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Title:
LINEAR MOTOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/044748
Kind Code:
A1
Abstract:
It is possible to provide a linear motor which can simultaneously reduce a slot cogging thrust and a cogging thrust generated by the end effect of a movable element without increasing the device size. The linear motor (1) includes a fixed element (11) and a movable element (21). The tip end of teeth (24) arranged on the movable element (21) has a protrusion protruding in the sliding direction of the movable element (21) and is divided into a plurality of regions in the direction vertical to the sliding direction of the movable element (21) and parallel to the magnetic plane of a permanent magnet (13) of the fixed element (11). The protrusion amount of at least one of the protrusions is different in the sliding direction between adjacent regions.

Inventors:
NAKAYAMA MISA (JP)
YAMAGUCHI SHINICHI (JP)
NAKA KOKI (JP)
ITO KAZUMASA (JP)
TANAKA TOSHINORI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/067769
Publication Date:
April 09, 2009
Filing Date:
September 30, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI ELECTRIC CORP (JP)
NAKAYAMA MISA (JP)
YAMAGUCHI SHINICHI (JP)
NAKA KOKI (JP)
ITO KAZUMASA (JP)
TANAKA TOSHINORI (JP)
International Classes:
H02K41/03
Domestic Patent References:
WO2007086312A12007-08-02
Foreign References:
JP2007185033A2007-07-19
JP2002136003A2002-05-10
JP2003299342A2003-10-17
JP2007060800A2007-03-08
Attorney, Agent or Firm:
SAKAI, Hiroaki (Kasumigaseki Building 2-5, Kasumigaseki 3-chome, Chiyoda-k, Tokyo 20, JP)
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Claims:
交互に異極となるように複数の界磁磁極を直線状に配列して構成した固定子と、
前記界磁磁極の磁極面に所定の間隙を介して対向する複数のティースを設けた電機子コアおよび前記ティースに巻回されたコイルからなる可動子とを備え、
前記固定子と前記可動子とを摺動自在に支持したリニアモータであって、
前記可動子の摺動方向に垂直でかつ前記磁極面に並行な方向を積層方向とし、
前記ティースの先端部は、前記摺動方向に張り出された張り出し部を有し、
少なくとも前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部は、前記積層方向に対して複数の領域に分けられ、隣り合う前記領域間で前記摺動方向の少なくとも一方の張り出し部の張り出し量を異ならせたことを特徴とするリニアモータ。
前記電機子コアの前記摺動方向の両端以外に設けられたティースの先端部は、前記積層方向に対して複数の領域に分けられ、隣り合う前記領域間で前記摺動方向の少なくとも一方の張り出し部の張り出し量を異ならせたことを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。
隣り合う前記領域間で前記摺動方向の両方の張り出し部の張り出し量を異ならせたことを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。
前記複数の領域のうちの前記積層方向の一端の領域における前記摺動方向の一方の張り出し部の張り出し量と前記複数の領域のうちの前記積層方向の他端の領域における前記摺動方向の他方の張り出し部の張り出し量とを同一とし、前記複数の領域のうちの前記積層方向の一端の領域における前記摺動方向の他方の張り出し部の張り出し量と前記複数の領域のうちの前記積層方向の他端の領域における前記摺動方向の一方の張り出し部の張り出し量とを同一としたことを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。
前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の外側の張り出し部は、隣り合う前記領域間で張り出し量を同一としたことを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。
前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の内側の張り出し部は、前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の外側の張り出し部および前記電機子コアの前記摺動方向の両端以外に設けられたティースの先端部における張り出し部に対して、前記複数の領域のうちの少なくとも一つの領域で張り出し部の張り出し量を異ならせたことを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。
前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の内側の張り出し部は、前記電機子コアの前記摺動方向の両端以外に設けられたティースの先端部における張り出し部に対して、前記複数の領域のうちの少なくとも一つの領域で張り出し部の張り出し量を異ならせ、
前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の外側の張り出し部は、隣り合う前記領域間での張り出し量を同一としたことを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。
前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の内側の張り出し部は、前記電機子コアの前記摺動方向の両端以外に設けられたティースの先端部における張り出し部に対して、前記複数の領域のうちの少なくとも一つの領域で張り出し部の張り出し量を異ならせ、
前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の外側は、前記外側の一部を切り欠いた形状とし、隣り合う前記領域間で前記切り欠いた形状を同一としたことを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。
前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部は、隣り合う前記領域間で前記摺動方向の内側の張り出し部の張り出し量を異ならせたことを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。
前記ティースの先端部の張り出し部の輪郭線は、前記積層方向に対して略傾斜することを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。
前記ティースの先端部は、3以上の前記複数の領域に分けられ、前記磁極面に垂直な方向から見て、前記先端部の前記積層方向の両端の中心を通る前記摺動方向に沿った中心線に対して対称となるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。
隣り合う前記領域間に追加領域を設け、
前記追加領域の前記摺動方向の一方の張り出し部の張り出し量を隣り合う前記領域の前記摺動方向の一方の張り出し部の張り出し量のうちの短い張り出し量とほぼ同一とし、前記追加領域の前記摺動方向の他方の張り出し部の張り出し量を隣り合う前記領域の前記摺動方向の他方の張り出し部の張り出し量のうちの短い張り出し量とほぼ同一としたことを特徴とする請求項11に記載のリニアモータ。
前記複数のティースのうちの一つを第一ティースとし、前記第一ティースの摺動方向に隣り合うティースを第二ティースとし、前記第一ティースの先端部における前記追加領域を挟んで隣り合う2つの前記領域の張り出し部のうちの前記第二ティース側へ突出する張り出し部を第一張り出し部とし、前記第二ティースの先端部における前記第一ティースの前記追加領域に対応する追加領域を挟んで隣り合う2つの前記領域の張り出し部のうちの前記第一ティース側へ突出する張り出し部を第二張り出し部とし、前記第一張り出し部と第二張り出し部との最短距離は、前記第一ティースと前記第二ティースとの間のスロット開口幅と同一または大きいことを特徴とする請求項12に記載のリニアモータ。
前記ティースの先端部の張り出し部の輪郭線は、前記積層方向に対して略傾斜し、前記磁極面に垂直な方向から見て、前記先端部の前記積層方向の両端の中心を通る前記摺動方向に沿った中心線に対して対称であることを特徴とする請求項11に記載のリニアモータ。
Description:
リニアモータ

 この発明は、工作機械や半導体製造装置 どの産業機械のテーブル送りに用いられる ニアモータのコギング低減に関する。

 工作機械のテーブル送りなどのアクチュ ータや搬送機器に用いられるリニアモータ おいて、可動子の電機子コイルが永久磁石 (界磁磁石列)よりも短い場合、電機子コア 磁気回路がエンドレスになっていないこと よる端効果が発生する。このため、永久磁 列の磁極ピッチの中に1周期のコギング推力 すなわち2次のコギング推力を生じ、さらに その倍調波である4次、6次のコギング推力を じるので、可動子の推力ムラを発生させて た。また、従来の回転型モータと同様に、 1の鉄心にスロットを有することによって、 スロットコギング推力を生じ、可動子の推力 ムラを発生させていた。

 従来のリニアモータである、複数の永久 石が移動方向に沿って順次異極となる内側 等間隔に固着された左右の並行な固定子と 電機子コイルを巻回した分割コアを移動方 に並べて機械的に結合するとともに、固定 の中央に分割されて移動方向に移動可能に 持され、分割コアの側面が永久磁石とエア ャップを介して対面するよう磁極面を形成 る可動子とによって構成される、いわゆる 気吸引力相殺型リニアモータにおいては、 効果によるコギング推力の問題に対して、 右の固定子に設けられた永久磁石の移動方 位置を互いに半ピッチずらした解決策が示 れている(例えば、特許文献1,2参照)。

 また、左右の永久磁石の移動方向位置を いにずらさず、可動子の左右のティースを 動方向にずらした解決策が示されている(例 えば、特許文献1参照)。さらに、スロットコ ング推力の問題に対して、ティースの先端 部の張り出し量を、軸方向に隣り合ったコ ブロック間で異ならせる構造にした解決策 示されている(例えば、特許文献3参照)。

特開平11-362236号公報(第3~4頁、第1,7図)

特開2003-134790号公報(第3~4頁、第1,5図)

特開2007-60800号公報(第5頁、第4図)

 従来のリニアモータでは、次のような問 点があった。固定子の永久磁石を可動子の 動方向にずらす場合には、リニアモータの 置場所が長くなる。通常、固定子の永久磁 がずれていない場合は、「リニアモータの 動子の移動方向長さ+可動子の移動距離」だ けの設置場所を要するが、固定子の永久磁石 を可動子の移動方向にずらす場合には、「リ ニアモータの可動子の移動方向長さ+可動子 移動距離+ずらし量」だけの設置場所を要す ことになる。これは装置の大型化を招く問 点があった。

 また、可動子のティースを可動子の移動 向にずらす場合には、ずらさない場合と同 可動子の移動距離を必要とすると、リニア ータの設置場所が長くなり、装置の大型化 招く問題点があった。そして、このように 定子の永久磁石又は可動子のティースをず す構成は、磁気吸引力相殺型リニアモータ は適応できるが、固定子を片側に1つしかも たない対向型リニアモータには適応できない といった問題点があった。

 さらに、回転型モータにおけるティース 先端突部の張り出し量を異なる構成をリニ モータに適応した場合、スロットコギング 力を低減するための段スキュー角を適用し も、端効果によって生じるコギング推力の 減することはできないといった問題点があ た。

 この発明は、上述のような課題を解決す ためになされたもので、装置サイズを大き することなく、スロットコギング推力と可 子の端効果によって生じるコギング推力と 同時に低減することができるリニアモータ 得るものである。

 この発明に係るリニアモータは、交互に 極となるように複数の界磁磁極を直線状に 列して構成した固定子と、界磁磁極の磁極 に所定の間隙を介して対向する複数のティ スを設けた電機子コアおよびティースに巻 されたコイルからなる可動子とを備え、固 子と可動子とを摺動自在に支持したリニア ータであって、可動子の摺動方向に垂直で つ磁極面に並行な方向を積層方向とし、テ ースの先端部は、摺動方向に張り出された り出し部を有し、少なくとも電機子コアの 動方向の両端に設けられたティースの先端 は、積層方向に対して複数の領域に分けら 、隣り合う領域間で摺動方向の少なくとも 方の張り出し部の張り出し量を異ならせた とを特徴とするものである。

 この発明に係るリニアモータは、少なく も電機子コアの摺動方向の両端に設けられ ティースの先端部が、積層方向に対して複 の領域に分けられ、隣り合う領域間で摺動 向の少なくとも一方の張り出し部の張り出 量を異ならせたので、装置サイズを大きく ることなく、スロットコギング推力と可動 の端効果によって生じるコギング推力とを 時に低減することができる。

この発明の実施の形態1におけるリニア モータの断面図である。 この発明の実施の形態1における電機子 コアの斜視図である。 この発明の実施の形態1における段スキ ューの理論的効果を段スキュー角毎に計算し た結果である。 この発明の実施の形態1における段スキ ュー角30°とした場合のコギング推力波形を す図である。 この発明の実施の形態1における段スキ ュー角30°とした場合のコギング推力を次数 解した結果を示す図である。 この発明の実施の形態1における段スキ ュー角45°とした場合のコギング推力波形を す図である。 この発明の実施の形態1における段スキ ュー角45°とした場合のコギング推力を次数 解した結果を示す図である。 この発明の実施の形態2におけるリニア モータの断面図である。 この発明の実施の形態2における電機子 コアの斜視図である。 この発明の実施の形態2におけるコギ グ推力波形を示す図である。 この発明の実施の形態2におけるコギ グ推力を次数分解した結果を示す図である この発明の実施の形態3におけるリニ モータの断面図である。 この発明の実施の形態3におけるコギ グ推力を次数分解した結果を示す図である この発明の実施の形態4におけるリニ モータの断面図である。 この発明の実施の形態4におけるコギ グ推力を次数分解した結果を示す図である この発明の実施の形態5におけるリニ モータの断面図である。 この発明の実施の形態5におけるコギ グ推力を次数分解した結果を示す図である この発明の実施の形態6における電機 コアの斜視図である。 この発明の実施の形態6における電機 コアに働く磁気吸引力の説明図である。 この発明の実施の形態7における電機 コアの斜視図である。 この発明の実施の形態8における電機 コアの斜視図である。 この発明の実施の形態8におけるティ スの先端部の外観図である。 この発明の実施の形態8における段ス ューの理論的効果を段スキュー角毎に計算 た結果である。 この発明の実施の形態9における電機 コアの斜視図である。 この発明の実施の形態9におけるティ スの先端部の外観図である。 この発明の実施の形態9における段ス ューの理論的効果を段スキュー角毎に計算 た結果である。 この発明の実施の形態10における電機 コアの斜視図である。 この発明の実施の形態10における段ス ューの理論的効果を段スキュー角毎に計算 た結果である。 この発明の実施の形態11における電機 コアの斜視図である。 この発明の実施の形態12における電機 コアの斜視図である。 この発明の実施の形態13における電機 コアの斜視図である。 この発明の実施の形態13における別の 機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態13における別の 機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態13における別の 機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態におけるティー ス先端部の張り出し部の形状を切り欠きとし た断面図。 この発明を相殺型リニアモータに適用 した場合の断面図である。

符号の説明

 1,30,40,50,60,100 リニアモータ、11,111 固定 、12 界磁コア、13 永久磁石、21,31,41,51,61,12 1 可動子、22,32,42,52,62,72,82,202,212,222,232,242,252, 262,272,282 電機子コア、23 コイル、24,35,36,44,4 5,46,55,56,65,66,74,78,204,214,224,235,236,245,246,254,264,2 75,276,285,286 ティース、24a,24b,35a,35b,36a,36b,44a,4 4b,45a,45b,46a,46b,55a,55b,56a,56b,65a,65b,66a,66b,74a,74c,7 4e,84a~84b,204a~204c,214a~214d,235a~235c,236a~236c,254a~254f ,275a~275f コアブロック。

実施の形態1.
 図1は、この発明を実施するための実施の形 態1を示すリニアモータの断面図である。図1 おいて、リニアモータ1は、固定子11と可動 21とによって構成されている。本実施の形 では、4極6ティース構成を例示しているが、 いずれの極数・ティース数の組合せであって もよい。固定子11および可動子21は、互いに 動自在となるように所定のギャップを設け 支持されている。可動子21が固定子11に対し 摺動する方向を摺動方向とする。固定子11 、界磁コア12と界磁磁極である永久磁石13と よって構成されている。複数の永久磁石13 、摺動方向に隣り合う磁極が交互に異極と るように界磁コア12に直線状に配列されてい る。永久磁石13の配置ピッチを磁極ピッチτ する。また、可動子21は、永久磁石13の磁極 に所定の間隙を介して対向する複数のティ ス24を有する電機子コア22と、これらのティ ース24に巻回されたコイル23とによって構成 れている。なお、ティース24に対向する永久 磁石13の面を磁極面とし、摺動方向と垂直で つ磁極面と並行な方向をA方向(積層方向)と る。

 図2は、図1で示した電機子コア22の斜視図 である。電機子コア22には、ティース24が設 られ、ティース24の先端部には、可動子21の 動方向に張り出された張り出し部が形成さ ている。そして、それぞれのティース24の 端部は、可動子21の摺動方向に垂直でかつ永 久磁石13の磁極面に並行な方向であるA方向に 対して複数の領域である2つのコアブロック それぞれ分けられており、一方を第1のコア ロック24a、他方を第2のコアブロック24bとす る。隣り合う領域間である第1のコアブロッ 24aと第2のコアブロック24bとの間で摺動方向 両方の張り出し部の張り出し量が異なって る。つまり、ティースの先端部の張り出し をコアブロック24a,24bによって異なる形状と している。ここでは、このような構成を段ス キューとする。なお、本実施の形態において 、第1のコアブロック24aのA方向の長さL1と第2 コアブロック24bのA方向の長さL2との関係がL 1:L2=1:1となるようにそれぞれの長さを決めて るが、これ以外の関係であってもよい。

 第1のコアブロック24aにおいては、ティー スの先端部における摺動方向の一方の側の張 り出し量をA、他方の側の張り出し量をBとし いる。第2のコアブロック24bにおいては、テ ィースの先端部における摺動方向の一方の側 の張り出し量をC、他方の側の張り出し量Dと ている。ここで、張り出し量の差分を式(1) 式(2)により電気角に直したものを段スキュ 角θ1およびθ2とする。

   θ1=(A-C)×180°/τ ---(1)
   θ2=(D-B)×180°/τ ---(2)
 段スキュー角θ1およびθ2を、適切な角度に 定することで、スロットコギング推力と可 子の端効果によって生じるコギング推力と 同時に低減することができる。本実施の形 では、可動子21を構成する複数のティース 先端部全てに同一の段スキュー角を設けて る。

 図3は、段スキューの理論的効果を段スキ ュー角毎に計算した結果であり、段スキュー が構成されない段スキュー角0°の場合(すな ちA=C、B=Dの場合)の成分を1としたとき、コギ ングの各次数の成分の比率を示す。図3の表 、マイナスの符号がついた箇所は、コギン 波形の位相が反転することを示している。 スキュー角を構成することによって、段ス ュー角に応じてコギングの各次数の成分を 3の表に示した比率で低減することができる

 図4に、段スキュー角θ1=θ2=30°とした場合 におけるコギング推力波形の例を示す。図4 おいて、横軸は電気角、縦軸はコギング波 の大きさである。縦軸の大きさは各波形を 対的に比較すればよいので任意である。こ コギング推力波形は、磁界解析による計算 果である。本実施の形態では、固定子11の極 数と可動子21のティース数との組合せが4極6 ィースであるので、スロットコギング推力 して6次成分が生じる。ここで、図3の表に示 すように、段スキュー角を30°に設定すると 6次成分をほぼゼロにすることができるよう 効果が期待できる。

 図4において、第1のコアブロック24a群が じるコギング推力FC1と、第2のコアブロック2 4b群が生じるコギング推力FC2とを分けて表示 ており、FC1とFC2とを合成することによりト タルのコギング推力FCTが得られる。図4には 、段スキューを適用しない場合のコギング推 力FCOも示している。トータルのコギング推力 FCTとコギング推力FCOとを比べると、段スキュ ーを適用することによってコギング推力が小 さくなっていることが分かる。

 図5に、図4に示した段スキュー角θ1=θ2=30 とした場合のトータルのコギング推力FCTと スキューを適用しない場合のコギング推力FC Oとをそれぞれ次数分解した結果を示す。図5 おいて、横軸は各次数、縦軸はコギング成 の大きさである。図5において、段スキュー 角θ1=θ2=30°の段スキューを適用することによ って、段スキューを適用しない場合に比べて 、2次成分は0.884倍、4次成分は0.497倍、6次成 は0.065倍(ほぼゼロ)、12次成分は-0.984倍とな ている。スロットコギング推力として生じ 6次成分がほぼゼロに低減できるだけでなく 全体としてスロットコギング推力(6次成分) 外の次数成分も低減できている。このため スロットコギング推力が低減できると共に 可動子の端効果によって生じるコギング推 を同時に低減できることがわかる。なお、 れらのコギング推力FCOに対するトータルの ギング推力FCTの各次数の倍率は、図3の表に おける段スキュー角30°に示した倍率とほぼ 致している。

 図6は、段スキュー角θ1=θ2=45°とした場合 におけるコギング推力波形の例を示す。図6 おいて、第1のコアブロック24a群が生じるコ ング推力FC1と、第2のコアブロック24b群が生 じるコギング推力FC2とを分けて表示しており 、FC1とFC2とを合成することによりトータルの コギング推力FCTが得られる。図6には、図4と 様に段スキューを適用しない場合のコギン 推力FCOも示している。トータルのコギング 力FCTとコギング推力FCOとを比べると、段ス ューを適用することによって段スキューを 用することによってスロットコギング推力 他、端効果によるコギング推力も小さくな ていることが分かる。

 図7は、図6に示した段スキュー角θ1=θ2=45 とした場合のトータルのコギング推力FCTと スキューを適用しない場合のコギング推力FC Oとをそれぞれ次数分解した結果を示す。図7 おいて、段スキュー角θ1=θ2=45°の段スキュ を適用することによって、段スキューを適 しない場合に比べて、2次成分は0.767倍、4次 成分は0.250倍、6次成分は-0.677倍、12次成分は- 0.070倍となっている。スロットコギング推力 して生じる6次成分を低減できるだけでなく 、全体としてスロットコギング推力(6次成分) 以外の次数成分も低減できている。このため 、スロットコギング推力が低減できると共に 、可動子の端効果によって生じるコギング推 力を同時に低減できることがわかる。なお、 これらのコギング推力FCOに対するトータルの コギング推力FCTの各次数の倍率は、図3の表 おける段スキュー角45°に示した倍率とほぼ 致している。

 なお、段スキュー角を決定するにあたっ 、隣り合うコアブロック(領域)のうちの一 のコアブロックである第1のコアブロック24a おける摺動方向の一方の張り出し部の張り し量Aと隣り合うコアブロックのうちの他方 のコアブロックである第2のコアブロック24b おける摺動方向の他方の張り出し部の張り し量Dとを同一とし、さらに、第1のコアブロ ック24aにおける摺動方向の他方の張り出し部 の張り出し量Bと第2のコアブロック24bにおけ 摺動方向の一方の張り出し部の張り出し量C とを同一とすることが望ましい。つまり、張 り出し量A,B,C,Dが、A=DかつB=Cの関係を満たす うに設定したほうが望ましい。このような 成によって、第1のコアブロック24aを反転す ば、第1のコアブロック24aと第2のコアブロ ク24bとの形状が同一形状となるため、部品 共通化できるので、部品点数が低減できる

 以上のように、電機子コア22を摺動方向 垂直で永久磁石13の磁極面と並行な方向に2 のコアブロック24a,24bに分け、それぞれのテ ースの先端部の張り出し部の長さが異なる 状とし、段スキュー角を所望の値に設定す ことにより、スロットコギング推力と可動 の端効果によって生じるコギング推力とを 時に低減することができる。また、固定子 片側に1つしか備えていない対向型リニアモ ータにおいても、スロットコギング推力と可 動子の端効果によって生じるコギング推力と を同時に低減することができる。

実施の形態2.
 図8は、この発明を実施するための実施の形 態2を示すリニアモータの断面図である。本 施の形態のリニアモータ30は、摺動方向の両 端に位置する2つのティースの先端部のそれ れ外側のみに段スキューを設けないという で実施の形態1と異なっている。図8において 、図1と同一の符号を付したものは、同一ま はこれに相当するものであり、このことは 細書の全文において共通することである。 た、明細書全文に表れている構成要素の態 は、あくまで例示であってこれらの記載に 定されるものではない。

 図9は、図8で示した電機子コア32の斜視図 である。電機子コア32には、ティース24,35,36 設けられ、それぞれのティース24,35,36の先端 部には、可動子31の摺動方向に張り出された り出し部が形成されている。そして、ティ ス24,35,36の先端部は、可動子31の摺動方向に 垂直でかつ永久磁石13の磁極面に並行な方向 あるA方向に対して複数の領域である2つの アブロックにそれぞれ分けられている。こ で、一方を第1のコアブロック24a,35a,36a、他 を第2のコアブロック24b,35b,36bとする。なお 電機子コア32の摺動方向の両端に設けられた 2つのティース35,36以外の内側のティ-ス24の先 端部には、実施の形態1に示したものと同様 摺動方向の両側の張り出し部に段スキュー 設けられている。

 また、両端のティース35,36の先端部の内 (隣にティースが有る側)には実施の形態1に したものと同様に、張り出し部に段スキュ が設けられている。一方、両端のティース35 ,36の先端部の外側(隣にティースが無い側)に ける張り出し部の形状は、A方向に隣り合う 領域であるコアブロック間で同一形状として いる。つまり、隣り合う領域間である第1の アブロック35a(36a)と第2のコアブロック35b(36b) との間で摺動方向の少なくとも一方の張り出 し部の張り出し量が異なっている。このため 、摺動方向の両端に位置する2つのティース35 ,36の先端部のそれぞれ外側(隣にティースが い側)には段スキューが設けられていない。

 図10に、このような構成のリニアモータ30 における、段スキュー角θ1=θ2=30°とした場合 におけるコギング推力波形の例を示す。また 、図11に図10に示した段スキュー角θ1=θ2=30° した場合のトータルのコギング推力FCTと段 キューを適用しない場合のコギング推力FCO をそれぞれ次数分解した結果を示す。図10お よび図11に示すように、摺動方向の両端に位 する2つのティースの先端部のそれぞれ外側 のみに段スキューを設けない構成にすること によって、全てのティースの先端部に同じよ うに段スキューを設け構成に比べ、コギング 推力が低減し、特にコギング推力の2次成分 低減することができる。

 このことから、図3の表に示すように、段 スキュー角として60°以下の角度を選択する 、コギング推力の2次成分をほとんど低減で ない。しかしながら、本実施の形態のよう 段スキューの構成にすることによって、段 キュー角として60°以下の小さい角度を選ん でもトータルのコギング推力を小さくできる 。なお、好ましくは、コギング推力の4次成 や6次成分も低減できる段スキュー角として2 5°~50°を選択することが望ましい。

実施の形態3.
 図12は、本発明の実施の形態3のリニアモー を示す断面図である。本実施の形態のリニ モータ40は、摺動方向の両端に位置する2つ ティースの先端部のそれぞれ内側のみに段 キューを設けたという点で実施の形態1と異 なっている。図12において、電機子コア42に 、ティース44,45,46が設けられ、ティース44,45, 46の先端部には、可動子41の摺動方向に張り された張り出し部が形成されている。そし 、電機子コア42の摺動方向の両端に設けられ たティース45,46の先端部は、可動子41の摺動 向に垂直でかつ永久磁石13の磁極面に並行な 方向であるA方向(積層方向)に対して複数の領 域である2つのコアブロックにそれぞれ分け れており、一方を第1のコアブロック45a,46a、 他方を第2のコアブロック45b,46bとする。

 隣り合う領域間である第1のコアブロック 45aと第2のコアブロック45bとの間で摺動方向 内側(隣にティースが有る側)の張り出し部の 張り出し量が異なっている。同様に、第1の アブロック46aと第2のコアブロック46bとの間 摺動方向の内側の張り出し部の張り出し量 異なっている。つまり、摺動方向の両端に 置する2つのティース45,46の先端部のそれぞ 内側には段スキューが設けられている。一 、両端のティース45,46の先端部の外側(隣に ィースが無い側)における張り出し部の形状 は、A方向に隣り合うコアブロック間で同一 状としている。つまり、摺動方向の両端に 置する2つのティース45,46の先端部のそれぞ 外側には段スキューが設けられていない。 お、摺動方向の両端に位置する2つのティー 45,46以外の内側のティ-ス44の先端部には段 キューを設けない構成であり、張り出し部 形状をA方向に隣り合うコアブロック間で同 形状としている。

 図13に、このような構成のリニアモータ40 における、段スキュー角θ1=θ2=30°とした場合 のトータルのコギング推力FCTと段スキューを 適用しない場合のコギング推力FCOとをそれぞ れ次数分解した結果を示す。図13に示すよう 、摺動方向の両端に位置する2つのティース の先端部のそれぞれ内側のみに段スキューを 設けた構成は、段スキューを設けない構成に 比べ、コギング推力の8次成分をほぼゼロに ることができる。

実施の形態4.
 図14は、本発明の実施の形態4のリニアモー を示す断面図である。本実施の形態のリニ モータ50は、摺動方向の両端に位置する2つ ティースの先端部のそれぞれ内側の段スキ ーのみ他の段スキューと段スキュー角が異 るという点で実施の形態1と異なっている。 電機子コア52には、ティース24,55,56が設けら 、ティース24,55,56の先端部には、可動子51の 動方向に張り出された張り出し部が形成さ ている。そして、ティース24,55,56の先端部 、可動子51の摺動方向に垂直でかつ永久磁石 13の磁極面に並行な方向であるA方向(積層方 )に対して複数の領域である2つのコアブロッ クにそれぞれ分けられており、一方を第1の アブロック24a,55a,56a、他方を第2のコアブロ ク24b,55b,56bとする。そして、電機子コア52の 動方向の両端に設けられた2つのティース55, 56以外の内側のティ-ス24の先端部には、実施 形態1に示したものと同様に、両側の張り出 し部に段スキューが設けられている。また、 両端のティース55,56の先端部の外側(隣にティ ースが無い側)についても、片側だけである 、実施の形態1に示したものと同様に、張り し部に段スキューが設けられている。

 一方、両端のティース55,56の先端部にお る摺動方向の内側(隣にティースが有る側)の 張り出し部は、両端以外に設けられたティー ス24の先端部における張り出し部および両端 ティース55,56の先端部における摺動方向の 側の張り出し部に対して、複数の領域であ 2つのコアブロック55a,55b(56a,56b)のうちの少な くとも一方のコアブロックで張り出し部の張 り出し量を異ならせている。つまり、両端の ティース55,56の内側における張り出し部の形 をA方向に隣り合うコアブロック間で異なる 形状としているが、他のティースの先端部の 張り出し部と比べて、張り出し量を異なるよ うにしている。このため、摺動方向の両端に 位置する2つのティース55,56の先端部のそれぞ れ内側(隣にティースが有る側)の段スキュー み他の段スキューと段スキュー角が異なる

 このような構成のリニアモータ50におい 、実施の形態1の効果と実施の形態3の効果を 同時に得ることができる。図15に、両端に位 する2つのティース55,56の先端部の外側の段 キュー角およびの内側のティ-ス24の先端部 段スキュー角を15度とし、両端に位置する2 のティース55,56の先端部の内側の段スキュ 角を30度とした場合におけるトータルのコギ ング推力FCTと、段スキューを適用しない場合 におけるコギング推力FCOとをそれぞれ次数分 解した結果を示す。図15に示すように、摺動 向の両端に位置する2つのティースの先端部 のそれぞれ内側の段スキューのみ他の段スキ ューと段スキュー角が異なるようにした構成 は、段スキューを設けない構成に比べ、コギ ング推力の8次成分および12次成分をほぼゼロ にすることができる。本実施の形態は、実施 の形態1で段スキュー角を15°とした構成およ 実施の形態3の構成を併せたような構成にな っているが、コギング推力の12次成分および8 次成分がそれぞれキャンセルされており、実 施の形態1および実施の形態3の両方の効果を に得ることができる。

実施の形態5.
 図16は、本発明の実施の形態5のリニアモー を示す断面図である。本実施の形態のリニ モータ60は、摺動方向の両端に位置する2つ ティースの先端部のそれぞれ内側の段スキ ーのみ他の段スキューと段スキュー角が異 るという点で実施の形態2と異なっている。 図16において、電機子コア62には、ティース24 ,65,66が設けられ、ティース24,65,66の先端部に 、可動子61の摺動方向に張り出された張り し部が形成されている。そして、ティース24 ,65,66の先端部は、可動子61の摺動方向に垂直 かつ永久磁石13の磁極面に並行な方向であ A方向(積層方向)に対して複数の領域である2 のコアブロックにそれぞれ分けられている 一方を第1のコアブロック24a,65a,66a、他方を 2のコアブロック24b,65b,66b(図示せず)とする 電機子コア62の摺動方向の両端に設けられた 2つのティース65,66以外の内側のティ-ス24の先 端部には、実施の形態1に示したものと同様 、両側の張り出し部に段スキューが設けら ている。しかしながら、摺動方向の両端に 置する2つのティース65,66の先端部の外側(隣 ティースが無い側)においては、実施の形態 2に示したものと同様に、張り出し部に段ス ューが設けられていない。

 一方、両端のティース65,66の先端部にお る摺動方向の内側(隣にティースが有る側)の 張り出し部は、両端以外に設けられたティー ス24の先端部における張り出し部に対して、 数の領域である2つのコアブロック65a,65b(66a, 66b)のうちの少なくとも一方のコアブロック 張り出し部の張り出し量を異ならせている つまり、摺動方向の両端に位置する2つのテ ース65,66の先端部においては、摺動方向の 側における張り出し部のA方向に隣り合うコ ブロック間で異なる形状としているが、他 ティースの先端部と比べて、張り出し量を なるようにしている。つまり、摺動方向の 端に位置する2つのティース65,66の先端部の れぞれ内側の段スキューは、内側のティ-ス 24の先端部の段スキューと段スキュー角が異 る。

 図17に、内側のティ-ス24の先端部の段ス ュー角を15度とし、両端に位置する2つのテ ース65,66の先端部の内側の段スキュー角を30 とした場合におけるトータルのコギング推 FCTと、段スキューを適用しない場合におけ コギング推力FCOとをそれぞれ次数分解した 果を示す。図17に示すように、摺動方向の 端に位置する2つのティースの先端部のそれ れ内側の段スキューのみ他の段スキューと スキュー角が異なるようにし、2つのティー スの先端部のそれぞれ外側に段スキューがな い構成は、段スキューを設けない構成に比べ 、コギング推力の8次成分および12次成分に加 えて2次成分もほぼゼロにすることができる

実施の形態6.
 図18は、本発明の実施の形態6の電機子コア 斜視図である。本実施の形態は、コアブロ クが3つに分かれている点で実施の形態1と なっている。図18において、電機子コア72に 、ティース74が設けられ、ティース74の先端 部には、可動子の摺動方向に張り出された張 り出し部が形成されている。そして、ティー ス74の先端部は、可動子の摺動方向に垂直で つ磁極面に並行な方向であるA方向(積層方 )に対して3つのコアブロックである第1のコ ブロック74a、第2のコアブロック74c、第3のコ アブロック74eに分けられており構成されてい る。

 ここで、磁極面に垂直な方向から見て、 ィース74の先端部のA方向の両端の中心を通 摺動方向に沿った中心線(A方向の中心線)に して線対称となるように各コアブロック74a, 74c,74eの摺動方向の幅が調節されている。な 、本実施の形態において、第1のコアブロッ 74aのA方向の長さL1と第2のコアブロック74cの A方向の長さL2と第3のコアブロック74eのA方向 長さL3との関係がL1:L2:L3=1:2:1となるようにそ れぞれの長さを決めているが、これ以外の関 係であってもよい。

 ここで、ティース74の先端部を3つのコア ロックに分けた場合に得られる効果につい 説明する。図19に示すように、実施の形態1~ 5のように電機子コアがA方向に2つのコアブロ ックに分ける場合は、第1のコアブロック24a 第2のコアブロック24bのそれぞれから永久磁 にA方向に磁気吸引力が働く。この際、第1 コアブロック24aと第2のコアブロック24bとは 動方向に相対的にずれて配置されている。 のため、第1のコアブロック24aと第2のコア ロック24bとの境界の中心から見ると、第1の アブロック24aと永久磁石13との間の磁気吸 力と第2のコアブロック24bと永久磁石13との の磁気吸引力とによって、回転力が生じて ることになる。この回転力が可動子21を支持 するリニアガイドに伝わると、可動子21の振 ・騒音の原因となり、リニアガイドの寿命 悪化させてしまう場合がある。

 しかしながら、本実施の形態のように、3 つのコアブロックを摺動方向へ交互にずらし て配置することによって、3つのコアブロッ 全体の中心から見ると、3つのコアブロック それぞれと永久磁石との間のそれぞれの磁 吸引力が相互にキャンセルするため、リニ ガイドに回転力が加わらず、上記のような 題が発生しない。

実施の形態7.
 図20は、本発明の実施の形態7の電機子コア 斜視図である。本実施の形態は、コアブロ クが5つに分かれている点で実施の形態6と なっている。図20において、電機子コア82に 、ティース84が設けられ、ティース84の先端 部には、可動子の摺動方向に張り出された張 り出し部が形成されている。そして、ティー ス84の先端部は、可動子の摺動方向に垂直で つ磁極面に並行な方向であるA方向(積層方 )に対して5つのコアブロック84a~84eに分けら て構成されている。ここで、磁極面に垂直 方向から見て、ティース84の先端部のA方向 両端の中心を通る摺動方向に沿った中心線(A 方向の中心線)に対して線対称となるように アブロック84a~84eの摺動方向の幅が調節され いる。

 ここで、追加領域であるコアブロック84b 張り出し量の設定について説明する。コア ロック84bの摺動方向の一方の張り出し部の り出し量は、隣り合うコアブロック84a,84cの 摺動方向の一方の張り出し部の張り出し量の うち短い張り出し量(例えばコアブロック84c 張り出し量)とほぼ同一とする。コアブロッ 84bの摺動方向の他方の張り出し部の張り出 量は、隣り合うコアブロック84a,84cの摺動方 向の他方の張り出し部の張り出し量のうち短 い張り出し量(例えばコアブロック84aの張り し量)とほぼ同一とする。追加領域であるコ ブロック84dの張り出し量も同様に設定する すなわち、第1のコアブロック84a、第3のコ ブロック84c、第5のコアブロック84eのティー の先端部の張り出し部のうち、短い方を両 に備えたコアブロックを第2のコアブロック 84b、第4のコアブロック84dとして挿入した構 となっている。

 実施の形態6で示したティースの先端部を 3つに分けた構成では、図18に示すように、テ ィース74の先端部のコアブロック74cの張り出 部と隣のティースの先端部のコアブロック7 4aの張り出し部とが近接している。同様に、 ィース74の先端部のコアブロック74cの張り し部と隣のティースの先端部のコアブロッ 74eの張り出し部とが近接している。これに り、隣接ティース間の張り出し部による近 箇所で磁束が漏れてリニアモータの効率が くなってしまう。

 これに対し、本実施の形態のように、第2 のコアブロック84b、第4のコアブロック84dを 入することで、例えば、ティース841の先端 のコアブロック84cの張り出し部と隣のティ ス842の先端部のコアブロック84aの張り出し との距離を長くすることができるので、漏 磁束を低減でき、リニアモータの効率を高 ることができる。

 好ましくは、次のように各コアブロック8 4a~84eを設置したほうがよい。図20に示すよう 、第一ティース841の摺動方向に隣り合うテ ースを第二ティース842とし、第一ティース8 41の先端部における追加領域であるのコアブ ック84dを挟んで隣り合う2つのコアブロック 84c,84eの張り出し部のうちの第二ティース842 へ突出するコアブロック84cの張り出し部を 一張り出し部とする。第一ティース841のコ ブロック84dに対応する第二ティース842のコ ブロック84dを挟んで隣り合う2つのコアブロ ク84c,84eの張り出し部のうちの第一ティース 841へ突出するコアブロック84eの張り出し部を 第二張り出し部とする。そして、対向する第 一張り出し部と第二張り出し部との最短距離 をT1とし、第一ティースと第二ティースとの の摺動方向スロット開口幅をT2とした場合 、T1≧T2の関係を満たすように各コアブロッ 84a~84eを設置する。このように構成より、隣 接するティース間の漏れ磁束を低減でき、高 効率なリニアモータを得ることができる。

実施の形態8.
 図21は、本発明の実施の形態8の電機子コア 斜視図である。本実施の形態は、コアブロ クが3つに分かれている点で実施の形態1と なっており、各ブロックの張り出し部の張 出し量が、可動子の摺動方向に垂直でかつ 極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に って単調に長く又は短くなっている点で実 の形態6と異なる。また、図22は、磁極面に 直な方向から見たティースの先端部の外観 である。図21において、電機子コア202には、 ティース204が設けられ、ティース204の先端部 には、可動子の摺動方向に張り出された張り 出し部が形成されている。そして、ティース 204の先端部は、A方向に対して複数の領域で る3つのコアブロックにそれぞれ分けられて る3段スキュー構造で、それぞれ第1のコア ロック204a、第2のコアブロック204b、第3のコ ブロック204cとする。ここで、第1のコアブ ック204aは、複数の領域のうちの積層方向の 端の領域であり、第3のコアブロック204cは 複数の領域のうちの積層方向の他端の領域 ある。

 隣り合う領域間である第1のコアブロック 204aと第2のコアブロック204bとの間、第2のコ ブロック204bと第3のコアブロック204cとの間 、それぞれ摺動方向の両方の張り出し部の り出し量が異なっている。つまり、ティー 204の先端部の張り出し部をコアブロック204a, 204b,204cによって異なる形状としている。なお 、本実施の形態において、第1のコアブロッ 204aのA方向の長さL1と第2のコアブロック204b A方向の長さL2と第3のコアブロック204cのA方 の長さL3との関係がL1:L2:L3=1:1:1となるように れぞれの長さを決めているが、これ以外の 係であってもよい。

 図22に示すように、第1のコアブロック204a においては、ティース204の先端部における摺 動方向の一方の側の張り出し量をA、他方の の張り出し量をBとしている。第2のコアブロ ック204bにおいては、ティース204の先端部に ける摺動方向の一方の側の張り出し量をE、 方の側の張り出し量をFとしている。第3の アブロック204cにおいては、ティース204の先 部における摺動方向の一方の側の張り出し をC、他方の側の張り出し量をDとしている 図22では、一方の側の張り出し量の関係をA&g t;E>Cとし、他方の側の張り出し量の関係をB <F<Dとしているが、一方の側の張り出し の関係をA<E<Cとし、他方方の側の張り出 し量の関係をB>F>Dとしてもよい。ここで 張り出し量の差分を実施の形態1で示した式 (1)、式(2)により電気角に直したものを段スキ ュー角θ1およびθ2とする。

 段スキュー角θ1およびθ2を、適切な角度 設定することで、スロットコギング推力と 動子の端効果によって生じるコギング推力 を同時に低減することができる。本実施の 態では、電機子コア202を構成する複数のテ ース204の先端部全てに同一の段スキュー角 設けている。なお、本実施の形態では、各 アブロック204a~204c間での張り出し量の差分 均等になるように、第2のコアブロック204b 張り出し量をそれぞれ、E=(A+C)/2、F=(B+D)/2に 定している。

 図23は、段スキューの理論的効果を段ス ュー角毎に計算した結果であり、段スキュ が構成されない段スキュー角0°の場合(すな ちA=E=C、B=F=Dの場合)の成分を1としたとき、 ギングの各次数の成分の比率を示す。図23 表で、マイナスの符号がついた箇所は、コ ング波形の位相が反転することを示してい 。段スキュー角を構成することによって、 スキュー角に応じてコギングの各次数の成 を図23の表に示した比率で低減することがで きる。図23の表からわかるように、ティース2 04の先端部を3段スキュー構造にしたことによ って、実施の形態1の構成に比べて、特に段 キュー角30°付近でコギングの6次~16次成分の 低減効果が大きくなる。

 なお、段スキュー角を決定するにあたっ 、第1のコアブロック204aにおける摺動方向 一方の張り出し部の張り出し量Aと第3のコア ブロック204cにおける摺動方向の他方の張り し部の張り出し量Dとを同一とし、さらに、 1のコアブロック204aにおける摺動方向の他 の張り出し部の張り出し量Bと第3のコアブロ ック204cにおける摺動方向の一方の張り出し の張り出し量Cとを同一とすることが望まし 。つまり、張り出し量A,B,C,Dが、A=DかつB=Cの 関係を満たすように設定したほうが望ましい 。このような構成によって、第1のコアブロ ク204aを反転すれば、第1のコアブロック204a 第3のコアブロック204cとの形状が同一形状と なるため、部品を共通化できるので、部品点 数が低減できる。

 以上のように、ティース204の先端部を3つ のコアブロック204a,204b、204cに分け、それぞ のティース204の先端部の張り出し部の長さ 異なるような形状とし、段スキュー角を所 の値に設定することにより、スロットコギ グ推力と可動子の端効果によって生じるコ ング推力とを同時に低減することができる また、固定子を片側に1つしか備えていない 向型リニアモータにおいても、スロットコ ング推力と可動子の端効果によって生じる ギング推力とを同時に低減することができ 。

実施の形態9.
 図24は、本発明の実施の形態9の電機子コア 斜視図である。本実施の形態は、コアブロ クが4つに分かれている点で実施の形態8と なる。また、図25は、磁極面に垂直な方向か ら見たティースの先端部の外観図である。図 24において、電機子コア212には、ティース214 設けられ、ティース214の先端部には、可動 の摺動方向に張り出された張り出し部が形 されている。そして、ティース214の先端部 、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面に 行な方向であるA方向(積層方向)に対して複 の領域である4つのコアブロックにそれぞれ 分けられている4段スキュー構造で、それぞ 第1のコアブロック214a、第2のコアブロック21 4b、第3のコアブロック214c、第4のコアブロッ 214dとする。ここで、第1のコアブロック214a 、複数の領域のうちの積層方向の一端の領 であり、第4のコアブロック214dは、複数の 域のうちの積層方向の他端の領域である。

 隣り合う領域間である第1のコアブロック 214aと第2のコアブロック214bとの間、第2のコ ブロック214bと第3のコアブロック214cとの間 第3のコアブロック214cと第4のコアブロック21 4dとの間で、それぞれ摺動方向の両方の張り し部の張り出し量が異なっている。つまり ティース214の先端部の張り出し部をコアブ ック214a,214b,214c,214dによって異なる形状とし ている。なお、本実施の形態において、第1 コアブロック214aのA方向の長さL1と第2のコア ブロック214bのA方向の長さL2と第3のコアブロ ク214cのA方向の長さL3と第4のコアブロック21 4dのA方向の長さL4との関係がL1:L2:L3:L4=1:1:1:1と なるようにそれぞれの長さを決めているが、 これ以外の関係であってもよい。

 図25に示すように、第1のコアブロック214a においては、ティース214の先端部における摺 動方向の一方の側の張り出し量をA、他方の の張り出し量をBとしている。第2のコアブロ ック214bにおいては、ティース214の先端部に ける摺動方向の一方の側の張り出し量をE、 方の側の張り出し量をFとしている。第3の アブロック214cにおいては、ティース214の先 部における摺動方向の一方の側の張り出し をG、他方の側の張り出し量をHとしている 第4のコアブロック214dにおいては、ティース 214の先端部における摺動方向の一方の側の張 り出し量をC、他方の側の張り出し量をDとし いる。図25では、一方の側の張り出し量の 係をA>E>G>Cとし、他方方の側の張り出 量の関係をB<F<H<Dとしているが、一方 の側の張り出し量の関係をA<E<G<Cとし 他方の側の張り出し量の関係をB>F>H>D してもよい。ここで、張り出し量の差分を 施の形態1で示した式(1)、式(2)により電気角 に直したものを段スキュー角θ1およびθ2とす る。

 段スキュー角θ1およびθ2を、適切な角度 設定することで、スロットコギング推力と 動子の端効果によって生じるコギング推力 を同時に低減することができる。本実施の 態では、電機子コア212を構成する複数のテ ース214の先端部全てに同一の段スキュー角 設けている。なお、本実施の形態では、各 アブロック214a~214d間での張り出し量の差分 均等になるように、第2および第3のコアブ ック214b,214cの張り出し量をそれぞれ、E=(2×A+ C)/3、G=(A+2×C)/3、F=(2×B+D)/3、H=(B+2×D)/3に設定 ている。

 図26は、段スキューの理論的効果を段ス ュー角毎に計算した結果であり、段スキュ が構成されない段スキュー角0°の場合(すな ちA=E=G=C、B=F=H=Dの場合)の成分を1としたとき 、コギングの各次数の成分の比率を示す。図 26の表で、マイナスの符号がついた箇所は、 ギング波形の位相が反転することを示して る。段スキュー角を構成することによって 段スキュー角に応じてコギングの各次数の 分を図26の表に示した比率で低減すること できる。図26の表からわかるように、ティー ス214の先端部を4段スキュー構造にしたこと よって、実施の形態1の構成に比べて、特に スキュー角30°~45°の領域においてコギング 6次~16次成分の低減効果が大きくなる。

 なお、段スキュー角を決定するにあたっ 、第1のコアブロック214aにおける摺動方向 一方の張り出し部の張り出し量Aと第4のコア ブロック214dにおける摺動方向の他方の張り し部の張り出し量Dとを同一とし、さらに、 1のコアブロック214aにおける摺動方向の他 の張り出し部の張り出し量Bと第4のコアブロ ック214dにおける摺動方向の一方の張り出し の張り出し量Cとを同一とすることが望まし 。同様に、第2のコアブロック214bの張り出 量Eと第3のコアブロック214cの張り出し量Hと 同一とし、さらに、第2のコアブロック214b 張り出し量Fと第3のコアブロック214cの張り し量Gとを同一とすることが望ましい。つま 、張り出し量A~Hが、A=D,B=C,E=H,F=Gの関係を満 すように設定したほうが望ましい。このよ な構成によって、第1のコアブロック214aを 転すれば、第1のコアブロック214aと第4のコ ブロック214dとの形状が同一形状となり、第2 のコアブロック214bを反転すれば、第2のコア ロック214bと第3のコアブロック214cとの形状 同一形状となるため、部品を共通化できる で、部品点数が低減できる。

 以上のように、ティース214の先端部を4つ のコアブロック214a,214b、214c,214dに分け、それ ぞれのティース214の先端部の張り出し部の長 さが異なる形状とし、段スキュー角を所望の 値に設定することにより、スロットコギング 推力と可動子の端効果によって生じるコギン グ推力とを同時に低減することができる。ま た、固定子を片側に1つしか備えていない対 型リニアモータにおいても、スロットコギ グ推力と可動子の端効果によって生じるコ ング推力とを同時に低減することができる

実施の形態10.
 図27は、本発明の実施の形態10の電機子コア の斜視図である。本実施の形態は、各ティー スの先端部が多数のコアブロックよって分割 され、各ティースの先端部の可動子方向の両 側部が、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極 面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対し て傾斜するように形成された斜めスキュー構 造となっている点が実施の形態1と異なる。 27において、電機子コア222には、ティース224 が設けられている。ティース224の先端部は、 複数の領域である多数のコアブロックにそれ ぞれ分けられ、可動子の摺動方向に張り出さ れた張り出し部が形成されている。多数のコ アブロックの隣り合うコアブロック同士の間 で、張り出し部の張り出し量が異なっている ので、ティース224の先端部の張り出し部の輪 郭線はA方向に対して略傾斜している。つま 、ティース224の先端部の摺動方向の端部は A方向に対して傾斜する斜めスキュー構造に っている。なお、電機子コアを積層鋼鈑で 製する場合には、コアブロックに相当する1 枚~数枚の鋼鈑の張り出し量を少しずつ変化 せ、積層することで、斜めスキュー構造を する電機子コアを得ることができる。

 図27に示すように、ティース224の先端部 おける摺動方向の一方の側のA方向の一端の り出し量をA、A方向の他端の張り出し量をC し、ティース224の先端部における摺動方向 他方の側のA方向の一端の張り出し量をB、A 向の他端の張り出し量をDとしている。ここ で、張り出し量の差分を式(3)、式(4)により電 気角に直したものを斜めスキュー角θ1’およ びθ2’とする。

   θ1’=(A-C)×180°/τ ---(3)
   θ2’=(D-B)×180°/τ ---(4)
 斜めスキュー角θ1’およびθ2’を、適切な 度に設定することで、スロットコギング推 と可動子の端効果によって生じるコギング 力とを同時に低減することができる。本実 の形態では、電機子コア222を構成する複数 ティース224の先端部全てに同一の斜めスキ ー角を設けている。

 図28は、斜めスキューの理論的効果を斜 スキュー角毎に計算した結果であり、斜め キューが構成されない斜めスキュー角0°の 合(すなわちA=C、B=Dの場合)の成分を1とした き、コギングの各次数の成分の比率を示す 図28の表で、マイナスの符号がついた箇所は 、コギング波形の位相が反転することを示し ている。斜めスキュー角を構成することによ って、斜めスキュー角に応じてコギングの各 次数の成分を図28の表に示した比率で低減す ことができる。図28の表からわかるように ティース224の先端部を斜めスキュー構造に たことによって、実施の形態1の構成に比べ 、特に斜めスキュー角30°~45°の領域でコギ グの6次~16次成分の低減効果が大きくなる。

 以上のように、ティース224の先端部を多 のコアブロックによって斜めスキュー構造 することにより、斜めスキュー角を所望の に設定することにより、スロットコギング 力と可動子の端効果によって生じるコギン 推力とを同時に低減することができる。ま 、固定子を片側に1つしか備えていない対向 型リニアモータにおいても、スロットコギン グ推力と可動子の端効果によって生じるコギ ング推力とを同時に低減することができる。

実施の形態11.
 図29は、本発明の実施の形態11の電機子コア の斜視図である。本実施の形態の電機子コア は、摺動方向の両端に位置する2つのティー の先端部のそれぞれ外側のみに段スキュー 設けないという点で実施の形態8と異なって る。

 図29において、電機子コア232には、ティ ス204,235,236が設けられ、それぞれのティース 204,235,236の先端部には、可動子の摺動方向に り出された張り出し部が形成されている。 して、ティース204,235,236の先端部は、可動 の摺動方向に垂直でかつ永久磁石の磁極面 並行な方向であるA方向(積層方向)に対して 数の領域である3つのコアブロックにそれぞ 分けられている3段スキュー構造である。そ れぞれのコアブロックは、第1のコアブロッ 204a,235a,236a、第2のコアブロック204b,235b,236b、 第3のコアブロック204c,235c,236cとする。なお、 電機子コア232の摺動方向の両端に設けられた 2つのティース235,236以外の内側のティ-ス204の 先端部には、実施の形態8に示したものと同 に摺動方向の両側に張り出し部が設けられ おり、3段スキュー構造となっている。

 ここで、両端のティース235,236の先端部の 内側(隣にティースが有る側)には実施の形態8 に示したものと同様に、張り出し部が設けら れているが、両端のティース235,236の先端部 外側(隣にティースが無い側)における張り出 し部の形状は、A方向に隣り合う領域である アブロック間で同一形状としている。つま 、隣り合う領域間である第1のコアブロック2 35a(236a)と第2のコアブロック235b(236b)との間、 よび第2のコアブロック235b(236b)と第3のコア ロック235c(236c)との間で摺動方向の少なくと も一方の張り出し部の張り出し量が異なって いる。このため、摺動方向の両端に位置する 2つのティース235,236の先端部のそれぞれ外側( 隣にティースが無い側)には張り出し部が設 られておらず、段スキュー構造となってい い。

 このように、摺動方向の両端に位置する2 つのティース235,236の先端部のそれぞれ外側 みに段スキューを設けない構成にすること よって、全てのティースの先端部に同じよ に段スキューを設けた構成に比べ、コギン 推力が低減し、特にコギング推力の2次成分 低減することができる。また、ティース204, 235,236の先端部を3段スキュー構造にしたこと よって、実施の形態2の構成に比べて、特に 段スキュー角30°付近でコギングの6次~16次成 の低減効果が大きくなる。

 なお、本実施の形態では、ティースの先 部を3段スキュー構造としたが、ティースの 先端部を実施の形態9で示した4段スキュー構 、実施の形態10で示した斜めスキュー構造 して、摺動方向の両端に位置する2つのティ スの先端部のそれぞれ外側(隣にティースが 無い側)にはスキュー構造が設けられていな 構成にしてもよい。このような構成によっ 、さらに段スキュー角30°~45°の領域でコギ グの6次~16次成分の低減が大きくなるという 果が得られる。

実施の形態12.
 図30は、本発明の実施の形態12の電機子コア の斜視図である。本実施の形態の電機子コア は、摺動方向の両端に位置する2つのティー の先端部のそれぞれ外側のみにスキューを けず、かつ、張り出し部の形状をマイナス 突部である切り欠いた形状とした点で実施 形態10と異なっている。

 図30において、電機子コア242には、ティ ス224,245,246が設けられている。それぞれのテ ィース224,245,246の先端部は、複数の領域であ 多数のコアブロックにそれぞれ分けられ、 動子の摺動方向に張り出された張り出し部 形成されている。多数のコアブロックの隣 合うコアブロック同士の間で、張り出し部 張り出し量が異なっているので、ティース2 24,245,246の先端部の張り出し部の輪郭線はA方 に対して略傾斜している。つまり、ティー 224,245,246(ティース245,246は内側のみ)の先端 は、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面 並行な方向であるA方向(積層方向)に対して めスキュー構造になっている。なお、電機 コアを積層鋼鈑で作製する場合には、コア ロックに相当する1枚~数枚の鋼鈑の張り出し 量を少しずつ変化させ、積層することで、斜 めスキュー構造を有する電機子コアを得るこ とができる。

 ここで、両端のティース245,246の先端部の 内側(隣にティースが有る側)には実施の形態1 0に示したものと同様に、張り出し部が斜め キュー構造となっているが、両端のティー 245,246の先端部の外側(隣にティースが無い側 )においては、張り出し部を設けず、逆に角 を一定量だけ切り欠いた形状としている。

 このように、摺動方向の両端に位置する2 つのティース245,246の先端部のそれぞれ外側 みにスキュー構造を設けず、かつ、張り出 部を切り欠いた形状することによって、全 のティースの先端部に同じように段スキュ を設ける構成に比べ、コギング推力が低減 、特にコギング推力の2次成分を低減するこ ができる。さらに、斜めスキュー角30°~45° 領域でコギングの6次~16次成分の低減が大き くなるという効果が得られる。

 なお、本実施の形態では、ティースの先 部を斜めスキュー構造としたが、ティース 先端部を実施の形態8で示した3段スキュー 造、ティースの先端部を実施の形態9で示し 4段スキュー構造として、摺動方向の両端に 位置する2つのティースの先端部のそれぞれ 側(隣にティースが無い側)にはスキュー構造 を設けず、かつ、張り出し部を切り欠いた形 状にしてもよい。

実施の形態13.
 図31は、本発明の実施の形態13の電機子コア の斜視図である。本実施の形態は、コアブロ ックが6つに分かれている点で実施の形態6と なっている。図31において、電機子コア252 は、ティース254が設けられ、ティース254の 端部には、可動子の摺動方向に張り出され 張り出し部が形成されている。そして、テ ース254の先端部は、可動子の摺動方向に垂 でかつ磁極面に並行な方向であるA方向(積層 方向)に対して6つのコアブロックである第1の コアブロック254a、第2のコアブロック254b、第 3のコアブロック254c、第4のコアブロック254d 第5のコアブロック254e、第6のコアブロック25 4fに分けられて構成されている。

 ここで、磁極面に垂直な方向から見て、 ィース254の先端部のA方向の両端の中心を通 る摺動方向に沿った中心線(A方向の中心線)に 対して線対称となるように各コアブロック254 a~254fが配置されている。つまり、第1のコア ロック254aと第6のコアブロック254f、第2のコ ブロック254bと第5のコアブロック254e、第3の コアブロック254cと第4のコアブロック254dが、 それぞれA方向の中心線に対して線対称とな ように配置されている。

 ティース254の先端部をA方向の中心線に対 して線対称となるように6つのコアブロック 分けて配置することによって、実施の形態6 おいて説明したように、6つのコアブロック 全体の中心から見ると、隣接するティース254 における6つのコアブロックのそれぞれと固 子の永久磁石との間のそれぞれの磁気吸引 が相互にキャンセルするため、リニアガイ に回転力が加わらないので、可動子の振動 騒音を低減することができる。さらに、実 の形態6に比べて、段スキューの段数を増や ているので、特に段スキュー角30°付近でコ ギングの6次~16次成分の低減し、スロットコ ング推力と可動子の端効果によって生じる ギング推力とを同時に低減することができ 。

 なお、本実施の形態では、ティースの先 部を6段スキュー構造としたが、ティースの 先端部をA方向の中心線に対して線対称とな ようにすれば、さらに多段のスキュー構造 してもよい。また、図32に示すように、電機 子コア262の各ティース264の先端部をA方向の 心線に対して線対称になるように斜めスキ ー構造としてもよい。図32において、ティー ス264の先端部の張り出し部の輪郭線はA方向 対して略傾斜し、かつ、A方向の中心線に対 て線対称である。このような構成によって さらに段スキュー角30°~45°の領域でコギン の6次~16次成分の低減が大きくなるという効 果が得られる。

 また、本実施の形態では、全てのティー の先端部を同一ものとして電機子コアを構 しているが、実施の形態11で説明したよう 摺動方向の両端に位置する2つのティースの 端部のそれぞれ外側のみに段スキューを設 ない構成にしてもよい。図33に6段スキュー 造で、摺動方向の両端に位置する2つのティ ース275,276の先端部のそれぞれ外側のみに段 キューを設けない電機子コア272の斜視図を す。このような構成によって、全てのティ スの先端部に同じようにスキューを設けた 成に比べ、さらにコギング推力が低減し、 にコギング推力の2次成分を低減することが きる。

 また、実施の形態12で説明したような摺 方向の両端に位置する2つのティースの先端 のそれぞれ外側のみにスキュー構造を設け 、かつ、張り出し部の形状をマイナスの突 である切り欠いた形状にしてもよい。図34 斜めスキュー構造で、摺動方向の両端に位 する2つのティース285,286の先端部のそれぞれ 外側のみに張り出し部の形状を切り欠いた電 機子コア282の斜視図を示す。このような構成 によって、全てのティースの先端部に同じよ うにスキューを設けた構成に比べ、さらにコ ギング推力が低減し、特にコギング推力の2 成分を低減することができる。

 なお、各実施の形態1~11において、ティー スの先端部の張り出し部の形状をプラスの突 部として例示しているが、図35に示すように ィース94の先端部の張り出し部の形状をマ ナスの突部である切り欠いた形状95にしても 同様の効果を得ることができる。例えば、電 機子コアの摺動方向の両端に設けられたティ ースの先端部における摺動方向の外側の一部 を切り欠いた構造とし、隣り合うコアブロッ ク間を切り欠いた形状と同一としてもよい。

 また、いずれの実施の形態においても、4 極6ティースの組合せで例示しているが、い れの極数・ティース数の組合せであっても 発明を適用することが出来る。

 さらに、永久磁石の磁極面が1平面で形成 される対向型リニアモータを例示しているが 、図36に示したような可動子121の両側に固定 111が備えられ、磁極面が2平面で形成された タイプの相殺型リニアモータ100にも本発明を 適用することができる。