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Title:
LASER PROCESSING APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/084276
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a laser processing apparatus which can easily and surely perform steps from double face scribing to double face breaking. The laser processing apparatus is provided with a first beam scanning optical system (22a), which shapes a beam into a first beam composed of a parallel luminous flux and guides the first beam to a substrate front surface for scanning; a second beam scanning optical system (22b), which shapes a beam into a second beam composed of a parallel luminous flux and guides the second beam to a substrate rear surface for scanning; and a table having a substrate placing surface (41) divided by a groove (49) to be an optical path for guiding the second beam to the substrate rear surface. On the substrate placing surface, floating mechanisms (41, 47) are formed of a porous member for floating the substrate by blowing a gas to the substrate. An abutting section (54) is arranged for limiting movement of the substrate in the horizontal direction by abutting to the side surface of the floated substrate. Double face scribing is performed to the substrate in a state where the substrate is placed on the substrate placing surface, and the substrate is broken from each surface in the floated state.

Inventors:
MORITA HIDEKI (JP)
ARIMA NORIFUMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/065515
Publication Date:
July 09, 2009
Filing Date:
August 29, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBOSHI DIAMOND IND CO LTD (JP)
MORITA HIDEKI (JP)
ARIMA NORIFUMI (JP)
International Classes:
B23K26/10; B23K26/08; B23K26/38; B23K26/40; B28D5/00; B28D7/04
Foreign References:
JP2002172479A2002-06-18
JP2007281376A2007-10-25
JPH11785A1999-01-06
Attorney, Agent or Firm:
KASHIMA, Yoshio (7-2 Minami Ogi-machi,Kita-ku, Osaka-cit, Osaka 52, JP)
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Claims:
脆性材料からなる基板の表裏二面に対しレーザビームを走査して加工を行うレーザ加工装置であって、
 レーザ光源から出射されるレーザビームを平行光束からなる第一ビームに整形し、基板表面側に導いて走査する第一ビーム走査光学系と、
 レーザ光源から出射されるレーザビームを平行光束からなる第二ビームに整形し、基板裏面側に導いて走査する第二ビーム走査光学系と、
 前記第二ビームを基板裏面に導くための光路となる溝によって分割された基板載置面を有するテーブルとを備え、
 前記基板載置面には多孔質部材で形成され、多孔質部材を介して基板に気体を吹き付けて浮上させる浮上機構が設けられ、
 さらに、浮上した基板の基板側面に当接して基板の水平方向の移動を制限する当接部を設けたことを特徴とするレーザ加工装置。
前記テーブルには、前記多孔質部材を介して基板を吸着する吸着機構がさらに設けられた請求項1に記載のレーザ加工装置。
第一ビーム走査光学系と第二ビーム走査光学系とは、それぞれ、ビーム断面を、断面が楕円であるスクライブ用平行光束、前記スクライブ用平行光束よりも断面積が大きいブレイク用平行光束のいずれかに切り替えるビーム断面切替機構を備えた請求項1に記載のレーザ加工装置。
前記当接部を水平移動することにより基板側面を水平な方向に押して基板を誘導する基板誘導機構を設けた請求項1に記載のレーザ加工装置。
前記溝の幅を調整する溝幅調整機構を備えた請求項1に記載のレーザ加工装置。
Description:
レーザ加工装置

 本発明は、基板の表面と裏面に対し、レ ザビームを走査することにより基板の両面 工を行うレーザ加工装置に関する。具体的 は、例えば液晶パネル用基板のような貼り せ基板の両面分断加工等に用いるレーザ加 装置に関する。

 被加工基板に対するレーザビームの照射位 を、相対的に移動させて加工を行う走査型 レーザ加工装置は、ガラス基板等の脆性材 基板の加工に用いられている。
 最近では液晶パネル用基板のような2枚のガ ラス基板を貼り合せた貼り合せ基板に対し、 1つのレーザ光源から照射されるレーザビー をビームスプリッタで分岐させ、あるいは2 のレーザ光源から独立にレーザビームを照 させ、基板両面にレーザビームを同時照射 てスクライブしたり、分断したりするレー 加工装置も提案されている(特許文献1、特 文献2参照)。

 そして、特許文献1には、基板の表裏それ ぞれの側に第一レーザスポット、冷却領域、 第二レーザスポットを形成するようにして走 査を行うことにより、クラックをより深く進 展させるようにして、1回のスクライブ工程 て(この間に2度のレーザ照射が行われる)、 り合せ基板を分断することが記載されてい 。

 このようなレーザ加工装置では、加工を う時の加工幅を狭くして加工精度を高めた 、また、加熱するときに加熱効率を高めて 査速度を向上したりする目的のために、レ ザ光源から出射された断面形状が円形のレ ザビーム(元ビーム)を光路上で調整し、基 の加工面にビームを集光したり(特許文献2) 基板までの高さ(距離)によりビームスポット の面積が変化する楕円形のビームスポットが 形成されるようにしている(特許文献1)。

 なお、形成するビームスポットの形状は 字どおりの「楕円形」だけではなく、長円 その他の長軸方向を有する細長い形状のビ ムスポットにしても、楕円形と同様に加工 度や加熱効率を高めたりすることができる よって、ここでは「楕円形」のビームスポ トという場合には、長円形状等のビームス ット、複数の円形ビームを直列状に並べた ームスポット等の長軸方向が定義できるビ ムスポットを含むものとする。

 レーザ光源から出射される円形断面の元 ームから楕円形状のビームスポットを形成 る方法としては、レンズ光学系を用いて長 を有するビームスポットを形成する方法が 用されている。例えばレーザビームの光路 にシリンドリカルレンズと集光レンズとを 置することにより、円形断面の元ビームを 楕円形のレーザビームに整形することが開 されている(例えば特許文献3参照)。

 図10は、走査型のレーザ加工装置の一つで るクラック形成装置500(レーザスクライブ装 )の従来例を示す構成図である。この装置は 、レーザビームの照射位置が動かないように 固定し、テーブルが二次元方向(XY方向)と回 方向(θ方向)とに移動するようにしてある。
 すなわち、架台501上に平行に配置された一 のガイドレール503、504に沿って、図10の紙 前後方向(Y方向とする)に往復移動するスラ ドテーブル502が設けられている。両ガイド ール503、504の間に、スクリューネジ505が前 方向に沿って配置され、このスクリューネ 505に、スライドテーブル502に固定されたス ー506が螺合されており、スクリューネジ505 モータ(不図示)によって正、逆転することに より、スライドテーブル502がガイドレール503 、504に沿ってY方向に往復移動するように形 されている。

 スライドテーブル502上に、水平な台座507 ガイドレール508に沿って、図10の左右方向(X 方向とする)に往復移動するように配置され いる。台座507に固定されたステー510に、モ タ509によって回転するスクリューネジ510aが 通螺合されており、スクリューネジ510aが正 、逆転することにより、台座507がガイドレー ル508に沿って、X方向に往復移動する。

 台座507上には、回転機構511によって回転 る回転テーブル512が設けられており、この 転テーブル512に、ガラス基板Gが水平な状態 で取り付けられる。回転機構511は、回転テー ブル512を、垂直な軸の周りで回転させるよう になっており、基準位置に対して任意の回転 角度になるように回転できるように形成され ている。また、基板Gは、例えば吸引チャッ によって回転テーブル512に固定される。

 回転テーブル512の上方には、レーザ513に なる光学ホルダ514がフレーム515に保持され いる。図6に示すように、光学ホルダ14には レーザ513から発信されたレーザビームを、 円形の加熱スポットHSとして基板G上に照射 るためのレンズ光学系514a(例えばシリンド カルレンズ)が設けられている。また、レン 光学系514aの下には、焦点位置を上下に移動 することにより,加熱スポットHSの領域を拡大 、縮小する調整レンズ514bが設けられている 加熱スポットHSが拡大、縮小されると、基板 面に照射される面積、エネルギー密度が変化 する。そのため、例えば調整レンズ514bによ 加熱スポットHSを拡大するときはレーザ発振 器513の出力を増大し、加熱スポットHSを縮小 るときはレーザ発信器513の出力を減少する う調整して用いられる。

 なお、光学ホルダ514の近傍には、加熱ス ットの後側の位置に向けて冷媒を噴霧して 却スポットを形成し、急冷することにより 応力の発生を促進するための冷却ノズル516 設けてもよい。

 クラック形成装置500の左上方には、一対 CCDカメラ520(521)が固定されてある。これら 基板の位置検出に用いる。すなわち、回転 ーブル512に載置されたガラス基板Gには加工 準点となる一対のマーカ(アラインメントマ ーク)が付されており、一対のCCDカメラ520(521) は、回転テーブル512が原点位置に復帰した状 態(図10の回転テーブル512を左端に移動した状 態)で、これらマーカを撮像する。なお、図10 では紙面手前側のCCDカメラ520のみが図示され 、紙面奥側のCCDカメラ521は図示されていない 。

 CCDカメラ520、521により映し出された基板G の画像を、表示部557(後述)でモニタしながら スライドテーブル502、台座507、回転テーブ 512の調整を行うことにより、基板Gの位置合 わせが行われる。位置合わせを終えることで 、基板Gの各点がクラック形成装置500に設定 れた座標系と対応付けられることになる。

 回転テーブル512の上方には、上下移動調 機構517を介してカッターホイール518が取り けられている。カッターホイール518は、専 、ガラス基板Gの端縁に初期亀裂TRを形成す ときに、台座507を待機位置からX方向に移動 させるとともに一時的にカッターホイール518 下降させ、待機位置へ戻すようにして用いる 。

 続いて、図11を参照しながらクラック形成 置500の制御系について説明する。クラック 成装置500において、スライドテーブル502お び台座507の位置決めを
行うためのモータ(モータ509等)を駆動するテ ブル駆動部551、レーザビーム照射のために ーザ513および光学ホルダ514の調整レンズ514b を駆動するレーザ駆動部552、冷却ノズル516を 設ける場合は冷媒の噴霧を行う冷却ノズル駆 動部553、カッターホイール518の位置決めおよ びガラス基板Gに対する圧接力の調整を行う ッター駆動部554、CCDカメラ520、521による撮 を行うカメラ駆動部555の各駆動系が、コン ュータ(CPU)で構成される制御部550によってコ ントロールされる。

 制御部50には、キーボード、マウス等の 力装置からなる入力部556、および各種の表 を行う表示画面からなる表示部557が接続さ 、必要なメッセージが表示画面に表示され とともに、必要な指示や設定が入力できる うにしてある。

 次に、クラック形成装置500の動作につい 説明する。ガラス基板Gが回転テーブル512の 上に載置される。このときカメラ520、521を用 いて位置決めがなされる。クラック形成装置 500に分断予定ラインCLを記憶させる。

 続いて、クラック形成を開始する。処理が タートすると、記憶された分断予定ラインC Lの位置データが読み出され、起点P 0 にカッターホイール518が近づくようにスライ ドテーブル502、台座507(回転テーブル512)が移 する。さらにカッターホイール518が降下し 状態で、基板端がカッターホイール518に近 くように台座507(回転テーブル512)が駆動さ ることにより、基板端に初期亀裂TRが形成さ れる。

 続いて、ビームスポットBSが初期亀裂TRの直 前の位置にくるように、スライドテーブル502 、台座507(回転テーブル512)が移動する。その 、レーザ513が発振されてレーザビームが照 されてビームスポットBSが形成され、起点P 0 から終点P 1 に至るまで分断予定ラインCLに沿って走査さ る(必要に応じて冷却ノズル516による冷却ス ポットが追随するよう走査される)。
 以上の処理が実行されることにより、分断 定ラインCLに沿ったクラックが形成される

 一般に、基板が載置されるテーブルを、 板とともに二次元方向(XY方向)に移動したり 、あるいは一次元方向(X方向)に移動したりす るテーブル並進機構を備えたレーザ加工装置 は、ビームスポットの走査の安定性に優れ、 再現性のよいレーザ加工を行うことができる 。

 しかしながら、テーブルを移動させる必要 ある関係上、テーブルの移動開始位置から 動終了位置までのスペースが必要となり、 ーブルが固定された装置に比べると、装置 体の設置スペースがどうしても2倍程度(一 元駆動の場合)、あるいは4倍(二次元駆動の 合)程度大きくなる傾向がある。
 特に、最近は液晶パネル用のガラス基板を 工する場合のように、加工対象の基板の面 が大きくなる傾向がある。それゆえ基板面 が大きくなるにつれて、さらに大きな設置 ペースが必要になる。

 そこで、レーザビーム側に二次元(XY方向)並 進機構を設けたレーザ切断装置(レーザ加工 置)が提案されている(特許文献3参照)。
 これによれば、ビームスポット形状を調整 きるレーザ光学系(屈折レンズ、フォーカシ ングレンズ群)全体を、レーザビームの走査 向に移動する駆動機構を備えるようにして る。

特開2004-36315号公報

特開2002-172479号公報

特開2000-61677号公報

 テーブルを移動する並進機構に代えて、レ ザ光学系全体を走査方向に移動させる並進 構を備えたレーザ加工装置は、設置スペー を小さくすることができるので、コンパク な装置構成にすることができる。
 ところで、テーブルの並進機構を持たずレ ザ光学系を移動するコンパクトな装置構成 、基板の両面加工を行うレーザ加工装置に 用する場合、基板裏面側についてはテーブ が存在するため、テーブルがレーザ加工の げにならないようにした光学系の配置やテ ブル構造にする必要がある。
 また、特許文献1に記載の両面加工を行うレ ーザ加工装置においては、上述したように、 レーザスクライブからレーザブレイクまでを 1回の走査で行い、一挙に分断することが開 されている(特許文献1)。しかしながら、こ 加工を行うには被加工基板の種類、厚さ等 状況によって加工条件を設定する調整作業 必要であり、その条件出しや調整作業に時 を要する。特に、基板の板厚により(光路長 が変化するため)、ビームスポットの大きさ が変化するので、基板の板厚に合わせて調整 する必要がある。

 そこで、本発明は基板等に対する分断加工 ための加工条件について制約を少なくする とができ、基板の種類や厚さに依存するこ なく、スクライブ加工およびブレイク加工 行うことができる両面加工用のレーザ加工 置を提供することを目的とする。
 また、本発明は、基板の厚さに依存せず、1 つの加工装置で簡単にスクライブ加工からブ レイク加工までを行うことができるレーザ加 工装置を提供することを目的とする。

 上記課題を解決するためになされた本発明 レーザ加工装置は、両面加工を行う基板を ーブルに載置した状態で両面同時にスクラ ブ加工を行い、その後、基板を浮上させた 態で片側ずつブレイク加工を行うことがで るようにしている。
 すなわち、本発明のレーザ加工装置は、脆 材料からなる基板の表裏二面に対しレーザ ームを走査して加工を行うレーザ加工装置 あって、レーザ光源から出射されるレーザ ームを平行光束からなる第一ビームに整形 、基板表面側に導いて走査する第一ビーム 査光学系と、レーザ光源から出射されるレ ザビームを平行光束からなる第二ビームに 形し、基板裏面側に導いて走査する第二ビ ム走査光学系と、第二ビームを基板裏面に くための光路となる溝によって分割された 板載置面を有するテーブルとを備え、基板 置面には多孔質部材で形成され、多孔質部 を介して基板に気体を吹き付けて浮上させ 浮上機構が設けられ、さらに、浮上した基 の基板側面に当接して基板の水平方向の移 を制限する当接部を設けるようにしている

 ここで、脆性材料基板としては、主として ラスの貼り合せ基板に用いられるが、これ 限らず、シリコン基板、サファイア基板、 の他の半導体基板、セラミック基板等の貼 合せ基板であってもよい。
 また、基板裏面にレーザビームを導くため 光路となる溝は、1本でも複数本でもよく、 基板形状、分断加工したい基板上の位置、加 工本数により、テーブルの溝の位置、本数を 定めればよい。
 また、当接部は、基板が定型の場合は基板 置面上に固定されていてもよい。基板が定 でない場合は移動可能な可動な当接部が望 しい。

 本発明によれば、テーブル上に基板が載 される。基板浮上機構が作動すると、基板 気体を吹き付けられることにより基板が浮 する。このとき当接部が基板の水平方向の 動を制限するようにしてある。一方、基板 面側に照射する第一ビームおよび第二ビー は平行光束に整形された上で基板表面、基 裏面に導かれる。また、テーブルは、基板 置面に第二ビームを基板裏面に導くための 路となる溝が形成してあり、この溝を介し 基板裏面に第二ビームが照射されるように てある。したがって、基板をテーブル上に 置した状態で両面に1回目のレーザビームを 照射してスクライブ加工を行い、続いて、基 板を浮上させた状態でいずれか片側基板面に 2回目のレーザビームを照射して片側面のブ イク加工を行う。このとき、レーザビーム 平行光束で照射されているので、テーブル に載置された状態の基板と浮上した状態の 板との高さの違いによってビームの照射位 関係が変化することがなくなるので、光学 の調整を行う必要はない。続いて、基板を 上させた状態で、反対側基板面に2回目のレ ザビームを照射して他方の基板面のブレイ 加工を行う。このときもレーザビームは平 光束が照射されているので、テーブル上に 置された状態の基板と、浮上した状態の基 との高さの違いによって、レーザビームの 射位置やビームスポットの形状が変化する とはなく、光学系を調整する必要がない。 のようにして、スクライブ加工を行ってか 、ブレイク加工を片側面ずつ行うことがで 、しかも浮上した状態(自由支持状態)でレ ザを照射してブレイクを行うので、テーブ の基板載置面に接した状態でブレイクを行 場合に比べて、簡単かつ確実に分断するこ ができる。

 本発明によれば、基板を基板載置面上へ載 た状態と、基板を浮上させた状態とにおい 、基板の水平方向の位置が同じになるよう 制限することができ、しかもレーザビーム 平行光束にしているので、基板載置面でス ライブ加工を行い、浮上状態でブレイク加 を行っても、基板の高さ方向の違いに起因 る光学系の位置調整を行うことなく加工す ことができる。また、浮上状態でブレイク 工を行うので、テーブルに載置した状態で レイク加工を行う場合に比べると、簡単に 断することができる。
 また、本発明は、基板の厚さに依存せず、1 つの加工装置で簡単にスクライブ加工からブ レイク加工までを行うことができる。

(その他の課題を解決するための手段及び効 )
 上記発明において、テーブルには、多孔質 材を介して基板を吸着する吸着機構がさら 設けられてもよい。
 これによれば、スクライブ加工の際に基板 吸着してスクライブすることができるので 正確かつ再現性のよいスクライブ加工が可 になる。特に、基板の板厚が薄い場合のス ライブ加工では、クロスカットを行う上で クライブラインの深さを正確に制御する必 があるが、吸着機構でスクライブ加工を行 ことにより、スクライブ加工時に精度のよ 深さ制御が可能になる。

 上記発明において、第一ビーム走査光学系 第二ビーム走査光学系とは、それぞれ、ビ ム断面を、断面が楕円であるスクライブ用 行光束、スクライブ用平行光束よりも断面 が大きいブレイク用平行光束のいずれかに り替えるビーム断面拡大部を備えるように てもよい。
 これによれば、スクライブ加工時には楕円 ーム、ブレイク加工時にはスクライブ用平 光束よりも断面積を大きくしたビームにす ことができるので、それぞれの加工に適し ビームスポット形状で加工することができ 。

 上記発明において、当接部を水平移動する とにより基板側面を水平な方向に押して基 を誘導する基板誘導機構を設けるようにし もよい。
 これによれば、テーブル上で基板の位置の 調整をしたり、基板の回転移動を行ったり ることができる。

 上記発明において、溝の幅を調整する溝幅 整機構を備えてもよい。
 これによれば、分断予定ラインの位置や本 により、溝幅を調整することができる。例 ば接近する2本の分断予定ラインがある場合 に、これら2本の分断予定ラインを加工でき 溝幅に調整することができる。また、分断 定ラインの本数が少ないときは、不要な溝 閉じることもできる。

本発明の一実施形態であるレーザ加工 置LM1の全体構成図。 図1のレーザ加工装置LM1の断面構成を示 す模式図。 楕円形の平行ビームを出射するビーム 形部の構成例を示す図。 楕円系のビームスポットの長軸長さの 整方法を示す図。 テーブルの断面構造を示す図。 基板誘導機構の構成を示す図。 図1のレーザ加工装置LM1の制御系を示す ブロック図。 図1のレーザ加工装置LM1による動作例を 示すフローチャート。 図1のレーザ加工装置LM1による他の動作 例を示すフローチャート。 従来のレーザ加工装置(クラック形成 置)の一例を示す図。 図10のレーザ加工装置の制御系を示す 。

符号の説明

 10a,10b レーザ光源
 20a,20b レーザ走査光学系
 21a,21b ビーム整形部
 22a,22b 走査機構部
 23a,23b 光路調整部
 24a,24b ビーム断面拡大部
 29a,29b ビーム断面切替機構
 40 テーブル
 40a,40b 部分テーブル
 41 上部部材(多孔質部材)
 46 真空ポンプ
 47 エアー源
 49 溝
 50 基板誘導機構
 51a,51b 可動当接部
 54a,54b 当接部材
 55a,55b カメラ

 以下、本発明の実施形態を、主にガラス 板加工用のレーザ加工装置を例にして、図 に基づいて説明する。

 図1は本発明の一実施形態であるレーザ加 工装置LM1の全体構成図である。図2はレーザ 工装置LM1の断面構成を示す模式図である。 ーザ加工装置LM1は、主に、上下一対のレー 光源10(10a,10b)、上下一対のレーザ走査光学系 20(20a,20b)(ただし20bはテーブル40を挟んで20aと 称な位置にあるため図1では図示していない )、テーブル40、基板誘導機構50、トリガ機構6 0から構成される。

 以下の説明では、同じ部材が上下に一対 成されている場合に上側にa,下側にbを付し 区別するが、上下同じ部材の説明について 、冗長な説明になることを避けるため、一 の説明についてa、bの記載を略して説明す 。

 (レーザ光源)
 レーザ光源10(10a,10b)には、CO 2 レーザが用いられる。CO 2 レーザの代わりにCOレーザ、エキシマレーザ 用いてもよい。レーザ光源10からは断面形 が円形のレーザビーム(元ビームL0)が出射さ る。

 (レーザ走査光学系)
 レーザ走査光学系20(20a,20b)は、大別すると レーザビーム(元ビーム)の断面形状を平行光 束の楕円ビームに調整するビーム整形部21(21a ,21b)と、レーザビーム(元ビーム)の断面形状 円形ビームのまま拡大して平行光束の円形 ームとして出射するビーム断面拡大部24(24a,2 4b)と、レーザビームをテーブル面(XY方向)に って移動(走査)する走査機構22(22a,22b)と、ビ ム整形部21およびビーム断面拡大部24から出 射したレーザビームを走査機構22に導く光路 整部23(23a,23b)と、レーザビーム(元ビーム)の 光路をビーム整形部21とビーム断面拡大部24 の間で切り替えるビーム断面切替機構29(29a,2 9b)からなる。なお、テーブル面のうちX方向 走査軸方向(スクライブ加工やブレイク加工 行う方向)、Y方向を送り軸方向とする。

 ビーム整形部21(21a,21b)について説明する ビーム整形部21は、レーザ光源10から出射さ た元ビームを、断面形状が楕円形である平 ビームに整形するとともに、平行ビームの 軸径、短軸径を調整するための複数の光学 子からなる。

 図3(a)は楕円形の平行ビームを出射するビー ム整形部21(21a,21b)の構成例を示す図である。 のビーム整形部21は、第一放物面鏡(凹面)M1 第二放物面鏡(凸面)M2、第三放物面鏡M3(凸面 )、第四放物面鏡M4(凹面)の4つの光学素子から なる。このうち第一放物面鏡(凹面)M1と第二 物面鏡(凸面)M2とは、互いの焦点を一致させ 、共焦点F 12 となるように配置してある。また、第三放物 面鏡(凸面)M3と第四放物面鏡(凹面)M4とについ も互いの焦点が一致し、共焦点F 34 となるように配置してある。

 そして、第一放物面鏡(凹面)M1から第二放 物面鏡(凸面)M2へ向かうレーザビームの進行 向がXY面方向となり、第二放物面鏡M2で反射 たレーザビームは第三放物面鏡M3へ向けら 、第三放物面鏡(凸面)M3から第四放物面鏡(凹 面)M4へ向かうレーザビームの進行方向がXZ面 なるように、これら4つの放物面鏡が立体的 に配置される。

 このような配置により、第一放物面鏡M1は X方向に進行する円形断面の元ビームL0(図3(b) 参照)を、XY面方向に反射する。そのときZ方 のビーム幅はそのままでありY方向のビーム は集束しながら進行するようになり、第二 物面鏡M2に入射する。第二放物面鏡M2は、共 焦点F 12 となるように配置してあることにより、Y方 に集束するレーザビームを反射すると、再 平行ビームL1(図3(c)参照)となって、X方向に けて進行するようになる。この平行ビームL1 のZ方向のビーム幅は、元ビームL0のままであ り、Y方向のビーム幅が縮小された楕円形状 断面を有するレーザビームとなる。

 さらに、平行ビームL1が進行して第三放 面鏡M3で反射されると、Y方向のビーム幅は のままでありX方向のビーム幅を拡大しなが XZ面内を進行するようになり、第四放物面 M4に入射する。

 第四放物面鏡M4は、共焦点F 34 となるように配置してあることにより、X方 に拡大するレーザビームを反射すると、再 平行ビームL2(図3(d)参照)になって、X方向に けて進行するようになる。この平行ビームL2 のZ方向のビーム幅は、元ビームL0より拡大さ れ、Y方向のビーム幅は元ビームより縮小さ た長い長軸の楕円形状の断面を有するレー ビームとなる。

 そして、ビーム整形部21により整形され 断面形状が楕円形の平行ビームL2は、後段の 光路調整部23および走査機構22を経て、基板G に楕円形状のビームスポットBSを形成する うになる。したがって、これら4つの放物面 M1(M1a,M1b)~M4(M4a,M4b)の光学定数を調整するこ により、所望の楕円形状のビームスポット 形成することができる。

 次に光路調整部23(23a,23b)について説明す 。光路調整部23は、図1に示すように、2つの 面鏡M5(M5a,M5b)、M6(M6a,M6b)からなる。平面鏡M5 X方向に進行する平行ビームL2を屈曲し、Z方 向に進行する平行ビームL3を形成する。平行 ームL2の光路長(M4~M5間距離)を調整すること より、走査機構22との間のX方向の調整が行 れる。また、平面鏡M6はZ方向に進行する平 ビームL3をY方向に屈曲し、Y方向に進行する 平行ビームL4を形成する。平行ビームL3の光 長(M5~M6間距離)を調整することにより、走査 構22との間の高さ(Z方向)調整が行われる。 らに後述する走査機構の平面鏡M7(M7a,M7b)が原 点位置(M6に最も近い位置)にあるときの平行 ームL4の光路長(M6~M7間距離)を調整すること より、走査機構22との間のY方向の調整が行 れる。

 次にビーム断面拡大部24(24a,24b)について 明する。ビーム断面拡大部24は、元ビームの ビーム径を拡大するとともに平行光束にして 出射する組み合わせレンズ28からなる。例え 凹レンズと凸レンズとの組み合わせにより 大した平行光束にすることができる。なお 拡大したビーム断面の断面積は、ビーム整 部21で形成される楕円ビームより大きくな ように調整するようにしてある。これは、 般にレーザスクライブ加工後に行うレーザ レイク加工の際に、広い範囲で加熱する方 ブレイクしやすいためである。ただし、ス ライブ加工時と同じビームスポット形状で レイク加工を行うようにしてもよい。

 次にビーム断面切替機構29について説明す 。ビーム断面切替機構29(29a,29b)は、2つの反 鏡M11(M11a,M11b),M12(M12a,M12b)からなり、図示しな い駆動機構により、レーザビームの光路に出 入りできるようにしてある。光路上に入れた 状態にすると、ビーム整形部21に向かうレー ビームの光路はビーム断面拡大部24に向か ように切り替わり、組み合わせレンズ28によ って拡大された並行光束の円形ビームが光路 調整部23に進むようにしてある。
 したがって、レーザビームの光路がビーム 形部21に向かうか、ビーム断面拡大部24に向 かうかによって、楕円ビームの平行光束また は拡大された円形ビームの平行光束のいずれ かが光路調整部23に入射するようにしてある

 次に、走査機構22(22a,22b)について説明す 。走査機構22は、軸線がY方向に向けられた イドレール25(25a,25b)と、図示しない駆動機構 によりガイドレール25に沿って移動可能に取 付けられる平面鏡M7(M7a,M7b)と、平面鏡M7に一 体に固定され、軸線がX方向に向けられたガ ドレール26(26a,26b)と、図示しない駆動機構に よりガイドレール26に沿って移動可能に取り けられる平面鏡M8(M8a,M8b)と、水平方向に対 る平面鏡M8の取付角度(XZ面の取付角度)を調 する角度調整用のアジャスタ27(27a,27b)とから なる。

 便宜上、ガイドレール25の最も平面鏡M6に 近い位置を平面鏡M7の原点位置とする。平面 M7は、原点位置で平面鏡M6からの平行ビーム L4を屈曲し、平行ビームL5を平面鏡M8に導くよ うに角度が調整してある。このとき平行ビー ムL4はY方向に進行し、また、平面鏡M7もガイ レール25に沿ってY方向に移動するので、平 鏡M7がガイドレール25のどの位置に移動して も、平行ビームL4は平面鏡M7で反射され、平 鏡M8に導かれるようになる。

 平面鏡M8よりも先については、平面鏡M8a 平面鏡M8bとの間で、テーブルの有無による が生じる。上側の平面鏡M8aは、平行ビームL5 を屈曲し、基板Gの面にビームスポットBSを形 成する。このとき平行ビームL5はX方向に進行 し、また、平面鏡M8もガイドレール26に沿っ X方向に移動するので、平面鏡M8がガイドレ ル26のどの位置に移動しても、平行ビームL5 平面鏡M8aで反射され、基板Gの上に同一形状 のビームスポットBSが形成される。しかも形 されるビームスポットは、常にX方向に長軸 が向けられた楕円形状のビームスポットが形 成される。

 一方、下側の平面鏡M8bは、後述するテー ル40の溝49に対面する位置に平面鏡M7bが移動 し、平面鏡M8bで反射した平行光束のレーザビ ームが溝49を通過して基板裏面に到達できる きに、基板Gの裏面上にビームスポットBSが 成される。

 そして、平面鏡M8をX方向に移動すること より、楕円形状のビームスポットBSは長軸 X方向に向けながらX方向に走査されるように なる。

 次にアジャスタ27によるビームスポットBS の調整について説明する。ビームスポットBS 形状は、主としてビーム整形部21の光学素 の光学定数を変更することによって調整す ことができるが、ビームスポットBSの長軸長 さを変える場合には、ビーム整形部21をその まにして、アジャスタ27により行うことが きる。図4は、アジャスタ27による長軸長さ 調整状態を示す図である。アジャスタ27によ り平面鏡M8の取付角度を変更して、平行ビー L5の基板への入射角を調整することにより 基板上に斜め入射させる。その結果、ビー スポットBSの長軸長さを変更することができ る。したがって、アジャスタ27を簡便なビー 長さの調整機構として利用することができ 。

(テーブル)
 次に、テーブル40について説明する。図1に られるようにテーブル40は溝49により部分テ ーブル40a、40bに2分割されている。図5(a)は部 テーブル40a(40bも同じ)の断面構造を示す図 ある。テーブル40aは、多孔質部材からなり 板G(図1参照)が載置される上面部材41(基板載 面)と、上面部材41の周囲に密着し、さらに 面が形成され、上面部材41との間に中空空 42aが形成されるボディ42と、中空空間42aに繋 がる流路43が形成され、外部流路44に接続さ るブラグ45と、流路43、外部流路44を介して 空空間42aを減圧する真空ポンプ46と、流路43 外部流路44を介して中空空間42aに加圧空気 送るエアー源47とからなる。
 これらのうち、中空空間42a、流路43、外部 路44、真空ポンプ46により、基板Gを上面部材 41に吸着させる吸着機構が形成される。また 中空空間42a、流路43、外部流路44、エアー源 47により、基板Gを上面部材41から浮上させる 上機構が形成される。

 このテーブル40a(40b)は、基板Gを上面部材41 上に載置した状態で、真空ポンプ46を起動し て開閉弁を開くことにより、中空空間42aが減 圧状態になり、多孔質部材の上面部材41を介 て基板Gが吸着される。
 一方、基板Gを上面部材41の上に載置した状 で、開閉弁を開いてエアー源47から空気を ることにより、中空空間42aが加圧状態にな 、多孔質部材の上面部材41を介して加圧空気 が噴出されて基板Gが浮上するようになる。 お、このときは後述する基板誘導機構50によ って、基板Gの移動が制限されることになる

 また、一方のテーブル40bには、溝49の間 を調整するための溝幅調整機構90(図1)取り付 けられている。溝幅調整機構90は、モータ駆 によってテーブル40bを溝49と直交する方向 スライドするようにしてある。溝幅調整機 90を駆動することにより、所望の溝幅に設定 することができるようになっている。

 なお、テーブルは2分割に限らず、適宜定め ればよい。図5(b)のように縦横4分割であって よい。さらには6分割、8分割等であっても い。
 また、図5(b)のようにY方向に沿ってスクラ ブ加工を行う場合、楕円ビームの長軸方向 Y方向に変換する必要がある。詳細な説明は 略するが、例えば光路調整部M5(M5a,M5b)の位 に、平面反射鏡を組み合わせた光学回路を り替え可能に取り付け、長軸方向を回転す ようにすればよい。

(基板誘導機構)
 次に、基板誘導機構50について説明する。 6は基板誘導機構50の構造を示す図である。 板誘導機構50は、方形のテーブル40a、40bの対 角コーナー48a、48bの近傍に取り付けられる一 対の可動当接部51a、51bにより構成される。
 各可動当接部51a、51bは、図示しない駆動機 によって支軸52a、52bを中心に並進動作や旋 動作が行われる多関節アーム53a、53bを有す 。多関節アーム53a、53bの先端部分には、図 しない駆動機構により旋回動作が行われる 属製の当接部材54a、54bが取り付けられる。 接部材54a、54bは、それぞれ先端が左右に分 するように取り付けられ、基板Gと接する部 位が円柱形にしてある。この円柱の軸方向は 鉛直方向に向けられている。

 したがって、基板GをX方向、Y方向に移動し いとき、あるいは回転移動したいときに、 アー源47(図5)を作動して基板Gを浮上させた 態で、基板Gを当接部材54a、54bで押すことに より、基板Gが当接部材54a、54bに軽く接しな ら、所望の位置に移動するようになる。さ には、ブレイク処理を行う際に、浮上状態 基板Gの
水平移動を制限することができるようにして ある。また、当接部材54a、54bの位置を所望位 置で停止させ、エアー源47を停止し、真空ポ プ46を作動することにより、基板Gを所望位 に吸着させることができる。
 なお、加工する基板の形状が定型である場 は、基板を定位置に取り付けることができ ばよいので、移動しない位置固定の当接部 を基板の位置決め用のガイドとしてテーブ 上に取り付けてもよい。

 なお、アライメントマークが形成されて る基板Gの場合は、テーブル40に定義される 標系に対する取り付け位置が予め計測され いるカメラ55a、55bを用いて、アライメント ークを撮影することにより、アライメント ークの現在位置から基板Gの位置ずれ量を求 め、移動量を算出し、基板誘導機構50により 動させることで、基板Gの位置を自動調整す ることもできる。

(トリガ機構)
 次に初期亀裂形成用のトリガ機構について 明する。なお、トリガ機構を取り付けるか かは任意であり、トリガ機構を取り付けな ときは、例えば、レーザアブレーション加 によって代用させることもできる。
 図1に示すように、トリガ機構60はカッター イール61と、昇降機構62と、多関節アーム63 からなる。多関節アーム63は、基板誘導機 50の多関節アーム53a、53bと同様の動きをする 。カッターホール61の刃先はX方向に向けてあ る。
 初期亀裂TRを形成するときは、多関節アー 63により、カッターホイール61が初期亀裂を 成する位置の直上にくるようにする。そし 、昇降機構62により、カッターホイール61を 一時的に下降させて圧接することにより初期 亀裂TRを形成する。

(制御系)
 続いて、レーザ加工装置LM1の制御系につい 説明する。図7はレーザ加工装置LM1の制御系 を示すブロック図である。レーザ加工装置LM1 は、テーブル40の吸着機構および浮上機構を 動する吸着/浮上機構駆動部81、基板誘導機 50の可動当接部51a、51bを駆動する基板誘導 構駆動部82、トリガ機構60の昇降機構61およ 多関節アーム63を駆動するトリガ機構駆動部 83、走査機構22の平面鏡M7、M8を移動させる走 機構駆動部84、レーザビームを照射するレ ザ駆動部85、冷却ノズルを設けてビームスポ ットBSに追随する冷却スポットを形成すると は冷媒ノズルから冷媒の噴霧を行う冷却ノ ル駆動部86、CCDカメラ55a、55bによる撮像を うカメラ駆動部87、光路を切り替えるビーム 断面切替機構駆動部88、溝49の幅を調整する 幅調整機構駆動部89の各駆動系が、コンピュ ータ(CPU)で構成される制御部80によってコン ロールされる。

 制御部50には、キーボード、マウス等の 力装置からなる入力部91、および各種の表示 を行う表示画面からなる表示部92が接続され 必要なメッセージが表示画面に表示される ともに、必要な指示や設定が入力できるよ にしてある。

 (動作例1)
 次に、レーザ加工装置LM1による典型的な加 動作例について説明する。ここではアライ ントマークが刻まれた貼り合せガラス基板G に対し、両面同時にレーザスクライブ加工を 行い、その後、片面ずつレーザ照射によるブ レイク加工を行う場合について説明する。
 説明の便宜上、分断方向をガラス基板のx方 向とし、アライメントマークで位置決めを行 ったときに、x方向がレーザ走査光学系のX方 に一致するものとする。
 図8は、動作例を示すフローチャートである 。

 ガラス基板Gがテーブル40の上に載置され と、まず、基板誘導機構50を用いて基板Gの 置決めを行う(S101)。位置決めは、カメラ55a 55bにより、基板Gのアライメントマークを検 出し、位置ずれ量を求める。続いて可動当接 部51a、51bを駆動し、当接部材54a、54bを基板G 基板側面に接近させる。同時に浮上機構を 動させて、基板Gをテーブル面から浮上させ 。このときガラス基板Gは当接部材54a、54bと の接点(4箇所)で移動が制限される。続いて、 可動当接部51a、51bを駆動して、基板Gを水平 向に移動(並進、回転)し、位置ずれ量が0に る位置で停止させる。そして浮上機構を停 し、吸着機構を作動させることにより、基 Gをテーブル面に固定する。その結果、基板G のx方向がレーザ走査光学系のX方向に一致し 状態で位置決めが完了する。

 続いて、トリガ機構60を駆動して、ガラ 基板Gのスクライブ開始位置に初期亀裂TRを 成する(S102)。

 続いて、走査機構部22を駆動して、平面鏡M7 (M7a,M7b)、M8(M8a,M8b)の位置を調整し、ビームス ットBSが基板Gのスクライブ開始位置の外側 くるようにする。そしてビーム整形部21に り楕円形に整形されたレーザビームを照射 ながら平面鏡M8(M8a,M8b)をX方向に移動(走査)す ることにより、ガラス基板のx方向にスクラ ブ加工を行う(S103)。
 (X方向の溝が複数形成されたテーブルを用 た場合、スクライブを複数回繰り返すとき 、平面鏡M7(M7a,M7b)によるY方向の移動(レーザ 止)と、平面鏡M8(M8a,M8b)によるX方向の移動( 査)(レーザ照射)とを交互に行う。)

 スクライブ加工を終えると、吸着機構を 止し、浮上機構を作動させて基板Gを浮上さ せる(S104)。このとき可動当接部51a、51bにより 基板Gの水平方向の移動を制限する。

 続いて、上側のレーザ光源10aだけを発振 、ビーム断面切替機構29aを作動して、ビー 断面拡大部24aにより形成される拡大ビーム 、基板の上面側(表面側)に走査し、上面側 ブレイク加工する(S105)。このとき基板を浮 させた状態でブレイク加工が行われるので 貼り合せ基板の上面側は簡単に分断される

 続いて、下側のレーザ光源10bだけを発振 、ビーム断面切替機構29bを作動して、ビー 断面拡大部24bによる拡大ビームを基板の下 側(裏面側)に走査し、下面側をブレイク加 する(S106)。このときも基板を浮上させた状 でブレイク加工が行われるので、貼り合せ 板の下面側は簡単に分断される。以上の動 により、ガラス基板Gのx方向の分断加工を完 了する。

 (動作例2)
 次に、方形の貼り合せガラス基板Gを、互い に直交するx方向とy方向との二方向に加工(ク ロスカット)する場合のレーザ加工装置LM1に る典型的な加工動作例について説明する。 の場合は基板誘導機構50を用いて基板Gを90度 回転することにより,二方向の加工を行う。 9は動作例を示すフローチャートである。
 ここでは、複数本数のx方向の両面同時レー ザスクライブ加工、複数本数のy方向の両面 時レーザスクライブ加工を行い、その後、y 向について片面ずつレーザ照射によるブレ ク加工を行う場合について説明する。なお y方向のブレイク加工により、ガラス基板G 帯状になってしまうので、その後に行うx方 のブレイク加工については、本装置以外の レイク装置によりブレイク加工を行うもの する。なお、説明の便宜上、最初にスクラ ブ加工する方向をガラス基板Gのx方向とす 。また、レーザ加工装置LM1の制御部80には、 x方向の加工本数と、y方向の加工本数が設定 れてあり、加工ごとに、加工本数がカウン されるようにしてある。

 テーブル40の加工領域の上に基板Gをセッ する(S201)。基板Gのアライメントマークと、 カメラ55a、55bと、基板誘導機構50とを用いて 基板Gのx方向とテーブル40のX方向との方向 整を行う。

 x方向のスクライブ予定ラインに沿って、 両面スクライブ加工を行う(S202)。最初の加工 位置が溝49の上にくるように位置決めを行っ 上で基板Gを吸着する。トリガ機構60を作動 て初期亀裂を形成し、続いて、走査機構部2 2を駆動して、平面鏡M7(M7a,M7b)、M8(M8a,M8b)の位 を調整し、ビームスポットBSが基板Gのスク イブ開始位置の外側にくるようにする。そ てビーム整形部21により楕円形に整形され レーザビームを照射しながら平面鏡M8(M8a,M8b) をX方向に移動(走査)することにより、基板G x方向に両面スクライブ加工を行う。

 続いて、x方向の複数本数の両面スクライ ブ加工がすべて終了したかを判定する(S203)。 まだ終了していないときはS204に進み、すべ 終了したときはy方向のスクライブ加工に移 ため、S206に進む。

 S203において、x方向の両面スクライブ加 が終了していないときは、基板を浮上させ(S 204)、次の加工位置が溝49の上にくるように、 基板誘導機構50を用いて基板Gの位置をテーブ ル40のY方向にシフトする(S205)。そしてS202に り、次の加工位置に対し、同様の両面スク イブ加工を繰り返す。以後、同様の加工を べてのx方向の加工を終えるまで繰り返す。

 S203において、x方向の両面スクライブ加 が全て完了したときは、基板Gを浮上させ(S20 6)、基板誘導機構50を用いて90度回転し、基板 Gのy方向を溝49に向ける。これにより基板Gのy 方向がテーブル40の加工領域の上にセットさ る(S207)。基板Gのアライメントマークと、カ メラ55a、55bと、基板誘導機構50とを用いて、 板Gのy方向とテーブル40のX方向との方向調 を行う。

 続いて、基板Gのy方向のスクライブ予定 インに沿って両面スクライブ加工を行う(S208 )。y方向の最初の加工位置が溝49の上にくる うに位置決めを行った上で、基板Gを吸着す 。トリガ機構60を作動して初期亀裂を形成 、続いて、走査機構部22を駆動して、平面鏡 M7(M7a,M7b)、M8(M8a,M8b)の位置を調整し、ビーム ポットBSが基板Gのスクライブ開始位置の外 にくるようにする。そしてビーム整形部21に より楕円形に整形されたレーザビームを照射 しながら平面鏡M8(M8a,M8b)をX方向に移動(走査) ることにより、基板Gのy方向に両面スクラ ブ加工を行う。

 y方向の複数本数の両面スクライブ加工が すべて終了したかを判定する(S209)。y方向の スクライブが終了していないときはS210に進 、全スクライブが終了したときは続いてy方 向のブレイク加工に移るため、S212に進む。

 S209において、y方向の両面スクライブ加 が終了していないときは、基板を浮上させ(S 210)、次の加工位置が溝49の上にくるように、 基板誘導機構50を用いて基板Gの位置をテーブ ルのY方向にシフトする(S211)。そしてS208に戻 、次の加工位置に対し、同様の両面スクラ ブ加工を繰り返す。以後、同様の加工をす てのy方向の加工を終えるまで繰り返す。

 S209において、y方向のすべての両面スクラ ブ加工が完了したときは、基板Gを
浮上させ(S212)、基板誘導機構50を用いて、基 Gに形成されている複数本のスクライブライ ンのうち、最初にブレイク加工を行う位置を 、テーブル40の溝49の方向に向け、位置決め る(S213)。

 続いて、上側のレーザ光源10aだけを発振 、ビーム断面切替機構29aを作動して、ビー 断面拡大部24aにより形成される拡大ビーム 、基板の上面側(表面側)に走査し、上面側 ブレイク加工する(S214)。このとき基板を浮 させた状態でブレイク加工が行われるので 貼り合せ基板の上面側は簡単に分断される

 続いて、下側のレーザ光源10bだけを発振し ビーム断面切替機構29bを作動して、ビーム 面拡大部24bによる拡大ビームを基板の下面 (裏面側)に走査し、下面側をブレイク加工 る(S215)。このときも基板を浮上させた状態 ブレイク加工が行われるので、貼り合せ基 の下面側は簡単に分断される。
 以上の動作により、ガラス基板Gのy方向の 初の1本のブレイク加工を終了する。

 続いて、y方向の複数本数のブレイク加工 がすべて終了したかを判定する(S216)。y方向 全ブレイクが終了していないときは基板を 上させ(S217)、次の加工位置が溝49の上にくる ように、基板誘導機構50を用いて基板Gの位置 をテーブルのY方向にシフトする(S218)。そし S213に戻り、次の加工位置に対し、同様の手 で上面ブレイク加工、下面両面ブレイク加 を繰り返す。以後、同様の加工を、すべて y方向のブレイク加工を完了するまで繰り返 す。

 S216において、y方向の全ブレイクが完了し と判定されたときは、本装置によるブレイ 加工を終了する。
 その結果、帯状に分断された基板が得られ これらは他のブレイク装置に移動され、適 分断されることにより、ブレイクが完了す 。

 以上、スクライブ加工からブレイク加工 でを、簡単に行うことができ、浮上状態で ブレイク加工により確実な分断を実現する とができる。

 本発明は、レーザ照射によりスクライブ 工やブレイク加工が行われるレーザ加工装 に利用することができる。