小松 英樹 (〒85 滋賀県湖南市小砂町4番地 ナストーア株式会社 近江工場内 Shiga, 5203285, JP)
KAWAHASHI, Shigenori (. LTD. OHMI PLANT 4, Kosuna-cho,Konan-sh, Shiga 85, 5203285, JP)
ナストーア株式会社 (〒02 東京都品川区東品川2丁目2番24号 Tokyo, 1400002, JP)
KOMATSU, Hideki (. LTD. OHMI PLANT 4, Kosuna-cho,Konan-sh, Shiga 85, 5203285, JP)
小松 英樹 (〒85 滋賀県湖南市小砂町4番地 ナストーア株式会社 近江工場内 Shiga, 5203285, JP)
| シャーでそれぞれ切断された鋼帯の一部をラップさせて、溶接時の電流を制御可能な直流電源からの供給を得て、前記鋼帯のシーム溶接を行うラップシーム溶接装置において、 非溶接時に、前記直流電源から電源を得て、溶接電流で磁化された前記シャーの脱磁を行う脱磁回路を前記シーム溶接の回路とは別に設けたことを特徴とするラップシーム溶接装置。 |
| 請求項1記載のラップシーム溶接装置において、前記脱磁回路は、前記直流電源に、回路のオンオフ可能なコンタクタを介して接続されていることを特徴とするラップシーム溶接装置。 |
| 請求項2記載のラップシーム溶接装置において、前記コンタクタのオンオフ動作は、エアシリンダによって行われていることを特徴とするラップシーム溶接装置。 |
| 請求項2及び3のいずれか1記載のラップシーム溶接装置において、前記コンタクタは、前記脱磁回路の動作時にオンとなり、溶接時にはオフとなっていることを特徴とするラップシーム溶接装置。 |
| 請求項1~4のいずれか1記載のラップシーム溶接装置において、前記直流電源は、溶接トランスと、該溶接トランスの一次側に逆並列に接続されたサイリスタと、前記溶接トランスの二次側に接続されたダイオードスタックとを有していることを特徴とするラップシーム溶接装置。 |
| 請求項1~5のいずれか1記載のラップシーム溶接装置において、前記脱磁回路は、前記シャーを取り囲む閉回路からなっていることを特徴とするラップシーム溶接装置。 |
| 請求項1~5のいずれか1記載のラップシーム溶接装置において、前記脱磁回路は、前記シャー及び前記シーム溶接を行う電極並びにその導体回路を搭載するC形フレームの上部フレームに設けられ、前後の導体バーとこれらの両端を連結する連結バーとを有し、平面視して前記シャーを囲む矩形状となっていることを特徴とするラップシーム溶接装置。 |
| 請求項1~7のいずれか1記載のラップシーム溶接装置において、前記脱磁回路に流す直流電流は、前記直流電源の一次側でその大きさが制御されていることを特徴とするラップシーム溶接装置。 |
本発明は、例えば、鉄鋼ライン等で使用さ れている鋼帯の溶接装置(通常、ナローラッ シーム溶接装置)に係り、特に直流溶接を用 た場合に発生する磁化したシャーの脱磁を うラップシーム溶接装置に関する。
図5に示すように、連続処理ラインで鋼帯( トリップ)を連結するには、上下の刃物60、6 1を有するシャー62で鋼帯63の端部を切断した 、後続の鋼帯63を先行する鋼帯63に一部ラッ プさせて、そのラップ部分を上下対となる円 板状の電極64、65でシーム溶接することが一 に行われている。このシーム溶接を交流で うと二次導体の長さが長く力率が悪いので 近年は溶接トランス66の二次側にダイオード を配置し、直流によってシーム溶接が行われ ている。なお、69、70はスウェージングロー 、71はこれらを保持するC形フレームで、通 する鋼帯63を基準にしてその幅方向に全体が 移動可能となっている。また、72~75は電極64 65への導体回路であり、垂直バー76、77、オ ス銅板78、79を介して、溶接トランス66から イオードを介して整流された直流電流を、 極64、65に給電できる構造となっている。
以上の装置を用いて、鋼帯63の直流電流に るシーム溶接を行うと高電流のために、鉄 品が磁化する。特に、シャー62等の刃物60、 61の場合は、その磁気的特性のために大きな 留磁気が残る。残留磁気がシャー62の刃物60 、61に残るとシャー62によって切断された鋼 63の細片が刃物60、61に付着し、次の操業が 難となる場合がある。そこで、例えば、日 国特開平8-71771号公報においては一つの溶接 程が完了するごとに、二次側に逆並列接続 れたサイリスタを制御して溶接電流の向き 変える、直流マッシュシーム溶接機が提案 れている。
しかしながら、日本国特開平8-71771号公報 技術では、同一方向の電流の蓄積による磁 材料の磁化は防止されるが、次のような問 がある。即ち、一回の溶接電流は直流電流 あって、その導体回路の周辺の磁化材料は 定方向に磁化され、大きな残留磁気が残り 次の逆方向の溶接電流では、確かにその方 の磁化は打ち消されて無くなるが、逆方向 磁化が発生し、結局残留磁気を全部無くす( は支障のない程度まで低くする)ことは困難 であった。
更に、溶接トランスの二次側にサイリスタ を接続してその極性を切り換えると、大容量 のサイリスタを必要とし、高価な装置になる という問題があった。勿論、二次側の溶接電 流を接点式のコンタクタを介して切り換える という方法もあるが、二次側の溶接電流は大 電流であるので、極めて大型のコンタクタを 必要とし、更に接点抵抗も存在するので、溶 接電流が接点抵抗のために減少するなどの問 題が発生していた。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの で、別に導体回路を設けて、残留磁気を打ち 消すラップシーム溶接装置を提供することを 目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係るラップシー
溶接装置は、シャーでそれぞれ切断された
帯の一部をラップさせて、溶接時の電流を
御可能な直流電源からの供給を得て、前記
帯のシーム溶接を行うラップシーム溶接装
において、
非溶接時に、前記直流電源から電源を得て、
溶接電流で磁化された前記シャーの脱磁を行
う脱磁回路(即ち、導体回路)を前記シーム溶
の回路とは別に設けている。
また、第2の発明に係るラップシーム溶接 置は、第1の発明に係るラップシーム溶接装 において、前記脱磁回路は、前記直流電源 、回路のオンオフ可能なコンタクタを介し 接続されている。ここで、回路のオンオフ は、具体的には脱磁回路と直流電源が接続( オン)又は非接続(オフ)になる状態をいう。従 って、コンタクタを作動させて、溶接時に、 脱磁回路に電流を流さないようにすることが できる。
第3の発明に係るラップシーム溶接装置は 第2の発明に係るラップシーム溶接装置にお て、前記コンタクタのオンオフ動作は、エ シリンダによって行われている。なお、エ シリンダの代わりに油圧シリンダ、電磁石 どであっても代用できる。
第4の発明に係るラップシーム溶接装置は 第2、第3の発明に係るラップシーム溶接装置 において、前記コンタクタは、前記脱磁回路 の動作時にオンとなり、溶接時にはオフとな っている。これによって、一つの直流電源を 溶接と脱磁に時間を分けて使用できる。
第5の発明に係るラップシーム溶接装置は 第1~第4の発明に係るラップシーム溶接装置 おいて、前記直流電源は、溶接トランスと 該溶接トランスの一次側に逆並列に接続さ たサイリスタと、前記溶接トランスの二次 に接続されたダイオードスタックとを有し いる。
第6の発明に係るラップシーム溶接装置は 第1~第5の発明に係るラップシーム溶接装置 おいて、前記脱磁回路は、前記シャーを取 囲む閉回路からなっている。
第7の発明に係るラップシーム溶接装置は 第1~第5の発明に係るラップシーム溶接装置 おいて、前記脱磁回路は、前記シャー及び 記シーム溶接を行う電極並びにその導体回 を搭載するC形フレームの上部フレームに設 られ、前後の導体バーとこれらの両端を連 する連結バーとを有し、平面視して前記シ ーを囲む矩形状となっている。なお、鋼帯 通板(正、逆)方向を前後とする。
そして、第8の発明に係るラップシーム溶 装置は、第1~第7の発明に係るラップシーム 接装置において、前記脱磁回路に流す直流 流は、前記直流電源の一次側(即ち、溶接ト ンスの一次側に設けられたサイリスタ等)で その大きさが制御されている。
本発明のラップシーム溶接装置においては、
非溶接時に、直流電源から電源を得て、溶接
電流で磁化されたシャーの脱磁を行う脱磁回
路を溶接の回路とは別に設けたので、この脱
磁回路に、所定方向の電流を流し、磁化され
たシャーの脱磁を行うことができる。
そして、この脱磁回路に流す電流は、溶接時
の電流を制御可能な直流電源から供給されて
いるので、自由にその大きさ及び通電時間を
制御することが可能となり、従って、磁化さ
れたシャーを使用に問題がない程度に脱磁す
ることが容易にできる。
また、本発明に係るラップシーム溶接装置 において、脱磁回路が、直流電源に、回路の オンオフ可能なコンタクタを介して接続して いる場合には、溶接中に脱磁回路に電流が流 れない。また、脱磁中には、溶接回路は溶接 電極が開いて非通電となっているので、溶接 電流が流れることはない。なお、コンタクタ としてサイリスタ等の半導体素子を使用する こともできるが、機械的な接点としてのコン タクタを使用することによって安価に装置を 構成できる。
このコンタクタのオンオフ動作は、エアシ リンダによって行うのが好ましい。これによ って、コンタクタを安価に構成できる他、エ アシリンダの動作によって確実にオンオフ状 態を視認できる。
なお、脱磁回路は、シャーを取り囲む閉回 路から構成し、残留磁気に逆らう方向に磁気 を発生させる電流を脱磁回路に流すのが基本 であるが、脱磁回路を、シャー及びシーム溶 接を行う電極並びにその導体回路を搭載する C形フレームの上部フレームに設けられ、前 の導体バーとこれらの両端を連結する連結 ーとを有し、平面視してシャーを囲む矩形 とすることもできる。即ち、シャーの上に 間を有して連結バーと導体バーを配置する これによって、C形フレームの空間部を上下 横切る回路がなくなり、新たに付加した回 がC形フレームの移動に対して干渉すること がない。
そして、脱磁回路に流す直流電流を、直流 電源の一次側、即ち、溶接トランスの一次側 でその大きさを制御することが好ましく、こ れによって、脱磁回路の電流制御を溶接電流 の制御回路と兼用させることができ、かつ脱 磁電流を正確に制御できる。
10:ラップシーム溶接装置、11:C形フレーム 12:直流電源、13、14:電極、15:シーム溶接用回 路、16:コンタクタ、17:脱磁回路、18:鋼帯、19 20:刃物、21:シャー、22:溶接トランス、23:サ リスタスタック、24:ダイオードスタック、2 6、27:導体ワイヤ、28:コイル、29、30:導体バー 、31、32:連結バー、33:支持フレーム、35:エア リンダ、36、37:接点
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した実施例につき説明し、本発明の
理解に供する。
図1(A)、(B)、図2、図3に示すように、本発明の
一実施例に係るラップシーム溶接装置10は、C
形フレーム11と、このC形フレーム11の基部に
けられ、溶接時の電流を制御可能な直流電
12と、直流電源12に接続され、上下に対とな
る円板状の電極13、14を備えたシーム溶接用
路(即ち、導体回路を主体とする)15と、直流
源12に接続されるコンタクタ16を途中に備え
た脱磁回路17とを有している。以下、これら
ついて詳しく説明する。
C形フレーム11は周知の構造であって(図5の 号71、日本国特許第3209546号の図3参照)、基 が連結された上部フレームと下部フレーム 備え、溶接を行おうとする鋼帯18に対してそ の幅方向に移動可能となって、その基部には 直流電源12を、その先部にはシーム溶接用の 極13、14を有し、上下のフレームの中間部に は鋼帯18を切断する上下の刃物19、20を有する シャー(剪断切断機)21が設けられている。鋼 18のシーム溶接を行う場合には、上下の電極 13、14で鋼帯18の溶接部(ラップ部)を挟持し、 流電源12から連続的に電流を流しながら、C フレーム11を横移動させて、鋼帯18の溶接を 行っている。
直流電源12は、図1に示すように、溶接トラ ンス22と、溶接トランス22の一次側に接続さ たサイリスタスタック(逆並列に接続された イリスタ)23と、溶接トランス22の二次側コ ルに接続された全波整流回路を構成するダ オードスタック24と、サイリスタスタック23 制御装置(図示せず)とを有し、所定の直流 流(例えば、25000~30000A)が、電極13、14を通じ 溶接部に連続的に流れるようになっている
脱磁回路17は、直流電源12のプラスマイナ の端子にそれぞれ接続される導体ワイヤ26、 27と、導体ワイヤ26の端部に一端が連結され 他端はコンタクタ(開閉スイッチ)16を介して 体ワイヤ27に連結されるワンターンのコイ 28とを有している。そして、このコイル28は 後の導体バー29、30と左右の銅材からなる連 結バー31、32を有し、導体バー29の始端が導体 ワイヤ26に、連結バー32の終端がコンタクタ16 に連結されている。なお、図3において、33は 支持フレームで、コイル28はこの支持フレー 33に絶縁状態で取付けられている。
導体バー29、30はシャー21の前後でしかもシ ャー21より上位置に水平に配置されているの 、コイル28はシャー21の上部位置で、しかも 、平面視してシャー21が矩形状のコイル28の 央になるように配置されている。シャー21と コイル28との高さの差(垂直距離)は、導体バ 29、30の間隔と同等か、それより小さいので コイル28の磁場範囲にシャー21が入ることに なる。なお、シャー21は上側の刃物19と下側 刃物20があるが、上側の刃物21の方が下側の 物20より強い磁場を受けることになる。
図4に示すように、コンタクタ16は、エアシ リンダ35と、接点36、37とを有し、一方の接点 36に導体ワイヤ27の端部が、他方の接点37には 連結バー32の端部が連結されている。エアシ ンダ35を伸ばすことによって、接点36、37が 結され(即ち、コンタクタ16がオン)、エアシ リンダ35を縮めることによって、接点36、37が 切断(即ち、コンタクタ16がオフ)される。
従って、このラップシーム溶接装置10の使 にあっては、溶接時はラインから待機させ あるC形フレーム11をラインの幅方向の所定 置に配置し、接続しようとする鋼帯18の端 をシャー21で切断し、後続の鋼帯18を前進さ て、前側の鋼帯18と僅少の範囲でオーバー ップさせて、シーム溶接代を作る。
そして、下側の電極14の上にラップさせた 帯18を載せ上側の電極13を下ろして所定の加 圧力をラップ部分に加え、溶接トランス22の 次側に接続されているサイリスタスタック2 3を作動させて、所定の直流電流を溶接部に す電流制御を行いながら、C形フレーム11を 定方向に移動させて、鋼帯18のシーム溶接を 行う。このとき、コンタクタ16はオフにする なお、溶接時は下部の電極14がプラス側、 部の電極13がマイナス側となっているが、逆 の場合もある。
これによって、鋼帯18及びシャー21を囲む うにして配置されているシーム溶接用回路15 によって、シャー21及びその回りの鉄製品は 定方向に磁化される。そこで、次に、C形フ レーム11を戻して、上下の電極13、14を待機位 置に配置した状態で、コンタクタ16を作動さ て(オンにして)コイル28を閉回路にした後、 溶接トランス22の一次側に接続されているサ リスタスタック23を作動させて、コイル28に 所定方向の電流を流す。これによって、シャ ー21の刃物19、20がまた別方向から磁化される が、実験によれば、刃物19、20は脱磁される とが確認されている。
この場合、上部の刃物19の方が下部の刃物2 0より強い脱磁力を受けるので、磁束計を用 し、刃物19の残留磁気が実用上差し支えない 程度に脱磁(消磁)できる(例えば、1/10以下)よ に、コイル28に流れる電流を溶接トランス22 の一次側に設けられているサイリスタスタッ ク23を制御して決める。実験によれば、溶接 流25000Aに対して、コイル28に流れる電流を15 000A程度にすれば、刃物19は支障ない程度に脱 磁される。なお、鋼帯18の切れ端が上側の刃 19に付着すると操業上の問題を起こすので 刃物19が略脱磁される電流で全体を制御した が、下側の刃物20を基準にして脱磁すること できる。この場合、上側の刃物19はコイル28 による残留磁気が一部残ることになる。脱磁 時間は数秒でよい。
この実施例においては、平面視してコイル 28の略中央にシャー21を配置し、コイル28に流 す電流は図3に示すように時計方向としたが 反時計方向にしてもよい。また、コイル28の 中心に対してシャー21の位置を前側又は後ろ にずらしてもよく、それによって磁束の垂 方向の成分が多くなるので、溶接電流によ て形成される磁束と反対方向の磁束が多く るように、コイル28に流す電流を決めると 更に脱磁効率が上昇する。
前記実施例においては、コイルはC形フレ ム11の上部(即ち上部フレーム)のみに配置し が、脱磁を行う導体回路を、C形フレーム11 上下両側に配置し、電極13、14の近傍にコン タクタを配置し、溶接電流とは全く逆方向の 電流を流して刃物の脱磁を行うことも可能で あり、この場合も本発明は適用される。
本発明に係るラップシーム溶接装置において
は、溶接回路とは別に脱磁回路を設け、溶接
電流を供給する直流電源を用いて、溶接完了
後にシャー(刃物)の脱磁を行っているので、
接時に磁化されたシャーの脱磁を支障のな
範囲まで行うことができる。
これによって、シャーによって切断された鋼
帯の端がシャーに付着し、次の作業に支障を
生じることがなくなる。
