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Title:
MACHINING METHOD OF FRAGILE MATERIAL SUBSTRATE AND SCRIBING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/060691
Kind Code:
A1
Abstract:
A machining method of a bonded substrate which can be machined surely according to a prescribed procedure even if the width of an end material portion to be cut off in order to expose a terminal portion becomes small. (a) A first scribe line (S1) is formed under low permeation condition along the outside end of a region to be cut off as an end material portion for a first substrate (51), and a second scribe line (S2) is formed under high permeation condition along the other end, (b) a break is performed along the second scribe line (S2) after forming a third scribe line (S3) for a second substrate (54), or formation of the third scribe line (S3) and the break along the second scribe line (S2) are performed in a reversed order, (c) the first substrate (51) and the second substrate (54) are separated by performing break along the third scribe line (S3), and (d) the end material portion of the first substrate (51) is cut off by performing a break along the first scribe line (S1).

Inventors:
TSUKADA YOSHITAKA (JP)
MAEKAWA KAZUYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068488
Publication Date:
May 14, 2009
Filing Date:
October 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBOSHI DIAMOND IND CO LTD (JP)
TSUKADA YOSHITAKA (JP)
MAEKAWA KAZUYA (JP)
International Classes:
B28D5/00; C03B33/07; G02F1/1333
Domestic Patent References:
WO2004048058A12004-06-10
Foreign References:
JP2005266684A2005-09-29
JP2004348111A2004-12-09
Attorney, Agent or Firm:
KASHIMA, Yoshio (7-2 Minami Ogi-machi, Kita-ku, Osaka-cit, Osaka 52, JP)
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Claims:
 第一基板と、機能膜に接続される端子部が一方の基板面に形成された第二基板とからなる一対の脆性材料基板を、前記端子部が形成された基板面と第一基板とが接合されるように貼り合わせた構造の脆性材料基板に対し、
前記端子部の機能膜が接続される側とは逆側の外側端に沿って第一基板および第二基板を分断するとともに、前記端子部に対向する第一基板の部位を、前記端子部の外側端から所定の幅で端材部として切除する脆性材料基板の加工方法であって、
(a)第一基板に対し、端材部として切除する領域の一端となる端子部の外側端に沿って低浸透となる第一浸透条件で第一スクライブラインを形成するとともに、端材部として切除する領域の他端に沿って第一浸透条件よりも高浸透となる第二浸透条件で第二スクライブラインを形成し、
(b)ついで、第二基板に対し第一スクライブラインに対向して平行に第三スクライブラインを形成してから第二スクライブラインに沿ってブレイクを行うか、あるいは、第二スクライブラインに沿ってブレイクを行ってから第二基板に対し第一スクライブラインに対向して平行に第三スクライブラインを形成し、
(c)ついで、第三スクライブラインに沿って第二基板のブレイクを行って、第二スクライブラインに沿った分断線と第三スクライブラインに沿った分断線とにより、第一基板および第二基板を分離し、
(d)その後、第一スクライブラインに沿ってブレイクを行って第一基板の端材部を切除することを特徴とする脆性材料基板の加工方法。
 (a)において、第一浸透条件では切り欠きのない刃先を有する第一カッターホイールを前記脆性材料基板に対し相対移動するようにしてスクライブを行い、第二浸透条件では切り欠きが形成された刃先を有する第二カッターホイールを前記脆性材料基板に対し相対移動するようにしてスクライブを行う請求項1に記載の脆性材料基板の加工方法。
 (a)において、先に第一カッターホイールにより第一スクライブラインを形成し、第一スクライブラインを形成した後に、第二カッターホイールにより第二スクライブラインを形成する請求項2に記載の脆性材料基板の加工方法。
 (b)において、第二浸透条件により第三スクライブラインを形成する請求項1に記載の脆性材料基板の加工方法。
 (b)において、第二カッターホイールを前記脆性材料基板に対し相対移動するようにしてスクライブを行う請求項4に記載の脆性材料基板の加工方法。
 脆性材料基板を載置するテーブルと、刃先に切り欠きがない第一カッターホイールと、刃先方向が第一カッターホイールと平行に配置され刃先に切り欠きが形成された第二カッターホイールと、第一カッターホイールと第二カッターホイールを前記テーブルに載置された前記脆性材料基板に圧接、または離隔させるカッターホイール昇降機構と、前記脆性材料基板に対し各カッターホイールを相対移動する移動機構とを備え、
第一カッターホイールにより低浸透となる第一浸透条件で第一スクライブラインを形成し、第二カッターホイールにより第一浸透条件よりも高浸透となる第二浸透条件で第二スクライブラインを形成することを特徴とする脆性材料基板のスクライブ装置。
 第一カッターホイールと第二カッターホイールとは、形成される第一スクライブラインと第二スクライブラインの間の距離を1mm~5mmに設定した請求項6に記載の脆性材料基板のスクライブ装置。
 脆性材料基板上に、互いに接近または交差する複数のスクライブラインを形成した上で、各スクライブラインに沿って分断を行う脆性材料基板の加工方法であって、接近または交差するスクライブラインの一方に対し、低浸透となる第一浸透条件で第一スクライブラインを形成するとともに、他方のスクライブラインに対し、第一浸透条件よりも高浸透となる第二浸透条件で第二スクライブラインを形成することを特徴とする脆性材料基板の加工方法。
Description:
脆性材料基板の加工方法および クライブ装置

 本発明は、互いに接近する複数のスクライ ラインを形成し、その後に各スクライブラ ンに沿ってブレイク処理を行って分断する 性材料基板の加工方法およびこの加工に適 たスクライブ装置に関する。
 以下の説明では「スクライブライン」は、 レイク処理によって形成される「分断線」 区別して用いられる。すなわち、スクライ ラインは基板上の分断予定の位置に予め形 されるクラックのラインであり、ブレイク 理の際に、このクラックを基板の厚さ方向 伸展させて、分断線とするためのラインを う。「分断線」は、実際に分断されたライ をいう。

 本発明は、具体的には、2枚の脆性材料基板 を貼り合わせた構造の脆性材料基板(以下、 り合せ基板ともいう)を、一方の基板に形成 れている端子部の端に沿って貼り合せ基板 分断するとともに、端子部が形成されてい い側の基板については、端子部に対向する 位を切除し、端子部が露出するように分断 る加工方法、および、この加工方法を実施 るときのスクライブ加工に適したスクライ 装置に関する。
 ここで、脆性材料基板とは、ガラス基板、 結材料のセラミックス、単結晶シリコン、 導体ウエハ、サファイア基板、セラミック 板等をいう。

 ガラス基板等の脆性材料基板は、種々の製 において適宜の大きさや形状に加工された で利用されている。
 例えば、液晶表示パネルでは、2枚の大面積 ガラス基板(マザー基板)を使用し、一方の基 上にカラーフィルタ(CF)をパターン形成し、 他方の基板上に液晶を駆動するTFT(Thin film Tr ansistor)および外部接続のための端子部をパタ ーン形成し、これら2枚の基板を貼り合わせ ことにより貼り合せ基板を形成し、その後 1つ1つの単位表示基板に分割する工程を経る ことにより、液晶表示パネルが製造される。

 このうち、単位表示基板に分割する工程 は、貼り合せ基板を構成する2枚の基板のそ れぞれに対し、カッターホイールを圧接しな がら相対移動させることにより、各基板にス クライブラインを刻み、次いでスクライブラ インに沿って曲げモーメントを加えてブレイ ク処理することにより、貼り合せ基板を分断 する方法が利用されている。

 上述した液晶表示パネルの貼り合せ基板 は、カラーフィルタが形成された側の第一 板(CF基板)と、TFTおよびこのTFTに接続される 端子部が形成された側の第二基板(TFT基板)と 貼り合せるときに、TFTや端子部が形成され 基板面が第一基板との接合面となるように り合わせてある。

 この場合、接合面に形成された端子部は TFTと外部機器との間の信号線を接続する領 であることから、端子部を露出させて信号 を接続できるようにする必要がある。その め、貼り合せ基板を分断する際に、端子部 対向する第一基板(CF基板)の部位に対し、TFT が接続される側とは逆側になる端子部の外側 端(すなわち単位表示基板の端部)に沿って分 するとともに、端子部の外側端から少なく も外部機器と接続する信号線の取り付けが 能な幅の領域を、端材部として切除するよ にしている。

 端材部を切除しつつ分断する加工では、 材部の両側に沿って、それぞれスクライブ インを形成し、これら2本のスクライブライ ンに沿ってブレイク処理を行うことで端材部 の切除が行われる。このとき、本来なら二本 のスクライブラインの一方を優先的にブレイ ク処理した後に、他方をブレイク処理するが 、ブレイク処理するために基板に加えるブレ イク圧を誤ると、2本のスクライブラインが 時にブレイク処理されてしまうブレイク不 が生じたり、また、端材部が横方向に押さ て分断面にカケが生じたりすることになる

 そこで、端材部の両側に形成する各スク イブラインの形成順、および、ブレイク処 の順を工夫することにより、ブレイク不良 激減させるようにした貼り合せ基板の加工 法が開示されている(特許文献1参照)。

 この文献によれば、貼り合せ基板を以下の 順(1)~(5)で加工することで、ブレイク不良の 発生を抑えることができることが開示されて いる。
(1)第一基板(CF基板)上に、第二基板(TFT基板)の 端子部に対向する耳部(端材部をいう)の幅に 当する間隔で第一、第二のスクライブライ を形成
(2)第二基板上に第一スクライブラインに対向 して平行に第三スクライブラインを形成した 後に第二スクライブラインに沿って第一基板 をブレイク、あるいは、先に第二スクライブ ラインに沿って第一基板をブレイクした後に 第二基板上に第一スクライブラインに対向し て平行に第三スクライブラインを形成
(3)第三スクライブラインに沿って第二基板を ブレイク
(4)第二スクライブラインに沿った第一基板の 分断線と第三スクライブラインに沿った第二 分断線とによる第一基板、第二基板の分離
(5)第一スクライブラインに沿って第一基板に 残った耳部(端材部)の切除

特許第3792508号公報

 特許文献1に記載の加工方法により、以前 の加工方法に比べてブレイク不良を低減する ことができる。しかしながら、液晶表示パネ ルの大型化、高品質化、さらには低コスト化 に伴い、最近は端子部の幅をできるだけ小さ くすることが求められ、これに伴って端材部 もできるだけ小さくする改良がなされている 。具体的には、従来は切除する端材部の幅は 5mmより大きかったが、最近は5mm以下にするこ とが求められ、好ましくは2mm~3mm程度にまで 型化することが求められている。さらに将 は1mm程度まで小さくすることが求められる 能性がある。

 その結果、端材部両側のスクライブライ に沿ってブレイク処理を行う際に、ブレイ 処理に要する力が大きくなり、上述した特 文献1に記載の加工方法では必ずしも予定ど おりの手順で分断線が形成できず、端材部の 両側で同時にブレイクされてしまうようなブ レイク不良を生じるおそれがある。

 そこで、本発明は、端子部を露出させるた に切除する端材部の幅が小さくなっても、 定どおりの手順で確実に加工を行うことが きる脆性材料基板(貼り合せ基板)の加工方 を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記加工方法を実施するの に適した加工装置を提供することを目的とす る。

 さらに、本発明は、脆性材料基板が貼り せ基板でない一般的な単板であっても、一 の基板に複数の分断線を接近させたり交差 せたりして形成する場合に、予定通りの手 で確実に加工を行うことができる加工方法 提供することを目的とする。

 上記課題を解決するためになされた本発 は、第一基板と、機能膜に接続される端子 が基板面に形成された第二基板とからなる 対の脆性材料基板を、前記端子部が形成さ た基板面と第一基板とが接合されるように り合わせた構造の脆性材料基板に対し、前 端子部の機能膜が接続される側とは逆側の 側端に沿って第一基板および第二基板を分 するとともに、前記端子部に対向する第一 板の部位を、前記端子部の外側端から所定 幅で端材部として切除する脆性材料基板の 工方法であって、(a)第一基板に対し、端材 として切除する領域の一端となる端子部の 側端に沿って低浸透となる第一浸透条件で 一スクライブラインを形成するとともに、 材部として切除する領域の他端に沿って第 浸透条件よりも高浸透となる第二浸透条件 第二スクライブラインを形成し、(b)ついで 第二基板に対し第一スクライブラインに対 して平行に第三スクライブラインを形成し から第二スクライブラインに沿ってブレイ を行うか、あるいは、第二スクライブライ に沿ってブレイクを行ってから第二基板に し第一スクライブラインに対向して平行に 三スクライブラインを形成し、(c)ついで、 三スクライブラインに沿って第二基板のブ イクを行って、第二スクライブラインに沿 た分断線と第三スクライブラインに沿った 断線とにより、第一基板および第二基板を 離し、(d)その後、第一スクライブラインに ってブレイクを行って第一基板の端材部を 除するようにしている。

 ここで、「機能膜」とは、液晶表示パネル はTFTをいうが、基板面に形成された端子部 接続され何らかの機能を奏する機能膜であ ば特に限定されない。例えば、TFT以外の薄 素子、抵抗膜、光学膜等であってもよい。
 「端子部」とは、機能膜と外部機器との間 信号線や動力線を接続する領域をいう。一 には導電性膜(例えば金属膜、透明導電膜) パターン形成される。端子部は外部機器と 続する必要があるため、少なくとも端子部 外側端(端子部が機能膜と接続される側と逆 の端)から外部機器の接続に必要な幅で、端 子部の表面が露出されることになる。
 「外側端から所定の幅」とは、端子部を露 させる幅であり、外部機器の接続に最小限 要な幅以上の幅をいう。端子部全体を露出 せてもよいし、一部であってもよい。

 スクライブラインを形成するときの「浸 条件」とは、スクライブライン(すなわちス クライブラインとなるクラック)の脆性材料 板の厚み方向の進展深さに影響を与える設 可能な条件をいう。具体的には、カッター イールの圧接によりスクライブラインを形 する場合、カッターホイールの刃先の種類 カッターホイールに与える荷重の大きさ、 ッターホイールへの荷重の与え方(振動の有 )を浸透条件とすることができる。

 また、本発明での浸透条件は、「低浸透」 なる第一浸透条件と「高浸透」となる第二 透条件とに分けられる。典型的な「低浸透 は、基板厚さに対し5%~20%の範囲の深さでス ライブライン(クラック)が形成される浸透 件をいう。典型的な「高浸透」は、基板厚 に対し60%~85%の範囲の深さでスクライブライ (クラック)が形成される浸透条件をいう。
 ただし、スクライブライン(クラック)の深 が上記範囲から外れる場合であっても、第 浸透条件が第一浸透条件よりスクライブラ ン(クラック)を深く形成できる関係であり、 後からスクライブラインに沿ってブレイク処 理を行う際に、第二浸透条件で形成したスク ライブラインが第一浸透条件で形成したスク ライブラインより確実に優先して分断できる 深さの差が生じる関係であればよい。

 本発明によれば、端材部の両側に形成す 第一スクライブラインおよび第二スクライ ラインを、異なる浸透条件で形成すること より、それぞれのスクライブラインに沿っ ブレイク処理するときに要する力に差を与 るようにする。すなわち、(a)端材部として 除する領域の両側のうち、端子部外側端(端 子部が機能膜と接続される側と逆側の端)に って、低浸透となる第一浸透条件で第一ス ライブラインを形成し、端材部として切除 る領域の他端に沿って第一浸透条件よりも 浸透となる第二浸透条件で第二スクライブ インを形成する。その結果、第二スクライ ラインは第一スクライブラインよりも小さ 力でブレイク処理を行うことができるよう なる。(b)ついで、第二基板に対し第一スク イブラインに対向して平行に第三スクライ ラインを形成してから第二スクライブライ に沿ってブレイクを行うか、あるいは、第 スクライブラインに沿ってブレイクを行っ から第二基板に対し第一スクライブライン 対向して平行に第三スクライブラインを形 する。これらのいずれかの手順を実行する とにより、「高浸透」で形成された第二ス ライブラインに沿って確実にブレイクが行 れ、分断線が形成される。このとき、「低 透」で形成された第一スクライブラインは 断されないようにすることができる。(c)次 で、第三スクライブラインに沿って第二基 のブレイクを行って、第二スクライブライ に沿った分断線と第三スクライブラインに った分断線とにより、第一基板および第二 板を分離する。このときも「低浸透」で形 された第一スクライブラインは分断されな ようにすることができる。(d)その後、第一 クライブラインに沿ってブレイクを行って 一基板の端材部を切除する。

 本発明によれば、端材部の両側に形成す 第一スクライブラインおよび第二スクライ ラインを、異なる浸透条件で形成し、これ ラインに沿ってブレイク処理するときに要 る力に差を与えるようにしたので、端子部 幅が小さくなった場合でも、確実に予定通 の手順で基板を加工することができる。

(その他の課題を解決するための手段及び効 )
 上記発明の(a)において、第一浸透条件では り欠きのない刃先(以下N刃先ともいう)を有 る第一カッターホイールを脆性材料基板に し相対移動するようにしてスクライブを行 、第二浸透条件では切り欠きが形成された 先(以下P刃先ともいう)を有する第二カッタ ホイールを脆性材料基板に対し相対移動す ようにしてスクライブを行うようにしても い。

 刃先に切り欠きが形成されているか否か 異なる二種類のカッターホイールに対して 一荷重を加えた場合に、切り欠きが形成さ たP刃先のカッターホイールは、切り欠きが 形成されていないN刃先のカッターホイール りも、深く浸透させることができる。よっ 、第一浸透条件ではN刃先の第一カッターホ ールを用い、第二浸透条件ではP刃先の第二 カッターホイールを用いることにより、低浸 透の第一スクライブラインと、高浸透の第二 スクライブラインを形成することができる。

 この場合、(a)において、先に第一カッター イール(N刃先)により第一スクライブライン 形成し、第一スクライブラインを形成した に、第二カッターホイール(P刃先)により第 スクライブラインを形成するようにしても い。
 先に低浸透の第一スクライブラインを形成 、後から高浸透の第二スクライブラインを 成するスクライブ順にすることにより、第 スクライブラインを形成する際に、第一ス ライブラインがさらに深さ方向に進展して まって誤って分断されてしまうようなブレ ク不良を低減することができる。

 あるいは(a)において、第1カッターホイール (N刃先)と第二カッターホイール(P刃先)とを脆 性材料基板に対し同時に相対移動することに より第一スクライブラインと第二スクライブ ラインとを並行して形成するようにしてもよ い。
 第一スクライブラインと第二スクライブラ ンとを同時並行して形成することで、各ス ライブライン(クラック)の浸透深さを、確 に異ならせることができる。また、同時に 行して形成することで、効率よくスクライ ラインを形成することができる。特に、1つ 貼り合せ基板に対し、第一スクライブライ と第二スクライブラインの組を、多数回繰 返し形成する場合ほど効率的に加工できる

 上記発明の(b)において、第二浸透条件によ 第三スクライブラインを形成するようにし もよい。
 これにより、第一スクライブラインに対向 る位置には、高浸透の第三スクライブライ を形成することになり、ブレイク処理の際 、先に第一スクライブラインが分断されて まうブレイク不良を低減することができる

 この場合、(b)において、第二カッターホ ール(P刃先)を脆性材料基板に対し相対移動 るようにしてスクライブを行うようにして よい。第二浸透条件を、P刃先の第二カッタ ーホイールを用いることにより簡単に実現す ることができる。

 また、別の観点からなされた本発明のス ライブ装置は、脆性材料基板を載置するテ ブルと、刃先に切り欠きがない第一カッタ ホイールと、刃先方向が第一カッターホイ ルと平行に配置され刃先に切り欠きが形成 れた第二カッターホイールと、第一カッタ ホイールと第二カッターホイールを前記テ ブルに載置された前記脆性材料基板に圧接 または離隔させるカッターホイール昇降機 と、前記脆性材料基板に対し各カッターホ ールを相対移動する移動機構とを備え、第 カッターホイールにより低浸透となる第一 透条件で第一スクライブラインを形成し、 二カッターホイールにより第一浸透条件よ も高浸透となる第二浸透条件で第二スクラ ブラインを形成するようにしている。

 本発明によれば、刃先に切り欠きがない 一カッターホイール(N刃先)と、切り欠きが 成された第二カッターホイール(P刃先)とが 刃先方向を平行にして配置されている。よ て、第一カッターホイール(N刃先)により第 浸透条件で低浸透の第一スクライブライン 形成し、第二カッターホイール(P刃先)によ 高浸透の第二スクライブラインを形成する とができ、浸透深さが異なるスクライブラ ンの形成を容易に行うことができ、上述し 本発明の加工方法を容易に実現することが きる。

 上記スクライブ装置の発明において、第一 ッターホイール(N刃先)と第二カッターホイ ル(P刃先)とにより、それぞれ異なる浸透条 で同時にスクライブを行うようにしてもよ 。
 同時並行してスクライブすることで、各ス ライブライン(クラック)の浸透深さを、確 に異ならせることができる。また、同時に クライブすることにより、効率よくスクラ ブラインを形成することができる。

 また、上記スクライブ装置の発明において 第一カッターホイールと第二カッターホイ ルとは、形成される第一スクライブライン 第二スクライブラインの間の距離を1mm~5mmに 設定してもよい。
 これにより、1mm~5mmの幅で浸透深さが異なる 第一スクライブラインと第二スクライブライ ンとを形成することができる。よって、上述 した本発明の加工方法で端材部を切除する際 に、1mm~5mmの幅で端材部の両側に第一スクラ ブラインおよび第二スクライブラインを形 することができる。

 この場合、第一カッターホイールと第二カ ターホイールとは、各カッターホイールの 転軸をスクライブ方向に沿って互いにずら ように配置してもよい。
 各カッターホイールの回転軸をスクライブ 向に沿って互いにずらすように配置するこ により、カッターホイールどうしが互いに 渉することなく接近させることができる。 れにより、互いに接近するとともに異なる 透深さの第一スクライブライン、第二スク イブラインを同時並行して形成することが きる。よって、上述した本発明の加工方法 端材部を切除する際に、1mm~5mmの幅で端材部 の両側に第一スクライブラインおよび第二ス クライブラインを同時並行して形成すること ができる。

 さらに、別の観点からなされた本発明の他 脆性材料基板の加工方法は、脆性材料基板 に、互いに接近または交差する複数のスク イブラインを形成した上で、各スクライブ インに沿って分断を行う脆性材料基板の加 方法であって、接近または交差するスクラ ブラインの一方に対し、低浸透となる第一 透条件で第一スクライブラインを形成する ともに、他方のスクライブラインに対し、 一浸透条件よりも高浸透となる第二浸透条 で第二スクライブラインを形成するように ている。
 これによれば、基板上に複数の分断線を接 させたり交差させたりして形成する場合に 、予定通りの手順で確実に加工を行うこと できる。

本発明の加工方法で用いるスクライブ 置の概略的な構成図。 本発明の加工方法で用いるブレイク装 の概略的な構成図。 本発明の加工方法で用いる端材除去装 の概略的な構成図。 液晶表示パネル用の貼り合せ基板の加 工程を示す工程図。 液晶表示パネル用の貼り合せ基板の他 加工工程を示す工程図。 クロススクライブ加工の際に交点部分 発生する交点ソゲの状態を示す図。 交点ソゲを抑えたクロススクライブ加 方法を示す工程図。

符号の説明

2 スライドテーブル
12 回転テーブル
13 昇降機構
14 第一カッターホイール(低浸透用刃先)
16 調整機構
17 昇降機構
18 第二カッターホイール(高浸透用刃先)
19 調整機構
25 ブレイクバー
42 端材切除バー
51 第一基板(CF基板)
52 機能膜(TFT)
53 端子部
54 第二基板(TFT基板)
55 端材部
S1 第一スクライブライン(低浸透)
S2 第二スクライブライン(高浸透)
S3 第三スクライブライン(高浸透)
B1~B3 分断線(分断面)
SM スクライブ装置
BM ブレイク装置
BQ 端材切除装置

 本発明の実施形態を図面に基づいて説明 る。ここではガラスの貼り合せ基板Aを加工 する場合を例に説明する。以下に説明する脆 性材料加工方法では、脆性材料基板にスクラ イブラインを形成するスクライブ装置と、ス クライブラインを形成した脆性材料基板の分 断を行うブレイク装置と、端材部を切除する 端材切除装置が用いられる。

(スクライブ装置)
 まず、スクライブ装置について説明する。 1は本発明の脆性材料基板の加工方法におい て、スクライブラインを形成する際に用いる スクライブ装置の一実施形態を示す概略構成 図である。

 スクライブ装置SMは、水平な架台1上に平 に配置された一対のガイドレール3,4に沿っ 、図1の紙面前後方向(以下Y方向という)に往 復移動するスライドテーブル2が設けられて る。両ガイドレール3,4の間に、スクリュー ジ5が前後方向に沿って配置され、このスク ューネジ5に、前記スライドテーブル2に固 されたステー6が螺合されており、スクリュ ネジ5をモータ(図示外)によって正、逆転す ことにより、スライドテーブル2がガイドレ ール3,4に沿ってY方向に往復移動するように 成されている。

 スライドテーブル2上に、水平な台座7が イドレール8に沿って、図1の左右方向(以下X 向という)に往復移動するように配置されて いる。台座7に固定されたステー10aに、モー 9によって回転するスクリューネジ10が貫通 合されており、スクリューネジ10が正、逆転 することにより、台座7がガイドレール8に沿 て、X方向に往復移動する。

 台座7上には、回転機構11によって回転す 回転テーブル12が設けられており、この回 テーブル12の上に、貼り合せ基板Aが水平な 態でセットされる。この貼り合せ基板Aは、 えば、小さな単位表示基板を切り出すため マザー基板である。回転機構11は、回転テ ブル12を、垂直な軸の周りで回転させるよう になっており、基準位置に対して任意の回転 角度になるように回転できるように形成され ている。また、貼り合せ基板Aは、吸引チャ クによって回転テーブル12に固定される。

 回転テーブル12の上方には、昇降機構13に より上下(Z方向)に移動可能に支持される第一 カッターホイール14と、昇降機構17により同 く上下(Z方向)に移動可能に支持される第二 ッターホイール18とが取り付けられている。 この昇降機構13、17は、昇降動作によって、 ッターホイール14、18を貼り合せ基板Aに圧接 してスクライブラインを形成したり、貼り合 せ基板Aから離隔したりできるように高さを 整してある。また、圧接時に貼り合せ基板A 加わる圧接力を調整することができるよう してあり、さらに必要に応じて振動を与え がら圧接することにより、スクライブライ をより深く浸透させることができるように てある。

 第一カッターホイール14には、切り欠き 形成されていない刃先(N刃先)が使用されて る。第二カッターホイール18には、切り欠き が形成された刃先(P刃先)が使用されている。 2つのカッターホイール14、18は、刃先の方向 同じX方向に向けてあり、ホイール回転軸の 位置をX方向に沿ってずらせることで、カッ ーホイールどうしが物理的に干渉しないよ にしてある。

 また、昇降機構13とともに第一カッター イール14のY方向の位置を調整する調整機構16 、および、昇降機構17とともに第二カッター イール18のY方向の位置を調整する調整機構1 9が設けられている。これらの調整機構16、19 より、2つのカッターホイール14、18を用い 同時に並行してスクライブを行うときに、2 のスクライブライン間の距離(Y方向の距離) 接近させたり遠ざけたり調整することがで る。

 また、スクライブ装置SMには、貼り合せ 板Aに刻印されている位置決め用のアライメ トマークを検出することができるカメラ20 搭載されており、カメラ20により検出された アライメントマークの位置から、貼り合せ基 板Aに含まれる端子部の位置を求め、スクラ ブを行うときの位置決めに利用できるよう してある。

(ブレイク装置)
 次に、ブレイク装置について説明する。図2 は、本発明の脆性材料基板の加工方法におい て、貼り合せ基板Aを分断する際に用いるブ イク装置の一実施形態を示す概略構成図で る。図1と同じ構成については同符号を付す とにより、説明の一部を省略する。

 ブレイク装置BMは、平行に配置された一 のガイドレール21、22に沿って、図2の紙面前 後方向(以下Y方向という)に移動可能なテーブ ル23上に、スクライブ加工済みの貼り合せ基 Aが分断しようとするスクライブラインを下 面にしてセットされる。テーブル23の上方に 、ブレイクバー25が設けられている。ブレ クバー25は、下面に硬質ゴムを接合してある 。

 ブレイクバー25は、加圧シリンダ29により上 下動ができるようにしてあり、これにより、 ブレイクバー25に所望のブレイク圧を設定で るようにしてある。
 また、テーブル23には、ブレイクバー25の直 下に、ブレイクバー25の下面に沿って凹状の (不図示)が形成してあり、ブレイクバー25が 下降して貼り合せ基板Aを押下したときに、 り合せ基板Aに曲げモーメントが有効に働く うにしてある。

 また、貼り合せ基板Aに刻印されている位 置決め用のアライメントマークを検出するこ とができるカメラ30が搭載されており、カメ 30により検出されたアライメントマークの 置から、貼り合せ基板Aに形成されたスクラ ブラインに、位置合わせできるようにして る。

 (端材切除装置)
 次に、端材切除装置について説明する。図3 は、本発明の脆性材料基板の加工方法におい て、端材部を切除する際に用いる端材切除装 置の一実施形態を示す概略構成図である。
 端材切除装置BQには、端材部Qを残しつつ切 出された貼り合せ基板A(単位表示基板)を載 するテーブル41が設けられている。そして 貼り合せ基板Aの端材部Qがテーブル32の端よ 外側に突き出すようにして吸引固定される うにしてある。端材部Qの上方には端材切除 バー42が取り付けてある。端材切除バー42は リンダ43とガイド44、45とにより、上下移動 能に支持してある。端材部Qとともに切り出 れた貼り合せ基板Aをテーブル41に載せて、 材切除バー42を下降させて端材部Qを押下す ことによりせん断力が与えられ、スクライ ラインS1に沿って端材部Qが分断されるよう してある。

(貼り合せ基板の加工方法1)
 次に、スクライブ装置SM、ブレイク装置BM、 端材切除装置BQを用いて、液晶表示パネル用 貼り合せ基板Aを加工するときの加工工程に ついて説明する。ここでは、貼り合せ面に形 成された端子部を露出させつつ、端子部の端 で分断する加工が行われる。また、スクライ ブ装置SM、ブレイク装置BM、端材切除装置BQ間 の基板搬送、あるいは基板の表裏反転は、図 示しないロボットアームにより、必要なとき に随時行われるものとする。

 図4は液晶表示パネル用の貼り合せ基板の 加工工程を示す工程図である。図4(a)に示す うに、貼り合せ基板Aは、図示しないカラー ィルタ(CF)が形成された第一基板51(CF基板)と 、TFT52およびTFT52に接続される端子部53が形成 された第二基板54(TFT基板)とからなる。第二 板54は、TFT52および端子部53が形成された基 面が内側の貼り合せ面になるようにしてあ 。

 まず、第一基板51に対し、N刃先が取り付 られた第一カッターホイール14により低浸 の第一スクライブラインS1を形成するととも に、P刃先が取り付けられた第二カッターホ ール18により高浸透の第二スクライブライン S2を形成する。第一スクライブラインS1と第 スクライブラインS2とは、1本ずつ形成して よいし、加工の効率を高めるために同時に 行して形成してもよい。1本ずつ形成すると は、低浸透の第一スクライブラインS1を先 形成し、後から第二スクライブラインS2を形 成する。低浸透の第一スクライブラインS1を に形成することで、第二スクライブラインS 2の形成時に、第一スクライブラインS1がより 深く進展し意図せずに分断されてしまうブレ イク不良が発生しにくいようにする。

 端子部53は、端子全面を露出させてもよ し、外部機器との接続に最小限必要な領域 けを露出させてもよいが、本実施形態では 面を露出させることにする。そのため、第 スクライブラインS1と第二スクライブライン S2との距離d(幅)は、端子部53の幅に合わせる うに予め調整機構16,19で調整してスクライブ を行うようにする。

 次いで、図4(b)に示すように、貼り合せ基 板Aを反転し、第二基板54の第一スクライブラ イン53と対向する位置に、第二カッターホイ ル18により高浸透の第三スクライブラインS3 を形成する。

 次いで、貼り合せ基板Aをブレイク装置BM 搬送し、図4(c)に示すように、下側の第一基 板51に形成された高浸透の第二スクライブラ ンS2に沿ってブレイク処理を行って分断す 。分断後は、第二スクライブラインS2の位置 に分断面が形成されるが、以後分断線B2が形 されたものとして図示する。

 次いで、図4(d)に示すように、貼り合せ基 板Aを再び反転し、図4(e)に示すように第二基 54に形成された高浸透の第3スクライブライ S3に沿ってブレイク処理を行って分断する このときは、第一基板側からブレイク圧が えられるので、より大きな曲げモーメント 加わる第二基板側の第3スクライブラインS3 ら分断される。分断後は、第三スクライブ インS3の位置に分断面である分断線B3が形成 れる。

 その結果、図4(f)に示すように、分断線B2 分断線B3とにかけて貼り合せ基板Aが分断さ 、さらに端子部53が露出されるようになる このとき第一基板51には、端材部55が残って る。

 次いで、貼り合せ基板Aを端材切除装置BQ 搬送し、端材部55を切除するために、図4(g) 示すように第一スクライブラインS1に沿っ せん断力を与えることにより、端材部55を除 去する。これにより、第一スクライブライン S1の位置に分断面である分断線B1が形成され 。

 以上の加工工程により、端子部53を露出 るとともに、端子部53の外側端(端子部53がTFT と接続される側と逆側の端)に沿って分断す 加工を行うことができる。

(貼り合せ基板の加工方法2)
 図5は、液晶表示パネル用の貼り合せ基板A ついての他の加工工程を示す工程図である 上述した加工工程では、第一基板のスクラ ブ、第二基板のスクライブ、第一基板のブ イク、第二基板のブレイク、端材除去の順 加工が行われたが、本実施形態では、第一 板のスクライブ、第一基板のブレイク、第 基板のスクライブ、第二基板のブレイク、 材除去の順で加工が行われる。なお、図4と じ部分については、同符号を付すことによ 、説明の一部を省略する。

 図5(a)に示すように、第一基板51に対し、 一カッターホイール14により低浸透の第一 クライブラインS1を形成するとともに、第二 カッターホイール18により高浸透の第二スク イブラインS2を形成する。

 次いで、貼り合せ基板Aをブレイク装置BM 搬送し、図5(b)に示すように、貼り合せ基板 Aを反転し、下側の第一基板51に形成した高浸 透の第二スクライブラインに沿ってブレイク 処理を行って分断する。分断後は、第二スク ライブラインS2の位置に分断線B2が形成され 。

 次いで、スクライブ装置SMに搬送し、図5( c)に示すように、第一スクライブラインS1と 向する第二基板54の位置に、第二カッターホ イール18により高浸透の第三スクライブライ S3を形成する。

 次いで、ブレイク装置BMに搬送して図5(d) 示すように再び反転し、図5(e)に示すように 下側の第二基板54に形成された高浸透の第三 クライブラインS3に沿ってブレイク処理を って分断する。分断後は、第三スクライブ インS3の位置に分断線B3が形成される。

 その結果、図5(f)に示すように、分断線B2 分断線B3とにかけて貼り合せ基板Aが分断さ 、端子部53が露出されるようになる。この きの第一基板51には、端材部55が残っている

 次いで、端材切除装置BQに搬送し、端材 55を切除するために、図5(g)に示すように第 スクライブラインS1に沿ってせん断力を与え ることにより、端材部55を除去する。これに り、第一スクライブラインS1の位置に分断 B1が形成される。

 以上の加工工程により、端子部53を露出 るとともに、端子部53の外側端(端子部53がTFT と接続される側と逆側の端)に沿って分断す 加工を行うことができる。

(クロススクライブ加工への応用)
 これまで、貼り合せ基板の加工について説 してきたが、上述した本発明のスクライブ 置SMは、貼り合せ基板のスクライブ加工の ならず、単板を縦横二方向にスクライブす クロススクライブ加工においても効果的に 用することができる。

 図6は、先にY方向(紙面前後方向)にスクラ イブ(先切スクライブという)を行い、後にX方 向にスクライブ(後切スクライブという)を行 クロススクライブ加工の際に、交点部分に 生する交点ソゲの状態を示す図である。こ で、交点ソゲとは、垂直に進展するクラッ 以外の横方向に発生するクラックをいう。

 一般的な傾向として、図6(a)に示すように、 先切スクライブを高浸透のスクライブライン S1 H にした場合には、交点ソゲの発生は小さくな る。図6(b)に示すように、先切スクライブを 浸透のスクライブラインS1 M にした場合には、交点ソゲの発生は大きくな る。図6(c)に示すように、先切スクライブを 浸透のスクライブラインS1 L にした場合には、交点ソゲは発生しにくい。

 以上の傾向から、交点ソゲを抑えたクロス クライブを行いたい場合は、先切スクライ を高浸透スクライブラインS1 H または低浸透スクライブラインS1 L にすることが望ましいことになる。
 一方、基板が厚くて高浸透のスクライブが きない場合や、後切スクライブを行うまで 先切スクライブしたスクライブラインに沿 て確実に分断されないようにしたい場合に 、高浸透スクライブラインS1 H を利用することができない。

 このような場合に、先切スクライブを低浸 スクライブラインS1 L とし、後切スクライブを高浸透スクライブラ インS1 H とすることが有効になる。そして、図1で説 したスクライブ装置SMを利用することが便利 になる。

 図7は、交点ソゲを抑えたクロススクライブ 加工方法を示す工程図である。
 図1に示すスクライブ装置SMを用いて、図7(a) に示すように、単板基板61の表面Fに対し、第 一カッターホイール14により第一方向(X方向) 向けて低浸透の第一スクライブラインS1 L を形成する。

 次いで、回転テーブル12を90度回転し、図7(b )に示すように、第一方向(X方向)と直交する 二方向(Y方向)に向けて高浸透の第二スクラ ブラインS2 H を形成する。

 次いで、単板基板61をブレイク装置BMに搬送 し、図7(c)に示すように、単板基板61を反転し 、裏面Rに対し、第一スクライブラインS1 L に沿ってブレイク処理を行うことにより、分 断線B1を形成する。
 このとき、ブレイク圧を少し強く与えて撓 せることにより、高浸透の第二スクライブ インS2 H についても同時に分断するようにしてもよい 。あるいは、分断線B1を形成後に、高浸透の 二スクライブラインS2 H に沿う方向に続けてブレイク処理を行うよう にしてもよい。
 以上の工程により、図7(d)に示すように、縦 横に分断することができる。

 本発明の加工方法および加工装置は、ガ ス基板等の脆性材料基板の加工に利用する とができる。




 
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