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Patent Searching and Data


Title:
INJECTOR DOUBLING AS CONTAINER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/133305
Kind Code:
A1
Abstract:
An injector (1) doubling as a container includes a hollow circular cylinder (7) having an injection needle at its front end and filled with a medicinal liquid, an engagement part (13) provided at the front end of the cylinder (7), and a finger grip (9) provided at the rear end of the cylinder (7). The injector doubling as a container further has a safety device (3) formed in a hollow circular cylindrical shape, installed on the outer periphery of the cylinder (7), and covering the entire area of the injection needle (10) when moved toward the front end. The safety device (3) has a return prevention stopper (27) deflected radially inward by a pressing ring (5) and engaged with the engagement part (13) to stop the movement of the safety device (3) toward the rear end, and also has a disengagement prevention stopper (25) engaged with the engagement part (13) to stop the movement of the safety device (3) toward the front end.

Inventors:
KAKIUCHI MAKOTO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/057975
Publication Date:
November 06, 2008
Filing Date:
April 24, 2008
Export Citation:
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Assignee:
ARTE CORP (JP)
KAKIUCHI MAKOTO (JP)
International Classes:
A61M5/32; A61G12/00; A61J3/00; A61M5/28
Foreign References:
JP2006506166A2006-02-23
JP2007089909A2007-04-12
JPH09117507A1997-05-06
JP2007114051A2007-05-10
Attorney, Agent or Firm:
SHIGA, Masatake et al. (Marunouchi Chiyoda-k, Tokyo 20, JP)
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Claims:
 先端側に注射針が設けられていて薬液が充填される円筒状のシリンダと、前記シリンダの先端側に設けられた係合部と、前記シリンダの後端側に設けられたフィンガーグリップとを備えた容器兼用注射器において、
 円筒形状を有し、前記シリンダの外周に摺動可能に装着され先端方向に移動した際に注射針の全域を覆うセーフティーデバイスを備え、
 このセーフティーデバイスの内周壁には、前記セーフティーデバイスが前記注射針の全域を覆う位置で前記係合部と係合し、前記セーフティーデバイスの後端方向への移動を阻止する戻り防止ストッパーと、
 前記戻り防止ストッパーよりも後端側に形成されていて、前記セーフティーデバイスが前記注射針の全域を覆う位置で前記係合部と係合し、セーフティーデバイスの先端方向への移動を阻止する外れ防止ストッパーとが、設けられている容器兼用注射器。
 前記戻り防止ストッパー又は外れ防止ストッパーは弾性変形可能とされ、前記セーフティーデバイスの外周に押圧リングが摺動可能に装着され、この押圧リングによって前記戻り防止ストッパー又は前記外れ防止ストッパーを押圧して径方向内側に突出させる請求項1に記載の容器兼用注射器。
 前記戻り防止ストッパーは後端方向に向かって前記セーフティーデバイスの内面に突出するように形成された傾斜面を有し、
 前記外れ防止ストッパーは、先端方向に向かって前記セーフティーデバイスの内面に突出するように形成された傾斜面を有する請求項1に記載の容器兼用注射器。
Description:
容器兼用注射器

 本発明は、注射終了後に注射針を覆い安全 を確保するために用いられるセーフティー バイスを備えた容器兼用注射器に関する。
 本願は、2007年4月24日に日本に出願された特 願2007-114051号に基づき優先権を主張し、その 容をここに援用する。

 容器兼用注射器は、予め薬液が充填されて るため、医療機関において煩雑な操作をす ことなく、包装から取り出して直ぐに使用 きるので、利便性に優れ、医師や看護師等 医療業務に携わる者の作業の軽減に大変に 立つ。このため、多くの医療施設で採用さ るようになって来ている。
 ところで、従来から医療業務に携わるもの 注射器を使用した際に、穿刺後の注射針を って自らに刺してしまうことがあり、その 刺を原因としたウイルス感染が懸念されて る。そのため、患者に注射した後の注射針 安全に処理することを目的として、注射後 注射針を円筒状のカバーで覆って注射針の 用意な接触を防止するセーフティーデバイ を備えた注射器が考案されている。例えば 許文献1に記載の注射器によれば、セーフテ ィーデバイスの後端の内壁面と、注射器の先 端側に設けられた係合部の外周部とが、注射 針を覆う位置で摩擦的に係合し固定される構 造となっている。

特開2001-29334号公報

 しかしながら、上述した従来のセーフテ ーデバイスを備えた注射器においては、セ フティーデバイスが係合部との摩擦によっ 簡易に取り付けられているに過ぎないため セーフティーデバイスが強固に固定されず 定しないばかりか、場合によってはセーフ ィーデバイスが注射器から外れてしまうと う問題があった。

 この発明はこのような課題に鑑みて、注 器に確実に固定され、注射終了後の注射針 確実にカバーして不用意に外れないように たセーフティーデバイスを備えた容器兼用 射器の提供することを目的とする。

 前記課題を解決するため、この発明は以下 手段を提案している。
 即ち、本発明に係る容器兼用注射器は、先 側に注射針が設けられていて薬液が充填さ る円筒状のシリンダと、前記シリンダの先 側に設けられた係合部と、前記シリンダの 端側に設けられたフィンガーグリップとを えた容器兼用注射器において、円筒形状を し、前記シリンダの外周に摺動可能に装着 れ先端方向に移動した際に注射針の全域を うセーフティーデバイスを備える。このセ フティーデバイスの内周壁には、前記セー ティーデバイスが前記注射針の全域を覆う 置で前記係合部と係合し、前記セーフティ デバイスの後端方向への移動を阻止する戻 防止ストッパーと、前記戻り防止ストッパ よりも後端側に形成されていて、前記セー ティーデバイスが前記注射針の全域を覆う 置で前記係合部と係合し、セーフティーデ イスの先端方向への移動を阻止する外れ防 ストッパーとが、設けられている。

 シリンダの外周に装着されているセーフ ィーデバイスを先端方向に移動させると、 り防止ストッパーが係合部に接触し、戻り 止ストッパーが係合部によって撓んで内周 拡径させ、戻り防止ストッパーが係合部を り越える。セーフティーデバイスが注射針 完全に覆う位置まで移動すると、外れ防止 トッパーと係合部が係合しセーフティーデ イスのそれ以上の先端方向への移動が阻止 れる。この状態でセーフティーデバイスを 端方向へ移動させようとしても、戻り防止 トッパーと係合部とが係合するためその移 は阻止される。すなわち、一旦セーフティ デバイスによって注射針が覆われれば、係 部が外れ防止ストッパー及び戻り防止スト パーによって先端側および後端側から挟ま るために、セーフティーデバイスが容器本 注射器に完全に固定される。その結果、セ フティーデバイスが容器兼用注射器から外 たり、後端方向に移動して注射針が露出し りすることはない。

 また、本発明に係る容器兼用注射器にお ては、前記戻り防止ストッパー又は外れ防 ストッパーは弾性変形可能とされ、前記セ フティーデバイスの外周に押圧リングが摺 可能に装着され、この押圧リングによって 記戻り防止ストッパー又は前記外れ防止ス ッパーを押圧して径方向内側に突出させる うにしてもよい。

 通常はセーフティーデバイスの内側に突 していない戻り防止ストッパー又は外れ防 ストッパーが、押圧リングによって径方向 側から押圧されたときのみ内側に突出する 従って、セーフティーデバイスを容器兼用 射器本体の先端側から容器兼用注射器本体 装着する際には、戻り防止ストッパー又は れ防止ストッパーを内側に突出していない 態にしておくことによって、戻り防止スト パー又は外れ防止ストッパーが係合部に当 することはない。そのため、セーフティー バイスを、その移動が阻止されることはな 容器兼用注射器本体に容易に装着すること 可能となる。

 また、前記戻り防止ストッパーは後端方 に向かって前記セーフティーデバイスの内 に突出するように形成された傾斜面を有し 前記外れ防止ストッパーは、先端方向に向 って前記セーフティーデバイスの内面に突 するように形成された傾斜面を有してもよ 。

 これにより、セーフティーデバイスを容器 用注射器本体の先端方向に移動する際には 戻り防止ストッパーの傾斜面が係合部に当 し、セーフティーデバイスの内周を容易に ませることによって、戻り防止ストッパー 係合部を速やかに乗り越えることができる
 一方、セーフティーデバイスを容器兼用注 器本体の先端方向から装着する際には、外 防止ストッパーの傾斜面が係合部に当接し セーフティーデバイスの内周を容易に撓ま ることによって、外れ防止ストッパーが係 部を速やかに乗り越えることができる。

  本発明に係る容器兼用注射器によれば 容器兼用注射器本体の係合部とセーフティ デバイスの戻り防止ストッパー及び外れ防 ストッパーが係合し、容器兼用注射器本体 セーフティーデバイスが確実に固定される めに、注射終了後の注射針をセーフティー バイスで確実にカバーして安全に処理する とが可能となる。

本発明の一実施形態に係る容器兼用注 器の一部断面図である。 図1における係合部、戻り防止ストッパ ー及び外れ防止ストッパー付近の拡大図であ る。 容器兼用注射器本体の縦断面図である セーフティーデバイス本体の縦断面図 ある。 図4におけるA-A断面図である。 図4におけるB-B断面図である。 図4におけるC-C断面図である。 図4における戻り防止ストッパー付近の 矢印Dに沿った矢視図である。 押圧リングの側面図である。 押圧リングの平面図である。 セーフティーデバイスの縦断面図であ る。 セーフティーデバイスを容器兼用注 器本体に装着させる手順の説明図である。 セーフティーデバイスを容器兼用注 器本体に装着させる手順の説明図である。 セーフティーデバイスを容器兼用注 器本体に装着させる手順の説明図である。 本発明の第四変形例においてセーフテ ィーデバイスを容器兼用注射器本体に固定す る機構の説明図である。 本発明の第五変形例における戻り防止 ストッパー付近の断面図である。

符号の説明

 1 容器兼用注射器、2 容器兼用注射器本 、3 セーフティーデバイス、4 セーフティ デバイス本体、 5 押圧リング、 7 シリン ダ、 8 筒先、 9 フィンガーグリップ、10  射針、 13 係合部、 25 外れ防止ストッパ 、 27 戻り防止ストッパー

 以下、本発明に係る容器兼用注射器の一 施形態について、図1から図13を用いて説明 る。図1に示すように、本実施形態における 容器兼用注射器1は、容器兼用注射器本体2と セーフティーデバイス本体4及び押圧リング 5からなるセーフティーデバイス3とから構成 れる。また以下では、図1において容器兼用 注射器本体2の軸線Oに沿って、注射針10が備 られた上側を先端、フィンガーグリップ9が えられた下側を後端と表す。

 図3に示すように、容器兼用注射器本体2 、シリンダ7と、シリンダ7の先端側の外周に 嵌着された筒先8と、シリンダ7の後端側の外 部に嵌着された合成樹脂製のフィンガーグ ップ9と、前記筒先8の先端に設けたルアー ック部12に装着された注射針10とから構成さ る。

 シリンダ7は例えば透明なガラス製であっ て、軸線Oに沿って伸びる円筒形状を有する シリンダ7には、軸線方向の所定の長さにわ って外側に膨出したバイパス路7cが形成さ 、シリンダ7の先端側及び後端側、バイパス 7cの直ぐ後端側の計3つの箇所にストッパー( 図示省略)を備え、薬液が封止されている。 た、シリンダ7の後端側から挿入されたプラ ジャロッド(図示省略)の先端部が後端側の トッパーにねじ込まれて連結されている。

 筒先8は、例えば透明な合成樹脂材料で構 成され、図3に示すように、シリンダ7の内径 等しいか僅かに大きい内径を有しストッパ( 図示省略)が入り込むバイパスチャンバー11a 設けた円筒部11と、円筒部11の先端に一体に 成され、内孔がバイパスチャンバー11aに連 された注射針10の取付部である円筒状のル ーロック部12と、円筒部11の後端にそれより 径として一体に形成された円筒状の係合部1 3と備え、係合部13の内穴14をシリンダ7の先端 部7aの外周に嵌合してシリンダ7に嵌着されて いる。また係合部13の先端側は段部が形成さ た係合段部13aとされ、後端側は係合端部13b されている。

 フィンガーグリップ9は、円筒形状を有す る嵌着部9aの後端部に嵌着部9aの径方向外側 延びるフランジ9bを一体に形成してなり、嵌 着部9aがシリンダ7の後端7bの外周部に嵌着さ ている。

 以上のような構成の容器兼用注射器本体2 には、予め薬液が充填されているため、使用 時には包装から取り出して直ぐに使用するこ とができる。また、このような容器兼用注射 器本体2の外周には、セーフティーデバイス 体4と押圧リング5からなるセーフティーデバ イス3が装着される。

 セーフティーデバイス本体4は、例えばポ リプロピレン等の透明で適度な可撓性を有す る材質によって強度が維持できる範囲で薄く 成形され、図1に示すように容器兼用注射器 体と同一の軸線Oを長手方向とした略円筒状 形状を有している。

 図4及び図5に示すように、セーフティー バイス本体4の内周壁4aには、後端から先端 向かって所定の距離まで軸線Oに沿って延び とともに径方向内側に向かって凸形の断面 有するリブ24が、周方向に均等に間隔を空 て例えば計12本設けられている。また、内周 壁4aのリブ24よりも先端側には、先端方向に かって内周壁4aを縮径させるように形成され た傾斜面25aと、傾斜面25aの頂点から内周壁に 向かう、内周壁に垂直な係合面25bとを有する 外れ防止ストッパー25が、図6に示すように周 方向に均等に間隔を空けて例えば計4つ設け れている。さらに、内周壁4aの周方向に沿っ て隣り合う2つの外れ防止ストッパー25のそれ ぞれの中間位置には、軸線Oに沿って延び、 ーフティーデバイス本体4の内周壁4aと外周 4bを連通するように開口された計4つのスリ ト26が設けられている。

 そして、図2に示すように、セーフティー デバイス本体4の外周壁4bの外れ防止ストッパ ー25及びスリット26よりも先端側には、後端 向に向かって外周壁4bを拡径させるように傾 斜した外周面27aと、外周面27aから径方向内側 に向かう係合面27bと、外周面27aの裏側に位置 しセーフティーデバイス本体4の内周壁4aと同 一面をなす内周面27cとを有する戻り防止スト ッパー27が、図7に示すように対向して例えば 計2つ設けられている。戻り防止ストッパー27 は、図4の戻り防止ストッパー27付近の矢印D 沿った側面図である図8に示されるように、 周面27aの後端側と周方向両側の三方向が、 周壁4aと外周壁4bを連通するように切り欠い たコの字スリット28に囲まれている。コの字 リット28によって、戻り防止ストッパー27は 外周面27aの先端側においてのみセーフティー デバイス本体4の外周壁4bと接続された構造と なっており、この接続箇所29には凹溝29aが形 されている。その結果、戻り防止ストッパ 27に径方向外側から力が加えられた際には 接続箇所29の凹溝29aを支点として戻り防止ス トッパー27がセーフティーデバイス本体4の内 側に向かって板バネ状に撓むような構成とな っている。

 また、各戻り防止ストッパー27のコの字 リット28の後端側及び接続箇所29の先端側に 、戻り防止ストッパー27を先端側及び後端 から挟むようにリング二次停止突起32a、32b 設けられている。先端側に位置するリング 次停止突起32bは後端方向に向かって外周壁4b を拡径させるように形成された傾斜を有して いる。また、先端側のリング停止突起32bのさ らに先端側に位置するセーフティーデバイス 本体4の外周壁4bには、径方向外側に向かって 突出したリング一次停止突起33が、周方向の 向する位置に計二つ設けられている。

 押圧リング5は、図9A及びBに示すように、 セーフティーデバイス本体4よりも軸線O方向 長さが十分に短い円筒形状を有しており、 ーフティーデバイス本体4と同様に、例えば ポリプロピレン等の透明で適度な可撓性を有 する材質によって強度が維持できる範囲に薄 く成形されている。また押圧リング5の内周 5aの後端側は内周壁が拡径するように傾斜し た形状を有しており、外周壁5bには軸線Oに沿 って延び径方向外側に向けて突出した滑り防 止のための縦リブ35が複数形成されている。 お、押圧リング5の内径は、セーフティーデ バイス本体4の外径と略同一か、または僅か 大きなものとなっている。また、押圧リン 5には、可撓性を高めるために、軸線Oに沿っ てスリットが設けられてもよい。

 次に、容器兼用注射器1の組み立て方法及び 使用方法について説明する。
 まず、セーフティーデバイス本体4の先端側 から、その外周壁4bに押圧リング5の内周壁5a 嵌め込み後端方向にスライドさせると、押 リング5はその可撓性によってリング一次停 止突起33を越えて、押圧リング5の後端がリン グ停止突起32bの傾斜面に接触して停止する。 この状態で、図10に示すように、後端側への 動がリング停止突起32bの傾斜面により阻止 れ、先端側への移動がリング一次停止突起3 3により阻止されることによって、押圧リン 5は多少の力では移動されない程度にセーフ ィーデバイス本体4に支持され、セーフティ ーデバイス3が形成される。

 セーフティーデバイス3は、図11Aに示す薬 液の充填が済んで注射針にプロテクター36が 着された状態の容器兼用注射器本体2に装着 される。セーフティーデバイス3の後端を容 兼用注射器本体2のプロテクター36の先端側 ら容器兼用注射器本体2の後端方向に向かっ スライドさせると、外れ防止ストッパー25 傾斜面25aが係合部13の係合段部13aに当接する 。この際、傾斜面25aが係合部13によって撓ん セーフティーデバイス3の内周を拡径させな がら係合部13を乗り越える。なお、外れ防止 トッパー25の周辺にはスリット26が設けられ ており可撓性が高められているため、外れ防 止ストッパー25は容易に係合部13を乗り越え ことができる。この状態においては、セー ティーデバイス本体4の内周壁4aには他の突 はないため、セーフティーデバイス本体4の 端がフィンガーグリップ9のフランジ9bに当 されるまでセーフティーデバイス3は容易に スライドされ、その結果、容器兼用注射器本 体2へのセーフティーデバイス3の装着が完了 る。この状態を図11Bに示す。またこの時、 ーフティーデバイス本体4の後端側の内周壁 4aに設けられたリブ24が、フィンガーグリッ 9の嵌着部9aの外周に適度な力で食い込んで ーフティーデバイス3が固定される。

 続いて、押圧リング5に後端方向に向けて 押し込むように力をかけると、押圧リング5 リング停止突起32bの傾斜を越えてセーフテ ーデバイス本体4の外周上を後端方向へ移動 、戻り防止ストッパー27の外周面27aに当接 ながらさらに後端方向へ移動し、リング二 停止突起32aに先端側から接触することによ てその移動が停止される。このとき、押圧 ング5の内周壁5aによって戻り防止ストッパ 27の外周面27aが径方向内側に向かって押圧さ れ、接続箇所29の凹溝29aを支点として、戻り 止ストッパー27がセーフティーデバイス本 4の内側に向かって板バネ状に撓む。これに って、図11Cに示すように、戻り防止ストッ ー27の内周面27cが、後端方向に向かって内 壁4aを縮径させるように傾斜し、セーフティ ーデバイス本体4の内周壁4aから突出する。

 以上のように構成された容器兼用注射器1 によって患者に対して薬液の投与がなされる 。使用後の容器兼用注射器1にプロテクター36 を装着しない状態で、セーフティーデバイス 3に容器兼用注射器本体2の先端側に向けて力 加えると、セーフティーデバイス3がフィン ガーグリップ9から抜けて容器兼用注射器本 2の先端に向けて移動する。このとき、戻り 止ストッパー27の内周面27cが係合部13の係合 端部13bに当接するが、セーフティーデバイス 3自体が可撓性の材質で構成されているため 係合部13によって内周面27cが撓んでセーフテ ィーデバイス3の内周を拡径させることで、 り防止ストッパー27の内周面27cが係合部13を り越える。

 その後、図1に示すように、注射針10の周 がセーフティーデバイス3によって完全に覆 われる位置まで移動すると、図2に示すよう 外れ防止ストッパー25の係合面25bと係合部13 係合端部13bとが係合し、セーフティーデバ ス3のそれ以上の先端方向への移動が阻止さ れる。さらに、この状態でセーフティーデバ イス3を後端方向へ移動させようとしても、 り防止ストッパー27の係合面27bと係合部13の 合段部13aとが係合するためその移動は阻止 れる。すなわち、一旦セーフティーデバイ 3によって注射針10が覆われれば、係合部13 外れ防止ストッパー25及び戻り防止ストッパ ー27によって先端側および後端側から挟まれ ために、セーフティーデバイス3が容器兼用 注射器本体2に完全に固定される。その結果 セーフティーデバイス3が先端方向に進み過 て容器兼用注射器本体2から外れたり、後端 方向に移動して注射針10が露出したりするこ はない。

 以上のように、本実施形態に係る容器兼 注射器1によれば、容器兼用注射器本体2の 合部13とセーフティーデバイス3の戻り防止 トッパー27及び外れ防止ストッパー25が係合 、容器兼用注射器本体2とセーフティーデバ イス3とが強固に固定されるために、セーフ ィーデバイス3が容器兼用注射器本体2から不 用意に外れることはなく、注射終了後の注射 針10をセーフティーデバイス3で確実にカバー して安全に処理することが可能となる。

 また、セーフティーデバイス3を容器兼用 注射器本体2に先端側から装着する際には戻 防止ストッパー27は内側に突出していないた め、セーフティーデバイス3の移動を妨げる とはない。その結果、セーフティーデバイ 3を、容器兼用注射器本体2に容易に装着する ことが可能となる。

 また、セーフティーデバイス3を容器兼用 注射器本体2に装着した際には、リブ24とフィ ンガーグリップ9によってセーフティーデバ ス3が固定されるため、容器兼用注射器1によ って患者に注射する際の取り扱いに支障を与 えることはない。

 以上、本発明である容器兼用注射器1の実 施形態について詳細に説明したが、本発明は 、その技術的思想を逸脱しない限り、これら に限定されることはなく、多少の設計変更等 も可能である。例えば、第一変形例として、 シリンダ7と筒先8は一体となった構造であっ もよい。

 また、第二変形例として、容器兼用注射 の組み立て時に、フィンガーグリップ9と共 にセーフティーデバイス3をシリンダ7の後端 から装着してもよく、あるいは、フィンガ グリップ9を着脱自在とし、フィンガーグリ ップ9をシリンダ7から離脱させてシリンダ7の 後端側からセーフティーデバイス3を装着さ てもよい。これにより、当初から戻り防止 トッパー27が内側に突出した構造のセーフテ ィーデバイス3であっても、その移動が妨げ れることはなく、容器兼用注射器本体2に容 に装着することが可能となる。

 また、第三変形例として、外れ防止スト パー25を弾性変形可能とし、戻り防止スト パー27が内側に突出したセーフティーデバイ ス3としてもよい。この場合、使用後にセー ティーデバイス3を先端側から容器兼用注射 1に挿入して外れ防止ストッパー25を弾性変 させて係合部13を乗り越えさせることによ 、係合部13と戻り防止ストッパー27及び外れ 止ストッパー25が係合すると共に、セーフ ィーデバイス3が注射針10を覆うようにして よい。

 また、第二変形例、第三変形例の場合、 圧リング5で戻り防止ストッパー27又は外れ 止ストッパー25を押圧してもよいし、押圧 ング5を設けてもよいし、これら第二変形例 び第三変形例においては、セーフティーデ イス3の装着に伴う移動方向が一方向のみで あるため、セーフティーデバイス3を一層容 に装着することが可能となる。

 さらにまた、第四変形例として、図12に すように、セーフティーデバイス3の後端に 周方向に対向する2つのL字溝40を設けるとと もに、フィンガーグリップ9の嵌着部9aの外周 にL字溝40と同一の幅を有する突起41を周方向 対向するように2つ設けてもよい。この例で は、セーフティーデバイス3を容器兼用注射 本体2に装着した際に、二組のL字溝40と突起4 1が係合してセーフティーデバイス3が容器兼 注射器本体2に固定される。なお、L字溝40と 突起41とが、それぞれセーフティーデバイス3 とフィンガーグリップ9に一つずつ設けられ この一組のL字溝40と突起41が係合してもよい 。

 この場合、まず、セーフティーデバイス3 を容器兼用注射器本体2の後端側までスライ させ、突起41をL字溝40の後端から先端側に向 かって延びる部分に嵌めこむ。そして、突起 41がL字溝40の先端縁に突き当たった際に、セ フティーデバイス3又は容器注射器本体2の ずれかを周方向に回転させることによって ーフティーデバイス3が固定される。なお、 の変形例においては、セーフティーデバイ 3にリブ24を設ける必要はない。この変形例 よれば、セーフティーデバイス3を確実に容 器兼用注射器本体2に固定することができる しかも、セーフティーデバイス3を先端側に ライドさせる際には、セーフティーデバイ 3又は容器兼用注射器本体2のいずれかを、 定する場合とは逆方向に回転させることに ってL字溝40と突起41の係合を解くことができ る。そのため、セーフティーデバイス3を容 にスライドさせることが可能となる。

 なお、セーフティーデバイス3で注射針10 周囲を覆うためには、セーフティーデバイ 3を容器兼用注射器本体2に沿って先端側に ライドさせる必要がある。この場合、セー ティーデバイス3を容器兼用注射器本体2に対 し容易にスライドさせるため、セーフティー デバイス3の内周壁4aと容器兼用注射器本体2 外周面との間には、若干のクリアランスが けられている。しかしながら、このクリア ンスの大きさによっては、注射針10の周囲を セーフティーデバイス3によって覆った際に セーフティーデバイス3が左右にがたつく場 がある。本発明の第五変形例は、このがた きを防止するためになされたものである。

 第五変形例では、図13に示すように、セ フティーデバイス本体4の内周壁4aのうち、 れ防止ストッパー25の係合面25bと戻り防止ス トッパー27のコの字スリット28の後端縁との (即ちセーフティーデバイス3で注射針10の周 を覆った際に容器兼用注射器本体2の係合部 13を覆う位置)に、軸線Oに沿って延びる複数 リブ51が、周方向に均等に間隔を空けて径方 向内側に突出して設けられている。ここで、 リブ51の突出量は、セーフティーデバイス3の 内周壁4aと容器兼用注射器本体2の外周面との 間に形成されたクリアランスとほぼ同一また は僅かに少なく設定されている。また、図13 は個々のリブ51が係合面25bの先端側に位置 ているが、リブ51は、係合面25bと戻り防止ス トッパー27との間に設けられていれば、必ず も係合面25bの先端側に位置せずともよく、 ブ51の位置と係合面25bとがずれていてもよ 。また、リブ51の個数は、複数のリブ51が内 壁4aの周方向にバランスよく配され、これ 複数のリブ51を介して係合部13に支持された ーフティーデバイス3のがたつきが防止また は軽減されれば、特に限定されない。即ち、 リブ51の個数は、少なくとも3つ以上とする。 リブ51の周方向に沿った間隔も、必ずしも均 でなくてもよい。

 この例によれば、注射針10の周囲をセー ティーデバイス3によって覆った際に、セー ティーデバイス3が複数のリブ51を介して係 部13に支持されるため、セーフティーデバ ス3のがたつきが防止または軽減される。ま 、セーフティーデバイス3と係合部13の外周 とがリブ51の背面を介して接触するため、 者の接触面積は僅かである。しかも、リブ51 が軸線Oに沿って形成されているため、セー ティーデバイス3を容器兼用注射器本体2に対 してスライドさせた際に容器兼用注射器本体 2の外周面とリブ51の背面との間に生じる摩擦 抵抗も少ない。従って、セーフティーデバイ ス3を容器兼用注射器本体2に対してスライド せる際の容易性がリブ51の形成により損な れることはない。

 また、以上の実施の形態に係る容器兼用 射器1においては、本発明を二室式容器兼用 注射器に適用した例を示したが、本発明はこ れに限らず、一室式容器兼用注射器にも適用 することができる。

 本発明に係る容器兼用注射器によれば、 射終了後の注射針をセーフティーデバイス 確実にカバーして安全に処理することが可 となる。