清水 慎介 (〒88 東京都北区志茂3-31-12 日本化薬株式会社 機能化学品研究所内 Tokyo, 11585, JP)
UMEDA, Mariko (31-12 Shimo 3-chome, Kita-k, Tokyo 88, 11585, JP)
日本化薬株式会社 (〒72 東京都千代田区富士見一丁目11番2号 Tokyo, 10281, JP)
SHIMIZU, Shinsuke (31-12 Shimo 3-chome, Kita-k, Tokyo 88, 11585, JP)
清水 慎介 (〒88 東京都北区志茂3-31-12 日本化薬株式会社 機能化学品研究所内 Tokyo, 11585, JP)
| 少なくとも1種類の反応染料を色素として含有すると共に、水及び下記式(1)で表される平均分子量が340から2200の化合物を含有するインク組成物。 X 1 、X 2 、X 3 、及びX 4 はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、 j、k、m、及びnは総和で4以上40以下の数を表す。] |
| 前記式(1)におけるX 1 、X 2 、X 3 、及びX 4 の全てが水素原子又はメチル基である請求項1に記載のインク組成物。 |
| 前記式(1)におけるX 1 、X 2 、X 3 、及びX 4 の全てがメチル基である請求項1又は2に記載のインク組成物。 |
| 水溶性有機溶剤をさらに含有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインク組成物。 |
| インク組成物の総質量に対して0.1~2質量%のpH調整剤をさらに含有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載のインク組成物。 |
| 前記pH調整剤がトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンである請求項5に記載のインク組成物。 |
| 前記反応染料がモノクロルトリアジン系の反応染料である請求項1乃至6のいずれか一項に記載のインク組成物。 |
| 25℃におけるインク組成物の粘度が3~20mPa・sの範囲である請求項1乃至7のいずれか一項に記載のインク組成物。 |
| インク組成物の粘度が8~20mPa・sの範囲である請求項8に記載のインク組成物。 |
| 請求項1乃至9のいずれか一項に記載のインク組成物を、インクジェットプリンタを用いてセルロース系繊維に付与する工程と、該工程により付与したインク組成物中の染料を熱により前記セルロース系繊維に反応固着させる工程と、前記セルロース系繊維中に残存する未固着の染料を洗浄する工程とを含むセルロース系繊維の捺染方法。 |
| 1種類以上の糊材、アルカリ性物質、及びヒドロトロピー剤を少なくとも含む水溶液を、インク組成物を付与する前の前記セルロース系繊維に含浸させる、繊維の前処理工程をさらに含む請求項10に記載のセルロース系繊維の捺染方法。 |
本発明は反応染料を色素として含有する ンク組成物及びそれを用いたセルロース系 維の捺染方法に関し、さらに詳しくは発色 、加工再現性に優れるインクジェット捺染 のインク組成物及びそれを用いたセルロー 系繊維の捺染方法、特に工業用インクジェ トヘッドが搭載されたプリンタに好適なイ ク組成物及びそれを用いたセルロース系繊 の捺染方法に関する。
インクジェットプリンタを用いた繊維材料
インクジェット捺染は、スクリーン捺染、
ーラー捺染、ロータリー捺染に比べ、製版
程が不要であり工程が短縮できること、デ
タル化されたデザインをコンピュータを介
てそのままプリントできること、多品種の
品を少量ずつであっても生産することが可
であること、染料色糊の廃液等が大幅に削
できること等の多くのメリットがある。そ
一方で、従来の製版捺染に比べ、プリント
工速度が遅いこと、濃色を再現し難いこと
の課題があり、見本反の製造や少量生産の
囲で使用されることが多かった。
近年になり、コンピュータの画像処理やプ
ントヘッド製造の技術的進歩によりインク
ェットプリンタのプリント速度が大幅に向
されてきたこと、プリントデザインのデジ
ル化、プリント加工の多様化及び小ロット
が市場で要求されてきたこと等を背景に、
ンクジェット捺染の普及が進んでいる。
インクジェット捺染用の染料インクとして
、シルク、ナイロン等のポリアミド系繊維
の酸性染料インク;ポリエステル系繊維用の
分散染料インク;綿、レーヨン等のセルロー
系繊維用の反応染料インク;等が販売されて
る。それらのインクジェット捺染用染料イ
クは水中に染料を溶解あるいは分散させた
性インクが一般的であり、水分蒸発による
ンクの乾燥を抑え、かつインクの粘度を調
する目的で、エチレングリコール、ジエチ
ングリコール、プロピレングリコール、ト
エチレングリコール等のグリコール類やこ
らのグリコール類のモノアルキルエーテル
の化合物、あるいはグリセリン等のヒドロ
シ基を分子内に有する溶剤等がインク中に
加されている。しかし、反応染料は、その
料分子中に存在する反応性の基が繊維中に
在するヒドロキシ基と反応することにより
繊維に固着するものである。このため、反
染料を含有するインクに上記の溶剤等を添
すると、インクの保存中や、捺染後に染料
固着の目的で行われる熱による反応固着工
において、上記の溶剤等が有するヒドロキ
基と反応染料とが反応してしまい、染料の
維への固着率が低下してしまうという問題
生じる。したがって、反応染料インク中に
加する溶剤等は、反応染料との反応性が低
ものを選択する必要があり、そのような溶
等が提案されてきた。その具体例として、
来、チオジグリコール(特許文献1)、プロピ
ングリコール(特許文献2)、1,3-ブタンジオー
ル(特許文献3)、グリセリンのEO付加物(特許文
献4)、ポリプロピレングリコール(特許文献5)
が知られている。
ところで、近年では特許文献5に記載され ているように、吐出安定性を確保するための インクの物性として8~20mPa・s程度の高粘度が 要とされる、工業用の高耐久性のインクジ ットヘッド及びそれらが搭載された高速プ ンタが開発されている。しかし、従来知ら てきた反応染料インクに添加する溶剤を用 たインクでは、高粘度インクを必要とする 業用インクジェットヘッドが搭載されたプ ンタでの吐出安定性、インク中の反応染料 安定性及び繊維への固着性に問題がある。 のため、これらのプリンタ用として、吐出 定性に優れ、かつインクの保存安定性及び 維への固着性に優れた反応染料インクの開 が必要とされている。
本発明者らは上述したような課題を解決 べく鋭意研究を重ねた結果、少なくとも1種 類の反応染料を色素として含有すると共に、 水及び下記式(1)で表される特定の化合物を含 有するインク組成物が、上記課題を解決する ものであることを見出し、本発明を完成させ た。
すなわち、本発明は、
1)
少なくとも1種類の反応染料を色素として含
有すると共に、水及び下記式(1)で表される平
均分子量が340から2200の化合物を含有するイ
ク組成物、
X 1
、X 2
、X 3
、及びX 4
はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表
し、
j、k、m、及びnは総和で4以上40以下の数を表
す。]
2)
上記式(1)におけるX 1
、X 2
、X 3
、及びX 4
の全てが水素原子又はメチル基である上記1)
記載のインク組成物、
3)
上記式(1)におけるX 1
、X 2
、X 3
、及びX 4
の全てがメチル基である上記1)又は2)に記載
インク組成物、
4)
水溶性有機溶剤をさらに含有する上記1)乃
3)のいずれか一項に記載のインク組成物、
5)
インク組成物の総質量に対して0.1~2質量%のp
H調整剤をさらに含有する上記1)乃至4)のいず
か一項に記載のインク組成物、
6)
上記pH調整剤がトリス(ヒドロキシメチル)ア
ミノメタンである上記5)に記載のインク組成
、
7)
上記反応染料がモノクロルトリアジン系の
応染料である上記1)乃至6)のいずれか一項に
記載のインク組成物、
8)
25℃におけるインク組成物の粘度が3~20mPa・s
の範囲である上記1)乃至7)のいずれか一項に
載のインク組成物、
9)
インク組成物の粘度が8~20mPa・sの範囲であ
上記8)に記載のインク組成物、
10)
上記1)乃至9)のいずれか一項に記載のインク
組成物を、インクジェットプリンタを用いて
セルロース系繊維に付与する工程と、該工程
により付与したインク組成物中の染料を熱に
より上記セルロース系繊維に反応固着させる
工程と、上記セルロース系繊維中に残存する
未固着の染料を洗浄する工程とを含むセルロ
ース系繊維の捺染方法、
11)
1種類以上の糊材、アルカリ性物質、及びヒ
ドロトロピー剤を少なくとも含む水溶液を、
インク組成物を付与する前の上記セルロース
系繊維に含浸させる、繊維の前処理工程をさ
らに含む上記10)に記載のセルロース系繊維の
捺染方法、
に関する。
本発明によれば、高粘度インクを必要と る工業用インクジェットヘッドが搭載され プリンタでの吐出安定性に優れ、かつイン の保存安定性及び繊維への固着性に優れた ンク組成物、及び該インク組成物を用いた ルロース系繊維の捺染方法を提供すること できる。
本発明のインク組成物は、少なくとも1種 類の反応染料を色素として含有すると共に、 水及び上記式(1)で表される平均分子量が340か ら2200の化合物を含有するものである。
本発明のインク組成物に用いられる反応 料は、特に制限はないが、繊維と反応する 応性の基がモノクロルトリアジニル基であ 染料、すなわち、モノクロルトリアジン系 反応染料であることが好ましい。反応染料 具体例としては、例えばC.I.Reactive Yellow 2 3、18、81、84、85、95、99、102等のイエロー系 染料;C.I.Reactive Orange 5、9、12、13、35、45、9 9等のオレンジ系の染料;C.I.Reactive Brown 2、8 9、17、33等のブラウン系の染料;C.I.Reactive Red 3、3:1、4、13、24、29、31、33、125、151、206、2 18、226等のレッド系の染料;C.I.Reactive Violet 1 24等のバイオレット系の染料;C.I.Reactive Blue 2、5、10、13、14、15、15:1、49、63、71、72、75 162、176等のブルー系の染料;C.I.Reactive Green 5 、8、19等のグリーン系の染料;C.I.Reactive Black 1、8、23、39等のブラック系の染料;等が挙げ れる。これらは単独で用いてもよく、2種類 以上を併用してもよい。
上記反応染料においては、ブルー系染料 主体とし、オレンジ系染料及びレッド系染 を配合した混合染料もブラック系染料とし 用いることができる。また、該ブラック系 料には色調調整の目的でさらに他の反応染 を配合してもよい。
これらの反応染料としては、粉末状ある は塊状の乾燥、ウエットケーキ等の染料を 用することができる。市販の反応染料には 工業染色用粉末、捺染用液状品、インクジ ット捺染用等の各種の品質があり、製造方 、純度等がそれぞれ異なる。本発明のイン 組成物は、保存安定性及びインクジェット リンタからの吐出精度への悪影響を少なく るため、できるだけ不純物の少ない材料を 用して調製するのが好ましい。一般に反応 料には、該染料の合成時に塩化ナトリウム の無機塩が混入してくることが多い。また 特に精製操作を行わない水等は、カルシウ イオン、マグネシウムイオン等の金属イオ を含むため、このような水等を該インク組 物の調製時に使用した場合にも、微量なが 該金属イオン等が混入する。以下、本明細 においては、上記の無機塩及び金属イオン 含めて、便宜上、「無機不純物」と記載す 。これらの無機不純物は、反応染料のイン 等に対する溶解度及び保存安定性を著しく くするだけでなく、インクジェットプリン ヘッドの腐食・磨耗の原因となる。これら 無機不純物を除去するために、限外濾過法 逆浸透法、イオン交換法等の公知の方法を 用し、インク組成物中に含有する無機不純 をできるだけ除去することが望ましい。イ ク組成物の総量中に含有する無機不純物の は、通常1質量%以下、好ましくは0.5質量%以 、より好ましくは0.1質量%以下である。そし て、無機不純物を除去した後、希釈又は濃縮 により所望の染料濃度に調整し、インク組成 物を得るのがよい。
反応染料の含有量は、本発明のインク組 物の総質量に対して通常0.5~35質量%であり、 好ましくは1~20質量%である。
上記式(1)で表される化合物は、平均分子量
340から2200の化合物であり、X 1
、X 2
、X 3
、及びX 4
はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表
し;j、k、m、及びnは総和で4以上40以下の数を
す。
X 1
乃至X 4
は、同一であっても異なっていてもよいが、
同一であることが好ましい。また、X 1
乃至X 4
の全てが水素原子であるか、又はメチル基で
あるものがより好ましく、全てがメチル基で
あるものが特に好ましい。
式(1)で表される化合物は、ジグリセリンに
化プロピレン又は酸化エチレンを付加重合
て得られる化合物であり、k、j、m、及びnは
、付加重合の平均値である。
式(1)で表される化合物が酸化プロピレンを
加重合して得られる化合物、すなわち式(1)
おいてX 1
乃至X 4
がいずれもメチル基で表される化合物である
場合、k、j、m、及びnは、その総和でおよそ4
上24以下を表す。k、j、m、及びnのそれぞれ
値は、これらが平均値であるため特定する
とは困難であるが、同じ程度の値であるこ
が好ましい。具体的には、k、j、m、及びnの
いずれもが1程度から6程度の範囲であるのが
い。この場合、上記式(1)で表される化合物
平均分子量は、通常340程度から2200程度であ
り、好ましくは380程度から2000程度であり、
り好ましくは400程度から1600程度である。
上記式(1)で表される化合物が酸化エチレン
付加重合して得られる化合物、すなわち式(
1)において、X 1
乃至X 4
がいずれも水素原子で表される化合物である
場合、k、j、m、及びnは、その総和でおよそ6
上40以下を表す。k、j、m、及びnのそれぞれ
値は、上記と同様に、同じ程度の値である
とが好ましい。具体的には、k、j、m、及びn
のいずれもが1.5程度から10程度の範囲である
がよい。この場合、上記式(1)で表される化
物の平均分子量は、通常390程度から2200程度
であり、好ましくは430程度から2200程度であ
、より好ましくは450程度から2000程度である
本発明で用いる上記式(1)で表される化合物
、一般に、ポリオキシプロピレンジグリセ
ルエーテル又はポリオキシエチレンジグリ
リルエーテルとして知られており、市場か
入手することもできる。その具体例として
、例えば、いずれも阪本薬品工業株式会社
の商品名SC-P400[上記式(1)において、k+j+m+n=4
平均分子量400の化合物]、SC-P750[同様にk+j+m+n=
9、平均分子量750の化合物]、SC-P1000[同様にk+j+
m+n=14、平均分子量1000の化合物]、SC-P1200[同様
k+j+m+n=18、平均分子量1200の化合物]、SC-P1600[
様にk+j+m+n=24、平均分子量1600の化合物]等の
リオキシプロピレンジグリセリルエーテル;
SC-E450[上記式(1)において、k+j+m+n=6、平均分子
450の化合物]、SC-E750[同様にk+j+m+n=13、平均分
子量750の化合物]、SC-E1000[同様にk+j+m+n=20、平
分子量1000の化合物]、SC-E1500[同様にk+j+m+n=30
平均分子量1500の化合物]、SC-E2000[同様にk+j+m
+n=40、平均分子量2000の化合物]等のポリオキ
エチレンジグリセリルエーテル;等が挙げら
る。
これらの具体例のうちでは、平均分子量が
よそ340~2200、好ましくは400~2000のものがよい
。なお、該平均分子量はGPC(ゲル浸透クロマ
グラフィー)で測定することが可能である。
上記式(1)で表される化合物は、本発明の ンク組成物の粘度調整を目的として使用す ものである。該化合物は、本発明のインク 成物に色素として含有する反応染料と反応 ることなく、該インク組成物の粘度を、高 での吐出応答性等が要求される工業用イン ジェットヘッドに適する値の範囲に調整す ことを可能とする。
上記式(1)で表される化合物の含有量は、 発明のインク組成物の総質量に対して通常5 ~50質量%であり、好ましくは10~40質量%であり より好ましくは15~30質量%である。
本発明のインク組成物は、工業用インクジ
ットヘッドが搭載されたプリンタでの使用
において、高速での吐出応答性を改善する
とを目的とし、25℃における粘度がE型粘度
にて測定したときに通常3~20mPa・s、好まし
は8~20mPa・sの範囲であるのがよい。
この際の表面張力は、プレート法にて測定
たときに通常20~40mN/mの範囲が好ましい。よ
詳細には、使用するプリンタの吐出量、応
速度、インク液滴の飛行特性、該インクジ
ットヘッドの特性等を考慮し、適切な物性
に調整するのがよい。
本発明のインク組成物は、水溶性有機溶剤
含有することが好ましい。ここで水溶性有
溶剤は、粘度調整剤としての効果を有し、
ンクジェットヘッドでの吐出に最適な粘度
インク粘度を調整する役目を持つものであ
。また、乾燥防止剤としての効果を有して
り、インクの乾燥により固形物の発生を防
する役目を持ち、かつ含有される反応染料
溶解度を妨げないものを選択するのが好ま
い。また、反応染料が有する、繊維と反応
る反応性の基と反応しないこと、反応性の
の分解を促進しないことも適宜考慮し、水
性有機溶剤を選択するのがよい。
水溶性有機溶剤としては、ノズルでの目詰
り防止等の目的で湿潤効果の高いものが好
しい。
上記のような水溶性有機溶剤としては、上
式(1)で表される化合物の他に、多価アルコ
ル類、ピロリドン類等を挙げることができ
。多価アルコール類としては、例えばアル
ール性水酸基を2~3個有するC2~C6多価アルコ
ル、繰り返し単位が4以上で、分子量20,000程
以下のポリC2~C3アルキレングリコール、好
しくは液状のポリアルキレングリコール等
挙げられる。これらの中ではアルコール性
酸基を2~3個有するC2~C6多価アルコール及びピ
ロリドン類が好ましい。
水溶性有機溶剤の具体例としては、グリセ
ン、1,3-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジ
ール等のアルコール性水酸基を2~3個有するC2
~C6多価アルコール;エチレングリコール、ジ
チレングリコール、トリエチレングリコー
、プロピレングリコールポリエチレングリ
ール等のジ又はトリC2~C3アルキレングリコー
ル;ポリプロピレングリコール等のポリC2~C3ア
ルキレングリコール;2-ピロリドン、N-メチル-
2-ピロリドン等のピロリドン類;等が挙げられ
る。これらの中ではプロピレングリコール及
び2-ピロリドンが特に好ましい。
水溶性有機溶剤は、単独で使用しても併用
てもよいが、併用するのが好ましい。
水溶性有機溶剤を含有する場合、その含 量は、本発明のインク組成物の総質量に対 て通常1~50質量%であり、好ましくは3~40質量% であり、より好ましくは5~20質量%である。
本発明のインク組成物は、上記の水溶性 機溶剤以外に、例えば界面活性剤、pH調整 、防腐防黴剤等のインク調製剤をさらに含 してもよい。これらのインク調製剤の含有 は、本発明のインク組成物の総質量に対し 合計で通常0~10質量%程度であり、好ましくは 0.05~5質量%程度である。
インク組成物の表面張力は、各種アニオン
面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面
性剤、ノニオン界面活性剤等でそれぞれ調
するのが好ましい。
アニオン界面活性剤としては、アルキルス
ホカルボン酸塩、α-オレフィンスルホン酸
、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢
塩、N-アシルアミノ酸又はその塩、N-アシル
メチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキ
シアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩
ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩
、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、
ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキ
ルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐
酸エステル、アルキルアリールスルホン酸塩
、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキル
シルスルホ琥珀酸塩、ジオクチルスルホ琥珀
酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、2-ビニルピ
ジン誘導体、ポリ4-ビニルピリジン誘導体等
が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ラウリルジメチ
アミノ酢酸ベタイン、2-アルキル-N-カルボ
シメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニ
ムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピル
メチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチル
リアミノエチルグリシン、イミダゾリン誘
体等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシ
チレンノニルフェニルエーテル、ポリオキ
エチレンオクチルフェニルエーテル、ポリ
キシエチレンドデシルフェニルエーテル、
リオキシエチレオクチルフェニルエーテル
ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポ
オキシエチレンラウリルエーテル、ポリオ
シエチレンアルキルエーテル等のエーテル
;ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、
ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル
、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノス
テアレート、ソルビタンモノオレエート、ソ
ルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチ
レンモノオレエート、ポリオキシエチレンス
テアレート等のエステル系;2,4,7,9-テトラメチ
ル-5-デシン-4,7-ジオール、3,6-ジメチル-4-オク
チン-3,6-ジオール、3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3-
オール等のアセチレングリコール(アルコー
)系;他の具体例として、例えば、日信化学社
製 商品名サーフィノール104、82、440、465、
ルフィンSTG;等が挙げられる。好ましくはサ
フィノール系、より好ましくはサーフィノ
ル440である。
pH調整剤としては、トリス(ヒドロキシメ ル)アミノメタン;水酸化ナトリウム、水酸 カリウム、水酸化リチウム等の水酸化アル リ類;トリエタノールアミン、ジエタノール ミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチ エタノールアミン等の3級アミン類;等が挙 られる。本発明のインク組成物は、特にト ス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含有す ることが好ましい。pH調整剤の含有量は、本 明のインク組成物の総質量に対して通常0.1~ 2質量%であり、好ましくは0.3~1.5質量%である
防腐防黴剤としては、デヒドロ酢酸ナト ウム、安息香酸ナトリウム、ソジウムピリ ンチオン-1-オキサイド、ジンクピリジンチ ン-1-オキサイド、1,2-ベンズイソチアゾリン -3-オン、1-ベンズイソチアゾリン-3-オンのア ン塩、アベシア社製プロキセルGXL等が挙げ れ、プロキセルGXLが好ましい。
本発明のインク組成物は、必要に応じて 記成分を水に混合し、反応染料等の固形分 溶解するまで撹拌等することにより調製す ことができる。すなわち、上記成分以外の 部が水である。
本発明の捺染方法は、本発明のインク組 物、好ましくは該インク組成物をメンブラ フィルタ等で濾過することにより、狭雑物 除いてインクとした後、このインクを用い 布帛に捺染する方法である。その際に使用 るインクノズル等については特に制限はな 、目的に応じて適宜選択することができる 布帛については、セルロース系繊維を主体 するものが好ましく、例えば木綿、麻等の 然繊維、レーヨン等の再生のセルロース繊 、これらを含有する混紡繊維等が挙げられ 。
本発明のインク組成物を用いて、布帛に 染する方法としては、例えば、布帛に対し にじみ防止等の前処理を施す工程;インクジ ェットプリンタを用いて布帛に付与したイン ク組成物中の染料を反応固着させる工程;布 中に残存する未固着染料を洗浄する工程;の3 工程を順次行う方法等が挙げられる。
前処理を施す工程では、糊剤、アルカリ性
質、還元防止剤、ヒドロトロピー剤を含む
処理剤を水溶液として前処理液とし、布帛
付与することが好ましい。
上記糊剤としては、グアー、ローカストビ
ン等の天然ガム類;澱粉類、アルギン酸ソー
ダ、ふのり等の海藻類;ペクチン酸等の植物
類;メチル繊維素、エチル繊維素、ヒドロキ
エチルセルロース、カルボキシメチルセル
ース等の繊維素誘導体;カルボキシメチル澱
粉等の加工澱粉;ポリビニルアルコール、ポ
アクリル酸エステル等の合成糊等が挙げら
る。好ましくはアルギン酸ソーダである。
上記アルカリ性物質としては、例えば無機
又は有機酸のアルカリ金属塩;アルカリ土類
金属の塩;並びに加熱した際にアルカリを遊
する化合物が挙げられる。特に無機酸又は
機酸のアルカリ金属水酸化物及びアルカリ
属塩が適している。好ましくは、ナトリウ
化合物及びカリウム化合物である。このよ
な物質としては、例えば水酸化ナトリウム
水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸
素ナトリウム、炭酸カリウム、蟻酸ナトリ
ム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素
ナトリウム、トリクロル酢酸ナトリウム、
ン酸ナトリウム等が挙げられる。特に好ま
くは炭酸水素ナトリウムである。
上記還元防止剤としては、メタニトロベン
ンスルホン酸ナトリウムが好ましい。
上記ヒドロトロピー剤としては、尿素、ジ
チル尿素等のアルキル尿素等が挙げられ、
ましくは尿素である。
これらの前処理剤は単独で用いてもよいし
併用してもよいが、併用するのが好ましい
前処理液の総質量に対する各前処理剤の混
比率は、例えば、糊剤が0.5~5質量%、炭酸水
ナトリウムが0.5~5質量%、メタニトロベンゼ
スルホン酸ナトリウムが0~5質量%、尿素が1~2
0質量%、残部が水である。
前処理剤の布帛への付与方法は、例えばパ
ィング法が挙げられる。パディングの絞り
は40~90%程度が好ましく、より好ましくは60~8
0%程度である。
染料を反応固着させる工程では、例えば インク組成物を前処理された布帛に付与し 後、布帛を常温~150℃に0.5~30分放置して予備 乾燥させ、その後、布帛にスチーミング処理 を施すことが好ましい。その条件は、湿度80~ 100%、温度95~105℃の環境に5~40分放置すること 好ましい。
また、未固着染料を洗浄する工程では、温
により洗浄することが好ましい。該温水中
は界面活性剤を含んでもよい。
その後、布帛を50~120℃で、5~30分乾燥するこ
とにより捺染物を得ることができる。
以下実施例により本発明をさらに詳細に 明するが、これら実施例により本発明が限 されるものではない。実施例において特に りがない限り、「部」は質量部を、「%」は 質量%をそれぞれ意味する。
本発明では上記式(1)で表される化合物とし
、いずれも市販品として阪本薬品工業株式
社から入手できる、次の2系統のものを使用
した。このうち、「SC-P」の化合物はいずれ
ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテ
であり、「SC-E」の化合物はいずれもポリオ
シエチレンジグリセリルエーテルである。
商品名
1)SC-P400 :平均分子量400
2)SC-P1000:平均分子量1000
3)SC-P1200:平均分子量1200
4)SC-P1600:平均分子量1600
5)SC-E450 :平均分子量450
6)SC-E1000:平均分子量1000
7)SC-E1500:平均分子量1500
8)SC-E2000:平均分子量2000
[実施例1~8]
下記する各実施例に記載の成分を混合し、
形分が溶解するまでおよそ1時間撹拌するこ
とにより、それぞれのインク組成物を得た後
、0.45μmのメンブランフィルタ(商品名、セル
ースアセテート系濾紙、アドバンテック社
)で濾過することにより、各実施例のインク
を調製した。
[実施例1(イエローインク)]
C.I. Reactive Yellow 2 10部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
0.5部
SC-P400 25部
プロピレングリコール
10部
2-ピロリドン
3部
サーフィノール440
0.1部
プロキセルGXL 0.
1部
イオン交換水
51.3部
[実施例2(マゼンタインク)]
C.I. Reactive Red 31 10部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
0.5部
SC-P1000 25部
プロピレングリコール
10部
2-ピロリドン
3部
サーフィノール440
0.1部
プロキセルGXL 0.
1部
イオン交換水
51.3部
[実施例3(シアンインク)]
C.I. Reactive Blue 15:1 10部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
0.5部
SC-P1200 25部
プロピレングリコール
10部
2-ピロリドン
3部
サーフィノール440
0.1部
プロキセルGXL 0.
1部
イオン交換水
51.3部
[実施例4(ブラックインク)]
C.I. Reactive Orange 12 2.5部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
C.I. Reactive Red 3:1 2.5部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
C.I. Reactive Blue 176 5.0部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
0.5部
SC-P1600 25部
プロピレングリコール
10部
2-ピロリドン
3部
サーフィノール440
0.1部
プロキセルGXL
0.1部
イオン交換水
51.3部
[実施例5(イエローインク)]
C.I. Reactive Yellow 2 10部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
0.5部
SC-E450 25部
プロピレングリコール
10部
2-ピロリドン
3部
サーフィノール440
0.1部
プロキセルGXL 0.
1部
イオン交換水
51.3部
[実施例6(マゼンタインク)]
C.I. Reactive Red 31 10部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
0.5部
SC-E1500 25部
プロピレングリコール
10部
2-ピロリドン
3部
サーフィノール440
0.1部
プロキセルGXL 0.
1部
イオン交換水
51.3部
[実施例7(シアンインク)]
C.I. Reactive Blue 15:1 10部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
0.5部
SC-E2000 25部
プロピレングリコール
10部
2-ピロリドン
3部
サーフィノール440
0.1部
プロキセルGXL 0.
1部
イオン交換水
51.3部
[実施例8(ブラックインク)]
C.I. Reactive Orange 12 2.5部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
C.I. Reactive Red 3:1 2.5部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
C.I. Reactive Blue 176 5.0部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
0.5部
SC-E1000 25部
プロピレングリコール
10部
2-ピロリドン
3部
サーフィノール440
0.1部
プロキセルGXL
0.1部
イオン交換水
51.3部
[比較例1~4]
上記式(1)で表される化合物の代わりに以下
示す化合物をそれぞれ使用する以外は、実
例2と同様にして、比較例1、2、及び4の比較
用インクを調製した。なお、比較例3につい
はインク組成物自体がゲル化したためメン
ランフィルタでの濾過が行えず、インクを
製することができなかった。
比較例1:グリセリン
比較例2:ポリグリセリン750(平均分子量750の
リグリセリン、阪本薬品工業株式会社製)
比較例3:ポリプロピレングリコール400
比較例4:プロピレングリコール
[比較例5(マゼンタインク)]
以下の成分を混合する以外は、各実施例と
様にしてインク組成物を得ようと試みたが
この組成とした場合には染料が溶解せず、
ンク組成物を調製することができなかった
C.I. Reactive Red 31 10部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
0.5部
プロピレングリコール
70部
2-ピロリドン
3部
サーフィノール440
0.1部
プロキセルGXL 0.
1部
イオン交換水
16.3部
[比較例6~9]
上記式(1)で表される化合物の代わりに以下
示す化合物をそれぞれ使用する以外は、実
例8と同様にして、比較例6、7、及び9の比較
用インクを調製した。なお、比較例8につい
はインク組成物自体がゲル化したためメン
ランフィルタでの濾過が行えず、インクを
製することができなかった。
比較例6:グリセリン
比較例7:ポリグリセリン750(平均分子量750の
リグリセリン、阪本薬品工業 株式会社製)
比較例8:ポリプロピレングリコール400
比較例9:プロピレングリコール
[比較例10(ブラックインク)]
以下の成分を混合する以外は、各実施例と
様にしてインク組成物を得ようと試みたが
この組成とした場合には染料が溶解せず、
ンク組成物を調製することができなかった
C.I. Reactive Orange12 2.5部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
C.I. Reactive Red 3:1 2.5部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
C.I. Reactive Blue 176 5.0部
(日本化薬株式会社製 モノクロルトリアジ
系反応染料)
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
0.5部
プロピレングリコール
70部
2-ピロリドン
3部
サーフィノール440
0.1部
プロキセルGXL
0.1部
イオン交換水
16.3部
上記のようにして得られた実施例1~8、並 に比較例1、2、4、6、7、及び9のインク、又 これらのインクを用いて以下のようにして 製した染布について、下記の評価を行った なお、上記のとおり、比較例3、5、8、及び1 0についてはインクが調製できなかったため これらについては染布の調製及び評価等を わなかった。
[試験染布の調製]
各実施例及び比較例のインクはそれぞれ粘
が異なる等の理由により、同一の条件でイ
クジェットプリンタにより布帛に捺染(印刷
)を行った場合、下記表1における吐出性試験
果に示すとおり、比較例のインクにおいて
良好に印刷することができないものが認め
れた。そこで、均一に印刷された試験染布
調製するため、以下のようにして染布を調
した。すなわち、実施例1によって調製した
本発明のインクを用いて下記組成の色糊を調
製し、オートスクリーン印刷装置(RSP-510VM型
辻井染機工業株式会社製)を用いて下記色糊
ベタ柄を木綿布に印捺し、60~80℃で中間乾
後、100~103℃で10分間スチーミング処理を行
た。水洗後、95~100℃の沸騰水で10分間洗浄し
、水洗、乾燥することにより試験染布を得た
。この試験染布を「染布1」とする。
実施例1のインク
10部
5%アルギン酸ナトリウム水溶液 5
0部
尿素
5部
炭酸水素ナトリウム
2部
イオン交換水 33
部
実施例1のインクの代わりに、実施例2~8の いずれかのインク、又は比較例1、2、4、6、7 若しくは9のインクを用いる以外はそれぞれ 上記と同様にして、各実施例のインク又は各 比較例のインクを含有する色糊により印捺さ れた各試験染布をそれぞれ得た。これらをそ れぞれ「染布2~8」並びに「比較染布1、2、4、 6、7、及び9」とする。
[標準染布の調製]
実施例1で調製したインクの代わりに、実施
例1と同一かつ同量の染料をイオン交換水に
解した10%染料濃度の水溶液を用いる以外は
布1の調製と同様にして、標準染布を調製し
。この標準染布を「標準染布1」とする。
実施例1と同一かつ同量の染料の代わりに、
実施例2~8のいずれか、又は比較例1、2、4、6
7、若しくは9と同一かつ同量の染料を用いる
以外は標準染布1の調製と同様にして、「標
染布2~8」並びに「比較標準染布1、2、4、6、7
、及び9」をそれぞれ調製した。
[各インク及び各染布の評価]
(1)固着率
上記のようにして得た各試験染布の染料固
率について評価を行った。該固着率は、GRET
AG-MACBETH社製の測色機、商品名SpectroEyeを用い
、試験染布及び標準染布のマクベス反射濃
を測色することにより測定した後、各固着
を以下の式で求めた。
固着率=(A/B)×100(%)
A:各染布又は各比較染布の反射濃度。
B:各標準染布又は各比較標準染布の反射濃
。
固着率の試験結果は、以下の基準で評価を
った。
○ :95%以上
△ :90%以上で95%未満
× :90%未満
結果を表1に示す。
なお、染料の固着率は、インク中に含有 る染料及び水以外の他の成分、すなわち水 性有機溶剤等の種類により影響を受け、変 する場合のあることが知られている。した って、本固着率の評価を行うに当たり、他 成分の影響による該固着率の変化を排除す ため、各標準染布及び各比較標準染布は他 成分を含有しない染料水溶液を用いること した。一般に、該染料水溶液を使用して染 した染布の反射濃度は、他の成分をさらに 有するインクを使用して染色した場合と比 して最も大きい値(濃い濃度)を示す。また 該染料水溶液中における染料濃度は、対応 る各実施例又は各比較例のインクと同一の 料濃度とするため10%に調整した。
(2)粘度
実施例1~8、並びに比較例1、2、4、6、7、及
9の各インクの粘度を25℃においてE型粘度計
用いて測定した。結果を表2に示す。なお、
表中の数値の単位はmP・sである。
(3)吐出性
アルギン酸ナトリウム、尿素、炭酸水素ナ
リウム等を含む水溶液を用いてパッド法に
前処理を行った木綿布に、実施例1~8、並び
比較例1、2、4、6、7、及び9の各インクを使
して工業用インクジェットヘッド(NOVA、フ
フィルムダイマティックス社製)を搭載した
ンデマンド型インクジェットプリンタ(アポ
ロ2プリンタシステム、フジフィルムダイマ
ィックス社製)にて捺染(プリント)し、各イ
クの吐出性を評価した。吐出性は、ITI Web T
ransport(インクジェット印刷布搬送機、ITI Corp
oration社製)を用い、7.5cm幅ロール状の木綿布
、上記プリンタの初期設定で印字できる基
パターンで2mの連続プリントを行い、得られ
たプリント画像の状態により以下の基準で評
価を行った。
○ :最後まで良好にプリントできる。
△ :最後までプリントはできるが、プリン
画像に僅かに散り及びスジ欠けが確認でき
。
× :プリント画像の散り、スジ欠けが激し
。
試験結果を表2に示す。
(4)保存安定性
実施例1~8、並びに比較例1、2、4、6、7、及
9の各インクの保存安定性を評価した。保存
定性は常温で1時間撹拌し、一週間後に染料
の沈降の有無及びインクの状態を評価した。
試験結果は、以下の基準で評価を行った。
○ :染料の沈降、及びインクのゲル化が確
できない。
△ :染料の沈降が僅かにあるが、インクの
ル化は確認できない。
× :染料の沈降が相当あるか、又はインク
ゲル化が確認された。
試験結果を表2に示す。
表1の結果から明らかなように、本発明のイ
ンク組成物より調製した各染布は、いずれも
良好な固着率を示したが、比較染布1、2、6、
及び7は固着率において大きく劣るものであ
た。
また、各実施例及び比較例のインクの粘度
いずれも工業用インクジェットヘッドで使
可能な3~20mP・sの範囲にあることが分かった
。しかし、比較例1、4、6、及び9の吐出性は
と比較して大きく劣り、そのインクの粘度
5.4~6.1mP・sである。これに対して各実施例の
ンクの粘度は8.3~16.3mP・sであり、工業用イ
クジェットヘッドに適するインクの粘度の
囲としては8~20mP・s程度の方が、3~20mP・sより
もさらに良好な結果を与えることが分かる。
従来より粘度調整剤として知られる化合物
使用した各比較例のインクは、工業用イン
ジェットヘッドに適するインクに調整する
とが困難である。例えば、比較例4、5、9、
び10は、いずれもプロピレングリコールを
用した例であるが、これらの配合比率を本
明の上記式(1)で表される化合物と同一とし
比較例4及び9では粘度がやや不足となった。
一方、粘度を大きくするため配合比率を上げ
た比較例5及び10ではインク自体の調製ができ
なくなった。
また同様に、ポリグリセリン750を使用した
較例2及び7は、粘度において比較的良好な
を示すものの、染料の固着率において大き
劣る。
なお、インクが調製できなかった比較例の
のを除き、インクが調製できた各比較例及
各実施例のインクは、いずれも保存安定性
問題は認められなかった。
以上の結果から、本発明のインク組成物は
出安定性、染料の固着性、及び保存安定性
いずれにも優れ、工業用インクジェットヘ
ドに好適なインク組成物であると言える。
本発明のインク組成物は、インクジェッ 捺染用、特に工業用インクジェットヘッド 使用するインクジェット捺染用のインクと て好適に用いることができる。
