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Title:
ITO POWDER, METHOD FOR PRODUCING THE SAME, COATING MATERIAL FOR TRANSPARENT CONDUCTIVE MEMBER, AND TRANSPARENT CONDUCTIVE FILM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/044674
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed are ITO particles which are small in variations of particle size and used for an ITO coating material which enables to form a transparent conductive film having high transparency and low haze value. Also disclosed are an ITO coating material containing such ITO particles, and a transparent conductive film containing such ITO particles. Further disclosed is an ITO powder which is characterized in that not less than 90% of ITO particles constituting the ITO powder have a primary particle diameter of not more than 20 nm.

Inventors:
NAGATOMI, Akira (C/O DOWA ELECTRONICS MATERIALS CO, LTD. 14-1 Sotokanda 4-chome, Chiyoda-k, Tokyo 21, 1010021, JP)
永富 晶 (〒21 東京都千代田区外神田四丁目14番1号 DOWAエレクトロニクス株式会社内 Tokyo, 1010021, JP)
Application Number:
JP2008/067441
Publication Date:
April 09, 2009
Filing Date:
September 26, 2008
Export Citation:
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Assignee:
DOWA ELECTRONICS MATERIALS CO., LTD. (14-1, Sotokanda 4-chome Chiyoda-k, Tokyo 21, 1010021, JP)
DOWAエレクトロニクス株式会社 (〒21 東京都千代田区外神田四丁目14番1号 Tokyo, 1010021, JP)
NAGATOMI, Akira (C/O DOWA ELECTRONICS MATERIALS CO, LTD. 14-1 Sotokanda 4-chome, Chiyoda-k, Tokyo 21, 1010021, JP)
International Classes:
C01G19/00; H01B1/20; H01B5/00; H01B13/00
Attorney, Agent or Firm:
ANIYA, Setuo et al. (21 TOWA BLDG. 3F, 4-6-1 Iidabashi, Chiyoda-k, Tokyo 72, 1020072, JP)
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Claims:
 ITO粉体を構成するITO粒子の90%以上が、1次粒子径20nm以下のITO粒子であることを特徴とするITO粉体。
 ITO粉体の比表面積が、50m 2 /g以上であることを特徴とする請求項1に記載のITO粉体。
 X線回折から得られる結晶子径が20nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のITO粉体。
 インジウムを含む塩とスズを含む塩とを有機溶媒中に溶解し、当該有機溶媒を、前記インジウムを含む塩およびスズを含む塩の分解温度以上、250℃以下で加熱して、当該インジウムを含む塩とスズを含む塩とを加熱分解し、インジウムとスズとを含む前駆体を作製する第1の工程と、
 前記インジウムとスズとを含む前駆体を、200℃以上350℃以下で加熱した有機溶媒中で加熱処理し、ITO粒子を生成させる第2の工程とを、有することを特徴とするITO粉体の製造方法。
 前記塩は、硝酸塩であることを特徴とする請求項4に記載のITO粉体の製造方法。
 前記第2の工程に用いる有機溶媒は、200℃以上の沸点を有する有機溶媒であることを特徴とする請求項4に記載のITO粉体の製造方法。
 前記第1または第2の工程に用いる有機溶媒は、分子一個あたりにOH基を一個以上有する有機溶媒であることを特徴とする請求項4に記載のITO粉体の製造方法。
 前記第1または第2の工程に用いる有機溶媒は、ポリオールであることを特徴とする請求項4に記載のITO粉体の製造方法。
 前記第1の工程に用いる有機溶媒は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、の中から一種もしくは2種以上選ばれる少なくとも一つ以上の溶媒であることを特徴とする請求項4に記載のITO粉体の製造方法。
 前記第2の工程に用いる有機溶媒は、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、の中から一種もしくは2種以上選ばれる少なくとも一つ以上の溶媒であることを特徴とする請求項4に記載のITO粉体の製造方法。
 請求項1に記載のITO粉体を含むことを特徴とする透明導電材用塗料。
 透明導電材用塗料を200℃以下で乾燥したとき生成するITO粉体の比表面積が50m 2 /g以上であることを特徴とする請求項11に記載の透明導電材用塗料。
 請求項11に記載の透明導電膜塗料を用いて製造されることを特徴とする透明導電膜。
Description:
ITO粉体およびその製造方法、透 導電材用塗料、並びに透明導電膜

 本発明は、ITO粉体およびその製造方法、 該ITO粉体を含む透明導電材用塗料、並びに 当該塗料を用いて成膜される透明導電膜に する。

 Snを含有するIn酸化物、すなわちITO(以下、 スズ含有酸化インジウム」と記載する場合 ある。)を含む膜は、可視光に対する高い透 性と、導電性とを示すことから、各種表示 バイスや太陽電池などの透明導電膜として いられている。このITOを含む透明導電膜(以 下、ITO膜と記載する場合もある。)の成膜方 としては、スパッタリング法等の物理成膜 、粒子分散液または有機化合物を塗布する 布法が知られている。
 塗布法による塗膜は、スパッタリング法な の物理的方法に比べて導電性が多少低いも の、真空装置などの高価な装置を用いるこ なく大面積や複雑形状の成膜が可能であり 低コストになる利点がある。更に、この塗 法の中でも、粒子分散液による方法は、塗 膜を熱分解させる必要がある有機化合物塗 法に比べ、比較的低温プロセスで成膜でき 良好な導電性も得られることから、ブラウ 管の電磁波シールド膜として広く用いられ おり、LCDやELなどの表示デバイスへの応用 検討されている。

 従来、ITO膜の形成に用いられるITO粒子の 造方法としては、塩化インジウム水溶液、 化スズ水溶液などのインジウムイオン、お び、スズイオンを含む水溶液中に、アンモ ア、苛性ソーダなどのアルカリを加えて中 ・沈殿させてスズを含有するインジウム水 化物を生成させ、大気雰囲気または還元性 囲気で500℃以上の高温で加熱処理(焼成)し 結晶化させる方法が提案されている。

 ITO粉末の製造方法として、有機物を使用 る製法も提案されている。特許文献1では、 有機溶媒にインジウム塩とスズ塩とを溶解し たした後、ここへアルカリ水溶液を添加して インジウム水酸化物とスズ水酸化物を生成さ せ、得られたインジウム水酸化物とスズ水酸 化物の混合物を乾燥後、加熱処理することが 提案されている。

 また、本出願人は、水溶液中で作製した水 化インジウムを200℃から350℃の有機溶媒中 加熱することによって、スズ含有水酸化イ ジウムが有機溶媒中に溶解し、さらに、析 することによって超微粒子が生成し、当該 微粒子の生成により、ITO粒子の生成温度の 温化と良好な結晶性とを両立させることを 案している(特許文献2参照)。

特開平3-54114号公報

特願2006-101208号

 従来のITO粉体の製造方法では、インジウ 水酸化物およびスズ水酸化物のコロイド粒 を含有するゾルを乾燥した後、当該乾燥物 加熱処理によって焼結する。しかし、得ら た焼結物の粉砕後におけるITO粒子の平均粒 は0.2~0.4μm(すなわち200nm~400nm)と非常に粗い このような粗大ITO粒子の塗料化には、ITO粒 の分散性をよくするために、ビーズミルで 分散工程が行われるが、それでも微細で分 性の良いITO粒子を得るのは困難である。こ 為、当該粗いITO粒子を含むITO塗料によりITO 形成を行った場合は、ITO粒子の分散性及び 明性が必ずしも十分ではなかった。さらに インジウム系水酸化物を高温で焼成する場 には、ITO粒子は凝集し、場合によっては粒 同士が強く結合して解砕できない程度に凝 し、粗大化してしまう問題があった。だか といって、凝集を抑制するために焼成温度 低下させると、今度は、結晶化が不十分と り、ITO膜形成後に十分な導電性が得られな 。

 ここで、特許文献1においては、インジウ ム水酸化物とスズ水酸化物とを有機溶媒にて 混合することにより、1次粒子の凝集を低減 せるとしている。しかし、その後550℃まで 熱処理している。そして、比較的高温領域 ある550℃においては、ITO粒子同士が焼結し 大化してしまう。

 一方、本出願人が提案した特許文献2にお いては、インジウム系水酸化物を有機溶媒に 分散させることにより、240℃以上350℃以下の 溶媒中で熱処理を行い、ITO粒子間の凝集・焼 結がない微細なITO粒子および塗料を合成して いる。この製造法で作製されたITO粒子はシン グルナノレベルの非常に小さいものが得られ るが、最大50nm近い粒子も混在するなど、非 に大きな粒子も同時に生成し、ITO粒子の粒 サイズの分布が広くバラツキがあった。

 ITO粒子をガラスまたはフィルム基板上に 明導電膜として形成させた際、透明導電膜 膜厚が200nm以上で、ITO粒子サイズに対して4~ 5倍ほどに厚い場合は、上記のような50nmに近 粗大なITO粒子が存在しても、膜厚に対して 響が小さい。しかし、膜厚200nm以下の非常 薄い膜を形成させる場合になると、50nm程度 粗大なITO粒子の存在は塗膜厚みのバラツキ 生じ、ITO粒子の粒度分布の広さは塗膜表面 粗さの原因となり、塗膜表面の平滑性を損 う。そして、塗膜表面の平滑性を損なうと 光の散乱が生じヘイズが悪化する。

 さらに、塗布方式としてインクジェット どを採用する場合は、ITO粒子が、非常に小 な直径のノズル配管を通過する場合もある この為、塗料内に含まれる大きなITO粒子が ズルの内に引っかかりヘッド部を詰まらせ 原因となるため、粗大なITO粒子は可能な限 含まない方が好ましい。

 また、成膜後の透明導電膜において光の 乱を抑えるためには、ITO粒子サイズとして 微細な方が好ましい。ITO粒子を微細化する とにより、均質な透明導電膜が形成され易 、ヘイズ等の光学的特性が向上する効果が られるからである。

 本発明の目的は、上述の事情を考慮して されたものであり、粒子サイズのバラツキ 少なく、透明度が高く、ヘイズの値が小さ 透明導電膜を成膜することの出来るITO塗料 用いるITO粒子、当該ITO粒子を含むITO塗料、 びに当該ITO粒子を含む透明導電膜を提供す ことにある。

 本発明者らは、上述の課題を解決をすべ 研究を行った結果、有機溶媒中における湿 プロセスによりインジウムを含有した塩と スズを含有した塩とを加熱分解して、イン ウムとスズとを含有した前駆体を形成し、 らに当該前駆体を有機溶媒中で反応させて 粒子分散液としてITO粒子生成させる新規な 成に想到した。そして、これにより粒子サ ズのバラツキを低減させ、かつ一次粒子の 均径が20nm以下の非常に微細なITO粒子を得る ことを見出し、本発明を完成した。

 即ち、上述の課題を解決するための第1の構 成は、
 ITO粉体を構成するITO粒子の90%以上が、1次粒 子径20nm以下のITO粒子であることを特徴とす ITO粉体である。

 第2の構成は、
 ITO粉体の比表面積が、50m 2 /g以上であることを特徴とする第1の構成に記 載のITO粉体である。

 第3の構成は、
 X線回折から得られる結晶子径が20nm以下で ることを特徴とする第1または第2の構成に記 載のITO粉体である。

 第4の構成は、
 インジウムを含む塩とスズを含む塩とを有 溶媒中に溶解し、当該有機溶媒を、前記イ ジウムを含む塩およびスズを含む塩の分解 度以上、250℃以下で加熱して、当該インジ ムを含む塩とスズを含む塩とを加熱分解し インジウムとスズとを含む前駆体を作製す 第1の工程と、
 前記インジウムとスズとを含む前駆体を、2 00℃以上350℃以下で加熱した有機溶媒中で加 処理し、ITO粒子を生成させる第2の工程とを 、有することを特徴とするITO粉体の製造方法 である。

 第5の構成は、
 前記塩は、硝酸塩であることを特徴とする 4の構成に記載のITO粉体の製造方法である。

 第6の構成は、
 前記第2の工程に用いる有機溶媒は、200℃以 上の沸点を有する有機溶媒であることを特徴 とする第4または第5の構成に記載のITO粉体の 造方法である。

 第7の構成は、
 前記第1または第2の工程に用いる有機溶媒 、分子一個あたりにOH基を一個以上有する有 機溶媒であることを特徴とする第4から第6の 成に記載のITO粉体の製造方法である。

 第8の構成は、
 前記第1または第2の工程に用いる有機溶媒 、ポリオールであることを特徴とする第4か 第7の構成に記載のITO粉体の製造方法である 。

 第9の構成は、
 前記第1の工程に用いる有機溶媒は、エチレ ングリコール、ジエチレングリコール、トリ エチレングリコール、テトラエチレングリコ ール、ポリエチレングリコール、プロピレン グリコール、ジプロピレングリコール、トリ プロピレングリコール、の中から一種もしく は2種以上選ばれる少なくとも一つ以上の溶 であることを特徴とする第4から第8の構成に 記載のITO粉体の製造方法である。

 第10の構成は、
 前記第2の工程に用いる有機溶媒は、ジエチ レングリコール、トリエチレングリコール、 テトラエチレングリコール、ポリエチレング リコール、トリプロピレングリコール、の中 から一種もしくは2種以上選ばれる少なくと 一つ以上の溶媒であることを特徴とする第4 ら第9の構成に記載のITO粉体の製造方法であ る。

 第11の構成は、
 第1から第3の構成のいずれかに記載のITO粉 を含むことを特徴とする透明導電材用塗料 ある。

 第12の構成は、
 透明導電材用塗料を200℃以下で乾燥したと 生成するITO粉体の比表面積が50m 2 /g以上であることを特徴とする第11の構成に 載の透明導電材用塗料である。

 第13の構成は、
 第11または第12の構成に記載の透明導電膜塗 料を用いて製造されることを特徴とする透明 導電膜である。

 本発明に係るITO粒子は、粒径が小さい上 、粒子径のバラツキが少なく、ITO粒子間の 集・焼結がない。この為、当該ITO塗料によ 成膜された透明導電膜は、透明度が高く、 イズの値が小さく均一な塗膜面を形成でき 。

 以下、本発明を実施するための最良の形態 説明する。
 透明導電膜においては、その透明性が重要 特性である。膜が透明であるための条件と ては、入射光に対して反射が少なく、可視 での吸収がなく散乱が無いことが要求され 。散乱に関しては、散乱源となる粉体が1種 類の物質であるならば、当該粉体の粒子径と 対象光の波長とに依存し、ミー散乱、レイリ ー散乱の式により計算できる。

 ここで、ミー散乱は、粒子の大きさが波 に比べて無視できない場合の光の散乱をい 、粒子の大きさが、波長の1/10程度より大き い場合に問題となる。一方、波長に対する粒 子径が十分小さい場合は、レイリー散乱が支 配要因となる。本発明に係る粒子の場合は、 レイリー散乱の領域である。そこで、以下、 レイリー散乱について説明する。

 一般に、対象光の波長の2分の1に相当する 子径の粉体が、最も散乱が大きい。粉体の 子径が、この粒子径から外れ、さらに対象 の波長に比べて小さくなると、以下のレイ ー散乱式により、粒子径の6乗に比例して散 は急激に小さくなる。
      Ks=(4π 5 /3λ 4 )×d×[(M 2 -1)/(M 2 +2)]
      Ks:散乱係数、λ:波長、d:粒子径、M=n 0 /n 1
      n 0 :物質の屈折率、n 1 :媒体の屈折率
 ここで、可視域の波長が0.4~0.8μmであること より、粉体の粒子径を0.9μm以下にし、均一に 分散させることで、この粒子からなる粉体を 可視光に対して透明にすることができること が判る。

 本実施形態のITO粉体は、1次粒子径が20nm 下の粒子が個数割合で90%以上である。本発 者らは、ITO粒子が上述の構成を備えること より、当該ITO粒子を含む透明導電膜におい 、光学特性の1つであるヘイズの値が改善さ るとともに、全光線透過率も増加すること 見出した。尚、全光線透過率とは、物体(本 実施形態では当該ITO粒子を含む透明導電膜) 光を照射した際、当該物体に反射されるこ なく、当該物体を透過した光の割合のこと ある。

 本発明者らは、本実施形態のITO粉体が、 述の構成に加えて、さらに1次粒子径が15nm 下の個数割合が90%以上であると、さらにヘ ズの値を改善出来ることを見出した。

 本実施形態で作成したITO粒子を含むITO塗 は、ITO粒子の分散性が良好である。従来のI TO塗料においては、ITO粒子の分散性向上のた に分散剤が添加されている。しかし、本実 形態にかかるITO粉体を用いた場合は、ITO粒 が微粒子であって、且つ、粒子間の接触が く独立した粒子として存在するので、分散 を使用せずとも、均一でムラがなくヘイズ 値の低いITO塗膜を得ることができる。

(本実施形態に係るITO粒子の生成機構)
 本実施形態に係るITO粒子の生成機構につい 説明する。
 本実施形態に係るITO粒子は、インジウムを む無機塩と、スズを含む無機塩とを有機溶 中に溶解させ、当該有機溶媒を、前記イン ウムを含む塩およびスズを含む塩の分解温 以上、250℃以下の有機溶媒中で加熱分解し 、インジウムとスズとを含む前駆体を作製 る第1の工程と、第1の工程で得た前駆体を 200℃以上、350℃以下の有機溶媒中で加熱処 することでITO粒子を生成させる第2の工程を て、生成したITO粒子である。
 ここで、インジウムを含む塩およびスズを む塩の分解温度とは、金属元素と酸基とが 合しているこれらの塩を加熱したとき、両 の塩において金属元素と酸基とが分離する 度のことをいう。

 本出願人が特許文献2で提案した、有機溶 媒中で加熱処理を行うITO粒子の製造方法では 、まず、水溶液中でスズを含有するインジウ ム水酸化物を作製し、スズ含有インジウム水 酸化物を有機溶媒に分散させ、240℃以上350℃ 以下の有機溶媒中で熱処理を行い、ITO粒子お よび塗料を合成していた。この製造方法で得 られるITO粒子は、シングルナノレベルの微細 な粒子である。しかし、最大50nm近い粒子も 在するなど、非常に大きな粒子も同時に生 しており、ITO粒子の平均粒子径に対して粒 サイズの分布が広くバラツキがあった。

 これに対し、本実施形態に係るITO粒子の生 においては、インジウムとスズとを含む塩 直接有機溶媒中に溶解させ、当該有機溶媒 前記インジウムを含む塩およびスズを含む の分解温度以上、250℃以下の加熱により熱 解し、インジウムとスズとを含む前駆体を 機溶媒中に生成させる第1の工程を有する。
 この第1の工程を経ることによって、上述の 、水溶液中でスズ含有水酸化インジウム水酸 化物を作製し有機溶媒中に溶解・分散させる 方法や、有機溶媒中でインジウムを含む塩と スズを含む塩とをアルカリで中和させ、スズ 含有水酸化インジウムを分散させる方法、と 比較すると、有機溶媒中で直接インジウム塩 とスズ塩とを熱分解させて前駆体を作製する ことにより、より微細な前駆体を有機溶媒中 に均一に分散させることが可能である。
 この結果、有機溶媒中での加熱分解により 成する前駆体は非常に微細であり、X線回折 法による結晶相の同定を試みるも正確な同定 は出来ない。おそらく有機溶媒中有で得られ る前駆体は、ズズを含有するインジウム水酸 化物、インジウムオキシ水酸化物、または、 溶媒とインジウム有機化合物との単一体もし くは混合物と推定される。

 本実施形態に係るITO粒子の生成で使用でき 塩としては、加熱すると塩の分解が起こり 化物、オキシ水酸化物、水酸化物となる塩 好ましい。具体的に示すと、インジウム含 塩としては、インジウム成分原料として、 酸インジウム、硫酸インジウム、リン酸イ ジウム、塩化インジウム等の無機塩、酢酸 ンジウム、シュウ酸インジウム、酒石酸イ ジウム、インジウムアルコキシド等の有機 が挙げられ、これらは単一であってもよく 混合して使用しても良い。
 また、スズを含む塩としては、硝酸スズ、 酸スズ、リン酸スズ、塩化スズ等の無機塩 酢酸スズ、シュウ酸スズ、酒石酸スズ、ス メトキシド、スズエトキシド、スズプロポ シド、スズブトキシド等のスズアルコキシ などの有機塩が挙げられ、これらは、単一 あってもよく、混合して使用しても良い。
 インジウムやスズを含む塩として有機金属 でも良いが、有機金属塩は無機塩と比べる 高価である。また、一般的に有機塩は親水 が弱く、本実施形態に係る親水性の有機溶 中に溶解させた際、有機溶媒に対する溶解 が足りずに溶け残りができる、または2層に 分かれる、など、有機溶媒中に均一に塩が分 散しない場合がある。従って、安価に入手で き、親水性の強い無機塩が好ましい原料であ る。

 そして、前記インジウムを含む塩およびス を含む塩として、分解温度が250℃以下の原 を用いることが好ましい。これは、ITO粒子 生成温度が250℃付近のため、前記インジウ を含む塩およびスズを含む塩として、分解 度を250℃以下の原料を用いることで、イン ウムとスズとが前駆体を経由せず、塩の分 とともに直接ITOを生成することを、回避で るからである。
 このため、前記インジウムを含む塩および ズを含む塩の原料としては、硝酸インジウ 、硝酸スズ、酢酸インジウム、酢酸スズ、 ュウ酸インジウム、酒石酸インジウムが好 しく、もっとも好ましいのは硝酸インジウ 、硝酸スズである。これら原料の加熱分解 より溶媒中のpHが酸性側から中性側に変動 、他の溶媒中の金属イオンが同時に析出し スズ含有インジウム微細な前駆体の沈殿が 成する。

 原料となる塩は、結晶体の塩を直接有機 媒中に溶解しても良く、結晶体の塩を溶解 た水溶液を用いても良い。ただし、原料中 含まれる水分は少ない方が好ましい。その 由として、原料中の水分が多いと原料の熱 解時に有機溶媒中に含まれる水分に再溶解 析出し、均一で微細な前駆体の形成を妨げ おそれがあること、さらに高温加熱時に含 れる当該水分を蒸発させる量の熱量を加え ければならないため、余計なエネルギーを やすこととなるからである。

 次に、第1の工程で得たスズ含有インジウ ム前駆体を、有機溶媒中で200~350℃という低 で熱処理する第2の工程をとることにより、 ズ含有インジウム前駆体をITO粒子とする。 1の工程でズズ含有インジウム前駆体が非常 に微細でかつ均一に分散していることにより 、第2の工程において各々の粒子が微細なITO 子となり、非常に微細でかつ均一なサイズ 粒子が得られる。

 本実施形態に関する第1の工程においては 、沸点が100℃から350℃以下の有機溶媒を用い ればよい。原料として用いるインジウム塩と ズズ塩との分解温度が低ければ、低い沸点の 有機溶媒を選択すればよく、原料塩の分解温 度により適時選択すればよい。また、第2の 程においては、沸点が200℃以上の有機溶媒 用いればよい。これは、有機溶媒中の加熱 理でITO粒子の生成がなされるため、有機溶 の沸点が200℃以上であれば、当該有機溶媒 反応系外に揮発することを回避できるから ある。従って、本実施形態にて使用する有 溶媒は、その沸点が200℃以上、好ましくは23 0℃以上であればよい。

 ITO粒子の生成に要する製造は、当該生成 度が低温であるほど、その設備、電力費を 減できるため、製造コストが安価になるメ ットがある。ところが、一般的には、ITO粒 を低温生成させると、その結晶性が悪くな てしまうと考えられている。しかし、本実 形態に係るITO粒子の生成では、低温生成と 好な結晶性とを両立させることができた。 の理由は定かではないが、前駆体の段階で 微粒子を均一に分散が生成させることによ 、エネルギーの効率が上がり、ITO粒子の生 温度の低温化が実現できたのではないかと えられる。

 さらに、本実施形態に係るITO粒子の生成 使用できる有機溶媒は、1分子当たりに、少 なくともOH基を1個以上持つ溶媒が好ましい。 中でも多価アルコールが好ましく、さらに好 ましくは、エチレングリコール、ジエチレン グリコール、トリエチレングリコール、テト ラエチレングリコール、ポリエチレングリコ ール、1.2-プロピレングリコール、1.3-ブチレ グリコール、2.3-ブチレングリコール、ヘキ シレングリコール、ジプロピレングリコール 、トリプロピレングリコール、グリセリンが 挙げられる。しかし、これに限らず、その有 機溶媒の沸点が第1の工程においては、沸点 100℃から350℃以下、第2の工程では、200℃以 、さらに好ましくは230℃以上の、多価アル ールまたは、その誘導体であればよく、ま イオン性液体でもよい。これは、出発原料 なる塩の親水性が強いため、OH基を有する 、または、イオン性の有機溶媒であれば、 該粒子表面に吸着され易くなり、最終的なIT O粒子の分散性が良くなる為ではないかと考 られる。勿論、これらの有機溶媒は1種のみ はなく、2種以上を混合して用いても良い。 さらに好ましくは、50体積%以上の水を溶解出 来る、親水性の強い水溶性の有機溶媒を用い ればよい。

 上述したように、本実施形態に係るITO粒子 生成に用いる有機溶媒は、分子一個あたり OH基を一個以上持つものであることが好ま いが、当該有機溶媒が、分子一個あたりにOH 基を一個以上持つことで、異なる効果も発揮 する。それは、当該有機溶媒中に存在するOH がスズ含有酸化インジウムからO(酸素)を奪 て、これを還元し、酸素欠陥を生成させる 果である。当該生成した酸素欠陥に起因し 、生成するITO粒子中にキャリアが発生する で導電性が向上する。
 ここで、OH基を多く有する化合物という観 から、有機溶媒としては分子一個あたりにOH 基を2個以上もつポリオールが好ましい。

 ただし、好ましい有機溶媒はポリオール 限られる訳ではなく、多価アルコール、ま は、その誘導体でも良い。さらには、有機 媒自体に当初の時点においてOH基が無くて 、原料中に含有される水分等の存在により 水分解を起こし、結果的にアルコールが生 するタイプの有機溶媒であっても良い。こ タイプの有機溶媒としては、例えば、オレ ン酸、オレイルアミンがある。また、上述 た有機溶媒は、カルボン酸基、アミン基を んでいても良い。

 以上のことから、本実施形態に係るITO粒子 成における好ましい有機溶媒の例として、 チレングリコール、ジエチレングリコール トリエチレングリコール、テトラエチレン リコール、ポリエチレングリコール、プロ レングリコール、ジプロピレングリコール トリプロピレングリコールの中から選ばれ 少なくとも一つ以上の有機溶媒が挙げられ 。中でも、常温で液体であること、かつ安 であること等の観点を考慮すると、ジエチ ングリコール、トリエチレングリコール、 トラエチレングリコール、ポリエチレング コールが、より好ましい。
 なお、酸素欠損を持たないITO粒子は、一般 に白色または黄色の粒子であるが、酸素欠 を持つことにより緑色または青色の粒子と る。本実施形態に係るITO粒子はすべて青色 の粒子であり、酸素欠陥を有するITO粒子が 成していることが判明した。

(本実施形態に係るスズ含有酸化インジウム 含む透明導電材用塗料)
 本実施形態に係るスズ含有酸化インジウム 含む透明導電材用塗料において溶媒は、水 極性をもつ有機溶媒、または、それらの混 溶媒が好ましく用いられる。これは、ITO粒 表面が極性を持ち、且つ親水性であるため 透明導電材用塗料を形成しているときには 溶媒中に水のような極性溶媒が存在するこ が好ましいからである。

 本実施形態に係るITO粒子を含む塗料にお ても、当該塗料を静置したときに、ITO粒子 沈降しないことが求められる。ここにいう 降とは、当該塗料を、遠心分離器を用いて3 000rpm、30分間分離させたときに、塗料溶媒が 降層と透明な上澄み層とに分離することを う。ITO粒子を含む塗料において粒子が沈降 るということは、当該粒子が凝集したか、 たは、初めから粗大粒子が形成されていた とが考えられる。そして、ITO粒子を含む塗 において、ITO粒子の凝集や当初からの粗大 子が存在することは、当該塗料を用いてITO 膜を形成した際に膜厚の不均一が生じ、導 性の低下や、ヘイズの値の増加につながる 従って、ITO粒子を含む塗料においては、ITO 子がブラウン運動のみで分散し、沈降せず いる状態が理想である。

 本実施形態に係る透明導電材用塗料は、 実施形態に係るITO粉体と、水、極性をもつ 機溶媒、または、それらの混合溶媒とを含 、静置してもITO粒子が沈降しないものであ 。当該塗料を用いることで、均一な塗膜を 膜することが出来、当該均一な塗膜を焼成 ることによって、ヘイズが低く、導電性が 好な導電性塗膜が得られる。

〔本実施形態のITO粉体の製造方法〕
 次に、本実施形態のITO粒子の製造方法につ て説明する。
 <原料>
 本実施形態に係るITO粒子の生成で使用でき 塩としては、加熱すると塩の分解が起こり 化物、オキシ水酸化物、水酸化物となる塩 好ましい。具体的に示すと、インジウム含 塩としては、インジウム成分原料として、 酸インジウム、硫酸インジウム、リン酸イ ジウム、塩化インジウム等の無機塩、酢酸 ンジウム、シュウ酸インジウム、酒石酸イ ジウム、インジウムアルコキシド等の有機 が挙げられ、これらは単一であってもよく 混合して使用しても良い。また同様に、ス を含む塩としては、硝酸スズ、硫酸スズ、 ン酸スズ、塩化スズ等の無機塩、酢酸スズ シュウ酸スズ、酒石酸スズ、スズメトキシ 、スズエトキシド、スズプロポキシド、ス ブトキシド等のスズアルコキシドなどの有 塩が挙げられ、これらは、単一であっても く、混合したものでもよい。
 さらに、原料として硝酸インジウム、硝酸 ズ、酢酸インジウム、酢酸スズ、シュウ酸 ンジウム、酒石酸インジウム等、250℃以下 加熱とともに分解し、酸化物、オキシ水酸 物、水酸化物となる原料を混合させておく 特に好ましい原料としては硝酸インジウム 挙げられる。

 <前駆体形成工程>
 本実施形態に係るITO粒子の生成工程として まず、インジウムとスズとを含む前駆体を る第1の工程を経る。第1の工程では、前記 示した原料を有機溶媒中に溶解させ、イン ウムまたはスズを含む前駆体を、当該有機 媒を前記インジウムを含む塩およびスズを む塩の分解温度以上、250℃以下の有機溶媒 で加熱分解させインジウムを主成分とした 駆体を得る。

 第1の工程で用いる有機溶媒について、さら に説明する。
 第1の工程で用いる有機溶媒は、その沸点が 100℃以上、350℃以下であれば良い。そして、 本実施形態で用いる有機溶媒は、少なくとも 1分子当たりにOH基を1個以上持つ溶媒が好ま い。中でも多価アルコールが好ましく、さ に好ましいのは、エチレングリコール、ジ チレングリコール、トリエチレングリコー 、テトラエチレングリコール、ポリエチレ グリコール、プロピレングリコール、ジプ ピレングリコール、トリプロピレングリコ ルである。しかしこれらの溶媒に限られず 沸点が100℃以上200℃以下である等のアルコ ル、(たとえば、へキシルアルコール、ヘプ ノール)、または多価アルコール、または、 多価アルコールの誘導体、さらにはイオン性 液体でも良い。これらの有機溶媒は、1種の ではなく、2種以上を混合して用いても良い 出発原料であるインジウムを含む塩、また 、スズを含む塩の分解温度が低ければ低い 点の有機溶媒を選択すればよく、原料とし 用いるインジウム塩およびスズ塩の分解温 より高い沸点をもつ有機溶媒を選択すれば い。さらに、原料として用いるインジウム およびスズ塩は親水性であるため、親水性 有機溶媒を用いることで、当該有機溶剤が 子表面に吸着され、作製されるITO粒子の分 性の向上に寄与しているのであると考えら る。

 原料となるインジウム塩およびスズ塩は 各々の結晶塩を直接有機溶媒中に溶解して 良いが、各々の結晶塩が溶解した水溶液を いても良い。ただし、原料中に含まれる水 は少ない方が好ましい。その理由として、 料中の水分が多いと、原料の加熱分解時に まれる水分にこれらの原料が再溶解・析出 、微細な前駆体の形成を妨げるおそれがあ こと、高温加熱時に水分の蒸発熱分の熱量 余分に加えなければならないため、余計な ネルギーを費やすこと、等による。

 これら原料の加熱分解により、溶媒中のp Hは酸性側から中性側に変動する為、溶媒中 他の金属イオンも同時に析出してくる。た えば、溶媒中にインジウム硝酸塩と塩化ス を混合させておくと、加熱とともに硝酸イ ンが分解を起こしてNOxガスとなり、有機溶 中から気体となって除かれる。それととも 溶媒中にはズズイオンが析出し、スズ含有 ンジウム前駆体の沈殿が生成する。

 第1の工程で生成した前駆体のスラリーは 、有機溶媒とともに、そのまま第2の工程で 用しても良い。しかし、当該前駆体スラリ を固液分離にて採集し、洗浄して不純物イ ンを除去することが、純度を高めたスズ含 インジウム前駆体のケーキが得られるので ましい構成である。このとき洗浄剤として 、不純物イオンが溶解し易い純水等の洗浄 を、単独または有機溶媒と混合させて使用 ても良いが、次工程での分散を考慮すると 本実施形態で使用する有機溶媒と同様の有 溶媒を、単独で用いる洗浄が好ましい。

 <熱処理工程>
 次に、第1の工程で得たスズ含有インジウム 前駆体を、有機溶媒中で200~350℃という低温 熱処理する第2の工程をとることにより、ズ 含有インジウム前駆体からITO粒子と生成さ る。

 第2の工程で用いる有機溶媒について、さら に説明する。
 第2の工程で用いる有機溶媒は、その沸点が 200℃以上、350℃以下であれば良い。これは、 スズ含有酸化インジウム粉体の生成が、有機 溶媒中の加熱処理でなされるため、有機溶媒 の沸点が200℃以上であれば、当該有機溶媒が 加熱分解し、反応系外に揮発することを回避 できるからである。従って、本実施形態にて 使用する有機溶媒は、その沸点が200℃以上、 好ましくは230℃以上であればよい。そして、 本実施形態で用いる有機溶媒は、第1の工程 同様、少なくとも1分子当たりにOH基を1個以 持つ溶媒が好ましい。中でも多価アルコー が好ましく、さらに好ましいのは、ジエチ ングリコール、トリエチレングリコール、 トラエチレングリコール、ポリエチレング コール、トリプロピレングリコールである しかしこれらの溶媒に限られず、沸点が200 以上350℃以下であるアルコール、または多 アルコール、または、多価アルコールの誘 体、さらにはイオン性液体でも良い。これ の有機溶媒は、1種のみではなく、2種以上 混合して用いても良い。

 本実施形態に係るITO粒子生成の際に使用 れる雰囲気ガスは、不活性ガスおよび/また は還元性ガスである。好ましくは、一酸化炭 素、窒素、水素、希ガス、アンモニアガスで ある。さらに好ましくは、窒素、水素が挙げ られる。これらの雰囲気ガスは、1種類の使 でも良いが2種類以上を混合して使用しても い。

 <加熱処理装置>
 本実施形態で使用される加熱装置として、 えば、マントルヒーター、リボンヒーター オイルバス等が挙げられる。尤も、350℃ま 加熱可能ならば、多様な加熱装置が適用可 である。

 <反応器>
 本実施形態で使用される反応器は、350℃に えうる反応器であればよい。但し、加熱処 中に有機溶媒が蒸気となって若干揮発する とを考慮すると、0.1MPaの圧力下でも密閉状 を保持し、還流手段を有する反応器である とが好ましい。

 <固液分離>
 固液分離は、有機溶媒中での加熱処理後に 成したITO粒子を回収する工程である。
 当該固液分離には、遠心分離法や吸引ろ過 が適用可能だが、本実施形態で生成したITO 子は分散性が良いので、吸引ろ過法を適用 る場合は、凝集剤を添加するなどして2次凝 集を起こさせる必要がある。従って、余分な 薬剤の添加を避ける観点からは、遠心分離法 の適用が好ましいと考えられる。当該遠心分 離の条件例としては、3000rpm、30minが挙げられ る。

 <洗浄>
 洗浄は、生成したITO粒子から不純物を除去 るために実施される。具体的には、上述し 有機溶媒中での加熱処理後に、遠心分離法 によりITO粒子と有機溶媒とを分離し、当該 離されたITO粒子へ洗浄液を添加する。洗浄 としては、純水、極性を持った有機溶媒、 たは、それらの混合液等が好ましく適用で る。当該洗浄液を添加した後に、ITO粒子を 浄するための超音波分散を行う。このとき ホモミキサー等による強制撹拌を併用して よい。超音波分散後は、再度遠心分離機に けて固液分離する。このときの遠心分離の 件例として、3000rpm、30minがあげられる。上 した、遠心分離-洗浄液添加-超音波分散を1 浄単位とし、当該洗浄単位を繰り返し実施 ることにより、ITO粒子中の不純物を低減す ことができる。繰り返しの回数は、1回以上 、好ましくは3回以上である。

 <溶媒置換>
 生成したITO粒子への洗浄を終了した後、ITO 散液を得るために、溶媒置換を実施する。 媒置換する際の置換液は、その沸点が300℃ 下、好ましくは200℃以下である溶媒が使用 きる。沸点が300℃以下であれば、ITO塗布液 塗布して塗膜焼成する際に、当該溶媒が揮 し、残留しないので、結果的に表面抵抗値 増大せず、ヘイズの悪化を回避できるから ある。ITO分散液を得るための溶媒としては 水、メタノール、エタノール、プロパノー 、イソプロピルアルコール、ブタノール、 キサノール、ヘプタノール、オクタノール デカノール、シクロヘキサノール、及びテ ピネオール等のアルコール類、エチレング コール、及びプロピレングリコール等のグ コール類、アセトン、メチルエチルケトン 及びジエチルケトン等のケトン類、酢酸エ ル、酢酸ブチル、及び酢酸ベンジル等のエ テル類、メトキシエタノール、及びエトキ エタノール等のエーテルアルコール類、ジ キサン、及びテトラヒドロフラン等のエー ル類、N ,N - ジメチルホルムアミド等の酸 アミド類、ベンゼン、トルエン、キシレン、 トリメチルベンゼン、及びドデシルベンゼン 等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン 、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、 ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペン タデカン、ヘキサデカン、オクタデカン、ノ ナデカン、エイコサン、及びトリメチルペン タン等の長鎖アルカン、シクロヘキサン、シ クロヘプタン、および、シクロオクタン等の 環状アルカン等のような常温で液体のものを 適宜選択して使用すればよい。当該溶媒置換 も、洗浄のところで説明した、「遠心分離- 浄液添加-超音波分散」の1洗浄単位を適用し て実施すれば良い。

[本実施形態に係るITO分散液を用いた塗膜の 造方法例]
 本実施形態に係るITO分散液の塗膜化に際し は、スクリーン印刷、スピンコート、ディ プコート、ロールコート、刷毛コート、ス レーコート等の公知の方法を用いることが 来る。また、当該ITO分散液を基板上に塗布 る場合には、当該基板材料として、有機高 子、プラスチック、ガラス等をあげること できるが、当該基板形状としてはフィルム のものが一般的である。特に、タッチパネ のようにフレキシビリティを要求される基 には高分子フィルムが好ましく、当該高分 フィルムには、ポリエチレンテレフタレー (PET)、ポリエチレンタフタレート(PEN)、ポリ イミド、アラミド、ポリカーボネート等のフ ィルムを用いることが出来る。
 当該基板材料上に成膜された本実施形に係 ITO粉体を含む透明導電膜は、透明度が高く ヘイズの値が小さい透明導電膜であった。

 (実施例1)
 インジウム濃度が22.79wt%の硝酸インジウム 溶液(In(NO 3 ) 3 )32.8gと、塩化スズ(SnCl 2 ・2H 2 O)1.68gとを秤量し、トリエチレングリコール19 0mlに溶解し、硝酸インジウムと塩化スズとを 含むトリエチレングリコール混合溶液を調製 した。なお、当該混合溶液においてスズの濃 度はインジウムとスズの合計に対して10mol%と なっている。
 当該混合溶液を室温中で十分に撹拌し、反 容器内に窒素を毎分200mL流しながら、室温 ら125℃まで2℃/minの昇温速度で加熱し、130℃ に到達後1時間保持した。130℃に到達直後硝 インジウムの分解が起こり、昇温開始直後 透明であった混合溶液は、NOxガスと水蒸気 排出とともに白濁し、スズ含有インジウム 駆体を生成した。その後、混合溶液を室温 で冷却した後、生成したスズ含有インジウ 懸濁物を濾過収集し、トリエチレングリコ ル100mlにより洗浄して、スズ含有インジウム 前駆体を得た。なお反応開始直後の溶液pHは0 .90であったが、反応終了直後の溶液pHは3.40で あった。

 次に、当該インジウムを主成分とした前 体を再度トリエチレングリコール190mlに添 して撹拌し、前駆体をトリエチレングリコ ル中に分散させた。当該混合溶液を室温中 さらに十分に撹拌し、反応容器内に窒素を 分200mL流しながら、室温から280℃まで2℃/min 昇温速度で加熱し、270℃に到達後4時間保持 した。また、当該加熱中はトリエチレングリ コールの蒸発を防ぐため、反応容器にコンデ ンサーを取り付け、トリエチレングリコール を還流しながら反応させた。

 加熱、保温が終了したら、反応物を室温ま 冷却した後、これを取り出して遠沈菅に分 し、遠心分離を3000rpm、30分間行って固液分 を行った。なお、反応終了時の溶媒の色は 色をしており、酸素欠陥を有するITO粒子の 成が確認できた。
 当該固液分離の後、反応物からトリエチレ グリコールを除去し、代わりにヘキサノー を添加して超音波分散を行った後、「遠心 離-洗浄液添加-超音波分散」の1洗浄単位を3 回実施した。その後、洗浄溶媒をエタノール に替え、「遠心分離-洗浄液添加-超音波分散 を実施した。本実施例おいては、洗浄用の 媒と分散用の溶媒とに、同じエタノールを 用したので、洗浄完了と同時に溶媒置換も 了し、ITO分散液を得た。

 実施例1に係るITO粒子の粒子特性を評価す る為、前記ITO分散液を大気中70℃にて乾燥さ 、ITO粉体を得た。このITO粉体に対し、以下 特性測定を実施した。当該測定結果を表1に 示す。

 <1次粒子粒径(直径)の測定方法>
 ITO粒子の粒径測定は、当該ITO粒子のTEM写真 おける1次粒子の画像の大きさを測定するこ とにより粒子の体積平均径と、最大径とを算 出した。このとき、複数の1次粒子が重なっ いる場合は、測定対象外とした。尤も、単 に1次粒子表面で接触している複数の1次粒子 は、その複数1次粒子の輪郭が容易に分かる め測定対象とした。また、TEM写真は20万倍の 写真を使用した。測定に際しては、当該ITO1 粒子において長さが最大となる部分を決め 当該部分の長さを測定し、その測定値を直 (粒径)とした。なお、測定対象とする1次粒 の数は100個とした。
 ここで、体積平均径の算出方法について、 細に説明する。
 測定対象とした1次粒子の直径から立方体近 似として1次粒子の体積を算出し、1次粒子の 積の平均値から体積平均径を算出した。

 実施例1に係るITO粒子を撮影した倍率が20 倍のTEM写真(視野:350×250nm)である図1に示す

 <個数割合の算出方法>
 個数割合の算出方法では、ITOの1次粒子数を 100個測定した際の、所定粒径を有するITO粒子 の存在割合を算出した。例えば、ITOの1次粒 を100個測定して、1次粒子径が10nm以下の粒子 が50個測定されたとすると、その個数割合は5 0%とした。

 <BET値の測定方法>
 BET測定は、測定器としてカンタクロム社製 MONOSORBを用い、B.E.T式1点法により求めた。

 <BET径の測定方法>
 BET径(比表面積)は以下の式により求めた。
(BET径)=6/(ρ×10 6 ×BET値)×10 9
 但し、ρ:粒子の密度=7.2g/cm 3 、BET値:(m 2 /g)

<結晶子径の測定方法>
 X線源はCuのKα1線を用い、(222)回折ピークの 価幅とピークの位置から次式(Scherrerの式)に より求めた。
   t=0.9×λ/(B×cosθ)
   但し、t:結晶子径、λ:CuのKα1線の波長、B :半価幅、θ:回折角

 実施例1で得られたITO粒子を前記測定方法 で評価した結果、一次粒子の体積平均粒径は 7.2nm、最大径は8.5nm、20nm以下の1次粒子径を有 するITO粒子の個数割合は100%、BET径は13.3nm、 晶子径は7.33nmであった。

 <塗膜化方法>
 ガラス基板(26×76×0.8mm)を、スピンコーター( ABLE社製)により300rpmの回転数で回転させ、そ に実施例1に係るITO分散液5ccを10秒かけて滴 し、コートした。なお、実施例1に係るITO分 散液は、ITO粒子濃度が10wt%となるように調製 れたエタノール分散液である。当該コート 、ガラス基板を取り出し60℃で10分間大気乾 燥させた。乾燥後、乾燥機から取り出し、窒 素雰囲気にて300℃まで昇温させて1時間保持 た後、自然冷却し、ITO塗布ガラス基板を得 。得られたITO塗布ガラス基板におけるITO塗 の膜厚は100nmであった。

 <表面抵抗値の測定方法>
 上述の塗膜化方法で作製したITO塗布ガラス 板の表面抵抗値を測定した。測定には三菱 学社製のロレスタHP MCP-T410を用い、四端子 にて測定した。測定値は、3.0×10 3 ω/□であった。

 <ヘイズ、全光線透過率の測定方法>
 上述の塗膜化方法で作製したITO塗布ガラス 板の、ヘイズの値、全光線透過率を測定し 。ヘイズの値の測定は、測定器として日本 色社製 濁度計 NDH 2000を用いた。使用した ガラス基板は、MATSUNAMI GLASS社製のMICRO SLLIDE GLASS、品番S-1111(サイズ:26×76×0.8)である。
 一方、実施例1に係るITO塗布ガラス基板のヘ イズ値、全光線透過率を表2に示す。ただし ガラス基板のみで測定すると、ヘイズが0.13% 、全光線透過率が90.50%であった。

 本実施例記載の全光線透過率において、ガ ス基板上に透明導電膜を塗膜化した試料の 光線透過率が、塗料を塗膜せずガラス基板 みで測定した全光線透過率より高くなる場 があった。
 例えば、本実施例1の全光線透過率は90.72%で あり、塗膜していないガラス基板の全光線透 過率である90.50%よりも高くなっている。この 原因は定かではないが、ガラス基板へ塗料を 塗膜したことで、濁度計の光源からの光の反 射が抑えられたのに対し、ガラス基板のみで あると、光源からの光が反射してしまうので 、見掛け上、塗膜を施した場合の方が、ガラ ス基板のみの場合より全光線透過率が高く測 定されたものと考えられる。しかし、当該塗 膜の全光線透過率は、少なくともガラス基板 の全光線透過率90.50%以上であると考えられる 。
 他方、塗料を塗膜せずガラス基板のみで測 した全光線透過率より、ガラス基板上に透 導電膜を塗膜化した試料の全光線透過率が い値を示す場合は、当該低い値を示す全光 透過率が、当該塗膜の全光線透過率を示し いると考えられる。

 <塗膜面の表面粗度の測定方法>
 上述の塗膜化方法で作製したITO塗布ガラス 板の平均粗度(Ra)と最大粗度(Rmax)とを測定し た。測定には株式会社小坂研究所製 非接触 ・三次元微細形状測定器 ET-30HK、粗度の解 には、株式会社小坂研究所製 表面粗さ解 装置 AY-31を使用した。

 実施例1に係る塗膜の平均粗度は5nm、最大 粗度は30nmであった。

 (実施例2)
 第1の工程の熱処理温度を125℃とし、第2の 程の熱処理温度を270℃とした以外は、実施 1と同様にして、実施例2に係るITO分散液とITO 粉体とを得た。得られたITO分散液、ITO粉体に 対し、実施例1と同様の測定を行った。当該 定結果を表1に示す。

 実施例2で得られたITO粒子を実施例1と同 に粒子を測定した結果、一次粒子の体積平 粒径は17.6nm、最大径は9.1nm、20nm以下の1次粒 径を有するITO粒子の個数割合は100%、BET径は 13.8nm、結晶子径は7.8nmであった。

 (実施例3)
 ITO粒子合成の際の有機溶媒をトリエチレン リコールからテトラエチレングリコールと た以外は、実施例1と同様にして、実施例3 係るITO分散液とITO粉体とを得た。得られたIT O分散液、ITO粉体に対し、実施例1と同様の測 を行った。当該測定結果を表1に示す。

 実施例3で得られたITO粒子を実施例1と同 に粒子を測定した結果、一次粒子の体積平 粒径は13.1nm、最大径は15.1nm、20nm以下の1次粒 子径を有するITO粒子の個数割合は100%、BET径 15.2nm、結晶子径は12.9nmであった。

 (実施例4)
 ITO粒子合成の際の有機溶媒をトリエチレン リコールからポリエチレングリコール(平均 分子量400)とし、第1の工程の熱処理温度を140 で行った以外は、実施例1と同様にして、実 施例4に係るITO分散液とITO粉体とを得た。得 れたITO分散液、ITO粉体に対し、実施例1と同 の測定を行った。当該測定結果を表1に示す 。
 実施例4で得られたITO粒子を実施例1と同様 粒子を測定した結果、一次粒子の体積平均 径は10.8nm、最大径は15.8nm、20nm以下の1次粒子 径を有するITO粒子の個数割合は100%、BET径は14 .6nm、結晶子径は11.3nmであった。

 (実施例5)
 第1の工程の有機溶媒をエチレングリコール とし、前駆体の洗浄およびITO粒子合成の際の 有機溶媒を実施例1と同様トリエチレングリ ールとした以外は、実施例1と同様にして、 施例5に係るITO分散液とITO粉体とを得た。得 られたITO分散液、ITO粉体に対し、実施例1と 様の測定を行った。当該測定結果を表1に示 。

 実施例5で得られたITO粒子を実施例1と同 に粒子を測定した結果、一次粒子の体積平 粒径は9.0nm、最大径は10.1nm、20nm以下の1次粒 径を有するITO粒子の個数割合は100%、BET径は 12.1nm、結晶子径は9.3nmであった。

 (比較例1)
 インジウム濃度が20.29wt%の塩化インジウム 溶液(InCl 3 )187.4gと、塩化スズ(SnCl 2 )11.9gとを秤量し純水に溶解して、塩化インジ ウムと塩化スズとの混合溶液2.9Lを調製した なお、当該混合溶液においてスズの濃度は ンジウムとスズの合計に対して10mol%となっ いる。
 一方、濃度25wt%のNH 3 水溶液230gを純水1770gで希釈し、液温を20℃と た。なお、当該NH 3 水溶液において、NH 3 量は、前記塩化インジウムと塩化スズとの混 合溶液を中和するのに必要な量の3倍当量で る。
 当該NH 3 水溶液を撹拌し、ここに前記塩化インジウム と塩化スズとの混合溶液を30分間かけて添加 、スズ含有水酸化インジウムの懸濁液とし 。生成したスズ含有水酸化インジウムの懸 物を遠心分離法により濾過収集し、純水に り洗浄して、スズ含有水酸化インジウムの ーキを得た。当該スズ含有水酸化インジウ のケーキを100℃で6時間、乾燥して、インジ ウムを主成分とした前駆体(スズ含有水酸化 ンジウム)を得た。

 当該インジウムを主成分とした前駆体(ス ズ含有水酸化インジウム)を乾燥重量で10g秤 してセパラブルフラスコに充填し、さらに リエチレングリコールを240ml添加して撹拌し 、インジウムを主成分とした前駆体をトリエ チレングリコール中に分散させた。ここで、 フラスコに蓋をして、当該トリエチレングリ コール中へ窒素ガスを30分間吹き込み、フラ コ内をガスパージした。当該窒素吹き込み 併行して、撹拌回転数を300rpmに設定して当 トリエチレングリコールを攪拌し、さらに 室温から300℃まで2℃/minの昇温速度で加熱 、300℃に到達後2時間保持し比較例1に係るITO 粉体を得た。

 比較例1で得られたITO粒子を実施例1と同様 粒子を測定した結果、一次粒子の体積平均 径は20.5nm、最大径は48.5nm、20nm以下の1次粒子 径を有するITO粒子の個数割合は80%、BET径は23. 2nm、結晶子径は33.9nmであった。当該測定結果 を表1に示す。
 なお、比較例1に係るITO粒子の倍率が20万倍 TEM写真(視野:350×250nm)を図2に示す。

 比較例1に係る塗膜のヘイズは0.72、全光 過率は89.90%、平均粗度は6nm、最大粗度は120nm であった。当該測定結果を表2に示す。

 次に実施例6から8においては、出発原料を えて試料を作製し試験を行った。
 (実施例6)
 出発原料を塩化スズから硝酸スズに変化さ た以外は、実施例1と同様にして、実施例6 係るITO分散液とITO粉体とを得た。なお、硝 スズとして、スズ濃度が11.10wt%の硝酸スズ水 溶液7.75gを用いた。
 そして、実施例6で得られたITO粒子を実施例 1と同様に粒子を測定した結果、一次粒子の 積平均粒径は8.1nm、最大径は10.1nm、20nm以下 1次粒子径を有するITO粒子の個数割合は100%、 BET径は8.6nm、結晶子径は8.4nmであった。当該 定結果を表1に示す。

(実施例7)
 出発原料を塩化スズから酢酸スズに変化さ た以外は、実施例1と同様にして、実施例7 係るITO分散液とITO粉体とを得た。
 そして、実施例7で得られたITO粒子を実施例 1と同様に粒子を測定した結果、一次粒子の 積平均粒径は7.1nm、最大径は9.9nm、20nm以下の 1次粒子径を有するITO粒子の個数割合は100%、B ET径は9.5nm、結晶子径は9.7nmであった。当該測 定結果を表1に示す。

 (実施例8)
 出発原料を硝酸インジウム溶液から硝酸イ ジウム結晶に変化させた以外は、実施例1と 同様にして、実施例8に係るITO分散液とITO粉 とを得た。
 硝酸インジウム三水和物結晶(In(NO 3 ) 3 ・3H 2 O)23.07gと、塩化スズ(SnCl 2 ・2H 2 O)1.68gとを秤量し、トリエチレングリコール 液に溶解させた。前記以外は、実施例1と同 の操作を行って、実施例8に係るITO分散液と ITO粉体とを得た。
 そして、実施例8に係るITO粒子に対し、実施 例1と同様の測定を行った結果、一次粒子の 積平均粒径は7.5nm、最大径は8.6nm、20nm以下の 1次粒子径を有するITO粒子の個数割合は100%、B ET径は8.5nm、結晶子径は7.2nmであった。当該測 定結果を表1に示す。

(評価)
 実施例1~5と比較例1とについて評価する。表 1および表2から明らかなように、実施例1~5で 、粒子特性において、体積平均粒径、最大 、BET径、結晶子径のいずれも20nm以下であり 、20nm以下の1次粒子径を有するITO粒子の個数 合が100%、さらに実施例1,2,5では、15nm以下の 1次粒子径を有するITO粒子の個数割合も100%で る超微粒子状のITO粒子が得られた。
 さらに、これらの実施例1~5に係るITO分散液 用いて作製したITO膜の塗膜特性は、ヘイズ 0.6%以下の範囲にあり、全光線透過率も90%以 上であり、ヘイズが低く、全光線透過率の高 い塗膜であった。

 さらに、出発原料を変化させた実施例6~8 おいても、実施例1~5と同様に、体積平均粒 、最大径、BET径、結晶子径のいずれも20nm以 下であり、20nm以下の1次粒子径を有するITO粒 の個数割合が100%、15nm以下の1次粒子径を有 るITO粒子の個数割合も100%である超微粒子状 のITO粒子が得られた。これらの実施例6~8に係 るITO分散液を用いて作製したITO膜の塗膜特性 についても同様にヘイズが低く、全光線透過 率の高い塗膜であった。したがって、250℃以 下で分解を起こす出発原料を用いる限り、出 発原料を変化させても実施例1~5と同様の結果 を得ることが可能であることが判明した。

 一方、比較例1は、粒子特性において平均粒 径、最大径、BET径、結晶子径は、いずれも20n m以上であり、実施例と比較して粗大なもの なった。
 さらに、比較例1に係るITO分散液を用いて作 製したITO膜の塗膜特性は、ヘイズが0.6%以上 あり、全光線透過率も90%以下であり、ヘイ が低く、全光線透過率の高い塗膜が得られ 。即ち、実施例と比較して、ヘイズが高く 全光線透過率も低い塗膜であることが判明 た。
 また、実施例と比較例の塗膜後の表面粗度 ついて比較すると、平均粗度では大きな差 ないが、最大粗度については実施例に係わ 塗膜面は比較例に比べ、格段に小さい値が られており、すなわち本実施例に係わるITO 子からなる透明導電膜は平滑性にすぐれた 膜が得られることが判明した。

 以上、本発明を上記実施の形態に基づい 説明したが、本発明はこれに限定されるも ではない。材料として本実施例ではスズ含 酸化インジウム(ITO)であるが、アンチモン 加酸化錫(ATO)、アルミニウム添加酸化亜鉛、 フッ素添加酸化インジウム、酸化錫、酸化亜 鉛、ITO、ATO等の透明導電膜粒子の合成にも利 用可能である。また、本実施例で得たITO超微 粒子の一部を透明で導電性を有する公知の化 合物で置換してもよい。

実施例1に係るITO粒子のTEM写真である。 比較例1に係るITO粒子のTEM写真である。