日本碍子株式会社 (〒30 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 Aichi, 4678530, JP)
| セラミックス成形体を押出成形するために使用される押出成形用治具であって、 坏土が送り込まれる筒状の押出通路と、前記押出通路の入口を覆うように配された、坏土中の粗粒及び異物を除去するための濾過網と、前記濾過網と接して配された、複数の貫通孔が設けられた第一の多孔板と、前記押出通路内に、前記第一の多孔板から間隔を置いて配された、複数の貫通孔が設けられた第二の多孔板と、前記押出通路内に、前記第二の多孔板から間隔を置いて配された口金とを備え、坏土の押出方向において、前記第一の多孔板の貫通孔の配置と前記第二の多孔板の貫通孔の配置とが一致しないように構成された押出成形用治具。 |
| 前記セラミックス成形体が、ハニカム構造を有するセラミックスハニカム成形体である請求項1に記載の押出成形用治具。 |
本発明は、セラミックス成形体を押出成 するために使用される押出成形用治具に関 るものであり、特に薄壁構造を有するセラ ックスハニカム成形体の押出成形に好適に 用できる。
自動車排ガスをはじめとした各種内燃機 排気ガスの浄化触媒用担体や脱臭用触媒担 、各種濾過機器用フィルタ、熱交換器ユニ ト、或いは燃料電池の改質触媒用担体等の 学反応機器用担体として、ハニカム状の構 体(ハニカム構造体)が広く使用されている 通常、このようなハニカム構造体は、セラ ック原料等からなる坏土を押出成形して所 のハニカム構造を持った成形体(セラミック ハニカム成形体)を得、これを乾燥・焼成す ることにより製造される。
従来、坏土を押出成形してセラミックス ニカム成形体を得るには、図4に示すような 構造の押出成形用治具を用いるのが一般的で ある。この押出成形用治具は、坏土が送り込 まれる筒状の押出通路1と、押出通路1の入口 覆うように配された、坏土中の粗粒及び異 を除去するための濾過網2と、濾過網2と接 て配された、複数の貫通孔10が設けられた多 孔板9と、押出通路1内に、多孔板9から間隔を 置いて配された口金5とを備える。多孔板10は 、薄くて強度の低い濾過網2が坏土通過の際 圧力で破れたりしないように、濾過網2をバ クアップする支持体として使用される。口 5には、得ようとするセラミックスハニカム 成形体の貫通孔や隔壁の寸法に対応したスリ ットが形成されている(例えば、特許文献1及 2参照)。
押出通路1の入口から押出通路1内に送り まれる坏土は、まず濾過網2を通過し、その に所定の粒径より大きい坏土中の粗粒や異 が除去(濾過)される。濾過網2を通過した坏 は、続いて多孔板9の貫通孔10を通過して、 孔板9と口金5との間の空間にヌードル状に し出される。こうして押し出された坏土は 口金5の一方の端面より口金に形成されたス ットに押し込まれ、口金5の他方の端面より ハニカム状に成形されて押し出される。
しかしながら、前記のような従来の押出成
用治具を使用してセラミックスハニカム成
体を成形する場合、濾過網2を通過できなか
った坏土中の粗粒や異物が濾過網2上に残っ
、網目の一部を塞ぐため、その塞がれた部
からは後続の坏土が押出通路1内に流れ込む
とができず、その結果、口金5に送られる坏
土の量に部分的な偏りが生じて、得られる成
形体に変形が発生し、高い歩留まりが得られ
にくいとともに、網目の詰まった濾過網2を
繁に交換しなければならないため、生産性
低いという問題があった。
本発明は、このような従来の事情に鑑み なされたものであり、その目的とするとこ は、セラミックスハニカム成形体のような ラミックス成形体の押出成形において、坏 中の粗粒や異物により濾過網の網目の一部 閉塞した状態となっても、口金に送られる 土の量に部分的な偏りが生じにくく、高い 留まりと生産性が得られるような押出成形 治具を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明によれ 、以下の押出成形用治具、が提供される。
[1] セラミックス成形体を押出成形するた に使用される押出成形用治具であって、坏 が送り込まれる筒状の押出通路と、前記押 通路の入口を覆うように配された、坏土中 粗粒及び異物を除去するための濾過網と、 記濾過網と接して配された、複数の貫通孔 設けられた第一の多孔板と、前記押出通路 に、前記第一の多孔板から間隔を置いて配 れた、複数の貫通孔が設けられた第二の多 板と、前記押出通路内に、前記第二の多孔 から間隔を置いて配された口金とを備え、 土の押出方向において、前記第一の多孔板 貫通孔の配置と前記第二の多孔板の貫通孔 配置とが一致しないように構成された押出 形用治具。
[2] 前記セラミックス成形体が、ハニカム 造を有するセラミックスハニカム成形体で る[1]に記載の押出成形用治具。
本発明の押出成形用治具を使用してセラ ックス成形体の押出成形を行えば、坏土中 粗粒や異物により濾過網の網目の一部が閉 した状態となっても、口金に送られる坏土 量に部分的な偏りが生じにくく、高い歩留 りと生産性を得ることが可能である。
1:押出通路、2:濾過網、3:第一の多孔板、4: 二の多孔板、5:口金、6:貫通孔、7:貫通孔、8 :空間、9:多孔板、10:貫通孔。
以下、本発明の代表的な実施形態につい 図面を参照しながら具体的に説明するが、 発明は以下の実施形態に限定されるもので なく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、 業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の 更、改良等が加えられることが理解される きである。
図1は、本発明に係る押出成形用治具の構 造の一例を示す概略断面図である。この押出 成形用治具は、坏土が送り込まれる筒状の押 出通路1と、押出通路1の入口を覆うように配 れた、坏土中の粗粒及び異物を除去するた の濾過網2と、濾過網2と接して配された、 数の貫通孔6が設けられた第一の多孔板3と、 押出通路1内に、第一の多孔板3から間隔を置 て配された、複数の貫通孔7が設けられた第 二の多孔板4と、押出通路1内に、第二の多孔 4から間隔を置いて配された口金5とを備え 。第一の多孔板3は、薄くて強度の低い濾過 2が坏土通過の際の圧力で破れたりしないよ うに、濾過網2をバックアップする支持体と て使用される。本実施形態の押出成形用治 において、成形対象となるセラミックス成 体は、ハニカム構造を有するセラミックス ニカム成形体であり、口金5には、得ようと るセラミックスハニカム成形体の貫通孔や 壁の寸法に対応したスリットが形成されて る。
この押出成形用治具を使用してセラミッ スハニカム成形体を押出成形する場合、押 通路1の入口から押出通路1内に送り込まれ 坏土は、まず濾過網2を通過し、その際に所 の粒径より大きい坏土中の粗粒や異物が除 (濾過)される。濾過網2を通過した坏土は、 いて濾過網2に接して配された第一の多孔板 3の貫通孔6を通過して、第一の多孔板3と第二 の多孔板4との間の空間8にヌードル状に押し される。
ここで、濾過網2を通過できなかった坏土 中の粗粒や異物が濾過網2上に残って、網目 一部を塞いだ場合、その塞がれた部分から 後続の坏土がその直下にある貫通孔6には流 込むことができず、その結果、坏土が第一 多孔板3を通過した段階では、各貫通孔6か 押し出される坏土の量に部分的な偏りが生 た状態となる。
しかしながら、本発明の押出成形用治具 は、第一の多孔板3の貫通孔6を通過した坏 は、そのまま口金5に送られず、一旦、第一 多孔板3と第二の多孔板4との間の空間8に入 、当該空間8が坏土によってほぼ満たされた 状態になった後、第二の多孔板4の貫通孔7を 過して、口金5に送られることとなる。すな わち、濾過網2の網目の一部が閉塞すること より坏土が流れ込むことができない状態に った第一の多孔板3の貫通孔6の下方の空間に も、他の貫通孔6から流れ込んだ坏土が流入 て充填され、しかる後、第二の多孔板4の各 通孔7から坏土が均等に押し出される。こう して押し出された坏土は、口金5の一方の端 より口金5に形成されたスリットに押し込ま 、口金5の他方の端面よりハニカム状に成形 されて押し出されて、セラミックスハニカム 成形体となる。
このように本発明の押出成形用治具では 第一の多孔板3から間隔を置いて第二の多孔 板4を配したことにより、第一の多孔板3の貫 孔6を通過した段階では不均等であった坏土 の押出量を均一化して口金5に供給できるの 、各部の密度が均一で変形等の欠陥の無い ラミックス成形体が得られる。したがって 本発明の押出成形用治具を使用してセラミ クス成形体の押出成形を行えば、坏土中の 粒や異物により濾過網2の網目の一部が閉塞 た状態となっても、高い歩留まりが得られ また、多少の目詰まりが生じても、その度 濾過網2を交換する必要が無くなるので、濾 過網2の交換頻度が減少して生産性が向上す 。
なお、本発明においては、第一の多孔板3 の貫通孔6の配置と第二の多孔板4の貫通孔7の 配置とが一致しないようにする必要がある。 ここで、「第一の多孔板3の貫通孔6の配置と 二の多孔板4の貫通孔7の配置とが一致しな 」とは、坏土の押出方向から見た場合にお て、第一の多孔板3の貫通孔6と第二の多孔板 4の貫通孔7とが完全に重なっていたり、一方 多孔板の貫通孔に他方の多孔板の貫通孔が 包されていたりしていない状態を意味する
このような状態になっていない場合には 第一の多孔板3の貫通孔6を通過した坏土に って、第一の多孔板3と第二の多孔板4との間 の空間8がほぼ満たされる前に、坏土が第二 多孔板4の貫通孔7を通過してしまいやすく、 口金5に供給される坏土の量の部分的な偏り 十分に解消することができない。
図2は、第一の多孔板の貫通孔と第二の多 孔板の貫通孔との配置関係の一例を示す説明 図である。第一の多孔板3の貫通孔6と第二の 孔板4の貫通孔7とは、坏土の押出方向から た場合において、部分的に重なっていても いが、この図のように、重なっている部分 面積ができる限り小さくなるように両者の 置を調整するのが好ましい。図3は、第一の 孔板3の貫通孔6と第二の多孔板4の貫通孔7と の配置関係の他の一例を示す説明図であるが 、このように、第一の多孔板3の貫通孔6と第 の多孔板4の貫通孔7とが、全く重ならない うに両者が配置されていれば、更に好まし 。
第一の多孔板及び第二の多孔板における 貫通孔の孔径や配置ピッチは特に限定され ものではないが、孔径は3~6mm程度、配置ピ チは3~8mm程度とすることが好ましい。なお、 第一の多孔板と第二の多孔板とで、貫通孔の 孔径、配置ピッチ、形状等は同一であって異 なっていても良い。第一の多孔板及び第二の 多孔板の材質や厚さは、坏土通過の際の圧力 で変形や損傷が生じないものであれば良く、 例えば、厚さが15~25mm程度のステンレスや工 用炭素鋼製の板に貫通孔を穿設したものな が好適に使用できる。
濾過網は、坏土中の粗粒や異物を通過さ ないような目開きを有するものであり、例 ば、目開きが0.1~0.3mm程度のステンレス製の などが好適に使用できる。口金は、得よう するセラミックス成形体の形状に応じて適 選択することができ、例えば、セラミック ハニカム成形体を成形する場合には、得よ とするセラミックスハニカム成形体の貫通 や隔壁の寸法に対応したスリットが形成さ たものを使用する。
第一の多孔板3と第二の多孔板4との間隔 、10~50mm程度とすることが、坏土の整流効果 点で好ましい。また、第二の多孔板4と口金 5との間隔は、80mm以上とすることが、ヌード 状に押し出された坏土を再圧着させる観点 ら好ましい。
本発明の押出成形用治具において、成形 象となるセラミックス成形体は、押出成形 より成形可能な形状を有するものである限 、特に限定されるものではないが、押し出 れる坏土の量に偏りがあると変形が生じや い薄壁の部位で構成された、ハニカム構造 有するセラミックスハニカム成形体の成形 特に好適に使用できる。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳 に説明するが、本発明はこれらの実施例に 定されるものではない。
(実施例)
図1に示すような構造を有する本発明の押出
成形用治具を使用して、500個のセラミックス
ハニカム成形体(直径:200mm、長さ:200mm、隔壁
さ:130μm、セル形状:四角形、セル密度:64個/cm
2
)を押出成形した。坏土には、90ミクロン篩で
処理した原料粒子100質量部に、メチルセルロ
ースを5質量部添加し、混練機を使用して1.5
間混練したものを用いた。濾過網2には、目
きが105μmのステンレス製の網を使用した。
一の多孔板3には、孔径が6mmの円形の貫通孔
6を8mmの配置ピッチで穿設した厚さ30mmのステ
レス製の板を使用し、第二の多孔板4には、
孔径が6mmの円形の貫通孔7を8mmの配置ピッチ
穿設した厚さ20mmのステンレス製の板を使用
、第一の多孔板3の貫通孔6と第二の多孔板4
貫通孔7との位置関係が図2のようになるよ
にした。口金5には、前記セラミックスハニ
ム成形体の隔壁厚さ、セル形状、セル密度
対応したスリットを有するものを使用した
第一の多孔板3と第二の多孔板4との間隔は30
mm、第二の多孔板4と口金5との間隔は200mmとし
た。得られた500個のセラミックスハニカム成
形体について変形の有無を調べ、変形の無い
もの(セラミックスハニカム成形体の端面に
いて、変形の生じていたセルの数がセル全
の5%未満であったもの。)を合格品として歩
まりを求めた。その結果を表1に示す。
(比較例)
図4に示すような構造を有する従来の押出成
形用治具を使用して、前記実施例と同じ寸法
及び構造を有する500個のセラミックスハニカ
ム成形体を押出成形した。坏土、濾過網2及
口金5には、前記実施例と同様のものを使用
、多孔板9には、前記実施例の第一の多孔板
3と同様のものを使用した。多孔板9と口金5と
の間隔は230mmとした。得られた500個のセラミ
クスハニカム成形体について変形の有無を
べ、変形の無いものを合格品として歩留ま
を求めた。その結果を表1に示す。
表1に示すとおり、本発明の押出成形用治 具を使用した実施例では、従来の押出成形用 治具を使用した比較例に比べ、成形体に変形 が生じにくく、高い歩留まりが得られた。
本発明の押出成形用治具は、触媒担体や ィルタ等の用途に用いられるセラミックス ニカム成形体等の押出成形による成形が可 なセラミックス成形体の成形に好適に利用 ることができる。
Next Patent: POLYOLEFIN MICROPOROUS MEMBRANE
