3-15, Hiroo 1-chom, Shibuya-ku Tokyo 12, 1500012, JP)
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Claims:
酸化インジウムと錫を含有すると共にバリウムを含有し酸化物焼結体を具備するスパッタリングターゲットを用いてアモルファスな膜として成膜された透明導電膜であり、酸化インジウムと錫とを含有すると共にバリウムを含有し且つインジウム1モルに対しての錫のモル比yが、インジウム1モルに対するバリウムのモル比xで表される(-2.9×10 -2 Ln(x)-6.7×10 -2 )の値未満であり、アニールによる結晶化温度が100℃以上であることを特徴とする透明導電膜。
請求項1に記載の透明導電膜において、水の分圧が1.0×10 -4 Pa以上1.0×10 -1 Pa以下の条件下で成膜されたことを特徴とする透明導電膜。
請求項1又は2に記載の透明導電膜において、前記アモルファスな膜が水素を含有することを特徴とする透明導電膜。
請求項1~3の何れかに記載の透明導電膜において、成膜後、アニールすることにより結晶化した膜とされたことを特徴とする透明導電膜。
請求項4に記載の透明導電膜において、前記アニールが100~300℃で行われたことを特徴とする透明導電膜。
請求項4又は5に記載の透明導電膜において、アニール後の透明導電膜の抵抗率が5.0×10 -4 ω・cm以下であることを特徴とする透明導電膜。
酸化インジウムと錫を含有すると共にバリウムを含有する酸化物焼結体を具備するスパッタリングターゲットを用い、酸化インジウムと錫とを含有すると共にバリウムを含有し且つインジウム1モルに対しての錫のモル比yが、インジウム1モルに対するバリウムのモル比xで表される(-2.9×10 -2 Ln(x)-6.7×10 -2 )の値未満であるアモルファスな膜を成膜するに際し、成膜時の水の分圧を1.0×10 -4 Pa以上1.0×10 -1 Pa以下とすることを特徴とする透明導電膜の製造方法。
請求項7に記載の透明導電膜の製造方法において、前記アモルファスな膜のアニールによる結晶化温度が100℃以上であることを特徴とする透明導電膜の製造方法。
請求項7又は8に記載の透明導電膜の製造方法において、アモルファスな膜を成膜後、アニールすることにより結晶化した膜とすることを特徴とする透明導電膜の製造方法。
請求項9に記載の透明導電膜の製造方法において、前記アニールによる結晶化を100~300℃で行うことを特徴とする透明導電膜の製造方法。
請求項10に記載の透明導電膜の製造方法において、アニール後の透明導電膜の抵抗率が5.0×10 -4 ω・cm以下であることを特徴とする透明導電膜の製造方法。
Description:
酸化インジウム系透明導電膜及 その製造方法

 本発明は、アモルファス膜として成膜で 、そのアモルファス膜は弱酸エッチングに り容易にパターニングでき、さらに容易に 晶化でき、またさらに結晶化した膜は低抵 で且つ透過率が高い透明導電膜及びその製 方法に関する。

 酸化インジウム-酸化錫(In 2 O 3 -SnO 2 の複合酸化物、以下、「ITO」という)膜は、 視光透過性が高く、かつ導電性が高いので 明導電膜として液晶表示装置やガラスの結 防止用発熱膜、赤外線反射膜等に幅広く用 られているが、アモルファスな膜とするの 困難であるという問題がある。

 一方、アモルファスな膜となるものとし 、酸化インジウム-酸化亜鉛(IZO)透明導電膜 知られているが、かかる膜はITO膜より透明 に劣り、黄色みがかるという問題がある。

 そこで、本出願人は、透明導電膜としてI TO膜に珪素を添加して所定の条件で成膜した モルファスな透明導電膜を先に提案した(特 許文献1参照)が、珪素を添加すると高抵抗化 傾向があるという問題があった。

特開2005-135649号公報(特許請求の範囲)

 本発明は、このような事情に鑑み、アモ ファス膜として成膜でき、そのアモルファ 膜は弱酸エッチングにより容易にパターニ グでき、さらに容易に結晶化でき、またさ に結晶化した膜は低抵抗で且つ透過率が高 透明導電膜及びその製造方法を提供するこ を課題とする。

 本発明は上述した課題を解決するために 々検討を重ねた結果、バリウムを添加した 化インジウム系透明導電膜が、低抵抗で透 性に優れたアモルファスな膜で弱酸エッチ グにより容易にパターニングでき、またさ に容易に結晶化できることを知見し、先に 願を行った(特願2007-095783)。

 この場合においても、結晶化温度が100℃ 下の組成範囲に関しては、アモルファスな として成膜するには条件が厳しいという課 があったが、本発明は、かかる課題をも解 するものである。

 かかる本発明の第1の態様は、酸化インジウ ムと錫を含有すると共にバリウムを含有し酸 化物焼結体を具備するスパッタリングターゲ ットを用いてアモルファスな膜として成膜さ れた透明導電膜であり、酸化インジウムと錫 とを含有すると共にバリウムを含有し且つイ ンジウム1モルに対しての錫のモル比yが、イ ジウム1モルに対するバリウムのモル比xで される(-2.9×10 -2 Ln(x)-6.7×10 -2 )の値未満であり、アニールによる結晶化温 が100℃以上であることを特徴とする透明導 膜にある。

 かかる第1の態様では、錫及びバリウムを 含有して所定の組成範囲の酸化インジウム系 透明導電膜とすることにより、比較的容易に アモルファスな膜として成膜されて弱酸性の エッチャントでのエッチングが可能なものと なる。

 本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の 明導電膜において、水の分圧が1.0×10 -4 Pa以上1.0×10 -1 Pa以下の条件下で成膜されたことを特徴とす 透明導電膜にある。

 かかる第2の態様では、所定の水の分圧下 での成膜により、比較的容易にアモルファス な膜として成膜されて弱酸性のエッチャント でのエッチングが可能なものとなる。

 本発明の第3の態様は、第1又は2の態様に 載の透明導電膜において、前記アモルファ な膜が水素を含有することを特徴とする透 導電膜にある。

 かかる第3の態様では、所定の水分圧下で の成膜により、水素が膜内に結合した状態で 取り込まれ、比較的容易にアモルファスな膜 として成膜されて弱酸性のエッチャントでの エッチングが可能なものとなる。

 本発明の第4の態様は、第1~3の何れかの態 様に記載の透明導電膜において、成膜後、ア ニールすることにより結晶化した膜とされた ことを特徴とする透明導電膜にある。

 かかる第4の態様では、アモルファスな膜 として成膜された後、アニールにより容易に 結晶化でき、耐弱酸性を付与することができ る。

 本発明の第5の態様は、第4の態様に記載 透明導電膜において、前記アニールが100~300 で行われたことを特徴とする透明導電膜に る。

 かかる第4の態様では、比較的低温で結晶 化された膜となる。

 本発明の第6の態様は、第4又は5の態様に記 の透明導電膜において、アニール後の透明 電膜の抵抗率が5.0×10 -4 ω・cm以下であることを特徴とする透明導電 にある。

 かかる第6の態様では、アニール後の抵抗率 が非常に低く、抵抗率が5.0×10 -4 ω・cm以下である低抵抗の膜とすることがで る。

 本発明の第7の態様は、酸化インジウムと錫 を含有すると共にバリウムを含有する酸化物 焼結体を具備するスパッタリングターゲット を用い、酸化インジウムと錫とを含有すると 共にバリウムを含有し且つインジウム1モル 対しての錫のモル比yが、インジウム1モルに 対するバリウムのモル比xで表される(-2.9×10 -2 Ln(x)-6.7×10 -2 )の値未満であるアモルファスな膜を成膜す に際し、成膜時の水の分圧を1.0×10 -4 Pa以上1.0×10 -1 Pa以下とすることを特徴とする透明導電膜の 造方法にある。

 かかる第7の態様では、所定の水分圧下で バリウムを含有する所定組成の酸化インジウ ム系透明導電膜を成膜することにより、比較 的容易にアモルファスな膜として成膜されて 弱酸性のエッチャントでのエッチングが可能 な膜を得ることができる。

 本発明の第8の態様は、第7の態様に記載 透明導電膜の製造方法において、前記アモ ファスな膜のアニールによる結晶化温度が10 0℃以上であることを特徴とする透明導電膜 製造方法にある。

 かかる第8の態様では、結晶化温度が100℃ 以上のアモルファス膜となるので、比較的容 易にアモルファスな膜として成膜されて弱酸 性のエッチャントでのエッチングが可能な膜 を得ることができる。

 本発明の第9の態様は、第7又は8の態様に 載の透明導電膜の製造方法において、アモ ファスな膜を成膜後、アニールすることに り結晶化した膜とすることを特徴とする透 導電膜の製造方法にある。

 かかる第9の態様では、アモルファスな膜 として成膜された後、アニールにより容易に 結晶化でき、耐弱酸性を付与することができ る。

 本発明の第10の態様は、第9の態様に記載 透明導電膜の製造方法において、前記アニ ルによる結晶化を100~300℃で行うことを特徴 とする透明導電膜の製造方法にある。

 かかる第10の態様では、100~300℃と比較的 温で結晶化された膜となる。

 本発明の第11の態様は、第10の態様に記載の 透明導電膜の製造方法において、アニール後 の透明導電膜の抵抗率が5.0×10 -4 ω・cm以下であることを特徴とする透明導電 の製造方法にある。

 かかる第11の態様では、アニール後の抵抗 が非常に低く、抵抗率が5.0×10 -4 ω・cm以下である低抵抗の膜とすることがで る。

 本発明によれば、酸化インジウムに錫及 バリウムを添加した膜で所定範囲の組成を し且つ所定の結晶化温度を有するアモルフ ス膜とすることにより、比較的容易にアモ ファス膜とすることができ、成膜後、弱酸 ッチングにより容易にパターニングでき、 らに容易に結晶化でき、またさらに結晶化 た膜は低抵抗で且つ透過率が高い透明導電 膜とすることができるという効果を奏する

本発明の試験実施例A1~A18及びA68~A73の結 晶化温度を示す図である。 本発明の試験実施例B1~B18及びB68~B73の結 晶化温度を示す図である。 本発明の参考試験例C1~C73の最適酸素分 の変化を示す図である。

 本発明の酸化インジウム系透明導電膜を 成するために用いる透明導電膜用スパッタ ングターゲットは、酸化インジウムを主体 し、錫を含有するもので、且つバリウムを 有する酸化物焼結体であり、バリウムは、 の酸化物のまま、あるいは複合酸化物とし 、あるいは固溶体として存在していればよ 、特に限定されない。

 バリウムの含有量は、インジウム1モルに 対して0.00001モル以上0.10モル未満の範囲で含 されるスパッタリングターゲットを用いて 成するのが望ましい。これより少ないと添 の効果は顕著ではなく、また、これより多 なると、形成される透明導電膜の抵抗が高 なる傾向と黄色味が悪化する傾向になるか である。なお、上述したスパッタリングタ ゲットにより形成された透明導電膜中のバ ウム含有量は、使用したスパッタリングタ ゲット中の含有量と同一の含有量となる。

 また、錫の含有量は、インジウム1モルに 対して0.001~0.3モル、好ましくは、0.005~0.3モル の範囲で含有されるスパッタリングターゲッ トを用いて成膜されるのが望ましい。この範 囲内であれば、スパッタリングターゲットの キャリヤ電子の密度並びに移動度を適切にコ ントロールして導電性を良好な範囲に保つこ とができる。また、この範囲を越えて添加す ると、スパッタリングターゲットのキャリヤ 電子の移動度を低下させると共に導電性を劣 化させる方向に働くので好ましくない。なお 、上述したスパッタリングターゲットにより 形成された透明導電膜中の錫の含有量は、使 用したスパッタリングターゲット中の含有量 と同一の含有量となる。このような酸化イン ジウム系透明導電膜の組成分析は、単膜を全 量溶解しICPで分析してもよい。また、膜自体 が素子構成をなしている場合などは、必要に 応じてFIB等により該当する部分の断面を切り 出し、SEMやTEM等に付属している元素分析装置 (EDSやWDS、オージェ分析など)を用いても特定 ることが可能である。

 かかるスパッタリングターゲットは、DC グネトロンスパッタリングでスパッタリン 可能な程度の抵抗値を有しているので、比 的安価なDCマグネトロンスパッタリングでス パッタリング可能であるが、勿論、高周波マ グネトロンスパッタリング装置を用いてもよ い。

 このような透明導電膜用スパッタリングタ ゲットを用い、水の分圧が1.0×10 -4 Pa以上1.0×10 -1 Pa以下の条件下で成膜したものとすることに り、同一組成でアモルファスの酸化インジ ム系透明導電膜が形成できる。

 ここで、水の分圧を上述した所定範囲とす ためには、成膜チャンバに成膜時に導入す 雰囲気ガス(一般的にはAr、必要に応じて酸 を含有したガスであり、例えば、10 -4 Pa台の圧力)と共に水蒸気をマスフローコント ローラなどを介して導入すればよく、到達真 空度が10 -4 Pa未満と高真空の場合には、雰囲気ガスの1/10 0~1/10程度の圧力とするのが好ましい。なお、 到達真空度が10 -4 ~10 -3 Pa程度と真空度が悪い条件下では、その残留 スの主成分は、水である。つまり、その到 真空度がほぼ水の分圧に相当するので、水 気を特に導入することなく所望の水の分圧 状態を得ることができる。

 このような本発明の酸化インジウム系透 導電膜は、バリウムが所定量含有されてい ので、成膜を室温以上で結晶化温度、すな ち、100℃以上の結晶化温度より低い温度条 で行うことにより、アモルファス状の状態 成膜されるというものである。また、この うなアモルファスな膜は、弱酸性のエッチ ントでのエッチングを行うことができると う利点がある。ここで、本件明細書では、 ッチングは、パターニング工程に含まれる ので、所定のパターンを得るためのもので る。

 また、得られる透明導電膜の抵抗率はバリ ムの含有量によっても異なるが、抵抗率が1 .0×10 -4 ~1.0×10 -3 ω・cmである。

 さらに、成膜した膜の結晶化温度は含有 れるバリウムの含有量によって異なり、含 量が上昇するほど上昇するが、100℃~300℃の 温度条件でアニールすることにより、結晶化 させることができる。このような温度領域は 通常の半導体製造プロセスで使用されている ので、このようなプロセスの中で結晶化させ ることもできる。なお、この温度範囲の中で 、100℃~300℃で結晶化するものが好ましく、15 0℃~250℃で結晶化するのがさらに好ましく、2 00℃~250℃で結晶化するものが最も好ましい。

 ここで、アニールとは、大気中、雰囲気 、真空中などにおいて、所望の温度にて一 時間加熱することをさす。その一定時間と 、一般に数分から数時間程度であるが、工 的には効果が同じであれば短い時間が好ま る。

 ここで、本発明の透明導電膜は、インジウ 1モルに対しての錫のモル比yが、インジウ 1モルに対するバリウムのモル比xで表される (-2.9×10 -2 Ln(x)-6.7×10 -2 )の値未満である組成範囲のスパッタリング ーゲットを用い、水の分圧を1.0×10 -4 Pa以上1.0×10 -1 Pa以下の条件下で成膜することにより、成膜 度を多少高くし、100℃程度に設定してもア ルファスな膜を得ることができるというも である。

 ここで、アモルファスな膜として成膜でき かどうかは、上述したように成膜される膜 組成における結晶化温度より低い成膜温度 成膜する必要があり、錫やバリウムの含有 が少ない組成ほど結晶化温度が低くなり、 やバリウムの含有量が多い組成ほど結晶化 度が高くなる傾向となるが、水の分圧を1.0 10 -4 Pa以上1.0×10 -1 Pa以下の条件下で成膜することにより、各組 の結晶化温度を水の分圧を1.0×10 -4 Pa未満で成膜したときと比較して50~100℃程度 くすることができる。よって、インジウム1 モルに対しての錫のモル比yが、インジウム1 ルに対するバリウムのモル比xで表される(-2 .9×10 -2 Ln(x)-6.7×10 -2 )の値未満である組成範囲においては、水の 圧を1.0×10 -4 Pa未満で成膜したときの結晶化温度が100℃未 、特に室温近くになり、アモルファスな膜 得るための成膜条件がかなり厳しいもので っても、水の分圧を1.0×10 -4 Pa以上1.0×10 -1 Pa以下の条件下とすることにより、結晶化温 を、例えば、100℃以上と上昇させることが き、例えば、100℃程度の成膜条件でもアモ ファスな膜を得ることができる。

 なお、水の分圧が1.0×10 -4 Paよりも低いと、上述したような結晶化温度 上昇させる効果が顕著ではなく、一方、水 分圧が上限(1.0×10 -1 Pa)よりも大きい場合には、得られる膜はアモ ルファスであるが、アニールして結晶化した 際に膜の比抵抗が低減せず、5.0×10 -4 ω・cm以下の結晶化膜が得られがたくなり、 ましくはない。

 また、インジウム1モルに対しての錫のモル 比yが、インジウム1モルに対するバリウムの ル比xで表される(-2.9×10 -2 Ln(x)-6.7×10 -2 )の値以上の範囲は、水の分圧が1.0×10 -4 Paよりも低い通常条件での成膜でも、結晶化 度が100℃以上のアモルファスな膜が成膜で るので(特願2007-095783参照)、水の分圧を1.0×1 0 -4 Pa以上1.0×10 -1 Pa以下の条件下で成膜する必要はないが、こ ような条件下で成膜しても、アモルファス 膜ができることはいうまでもない。

 次に、本発明で用いるスパッタリングタ ゲットの製造方法について説明するが、こ は単に例示したものであり、製造方法は特 限定されるものではない。

 まず、本発明のスパッタリングターゲット 構成する出発原料としては、一般的にIn 2 O 3 、SnO 2 、BaCO 3 の粉末であるが、In 2 O 3 とBaCO 3 とを予め仮焼してBaIn 2 O 4 とし、これにIn 2 O 3 およびSnO 2 を混合して用いるのが好ましい。BaCO 3 の分解によるガス発生に起因した気孔の発生 を防止するためである。なお、これらの単体 、化合物、複合酸化物等を原料としてもよい 。単体、化合物を使う場合はあらかじめ酸化 物にするようなプロセスを通すようにする。

 これらの原料粉を、所望の配合率で混合 、成形する方法は特に限定されず、従来か 公知の各種湿式法又は乾式法を用いること できる。

 乾式法としては、コールドプレス(Cold Pre ss)法やホットプレス(Hot Press)法等を挙げるこ とができる。コールドプレス法では、混合粉 を成形型に充填して成形体を作製し、焼成さ せる。ホットプレス法では、混合粉を成形型 内で焼成、焼結させる。

 湿式法としては、例えば、濾過式成形法( 特開平11-286002号公報参照)を用いるのが好ま い。この濾過式成形法は、セラミックス原 スラリーから水分を減圧排水して成形体を るための非水溶性材料からなる濾過式成形 であって、1個以上の水抜き孔を有する成形 下型と、この成形用下型の上に載置した通 性を有するフィルターと、このフィルター シールするためのシール材を介して上面側 ら挟持する成形用型枠からなり、前記成形 下型、成形用型枠、シール材、およびフィ ターが各々分解できるように組立てられて り、該フィルター面側からのみスラリー中 水分を減圧排水する濾過式成形型を用い、 合粉、イオン交換水と有機添加剤からなる ラリーを調製し、このスラリーを濾過式成 型に注入し、該フィルター面側からのみス リー中の水分を減圧排水して成形体を製作 、得られたセラミックス成形体を乾燥脱脂 、焼成する。

 コールドプレス法や湿式法で成形したも の焼成温度は、1300~1650℃が好ましく、さら 好ましくは、1500~1650℃であり、その雰囲気 大気雰囲気、酸素雰囲気、非酸化性雰囲気 または真空雰囲気などである。一方、ホッ プレス法の場合は、1200℃付近で焼結させる ことが好ましく、その雰囲気は、非酸化性雰 囲気や真空雰囲気などである。なお、各方法 において焼成した後には、所定寸法に成形・ 加工のための機械加工を施しターゲットとす る。

 以下、本発明を実施例に基づいて説明す が、これに限定されるものではない。

 (スパッタリングターゲット製造例1~67)
 純度>99.99%のIn 2 O 3 粉、SnO 2 粉、および純度>99.9%のBaCO 3 粉を用意した。

 まず、BET=27m 2 /gのIn 2 O 3 粉58.6wt%及び、BET=1.3m 2 /gのBaCO 3 粉41.4wt%の比率で、全量200g用意し、乾燥状態 ボールミルで混合し、大気中1100℃で3時間 焼し、BaIn 2 O 4 粉を得た。

 次いで上記BaIn 2 O 4 粉、BET=5m 2 /gのIn 2 O 3 粉およびBET=1.5m 2 /gのSnO 2 粉をIn1モルに対してBa及びSnが下記表1~表4に めるモルに相当するような比率で全量で約1. 0kg用意し、これをボールミルで混合した。そ の後バインダーとしてPVA水溶液を添加して混 合、乾燥し、コールドプレスして成形体を得 た。この成形体を、大気中600℃で10時間、60 /hの昇温で脱脂し、次いで、酸素雰囲気下で 1600℃で8時間焼成して焼結体を得た。焼成条 は具体的には、室温から800℃まで100℃/hで 温し、800℃から1600℃まで400℃/hで昇温し、8 間保持した後、1600℃から室温まで100℃/hの 件で冷却という条件である。その後、この 結体を加工しターゲットを得た。このとき 密度とバルク抵抗率は、例えば32の組成で 、それぞれ6.88g/cm 3 、2.81×10 -4 ω・cmであり、22の組成では、それぞれ6.96g/cm 3 、2.87×10 -4 ω・cmであった。

 (試験実施例A1~A18)
 4インチのDCマグネトロンスパッタ装置に各 造例1~18のスパッタリングターゲットをそれ ぞれ装着し、基板温度を室温(約20℃)、水の 圧を1.0×10 -4 Paとし、酸素分圧を0~3.0sccmの間で変化させな ら(0~1.1×10 -2 Paに相当)、試験実施例A1~A18の透明導電膜を得 た。

 スパッタの条件は、以下の通りとし、厚さ1 200Åの膜を得た。
 ターゲット寸法 :φ=4in. t=6mm
 スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
 排気装置 :ロータリーポンプ+クライオポン プ
 到達真空度 :5.3×10 -6 [Pa]
 Ar圧力 :4.0×10 -1 [Pa]
 酸素圧力:0~1.1×10 -2 [Pa]
 水圧力:1.0×10 -4 [Pa]
 基板温度:室温
 スパッタ電力 :130W (電力密度1.6W/cm 2 )
 使用基板 :コーニング#1737(液晶ディスプレ 用ガラス) t=0.8mm

 試験実施例A1~A18については、室温成膜に ける酸素分圧と抵抗率との関係及び250℃ア ール後の酸素分圧と抵抗率との関係を求め 。

 下記表1には、各サンプルのIn1モルに対し て、Ba及びSnのモル比、室温成膜での結晶状 (アモルファス膜をa、結晶化膜をcとして表 する)を示すと共に、アモルファス膜の結晶 温度を示した。

 表1において成膜時抵抗率とは、室温成膜 時の最適酸素分圧における膜の抵抗率をさす 。また、アニール後の抵抗率は、250℃アニー ル時の最適酸素分圧における抵抗率とした。

 また、表1に示した結晶化温度は、以下の ように求めた。250℃アニールした後に最も低 抵抗になる酸素分圧で室温成膜した膜を、100 ℃から300℃(必要であれば500℃)まで50℃刻み 大気中1時間アニールを行い、その膜を薄膜X RDで分析した。室温成膜したアモルファス膜 示すハローピークについてアニール温度が くなることによって回折線が検出される。 の初めての温度を結晶化温度と定めた。な 、結晶化温度のその他の求め方として、高 薄膜XRD法を使うこともできる。

 また、試験実施例A1~A18を図1にプロットし 、結晶化温度が100~300℃を●、結晶化温度が35 0℃以上を▲で示した。

 この結果、全てのサンプルが結晶化温度 100℃~300℃であることがわかった。

 (試験実施例B1~B18)
 4インチのDCマグネトロンスパッタ装置に各 造例1~18のスパッタリングターゲットをそれ ぞれ装着し、基板温度を室温(約20℃)、水の 圧を1.0×10 -3 Paとし、酸素分圧を0~3.0sccmの間で変化させな ら(0~1.1×10 -2 Paに相当)、試験実施例B1~B18の透明導電膜を得 た。

 スパッタの条件は、以下の通りとし、厚さ1 200Åの膜を得た。
 ターゲット寸法 :φ=4in. t=6mm
 スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
 排気装置 :ロータリーポンプ+クライオポン プ
 到達真空度 :5.3×10 -6 [Pa]
 Ar圧力 :4.0×10 -1 [Pa]
 酸素圧力:0~1.1×10 -2 [Pa]
 水圧力:1.0×10 -3 [Pa]
 基板温度:室温
 スパッタ電力 :130W (電力密度1.6W/cm 2 )
 使用基板 :コーニング#1737(液晶ディスプレ 用ガラス) t=0.8mm

 試験実施例B1~B18については、室温成膜に ける酸素分圧と抵抗率との関係及び250℃ア ール後の酸素分圧と抵抗率との関係を求め 。

 下記表2には、各サンプルのIn1モルに対し て、Ba及びSnのモル比、室温成膜での結晶状 (アモルファス膜をa、結晶化膜をcとして表 する)を示すと共に、アモルファス膜の結晶 温度を示した。なお、結晶化温度、成膜時 抗率、アニール後抵抗率は、上述したとお である。

 また、試験実施例B1~B18を図2にプロットし 、結晶化温度が100~300℃を●、結晶化温度が35 0℃以上を▲で示した。

 この結果、全てのサンプルについて結晶 温度が100℃~300℃であることがわかった。

 (参考試験例C1~C67)
 4インチのDCマグネトロンスパッタ装置に各 造例1~67のスパッタリングターゲットをそれ ぞれ装着し、基板温度を室温(約20℃)、水の 圧を1.0×10 -5 Paとし、酸素分圧を0~3.0sccmの間で変化させな ら(0~1.1×10 -2 Paに相当)、参考試験例C1~C67の透明導電膜を得 た。

 スパッタの条件は、以下の通りとし、厚さ1 200Åの膜を得た。
 ターゲット寸法 :φ=4in. t=6mm
 スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
 排気装置 :ロータリーポンプ+クライオポン プ
 到達真空度 :5.3×10 -6 [Pa]
 Ar圧力 :4.0×10 -1 [Pa]
 酸素圧力:0~1.1×10 -2 [Pa]
 水圧力:1.0×10 -5 [Pa]
 基板温度:室温
 スパッタ電力 :130W (電力密度1.6W/cm 2 )
 使用基板 :コーニング#1737(液晶ディスプレ 用ガラス) t=0.8mm

 参考試験例C1~C67については、室温成膜に ける酸素分圧と抵抗率との関係及び250℃ア ール後の酸素分圧と抵抗率との関係を求め 。

 下記表3および表4には、各サンプルのIn1 ルに対して、Ba及びSnのモル比、室温成膜で 結晶状態(アモルファス膜をa、結晶化膜をc して表記する)を示すと共に、アモルファス 膜の結晶化温度を示した。なお、結晶化温度 、成膜時抵抗率、アニール後抵抗率は、上述 したとおりである。

 各製造例1~67のスパッタリングターゲット を用い、室温(約20℃)での酸素分圧とその分 で成膜された膜の抵抗率との関係を求めて 適酸素分圧を求めると共に、各酸素分圧で 膜した膜を250℃でアニールした後の抵抗率 成膜酸素分圧との関係からアニール後の抵 率が最も低抵抗となる酸素分圧を250℃での 膜をする際の最適酸素分圧とし、両者の最 酸素分圧が異なるか否かを判断し、異なる のを●、ほぼ同じものを▲とし、図3に表し 。

 この結果、インジウム1モルに対しての錫の モル比yが、インジウム1モルに対するバリウ のモル比xで表される(-2.9×10 -2 Ln(x)-6.7×10 -2 )の値以上であり、(-2.0×10 -1 Ln(x)-4.6×10 -1 )の値以下でy=0を除く範囲にある場合に、成 後のアモルファス膜が低抵抗となる成膜酸 分圧と、アニール後の膜が低抵抗となる成 酸素分圧とが異なる、又は250℃における最 酸素分圧が室温での最適酸素分圧と異なる とがわかった。すなわち、これらの組成範 では、成膜直後の抵抗率から求めた最適酸 分圧ではなく、アニール後の結晶化した膜 最も低抵抗となる酸素分圧で成膜した方が アニール後の膜の抵抗率が低くなり、より ましいことになる。

 また、インジウム1モルに対しての錫のモル 比yが、インジウム1モルに対するバリウムの ル比xで表される(-2.9×10 -2 Ln(x)-6.7×10 -2 )の値未満の範囲では、結晶化温度が100℃よ 小さい範囲であることがわかった。

 一方、図1及び図2に示すとおり、水の分圧 所定範囲として成膜した場合には、インジ ム1モルに対しての錫のモル比yが、インジウ ム1モルに対するバリウムのモル比xで表され (-2.9×10 -2 Ln(x)-6.7×10 -2 )の値未満の範囲でも結晶化温度が150℃以上 高くなり、アモルファスな膜に成膜し易い とがわかった。

 (試験実施例A68~A73)
 スパッタリングターゲット製造例1~67と同様 にして、下記表5に示した組成の焼結体から る製造例68~73のターゲットを得た。
 4インチのDCマグネトロンスパッタ装置に各 造例68~73のスパッタリングターゲットをそ ぞれ装着し、基板温度を室温(約20℃)、水の 圧を1.0×10 -4 Paとし、酸素分圧を0~3.0sccmの間で変化させな ら(0~1.1×10 -2 Paに相当)、試験実施例A68~A73の透明導電膜を た。

 スパッタの条件は、以下の通りとし、厚さ1 200Åの膜を得た。
 ターゲット寸法 :φ=4in. t=6mm
 スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
 排気装置 :ロータリーポンプ+クライオポン プ
 到達真空度 :5.3×10 -6 [Pa]
 Ar圧力 :4.0×10 -1 [Pa]
 酸素圧力:0~1.1×10 -2 [Pa]
 水圧力:1.0×10 -4 [Pa]
 基板温度:室温
 スパッタ電力 :130W (電力密度1.6W/cm 2 )
 使用基板 :コーニング#1737(液晶ディスプレ 用ガラス) t=0.8mm

 試験実施例A68~A73については、室温成膜に おける酸素分圧と抵抗率との関係及び250℃ア ニール後の酸素分圧と抵抗率との関係を求め た。

 下記表5には、各サンプルのIn1モルに対し て、Ba及びSnのモル比、室温成膜での結晶状 (アモルファス膜をa、結晶化膜をcとして表 する)を示すと共に、アモルファス膜の結晶 温度を示した。なお、結晶化温度、成膜時 抗率、アニール後抵抗率は、上述したとお である。

 また、試験実施例A68~A73を図1に試験実施 A1~A18と共にプロットし、結晶化温度が100~300 を●、結晶化温度が350℃以上を▲で示した

 この結果、全てのサンプルについて結晶 温度が100℃~300℃であることがわかった。

 (試験実施例B68~B73)
 4インチのDCマグネトロンスパッタ装置に各 造例68~73のスパッタリングターゲットをそ ぞれ装着し、基板温度を室温(約20℃)、水の 圧を1.0×10 -3 Paとし、酸素分圧を0~3.0sccmの間で変化させな ら(0~1.1×10 -2 Paに相当)、試験実施例B68~B73の透明導電膜を た。

 スパッタの条件は、試験実施例A68~A73と同 様であり、厚さ1200Åの膜を得た。

 試験実施例B68~B73については、室温成膜に おける酸素分圧と抵抗率との関係及び250℃ア ニール後の酸素分圧と抵抗率との関係を求め た。

 下記表6には、各サンプルのIn1モルに対し て、Ba及びSnのモル比、室温成膜での結晶状 (アモルファス膜をa、結晶化膜をcとして表 する)を示すと共に、アモルファス膜の結晶 温度を示した。なお、結晶化温度、成膜時 抗率、アニール後抵抗率は、上述したとお である。

 また、試験実施例B68~B73を図2に試験実施 B1~B18と共にプロットし、結晶化温度が100~300 を●、結晶化温度が350℃以上を▲で示した

 この結果、全てのサンプルについて結晶 温度が100~300℃であることがわかった。

 (参考試験例C68~C73)
 4インチのDCマグネトロンスパッタ装置に各 造例68~73のスパッタリングターゲットをそ ぞれ装着し、基板温度を室温(約20℃)、水の 圧を1.0×10 -5 Paとし、酸素分圧を0~3.0sccmの間で変化させな ら(0~1.1×10 -2 Paに相当)、参考試験例C68~C73の透明導電膜を た。

 スパッタの条件は、試験実施例A68~A73と同 様であり、厚さ1200Åの膜を得た。

 参考試験例C68~C73については、室温成膜に おける酸素分圧と抵抗率との関係及び250℃ア ニール後の酸素分圧と抵抗率との関係を求め た。

 下記表7には、各サンプルのIn1モルに対し て、Ba及びSnのモル比、室温成膜での結晶状 (アモルファス膜をa、結晶化膜をcとして表 する)を示すと共に、アモルファス膜の結晶 温度を示した。なお、結晶化温度、成膜時 抗率、アニール後抵抗率は、上述したとお である。

また、試験実施例C68~C73の結果を図3に参考 験例C1~C67と共にプロットした。すなわち、 造例68~73のターゲットについて、室温(約20 )での酸素分圧とその分圧で成膜された膜の 抗率との関係を求めて最適酸素分圧を求め と共に、各酸素分圧で成膜した膜を250℃で ニールした後の抵抗率と成膜酸素分圧との 係からアニール後の抵抗率が最も低抵抗と る酸素分圧を250℃での成膜をする際の最適 素分圧とし、両者の最適酸素分圧が異なる 否かを判断し、異なるものを●、ほぼ同じ のを▲とし、図3に表した。

(水素の存在確認試験)
 4インチのDCマグネトロンスパッタ装置に製 例13のスパッタリングターゲットをそれぞ 装着し、基板温度を室温(約20℃)、水の分圧 1.0×10 -2 Pa(実施例1とする)、5.0×10 -3 Pa(実施例2とする)及び5.0×10 -5 Pa(比較例1とする)の3条件で実施例1、実施例2 び比較例1の透明導電膜を得た。

 スパッタの条件は、以下の通りとし、厚さ1 200Åの膜を得た。
 ターゲット寸法 :φ=4in. t=6mm
 スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
 排気装置 :ロータリーポンプ+クライオポン プ
 到達真空度 :5.3×10 -5 [Pa]
 Ar圧力 :4.0×10 -1 [Pa]
 酸素圧力:0[Pa]
 水圧力:1.0×10 -2 、5.0×10 -3 、5.0×10 -5 [Pa]
 基板温度:室温
 スパッタ電力 :130W (電力密度1.6W/cm 2 )
 使用基板 :コーニング#1737(液晶ディスプレ 用ガラス) t=0.8mm

 ここで、各条件において成膜した試料の 晶状態を薄膜XRDで分析したところ、実施例1 及び実施例2ではアモルファス、比較例1では 晶化していることが確認された。

 また、各膜内の水素の存在については、飛 時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS、ULVAC  PHI社製 TRIFT IV)を用い、実施例1及び比較例1 試料について、以下に示す測定条件により 検出される(H + イオン数)/(全イオン数)を比較することで確 した。

[測定条件]
一次イオン: Au +
加速電圧: 30kV
スキャン条件: ラスタースキャン(200×200μm)

 表8には、成膜した試料のTOF-SIMS分析結果で る、(H + イオンのカウント数)/(全イオンのカウント数 )を示す。
 ここで、成膜時の水分圧が5.0×10 -5 と実質的に水が存在しない雰囲気下で成膜し た比較例1の試料においてもH + イオンが検出されているが、これはバックラ ウンドとして判断することができる。すなわ ち、最近の研究において、比較例1の水分圧 りも低い分圧で成膜した酸化インジウム膜 らH + イオンが検出されたことが報告されている(Jp n.J.Appl.Phys.,Vol.46,No.28,2007,pp.L685-L687)ことから ると、検出された水素イオンは成膜時に基 に付着した僅かな水分が膜内に取り込まれ ものと推測できる。よって、本願発明では 実質的に水が存在しない雰囲気下である水 圧が5.0×10 -5 以下の雰囲気で成膜したサンプルの(H + イオン数)/(全イオン数)である7.75×10 -4 を基準値とし、これより増えた(H + イオン数)/(全イオン数)を膜に含有される水 イオンとする。

 よって実施例1及び2と比較例1の(H + イオンのカウント数)/(全イオンのカウント数 )を比較すると、成膜時の水分圧が大きくな に従って大きくなっていることが分かる。 って、実施例1および2のように、成膜時の水 分圧をコントロールすることで、膜内に水分 が取り込まれることによる水素量を変化をさ せることができることが確認できた。なお、 膜内に取り込まれた水素は、膜内の原子のダ ングリングボンド(未結合手)と水素終端され ことで、膜の結晶化を阻害する効果を有す と推測される。