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Patent Searching and Data


Title:
INTERDENTAL BRUSH
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/122946
Kind Code:
A1
Abstract:
An interdental brush capable of reducing the sense of discomfort by metal applied to the user when the brush is inserted diagonally into the gap between the teeth of the user. The interdental brush (10) comprises a holding part having a linearly extending forward holding part and a rear holding part integrally formed at one end of the forward holding part, and a wire brush part having a wire part extending from the other end of the forward holding part on the centerline and a brush part formed of a plurality of filaments implanted in the wire part along the centerline thereof. The wire brush part comprises a tip end filament group extending from the tip end to the base end and a base end filament group extending to the base end continuously with the tip end filament group. The density of the filaments implanted in the wire part is higher in the tip end filament group than in the base end filament group.

Inventors:
KAJITA KEISUKE (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/055711
Publication Date:
October 08, 2009
Filing Date:
March 23, 2009
Export Citation:
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Assignee:
KOBAYASHI PHARMA (JP)
KAJITA KEISUKE (JP)
International Classes:
A46B9/02; A46B3/18; A46B5/00; A61C17/00
Foreign References:
JPH10117846A1998-05-12
JPH0923928A1997-01-28
JPH08266336A1996-10-15
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Claims:
 直線状に延びる前方把持部と、該前方把持部の一端に一体で形成された後方把持部と、を有する把持部と、
 前記後方把持部の他端からその中心線上に延びるワイヤ部と、該ワイヤ部の中心線に沿って植毛された複数のフィラメントからなるブラシ部と、を有するワイヤブラシ部と、
 を備える歯間ブラシであって、
 前記ワイヤブラシ部は、その先端部から基端部側へ延びる先端側フィラメント群と、該先端側フィラメント群に連続して基端部側へ延びる基端側フィラメント群と、を有しており、
 前記ワイヤ部に植毛された前記フィラメントの密度は、前記基端側フィラメント群よりも前記先端側フィラメント群の方が高くなるように構成されている、ことを特徴とする歯間ブラシ。
 請求項1記載の歯間ブラシであって、
 前記フィラメントの硬さは、前記基端側フィラメント群よりも前記先端側フィラメント群の方が硬くなるように構成されている、ことを特徴とする歯間ブラシ。
 請求項1または2記載の歯間ブラシであって、
 前記先端側フィラメント群は、前記先端部から基端部側へ、距離0~4mmの範囲に延在しており、
 前記先端側フィラメント群には、その径が2.5~3.5milsの範囲内となる前記フィラメントが150本以上、植毛されている、ことを特徴とする歯間ブラシ。
 請求項1~3のいずれか1項記載の歯間ブラシであって、
 前記前方把持部の中心線と前記後方把持部の中心線とが成す角度は、120~175度の範囲内である、ことを特徴とする歯間ブラシ。
Description:
歯間ブラシ

 本発明は、例えば、歯間に残留する食物 を清掃及び除去する歯間ブラシに関し、特 、金属製ワイヤによる金属不快感を軽減し 歯間ブラシに関するものである。

 従来、先端部側に剛性の低いフィラメン からなる第1のフィラメント群と、基端部側 に剛性の高いフィラメントからなる第2のフ ラメント群と、を有するブラシ部を備える 間ブラシが知られている(例えば、特許文献1 参照)。

 また、ブラシ部の先端部から基端部(根元 )に向けて、ブラシ材(フィラメント)の太さが 段階的に太くなるように植毛された歯間ブラ シが知られている(例えば、特許文献2参照)。

 さらに、ワイヤ軸に沿ってフィラメントを 毛したブラシを備える歯間ブラシであって その植毛部の2つ以上の領域のうち、先端側 の領域に植毛されるフィラメントに基端側の 領域に植毛されるフィラメントよりも柔毛の ものを用いてなる歯間ブラシが知られている (例えば、特許文献3参照)。

特許平10-117846号公報

特許第3718264号明細書

特許第3704749号明細書

 ところで、一般的に、I字型やL字型とい れている歯間ブラシは、通常、ブラシ部が 間に対して垂直に挿入されるように清掃さ る。この場合、一般的に、ブラシ部の先端 側のフィラメントが柔らかかったり、本数 少ない方が、その挿入抵抗が低く抑えられ ため、ブラシ部を歯間に対してより挿入し くなる。したがって、上記従来の歯間ブラ において、ブラシ部の先端部側のフィラメ トは、その基端部側のフィラメントと比較 て柔らかく設定されたり、植毛数を少なく ている。

 一方で、I字型などで奥歯を清掃する場合 や実用新案第3049028号などに記載の歯間ブラ を使用して臼歯部の歯間を清掃する場合、 間ブラシのワイヤブラシ部が歯間に対して めに挿入されることになる。この場合、垂 に挿入される場合と比較して、ワイヤブラ 部と歯面とがより強く接触する傾向にある したがって、歯間ブラシのブラシ部が歯間 対して斜めに挿入される場合には、フィラ ントの先端部側を柔らかく設定したり、植 数を少なくすると、歯間が金属製ワイヤか 受ける金属不快感がかえって強調される虞 ある。

 本発明は、上記従来の有する問題点に鑑 てなされたものであり、歯間ブラシが歯間 対して斜めに挿入される際の、金属不快感 軽減した歯間ブラシを提供することを主た 目的とする。

 上記目的を達成するための本発明の一態 は、直線状に延びる前方把持部と、前方把 部の一端に一体で形成された後方把持部と を有する把持部と、後方把持部の他端から の中心線上に延びるワイヤ部と、ワイヤ部 中心線に沿って植毛された複数のフィラメ トからなるブラシ部と、を有するワイヤブ シ部と、を備える歯間ブラシであって、ワ ヤブラシ部は、その先端部から基端部側へ びる先端側フィラメント群と、先端側フィ メント群に連続して基端部側へ延びる基端 フィラメント群と、を有しており、ワイヤ に植毛されたフィラメントの密度は、基端 フィラメント群よりも先端側フィラメント の方が高くなるように構成されている、こ を特徴とする歯間ブラシである。これによ 、歯間ブラシが歯間に対して斜めに挿入さ る際の、金属不快感を軽減することができ 。

 この一態様において、フィラメントの硬さ 、基端側フィラメント群よりも先端側フィ メント群の方が硬くなるように構成されて るのが好ましい。
 この一態様において、先端側フィラメント は、先端部から基端部側へ、距離0~4mmの範 に延在しており、先端側フィラメント群に 、その径が2.5~3.5milsの範囲内となるフィラメ ントが150本以上、植毛されているのが好まし い。これにより、歯間ブラシが歯間に対して 斜めに挿入される際の、金属不快感をより軽 減することができる。

 この一態様において、前方把持部の中心 と後方把持部の中心線とが成す角度は、120~ 175度の範囲内であることが好ましい。このよ うな歯間ブラシは、通常、歯間ブラシのワイ ヤブラシ部を、例えば、臼歯の歯間に対して 斜めに挿入して使用することを想定しており 、本発明の効果をより発揮することができる 。

 本発明によれば、歯間ブラシが歯間に対 て斜めに挿入される際の、金属不快感を軽 することができる。

(第1の実施形態)
 以下、本発明を実施するための最良の形態 ついて、添付図面を参照しながら説明する 図1(a)は、本発明の第1及び第2の実施形態に る歯間ブラシの概略を示す図であり、当該 間ブラシを側方から見た図である。図1(b)は 、図1に示す歯間ブラシを垂直下方向へ見た 面図である。

 第1の実施形態に係る歯間ブラシ10は、ユ ザが把持することができ、略く字状に屈曲 る把持部1と、把持部1の一端に取り付けら たワイヤブラシ部2と、を備えている。

 把持部1は、ポリアミド(ナイロン)、ポリ ロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、 リエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチ ンテレフタレート(PBT)、又はこれらの組合せ の合成樹脂製であり、適度な剛性及び弾性を 有しており、例えば、株式会社プライムポリ マー、三井化学株式会社、三菱樹脂株式会社 などから所望の性質を有するものを商業的に 入手することができる。また、把持部1の長 は、図1(b)に示す中心線X2に平行な方向で、 えば、略25~100mmである。

 把持部1は、略直線状に延びる前方把持部 1aと、この前方把持部1aの一端に一体的に形 された後方把持部1bと、から構成されている 。さらに、前方把持部1aの中心線X1と後方把 部1bの中心線X2との成す角度θ1が、120~175度の 範囲内となるように、把持部1が形成されて る。これにより、歯間ブラシ10のワイヤブラ シ部2が、例えば、口内奥側の臼歯部(小臼歯 大臼歯)の歯間に対しては斜めに挿入される ことになり、本発明の効果をより発揮しやす くなる。

 また、前方把持部1aの中心線X1と後方把持 部1bの中心線X2との成す角度θ1が、135~165度の 囲内となるように、把持部1が形成されるの が好ましい。これにより、歯間ブラシ10のワ ヤブラシ部2は、口内奥側の臼歯部(小臼歯 大臼歯)の歯間に対してはより斜めに挿入さ ることになり、本発明の効果をより発揮し すくなる。

 ここで、本明細書中において「中心線」X1 X2とは、図1(a)のように、歯間ブラシ10を側方 から見たときに物体の中心を通る線のことを いう。
 なお、前方把持部1aの断面形状は略円形状( 円形状等)となっており、後方把持部1bの断 形状は略矩形状(図1(c))となっている。また 後方把持部1bの断面積は、前方把持部1aの断 面積より小さくなっており、例えば、前方把 持部1a側から後方把持部1b側へ行くに従って 第に細くなるように、略テーパー状に形成 れている。ここで、前方把持部1aの断面積は 15~40mm 2 の略円形であり、後方把持部1bの断面積は3~20 mm 2 の略矩形状である。

 後方把持部1bの断面において、図1(c)に示 如く、縦辺a(押圧力の方向と一致する辺で り、垂直方向の辺)は、その横辺b(水平方向 辺)よりも長くなるよう(例えば、縦辺aと横 bとの比が、1<縦辺a/横辺b<1.6)に設定され ている。

 これにより、ワイヤブラシ部2が歯間に挿 入される際に、及び挿入された後の歯間清掃 の際に、ワイヤブラシ部2に対して垂直方向 押圧力が作用することがある。この場合で 、後方把持部1bには、荷重が掛かる方向に対 して十分な剛性(曲り強度)が確保される。し がって、把持部1に生じ得る不要な湾曲を効 果的に抑制できるため、歯間ブラシ10の操作 が良好となる。

 ワイヤブラシ部2は、後方把持部1bの他端 らその中心線X2上に延びるワイヤ部2aと、ワ イヤ部2aの中心線X3(すなわち、中心線X2上に 心線X3が位置している)に沿って、ワイヤ部2a に植毛された複数のフィラメントからなるブ ラシ部2bと、から構成されている。

 ワイヤブラシ部2のブラシ部2bは、口内の 歯間(隣り合う歯と歯との間に形成される空 間)に挿入され、上下方向又は前後方向に移 される。このとき、ブラシ部2bのフィラメン トの先端部が、歯面を擦すって、例えば、各 歯間に残留する食べ滓等が除去される。

 ワイヤ部2aは、その一端が後方把持部1bの 先端に埋設されている。ワイヤ部2aへのフィ メントの植毛は、周知の方法で行うことが き、特に限定されないが、例えば、1本のワ イヤを2つ折りにして、折り返したワイヤ間 合成繊維または天然繊維の複数のフィラメ トを、ワイヤに直交する方向に向けて挟持 せ、ワイヤを所定のピッチで捻り加工する とによって行うことができる。

 ワイヤ部2aの1本のワイヤの太さ(径)は、 えば、0.2~0.4mm程度となっている。また、ワ ヤ部2aは、例えば、延性があり、耐食性に富 み、強度も高い素材として周知である、鉄、 クロム、マンガン、ニッケル、窒素等を含む ステンレス鋼から構成されている。また、ワ イヤは、例えば、日本精線株式会社などから 所望の性質を有するものを商業的に入手する ことができる。

 ブラシ部2bは、例えば、ワイヤ部2aの2本 ワイヤ間に挟み込まれた合成繊維または天 繊維の束からなるフィラメントの毛先を所 の形状、例えば、略円錐形又は略円柱形に り揃えてブラシをなしている。

 例えば、ブラシ部2bのフィラメントは、 に限定されないが、そのブラシカット幅(カ トされた先端部分の幅)が、2.5mm程度となっ いる。また、ブラシ部2bのフィラメントは 例えば、ポリアミド(ナイロン)、ポリエチレ ン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタ レート(PET)からなり、各フィラメントの径は 2.0~3.5mils程度となっている。

 歯間ブラシ10は、フィラメント径、フィ メントの本数、フィラメントの束の毛切り 状や大きさによって特徴づけられ、全日本 ラシ工業協同組合「歯間ブラシ通過径サイ 自主規格」により、サイズ1~6に分類され、 えば、SSS、SS、S、M、Lなどの記号で示される 。

 ワイヤブラシ部2は先端部分がカットされて おり、このカットされた先端部分のブラシカ ット幅dは、例えば、2.0~3.0mmの範囲内となっ いる(図2)。
 ワイヤブラシ部2は、先端部2eから基端部側( 把持部1側)へ延びる先端側フィラメント群2c 、この先端側フィラメント群2cに連続して基 端部側(把持部1側)へ延びる基端側フィラメン ト群2dと、を有している。また、先端側フィ メント群2cは、先端部2eから基端部側へ少な くとも距離0~4mmの範囲(先端側植毛幅)に延在 ている。

 ワイヤ部2aに植毛されるフィラメントの 度は、ワイヤブラシ部2の基端側フィラメン 群2dよりも先端側フィラメント群2cの方が高 くなるように構成されている。ワイヤブラシ 部2の先端側フィラメント群2cには、先端部2e ら基端部側へ少なくとも距離0~4mmの範囲に15 0本以上のフィラメントが植毛されている。 端側フィラメント群2cのフィラメント本数は 、特に限定されないが、ワイヤによってフィ ラメントを固定しやすい点、また歯間へ挿入 しやすい点から300本以下が好ましい。一方、 基端側フィラメント群2dには、先端側フィラ ント群2cよりも密度が低い、例えば、6~8mmの 範囲に50~140本のフィラメントが植毛されてい る。

 ワイヤ部2aに植毛される各フィラメント 硬さは、ワイヤブラシ部2の基端側フィラメ ト群2dよりも先端側フィラメント群2cの方が 硬くなるように構成されている。一般に、フ ィラメントの径が大きくなると、それだけ、 フィラメントが硬くなり、フィラメントの反 発力も増す。例えば、先端側フィラメント群 2cの各フィラメントの径は、特に限定されな が、ポリアミド(ナイロン)を使用した場合 2.5~3.5milsの範囲内となっている。一方、基端 側フィラメント群2dのフィラメントの径は、 端側フィラメント群2cのフィラメントの径 りも小さく、1.5~2.2milsとすることが好ましい 。

 ところで、従来の歯間ブラシにおいて、 ラシ部の先端側フィラメント群のフィラメ トは、その基端側フィラメント群のフィラ ントと比較して、柔らかく設定されたり、 毛数が少なくされている。また、ワイヤブ シ部が歯間に対して斜めに挿入される場合 、垂直に挿入される場合と比較して、ワイ ブラシ部と歯面とがより強く接触する傾向 ある。このため、ワイヤブラシ部が歯間に して斜めに挿入される場合において、上述 如く、先端側フィラメント群のフィラメン が柔らかく設定されたり、植毛数が少なく れると、金属製ワイヤから受ける金属不快 が、逆に強調される虞がある。

 本発明者は、種々検討を重ねた結果、歯 ブラシ10において、ワイヤ部に植毛された ィラメントの密度を基端側フィラメント群 りも前記先端側フィラメント群の方が高く るように構成することで、上記金属不快感 著しく軽減できることを見出した。

 すなわち、第1の実施形態に係る歯間ブラ シ10において、ワイヤ部2aに植毛されたフィ メントの密度は、基端側フィラメント群2dよ りも先端側フィラメント群2cの方が高くなる うに構成されている。そして、ワイヤブラ 部2の先端側フィラメント群2cには、先端部2 eから基端部側へ少なくとも距離0~4mmの範囲に 150~300本のフィラメントが植毛されており、 えば、6~8mmの範囲に50~140本のフィラメントが 植毛されている基端側フィラメント群2dより 密度が高くなるように設定されている。ま 、フィラメントの硬さは、基端側フィラメ ト群2dよりも先端側フィラメント群2cの方が 硬くなるように構成されている。具体的には 、先端側フィラメント群2cのフィラメントの は、2.5~3.5milsの範囲内となっており、硬め 設定となっている。これにより、ワイヤブ シ部2の先端側フィラメント群2cのフィラメ トは、適度な硬さ(適度な反発力)を有するよ うに設定される。したがって、上述の如く、 ワイヤブラシ部2が歯間に対して斜めに挿入 れる場合においても、ワイヤ部2aの金属不快 感が強調されることがない。すなわち、ワイ ヤブラシ部2が歯間に対して斜めに挿入され 際に、ワイヤ部2aから受ける金属不快感を効 果的に軽減することができる。

 本発明において、この金属不快感には、 記ワイヤブラシ部2の金属製ワイヤ部2aが歯 に接触したときに感じられるゴリゴリした 快感、及び金属製ワイヤ部2aが歯間に接触 たときに生じるガルバーニ電流による不快 が含まれ、これらの不快感が同時に軽減さ る。

 次に、第1の実施形態に係る、ワイヤブラシ 部2の先端側フィラメント群2cにおけるフィラ メントの径が、2.5~3.5milsの範囲内となってお 、かつ、先端側フィラメント群2cに150~300本 フィラメントが植毛されている、歯間ブラ 10の評価試験について説明する。
(評価試験)
 表1は、第1の実施形態に係る歯間ブラシ10に おける評価試験の結果の一例を示している。

 ここで、本評価試験において使用された 間ブラシ10のワイヤブラシ部2のフィラメン は全てナイロンであり、前方把持部1aの中 線X1と後方把持部1bの中心線X2との成す角度θ 1は160度に設定し、基端側フィラメント群2dに はナイロンを120本植毛し、フィラメント径お よびブラシカット幅は先端側フィラメント群 2cと同じに設定した。

 (金属不快感の評価方法)
 歯間ブラシを1週間に1回以上で、かつ継続 て1年以上使用しているユーザ15人を被験者 して、歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2が臼 の歯間に対して斜めに挿入されたときに感 られる金属不快感に対して評価した。

 被験者には、それぞれの歯間ブラシ10を 用してもらい、臼歯間に斜めに挿入、連続 掃した時の金属不快感について、0点(金属不 快感が大いにある)~5点(金属不快感がない)の ケール(スケールは0.25点刻みであり、1.25点 「ややある」、2.5点が「どちらでもない」 3.75点が「あまりない」とした)においてど に該当するかを評価してもらった。得られ 評価点を平均し、小数点第二位を四捨五入 、平均評価値とした。

 表1の結果が示すように、ワイヤブラシ部 2の先端側フィラメント群2cにおけるフィラメ ントの径が2.5milsの範囲内となり、かつ、先 側フィラメント群2cに150~300本のフィラメン が植毛されている場合において、各試験回 おける平均評価点は、3.6~4.67の範囲となり、 概ね良好な評価となる。すなわち、歯間ブラ シ10のワイヤブラシ部2が歯間に対して斜めに 挿入されたときの、金属不快感を良好に軽減 できることが分かる。

 なお、フィラメントの径が3.0mils及び3.5mil sとなる歯間ブラシ10ならびに先端側植毛幅を 2mm(フィラメントの密度は表1中の試験例1~10と 同一)とした歯間ブラシ10についても、上記同 様の評価試験が行われており、表1に示す評 試験の結果と同様の評価傾向が見られた。

 一方、表2は、第1の実施形態に係る歯間 ラシ10の比較試験例(従来例)における、歯間 ラシの評価試験の結果を示している。

 表2の結果が示すように、比較試験例に係る 歯間ブラシの平均評価点は2.2~3.07と、低い評 であった。
 すなわち、第1の実施形態に係る歯間ブラシ 10のワイヤブラシ部2は、歯間に対して斜めに 挿入される際の、その金属不快感がより良好 に軽減されることが、表2に示す比較試験例 評価試験の結果と比較するとより明確とな 。

 なお、表1に示す評価試験の結果によれば 、先端側フィラメント群2cに植毛されるフィ メントの本数(先端側植毛幅/本数)は、4mm/180 ~300本となるように、ワイヤブラシ部2は構成 れるのがより好ましい。ワイヤブラシ部2の (先端側植毛幅/本数)が、4mm/180~300本となる場 に、平均評価点は4.13以上(4.13~4.67の範囲)と り、金属不快感がない(評価点5)寄りの、よ 良好な評価となる。

 したがって、(先端側植毛幅/本数)が4mm/180 ~300本となるように構成されたワイヤブラシ 2は、(先端側植毛幅/本数)が4mm/150本となるよ うに構成されたワイヤブラシ部2と比較して より評価点が良好となり、金属不快感をよ 良好に軽減することができる。

 なお、本発明を、例示の実施形態を参照 て説明したが、本発明の範囲から逸脱する となく、様々な変更を行ってもよく、各要 を均等物と交換してもよいということは当 者には理解されよう。更に、本発明の要旨 ら逸脱することなく、多くの変更を行って 特定の状況又は材料を本発明の教示に対し 合させることができる。従って、本発明を 実施する上で考えられる最良の態様として 示した特定の実施形態に限定しようとする のではなく、本発明は、特許請求の範囲の 疇における全ての実施形態を含むものとす 。

 例えば、上記第1及び第2の実施形態にお て、ワイヤブラシ部2の先端側フィラメント 2cには、150~300本のフィラメントが略均一に 毛されているが、先端部から基端部側へ徐 に又は段階的に、フィラメントの密度が高 なるように植毛されていてもよい。

 また、上記第1及び第2の実施形態におい 、ワイヤブラシ部2の先端側フィラメント群2 cには、同一径のフィラメントが植毛されて るが、先端側フィラメント群2cに植毛される フィラメントの径は、2.5~3.5milsの範囲内とな 、かつ先端部から基端部側へ徐々に又は段 的に、大きくなるように構成されていても い。

 さらに、上記実施形態において、ワイヤ 2aに植毛されるフィラメントの硬さは、そ 径を大きくすることにより調整されている 、フィラメントの構成材料(ポリアミド、ポ エチレン、ポリプロピレン、PET、PBT等)を変 更することにより調整されてもよい。例えば 、先端側フィラメント群のフィラメントがポ リアミドから形成され、基端側フィラメント 群のフィラメントがポリエチレンから形成さ れる構成であってもよい。

(a)本発明の第1の実施形態に係る歯間ブ ラシの概略を示す図であり、歯間ブラシを側 方から見た図である。

 (b)図1に示す歯間ブラシを垂直下方向へ見た 平面図である。
 (c)図1に示す歯間ブラシの把持部の後方把持 部を、直線A-A’で切断した際の断面図である 。
歯間ブラシのワイヤブラシ部における 端側フィラメント群及び基端側フィラメン 群を示す図である。

符号の説明

 1  把持部
 1a 前方把持部
 1b 後方把持部
 1c 接続部
 2  ワイヤブラシ部
 2a ワイヤ部
 2b ブラシ部
 2c 先端側フィラメント群
 2d 基端側フィラメント群
 2e 先端部
10  歯間ブラシ