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Patent Searching and Data


Title:
MAGNETIC CARRIER, TWO-COMPONENT DEVELOPER, DEVELOPING UNIT, DEVELOPING DEVICE, IMAGE-FORMING APPARATUS, AND IMAGE-FORMING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/008433
Kind Code:
A1
Abstract:
In a magnetic carrier, the surface of a magnetic body core material is coated with a coating layer containing conductive particles and a charge control agent composed of the same components as the charge control agent contained in the toner for electrophotograph. Furthermore, the electric resistance of the magnetic carrier under an electric field of 4 x 103 V/cm is from 8.22 x 107 to 1.12 x 1010 Ωcm. The ability of charging the toner for electrophotograph can be sustained even after a long time.

Inventors:
YOSHIOKA NOBUYUKI
IWAMATSU TADASHI
MUTOU YOSHINORI
HIRAKAWA HIROYUKI
HARA TAKASHI
KAMOTO TAKANORI
Application Number:
PCT/JP2008/062355
Publication Date:
January 15, 2009
Filing Date:
July 08, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SHARP KK (JP)
YOSHIOKA NOBUYUKI
IWAMATSU TADASHI
MUTOU YOSHINORI
HIRAKAWA HIROYUKI
HARA TAKASHI
KAMOTO TAKANORI
International Classes:
G03G9/113; G03G9/097; G03G15/01
Foreign References:
JPS6429865A1989-01-31
JP2004271856A2004-09-30
JP2007148301A2007-06-14
Attorney, Agent or Firm:
HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK (2-6 Tenjinbashi 2-chome Kita, Kita-ku, Osaka-sh, Osaka 41, JP)
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Claims:
 電子写真用トナーと磁性キャリアとから成る2成分現像剤に用いられ、
 磁性体芯材表面が、導電性粒子と上記電子写真用トナーに含有されている荷電制御剤と同一成分の荷電制御剤とを含有してなる被覆層により被覆されており、
 4×10 3 V/cmの電界下における電気抵抗値が、8.22×10 7 ~1.12×10 10 ωcmであることを特徴とした磁性キャリア。
 上記磁性体芯材の、1×10 3 V/cmの電界下における電気抵抗値が、3.46×10 7 ~2.45×10 8 ωcmであることを特徴とする請求項1に記載の磁性キャリア。
 体積平均粒径が25~60μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の磁性キャリア。
 上記被覆層は、シリコーン樹脂100重量部に対して、上記導電性粒子10重量部以下、かつ、上記電荷制御剤5~15重量部を含有してなる樹脂組成物であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の磁性キャリア。
 上記被覆層は、シランカップリング剤を含有していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の磁性キャリア。
 上記シランカップリング剤は、アミノ基を含有していることを特徴とする請求項5に記載の磁性キャリア。
 上記電子写真用トナーは、体積平均粒径が5~7μmであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の磁性キャリア。
 請求項1から7のいずれか1項に記載の磁性キャリアと、電子写真用トナーとを含むことを特徴とする2成分現像剤。
 請求項8に記載の2成分現像剤が内部に投入されていることを特徴とする現像ユニット。
 上記内部に投入された2成分現像剤を混合する攪拌機構と、
 上記2成分現像剤を保持する現像剤担持体と、
 上記現像剤担持体上に保持される上記電子写真用トナーの像担持体への供給量を規制する現像剤規制部材と、
を有することを特徴とする請求項9に記載の現像ユニット。
 請求項9または10に記載の現像ユニットにより現像を行うことを特徴とする現像装置。
 請求項11に記載の現像装置と、
 色の異なる複数のトナー像が形成される中間転写体を備えた転写手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
 請求項8に記載の2成分現像剤を用いて画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
 中間転写体上に色の異なる複数のトナー像を形成する中間転写方式を用いて転写を行うことを特徴とする請求項13に記載の画像形成方法。
Description:
磁性キャリア、2成分現像剤、現 像ユニット、現像装置、画像形成装置、およ び画像形成方法

 本発明は、電子写真法を用いた画像形成 法で、静電潜像パターンの現像に用いられ 磁性キャリア、該磁性キャリアとトナーと 含む2成分現像剤、その現像剤を用いる画像 形成装置および画像形成方法に関するもので ある。

 電子写真方式を利用した画像形成装置と て、複写機、プリンタ、ファクシミリ等が 及している。電子写真方式を利用した画像 成装置は、帯電工程、露光工程、現像工程 転写工程、クリーニング工程及び定着工程 経て、画像が記録紙面上に形成される。こ で用いる現像剤は、静電潜像現像用トナー 静電潜像現像用キャリアからなる2成分電子 写真用現像剤と、静電潜像現像用トナーのみ を用いる1成分電子写真現像剤がある。前者 2成分電子写真用現像剤は、静電潜像現像用 ャリアが撹拌、搬送、帯電等の機能を持っ おり、このキャリアの機能とトナーの機能 が分離されている。そのため、後者の1成分 電子写真用現像剤と比べ、現像剤として扱い やすく、高画質画像を得やすいという特徴を 有している。

 このような静電潜像現像用キャリアは、 性体芯粒子表面を樹脂で被覆された被覆キ リアと被覆されていないキャリアに分けら る。昨今の電子写真法を用いた画像形成装 においては、現像剤のロングライフ化、帯 安定性が求められており、樹脂で表面を被 した被覆キャリアが主流になっている。

 このような被覆キャリアとして、例えば 熱硬化性樹脂に熱可塑性樹脂、ワックスを 内した樹脂コート層を磁性体芯粒子の凹部 充填するように塗布され、表面の被覆率が0 .1~60%となる部分被覆層を有する部分被覆キャ リアが開示されている(例えば、特許文献1参 )。しかし、樹脂コート膜厚の薄い箇所では 、微粉化した電子写真用トナーのスペントが 発生しやすく、キャリアの帯電性能が低下す る。更には、該樹脂コート膜厚の薄い箇所で は、電気抵抗が低下しやすいため、一旦所望 の帯電量に達した電子写真用トナーの電荷が キャリア表面の低抵抗部分を介してリークし 、電子写真用トナーの帯電量低下が生じ、結 果としてトナー飛散やかぶりが発生してしま う。更には、現像時においては、樹脂コート 膜厚の薄い部分を介して感光体表面の電荷と 逆極性の電荷が注入されやすくなり、感光体 表面にキャリアが付着する現象であるキャリ ア付着が起こる。感光体にキャリアが付着す ると転写工程において、キャリアが記録紙面 上に転写されず、白く抜けた画像が発生し、 致命的な画像欠陥を引き起こす原因となる。 特に高湿環境下では上記現象が顕著となる。

 また、最近では、磁性体芯粒子の凹部に 電性粒子を含む樹脂剤を充填した後、再度 面に均一な被覆層を設けることによって、 ャリア粒子の帯電安定性を向上させ、更に 、感光体に対するキャリア付着を防止する のも提案されている(例えば、特許文献2参 )。しかしながら、磁性体芯粒子の凹部に導 材を含有した樹脂を充填させた後に再度キ リア表面に樹脂層をコーティングする2相コ ーティングのためコストが高くなる。更には 、磁性体芯粒子の抵抗と同等の導電材を含有 した樹脂でなければ、キャリア表面の抵抗を 均一にすることができない。結果として、キ ャリア粒子表面には、高抵抗のエリアと低抵 抗のエリアが混在してしまい、電子写真用ト ナーの帯電量の低下等が生じ、かぶりや飛散 が生じてしまう。

 更に近年では、静電潜像担持体に小径レー 光を用いた露光手段によって、静電潜像パ ーンの高解像度化が実現されてきている。 れに伴い、静電潜像パターンに対して忠実 現像を行うため、電子写真用トナー及びキ リア粒子の小径化が進んでいる。しかしな ら、キャリアの平均粒子径を小さくするこ は、磁気ブラシのソフト化や緻密化により 実な静電潜像パターンへの現像には有利で あるが、小粒径キャリアの画像部及び非画 部への付着が増加する。これらの課題に対 ては、磁力及びキャリア抵抗に関する検討 キャリア抵抗及び表面性に関する検討(例え ば、特許文献3参照)がなされているが、未だ 解決されていない。

特開平8-44118号公報(平成8年2月16日公開)

特開2002-278165号公報(平成14年9月27日公開)

特開2005-300734号公報(平成17年10月27日公開 )

 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされ ものであり、その目的は、上述の問題点を 決した静電潜像現像用キャリア及び2成分現 像剤を実現することである。具体的には、像 担持体表面へのキャリアの付着がなく、かぶ り発生が防止または抑制され、経時において もトナーの帯電性能の劣化が生じない磁性キ ャリア、2成分現像剤、現像装置、画像形成 置、および画像形成方法を実現することに る。

 本発明者らは、上記問題を解決するべく 意検討を重ねた結果、磁性体芯粒子表面を 脂材料にて被覆してなる静電潜像現像用キ リアにおいて、被覆材料である樹脂材料に 有する導電性微粒子及び電荷制御剤の含有 を調整することにより、被覆後の静電潜像 像用キャリアの抵抗値が特定条件を満足す ことによって、静電潜像担持体(感光体)表 への該静電潜像現像用キャリアの付着を大 に低減し、更には2成分現像剤として用いる 子写真用トナーに含有されている電荷制御 と同一材料の電荷制御剤を用いることによ て、経時のトナー帯電低下を抑制し電子写 用トナーの帯電特性を安定化できることを 出した。

 すなわち、本発明に係る磁性キャリアは、 記課題を解決するために、電子写真用トナ と磁性キャリアとから成る2成分現像剤に用 いられ、磁性体芯材表面が、導電性粒子と上 記電子写真用トナーに含有されている荷電制 御剤と同一成分の荷電制御剤とを含有してな る被覆層により被覆されており、4×10 3 V/cmの電界下における電気抵抗値が、8.22×10 7 ~1.12×10 10 ωcmであることを特徴としている。

 上記の構成を採用することにより、画像 及び非画像部へのキャリア付着が大幅に低 し、画像部においては、転写時に発生する 抜け等の画像劣化を生じさせることが無い また、非画像部においては、クリーニング レード及び静電潜像担持体表面にダメージ 与えないためスジ状の画像欠陥が生じず高 質の画像を得ることが可能となる。更には 子写真用トナーの帯電性が向上し、安定し 電荷を有する該電子写真用トナーの存在が くなるため、高濃度時での背景部へのかぶ がなく、優れた画質を経時に渡り得ること できる。

 よって、本発明の磁性キャリアを用いる とで初期性能ばかりではなく、経時におい も電子写真用トナーの帯電性能を維持する とが可能となる。よって、上記構成のキャ アを含有する2成分現像材を用いることで、 静電潜像担持体への背景部かぶりを生じるこ となく、安定して高画質の画像を出力するこ とができる。

 本発明のさらに他の目的、特徴、および れた点は、以下に示す記載によって十分わ るであろう。また、本発明の利益は、添付 面を参照した次の説明で明白になるであろ 。

本発明の実施形態を示すものであり、 像剤に含まれるトナーおよびキャリアを示 模式図である。 本発明の実施形態に係る現像装置を示 概略図である。

 本発明の一実施形態について図1および図 2に基づいて説明すると以下の通りである。

 本実施形態にかかる2成分現像剤1は、電 写真用トナー3と磁性キャリア2とを含む現像 剤である。電子写真用トナー3、磁性キャリ 2、2成分現像剤1の順に説明する。

 (電子写真用トナー)
 電子写真用トナー3は、トナー原料として結 着樹脂および着色剤を必須成分とし、それ以 外に、電荷制御剤、離型剤、流動性改良剤な どが含まれる。なお、本実施形態では、流動 性改良剤は外添剤3aとして用いられる。

 結着樹脂としては、特に限定されるもの はなく、黒トナー用またはカラートナー用 公知の結着樹脂を使用することができる。 えば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン スチレン-アクリル酸エステル共重合樹脂な どのスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレ ートなどのアクリル系樹脂、ポリエチレンな どのポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン、 エポキシ樹脂などが挙げられる。また、原料 モノマー混合物に離型剤を混合し、重合反応 を行って得られる樹脂を用いてもよい。結着 樹脂は1種を単独で使用してもよいし、2種以 を併用してもよい。

 結着樹脂としてポリエステル樹脂を用い 場合、ポリエステル樹脂を得るための芳香 のアルコール成分としては、例えばビスフ ノールA、ポリオキシエチレン-(2.2)-2,2-ビス( 4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ エチレン-(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシプロピレン-(2.0)-2,2-ビ (4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキ シプロピレン-(2.2)-ポリオキシエチレン-(2.0)-2 ,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポ オキシプロピレン-(6)-2,2-ビス(4-ヒドロキシ ェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン-(2. 2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、 リオキシプロピレン-(2.4)-2,2-ビス(4-ヒドロ シフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレ -(3.3)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパ 及びこれらの誘導体等が挙げられる。

 また上記ポリエステル樹脂の多塩基酸成 としては、コハク酸、アジピン酸、セバシ 酸、アゼライン酸、ドデセニルコハク酸、n -ドデシルコハク酸、マロン酸、マレイン酸 フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グ タコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、 ルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル 等の二塩基酸類、トリメリット酸、トリメ ン酸、ピロメリット酸等の三塩基以上の酸 及びこれらの無水物、低級アルキルエステ 類が挙げられ、耐熱凝集性の点からテレフ ル酸、もしくはその低級アルキルエステル 好ましい。

 ここで、電子写真用トナーを構成する上 ポリエステル樹脂の酸価は、5~30mgKOH/gが好 しい。酸価が5mgKOH/g未満になると樹脂の帯電 特性低下及び、帯電制御剤がポリエステル樹 脂中に分散しにくくなる。これにより、帯電 量の立ち上がりや連続使用による繰り返し現 像の帯電量安定性に悪影響を及ぼし出す。

 着色剤としては、所望の色に応じて種々 着色剤を用いることができ、例えば、イエ ートナー用着色剤、マゼンタトナー用着色 、シアントナー用着色剤、ブラックトナー 着色剤等が挙げられる。

 イエロートナー用着色剤としては、例え 、カラーインデックスによって分類されるC .I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエ ー5、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメ トイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17など のアゾ系顔料、黄色酸化鉄、黄土などの無機 系顔料、C.I.アシッドイエロー1などのニトロ 染料、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベ トイエロー6、C.I.ソルベントイエロー14、C.I .ソルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエ ー19、C.I.ソルベントイエロー21などの油溶性 染料などが挙げられる。

 マゼンタトナー用着色剤としては、例え 、カラーインデックスによって分類されるC .I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド 57、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレ ッド122、C.I.ソルベントレッド19、C.I.ソルベ トレッド49、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ベ シックレッド10、C.I.ディスパーズレッド15な どが挙げられる。

 シアントナー用着色剤としては、例えば カラーインデックスによって分類されるC.I. ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー16 C.I.ソルベントブルー55、C.I.ソルベントブル ー70、C.I.ダイレクトブルー 25、C.I.ダイレク ブルー86などが挙げられる。

 ブラックトナー用着色剤としては、例え 、チャンネルブラック、ローラーブラック ディスクブラック、ガスファーネスブラッ 、オイルファーネスブラック、サーマルブ ック、アセチレンブラックなどのカーボン ラックが挙げられる。これら各種カーボン ラックの中から、得ようとする電子写真用 ナーの設計特性に応じて、適切なカーボン ラックを適宜選択すればよい。

 着色剤としては、これらの顔料以外にも 紅色顔料、緑色顔料などを使用してもよい 着色剤は1種を単独で使用してもよいし、2 以上を併用してもよい。また、同色系のも を2種以上用いることができ、異色系のもの それぞれ1種または2種以上用いることもで る。

 着色剤はマスターバッチの形態で使用さ る。着色剤のマスターバッチは、一般的な スターバッチと同様にして製造できる。例 ば、合成樹脂の溶融物と着色剤とを混練し 着色剤を合成樹脂中に均一に分散させた後 得られる溶融混練物を造粒することによっ 製造できる。合成樹脂には、電子写真用ト ー3の結着樹脂と同種のものか、または電子 写真用トナー3の結着樹脂に対して良好な相 性を有するものが使用される。このとき、 成樹脂と着色剤との使用割合は、特に制限 れないが、好ましくは合成樹脂100重量部に して、30~100重量部である。また、マスター ッチは、粒径2~3mm程度に造粒される。

 また、着色剤の使用量は、特に制限され いが、好ましくは結着樹脂100重量部に対し 5~20重量部である。これはマスターバッチ量 ではなく、マスターバッチに含まれる着色剤 そのものの量である。着色剤をこの範囲で用 いることによって、電子写真用トナー3の各 物性を損なうことなく、高い画像濃度を有 、画質品位の非常に良好な画像を形成する とができる。

 電荷制御剤は、電子写真用トナー3の摩擦 帯電性を制御することを目的として添加され る。電荷制御剤は、この分野で常用される正 電荷制御用および負電荷制御用のものを使用 できる。正電荷制御用の電荷制御剤としては 、例えば、ニグロシン染料、塩基性染料、四 級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩、ア ミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリア ミノ化合物、アミノシラン、ニグロシン染料 およびその誘導体、トリフェニルメタン誘導 体、グアニジン塩、アミジン塩などが挙げら れる。負電荷制御用の電荷制御剤としては、 オイルブラック、スピロンブラックなどの油 溶性染料、含金属アゾ化合物、アゾ錯体染料 、ナフテン酸金属塩、サリチル酸およびその 誘導体の金属錯体および金属塩(金属はクロ 、亜鉛、ジルコニウムなど)、ホウ素化合物 脂肪酸石鹸、長鎖アルキルカルボン酸塩、 脂酸石鹸などが挙げられる。この中でもホ 素化合物は重金属を含まないものとして特 好ましい。正電荷制御用電荷制御剤と負電 制御用電荷制御剤とは、それぞれの用途に じて使い分ければよい。電荷制御剤は1種を 単独で使用してもよいし、必要に応じて2種 上を併用してもよい。電荷制御剤の使用量 特に制限されず広い範囲から適宜選択でき けれども、好ましくは、結着樹脂100重量部 対して0.5~3重量部である。

 離型剤としては、この分野で常用される のを使用でき、例えば、パラフィンワック およびその誘導体、マイクロクリスタリン ックスおよびその誘導体などの石油系ワッ ス、フィッシャートロプシュワックスおよ その誘導体、ポリオレフィンワックスおよ その誘導体、低分子量ポリプロピリンワッ スおよびその誘導体、ポリオレフィン系重 体ワックス(低分子量ポリエチレンワックス など)およびその誘導体などの炭化水素系合 ワックス、カルナバワックスおよびその誘 体、ライスワックスおよびその誘導体、キ ンデリラワックスおよびその誘導体、木蝋 どの植物系ワックス、蜜蝋、鯨蝋などの動 系ワックス、脂肪酸アミド、フェノール脂 酸エステルなどの油脂系合成ワックス、長 カルボン酸およびその誘導体、長鎖アルコ ルおよびその誘導体、シリコーン系重合体 高級脂肪酸などが挙げられる。なお、誘導 には、酸化物、ビニル系モノマーとワック とのブロック共重合物、ビニル系モノマー ワックスとのグラフト変性物などが含まれ 。離型剤の使用量は特に制限されず広い範 から適宜選択できるけれども、好ましくは 結着樹脂100重量部に対して0.2~20重量部であ 。

 流動性改良剤は外添剤3aとして用いられ 例えば、電子写真用トナー3表面に付着させ ことによってその効果が発揮される。流動 改良剤としてはこの分野で常用されるもの 使用でき、例えば、酸化ケイ素、酸化チタ 、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、チタン バリウムなどが挙げられる。流動性改良剤 1種を単独で使用できまたは2種以上を併用 きる。流動性改良剤の使用量は特に制限さ ないが、好ましくは、電子写真用トナー3が1 00重量部に対して0.1~3.0重量部である。

 これらのトナー原料は、流動性改良剤を いて、ヘンシェルミキサ、スーパーミキサ メカノミル、Q型ミキサなどの混合機により 混合され、得られる原料混合物は2軸混練機 1軸混練機、連続式2本ロール型混練機などの 混練機によって70~180℃程度の温度にて溶融混 練される。そして、このトナー原料の溶融混 練物は冷却固化される。冷却固化後のトナー 原料の溶融混練物は、カッターミル、フェザ ーミルなどによって粗粉砕された後、気流式 のジェットミル、流動層型ジェット粉砕機な どで微粉砕される。これらの微粉用粉砕機は 、複数の方向からトナー粒子を含む気流を衝 突させることによってトナー粒子同士を衝突 させてトナー粒子の粉砕を行うものである。 このような粉砕機は、例えば、ホソカワミク ロン株式会社などから市販されている。これ によって、特定の粒度分布を有する非磁性の 電子写真用トナー3を製造できる。電子写真 トナー3の粒子径は、特に限定されるもので ないが、体積平均粒径が5~7μmの範囲が好ま い。さらに必要に応じて分級などの粒度調 を行ってもよい。このように製造された電 写真用トナー3に対して上記流動性改良剤を 公知の方法で添加する。なお、電子写真用ト ナー3の製造方法は上記に限定されるもので ない。

 (磁性キャリア)
 磁性キャリア2は、トナーに充分な電荷を付 与することなどを考慮すると、キャリア芯材 (磁性体芯粒子、磁性体芯材)2aの表面に、電 制御材および導電性微粒子を含有する樹脂 成物からなる被覆層2bが形成されたキャリア が好ましい。

 キャリア芯材2aとしては、この分野で常 されるものをいずれも使用でき、例えば、 、銅、ニッケル、コバルトなどの磁性金属 フェライト、マグネタイトなどの磁性金属 化物などが挙げられる。キャリア芯材2aが前 記のような磁性体であると、磁気ブラシ現像 法に用いる2成分現像剤に好適な磁性キャリ 2が得られる。キャリア芯材2aは、体積平均 子径が25~150μmのものが好ましく、体積平均 子径が25~90μmのものが特に好ましい。本明細 書において、体積平均粒子径は、粒度測定器 (商品名:マイクロトラックMT3000、日機装(株) )を用いて測定される値である。

 キャリア芯材2a表面の被覆層2bを成す樹脂 組成物(被覆用樹脂組成物)は、トナーに含ま る帯電制御剤と同じ成分の荷電制御剤と導 性微粒子とが、樹脂に含有されたものであ 。

 被覆用樹脂組成物の樹脂としては、特に 定されず、公知のものを使用できるが、電 写真用トナー3との離型性およびキャリア芯 材2aとの密着性を両立できるという点から、 リコーン樹脂を使用することが、より良好 結果を得ることにつながる。

 シリコーン樹脂としては特に制限されず この分野で常用されるシリコーン樹脂を使 できるが、架橋性シリコーン樹脂が好まし 。架橋型シリコーン樹脂は、下記の化学式 示すように、Si原子に結合する水酸基同士 たは水酸基と基-OXとが加熱脱水反応、常温 化反応などによって架橋して硬化する公知 シリコーン樹脂である。

 架橋型シリコーン樹脂としては、加熱硬 型シリコーン樹脂、常温硬化型シリコーン 脂のいずれをも使用できる。加熱硬化型シ コーン樹脂を架橋させるには、該樹脂を200~ 250℃程度に加熱する必要がある。常温硬化型 シリコーン樹脂を硬化させるには加熱は必要 ないが、硬化時間の短縮のために150~280℃で 熱するのが好ましい。

 架橋型シリコーン樹脂の中でも、Rで示さ れる1価の有機基がメチル基であるものが好 しい。Rがメチル基である架橋型シリコーン 脂は、架橋構造が緻密であることから、該 橋型シリコーン樹脂を用いて被覆層2bを形 すると、撥水性、耐湿性などの良好な磁性 ャリア2が得られる。ただし、架橋構造が緻 になりすぎると、樹脂被覆層が脆くなる傾 があるので、架橋型シリコーン樹脂の分子 の選択が重要である。

 また、架橋型シリコーン樹脂中の珪素と 素の重量比(Si/C)が0.3~2.2であることが好まし い。Si/Cが0.3未満では、樹脂被覆層の硬度が 下し、キャリア寿命などが低下するおそれ ある。他方、Si/Cが2.2を超えると、キャリア トナーに対する電荷付与性が温度変化によ 影響を受けやすくなり、樹脂被覆層が脆化 るおそれがある。

 被覆用樹脂組成物に架橋型シリコーン樹 を用いる場合、市販のものを使用でき、例 ば、SR2400、SR2410、SR2411、SR2510、SR2405、840RESI N、804RESIN(いずれも商品名、東レダウコーニ グ(株)製)、KR271、KR272、KR274、KR216、KR280、KR28 2、KR261、KR260、KR255、KR266、KR251、KR155、KR152、 KR214、KR220、X-4040-171、KR201、KR5202、KR3093(いず も商品名、信越化学工業(株)製)などが挙げ れる。架橋型シリコーン樹脂は1種を単独で 使用してもよいし、2種以上を併用してもよ 。

 被覆層2bに含まれる電荷制御剤としては 電子写真用トナー3に含まれる電荷制御剤と 一成分のものを用いるのがよい。

 従って、磁性キャリア2の電荷制御剤は、 正電荷制御用あるいは負電荷制御用のものを 電子写真用トナー3に含まれる電荷制御剤に わせて使用すればよい。正電荷制御用の電 制御剤としては、例えば、ニグロシン染料 塩基性染料、四級アンモニウム塩、四級ホ ホニウム塩、アミノピリン、ピリミジン化 物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン ニグロシン染料およびその誘導体、トリフ ニルメタン誘導体、グアニジン塩、アミジ 塩などが挙げられる。負電荷制御用の電荷 御剤としては、オイルブラック、スピロン ラックなどの油溶性染料、含金属アゾ化合 、アゾ錯体染料、ナフテン酸金属塩、サリ ル酸およびその誘導体の金属錯体および金 塩(金属はクロム、亜鉛、ジルコニウムなど) 、ホウ素化合物、脂肪酸石鹸、長鎖アルキル カルボン酸塩、樹脂酸石鹸などが挙げられる 。この中でもホウ素化合物は重金属を含まな いものとして特に好ましい。電荷制御剤は1 を単独で使用してもよいし、必要に応じて2 以上を併用してもよい。電荷制御剤の使用 は特に制限されず広い範囲から適宜選択で るけれども、好ましくは、被覆用樹脂組成 に含まれる樹脂100重量部に対して5~15重量部 である。

 導電性粒子としては、例えば、導電性カ ボンブラック、導電性酸化チタンおよび酸 スズなどの酸化物が用いられる。少ない添 量で導電性を発現させるには、カーボンブ ック等が好適であるが、カラートナーに対 ては磁性キャリア2の被覆層2bからのカーボ 脱離が懸念される場合がある。このときは ンチモンをドープさせた導電性酸化チタン どが用いられる。導電性粒子の使用量は特 制限されず広い範囲から適宜選択できるけ ども、好ましくは、被覆用樹脂組成物に含 れる樹脂100重量部に対して10重量部以下で る。

 さらに、磁性キャリア2に、電子写真用ト ナー3の帯電量の調整の目的で、シランカッ リング剤を含有してもよい。さらに詳細に 明すると電子供与性の官能基を有するシラ カップリング剤が好ましく用いられる。シ ンカップリング剤の具体的例はアミノ基含 シランカップリング剤である。アミノ基含 シランカップリング剤を含有としては公知 ものを使用でき、例えば、以下の一般式(1) 表されるものを用いることができる。

   (Y)nSi(R)m                       …(1)
(式中、m個のRは同一または異なってアルキル 基、アルコキシ基または塩素原子を示す。n のYは同一または異なってアミノ基を含有す 炭化水素基を示す。mおよびnはそれぞれ1~3 整数を示す。ただし、m+n=4である。)
 上記一般式(1)において、Rで示されるアルキ ル基としては、例えば、メチル基、エチル基 、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、 イソブチル基、tert-ブチル基などの炭素数1~4 直鎖または分岐鎖状のアルキル基が挙げら 、これらの中でも、メチル基、エチル基な が好ましい。アルコキシ基としては、例え 、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロ キシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、 ソブトキシ基、tert-ブトキシ基などの炭素 1~4の直鎖または分岐鎖状のアルコキシ基が げられ、これらの中でも、メトキシ基、エ キシ基などが好ましい。Yで示されるアミノ を含有する炭化水素基としては、例えば、- (CH 2 )a-X(式中、Xはアミノ基、アミノカルボニルア ミノ基、アミノアルキルアミノ基、フェニル アミノ基またはジアルキルアミノ基を示す。 aは1~4の整数を示す。)、-Ph-X(式中、Xは前記に 同じ。-Ph-はフェニレン基を示す。)などが挙 られる。

 アミノ基含有シランカップリング剤の具 例としては、例えば、次のようなものが挙 られる。

  H 2 N(H 2 C) 3 Si(OCH 3 ) 3
  H 2 N(H 2 C) 3 Si(OC 2 H 5 ) 3
  H 2 N(H 2 C) 3 Si(CH 3 )(OCH 3 ) 2
  H 2 N(H 2 C) 2 HN(H 2 C) 3 Si(CH 3 )(OCH 3 ) 2
  H 2 NOCHN(H 2 C) 3 Si(OC 2 H 5 ) 3
  H 2 N(H 2 C) 2 HN(H 2 C) 3 Si(OCH 3 ) 3
  H 2 N-Ph-Si(OCH 3 ) 3 (式中-Ph-はp-フェニレン基を示す。)
  Ph-HN(H 2 C) 3 Si(OCH 3 ) 3 (式中Ph-はフェニル基を示す。)
  (H 9 C 4 ) 2 N(H 2 C) 3 Si(OCH 3 ) 3
 アミノ基含有シランカップリング剤は、1種 を単独で使用しても2種以上を併用してもよ 。アミノ基含有シランカップリング剤の使 量は電子写真用トナー3に充分な電荷を付与 、かつ被覆層2bの機械的強度などを著しく 下させることがない範囲から適宜選択され 。好ましくは被覆用樹脂組成物に含まれる 脂100重量部に対して、10重量部以下、さらに 好ましくは0.01~10重量部である。

 被覆用樹脂組成物は、シリコーン樹脂(特 に架橋型シリコーン樹脂)により形成される 脂被覆層の好ましい特性を損なわない範囲 、シリコーン樹脂とともに他の樹脂を含む とができる。他の樹脂としては、例えば、 ポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹 、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリアミ 、ポリエステル、アセタール樹脂、ポリカ ボネート、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹 、セルロース樹脂、ポリオレフィン、これ の共重合体樹脂、配合樹脂などが挙げられ 。

 被覆用樹脂組成物は、シリコーン樹脂(特 に架橋型シリコーン樹脂)により形成される 脂被覆層の耐湿性、離型性などをさらに向 させるために、二官能性シリコーンオイル 含んでもよい。

 被覆用樹脂組成物は、シリコーン樹脂お びアミノ基含有シランカップリング剤の所 量ならびに必要に応じてシリコーン樹脂以 の樹脂、二官能シリコーンオイルなどの添 剤の適量を混合することによって製造でき 。被覆用樹脂組成物の一形態としては、前 成分を有機溶媒に溶解させた溶液の形態が げられる。有機溶媒としては、シリコーン 脂を溶解できるものであれば特に限定され いが、例えば、トルエン、キシレンなどの 香族炭化水素類、アセトン、メチルエチル トンなどのケトン類、テトラヒドロフラン ジオキサンなどのエーテル類、高級アルコ ル類、これらの2種以上の混合溶媒などが挙 げられる。この溶液形態の被覆用樹脂組成物 (以後「コート樹脂液」と称す)を用いれば、 ャリア芯材2a表面に被覆層2bを容易に形成で きる。例えば、キャリア芯材2a表面にコート 脂液を塗布して塗布層を形成し、加熱によ 塗布層から有機溶媒を揮発除去し、さらに 燥時または乾燥後に塗布層を加熱硬化また 単に硬化させることによって、被覆層2bが 成され、磁性キャリア2が製造される。

 コート樹脂液のキャリア芯材2a表面への 布方法としては、例えば、キャリア芯材2aを コート樹脂液に含浸させる浸漬法、キャリア 芯材2aにコート樹脂液を噴霧するスプレー法 流動気流により浮遊状態にあるキャリア芯 2aにコート樹脂液を噴霧する流動層法など 挙げられる。これらの中でも、膜形成を容 にできることから、浸漬法が好ましい。

 塗布層の乾燥には、乾燥促進剤を用いて よい。乾燥促進剤としては公知のものを使 でき、例えば、ナフチル酸、オクチル酸な の鉛、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛塩な の金属石鹸、エタノールアミンなどの有機 ミン類などが挙げられる。乾燥促進剤は1種 を単独で使用できまたは2種以上を併用でき 。

 塗布層の硬化は、シリコーン樹脂の種類 応じて加熱温度を選択しながら行う。例え 、150~280℃程度に加熱して行うのが好ましい 。もちろん、シリコーン樹脂が常温硬化型シ リコーン樹脂である場合は、加熱は必要ない が、形成される樹脂被覆層の機械的強度を向 上させること、硬化時間を短縮することなど を目的として、150~280℃程度に加熱してもよ 。

 なお、コート樹脂液の全固形分濃度は特 制限されず、キャリア芯材2aへの塗布作業 などを考慮しつつ、硬化後の被覆層2bの膜厚 が通常5μm以下、好ましくは0.1~3μm程度になる ように調整すればよい。

 このようにして得られる磁性キャリア2は 、高電気抵抗でかつ球形であることが好まし いが、導電性または非球形であっても本発明 の効果が失われるものではない。

 (2成分現像剤)
 2成分現像剤1は、電子写真用トナー3と磁性 ャリア2とを混合することにより製造される 。電子写真用トナー3と磁性キャリア2との混 割合は、特に制限はないが、高速画像形成 置(A4サイズの画像で40枚/分以上)に用いるこ とを考慮すると、キャリアの体積平均粒子径 /トナーの体積平均粒子径が5以上の状態で、 ャリアの総表面積(全キャリア粒子の表面積 の総和)に対するトナーの総投影面積(全トナ 粒子の投影面積の総和)の割合(トナーの総 影面積/キャリアの総表面積×100)が30~70%にな ばよい。これによって、電子写真用トナー3 の帯電性が充分良好な状態で安定的に維持さ れ、高速画像形成装置においても高画質画像 を安定的に、かつ長期的に形成できる好適な 2成分現像剤1として使用できる。例えば、電 写真用トナー3の体積平均粒子径が6.5μm、磁 性キャリア2の体積平均粒子径が90μm、磁性キ ャリア2の総表面積に対する電子写真用トナ 3の総投影面積の割合を30~70%にすると、2成分 現像剤1において磁性キャリア2が100重量部に して電子写真用トナー3が2.2~5.3重量部程度 含むようになる。このような2成分現像剤1で 高速現像すると、トナー搬送量と、トナー消 費量に応じて現像装置の現像槽に供給される トナー供給量とがそれぞれ最大になるが、需 給バランスが損なわれることがない。そして 、2成分現像剤1における磁性キャリア2の量が 2.2~5.3重量部程度よりも多くなると、トナー 送量が少なくなり所望の現像特性が得られ くなる傾向にある。反対に、磁性キャリア2 量が上記範囲より少ない場合はトナー帯電 が低くなる傾向があり、かぶりや現像濃度 不安定化がおき、結果として画質の劣化を く。

 なお、トナーの総投影面積は、本実施形 では、以下のように算出する。トナーの比 を1.0とし、コールターカウンタ(商品名:コ ルターカウンタ・マルチサイザーII、ベック マン・コールター社製)で得られた体積平均 子径を基に算出する。すなわち、混合する ナー重量に対するトナー個数を算出し、ト ー個数×トナー面積(円と仮定して算出)をト ー総投影面積とする。同様に、キャリアの 面積はマイクロトラック(商品名:マイクロ ラックMT3000、日機装(株)製)より得られた粒 径を元に混合するキャリア重量から総表面 を算出する。このときのキャリア比重は4.7 する。上記で得られた、トナー総投影総面 /キャリア総表面積×100で混合比を算出する

 (現像装置および画像形成装置)
 本実施形態の現像装置20は、上記した本実 形態の2成分現像剤1を用いて現像を行う。現 像装置20は、図2に示すように、2成分現像剤1 格納する現像ユニット10、2成分現像剤1を静 電潜像担持体15に搬送する現像剤担持体13を えている。

 現像ユニット10の内部に予め投入された 実施形態の磁性キャリア2と電子写真用トナ 3とから成る本実施形態の2成分現像剤1が、 拌スクリュー12により攪拌・帯電される。 して、2成分現像剤1は、内部に磁界発生手段 を配設した現像剤担持体13に搬送されること 、現像剤担持体13表面に保持される。現像 担持体13表面に保持された2成分現像剤1は、 像剤規制部材14により一定層厚に規制され 現像剤担持体13と静電潜像担持体15との近接 域に形成される現像領域に搬送される。そ て、現像剤担持体13と静電潜像担持体15間に は現像バイアスによる電界が形成されており 、現像剤担持体13上の2成分現像剤1の電子写 用トナー3が電気的に、静電潜像担持体上の 電潜像パターンに付着することによって、 像化される。なお、現像剤担持体13と静電 像担持体15間に交流バイアス電圧を印加した 場合においては、交流電界による現像効率の 向上が図られ、高画像濃度からハーフトーン に至る画像濃度が安定して得られる。また、 トナー消費は、トナー濃度センサ16により検 され、消費された分は、予め定められた規 トナー濃度に達したことをトナー濃度セン 16が検知するまでトナーホッパー17から補給 され、現像ユニット10内部の2成分現像剤1に けるトナー濃度は略一定に保たれる。

 本実施形態の画像形成装置は、上記現像 置20を備えている。他の構成は、公知の電 写真方式の画像形成装置を用いることがで 、例えば、表面に静電荷像を形成し得る感 層を有する像担持体と、像担持体表面を所 電位に帯電させる帯電手段と、表面が帯電 態にある像担持体に画像情報に応じた信号 を照射して像担持体の表面に静電荷像(静電 像)を形成する露光手段と、現像装置20から 子写真用トナー3が供給されて現像された像 担持体表面のトナー像を、中間転写体に転写 した後記録媒体に転写する転写手段と、記録 媒体表面のトナー像を記録媒体に定着させる 定着手段と、トナー像の記録媒体への転写後 に像担持体表面に残留するトナー、紙粉など を除去するクリーニング手段と、上記中間転 写体に付着した余分なトナーなどを除去する クリーニング手段と、を含んでいる。また、 本実施形態の画像形成方法は、本実施形態の 現像装置20を有する本実施形態の画像形成装 を用いて行われる。

 静電荷像を現像する際には、静電潜像担 体15上の静電荷像を反転現像法で顕像化す 現像工程がトナーの各色毎で実行され、中 転写体上に色の異なる複数のトナー像を重 合わせて多色トナー像が形成される。本実 形態では、中間転写体を用いた中間転写方 を採用しているが、像担持体から直接記録 体にトナー像を転写する構成が用いられて よい。

 〔実施例〕
 以下に本発明に係る実施例および比較例を 明する。本発明はその要旨を超えない限り 本実施例に限定されるものではない。後術 る実施例および比較例では、トナー(電子写 真用トナー)とキャリア(磁性キャリア)とを含 む2成分現像剤を用いた測定を行った。初め 、本実施例および比較例で用いたトナーお びキャリアの作製方法について説明する。

 (トナーの作製)
 下記に示す各材料をヘンシェルミキサにて 混合後、二軸押出混練機にて溶融混練した この混練物をカッテングミルで粗粉砕した 、ジェットミルにて微粉砕し、気流式分級 で分級し、平均粒径6.5μmのトナー母体粒子 作製した。
・樹脂…(T1)ポリエステル樹脂(酸価:21mgKOH/g)
      芳香族系アルコール成分:PO-BPAとEP-BP A
      酸成分:フマル酸と無水メリット酸
                  87.5重量%
・顔料…C.I.Pigment Blue 15:1
                     5重量%
・ワックス…無極性パラフィンワックス
       DSCピーク78℃
       Mw(重量平均分子量)8.32×10 2 )
                     6重量%
・電荷制御剤…商品名:LR-147(日本カーリット( 株)製)
                   1.5重量%
 上記作製したトナー母体粒子97.8重量%に、 積平均径100nmのi―ブチルトリメトキシシラ で疎水化処理したシリカ1.2重量%と、体積粒 12nmのHMDSで疎水化処理したシリカ微粒子1.0 量%とを加え、ヘンシルミキサーにて混合し 外添処理を行い、シアン色の評価用トナー 作製した。なお、ここで用いた帯電制御剤 あるLR-147は、物質名「Boro bis (1.1-diphenyl-1-o xo-acetyl) potassium Salt」であり、化学式はC 28 H 20 BKO 6 で表される。

 (樹脂被覆キャリアの製造)
 下記に示す使用量(部)のシリコーン樹脂、 電性粒子、電荷制御剤及びカップリング剤 トルエン液中に分散させコート樹脂溶液を 製した。具体的には、導電性粒子について 予め分散剤を用いてトルエン溶媒中に分散 た分散液を作製し、電荷制御剤とカップリ グ剤とについては各々所定の溶液を作製し 後、トルエンに混合・分散させ、これを更 5分間スリーワンモータを用いて攪拌して、 ート樹脂液を調製した。体積平均粒子径45μ mおよび使用量1000重量部の磁性体芯粒子(フェ ライト芯材)と混合し、さらに攪拌機に投入 て混合した。得られた混合物から減圧およ 加熱下にてトルエンを除去し、磁性体芯粒 表面に塗布層を形成した。これを、200℃で1 間加熱して塗布層を硬化させて樹脂被覆層 形成し、100メッシュのふるいにかけて樹脂 覆キャリアを製造した。
・シリコーン樹脂…商品名:SR2411(東レダウコ ニング(株)製)
           シリコーン樹脂20%溶液
                   100重量部
・導電性粒子…商品名:VULCANXC72(キャボット( )製)
        導電性カーボンブラックトルエ 分散液、固形濃度15%液
                     5重量部
・電荷制御剤…商品名:LR-147(日本カーリット( 株)製)
        負帯電性電荷制御剤、溶液
                     20重量部
 ・カップリング剤:商品名:SH6020(東レダウコ ニング(株)製)
           100%溶液
                     1重量部
 次に、後述する実施例および比較例での測 および評価方法を説明する。

 (キャリア粒子の抵抗値測定)
 常温・常湿環境下において、上記製造した 脂被覆キャリア粒子(静電潜像現像用キャリ ア粒子)の電気抵抗値を、対向する電極間の 離1mm、測定電極エリア面積が40×16mm 2 のブリッジ抵抗測定治具を用いて測定した。 具体的には、上記樹脂被覆キャリアを測定サ ンプルとして別途電子天秤等で0.2mgに取り分 た後、ブリッジ抵抗測定治具の対向する電 間の間に挿入し、該電極の裏側から磁石を いて、対向電極間に上記樹脂被覆キャリア ブリッジを形成した。このとき、ブリッジ の樹脂被覆キャリアを均すために、5~6回程 タッピングした。ブリッジ間の樹脂被覆キ リアを均一に均した後、4×10 3 (V/cm)の電界強度が生じる電圧を印加したとき の電流値を、デジタルエレクトロンメータ( ドバンテスト社:R8340)を用いて測定し、電気 抗値(キャリア抵抗値)を算出した。

 (磁性体芯粒子の抵抗値測定)
 樹脂コート前の磁性体芯粒子(以下コア粒子 とする)の抵抗測定を、上記キャリア粒子の 抗値測定と同一手段を用いて行った。樹脂 ート前のコア粒子をブリッジ抵抗測定治具 セットした後、1×10 3 (V/cm)の電界強度が生じる電圧を印加した時の 電流値を測定し、電気抵抗値(芯粒子抵抗値) 算出した。

 (キャリア付着および背景部かぶりの評価)
 2成分現像装置を有するデジタルカラー複写 機(シャープ(株)MX-6000N)を用いて、キャリア付 着および背景部かぶりについての評価を実施 した。この2成分現像装置には、上記製造し シアン色の評価用トナーと、樹脂被覆キャ アおよび該評価用トナーを混合した現像剤( ベ)とを7:100の割合で調合した2成分現像剤を 投入した。評価は、具体的には、現像カート リッジ(現像装置20)と静電潜像担持体である 光体ドラムとを有するプロセスカートリッ を専用のテストベンチに設置し、外部高圧 源を用いて擬似現像を実施し、現像途中で ロセスカートリッジを停止し、メンディン テープ(住友スリーエム(株):810-3-18)を用いて 感光体表面に付着したキャリアを捕集、そ 個数をカウントし、当社規定数との比率で 価した。また、背景部のかぶりについては 分光測色濃度計(X-rite社:X-rite939)を用いて、 色部との差によって評価した。

 キャリア付着の評価の判断基準は、F=測 個数/当社規定個数とし、F=0のものを「◎」 F<0.5のものを「○」、0.5<=F<1のものを 「△」、F=>1のものを「×」とした。背景部 かぶりの評価の判断基準は、D=測定濃度-基準 白色度とし、D=0のものを「◎」、0<D<0.01 ものを「○」、0.01<=D<0.02のものを「△ 、D=>0.02のものを「×」とした。以下に実 例および比較例での測定結果を説明する。

 (実施例1)
 前記(樹脂被覆キャリアの製造)に記載の方 に従い、ただし導電性粒子の含有量を0~20重 部において5重量部毎に変化させたコート樹 脂液を用いて、樹脂被覆キャリアを作製した 。そして、これら各樹脂被覆キャリアの抵抗 値を、前記(キャリア粒子の抵抗値測定)に記 の方法に従って測定した。

 また、前記(トナーの製造)に記載の方法 従い作製したシアン色の評価用トナーと、 記作製した導電性微粒子の含有量の異なる( 抗の異なる)各樹脂被覆キャリアを用いて2 分現像剤を作製した後、現像カートリッジA 作製した2成分現像剤を投入し、前記(キャ ア付着および背景部かぶりの評価)に記載の ストベンチを用いて、常温および常湿下に いて3分間空転した後、キャリア付着及び背 景部のかぶりを測定して、評価を行った。

 (比較例1)
 前記(樹脂被覆キャリアの製造)において、 荷制御剤であるLR-147の代わりに下記の正帯 性制御剤である電荷制御剤Aを用いて、さら 、導電性粒子量は10重量部にして樹脂被覆 ャリアを製造した。
・電荷制御剤A…商品名:P-51(オリエント化学( )製)
         正帯電性電荷制御剤、4級アン ニウム塩、5%メタノール溶液
 そして、この製造した樹脂被覆キャリアに いて、実施例1と同様に電気抵抗値を測定し 、さらにこの樹脂被覆キャリアを用いて2成 現像剤を作製し、キャリア付着及び背景部 かぶりを測定して、評価を行った。

 (比較例2)
 前記(樹脂被覆キャリアの製造)において、 荷制御剤であるLR-147の代わりに下記の負帯 性制御剤である電荷制御剤Bを用いて、さら 、導電性粒子量は10重量部にして、樹脂被 キャリアを製造した。
・電荷制御剤B…商品名:ボントロンE-84(オリ ント化学(株)製)
         負帯電性電荷制御剤
 そして、この製造した樹脂被覆キャリアに いて、実施例1と同様に電気抵抗値を測定し 、さらにこの樹脂被覆キャリアを用いて2成 現像剤を作製し、キャリア付着及び背景部 かぶりを測定して、評価を行った。

 実施例1および比較例1、2について、キャ ア抵抗値の測定結果、および、キャリア付 および背景部のかぶりの評価の結果を表1に 示す。

 表1からわかるように、実施例1の結果から 導電性微粒子の含有量増加に伴い樹脂被覆 ャリアの抵抗値が低くなっていることがわ る。また、樹脂被覆キャリアの抵抗値は、4 10 3 V/cmの電界下において、1×10 7 ~1×10 12 ωcmであれば、キャリア付着が低減し、且つ ぶりもほとんどないことがわかる。また、 ャリアの電荷制御剤にトナーの電荷制御剤 同一成分の電荷制御剤を用いることによっ 、トナーの電荷制御剤とは極性が異なる比 例1の正帯電性電荷制御剤を用いた場合や、 ナーの荷電制御剤とは極性は同じであるが 料が異なる比較例2の負帯電性電荷制御剤を 用いた場合と比べ、キャリア付着及びかぶり についても優位性があることがわかる。

 つまり、樹脂被覆キャリアの電気抵抗値が 4×10 3 V/cmの電界下において、1×10 7 ~1×10 12 ωcmであり、樹脂被覆キャリアの電荷制御剤 トナーの電荷制御剤と同一成分の電荷制御 を用いた2成分現像剤を用いることによって キャリア付着が大幅に改善され、更にはか りの主要因であるトナー帯電性が安定する

 (実施例2)
 抵抗値が異なる磁性体芯粒子を用意し、前 (磁性体芯粒子の抵抗値測定)に従って電気 抗値を測定した。さらにこれら用意した各 抗値を有する磁性体芯粒子表面に、前記(樹 被覆キャリアの製造)に記載した方法で樹脂 を被覆し樹脂被覆キャリアを作製した。

 また、前記(トナーの製造)に記載の方法 従い作製したシアン色の評価用トナーと各 抗の異なる樹脂被覆キャリアとを用いてそ ぞれ2成分現像剤を作製した後、各作製した2 成分現像剤を、それぞれ現像カートリッジA 投入し、前記(キャリア付着および背景部か りの評価)に記載したテストベンチを用いて 、常温・常湿下において3分間空転した後、 ャリア付着及び背景部のかぶりを測定した 各磁性体芯粒子の抵抗値、それを用いた各2 分現像剤のキャリア付着および背景部かぶ の評価結果を表2に示す。

 ここで、前記(磁性体芯粒子の抵抗値測定 )によって測定した磁性体芯粒子の抵抗値が 樹脂被覆後の樹脂被覆キャリアの抵抗値に 影響を及ぼす。特に磁性体芯粒子の抵抗値 低ければ、一旦帯電した電子写真用トナー 電荷をリークしてしまい、かぶりが生じ、 には、樹脂被覆キャリアは、現像バイアス よる電荷注入により、静電潜像担持体表面 付着しやすくなる。

 表2より、樹脂被覆前の磁性体芯粒子の電気 的抵抗値の範囲を電界強度1×10 3 V/cmにおいて抵抗値が1×10 7 ~1×10 9 ωcmである場合、樹脂被覆キャリアが静電潜 担持体表面に付着するのを抑制し、またか りを発生を抑制できることがわかる。

 (実施例3)
 体積平均粒子径が異なる磁性体芯粒子を用 し、前記(樹脂被覆キャリアの製造)に記載 た方法にて樹脂を被覆し、樹脂被覆キャリ を作製した。そして、体積平均粒子径の異 る磁性体芯粒子を用いた各樹脂被覆キャリ について、前記(キャリア付着および背景部 ぶりの評価)に従って評価を実施した。評価 結果を表3に示す。

 表3より、樹脂被覆キャリアの体積平均粒 子径が20μm以下であると、現像剤担持体に内 されているマグローラによる樹脂被覆キャ アの保持力が低くなり、静電潜像担持体表 に樹脂被覆キャリアが付着しやすくなるこ がわかる。更には、トナーとの混合が不均 になりやすく、トナー帯電分布が拡大して まう結果、かぶりが発生してしまうことが かる。よって、樹脂被覆キャリアの体積平 粒子径を25~60μmとすることで、静電潜像担 体表面に付着を抑制し、更には、かぶりの 生も抑制できることがわかる。

 (実施例4)
 前記(樹脂被覆キャリアの製造)に記載の方 に従い、ただし電荷制御剤の含有量を0~20重 部で5重量部毎に変化させたコート樹脂液を 用いて、樹脂被覆キャリア粒子を作製した。 そして、これら各樹脂被覆キャリアの電気抵 抗値を、前記(キャリア粒子の抵抗値測定)に 載の方法に従って測定した。

 また、前記(トナーの製造)に記載の方法 従い作製したシアン色の評価用トナーと、 記作製した電荷制御剤の含有量の異なる(抵 の異なる)各樹脂被覆キャリアを用いて2成 現像剤を作製した後、現像カートリッジAに 製した2成分現像剤を投入し、前記(キャリ 付着および背景部かぶりの評価)に記載のテ トベンチを用いて、常温および常湿下にお て3分間空転した後、キャリア付着及び背景 部のかぶりを測定して、評価を行った。その 結果を表4に示す。

 表4から、電荷制御剤の添加量の増加と伴 に、キャリア付着が増加傾向を示すが、15重 部以上含有するとキャリア付着は増加傾向 示すことがわかる。よって、樹脂被覆キャ アの被覆層としては、シリコーン樹脂(実施 例では架橋型シリコーン樹脂)100重量部に対 て導電性粒子10重量部以下、かつトナーと同 一成分の電荷制御剤を5~15重量部含有してな 樹脂組成物が好ましいことがわかる。

 (実施例5)
 前記(トナーの製造)に従い作製したトナー および前記(樹脂被覆キャリアの製造)に従い 、ただし、電荷制御剤は10重量部として作製 た樹脂被覆キャリアを用いて2成分現像剤を 作成した。この2成分現像剤を用いて、常温 湿下においてベタ画像を50000枚実写した後、 再度、テストベンチ上に現像カートリッジA 取付け、前記(キャリア付着および背景部か りの評価)を実施した。(比較例3)として、前 記(比較例1)と同様であるが、ただし、電荷制 御剤は10重量部として作成した樹脂被覆キャ アを用いて、キャリア抵抗値の測定した。 らに、この樹脂被覆キャリアを用いて2成分 現像剤を作成し、(実施例5)と同様のキャリア 付着及び背景部のかぶりを測定して、評価を 行った。また、(比較例4)として、前記(比較 2)と同様であるが、ただし、電荷制御剤は10 量部として作成した樹脂被覆キャリアを用 て、キャリア抵抗値の測定した。さらに、 のキャリアを用いて2成分現像剤を作成し、 (実施例5)と同様のキャリア付着及び背景部の かぶりを測定して、評価を行った。

 これら、実施例5、比較例3,4の結果を表5 示す。

 表5からわかるように、(実施例5)で作成し た2成分現像剤は、トナーの帯電安定性能が 時においても劣化せずに帯電量が維持され おり、静電潜像担持体表面の背景部かぶり 生じなかった。更に、樹脂被覆キャリアの 化を示す該静電潜像担持体表面へのキャリ 付着もなく、(比較例3)及び(比較例4)の2成分 像剤と比べても非常に優れていた。

 以上の結果から、次のことがわかる。2成分 現像剤に用いられる磁性キャリアを被覆して いる被覆層には、該2成分現像剤に用いられ 電子写真用トナーに含有されている電荷制 剤と同一成分の電荷制御剤を用い、更には 該キャリアの4×10 3 V/cmの電界下における電気抵抗値が1×10 7 ~1×10 12 ωcmである、磁性キャリアを用いることによ て、初期性能ばかりではなく、経時におい も電子写真用トナーの帯電性能を維持する とが可能となる。よって、静電潜像担持体 の背景部かぶりを生じることなく、安定し 高画質の画像を出力することができる。

 本発明に係る磁性キャリアは、上記のよう 、電子写真用トナーと磁性キャリアとから る2成分現像剤に用いられ、磁性体芯材表面 が、導電性粒子と上記電子写真用トナーに含 有されている荷電制御剤と同一成分の荷電制 御剤とを含有してなる被覆層により被覆され ており、4×10 3 V/cmの電界下における電気抵抗値が、8.22×10 7 ~1.12×10 10 ωcmであることを特徴としている。

 本発明に係る磁性キャリアでは、上記構成 加え、上記磁性体芯材の、1×10 3 V/cmの電界下における電気抵抗値が、3.46×10 7 ~2.45×10 8 ωcmであってもよい。磁性キャリアの磁性体 材の抵抗値がこのような範囲であると、よ 効果的に、静電潜像担持体表面への付着を 制し、更には、かぶりの発生も抑制するこ ができる。

 本発明に係る磁性キャリアは、上記構成 加え、体積平均粒径が25~60μmであってもよ 。このように磁性キャリアの体積平均粒径 25~60μmであると、静電潜像担持体表面への付 着を抑制する効果が高まり、更には、かぶり の発生を抑制する効果が高まる。

 本発明に係る磁性キャリアでは、上記構 に加え、上記被覆層は、シリコーン樹脂100 量部に対して、上記導電性粒子10重量部以 、かつ、上記電荷制御剤5~15重量部を含有し なる樹脂組成物であってもよい。

 磁性キャリア表面が、シリコーン樹脂100 量部に対して、上記導電性粒子10重量部以 、かつ、上記電荷制御剤5~15重量部を含有し なる樹脂組成物により、被覆されているこ によって、より安定して電子写真用トナー 帯電させることができる。

 本発明に係る2成分現像剤は、上記課題を 解決するために、上記いずれかの磁性キャリ アと、電子写真用トナーとを含むことを特徴 としている。

 上記構成により、上記磁性キャリアと同 の効果を奏し、経時においても電子写真用 ナーの帯電性能の劣化が生じることするこ がない。よって、上記構成の2成分現像剤を 用いれば、画像を高精細に再現し、色再現性 が良好でかつ画像濃度が高く、かぶりなどの 画像欠陥の少ない高画質画像を安定的に形成 できる。

 本発明に係る現像ユニットは、上記課題 解決するために、上記の2成分現像剤が内部 に投入されていることを特徴としている。こ のような現像ユニットは、経時においても電 子写真用トナーの帯電性能の劣化が生じるこ となく、常に安定した現像を行うことができ 、上記と同様の効果を奏する。

 さらに、本発明に係る現像ユニットは、 記構成に加え、上記内部に投入された2成分 現像剤を混合する攪拌機構と、上記2成分現 剤を保持する現像剤担持体と、上記現像剤 持体上に保持される電子写真用トナーの像 持体への供給量を規制する現像剤規制部材 、を有していてもよい。

 本発明に係る現像装置は、上記課題を解 するために、上記いずれかの現像ユニット より現像を行うことを特徴としている。こ ような現像装置は、経時においても電子写 用トナーの帯電性能の劣化が生じることな 、常に安定した現像を行うことができ、上 と同様の効果を奏する。

 本発明に係る画像形成装置は、上記課題 解決するために、上記の現像装置と、色の なる複数のトナー像が形成される中間転写 を備えた転写手段とを有することを特徴と ている。

 上記構成によれば、上記構成の本発明に る2成分現像剤を用いているため、経時にお いても電子写真用トナーの帯電性能の劣化が 生じることなく、電子写真用トナーの帯電量 が安定化する。よって、中間転写体を備えた トナー像を2回転写する機構において、本発 に係る磁性キャリア、本発明に係る現像剤 効果はより有効に発現する。

 本発明に係る画像形成方法では、上記課 を解決するために、上記2成分現像剤を用い て画像を形成することを特徴としている。

 上記方法によれば、本発明に係る2成分現 像剤を用いて画像を形成することによって、 高画質の画像を安定的にかつ長期的に形成で きる。

 また、上記画像形成方法では、中間転写 上に色の異なる複数のトナー像を形成する 間転写方式を用いて転写を行ってもよい。 発明に係る2成分現像剤を用いることによっ て、経時においても電子写真用トナーの帯電 性能の劣化が生じることなく、電子写真用ト ナーの帯電量が安定化する。よって、中間転 写方式を用いるようなトナー像を2回転写す 方法において、本発明に係る磁性キャリア 本発明に係る現像剤の効果はより有効に発 する。

 以上の発明の詳細な説明の項においてな れた具体的な実施形態及び実施例は、あく でも、本発明の技術内容を明らかにするも であって、そのような具体例にのみ限定し 狭義に解釈されるべきものではなく、本発 の精神と次に記載する特許請求事項の範囲 で、いろいろと変更して実施することがで るものである。また、本明細書で示した数 範囲以外であっても、本発明の趣旨に反し い合理的な範囲であれば、本発明に含まれ ことはいうまでもない。

 本発明の樹脂被覆キャリア粒子を用いた2 成分現像剤は、電子写真方式の複写機、プリ ンタ、ファックスなどの画像形成装置におい て好適に用いることができる。