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Title:
INSTANT POWDER DRINK
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/028211
Kind Code:
A1
Abstract:
The bitterness and astringency of an instant powder drink containing a high content of non-polymer catechins are reduced to improve the flavor, and further the flavor and appearance stability after the powder drink is reconstituted to a drink are also improved. The instant powder drink comprising the following components (A) and (B): (A) a purified product of a green tea extract obtained by purifying a green tea extract in a mixed solution of ethanol and water at a mass ratio of 99/1 to 75/25 in an amount of 0.5 to 20.0% by mass; and (B) hydroxycarboxylic acid or a lactone thereof or a salt thereof in an amount of 0.01 to 10.0% by mass, wherein the content of non-polymer catechins is from 0.5 to 15.0% by mass.

Inventors:
FUKUDA MASAHIRO (JP)
ITAYA ERI (JP)
TAKAHASHI HIROKAZU (JP)
KUSAKA RYO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/002378
Publication Date:
March 05, 2009
Filing Date:
August 29, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KAO CORP (JP)
FUKUDA MASAHIRO (JP)
ITAYA ERI (JP)
TAKAHASHI HIROKAZU (JP)
KUSAKA RYO (JP)
International Classes:
A23L2/39; A23F3/16; A23L2/52
Foreign References:
JP2004159505A2004-06-10
JP2007061037A2007-03-15
JP2007167052A2007-07-05
JP2007104967A2007-04-26
JP2007089561A2007-04-12
JPS60156614A1985-08-16
JPH03133928A1991-06-07
JPS59219384A1984-12-10
JPH0420589A1992-01-24
JPS61130285A1986-06-18
JPH10150950A1998-06-09
JPH104919A1998-01-13
JP2000253820A2000-09-19
JP3863482B22006-12-27
JPH06121638A1994-05-06
JPH06296457A1994-10-25
US20030104081A12003-06-05
US20050129829A12005-06-16
US20070059424A12007-03-15
Other References:
See also references of EP 2186418A4
Attorney, Agent or Firm:
THE PATENT CORPORATE BODY ARUGA PATENT OFFICE (3-6 Nihonbashiningyocho 1-chom, Chuo-ku Tokyo, JP)
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Claims:
 次の成分(A)及び(B):
(A)エタノールと水との質量比が99/1~75/25の混合溶液中で緑茶抽出物を精製することにより得られた緑茶抽出物の精製物 
                                       0.5~20.0質量%、
(B)ヒドロキシカルボン酸若しくはそのラクトン又はそれらの塩
                     0.01~10.0質量%
を配合してなり、
 非重合体カテキン類の含有量が0.5~15.0質量%である、インスタント粉末飲料。
 ヒドロキシカルボン酸としてヒドロキシモノカルボン酸又はそのラクトンを含む、請求項1記載のインスタント粉末飲料。
 ヒドロキシカルボン酸として更にヒドロキシ多価カルボン酸を含む、請求項2記載のインスタント粉末飲料。
 さらに(C)炭酸水素アルカリ金属塩及び炭酸アルカリ金属塩から選ばれる少なくとも1種を0.1質量%以上配合してなる、請求項1~3のいずれか1項に記載のインスタント粉末飲料。
 インスタント粉末緑茶飲料、インスタント粉末紅茶飲料、インスタント粉末烏龍茶飲料又はインスタント粉末非茶系飲料である、請求項1~4のいずれか1項に記載のインスタント粉末飲料。
 さらに(C)炭酸水素アルカリ金属塩及び炭酸アルカリ金属塩から選ばれる少なくとも1種を2質量%以上配合してなり、
 当該インスタント粉末飲料がインスタント粉末炭酸飲料である、請求項1~3のいずれか1項に記載のインスタント粉末飲料。
 非重合体カテキン類中のガレート体率が5~55質量%である、請求項1~6のいずれか1項に記載のインスタント粉末飲料。
 さらに(D)炭水化物を配合してなる、請求項1~7のいずれか1項に記載のインスタント粉末飲料。
 炭水化物として非還元性糖類及び糖アルコールから選ばれる少なくとも1種を含む、請求項8記載のインスタント粉末飲料。
 糖アルコールがエリスリトールである、請求項9記載のインスタント粉末飲料。
 さらに(E)粉末香料及び果汁から選ばれる少なくとも1種を配合してなる、請求項1~10のいずれか1項に記載のインスタント粉末飲料。
 さらに(F)ハーブエキスを配合してなる、請求項1~11のいずれか1項に記載のインスタント粉末飲料。
 エタノールと水との質量比が99/1~75/25の混合溶液中で緑茶抽出物を精製することにより得られた緑茶抽出物の精製物を、噴霧乾燥法、凍結乾燥法、流動層造粒法及び転動造粒法から選ばれる少なくとも1種の造粒法により粉末化する工程を含む、インスタント粉末飲料の製造方法。
Description:
インスタント粉末飲料

 本発明は、非重合体カテキン類を高濃度 含有するインスタント粉末飲料に関する。

 カテキン類の効果としてはコレステロー 上昇抑制作用やアミラーゼ活性阻害作用な が報告されている(特許文献1、2)。このよう なカテキン類の生理効果を発現させるために は、より簡便に大量のカテキン類を摂取する ことが必要であることから、飲料にカテキン 類を高濃度に配合する技術が望まれている。 この方法の一つとして、緑茶抽出物の濃縮物 (特許文献3~5)などを利用して、カテキン類を 料に溶解状態で添加する方法がある。

 しかしながら、これらの緑茶抽出物の濃 物を液体に溶かして非重合体カテキン類を 濃度で摂取しようとした場合、カテキン類 苦味及び収斂味を呈するだけでなく、緑茶 出物の濃縮物にはその他の成分が多く含ま るために苦味、収斂味、エグ味、雑味が増 されてしまう。

 一方、緑茶抽出物ではなく茶葉粉末に低 ロリー甘味料を添加してカテキン類を摂取 やすくした健康食品(特許文献6)や、カテキ 類に対してサイクロデキストリンを配合す と共にカフェインを除去して苦味及び収斂 を低減させた飲食物(特許文献7)などがある しかしながら、甘味料の添加やカフェイン 除去だけでは、苦味、収斂味を十分に緩和 きないという欠点があった。

 さらに、サイクロデキストリンを添加し 茶抽出液を乾燥噴霧したインスタント茶類( 特許文献8)や、サイクロデキストリンを添加 て茶抽出液に含まれるシュウ酸を低減させ インスタント粉末飲料(特許文献9)が提案さ ているが、いずれもサイクロデキストリン 含有させるため、苦み及び収斂味が緩和さ る一方、飲料の清涼感が損なわれるという 向があった。また、茶葉からの抽出液を逆 透膜で濃縮した後、粉末茶葉を添加し凍結 燥する手法や、真空凍結乾燥するに際して 結時に気泡を混入させて溶解性を改善する 法(特許文献10、11)が知られているが、やは 苦み及び収斂味の抑制が十分でなかった。

特開昭60-156614号公報

特開平3-133928号公報

特開昭59-219384号公報

特開平4-20589号公報

特開昭61-130285号公報

特開平10-150950号公報

特開平10-4919号公報

特開2000-253820号公報

特許3863482号公報

特開平6-121638号公報

特開平6-296457号公報

 本発明は、次の成分(A)及び(B):
(A)エタノールと水との質量比が99/1~75/25の混 溶液中で緑茶抽出物を精製することにより られた緑茶抽出物の精製物 
                                         0.5~20.0質量%、
(B)ヒドロキシカルボン酸若しくはそのラクト ン又はそれらの塩
                     0.01~10.0質量%
を配合してなり、
 非重合体カテキン類の含有量が0.5~15.0質量% ある、インスタント粉末飲料を提供するも である。
 本発明はまた、エタノールと水との質量比 99/1~75/25の混合溶液中で緑茶抽出物を精製す ることにより得られた緑茶抽出物の精製物を 、噴霧乾燥法、凍結乾燥法、流動層造粒法及 び転動造粒法から選ばれる少なくとも1種の 粒法により粉末化する工程を含む、インス ント粉末飲料の製造方法を提供するもので る。

発明の実施の形態

 本発明は、非重合体カテキン類を高濃度 含有し、苦味及び収斂味が低減されて風味 良好であり、しかも飲料に還元した後も風 や外観安定性を長時間保持できるインスタ ト粉末飲料を提供することにある。

 本発明者らは、緑茶抽出物に含まれる成 と、苦味及び収斂味との関係を調べた結果 エタノールと水とを特定割合で含む混合溶 中で緑茶抽出物を精製することにより得ら た緑茶抽出物の精製物に特定成分を組み合 せることで、苦味及び収斂味が低減されて 味が良好であり、しかも飲料に還元した後 風味や外観安定性を長時間保持できるイン タント粉末飲料が得られることを見出した

 本発明によれば、非重合体カテキン類を高 度に含有し、苦味及び収斂味が低減されて 味が良好であり、しかも飲料に還元した後 風味や外観安定性を長時間保持できるイン タント粉末飲料が提供される。したがって 本発明のインスタント粉末飲料は、飲みや く、大量の非重合体カテキン類を手軽に摂 することが可能である。
 また、本発明の製造方法によれば、このよ な効果を奏するインストタント粉末飲料を 便に製造することができる。

 本発明において「インスタント粉末飲料 とは、インスタント粉末緑茶飲料、インス ント粉末紅茶飲料、インスタント粉末烏龍 飲料、インスタント粉末非茶系飲料及びイ スタント粉末炭酸飲料を包含する概念であ 。「インスタント粉末緑茶飲料」とは緑茶 出物及び/又は緑茶フレーバーを含有するイ ンスタント粉末飲料をいい、「インスタント 粉末紅茶飲料」とは紅茶抽出物及び/又は紅 フレーバーを含有するインスタント粉末飲 をいう。また、「インスタント粉末烏龍茶 料」とは烏龍茶抽出物及び/又は烏龍茶フレ バーを含有するインスタント粉末飲料をい 、「インスタント粉末非茶系飲料」とはカ キンを摂取することを目的とするニアウオ タータイプのインスタント粉末飲料をいう さらに、「インスタント粉末炭酸飲料」と 、液体に溶解した際に炭酸ガスを発生する ンスタント粉末飲料をいう。インスタント 末炭酸飲料は、同時に、インスタント粉末 茶飲料、インスタント粉末紅茶飲料、イン タント粉末烏龍茶飲料、インスタント粉末 茶系飲料のいずれでもありうる。

 本発明におけるインスタント粉末飲料は 粉末状の非重合体カテキン類含有濃縮組成 からなり、イオン交換水や湯などの液体に 解して還元飲料として飲用される。本発明 インスタント粉末飲料は、非重合体カテキ 類を0.01~0.5質量%含有する還元飲料として飲 されることが望ましい。そのため、本発明 おいてはインスタント粉末飲料中の非重合 カテキン類の含有量を0.5~15.0質量%とするが 好ましくは0.5~12.0質量%、更に好ましくは0.6~ 10.0質量%、特に好ましくは0.6~5.0質量%である 非重合体カテキン類の含有量を上記範囲と ることで、多量の非重合体カテキン類を容 に摂取でき、しかも非重合体カテキン類の 理効果が期待できる。ここで、「非重合体 テキン類」とは、カテキン、ガロカテキン カテキンガレート、ガロカテキンガレート どの非エピ体カテキン類、及びエピカテキ 、エピガロカテキン、エピカテキンガレー 、エピガロカテキンガレートなどのエピ体 テキン類を合わせての総称であり、非重合 カテキン類の濃度は上記8種の合計量に基づ て定義される。

 また、非重合体カテキン類には、エピガ カテキンガレート、ガロカテキンガレート エピカテキンガレート及びカテキンガレー からなるガレート体と、エピガロカテキン ガロカテキン、エピカテキン及びカテキン らなる非ガレート体がある。エステル型非 合体カテキン類であるガレート体は苦味が いことから、本発明のインスタント粉末飲 においては、非重合体カテキン類に対する 重合体カテキン類のガレート体の割合、す わち非重合体カテキン類中のガレート体率 、好ましくは5~55質量%、より好ましくは8~50 量%、更に好ましくは10~50質量%とする。これ により、苦味を十分に抑制することが可能に なる。

 このような非重合体カテキン類は、緑茶 出物に含まれる。緑茶としては、Camellia属 例えばC.sinensis、C.assamica、やぶきた種又はそ れらの雑種などから得られる茶葉から製茶さ れた茶葉が挙げられる。製茶された茶葉には 、煎茶、番茶、玉露、てん茶、釜炒り茶など の緑茶類がある。

 本発明で使用する緑茶抽出物には、緑茶 ら得られた緑茶抽出液、緑茶抽出液を乾燥 は濃縮した緑茶抽出物の濃縮物、緑茶抽出 又は緑茶抽出物の濃縮物の精製物、及びそ らの混合物が含まれる。ここで、緑茶抽出 は、攪拌抽出などの公知の方法を採用する とで得ることができる。また、煮沸脱気や 素ガスなどの不活性ガスを通気して溶存酸 を除去する、いわゆる非酸化的雰囲気下で 出する方法を併用してもよい。緑茶抽出物 濃縮物とは、緑茶から熱水又は水溶性有機 媒により抽出された緑茶抽出物を濃縮した のであり、例えば、特開昭59-219384号公報、 開平4-20589号公報、特開平5-260907号公報、特 平5-306279号公報などに記載の方法により製 することができる。また、緑茶抽出物の濃 物として市販品を使用してもよく、例えば 三井農林(株)「ポリフェノン」、伊藤園(株) テアフラン」、太陽化学(株)「サンフェノ 」などが挙げられる。本発明においては、 茶抽出物として、乾燥質量で、非重合体カ キン類を25~90質量%、更に30~90質量%含有する 茶抽出物の濃縮物を用いることが好ましい 緑茶抽出物の形態としては、例えば、液体 スラリー、半固体、固体が挙げられ、中で 、エタノールと水との混合溶液中での分散 の観点から、スラリー、半固体、固体が好 しい。

 本発明のインスタント粉末飲料に係る成 (A)は、上記した緑茶抽出物をエタノールと とを特定割合で含む混合溶液中で精製した のであるが、その形態としては、例えば、 体、スラリー、半固体、固体が挙げられる 緑茶抽出物の精製方法としては、緑茶抽出 をエタノールと水との混合溶液に懸濁して じた沈殿を除去し、次いで溶媒を留去する 法などが挙げられるが、好ましくは緑茶抽 物をエタノールと水との混合溶液中で、活 炭と、酸性白土又は活性白土と接触処理さ る方法が採用される。これにより、緑茶抽 物の濁りを除去できるほか、緑茶抽出物中 カフェイン量を低減することができる。

 混合溶液中のエタノールと水との質量比 99/1~75/25であるが、好ましくは97/3~90/10、更 好ましくは95/5~91/9、特に好ましくは95/5~92/8 ある。これにより、苦味及び収斂味を低減 き、更には甘味と酸味とのバランスに優れ とともに、清涼感を付与することができる

 緑茶抽出物をエタノールと水との混合溶 に分散させる方法は特に制限されず、緑茶 出物を最終的に処理する際にエタノールと との質量比が99/1~75/25の範囲になっていれば よい。例えば、緑茶抽出物を水に溶解した後 にエタノールを添加して、エタノールと水の 質量比を99/1~75/25の範囲にしてもよく、緑茶 出物をエタノールに懸濁させた後、徐々に を添加して上記質量比に調整してもよい。 た、緑茶抽出物の使用量(固形分換算)は、作 業効率の点から、エタノールと水との混合溶 液100質量部に対して、10~40質量部、特に10~30 量部が好ましい。

 上記精製工程で用いうる活性炭としては、 般に工業レベルで使用されているものであ ば特に制限されず、例えば、ZN-50(北越炭素 製)、クラレコールGLC、クラレコールPK-D、 ラレコールPW-D(以上、クラレケミカル社製) 白鷲AW50、白鷲A、白鷲M、白鷲C(以上、武田薬 品工業社製)などの市販品を用いることがで る。活性炭の細孔容積は、0.01~0.8mL/g、特に0. 1~0.7mL/gが好ましい。また、比表面積は、800~13 00m 2 /g、特に900~1200m 2 /gが好ましい。なお、これらの物性値は窒素 着法に基づく値である。活性炭の使用量は エタノールと水との混合溶液100質量部に対 て、0.5~5質量部、特に0.5~3質量部が好ましい 。

 上記精製工程で用いうる酸性白土及び活性 土は、ともに一般的な化学成分として、SiO 2 、Al 2 O 3 、Fe 2 O 3 、CaO、MgOなどを含有するものであるが、SiO 2 /Al 2 O 3 比が3~12、特に4~9であるものが好ましい。ま 、Fe 2 O 3 を2~5質量%、CaOを0~1.5質量%、MgOを1~7質量%含有 る組成のものが好ましい。活性白土は天然 産出する酸性白土(モンモリロナイト系粘土 )を硫酸などの鉱酸で処理したものであり、 きい比表面積と吸着能を有する多孔質構造 もった化合物である。酸性白土を更に酸処 することにより比表面積が変化し、脱色能 改良及び物性の変化が齎されることが知ら ている。酸性白土及び活性白土の比表面積 、酸処理の程度などにより一様ではないが 50~350m 2 /gが好ましい。また、pH(5%サスペンジョン、25 ℃)は2.5~8、特に3.6~7が好ましい。酸性白土及 活性白土は市販品を使用してもよく、例え 、酸性白土としてミズカエース#600(水澤化 社製)などを用いることができる。

 酸性白土又は活性白土の使用量は、エタ ールと水との混合溶液100質量部に対して、2 .5~25質量部、特に2.5~15質量部が好ましい。こ ような使用量とすることで、カフェインを 率的に除去することが可能になり、またろ 工程においてケーク抵抗が低減し作業効率 向上させることができる。また、活性炭と 酸性白土又は活性白土との割合(質量比)は 活性炭1に対して、1~10が好ましく、特に1~6が 好ましい。

 緑茶抽出物の精製物は、例えば、エタノ ルと水の混合溶液に分散した状態で、活性 と、酸性白土又は活性白土とに接触させて ることができるが、各成分の添加順序は特 限定されるものではない。例えば、(1)エタ ールと水との混合溶液に緑茶抽出物を添加 、次いで活性炭と接触させ、そして酸性白 又は活性白土と接触させる方法、(2)エタノ ルと水との混合溶液に緑茶抽出物を添加し 次いで酸性白土又は活性白土と接触させ、 して活性炭と接触させる方法、(3)エタノー と水との混合溶液に酸性白土又は活性白土 添加し、次いでこれに緑茶抽出物を添加し そして活性炭を添加する方法、(4)エタノー と水との混合溶液に活性炭を添加し、次い これに緑茶抽出物を添加し、そして酸性白 又は活性白土を添加する方法などが挙げら る。このように、精製処理は各成分を順次 加して行うことができるが、各工程間でろ を行うことが好ましい。また、緑茶抽出物 、2回以上に分割して添加してもよく、その 場合、緑茶抽出物の添加ごとにろ過を行って もよい。

 活性炭と、酸性白土又は活性白土を用い 緑茶抽出物の分散液の接触処理は、バッチ 、カラムによる連続処理などのいずれの方 で行ってもよい。一般には、粉末状の活性 などを添加し攪拌してカフェインを選択的 吸着させた後、ろ過操作によりカフェイン 除去してろ液を得る方法、あるいは顆粒状 活性炭などを充填したカラムを用いて連続 理によりカフェインを選択的に吸着させる 法などが採用される。活性炭と、酸性白土 は活性白土とを接触させた後の緑茶抽出物 分散液は、活性炭と、酸性白土又は活性白 とを除去した後、減圧蒸留さらに濃縮操作 どにより系中からエタノールが除去される

 このようにして緑茶抽出物の精製物が得 れるが、緑茶抽出物の精製物中の非重合体 テキン類に対するカフェインの割合(カフェ イン/非重合体カテキン類)は、質量比で0.0001~ 0.16が好ましく、より好ましくは0.001~0.15、更 好ましくは0.01~0.14、特に好ましくは0.05~0.13 ある。このような割合とすることで、本発 のインスタント粉末飲料を飲料に還元した に風味バランスが良好になり、また生理効 を十分に期待できる。

 本発明においては、緑茶抽出物の精製物 して、タンナーゼ処理によりガレート体率 低下させたものを使用することができる。 こで、本発明において、「タンナーゼ処理 とは、タンナーゼ活性を有する酵素で処理 ることをいい、例えば、アスペルギルス属 ペニシリウム属、リゾプス属のタンナーゼ 産菌を培養して得られるタンナーゼが挙げ れる。このうちアスペルギルス オリーゼ 来のものが好ましい。タンナーゼによる処 は、非重合体カテキン類を含有する緑茶抽 液、又は緑茶抽出物の精製物のいずれの製 段階においても行うことができる。また、 茶抽出液又は緑茶抽出物の濃縮物中の非重 体カテキン類に対して、タンナーゼを0.5~10 量%の範囲になるように添加することが好ま い。タンナーゼ処理の温度は、酵素活性が られる15~40℃が好ましく、更に好ましくは20 ~30℃である。タンナーゼ処理時のpH(25℃)は、 酵素活性が得られる4~6が好ましく、更に好ま しくは4.5~6、特に好ましくは5~6である。

 タンナーゼ処理においては、タンナーゼ活 を有する酵素を添加後、非重合体カテキン 中のガレート体率が1~60質量%に達するまで 緑茶抽出液又は緑茶抽出物の濃縮物を20~50℃ 、特に20~40℃に保持することが好ましい。こ 場合、非重合体カテキン類中のガレート体 は、5~55質量%、特に5~50質量%に調整すること が好ましい。タンナーゼ処理によるガレート 体率の制御は、処理時の緑茶抽出液又は緑茶 抽出物の精製物のpH挙動によって反応の終点 決定することが好ましく、当該pH(25℃)は3~6 特に3.5~5.5が好ましい。
 その後、できるだけ速やかに45~95℃、好ま くは75~95℃まで昇温し、タンナーゼを失活さ せ反応を停止させる。これにより、苦味及び 渋味が十分に低減され、より一層風味の良好 な緑茶抽出物の精製物を得ることができる。 また、タンナーゼの失活処理により、その後 のガレート体率の低下を防止できるため、所 望のガレート体率を有する緑茶抽出物の精製 物を簡便に得ることができる。

 タンナーゼ処理により生成する没食子酸 含有量は、収斂味低減の観点から、緑茶抽 物の精製物の全質量に対して、0.6質量%以下 が好ましい。没食子酸は発酵茶に特に多く含 まれ、不発酵茶では少ない。好ましい没食子 酸の含有量は、0.01~0.6質量%、特に好ましくは 0.05~0.6質量%である。

 緑茶抽出物の精製物の固形分中における 重合体カテキン類の濃度は、不純物が少な と風味が良好となるため、40~100質量%である ことが好ましく、特に好ましくは50~100質量% ある。

 成分(A)の配合量は、インスタント粉末飲 の全質量に対して、0.5~20.0質量%であるが、 ましくは1.0~10.0質量%、より好ましくは1.0~8.0 質量%である。これにより、飲料に還元した に最適な非重合体カテキン類の濃度とする とができる。成分(A)の緑茶抽出物の精製物 、上記方法により得られた緑茶抽出物の精 物を粉末化したものが好ましい。なお、緑 抽出物の精製物を粉末化する方法は、後掲 インスタント粉末飲料の製造方法において 述する。

 また、本発明のインスタント粉末飲料は 成分(B)としてヒドロキシカルボン酸、その クトン又はそれらの塩を配合したものであ が、成分(B)としては、炭素数3~6のものが好 しい。具体的には、アスコルビン酸、エリ ルビン酸、グルコン酸、乳酸等のヒドロキ モノカルボン酸又はそのラクトン、クエン 、酒石酸、リンゴ酸等のヒドロキシ多価カ ボン酸などが挙げられる。これらは単独で は2種以上を組み合わせて使用することがで きる。中でも、pH調整や酸化防止効果の点か 、ヒドロキシモノカルボン酸又はそのラク ン(特にアスコルビン酸)を含有することが ましく、ヒドロキシ多価カルボン酸と併用 ることが特に好ましい。ヒドロキシモノカ ボン酸又はそのラクトンと、ヒドロキシ多 カルボン酸を併用する場合、アスコルビン とクエン酸、アスコルビン酸とリンゴ酸の み合わせが好ましく、適度な酸味の観点か 、アスコルビン酸とクエン酸の組み合わせ 特に好ましい。なお、塩としては、アルカ 金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウ 塩が挙げられ、中でもアルカリ金属塩が好 しく、ナトリウム塩、カリウム塩が特に好 しい。

 成分(B)の合計配合量は、インスタント粉末 料の全質量に対して、0.01~10.0質量%であるが 、好ましくは0.1~8.0質量%、更に好ましくは0.5~ 6質量%である。成分(B)の濃度が0.01質量%以上 ある場合、還元飲料の苦味及び収斂味を抑 できるとともに適度な酸味となり、また非 合体カテキン類の保存安定性が良好になる 他方、成分(B)の濃度が10.0質量%以下であると 良好な粉末飲料の色相となり、また還元飲料 とした際に適度な酸味や苦味が得られる。
 ヒドロキシモノカルボン酸又はそのラクト と、ヒドロキシ多価カルボン酸を併用する 合、ヒドロキシ多価カルボン酸の配合量は ヒドロキシモノカルボン酸又はそのラクト の全質量に対して0.5~3倍量が好ましく、苦 及び収斂味の抑制、甘味と酸味のバランス 観点から、1~2.5倍量、特に1.5~2.3倍量が好ま い。

 また、本発明のインスタント粉末飲料が ンスタント粉末緑茶飲料、インスタント粉 紅茶飲料又はインスタント粉末烏龍茶飲料 ある場合、緑茶、紅茶、烏龍茶の呈味の観 から、それらの茶抽出物、例えば、茶抽出 の乾燥物や、フレーバー成分を配合するこ が好ましい。なお、茶抽出液の乾燥物及び レーバー成分は併用してもよい。茶抽出物 び/又はフレーバー成分の合計配合量は、イ ンスタント粉末飲料の全質量に対して、0.1~10 .0質量%、特に0.5~5.0質量%が好ましい。

 本発明のインスタント粉末紅茶飲料で使用 る紅茶抽出物の原料となる茶葉は、発酵茶 であり、Camellia属、例えばC.sinensis、C.assamica 、やぶきた種、又はそれらの雑種から得られ る茶葉から発酵工程を経て製茶された紅茶葉 、黒茶葉などが挙げられる。紅茶抽出物は、 例えば、これら茶葉を水や熱水で抽出するこ とにより得られる。また、本発明のインスタ ント粉末烏龍茶で使用する烏龍茶抽出物の原 料となる茶葉は、半発酵茶葉であり、Camellia 、例えばC.sinensis、C.assamica、やぶきた種、 はそれらの雑種から得られる茶葉から発酵 程を経て製茶された烏龍茶葉が挙げられる 烏龍茶抽出物は、例えば、これら茶葉を水 熱水で抽出することにより得られる。なお 本発明のインスタント粉末緑茶飲料で使用 る緑茶抽出物の原料となる茶葉は、上記に いて説明したとおりである。
 フレーバー成分の製造方法としては、例え 、半透膜を利用して逆浸透濃縮を行う膜濃 法や、減圧下でスチーム噴射により加熱さ ながらフラッシュしてフレーバー成分を含 蒸気を発生させ、この蒸気を回収してフレ バーを得るスチームインジェクションを用 た減圧蒸留法などが挙げられる。

 また、本発明のインスタント粉末飲料は、 記した成分(B)以外の酸や、天然成分から抽 した果汁類などを酸味料として配合しても い。これらは単独で又は2種以上を組み合わ せて配合することができる。上記した酸とし ては、例えば、アジピン酸、コハク酸、フマ ル酸、安息香酸、リン酸などが挙げられる。 これらは塩の形態であってもよく、例えば、 フマル酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、 リン酸水素2アンモニウム、リン酸2水素アン ニウム、リン酸水素2カリウム、リン酸水素 2ナトリウム、リン酸2水素ナトリウム、メタ ン酸3ナトリウム、リン酸3カリウムなどが 適に使用される。
 これら酸味料は、本発明のインスタント粉 飲料中に0.01~1.0質量%、特に0.02~0.5質量%配合 ることが好ましい。

 本発明のインスタント粉末飲料には、成分( C)として炭酸水素アルカリ金属塩、炭酸アル リ金属塩を配合させることができる。これ は単独で又は2種以上組み合わせて配合して もよい。アルカリ金属としては、ナトリウム 、カリウムが好ましい。炭酸水素アルカリ金 属塩、炭酸アルカリ金属塩としては、炭酸水 素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カ リウム、炭酸カリウムが挙げられ、中でも、 最適な風味が得られる点で、炭酸水素ナトリ ウムが好ましい。
 炭酸水素アルカリ金属塩及び炭酸アルカリ 属塩は、pH調整剤として機能することがで る。pH調整剤としての機能を十分発揮するた めの炭酸水素アルカリ金属塩及び炭酸アルカ リ金属塩の合計配合量は、インスタント粉末 飲料の全質量に対して、好ましくは0.1質量% 上、更に好ましくは0.2質量%以上、特に好ま くは0.5質量%以上である。

 また、炭酸水素アルカリ金属塩及び炭酸 ルカリ金属塩は、その配合量を調整するこ で発泡機能をも発現することができる。そ 合計配合量は、インスタント粉末飲料の全 量に対して、好ましくは2質量%以上、更に ましくは5.0質量%以上、特に好ましくは10.0質 量%以上である。これにより、インスタント 末炭酸飲料を簡便に調製することができる なお、最適な酸味を得るためのpH調整の観点 から、上記合計配合量の上限を、40.0質量%、 には30.0質量%、特に20.0質量%とすることが望 ましい。

 本発明のインスタント粉末飲料は、成分(D) して炭水化物を配合することができるが、 なすぎると甘みがほとんどなく、酸味と塩 とのバランスを取り難くなる。そのため、 発明のインスタント粉末飲料は、非重合体 テキン類の濃度が0.13質量%となるようにイ ン交換水で希釈して還元飲料とした場合に ショ糖を1としたときの甘味度が2以上である ことが好ましい(参考文献:JISZ8144、官能評価 析-用語、番号3011、甘味;JISZ9080、官能評価分 析-方法、試験方法;飲料用語辞典4-2甘味度の 類、資料11(ビバレッジジャパン社);特性等 試験mAG試験、ISO 6564-1985(E)、「Sensory Analysis- Methodology-Flavour profile method」等)。一方、甘 度が8以下であると、甘みによる喉にひっか る感覚が抑制され、喉越しが向上する。そ ため、甘味度を8以下とすることが好ましい 。なお、これらの炭水化物には茶抽出物に由 来するものも含む。
 成分(D)炭水化物の配合量は、インスタント 末飲料の全質量に対して、好ましくは60~95 量%、更に好ましくは70~95質量%、特に好まし は70~92質量%である。

 炭水化物は、単糖、複合多糖、オリゴ糖 糖アルコール又はそれらの混合物を含むも である。単糖の例としてはテトロース、ペ トース、ヘキソース及びケトヘキソースが る。ヘキソースの例は、ブドウ糖として知 れるグルコースのようなアルドヘキソース ある。果糖として知られるフルクトースは トヘキソースである。また、これらを多量 配合すると褐変による着色が生じる。単糖 の例としては、コーンシロップ、高フルク ースコーンシロップ、果糖ブドウ糖液糖、 ドウ糖果糖液糖、アガペエキス、蜂蜜など 混合単糖も使用できる。複合多糖としての ましい例はマルトデキストリンである。さ に、多価アルコール、例えばグリセロール も本発明で用いることができる。

 炭水化物としては、非重合体カテキン類 保存安定性の向上や最適な甘味を得るため 非還元性糖類又は糖アルコールが好ましく またこれらを併用することもできる。非還 性糖類としてはオリゴ糖があるが、例えば 二糖類としてはスクロース、マルトース、 クトース、セルビオース、トレハロースな が挙げられ、三糖類としてはラフィノース パノース、メレジトース、ゲンチアノース どが挙げられ、四糖類としてはスタキオ-ス などが挙げられる。このオリゴ糖の重要なタ イプは二糖であり、代表例はサトウキビ、サ トウダイコンから得られるショ糖、又はテン サイ糖として知られるスクロースである。製 品としては精製糖であるグラニュー糖、加工 糖、液糖、シュガーケーンやメイプルシロッ プなどが使用できる。

 炭水化物としては、カロリーの観点から アルコールが更に好ましい。糖アルコール しては、エリスリトール、ソルビトール、 シリトール、マルチトール、ラクチトール パラチノース、マンニトール、タガトース どが好適に使用される。中でも、カロリー 少なく、最も多く配合させることが可能な リスリトールが最適である。

 本発明のインスタント粉末飲料は、上記 た炭水化物以外の天然甘味料又は人工甘味 を更に配合することができる。その配合量 、インスタント粉末飲料中に、好ましくは0 .0001~5.0質量%、更に好ましくは0.001~2.0質量%、 に好ましくは0.001~1.0質量%である。人工甘味 料の例にはアスパルテーム、スクラロース、 サッカリン、シクラメート、アセスルフェー ム-K、L-アスパルチル-L-フェニルアラニン低 アルキルエステル甘味料、L-アスパルチル-D- アラニンアミド、L-アスパルチル-D-セリンア ド、L-アスパルチル-ヒドロキシメチルアル ンアミド甘味料、L-アスパルチル-1-ヒドロ シエチルアルカンアミド甘味料などの高甘 度甘味料、ソーマチン、グリチルリチン、 成アルコキシ芳香族化合物などがある。更 、ステビオシド及び他の天然源の甘味料も 用できる。

 本発明のインスタント粉末飲料は、嗜好 を高めるために(E)粉末香料(フレーバー)及 果汁(フルーツジュース)を配合することがで きる。具体的な例としては天然又は合成香料 や果汁が挙げられ、これらはフルーツジュー ス、フルーツフレーバー、植物フレーバー又 はそれらの混合物から選択できる。果汁はリ ンゴ、ナシ、レモン、ライム、マンダリン、 グレープフルーツ、クランベリー、オレンジ 、ストロベリー、ブドウ、キゥイ、パイナッ プル、パッションフルーツ、マンゴ、グァバ 、ラズベリー及びチェリーを使用できる。中 でも、シトラスジュース(好ましくは、グレ プフルーツ、オレンジ、レモン、ライム、 ンダリン)、マンゴ、パッションフルーツ及 グァバのジュースが好ましく、それらの2種 以上の混合物が最も好ましい。

 好ましい天然フレーバーはジャスミン、カ ツレ、バラ、ペパーミント、サンザシ、キ 、ヒシ、サトウキビ、レイシ、タケノコな である。特に好ましい粉末香料はオレンジ レーバー、レモンフレーバー、ライムフレ バー及びグレープフルーツフレーバーを含 たシトラスフレーバーである。シトラスフ ーバーに併せて、リンゴフレーバー、ブド フレーバー、ラズベリーフレーバー、クラ ベリーフレーバー、チェリーフレーバー、 イナップルフレーバーなどのような様々な のフルーツフレーバーが使用できる。これ のフレーバーはフルーツジュース及び香油 ような天然源から誘導しても、又は合成し もよい。粉末香料には、様々なフレーバー ブレンド、例えばレモン及びライムフレー ー、シトラスフレーバーと選択されたスパ ス(典型的コーラソフトドリンクフレーバー )などを含めることができる。
 粉末香料及び果汁の合計配合量は、インス ント粉末飲料の全質量に対して、好ましく 1.0~10.0質量%、更に好ましくは0.5~5.0質量%で る。

 本発明のインスタント粉末飲料は、嗜好 や健康機能を高めるため(F)ハーブエキスを 合することができる。ハーブエキスとは、 草,香草などのハーブの抽出物であり、ハー ブに適するものとしては、例えば、カモマイ ル、レモンバーベナ、ハイビスカス、ローズ 、レモングラス、レモンバーム、マロー、ラ ベンダー、ローズマリー、タイム、リンデン 、セージ、ジュニパー、バジル、オールスパ イス、ジャスミン、シナモン、ファンネル、 ウスベニアオイ、マサイ、ローレル、チコリ 、ステビア、ジュニパーベリー、ミント、ヒ ソップ、ダンデライオン、オレンジフラワー 、コーンフラワー、アルファルファ、クロー ブ、エルダー、キャラウェイ、サンフラワー 、スイートバイオレット、オレガノ、タンポ ポ、マージョラム、セイボリー、ターメリッ ク、ローゼル、メドゥスイート、マーシュマ ロウ、マリーゴールド、ワイルドストロベリ ー、ヤロウ、オレンジブロッサム、ユーカリ 、セルピルム、バニラビーンズ、オレンジピ ール、レモンピール、アップルピール、ライ ムピール、ゼラニウムが挙げられる。これら は単独でもよいが、2種以上のハーブを混合 て用いるとよい。ハーブの種類により、甘 のあるもの、酸味の強いもの、苦みの強い のなどがあり、2種以上を適宜組み合わせる とにより、味の調和を図りまろやかで飲み すいものとすることができる。2種以上のハ ーブを混合する場合の好ましい組み合わせの 一例を挙げるとカモマイルとペパーミント、 ハイビスカスとローズ、レモングラスとレモ ンバーム、マローブルーとハイビスカス、ラ ベンダーとローズ、ローズマリーとタイム、 リンデンとペパーミント、セージとレモンバ ーム、ジュニパーとカモマイル、バジルとオ ールスパイス、ジャスミンとタイム、タイム とペパーミント、カモマイルとシナモン、フ ァンネルとハイビスカス、ウスベニアオイと カモマイル、マサイとローズヒップ、チコリ とハイビスカス、ステビアとペパーミント、 ジュニパーベリーとミント、ヒソップとミン トの組み合わせなどであり、混合割合は混合 するハーブの種類により様々である。なお、 用いる部位は、ハーブの種類により、花、葉 、実、根、皮、茎、種、全草など様々である 。ハーブエキスの配合量は、インスタント粉 末飲料の全質量に対して、好ましくは1.0~10.0 量%、更に好ましくは0.5~5.0質量%である。

 本発明のインスタント粉末飲料にはナト ウム及びカリウムを配合させることができ その合計配合量は、インスタント粉末飲料 全質量に対して、0.001~10.0質量%が好ましい

 ナトリウムとしては、上記した酸味料やp H調整剤で使用するナトリウム塩の他に、食 のようなナトリウム塩化物又はその混合物 ような容易に入手しうるナトリウム塩を配 してもよいし、加えられた果汁又は茶の成 由来のものも含まれる。ナトリウム濃度が くなるほど、飲料の変色する度合いが高く る。また、安定性の観点から、ナトリウム 配合量は、インスタント粉末飲料の全質量 対して、好ましくは0.001~5.0質量%、より好ま くは0.002~2.0質量%、更に好ましくは0.003~1.0質 量%である。

 カリウムとしては、上記した酸味料やpH 整剤で使用するカリウム塩の他に、塩化カ ウム、硫酸カリウム、ソルビン酸カリウム どの混合物のようなカリウム塩を配合して よいし、加えられた果汁又は茶の成分由来 ものも含まれる。カリウム濃度は、ナトリ ム濃度に比べて、長期間高温保存時での色 への影響が大きい。安定性の観点から、カ ウムの配合量は、インスタント粉末飲料の 質量に対して、好ましくは0.001~2.0質量%、よ 好ましくは0.002~1.0質量%、更に好ましくは0.0 03~0.5質量%である。

 本発明のインスタント粉末飲料は、更に トリウム及びカリウム以外のミネラルを配 することができる。好ましいミネラルはカ シウム、クロム、銅、フッ素、ヨウ素、鉄 マグネシウム、マンガン、リン、セレン、 イ素、モリブデン及び亜鉛である。特に好 しいミネラルはマグネシウム、リン及び鉄 ある。これらのミネラルは、インスタント 末飲料1回の摂取当たり1日所要量(米国RDI基 :US2005/0003068記載:U.S.Reference Daily Intake)の少 くとも10質量%以上であることが好ましい。

 本発明のインスタント粉末飲料は、更に タミンを配合することができ、好ましくは ビタミンA、ビタミンB及びビタミンEが加え れる。またビタミンDのような他のビタミン を加えてもよい。ビタミンBとしてはイノシ ール、チアミン塩酸塩、チアミン硝酸塩、 ボフラビン、リボフラビン5'-リン酸エステ ナトリウム、ナイアシン、ニコチン酸アミ 、パントテン酸カルシウム、ピリドキシン 酸塩、シアノコバラミン、葉酸及びビオチ から選ばれるビタミンB群が挙げられる。こ らのビタミンは、インスタント粉末飲料1回 の摂取当たり1日所要量(米国RDI基準:US2005/00030 68記載:U.S.Reference Daily  Intake)の少なくとも10 質量%以上であることが好ましい。

 本発明のインスタント粉末飲料は、茶由 の成分にあわせて、酸化防止剤、各種エス ル類、有機酸類、有機酸塩類、無機塩類、 素類、乳化剤、保存料、調味料、野菜エキ 類、花蜜エキス類、品質安定剤などの添加 を単独で又は2種以上組み合わせて配合して もよい。

 本発明のインスタント粉末飲料を、飲用 好適な濃度である非重合体カテキン類濃度 0.13質量%になるようにイオン交換水で希釈 た際の450nmにおける吸光度が0.15以下である とが好ましい。これにより、適度な色相と り、良好な外観を得ることができる。より ましい吸光度は0.01~0.15、特に好ましくは0.01~ 0.12である。

 本発明のインスタント粉末飲料は、飲用 好適な濃度である非重合体カテキン類濃度 0.13質量%になるようにイオン交換水で希釈 た際のpH(25℃)が2.5~6.0の範囲であることが好 しい。かかるpHは、風味、色相の観点から 好ましくは2.8~5.0、更に好ましくは3.0~4.7、特 に好ましくは3.8~4.5である。このような範囲 にすることで、適度な酸味を得ることがで る。pHの調整は、アスコルビン酸、クエン酸 などの有機酸や、炭酸水素ナトリウム、炭酸 ナトリウム、炭酸水素カリウム又は炭酸カリ ウムなどを添加することで上記範囲に調整す ることができる。

 本発明のインスタント粉末飲料は、固形 を90.0質量%以上、更に95.0質量%以上、特に98. 0質量%以上とするのが、吸湿によるケーキン 防止やハンドリングの観点から好ましい。

 本発明のインスタント粉末飲料は、造粒物 非崩壊性と飲用時の溶解性の観点から、嵩 度(g/cm 3 )が0.2~0.6、更に0.4~0.6の範囲であることが好ま しい。なお、嵩密度は、日本工業規格JIS K 6 721に準拠した嵩密度計を用いて測定したもの である。

 次に、本発明のインスタント粉末飲料を製 方法について説明する。
 まず、緑茶抽出物の精製物を調製する。緑 抽出物の精製物の調製方法は、上記におい 説明したとおりである。次に、緑茶抽出物 精製物を造粒して粉末化する。造粒の方法 乾式でも湿式でもよいが、水や他の飲用媒 への溶解性に適した粒度を得るためには、 やバインダー(結合剤)の付着力を利用して 粒する湿式造粒がよい。好ましい造粒方法 しては、例えば、噴霧乾燥造粒法、凍結乾 造粒法、流動層造粒法、転動造粒法が挙げ れ、これらは組み合わせて行うことができ 。

 本発明においては、噴霧乾燥法又は凍結 燥法により1次粉末を製造した後に、流動層 造粒法又は転動造粒法により2次粉末を製造 る2段階造粒法が、インスタント粉末飲料の 解性向上やケーキング防止の点で好ましい また、各造粒方法における乾燥温度は、例 ば、凍結乾燥法では-50~50℃、噴霧乾燥法で 50℃~120℃、流動層造粒法では20~50℃、転動 粒法では20~60℃を採用することができる。

 噴霧乾燥法は、向流又は並流気流中に液 材料を噴霧し、液滴と気流との間の熱と物 の移動によって球状の粒子を得る方法であ 。噴霧乾燥法は、工程が簡素で連続化、大 生産、品質管理に適している。

 凍結乾燥法では、低温で冷凍し粉砕した 、さらに真空状態(4.6Torr以下)で少量の熱を える。この時、氷は水にならず、そのまま 華するため、粉体粒子だけが残る。得られ 粉体粒子は、噴霧乾燥時のような高温の熱 受けないため風味が損なわれ難いというメ ットがある。

 流動層造粒法では、個々の原料粒子の連 運動を確実にし、十分に広げられた状態に で混合物を流動化させる。次いで、バイン ー液を流動層中に噴霧し、加熱した空気流 流動層内に通過させて緑茶抽出物の精製物 同時に乾燥する。緑茶抽出物の精製物の水 含有量が3~8質量%、好ましくは約5質量%以下 なるまで流動化工程は続けられる。この造 法により得られる造粒物はポーラスで溶け すく、形状は球状が多い。

 転動造粒法は、40~50°に傾斜させ、10~30rpm 回転させた円形容器内に粉体を供給すると もに、液体バインダーを適量添加して造粒 行う方法である。原材料は転動しながら成 、造粒され、粒度分布のやや広い造粒物が られる。転動造粒法では、場合により水分 残存することがあるため、別途乾燥工程が 要になることがある。

 このようにして平均粒径が、好ましくは5 ,000μm以下、より好ましくは2,000μm以下の緑茶 抽出物の精製物の粉末が得られる。このよう な微細な粉体とすることで、高濃度の非重合 体カテキン類を溶解させた還元飲料を簡便に 調製することができる。なお、本発明におい て、平均粒径とは、JIS Z 8801試験用ふるい又 はJIS K 0069化学製品のふるい分け試験方法に 準拠して測定した値をいう。

 成分(B)の添加は、緑茶抽出物の精製物を 末化する前又は緑茶抽出物の精製物を粉末 した後に行うことが可能であり、それぞれ 定量混合することで、本発明のインスタン 粉末飲料を簡便に得ることができる。なお これら成分の混合には、公知の混合機を使 することができる。

 本発明のインスタント粉末飲料は、例え 、飲料に還元する際、容器詰されたインス ント粉末飲料をスプーンで計量し調製して よいが、スティックタイプのものが1杯分を 簡便に調製できる点で好ましい。また、本発 明のインスタント粉末飲料は、一般の粉末飲 料又は粉末食品と同様にアルミ蒸着フィルム などを材質とする包装材料で包装することが できる。なお、密封容器内は窒素ガスを充填 してもよく、包材は酸素透過性の低いものの 方がインスタント粉末飲料の品質を維持する 上で好ましい。

 本発明のインスタント粉末飲料は、イオ 交換水、炭酸水又は乳飲料などで希釈して 元飲料とするが、保存安定性に優れるため 蔵のみならず常温でも保存が可能である。

 また、本発明のインスタント粉末飲料は 水や湯に溶かして飲む他、クッキー、クラ カー、ビスケットなどのビスケット類;ショ ートブレッド、チョコレート及びチョコレー トコーティング剤;錠剤、顆粒などのサプリ ントにも利用できる。これら食品中のイン タント粉末飲料の配合量は、食品の種類に って一様ではないが、一般に1~70質量%、特に 5~50質量%が好ましい。

(非重合体カテキン類の測定)
 試料をイオン交換水で100gに希釈した後、メ ンブランフィルター(0.8μm)でろ過し、次いで 留水で希釈した試料を、島津製作所製、高 液体クロマトグラフ(型式SCL-10AVP)を用い、 クタデシル基導入液体クロマトグラフ用パ クドカラム L-カラムTM ODS(4.6mmφ×250mm:財団 人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カ ム温度35℃でグラジエント法により測定した 。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有する蒸留水溶 液、B液は酢酸を0.1mol/L含有するアセトニトリ ル溶液とし、試料注入量は20μL、UV検出器波 は280nmの条件で行った。測定後、希釈率で換 算して非重合体カテキン類の濃度(質量%)を求 めた。

濃度勾配条件(体積%)
時間     移動相A     移動相B
0分     97%       3%
5分     97%       3%
37分    80%      20%
43分    80%      20%
43.5分   0%     100%
48.5分   0%     100%
49分    97%       3%
62分    97%       3%

(カフェインの測定)
(1)分析機器
 HPLC(日立製作所社製)装置を使用。
 プロッター:D-2500,ディティクター:L-4200
 ポンプ:L-7100,オートサンプラー:L-7200
 カラム:lnertsil ODS-2、内径2.1mm×長さ250mm
(2)分析条件
 サンプル注入量:10μL,流量:1.0mL/min
 紫外線吸光光度計検出波長:280nm
 溶離液A:0.1M酢酸水溶液,溶離液B:0.1M酢酸アセ トニトリル溶液
 濃度勾配条件(体積%)は上記に同じ。
(3)カフェインのリテンションタイム
 カフェイン:27.2分
 ここで求めたエリア%から標準物質により質 量%を求めた。

(風味の評価)
 非重合体カテキン類濃度が0.13重量%になる うにインスタント粉末飲料をイオン交換水 希釈した還元飲料についてパネラー5名によ 飲用試験を行った。
 飲料試験は、各パネラーが還元飲料を飲用 、「苦味」、「収斂味」、「甘味と酸味と バランス」及び「清涼感」について下記の 準に基づいてそれぞれ評価し、その後協議 より0.5刻みで最終スコアを決定した。さら 、イオン交換水に希釈直後と比較した「希 後4時間経過時の風味」及び「希釈後4時間 過時の外観」について下記の基準で各パネ ーがそれぞれ評価し、その後協議により最 評価を決定した。

(苦味の評価基準)
 1:苦味が殆どない。
 2:苦味がかなり少ない。
 3:苦味がやや多い。
 4:苦味が多い。

(収斂味の評価基準)
 1:収斂味が殆どない。
 2:収斂味がかなり少ない。
 3:収斂味がやや多い。
 4:収斂味が多い。

(甘味と酸味とのバランスの評価基準)
 1:甘味と酸味とのバランスが非常に良く取 ている。
 2:甘味と酸味とのバランスが良く取れてい 。
 3:甘味と酸味とのバランスがやや悪い。
 4:甘味と酸味とのバランスが悪い。

(清涼感の評価基準)
 1:良好な清涼感。
 2:やや良好な清涼感。
 3:清涼感がやや少ない。
 4:清涼感がない。

(希釈後4時間経過時の風味の評価基準)
 A:風味の変化なし。
 B:酸化劣化臭が認められる。
 C:酸化劣化臭が著しい。

(希釈後4時間経過時の外観の評価基準)
 A:外観の変化なし。
 B:沈殿が認められる。
 C:沈殿発生が著しい。

実施例1
[緑茶抽出物の精製物]
 市販の緑茶抽出物の濃縮物(三井農林(株)「 リフェノンHG」)1,000gを、常温、200r/min攪拌 件下で、95質量%エタノール水溶液9,000g中に 濁させ、活性炭(クラレコールGLC、クラレケ カル社製)200gと酸性白土(ミズカエース#600、 水澤化学社製)500gを投入後、約10分間攪拌を けた。そして、室温のまま約30分間の攪拌処 理を続けた。次いで、2号濾紙で活性炭、酸 白土、及び沈殿物を濾過した後、0.2μmメン ランフィルターによって再濾過を行った。 後にイオン交換水200gを濾過液に添加し、40 、3.3kPaでエタノールを留去し、減圧濃縮を った。このうち750gをステンレス容器に投入 、イオン交換水で全量を10,000gとし、5質量% 炭酸ナトリウム水溶液30gを添加してpH5.5に 整した。次いで、22℃、150r/minの攪拌条件下 、イオン交換水10.7g中にキッコーマンタン ーゼKTFH(Industrial Grade、500U/g以上、キッコー ン社製)2.7gを溶解した液を添加し、55分後に pHが4.24に低下した時点で酵素反応を終了した 。次いで、95℃の温浴にステンレス容器を浸 し、90℃、10分間保持して酵素活性を完全に 失活させた後、25℃まで冷却した後に濃縮処 を行い、さらに噴霧乾燥を行い1次粉末の緑 茶抽出物の精製物を得た。これを転動型造粒 機である乾燥パン型造粒機(内径540mm、深さ373 mm、DPZ-01、アズワン株式会社)に投入し、25℃ 水平に対して45°の角度、22rpmの回転数で造 を行った。造粒物が0.1~0.5mmの粒径の均一な 子を得るまでこのパン型造粒機に水を注意 く噴霧した。次いで、粒子を取り出し、25 の減圧乾燥機で4時間乾燥した後、22メッシ をパスした緑茶抽出物の精製物を得た。

[緑茶抽出液の凍結乾燥品]
 90℃に加温した10,000gの湯中に煎茶葉を400g加 え、穏やかに攪拌しながら5分間抽出を行っ 。抽出後2号ろ紙にて濾過を行い、濾過液を やかに室温まで冷却した。この緑茶抽出液 遠心分離し減圧濃縮後、凍結乾燥を行った

[インスタント粉末緑茶飲料の製造]
 緑茶抽出物の精製物39.1g、緑茶抽出液の凍 乾燥品19.6g、エリスリトール146.7g、果糖754.6g 、アスコルビン酸9.8g、クエン酸19.6g、炭酸水 素ナトリウム10.6gをミクロ形V形混合器/S-3形( 井理化学器械株式会社製)に投入し、粉体混 合によりインスタント粉末緑茶飲料を得た。 インスタント粉末緑茶飲料の組成、風味評価 結果を表1に示す。

実施例2
 クエン酸に変えてリンゴ酸を使用したこと 外は、実施例1と同様の方法でインスタント 粉末緑茶飲料を得た。インスタント粉末緑茶 飲料の組成、風味評価結果を表1に示す。

実施例3
[紅茶抽出液の凍結乾燥品]
 90℃に加温した10,000gの湯中にダージリン紅 葉を400g加え、穏やかに攪拌しながら3分間 出を行った。抽出後二枚重ねの2号ろ紙にて 過を行い、濾過液を速やかに室温まで冷却 た。この抽出液を遠心分離し減圧濃縮後、 結乾燥を行った。

[インスタント粉末紅茶飲料の製造]
 実施例1で得られた緑茶抽出物の精製物37.6g 紅茶抽出液の凍結乾燥品18.8g、エリスリト ル141.1g、果糖726.5g、アスコルビン酸9.4g、ク ン酸18.8g、炭酸水素ナトリウム10.2g、レモン 粉末香料18.8g、乾燥レモンピール18.8gを使用 たこと以外は、実施例1と同様の方法でイン タント粉末紅茶飲料を得た。インスタント 末紅茶飲料の組成、風味評価結果を表1に示 す。

実施例4
 クエン酸に変えてリンゴ酸を使用したこと 外は、実施例3と同様の方法でインスタント 粉末紅茶飲料を得た。インスタント粉末紅茶 飲料の組成、風味評価結果を表1に示す。

実施例5
[烏龍茶抽出液の凍結乾燥品]
 90℃に加温した0.04質量%重曹水10,000gの湯中 烏龍茶葉を400g加え、穏やかに攪拌しながら5 分間抽出を行った。抽出後二枚重ねの2号ろ にて濾過を行い、濾過液は速やかに室温ま 冷却した。この抽出液を遠心分離し減圧濃 後、凍結乾燥を行った。

[インスタント粉末烏龍茶飲料の製造]
 実施例1で得られた緑茶抽出物の精製物39.3g 烏龍茶抽出液の凍結乾燥品19.7g、エリスリ ール147.4g、果糖758.8g、アスコルビン酸9.8g、 エン酸19.7g、炭酸水素ナトリウム5.3gを使用 たこと以外は、実施例1と同様の方法でイン スタント粉末烏龍茶飲料を得た。インスタン ト粉末烏龍茶飲料の組成、風味評価結果を表 1に示す。

実施例6
 クエン酸に変えてリンゴ酸を使用したこと 外は、実施例5と同様の方法でインスタント 粉末烏龍茶飲料を得た。インスタント粉末烏 龍茶飲料の組成、風味評価結果を表1に示す

実施例7~13
[インスタント粉末非茶系飲料の製造]
 実施例1で得られた緑茶抽出物の精製物38.4g エリスリトール143.8g、果糖739.7g、アスコル ン酸9.6g、クエン酸19.7g、炭酸水素ナトリウ 10.4g、シトラス粉末香料19.2g、乾燥ライムピ ール19.2gを使用したこと以外は、実施例1と同 様の方法で実施例7のインスタント粉末非茶 飲料を得た。
 さらに、実施例8~13において、表1に示す配 成分及び配合割合に変更したこと以外は、 施例7と同様の方法でインスタント粉末非茶 飲料を得た。
 実施例7~13で得られたインスタント粉末非茶 系飲料の組成、風味評価結果を表1に示す。

実施例14
[インスタント粉末炭酸飲料の製造]
 実施例1で得られた緑茶抽出物の精製物32.5g エリスリトール121.8g、果糖626.7g、アスコル ン酸8.1g、クエン酸16.2g、炭酸水素ナトリウ 162.3g、シトラス粉末香料16.2g、乾燥ライム ール16.2gを使用したこと以外は、実施例1と 様の方法でインスタント粉末炭酸飲料を得 。インスタント粉末炭酸飲料の組成、風味 価結果を表1に示す。

比較例1
 ポリフェノンHG(東京フードテクノ製)1,000gを 2,370gの水に溶解し、次にこのポリフェノール HG水溶液に70質量%エタノール水溶液6,630gを30 で滴下した。その後、攪拌しつつ30分間熟成 した。熟成後、2号ろ紙にて荒濾過し、更に0. 2μmメッシュのろ紙で濾過し生成していた不 分を取り除いた。ここで得た濾過液に水200mL を加え減圧濃縮後、凍結乾燥を施し緑茶抽出 物の精製物を得た。サイクロデキストリン0.4 gを追加したこと以外は、実施例1と同様の方 でインスタント粉末緑茶飲料を製造した。 ンスタント粉末緑茶飲料の組成、風味評価 果を表2に示す。

比較例2
 比較例1で得られた緑茶抽出物の精製物を使 用し、サイクロデキストリン0.4gを追加した と以外は、実施例3と同様の方法でインスタ ト粉末紅茶飲料を製造した。インスタント 末紅茶飲料の組成、風味評価結果を表2に示 す。

比較例3
 比較例1で得られた緑茶抽出物の精製物を使 用し、サイクロデキストリン0.4gを追加し、 1に示す配合割合に変更したこと以外は、実 例7と同様にインスタント粉末非茶系飲料を 製造した。インスタント粉末非茶系飲料の組 成、風味評価結果を表2に示す。

比較例4
 ヒドロキシカルボン酸を使用せず、表1に示 す配合割合に変更したこと以外は、比較例3 同様の方法でインスタント粉末非茶系飲料 製造した。インスタント粉末非茶系飲料の 成、風味評価結果を表2に示す。

比較例5~6
 比較例1で得られた緑茶抽出物の精製物を使 用し、表1に示す配合割合に変更したこと以 は、比較例3と同様の方法でインスタント粉 非茶系飲料を製造した。インスタント粉末 茶系飲料の組成、風味評価結果を表2に示す 。

1)非重合体カテキン類濃度が0.13質量%にな ように、インスタント粉末飲料をイオン交 水で希釈した際の25℃におけるpH

 表1から、本発明に係る実施例1~14のイン タント粉末飲料は、比較例1~6に比べて、苦 及び収斂味が低減され、更に甘味と酸味と バランスや清涼感に優れており、還元後も 味や外観安定性を長時間保持できることが らかである。