太田 雅樹 (〒71 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 Aichi, 4488671, JP)
KANEKO, Masato (24-4, Anesakikaigan Ichihara-sh, Chiba 07, 2990107, JP)
金子 正人 (〒07 千葉県市原市姉崎海岸24番地4 Chiba, 2990107, JP)
出光興産株式会社 (〒21 東京都千代田区丸の内三丁目1番1号 Tokyo, 1008321, JP)
OTA, Masaki (2-1 Toyoda-cho, Kariya-shi Aichi, 71, 4488671, JP)
太田 雅樹 (〒71 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 Aichi, 4488671, JP)
KANEKO, Masato (24-4, Anesakikaigan Ichihara-sh, Chiba 07, 2990107, JP)
| 分子量が150~5000であり、分子中に3級炭素又は4級炭素を1個以上有する化合物であって、下記(1)~(6)の化合物を1種以上含み、40℃における動粘度が2~1000mm 2
/sである基油を含有することを特徴とするトラクション機構を有する圧縮型冷凍機用潤滑油組成物。 (1)分子中に、環を2個以上有する脂環式炭化水素化合物 (2)多価アルコールと分岐鎖を有するカルボン酸とのエステル (3)脂環式ポリカルボン酸と炭素数1~18のアルコールとのエステル (4)ポリブテン (5)アルキルベンゼン及び/又はアルキルナフタレン(但し、アルキル基は分岐鎖を有するアルキル基である。) (6) 13 C-NMRスペクトルにおいて、化学シフト値が30~100ppmの範囲に存在するピーク面積が全ピーク面積の5~40%であるパラフィン系鉱油及び/又は環分析法によるナフテン分が30~70質量%であるナフテン系鉱油 |
| 分子中に、環を2個以上有する脂環式炭化水素化合物が、ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン環化合物、ビシクロ〔3.2.1〕オクタン環化合物、ビシクロ〔3.3.0〕オクタン環化合物、ビシクロ〔2.2.2〕オクタン環化合物から選ばれる脂環化合物の二量体の水素化物、シクロヘキサン環を2個以上有するアルカン誘導体、デカリン環とシクロヘキシル環をそれぞれ1個以上有するアルカン誘導体から選ばれる化合物である請求項1に記載のトラクション機構を有する圧縮型冷凍機用潤滑油組成物。 |
| 多価アルコールと分岐鎖を有するカルボン酸とのエステルが、炭素数10~40で2~6価の多価アルコールと炭素数3~20の分岐鎖を有するカルボン酸とのエステルである請求項1に記載のトラクション機構を有する圧縮型冷凍機用潤滑油組成物。 |
| 脂環式ポリカルボン酸と炭素数1~18のアルコールとのエステルが、一般式(II) で表されるエステルである請求項1に記載のトラクション機構を有する圧縮型冷凍機用潤滑油組成物。 |
| 二酸化炭素、炭化水素、ハイドロフルオロカーボン、アンモニアから選ばれる冷媒用である請求項1~4のいずれかに記載のトラクション機構を有する圧縮型冷凍機用潤滑油組成物。 |
| 請求項1~5に記載のトラクション機構を有する圧縮型冷凍機用潤滑油組成物を用いる冷凍システム。 |
本発明は、トラクション機構を有する圧 型冷凍機用潤滑油組成物に関し、より詳し は、冷媒雰囲気下におけるトラクション性 に優れ、且つ潤滑性、安定性に優れ、トラ ション機構を有する各種圧縮型冷凍機にお て、特に解放型冷凍機に好適に用いられる 滑油組成物に関するものである。
従来の圧縮型冷凍機、特にカーエアコン用
縮冷凍機においては、可変機構として、コ
プレッサー内部の斜板の角度を変えること
よって、ピストンのストロークの距離を調
する可変容量型冷凍機が用いられてきた。
この方式は、ピストンのストロークの距離
調節するため、ピストンにかかる負荷が大
く、焼付きや摩耗の原因となっていた。
ところが、近年、コンプレッサー内部にト
クションドライブ機構を設け、ピストンの
トロークの速度を調節する速度可変型の制
方式のコンプレッサーが開発された。
従って、このような圧縮型冷凍機に使用す
冷凍機用潤滑油組成物には、従来の冷凍機
潤滑油組成物に必要とされる優れた潤滑性
安定性等と共に良好なトラクション性能を
備することが要求される。
しかしながら、トラクション性能、すなわ
、特に冷媒雰囲気下において、トラクショ
係数を高め、かつ潤滑性、安定性等に優れ
圧縮型冷凍機用潤滑油組成物は見出されて
ない。
従って、トラクション性能に優れ、且つ潤
性、安定性に優れたトラクション機構を有
る圧縮型冷凍機用潤滑油組成物が要望され
いる。
本発明は、上記観点からなされたもので トラクション性能に優れ、且つ潤滑性、安 性に優れたトラクション機構を有する圧縮 冷凍機用潤滑油組成物を提供することを目 とするものである。
本発明者らは鋭意研究を続けた結果、特定
分子量、分子構造、及び動粘度を有する基
を配合することにより、上記目的を達成し
ることを見出した。
本発明はかかる知見に基づいて完成したも
である。
すなわち、本発明は、
1.分子量が150~5000であり、分子中に3級炭素又
4級炭素を1個以上有する化合物であって、
記(1)~(6)の化合物を1種以上含み、40℃におけ
動粘度が2~1000mm 2
/sである基油を含有することを特徴とするト
クション機構を有する圧縮型冷凍機用潤滑
組成物。
(1)分子中に、環を2個以上有する脂環式炭化
素化合物
(2)多価アルコールと分岐鎖を有するカルボン
酸とのエステル
(3)脂環式ポリカルボン酸と炭素数1~18のアル
ールとのエステル
(4)ポリブテン
(5)アルキルベンゼン及び/又はアルキルナフ
レン(但し、アルキル基は分岐鎖を有するア
キル基である。)
(6) 13
C-NMRスペクトルにおいて、化学シフト値が30~1
00ppmの範囲に存在するピーク面積が全ピーク
積の5~40%であるパラフィン系鉱油及び/又は
分析法によるナフテン分が30~70質量%である
フテン系鉱油
2.分子中に、環を2個以上有する脂環式炭化水
素化合物が、ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン環化
物、ビシクロ〔3.2.1〕オクタン環化合物、
シクロ〔3.3.0〕オクタン環化合物、ビシクロ
〔2.2.2〕オクタン環化合物から選ばれる脂環
合物の二量体の水素化物、シクロヘキサン
を2個以上有するアルカン誘導体、デカリン
環とシクロヘキシル環をそれぞれ1個以上有
るアルカン誘導体から選ばれる化合物であ
上記1.に記載のトラクション機構を有する圧
縮型冷凍機用潤滑油組成物。
3.多価アルコールと分岐鎖を有するカルボン
とのエステルが、炭素数10~40で2~6価の多価
ルコールと炭素数3~20の分岐鎖を有するカル
ン酸とのエステルである上記1.に記載のト
クション機構を有する圧縮型冷凍機用潤滑
組成物、
4.脂環式ポリカルボン酸と炭素数1~18のアルコ
ールとのエステルが、一般式(II)
で表される化合物である上記1.に記載のトラ
ション機構を有する圧縮型冷凍機用潤滑油
成物、
5.二酸化炭素、炭化水素、ハイドロフルオロ
ーボン、アンモニアから選ばれる冷媒用で
る上記1.~4.のいずれかに記載のトラクショ
機構を有する圧縮型冷凍機用潤滑油組成物
6.上記1.~5.に記載のトラクション機構を有す
圧縮型冷凍機用潤滑油組成物を用いる冷凍
ステム
を提供するものである。
本発明のトラクション機構を有する圧縮 冷凍機用潤滑油組成物は、冷凍機に使用す 各種冷媒雰囲気下でのトラクション性能が れていると共に、潤滑性、安定性に優れる 滑油である。
以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、本発明の圧縮型冷凍機用潤滑油組成
に使用される分子中に3級炭素又は4級炭素
1個以上含有する化合物は、分子量が150~5000
あることが必要である。
好ましくは200~2000、より好ましくは250~1500で
ある。
分子量が150以上であれば、潤滑性が良好で
り、しゅう動部の摩耗や焼付けを起こすお
れがなく、一方分子量が5000以下であれば、
低温性能が良好であり、また冷媒との相溶性
も問題ない。
本発明の圧縮型冷凍機用潤滑油組成物に使
される分子中に3級炭素又は4級炭素を1個以
有する化合物としては、下記の(1)~(6)の化合
物が挙げられる。
(1)分子中に、環を2個以上有する脂環式炭化
素化合物
(2)多価アルコールと分岐鎖を有するカルボン
酸とのエステル
(3)脂環式ポリカルボン酸と炭素数1~18のアル
ールとのエステル
(4)ポリブテン
(5)アルキルベンゼン及び/又はアルキルナフ
レン(但し、アルキル基は分岐鎖を有するア
キル基である。)
(6) 13
C-NMRスペクトルにおいて、化学シフト値が30~1
00ppmの範囲に存在するピーク面積が全ピーク
積の5~40%であるパラフィン系鉱油及び/又は
分析法によるナフテン分が30~70質量%である
フテン系鉱油
上記(1)の分子中に環を2個以上有する脂環 式炭化水素化合物としては、(i)ビシクロ〔2.2 .1〕ヘプタン環化合物、ビシクロ〔3.2.1〕オ タン環化合物、ビシクロ〔3.3.0〕オクタン環 化合物、ビシクロ〔2.2.2〕オクタン環化合物 ら選ばれる少なくとも一種の脂環化合物の 量体の水素化物、(ii)シクロヘキサン環を2 以上有するアルカン誘導体、及び(iii)デカリ ン環とシクロヘキシル環をそれぞれ1個以上 するアルカン誘導体が挙げられる。
上記(i)のビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン環化 物、ビシクロ〔3.2.1〕オクタン環化合物、ビ シクロ〔3.3.0〕オクタン環化合物、ビシクロ 2.2.2〕オクタン環化合物から選ばれる少な とも一種の脂環化合物の二量体の水素化物 おいては、ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン環化合 物の二量体の水素化物が好ましく、例えば、 下記一般式(I)
(式中、R 1
及びR 2
はそれぞれ水素原子あるいは炭素数1~3のアル
キル基を示し、R 3
は側鎖にメチル基、エチル基が置換してもよ
いメチレン基、エチレン基又はトリメチレン
基を示し、nは0又は1を示し、p及びqはそれぞ
1~3の整数を示す。)
で表される化合物を挙げることができる。
一般式(I)で表される化合物の具体例とし は、exo-2-メチル-exo-3-メチル-endo-2-〔(endo-3- チルビシクロ[2.2.1]ヘプト-exo-2-イル)メチル ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、exo-2-メチル-exo-3-メ チル-endo-2-〔(endo-2-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプ -exo-3-イル)メチル〕ビシクロ[2.2.1]ヘプタン endo-2-メチル-exo-3-メチル-exo-2-〔(exo-3-メチル ビシクロ[2.2.1]ヘプト-exo-2-イル)メチル〕ビシ クロ[2.2.1]ヘプタン、endo-2-メチル-exo-3-メチル -exo-2-〔(exo-2-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-exo-3 -イル)メチル〕ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、endo-2 -メチル-exo-3-メチル-exo-2-〔(endo-3-メチルビシ ロ[2.2.1]ヘプト-endo-2-イル)メチル〕ビシクロ [2.2.1]ヘプタン、endo-2-メチル-exo-3-メチル-exo-2 -〔(endo-2-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-endo-3-イ ル)メチル〕ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等が挙げ れる。
一般式(I)で表される化合物の好ましい製造
法としては、例えば、メチル基、エチル基
るいはプロピル基等のアルキル基が置換し
もよい下記オレフィンを二量化、水素化、
留の順に処理を行うことによって得ること
できる。
上記原料のオレフィンとしては、例えば、3
-メチレン-2-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン;ビ
シクロ〔2.2.1〕ヘプト-2-エン;2-メチレンビシ
ロ〔2.2.1〕ヘプタン;2-メチルビシクロ〔2.2.1
〕ヘプト-2-エン;2-メチレン-3-メチルビシクロ
〔2.2.1〕ヘプタン;2,3-ジメチルビシクロ〔2.2.1
〕ヘプト-2-エン;2-メチレン-7-メチルビシクロ
〔2.2.1〕ヘプタン;2,7-ジメチルビシクロ〔2.2.1
〕ヘプト-2-エン;2-メチレン-5-メチルビシクロ
〔2.2.1〕ヘプタン;2,5-ジメチルビシクロ〔2.2.1
〕ヘプト-2-エン;2-メチレン-6-メチルビシクロ
〔2.2.1〕ヘプタン;2,6-ジメチルビシクロ〔2.2.1
〕ヘプト-2-エン;2-メチレン-1-メチルビシクロ
〔2.2.1〕ヘプタン;1,2-ジメチルビシクロ〔2.2.1
〕ヘプト-2-エン;2-メチレン-4-メチルビシクロ
〔2.2.1〕ヘプタン;2,4-ジメチルビシクロ〔2.2.1
〕ヘプト-2-エン;2-メチレン-3,7-ジメチルビシ
ロ〔2.2.1〕ヘプタン;2,3,7-トリメチルビシク
〔2.2.1〕ヘプト-2-エン;2-メチレン-3,6-ジメチ
ルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン;2-メチレン-3,3-
メチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン;2,3,6-トリ
チルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト-2-エン;2-メチレ
ン-3-エチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン;2-メチ
-3-エチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト-2-エンな
を挙げることができる。
二量化反応に用いる触媒としては、通常、
性触媒が使用され、例えば、三フッ化ホウ
ジエチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素1.5
錯体、三フッ化ホウ素アルコール錯体など
三フッ化ホウ素錯体が好ましく用いられる
また、二量化反応温度としては、通常-70~100
℃が採用される。
原料オレフィンの二量体の水素化反応も、
常触媒の存在下行うが、その触媒としては
ニッケル、ルテニウム、パラジウム、白金
ロジウム、イリジウム等の水添用触媒を挙
ることができる。
一般に、上記金属は、通常ケイソウ土、ア
ミナ、活性炭、シリカアルミナ等の担体に
持されたものが使用され、ニッケル/ケイソ
ウ土等の担持触媒が特に好ましい。
水素化反応温度としては、通常100~300℃、反
応圧力としては、通常、常圧から19.6MPaG(200kg/
cm 2
G)が採用される。
上記(ii)のシクロヘキサン環を2個以上有す
アルカン誘導体の具体例としては、例えば
2,4-ジシクロヘキシル-2-メチルペンタン、2,4-
ジシクロヘキシルペンタン、2,4-ジシクロヘ
シル-2-メチルブタン、1-デカヒドロナフチル
-1-シクロヘキシルエタンなどが挙げられる。
また、上記(iii)のデカリン環とシクロヘキ
ル環をそれぞれ1個以上有するアルカン誘導
の具体例とそしては、例えば、1-シクロヘ
シル-1-デカリルエタンが挙げられる。
上記(2)の多価アルコールと分岐鎖を有する
ルボン酸とのエステルは、炭素数10~40で2~6
の多価アルコールと炭素数3~20の分岐鎖を有
るカルボン酸とのエステルが挙げられる。
この場合の多価アルコールとしては、例え
、ネオペンチルグリコール、トリメチロー
エタン、トリメチロールプロパン、グリセ
ン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリ
リトール、ソルビトールなど炭素数2~20で2~6
価の多価アルコールを挙げることができる。
一方、分岐鎖を有するカルボン酸としては
例えば、3-メチルヘキサン酸、2-エチルヘキ
サン酸、3,5,5-トリメチルへキサン酸、イソノ
ナン酸、イソデカン酸、3,5,5,7,7-ペンタメチ
オクタン酸などの炭素数3~20の分岐鎖を有す
カルボン酸を挙げることができる。
本発明に用いる多価アルコールと分岐鎖を
するカルボン酸とのエステル分子中にカル
ン酸残基が複数存在する場合は、少なくと
一つのカルボン酸が分岐鎖を有すればよい
多価アルコールと分岐鎖を有するカルボン
とのエステルは、多価アルコールと分岐鎖
有するカルボン酸又はそのエステルや酸ハ
イドなどの反応性誘導体とを反応させるこ
により得ることができる。
上記(3)の脂環式ポリカルボン酸と炭素数1 ~18のアルコールとのエステルとしては、一般 式(II)
で表されるエステルを挙げることができる。
上記式中、Aはシクロヘキサン環またはシク
ロヘキセン環を表し、R 4
は水素原子またはメチル基を表し、Xは水素
子またはCOOR 7
を表し、Yは水素原子またはCOOR 8
を表し、R 5
、R 6
、R 7
、R 8
は互いに同一でもまたは異なるものでもよく
、炭素数3~18の分岐状のアルキル基、炭素数3~
10のシクロアルキル基、炭素数1~18の直鎖状の
アルキル基または炭素数2~18の直鎖状のアル
ニル基を表す。
炭素数1~18のアルコールとしては、炭素数3~1
8の分岐状アルコール、炭素数3~10のシクロア
コールまたは炭素数1~18の直鎖状アルコール
が挙げられる。
炭素数3~18の分岐状アルコールとしては、例
えば、イソプロパノール、イソブタノール、
sec-ブタノール、イソペンタノール、イソヘ
サノール、2-メチルヘキサノール、1-メチル
プタノール、2-メチルヘプタノール、イソ
プタノール、2-エチルヘキサノール、2-オク
ノール、イソオクタノール、3,5,5-トリメチ
ヘキサノール、イソデカノール、イソウン
カノール、イソドデカノール、イソトリデ
ノール、イソテトラデカノール、イソペン
デカノール、イソヘキサデカノール、イソ
クタデカノール、2,6-ジメチル-4-ヘプタノー
ル、イソノナノールが挙げられる。
また、炭素数3~10のシクロアルコールとして
は、例えば、シクロヘキサノール、メチルシ
クロヘキサノール、ジメチルシクロヘキサノ
ールが挙げられる。
更に、炭素数1~18の直鎖状アルコールとして
は、例えば、メタノール、エタノール、n-プ
パノール、n-ブタノール、n-ペンタノール、
n-ヘキサノール、n-ヘプタノール、n-オクタノ
ール,n-ノナノール、n-デカノール、n-ウンデ
ノール、n-ドデカノール、n-トリデカノール
n-テトラデカノール、n-ペンタデカノール、
n-ヘキサデカノール、n-オクタデカノール、9-
オクタデセノールが挙げられる。
シクロヘキサンポリカルボン酸又はシクロ
キセンポリカルボン酸としては、例えば、1
,2-シクロヘキサンジカルボン酸、4-シクロヘ
セン-1,2-ジカルボン酸、1-シクロヘキセン-1,
2-ジカルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボ
ン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、3-メ
チル-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、4-メ
ル-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、3-メチ
-4-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸、4-メチ
ル-4-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸、1,2,4-
クロヘキサントリカルボン酸、1,3,5-シクロ
キサントリカルボン酸、1,2,4,5-シクロヘキ
ンテトラカルボン酸が挙げられる。
一般式(II)で表されるエステルは、炭素数1~1
8のアルコールとシクロヘキサンポリカルボ
酸またはシクロヘキセンポリカルボン酸、
れらのエステルや酸ハライドなどの反応性
導体とを反応させることにより得ることが
きる。
上記(4)のポリブテンは、潤滑油に一般的に
いられるものであって、イソブチレンの重
物である。イソブチレン中には他のC 4
留分、例えば、n-ブテンが含まれていてもよ
。
また、重合物の水素化物も用いることがで
る。
上記(5)のアルキルベンゼン及び/又はアルキ
ルナフタレンとしては、アルキル基は、3級
素又は4級炭素を少なくとも1個含有すること
、すなわち、分岐アルキル基であることを要
する。
分岐鎖を有するアルキル基としては、炭素
5~50の分岐アルキル基が好ましく、更に炭素
数10~40の分岐アルキル基が好ましい。
上記(6)のパラフィン系鉱油は、 13
C-NMRスペクトルにおいて、化学シフト値が30~1
00ppmの範囲に存在するピーク面積が全ピーク
積の5~40%であることを要し、好ましくは10~30
%である。
また、ナフテン系鉱油は、ナフテン分が30~7
0質量%のものであることを要し、好ましくは4
0~60質量%である。
なお、ナフテン系鉱油中のナフテン分は、
分析(ASTM D2140)によって、測定した値である
。
上記パラフィン系鉱油及びナフテン系鉱油
、更に硫黄分が0.05質量%以下であることが
ましく、更に0.03質量%以下であることが好ま
しい。
本発明の圧縮型冷凍機用潤滑油組成物にお
ては、上記(1)~(6)の化合物を一種用いても二
種以上を組み合わせて用いてもよい。
このような分子中に3級炭素又は4級炭素を1
以上含有する化合物である上記(1)~(6)の化合
物を含有する潤滑油は、各種冷媒下における
トラクション特性が優れ、冷媒雰囲気下での
トラクション係数が0.03以上である。
本発明の圧縮型冷凍機用潤滑油組成物に使
される基油は、分子中に3級炭素又は4級炭
を1個以上含有する化合物を70質量%以上、好
しくは80質量%以上含有する。
上記(1)~(6)の化合物の他に配合できる基材と
しては、上記以外の鉱油、アルキルベンゼン
、アルキルナフタレン等の各種合成油が挙げ
られる。
本発明の分子中に3級炭素又は4級炭素を1個
上含有する化合物100~70質量%及びその他の基
材0~30質量%からなる基油の40℃における動粘
は、2~1000mm 2
/sの範囲内にあることを要する。
好ましくは5~500mm 2
/s、より好ましくは5~150mm 2
/sある。
動粘度が2mm 2
/s以上であれば、潤滑性が良好であり、しゅ
動部の摩耗や焼付けを起こすおそれがなく
一方動粘度が1000mm 2
/s以下であれば、低温性能が良好であり、又
媒との相溶性も問題ない。
本発明の圧縮型冷凍機用潤滑油組成物にお
ては、潤滑性向上剤として、リン酸エステ
、酸性リン酸エステル、亜リン酸エステル
酸性亜リン酸エステル、チオリン酸エステ
及びこれらのアミン塩などのリン系潤滑性
上剤を用いることが好ましい。
このリン系潤滑性向上剤の具体例としては
トリクレジルホスフェート、トリチオフェ
ルホスフェート、トリ(ノニルフェニル)ホ
ファイト、ジオレイルハイドロゲンホスフ
イト、2-エチルヘキシルジフェニルホスファ
イトなどが挙げられる。
リン系潤滑性向上剤の配合量は、0.1~10質量%
であることが好ましく、0.2~5質量%であること
がより好ましい。
本発明の圧縮型冷凍機用潤滑油組成物にお
ては、エポキシ化合物を配合することが好
しい。
エポキシ化合物の具体例としては、フェニ
グリシジルエーテル、アルキルグリシジル
ーテル、アルキレングリコールグリシジル
ーテル、シクロヘキセンオキシド、α-オレ
ィンオキシド、エポキシ化大豆油などのエ
キシ化合物を挙げることができる。
中でも相溶性の点でフェニルグリシジルエ
テル、アルキルグリシジルエーテル、アル
レングリコールグリシジルエーテル、シク
ヘキセンオキシド、α-オレフィンオキシド
好ましい。
このアルキルグリシジルエーテルのアルキ
基、及びアルキレングリコールグリシジル
ーテルのアルキレン基は、分岐を有してい
もよく、炭素数は通常3~30、好ましくは4~24
特に6~16のものである。
また、α-オレフィンオキシドは、全炭素数
一般に4~50、好ましくは4~24、特に6~16のもの
好ましい。
酸捕捉剤の配合量は、0.1~10質量%であること
が好ましく、0.2~5質量%であることがより好ま
しい。
本発明の圧縮型冷凍機用潤滑油組成物にお
ては、フェノール系及び/又は芳香族アミン
系の酸化防止剤を配合することが好ましい。
フェノール系酸化防止剤の具体例としては
2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、2,6-
-tert-ブチル-4-エチルフェノール、2,2’-メチ
ンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)等
フェノール類、また芳香族アミン系酸化防
剤の具体例としては、フェニル-α-ナフチル
アミン、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジア
ン等の芳香族アミン類などが挙げられる。
酸化防止剤の配合量は、0.1~10質量%であるこ
とが好ましく、0.2~5質量%であることがより好
ましい。
本発明の圧縮型冷凍機用潤滑油組成物にお
ては、シリコーン油やフッ素化シリコーン
などの消泡剤を配合することが好ましい。
消泡剤の配合量は、1~50ppmであることが好ま
しい。
また、上記リン系潤滑性向上剤の他、モノ
ルフィド類、ポリスルフィド類、スルホキ
ド類、スルホン類、チオスルフィネート類
硫化油脂、チオカーボネイト類、チオフェ
類、チアゾール類,メタンスルホン酸エステ
ル類などの有機硫黄化合物系のもの、高級脂
肪酸、ヒドロキシアリール脂肪酸類、含カル
ボン酸多価アルコールエステル類、金属セッ
ケンなどの脂肪酸系のもの、多価アルコール
エステル類、アクリル酸エステル類などの脂
肪酸エステル系のもの、塩素化炭化水素類、
塩素化カルボン酸誘導体などの有機塩素系の
もの、フッ素化脂肪族カルボン酸類、フッ素
化エチレン樹脂、フッ素化アルキルポリシロ
キサン類、フッ素化黒鉛などの有機フッ素系
のもの、高級アルコールなどのアルコール系
のもの、ナフテン酸塩類(ナフテン酸鉛)、脂
酸塩類(脂肪酸鉛)、チオリン酸塩類(ジアル
ルジチオリン酸亜鉛)、チオカルバミン酸塩
類,有機モリブテン化合物、有機スズ化合物
有機ゲルマニウム化合物、ホウ酸エステル
どの金属化合物系のもの等の潤滑性向上剤
配合することもできる。
更に、本発明の圧縮型冷凍機用潤滑油組成
には、従来の冷凍機用潤滑油組成物に使用
れている各種添加剤、例えば、金属不活性
剤、清浄分散剤、動粘度指数向上剤、油性
、耐摩耗添加剤、防錆剤、腐食防止剤、流
点降下剤などを、所望に応じて添加するこ
ができる。
本発明の圧縮型冷凍機用潤滑油組成物が 用される冷凍機に用いられる冷媒としては 二酸化炭素、R134aなどのハイドロフルオロ ーボン、テトラフルオロメタン(R14)、ヘキサ フルオロエタン(R116)、オクタフルオロプロパ ン(R218)などのフッ素化合物、アンモニア、プ ロパン、シクロプロパン、ブタン、イソブタ ン、ペンタンなどの炭化水素化合物も使用す ることができる。
次に、実施例及び比較例により本発明を更
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例
限定されるものではない。
なお、各実施例及び比較例で用いた基油の
ラクション係数、各実施例及び比較例で得
れた圧縮型冷凍機用潤滑油組成物の性能は
下に示す要領で求めた。
(1)トラクション係数
2円筒試験機を用いて測定した。
炭酸ガス冷媒(5リットル/hr吹込み)雰囲気下
一対の金属製円筒(材質:軸受鋼/SUJ-2、直径40
mm、厚さ10mm、硬さRC61、表面粗さRms0.030μm、被
駆動側は曲率半径20mmのタイコ型、駆動側は
ラウニングなしのフラット型)を対向させ、
圧Pmax=1.1GPaを負荷しながら、両円筒を平均
度4.1m/s(1960rpm)で回転させ、両円筒のすべり
(駆動側と被駆動側との速度差を平均速度で
した値%)が6%になるように速度差を与え、そ
のとき2円筒接触部に発生する接線力F(トラク
ション力)を測定し、トラクション係数μ(=F/14
7.1)を測定した。
なお、測定油温は80℃である。
(2)シールドチューブ試験
ガラス管に、触媒としてFe,Cu,Alを入れ、さ
に圧縮型冷凍機用潤滑油組成物1g/冷媒(二酸
炭素)4ml〔水分200ppm〕、空気200torrを充填し
封管した。
175℃で30日間保持したのち、油外観,触媒外
,全酸価及びスラッジ有無の評価を行った。
(3)密閉ファレクス試験
ファレックス試験機を用い、ピン/ブロック
材料をAISIC1137/SAE3135とした。
ピン/ブロックをセットし、試験容器内に圧
縮型冷凍機用潤滑油組成物100g,二酸化炭素1MPa
を充填したのち、回転数を300rpmとし、温度80
,荷重を1335N、試験時間1時間で摩耗試験を行
い、ピン摩耗量(mg)を測定した。
(4)その他の測定方法
下記の規格に従って測定した。
動粘度(40℃):JIS K 2283
〔製造例1:ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン環化合
の二量体の水素化物の製造〕
1リットルのステンレス製オートクレーブに
、クロトンアルデヒド350.5g(5モル)及びジシク
ロペンタジエン198.3g(1.5モル)を仕込み、170℃
2時間攪拌して反応させた。
反応溶液を室温まで冷却した後、5%ルテニ
ム-カーボン触媒〔NEケムキャット(株)製〕22g
を加え、水素圧6.86MPa(70kg/cm 2
)G、反応温度180℃で4時間水素化を行った。
冷却後、触媒を濾別した後、濾液を70℃/0.12
kPa(0.9mmHg)で蒸留し、242gを得た。
この留分をマススペクトル,核磁気共鳴スペ
クトルで分析した結果、この留分は2-ヒドロ
シメチル-3-メチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタ
であることが確認された。
次いで、外径20mm,長さ500mmの石英ガラス製流
通式常圧反応管に、γ-アルミナ〔日化精工(
)製、ノートンアルミナSA-6273〕15gを入れ、反
応温度270℃、重量空間速度(WHSV)1.07hr -1
で脱水反応を行い、2-メチレン-3-メチルビシ
ロ〔2.2.1〕ヘプタン65質量%及び2,3-ジメチル
シクロ〔2.2.1〕ヘプト-2-エン28質量%を含有
る2-ヒドロキシメチル-3-メチルビシクロ〔2.2
.1〕ヘプタンの脱水反応生成物196gを得た。
500ミリリットルの四つ口フラスコに活性白
〔水澤化学(株)製ガレオンアースNS〕9.5g及
上記で得たオレフィン化合物190gを入れ、145
で3時間攪拌して二量化反応を行った。
この反応混合物から活性白土を濾過した後
1リットルオートクレーブに水素化用ニッケ
ル/ケイソウ土触媒〔日揮化学(株)製、N-113〕6
gを加え、水素圧3.92MPa(40kg/cm 2
)G、反応温度160℃、反応時間4時間の条件で水
素化反応を行った。
反応終了後、濾過により触媒を除き、濾液
減圧で蒸留することにより、目的とする沸
126~128℃/0.027kPa(0.2mmHg)留分の二量体水素化物
116gを得た。
この留分をマススペクトル、核磁気共鳴ス
クトルで分析した結果、この留分はノルボ
ナン環を分子中に2個持つ、一般式(I)で表わ
される炭素数18の飽和炭化水素(分子量246)で
ることが確認された。
このものの性状は、次のとおりであった。
動粘度:21.80mm 2
/s(40℃)
実施例1~8及び比較例1
第1表に示す割合で、下記の基油、潤滑性向
上剤、酸捕捉剤、酸化防止剤及び消泡剤を配
合して、圧縮型冷凍機用潤滑油組成物を調製
し、それらの圧縮型冷凍機用潤滑油組成物に
ついて性能を評価した。
その結果を第1表に示した。
(基油)
A1:製造例1の化合物〔動粘度:21.80mm 2
/s(40℃)〕
A2:2,4-ジシクロヘキシル-2-メチルペンタン〔SA
NTOTRAC50、Findett社製、動粘度:21.8mm 2
/s(40℃)〕、
A3:ナフテン系鉱油〔ナフテン分:40質量%、硫
分:0.03質量%、動粘度:56mm 2
/s(40℃)〕
A4:パラフィン系鉱油〔 13
C-NMRスペクトルにおいて、化学シフト値が30~1
00ppmの範囲に存在するピーク面積が全ピーク
積の30%、動粘度:100mm 2
/s(40℃)〕
なお、 13
C-NMRスペクトル測定条件は、下記のとおりで
る。
装置:日本電子(株)製JNM-EX400型 13
C-NMR装置
方法:プロトン完全デカップリング法
濃度:250mg/1ミリリットル
溶媒:重クロロホルム(CDCL 3
)
温度:23.2℃
パルス幅:45°
パルス繰り返し時間:3.0秒
積算:10000回
A5:ポリブテン〔動粘度;68mm 2
/s(40℃)〕
A6:ポリ-α-オレフィン〔動粘度;63mm 2
/s(40℃)〕
A7:ペンタエリスリトールの2-エチルへキサン
/3,5,5-トリメチルへキサン酸(1/1)混合物のエ
テル〔動粘度;65mm 2
/s(40℃)〕
A8:ポリプロピレングリコール〔動粘度;42mm 2
/s(40℃)〕
(潤滑性向上剤、酸捕捉剤、酸化防止剤及び
泡剤)
B1:潤滑性向上剤;トリクレジルホスフェート
B2:酸捕捉剤;C14α-オレフィンオキサイド
B3:酸化防止剤;2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェ
ール
B4:消泡剤;シリコン系消泡剤
一方、比較例の潤滑油組成物は、トラクシ
ン性能が低く、炭酸ガス冷媒下におけるト
クション係数が0.01であり、安定性、潤滑性
が不良である。
本発明は圧縮型冷凍機用潤滑油組成物に するものであり、カーエアコン、ガスヒー ポンプ(GHP)、空調、冷蔵庫、自動販売機、 ョーケース、給湯、床暖房の冷凍機油とし 用いることができる。
