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Patent Searching and Data


Title:
INSOLUBILIZING AGENT FOR TOXIC SUBSTANCE, AND METHOD FOR INSOLUBILIZATION OF TOXIC SUBSTANCE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/001719
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is an insolubilizing agent for a toxic substance such as boron, fluorine, selenium, hexavalent chromium and arsenic, which can prevent the elution of the toxic substance from a soil, an ash or the like which contains the toxic substance at a high concentration with a high degree of efficiency and economically advantageously. The insolubilizing agent comprises light-burned magnesia and calcined or hydrated lime. The insolubilizing agent may further contain an acidic substance in such an amount that the ratio among light-burned magnesia, calcined or hydrated lime and the acidic substance becomes 1.0:(0.1-1.0):(0.0-2.0) by weight. In this case, when the insolubilizing agent is added to a material of interest and kneaded, the pH of the material becomes 10.5 to 12.5. The insolubilizing agent may further contain a reducing agent. The insolubilizing agent enables to prevent the elution of boron or fluorine contained in a soil, an ash or the like at a high concentration in a reliable and economically advantageous manner. The insolubilizing agent can also prevent the elution of two or more contaminants including selenium, arsenic, hexavalent chromium and the like simultaneously and with a high degree of efficiency. A soil or burned ash detoxified with the toxic substance-insolubilizing agent can be hardened firmly, and therefore can be recycled safely.

Inventors:
MASADA, Takenori (2998-2 Mino-shi Gifu, 31, 5013731, JP)
正田 武則 (〒31 岐阜県美濃市2998-2 Gifu, 5013731, JP)
YAMAZAKI, Junji (Waseda University 4-1 Okubo 3-chom, Shinjuku-ku Tokyo 55, 1698555, JP)
Application Number:
JP2008/061085
Publication Date:
December 31, 2008
Filing Date:
June 18, 2008
Export Citation:
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Assignee:
AZMEC CO., LTD. (2207-7 Mino-shi Gifu, 27, 5013727, JP)
株式会社AZMEC (〒27 岐阜県美濃市2207-7 Gifu, 5013727, JP)
WASEDA UNIVERSITY (104 Totsukamachi 1-chome, Shinjuku-ku Tokyo, 50, 1698050, JP)
学校法人 早稲田大学 (〒50 東京都新宿区戸塚町1丁目104番地 Tokyo, 1698050, JP)
MASADA, Takenori (2998-2 Mino-shi Gifu, 31, 5013731, JP)
International Classes:
C09K3/00; A62D3/33; A62D3/37; B09B3/00; B09C1/02; B09C1/08; A62D101/40; A62D101/43; A62D101/47; A62D101/49; C09K17/02; C09K17/06; C09K17/08; C09K17/12; C09K103/00; C09K3/00; A62D3/00; B09B3/00; B09C1/00; C09K17/02
Attorney, Agent or Firm:
USHIKI, Mamoru (3rd Fl, Yusei Fukushi Kotohira Bldg. 14-1 Toranomon 1-chom, Minato-ku Tokyo 01, 1050001, JP)
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Claims:
軽焼マグネシアと、生石灰又は消石灰とを含有することを特徴とする有害物質の不溶化剤。
酸性物質を含有し、軽焼マグネシアと生石灰又は消石灰、酸性物質との配合重量比が、1.0:(0.1~1.0):(0.0~2.0)の範囲にあることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の有害物質の不溶化剤。
被処理物に加えて混練したときの被処理物のpHが10.5以上12.5以下となることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の有害物質の不溶化剤。
前記酸性物質が、硫酸、塩酸、硝酸、酢酸、石膏、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸第1鉄、硫酸第2鉄、鉄明礬石、塩化第1鉄、塩化第2鉄、硫酸アルミニウム、塩化アルミウム、正リン酸、第一リン酸マグネシウム、第二リン酸マグネシウム、第三リン酸マグネシウム、ピロリン酸マグネシウム、メタリン酸マグネシウム、第一リン酸アルミニウム、第二リン酸アルミニウム、第三リン酸アルミニウム、メタリン酸アルミニウム、及び重過石から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求の範囲第2項又は第3項に記載の有害物質の不溶化剤。
還元剤を含有することを特徴とする請求の範囲第1項~第4項のいずれかに記載の有害物質の不溶化剤。
前記還元剤が金属鉄、硫酸第1鉄、塩化第1鉄、硫化ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カルシウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、金属アルミニウム、高炉スラグ粉末、粉末硫黄、石炭微粉末のいずれかであることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の有害物質の不溶化剤。
珪酸アルカリ金属塩を含有することを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の有害物質の不溶化剤。
前記珪酸アルカリ金属塩が水ガラス、カリウム水ガラス、シリカゾル、リチウム水ガラス、粉末珪酸ソーダ、粉末珪酸カリウムのいずれかであることを特徴とする請求の範囲第7項に記載の有害物質の不溶化剤。
請求の範囲第1項~第8項のいずれかに記載の有害物質の不溶化剤を用い、石炭灰、焼却灰、又はガス化炉から排出される灰を不溶化することを特徴とする有害物質の不溶化方法。
前記有害物質の不溶化剤の添加量が10質量%以下であることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の有害物質の不溶化方法。
Description:
有害物質の不溶化剤及び有害物 の不溶化方法

 本発明は、土壌、石炭灰、焼却灰等に含 れる重金属等有害物質の不溶化剤組成に関 る。

 我が国においては、土壌汚染が判明した 地の件数が平成8年度から飛躍的に増加し、 現在、約32万箇所の土地で土壌汚染が発生し いると推定されている。また、海外におけ 土壌汚染の状況は、米国で50万箇所、ヨー ッパにおいてはフランスで70万箇所、ドイツ で30万箇所と推定されている。さらに、アジ 地域では近年の急速な工業化により、土壌 染を含む環境面での様々な問題が複合的に 生しているといわれている。

 環境省発表の「平成16年度土壌汚染対策 の実施状況及び土壌汚染調査・対策事例等 する調査結果」によると、平成17年度末日ま でに都道府県等が把握した土壌汚染調査結果 では、超過事例が1,906件となり、我が国の深 な土壌汚染の現状が明らかになっている。 のような背景の中、我が国では平成15年に 壌汚染対策法が施行され、直接摂取による スク、地下水等の摂取によるリスクの回避 重点をおいた対策が示され、土壌汚染対策 の厳しい環境基準に対応できるような、抜 的な対策技術の確立が求められている。

 判明した土壌汚染原因の内訳は、重金属 超過事例が61%、揮発性有機化合物(VOC)超過 例が25%、複合汚染超過事例が14%となってお 、重金属等が汚染原因となっている割合が 常に高い。また重金属等の汚染原因物質の 位は、鉛、ヒ素、フッ素、六価クロム、水 、シアン、セレン、カドミウム、ホウ素、 ルキル水銀の順になっている。環境基準の 定された平成15年度以降は、フッ素の超過事 例が顕著に増加している傾向が認められる。

 一方、火力発電により発生する大量の石 灰の安全で経済的な処理やリサイクル利用 促進も重要な課題となっている。近年の原 価格の高騰により、発電燃料は石油から石 へと急速にシフトが進んできている。平成1 4年度末に3,377万kWであった石炭火力発電設備 、平成19年度には3,922万kW、平成24年度には4, 315万kWとなる計画となっており、これにより 国内の石炭灰発生量は、平成14年度末の約92 0万トンが、平成19年度末には約1,000万トンに するものと予測されている。

 現在の石炭灰の処理の状況をみると、排 量の55%が有効利用され、45%が主に海域で埋 立て処分されているが、この埋め立て処分 の確保が非常に困難になってきている。ま 、石炭灰の具体的な有効利用の用途として 、セメント原料及び土木・建築分野での利 が90%を占めている。

 我が国で排出されている石炭灰は基本的 は重金属の溶出は少ないが、一部には土壌 境基準を超過するホウ素、フッ素、六価ク ム、ヒ素などの溶出量を生ずるものが存在 ている。石炭灰は、路盤材、軽量裏込材な 建設分野での応用範囲が広いため、安価で 実な有害物質の不溶化技術が確立されれば さらに、そのリサイクル利用を推進するこ ができると考えられる。

 一般廃棄物、ごみ処理施設から排出され 焼却灰などの処理残渣を合わせた埋め立て 量は、平成13年度では990万トンとなってい 。ごみの選別・破砕などによる再資源化の 力により、この埋め立て総量は年々減少し いるが、一般廃棄物の最終処分場の残余年 は逼迫した状況にある。したがって、焼却 の減容と焼却灰等に含まれる有害物質を無 化し、前記のように建設分野などでリサイ ル利用を推進することで、処分量の低減を ることが望まれる。

 重金属等の有害物質で汚染された土壌や の一般的な無害処理対策として、置き換え ,土壌洗浄、遮蔽、不溶化処理などが挙げら れる。置き換え法は汚染土を処理場に処分し 、良質土と置き換える方法である。また、土 壌洗浄は、汚染土を洗浄し、汚染物質と分離 した後に現地に戻す方法であり、土壌より有 害成分を完全に除去するため、安全で確実な 方法であるが、比較的コストは高く、また、 汚染土を処分するため廃棄物が発生する。ま た、遮蔽はシートパイル、地中壁を設置する ことで汚染領域を遮蔽し、汚染の拡散を防ぐ 方法である。

 不溶化処理は本発明のように、有害物質 出抑制効果をもつ薬剤を汚染土、灰に混合 、再び現地に戻す方法で、経済的で廃棄物 発生しない利点がある。不溶化処理法は、 き換え法において、汚染土壌を処分場に処 するため、含有する有害物質の溶出量低減 行うために用いられる。これらの技術の中 、不溶化処理は経済性に優れるため、大量 発生する灰などの廃棄物の処理に適する。

 現在の土壌環境基準第二種(重金属等)特 有害物質には、総水銀、カドミウム、鉛、 価クロム、ヒ素、全シアン、フッ素、ホウ の9種が規定されている。これら中では、特 ホウ素、フッ素、セレンの溶出抑制が困難 あるといわれている。

 ホウ素、フッ素の溶出抑制を行う既存技術 しては、例えば、特許文献1に開示されたよ うにセメント・石灰などのカルシウム原料と 、硫酸バンドを組み合わせてアルミン酸カル シウムを形成し溶出抑制を行う方法、鉄粉・ ウスタイト(FeO)、マグネタイト(Fe 3 O 4 )などの酸化鉄などの鉄化合物を用いる方法 さらには、リン酸とカルシウムなどのアル リ物質を加えて撹拌し難溶化を図る方法な が挙げられる。

 また、特許文献4は、石炭灰の造粒に関す る技術を開示している。ここでは重金属抑制 剤として消石灰、腐食酸、及びキレート剤を 用いているが、キレート剤の使用については 、処理コストが高いという問題点が生ずる。 特許文献5には、軽焼マグネシウムを主な組 として用いたシアン、リン、窒素、ヒ素の 溶化剤組成に関するものが開示されている

 また、セレンの溶出抑制を行う技術として 特許文献6には、セレンを含む土壌に、リン 酸、2価の鉄イオンの水溶性塩及び生石灰を 有する吸湿剤を添加する方法が示されてい 。また、特許文献7には、2価鉄化合物もしく は3価鉄化合物とチオ硫酸化合物の溶液を添 して混練し、その後に加熱処理する方法が されている。

特開2004-267975号公報

特開2005-131570号公報

特開2004-305833号公報

特開2005-169379号公報

特開2006-187773号公報

特開2004-290930号公報

特開2004-148293号公報

 前述のようにホウ素、フッ素、セレンの 出抑制には様々な方法があるが、高濃度の 染に対応することは難しい。また、複合汚 においては、汚染の原因物質に応じて処理 法を変更する必要があることから、複合汚 の場合には、すべての原因物質について厳 い環境基準に対応するように処理すること 難しく、処理が煩雑、高コストになるとい 問題があった。

 また、キレート剤を用いる方法では、キ ート剤が一般的に高価であることによるコ ト上の問題があるほか、キレート剤が有機 料であることにより、環境中で劣化しやす という問題があった。

 本発明の解決しようとする課題は、高濃 のホウ素、フッ素を含む土壌、灰などの効 的かつ経済的な溶出抑制技術を提供するこ にある。さらには、ホウ素、フッ素に加え 、セレン、六価クロム、ヒ素等の陰イオン の有害物質、及びこれらによる複合汚染を じている土壌、灰の効果的な溶出抑制技術 提供することにある。このような陰イオン の複数の有害物質を含む材料の典型的な例 しては、例えば石炭灰などがある。また、 発明はこれらの溶出抑制技術を提供するこ により、処理した土壌や灰のリサイクル利 の促進を図ることを目的とする。

 本発明の有害物質の不溶化剤は、軽焼マ ネシアと、生石灰又は消石灰とを含有する とを特徴とする。

 本発明の有害物質の不溶化剤は、さらに 性物質を含有し、軽焼マグネシアと生石灰 は消石灰、酸性物質との配合重量比が、1.0: (0.1~1.0):(0.0~2.0)の範囲にあることを特徴とす 。

 本発明の有害物質の不溶化剤は、さらに 処理物に加えて混練したときの被処理物のp Hが10.5以上12.5以下となることを特徴とする。

 本発明の有害物質の不溶化剤は、前記酸 物質が、硫酸、塩酸、硝酸、酢酸、石膏、 酸マグネシウム、硫酸第1鉄、硫酸第2鉄、 明礬石、塩化第1鉄、塩化第2鉄、硫酸アルミ ニウム、塩化アルミウム、正リン酸、第一リ ン酸マグネシウム、第二リン酸マグネシウム 、第三リン酸マグネシウム、ピロリン酸マグ ネシウム、メタリン酸マグネシウム、第一リ ン酸アルミニウム、第二リン酸アルミニウム 、第三リン酸アルミニウム、メタリン酸アル ミニウム、及び重過石から選ばれる少なくと も1種を含むことを特徴とする。

 本発明の有害物質の不溶化剤は、さらに 元剤を含有することを特徴とする。

 本発明の有害物質の不溶化剤は、前記還 剤が金属鉄、硫酸第1鉄、塩化第1鉄、硫化 トリウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸 ルシウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素 トリウム、金属アルミニウム、高炉スラグ 末、粉末硫黄、石炭微粉末のいずれかであ ことを特徴とする。

 本発明の有害物質の不溶化剤は、さらに 酸アルカリ金属塩を含有することを特徴と る。

 本発明の有害物質の不溶化剤は、前記珪 アルカリ金属塩が水ガラス、カリウム水ガ ス、シリカゾル、リチウム水ガラス、粉末 酸ソーダ、粉末珪酸カリウムのいずれかで ることを特徴とする。

 本発明の有害物質の不溶化方法は、本発 の有害物質の不溶化剤を用い、石炭灰、焼 灰、又はガス化炉から排出される灰を不溶 することを特徴とする。

 本発明の有害物質の不溶化方法は、前記 害物質の不溶化剤の添加量が10質量%以下で ることを特徴とする。

 本発明の有害物質不溶化剤によれば、土 や灰等に含まれる高濃度のホウ素、フッ素 溶出抑制を確実に、経済的に行うことがで る。また、本発明の有害物質の不溶化剤に れば、さらに、これに加えてセレン、ヒ素 六価クロム等を含む、複合汚染の溶出抑制 、効率よく一括処理することが可能である 本発明の有害物質不溶化剤を用いて無害化 れた土壌や焼却灰などは堅固に硬化するた 、安全にリサイクル利用することができる

 以下、本発明の有害物質の不溶化剤につ て詳細に説明する。

 本発明の不溶化剤は、軽焼マグネシアと 生石灰又は消石灰とを含有するものである 本発明の不溶化剤は、特にホウ素、フッ素 不溶化するために用いることができる。

 ここで、本発明に用いられる軽焼マグネ ア(酸化マグネシウム)としては、天然鉱物 あるマグネサイト(炭酸マグネシウム)を700~80 0℃で焼成したもの、ブルーサイト(水酸化マ ネシウム)を300~800℃で焼成したものが好適 ある。なお、マグネサイト、ブルーサイト 1000℃を超える高温で焼成したものは、反応 性が低いため好ましくない。

 また、本発明において使用する生石灰又 消石灰は、石灰石(炭酸カルシウム)を900℃ 上で焼成してつくられ、また、消石灰は生 灰を水と反応させてつくられる。生石灰、 石灰は最も安価なアルカリ剤であり、日本 内にも多く産出する。

 ドロマイトは炭酸マグネシウム及び炭酸 ルシウムを含有するものであり、この焼成 については、通常炭酸カルシウムを分解す ために1000℃以上で焼成が行われるため、酸 化マグネシウム部分の活性が低下するため、 本発明に用いることは好ましくない。

 本発明の有害物質の不溶化剤を重金属等 有害物質で汚染された土壌、有害物質を含 するごみ、製紙スラッジ、下水汚泥、石炭 の飛灰及び燃え殻、高炉スラグ、ガス化炉 スラグ等の焼却灰などの被処理物に加え、 水して混練し、湿潤状態を保ったまま数日 養生を行うことで、本発明の有害物質の不 化剤の組成中に含まれるマグネシウム、カ シウムは硫酸化合物、リン酸化合物等を生 し、あるいは空気との接触により炭酸化合 を形成し、堅固に硬化する。また、粉末珪 ソーダなどの珪酸アルカリ金属塩を添加し 場合には、さらに固化強度を増加させるこ ができる。本発明の不溶化剤と水を添加し 練処理した土壌や灰のpHは概ね10.5~12.5を示 、その後の養生により、硫酸化合物、リン 化合物の生成と炭酸化にともない若干低下 る傾向を示す。

 本発明の有害物質不溶化剤は汚染土壌や を堅固に固め、処理した土壌や灰の飛散や 砕を防ぎ、透水性を低下させることにより 有害物の溶出、流出を防ぐ効果を発揮する さらに、本発明の有害物質不溶化剤は以下 述べるように有害物質の溶出抑制機能を有 る組成物を含有するため、優れた溶出低減 果をもつと考えられる。

 ここで、軽焼マグネシアと、生石灰又は 石灰は、アルカリ域では水酸化物となり沈 し、この共沈作用や化合物の形成によりホ 素、フッ素の溶出抑制効果が生じると考え れる。また、酸性化合物を添加した場合に いては、例えば硫酸カルシウム(石膏)、リ 酸カルシウムなどの難溶性化合物形成時の 沈作用によりホウ素、フッ素の溶出抑制効 が生じる。

 ところで、ホウ素は、濃度やpHにより形態 変化することが知られている。ホウ素は、 較的濃度が低い場合は、アルカリ性の領域 は次式のように解離が進み、pH10~12の範囲で ほとんどが溶液中でイオン化しB(OH) 4 - の形態で存在する。また、pH8~9以下ではほと ど解離せずH 3 BO 3 の形態となる。

 また、ホウ素は0.025M(およそ300mg/L)以上の濃 、pH6~11の範囲で、B 3 O 3 (OH) 4 - 、B 5 O 5 (OH) 4 - 、B 7 O 7 (OH) 4 - などのポリマー状の形態となる。

 したがって、効率よくホウ素を固定する めにはpHを制御し、ホウ素を溶出抑制に都 の良いイオン化した状態に変化させること 重要である。

 本発明の有害物質の不溶化剤においては 軽焼マグネシアと、生石灰又は消石灰と、 性物質を加えて混練時のpHを10.5以上12.5以下 の範囲にコントロールすることで、ホウ素を 効率よく固定することができる。これに対し 、生石灰又は消石灰を加えずに軽焼マグネシ アのみを添加した場合には、土壌や灰の硬化 後のpHは概ね10以下の条件となり、前述のホ 素固定のために望ましいpH範囲とすることが できない。また、生石灰又は消石灰のみでは 、フッ素やホウ素の高い固定能力を得ること はできない。

 軽焼マグネシアと、例えば、水酸化ナト ウムなどのナトリウム化合物を添加すれば 同様にpH制御を容易に行うことができるが ナトリウム化合物は溶解度が高いため、環 中において長期的安定性に欠けると思われ 。このため、不溶化剤の組成物としては溶 度の低いカルシウム原料を用いることが好 しい。

 フッ素の溶出抑制方法として、先ず石灰 添加する方法が挙げられるが、これに軽焼 グネシア、水酸化マグネシウムを加えるこ で溶出抑制効果はさらに大きくなる。また これに硫酸イオン、リン酸イオンなどを与 、カルシウムの難溶性化合物形成に伴う共 作用により不溶化効果を高めることができ 。

 本発明の有害物質の不溶化剤は、さらに 性物質を含有してもよい。この場合の軽焼 グネシアと生石灰又は消石灰、酸性物質と 配合重量比は、1.0:(0.1~1.0):(0.0~2.0)の範囲と 、この配合条件によってpH制御の自由度が増 し、本発明の有害物質の不溶化剤を用いて処 理して固化した有害物質を含む土壌や灰の処 理物のpHを10.5以上、好ましくは10.5~12.0の範囲 に容易に制御することができる。さらに、酸 性化合物の添加により、例えば、硫酸カルシ ウムやリン酸カルシウムなどの難溶性化合物 形成に伴う共沈作用により、ホウ素及びフッ 素の効率的吸着を行うことができる。

 ここで、酸性物質としては、硫酸、塩酸 硝酸、酢酸、石膏、硫酸マグネシウム、硫 第1鉄、硫酸第2鉄、鉄明礬石、塩化第1鉄、 化第2鉄、硫酸アルミニウム、塩化アルミウ ム、さらに、リン酸化合物として、正リン酸 、第一リン酸マグネシウム、第二リン酸マグ ネシウム、第三リン酸マグネシウム、ピロリ ン酸マグネシウム、メタリン酸マグネシウム 、第一リン酸アルミニウム、第二リン酸アル ミニウム、第三リン酸アルミニウム、メタリ ン酸アルミニウム、及び重過石などを用いる ことができる。これらのうち1種のみを用い もよく、2種以上を組み合わせて用いてもよ 。

 本発明の有害物質の不溶化剤は、さらに 元剤を含有してもよい。還元剤を含有する とで、六価クロム、セレン、ヒ素等の有害 質の良好な溶出抑制効果が得られる。例え 、有害な六価クロムを無害な三価クロムに 元し、セレンを6価から4価、0価に還元する とで、より固定しやすい形態へ変化させ、 れらの有害物質の効率的な溶出抑制を行う とができる。

 ここで、還元剤としては、金属鉄、硫酸 1鉄、塩化第1鉄、硫化ナトリウム、チオ硫 ナトリウム、チオ硫酸カルシウム、亜硫酸 トリウム、亜硫酸水素ナトリウム、金属ア ミニウム、高炉スラグ粉末、粉末硫黄、石 微粉末などが挙げられる。硫酸第1鉄、塩化 1鉄の2価鉄化合物は、本発明では、酸性物 としても用いることができる。硫酸第1鉄、 化第1鉄などは前述のように酸性物質として も利用することができる。

 本発明の有害物質の不溶化剤は、さらに 酸アルカリ金属塩を含有してもよい。珪酸 ルカリ金属塩を含有することで、本発明の 溶化剤によって固化された処理材の強度発 を高めることができ、これにより不溶化効 が向上し、また、好適にリサイクル利用を 進することができる。

 すなわち、珪酸アルカリ金属塩溶液は、Ca Mg、Al、Baなどの多価金属イオンと反応して 不溶性の珪酸金属塩水和物や珪酸を同時に 成してゲル化する。例えば、珪酸アルカリ 属塩として珪酸ソーダ、多価金属イオンと てMgを用いた場合、化1の反応によりゲル化 る。なお、この反応においてSiO 2 も同時に生成する。この機構により、不溶化 処理剤の強度特性は向上する。

 ここで、珪酸アルカリ金属塩としては、 定のものに限定されるものではないが、例 ば、水ガラス、カリウム水ガラス、シリカ ル、リチウム水ガラス、粉末珪酸ソーダ、 末珪酸カリウムを用いることができる。特 、水ガラス、カリウム水ガラス、リチウム ガラスを用いた場合は、その分散効果に基 く減水作用により、被処理物の強度特性を 上させる。

 本発明の有害物質の不溶化剤は、さらに 延剤を含有してもよい。この遅延剤は、混 処理に必要な時間、混練後の運搬、埋め立 などの処理に必要な時間を確保するために 固化反応を遅延させる目的で用いられる。 延剤の添加量は、不溶化剤成分合計質量の1 0質量部以下が好ましい。

 ここで、遅延剤としては、特定のものに 定されるものではなく、例えば、オキシカ ボン酸塩、スルフォン酸ソーダ、澱粉分解 成物、多糖類、有機酸、コンクリート混和 、アルカリリン酸化合物、炭酸ナトリウム 炭酸水素ナトリウムを用いることができる

 本発明の有害物質の不溶化剤によれば、 上の組成物を適宜組み合わせることで、土 環境基準に規定する第2種有害物による複合 汚染、特にホウ素、フッ素、セレン、ヒ素、 六価クロムなどの陰イオン型有害物質による 複合汚染を一括で処理することができる。一 部の石炭灰にはホウ素、フッ素の溶出を伴う ものがある。また、これに加えて、セレン、 ヒ素、六価クロムの溶出を伴うものもあり、 これらの溶出を一括で処理する方法として、 本発明の不溶化剤組成物が最適である。本発 明の有害物質不溶化剤は、これらの有害物質 の優れた固定能力を有するため、灰の固形物 分に対して10質量%以下の添加で、環境基準以 下まで溶出抑制を行うことが可能である。

 なお、本発明の有害物質の不溶化剤を用 て、有害物質を確実に不溶化するためには 不溶化剤と被処理物を十分に混練すること 望ましい。本不溶化剤は微細な無機粒子で 成されるため容易に攪拌・混練を行うこと できるため、特殊な混練方法は必要としな 。実際の処理には、ミキサーを用いた混練 、重機による攪拌混合処理などにより混練 行う方法が用いられる。例えばスタビライ ー、ブルドーザ、バックホウ、自走式土壌 良機、高圧噴射法を用いた混練処理を行う とができ、さらに、ベルトコンベヤーと重 式混合装置の組み合わせや、回転打撃によ 撹拌方法など公知の混練方法を使用しても い。

 本発明の有害物質不溶化剤は、汚染土壌 灰を堅固に固め、処理した土壌や灰の飛散 解砕を防ぎ、さらに透水性を低下させるこ により、有害物の溶出、流出を防ぐ効果を 揮する。したがって、本発明の有害物質の 溶化剤を用いることによって、重金属を含 する石炭灰や焼却灰等と混合して、安全に め立て処理を行うことができ、さらに、例 ば、粒状物に加工して道路路盤材料、裏込 材として安全にリサイクル利用を行うこと できる。そして、本発明の有害物質の不溶 剤は、固化強度が従来の技術よりも大きい め、地盤強度を容易に確保することができ また、長期の不溶化効果が期待できる。

 なお、本発明は上記の実施例に限定され ものでなく、本発明の要旨の範囲内におい 種々の変形実施が可能である。

 以下、具体例に基づき、さらに詳細に説 する。

 フッ化水素酸を用いて、フッ素含有量200m g/kgに調整した汚染土壌を模擬的に作成し、 れを容器に入れて密閉し、乾燥を防ぎなが 3日間養生した。

 次に表1に示す組成物粉体を所定の割合( 中の質量%)で配合した組成物を、このフッ素 含有土壌に添加し、これをモルタルミキサー により3分混練後、セメント協会基準JCAS L-01: 2003に基づきφ50mm、H100mmの圧縮強度試験供試 を作成し、20℃の恒温で1週間養生を行った この供試体を用いて、圧縮強度試験を行っ 。さらに、圧縮強度試験を行った試験片を 砕し、平成3年環境省告示第46号に示す方法 従い溶出試験を実施した。この結果を表2に す。

 表2に示すように、石灰を用いて溶出抑制を 施した比較例のフッ素溶出量に比べ、本発明 の軽焼マグネシア、生石灰を混合した実施例 のフッ素溶出量は低減された。さらに、圧縮 強度も2N/mm 2 以上となり、処理土壌の硬化強度は良好な値 を示した。生石灰のみを添加した土壌の混練 時のpHは12.7、軽焼マグネシアと生石灰を併せ て配合することで混練処理土壌のpHは上昇し1 1.2を示している。

 ここでフッ化水素酸は関東化学製試薬、軽 マグネシアは中国産軽焼マグネシア(MgO:92.4% 、CaO:2.1%、Cl:2.0%、Fe 2 O 3 :0.6%、Al 2 O 3 :0.2%、325メッシュ通過95%)、上田石灰製造(株) (CaO:94.8%、SiO 2 :0.7%、Al 2 O 3 :0.3%、Fe 2 O 3 :0.1%、MgO:0.9%、ig.loss:2.7%、-0.5mmふるい通過97%) 使用した。

 表3に示す組成を有し、表4に示す量の有 物質を含有する石炭灰の溶出試験を行った なお、この石炭灰は酸化カルシウム成分を 較的多く含むアルカリ灰で、ホウ素、六価 ロムの溶出を伴うことが多いタイプの組成 ある。

 この原灰の溶出試験結果を表5に示すが、 六価クロム、セレン、ホウ素が第1溶出量基 を超過している。中でもセレンは基準値の10 倍、ホウ素は16倍の濃度となっている。

 当該石炭灰に表6に示す所定の割合(表中 質量%)で配合した組成物を、所定の割合(表 の質量%)で添加し、これをモルタルミキサー により3分混練後、セメント協会基準JCAS L-01: 2003に基づきφ50mm,H100mmの圧縮強度試験供試体 作成し、20℃の恒温で4週間養生を行った。

 この供試体を用いて、圧縮強度試験を行 、試験後の試験片を粉砕し、環境省告示第4 6号に示す方法に従い溶出試験を実施した。

 表7に示すように本発明の有害物質抑制剤 は大きな効果を発揮し、高含有のホウ素、セ レン及び六価クロムを環境基準値以下に溶出 抑制を行うことができた。

 比較例2にはホウ素、フッ素に対して同様 に溶出抑制効果をもつといわれる軽焼マグネ シアを用いた試験結果を示した。この比較例 では混練処理時のpHは10程度と本発明の抑制 より低くなり、六価クロムの溶出量は基準 以下となるものの、セレン、ホウ素の溶出 は依然環境基準を超過した。軽焼マグネシ のみを添加した比較例2の混練時pHは10.0、軽 マグネシアと生石灰を併せて配合した実施 3における混練時pHは12を示しており、これ より石炭灰に含まれるホウ素についても環 基準以下に不溶化することができた。

 ここで軽焼マグネシアは中国産軽焼マグネ ア(MgO:92.4%、CaO:2.1%、Cl:2.0%、Fe2O3:0.6%、Al2O3:0. 2%、325メッシュ通過95%)、生石灰は上田石灰製 造株式会社製(CaO:94.8%、SiO 2 :0.7%、Al 2 O 3 :0.3%、Fe 2 O 3 :0.1%、MgO:0.9%、ig.loss:2.7%、-0.5mmふるい通過97%) 硫酸第1鉄は株式会社テツゲン製 硫酸第一 七水和物(純度93~99重量%)、水ガラス3号は富 化学株式会社製JIS K1408を使用した。

 表8に示す量の有害物質を含有する石炭灰 の溶出試験を行った。表8右欄にこの石炭灰 環境省告示第46号に示す方法による溶出試験 結果を示す。この石炭灰はホウ素の含有量が 非常に多く、その溶出量は環境基準値の40倍 なっている。また、六価クロム、フッ素の 出量も環境基準値以上になっている。

 当該石炭灰に表9に示す所定の割合(表中 質量%)で配合した組成物を、所定の割合(表 の質量%)で添加し、これをモルタルミキサー により3分混練後、セメント協会基準JCAS L-01: 2003に基づきφ50mm、H100mmの圧縮強度試験供試 を作成し、20℃の恒温で1週間養生を行った

 この供試体を用いて、圧縮強度試験を行 、試験後の試験片を粉砕し、平成3年環境省 告示第46号に示す方法に従い溶出試験を実施 た。各処理剤のpHは2mm以下の粉砕原料を用 て測定を行った。この結果を表10に示す。

 表10に示すように本発明の有害物質抑制 は大きな効果を発揮し、高含有のホウ素を 境基準値以下に溶出抑制を行うことができ 。また、環境基準を超過していた六価クロ 、フッ素の溶出量も基準値以下となった。

 比較例3にはホウ素、フッ素に対して同様 に溶出抑制効果をもつといわれる軽焼マグネ シアを用いた試験結果を示した。軽焼マグネ シアのみを添加した比較例3の混練時pHは10.3 本発明の不溶化剤より低くなり、軽焼マグ シアと生石灰を併せて配合した実施例4、5に おける混練時pHはおよそ12を示している。こ 比較例では、六価クロム、フッ素の溶出量 基準値以下となるもののホウ素溶出量は16と 基準値を満足することができなかった。また 、フッ素の溶出量は本発明の組成物以上の結 果となった。

 ここで軽焼マグネシアは中国産軽焼マグネ ア(MgO:92.4%、CaO:2.1%、Cl:2.0%、Fe2O3:0.6%、Al2O3:0. 2%、325メッシュ通過95%)、生石灰は上田石灰製 造株式会社製(CaO:94.8%、SiO 2 :0.7%、Al 2 O 3 :0.3%、Fe 2 O 3 :0.1%、MgO:0.9%、ig.loss:2.7%、-0.5mmふるい通過97%) 硫酸第1鉄は株式会社テツゲン製 硫酸第一 七水和物(純度93~99重量%)、水ガラス3号は富 化学株式会社製JIS K1408を使用した。