清水 亨 (〒24 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 Osaka, 5540024, JP)
YAMAUCHI, Masaaki (Ltd. 1-3 Shimaya 1-chome Konohana-ku, Osaka-sh, Osaka 24, 5540024, JP)
山内 雅晃 (〒24 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 Osaka, 5540024, JP)
MIZOGUCHI, Akira (Ltd. 1-3 Shimaya 1-chome Konohana-ku, Osaka-sh, Osaka 24, 5540024, JP)
住友電気工業株式会社 (〒41 大阪府大阪市中央区北浜四丁目5番33号 Osaka, 5410041, JP)
SUMITOMO ELECTIRC WINTEC, INC. (1073 Eda, Shigaraki-cho Kouka-sh, Shiga 11, 5291811, JP)
住友電工ウインテック株式会社 (〒11 滋賀県甲賀市信楽町江田1073番地 Shiga, 5291811, JP)
SHIMIZU, Toru (Ltd. 1-3 Shimaya 1-chome Konohana-ku, Osaka-sh, Osaka 24, 5540024, JP)
清水 亨 (〒24 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 Osaka, 5540024, JP)
YAMAUCHI, Masaaki (Ltd. 1-3 Shimaya 1-chome Konohana-ku, Osaka-sh, Osaka 24, 5540024, JP)
| 導体と、前記導体を被覆する絶縁皮膜よりなる絶縁電線であって、前記絶縁皮膜が、ポリエーテルイミドとポリエステルイミドとの混合樹脂を、塗布、焼き付けして形成された絶縁層を有することを特徴とする絶縁電線。 |
| 前記混合樹脂におけるポリエステルイミドとポリエーテルイミドの混合比(重量比)が、75:25~10:90であることを特徴とする請求項1に記載の絶縁電線。 |
| 前記絶縁皮膜が、ポリアミドイミドを主体とする樹脂層をさらに有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の絶縁電線。 |
| 前記絶縁皮膜が、その最外層に、表面潤滑層をさらに有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の絶縁電線。 |
| 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の絶縁電線を巻線してなることを特徴とする電機コイル。 |
| 請求項5に記載の電機コイルを使用することを特徴とするモータ。 |
本発明は、コイル用巻線等として用いら る絶縁電線に関し、より詳しくは、部分放 (コロナ放電)開始電圧の高い絶縁皮膜を有 る絶縁電線に関する。本発明は、さらに、 記絶縁電線を巻線してなる電機コイル及び 記電機コイルを使用するモータにも関する
近年、適用電圧が高い電気機器、例えば ータ等が増えてきている。高電圧の印加に り、電気機器を構成する絶縁電線、例えば ータ等のコイル用巻線の絶縁皮膜表面で、 分放電(コロナ放電)が発生しやすくなる。 ロナ放電の発生により、局部的な温度上昇 オゾンやイオンの発生が引きおこされやす なり、その結果、絶縁皮膜が侵されて、早 に絶縁破壊を生じ、絶縁電線ひいては電気 器の寿命が短くなるという問題があった。
モータ等のコイル用巻線等として用いら る絶縁電線において導体(導線)を被覆する 縁皮膜には、優れた絶縁性、導体に対する れた密着性、高い耐熱軟化性、機械的強度 が求められているが、前記の理由により、 年は、さらにコロナ放電開始電圧の向上も められてきている。
絶縁電線の絶縁皮膜中、又はコイルの線 に微小な空隙があると、その部分に電界集 しコロナ放電が発生しやすくなる。そこで 特許文献1には、導体上に形成された絶縁層 の外層に、熱融着樹脂を塗布、焼き付けし、 巻線作業後熱融着させる方法が提案されてい る。熱融着により、絶縁電線間の空気層を埋 めることができ、コロナ放電開始電圧を向上 させることができる。
又、特許文献2には、導体上に形成された絶
縁層の外層に、所定(1kω~1Mω)の表面抵抗を有
る導電層を形成させた絶縁電線が提案され
いる。さらに、特許文献3には、導体上に形
成された絶縁層の外層に、カーボンブラック
のような半導体材料を塗布して半導電層を形
成することが提案されている。このような導
電層や半導電層の形成により、絶縁皮膜表面
に生じる静電位勾配が緩やかになり、コロナ
放電開始電圧を向上させることができる。
しかし、特許文献1に記載の方法において は、巻線作業後の熱融着工程が必要になると いう問題がある。
又、特許文献2、3に記載の方法において 、コロナ放電開始電圧は向上するものの、 電層や半導電層により絶縁電線の表面抵抗 小さくなるので、交流通電時に電線の表面 流れる漏れ電流が大きくなり、絶縁電線の 面が発熱して劣化するという問題がある。 らに、絶縁電線末端の導体露出部と、絶縁 線表面の導電層(あるいは半導電層)とが短絡 するおそれがあるため、絶縁電線端末の導電 層や半導電層を剥離する工程が必要になると いう問題がある。
コロナ放電開始電圧を向上させる手段と て、絶縁皮膜を低誘電率化させる方法は公 である。そして、低誘電率の絶縁材料とし は、ポリイミド樹脂やフッ素樹脂が知られ いる。
ポリイミド樹脂は、低誘電率であるとと に、絶縁皮膜に求められる硬さ等の機械的 度や、高温環境でも軟化しない耐熱軟化性 有している点で好ましい材料であるが、高 であり、コストの上昇をまねく問題がある 一方、フッ素樹脂は、低誘電率であるが、 らかく、熱軟化温度や機械的強度が低いた 、巻線用絶縁皮膜の形成には不適当な材料 ある。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたも で、比較的安価で、硬さ等の機械的強度や 高温環境でも軟化しない耐熱軟化性に優れ と共に、コロナ放電開始電圧の高い絶縁皮 を有する絶縁電線を提供することを課題と る。
本発明者は、前記課題を解決するため鋭 検討した結果、ポリエーテルイミドとポリ ステルイミドとの混合樹脂を含む樹脂組成 を、塗布、焼き付けして絶縁層を形成させ ことにより、低誘電率であってコロナ放電 始電圧が高いと共に、硬さ等の機械的強度 、高温環境でも軟化しない耐熱軟化性に優 た絶縁皮膜が得られることを見出し、本発 を完成した。
即ち、本発明は、その請求項1として、
導体と、前記導体を被覆する絶縁皮膜より
る絶縁電線であって、前記絶縁皮膜が、ポ
エーテルイミドとポリエステルイミドとの
合樹脂を、塗布、焼き付けして形成された
縁層を有することを特徴とする絶縁電線を
供する。
本発明者は、ポリエーテルイミドとポリ ステルイミドを混合することにより、各々 単独の場合よりも、誘電率を低くすること でき、高いコロナ放電開始電圧が得られる ともに、それぞれの樹脂が有する機械的強 や、耐熱軟化性も阻害されないことを見出 たのである。
上記の混合樹脂において、ポリエステル ミドとポリエーテルイミドの混合比(重量比 )は、75:25~10:90の範囲が好ましい(請求項2)。こ の範囲内で、より低い誘電率、より高いコロ ナ放電開始電圧が得られる。75:25よりポリエ テルイミドの混合比が大きい場合は、誘電 が増大し、コロナ放電開始電圧が低下する 題点があり、一方、10:90よりポリエーテル ミドの混合比が大きい場合は、誘電率が大 くなるほか耐熱性が低下する可能性がある 特に高いコロナ放電開始電圧を得るために 、30:70~20:80の範囲がより好ましい。
ポリエーテルイミドとしては、下記一般 (1)で示されるポリエーテルイミドが好まし 使用できる。
式中、R 1 は、水酸基を持つジカルボン酸無水物の残基 等の有機基、R 2 は、ジオールの残基等の2価の有機基、R 3 は、ジアミンの残基等の2価の有機基である 又、nは整数である。
上記一般式(1)で示されるポリエーテルイ ドとしては、例えば、芳香族ビス(エーテル 酸無水物)と有機ジアミノ化合物を原料とし 知の方法で製造された芳香族ポリエーテル ミドを挙げることができる。上記の芳香族 ス(エーテル酸無水物)としては、1,3-ビス(2,3- ジカルボキシフェノキシ)ベンゼンジ酸無水 、4,4’-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ジ ェニルエーテルジ酸無水物、ビス[4-(3,4-ジ ルボキシフェノキシ)-フェニル]メタンジ酸 水物、2,2’-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノ シ)-フェニル]プロパンジ酸無水物、1,5-ビス( 3,4-ジカルボキシフェノキシ)ナフタレン等が げられる。
上記の有機ジアミノ化合物としては、m- ェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、 4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジ ミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフ ェニルプロパン、1,5-ジアミノナフタレン等 挙げられる。一例として2,2’-ビス[4-(3,4-ジ ルボキシフェノキシ)-フェニル]プロパンジ 無水物と4,4’-ジアミノジフェニルメタンと オルソ-ジクロルベンゼンを溶媒として溶液 重縮合して合成されたものが挙げられる。
ポリエーテルイミドとしては、日本GEプ スチック社製の、商品名ウルテム1000、2000、 4000、5000、6000等の市販品を使用することもで きる。
又、ポリエステルイミドは、下記一般式( 2)で示されるポリエステルイミドが好ましく 用できる。
式中、R 4 はトリカルボン酸無水物の残基等の3価の有 基、R 5 は、ジオールの残基等の2価の有機基、R 6 は、ジアミンの残基等の2価の有機基である
このポリエステルイミドワニスは、トリ ルボン酸無水物、ジオール、及びジアミン 公知の方法で反応させて得られる。ここで トリカルボン酸無水物としては、トリメリ ト酸無水物、3,4,4’-ベンゾフェノントリカ ボン酸無水物、3,4,4’-ビフェニルトリカル ン酸無水物等を挙げることができ、その内 トリメリット酸無水物が好ましい。
ジオールとしては、エチレングリコール プロピレングリコール、トリメチレングリ ール、ジエチレングリコール等が、好まし 使用される。
ジアミンとしては、4,4’-ジアミノジフェ ニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルエー ル、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジ ミン、1,4-ジアミノナフタレン、ヘキサメチ レンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン 等が、好ましく使用される。
ポリエステルイミドとしては、日立化成 製の、商品名ISOMID 40SM-45、40HA-45や、東特塗 料社製の、商品名Neoheat8645H2、8645AY等の市販 を使用することもできる。
本発明の絶縁電線は、導体上、又は導体 に形成された他の樹脂層上に、ポリエーテ イミド及びポリエステルイミドからなる混 樹脂のワニスを、塗布し、焼き付けするこ により得ることができる。混合樹脂ワニス 、所定の樹脂混合比となるように計量した リエーテルイミド樹脂をポリエステルイミ ワニスに投入して、撹拌・混合することに り得られる。撹拌・混合という極めて簡便 手段で混合樹脂ワニスが得られるため、コ トの上昇をまねくことがなく、好ましい。
得られた混合樹脂ワニスには、必要に応 て、顔料、染料、無機又は有機のフィラー 潤滑剤等の各種添加剤を添加してもよい。 、必要に応じて添加剤の添加後に加熱して よい。さらに、本発明の趣旨を損ねない範 で、ポリエーテルイミドとポリエステルイ ド以外の樹脂を混合して使用することもで る。
塗布、焼付けの条件は、通常のポリアミ イミド樹脂ワニス等を導体上に塗布、焼付 して絶縁層を形成する場合の条件と同様で る。絶縁皮膜の厚さは、絶縁電線に求めら る物性の程度や、導体の径等を考慮して決 される。
導体としては、銅や銅合金の線がその代 例として挙げられるが、銀等の他の金属の も導体に含まれる。導体の径やその断面形 は特に限定されない。
本願発明の絶縁電線の絶縁皮膜は、ポリ ーテルイミドとポリエステルイミドとの混 樹脂を、塗布、焼き付けして形成された絶 層のみからなるもの(単層コート)でもよい 、この絶縁層とともに、この絶縁層の上層 び/又は下層として他の樹脂層を有していて よい。例えば、前記絶縁皮膜が、ポリアミ イミドを主体とする樹脂層をさらに有する とにより、耐熱軟化性、機械特性、耐加水 解性がより優れた絶縁皮膜が得られるので ましい(請求項3)。
特に、ポリアミドイミドとして、高密着 のポリアミドイミドを用い、この高密着性 ポリアミドイミドにより最内層を形成し、 の上にポリエーテルイミドとポリエステル ミドとの混合樹脂からなる絶縁層を形成す ことにより、優れた密着性を有する絶縁皮 を得ることができる。
又、絶縁皮膜の最外層に、絶縁皮膜の表 に潤滑性を付与するための表面潤滑層を設 てもよい(請求項4)。例えば、最内層をポリ ミドイミドで形成し、この上にポリエーテ イミドとポリエステルイミドとの混合樹脂 らなる絶縁層を形成した2層コートの絶縁電 線の表面に、最外層(第3層)として表面潤滑層 を設けて3層コートの絶縁電線としてもよい 表面潤滑層としては、流動パラフィン、固 パラフィンといったパラフィン類の塗膜も 用できるが、耐久性等を考慮すると、カル バワックス、ミツロウ、モンタンワックス マイクロクリスタリンワックス等の各種ワ クス、ポリエチレン、フッ素樹脂、シリコ ン樹脂等の潤滑剤をバインダー樹脂で結着 た表面潤滑層がより好ましい。さらに、イ サート性を上げるために表面潤滑油を設け も良い。
又、必要に応じて、難燃層等を適宜設け もよい。絶縁皮膜の最外層を構成する絶縁 が、難燃層であるとともに、潤滑剤を含有 、表面潤滑層を兼ねることも可能である。
前記本願発明の絶縁電線は、モータ等の 気機器に使用されるコイル用巻線として好 に用いられる。特に、高いコロナ放電開始 圧を有しコロナ放電による絶縁破壊の発生 抑制されるので、適用電圧が高いモータ等 電気機器に好適に用いられる。
そこで、本発明は、前記の絶縁電線に加 て、この絶縁電線を巻線してなることを特 とする電機コイルを、請求項5として提供す るとともに、請求項5に記載の電機コイルを 用することを特徴とするモータ(請求項6)も 供するものである。
本発明の絶縁電線は、硬さ等の機械的強 や、高温環境でも軟化しないとの性質であ 耐熱軟化性に優れ、比較的安価な材料から られる絶縁皮膜を有するとともに、この絶 皮膜は、高いコロナ放電開始電圧を有する で、コロナ放電による絶縁破壊の発生を抑 することができ、モータ等の電気機器に使 されるコイル用巻線として好適に用いられ 。
次に、本発明を実施するための最良の形 につき、実施例により説明するが、本発明 範囲はこの実施例のみに限定されるもので ない。
[混合樹脂ワニスの調整]
本発明に係る絶縁電線を作成するに先立っ
、以下に示す方法によって、混合樹脂ワニ
を調整した。
〈ポリエステルイミドワニス〉
ポリエステルイミドワニスとして、日立化
社製 ISOMID 40SM-45(商品名)を使用した(固形
:45%、)。以下、PEsIとも記す。
〈ポリエーテルイミドワニス〉
温度計、冷却管、塩化カルシウム充填管、
拌器を取り付けたフラスコ中に、クレゾー
800gを投入し、130℃まで昇温した後、ウルテ
ム1000(商品名:日本GEプラスチック社製ポリエ
テルイミド)200gを投入した。その後、130℃
1時間撹拌して溶解し、濃度20%のポリエーテ
イミドワニスを得た。以下、PEIとも記す。
(混合樹脂ワニスの作成)
温度計、冷却管、塩化カルシウム充填管、
拌器を取り付けたフラスコ中に、表1に示す
樹脂混合比(固形分換算、重量比)で、ポリエ
テルイミド及びワニスポリエーテルイミド
ニスを投入し、130℃で1時間撹拌、混合し、
処方例1~7の混合樹脂ワニスを得た。得られた
混合樹脂ワニスの固形分(%)を、表1に併せて
す。
実施例1~3、比較例1~2
〈単層コート絶縁電線の作成〉
表2に示す導体径の銅線表面に、表2に示す
方例No.の混合樹脂ワニスを常法によって塗
、焼付けして、実施例1~3の単層コート絶縁
線を得た。又、PEsI(比較例1)及びPEI(比較例2)
みで、同様に単層コート絶縁電線を得た。
られた各絶縁電線の寸法(仕上径、膜厚)を
表2に併せて示す。
(誘電率の測定方法)
得られた各絶縁電線について誘電率を測定
た。測定は、図1に示すように、巻線の表面
に銀ペーストを塗布し(塗布幅は、左右が各10
mm、中間部が100mmである)、導体と銀ペースト
の静電容量をLCRメータで測定し、測定した
電容量の値と皮膜の厚みから誘電率を算出
る方法で行った。測定結果を、表2に併せて
示す。
表2に示す結果より、ポリエステルイミド とポリエーテルイミドを混合した樹脂のワニ スを用いることにより、各々単独のワニスの 場合よりも誘電率が低下していることが分か る。
実施例4~10、比較例3~4
本実施の形態においては、上記で処方例の
合樹脂ワニス、及び以下に示す方法によっ
得られた汎用のポリアミドイミド樹脂ワニ
を用いて、2層コート絶縁電線を作成し、コ
ロナ放電開始電圧を測定した。
〈汎用のポリアミドイミド樹脂ワニスの製法
〉
温度計、冷却管、塩化カルシウム充填管、
拌器、窒素吹き込み管を取り付けたフラス
中に、前記窒素吹き込み管から毎分150mlの
素ガスを流しながら、TMA(トリメリット酸無
物、三菱瓦斯化学社製)108.6g、MDI(メチレン
イソシネート、三井武田ケミカル社製、商
名:コスモネートPH)141.5gを投入した。次いで
NMP(N-メチル-2-ピロリドン溶媒、三菱化学社
)637.0gを入れ、撹拌器で撹拌しながら80℃で3
時間加熱した。さらに、約3時間かけて系の
度を140℃まで昇温した後、140℃で1時間加熱
た。1時間経過した段階で加熱を止め、放冷
して、不揮発分25%のポリアミドイミド樹脂ワ
ニスを得た。このポリアミドイミド樹脂ワニ
スを、以下汎用AIと記す。
〈2層コート絶縁電線の作成〉
直径約0.8mmの銅線(導体)表面に、得られた汎
用AIを常法によって塗布、焼付けして、表3に
示す膜厚の第1層を形成した。その上に、表3
4の樹脂構成の第2層に示す処方例No.の混合
脂ワニスを常法によって塗布、焼付けして
表3、4に示す膜厚の第2層を形成して、実施
4~10の2層コート絶縁電線を得た。又、ポリエ
ステルイミドワニス(比較例3)及びポリエーテ
ルイミドワニス(比較例4)のみで第2層を形成
て、同様に単層コート絶縁電線を得た。得
れた各絶縁電線の寸法(導体径、各層の膜厚
総膜厚、仕上径)を、表3、4に併せて示す。
得られた各絶縁電線について、以下に示す
法によりコロナ放電開始電圧を測定した。
(コロナ放電開始電圧の測定方法)
図2に示すように、巻線2本を撚り合わせ、2
の巻線の両端に交流電圧を印加する。電圧
70V/secの速さで上げ、放電量が100pCに達した
きの電圧を測定値とする。測定結果を、表3
、4に併せて示す。
表3、4に示す結果より明らかなように、 リエステルイミドとポリエーテルイミドを 合した樹脂のワニスを用いることにより、 々単独のワニスの場合よりもコロナ放電開 電圧が上昇していることが分かる。
実施例11~12
上記で得られた混合樹脂ワニス、及び以下
示す高密着ポリアミドイミド樹脂ワニスを
いて、3層コート、あるいは4層コート絶縁
線を作成し、コロナ放電開始電圧を測定し
。
(高密着ポリアミドイミド樹脂ワニス)
高密着ポリアミドイミド樹脂ワニスとして
日立化成社製 HI400A-25を使用した。以下、
密着AIとも記す。
〈3層コート絶縁電線の作成〉
直径約0.8mmの銅線(導体)表面に、高密着AIを
法によって塗布、焼付けして、表5に示す膜
厚の第1層を形成した。その上に、汎用AIを常
法によって塗布、焼付けして、表5に示す膜
の第2層を形成した。さらに、表5の樹脂構成
の第3層に示す混合樹脂ワニスを常法によっ
塗布、焼付けして、表5に示す膜厚の第3層を
形成して、実施例11の3層コート絶縁電線を得
た。
〈4層コート絶縁電線の作成〉
実施例11で得られた3層コート絶縁電線の上
、汎用AIを常法によって塗布、焼付けして
表5に示す膜厚の第4層を形成して、実施例12
4層コート絶縁電線を得た。又、第3層を汎
AIとした以外は、実施例12と同様の4層コート
絶縁電線を得た。この電線を比較例5とする
得られた各絶縁電線の寸法(導体径、各層の
厚、総膜厚、仕上径)を、表5に併せて示す
得られた各絶縁電線について、上記と同 の方法によりコロナ放電開始電圧を測定し 。測定結果を、表5に併せて示す。
表5に示す結果より、ポリエステルイミド とポリエーテルイミドを混合した樹脂のワニ スを用いることにより、コロナ放電開始電圧 が上昇しており、この傾向は、高密着AIの樹 層を有する3層コート絶縁電線、4層コート 縁電線の場合も同じである。
以上のように、本発明によれば、ポリエ テルイミドとワニスポリエーテルイミドワ スとを混合するという極めて簡便な手段に り、コロナ放電開始電圧を高くすることが きる。
