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Patent Searching and Data


Title:
LIGHT-EMITTING DEVICE, DISPLAY DEVICE, AND COLOR CONVERSION SHEET
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/131092
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a light-emitting device that can suppress deterioration in a color conversion layer for converting one color light to another color light and, at the same time, can realize good handling. Also disclosed are a display device and a color conversion sheet using the light-emitting device. A phosphor sheet (10) is disposed, for example, just above a light source such as a blue light-emitting diode and comprises a phosphor layer (11) for converting a part of blue light emitted from the light source to another color light, sealed with sealing sheets (12A, 12B). The sealing sheets (12A, 12B) are laminated so as to hold the phosphor layer (11), held by a first lamination layer (13) and a second lamination layer (14), therebetween. Since the phosphor layer (11) is sealed with the sealing sheets (12A, 12B) comprising a water vapor barrier layer (122) held between resin sheets (121A, 121B), water vapor can be prevented from entering into the phosphor layer (11), and further, a chemical reaction is less likely to occur between the phosphor layer (11) and the water vapor barrier layer (122).

Inventors:
TSUKAHARA TSUBASA (JP)
ITO YASUSHI (JP)
NADA NAOJI (JP)
OSHIMA YOSHIRO (JP)
CHUBACHI HIDEYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/057843
Publication Date:
October 29, 2009
Filing Date:
April 20, 2009
Export Citation:
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Assignee:
SONY CORP (JP)
TSUKAHARA TSUBASA (JP)
ITO YASUSHI (JP)
NADA NAOJI (JP)
OSHIMA YOSHIRO (JP)
CHUBACHI HIDEYA (JP)
International Classes:
F21S2/00; F21V9/08; F21V31/00; G02F1/13357; H01L33/00; H01L33/32; H01L33/50; F21Y101/02
Foreign References:
JP2007243135A2007-09-20
JP2006179494A2006-07-06
Attorney, Agent or Firm:
FUJISHIMA, Youichiro et al. (JP)
Yoichiro Fujishima (JP)
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Claims:
 光源部と、
 前記光源部から発せられた色光の少なくとも一部を他の色光に変換する色変換層と、
 前記色変換層を封止する不透水性の封止シートと
 を備えた発光装置。
 前記封止シートは、前記色変換層の側から樹脂シートと不透水層とを有する
 請求項1に記載の発光装置。
 前記封止シートは、前記樹脂シートと他の樹脂シートとにより前記不透水層を挟み込んで構成されている
 請求項2に記載の発光装置。
 前記封止シートが一対設けられ、
 前記色変換層を間に挟んで前記一対の封止シート同士を貼り合わせる貼合層をさらに含む
 請求項1に記載の発光装置。
 前記貼合層は、前記色変換層全体を覆うように設けられている
 請求項4に記載の発光装置。
 前記光源部は、青色(B:Blue)の光を発する青色発光ダイオードを含む
 請求項1に記載の発光装置。
 前記色変換層は、前記青色光の一部を他の色光に変換することにより、全体として白色光を出射する
 請求項6に記載の発光装置。
 前記光源部は、前記色変換層の表面に平行な方向に沿って配列された複数の発光ダイオードを含む
 請求項1に記載の発光装置。
 前記光源部は、
 発光ダイオードと、
 前記発光ダイオードから発せられた光を伝搬させて面発光を行う導光板と
 を含む
 請求項1に記載の発光装置。
 前記導光板の光入射面もしくは光出射面上に前記色変換層が形成され、前記色変換層上を前記封止シートが覆っている
 請求項9に記載の発光装置。
 前記色変換層は、蛍光材料を含んで構成されている
 請求項1に記載の発光装置。
 光源部から発せられた色光の少なくとも一部を他の色光に変換する色変換層と、
 前記色変換層を封止する不透水性の封止シートと
 を備えた色変換シート。
 光源部と、
 画像データに基づいて駆動される表示パネルと、
 前記光源部から発せられた色光の少なくとも一部を他の色光に変換して前記表示パネルに導く色変換層と、
 前記色変換層を封止する不透水性の封止シートと
 を備えた表示装置。
 前記光源部と前記表示パネルとの間に、前記光源部の側から順に光拡散部材と、集光部材とが設けられている
 請求項13に記載の表示装置。
 前記光源部と前記光拡散部材との間に、前記色変換層および前記封止シートが設けられている
 請求項14に記載の表示装置。
 前記光拡散部材と前記集光部材との間に、前記色変換層および前記封止シートが設けられている
 請求項14に記載の表示装置。
 前記光拡散部材は、前記光源部の側から順に光拡散フィルムと光拡散板とを含み、
 前記光拡散フィルムと前記光拡散板との間に、前記色変換層および前記封止シートが設けられている
 請求項14に記載の表示装置。
Description:
発光装置、表示装置および色変 シート

 本発明は、例えば光源と光源からの光を 変換させる色変換層を備えた発光装置、こ を用いた表示装置および色変換シートに関 る。

 従来、薄型の表示装置として液晶ディス レイ(LCD;Liquid Crystal Display)が用いられてい 。液晶ディスプレイでは、液晶パネルを背 から全面にわたり照射するバックライトが 用されており、その構造により液晶ディス レイは直下方式とエッジライト方式に大別 ることができる。エッジライト方式では、 光板側面より光を入射させて内部を伝播さ ることにより、導光板上面において面発光 なされるようになっている。また、直下方 は、同一面内に複数本の蛍光ランプを並列 置することで面発光を行うものである。現 では、ディスプレイの大型化が進み、大面 のパネル全体を均一かつ高輝度に照明する めに、直下型方式が主流となっている(例え ば、特許文献1参照)。

 一方で、近年では、大型ディスプレイの なる薄型化、軽量化、長寿命化、環境負担 減を実現するため、また点滅制御による動 特性改善の観点から、発光ダイオード(LED:Li ghtEmitting Diode)を用いたバックライトが注目 れている。このような発光ダイオードを用 たバックライトにより、パネルに白色光を 射するためには、次の2つの手法を用いるこ ができる。

 第1の手法は、図21(A)に示したように、赤 (R:Red)、青色(B:Blue)および緑色(G:Green)の3色の 発光ダイオード100R,100B,100Gを用い、これらを 時に点灯して白色光を合成するものである これに対し、第2の手法は、光源として青色 発光ダイオードを用い、この青色発光ダイオ ードから発せられる光の一部を色変換する蛍 光体層を設けることで、変換された色光と青 色光とを混色させ、白色光を出射するもので ある。この第2の手法は、例えば図21(B)に示し たように、平板状の蛍光体層101を、同一面内 に複数配置した青色発光ダイオード100Bから 隔して設けることにより実現される。ある は、図21(C)に示したように、発光部102がワイ ヤボンド104によって陰極フレーム105aおよび 極フレーム105bに接続され、全体が外装キャ プ107で封止された青色発光ダイオード100Bに おいて、発光部102を覆うように蛍光体層103を 形成することで実現される。

 上記蛍光体層としては、例えばGaN系の青 発光ダイオードチップを使用した場合、YAG 光体を混合したエポキシ樹脂やシリコン樹 などが用いられる。これにより、青色発光 イオードチップからの青色光の一部が、蛍 体層で黄色光に変換され、全体として白色 が得られる(例えば、特許文献2参照)。しか 、上記YAG蛍光体は発光スペクトルが広いた 、液晶ディスプレイ用のバックライトに用 る場合には液晶カラーフィルタとのマッチ グが悪く、色域が狭くなってしまう。そこ 、YAG蛍光体に赤色もしくは緑色と赤色など 他色の蛍光体を加えることにより、色域を 大し、色再現性の向上が図られている。

 ところが、このような蛍光体層は大気中 水蒸気に対して敏感であり、水蒸気に曝さ ることで劣化し、所望の発光色度や発光効 を得ることができなくなってしまう。

 そこで、青色発光ダイオードチップの外 キャップの内側の面に蛍光体層を形成し、 ャップ内部を真空または不活性ガス雰囲気 して気密封止する手法が提案されている(特 許文献3)。また、蛍光体層を2枚のガラス基板 で挟み込んで封止するといった手法が提案さ れている(特許文献4)。

特開2005-108635号公報

特開2006-49657号公報

特開2004-352928号公報

特開2007-23267号公報

 しかしながら、上記特許文献3の手法では 、外装キャップの内側に蛍光体層を塗布し、 更に内部の雰囲気を調整する必要があるため 、製造工程が複雑となる。また、蛍光体層に 塗布むらが生じ易く、色度がばらつく虞があ る。これに対して、特許文献4の手法では、 光体層が平板状であるため、簡易な工程で 光体層を均一に塗布することは可能である ところが、重量の大きなガラス基板はハン リングが悪く、特に大型や薄型のディスプ イに対応することが困難であった。

 本発明はかかる問題点に鑑みてなされた ので、その目的は、一の色光を他の色光に 換する色変換層の劣化を抑制すると共に良 なハンドリングを実現することが可能な色 換シートおよびこれを用いた発光装置なら に表示装置を提供することにある。

 本発明の発光装置は、光源部と、光源部 ら発せられた色光の少なくとも一部を他の 光に変換する色変換層と、色変換層を封止 る不透水性の封止シートとを備えたもので る。

 本発明の色変換シートは、光源部から発 られた色光の少なくとも一部を他の色光に 換する色変換層と、色変換層を封止する不 水性の封止シートとを備えたものである。

 本発明の表示装置は、光源部と、画像デ タに基づいて駆動される表示パネルと、光 部から発せられた色光の少なくとも一部を の色光に変換して表示パネルに導く色変換 と、色変換層を封止する不透水性の封止シ トとを備えたものである。

 本発明の発光装置および色変換シートな びに表示装置では、光源部からの色光の一 が色変換層により他の色光へ変換され、一 よび他の色光の混色により面発光がなされ 。このような色変換層が、不透水性の封止 ートによって封止されることにより、色変 層への水の浸入が防止される。

 本発明の発光装置および色変換シートに れば、光源部からの色光の一部を他の色光 変換させる色変換層を、不透水性の封止シ トにより封止するようにしたので、色変換 の劣化を抑制することができる。また、ガ ス基板で色変換層を封止する場合に比べて 好なハンドリングを実現することが可能と る。

本発明の一実施の形態に係る蛍光体シ トの概略構成を表す断面図である。 図1に示した封止シートの概略構成を表 す断面図である。 図1に示した蛍光体シートの製造方法を 説明するための図である。 図2に示した水蒸気バリア層の水蒸気透 過率に対する蛍光体層の発光効率の変化を表 す図である。 図1に示した蛍光体シートの一適用例に 係る表示装置(発光装置)の概略構成を表す断 図である。 第1の変形例に係る蛍光体シートの製造 方法を説明するための図である。 第2の変形例に係る蛍光体シートの製造 方法を説明するための図である。 第3の変形例に係る蛍光体シートの概略 構成を表す断面図である。 第4の変形例に係る蛍光体シートの概略 構成を表す断面図である。 第5の変形例に係る蛍光体シートの概 構成を表す断面図である。 第6の変形例に係る蛍光体シートの概 構成を表す断面図である。 図11に示した蛍光体シートの製造方法 説明するための図である。 図11に示した蛍光体シートのエッジシ ル部について表す(A)断面拡大図、(B)上面図 ある。 図11に示した蛍光体シートのエッジシ ル幅に対する発光強度比を表す図である。 第7の変形例に係る蛍光体シートの概 構成を表す断面図である。 第8の変形例に係る蛍光体シートの概 構成を表す断面図である。 第9の変形例に係る発光装置の概略構 を表す断面図である。 図17に示した発光装置の他の例の概略 成を表す断面図である。 第10の変形例に係る発光装置の概略構 を表す断面図である。 第11の変形例に係る表示装置の概略構 を表す断面図である。 従来例に係る発光装置の概略構成を表 す断面図である。

 以下、本発明の実施の形態について、図 を参照して詳細に説明する。

 図1は、本発明の一実施の形態に係る蛍光 体シート(色変換シート)10の断面構造を表す のである。蛍光体シート10は、例えば青色発 光ダイオードなどの光源の直上に配置されて 使用されるものであり、光源からの青色光の 一部を他の色光に変換する蛍光体層(色変換 )11を一対の封止シート12A,12Bにより封止した のである。封止シート12A,12Bは、第1貼合層13 および第2貼合層14により、蛍光体層11を挟み むようにして貼り合わせられている。

 蛍光体層11は、入射した色光の一部をより い波長域の色光に変換する。この蛍光体層11 は、例えば青色光により励起されて緑色光、 赤色光もしくは黄色光を発光する蛍光材料を 少なくとも一種含んで構成されている。例え ば、黄色変換の蛍光材料としては、(Y,Gd) 3 (Al,Ga) 5 O 12 :Ce 3+ (通称YAG:Ce 3+ )、α-SiAlON:Eu 2+ などが挙げられる。黄色もしくは緑色変換の 蛍光材料としては、(Ca,Sr,Ba) 2 SiO 4 :Eu 2+ などが挙げられる。緑色変換の蛍光材料とし ては、SrGa 2 S 4 :Eu 2+ 、β-SiAlON:Eu 2+ 、Ca 3 Sc 2 Si 3 O 12 :Ce 3+ などが挙げられる。赤色変換の蛍光材料とし ては、(Ca,Sr,Ba)S:Eu 2+ 、(Ca,Sr,Ba) 2 Si 5 N 8 :Eu 2+ 、CaAlSiN 3 :Eu 2+ などが挙げられる。

 封止シート12A,12Bはそれぞれ、蛍光体層11 の水蒸気の浸入を防止するものであり、蛍 体層11の光入射側および光出射側に互いに 向するように配置されている。

 封止シート12Aの構成について、図2を参照 して説明する。封止シート12Aは、2枚の樹脂 ート121A,121Bの間に、水蒸気バリア層(不透水 )122を挟み込んだ構成となっている。すなわ ち、上述した蛍光体層11は、樹脂シート121Aも しくは樹脂シート121Bを介在させて水蒸気バ ア層122で封止されるようになっている。こ ような樹脂シート121A,121Bとしては、透明性 加工性、耐熱性などの観点から、例えばポ エチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネ ート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、 リスチレン(PS)、ポリエチレンナフタレート( PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、環状非晶質 ポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂や多官能 アクリレート、多官能ポリオレフィン、不飽 和ポリエステル、エポキシ樹脂などを用いる ことができる。特に、青色発光ダイオードも しくは近紫外発光ダイオードによって劣化し にくいもの、例えばポリエチレンテレフタレ ート、ポリカーボネート、ポリメチルメタク リレートおよびポリスチレンを用いることが 好ましい。なお、封止シート12Bについても同 様である。

 水蒸気バリア層122は、水蒸気透過率の低い 料、例えばシリコン酸化物やシリコン窒化 、酸化マグネシウム(MgO)、インジウム酸化 、酸化アルミニウム(Al 2 O 3 )およびスズ酸化物などの無機材料や、ポリ ニルアルコール、エチレンビニルアルコー 共重合体、ポリアクリロニトリルおよびポ 塩化ビニリデンなどの有機材料からなる単 もしくは複合層により構成されている。ま 、水蒸気透過率は例えば2.0g/m 2 /日以下であることが好ましい。更に、水蒸 透過率に加えて、酸素などのガス透過率の い材料を用いることが好ましい。

 第1貼合層13は、蛍光体層11の光出射面と 止シート12Aとの間に設けられ、第2貼合層14 、蛍光体層11の外周に沿って、すなわち蛍光 体層11の平面形状を囲むように枠形状に設け れている。このような第1貼合層13および第2 貼合層14は、水蒸気バリア性を有する接着材 、例えばUV硬化接着剤、熱硬化接着剤、粘 剤、ホットメルト剤などにより構成されて る。但し、第1貼合層13は、蛍光体層11から出 射される光の光路上に配置されるため、透明 性を有する材料により構成されている。第2 合層14は、透明であっても不透明であっても よいが、水蒸気バリア性の高い材料を用いる ことが好ましい。

 このような蛍光体シート10は、例えば次 ようにして製造することができる。

 まず、図2に示したような構成を有する封 止シート12A,12Bを作製する。すなわち、上述 材料よりなる樹脂シート121A上に、各種成膜 法、例えば蒸着法やスパッタリング法など より上述の材料よりなる水蒸気バリア層122 成膜する。なお、水蒸気バリア層122として 機材料を用いた場合には、コーターコーテ ングやスプレーコーティングなどにより成 してもよい。続いて、形成した水蒸気バリ 層122の上にもう1枚の樹脂シート121Bを重ね わせ、水蒸気バリア層122を樹脂シート121A,121 B間に封止する。

 次いで、図3(A)に示したように、作製した 封止シート12B上の周縁部に、上述の材料より なる第2貼合層14を塗布形成する。このとき、 封止シート12Bの周縁部において、第2貼合層14 を形成しない領域(図示せず。以下、ゲート という。)を設けておく。続いて、図3(B)に示 したように、もう1枚の封止シート12Aを第2貼 層14の上から、封止シート12Bと対向するよ に重ね合わせ、接着する。こののち、図3(C) 示したように、上記ゲート部を介して、封 シート12Bの表面に上述した材料よりなる蛍 体層11を塗布形成する。最後に、図3(D)に示 たように、形成した蛍光体層11と封止シー 12Aとの間隙に、上述した材料よりなる第1貼 層13をゲート部より注入し、接着すること より、図1に示した蛍光体シート10を完成す 。

 次に、本実施の形態の蛍光体シート10の 用、効果について説明する。

 蛍光体シート10では、例えば青色の光が 止シート12Bの下方から入射すると、この青 光は、蛍光体層11においてその一部が他の波 長域の光、例えば赤色光および緑色光に変換 されて蛍光体層11の上方へ出射する。一方、 光体層11に入射した青色光の他の部分は、 変換されることなく出射する。このように て、蛍光体層11を出射した各色光は、第1貼 層13および封止シート12Aを順に透過して、混 色により例えば白色光となって封止シート12A の上方から出射する。

 本実施の形態では、上記のような蛍光体 11が水蒸気バリア層122を有する封止シート12 A,12Bによって封止されていることにより、蛍 体層11への水蒸気の浸入が防止され、発光 率などの特性の劣化を抑制することができ 。これは特に、蛍光体層11として、水蒸気に 脆弱である硫化物系や酸硫化物系の蛍光材料 を用いた場合に有効である。

 図4に、水蒸気バリア層122の水蒸気透過率 に対する蛍光体層11の発光効率の変化につい 示す。これは、一般的に水蒸気に対して脆 であるとされる蛍光体材料を用いて蛍光体 ート10を作製し、85℃90%RHの環境下に500時間 置して、蛍光体層11の発光効率の変化を調 したものである。但し、初期の発光効率を1 した相対的な変化について示している。こ ように、水蒸気透過率が高い、つまり水蒸 バリア性が低い程、発光効率の低下が顕著 あることがわかる。よって、水蒸気バリア 122を有する封止シート12A,12Bで蛍光体層11を 止した場合、水蒸気バリア層122のバリア性 応じて蛍光体層11の劣化を軽減することが きる。

 上記のような環境下での加速係数は一般に7 0以上とされており、実環境で35000時間以上使 用した場合の劣化に相当する。また、一般的 なバックライトでは、輝度半減までに要する 時間が30000時間以上であることが信頼性を保 する条件とされている。よって、水蒸気透 率が2g/m 2 /日以下であれば、上記のような信頼性条件 上回ることができる。

 ところが、この水蒸気バリア層122は、蛍 体層11への水蒸気の浸入を防ぐものの、蛍 体層11自体と化学反応を生じ易く、この化学 反応によって蛍光体層11が劣化し、発光効率 どの特性が低下してしまう虞がある。

 本実施の形態では、蛍光体層11が、封止 ート12A,12Bによって、樹脂シート121Aもしくは 樹脂シート121Bを介在させて水蒸気バリア層12 2に封止されていることにより、蛍光体層11と 水蒸気バリア層122とが直接的に接触すること がない。よって、蛍光体層11と水蒸気バリア 122との間で化学反応が生じにくくなる。

 また、封止シート12A,12Bにおいて、水蒸気 バリア層122が2枚の樹脂シート121A,121Bによっ 挟み込まれていることにより、水蒸気バリ 層122は外部に曝されることがないため、水 気バリア層122における耐候性の確保や機械 損傷防止につながる。またこれにより、水 気バリア層122の表面状態が良好となり、蛍 体層11の印刷プロセスや貼合層材料の選択の 幅が広がり、製造性が向上する。

 以上のように、本実施の形態では、蛍光 層11により、光源からの青色光の一部を他 色光に変換して出射させると共に、青色光 他の部分を色変換せずに出射させるように たので、各色光の混色により例えば白色光 得ることができる。この蛍光体層11を封止シ ート12A,12Bにより封止し、封止シート12A,12Bが れぞれ蛍光体層11の側から樹脂シート121A(も しくは樹脂シート121B)と水蒸気バリア層122と 有するようにしたので、蛍光体層11の劣化 抑制することができる。また、ガラス基板 より蛍光体層を封止する場合に比べて、低 ストで良好なハンドリングを実現すること 可能となる。これにより、ディスプレイの 型化や薄型化に対応し易くなる。

(適用例)
 上記のような蛍光体シート10は、例えば図5 示したような表示装置1(発光装置3)に適用す ることができる。

 表示装置1は、光源部2と蛍光体シート10と からなるバックライトとしての発光装置3と 画像データに基づいて駆動される表示パネ 4とを備えている。発光装置3と表示パネル4 の間には、発光装置3の側から順に、拡散板5 、拡散フィルム6、レンズフィルム(集光部材) 7および反射型偏光フィルム8などの各種光学 能フィルムが配置されている。

 光源部2は、基板20上に複数の青色LED21が 置されて、全体として面発光を行うもので る。このような光源部2の直上に、蛍光体シ ト10が配置されている。

 表示パネル4は、例えば、画素電極やTFT(Th in Film Transistor;薄膜トランジスタ)素子等が 成されたTFT基板と、対向電極やカラーフィ タ等が形成された対向基板との間に液晶層( ずれも図示せず)を封止したものである。こ の表示パネル4の光入射側および光出射側に 、それぞれ偏光板(図示せず)が互いに偏光軸 が直交するように貼り合わされている。

 拡散板5および拡散フィルム6は、入射光 拡散して強度分布を均一化するものであり 本発明の光拡散部材に対応している。レン フィルム7は、プリズム状の突起が複数並列 てなり、入射光を集光する機能を有する。 射型偏光フィルム8は、一方の偏光を透過さ せ、他方の偏光を下方(発光装置3の側)に反射 させて再利用に供するものであり、光利用効 率を高めるために設けられている。

 この表示装置1では、青色LED21から出射さ た青色光は、蛍光体シート10により、上述 たように白色光を出射する。発光装置3から 射された白色光は、拡散板5、拡散フィルム 6により拡散されたのち、レンズフィルム7に り集光され、反射型偏光フィルム8を通過し て表示パネル4を照射する。このようにして 射された光が、表示パネル4により画像デー に基づいて変調され、画像表示が行われる

 次に、上記実施の形態の変形例について 明する。なお、以下では、上記実施の形態 同様の構成要素については同一の符号を付 、適宜説明を省略する。

(変形例1)
 図6(A)~(D)は、変形例1に係る蛍光体シート10 製造方法について工程順に表したものであ 。蛍光体シート10は、次のようにして製造す ることも可能である。まず図6(A)に示したよ に、封止シート12B上の周縁部を除いた領域 蛍光体層11を塗布形成する。続いて、図6(B) 示したように、封止シート12B上の周縁部に すなわち蛍光体層11の平面形状を囲むように 第2貼合層14を形成する。こののち、図6(C)に したように、蛍光体層11の全面を覆うように 第1貼合層13を形成する。この上から、図6(D) 示したように、封止シート12Aを貼り合わせ ことにより、蛍光体シート10を完成する。

(変形例2)
 図7(A)~(D)は、変形例2に係る蛍光体シート10 製造方法について工程順に表したものであ 。蛍光体シート10は、次のようにして製造す ることも可能である。まず図7(A)に示したよ に、封止シート12B上の周縁部を除いた領域 蛍光体層11を塗布形成する。続いて、図7(B) 示したように、蛍光体層11の光出射側の全面 を覆うように第1貼合層13を形成する。次いで 、図7(C)に示したように、第1貼合層13の上か 封止シート12Aを貼り合わせる。最後に、図7( D)に示したように、封止シート12Aと封止シー 12Bとの間を、外側から封止するように第2貼 合層14を形成することにより、蛍光体シート1 0を完成する。

(変形例3)
 図8は、変形例3に係る蛍光体シートの断面 造を表すものである。変形例3の蛍光体シー は、第1貼合層13が設けられておらず、蛍光 層11が封止シート12A,12Bの間に第2貼合層14の によって気密封止されていること以外は、 記実施の形態と同様の構成となっている。 のように、第2貼合層14によって封止シート1 2A,12Bとの間の気密性が確保されていれば、一 方の封止シート12Aと蛍光体層11とは必ずしも 着されていなくともよい。これにより、低 スト化や製造プロセスの簡易化を図ること できる。

(変形例4)
 図9は、変形例4に係る蛍光体シートの断面 造を表すものである。変形例4の蛍光体シー は、蛍光体層11が基材フィルム30上に形成さ れ、蛍光体層11と封止シート12Aとの間に第1貼 合層13a、基材フィルム30と封止シート12Bとの に第1貼合層13bが設けられていること以外は 、上記実施の形態と同様の構成となっている 。基材フィルム30は、例えばポリエチレンテ フタレートなどにより構成されている。第1 貼合層13a,13bは、上記実施の形態の第1貼合層1 3と同様の材料により構成されている。この うに蛍光体層11を基材フィルム30上に形成す ことにより、蛍光層11の反りを防止するこ ができると共に、蛍光体層11の塗布プロセス が容易となる。

(変形例5)
 図10は、変形例5に係る蛍光体シートの断面 造を表すものである。変形例5の蛍光体シー トは、第1貼合層13a,13bが設けられておらず、 2貼合層14のみによって気密封止されている と以外は、上記変形例4に係る蛍光体シート と同様の構成となっている。このように、第 2貼合層14によって封止シート12A,12B間の気密 が確保されていれば、封止シート12Aと蛍光 層11、および封止シート12Bと基材フィルム30 それぞれ、必ずしも接着されていなくとも い。

(変形例6)
 図11は、変形例6に係る蛍光体シートの断面 造を表すものである。変形例6の蛍光体シー トは、封止シート12B上に配置された蛍光体層 11全体を覆うようにして貼合層31が設けられ おり、蛍光体層11が封止シート12A,12B間に貼 層31のみによって気密封止された構成となっ ている。貼合層31は、上記実施の形態の第1貼 合層13と同様の材料により構成されるが、十 な水蒸気バリア性を有していることが好ま い。

 このような蛍光体シートは、例えば次の うにして製造することができる。まず、図1 2(A)に示したように、封止シート12B上の周縁 を除いた領域に蛍光体層11を塗布形成する。 続いて、図12(B)に示したように、形成した蛍 体層11と封止シート12Bの周縁部とを覆うよ に、貼合層31を形成する。最後に、図12(C)に したように、形成した貼合層31の上から封 シート12Aを貼り合わせることにより、図11に 示した蛍光体シートを完成する。

 本変形例6のように、封止シート12A,12Bの 面にわたって貼合層31を連続して形成するよ うにしてもよい。これにより、製造プロセス が簡易となる。

 図13(A)に、貼合層31のエッジシール部31A付 近を拡大したもの、図13(B)には、蛍光体層11 よびエッジシール部31Aを上面からみたもの それぞれ示す。図13(A),(B)に示したように、 変形例では、貼合層31の周縁部分(エッジシ ル部31A)が、蛍光体層11を側面から保護して る。蛍光体層11の劣化は、主に蛍光体層11の 面および下面からの酸素等の浸入によって むが、蛍光体層11の側面付近では、上下面 加えて側面からの浸入も無視できない。エ ジシール部31Aは、特にこのような蛍光体層11 の側面からの酸素等の浸入による劣化抑制に 寄与している。

 そこで、上記のようなエッジシール部31Aの (エッジシール幅X)を変化させて、蛍光体層1 1の劣化の度合いを調べる実験を行った。具 的には、X=0,2,5,10mmの各場合において、蛍光 層11の面内の中央付近(図13(B)中の測定点A)と 部付近(図13(B)中の測定点B)とのそれぞれに いて、発光強度を測定した。但し、蛍光体 しては、一般に高温高湿下において輝度劣 が大きいとされる赤色変換の蛍光体(励起光: 青色光)を用い、封止シート12A,12Bとしては、 蒸気透過率が0.01g/m 2 /日のものを使用した。貼合層31としてはアク リル樹脂系接着剤を用い、その厚みを10μmと た。これらの材料を用いて作製した蛍光体 ートを、80℃、90%RHの環境下に放置し、300時 間経過後の発光強度を測定した。図14に、各 Xにおける発光強度比(測定点Bの発光強度/測 定点Aの発光強度)について示す。

 図14に示したように、エッジシール部31A 幅X=0mmの場合、すなわち蛍光体層11の側面が き出しになっている場合には、測定点Bにお ける発光強度は測定点Aに比べ半減する。一 、X=2,5,10mmの場合には、測定点Aと測定点Bと 間で差がほとんど観られなかった。つまり エッジシール部31Aの幅が2mm以上であれば、 面からの酸素や水蒸気等の浸入を効果的に 制可能であることがわかる。但し、エッジ ール部31Aの幅は2mm以上に限定されるもので ない。使用される蛍光体や貼合層の材料同 の組み合わせ等によっては、2mm未満の場合 も上記と同等の効果を得ることができるた である。

(変形例7)
 図15は、変形例7に係る蛍光体シートの断面 造を表すものである。変形例7の蛍光体シー トは、蛍光体層11が上記変形例4,5の基材フィ ム30上に形成されており、これら全体が貼 層32によって包囲され、封止シート12A,12B間 気密封止されている。貼合層32は、上記変形 例6の貼合層31と同様の材料により構成されて いる。このように、蛍光体層11を形成した基 フィルム30全体を貼合層32によって、封止シ ート12A,12B間に封止してもよい。

(変形例8)
 図16は、変形例8に係る蛍光体シートの断面 造を表すものである。変形例8の蛍光体シー トは、一方の封止シート12Bの代わりに光学機 能層33を配置したこと以外は、上記実施の形 の蛍光体シート10と同様の構成となってい 。光学機能層33は、例えば上述の表示装置1 おける拡散板5、拡散フィルム6、レンズフィ ルム7および反射型偏光フィルム8などの各種 学フィルムである。本変形例では、このよ な光学機能層33の一面に蛍光体層11が形成さ れており、この上に第1貼合層13および第2貼 層14によって封止シート12Aが貼り合わせられ ている。但し、この場合、光学機能層33が十 な水蒸気バリア性を有していることが好ま い。このような蛍光体シートを用いること 、発光装置もしくは表示装置の薄型化に有 となる。

(変形例9)
 図17(A),(B)は、変形例9に係る発光装置の断面 構造を表すものである。変形例9の発光装置 、光源部として、側面に設けられた青色LED35 からの光を伝搬させ上方に向けて面発光を行 う導光板34を用いたものである。導光板34の 面には光反射材34aおよび光拡散材34bが設け れている。このように、蛍光体シート10の光 源としては、上述したような基板上に複数の 青色LEDを配置したものに限定されず、本変形 例のように導光板34を用いたものであっても い。また、この場合、蛍光体シート10は、 17(A)に示したように導光板34の光出射側の面 対向させて配置してもよく、図17(B)に示し ように導光板34の光入射側の面に対向させて 配置してもよい。

 本変形例においても、上記変形例8のよう に、導光板34の光入射面もしくは光出射面に 蛍光体層を形成し、この上を封止シートで うようにしてもよい。また、導光板34の底 側に蛍光体シート10を配置してもよい。

 図18(A)に、導光板の底面側に蛍光体シー を配置した場合の具体的な構成を示す。図18 (A)に示したように、導光板36Aの底面には、光 取り出し用の加工として、例えば複数の溝36A 1が形成されているが、この複数の溝36A1の下 に蛍光体シート10が配置されている。導光 36Aでは、導光板36A内を伝播する光が溝36A1に って全反射条件が崩される(臨界角未満とな る)ことにより、導光板36Aの上方へ出射する うになっている。溝36A1において全反射条件 崩される際に、青色光が蛍光体シート10を 過して色変換される。なお、導光板36Aにお る光取り出し加工は、上記のような溝36A1に 定されない。例えば、図18(B)に示したよう 、その底面に複数のドット36B1が印刷された 光板36Bを用いるようにしてもよい。

(変形例10)
 図19は、変形例10に係る発光装置の概略構成 を表すものである。変形例10の発光装置は、 えば青色発光ダイオードであり、発光部40 直上に蛍光体シート10が配置されたものであ る。発光部40は、ワイヤボンド41により陰極 レーム42aおよび陽極フレーム42bに電気的に 続されている。発光部40および蛍光体シート 10は、外装キャップ43により封止されている このように青色発光ダイオードの発光部40の 直上に蛍光体シート10を配置してもよい。

(変形例11)
 図20(A),(B)は、変形例11に係る表示装置の断 構造を表すものである。変形例11に係る表示 装置では、蛍光体シート10の設置される位置 上記実施の形態の表示装置1と異なっている 。すなわち、蛍光体シート10が、拡散板5と拡 散フィルム6との間(図20(A))、もしくは拡散フ ルム6とレンズフィルム7との間(図20(B))に設 られている。このように、蛍光体シート10 、光源部2の直上に限らず、光源部2と反射型 偏光フィルム8との間のいずれの位置に配置 れていてもよい。但し、蛍光体シート10より 出射される光の色度の視野角依存性を最小に するためには、図5に示したように光源部2の 上に配置するか、あるいは図20(A)に示した うに拡散板5と拡散フィルム6との間に配置す るのがよい。一方、出射光の色度のLED光源か らの放射角依存性を最小にするためには、図 20(A)の配置構成もしくは図20(B)に示したよう 拡散フィルム6とレンズフィルム7との間に配 置するのがよい。よって、出射光における色 度の視野角依存性および光源からの放射角依 存性のいずれも最小とすることのできる図20( A)の配置構成が好ましい。

 以上、本発明の実施の形態について説明し が、本発明はこれらの実施の形態等に限定 れるものではなく、種々の変形が可能であ 。例えば、光源として青色発光ダイオード 用いた構成を例に挙げて説明したが、これ 限定されず、比較的短い波長領域の色光を する光源、例えば近紫外発光ダイオードを いるようにしてもよい。この場合、色変換 には、緑色変換もしくは黄色変換の蛍光材 として、(Ca,Sr,Ba) 2 SiO 4 :Eu 2+ 、BAM:Eu 2+ ,Mn 2+ およびα-SiAlON:Eu 2+ などを用いることができる。また、赤色変換 の蛍光材料として、Y 2 O 2 S:Eu 3+ 、La 2 O 2 S:Eu 3+ 、(Ca,Sr,Ba) 2 Si 5 N 8 :Eu 2+ 、CaAlSiN 3 :Eu 2+ 、LiEuW 2 O 8 、Ca(Eu,La) 4 Si 3 O 13 、Eu 2 W 2 O 9 系、(La,Eu) 2 W 3 O 12 、(Ca,Sr,Ba) 3 MgSi 2 O 8 :Eu 2+ ,Mn 2+ 、CaTiO 3 :Pr 3+ ,Bi 3+ などを用いることができる。また、青色変換 の蛍光材料として、BAM:Eu 2+ 、(Ca,Sr,Ba) 5 (PO 4 ) 3 Cl:Eu 2+ などを用いることができる。但し、発光効率 や耐候性の観点から青色発光ダイオードを用 いることが好ましい。

 また、上記実施の形態では、発光装置と て、光源部2および蛍光体シート10からなる 成を例に挙げて説明したが、これに限定さ ず、例えば蛍光体シート10の光出射側に他 光学機能層、例えば上述したような拡散板5 拡散フィルム6、レンズフィルム7および反 型偏光フィルム8などが設けられていてもよ 。すなわち、光源部と蛍光体シートとを含 でさえいればよい。

 また、上記実施の形態では、本発明の表 装置の表示パネルとして液晶パネルを用い 構成を例に挙げて説明したが、これに限定 れず、他の表示装置にも適用することが可 である。

 本出願は、日本国において2008年4月25日に 出願された日本特許出願番号2008-115719号およ 2009年2月13日に出願された日本特許出願番号 2009-031317号を基礎として優先権を主張するも であり、この出願は参照することにより、 出願に援用される。