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Title:
MAGNETIC ENCODER AND ACTUATOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/153839
Kind Code:
A1
Abstract:
First to fourth magnetic detection units (22-25) are arranged in opposition to a multipole magnetizing surface (21a) of a multipole magnet (21) of a magnetic encoder (17). The first and second magnetic detection units (22, 23) are placed on positions separated from each other by 180 degrees on the periphery of the center of the multipole magnet and output an A-phase signal and a B-phase signal. The third and fourth magnetic detection units (24, 25) are placed on positions separated from each other by nearly 180 degrees on the periphery of the center of the multipole magnet and output an A-phase reverse signal and a B-phase reverse signal. Detection signals of the same phase are synthesized and averaged, and consequently a detection error generated by an outer magnetic flux extending in the diameter direction of the multipole magnet can be removed. The signal obtained by synthesizing the detection signals of the same phase and averaging the same and the reverse signal of a signal obtained by synthesizing reverse signals of the reverse phase and averaging the same are synthesized and averaged, and consequently the detection error generated by the outer magnetic flux radially extending in one direction along the radius direction of the multipole magnet can be removed.

Inventors:
MIYASHITA KUNIO (JP)
MARUYAMA TOSHIKI (JP)
KOTO TSUKASA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/001594
Publication Date:
December 23, 2009
Filing Date:
June 20, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HARMONIC DRIVE SYSTEMS (JP)
MIYASHITA KUNIO (JP)
MARUYAMA TOSHIKI (JP)
KOTO TSUKASA (JP)
International Classes:
H02K29/08; G01D5/245
Domestic Patent References:
WO2005040729A12005-05-06
Foreign References:
JPH1019602A1998-01-23
JP2004354120A2004-12-16
JP2001004405A2001-01-12
Attorney, Agent or Firm:
YOKOZAWA, Shiro (JP)
Shiro Yokozawa (JP)
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Claims:
 円周方向に等角度間隔でN極およびS極の各磁極が交互に形成されている円形の多極着磁面を備えた多極マグネットと、
 前記多極マグネットの回転に伴う回転磁界の変化を検出するために、前記多極着磁面に対して、その円周方向における異なる角度位置にそれぞれ配置した第1~第4磁気検出部とを有し、
 前記第1磁気検出部は、前記多極着磁面に対して一定のギャップで感受面が対峙するように隣接配置され、前記多極マグネットの回転に伴い、90度位相差のある正弦波状のA相信号およびB相信号をそれぞれ出力するA相第1磁気検出素子およびB相第1磁気検出素子を備えており、
 前記第2磁気検出部は、前記多極着磁面に対して一定のギャップで感受面が対峙するように隣接配置され、前記多極マグネットの回転に伴い、90度位相差のある正弦波状のA相信号およびB相信号をそれぞれ出力するA相第2磁気検出素子およびB相第2磁気検出素子を備えており、
 前記第3磁気検出部は、前記多極着磁面に対して一定のギャップで感受面が対峙するように隣接配置され、前記多極マグネットの回転に伴い、A相信号とは逆位相のA相反転信号およびB相信号とは逆位相のB相反転信号をそれぞれ出力するA相第3磁気検出素子およびB相第3磁気検出素子を備えており、
 前記第4磁気検出部は、前記多極着磁面に対して一定のギャップで感受面が対峙するように隣接配置され、前記多極マグネットの回転に伴い、A相信号とは逆位相のA相反転信号およびB相信号とは逆位相のB相反転信号をそれぞれ出力するA相第4磁気検出素子およびB相第4磁気検出素子を備えており、
 前記第2磁気検出部の前記A相第2磁気検出素子および前記B相第2磁気検出素子は、前記第1磁気検出部の前記A相第1磁気検出素子および前記B相第1磁気検出素子に対して、それぞれ、前記多極マグネットの回転中心周りに機械角でほぼ180度離れた角度位置に配置されており、
 前記第4磁気検出部の前記A相第4磁気検出素子および前記B相第4磁気検出素子は、前記第3磁気検出部の前記A相第3磁気検出素子および前記B相第3磁気検出素子に対して、それぞれ、前記多極マグネットの回転中心周りに機械角でほぼ180度離れた角度位置に配置されていることを特徴とする磁気エンコーダ。
 請求項1に記載の磁気エンコーダにおいて、
 前記A相信号および前記B相信号から、前記多極マグネットの直径方向に延びる外部磁束によるノイズ成分、および、前記多極マグネットの半径方向に沿って同一方向に延びる外部磁束によるノイズ成分を除去する信号処理部を有し、
 当該信号処理部は、
 前記A相第1磁気検出素子および前記A相第2磁気検出素子からそれぞれ出力されるA相信号を合成することにより生成したA相信号の平均化信号と、前記A相第3磁気検出素子および前記A相第4磁気検出素子からそれぞれ出力されるA相反転信号を合成することにより生成したA相反転信号の平均化信号を反転させた信号とを合成して、A相信号に含まれるノイズ成分を除去し、
 前記B相第1磁気検出素子および前記B相第2磁気検出素子からそれぞれ出力されるB相信号を合成することにより生成したB相信号の平均化信号と、前記B相第3磁気検出素子および前記B相第4磁気検出素子からそれぞれ出力されるB相反転信号を合成することにより生成したB相反転信号の平均化信号を反転させた信号とを合成して、B相信号に含まれるノイズ成分を除去することを特徴とする磁気エンコーダ。
 請求項1に記載の磁気エンコーダにおいて、
 円周方向に沿って2極着磁された円形の2極着磁面を備えた2極マグネットと、
 前記2極マグネットの回転に伴い、1回転1周期の90度位相差のある正弦波状のA相信号およびB相信号をそれぞれ出力する一対の磁気検出素子を備えた2極側磁気検出部とを有しており、
 前記2極マグネットは、前記多極マグネットに対して同軸状態で隣接配置され、当該多極マグネットと一体回転することを特徴とする磁気エンコーダ。
 請求項3に記載の磁気エンコーダにおいて、
 前記A相信号および前記B相信号から、前記多極マグネットの直径方向に延びる外部磁束によるノイズ成分、および、前記多極マグネットの半径方向に沿って同一方向に延びる外部磁束によるノイズ成分を除去する信号処理部を有し、
 当該信号処理部は、
 前記A相第1磁気検出素子および前記A相第2磁気検出素子からそれぞれ出力されるA相信号を合成することにより生成したA相信号の平均化信号と、前記A相第3磁気検出素子および前記A相第4磁気検出素子からそれぞれ出力されるA相反転信号を合成することにより生成したA相反転信号の平均化信号を反転させた信号とを合成して、A相信号に含まれるノイズ成分を除去し、
 前記B相第1磁気検出素子および前記B相第2磁気検出素子からそれぞれ出力されるB相信号を合成することにより生成したB相信号の平均化信号と、前記B相第3磁気検出素子および前記B相第4磁気検出素子からそれぞれ出力されるB相反転信号を合成することにより生成したB相反転信号の平均化信号を反転させた信号とを合成して、B相信号に含まれるノイズ成分を除去することを特徴とする磁気エンコーダ。
 回転部材と、
 前記回転部材にブレーキ力を与えるための電磁ブレーキと、
 前記回転部材の回転角度位置を検出する磁気エンコーダとを有し、
 前記磁気エンコーダは請求項2に記載の磁気エンコーダであり、
 前記電磁ブレーキはブレーキコイルを備えており、
 前記ブレーキコイルからの漏れ磁束が前記多極マグネットの半径方向に沿って同一方向に延びることを特徴とするアクチュエータ。
 回転部材と、
 前記回転部材にブレーキ力を与えるための電磁ブレーキと、
 前記回転部材の回転角度位置を検出する磁気エンコーダとを有し、
 前記磁気エンコーダは請求項4に記載の磁気エンコーダであり、
 前記電磁ブレーキはブレーキコイルを備えており、
 前記ブレーキコイルからの漏れ磁束が前記多極マグネットの半径方向に沿って同一方向に延びることを特徴とするアクチュエータ。
Description:
磁気エンコーダおよびアクチュ ータ

 本発明は、多極マグネットおよび磁気検 素子を用いてモータ軸などの回転部材の回 角度位置を検出する磁気エンコーダに関す 。さらに詳しくは、外部から侵入する磁気 イズに起因する検出誤差を除去できるよう した磁気エンコーダ、および、当該磁気エ コーダが搭載されたアクチュエータに関す 。

 磁気エンコーダとしては、測定対象の回 部材に同軸状態に取り付けたリング状の多 マグネットと、この多極マグネットの外周 などに形成した多極着磁面に対峙させたホ ル素子などの磁気検出素子とを備えたもの 知られている。特許文献1には、この形式の 磁気エンコーダが開示されている。

 特許文献1に開示のエンコーダ装置は、モ ータ等の回転軸に同軸状態に取り付けた2つ 磁気ドラムを備えている。第1のドラムの外 面には2極着磁パターンが形成され、第2の ラムの外周面は周方向に64分割されて64極の 極着磁パターンが形成されている。第1のド ラムの着磁面に対向して第1、第2の磁気セン が90度の角度間隔で配置されている。第2の ラムの着磁面に対向して第3、第4の磁気セ サが配置されており、これらの磁気センサ 角度間隔は90度の整数倍に設定されている。

 特許文献1のエンコーダ装置では、回転軸が 回転すると、第1、第2の磁気センサからは90 位相が異なるA相信号とB相信号が出力され、 これらの出力信号を矩形波に変換して回転方 向判別回路に入力することにより、回転方向 に応じて、1回転につき+1または-1の回転回数 号を出力することができる。また、第3、第 4の磁気センサからは90度の整数倍の位相差の あるC相信号とD相信号が出力される。このエ コーダ装置では、A相~D相の各信号に基づい 演算手段や合成回路により所定の信号処理 行うことにより、多極着磁パターンの極数 応じた分解能で絶対回転位置を検出するこ ができる。

実開平6-10813号公報

 特許文献1のような多極マグネットを備え た磁気エンコーダでは、多極マグネット(第2 ドラム)と2極マグネット(第1のドラム)を近 配置すると、多極マグネットの着磁面に対 して配置された磁気検出素子が2極マグネッ からの漏れ磁束を検出し、その検出信号に 2極マグネットに起因する誤差成分が含まれ る可能性がある。また、電磁ブレーキ付モー タなどのアクチュエータに多極マグネットを 備えた磁気エンコーダを取り付けた場合には 、磁気エンコーダが電磁ブレーキのブレーキ コイルからの漏れ磁束を検出し、その検出信 号に、ブレーキコイルに起因する誤差成分が 含まれる可能性がある。このような誤差成分 を検出信号から除去できないと、磁気エンコ ーダによる検出精度が低下してしまう。

 本発明の課題は、この点に鑑みて、外部 らの磁気ノイズに起因する検出誤差を除去 て精度良く角度検出を行なうことのできる 気エンコーダ、および、当該磁気エンコー が搭載されたアクチュエータを提案するこ にある。

 上記の課題を解決するために、本発明の磁 エンコーダは、
 円周方向に等角度間隔でN極およびS極の各 極が交互に形成されている円形の多極着磁 を備えた多極マグネットと、
 前記多極マグネットの回転に伴う磁界の変 を検出するために、前記多極着磁面に対し 、その円周方向における異なる角度位置に れぞれ配置した第1~第4磁気検出部とを有し
 前記第1磁気検出部は、前記多極着磁面に対 して一定のギャップで感受面が対峙するよう に隣接配置され、前記多極マグネットの回転 に伴い、90度位相差のある正弦波状のA相信号 およびB相信号をそれぞれ出力するA相第1磁気 検出素子およびB相第1磁気検出素子を備えて り、
 前記第2磁気検出部は、前記多極着磁面に対 して一定のギャップで感受面が対峙するよう に隣接配置され、前記多極マグネットの回転 に伴い、90度位相差のある正弦波状のA相信号 およびB相信号をそれぞれ出力するA相第2磁気 検出素子およびB相第2磁気検出素子を備えて り、
 前記第3磁気検出部は、前記多極着磁面に対 して一定のギャップで感受面が対峙するよう に隣接配置され、前記多極マグネットの回転 に伴い、A相信号とは逆位相のA相反転信号お びB相信号とは逆位相のB相反転信号をそれ れ出力するA相第3磁気検出素子およびB相第3 気検出素子を備えており、
 前記第4磁気検出部は、前記多極着磁面に対 して一定のギャップで感受面が対峙するよう に隣接配置され、前記多極マグネットの回転 に伴い、A相信号とは逆位相のA相反転信号お びB相信号とは逆位相のB相反転信号をそれ れ出力するA相第4磁気検出素子およびB相第4 気検出素子を備えており、
 前記第2磁気検出部の前記A相第2磁気検出素 および前記B相第2磁気検出素子は、前記第1 気検出部の前記A相第1磁気検出素子および 記B相第1磁気検出素子に対して、それぞれ、 前記多極マグネットの回転中心周りに機械角 でほぼ180度離れた角度位置に配置されており 、
 前記第4磁気検出部の前記A相第4磁気検出素 および前記B相第4磁気検出素子は、前記第3 気検出部の前記A相第3磁気検出素子および 記B相第3磁気検出素子に対して、それぞれ、 前記多極マグネットの回転中心周りに機械角 でほぼ180度離れた角度位置に配置されている ことを特徴としている。

 本発明の磁気エンコーダの第1~第4磁気検 部が、多極マグネットの直径方向に横切る 部磁界の影響下に置かれたとする。第1磁気 検出部および第2磁気検出部では、それらのA 第1磁気検出素子およびA相第2磁気検出素子 多極マグネットの円形の多極着磁面に対し 直径方向の両側に配置されており、それら B相第1磁気検出素子およびB相第2磁気検出素 子も同様に直径方向の両側に配置されている 。したがって、A相第1磁気検出素子の検出信 に乗る外部磁界に起因するノイズ成分と、A 相第2磁気検出素子の検出信号に乗る外部磁 に起因するノイズ成分とは、大きさが略同 で正負が逆になる。よって、これらの2つのA 相信号を合成して平均化すれば、多極マグネ ットを直径方向に横切る外部磁界に起因する ノイズ成分を相殺することができる。B相第1 気検出素子およびB相第2磁気検出素子につ ても同様に、外部磁界に起因するノイズ成 を除去できる。また、第3磁気検出部および 4磁気検出部においても同様であり、それら のA相第3磁気検出素子およびA相第4磁気検出 子のそれぞれの検出信号に乗るノイズ成分 相殺でき、それらのB相第3磁気検出素子およ びB相第4磁気検出素子に乗るノイズ成分を相 できる。

 次に、本発明の磁気エンコーダの第1~第4 気検出部が、多極マグネットの回転中心か 半径方向の一方向に放射状に延びる外部磁 の影響下に置かれたとする。この場合には 第1および第2磁気検出部におけるA相第1磁気 検出素子およびA相第2磁気検出素子の検出信 であるA相信号には、大きさが略同一で、正 負も同一のノイズ成分が乗る。同様に、第3 よび第4磁気検出部におけるA相第3磁気検出 子およびA相第4磁気検出素子の検出信号であ るA相反転信号にも、大きさが略同一で、正 も同一のノイズ成分が乗る。ここで、A相信 に含まれるノイズ成分と、A相反転信号に含 まれるノイズ成分とは、略同一の大きさであ るが、正負が逆である。したがって、A相信 と、A相反転信号を反転させた信号とを合成 て平均化することにより、ノイズ成分を除 することができる。B相信号およびB相反転 号の場合も同様であり、B相信号と、B相反転 信号を反転させた信号とを合成して平均化す ることによりノズル成分を除去できる。

 また、本発明の磁気エンコーダでは、多 着磁面に対して、その円周方向における異 る角度位置に複数の磁気検出素子が配置さ ている。これらの検出信号を合成すること より、多極着磁パターンのばらつきに起因 る検出信号のばらつきが平均化され、複数 磁気検出素子の個体差による検出信号のば つきが平均化される。また、磁気検出素子 してホールセンサなどを用いた場合のセン 周囲温度の変化によるオフセット出力の変 を、異なる角度位置に配置した複数の磁気 出素子の検出出力の変化を平均化すること より相殺できる。よって、これらのばらつ や温度特性などに起因する検出誤差を削減 き、回転位置の検出精度が向上する。

 ここで、本発明の磁気エンコーダは、2極 マグネットを用いて多極マグネットの磁極位 置を求めることにより、回転部材の1回転内 アブソリュート位置を検出可能なアブソリ ート式の磁気エンコーダに適用することが きる。

 すなわち、本発明のアブソリュート式の磁 エンコーダは、
 上記構成に加えて、円周方向に沿って2極着 磁された円形の2極着磁面を備えた2極マグネ トと、前記2極マグネットの回転に伴い、1 転1周期の90度位相差のある正弦波状のA相信 およびB相信号をそれぞれ出力する一対の磁 気検出素子を備えた2極側磁気検出部とを有 ており、前記2極マグネットは、前記多極マ ネットに対して同軸状態で隣接配置され、 該多極マグネットと一体回転することを特 としている。

 2極マグネットからの漏れ磁束は多極マグ ネットを直径方向に横切る状態に発生し、直 径方向に横切る状態で回転する。このような 漏れ磁束に起因して第1~第4磁気検出部の各磁 気検出素子の検出信号にノイズ成分が乗った としても、上記のように、多極マグネットの 直径方向に延びる外部磁界に起因するノイズ 成分が相殺されるので、精度良く回転位置を 検出できる。また、検出誤差を低減化するた めに2極マグネットと多極マグネットを離す 要がないので、2極マグネットと多極マグネ トを近接配置することができる。よって、 気エンコーダの小型化、特に、その軸長の 縮化に有利である。

 次に、本発明の磁気エンコーダは、サー モータなどのような電磁ブレーキ付きアク ュエータに搭載するのに適している。この うな電磁ブレーキ付きアクチュエータでは 電磁ブレーキのブレーキコイルが回転部材 同軸状態に配置され、その漏れ磁束が、回 部材に取り付けた磁気エンコーダの多極マ ネットの半径方向に沿って同一方向に放射 に延びる状態に形成される。かかる漏れ磁 によって、第1~第4磁気検出部の各磁気検出 子にはノイズ成分が乗り、磁気エンコーダ 検出精度が低下することがある。しかしな ら、本発明の磁気エンコーダでは、上記の うに、このようなノイズ成分が除去される で、ブレーキコイルの漏れ磁束の影響を受 ることなく精度良く回転部材の回転位置を 出できる。また、漏れ磁束による影響を除 できるので、磁気エンコーダを電磁ブレー に近接配置することができる。よって、磁 エンコーダ付きアクチュエータの小型化、 に、その軸長の短縮化に有利である。

 本発明の磁気エンコーダによれば、その 極マグネットの直径方向に延びる外部磁束 起因する磁気検出素子の検出誤差を除去で る。また、その多極マグネットの半径方向 沿って一方向に放射状に延びる外部磁束に 因する磁気検出素子の検出誤差を除去でき 。したがって、アブソリュート位置を検出 るための2極マグネットからの漏れ磁束によ る影響、検出対象の回転部材に配置された電 磁ブレーキのブレーキコイルからの漏れ磁束 による影響を受けずに、回転部材の回転位置 を精度良く検出できる。

 また、このように漏れ磁束による影響を 去できるので、本発明によれば、2極マグネ ットを多極マグネットに近接配置することが 可能となり、回転部材における電磁ブレーキ の近接位置に磁気エンコーダを近接配置する ことが可能になるので、磁気エンコーダの小 型化、磁気エンコーダを備えたアクチュエー タの小型化に有利である。

本発明の磁気エンコーダを組み込んだ ーボモータの部分断面図である。 本発明の磁気エンコーダを組み込んだ ーボモータの概略構成図である。 2極マグネットによる回転検出部の正 図である。 多極マグネットによる回転検出部の正 面図である。 各磁気センサ素子の出力端子の結線図 ある。 2極マグネットによる磁界を示す側面 である。 2極マグネットによる磁界を示す平面 である。 電磁ブレーキによるブレーキ磁界を示 す側面図である。 電磁ブレーキによるブレーキ磁界を示 す平面図である。 極数が異なる多極マグネットによる回 検出部の正面図である。

発明を実施するための形態

 以下に、図面を参照して、本発明を適用 た磁気エンコーダおよびアクチュエータの 施の形態を説明する。

 図1は磁気エンコーダを組み込んだサーボ モータの半断面図であり、図2はその概略構 図である。サーボモータ1(アクチュエータ) 、筒状のモータハウジング2の中心を前後方 に延びるモータ軸3(回転部材)を備えている モータ軸3の先端は、モータハウジング2の 端を閉鎖しているエンドブラケット4の中心 分を貫通してモータハウジング2の前方に突 出している。モータハウジング2の後端はカ プ状のエンコーダカバー5によって閉鎖され いる。モータ軸3は、モータハウジング2に 持された軸受け6、7を介して回転自在な状態 に支持されている。モータハウジング2内の 側部分には、モータ軸3と同軸状態で回転子8 が一体形成されている。回転子8の外周側に モータハウジング2の内周面に固定された鉄 9が対向しており、鉄心9にはモータコイル10 が取り付けられている。

 モータ軸3の軸受け7側の部分には電磁ブ ーキ11が配置されている。電磁ブレーキ11は モータ軸3に同軸状態でスプライン結合され たブレーキディスク12を備えている。ブレー ディスク12には、軸方向に対峙するように ィスク状のブレーキ可動部13が配置されてい る。ブレーキ可動部13は不図示のばね力によ てストッパ15をブレーキディスク12に押し付 けている。ブレーキコイル14を励磁すると、 レーキ可動部13がばね力に逆らってブレー ディスク12の側から離れ、モータ軸3の回転 止めるためのブレーキ力が解除される。ブ ーキコイル14は、モータハウジング2に固定 れたブラケット16に支持されている。

 モータハウジング2の後端部に取り付けた エンコーダカバー5の内部にはモータ軸3の後 部分が位置している。このモータ軸3の後端 部分には、モータ軸3の絶対回転角度を検出 るためのアブソリュート型の磁気エンコー 17の回転検出部18、19が軸方向に近接して配 されている。

 図3Aは回転検出部18の正面図であり、図3B 回転検出部19の正面図である。これらの図 参照して説明すると、磁気エンコーダ17の回 転検出部18は、モータ軸3に同軸状態に固定さ れた2極マグネット20と、2極マグネット20の外 周面に対向して配置されたホールセンサなど の磁気検出素子A0、B0を備えている。また、 転検出部19は、モータ軸3に同軸状態に固定 れた多極マグネット21と、多極マグネット21 外周面に対向して配置された4組の第1~第4磁 気検出部22~25を備えている。

 2極マグネット20および多極マグネット21 、モータ軸3に同軸状態に固定されたリング マグネット材の円形外周面にS極とN極の各 極を交互に形成したものである。2極マグネ ト20の円形外周面に形成された2極着磁面20a は、180度離れた位置にS極とN極が形成され いる。多極マグネット21の円形外周面に形成 された多極着磁面21aには、S極とN極が等角度 隔で交互に形成されている。例えば、多極 磁面21aは28極に着磁されている。

 磁気検出素子A0と磁気検出素子B0は、2極 グネット20の回転中心であるモータ軸3の回 中心を中心として90度離れた角度位置におい て、それらの感受面が2極着磁面20aに一定の ャップで対峙するように配置されている。2 マグネット20が1回転すると、各磁気検出素 からは、位相差が90度の正弦波形の検出信 が1周期分出力される。

 多極マグネットの21の多極着磁面21aに対 して配置されている第1~第4磁気検出部22~25は 、それぞれ、電気角で90度離れた状態に隣接 置した2組の磁気検出素子から構成されてい る。

 第1磁気検出部22は、多極着磁面21aに対し 一定のギャップで感受面が対峙するように 接配置され、多極マグネット21の回転に伴 、90度位相差のある正弦波状のA相信号およ B相信号をそれぞれ出力するA相第1磁気検出 子A1およびB相第1磁気検出素子B1を備えてい 。第2磁気検出部23は、多極着磁面21aに対し 一定のギャップで感受面が対峙するように 接配置され、多極マグネット21の回転に伴い 、90度位相差のある正弦波状のA相信号および B相信号をそれぞれ出力するA相第2磁気検出素 子A2およびB相第2磁気検出素子B2を備えている 。

 第3磁気検出部24は、多極着磁面21aに対し 一定のギャップで感受面が対峙するように 接配置され、多極マグネット21の回転に伴 、A相信号とは逆位相のA相反転信号およびB 信号とは逆位相のB相反転信号をそれぞれ出 するA相第3磁気検出素子A3およびB相第3磁気 出素子B3を備えている。第4磁気検出部25は 多極着磁面21aに対して一定のギャップで感 面が対峙するように隣接配置され、多極マ ネット21の回転に伴い、A相信号とは逆位相 A相反転信号およびB相信号とは逆位相のB相 転信号をそれぞれ出力するA相第4磁気検出素 子A4およびB相第4磁気検出素子B4を備えている 。

 また、第2磁気検出部23のA相第2磁気検出 子A2およびB相第2磁気検出素子B2は、第1磁気 出部22のA相第1磁気検出素子A1およびB相第1 気検出素子B1に対して、それぞれ、多極マグ ネット21の回転中心周りに機械角で180度離れ 角度位置に配置されている。

 第3磁気検出部24のA相第3磁気検出素子A3お よびB相第3磁気検出素子B3は、第1磁気検出部2 2のA相第1磁気検出素子A1およびB相第1磁気検 素子B1に対して、それぞれ、多極マグネット 21の回転中心周りに機械角で略90度離れた角 位置に配置されている。

 第4磁気検出部25のA相第4磁気検出素子A4お よびB相第4磁気検出素子B4は、第3磁気検出部2 4のA相第3磁気検出素子A3およびB相第3磁気検 素子B3に対して、それぞれ、多極マグネット 21の回転中心周りに機械角で180度離れた角度 置に配置されている。

 多極着磁面21aにおける28極の多極着磁パ ーンでは、一つの磁極から機械角で180度離 た位置にある磁極の極性は同一極性である で、第1磁気検出部22および第2磁気検出部23 おけるA相第1磁気検出素子A1およびA相第2磁 検出素子A2は常に同一極性の磁極に対向する 。例えば、多極マグネット21が図3Bに示す回 位置にある状態では、A相第1磁気検出素子A1 よびA相第2磁気検出素子A2はいずれもS極に 峙する。第1磁気検出部22および第2磁気検出 23におけるB相第1磁気検出素子B1およびB相第 2磁気検出素子B2は、A相第1磁気検出素子A1、A 第2磁気検出素子A2に対して電気角で90度離 た位置にある。よって、磁気検出素子A1、A2 対峙している磁極とは逆極性の磁極に対峙 る。図3Bに示す状態ではN極に対峙する。

 一方、第1、第2磁気検出部22、23から機械 で90度回転させた位置にある第3、4磁気検出 部24、25のA相第3磁気検出素子A3およびA相第4 気検出素子A4は、常に、A相第1磁気検出素子A 1およびA相第2磁気検出素子A2が対峙している 極とは逆極性の磁極に対峙する。例えば、 極マグネット21が図3Bに示す回転位置にある 状態では、A相第3磁気検出素子A3、A相第4磁気 検出素子A4は、いずれもN極に対向している。 第3、4磁気検出部24、25の他方のB相第3磁気検 素子B3、B相第4磁気検出素子B4は、A相第3磁 検出素子A3、A相第4磁気検出素子A4から電気 で90度離れた位置にある。したがって、図3B 示す状態では、それぞれS極に対峙する。

 なお、第3、4磁気検出部24、25の配置は第1 、第2磁気検出部22、23から90度回転した角度 置以外の角度位置に配置することも可能で る。この場合にも、第3、第4磁気検出部24、2 5は、第1、2磁気検出部22、23とは異なる角度 置に配置され、且つ、A相第3磁気検出素子A3 A相第4磁気検出素子A4が、A相第1磁気検出素 A1、A相第2磁気検出素子A2とは逆極性の磁極 対峙し、B相第3磁気検出素子B3、B相第4磁気 出素子B4が、B相第1磁気検出素子B1、B相第2 気検出素子B2とは逆極性の磁極に対峙するよ うに配置される。

 このように配置した各磁気検出素子は、 極マグネット21の回転に伴い、多極マグネ ト21が1回転する間に28周期分の正弦波信号を 出力する。また、A相第1磁気検出素子A1、A相 2磁気検出素子A2は同位相の正弦波状のA相信 号を出力し、A相第3磁気検出素子A3、A相第4磁 気検出素子A4は、A相信号とは逆位相の正弦波 状のA相反転信号を出力する。また、B相第1磁 気検出素子子B1、B相第2磁気検出素子B2は、A 第1磁気検出素子A1、A相第2磁気検出素子A2と 90度位相が異なる正弦波状のB相信号を出力 る。B相第3磁気検出素子B3、B相第4磁気検出 子B4は、B相第1磁気検出素子B1、B相第2磁気 出素子B2とは逆位相の正弦波状のB相反転信 を出力する。

 図4は第1~第4各磁気検出部22~25の各磁気検出 子(ホール素子)の出力端子の結線図である この図に示すように、A相結線回路26では、A 信号を出力するA相第1磁気検出素子A1、A相 2磁気検出素子A2は順方向に並列接続されて る。これに対して、A相反転信号を出力するA 相第3磁気検出素子A3、A相第4磁気検出素子A4 、正負の出力端子が逆の状態で、A相第1磁気 検出素子A1、A相第2磁気検出素子A2に対して並 列接続されている。B相結線回路27においても B相の磁気検出素子B1~B4が同様に結線されてい る。各磁気検出素子A1~A4、B1~B4の出力信号を(A 1)~(A4)、(B1)~(B4)で表すと、各磁気検出素子か 得られる出力信号の合成信号A、Bとして、次 式で表す平均化された信号が得られる。
 A=〔{(A1)+(A2)}-{(A3)+(A4)}〕/4
 B=〔{(B1)+(B2)}-{(B3)+(B4)}〕/4

 磁気エンコーダ17の信号処理部28は、回転 検出部18の磁気センサ素子A0、B0からの検出信 号に基づいて2極マグネット20の回転角度θ1を 演算する2極角度演算部29と、上述したA相結 回路26およびB相結線回路27から出力される各 4つの磁気センサ素子からの検出信号の合成 号に基づいて多極マグネット21の回転角度θ2 を算出する多極角度演算部30と、2極角度演算 部29および多極角度演算部30からの出力に基 いてモータ軸3の絶対回転角度θ0を演算する 対角度演算部31を備えている。

 2極角度演算部29は、例えば、磁気検出素 A0、B0からの90度の位相差の検出信号に所定 信号処理を行うことにより、2極マグネット 20の回転角度θ1を算出することができる。

 多極角度演算部30は、A相結線回路26およ B相結線回路27から出力される合成後のA相信 およびB相信号、あるいは、各磁気検出素子 の検出信号に所定の信号処理を行うことによ り、多極マグネット21の各極対の回転位置を す回転角度θ2を検出することができる。

 絶対角度演算部31は、2極角度演算部29から 信号θ1に基づいて多極信号の極対番号数Niを 求め、多極角度信号θ2と合わせて、以下の式 に基づいてモータ軸3の全体回転角度θ0を算 する。
 θ0=(Ni×360/P)+(θ2/P)
 ここで、0≦Ni≦P-1(P:多極マグネットの極対 )

 図5Aおよび図5Bは、2極マグネット20による 磁界を示す側面図および平面図である。これ らの図を参照して、2極マグネット20による回 転磁界に起因する検出誤差の除去について説 明する。

 磁気エンコーダ17では、2極マグネット20 多極マグネット21に近接配置している。2極 グネット20からの漏れ磁束φ1が多極マグネッ ト21をその直径方向に横切っているものとす 。図5Bに示すように、2極マグネット20のS極 よびN極の漏れ磁束が、第1磁気検出部22のA 第1磁気検出素子A1およびB相第1磁気検出素子 B1、並びに、第2磁気検出部23のA相第2磁気検 素子A2およびB相第2磁気検出素子B2の各感受 に対して垂直に鎖交した回転位置において これら4個の磁気検出素子A1、B1、A2、B2の検 信号には最も大きなノイズ成分が含まれる とになる。

 この場合、第1磁気検出部22の位置にあるA 相第1磁気検出素子A1およびB相第1磁気検出素 B1における磁束φ1の影響による検出信号(A1) (B1)の変動は、第2磁気検出部23の位置にある A相第2磁気検出素子A2およびB相第2磁気検出素 子B2における磁束φ1の影響による検出信号(A2) 、(B2)の変動に対して、正負が逆で、ほぼ同 の大きさになる。従って、A相結線回路26に いて、A相第1磁気検出素子A1およびA相第2磁 検出素子A2のそれぞれの検出信号を合成して 平均化することにより、各検出信号に含まれ る2極マグネット20の漏れ磁束に起因する誤差 成分が相殺される。同様に、B相結線回路27に おいて、磁気センサ素子B1、B2の検出信号を 成して平均化することにより、誤差成分が 殺される。

 なお、2極マグネット20の回転に伴って漏 磁束φ1も回転する。第3、第4磁気検出部24、 25においても同様にして誤差成分が相殺され ので、いずれの回転位置においても、2極マ グネット20からの漏れ磁束に起因する誤差成 を除去できる。

 次に、図6Aおよび図6Bは、ブレーキコイル 14を励磁したときに発生するブレーキ磁界を す側面図および平面図である。これらの図 参照して、電磁ブレーキ11のブレーキコイ 14を励磁したときに発生するブレーキ磁界に 起因する検出誤差の除去について説明する。

 サーボモータ1では、磁気エンコーダ17を 磁ブレーキ11と近接させて取り付けてある ブレーキ磁界の磁束φ2の向きは、多極マグ ット21の回転中心であるモータ軸3の回転中 から半径方向に沿って一方向の放射状に延 ている。このような半径方向に延びるブレ キコイルからの漏れ磁束を、第1~第4磁気検 部22~25の各磁気検出素子が検出すると、当該 漏れ磁束に応じた誤差が検出信号に乗ってし まう。

 このような半径方向に延びる漏れ磁束に 因する検出誤差は、各磁気検出素子の検出 号において同一の大きさで、正負も一致す 誤差成分として現れる。従って、A相結線回 路26において、A相第1磁気検出素子A1およびA 第2磁気検出素子A2から得られる各A相信号を 成して平均化すると共に、A相第3磁気検出 子およびA相第4磁気検出素子から得られる各 A相反転信号を合成して平均化し、さらに、 A相信号を平均化した信号に各A相反転信号を 平均化した信号の反転信号を合成し、平均化 することにより、A相信号に含まれる誤差成 を除去できる。同様に、B相結線回路27にお て、B相第1磁気検出素子B1およびB相第2磁気 出素子B2から得られる各B相信号を合成して 均化すると共に、B相第3磁気検出素子B3およ B相第4磁気検出素子B4から得られる各B相反 信号を合成して平均化し、さらに、各B相信 を平均化した信号に各B相反転信号を平均化 した信号の反転信号を合成し、平均化するこ とにより、B相信号に含まれる誤差成分を除 できる。よって、誤差成分を除去したA相信 およびB相信号を用いて精度良くモータ軸の 回転位置を検出できる。

 なお、2極マグネット20による磁界や電磁 レーキ11によるブレーキ磁界に限らず、他 原因によって、同様な外部磁界がある場合 も、そのような外部磁界による検出誤差を 様に除去できる。

 以上説明したように、磁気エンコーダ17 は、2極マグネット20に起因する検出誤差を 減できるので、2極マグネットと多極マグネ ト21を離す必要がなく、2極マグネット20と 極マグネット21を近接して配置することがで きる。よって、磁気エンコーダ17の小型化が 能となる。また、磁気エンコーダ17と電磁 レーキ11を離す必要がないので、磁気エンコ ーダ付きのサーボモータ1の小型化が可能と る。

 また、A相結線回路26およびB相結線回路27 よる上記のような信号処理を行うことによ 、多極着磁された着磁面に対向する異なる 位に配置した各磁気センサ素子からの検出 号が合成されるので、多極マグネット21の 極着磁パターンのばらつきに起因する検出 号のばらつきが平均化されると共に、複数 磁気センサ素子の個体差による検出信号の らつきが平均化される。また、磁気センサ 子としてホールセンサなどを用いた場合の ンサ周囲温度の変化によるオフセット出力 変化を相殺できる。よって、これらのばら きや温度特性などに起因する検出誤差を削 でき、モータ軸3の回転位置の検出精度が更 向上する。

 次に、多極マグネットによる回転検出部 他の構成例について説明する。図3Bに示し 回転検出部19の多極マグネット21の極数は28 であったが、多極マグネット21の極数は、磁 気エンコーダ17が達成すべき分解能などに応 て適宜変更される。上述したように、28極 多極マグネットでは、機械角で丁度180度離 た位置にある2つの磁極の極性は同一極性と っており、多極マグネットの極数が4の整数 倍である場合には、常にこのような磁極配置 となっている。よって、この場合には、上述 のようなセンサ配置および信号処理により、 外部磁界に起因する誤差成分を除去できる。

 しかしながら、多極マグネットの極数が4 の整数倍ではない場合には、機械角で丁度180 度離れた位置にある2つの磁極の極性は同一 性にならない。図7は、図3Bとは極数が異な 多極マグネットによる回転検出部の正面図 ある。この図に示すように、26極の多極マグ ネット121においては、機械角で丁度180度離れ た位置にある2つの磁極の極性は逆極性であ 。そこで、このような場合には、第1磁気検 部22のA相第1磁気検出素子A1およびB相第1磁 検出素子B1を、第2磁気検出部23のA相第2磁気 出素子A2およびB相第2磁気検出素子B2に対し 、それぞれ、機械角で(180-δ)度離れた角度 置に配置する。そして、第3磁気検出部およ 第4磁気検出部についても同様に、A相第3磁 検出素子とA相第4磁気検出素子、および、B 第3磁気検出素子とB相第4磁気検出素子の2組 の素子を、それぞれ、機械角で(180-δ)度離れ 角度位置に配置する。そして、上記実施形 と同様の信号処理を行う。

 ここで、δは多極マグネット121における 極1極分の角度間隔であり、26極の場合には δ=(360/26)度である。すなわち、機械角で(180- )度離れた角度位置とは、180度に最も近い角 間隔だけ離れている同一極性の磁極の角度 置であり、26極の場合には、(180-(360/26))度は 約166.2度となる。よって、図7のように構成す れば、180にほぼ近い機械角だけ離れた位置に 配置した2つの磁気検出センサ素子からの同 相の検出信号を合成して平均化できるので 28極の多極マグネット21を使用した場合と同 に、これらの検出信号に乗る2極マグネット からの漏れ磁束に起因するノイズ成分を相殺 することができ、誤差成分を除去することが できる。




 
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