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Title:
LAMINATED PIEZOELECTRIC CERAMIC ELEMENT FABRICATION METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/128196
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a laminated piezoelectric ceramic element fabrication method wherein the lamination step and the cutting step can be simplified, the cutting precision can be increased, and the cutting allowance can be minimized, even when the number of internal electrode laminations is increased. Disclosed is a laminated piezoelectric ceramic element fabrication method wherein a first laminated body (6), in which stripe-like internal electrodes are laminated with interleaved piezoelectric layers, is prepared; the first laminated body (6) is cut into a plurality of second laminated bodies (7), which have a width dimension W that corresponds to the width dimensions of the laminated piezoelectric ceramic element chips that will ultimately be obtained; two or more of the second laminated bodies (7) from the multiplicity of second laminated bodies (7) are laminated in the lamination direction to yield a third laminated body (8); and the third laminated body (8) is cut in the lamination direction parallel to the width direction W to yield a laminated piezoelectric body.

Inventors:
ASANO HIROSHI (JP)
HORIKAWA KATSUHIRO (JP)
TAKATA MASACHIKA (JP)
KATO MASANORI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/000952
Publication Date:
October 22, 2009
Filing Date:
March 03, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MURATA MANUFACTURING CO (JP)
ASANO HIROSHI (JP)
HORIKAWA KATSUHIRO (JP)
TAKATA MASACHIKA (JP)
KATO MASANORI (JP)
International Classes:
H01L41/083; H01L41/187; H01L41/273; H01L41/338; H01L41/39; H03H3/02
Foreign References:
JP2001230463A2001-08-24
JP2002314161A2002-10-25
JPH07142780A1995-06-02
JP2002314161A2002-10-25
Other References:
See also references of EP 2267810A4
Attorney, Agent or Firm:
MIYAZAKI, CHIKARA (JP)
Chikara Miyazaki (JP)
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Claims:
 圧電セラミックスを主体とする複数の圧電体層と、複数の圧電体層において隣り合う圧電体層間の少なくとも1つの界面に配置されたストライプ状の内部電極とを有する第1次積層体を用意する工程と、
 前記第1次積層体を切断後に最終的に得られる積層型圧電体の幅寸法に応じた幅方向寸法を有するように積層方向に切断し、該幅方向寸法を有する複数の第2次積層体を得る工程と、
 前記複数の第2次積層体の内の2以上の第2次積層体を前記圧電体層の積層方向に積層し、第3次積層体を得る工程と、
 前記第3次積層体において、積層されている第2次積層体同士を仮着するために、隣り合う第2次積層体間に跨がるように接合材を付与する工程と、
 第3次積層体を積層方向かつ前記第2次積層体の前記幅方向と平行な方向に切断し、積層型圧電体を得る工程と前記積層型圧電体を焼成する工程とを備えることを特徴とする、積層型圧電セラミック素子の製造方法。
 前記第1次積層体を切断して前記複数の第2次積層体を得るにあたり、前記第1次積層体において形成されているストライプ状の内部電極の長さ方向と平行な方向に、かつ対向する一対の辺が前記幅方向寸法を有する矩形形状の平面形状を有するように前記第1次積層体を切断する、請求項1に記載の積層型圧電セラミック素子の製造方法。
 前記第1次積層体を切断して前記複数の第2次積層体を得るにあたり、前記第1次積層体において形成されているストライプ状の内部電極の長さ方向と直交する方向にかつ対向する一対の辺が前記幅方向寸法を有する矩形形状の平面形状を有するように前記第1次積層体を切断する、請求項1に記載の積層型圧電セラミック素子の製造方法。
 前記接合材が、接着剤である、請求項1~3のいずれか1項に記載の積層型圧電セラミック素子の製造方法。
 前記接合材が、粘着もしくは接着シートである、請求項1~3のいずれか1項に記載の積層型圧電セラミック素子の製造方法。
Description:
積層型圧電セラミック素子の製 方法

 本発明は、積層型圧電共振子や積層型圧 フィルタなどに用いられる積層型圧電セラ ック素子の製造方法に関し、より詳細には マザーの積層体を切断工程し、個々の積層 圧電セラミック素子用積層型圧電体を得る 程を備えた積層型圧電セラミック素子の製 方法に関する。

 従来、ハードディスクドライブのヘッド プリンタのヘッドなどを駆動するのに、積 型圧電アクチュエータが用いられている。

 積層型圧電アクチュエータでは、より大 な変位量を得るために、内部電極の積層数 増大してきている。また、小型化を進める めに、内部電極間の圧電体層の厚みが薄く れてきている。このように、内部電極間の 電体層の厚みを薄くし、かつ、内部電極積 数を増大した場合、焼成前に積層型圧電体 積層方向に圧着したとしても、従来の内部 極と圧電体層との密着性を高めることが困 となりがちであった。

 そこで、特許文献1では、下記の積層型圧 電体の製造方法が提案されている。

 図13(a)~(f)に示すように、特許文献1に記載 の製造方法では、先ず、矩形のマザーのセラ ミックグリーンシート101を用意する。マザー のセラミックグリーンシート101上に、マザー の内部電極パターン102を形成する。内部電極 パターン102が形成されたマザーのセラミック グリーンシート101と、内部電極パターン102と は位置がずらされた内部電極パターン104が上 面に形成されたマザーのセラミックグリーン シート103とを図13(b)に示すように交互に積層 る。図13(b)では、1枚のマザーのセラミック リーンシート101と、1枚のマザーのセラミッ クグリーンシート103とが積層されているが、 実際には、より多くのセラミックグリーンシ ート101,103が交互に積層される。

 さらに、無地のマザーのセラミックグリ ンシート105が積層される。これらのマザー セラミックグリーンシート101,103,105を積層 、厚み方向に加圧することにより、図13(c)に 示す第1次圧着体106が得られる。

 次に第1次圧着体106を個々の積層型圧電体 の平面形状を有するように厚み方向に切断す る。このようにして、図13(d)に示すチップ107 得る。チップ107は、最終的に製造される積 型圧電体と同じ平面形状を有するが、内部 極積層数は、最終的に製造される積層型圧 体の積層数よりもかなり少ない。従って、 ップ107では、内部電極102,104と圧着体層とが 強固に密着される。

 しかる後、図13(e)に示すように、複数個 チップ107を積層方向に積層し、加熱し、加 することにより、図13(f)に示す積層体生チッ プ108を得ることができる。積層体生チップ108 を得るにあたっては、積層体生チップ108にお ける内部電極の積層数が最終的に製造すべき 積層型圧電体における内部電極積層数と等し くなるように、複数のチップ107の数が選ばれ ている。

 このようにして得られた積層体生チップ108 加熱し、バインダーを分解した後、焼成す ことにより、積層型圧電体を得ることがで る。得られた積層型圧電体では、上記チッ 107の段階で内部電極とセラミックグリーン ートとが強固に密着されているので、内部 極と圧電体層との剥離が生じ難い。

特開2002-314161号公報

 しかしながら、特許文献1に記載の製造方 法では、製造工程が非常に煩雑であった。す なわち、第1次圧電体106を得た後、チップ107 切り出すために、厚み方向において二方向 切断しなければならなかった。また、第1次 着体106を得るための積層工程を実施し、さ に複数のチップ107を積層し、積層体生チッ 108を得なければならなかった。さらに、複 のチップ107を積層するに際しては、チップ1 07が小さいため、その位置決めが非常に煩雑 あった。

 通常、チップ107の積層数を減らすために すなわち、複数のチップ107の積層工程にお る作業を容易とするために、チップ107では 厚み方向すなわち高さ方向の寸法に比べて 幅及び奥行きのほうがかなり小さくなって る。しかしながら、上記のように、第1次圧 着体106の切断に際しては、チップ107の厚み方 向に第1次圧着体106を切断しなければならな った。従って、第1次圧着体106からチップ107 高精度に切断することが困難であった。

 また、かなり厚い第1次圧着体106を切断し なければならないため、切断に際して用いる 切断刃の厚みを薄くすることが困難であった 。そのため、第1次圧着体106から得られるチ プ107の個数を増大させることが困難であっ 。

 本発明の目的は、上述した従来技術の欠 を解消し、内部電極積層数を増加させた場 であっても、切断工程及び積層工程を簡略 することができ、しかも従来よりも薄い切 刃を用いて高精度に切断することが可能で る積層型圧電セラミック素子の製造方法を 供することにある。

 本発明によれば、圧電セラミックスを主 とする複数の圧電体層と、複数の圧電体層 おいて隣り合う圧電体層間の少なくとも1つ の界面に配置されたストライプ状の内部電極 とを有する第1次積層体を用意する工程と、 記第1次積層体を切断後に最終的に得られる 層型圧電体の幅寸法に応じた幅方向寸法を するように積層方向に切断し、該幅方向寸 を有する複数の第2次積層体を得る工程と、 前記複数の第2次積層体の内の2以上の第2次積 層体を前記圧電体層の積層方向に積層し、第 3次積層体を得る工程と、前記第3次積層体に いて、積層されている第2次積層体同士を仮 着するために、隣り合う第2次積層体間に跨 るように接合材を付与する工程と、第3次積 体を積層方向かつ前記第2次積層体の前記幅 方向と平行な方向に切断し、積層型圧電体を 得る工程と前記積層型圧電体を焼成する工程 とを備えることを特徴とする、積層型圧電セ ラミック素子の製造方法が提供される。

 本発明に係る積層型圧電セラミック素子 製造方法のある特定の局面では、前記第1次 積層体を切断して前記複数の第2次積層体を るにあたり、前記第1次積層体において形成 れているストライプ状の内部電極の長さ方 と平行な方向にかつ対向する一対の辺が前 幅方向寸法を有する矩形形状の平面形状を するように前記第1次積層体を切断する。こ の場合には、3次積層体の切断時に内部電極 位置を気にせずに切断することができる。

 また、本発明に係る積層型圧電セラミッ 素子の製造方法の他の特定の局面では、前 第1次積層体を切断して前記複数の第2次積 体を得るにあたり、前記第1次積層体におい 形成されているストライプ状の内部電極の さ方向と直交する方向にかつ対向する一対 辺が前記幅方向寸法を有する矩形形状の平 形状を有するように前記第1次積層体を切断 する。この場合には、3次積層体の切断時に 部電極の位置を視認しながら切断すること できる。そのため、電極の位置精度の高い 層体を得ることができる。

 本発明に係る積層型圧電セラミック素子 製造方法のさらに別の特定の局面では、上 接合材として、接着剤が用いられ、その場 には、第3次積層体の外表面に接着剤を塗布 するだけで、複数の第2次積層体を容易に仮 着することができる。

 本発明に係る積層型圧電セラミック素子の 造方法の他の特定の局面によれば、上記接 材として、粘着もしくは接着シートが用い れる。この場合には、第3次積層体を得た後 に、粘着もしくは接着シートを第3次積層体 外表面に貼付するだけで、複数の第2次積層 を容易に仮接着することができる。
(発明の効果)

 本発明に係る積層型圧電セラミック素子 製造方法によれば、上記幅方向寸法を有す 複数の第2次積層体を得るように第1次積層 を切断し、さらに第2次積層体を複数個積層 て第3次積層体を得て、第3次積層体を積層 向にかつ上記幅方向寸法と平行に切断する とにより積層型圧電体が得られるため、積 工程及び切断工程の簡略化を図ることがで る。

 特許文献1に記載の製造方法では、小さな 複数のチップを積層方向に積層しなければな らず、積層工程が煩雑であり、特に積層に際 しての位置決めが煩雑であった。これに対し て、本発明によれば、複数のチップを内部電 極同士の位置関係を考慮して積層するという 煩雑な作業を省略することができる。

 しかも、全ての内部電極が積層された後 切断工程では、該第3次積層体を上記幅方向 と平行な方向に切断すればよいため、すなわ ち切断長が上記幅方向寸法と等しくなるため 、特許文献1に記載の製造方法の場合に比べ 、切断長を短くすることができる。よって 切断精度を高めることができる。しかも、 断長を短くすることができるので、厚みの い切断刃を用いることができる。よって、 断により除去される材料を少なくすること でき、積層型圧電セラミック素子の量産性 高めることができる。

図1は、本発明の一実施形態に係る製造 方法において、第1次積層体を得る工程を説 するための斜視図である。 図2(a)は、本発明の一実施形態で得られ る第1次積層体の斜視図であり、(b)は、第2次 層体における内部電極積層状態を説明する めの略図的分解斜視図である。 図3は、本発明の一実施形態で得られる 第2次積層体を示す斜視図である。 図4は、本発明の一実施形態の製造方法 で得られる第3次積層体を示す斜視図である 図5は、第3次積層体を圧着した後に切 する工程を説明するための斜視図である。 図6は、本発明の一実施形態の製造方法 において、第3次積層体を切断する工程を説 するための模式的正面図である。 図7(a)は、第3次積層体から切り出され 積層型圧電体を示す斜視図であり、(b)は、 積層型圧電体における第1,2の内部電極の積 状態を説明するための略図的斜視図である 図8は、本発明の一実施形態の製造方法 で得られる積層型圧電セラミック素子を示す 斜視図である。 図9は、本発明の一実施形態の変形例に 係る製造方法において第1次積層体を切断す 工程を説明するための斜視図である。 図10は、図9に示した切断方向に沿って 切断して得られた第2次積層体における内部 極積層状態を説明するための模式的分解斜 図である。 図11は、本発明の一実施形態の製造方 の変形例において、第3次積層体を切断する に際しての切断方向を説明するための模式的 平面図である。 図12は、本発明の製造方法の他の変形 において、第3次積層体に粘着シートが貼付 されている構造を示す斜視図である。 図13(a)~(f)は、従来の積層型圧電体の製 造方法の一例を示す各斜視図である。

符号の説明

 1,3…セラミックグリーンシート
 2,4…内部電極
 2a,4a…内部電極
 2b,4b…内部電極
 2c,4c…内部電極
 5…セラミックグリーンシート
 6…第1次積層体
 7…第2次積層体
 8…第3次積層体
 8a,8b…側面
 9,10…接着剤
 11…圧着体
 12,13…積層型圧電体
 13a,13b…側面
 14,15…外部電極
 16…積層型圧電セラミック素子
 21,22…粘着シート

 以下、図面を参照しつつ、本発明の具体 な実施形態を説明することにより、本発明 明らかにする。

 図1~図8を参照して、本発明の一実施形態 係る積層型圧電セラミック素子の製造方法 説明する。

 本実施形態では、先ず、圧電セラミック 粉末としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系粉 と、樹脂バインダーと、分散剤とを含むセ ミックスラリーをシート成形し、セラミッ グリーンシートを得る。このセラミックグ ーンシート上にストライプ状すなわち長手 向を有する矩形形状の複数の内部電極を含 内部電極パターンを印刷する。内部電極パ ーンの印刷に際しては、Ag-Pd粉末などの金属 粉末を含む導電ペーストをスクリーン印刷等 によりセラミックグリーンシート上に印刷す る方法が用いられる。もっとも、内部電極の 印刷は、この方法に限定されるものではない 。

 次に、上記内部電極パターンが印刷され セラミックグリーンシートを打ち抜き、第1 次圧着用金型内において積層する。なお、打 ち抜かれたセラミックグリーンシートの寸法 は、本実施形態では、160mm×160mm×厚さ120μmと た。

 図1に示すように、上記マザーのセラミッ クグリーンシートとして、第1,第2のマザーの セラミックグリーンシート1,3を用意した。第 1のマザーのセラミックグリーンシート1では 上面にストライプ状の複数の内部電極2を有 する内部電極パターンが印刷されている。第 2のマザーのセラミックグリーンシート3上に 、複数のストライプ状の内部電極4を有する 内部電極パターンが印刷されている。内部電 極2と内部電極4とは、その形成位置が図1の矢 印A方向によりずらされている。内部電極2及 内部電極4は、最終的に得られる積層型圧電 セラミック素子において異なる電位に接続さ れる内部電極を形成するために、異なる外表 面部分に引き出されることによる。

 図1では、第1のマザーのセラミックグリ ンシート1と、第2のマザーのセラミックグリ ーンシート3とが交互に2層積層されている部 が図示されているが、実際には、本実施形 では、第1のマザーのセラミックグリーンシ ート1を40枚と第2のマザーのセラミックグリ ンシート2を40枚積層し、積層数を80層とした 。また、第1,2のマザーのセラミックグリーン シート1,3が積層されている部分の上方に1枚 無地のマザーのセラミックグリーンシート5 積層した。このようにして得られた第1次積 層体を剛体プレスを用いて50℃の温度で100MPa 圧力を加え、圧着した。このようにして得 れた第1次積層体を図2(a)に斜視図で示す。 1次積層体の上記圧着後の寸法は、160mm×160mm 厚み8mmである。

 第1次積層体6は、上記のように160mm×160mm× 厚み8mmを有する正方形板状の形状を有する。 もっとも、第1次積層体6は、正方形の平面形 ではなく、長方形の平面形状を有していて よい。

 次に、図2(b)に一点鎖線Bで示すように、 1次積層体6を切断した。この切断により、図 3に示す第2次積層体7を得る。

 第2次積層体7は、矩形板状の形状を有す 。第2次積層体7の上面の長い方向の寸法を長 さ方向寸法L、長さ方向寸法と直交する方向 幅方向とし、幅方向寸法をW、厚み方向寸法 Tとする。この幅方向寸法Wは、最終的に得 れる積層型圧電体の幅寸法と等しくされて る。

 上記第2次積層体7を得る切断工程では、 1次積層体6を積層方向に、かつ上記のように 、幅方向寸法Wを有する第2次積層体7が得られ るように切断が行われる。この切断に際して の切断深さ、すなわち切断長は、第1次積層 6の厚みに相当する上記厚み方向寸法Tである 。従って、切断長は8mmであるため、厚みの薄 い切断刃を用いて、高精度に切断を行うこと ができる。また、第1次積層体6から第2次積層 体7を得るに際し、切断により除去される部 が少なくなるため、得られる第2次積層体7の 数を増やすことができる。

 また、上記一点鎖線Bに沿う切断は、前述 した第1,2の内部電極2,4のストライプ状の形状 の長さ方向と平行な方向に行われる。すなわ ち、図2(b)に、第2次積層体7において積層され ている切断後の内部電極2a,4aを略図的に示す うに、上記切断は、最初の内部電極2,4の長 方向と平行な方向に行われる。

 上記のようにして、L=160mm×W=10mm及びT=8mm 第2次積層体7が得られる。

 次に、複数の第2次積層体7を図4に示すよ に、第2次積層体7における積層方向に積層 、第3次積層体8を得る。

 図4では略図的に示したが、実際には、上 記第2次積層体7を13枚積層し、第3次積層体8を 得た。従って、第3次積層体8では、長さLが160 mmであり、幅Wが10mmであり、積層方向寸法が8 13=104mmである。

 上記第3次積層体8において、隣り合う第2 積層体7同士を仮着するために、第3次積層 8の対向し合う一対の側面8a,8bに、それぞれ 接合材として接着剤9,10を塗布した。接着剤9 ,10には、隣り合う第2次積層体7,7間にまたが て付与されている。

 接着剤9,10は、後述の脱脂焼成に先立って 除去されるが、後述する脱脂工程または焼成 工程において分解する適宜の接着剤を用いて もよい。接着剤9,10としては、例えば、エポ シ系接着剤を挙げることができる。

 しかる後、第3次積層体8を静水圧プレス より60℃の温度で120MPaの圧力を加えて圧着し た。それによって、図5に示す圧着体11を得た 。この圧着体11では、長さLは160mmであり、幅W は10mmであるが、積層方向寸法は100mmであった 。

 次に、上記圧着体11を図5の一点鎖線Cで示 す位置にて、ダイシングソーにより切断した 。ダイシングソーによる切断に際しては、厚 み0.3mmの切断刃を用い、外形を基準に、一点 線C-C間の距離が10mmとなるように切断を行っ た。上記切断に際しては、図6に模式的に示 ように内部電極2a,4aの延びる方向を基準とし 、該方向に直交する方向に切断を行った。こ の一点鎖線Cに沿う切断方向は、上記幅方向 法Wにおける幅方向と平行な方向であり、か 上記積層方向と直交する方向である。この うにして、幅方向寸法Wが10mm、積層方向寸 が100mm、幅方向及び積層方向と直交する方向 に沿う寸法すなわち一点鎖線C-C間の寸法が10m mである、図7(a)に示す積層型圧電体12を得た

 図7(b)に模式的に示すように、積層型圧電 体12においては、上記切断により得られた第1 の内部電極2bと第2の内部電極4bとが圧電体層 介して交互に積層されている。

 上記のようにして得られた積層型圧電体1 2を加熱し、セラミックグリーンシート中の インダーを除去する脱脂工程を行い、次に らに積層型圧電体を加熱し、焼成を行った このようにして、図8に示す焼成後の積層型 電体13を得た。この積層型圧電体13の一対の 側面13a,13bに第1,2の外部電極14,15を形成し、積 層型圧電セラミック素子16を得た。第1,2の外 電極14,15の形成は、導電ペーストの塗布・ 付、蒸着もしくはスパッタリング等の薄膜 成法、あるいは導伝性接着剤の塗布・硬化 どの適宜の方法により行い得る。

 上記のように、本実施形態の製造方法で 、第1次積層体6を切断して第2次積層体7を得 る工程、第3次積層体8を切断して積層型圧電 を得る工程のいずれの切断工程においても 切断長は、最終的な積層型圧電体の幅方向 法Wと以下とされている。従って、切断長を 長くする必要がないため、容易にかつ高精度 に切断することができる。

 しかも、切断長を短くし得るので、厚み 薄い切断刃を用いて切断工程を実施するこ ができる。よって、切断に際しての切断代 小さくすることができるので、積層型圧電 の量産性を高めることができる。

 本願発明者の実験によれば、上記切断長 特許文献1に記載の製造方法における切断長 に比べて1/5~1/4と非常に短くでき、従って切 に際しての精度を大幅に高め得ることが確 された。また、切断刃の厚みについても、 許文献1に記載の製造方法の場合に比べても 1/3~1/2とすることができ、それによって、切 断代を大幅に小さくすることが可能であるこ とも確かめられた。

 加えて、最初の切断工程後は、最終的な 方向寸法Wを有する積層体のまま積層及び切 断工程を実施することができるので、積層工 程及び切断工程の簡略化を図ることができる 。また、煩雑な位置決め工程を実施する必要 もない。従って、内部電極積層数を増加させ た場合であっても、信頼性に優れた積層型圧 電セラミック素子を、容易にかつ高精度に得 ることが可能となる。

 上記実施形態では、第1次積層体6を切断 て第2次積層体7を得るにあたり、ストライプ 状の内部電極2,4の長さ方向Lと平行に第1次積 体6が切断されていた。

 しかしながら、図9に破線Dで示すように 第1次積層体6は、図2(a)の場合とは異なり、 部電極2,4の長さ方向と直交する方向に切断 てもよい。この場合には、得られた第2次積 体7において、図10に分解斜視図で示すよう 、複数の内部電極2,4が切断された複数の内 電極2c,4cがそれぞれ、各高さ位置において 数形成されることになる。この場合、上下 内部電極2c,4cは、第2次積層体7の長さ方向に いてずらされて配置されることになる。

 従って、本変形例では、上記実施形態に いて、第3次積層体8を切断するに際し、内 電極2a,4aの延びる方向と直交する方向に一点 鎖線Cに沿って切断されていたが、本変形例 は、図11に示すように、上記内部電極2c,4cの 部部分を目標に矢印Eで示すように第3次積 体8の切断を行えばよい。本変形例では、上 のように、第2次積層体7を得る場合の切断 向が異なること、第3次積層体8の切断に際し 、上記のように切断が行われることを除いて は、上記実施形態と同様にして行われる。従 って、本変形例においても、上記実施形態と 同様に第2次積層体7を得るための切断工程及 第3次積層体8を切断する際の切断工程にお る切断長は、やはりW以下の寸法となる。よ て、上記実施形態と同様に切断長を短くす ことができるので、切断精度を高めること できる。従って、切断作業を容易に行うこ ができる。さらに、厚みの薄い切断刃を用 ることができるので、切断代を小さくする とができる。

 また、本変形例においても、上記実施形 と同様に、積層に際しての煩雑な位置決め 必要としないため、積層工程の簡略化をも ることができる。

 なお、図4では、複数の第2次積層体7を仮 するために接着剤9,10を塗布したが、接合剤 として、図12に示すように粘着シート21,22を 付してもよい。すなわち粘着シート21,22は、 隣り合う第2次積層体7に跨がるように貼付し 隣り合う第2次積層体7同士を仮着してもよ 。粘着シート21,22に変えて、接着シートを用 いてもよい。

 なお、接着剤9,10や粘着シート21,22は、後 焼成工程において分解し、除去されるもの あることが望ましい。その場合には、接着 や粘着シートなどを除去する工程を省略す ことができる。もっとも、焼成後にこれら 除去してもよい。また、第3次積層体8から 層型圧電体を切り出すに際し、第3次積層体8 の側面の接着剤9,10や粘着シート21,22が貼付さ れている積層体部分を除去してもよい。

 また、上述した実施形態では、積層型圧 体を焼成した第1,2の外部電極が形成されて たが、第1,2の外部電極は焼成前に積層型圧 体に付与されていてもよい。

 また、上記実施形態の製造方法で得られ 積層型圧電セラミック素子16は、積層型圧 アクチュエータに好適に用いられるが、圧 共振子等の他の積層型圧電セラミック素子 用いてもよい。