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Title:
IRIDIUM-CONTAINING PHOSPHOR AND METHOD FOR PRODUCING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/126833
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is an iridium-containing group II-VI compound phosphor which is capable of efficiently emitting light and is free from problems of energy efficiency, color purity and economy. Also disclosed is a method for producing such a phosphor. Specifically disclosed is a phosphor which is composed of an iridium-containing group II-VI compound semiconductor. This phosphor is characterized in that iridium is dispersed in a phosphor particle uniformly from the surface to the inner portion. Also specifically disclosed is a method for producing an iridium-containing phosphor, which comprises a step for firing an inorganic composition containing a group II-VI compound semiconductor and an iridium compound. This production method is characterized in that an iridium complex salt is used as the iridium compound.

Inventors:
TAKAI, Jun (2045-1, Sakazu, Kurashiki-sh, Okayama 01, 7100801, JP)
高井 淳 (〒01 岡山県倉敷市酒津2045番地の1 クラレルミナス株式会社内 Okayama, 7100801, JP)
TSUJI, Yoshihisa (2045-1, Sakazu, Kurashiki-sh, Okayama 01, 7100801, JP)
Application Number:
JP2008/056912
Publication Date:
October 23, 2008
Filing Date:
April 08, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KURARAY LUMINAS CO., LTD. (1-3 Ohtemachi 1-chome, Chiyoda-ku Tokyo, 15, 1008115, JP)
クラレルミナス株式会社 (〒15 東京都千代田区大手町一丁目1番3号 Tokyo, 1008115, JP)
TAKAI, Jun (2045-1, Sakazu, Kurashiki-sh, Okayama 01, 7100801, JP)
高井 淳 (〒01 岡山県倉敷市酒津2045番地の1 クラレルミナス株式会社内 Okayama, 7100801, JP)
International Classes:
C09K11/56; C09K11/08; C09K11/88
Attorney, Agent or Firm:
SHAMOTO, Ichio et al. (YUASA AND HARA, Section 206 New Ohtemachi Bldg.,2-1, Ohtemachi 2-chom, Chiyoda-ku Tokyo 04, 1000004, JP)
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Claims:
 イリジウム元素を含むII-VI族化合物半導体を母体とする蛍光体であって、イリジウム元素が蛍光体表面から内部まで均質に分散していることを特徴とする蛍光体。
 蛍光体表面に含まれるイリジウム元素含有量に対する、蛍光体内部におけるイリジウム元素含有量の変動比が±5%以内である請求項1記載の蛍光体。
 II-VI族化合物半導体及びイリジウム化合物を含む無機組成物を焼成する工程を含む請求項1に記載のイリジウム含有蛍光体の製造方法であって、イリジウム化合物としてイリジウム錯塩を使用することを特徴とする製造方法。
 II-VI族化合物半導体及びイリジウム化合物を含む無機組成物を焼成する工程を含む請求項1に記載のイリジウム含有蛍光体の製造方法であって、無機組成物がII族金属塩、VI族化合物及びイリジウム錯塩を水性媒質中で混合して得たものであることを特徴とする製造方法。
 無機組成物が、II族金属塩を含む水溶液及びVI族化合物を含む水性液の少なくとも一方にイリジウム錯塩を存在させ、これらII族金属塩を含む水溶液及びVI族化合物を含む水性液を混合して得たものである請求項4記載の製造方法。
 イリジウム錯塩がヘキサクロロイリジウム塩である請求項3に記載の製造方法。
Description:
イリジウム元素含有蛍光体およ その製造方法

 本発明は、イリジウム元素含有蛍光体お びその製造方法に関する。さらに詳しくは II-VI族化合物半導体を母体とする蛍光体で って、イリジウム元素が蛍光体粒子表面か 内部まで均質に分散している蛍光体および の製造方法に関する。

 化合物半導体を主たる構成材料とする無 組成物は、蛍光、リン光などの発光材料、 光材料などの分野で用いられている。これ には、電気エネルギーによって光を発する 性を有するものもあり、光源として用いら 、表示などの用途で一部用いられている。 かしながら、現在知られている材料は、電 エネルギーの光変換効率が不十分であり、 純度が低く、そのため発熱、消費電力など 問題があり、光源用途、ディスプレイ用途 使用することが難しいか、高価である希土 塩を多量に必要とし、経済的に不向きであ などの問題を有している。

 化合物半導体を主たる構成材料とする無 組成物で、効率よく光を発生させることが きる発光材料の原料として、イリジウム元 を含む無機組成物が知られている(特許文献 2)。しかしながら、特許文献2に開示されたイ リジウム元素含有II-VI族化合物半導体におい は、イリジウム元素の含有量の記載がない めその詳細は明らかでないが、少なくとも 散性についての記載は全くない。

 特に青色蛍光体は、単色のみならず、白 の発光材料として有用である。

 II-VI族化合物半導体を主たる構成要素と る蛍光体において、青色蛍光体として、銅 ドーピングしたもの(例えば、非特許文献1参 照)、ツリウム(Tm)をドーピングしたもの(例え ば、非特許文献2参照)などが知られている。 た、II-VI族化合物半導体を水熱条件下など 調製したもの(例えば、特許文献1参照)、さ に、プラセオジムをドーパントとして使用 たもの(非特許文献3参照)が知られている。

 また、イリジウムを使用した発光体の例が る(特許文献2)。

特開2005-36214号公報

特開2006-143947号公報 Journal of Luminescence 99(2002) 325-334 Journal Non-Crystalline Solids 352(2006) 1628-1632 Japanese Journal of Applied Physics  Vol44 No.1 0,2005,p 7694-7697

 以上のように、これまで知られている蛍 材料は用途が限定されており、エネルギー 率、色純度、経済的な課題などの問題を解 することが求められていた。

 特に、これまで知られている青色蛍光材 は、エネルギー効率、色純度が低く、光源 途、ディスプレイ用途に使用することが難 いか、高価である希土類塩を多量に必要と 、経済的に不向きであるなどの問題を有し おり、これらの課題を解決することが求め れていた。また、イリジウム化合物を使用 て、特許文献2を追試したところ、蛍光体内 にイリジウム金属が析出することがあり、蛍 光体の発光性能が必ずしも安定的に発揮され ないことが解った。

 そこで本発明の目的とするところは、効 よく光を発生させることができるイリジウ 元素を含有する蛍光体およびその製造方法 提供することにある。

 本発明者らは、II-VI族化合物半導体を母 とする蛍光体のうち、イリジウム元素を含 する蛍光体について検討したところ、イリ ウム元素がII-VI族化合物半導体の粒子表面に 局在化したり、粒子間のイリジウム元素含有 量が均一でないと、蛍光体効率向上に充分な 貢献ができないこと、およびII-VI族化合物半 体を母体とした場合、イリジウム元素は他 元素に比べてドーピング時に特異的挙動を すこと、イリジウム元素をII-VI族化合物半 体にドーピングする場合、前駆体を経るこ なく蛍光体が形成しやすいことをつきとめ 。かかる知見に基づいて、粒子間のみなら 、蛍光体内部におけるイリジウム元素の含 量を均質化させることによって上記目的に う蛍光体を得ることができることを見出し 本発明に至った。

 すなわち本発明は、イリジウム元素を含 II-VI族化合物半導体を母体とする蛍光体で って、イリジウム元素が蛍光体表面から内 まで均質に分散していることを特徴とする 光体である。

 本発明者らは、II-VI族化合物半導体にイリ ウム錯塩を用いることによっても上記課題 解決できることを見出した。即ち、本発明 以下のものをも提供する。
[1] II-VI族化合物半導体及びイリジウム化合 を含む無機組成物を焼成する工程を含む上 イリジウム含有蛍光体の製造方法であって イリジウム化合物としてイリジウム錯塩を 用することを特徴とする製造方法。
[2] II-VI族化合物半導体及びイリジウム化合 を含む無機組成物を焼成する工程を含む上 イリジウム含有蛍光体の製造方法であって 無機組成物がII族金属塩、VI族化合物及びイ ジウム錯塩を水性媒質中で混合して得たも であることを特徴とする製造方法。
[3] 無機組成物が、II族金属塩を含む水溶液 びVI族化合物を含む水性液の少なくとも一方 にイリジウム錯塩を存在させ、これらII族金 塩を含む水溶液及びVI族化合物を含む水性 を混合して得たものである[2]記載の製造方 。
[4] イリジウム錯塩がヘキサクロロイリジウ 塩である[1]に記載の製造方法。

 本発明の蛍光体は、イリジウム元素が蛍 体表面から内部まで均質に分散しているた 光変換効率に優れており、光源用途、ディ プレイ用途などに好適である。

実施例1の蛍光体における蛍光スペクト ルの測定結果である。 比較例1の蛍光体における蛍光スペクト ルの測定結果である。 比較例2の蛍光体における蛍光スペクト ルの測定結果である。 実施例2の蛍光体における蛍光スペクト ルの測定結果である。 実施例3の蛍光体における蛍光スペクト ルの測定結果である。 実施例4の蛍光体における蛍光スペクト ルの測定結果である。 比較例4の蛍光体における蛍光スペクト ルの測定結果である。 実施例7の蛍光体における蛍光スペクト ルの測定結果である。 実施例8の蛍光体における蛍光スペクト ルの測定結果である。 実施例13の蛍光体における蛍光スペク ルの測定結果である。

 本発明の蛍光体の母体となるII-VI族化合 半導体としては、II族およびVI族元素の化合 から構成されるII-VI族化合物半導体であれ 特に制限されるものではなく、硫化亜鉛、 化カドミウム、セレン化亜鉛、セレン化カ ミウムなど何れのものを使用しても構わな 。これらは、単独で使用しても構わないし 複合化しても構わない。II-VI族化合物半導体 を構成する結晶構造としては特に制限される ものではなく、六方晶、立方晶の単独体、お よびこれらの混成体である結晶多形体混合物 であってもよい。

 II-VI族化合物半導体にイリジウムをドー ングする方法としては、II-VI族化合物半導体 、イリジウム化合物および必要に応じて硫黄 を混合して加熱焼成する方法が一般的である が、エネルギー効率を高めるために、断熱材 が使用された焼成炉を用いて焼成すると冷却 までに時間がかかり、その間に、均質性が失 われる傾向がある。すなわち、ドーピングし た後、長時間高温を保持すると、内部拡散し たイリジウム元素が蛍光体粒子表面にブリー ドし、蛍光体粒子内で不均質になることが多 い。

 したがって、本発明の蛍光体を製造する は、II-VI族化合物半導体、イリジウム化合 および必要に応じて硫黄を混合し、0.1GPa以 の衝撃波を付与することによってイリジウ 元素をドーピングする方法を採用するのが ましい。

 本発明の蛍光体を製造するのに衝撃波を 用する場合、衝撃によって発生する熱によ 欠落する硫黄分を補うため硫黄を添加する とが好ましい。硫黄の添加量は特に限定さ るものではなく、通常、II-VI族化合物半導 100重量部に対して、0.1~300重量部が好ましく 1重量部~200重量部がより好ましい。

 衝撃波を使用する場合、衝撃圧力によっ 発生する熱により反応温度まで昇温される 常温までの冷却速度としては、反応器の大 さ、使用する加速度の程度により一律に規 することはできないが、通常、衝撃付与か 5分以下で冷却するのが好ましく、1分以下 冷却するのがより好ましい。

 イリジウム化合物としては特に限定され ものではなく、塩化イリジウム、臭化イリ ウム、ヨウ化イリジウムなどのハロゲン化 、硫酸イリジウム、硝酸イリジウムなどの リジウム元素を含む鉱酸塩、酢酸イリジウ 、酪酸イリジウム、安息香酸イリジウムな の有機酸塩、イリジウムアセチルアセトネ トなどの錯体を使用しても構わない。

 ドーピングされるイリジウム元素の量は 定されるものではないが、あまり多すぎる 、経済的ではない上に濃度消光を引き起こ ことがあり、また、あまり少なすぎると、 い蛍光効率を引き出すに十分な発光中心と らないので、得られる蛍光体中、5~10000ppmの 範囲とするのが好ましく、10~8000ppmの範囲と るのがより好ましい。

 本発明の蛍光体を製造する際、イリジウ やその他の金属の導入を円滑に行なうこと できる点で、衝撃付与時に、融剤を使用す のが好ましい。このような融剤としては、 化アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化カ ウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、 化亜鉛などを例示することができる。これ は、単独で使用しても、複数を混合して使 しても構わない。融剤の使用量としては、 に限定されるものではないが、蛍光体中へ 残存量、蛍光体粒径の成長制御を考慮して II-VI族化合物半導体100重量部に対して、0.1~1 0重量部が好ましく、0.5~5重量部がより好まし い。

 本発明の蛍光体を製造する際、銅、マン ン、銀、希土類元素などを、単独または複 混合してドーピングしてもよい。

 本発明の蛍光体は、蛍光体内部において リジウム元素が均質化されて含有されてい が、蛍光体内部におけるイリジウム元素含 量の、蛍光体表面に含まれるイリジウム元 含有量に対する変動比が±5%以内であるのが 好ましい。即ち、次の式を満たすことが好ま しい。

   -0.05≦[(蛍光体内部におけるIr含有量-蛍 体表面に含ま
   れるIr含有量)/(蛍光体表面に含まれるIr 有量)]≦0.05
 本発明において、衝撃付与後に得られた衝 付与物を洗浄する。洗浄によって、ドーピ グされなかったイリジウム塩やその他の金 塩、さらには、添加した、余分の融剤を除 する。洗浄は、中性水や酸性水を使用する とができる。酸性分としては、特に限定さ るものではなく、塩酸、硫酸、硝酸、リン などの鉱酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸な の有機酸を使用することができる。これら 、単独で使用することもできるし、複数を 合して使用することもできる。

 II-VI族化合物半導体が、高濃度の酸性物 接触すると分解する場合があるので、酸性 を使用する場合、通常0.1~20重量%の水溶液を 用することが好ましく、より好ましくは1~10 重量%の水溶液を使用する。更に、II-VI族化合 物半導体の分解、表面へのイオン残留性を考 慮して、酢酸の使用が好ましい。洗浄したII- VI族化合物半導体は、真空、熱風などの方法 乾燥され、所望の蛍光体を得ることができ 。

 II-VI族化合物半導体にイリジウム元素が ーピングされたことは量子効率を測定する とによって確認することができる。量子効 とは、入射光による励起によって放出され 光子の数と物質に吸収された入射光の光子 数との比であり、この数値が大きいほどド ピング効果が高いことを意味する。量子効 は分光蛍光光度計によって測定することが きる。

 本発明において特に好ましい蛍光体の製 方法は、II-VI族化合物半導体及びイリジウ 化合物を含む無機組成物を焼成する工程を むイリジウム含有蛍光体の製造方法であっ 、イリジウム化合物としてイリジウム錯塩 使用することを特徴とする製造方法である この製造方法について以下に詳しく説明す 。

 原料として使用するII-VI族化合物半導体 しては、特に制限されるものではなく、前 したとおりである。

 イリジウム化合物としてイリジウムの錯 が用いられる。塩化イリジウムなどのハロ ン化イリジウム塩など一般的に入手される リジウム塩を用いた場合、水やアルコール どの溶媒に溶解しにくく、大量の水を使用 なければならないことに加え、非常に凝集 やすいことから、II-VI族化合物半導体に均 に分散させることができない。そのため、 熱焼成時に、凝集し、加熱により熱還元さ て、II-VI族化合物半導体に導入することが難 しい。使用されるイリジウムの錯塩に制限は なく、イリジウムの価数にも特に制限はなく 、三価、四価のものを用いることができる。 例えば、ヘキサクロロイリジウム(III)酸アン ニウム、ヘキサクロロイリジウム(III)酸ナ リウム、ヘキサクロロイリジウム(III)酸カリ ウム、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモ ウム、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸ナトリ ム、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウム 、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸水素、ヘキ ブロモイリジウム(III)酸アンモニウム、ヘキ サブロモイリジウム(III)酸ナトリウム、ヘキ ブロモイリジウム(III)酸カリウム、ヘキサ ロモイリジウム(IV)酸アンモニウム、ヘキサ ロモイリジウム(IV)酸ナトリウム、ヘキサブ ロモイリジウム(IV)酸カリウム、ヘキサブロ イリジウム(IV)酸水素、ヘキサヨードイリジ ム(III)酸アンモニウム、ヘキサヨードイリ ウム(III)酸ナトリウム、ヘキサヨードイリジ ウム(III)酸カリウム、ヘキサヨードイリジウ (IV)酸アンモニウム、ヘキサヨードイリジウ ム(IV)酸ナトリウム、ヘキサヨードイリジウ (IV)酸カリウム、ヘキサヨードイリジウム(IV) 酸水素、ヘキサアンミンイリジウム(III)塩化 、ヘキサシアノイリジウム(III)酸カリウム ペンタアンミンクロロイリジウム(III)塩化物 などが挙げられる。入手性、安全性や、得ら れる硫化イリジウムに金属不純物を残存させ ないことを考慮し、これらのアンモニウム塩 を用いることが好ましい。すなわち、ヘキサ クロロイリジウム(III)酸アンモニウム、ヘキ クロロイリジウム(IV)酸アンモニウムなどの ヘキサクロロイリジウム塩を使用することが 好ましい。

 これらのイリジウムの導入方法としても に限定されるものではなく、一般的に、II-V I族化合物半導体と固体混合して、加熱焼成 る方法、または、II-VI族化合物半導体を水に 分散し、イリジウム錯塩の粉末或いは水に溶 解したイリジウム錯塩を加え、攪拌しながら 、水を蒸発させて無機組成物を得、その無機 組成物を加熱焼成する方法、更には、II-VI族 合物半導体を生成するときにイリジウム錯 を共存させて生成させ、得られた組成物を 熱焼成する方法、などが用いられる。イリ ウム錯塩の凝集を抑制し、II-VI族化合物半 体に定着させるには、イリジウム錯塩を溶 した状態で定着させる方法の使用が好まし 。

 II-VI族化合物半導体を生成する方法とし は、II族金属塩、VI族化合物及びイリジウム 塩を水性媒質中で混合すればよく、特に限 されるものではないが、例えば、II族金属 を含む水溶液及びVI族化合物を含む水性液の 少なくとも一方にイリジウム錯塩を存在させ 、これらII族金属塩を含む水溶液及びVI族化 物を含む水性液を混合する方法が挙げられ 。水性媒質としては、水の他、例えば、メ ノール、エタノール、エチレングリコール どのアルコール類、アセトンなどのケトン 、ジオキサン、テトラヒドロフランなどの ーテル類、ジメチルスルホキシド類、スル ラン類、ジメチルホルムアミドなどのアミ 類などの有機化合物を、溶解性を保持し水 濃度で50重量%を超えない範囲で含むもので ってもよい。イリジウム錯塩は、II族金属塩 、VI族化合物及びイリジウム錯塩が最終的に 性媒質中で混合されるのであれば、II族金 塩を含む水溶液またはVI族化合物を含む水性 液の少なくとも一方に存在させることでもよ い。VI族化合物として金属硫化物などの無機 合物を使用する場合はイリジウム錯塩をII 金属塩を含む水溶液に存在させるのが好ま く、VI族化合物としてチオカルボニル化合物 などの有機化合物を使用する場合はイリジウ ム錯塩をVI族化合物を含む水性液に存在させ のが好ましい。

 使用するVI族化合物の量としては、II族元 素量に対して、0.5~5モル倍、未反応II族金属 残留は、用途を限定する為、通常、1.0~4モル 倍、より好ましくは1.1~2モル倍の範囲で使用 る。II-VI族化合物半導体を生成させる温度 しては、0℃~200℃の範囲で実施することがで きるが、特殊な反応器が不要であることや、 安全性、操作性の観点から、0℃~120℃の範囲 実施することが好ましく、より好ましくは1 0℃~90℃の範囲で実施する。II族金属塩として は、カルシウム、マグネシウム、バリウム、 ストロンチウム、亜鉛、カドミウムなどの塩 が挙げられる。反応速度、反応後の安定性を 考慮して、亜鉛、カドミウムの使用が好まし い。使用される塩の種類としては、特に限定 されるものではないが、塩酸塩、硝酸塩、硫 酸塩などの鉱酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩など の有機酸塩、アセチルアセトネートなどの有 機金属錯体などを挙げることができる。入手 性、水への溶解性、安定性を考慮して、塩酸 塩、硝酸塩、酢酸塩の使用が好ましい。VI族 合物としては、反応の安定性、VI族化合物 安定性を考慮して、硫化ナトリウム、硫化 リウムなどのアルカリ金属硫化物、チオア トアミド、チオ尿素などを使用することが きる。これらは単独で使用しても複数を混 して使用しても構わない。

 イリジウム錯塩をII-VI族化合物半導体に 着させるときの水の使用量は特に限定され ものではないが、通常、分散性を考慮して II-VI族化合物半導体のスラリー濃度として、 0.1~50重量%、より好ましくは、1~30重量%の範囲 で定着を行うことが好ましい。

 スラリーから水を除去する方法としては 特に限定されるものではないが、デカンテ ションなどの方法を用いると、溶液中に溶 しているイリジウム錯塩をロスするため好 しくない。通常、スラリーから水を、減圧 たは加熱により留去する方法を使用する。

 II-VI族化合物半導体に導入されるイリジ ムの量としては、特に限定されるものでは いが、多すぎる導入は、その導入量に対し 経済的ではなく、また、濃度消光を引き起 すため好ましくなく、低すぎる濃度は、高 蛍光効率を引き出すに十分な発光中心を持 ないため好ましくない。したがって、通常 II-VI族化合物半導体に対し、5~5000ppmの範囲、 より好ましくは、10~1000ppmの範囲で導入する とが好ましい。

 イリジウム含有無機組成物を焼成する温 としては、II-VI族化合物半導体の結晶形が 化する温度以上、昇華する温度以下で実施 る。即ち、500℃以上、1250℃以下、好ましく 、550℃以上、1000℃以下、より好ましくは、 600℃以上、800℃以下の温度で実施する。

 焼成温度までの昇温速度は特に限定され ものではないが、通常、2.0℃/分以上40.0℃/ 以下の速度で昇温する。早すぎる温度は、 体やII-VI族化合物半導体を入れる容器を破 するため好ましくなく、遅すぎる速度では 生産効率が著しく低下するため好ましくな 。このような観点から、2.5℃/分以上、30.0℃ /分以下の速度で実施することが好ましい。

 焼成をおこなう雰囲気は特に限定される のではなく、空気下、不活性ガス雰囲気下 還元性ガス雰囲気下何れのガス雰囲気の下 実施しても構わない。

 焼成時に結晶化の促進や粒径を大きくす ために融剤を使用することができる。使用 きる融剤としては、前述したように、塩化 トリウム、塩化カリウムなどのアルカリ金 塩、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、 化バリウムなどのアルカリ土類塩、塩化ア モニウム、塩化亜鉛などを使用することが き、これらの融剤は単独で使用しても、複 を混合して使用しても構わない。使用する としては、特に限定されるものではなく、I I-VI族化合物半導体に対して、0.1~50重量%、操 性、経済性を考慮して、0.5~10重量%を使用す ることが好ましい。

 前述したように、他の金属を同時にドー することもできる。同時にドープする方法 しては、特に制限されるものではなく、イ ジウム錯塩と同時に水に溶解して混合し、 成することでドープすることもできるし、 リジウム錯塩を混合した後に、塩を固体混 し、焼成することでドープすることも可能 ある。ドープする元素としては、銀、銅、 ンガンなどの遷移金属の他に、セリウム、 ーロピウムなどの希土類元素やガリウムな の金属元素をドープすることもできる。こ らは、塩化物、臭化物などのハロゲン化物 硫酸、りん酸、硝酸などの鉱酸塩、酢酸、 ロピオン酸などの有機酸塩として混合する とができ、単独または複数を混合して使用 ても構わない。

 II-VI族化合物半導体に導入される他の元 の量としては、特に限定されるものではな が、多すぎる導入は、その導入量に対し、 済的ではなく、また、濃度消光を引き起こ ため好ましくなく、低すぎる濃度は、高い 光効率を引き出すに十分な発光中心を持た いため好ましくない。したがって、通常、II -VI族化合物半導体に対し、5~5000ppmの範囲、よ り好ましくは、10~1000ppmの範囲で導入するこ が好ましい。

 焼成時に欠落するVI族元素を補うためそ VI族元素単体を添加することができることは 前述したとおりであり、例えば、硫黄分を補 うため硫黄を添加することができる。

 本発明において、焼成終了後、焼成物を 浄する。洗浄によって、導入されなかった リジウム塩、さらには、添加した、余分の 剤を除去する。洗浄は、中性水や酸性水を 用することが出来る。酸性分としては、特 限定されるものではなく、塩酸、硫酸、硝 、リン酸などの鉱酸、酢酸、プロピオン酸 酪酸などの有機酸を使用することができる これらは、単独で使用することも出来るし 複数を混合して使用することもできる。II-V I族化合物半導体が、高濃度の酸性物と接触 ると分解する場合があるので、酸性水を使 する場合、通常0.1~20重量%の水溶液を使用す ことが好ましく、より好ましくは1~10重量% 水溶液を使用する。更に、II-VI族化合物半導 体の分解、表面へのイオン残留性を考慮して 、酢酸の使用が好ましい。

 本発明では、焼成した後、洗浄したII-VI 化合物半導体を真空、熱風などの方法で乾 し、所望の蛍光体を得ることが出来る。

 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に 明するが、本発明はこれら例に限定される のではない。

 実施例1
 堺化学株式会社製硫化亜鉛(RAK-LC)50g、三塩 イリジウム0.25g、硫黄0.5g、硫酸銅(II)5水和物 0.22g、塩化マグネシウム6水和物3.21g、塩化ナ リウム1.00gをボールミルにて1時間攪拌混合 た。得られた混合物から1gを採取し、理研 機株式会社製油圧成型機(RIKEN POWER P-1B-041) 用い、1kg/cm 2 の圧力下で、直径20mm、厚さ1mmのタブレット 成型した。

 タブレットを鉄製ターゲットカプセルに 入し、ターゲットカプセルを株式会社ジー エム・エンジニアリング製の衝撃波発生装 TYPE20に装着した。厚さ2mm、直径40mmの鉄製衝 突面を備えた全長30mm、全体重量22gのABS製飛 体を真空下530m/秒の速度でターゲットカプセ ルに衝突させた。衝突時の衝撃圧力は11GPaで った。ターゲットカプセルにモーメンタム ラップ(SUS304製)を設置し、発生した熱を速 かに放熱することによって急冷を行った。 ーゲットカプセルを回収し、蛍光体である 化亜鉛混合物1gを回収した。回収物をイオン 交換水500mlで洗浄、乾燥し、蛍光体乾燥物0.9g を回収した。

 ESCA分析により、蛍光体内部におけるイリ ジウムの粒子内分析を行なった。ESCAでエッ ングした蛍光体粒子の大きさは約20μmであり 、エッチング速度は50Å/秒であった。粒子表 面(エッチング時間0分に相当)のイリジウム含 有量、及びエッチング時間5分間(エッチング さ1.5μmに相当)及び10分間(エッチング深さ3μ mに相当)でエッチングを行った際にイリジウ 含有量を測定した。ESCA分析結果を表1に示 。蛍光体内部におけるイリジウム元素含有 の、蛍光体表面に含まれるイリジウム元素 有量に対する変動比が±5%以内であった。ま 、紫外線照射による蛍光スペクトルの測定 果を図1に、量子効率を表2に示す。

 比較例1
 実施例1で得た混合物から10gを取り出して坩 堝に入れ、窒素雰囲気下、700℃で6時間焼成 た。室温まで8時間かけて冷却した後、イオ 交換水1800mlで洗浄、乾燥し、蛍光体乾燥物9 .2gを回収した。

 ESCA分析により、蛍光体内部におけるイリ ジウムの粒子内分析を行なった。ESCAでエッ ングした蛍光体粒子の大きさは約20μmであり 、エッチング速度は50Å/秒であった。粒子表 面(エッチング時間0分に相当)のイリジウム含 有量、及びエッチング時間5分間(エッチング さ1.5μmに相当)及び10分間(エッチング深さ3μ mに相当)でエッチングを行った際にイリジウ 含有量を測定した。ESCA分析結果を表1に示 。紫外線照射による蛍光スペクトルの測定 果を図2に、量子効率を表2に示す。

 比較例2
 実施例1において、三塩化イリジウムを混合 しなかった以外は、実施例1と同様に行い、 光体乾燥物9.0gを得た。紫外線照射による蛍 スペクトルの測定結果を図3に、量子効率を 表2に示す。

 実施例2
 三塩化イリジウムの使用量を0.25gから0.6gに えた以外は実施例1と同様にして蛍光体を製 造し、ESCA分析を行った。

 ESCAでエッチングした蛍光体粒子の大きさ は約20μmであり、エッチング速度は50Å/秒で った。粒子表面(エッチング時間0分に相当) イリジウム含有量、及びエッチング時間5分 間(エッチング深さ1.5μmに相当)及び10分間(エ チング深さ3μmに相当)でエッチングを行っ 際にイリジウム含有量を測定した。結果を 1に示す。また、紫外線照射による蛍光スペ トルの測定結果を図4に、量子効率を表2に す。

 なお、分光蛍光光度計の測定条件は以下 とおりであった。

 測定装置:日本分光株式会社製 FP-6500
 励起波長:350nm
 励起バンド幅:5nm
 ソフトウェア:Spectra Manager for Windows 95/NT  Ver1.00.00 2005 日本分光株式会社製
 実施例3
 200mlナス型フラスコに硫化亜鉛20gをイオン 換水100gに分散させ、ヘキサクロロイリジウ (IV)酸アンモニウム0.023g(Irとして硫化亜鉛に 対して500ppm)を溶解した。1時間攪拌した後、 ス型フラスコを回転型エバポレータに装着 、2000Pa、80℃にて減圧で水を留去した。そ 後、更に、130Paまで減圧し、更に乾燥を1時 継続した。得られた固体に、塩化ナトリウ 3.0g、塩化カリウム3.0g、硫黄6gを乳鉢にとり 攪拌混合し、容積60mlの坩堝に入れた。焼成 炉を窒素置換した後、坩堝を入れ、再度窒素 置換した。焼成炉を炉内温度700℃まで、毎時 200℃で昇温、設定温度到達後、6時間内温を 持した後、8時間かけて、室温まで冷却した 得られた混合物を、5%酢酸水溶液100gで洗浄 イオン交換水200gで3回洗浄し、120℃にて真 乾燥し、乾燥品18.84gを得た。

 実施例1と同様にして、紫外線照射による 蛍光スペクトルを測定した結果を図5に、実 例1と同様にしてESCA分析を行った結果を表4 示す。

 イリジウムのみを使用した場合でも蛍光 示すが、他の実施例の結果からわかるよう マンガンなどの発光中心をドーピングする とにより、さらに良好な蛍光体とすること できる。

 2種類の方法でICP発光分析用サンプルを作 り、上記で得られた乾燥品のICP分析を行った 。

 方法1 試料100mgを白金坩堝に入れ、硫酸お び硫酸水素カリウムを加えて溶融し、2M硫酸 で1Lに希釈してサンプルを調製した
 方法2 試料100mgを2N塩酸に溶解し、不溶物を メンブランフィルターで濾過した後、イオン 交換水で1Lに希釈してサンプルを調製した。

 各方法のIr分析結果を表3に示す。

 比較例3
 ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウム 0.023gに代え、テトラクロロイリジウム0.017gを 使用した以外は実施例3と同様に行った。

 実施例3と同様にして2種類の方法でICP発 分析用サンプルを作り、ICP分析を行った。 果を表3に示す。

 実施例1と同様にしてESCA分析を行った結 を表4に示す。

 実施例4
 硝酸亜鉛297.6g、硝酸マンガン3gをイオン交 水2Lに溶解し、A液を調製した。ヘキサクロ イリジウム(IV)酸アンモニウム0.032gと硫化ナ リウム288.6gをイオン交換水2Lに溶解し、B液 調製した。B液を調製後1時間静置してから 用した。A液及びB液を定量ポンプを用いて、 各々毎秒5mLで送液し、スタティックミキサー (ノリタケ製T4-15 R-4PT)にて攪拌、更に塩ビ製 ューブに送液、滞留時間3分後、連続的に遠 心分離機に送液し、生成した固体を分取した 。

 得られた固体20gに、塩化ナトリウム3.0g、 塩化カリウム3.0g、硫黄6gを乳鉢にとり、攪拌 混合し、容積60mLの坩堝に入れた。焼成炉を 素置換した後、坩堝を入れ、再度窒素置換 た。焼成炉を炉内温度700℃まで毎時200℃で 温し、設定温度到達後、6時間内温を保持し 後、8時間かけて室温まで冷却した。得られ た混合物を5%酢酸水溶液100gで洗浄、イオン交 換水200gで3回洗浄し、120℃にて真空乾燥し、 燥品19.10gを得た。

 実施例3と同様にして2種類の方法でICP発 分析用サンプルを作り、ICP分析を行った。 果を表3に示す。

 実施例1と同様にして、紫外線照射による 蛍光スペクトルを測定した結果を図6に、ESCA 析を行った結果を表4に、量子効率を表5に す。

 比較例4
 実施例2においてヘキサクロロイリジウム(IV )酸アンモニウム0.032gに代え、テトラクロロ リジウム0.024gを使用した以外は実施例4と同 に行い、乾燥品18.66gを得た。

 実施例3と同様にして2種類の方法でICP発 分析用サンプルを作り、ICP分析を行った。 果を表3に示す。

 実施例1と同様にして、紫外線照射による 蛍光スペクトルを測定した結果を図7に、ESCA 析を行った結果を表4に、量子効率を表5に す。

 実施例5
 実施例3においてヘキサクロロイリジウム(IV )酸アンモニウム0.023gに代え、ヘキサクロロ リジウム(III)酸アンモニウム0.023gを使用した 以外は実施例3と同様に行い、乾燥品18.32gを た。

 実施例3と同様にして2種類の方法でICP発 分析用サンプルを作り、ICP分析を行った。 果を表3に示す。

 実施例1と同様にしてESCA分析を行った結 を表4に示す。

 実施例6
 実施例3においてヘキサクロロイリジウム(IV )酸アンモニウム0.023gに代え、ヘキサブロモ リジウム(IV)酸アンモニウム0.039gを使用した 外は実施例1と同様に行い、乾燥品18.51gを得 た。

 実施例3と同様にして2種類の方法でICP発 分析用サンプルを作り、ICP分析を行った。 果を表3に示す。

 実施例1と同様にしてESCA分析を行った結 を表4に示す。

 比較例5
 実施例6においてヘキサブロモイリジウム(IV )酸アンモニウム0.039gに代え、テトラブロモ リジウム(IV)0.028gを使用した以外は実施例6と 同様に行い、乾燥品18.87gを得た。

 実施例3と同様にして2種類の方法でICP発 分析用サンプルを作り、ICP分析を行った。 果を表3に示す。

 実施例1と同様にしてESCA分析を行った結 を表4に示す。

 実施例7
 攪拌器、還流管、温度計を装着した2L三つ フラスコに、硝酸亜鉛6水和物223.2g、塩化銅( II)258mg、ヘキサクロロイリジウム(III)酸アン ニウム130.55mgを取り、水750mL、硝酸1.5gを添加 し溶解した。ここにチオアセトアミド84.5gを 加し、85℃まで昇温、そのまま3時間加熱攪 した。室温まで冷却し、上層をデカンテー ョンで除きながら、イオン交換水で洗浄し 洗浄液のpHが6になったところで洗浄を終了 、硫化亜鉛を得た。これを150℃にて12時間 風乾燥し、60.7gの固体を得た。

 得られた固体20gに、塩化ナトリウム3.0g、 塩化カリウム3.0g、硫黄6gを乳鉢に取り、攪拌 混合し、容積60mLの坩堝に入れた。焼成炉を 素乾燥した後、坩堝を入れ、再度窒素置換 た。焼成炉を炉内温度700℃まで毎時200℃で 温し、設定温度到達後、6時間内温を保持し 後、8時間かけて室温まで冷却した。得られ た混合物を5%酢酸水溶液100gで洗浄、イオン交 換水200gで3回洗浄し、120℃にて真空乾燥し、 燥品19.30gを得た。

 実施例1と同様にして、紫外線照射による 蛍光スペクトルを測定した結果を図8に、ESCA 析を行った結果を表4に、量子効率を表5に す。

 実施例3と同様にして2種類の方法でICP発 分析用サンプルを作り、ICP分析を行った。 果を表3に示す。

 イリジウム金属は塩酸に溶解しないため 塩酸法(上記方法2)でICP測定を実施すると、 オンとして蛍光体中に導入されていないIr 検出されない。実施例3及び比較例3で得られ た蛍光体中のイリジウム濃度を比較すると、 実施例3では、方法1及び方法2の何れの方法で ICP分析を行ってもほぼ同じ程度のイリジウム が検出されたので、蛍光体中にイリジウム金 属が含まれていないことがわかる。一方、比 較例1では方法1のイリジウム濃度に比して方 2のイリジウム濃度が著しく低いので、発光 特性に寄与しないイリジウム金属が蛍光体中 に多量に含まれていることがわかる。

 実施例4~7及び比較例4~5においても、実施 3及び比較例3と同様な分析結果が得られた

 実施例8
 攪拌器、温度計、還流管を装着した2Lセパ ブルフラスコに硝酸亜鉛6水和物360.0g、硫酸 グネシウム7.20g、0.1M硝酸銀水溶液57ml、硝酸 ガリウム3.66g、六塩化イリジウム酸アンモニ ム195.86mgをとり、イオン交換水1200gに溶解し た。ここに硝酸1.0gを添加し、pHを約2程度に 整し、攪拌しながら90℃まで昇温した。

 所定の温度に到達したところで、チオア トアミド133.6gを固体で添加した。添加して2 時間攪拌した後、30℃に冷却して反応を停止 た。冷却中、窒素を流気し、系内の硫化水 を排出した。得られた反応液からデカンテ ションで反応液を除き、更にイオン交換水 用いて固体洗浄し、洗浄液のpHが5以上にな まで洗浄を行った。得られた固体を120℃、1 2時間熱風乾燥して、固体92.9gを得た。

 得られた固体20gに、塩化ナトリウム3.0g、 塩化カリウム3.0g、硫黄6gを乳鉢にとり、攪拌 混合して坩堝に入れた。焼成炉を窒素置換し 、700℃まで、200℃/時で昇温6時間保持、室温 で冷却した。得られた固体を5%酢酸水溶液10 0gで洗浄、イオン交換水200gで3回洗浄し、120 にて真空乾燥し、乾燥品19.31gを得た。実施 3と同様にして紫外線照射による蛍光スペク ルを測定した結果を図9に、ESCA分析を行っ 結果を表4に、量子効率を表5に示す。また、 ICP発光分析サンプルを作り、ICP分析を行った 結果、方法1では482ppm、方法2では489ppmであっ 。

 実施例9~12
 表6に示すイリジウム錯塩と量を使用する以 外は実施例3と同様に実施した。結果を表6に す。

 実施例13
 三塩化イリジウム0.25gに代えて、四塩化イ ジウム0.28gを使用する以外は実施例1と同様 して蛍光体を得た。実施例1と同様にして測 した蛍光体内部のイリジウムの分析結果、 子効率、蛍光体中のイリジウムの濃度、及 蛍光スペクトルを表7及び図10に示す。

 参考例
 実施例1と同様にして得た混合物3gに、ペン リット火薬30gを混合、混練した後、円筒状 成型した。成型物の中心に、銅製雷管を装 した後、ポリエチレン袋に入れ、内部を銅 でコーティングした50L耐圧容器に、雷管を 着した混合物を入れて密封し、内部を1Torr で減圧、窒素ガスを導入する操作を3回繰り し、系内を窒素置換した。更に、1Torrまで 圧して、反応系を密封した。

 耐圧容器を爆破試験用ドーム内に設置し 発破を行った。発破終了後、系内に窒素導 した後、開蓋し、内部に水1Lを投入して、 破物を洗浄回収した。遠心分離機により、 浄物から、炭化物と硫化亜鉛を分離し、目 の爆破物を0.6g回収した。

 回収物をICP分析したところ、方法1では291 ppm、787ppm、119ppm、方法2では199ppm、512ppm、66ppm であり、イリジウム化合物の導入は確認され たが、粒子間の分散の均一性は認められなか った。

 本発明により、イリジウムが蛍光体表面 ら内部まで均質に分散している蛍光体とそ 製造方法を提供することができる。本発明 蛍光体は、イリジウムが蛍光体粒子表面か 内部まで均質に分散しているため光変換効 に優れており、光源用途、ディスプレイ用 などに好適である。