佐藤 勇人 (〒07 愛知県稲沢市赤池町640 株式会社名古屋アルミセンター内 Aichi, 4928007, JP)
SEO, Nobushiro (Nippon Light Metal Company Ltd., 1-34-1, Kambara, Shimizu-ku, Shizuoka-sh, Shizuoka 91, 4213291, JP)
瀬尾 伸城 (〒91 静岡県静岡市清水区蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社 グループ技術センター内 Shizuoka, 4213291, JP)
HORI, Hisashi (Nippon Light Metal Company Ltd., 1-34-1, Kambara, Shimizu-ku, Shizuoka-sh, Shizuoka 91, 4213291, JP)
日本軽金属株式会社 (〒28 東京都品川区東品川2丁目2番20号 Tokyo, 1408628, JP)
SATO, Hayato (Co. Ltd., 640, Akaike-cho, Inazawa-sh, Aichi 07, 4928007, JP)
佐藤 勇人 (〒07 愛知県稲沢市赤池町640 株式会社名古屋アルミセンター内 Aichi, 4928007, JP)
SEO, Nobushiro (Nippon Light Metal Company Ltd., 1-34-1, Kambara, Shimizu-ku, Shizuoka-sh, Shizuoka 91, 4213291, JP)
瀬尾 伸城 (〒91 静岡県静岡市清水区蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社 グループ技術センター内 Shizuoka, 4213291, JP)
| 第一金属部材と第二金属部材とを突き合わせて形成された被接合金属部材に対して回転ツールを移動させて摩擦攪拌を行う接合方法であって、 前記第一金属部材と前記第二金属部材との突合部に対して前記被接合金属部材の表面から摩擦攪拌を行う第一本接合工程と、 前記突合部に対して前記被接合金属部材の裏面から摩擦攪拌を行う第二本接合工程と、 前記被接合金属部材の側面に係る前記突合部に沿って凹溝を形成する凹溝形成工程と、 前記凹溝に継手部材を配置する継手部材配置工程と、 前記凹溝と前記継手部材との突合部に対して摩擦攪拌を行う継手部材接合工程と、を含むことを特徴とする接合方法。 |
| 前記継手部材接合工程は、 前記凹溝において、前記第一本接合工程で形成された表面側塑性化領域と、前記第二本接合工程で形成された裏面側塑性化領域との間に露出する未塑性化領域を密閉することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の接合方法。 |
| 前記継手部材の両端面は、前記被接合金属部材の前記表面及び前記裏面と面一であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の接合方法。 |
| 前記継手部材接合工程で形成された側面側塑性化領域の深さは、前記継手部材の厚みよりも大きいことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の接合方法。 |
| 前記凹溝形成工程の後に、前記凹溝の底面に露出した空洞欠陥及び前記未塑性化領域の少なくとも一方を溶接金属によって密閉する第一溶接補修工程を含むことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の接合方法。 |
| 前記継手部材接合工程の後に、前記継手部材接合工程によって前記表面及び前記裏面に露出する空洞欠陥及び前記継手部材接合工程によって巻き込んだ酸化皮膜の少なくとも一方を溶接金属によって密閉する第二溶接補修工程を含むことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の接合方法。 |
| 前記凹溝の幅は、前記表面側塑性化領域及び前記裏面側塑性化領域の幅よりも小さいことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の接合方法。 |
| 前記回転ツールの挿入予定位置に予め下穴を形成することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の接合方法。 |
| 第一金属部材と第二金属部材とを突き合わせて形成された被接合金属部材に対して回転ツールを移動させて摩擦攪拌を行なう接合方法であって、 前記第一金属部材と前記第二金属部材との突合部に対して前記被接合金属部材の表面から摩擦攪拌を行なう第一本接合工程と、 前記突合部に対して前記被接合金属部材の裏面から摩擦攪拌を行う第二本接合工程と、 前記被接合金属部材の側面において、前記第一本接合工程で形成された表面側塑性化領域及び前記第二本接合工程で形成された裏面側塑性化領域の少なくともいずれか一方に形成された空洞欠陥に空洞部補修部材を挿入する空洞部補修部材挿入工程と、 前記突合部に対して前記被接合金属部材の側面に摩擦攪拌を行なう側面本接合工程と、を含み、 前記側面本接合工程は、 前記表面側塑性化領域及び前記裏面側塑性化領域の間の未塑性化領域を摩擦攪拌するとともに、前記表面側塑性化領域及び前記裏面側塑性化領域の少なくともいずれか一方と、前記空洞部補修部材との突合部を摩擦攪拌することを特徴とする接合方法。 |
| 前記空洞部補修部材挿入工程は、 前記被接合金属部材の側面において、前記表面側塑性化領域及び前記裏面側塑性化領域の少なくともいずれか一方に形成された空洞欠陥の周囲を切削して溝穴を形成する溝穴形成工程を含み、前記溝穴に前記空洞部補修部材を挿入することを特徴とする請求の範囲第9項に記載の接合方法。 |
| 第一金属部材と第二金属部材とを突き合わせて形成された被接合金属部材に対して回転ツールを移動させて摩擦攪拌を行なう接合方法であって、 前記第一金属部材と前記第二金属部材との突合部に対して前記被接合金属部材の表面から摩擦攪拌を行なう第一本接合工程と、 前記突合部に対して前記被接合金属部材の裏面から摩擦攪拌を行う第二本接合工程と、 前記被接合金属部材の側面において、前記第一本接合工程で形成された表面側塑性化領域及び前記第二本接合工程で形成された裏面側塑性化領域の少なくともいずれか一方に形成された空洞欠陥に溶接金属を充填する溶接金属充填工程と、 前記突合部に対して前記被接合金属部材の側面に摩擦攪拌を行なう側面本接合工程と、を含み、 前記側面本接合工程は、 前記表面側塑性化領域及び前記裏面側塑性化領域の間の未塑性化領域を摩擦攪拌するとともに、前記表面側塑性化領域及び前記裏面側塑性化領域の少なくともいずれか一方と、前記溶接金属との界面を摩擦攪拌することを特徴とする接合方法。 |
| 前記溶接金属充填工程は、 前記被接合金属部材の側面において、前記表面側塑性化領域及び前記裏面側塑性化領域の少なくともいずれか一方に形成された空洞欠陥の周囲を切削して溝穴を形成する溝穴形成工程を含み、前記溝穴に前記溶接金属を充填することを特徴とする請求の範囲第11項に記載の接合方法。 |
| 第一金属部材と第二金属部材とを突き合わせて形成された被接合金属部材に対して回転ツールを移動させて摩擦攪拌を行なう接合方法であって、 前記第一金属部材と前記第二金属部材との突合部に対して前記被接合金属部材の表面から摩擦攪拌を行なう第一本接合工程と、 前記突合部に対して前記被接合金属部材の裏面から摩擦攪拌を行う第二本接合工程と、 前記被接合金属部材の側面において、前記第一本接合工程で形成された表面側塑性化領域と前記第二本接合工程で形成された裏面側塑性化領域の間の未塑性化領域に凹部を形成する凹部形成工程と、 前記凹部に凹部補修部材を挿入する凹部補修部材挿入工程と、 前記凹部補修部材と前記第一金属部材との突合部及び前記凹部補修部材と前記第二金属部材との突合部に対して摩擦攪拌を行う側面本接合工程と、を含むことを特徴とする接合方法。 |
| 前記表面側塑性化領域及び前記裏面側塑性化領域の少なくともいずれか一方に形成された空洞欠陥の周囲を切除して溝穴を形成する溝穴形成工程と、 前記溝穴に空洞部補修部材を挿入する空洞部補修部材挿入工程と、を含み、 前記表面側塑性化領域及び前記裏面側塑性化領域の少なくともいずれか一方と、前記空洞部補修部材との突合部に対して摩擦攪拌を行うことを特徴とする請求の範囲第13項に記載の接合方法。 |
| 前記表面側塑性化領域及び前記裏面側塑性化領域の少なくともいずれか一方に形成された空洞欠陥の周囲を切除して溝穴を形成する溝穴形成工程と、 前記溝穴に空洞部補修部材を挿入する空洞部補修部材挿入工程と、を含み、 前記表面側塑性化領域及び前記裏面側塑性化領域の少なくともいずれか一方と、前記空洞部補修部材との突合部の全面に亘って摩擦攪拌を行うことを特徴とする請求の範囲第13項に記載の接合方法。 |
| 前記側面本接合工程は、前記回転ツールを一筆書きの要領で移動させることを特徴とする請求の範囲第9項、第11項及び第13項のいずれか一項に記載の接合方法。 |
| 前記側面本接合工程で用いる前記回転ツールは、 前記第一本接合工程及び前記第二本接合工程で用いる回転ツールよりも小さいことを特徴とする請求の範囲第9項、第11項及び第13項のいずれか一項に記載の接合方法。 |
| 前記第一本接合工程、前記第二本接合工程及び側面本接合工程の少なくとも一の工程を行なう前に、前記突合部を仮接合する仮接合工程を含むことを特徴とする請求の範囲第9項、第11項及び第13項のいずれか一項に記載の接合方法。 |
| 前記突合部の両側に一対のタブ材を配置し、前記タブ材と前記被接合金属部材との突合部を接合するタブ材接合工程を含むことを特徴とする請求の範囲第9項、第11項及び第13項のいずれか一項に記載の接合方法。 |
| 前記第一本接合工程、前記第二本接合工程及び前記側面本接合工程で用いる前記回転ツールの挿入予定位置に予め下穴を形成することを特徴とする請求の範囲第9項、第11項及び第13項のいずれか一項に記載の接合方法。 |
| 第一金属部材及び第二金属部材の端面同士を突き合わせて形成された接合構造物の製造方法であって、 前記第一金属部材と前記第二金属部材との突合部に対して、前記接合構造物の表面から回転ツールを用いて摩擦攪拌を行う第一本接合工程と、 前記第一金属部材と前記第二金属部材との突合部に対して、前記接合構造物の裏面から回転ツールを用いて摩擦攪拌を行う第二本接合工程と、 前記第一金属部材と前記第二金属部材との突合部に対して、前記接合構造物の側面から回転ツールを用いて摩擦攪拌を行う第三本接合工程と、を含み、 前記第三本接合工程において回転ツールを離脱したときに形成された抜き穴に充填用金属部材を充填し、前記接合構造物と前記充填用金属部材との突合部に対して、回転ツールを用いて摩擦攪拌を行う補修工程を行うことを特徴とする接合構造物の製造方法。 |
| 前記補修工程において回転ツールを離脱したときに形成された抜き穴に溶接金属を充填することを特徴とする請求の範囲第21項に記載の接合構造物の製造方法。 |
| 前記第三本接合工程では、前記第一金属部材と前記第二金属部材との突合部に形成される塑性化領域の一部を、前記第一本接合工程及び前記第二本接合工程で形成された塑性化領域に重複させることを特徴とする請求の範囲第21項に記載の接合構造物の製造方法。 |
| 前記第三本接合工程では、前記接合構造物の一方の側面に形成された塑性化領域の一部と、前記接合構造物の他方の側面に形成された塑性化領域の一部とを重複させることを特徴とする請求の範囲第21項に記載の接合構造物の製造方法。 |
| 前記第一本接合工程及び前記第二本接合工程の前に、前記第一金属部材と前記第二金属部材との突合部に対して、前記接合構造物の表面及び裏面から仮接合を行うことを特徴とする請求の範囲第21項に記載の接合構造物の製造方法。 |
| 前記第三本接合工程の前に、前記第一金属部材と前記第二金属部材との突合部に対して、前記接合構造物の側面から仮接合を行うことを特徴とする請求の範囲第21項に記載の接合構造物の製造方法。 |
| 前記第一本接合工程及び前記第二本接合工程では、回転ツールの挿入予定位置に予め下穴を形成することを特徴とする請求の範囲第21項に記載の接合構造物の製造方法。 |
| 前記第三本接合工程では、回転ツールの挿入予定位置に予め下穴を形成することを特徴とする請求の範囲第21項に記載の接合構造物の製造方法。 |
| 前記第三本接合工程では、摩擦攪拌の開始位置及び終了位置が前記第一金属部材又は前記第二金属部材の側面に設定されており、 回転ツールを開始位置から前記第一金属部材と前記第二金属部材との突合部を通過して終了位置までコの字状の軌跡で移動させるときに、 回転ツールが右回転であれば、回転ツールの進行方向左側がコの字状の移動軌跡の溝内側に対応するように設定し、 前記回転ツールが左回転であれば、回転ツールの進行方向右側がコの字状の移動軌跡の溝内側に対応するように設定することを特徴とする請求の範囲第21項に記載の接合構造物の製造方法。 |
本発明は、摩擦攪拌を利用した金属部材 接合方法及び接合構造物の製造方法に関す 。
金属部材同士を接合する方法として、摩 攪拌接合(FSW=Friction Stir Welding)が知られて る。摩擦攪拌接合は、回転ツールを回転さ つつ金属部材同士の突合部に沿って移動さ 、回転ツールと金属部材との摩擦熱により 合部の金属を塑性流動させることで、金属 材同士を固相接合させるものである。なお 回転ツールは、円柱状を呈するショルダ部 下端面に攪拌ピン(プローブ)を突設してなる ものが一般的である。
ここで図33は、一対の平板状の金属部材 摩擦攪拌接合を施した従来の接合方法を示 た斜視図である。図33に示すように、接合す べき金属部材101,101の肉厚が図示しない回転 ールの攪拌ピンの長さよりも大きい場合に 、金属部材101の表面102側から摩擦攪拌を行 た後に、裏面103側からも摩擦攪拌を行う場 がある。
即ち、かかる接合方法は、金属部材101,101 の突合部104(二点鎖線)に沿って表面102及び裏 103の両側から摩擦攪拌を行い、摩擦攪拌に って形成された塑性化領域105,106の厚さ方向 の中央部分が接触するように接合するもので ある。これにより、突合部104においては、隙 間なく接合することができる。このような接 合方法は、文献1に開示されている。
また、図34は、継手部材を用いた従来の 合方法を示した断面図である。図34に示すよ うに、回転ツールの攪拌ピンの長さに対して 金属部材の肉厚が大きい場合には、厚みの異 なる段部を備えた一対の金属部材の間に継手 部材を介して段階的に摩擦攪拌を行う接合方 法が知られている。即ち、かかる接合方法に 用いられる金属部材は、第一金属部材120a及 第二金属部材120bの本体部121,121の縁部に、本 体部121よりも肉厚の小さい段部122,122が形成 れている。
そして、この接合方法は、第一金属部材1 20a及び第二金属部材120bの段部122,122同士を突 合わせる突合工程と、段部122,122同士の突合 部Jdに対して摩擦攪拌を行う段部摩擦攪拌工 と、突合工程で形成された凹部123に継手部 Uを配置する継手部材配置工程と、第一金属 部材120aと継手部材Uとの突合部Ja及び第二金 部材120bと継手部材Uとの突合部Jbに対して摩 攪拌を行う摩擦攪拌工程と、を備えている この接合方法によれば、金属部材の肉厚が きい部材であっても金属部材同士を隙間な 接合することができる。このような接合方 は、文献2に記載されている。
文献1.特開2005-131666号公報(図7参照)
文献2.特開2004-358535号公報(段落0019、図2参
)
ここで、図35は、一対の肉厚の大きな金 部材に摩擦攪拌接合を施した接合方法を示 た斜視図である。図35に示すように、接合す べき金属部材111,111の肉厚が大きい場合、表 102及び裏面103から摩擦攪拌を行っても突合 104(二点鎖線)の中央部に未接合部が生じてし まう可能性がある。即ち、図示しない回転ツ ールの攪拌ピンの長さに対して、金属部材111 の肉厚が非常に大きい場合、金属部材111の表 面102及び裏面103から摩擦攪拌を行ったとして も、塑性化領域105,106の厚さ方向の中央部分 接触させることができないため、突合部104 中央部に隙間(未接合部)119が生じてしまう。 このように、一方の側面107から他方の側面108 に連続する隙間119が生じてしまうと、側面107 及び側面108間における水密性及び気密性が低 下するという問題があった。
ここで、金属部材111の厚みに応じて回転 ールの攪拌ピンの長さを大きくすれば、表 102及び裏面103から摩擦攪拌を行うことで金 部材111同士を隙間なく接合することは可能 ある。しかし、回転ツールは、金属部材111 に攪拌ピンを埋没させて高速で回転しなが 移動するため、攪拌ピンの長さを大きくす と、摩擦攪拌装置の駆動手段及び攪拌ピン 作用する負荷が増大し、装置の短寿命化を 来するという問題があった。
また、図33及び図35に示すように、塑性化 領域105,106において、一方の側面107から他方 側面108に連続する空洞欠陥109が生じる可能 がある。かかる空洞欠陥109は、金属部材101,1 11の側面107及び側面108間における水密性及び 密性を低下させる一因となっていた。
一方、図34に示すように、継手部材Uを用 れば金属部材120a,120bの肉厚が大きくなった しても段階的に摩擦攪拌を行うことで水密 及び気密性を確保することができるが、金 部材120a,120bの肉厚が大きくなるにつれて、 属部材120a,120bに設ける段部や継手部材を増 さなければならず接合作業が煩雑になって まうという問題がある。
このような観点から、本発明は、作業が 易であるとともに、接合された金属部材の 密性及び水密性を向上させることが可能な 合方法及び接合構造物の製造方法を提供す ことを課題とする。
このような課題を解決する本発明に係る 合方法は、第一金属部材と第二金属部材と 突き合わせて形成された被接合金属部材に して回転ツールを移動させて摩擦攪拌を行 接合方法であって、前記第一金属部材と前 第二金属部材との突合部に対して前記被接 金属部材の表面から摩擦攪拌を行う第一本 合工程と、前記突合部に対して前記被接合 属部材の裏面から摩擦攪拌を行う第二本接 工程と、前記被接合金属部材の側面に係る 記突合部に沿って凹溝を形成する凹溝形成 程と、前記凹溝に継手部材を配置する継手 材配置工程と、前記凹溝と前記継手部材と 突合部に対して摩擦攪拌を行う継手部材接 工程と、を含むことを特徴とする。
かかる接合方法によれば、被接合金属部 の側面に凹溝を形成することにより、被接 金属部材の側面に巻き込む可能性のある酸 皮膜を取り除くことができる。また、凹溝 、凹溝に配置された継手部材との突合部に して摩擦攪拌を行うことにより、被接合金 部材の側面に露出する可能性のあるトンネ 状空洞欠陥や、被接合金属部材の側面に巻 込む可能性のある酸化皮膜を覆って密閉す ことができる。これにより、被接合金属部 の両側面間の気密性及び水密性を向上させ ことができる。また、当該凹溝と継手部材 の突合部に対して摩擦攪拌を行うことによ 、当該部分の接合強度を高めることができ 。また、被接合金属部材の側面から摩擦攪 接合を行うことで比較的容易に作業を行う とができる。
また、前記継手部材接合工程は、前記凹 において、前記第一本接合工程で形成され 表面側塑性化領域と、前記第二本接合工程 形成された裏面側塑性化領域との間に露出 る未塑性化領域を密閉することが好ましい
かかる接合方法によれば、当該側面に形 された凹溝に露出する未塑性化領域に継手 材を配置するとともに、当該継手部材と凹 との突合部を摩擦攪拌することにより未塑 化領域を密閉することができる。これによ 、被接合金属部材の両側面間の気密性及び 密性をより向上させることができる。
また、前記継手部材の両端面は、前記被 合金属部材の前記表面及び前記裏面と面一 あることが好ましい。かかる接合方法によ ば、トンネル状空洞欠陥、酸化皮膜及び未 性化領域を確実に密閉することができると に、表面及び裏面を平坦に形成することが きる。
また、前記継手部材接合工程で形成され 側面側塑性化領域の深さは、前記継手部材 厚みよりも大きいことが好ましい。かかる 合方法によれば、凹溝と継手部材との突合 において、厚さ方向の全長に亘って摩擦攪 されるため、被接合金属部材の両側面間の 密性及び水密性をより一層向上させること できる。
また、前記凹溝形成工程の後に、前記凹 の底面に露出した空洞欠陥及び前記未塑性 領域の少なくとも一方を溶接金属によって 閉する第一溶接補修工程を含むことが好ま い。また、前記継手部材接合工程の後に、 記継手部材接合工程によって前記表面及び 記裏面に露出する空洞欠陥及び前記継手部 接合工程によって巻き込んだ酸化皮膜の少 くとも一方を溶接金属によって密閉する第 溶接補修工程を含むことが好ましい。
かかる接合方法によれば、凹溝形成工程 後に、前記凹溝の底面に露出する空洞欠陥 未塑性化領域を溶接金属によって密閉する とができる。また、継手部材接合工程によ て形成された塑性化領域の空洞欠陥や酸化 膜を溶接金属によって密閉することができ 。これにより、被接合金属部材の表面及び 面の気密性及び水密性を高めることができ 。
また、前記凹溝の幅は、前記表面側塑性 領域及び前記裏面側塑性化領域の幅よりも さいことが好ましい。かかる接合方法によ ば、凹溝を形成する作業手間を低減するこ ができるとともに、継手部材を小さくする とができるため、部材コストの低減を図る とができる。
また、前記回転ツールの挿入予定位置に め下穴を形成することが好ましい。かかる 合方法によれば、回転ツールを押し込む際 圧入抵抗を低減することができる。これに り、摩擦攪拌接合の精度を高めるとともに 迅速に接合作業を行うことができる。
また、本発明に係る接合方法は、第一金 部材と第二金属部材とを突き合わせて形成 れた被接合金属部材に対して回転ツールを 動させて摩擦攪拌を行なう接合方法であっ 、前記第一金属部材と前記第二金属部材と 突合部に対して前記被接合金属部材の表面 ら摩擦攪拌を行なう第一本接合工程と、前 突合部に対して前記被接合金属部材の裏面 ら摩擦攪拌を行う第二本接合工程と、前記 接合金属部材の側面において、前記第一本 合工程で形成された表面側塑性化領域及び 記第二本接合工程で形成された裏面側塑性 領域の少なくともいずれか一方に形成され 空洞欠陥に空洞部補修部材を挿入する空洞 補修部材挿入工程と、前記突合部に対して 記被接合金属部材の側面に摩擦攪拌を行な 側面本接合工程と、を含み、前記側面本接 工程は、前記表面側塑性化領域及び前記裏 側塑性化領域の間の未塑性化領域を摩擦攪 するとともに、前記表面側塑性化領域及び 記裏面側塑性化領域の少なくともいずれか 方と、前記空洞部補修部材との突合部を摩 攪拌することを特徴とする。
かかる接合方法によれば、側面本接合工 では、被接合金属部材の側面から摩擦攪拌 合を行うことで比較的容易に作業を行うこ ができるとともに、被接合金属部材の側面 現れる未塑性化領域を摩擦攪拌することで 被接合金属部材の気密性及び水密性を高め ことができる。また、被接合金属部材の側 に形成された空洞欠陥に空洞部補修部材を 入して当該空洞欠陥を塞ぐとともに、側面 接合工程で、空洞部補修部材と表面側塑性 領域及び裏面側塑性化領域との突合部を摩 攪拌するため、被接合金属部材の気密性及 水密性をより高めることができる。
また、前記空洞部補修部材挿入工程は、 記被接合金属部材の側面において、前記表 側塑性化領域及び前記裏面側塑性化領域の なくともいずれか一方に形成された空洞欠 の周囲を切削して溝穴を形成する溝穴形成 程を含み、前記溝穴に前記空洞部補修部材 挿入することが好ましい。かかる接合方法 よれば、空洞部補修部材を好適に挿入する とができる。
また本発明は、第一金属部材と第二金属 材とを突き合わせて形成された被接合金属 材に対して回転ツールを移動させて摩擦攪 を行なう接合方法であって、前記第一金属 材と前記第二金属部材との突合部に対して 記被接合金属部材の表面から摩擦攪拌を行 う第一本接合工程と、前記突合部に対して 記被接合金属部材の裏面から摩擦攪拌を行 第二本接合工程と、前記被接合金属部材の 面において、前記第一本接合工程で形成さ た表面側塑性化領域及び前記第二本接合工 で形成された裏面側塑性化領域の少なくと いずれか一方に形成された空洞欠陥に溶接 属を充填する溶接金属充填工程と、前記突 部に対して前記被接合金属部材の側面に摩 攪拌を行なう側面本接合工程と、を含み、 記側面本接合工程は、前記表面側塑性化領 及び前記裏面側塑性化領域の間の未塑性化 域を摩擦攪拌するとともに、前記表面側塑 化領域及び前記裏面側塑性化領域の少なく もいずれか一方と、前記溶接金属との界面 摩擦攪拌することを特徴とする。
かかる接合方法によれば、側面本接合工 では、被接合金属部材の側面から摩擦攪拌 合を行うことで比較的容易に作業を行うこ ができるとともに、被接合金属部材の側面 現れる未塑性化領域を摩擦攪拌することで 被接合金属部材の気密性及び水密性を高め ことができる。また、被接合金属部材の側 に形成された空洞欠陥に溶接金属を充填し 当該空洞欠陥を塞ぐとともに、側面本接合 程で、前記溶接金属と表面側塑性化領域及 裏面側塑性化領域との界面を摩擦攪拌する め、被接合金属部材の気密性及び水密性を り高めることができる。
また、前記溶接金属充填工程は、前記被 合金属部材の側面において、前記表面側塑 化領域及び前記裏面側塑性化領域の少なく もいずれか一方に形成された空洞欠陥の周 を切削して溝穴を形成する溝穴形成工程を み、前記溝穴に前記溶接金属を充填するこ が好ましい。かかる接合方法によれば、溶 金属充填工程を容易に行うことができる。
また本発明は、第一金属部材と第二金属 材とを突き合わせて形成された被接合金属 材に対して回転ツールを移動させて摩擦攪 を行なう接合方法であって、前記第一金属 材と前記第二金属部材との突合部に対して 記被接合金属部材の表面から摩擦攪拌を行 う第一本接合工程と、前記突合部に対して 記被接合金属部材の裏面から摩擦攪拌を行 第二本接合工程と、前記被接合金属部材の 面において、前記第一本接合工程で形成さ た表面側塑性化領域と前記第二本接合工程 形成された裏面側塑性化領域の間の未塑性 領域に凹部を形成する凹部形成工程と、前 凹部に凹部補修部材を挿入する凹部補修部 挿入工程と、前記凹部補修部材と前記第一 属部材との突合部及び前記凹部補修部材と 記第二金属部材との突合部に対して摩擦攪 を行う側面本接合工程と、を含むことを特 とする。
かかる接合方法によれば、被接合金属部 の側面に現れる未塑性化領域に形成された 部に凹部補修部材を挿入して、当該凹部補 部材と被接合金属部材との突合部を摩擦攪 することにより、被接合金属部材の水密性 び気密性を高めることができる。また、側 本接合工程では、被接合金属部材の側面か 摩擦攪拌接合を行うことで比較的容易に作 を行うことができる
また、前記表面側塑性化領域及び前記裏 側塑性化領域の少なくともいずれか一方に 成された空洞欠陥の周囲を切除して溝穴を 成する溝穴形成工程と、前記溝穴に空洞部 修部材を挿入する空洞部補修部材挿入工程 、を含み、前記表面側塑性化領域及び前記 面側塑性化領域の少なくともいずれか一方 、前記空洞部補修部材との突合部に対して 擦攪拌を行うことが好ましい。
かかる接合方法によれば、前記表面側塑 化領域及び前記裏面側塑性化領域の少なく もいずれか一方に形成された空洞欠陥に対 て空洞部補修部材を挿入して当該空洞欠陥 塞ぐとともに、空洞部補修部材と前記表面 塑性化領域及び前記裏面側塑性化領域との 合部を摩擦攪拌するため、被接合金属部材 気密性及び水密性をより高めることができ 。
また、前記表面側塑性化領域及び前記裏 側塑性化領域の少なくともいずれか一方に 成された空洞欠陥の周囲を切除して溝穴を 成する溝穴形成工程と、前記溝穴に空洞部 修部材を挿入する空洞部補修部材挿入工程 、を含み、前記表面側塑性化領域及び前記 面側塑性化領域の少なくともいずれか一方 、前記空洞部補修部材との突合部の全面に って摩擦攪拌を行うことが好ましい。
かかる接合方法によれば、前記表面側塑 化領域及び前記裏面側塑性化領域の少なく もいずれか一方に形成された空洞欠陥に対 て空洞部補修部材を挿入して当該空洞欠陥 塞ぐとともに、前記空洞部補修部材と前記 面側塑性化領域及び前記裏面側塑性化領域 の突合部の全面を摩擦攪拌するため、被接 金属部材の気密性及び水密性をより高める とができる。
また、前記側面本接合工程は、前記回転 ールを一筆書きの要領で移動させることが ましい。かかる接合方法によれば、摩擦攪 の作業性を高めることができる。
また、前記側面本接合工程で用いる前記 転ツールは、前記第一本接合工程及び前記 二本接合工程で用いる回転ツールよりも小 いことが好ましい。かかる接合方法によれ 、小さい回転ツールは比較的小回りがきく め、回転ツールの操作性を高めることがで る。
また、前記第一本接合工程、前記第二本 合工程及び側面本接合工程の少なくとも一 工程を行なう前に、前記突合部を仮接合す 仮接合工程を含むことが好ましい。かかる 合方法によれば、摩擦攪拌を行う際の金属 材同士の目開きを防止することができる。
また、前記突合部の両側に一対のタブ材 配置し、前記タブ材と前記被接合金属部材 の突合部を接合するタブ材接合工程を含む とが好ましい。かかる接合方法によれば、 擦攪拌をする際のタブ材と被接合金属部材 の目開きを防止することができる。
また、前記第一本接合工程、前記第二本 合工程及び前記側面本接合工程で用いる前 回転ツールの挿入予定位置に予め下穴を形 することが好ましい。かかる接合方法によ ば、回転ツールを押し込む際の圧入抵抗を 減することができる。これにより、摩擦攪 接合の精度を高めるとともに、迅速に接合 業を行うことができる。
また、本発明は、第一金属部材及び第二 属部材の端面同士を突き合わせて形成され 接合構造物の製造方法であって、前記第一 属部材と前記第二金属部材との突合部に対 て、前記接合構造物の表面から回転ツール 用いて摩擦攪拌を行う第一本接合工程と、 記第一金属部材と前記第二金属部材との突 部に対して、前記接合構造物の裏面から回 ツールを用いて摩擦攪拌を行う第二本接合 程と、前記第一金属部材と前記第二金属部 との突合部に対して、前記接合構造物の側 から回転ツールを用いて摩擦攪拌を行う第 本接合工程と、を含み、前記第三本接合工 において回転ツールを離脱したときに形成 れた抜き穴に充填用金属部材を充填し、前 接合構造物と前記充填用金属部材との突合 に対して、回転ツールを用いて摩擦攪拌を う補修工程を行うことを特徴とする。
かかる製造方法によれば、第三本接合工 では、接合構造物の側面から摩擦攪拌接合 行うことで比較的容易に作業を行うことが きるとともに、接合構造物の側面に現れる 塑性化領域を摩擦攪拌することで、接合構 物の気密性及び水密性を高めることができ 。また、補修工程において回転ツールの抜 穴に充填用金属部材を充填することで、第 本接合工程において摩擦攪拌の終了位置に 成された抜き穴が埋まるため、抜き穴によ 接合箇所の強度低下を防ぐことができる。 まり、第三本接合工程では接合構造物に摩 攪拌の終了位置を設けることができる。こ により、第三本接合工程では摩擦攪拌の終 位置を設定するためのタブ材を省略するこ ができるため、接合作業における工数を少 くすることができる。
また、前記補修工程において回転ツール 離脱したときに形成された抜き穴に溶接金 を充填することが好ましい。かかる製造方 によれば、補修工程において回転ツールを 脱したときに形成された抜き穴に溶接金属 充填して埋めることで、抜き穴による接合 所の強度低下を防ぐことができるとともに 接合箇所を平坦に仕上げることができる。
また、前記第三本接合工程では、前記第 金属部材と前記第二金属部材との突合部に 成される塑性化領域の一部を、前記第一本 合工程及び前記第二本接合工程で形成され 塑性化領域に重複させることが好ましい。
かかる製造方法によれば、接合構造物の 面において第一金属部材と第二金属部材と 突合部に形成される塑性化領域の一部を、 一本接合工程及び第二本接合工程で形成さ た塑性化領域に重複させることで、接合構 物の側面において第一金属部材と第二金属 材との継ぎ目が確実に閉塞されるため、金 部材同士の接合部における気密性及び水密 を向上させることができる。
また、前記第三本接合工程では、前記接 構造物の一方の側面に形成された塑性化領 の一部と、前記接合構造物の他方の側面に 成された塑性化領域の一部とを重複させる とが好ましい。
かかる製造方法では、第三本接合工程に いて接合構造物の両側面に形成された塑性 領域の一部を重複させることで、接合構造 の奥まで塑性化されるため、金属部材同士 接合部における気密性及び水密性を向上さ ることができる。
また、前記第一本接合工程及び前記第二 接合工程の前に、前記第一金属部材と前記 二金属部材との突合部に対して、前記接合 造物の表面及び裏面から仮接合を行うこと 好ましい。また、前記第三本接合工程の前 、前記第一金属部材と前記第二金属部材と 突合部に対して、前記接合構造物の側面か 仮接合を行うことが好ましい。
ここで、各接合工程を行うときには、接 される各金属部材の突合部に回転ツールを し込むため、金属部材同士を引き離そうと る力が作用し、突合部に目開きが発生する 合がある。しかし、前記した製造方法によ ば、各接合工程を行う前に、突合部を仮接 することで、各接合工程を好適に行うこと できる。
また、前記第一本接合工程及び前記第二 接合工程では、回転ツールの挿入予定位置 予め下穴を形成することが好ましい。また 前記第三本接合工程では、回転ツールの挿 予定位置に予め下穴を形成することが好ま い。
かかる製造方法によれば、この構成では 回転ツールを接合構造物に押し込む際の圧 抵抗を低減することができる。これにより 摩擦攪拌接合の精度を高めることができる ともに、迅速に接合作業を行うことができ 。
また、前記第三本接合工程では、摩擦攪 の開始位置及び終了位置が前記第一金属部 又は前記第二金属部材の側面に設定されて り、回転ツールを開始位置から前記第一金 部材と前記第二金属部材との突合部を通過 て終了位置までコの字状の軌跡で移動させ ときに、回転ツールが右回転であれば、回 ツールの進行方向左側がコの字状の移動軌 の溝内側に対応するように設定し、前記回 ツールが左回転であれば、回転ツールの進 方向右側がコの字状の移動軌跡の溝内側に 応するように設定することが好ましい。
ここで、回転ツールを移動させることで 合構造物に形成された塑性化領域内には、 転ツールの進行方向に沿って空洞欠陥が生 る場合がある。この空洞欠陥は金属部材同 の接合部における気密性及び水密性を低下 せる一因となっている。回転ツールを右回 させた場合には、空洞欠陥は進行方向左側 形成され、回転ツールを左回転させた場合 は、空洞欠陥は進行方向右側に形成される したがって、前記した構成では、コの字状 形成された塑性化領域の溝内側に空洞欠陥 形成されることになり、コの字状の塑性化 域の外側に空洞欠陥が形成された場合と比 して、空洞欠陥の距離が短くなるため、金 部材同士の接合部における気密性及び水密 を向上させることができる。
本発明に係る接合方法及び製造構造物の 造方法によれば、作業が容易であるととも 、接合された金属部材の気密性及び水密性 向上させることができる。
1 被接合金属部材
1a 第一金属部材
1b 第二金属部材
2 第一タブ材
3 第二タブ材
211 凹部
212 溝穴
213 溝穴
211 凹部補修部材
202 第一空洞部補修部材
203 第二空洞部補修部材
A 表面
B 裏面
C 第一側面
D 第二側面
F 仮接合用回転ツール
G 本接合用回転ツール
h 充填用金属部材
j 未塑性化領域
J 突合部
K 凹溝
P 下穴
Q 抜き穴
R トンネル状空洞欠陥
T 溶接金属
U 継手部材
W1 表面側塑性化領域
W2 裏面側塑性化領域
w 側面側塑性化領域
Z 酸化皮膜
[第一実施形態]
第一実施形態に係る接合方法は、図1の(a)に
示すように、第一金属部材1a及び第二金属部
1bを突き合わせてなる被接合金属部材1の表
A及び裏面Bを摩擦攪拌により接合するとと
に、被接合金属部材1の両側面に関しては、
1の(b)に示すように、凹溝Kを形成したうえ
、当該凹溝Kに継手部材Uを配置するとともに
、凹溝Kと継手部材Uとの突合部を摩擦攪拌に
り接合することを特徴とするものである。
まず、本実施形態に係る接合方法の被接合
属部材1を詳細に説明するとともに、この被
接合金属部材1を接合する際に用いられる第
タブ材2と第二タブ材3を詳細に説明する。
被接合金属部材1は、図2の(a)及び(b)に示す
うに、本実施形態では、断面視矩形の第一
属部材1a及び第二金属部材1bからなり、それ
れの端面を突き合わせることで突合部J1が
成されている。第一金属部材1a及び第二金属
部材1bは、本実施形態では、同一組成の金属
料であって、例えば、アルミニウム、アル
ニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン
金、マグネシウム、マグネシウム合金など
擦攪拌可能な金属材料からなる。第一金属
材1a及び第二金属部材1bの形状・寸法に特に
制限はないが、少なくとも突合部J1における
さ寸法を同一にすることが望ましい。
なお、図1に示すように、被接合金属部材1
表面を表面A、裏面を裏面B、一方の側面を第
一側面C、他方の側面を第二側面Dとする。ま
、本実施形態における上下左右前後は、図1
の矢印に従う。
第一タブ材2および第二タブ材3は、図2の( a)及び(b)に示すように、被接合金属部材1の突 合部J1を挟むように配置されるものであって それぞれ被接合金属部材1に添設され、第一 側面C及び第二側面Dに現れる第一金属部材1a 第二金属部材1bの継ぎ目(境界線)を覆い隠す 第一タブ材2及び第二タブ材3の材質に特に 限はないが、本実施形態では、被接合金属 材1と同一組成の金属材料で形成している。 た、第一タブ材2及び第二タブ材3の形状・ 法にも特に制限はないが、本実施形態では その厚さ寸法を突合部J1における被接合金属 部材1の厚さ寸法と同一にしている。
次に、図4を参照して、仮接合工程に用い る回転ツールF(以下、「仮接合用回転ツールF 」という。)及び本接合工程に用いる回転ツ ルG(以下、「本接合用回転ツールG」という )を詳細に説明する。
図4の(a)に示す仮接合用回転ツールFは、 具鋼など被接合金属部材1よりも硬質の金属 料からなり、円柱状を呈するショルダ部F1 、このショルダ部F1の下端面F11に突設された 攪拌ピン(プローブ)F2とを備えて構成されて る。仮接合用回転ツールFの寸法・形状は、 接合金属部材1の材質や厚さ等に応じて設定 すればよいが、少なくとも、後記する第一本 接合工程で用いる本接合用回転ツールG(図4の (b)参照)よりも小型にする。このようにする 、本接合よりも小さな負荷で仮接合を行う とが可能となるので、仮接合時に摩擦攪拌 置に掛かる負荷を低減することが可能とな 、さらには、仮接合用回転ツールFの移動速 (送り速度)を本接合用回転ツールGの移動速 よりも高速にすることも可能になるので、 接合に要する作業時間やコストを低減する とが可能となる。
ショルダ部F1の下端面F11は、塑性流動化し 金属を押えて周囲への飛散を防止する役割 担う部位であり、本実施形態では、凹面状 成形されている。ショルダ部F1の外径X 1 の大きさに特に制限はないが、本実施形態で は、本接合用回転ツールGのショルダ部G1の外 径Y 1 よりも小さくなっている。
攪拌ピンF2は、ショルダ部F1の下端面F11の中 央から垂下しており、本実施形態では、先細 りの円錐台状に成形されている。また、攪拌 ピンF2の周面には、螺旋状に刻設された攪拌 が形成されている。攪拌ピンF2の外径の大 さに特に制限はないが、本実施形態では、 大外径(上端径)X 2 が本接合用回転ツールGの攪拌ピンG2の最大外 径(上端径)Y 2 よりも小さく、かつ、最小外径(下端径)X 3 が攪拌ピンG2の最小外径(下端径)Y 3 よりも小さい。攪拌ピンF2の長さL 2 は、本接合用回転ツールGの攪拌ピンG2の長さ L 1 (図4の(b)参照)よりも小さくすることが望まし い。
図4の(b)に示す本接合用回転ツールGは、 具鋼など被接合金属部材1よりも硬質の金属 料からなり、円柱状を呈するショルダ部G1 、このショルダ部G1の下端面G11に突設された 攪拌ピン(プローブ)G2とを備えて構成されて る。
ショルダ部G1の下端面G11は、仮接合用回 ツールFと同様に、凹面状に成形されている 攪拌ピンG2は、ショルダ部G1の下端面G11の中 央から垂下しており、本実施形態では、先細 りの円錐台状に成形されている。また、攪拌 ピンG2の周面には、螺旋状に刻設された攪拌 が形成されている。
以下、本実施形態に係る接合方法を詳細 説明する。本実施形態に係る接合方法は、( 1)第一準備工程、(2)第一予備工程、(3)第一本 合工程、(4)第二準備工程、(5)第二予備工程 (6)第二本接合工程、(7)タブ材切除工程、(8) 溝形成工程、(9)第一溶接補修工程、(10)第三 準備工程、(11)第一継手部材接合工程、(12)第 準備工程、(13)第二継手部材接合工程、(14) ブ材切除工程、(15)第二溶接補修工程、を含 ものである。
なお、図1に示すように、(2)第一予備工程 及び(3)第一本接合工程は、表面Aにおいて実 される工程であり、(5)第二予備工程及び(6) 二本接合工程は、裏面Bにおいて実行される 程である。また、(8)凹溝形成工程及び(9)第 溶接補修工程は、第一側面C及び第二側面D おいて実行される工程である。また、(11)第 継手部材接合工程は、第一側面Cにおいて実 行される工程であり、(13)第二継手部材接合 程は、第二側面Dにおいて実行される工程で る。また、(15)第二溶接補修工程は、表面A び裏面Bにおいて実行される工程である。
(1)第一準備工程
図2及び図3を参照して第一準備工程を説明
る。第一準備工程は、被接合金属部材1の摩
攪拌の開始位置や終了位置が設けられる当
部材(第一タブ材2及び第二タブ材3)を準備す
る工程である。第一準備工程は、本実施形態
では、第一金属部材1a及び第二金属部材1bを
き合せる突合工程と、被接合金属部材1の突
部J1の両側に第一タブ材2と第二タブ材3を配
置するタブ材配置工程と、第一タブ材2と第
タブ材3を溶接により被接合金属部材1に仮接
合する仮溶接工程と、を具備している。
(1-1)突合工程
突合工程では、図2の(b)に示すように、第一
金属部材1aの端面11aに第二金属部材1bの端面11
bを密着させる。また、図3等に示すように、
一金属部材1aの表面12aと第二金属部材1bの表
面12bを面一にし、さらに、第一金属部材1aの
面13aと第二金属部材1bの裏面13bを面一にす
。また、同様に、第一金属部材1aの第一側面
14aと第二金属部材1bの第一側面14bを面一にし
第一金属部材1aの第二側面15aと第二金属部
1bの第二側面15bを面一にする。
即ち、表面Aは、第一金属部材1aの表面12a 第二金属部材1bの表面12bで形成され、裏面B 、第一金属部材1aの裏面13aと第二金属部材1b の裏面13bで形成され、第一側面Cは、第一金 部材1aの第一側面14aと第二金属部材1bの第一 面14bで形成され、第二側面Dは、第一金属部 材1aの第二側面15aと第二金属部材1bの第二側 15bで形成される。
(1-2)タブ材配置工程
タブ材配置工程では、図2の(a)及び(b)に示す
ように、突合部J1の第二側面D側に第一タブ材
2を配置して、その当接面21を第二側面Dに当
させる。さらに、突合部J1の第一側面Cに第
タブ材3を配置して、その当接面31を第一側
Cに当接させる。このとき、図3の(b)に示すよ
うに、第一タブ材2の表面22と第二タブ材3の
面32を被接合金属部材1の表面Aと面一にする
ともに、第一タブ材2の裏面23と第二タブ材3
の裏面33を被接合金属部材1の裏面Bと面一に
る。
(1-3)仮溶接工程
仮溶接工程では、図2の(a)及び(b)に示すよう
に、被接合金属部材1と第一タブ材2とにより
成された入隅部2a,2bを溶接して被接合金属
材1と第一タブ材2とを仮接合する。さらに、
被接合金属部材1と第二タブ材3とにより形成
れた入隅部3a,3bを溶接して被接合金属部材1
第二タブ材3とを仮接合する。
なお、入隅部2a,2b及び3a,3bの全長に亘って連
続して溶接を施してもよいし、断続して溶接
を施してもよい。また、第一準備工程におい
て、仮溶接工程を省略する場合には、図示せ
ぬ摩擦攪拌装置の架台上で、突合工程とタブ
材配置工程を実行してもよい。
(2)第一予備工程
第一予備工程は、第一本接合工程に先立っ
行われる工程であり、本実施形態では、表
A側において、被接合金属部材1と第一タブ
2との突合部J2を接合する(2-1)第一タブ材接合
工程と、被接合金属部材1の突合部J1を仮接合
する(2-2)仮接合工程と、被接合金属部材1と第
二タブ材3との突合部J3を接合する(2-3)第二タ
材接合工程と、第一本接合工程における摩
攪拌の開始位置に下穴を形成する(2-4)下穴
成工程とを具備している。
第一予備工程では、図6に示すように、一の 仮接合用回転ツールFを一筆書きの移動軌跡( ード)を形成するように移動させて、突合部 J2,J1,J3に対して連続して摩擦攪拌を行う。即 、摩擦攪拌の開始位置S P1 に挿入した仮接合用回転ツールFの攪拌ピンF2 (図4の(a)参照)を途中で離脱させることなく終 了位置E P1 まで移動させる。なお、本実施形態では、第 一タブ材2に摩擦攪拌の開始位置S P1 を設け、第二タブ材3に終了位置E P1 を設けているが、開始位置S P1 と終了位置E P1 の位置を限定する趣旨ではない。また、本実 施形態では、仮接合用回転ツールF及び本接 用回転ツールGの回転方向は、全て右回転で うものとする。このように、仮接合用回転 ールF及び本接合用回転ツールGの回転方向 統一することで、作業手間を省略すること できる。
本実施形態の第一予備工程における摩擦攪
の手順を図5及び図6を参照してより詳細に
明する。
まず、仮溶接工程を行った被接合金属部材1
を図示しない摩擦攪拌装置の架台に固定する
。そして、図5の(a)に示すように、第一タブ
2の適所に設けた開始位置S P1
の直上に仮接合用回転ツールFを位置させ、
いて、仮接合用回転ツールFを右回転させつ
下降させて攪拌ピンF2を開始位置S P1
に押し付ける。仮接合用回転ツールFの回転
度は、攪拌ピンF2の寸法・形状、摩擦攪拌さ
れる被接合金属部材1等の材質や肉厚等に応
て設定されるものであるが、多くの場合、50
0~2000(rpm)の範囲内において設定される。
攪拌ピンF2が第一タブ材2の表面22に接触 ると、摩擦熱によって攪拌ピンF2の周囲にあ る金属が塑性流動化し、図5の(b)に示すよう 、攪拌ピンF2が第一タブ材2に挿入される。
攪拌ピンF2の全体が第一タブ材2に入り込 、かつ、ショルダ部F1の下端面F11の全面が 一タブ材2の表面22に接触したら、図6に示す うに、仮接合用回転ツールFを回転させつつ 第一タブ材接合工程の始点s2に向けて相対移 させる。
仮接合用回転ツールFの移動速度(送り速 )は、攪拌ピンF2の寸法・形状、摩擦攪拌さ る被接合金属部材1等の材質や肉厚等に応じ 設定されるものであるが、多くの場合、100~ 1000(mm/分)の範囲内において設定される。仮接 合用回転ツールFの移動時の回転速度は、挿 時の回転速度と同じか、それよりも低速に る。なお、仮接合用回転ツールFを移動させ 際には、ショルダ部F1の軸線を鉛直線に対 て進行方向の後ろ側へ僅かに傾斜させても いが、傾斜させずに鉛直にすると、仮接合 回転ツールFの方向転換が容易となり、複雑 動きが可能となる。仮接合用回転ツールFを 移動させると、その攪拌ピンF2の周囲にある 属が順次塑性流動化するとともに、攪拌ピ F2から離れた位置では、塑性流動化してい 金属が再び硬化する。
仮接合用回転ツールFを相対移動させて第 一タブ材接合工程の始点s2まで連続して摩擦 拌を行ったら、始点s2で仮接合用回転ツー Fを離脱させずにそのまま第一タブ材接合工 に移行する。
(2-1)第一タブ材接合工程
第一タブ材接合工程では、第一タブ材2と被
接合金属部材1との突合部J2に対して摩擦攪拌
を行う。具体的には、被接合金属部材1と第
タブ材2の継ぎ目(境界線)上に摩擦攪拌のル
トを設定し、当該ルートに沿って仮接合用
転ツールFを相対移動させることで、突合部J
2に対して摩擦攪拌を行う。なお、本実施形
では、仮接合用回転ツールFを途中で離脱さ
ることなく第一タブ材接合工程の始点s2か
終点e2まで連続して摩擦攪拌を行う。
なお、仮接合用回転ツールFを右回転させ た場合には、仮接合用回転ツールFの進行方 の左側に微細な空洞欠陥が発生する虞があ ので、仮接合用回転ツールFの進行方向の右 に被接合金属部材1が位置するように第一タ ブ材接合工程の始点s2と終点e2の位置を設定 ることが望ましい。このようにすると、被 合金属部材1側に空洞欠陥が発生し難くなる で、高品質の接合体を得ることが可能とな 。
ちなみに、仮接合用回転ツールFを左回転 させた場合には、仮接合用回転ツールFの進 方向の右側に微細な空洞欠陥が発生する虞 あるので、仮接合用回転ツールFの進行方向 左側に被接合金属部材1が位置するように第 一タブ材接合工程の始点と終点の位置を設定 することが望ましい。具体的には、図示は省 略するが、仮接合用回転ツールFを右回転さ た場合の終点e2の位置に始点を設け、仮接合 用回転ツールFを右回転させた場合の始点s2の 位置に終点を設ければよい。
なお、仮接合用回転ツールFの攪拌ピンF2 突合部J2に入り込むと、被接合金属部材1と 一タブ材2を引き離そうとする力が作用する が、被接合金属部材1と第一タブ材2により形 された入隅部2a,2b(図2参照)を溶接により仮 合しているので、被接合金属部材1と第一タ 材2との間に目開きが発生することがない。
(2-2)仮接合工程
仮接合用回転ツールFが第二タブ材接合工程
の終点e2に達したら、終点e2で摩擦攪拌を終
させずに仮接合工程の始点s1まで連続して摩
擦攪拌を行い、そのまま仮接合工程に移行す
る。即ち、第一タブ材接合工程の終点e2から
接合工程の始点s1まで仮接合用回転ツールF
離脱させずに摩擦攪拌を継続し、さらに、
点s1で仮接合用回転ツールFを離脱させるこ
なく仮接合工程に移行する。このようにす
と、第一タブ材接合工程の終点e2での仮接
用回転ツールFの離脱作業が不要となり、さ
に、仮接合工程の始点s1での仮接合用回転
ールFの挿入作業が不要となることから、予
的な接合作業の効率化・迅速化を図ること
可能となる。
本実施形態では、第一タブ材接合工程の 点e2から仮接合工程の始点s1に至る摩擦攪拌 のルートを第一タブ材2に設定し、仮接合用 転ツールFを第一タブ材接合工程の終点e2か 仮接合工程の始点s1に移動させる際の移動軌 跡を第一タブ材2に形成する。このようにす と、第一タブ材接合工程の終点e2から仮接合 工程の始点s1に至る工程中において、被接合 属部材1に空洞欠陥が発生し難くなるので、 高品質の接合体を得ることが可能となる。
仮接合工程では、被接合金属部材1の突合 部J1(図6参照)に対して摩擦攪拌を行う。具体 には、被接合金属部材1の継ぎ目(境界線)上 摩擦攪拌のルートを設定し、当該ルートに って仮接合用回転ツールFを相対移動させる ことで、突合部J1の全長に亘って連続して摩 攪拌を行う。なお、本実施形態では、仮接 用回転ツールFを途中で離脱させることなく 仮接合工程の始点s1から終点e1まで連続して 擦攪拌を行う。
仮接合用回転ツールFが仮接合工程の終点 e1に達したら、終点e1で摩擦攪拌を終了させ に第二タブ材接合工程の始点s3まで連続して 摩擦攪拌を行い、そのまま第二タブ材接合工 程に移行する。即ち、仮接合工程の終点e1か 第二タブ材接合工程の始点s3まで仮接合用 転ツールFを離脱させずに摩擦攪拌を継続し さらに、始点s3で仮接合用回転ツールFを離 させることなく第二タブ材接合工程に移行 る。
本実施形態では、仮接合工程の終点e1か 第二タブ材接合工程の始点s3に至る摩擦攪拌 のルートを第二タブ材3に設定し、仮接合用 転ツールFを仮接合工程の終点e1から第二タ 材接合工程の始点s3に移動させる際の移動軌 跡を第二タブ材3に形成する。このようにす と、仮接合工程の終点e1から第二タブ材接合 工程の始点s3に至る工程中において、被接合 属部材1に空洞欠陥が発生し難くなるので、 高品質の接合体を得ることが可能となる。
(2-3)第二タブ材接合工程
第二タブ材接合工程では、被接合金属部材1
と第二タブ材3との突合部J3に対して摩擦攪拌
を行う。具体的には、被接合金属部材1と第
タブ材3の継ぎ目(境界線)上に摩擦攪拌のル
トを設定し、当該ルートに沿って仮接合用
転ツールFを相対移動させることで、突合部J
3に対して摩擦攪拌を行う。なお、本実施形
では、仮接合用回転ツールFを途中で離脱さ
ることなく第二タブ材接合工程の始点s3か
終点e3まで連続して摩擦攪拌を行う。
なお、仮接合用回転ツールFを右回転させ ているので、仮接合用回転ツールFの進行方 の右側に被接合金属部材1が位置するように 二タブ材接合工程の始点s3と終点e3の位置を 設定する。
また、仮接合用回転ツールFの攪拌ピンF2 突合部J3に入り込むと、被接合金属部材1と 二タブ材3を引き離そうとする力が作用する が、被接合金属部材1と第二タブ材3の入隅部3 a,3b(図2参照)を溶接により仮接合しているの 、被接合金属部材1と第二タブ材3との間に目 開きが発生することがない。
仮接合用回転ツールFが第二タブ材接合工程 の終点e3に達したら、終点e3で摩擦攪拌を終 させずに、第二タブ材3に設けた終了位置E P1 まで連続して摩擦攪拌を行う。なお、本実施 形態では、被接合金属部材1の表面A側に現れ 継ぎ目(境界線)の延長線上に終了位置E P1 を設けている。ちなみに、終了位置E P1 は、後記する第一本接合工程における摩擦攪 拌の開始位置S M1 でもある。
仮接合用回転ツールFが終了位置E P1 に達したら、仮接合用回転ツールFを回転さ つつ上昇させて攪拌ピンF2を終了位置E P1 から離脱させる。
以上、第一タブ材接合工程、仮接合工程及
第二タブ材接合工程について説明したが、
各接合工程における軌跡はあくまで例示であ
って、他の形態であってもよい。また、第一
タブ材接合工程及び第二タブ材接合工程を省
略して、仮接合工程のみ行ってもよい。
(2-4)下穴形成工程
続いて、下穴形成工程を実行する。下穴形
工程は、図4の(b)に示すように、第一本接合
工程における摩擦攪拌の開始位置に下穴P1を
成する工程である。第一予備工程に係る下
形成工程においては、第二タブ材3の表面32
設定されたS M1
に下穴P1を形成する。
下穴P1は、本接合用回転ツールGの攪拌ピ G2の挿入抵抗(圧入抵抗)を低減する目的で設 けられるものであり、本実施形態では、仮接 合用回転ツールFの攪拌ピンF2(図4の(a)参照)を 離脱させたときに形成される抜き穴H1を図示 ぬドリルなどで拡径することで形成される 抜き穴H1を利用すれば、下穴P1の形成工程を 簡略化することが可能となるので、作業時間 を短縮することが可能となる。下穴P1の形態 特に制限はないが、本実施形態では、円筒 としている。なお、本実施形態では、第二 ブ材3に下穴P1を形成しているが、下穴P1の 置に特に制限はなく、第一タブ材2に形成し もよいし、突合部J2,J3に形成してもよいが 好適には、本実施形態の如く被接合金属部 1の表面A側に現れる被接合金属部材1の継ぎ (境界線)の延長線上に形成することが望まし い。
なお、本実施形態では、仮接合用回転ツー Fの攪拌ピンF2(図4の(a)参照)の抜き穴H1を拡 して下穴P1とする場合を例示したが、攪拌ピ ンF2の最大外径X 2 が本接合用回転ツールGの攪拌ピンG2の最小外 径Y 3 よりも大きく、かつ、攪拌ピンF2の最大外径X 2 が攪拌ピンG2の最大外径Y 2 よりも小さい(Y 3 <X 2 <Y 2 )場合などにおいては、攪拌ピンF2の抜き穴H1 そのまま下穴P1としてもよい。
(3)第一本接合工程
第一本接合工程は、被接合金属部材1の表面
A側における突合部J1を本格的に接合する工程
である。本実施形態に係る第一本接合工程で
は、図4の(b)に示す本接合用回転ツールGを使
し、仮接合された状態の突合部J1に対して
接合金属部材1の表面A側から摩擦攪拌を行う
。
第一本接合工程では、図7の(a)~(c)に示すよ に、開始位置S M1 に形成した下穴P1に本接合用回転ツールGの攪 拌ピンG2を挿入(圧入)し、挿入した攪拌ピンG2 を途中で離脱させることなく終了位置E M1 まで移動させる。即ち、第一本接合工程では 、下穴P1から摩擦攪拌を開始し、終了位置E M1 まで連続して摩擦攪拌を行う。
ここで、前記した第一予備工程を終了した
点では、仮接合用回転ツールFを備えた摩擦
攪拌装置は、第二タブ材3の終了位置E P1
の直上(図6参照)に位置しているため、第一本
接合工程の開始位置をS M1
にすると、本接合用回転ツールGを備えた摩
攪拌装置を移動させることなく第一本接合
程を行うことができ、作業を省略できる。
なお、本実施形態では、第二タブ材3に摩擦
攪拌の開始位置S M1
を設け、第一タブ材2に終了位置E M1
を設けているが、開始位置S M1
と終了位置E M1
の位置を限定する趣旨ではない。
図7の(a)~(c)を参照して第一本接合工程をよ
詳細に説明する。
まず、図7の(a)に示すように、下穴P1(開始位
置S M1
)の直上に本接合用回転ツールGを位置させ、
いて、本接合用回転ツールGを右回転させつ
つ下降させて攪拌ピンG2の先端を下穴P1に挿
する。攪拌ピンG2を下穴P1に入り込ませると
攪拌ピンG2の周面(側面)が下穴P1の穴壁に当
し、穴壁から金属が塑性流動化する。この
うな状態になると、塑性流動化した金属を
拌ピンG2の周面で押し退けながら、攪拌ピ
G2が圧入されることになるので、圧入初期段
階における圧入抵抗を低減することが可能と
なる。また、本接合用回転ツールGのショル
部G1が第二タブ材3の表面32に当接する前に攪
拌ピンG2が下穴P1の穴壁に当接して摩擦熱が
生するので、塑性流動化するまでの時間を
縮することが可能となる。つまり、摩擦攪
装置の負荷を低減することが可能となり、
えて、本接合に要する作業時間を短縮する
とが可能となる。
攪拌ピンG2の全体が第二タブ材3に入り込 、かつ、ショルダ部G1の下端面G11の全面が 二タブ材3の表面32に接触したら、図7の(b)に すように、摩擦攪拌を行いながら被接合金 部材1の突合部J1の一端に向けて本接合用回 ツールGを相対移動させ、さらに、突合部J3 横切らせて突合部J1に突入させる。本接合 回転ツールGを移動させると、その攪拌ピンG 2の周囲にある金属が順次塑性流動化すると もに、攪拌ピンG2から離れた位置では、塑性 流動化していた金属が再び硬化して塑性化領 域(以下、「表面側塑性化領域W1」という。) 形成される。なお、塑性化領域とは、回転 ールの摩擦熱によって加熱されて現に塑性 している状態と、回転ツールが通り過ぎて 温に戻った状態の両方を含むこととする。
本接合用回転ツールGの移動速度(送り速 )は、攪拌ピンG2の寸法・形状、摩擦攪拌さ る被接合金属部材1等の材質や肉厚等に応じ 設定されるものであるが、多くの場合、30~3 00(mm/分)の範囲内において設定される。
被接合金属部材1への入熱量が過大になる 虞がある場合には、本接合用回転ツールGの 囲に表面A側から水を供給するなどして冷却 ることが望ましい。なお、第一金属部材1a び第二金属部材1b間に冷却水が入り込むと、 接合面(端面11a,11b、図2の(b)参照)に酸化皮膜 発生させる虞があるが、本実施形態におい は、仮接合工程を実行して被接合金属部材1 の目地を閉塞しているので、被接合金属部 1間に冷却水が入り込み難く、接合部の品質 を劣化させる虞がない。
被接合金属部材1の突合部J1では、被接合金 部材1の継ぎ目上(仮接合工程における移動 跡上)に摩擦攪拌のルートを設定し、当該ル トに沿って本接合用回転ツールGを相対移動 させることで、突合部J1の一端から他端まで 続して摩擦攪拌を行う。突合部J1の他端ま 本接合用回転ツールGを相対移動させたら、 擦攪拌を行いながら突合部J2を横切らせ、 のまま終了位置E M1 に向けて相対移動させる。
なお、本実施形態では、被接合金属部材1の 表面A側に現れる被接合金属部材1の継ぎ目(境 界線)の延長線上に摩擦攪拌の開始位置S M1 を設定しているので、第一本接合工程におけ る摩擦攪拌のルートが一直線にすることがで きる。摩擦攪拌のルートを一直線にすると、 本接合用回転ツールGの移動距離を最小限に えることができるので、第一本接合工程を 率よく行うことが可能となり、さらには、 接合用回転ツールGの磨耗量を低減すること 可能となる。
本接合用回転ツールGが終了位置E M1 に達したら、図7の(c)に示すように、本接合 回転ツールGを回転させつつ上昇させて攪拌 ンG2を終了位置E M1 (図7の(b)参照)から離脱させる。なお、終了位 置E M1 において攪拌ピンG2を上方に離脱させると、 拌ピンG2と略同形の抜き穴Q1が不可避的に形 成されることになるが、本実施形態では、そ のまま残置する。
本接合用回転ツールGの攪拌ピンG2を終了位 E M1 から離脱させる際の本接合用回転ツールGの 転速度(離脱時の回転速度)は、移動時の回転 速度よりも高速にすることが望ましい。この ようにすると、離脱時の回転速度を移動時の 回転速度と同じにした場合に比べて、攪拌ピ ンG2の離脱抵抗が小さくなるので、終了位置E M1 における攪拌ピンG2の離脱作業を迅速に行う とが可能となる。
なお、本実施形態においては、第一本接 工程の前に、第一予備工程を行ったが、第 予備工程を省略して、第一準備工程の直後 第一本接合工程を行ってもよい。
(4)第二準備工程
第二準備工程は、第二予備工程に先だって
われる準備工程である。本実施形態では、
接合金属部材1の裏面B側を上方に向けて、
示しない摩擦攪拌装置に再度設置する被接
部材設置工程を具備するものである。
(4-1)被接合部材設置工程
被接合部材設置工程では、第一本接合工程
終えた被接合金属部材1の拘束を解いた後、
被接合金属部材1の表裏を逆にして、裏面B側
上方に向け、摩擦攪拌装置の架台に再度設
する。本実施形態では、図1に示す前後軸回
りに被接合金属部材1を半回転させて、被接
金属部材1の表裏を逆にする。
ここで、図8の(a)は、本実施形態に係る第二
準備工程の被接合部材設置工程後において、
突合部J1から第一金属部材1a側を臨む断面図
ある。図8の(a)に示すように、被接合部材設
工程では、被接合金属部材1の上面が裏面B
なるとともに、突合部J1側から第一金属部材
1aを臨むと、被接合金属部材1の左側に第二タ
ブ材3、右側に第一タブ材2が位置する。
なお、摩擦攪拌装置によっては、被接合金
部材1の拘束を解かずに表裏を回転させても
よい。
(5)第二予備工程
第二予備工程は、第二本接合工程に先だっ
行われる工程であり、裏面B側において、被
接合金属部材1と第二タブ材3との突合部J3を
合する(5-1)第二タブ材接合工程と、被接合金
属部材1の突合部J1を仮接合する(5-2)仮接合工
と、被接合金属部材1と第一タブ材2との突
部J2を接合する(5-3)第一タブ材接合工程と、
二本接合工程における摩擦攪拌の開始位置
下穴を形成する(5-4)下穴形成工程とを具備
ている。なお、(5-1)第二タブ材接合工程、(5-
2)仮接合工程及び(5-3)第一タブ材接合工程に
いては、仮接合用回転ツールFを用いる。
(5-1)第二タブ材接合工程、(5-2)仮接合工程及
び(5-3)第一タブ材接合工程
(5-1)第二タブ材接合工程、(5-2)仮接合工程及
び(5-3)第一タブ材接合工程は、前記した第一
備工程に係る(2-3)第二タブ材接合工程、(2-2)
仮接合工程及び(2-1)第一タブ材接合工程と略
等の工程である。図8の(b)に示すように、一
の仮接合用回転ツールFを一筆書きの移動軌
(ビード)を形成するように移動させて、突合
部J3,J1,J2の順で連続して摩擦攪拌を行う。即
、摩擦攪拌の開始位置S P2
に挿入した仮接合用回転ツールFの攪拌ピンF2
(図4の(a)参照)を途中で離脱させることなく終
了位置E P2
まで移動させ、(5-1)第二タブ材接合工程、(5-2
)仮接合工程及び(5-3)第一タブ材接合工程、を
連続して実行する。なお、終了位置E P2
は、後に行う第二本接合工程の開始位置S M2
となる。
ここで、第一予備工程では、図6に示すよう
に、第一タブ材2側から、(2-1)第一タブ材接合
工程、(2-2)仮接合工程及び(2-3)第二タブ材接
工程を順次行った。一方、第二予備工程で
、突合部J1から第一金属部材1a側を臨むと、
二タブ材3が被接合金属部材1の左側に位置
るとともに、第一本接合工程を終えた時点
、本接合用回転ツールGを備えた摩擦攪拌装
が第二タブ材3の上方に位置しているため、
第二タブ材3側から(5-1)第二タブ材接合工程、
(5-2)仮接合工程及び(5-3)第一タブ材接合工程
順次行う。このようにすると、仮接合用回
ツールFを備えた摩擦攪拌装置の移動距離が
さくて済むため、作業を省力化できる。
なお、(5-1)第二タブ材接合工程、(5-2)仮接合
工程及び(5-3)第一タブ材接合工程の詳細な説
は、第一予備工程と略同等であるため省略
る。
(5-4)下穴形成工程
下穴形成工程は、図9の(a)に示すように、第
二本接合工程における摩擦攪拌の開始位置S M2
に下穴P2を形成する工程である。即ち、下穴
成工程は、本接合用回転ツールGの攪拌ピン
G2の挿入予定位置に下穴P2を形成する工程で
る。これにより、本接合用回転ツールGの攪
ピンG2の挿入抵抗(圧入抵抗)を低減すること
ができる。
なお、(5-4)下穴形成工程は、第一予備工程
係る(2-4)下穴形成工程と略同等であるため、
詳細な説明は省略する。
(6)第二本接合工程
第二本接合工程は、被接合金属部材1の裏面
B側における突合部J1を本格的に接合する工程
である。本実施形態に係る第二本接合工程で
は、本接合用回転ツールGを使用し、仮接合
れた状態の突合部J1に対して被接合金属部材
1の裏面B側から摩擦攪拌を行う。
第二本接合工程は、図9の(a)及び(b)に示すよ うに、第一タブ材2の裏面23に設定された開始 位置S M2 に本接合用回転ツールGの攪拌ピンG2を挿入( 入)し、挿入した攪拌ピンG2を途中で離脱さ ることなく終了位置E M2 まで移動させる。第二本接合工程では、下穴 P2から摩擦攪拌を開始し、終了位置E M2 まで連続して摩擦攪拌を行う。本接合用回転 ツールGを移動させると、その攪拌ピンG2の周 囲にある金属が順次塑性流動化するとともに 、攪拌ピンG2から離れた位置では、塑性流動 していた金属が再び硬化して塑性化領域(以 下、「裏面側塑性化領域W2」という。)が形成 される。
ここで、第二予備工程を終了した時点では
仮接合用回転ツールFを備えた摩擦攪拌装置
は、第一タブ材2の終了位置E P2
の直上(図8の(b)参照)に位置しているため、第
二本接合工程の開始位置S M2
を第一タブ材2の上方に設定すると、本接合
回転ツールGを備えた摩擦攪拌装置を移動さ
ることなく第二本接合工程を行うことがで
、作業を省略できる。
なお、第二本接合工程については、第一本
合工程と略同等であるため、詳細な説明は
略する。なお、本実施形態においては、第
予備工程を行ったが、第二予備工程を省略
て、第一本接合工程の直後に第二本接合工
を行ってもよい。
(7)タブ材切除工程
タブ材切除工程では、第一タブ材2及び第二
タブ材3を被接合金属部材1から切除する工程
ある。本実施形態では、第二本接合工程を
えた被接合金属部材1を摩擦攪拌装置の架台
から一旦外し、図示しない切削器具を用いて
突合部J2,J3に沿って第一タブ材2及び第二タブ
材3を切除する。
図10は、タブ材切除工程を行った後の被 合金属部材1を示した斜視図である。図10に すように、表面側塑性化領域W1及び裏面側塑 性化領域W2は、第一側面C側から第二側面D側 亘って連続して形成されている。一方、対 する表面側塑性化領域W1と裏面側塑性化領域 W2との間には、第一側面C側から第二側面D側 亘って連続する微細な未塑性化領域jが形成 れている。
ここで、表面側塑性化領域W1及び裏面側塑 化領域W2には、本接合用回転ツールGの進行 向(矢印V 1 ,V 2 参照)左側、即ち、第二金属部材1bに、第一側 面C側から第二側面D側に亘って連続するトン ル状空洞欠陥R 1 ,R 2 が発生しているものとする。トンネル状空洞 欠陥R 1 ,R 2 は、摩擦攪拌接合を行うとバリが発生してメ タルが不足することによって形成されるトン ネル状の空洞欠陥である。
また、図10に示すように、表面側塑性化領 W1及び裏面側塑性化領域W2の両端には、酸化 膜Z 1 ~Z 4 が巻き込まれているものとする。酸化皮膜Z 1 ~Z 4 は、第一側面C、第二側面D、第一タブ材2及び 第二タブ材3に形成された酸化皮膜を被接合 属部材1の内部に巻き込むことにより形成さ るものである。例えば、酸化皮膜Z 1 は、本接合用回転ツールGを右回転させてい ため、第二側面D及び第一タブ材2に形成され た酸化皮膜を巻き込むことにより、裏面側塑 性化領域W2に係る第二金属部材1b側に形成さ やすい。
(8)凹溝形成工程
凹溝形成工程は、図11に示すように、第一
面C及び第二側面Dにおいて、突合部J1に沿っ
凹溝Kを形成する工程である。凹溝Kは、後
する継手部材配置工程において、継手部材U
配置させるための凹状の溝である。凹溝Kは
、本実施形態においては公知のエンドミル等
を用いて、一定の幅k 1
、深さk 2
で裏面Bから表面Aに亘って連続して形成され
いる。
凹溝Kを設けることで、後記する継手部材接 合工程を行う際に、継手部材Uを配置させる とができるとともに、酸化皮膜Z 1 ~Z 4 (図10参照)を取り除くことができる。即ち、 溝Kの幅k 1 及び深さk 2 は、酸化皮膜Z 1 ~Z 4 の大きさ(範囲)に応じて適宜設定すればよい 凹溝Kは、本実施形態においては、断面視矩 形に形成したがこれに限定されるものではな く他の形状であってもよい。凹溝Kの断面形 は、継手部材Uが略隙間なく嵌合するように 継手部材Uの断面形状と略同等であることが 好ましい。
(9)第一溶接補修工程
図12は、凹溝形成工程後の第一側面C側の平
図である。第一溶接補修工程は、図12に示
ように、凹溝Kの底面kbに露出する未塑性化
域jを溶接によって補修を行う工程である。
た、本実施形態のように、底面kbにトンネ
状空洞欠陥R 1
,R 2
が露出する場合には、当該トンネル状空洞欠
陥の補修を行うことが好ましい。
前記したように、本実施形態においては、
溝Kの底面kbには、表面側塑性化領域W1と裏
側塑性化領域W2の間に未塑性化領域jが露出
ている。また、底面kbには、表面側塑性化領
域W1にトンネル状空洞欠陥R 1
が、裏面側塑性化領域W2にトンネル状空洞欠
R 2
がそれぞれ露出している。
そのため、未塑性化領域jの全長に亘って溶
接を行い溶接金属T 1
によって隙間を密閉する。また、トンネル状
空洞欠陥R 1
,R 2
に溶接を行って、溶接金属T 2
によって空隙を密閉する。このように、底面
kbに露出する隙間(空隙)を予め埋めることに
り、第一側面C及び第二側面D間の気密性及び
水密性をより高めることができる。
第一溶接補修工程における溶接の種類は わないが、例えば、MIG溶接、TIG溶接などに って肉盛溶接を行った後に、凹溝Kの底面kb ら突出した肉盛部を切除して、底面kbを平 にすることが好ましい。底面kbを平滑にする ことにより、後記する継手部材Uを凹溝Kに配 した際に、継手部材Uと凹溝Kの底面kbと隙間 を小さくすることができる。
なお、表面側塑性化領域W1及び裏面側塑 化領域W2の内部には、底面kbに露出しない空 欠陥が形成されている可能性があるため、 面側塑性化領域W1及び裏面側塑性化領域W2の 全面に予備的に溶接補修を行ってもよい。
(10)第三準備工程
第三準備工程は、第一継手部材接合工程に
だって行われる工程である。第三準備工程
、本実施形態では、凹溝Kに第一継手部材U(U
1)を配置する(10-1)第一継手部材配置工程と、
接合金属部材1の両側面に第一タブ材2及び
二タブ材3を配置する(10-2)タブ材配置工程と
第一タブ材2と第二タブ材3を溶接により被
合金属部材1に仮接合する(10-3)仮溶接工程と
タブ材を配置した被接合金属部材1を摩擦攪
拌装置の架台に設置する(10-4)被接合金属部材
設置工程と、を具備するものである。
(10-1)第一継手部材配置工程
第一継手部材配置工程は、図13及び図14に示
すように、第一側面Cに形成された凹溝Kに第
継手部材U1を配置する工程である。以下、
一継手部材U1の構成について詳細に説明する
。
図13に示すように、第一継手部材U1は、断面 視長方形からなる板状部材であって、長手方 向に係る両端面は表面A及び裏面Bと面一にな ように形成されている。図14の(a)に示すよ に、第一継手部材U1の幅u 1 は、凹溝Kの幅k 1 と略同等に形成されており、第一継手部材U1 厚みu 2 は、凹溝Kの厚みk 2 と略同等に形成されている。また、第一継手 部材U1の側面uc,udは、凹溝Kの壁面kc,kdと突き わせて配置されている。
即ち、図14の(a)及び(b)に示すように、第 継手部材U1の上面uaは、第一側面Cと面一に形 成されるとともに、第一継手部材U1の側面uc 凹溝Kの壁面kcとで第一突合部J4が形成されて いる。また、第一継手部材U1の側面udと凹溝K 壁面kdとで第二突合部J5が形成されている。 つまり、第一突合部J4は、第一継手部材U1と 一金属部材1aとで形成される部分をいう。ま た、第二突合部J5は、第一継手部材U1と第二 属部材1bとで形成される部分をいう。また、 第一継手部材U1の下面ubと、凹溝Kの底面kbと 境界部J6が形成されている。また、第一継手 部材U1の上面uaにおいて、長手方向の中心線 含む部分を中央部J7とする。
なお、第一継手部材U1は、本実施形態で 、被接合金属部材1と同等の金属部材からな が、これに限定されるものではなく、例え 、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、 合金、チタン、チタン合金、マグネシウム マグネシウム合金など摩擦攪拌可能な金属 料であってもよい。
(10-2)タブ材配置工程
タブ材配置工程では、図15の(a)に示すよう
、表面Aにおける表面側塑性化領域W1に沿っ
第一タブ材2を配置して、その当接面21を表
Aに当接させる。さらに、裏面Bにおける裏面
側塑性化領域W2に沿って第二タブ材3を配置し
て、その当接面31を裏面Bに当接させる。
なお、具体的な図示はしないが、第一タブ
2及び第二タブ材3の表面と被接合金属部材1
第一側面Cは面一に形成されている。また、
第一タブ材2及び第二タブ材3の裏面と被接合
属部材1の第二側面Dは面一に形成されてい
。第一タブ材2及び第二タブ材3を被接合金属
部材1に添設させることで、回転ツールの開
位置(挿入位置)を容易に設定することができ
、迅速に摩擦攪拌接合を行うことができる。
(10-3)仮溶接工程
仮溶接工程は、図15の(a)に示すように、被
合金属部材1と第一タブ材2とにより形成され
た入隅部2a,2bを溶接して被接合金属部材1と第
一タブ材2とを仮接合する。さらに、被接合
属部材1と第二タブ材3とにより形成された入
隅部3a,3bを溶接して被接合金属部材1と第二タ
ブ材3とを仮接合する。
(10-4)被接合金属部材設置工程
被接合金属部材設置工程においては、図15
(a)に示すように、第一側面Cが上面に位置し
かつ、平面視して第一タブ材2が左側に位置
するように、図示せぬ摩擦攪拌装置の架台に
設置する。
なお、第三準備工程において、本実施形 においては、前記したように行ったが、例 ば、被接合金属部材設置工程の後に、第一 手部材配置工程を行ってもよい。
(11)第一継手部材接合工程
第一継手部材接合工程は、図15及び図16に示
すように、第一側面Cに配置された第一継手
材U1に、摩擦攪拌接合を行う工程である。第
一継手部材接合工程は、本実施形態において
は、第一突合部J4に沿って摩擦攪拌接合を行
(11-1)第一突合部接合工程と、中央部J7に沿
て摩擦攪拌接合を行う(11-2)中央部接合工程
、第二突合部J5に沿って摩擦攪拌接合を行う
(11-3)第二突合部接合工程と、を具備するもの
である。
第一継手部材接合工程は、開始位置から 了位置まで回転ツールを離脱させることな 、一筆書きの要領で摩擦攪拌接合を行うも である。なお、第一継手部材接合工程にお ては、比較的小回りの効く仮接合用回転ツ ルFを用いる。本実施形態においては、仮接 合用回転ツールFを右回転させて摩擦攪拌接 を行うものとする。
(11-1)第一突合部接合工程
第一突合部接合工程は、第一タブ材2の表面
に形成された開始位置S M3
から第一突合部J4に沿って折り返し点f 2
まで連続して摩擦攪拌接合を行うものである
。開始位置S M3
に仮接合用回転ツールFを押圧した後、第一
合部接合工程の始点f 1
に向けて仮接合用回転ツールFを相対移動さ
る。そして、始点f 1
で離脱させることなくそのまま突合部J8を横
して、折り返し地点f 2
まで移動させる。第一突合部接合工程におい
て形成された塑性化領域を、第一側面側塑性
化領域w 1
とする。
ここで、図15の(b)に示すように、第一側面 塑性化領域w 1 の深さwaと、第一継手部材U1の厚みu 2 とは、wa>u 2 となるように設定するのが好ましい。これに より、第一突合部J4の厚さ方向の全長に亘っ 摩擦攪拌接合を行うことができる。
なお、仮接合用回転ツールFの埋設深さpは 攪拌ピンF2の長さL 2 と、仮接合用回転ツールFの押込み量q(第一側 面Cからショルダ部F1の下面までの距離)とを いてp=L 2 +qで表される。例えば、埋設深さpと、第一継 手部材U1の厚みu 2 との関係が、p≧u 2 となるように設定すれば、より確実に摩擦攪 拌接合を行うことができる。
また、図15の(b)に示すように、仮接合用回 ツールFのショルダ部F1の外径X 1 と、第一継手部材U1の幅u 1 との関係は、3×X 1 >u 1 となるように設定されることが好ましい。こ のように設定することで、第一継手部材U1の 面uaの全面を摩擦攪拌接合することができ 。
折り返し地点f 2 は、本実施形態においては、第一継手部材U1 に設定する。即ち、折り返し地点f 2 は、平面視して裏面側塑性化領域W2内に位置 るとともに、裏面Bから折り返し地点f 2 までの距離d 1 と、仮接合用回転ツールFのショルダ部F1の外 径X 1 (図4の(a)参照)との関係が、X 1 /2<d 1 となる位置に設定するのが好ましい。折り返 し地点f 2 をこのように設定することで、仮接合用回転 ツールFが裏面Bにかからないようにすること できる。これにより、裏面Bに形成されてい る酸化皮膜を第一継手部材U1側に巻き込まな ため、気密性及び水密性の高い被接合金属 材1を形成することができる。
また、本実施形態においては、折り返し地 f 2 を被接合金属部材1内に設けたが、これに限 されるものではなく、第二タブ材3に設けて よい。
(11-2)中央部接合工程
中央部接合工程は、中央部接合工程の始点f
3
から中央部J7に沿って中央部接合工程の折り
し地点f 4
まで連続して摩擦攪拌接合を行うものである
。即ち、第一突合部接合工程終了後、仮接合
用回転ツールFを離脱させることなく裏面Bと
平行に移動させて、折り返し地点f 2
から始点f 3
まで摩擦攪拌接合を行う。そして、始点f 3
に到達したら、中央部J7(突合部J1)に沿って摩
擦攪拌接合を行う。これにより、第一継手部
材U1の中央部分において、摩擦攪拌接合を行
ことができる。
また、図15の(b)に示すように、中央部接合 程において形成される第一側面側塑性化領 w 2 の深さwaは、第一継手部材Uの厚みu 2 よりも大きくなるように設定する。さらに、 中央部接合工程の始点f 3 を、平面視して裏面側塑性化領域W2内に、折 返し点f 4 を、平面視して表面側塑性化領域W1内に設定 る。これにより、未塑性化領域jの全長に亘 って摩擦攪拌接合を行うことができるため、 より確実に隙間を密閉することができる。
本実施形態においては、中央部接合工程の り返し地点f 4 は、第一継手部材U1内に設定する。即ち、折 返し地点f 4 は、平面視して表面側塑性化領域W1内に設定 るとともに、表面Aから折り返し点f 4 までの距離d 2 と、仮接合用回転ツールFのショルダ部F1の外 径X 1 (図4の(a)参照)との関係がX 1 /2<d 2 となるように設定するのが好ましい。折り返 し地点f 4 をこのように設定することで、仮接合用回転 ツールFが表面Aにかからないようにすること できる。これにより、表面Aに形成されてい る酸化皮膜を第一継手部材U1側に巻き込まな ため、気密性及び水密性の高い被接合金属 材1を形成することができる。
(11-3)第二突合部接合工程
第二突合部接合工程は、第二突合部の始点f
5
から第二突合部J5に沿って終了位置E M3
まで連続して摩擦攪拌接合を行うものである
。即ち、中央部接合工程終了後、仮接合用回
転ツールFを離脱させることなく表面Aと略平
に移動して折り返し地点f 4
から始点f 5
まで摩擦攪拌接合を行うものである。始点f 5
に到達したら第二突合部J5に沿って摩擦攪拌
合を行う。そして、第二突合部接合工程の
点f 6
に達したら、そのまま突合部J9を横断して終
位置E M3
まで移動させ、仮接合用回転ツールFを第二
ブ材3から離脱させる。
図15の(b)に示すように、第二突合部接合工 において形成される第一側面側塑性化領域w 3 の深さwaは、第一継手部材の厚みu 2 よりも大きくなるように形成されている。こ れにより、第二突合部J5の厚み方向の全長に って摩擦攪拌接合を行うことができる。
前記した第一継手部材接合工程は、平面視 ると図16のようなビードが形成される。即 、第一継手部材U1は、第一継手部材U1の両端 一部を残して第一側面側塑性化領域w 1 ~w 3 によって覆われている。また、図15の(b)に示 ように、第一継手部材U1の全断面が第一側 側塑性化領域w 1 ~w 3 で摩擦攪拌されている。
第一継手部材接合工程では、本実施形態の うに、凹溝Kの底面kbと第一継手部材Uの下面 ubで形成される境界部J6が、全面に亘って摩 攪拌接合されていることが好ましい。これ より、凹溝Kの底面kbは、表面側塑性化領域W1 、裏面側塑性化領域W2及び第一側面側塑性化 域w 1 ~w 3 によって摩擦攪拌されるため、突合部J1を隙 なく確実に密閉することができる。
なお、図14の(b)に示すように、凹溝Kの幅k 1
と、裏面側塑性化領域W2の幅nとは、k 1
<nとなるように形成されるのが好ましい。
れにより、第一継手部材U1の幅u 1
を小さく設定することができるため、作業効
率を高めることができる。
即ち、本実施形態においては、第一継手部
U1の幅u 1
と仮接合用回転ツールFのショルダ部F1の外径
X 1
の関係から、3通り(一往復半)で摩擦攪拌接合
を行ったが、これに限定されるものではない
。第一継手部材Uの幅u 1
とショルダ部の外径X 1
との長さを近接させた場合には、1通り又は2
りであってもよい。
一方、第一継手部材Uの幅u 1
とショルダ部の外径X 1
との長さの差を大きくした場合には、4通り
上であってもよい。また、必ずしも直線状
ビードでなくてもよく、ジグザグに摩擦攪
接合を行ってもよい。
(12)第四準備工程
第四準備工程は、第二継手部材接合工程に
だって行われる工程である。第四準備工程
、本実施形態では、凹溝Kに第二継手部材U(U
2)を配置する(12-1)第二継手部材配置工程と、
二継手部材U2が配置された被接合金属部材1
摩擦攪拌装置に設置する(12-2)被接合金属部
設置工程と、具備するものである。第四準
工程は、第三準備工程と略同等であるため
簡単に説明する。
(12-1)第二継手部材配置工程
まず、第一継手部材接合工程が終了したら
図示しない摩擦攪拌装置の架台に固定され
被接合金属部材1を外し、第二側面D側を上
に向けて、第二側面Dに形成された凹溝Kに第
二継手部材U2を配置する。
(12-2)被接合金属部材設置工程
そして、図17に示すように、被接合金属部
1を平面視した場合に、左側に第二タブ材3が
配置され、右側に第一タブ材2が配置される
うに、被接合金属部材1を図示しない摩擦攪
装置に設置する。
なお、(12-2)被接合金属部材設置工程を行っ
後に、(12-1)第二継手部材配置工程を行って
よい。
(13)第二継手部材接合工程
第二継手部材接合工程は、図17に示すよう
、第二側面Dに配置された第二継手部材U2に
摩擦攪拌接合を行う工程である。第二継手
材接合工程は、本実施形態においては、第2
合部J5’に摩擦攪拌接合を行う(13-1)第二突
部接合工程と、中央部J7’に摩擦攪拌接合を
行う(13-2)中央部接合工程と、第一突合部J4’
摩擦攪拌接合を行う(13-3)第一突合部接合工
と、を具備するものである。
第二継手部材接合工程は、図17に示すよう
、第一タブ材2の表面に設定された開始位置S
M4
から、第二タブ材3の表面に設定された終了
置E M4
まで仮接合用回転ツールFを離脱させること
く、一筆書きの要領で摩擦攪拌接合を行う
のである。
第一継手部材接合工程が終了した時点にお
て、図示しない摩擦攪拌装置は、被接合金
部材1を平面視した場合に、被接合金属部材
1の右側に配置される。そのため、第二継手
材接合工程の開始位置S M4
は、第二タブ材3の表面に設定するのが好ま
い。これにより、摩擦攪拌装置の動きを省
して作業効率を高めることができる。
(13-1)第二突合部接合工程、(13-2)中央部接合 程及び(13-3)第一突合部接合工程は、それぞ 前記した(11-3)第二突合部接合工程、(11-2)中 部接合工程及び(11-1)第一突合部接合工程を 対側から摩擦攪拌したものであるため、詳 な説明を省略する。なお、第二継手部材接 工程によって形成される塑性化領域をそれ れ第二側面側塑性化領域w 1 ’~w 3 ’とする。
(14)タブ材切除工程
タブ材切除工程では、第一タブ材2及び第二
タブ材3を被接合金属部材1から切除する工程
ある。本実施形態では、第二継手部材接合
程を終えた被接合金属部材1を摩擦攪拌装置
の架台から外し、図示しない切削器具を用い
て第一タブ材2と被接合金属部材1との突合部J
8及び第二タブ材3と被接合金属部材1との突合
部J9に沿って第一タブ材2及び第二タブ材3を
除する。
(14)第二溶接補修工程
第二溶接補修工程は、第一継手部材接合工
及び第二継手部材接合工程で形成された第
側面側塑性化領域w 1
及びw 3
並びに第二側面側塑性化領域w 1
’及びw 3
’において形成されるトンネル状空洞欠陥及
び酸化皮膜に対して、溶接によって補修を行
う工程である。
即ち、図18に示すように、第一側面側塑性
領域w 1
の表面Aには、表面Aから裏面B側に連続するト
ンネル状空洞欠陥r 1
が形成される慮りがある。したがって、トン
ネル状空洞欠陥r 1
に溶接を行うことにより、トンネル状空洞欠
陥r 1
を溶接金属T 3
で密閉して表面A及び裏面B間を分断すること
できる。
また、表面Aに係る第一側面側塑性化領域w 1
には、仮接合用回転ツールFが表面Aを横断す
ことによって酸化皮膜z 1
が形成される慮りがある。したがって、酸化
皮膜z 1
に溶接を行うことにより、酸化皮膜z 1
の空隙を溶接金属T 4
で密閉する。
このように、第一側面側塑性化領域w 1
によって、表面Aに露出するトンネル状空洞
陥r 1
及び酸化皮膜z 1
を溶接により密閉することで、より気密性及
び水密性の高い被接合金属部材1を形成する
とができる。なお、第一側面側塑性化領域w 3
、第二側面側塑性化領域w 1
’、第二側面側塑性化領域w 3
’においても、トンネル状空洞欠陥や酸化皮
膜が形成される可能性がある。このような場
合には、それぞれ第一側面側塑性化領域w 1
と同様に第二溶接補修工程を行う。
さらに、図18に示すように、第一継手部 U1のうち、突合部J5及び境界部J6に溶接を行 て、第二突合部J5及び境界部J6の隙間を密閉 てもよい。これにより、より一層気密性及 水密性の高い被接合金属部材1を形成するこ とができる。
以上説明したように、本実施形態にかかる 合方法によれば、被接合金属部材1の第一側 面C及び第二側面Dに凹溝Kを形成することによ り、被接合金属部材1の側面に巻き込む可能 のある酸化皮膜Z 1 ~Z 4 を取り除くことができる。また、第一側面C び第二側面Dに形成された凹溝Kに露出する未 塑性化領域j、空洞欠陥R 1 及びR 2 に継手部材Uを配置するとともに、継手部材U 凹溝Kとの第一突合部J4、中央部J7及び第二 合部J5を摩擦攪拌接合することにより、未塑 性化領域j、空洞欠陥R 1 及びR 2 を密閉することができる。これにより、被接 合金属部材1の両側面間の気密性及び水密性 向上させて質の高い製品を製造することが きる。
また、本実施形態においては、継手部材Uの 両端面と表面A及び裏面Bとを面一にしている め、凹溝Kの底面kbに露出するトンネル状空 欠陥R 1 ,R 2 を確実に分断することができるとともに、被 接合金属部材1の表面A及び裏面Bを平坦に形成 することができる。また、継手部材Uを介し 摩擦攪拌接合を行うことにより、突合部J1の 接合強度を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明し が、本発明は上記した形態に限定されるも ではなく適宜変更が可能である。例えば、 実施形態においては、第一側面C及び第二側 面Dの両側面に継手部材接合工程を行ったが どちらか一方の側面に継手部材接合工程を うだけでもよい。また、工程順序はあくま 例示であって、適宜順序を変更して接合を ってもよい。
また、例えば図19に示すように、継手部材U の幅u 1 と仮接合用回転ツールFのショルダ部F1の外径 X 1 との関係によっては、第一突合部J4及び第二 合部J5の2通りのみに摩擦攪拌接合を行って よい。これにより、工程を減らすことがで るため、より迅速に接合することができる
また、本実施形態においては、第一タブ 2及び第二タブ材3を用いたが、これらの当 部材を用いずに摩擦攪拌接合を行ってもよ 。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明
る。
第二実施形態に係る接合方法は、図20に示
ように、第一金属部材1a及び第二金属部材1b
突き合わせてなる被接合金属部材1の表面A
び裏面Bを摩擦攪拌により接合するとともに
被接合金属部材1の両側面に関しては、補修
部材201~203を挿入した後、当該補修部材201~203
沿って摩擦攪拌により接合することを特徴
する。
第二実施形態に係る接合方法の第一金属部
1a、第二金属部材1b、被接合金属部材1、第
タブ材2及び第二タブ材3は、第一実施形態と
略同等であるため、説明を省略する。
以下、本実施形態に係る接合方法を詳細 説明する。本実施形態に係る接合方法は、( 1)第一準備工程、(2)第一予備工程、(3)第一本 合工程、(4)第二準備工程、(5)第二予備工程 (6)第二本接合工程、(7)タブ材切除工程、(8) 修部材挿入工程、(9)第一側面本接合工程、( 10)第二側面本接合工程、を含むものである。 なお、(1)第一準備工程から(7)タブ材切除工程 までは、第一実施形態と略同等であるため、 詳細な説明を省略する。
(8)補修部材挿入工程
補修部材挿入工程は、図21に示すように、
接合金属部材1の側面に対して各補修部材を
入する工程である。補修部材挿入工程は、
実施形態においては、トンネル状空洞欠陥R
1
,R 2
に対して溝穴212,213を形成する溝穴形成工程
、未塑性化領域jに対して凹部211を形成する
部形成工程と、溝穴212,213及び凹部211に各補
修部材を挿入する補修部材挿入工程と、を含
む。
溝穴形成工程では、図22に示すように、第
側面C及び第二側面D(図示省略)に現れるトン
ル状空洞欠陥R 1
,R 2
の周囲を、公知のエンドミル等で切削して所
定の深さで溝穴212,213を形成する。溝穴212,213
、本実施形態においては略同等の大きさか
なる。溝穴212,213は、円柱状に形成されてい
るが、その形状が限定されるものではない。
なお、トンネル状空洞欠陥R 1
,R 2
が第一側面C及び第二側面Dに現れていない(露
出していない)場合であっても、空洞欠陥が
在している場合があるため、第一側面C及び
二側面Dに係る表面側塑性化領域W1及び裏面
塑性化領域W2の第二金属部材1b側の適所に溝
穴212,213を形成してもよい。
凹部形成工程は、図21及び図22に示すように
、第一側面C及び第二側面Dに現れる未塑性化
域jの周囲を公知のエンドミル等で切削して
凹部211を形成する工程である。凹部211は、本
実施形態においては、平面視長円状を呈し、
所定の深さで形成されている。凹部211の形状
については限定されるものではないが、未塑
性化領域jの全長に連続して形成されるとと
に、凹部211と表面側塑性化領域W1及び裏面側
塑性化領域W2とが重複するように形成するこ
が好ましい。なお、本実施形態においては
凹部211の深さと、溝穴212,213の深さは同等に
形成している。
なお、図22の(b)に示すように、突合部J1から
トンネル状空洞欠陥R 1
の中心までの距離と、突合部J1から凹部211の
辺である長辺211aまでの距離は略同等となる
ように形成するのが好ましい。これにより、
後記する側面本接合工程において、摩擦攪拌
のルートを一直線上に形成することができる
。
補修部材挿入工程では、図22に示すように
溝穴212,213に第一空洞部補修部材202、第二空
部補修部材203を挿入するとともに、凹部211
凹部補修部材201を挿入する。第一空洞部補
部材202及び第二空洞部補修部材203は、被接
金属部材1と同等の組成からなり、溝穴212,21
3の形状と略同等の形状に形成されている。
れにより、第一空洞部補修部材202、第二空
部補修部材203は、溝穴212,213にほぼ隙間なく
置される。
また、凹部補修部材201は、被接合金属部材1
と同等の組成からなり、凹部211の形状と略同
等に形成されている。これにより、凹部補修
部材201は、凹部211にほぼ隙間なく配置される
。
なお、凹部補修部材201、第一空洞部補修 材202及び第二空洞部補修部材203は、その表 と第一側面Cとが面一になるように形成して いるが、これに限定されずに、各部材の厚み を大きくして、各部材が第一側面Cから突出 るように形成してもよい。また、説明にお ては、第一側面Cを例にしたが、第二側面Dに おいても同様に溝穴形成工程、凹部形成工程 及び補修部材挿入工程を行う。
(9)第一側面本接合工程
第一側面本接合工程では、図23に示すよう
、第一側面Cに対して仮接合用回転ツールFを
用いて摩擦攪拌を行う。第一側面本接合工程
は、被接合金属部材1に一対のタブ材を配置
るタブ材配置工程と、第二空洞部補修部材20
3に対して摩擦攪拌を行う第二空洞部補修部
摩擦攪拌工程と、凹部補修部材201と被接合
属部材1との突合部J2に対して摩擦攪拌を行
凹部補修部材摩擦攪拌工程と、第一空洞部
修部材202に対して摩擦攪拌を行う第一空洞
補修部材摩擦攪拌工程と、を含む。
タブ材配置工程では、被接合金属部材1の 裏面Bに第一タブ材4を配置し、表面Aに第二タ ブ材5を配置する。第一タブ材4及び第二タブ 5の両端面は、被接合金属部材1の第一側面C び第二側面D(図示省略)と面一に形成されて る。また、被接合金属部材1と第一タブ材4 び第二タブ材5とを溶接により仮接合する。
第二空洞部補修部材摩擦攪拌工程は、図23
(a)に示すように、第二空洞部補修部材203に
して摩擦攪拌を行う。本実施形態において
、第一タブ材4に設定された開始位置S M3
に仮接合用回転ツールFを挿入し、攪拌ピンF2
の全体が第一タブ材4に入り込み、かつ、シ
ルダ部F1の下端面F11の全面が第一タブ材4の
面に接触したら、被接合金属部材1側に向け
相対移動させ、さらに、突合部J4を横切ら
て第二空洞部補修部材203上を移動させる。
ここで、図23の(b)に示すように、第一側面
接合工程で形成される第一側面側塑性化領
W3は、第二空洞部補修部材203が第一側面側塑
性化領域W3の内部に全て含まれるように形成
れるのが好ましい。これにより、第二空洞
補修部材203と溝穴213の底面及び側面との突
部(突き合わせ面)が全て摩擦攪拌され、ト
ネル状空洞欠陥R 2
を確実に密閉することができる。
仮接合用回転ツールFが、第二空洞部補修 部材203を通過したら、そのまま凹部補修部材 摩擦攪拌工程に移行する。凹部補修部材摩擦 攪拌工程は、凹部補修部材201の外周に沿って 連続的に摩擦攪拌を行う。即ち、第二金属部 材1bと凹部補修部材201との突合部J20a、第一金 属部材1aと凹部補修部材201との突合部J20bに沿 って仮接合用回転ツールFを相対移動させて 擦攪拌を行う。第一側面側塑性化領域W3の深 さは、凹部211の深さよりも大きく形成してい るため、突合部J20の深さ方向の全長を摩擦攪 拌することができる。
図23の(c)に示すように、仮接合用回転ツー
Fを凹部補修部材201の外周に沿って一周させ
、突合部J20a及び突合部J20bに対する摩擦攪
を終えたら、仮接合用回転ツールFを離脱さ
ずに、そのまま再度突合部J20aに沿って摩擦
攪拌を行い、第一空洞部補修部材202上を移動
させて第一空洞部補修部材摩擦攪拌工程に移
行する。具体的な図示はしないが、第一側面
本接合工程で形成される第一側面側塑性化領
域W3は、第一空洞部補修部材202が全て含むよ
に形成されるのが好ましい。即ち、第一空
部補修部材202と溝穴212の底面及び側面との
合部が摩擦攪拌されることが好ましい。こ
により、トンネル状空洞欠陥R 1
の端部を確実に密閉することができる。
そして、仮接合用回転ツールFが第一空洞部
補修部材202上を通過したら、そのまま突合部
J5を横切って第二タブ材5に設定された終了位
置E M3
で仮接合用回転ツールFを離脱させる。
なお、本実施形態においては、凹部補修 材201の外周のみに摩擦攪拌を行ったが、こ に限定されるものではなく、凹部補修部材2 01の全面に摩擦攪拌を行ってもよい。この際 凹部211の底面と凹部補修部材201との突合部 全て摩擦攪拌されることが好ましい。これ より、水密性及び気密性をより高めること できる。
また、第一空洞部補修部材摩擦攪拌工程、 二空洞部補修部材摩擦攪拌工程では、第一 洞部補修部材202及び第二空洞部補修部材203 直径を、第一側面側塑性化領域W3の幅(仮接 用回転ツールFのショルダ部F1の外径X 1 と略同等)よりも小さく形成したため、第一 洞部補修部材202及び第二空洞部補修部材203 を仮接合用回転ツールFで通過させて摩擦攪 を行った。しかし、回転ツールのショルダ 外径よりも、第一空洞部補修部材202及び第 空洞部補修部材203の直径が大きい場合には 第一空洞部補修部材202及び第二空洞部補修 材203の外周に沿って回転ツールを移動させ 摩擦攪拌を行ってもよい。また、このよう 場合には、回転ツールを往復させるなどし 第一空洞部補修部材202及び第二空洞部補修 材203の全面に亘って摩擦攪拌を行ってもよ 。
(9)第二側面本接合工程
第二側面本接合工程では、具体的な図示は
ないが、第二側面Dに対して仮接合用回転ツ
ールFを用いて摩擦攪拌を行う。第二側面本
合工程で形成された塑性化領域を以下、第
側面側塑性化領域(図示省略)とする。第二側
面本接合工程は、第二側面Dに摩擦攪拌を行
ことを除いては第一側面本接合工程と略同
であるから、詳細な説明は省略する。なお
本実施形態においては、側面本接合工程と
て、被接合金属部材1の両側面から第一側面
接合工程及び第二側面本接合工程を行った
、どちらか一方のみに行うだけでもよい。
た、本実施形態に係る側面本接合工程にお
ては、仮接合用回転ツールFを用いたが、他
の大きさの回転ツールを用いても構わない。
以上説明した接合方法によれば、被接合金
部材1の側面に形成された凹部211に凹部補修
部材201を挿入するため、未塑性化領域jを塞
ことができる。また、溝穴212,213に第一空洞
補修部材202及び第二空洞部補修部材203をそ
ぞれ挿入するため、空洞欠陥R 1
,R 2
の端部を塞ぐことができる。そして、側面本
接合工程で凹部補修部材201、第一空洞部補修
部材202及び第二空洞部補修部材203と被接合金
属部材1との突合部を摩擦攪拌するため、被
合金属部材1の気密性及び水密性を高めるこ
ができる。また、凹部211は、表面側塑性化
域W1及び裏面側塑性化領域W2と重複している
ため、第一側面側塑性化領域W3と表面側塑性
領域W1及び裏面側塑性化領域W2と重複させる
ことができる。これにより、未塑性化領域j(
8参照)が全て密閉されるため、気密性及び
密性をより高めることができる。
また、第一側面本接合工程及び第二側面本
合工程においては、一旦挿入した仮接合用
転ツールFを途中で離脱させることなく、一
筆書きの要領で摩擦攪拌を行うため、作業性
を高めることができる。
ここで、トンネル状空洞欠陥R 1 ,R 2 を摩擦攪拌する際に、仮に各補修部材を用い ないと、トンネル状空洞欠陥R 1 ,R 2 に充填するためのメタルが不足するため、第 一側面側塑性化領域W3の表面に不可避的に形 される溝が大きくなる慮りがあった。しか 、本実施形態のように第一空洞部補修部材2 02及び第二空洞部補修部材203を挿入すること 、メタル不足を補うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明し が、本発明は本発明の趣旨を逸脱しない範 に置いて、適宜変更が可能である。なお、 下の説明においては、第二実施形態と同一 説明は省略する。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明
る。
第二実施形態においては、凹部211、溝穴212
び溝穴213に凹部補修部材201、第一空洞部補
部材202及び第二空洞部補修部材203を挿入し
が、第三実施形態のように、凹部211、溝穴2
12,213に例えば溶接を行う溶接金属充填工程を
行ってもよい。
溶接金属充填工程は、具体的な図示はしな
が、第三実施形態においては、トンネル状
洞欠陥に対して溝穴を形成する溝穴形成工
と、未塑性化領域に対して凹部を形成する
部形成工程と、溝穴及び凹部に溶接金属を
填する溶接金属充填工程と、を含む。溝穴
成工程及び凹部形成工程は、第二実施形態
略同等であるため、説明を省略する。
溶接金属充填工程では、例えばTIG溶接又はM
IG溶接などの肉盛溶接を行って、凹部211、溝
212,213(図22参照)に溶接金属を充填すればよ
。また、側面本接合工程で、凹部211、溝穴21
2,213と前記溶接金属との界面を全て摩擦攪拌
ることにより、被接合金属部材1の気密性及
び水密性を高めることができる。また、溶接
金属を押し込みながら摩擦攪拌するため、よ
り気密性及び水密性を高めることができる。
なお、第二実施形態の場合、肉盛溶接を行
て、第一側面C(第二側面D)よりも突出した溶
接金属を切削して第一側面C(第二側面D)を平
に形成するのが好ましい。また、第二実施
態に係る補修部材挿入工程と第三実施形態
係る溶接金属充填工程とを組み合わせて接
を行ってもよい。
また、例えば、凹部形成工程の前に、第一
面C及び第二側面Dにおいて、仮接合用回転
ールFを用いて突合部J1やタブ材と被接合金
部材1との突合部に対して仮接合を行っても
い。また、被接合金属部材1の厚みが薄く、
表面側塑性化領域W1と裏面側塑性化領域W2と
重複する場合は、凹部211及び凹部補修部材20
1は用いなくてもよい。
また、表面側塑性化領域W1と裏面側塑性化
域W2に酸化皮膜が形成されている場合は、溶
接によって当該酸化皮膜を密閉するなどして
被接合金属部材1の水密性及び気密性を高め
ことが好ましい。
また、本実施形態においては、回転ツール
右回転させた場合を例にして説明したが、
転ツールを左回転させた場合には、回転ツ
ルの進行方向右側にトンネル状空洞欠陥が
成される可能性がある。つまり、回転ツー
の回転方向及び進行方向によって摩擦攪拌
行う領域を適宜設定すればよい。また、本
施形態においては、トンネル状空洞欠陥の
辺を切削して溝穴を形成したが、これに限
されるものではなく、トンネル状空洞欠陥
そのまま空洞部補修部材を挿入してもよい
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態について説明
る。
第四実施形態の接合構造物の製造方法は、
24に示すように、第一金属部材1aの端面と第
二金属部材1bの端面とを突き合わせてなる接
構造物1Aの製造方法であって、接合構造物1A
の表面A及び裏面Bから摩擦攪拌接合を行った
に、第一側面C及び第二側面Dから擦攪拌接
を行うものである。
本実施形態の接合構造物の製造方法は、(1)
一準備工程、(2)第一予備工程、(3)第一本接
工程、(4)第二準備工程、(5)第二予備工程、(
6)第二本接合工程、(7)タブ材切除工程、(8)第
本接合工程、(9)第一補修工程、(10)第四本接
合工程、(11)第二補修工程を含むものである
なお、(1)第一準備工程から(7)タブ材切除工
までは、第一金属部材1aと第二金属部材1bの
配置位置以外は第一実施形態と略同等である
ため、詳細な説明を省略する。即ち、第四実
施形態においては、図24に示すように、前側
第二金属部材1bを配置し、後側に第一金属
材1aを配置している。
ここで、図25は、第四実施形態の第二本 合工程を終了した後に、タブ材を除去した 態の接合構造物を示した斜視図である。図25 に示すように、第四実施形態に係る(7)タブ材 切除工程終了後には、表面A側に形成された 面側塑性化領域W1と、裏面B側に形成された 面側塑性化領域W2とに、本接合用回転ツール Gの進行方向V1,V2に沿って、第一側面Cから第 側面Dに亘って連続するトンネル状の空洞欠 R1,R2が発生しているものとする。この空洞 陥R1,R2は、摩擦攪拌接合を行うと、バリの多 発によって突合部J1の隙間を埋めるための充 メタルが不足することで形成されるもので る。
なお、第二本接合工程が終了した後に、 合構造物1Aの両側面C,Dに露出している各空 欠陥R1,R2の開口端部に、TIG溶接又はMIG溶接等 の肉盛溶接を行うことで、各空洞欠陥R1,R2の 口端部を閉塞して気密性及び水密性を向上 せることが望ましい。
(8)第三本接合工程
第三本接合工程は、図27に示すように、第
金属部材1aと第二金属部材1bとの突合部J1に
して、接合構造物1Aの第一側面Cから摩擦攪
接合を行う工程である。
第三本接合工程は、突合部J1を仮接合する
接合工程と、第一回転ツールの挿入予定位
に予め下穴を形成する下穴形成工程と、突
部J1に対して第一側面Cから摩擦攪拌を行う
接合工程と、を含むものである。
第三本接合工程では、第二本接合工程が 了したら、接合構造物1Aを図示せぬ摩擦攪 装置から一旦取り外し、第一側面Cを上方に けて再度固定した状態で、仮接合工程、下 形成工程、本接合工程を行う。
仮接合工程では、図26に示すように、仮接
用回転ツールFを、第一金属部材1aの側面14a
設定された摩擦攪拌の開始位置P5から終了位
置P6まで、コの字状の移動軌跡を形成するよ
に移動させて、第一金属部材1aと第二金属
材1bとの突合部J1に対して摩擦攪拌を行う。
体的には、開始位置P5から表面側塑性化領
W1の一部、第一金属部材1aと第二金属部材1b
の継ぎ目、裏面側塑性化領域W2の一部を通過
して、終了位置P6まで移動させる。
その後、仮接合用回転ツールFが終了位置P6
達したら、仮接合用回転ツールFを回転させ
つつ上昇させて攪拌ピンF2を終了位置P6から
脱させる。
下穴形成工程は、図28(a)に示すように、 接合用回転ツールGの挿入予定位置に予め下 Q3を形成する工程である。下穴形成工程で 、仮接合用回転ツールFの攪拌ピンF2を終了 置P6から離脱したときに形成される抜き穴を ドリルなどで拡径することで、第一金属部材 1aの側面14aに設定された終了位置P6に下穴Q3を 形成する。この下穴Q3は、本接合用回転ツー Gの攪拌ピンG2の圧入抵抗を低減する目的で けられるものである。なお、本実施形態の 接合工程における摩擦攪拌の終了位置P6は 後記する本接合工程における摩擦攪拌の開 位置P7となる。
本接合工程は、図27に示すように、接合構
物1Aの第一側面Cに露出する突合部J1に摩擦攪
拌を行う工程である。
まず、図28(a)に示すように、第一金属部材1a
の側面14aの開始位置P7に形成された下穴Q3内
本接合用回転ツールGの攪拌ピンG2の先端を
入して、本接合用回転ツールGによって摩擦
拌を行う。そして、図27に示すように、本
合用回転ツールGを、第一金属部材1aの側面14
aに設定された開始位置P7から終了位置P8まで
コの字状の移動軌跡を形成するように移動
せて、第一金属部材1aと第二金属部材1bとの
突合部J1に対して摩擦攪拌を行う。
具体的には、開始位置P7から裏面B側の裏 側塑性化領域W2の端部、第一金属部材1aと第 二金属部材1bとの継ぎ目、表面A側の表面側塑 性化領域W1の端部を通過して、終了位置P8ま 移動させることで、コの字状の第一側面側 性化領域W3が第一側面Cに形成される。この 一側面側塑性化領域W3によって表面A側の表 側塑性化領域W1と裏面B側の裏面側塑性化領 W2との間の未塑性化領域が閉塞される。
ここで、第一側面Cに形成された第一側面 側塑性化領域W3では、本接合用回転ツールGの 進行方向V3に沿ってトンネル状の空洞欠陥R3 発生しているものとする。本実施形態のよ に、本接合用回転ツールGを右回転させた場 には、本接合用回転ツールGの進行方向V3の 側に空洞欠陥R3が形成される。すなわち、 実施形態では、コの字状の移動軌跡の溝内 に空洞欠陥R3が対応するように設定されてお り、コの字状に形成された第一側面側塑性化 領域W3の溝内側に空洞欠陥R3が形成されてい 。
本接合用回転ツールGが終了位置P8に達し ら、本接合用回転ツールGを回転させつつ上 昇させて攪拌ピンG2を終了位置P8から離脱さ る。このように、終了位置P8で攪拌ピンG2を 方に離脱させると、図28(b)に示すように、 了位置P8に攪拌ピンG2と略同形の抜き穴Q4が 成される。
(9)第一補修工程
第一補修工程は、第三本接合工程において
一金属部材1aの側面14aに形成された抜き穴Q4
に充填用金属部材hを充填する充填用金属部
挿入工程と(図28(b)参照)、接合構造物1Aと充
用金属部材hの突合部J4に対して第一側面Cか
摩擦攪拌を行う補修接合工程と(図29参照)、
補修接合工程において充填用金属部材hの表
に形成された抜き穴Q5に溶接金属Tを充填す
補修溶接工程と(図30参照)、を含むものであ
。
充填用金属部材挿入工程は、図28(b)に示 ように、第三本接合工程において本接合用 転ツールG(図28(a)参照)を離脱したときに、第 一金属部材1aの側面14aに形成された抜き穴Q4 、抜き穴Q4と同形の充填用金属部材hを挿入 て、抜き穴Q4を埋める工程である。本実施形 態では、接合構造物1Aと同一組成の金属材料 充填用金属部材hを形成しているが、摩擦攪 拌可能な金属材料であればよい。
補修接合工程は、図29に示すように、接合
造物1Aと充填用金属部材hとの突合部J4に対し
て、仮接合用回転ツールF(図4(a)参照)を用い
摩擦攪拌を行うものである。
補修接合工程では、接合構造物1Aと充填用
属部材hとの継ぎ目上に設定された摩擦攪拌
開始位置P9に、仮接合用回転ツールF(図4(a)
照)の攪拌ピンF2を入り込ませ、接合構造物1A
と充填用金属部材hとの継ぎ目に沿って、仮
合用回転ツールFを移動させることで、突合
J4の全周に亘って摩擦攪拌を行う。
なお、補修接合工程における摩擦攪拌接合
、前記した各接合工程で行われた摩擦攪拌
合と略同等であるため、その詳細な説明は
略する。
本実施形態では、突合部J4の全周に亘っ 摩擦攪拌を行った後に、仮接合用回転ツー F(図4(a)参照)を、充填用金属部材hの表面の中 心位置に設定された摩擦攪拌の終了位置P10( 三本接合工程における摩擦攪拌の終了位置P8 )まで移動させ、仮接合用回転ツールFを終了 置P10から離脱させる。このように、終了位 P10で攪拌ピンF2を上方に離脱させると、終 位置P10に攪拌ピンF2と略同形の抜き穴Q5が形 される(図30参照)。
ここで、本実施形態では、接合構造物1A 充填用金属部材hとの突合部J4を摩擦攪拌す ために、仮接合工程で使用した仮接合用回 ツールFを用いているが、接合構造物1Aと充 用金属部材hとの継ぎ目に沿って、円周状に 拌ピンを移動させることができる大きさで れば、他の回転ツールを用いてもよい。
補修溶接工程では、図30に示すように、 填金属部材hの表面に形成された抜き穴Q5内 MIG溶接等の肉盛溶接を行うことで、抜き穴Q5 内に溶接金属Tを充填する。
なお、補修溶接工程は、MIG溶接に限定する
のではなく、他の公知の溶接を行ってもよ
。また、溶接材料は、接合構造物1Aと異な
ていてもよいが、本実施形態では同一の材
を用いている。
また、補修溶接工程では、抜き穴Q5に溶接
属Tを充填した後に、第一金属部材1aの側面14
aよりも盛り上がっている部分の溶接金属Tを
除することが望ましい。
(10)第四本接合工程
第四本接合工程は、図31に示すように、第
金属部材1aと第二金属部材1bとの突合部J1に
して、接合構造物1Aの第二側面Dから摩擦攪
接合を行う工程である。
第四本接合工程は、突合部J1を仮接合する
接合工程と、本接合用回転ツールG(図4(b)参
)の挿入予定位置に予め下穴を形成する下穴
成工程と、突合部J1に対して摩擦攪拌を行
本接合工程と、を含むものである。
第四本接合工程では、第一補修工程が終了
たら、接合構造物1Aを図示せぬ摩擦攪拌装
から一旦取り外し、第二側面Dを上方に向け
再度固定した状態で、仮接合工程、下穴形
工程、本接合工程を行う。第四本接合工程
おける各工程は、第三本接合工程の各工程
同等であるため、その説明は省略する。な
、第四本接合工程で形成された塑性化領域
第二側面側塑性化領域W4とする。
(11)第二補修工程
第二補修工程は、図31に示すように、第四
接合工程において第一金属部材1aの側面15aに
形成された抜き穴Q6に充填用金属部材hを充填
する充填用金属部材挿入工程と、接合構造物
1Aと充填用金属部材hとの突合部J5に対して摩
攪拌を行う補修接合工程と、補修接合工程
おいて充填用金属部材hの表面に形成された
抜き穴Q7に溶接金属Tを充填する補修溶接工程
と、を含むものである。なお、第二補修工程
における各工程は、第一補修工程の各工程と
同等であるため、その説明は省略する。
以上のような各工程により、図24に示す うに、第一金属部材1aの端面と第二金属部材 1bの端面とが接合された接合構造物1Aが形成 れる。
本実施形態の接合構造物の製造方法によ ば、図30に示すように、第一補修工程及び 二補修工程において仮接合用回転ツールFの き穴Q4,Q6に充填用金属部材hを充填すること 、第三本接合工程及び第四本接合工程にお て摩擦攪拌の終了位置に形成された抜き穴Q 4,Q6が埋まるため、抜き穴Q4,Q6による接合箇所 の強度低下を防ぐことができる。つまり、第 三本接合工程及び第四本接合工程では接合構 造物1Aに摩擦攪拌の終了位置を設けることが きる。これにより、第三本接合工程及び第 本接合工程では摩擦攪拌の終了位置を設定 るためのタブ材を省略することができるた 、接合作業における工数を少なくすること できる。
また、第一補修工程及び第二補修工程に いて仮接合用回転ツールFを離脱したときに 形成される抜き穴Q5,Q7に溶接金属Tを充填して 埋めることで、抜き穴Q5,Q7による接合箇所の 度低下を防ぐことができるとともに、接合 所を平坦に仕上げることができる。
また、図1に示すように、接合構造物1Aの 側面C,Dにおいて突合部J1に形成される第一 面側塑性化領域W3、第二側面側塑性化領域W4 一部を、第一本接合工程及び第二本接合工 で形成された表面側塑性化領域W1、裏面側 性化領域W2に重複させることで、接合構造物 1Aの両側面C,Dにおいて第一金属部材1aと第二 属部材1bとの継ぎ目が確実に塞がれるため、 金属部材1a,1b同士の接合部における気密性及 水密性を向上させることができる。
また、各接合工程の前に、第一金属部材1 aと第二金属部材1bとの突合部J1に対して仮接 を行うことで、突合部J1に回転ツールGを押 込むことによる突合部J1の目開きを防ぐこ ができ、各接合工程を好適に行うことがで る。
また、各接合工程では、本接合用回転ツ ルGの挿入予定位置に予め下穴を形成するこ とで、回転ツールGを接合構造物1Aに押し込む 際の圧入抵抗を低減することができる。これ により、摩擦攪拌接合の精度を高めることが できるとともに、迅速に接合作業を行うこと ができる。
また、図27及び図31に示すように、第三本 接合工程及び第四本接合工程では、本接合用 回転ツールGを摩擦攪拌の開始位置から突合 J1を通過して終了位置までコの字状の軌跡で 移動させるときに、本接合用回転ツールGの 行方向左側がコの字状の移動軌跡の溝内側 対応するように設定している。この構成で 、コの字状に形成された第一側面側塑性化 域W3の溝内側に空洞欠陥が形成されることに なり、コの字状の第一側面側塑性化領域W3の 側に空洞欠陥が形成された場合と比較して 空洞欠陥の距離が短くなるため、金属部材1 a,1b同士の接合部における気密性及び水密性 向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明した
、本発明は前記実施形態に限定されること
く、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に設
変更が可能である。
例えば、本実施形態の製造方法において、
一本接合工程で表面Aに形成された表面側塑
性化領域W1と、第二本接合工程で裏面Bに形成
された裏面側塑性化領域W2とを重複させても
い。この構成では、接合構造物1Aの奥まで
性化されるため、第一金属部材1aと第二金属
部材1bとの接合部における気密性及び水密性
向上させることができる。
また、第三本接合工程では、接合構造物1 Aの第一側面Cに形成された第一側面側塑性化 域W3と、接合構造物1Aの第二側面Dに形成さ た第二側面側塑性化領域W4とを重複させても よい。この構成では、接合構造物1Aの奥まで 性化されるため、第一金属部材1aと第二金 部材1bとの接合部における気密性及び水密性 を向上させることができる。
また、図27に示すように、本実施形態で 、本接合用回転ツールGを右回転させている め、本接合用回転ツールGの進行方向左側が コの字状の移動軌跡の溝内側に対応するよう に設定しているが、図32に示すように、本接 用回転ツールGを左回転させた場合には、空 洞欠陥R4は進行方向V4の右側に形成されるた 、本接合用回転ツールGの進行方向右側がコ 字状の移動軌跡の溝内側に対応するように 定する。このように、本接合用回転ツールG を左回転させた場合であっても、コの字状に 形成された第一側面側塑性化領域W3の溝内側 空洞欠陥R4を形成することができる。
Next Patent: DC HIGH-VOLTAGE POWER SUPPLY
