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Title:
LASER PROCESSING APPARATUS AND LASER PROCESSING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/001517
Kind Code:
A1
Abstract:
A laser pulse outputted from a laser light source (1) is applied onto a subject to be processed. A light detector (16) detects reflected light of the laser pulse applied onto the subject. A control device (20) executes a step (a) of applying the processing laser pulse, which can form a hole on the subject, onto a processing position of the subject, a step (b) of applying a confirmation laser pulse at a level not forming a hole on the subject onto the processing position, and a step (c) of judging whether a hole is completed of not, based on detection results of reflected light of the confirmation laser pulse obtained from the light detector. In the step (c), when the hole is judged incomplete, the control device controls the process to return to the step (a) to execute from a step of applying a new processing laser pulse onto a processing position, and when the hole is judged complete, the control device controls to stop application of the processing laser pulse onto the processing position.

Inventors:
HAMADA SHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/001489
Publication Date:
December 31, 2008
Filing Date:
June 11, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO HEAVY INDUSTRIES (JP)
HAMADA SHIRO (JP)
International Classes:
B23K26/00; B23K26/382; H05K3/00; B23K101/42
Foreign References:
JP2004074253A2004-03-11
Attorney, Agent or Firm:
TAKAHASHI, Keishiro (Okachimachi Tohsei Bldg. 3-12-1, Taito, Taito-k, Tokyo 16, JP)
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Claims:
 パルスエネルギ可変のレーザ光源と、
 加工対象物を保持するステージと、
 前記レーザ光源から出射されたレーザパルスを、前記ステージに保持された加工対象物上に入射させる伝搬光学系と、
 前記ステージに保持された加工対象物に入射したレーザパルスの反射光を検出する光検出器と、
 前記レーザ光源を制御する制御装置と
を有し、前記制御装置は、
 (a)前記ステージに保持された加工対象物に穴を形成することができる大きさのパルスエネルギを持つ加工用レーザパルスを、該加工対象物の被加工位置に入射させる工程と、
 (b)前記ステージに保持された加工対象物に穴が形成されない大きさのパルスエネルギを持つ確認用レーザパルスを、前記被加工位置に入射させる工程と、
 (c)前記光検出器による前記確認用レーザパルスの反射光の検出結果に基づいて、穴形成完了か否かを判定し、穴形成未完了である場合、前記工程(a)に戻って、新たな加工用レーザパルスを前記被加工位置に入射させる工程から実行し、穴形成完了である場合、前記被加工位置への加工用レーザパルスの入射を終了させる工程と
が実行されるように前記レーザ光源を制御するレーザ加工装置。
 前記伝搬光学系は、レーザビームの入射位置が前記ステージに保持された加工対象物の表面上を移動するように、レーザビームを走査する走査器を含み、
 前記制御装置は、前記工程(c)において、穴形成完了と判定された場合、さらに、
 (d)次に穴を形成すべき被加工位置にレーザビームが入射するように前記走査器を制御する工程と、
 (e)前記走査器の制御後、新たな被加工位置に対して、前記工程(a)から工程(c)までを繰り返す工程と
が実行されるように、前記レーザ光源及び走査器を制御する請求項1に記載のレーザ加工装置。
 前記工程(d)において、前記走査器によりレーザビームの入射すべき位置が移動している期間、前記制御装置は、前記ステージに保持された加工対象物に穴が形成されない大きさのパルスエネルギを持つヒートパルスが前記レーザ光源から出射されるように、前記レーザ光源を制御する請求項2に記載のレーザ加工装置。
 前記加工用レーザパルス、確認用レーザパルス、及びヒートパルスを含む一連のレーザパルスが一定の繰り返し周波数で前記レーザ光源から出射されるように、前記制御装置が前記レーザ光源を制御する請求項3に記載のレーザ加工装置。
 (a)加工対象物に穴を形成することができる大きさのパルスエネルギを持つ加工用レーザパルスを、レーザ光源から出射して該加工対象物に入射させ、該加工対象物に穴を形成する工程と、
 (b)前記加工対象物に穴が形成されない大きさのパルスエネルギを持つ確認用レーザパルスを、前記レーザ光源から出射して、前記工程(a)で形成された穴の位置に入射させるとともに、該確認用レーザパルスの反射光の強度を検出する工程と、
 (c)前記工程(b)で検出された反射光の強度に基づいて、穴加工完了か否かを判定し、穴加工完了の場合には、当該穴への加工用レーザパルスの照射を終了し、穴加工未完了の場合には、前記工程(a)に戻って、途中まで形成されている穴の位置に、新たに加工用レーザパルスを入射させる工程から実行する工程と
を有するレーザ加工方法。
 前記工程(c)で穴加工完了と判定された場合、さらに、
 (d)前記加工対象物の表面内において、前記レーザ光源から出射されたレーザパルスの入射位置を、新たに穴を形成すべき位置まで移動させる工程と、
 (e)新たに穴を形成すべき位置にレーザパルスが入射する状態で、前記工程(a)から工程(c)を繰り返す工程と
を有する請求項5に記載のレーザ加工方法。
 前記工程(d)において、レーザパルスの入射位置が移動している期間、前記加工対象物に穴が形成されない大きさのパルスエネルギを持つヒートパルスを、前記レーザ光源から出射する請求項6に記載のレーザ加工方法。
 前記加工用レーザパルス、確認用レーザパルス、及びヒートパルスを含む一連のレーザパルスを、一定の繰り返し周波数で前記レーザ光源から出射させる請求項7に記載のレーザ加工方法。
Description:
レーザ加工装置及びレーザ加工 法

 本発明は、レーザ加工装置及びレーザ加 方法に関し、特に、絶縁層と金属層とが積 された加工対象物への穴の形成に適したレ ザ加工装置及びレーザ加工方法に関する。

 金属層と樹脂層とが積層された多層配線 板の樹脂層に、レーザ光を用いて穴を形成 、内層の金属層を露出させるレーザ加工技 が広く用いられている。

 下記の特許文献1に開示されたレーザ加工 方法について説明する。加工対象物の加工位 置にレーザパルスを入射させる。レーザパル スの一部は、加工対象物から反射され、入射 経路に沿って戻る。この反射光を入射経路か ら分岐させて、反射光検出器でその強度を検 出する。内層の金属層が露出すると、反射光 の強度が増加するため、金属層が露出した時 点を検出することができる。

 下記の特許文献2に開示されたレーザ加工 方法について説明する。加工対象物の加工位 置にレーザビームを入射させて加工を行いな がら、検査用光源から加工位置に検査光を照 射する。この検査光が反射された光を受光素 子で検出することにより、内層の金属層が露 出した時点を検出することができる。

 下記の特許文献3に開示されたレーザ加工 方法では、ビーム走査器を用いてレーザビー ムを走査しながら穴開け加工を行う。加工対 象物上においてレーザビームの入射位置が移 動するため、検査光の照射位置も、レーザビ ームの入射位置に一致するように移動させな ければならない。このため、検査光を、加工 用のレーザビームの経路に合流させた後、加 工対象物に入射させている。

特開平11-192570号公報

特開2000-137002号公報

特開2002-290056号公報

 特許文献1及び2に開示されたレーザ加工 法では、穴開け加工と反射光の検出とが同 に進行する。穴開け加工時には、レーザビ ムの入射によってプラズマが発生する。こ プラズマからの発光の影響により、反射光 度の検出精度が低下してしまう。

 特許文献2及び3に開示されたレーザ加工 法では、加工用のレーザ光源の他に、検査 用のレーザ光源が必要になる。このため、 置が大型化するとともに、装置の低価格化 困難である。

 本発明の目的は、レーザ加工時に発生す プラズマ等からの発光の影響を受けず、か 装置の小型化及び低価格化を図ることが可 なレーザ加工装置、及びレーザ加工方法を 供することである。

 本発明の一観点によると、
 パルスエネルギ可変のレーザ光源と、
 加工対象物を保持するステージと、 前記 ーザ光源から出射されたレーザパルスを、 記ステージに保持された加工対象物上に入 させる伝搬光学系と、
 前記ステージに保持された加工対象物に入 したレーザパルスの反射光を検出する光検 器と、
 前記レーザ光源を制御する制御装置と
を有し、前記制御装置は、
 (a)前記ステージに保持された加工対象物に を形成することができる大きさのパルスエ ルギを持つ加工用レーザパルスを、該加工 象物の被加工位置に入射させる工程と、
 (b)前記ステージに保持された加工対象物に が形成されない大きさのパルスエネルギを つ確認用レーザパルスを、前記被加工位置 入射させる工程と、
 (c)前記光検出器による前記確認用レーザパ スの反射光の検出結果に基づいて、穴形成 了か否かを判定し、穴形成未完了である場 、前記工程(a)に戻って、新たな加工用レー パルスを前記被加工位置に入射させる工程 ら実行し、穴形成完了である場合、前記被 工位置への加工用レーザパルスの入射を終 させる工程と
が実行されるように前記レーザ光源を制御す るレーザ加工装置が提供される。 本発明の の観点によると、
 (a)加工対象物に穴を形成することができる きさのパルスエネルギを持つ加工用レーザ ルスを、レーザ光源から出射して該加工対 物に入射させ、該加工対象物に穴を形成す 工程と、
 (b)前記加工対象物に穴が形成されない大き のパルスエネルギを持つ確認用レーザパル を、前記レーザ光源から出射して、前記工 (a)で形成された穴の位置に入射させるとと に、該確認用レーザパルスの反射光の強度 検出する工程と、
 (c)前記工程(b)で検出された反射光の強度に づいて、穴加工完了か否かを判定し、穴加 完了の場合には、当該穴への加工用レーザ ルスの照射を終了し、穴加工未完了の場合 は、前記工程(a)に戻って、途中まで形成さ ている穴の位置に、新たに加工用レーザパ スを入射させる工程から実行する工程と
を有するレーザ加工方法が提供される。

 確認用レーザパルスの反射光を検出する とにより、加工対象物の反射率の変化を検 することができる。これにより、所望の位 まで穴が形成されているか否かを判定する とが可能になる。加工用レーザパルスを入 させるごとに、確認用レーザパルスを入射 せて判定を行うため、穴の形成不足や、過 なレーザパルスの照射を防止することがで る。確認用レーザパルスの照射は、加工用 ーザパルスの照射後に行われるため、加工 に発生するプラズマからの発光の影響を回 して、反射光の強度を高精度に検出するこ が可能になる。確認用レーザパルスが、加 用レーザパルスと同一のレーザ光源から出 されるため、確認用レーザパルス生成のた の専用のレーザ光源を準備する必要がない

図1は、実施例によるレーザ加工装置の 概略図である。 図2Aは、加工対象物の断面図であり、 2Bは、その平断面図である。 図3は、実施例によるレーザ加工方法の フローチャートである。 図4は、実施例によるレーザ加工方法の タイミングチャートである。 図5A~図5Dは、実施例によるレーザ加工 方法で加工される加工対象物の、加工途中段 階の断面図である。 図5E及び図5Fは、実施例によるレーザ 工方法で1穴加工完了時点の加工対象物の断 面図である。

符号の説明

1 レーザ光源
2 ビームエキスパンダ
3 マスク
4 第1の部分反射ミラー
5 ビーム振分器
6 ビームダンパ
7 折り返しミラー
8 第2の部分反射ミラー
9 ビーム走査器
10 fθレンズ
11 XYステージ
15 第1の光検出器
16 第2の光検出器
20 制御装置
50 加工対象物
52 コア基板
53 内層金属パターン
54 絶縁膜
54a エポキシ樹脂
54b ガラス繊維
MP 金属加工用レーザパルス
CP 確認用レーザパルス
RP 樹脂加工用レーザパルス
HP ヒートパルス

 図1に、実施例によるレーザ加工装置の概 略図を示す。レーザ光源1が、パルスレーザ ームを出射する。レーザ光源1として、例え 炭酸ガスレーザ発振器を用いることができ 。レーザ光源1は、制御装置20からトリガ信 trgを受信している期間、レーザパルスを出 する。トリガ信号trgを送出する時間を変化 せることにより、レーザ光源1から出射され るレーザパルスのパルス幅を変化させること ができる。パルス幅が変化することにより、 1パルス当たりのエネルギ(パルスエネルギ)が 変化する。

 レーザ光源1から出射されたレーザビーム が、ビームエキスパンダ2により、ビーム径 拡大された平行ビームになる。ビーム径の 大された平行ビームのビーム断面が、マス 3により整形される。

 マスク3を透過したレーザビームが、第1 部分反射ミラー4に入射する。第1の部分反射 ミラー4は、入射するレーザビームの一部を 射し、残りを透過させる。第1の部分反射ミ ー4の透過率及び反射率は、例えばそれぞれ 約99%及び約1%である。第1の部分ミラー4を透 したレーザビームが、ビーム振分器5に入射 る。ビーム振分器5は、制御装置20からの制 信号sconを受けて、入射したレーザビームを 直進させてビームダンパ6に入射させる状態 、レーザビームを偏向させて加工用経路に って伝搬させる状態とを切り替えることが きる。ビーム振分器5として、例えば音響光 偏向素子(AOD)を用いることができる。

 第1の部分反射ミラー4で反射されたレー ビームは、第1の光検出器15に入射する。 第 1の光検出器15は、入射したレーザビームの光 強度を電気信号に変換し、光強度信号det1を 御装置20に送信する。

 ビーム振分器5で加工用経路に振り分けら れたレーザビームは、折り返しミラー7で反 され、第2の部分反射ミラー8に入射する。第 2の部分反射ミラー8の透過率及び反射率は、 えばそれぞれ約99%及び約1%である。第2の部 反射ミラー8を透過したレーザビームが、ビ ーム走査器9に入射する。ビーム走査器9は、 御装置20からの制御信号gconを受けて、入射 たレーザビームを2次元方向に走査する。ビ ーム走査器9として、例えばX用揺動ミラーとY 用揺動ミラーを含むガルバノスキャナを用い ることができる。

 ビーム走査器9で走査されたレーザビーム が、fθレンズ10により収束され、加工対象物5 0の被加工位置に入射する。加工対象物50は、 XYステージ11に保持されている。fθレンズ10は 、マスク3の位置を、加工対象物50の表面に結 像させる。なお、結像位置で加工を行う方法 に代えて、fθレンズ10の後側焦点位置で加工 行う焦点加工法を採用することも可能であ 。ビーム走査器9でレーザビームを走査する ことにより、レーザビームの入射位置を、加 工対象物50の表面上で移動させることができ 。

 加工対象物50に入射したレーザビームの ち一部は、加工対象物50の表面で反射され、 レーザビームの入射経路を逆行する。この反 射光は、fθレンズ10及びビーム走査器9を経由 し、第2の部分反射ミラー8で反射されて第2の 光検出器16に入射する。第2の光検出器16は、 射したレーザビームの光強度を電気信号に 換し、光強度信号det2を制御装置20に送信す 。第1の光検出器15及び第2の光検出器16とし 、例えば赤外線センサを用いることができ 。

 図2Aに、加工対象物50の断面図を示す。ガ ラス繊維含有エポキシ樹脂等からなるコア基 板52の表面に、銅等からなる内層導電パター 53が形成されている。内層導電パターン53を 覆うように、コア基板52の上に、ガラス繊維5 4bを含むエポキシ樹脂54aからなる絶縁膜54が 置されている。絶縁膜54の表面上に、銅等か らなる金属膜57が形成されている。例えば、 縁膜54の厚さは30~60μmであり、金属膜57の厚 は9~12μmであり、内層金属パターン53の厚さ 18~36μmである。

 図2Bに、絶縁膜54の平断面図を示す。ガラ ス繊維54bは、エポキシ樹脂54a内に一様に分散 されているのではなく、例えば、縦縞と横縞 とが交差する正方格子状に分散されている。 このため、格子点P3の位置において、ガラス 維密度が最も高くなり、縦縞及び横縞のい れも通過しない位置P1にはガラス繊維が存 しない。縦縞または横縞の一方のみが通過 る位置P2のガラス繊維密度は、位置P1のガラ 繊維密度と位置P3のガラス繊維密度との中 になる。

 このように、絶縁膜54の面内の位置によっ ガラス繊維密度が異なる。ガラス繊維は、 ポキシ樹脂に比べて、レーザビームで加工 にくい。金属膜57にレーザパルスを入射させ て、絶縁膜54に、その底面まで達する穴を形 する場合について考える。ガラス繊維密度 最も高い位置P3には、例えばパルスエネル 密度20~30J/cm 2 のレーザパルスを4ショット入射させること より、内層金属パターン53まで達する穴が形 成される。ところが、ガラス繊維密度が最も 低い位置P1には、同一のパルスエネルギ密度 レーザパルスを2ショット入射させれば十分 である。位置P1に4ショットのレーザパルスを 入射させると、過剰なエネルギが投入されて 、内層金属パターン53が損傷を受けたり、穴 状が樽型になったりする。逆に、ガラス繊 密度が高い位置P2やP3には、2ショットのレ ザパルスでは、内層金属パターン53まで達す る穴が形成されない。

 次に、図3~図5Fを参照して、実施例による レーザ加工方法について説明する。図3は、 施例によるレーザ加工方法のフローチャー を示し、図4は、トリガ信号trg、及び制御信 gcon、sconのタイミングチャートを示し、図5A ~図5Dは、1つの穴の加工途中段階における加 対象物の断面図を示し、図5E及び図5Fは、加 完了時の断面図を示す。

 図3のステップSt1において、ビーム振分器 5を制御して、レーザビームがビームダンパ6 入射する状態にし、レーザ光源1からヒート パルスHPの出射を開始する。ヒートパルスHP 、加工対象物の表面において、加工対象物50 の金属膜や絶縁膜に穴を形成することができ ない程度の大きさのパルスエネルギ密度を持 つ。また、ヒートパルスHPのパルス周波数は 例えば4kHzとする。

 ステップSt2において、レーザビームが、 に加工すべき穴の位置に入射するように、 ーム走査器9の制御を行う。ビーム走査器9 制御が完了すると、ステップSt3に進み、ヒ トパルスHPの出射を停止させるとともに、ビ ーム振分器5に制御信号sconを送信して、レー ビームが加工用経路を伝搬する状態にする

 ステップSt4に進み、金属加工用レーザパ スMPを出射させる。ビーム振分器5が、レー ビームを加工用経路に伝搬させる状態にな ているため、金属加工用レーザパルスMPは 加工対象物1の、穴を形成すべき位置に入射 る。

 図5Aに、金属加工用レーザパルスMPが入射し た後の加工対象物50の断面図を示す。金属膜5 7に穴が形成され、その下の絶縁膜54の表層部 も削られている。金属加工用レーザパルスMP 、加工対象物50の表面で、約40J/cm 2 のパルスエネルギ密度となるように、パルス エネルギ及びビームスポットサイズが調整さ れている。例えば、金属加工用レーザパルス MPのパルス幅は30~100μs程度であり、金属膜57 形成される穴の直径は、100~125μmである。

 ステップSt5に進み、確認用レーザパルスCP(0 )を出射させる。確認用レーザパルスCP(0)の、 加工対象物50の表面におけるパルスエネルギ 度は、例えば5J/cm 2 であり、絶縁膜54に穴を開けることができる ルスエネルギ密度の最低値(閾値)よりも小 い。例えば、確認用レーザパルスCP(0)のパル ス幅は、数μs~10μs程度である。この程度の短 い時間では、レーザ光源1から出射されるレ ザパルスの光強度が定常状態に達する前に レーザパルスが立ち下がる。すなわち、確 用レーザパルスCP(0)の光強度のピーク値は、 金属加工用レーザパルスMPの光強度のピーク よりも小さい。

 確認用レーザパルスCP(0)は、絶縁膜54を加 工しないため、図5Bに示すように、確認用レ ザパルスCP(0)を照射しても、穴の深さはほ んど変化しない。

 ステップSt6に進み、1穴加工完了か否かを 判定する。具体的には、第2の光検出器16で、 確認用レーザパルスCP(0)の反射光の光強度を 出し、検出結果と、判定基準値とを比較す 。内層金属パターン53が露出すると、反射 が高くなるため、反射光の強度が高くなる 判定基準値は、内層金属パターン53が露出し ていない状態の反射光強度よりも大きく、か つ内層金属パターン53が露出した状態の反射 強度よりも小さくなるように設定されてい 。従って、反射光の検出結果と、判定基準 とを比較することにより、内層金属パター 53が露出したか否かを判定することができ 。金属加工用レーザパルスMPを照射した時点 では、図5Aに示したように、内層金属パター 53が露出していないため、ステップSt6で、 加工未完了」と判定される。

 ステップSt7に進み、樹脂加工用レーザパル RP(1)を出射させる。樹脂加工用レーザパル RP(1)は、図5Cに示すように、ステップSt4で金 膜57に形成された穴の位置に入射する。樹 加工用レーザパルスRP(1)の、加工対象物50の 面におけるパルスエネルギ密度は、絶縁膜5 4に穴を形成することができる大きさであり 例えば20~30J/cm 2 である。なお、パルス幅は、20~30μs程度であ 。図5Cに示すように、樹脂加工用レーザパ スRP(1)が入射することにより、加工対象物50 形成されていた穴が深くなる。なお、形成 れた穴は、内層金属パターン53まで到達し いない。

 ステップSt8に進み、確認用レーザパルスC P(1)を出射させる。確認用レーザパルスCP(1)の パルスエネルギは、ステップSt5で出射した確 認用レーザパルスCP(0)のパルスエネルギと同 である。このため、図5Dに示すように、確 用レーザパルスCP(1)が照射されても、加工対 象物50に形成されている穴の形状は、ほとん 変化しない。

 ステップSt9に進み、1穴加工完了か否かを 判定する。この判定は、ステップSt6の手順と 同一の手順で行う。図5Dに示したように、形 された穴が内層金属パターン53まで到達し いないため、「加工未完了」と判定される

 ステップSt7に戻る。3ショット目の樹脂加 工用レーザパルスRP(3)の照射により、図5Eに すように、内層金属パターン53が露出したと する。ステップSt8において、確認用レーザパ ルスCP(3)を照射する。図5Fに示すように、穴 底面に内層金属パターン53が露出しているた め、反射率が高くなり、ステップSt9において 、「1穴加工完了」と判定される。

 ステップSt10に進み、全穴加工完了か否か を判定する。「全穴加工完了」の場合には、 処理を終了する。その後は、例えば、図1に したXYステージ11を移動させて、加工対象物5 0の未加工領域をレーザビームの走査可能範 内に移動させ、上述のレーザ加工と同一の 順を実行する。

 「全穴加工未完了」と判定された場合に 、ステップSt1に戻り、ビーム振分器5に送信 していた制御信号sconを停止させて、レーザ ームがビームダンパ6に入射する状態とし、 ートパルスHPの出射を開始する。その後、 に加工すべき穴の位置に、穴開け加工を行 。

 絶縁膜54が薄く、穴を形成すべき位置に ラス繊維が配置されていない場合には、ス ップSt4における金属加工用レーザパルスMPの 照射によって、内層金属パターン53まで達す 穴が形成される場合もある。この場合には ステップSt6において、「1穴加工完了」と判 定され、ステップSt10に進む。なお、金属加 用レーザパルスMPの照射によって、内層金属 パターン53が露出することがない場合には、 テップSt5及びSt6を省略してもよい。

 上記実施例によるレーザ加工方法では、 を形成する位置に加工用レーザパルスが入 するごとに、穴が形成された位置に確認用 ーザパルスを入射させて反射光強度を検出 ることにより内層金属パターンが露出した 否かを判定する。このため、加工不足、及 過剰なレーザパルスの照射を回避すること できる。

 また、加工用レーザパルスと確認用レー パルスとは、同一のレーザ光源から出射さ るため、確認用レーザパルスを生成するた の専用のレーザ光源を準備する必要がない

 さらに、第1の実施例では、加工用レーザ パルスの入射が終了した後に、確認用レーザ パルスを入射させるため、加工時に発生する プラズマからの発光の影響を回避することが できる。これにより、確認用レーザパルスの 反射光強度の検出精度を高めることができる 。

 図4に示す最後のヒートパルスHPの出射か 、金属加工用レーザパルスMPの出射までの 間T0、金属加工用レーザパルスMPの出射から 最初の確認用レーザパルスCP(0)の出射まで 時間T1、確認用レーザパルスCPの出射から、 の樹脂加工用レーザパルスRPの出射までの 間T2、及び樹脂加工用レーザパルスRPの出射 ら、次の確認用レーザパルスCPの出射まで 時間T3は、全て等しく、例えば250μsである。 すなわち、レーザ光源1から出射するレーザ ルスの繰り返し周波数は、4kHzで一定である

 炭酸ガスレーザ発振器から出射されるレ ザパルスの繰り返し周波数を変化させると パルス幅を一定にしても、パルスエネルギ 、ビーム断面内の光強度分布が変動してし う。実施例では、パルスの繰り返し周波数 一定に保たれているため、パルスエネルギ 光強度分布の変動を抑制し、高品質な加工 行うことが可能になる。なお、上記実施例 は、確認用レーザパルスCP、及びヒートパ スHPは、そのパルス幅が短いため、光強度が 定常状態に達する前に、レーザパルスの光強 度が立ち下がる。このように、定常状態に達 する前に立ち下がるような短いレーザパルス でも、一定周波数で挿入することによって、 パルスエネルギや、ビーム断面内の光強度分 布の変動を抑制できることが実験により確か められた。

 上記実施例では、加工対象物50からの反 光を、第2の部分反射ミラー8により、レーザ ビームの経路から分岐させたが、他の方法に より分岐させることも可能である。例えば、 偏光ビームスプリッタを用いてもよい。この 場合、偏光ビームスプリッタとビーム走査器 9との間のビーム経路内に1/4波長板を挿入し 往路のビームと、復路のビームとの偏光方 を90°異ならせることにより、反射光を分岐 せることができる。

 上記実施例では、反射光の強度の絶対値 判定基準値と比較したが、第1の光検出器15 検出された確認用レーザパルスCPの光強度 、反射光の光強度とから反射率を求め、算 された反射率を、反射率の判定基準値と比 してもよい。算出された反射率により、穴 成完了か否かの判定を行うことにより、入 する確認用レーザパルス自体の光強度の変 の影響を排除して、より正確な判定を行う とが可能になる。

 上記実施例では、レーザ光源1として炭酸 ガスレーザ発振器を用いたが、他のパルスエ ネルギ可変のレーザ発振器を用いてもよい。 例えば、エキシマレーザ発振器を用いてもよ い。

 上記実施例では、表面の金属膜57にレー 加工によって穴を形成し、引き続いてその の絶縁膜に穴を形成する方法(いわゆる「ダ レクト加工」)を例に挙げて説明したが、表 面の金属膜に予め穴が形成されており、その 穴の位置の絶縁膜にレーザ加工により穴を形 成する方法(いわゆる「コンフォーマル加工 )にも、上記実施例によるレーザ加工方法を 用することが可能である。この場合には、 テップSt4~St6が省略される。

 また、上記実施例では、絶縁膜54の下に 置された内層金属パターン53まで達する穴を 形成する場合について説明したが、内層パタ ーンが露出した時点で反射率が変化するよう なその他の材料を加工する場合にも、上記実 施例を適用することが可能である。

 以上実施例に沿って本発明を説明したが 本発明はこれらに制限されるものではない 例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等 可能なことは当業者に自明であろう。