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Title:
MAGNETIC PARTICLE SEPARATING DEVICE AND SYSTEM FOR PURIFYING FLUID TO BE TREATED
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/153980
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a magnetic particle separating device in which a cylindrical portion (2f) with an essentially constant inner diameter along the entire length in the vertical direction, an upper-side inverted conical portion (2b) narrowing in diameter toward the lower side and disposed contiguously with the lower side of the cylindrical portion (2f), a lower-side inverted conical portion (2d) formed adjacent to and on the lower side of the upper-side inverted conical portion (2b), and a conical portion (2c) for linking the two inverted conical portions (2b, 2d), are provided on the inner circumferential surface (2g) of a cyclone-type treatment vessel (2). A plurality of permanent magnets (10) are provided at the outer circumference of the cyclone-type treatment vessel (2). An introduction port (3) for introducing fluid to be treated into the cyclone-type treatment vessel (2) in a swirling flow is formed in the upper-end portion of the cylindrical portion (2f). A triple helical groove (2j) that has a rectangular cross section and a lead angle of 30º is formed in the upper-side inverted conical portion (2b).

Inventors:
KAWAGUCHI YOSHIKAZU (JP)
OKANO KIYOSHI (JP)
KOBORI TADAYOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/002743
Publication Date:
December 23, 2009
Filing Date:
June 16, 2009
Export Citation:
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Assignee:
OKANO KIKO CO LTD (JP)
KAWAGUCHI YOSHIKAZU (JP)
OKANO KIYOSHI (JP)
KOBORI TADAYOSHI (JP)
International Classes:
B04C5/14; B03B5/28; B03B13/04; B03C1/00; B03C1/30; B04C5/04; B23Q11/00; B24B57/02
Foreign References:
JP2005028244A2005-02-03
JP2005021835A2005-01-27
JPS63274464A1988-11-11
JP2005028242A2005-02-03
JP2007275867A2007-10-25
JPS632111Y21988-01-20
JPS53109272A1978-09-22
JP2003275938A2003-09-30
JPS5131960A1976-03-18
JPS57136960A1982-08-24
JPH05296611A1993-11-09
Attorney, Agent or Firm:
MAEDA, Hiroshi et al. (JP)
Hiroshi Maeda (JP)
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Claims:
 磁性粒子を含む被処理流体を内周面に沿って旋回下降流動させ、その旋回下降流動によって生じる遠心力により被処理流体内の磁性粒子を分離して下方に排出するサイクロン式処理容器と、
 上記サイクロン式処理容器の中心部にて上下方向に延び、下端に該サイクロン式処理容器の内部に開口する開口部を有し、浄化後の被処理流体を該サイクロン式処理容器の上方から該容器外へと導く排出管と、
 磁性粒子に対して、上記サイクロン式処理容器の径方向外側に向かう磁気吸引力を作用させる磁石部材と、
 を備えた磁性粒子分離装置であって、
 上記サイクロン式処理容器の内周面に形成された螺旋溝、上記排出管の外周面に形成された螺旋突起、および上記排出管の外周面に形成された螺旋溝のうち少なくとも何れかを有すること特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項1の磁性粒子分離装置であって、
 上記螺旋溝または螺旋突起が多条に形成されていることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項1の磁性粒子分離装置であって、
 上記螺旋溝または螺旋突起のリード角が5°以上30°以下であることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項1の磁性粒子分離装置であって、
 上記螺旋溝または螺旋突起の断面形状が矩形状または略半円状であることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項1の磁性粒子分離装置であって、
 上記磁石部材は、上記サイクロン式処理容器の内周面よりも径方向外側における上記排出管の開口部の上方位置から下方位置に亘って配置されていることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項1の磁性粒子分離装置であって、
 上記磁石部材は、上記サイクロン式処理容器の内周面よりも径方向外側における上記排出管の開口部よりも上方の位置に配置された第1の磁石部材と、上記排出管の開口部よりも下方の位置に配置された第2の磁石部材とを含むことを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項1の磁性粒子分離装置であって、
 上記サイクロン式処理容器は、内径が下方位置ほど縮径する逆円錐状部を有し、
 上記螺旋溝は、上記逆円錐状部の内周面に形成されていることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項7の磁性粒子分離装置であって、
 上記サイクロン式処理容器は、さらに、上記逆円錐状部の下方に配置され、内径が下方位置ほど縮径する下方側逆円錐状部を有し、
 上記下方側逆円錐状部の上端の内径は、上方に位置する逆円錐状部の下端の内径よりも大きいものとされ、
 上記排出管の開口部は、上記逆円錐状部と下方側逆円錐状部との境界部付近に配置されていることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項7の磁性粒子分離装置であって、
 上記排出管の開口部は、上記逆円錐状部の上端と下端との間に配置され、
 上記螺旋溝は、上記逆円錐状部の内周面における、上記排出管の開口部の上方位置から下方位置に亘って形成されていることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項9の磁性粒子分離装置であって、
 上記螺旋溝は、上記排出管の開口部よりも当該排出管の直径分だけ下方の位置まで形成されていることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項1の磁性粒子分離装置であって、
 上記サイクロン式処理容器は、内径が上下位置に亘って一定の円筒状部を有し、
 上記螺旋溝は、上記円筒状部の内周面に形成されていることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項11の磁性粒子分離装置であって、
 上記サイクロン式処理容器は、さらに、上記円筒状部の下方に配置され、内径が下方位置ほど縮径する逆円錐状部を有し、
 上記逆円錐状部の上端の内径は、上記円筒状部の内径よりも大きいものとされ、
 上記排出管の開口部は、上記円筒状部と逆円錐状部との境界部付近に配置されていることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項1の磁性粒子分離装置であって、
 上記サイクロン式処理容器の内周面に螺旋溝が形成されるとともに、
 上記排出管の外周面に螺旋突起および螺旋溝の少なくとも一方が形成されていることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項1の磁性粒子分離装置であって、
 上記サイクロン式処理容器の上部に浮上した浮上物を回収するべく該処理容器の上側に配設され、底壁部が該サイクロン式処理容器の上壁部で構成された浮上物回収タンクをさらに備え、
 上記サイクロン式処理容器の上壁部には、上記浮上物を上記浮上物回収タンク内へと導くための回収用貫通孔が形成され、
 上記サイクロン式処理容器の上壁部の下面には、上記浮上物を上記貫通孔から上記浮上物回収タンク内へと案内する案内部材が設けられており、
 上記浮上物回収タンクには、該タンク内に流入した上記浮上物を含む被処理流体を排出するための浮上物排出口が設けられていることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項14記載の磁性粒子分離装置において、
 上記サイクロン式処理容器の内側周側壁面は、その上端部に形成されかつ上下方向に内径が略一定となる円筒状部と、該円筒状部と同軸にその下側に形成された逆円錐状部とを有しており、
 上記サイクロン式処理容器の導入口は、上側から見て上記円筒状部に対してその接線方向に貫通して開口することで、該開口から該処理容器内に流入する被処理流体を該円筒状部の中心軸周りに旋回流動させるように構成されており、
 上記回収用貫通孔は、上側から見て上記円筒状部の中心部側から径方向外側に延びかつ該円筒状部の中心軸周りに周方向に互いに所定間隔を隔てて並ぶ複数のスリット状孔からなり、
 上記案内部材は、下側に行くにしたがって上記被処理流体の旋回上流側に傾斜しかつ基端部が上記スリット状孔の幅方向の旋回下流側の側縁部に接続された傾斜板からなることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項14記載の磁性粒子分離装置において、
 上記サイクロン式処理容器の上壁部の下面には、上記案内部材の他に、上記被処理流体の旋回流れを整流する整流部材が設けられており、
 上記整流部材は、基端部が上記サイクロン処理容器の上壁部の下面に接続されかつ下側に行くにしたがって上記被処理流体の旋回下流側に傾斜する傾斜板からなることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項14記載の磁性粒子分離装置において、
 上記浮上物排出口は、上側から見て上記浮上物回収タンクの内側周側壁面に対して上記被処理流体の流れる向きに沿ってその旋回接線方向に貫通して開口していることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項17記載の磁性粒子分離装置において、
 上記浮上物回収タンクの内側周側壁面は、上記サイクロン式処理容器の円筒状部と略同軸に形成された略円筒状をなし、
 上記排出管は、上記浮上物回収タンクを串刺すようにその中心部を通って上下方向に延設されていることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項7記載の磁性粒子分離装置において、
 上記異物粒子は磁性粒子であり、
 上記サイクロン処理容器の側壁部における上記逆円錐状部の少なくとも下端部に対応する部分には、上記被処理流体内の磁性粒子に対して該処理容器の径方向外側に向かう磁気吸引力を作用させる磁石部材が設けられていることを特徴とする磁性粒子分離装置。
 請求項1の磁性粒子分離装置と、
 被処理流体中の磁性粒子を磁気吸引力により吸着して除去する磁性粒子除去装置とを有し、これらの装置によって順次磁性粒子を除去する被処理流体浄化システムであって、
 上記磁性粒子除去装置は、
 磁性粒子を含む被処理流体に接触して該被処理流体中の磁性粒子を磁気吸引力により吸着する吸着面と、
 掻取り部材を有し、該吸着面に吸着された磁性粒子を掻き取る掻取り部と、
 上記吸着面、及び上記掻取り部材の少なくとも一方を、上記掻取り部材が上記吸着面に吸着された磁性粒子を掻き取る向きに相対移動するように移動させる相対移動手段と、
 上記掻取り部材によって掻き取られた磁性粒子を搬送して排出する搬送部と、
 を備え、
 上記搬送部は、掻取り部材によって掻き取られた磁性粒子を吸引して排出する吸引部、および上記磁性粒子を押し流して排出する押し流し部の少なくとも一方を有することを特徴とする被処理流体浄化システム。
 請求項20記載の被処理流体浄化システムであって、
 上記掻取り部は、掻き取った磁性粒子を回収するべく該掻取り部の内部に形成される回収用空間と、該回収用空間に連通する粒子吸込口とを有しており、
 上記吸引部は、上記掻取り部材により掻き取った磁性粒子を上記粒子吸込口から上記回収用空間内に吸込むことを特徴とする被処理流体浄化システム。
 請求項21記載の被処理流体浄化システムであって、
 上記掻取り部は、さらに、上記回収用空間内に吸込まれた磁性粒子を該掻取り部外に排出するべく該回収用空間に連通する粒子排出口を有しており、
 上記掻取り部における上記回収用空間と上記吸着面との間には、該回収用空間内に吸引された磁性粒子に対して該吸着面から磁気吸引力が作用するのを阻止する磁気シールド部材が設けられていることを特徴とする被処理流体浄化システム。
 請求項22記載の被処理流体浄化システムであって、
 上記掻取り部材は、厚さ方向の一方側面が上記吸着面に当接又は近接し、かつ、上記相対移動方向の前側側面が掻取り面とされる板状部材からなり、
 上記磁気シールド部材は、上記板状部材の厚さ方向の他方側面に積層されていることを特徴とする被処理流体浄化システム。
 請求項23記載の被処理流体浄化システムであって、
 上記粒子吸込口は、上記除去本体部における上記相対移動方向の前側面に形成されており、
 上記掻取り面は、上記相対移動方向の後側に行くにしたがって上記吸着面と離れる側に傾斜する傾斜面とされ、
 上記掻取り面の上記相対移動方向の後側端部は、上記粒子吸込口に接続されていることを特徴とする被処理流体浄化システム。
 請求項20記載の被処理流体浄化システムであって、
 上記掻取り部は、さらに、粒子吸込口、粒子排出口、および上記吸着面から引きはがされた磁性粒子を上記粒子吸込口から粒子排出口に集約する回収用空間を有し、
 集約された磁性粒子が上方または水平方向に排出されることを特徴とする被処理流体浄化システム。
 請求項20記載の被処理流体浄化システムであって、
 上記掻取り部は、さらに、粒子吸込口、粒子排出口、および上記吸着面から引きはがされた磁性粒子を上記粒子吸込口から粒子排出口に集約する回収用空間を有し、
 上記押し流し部は、上記粒子吸込口から粒子排出口に向く被処理流体の流れを生じさせる被処理流体噴出部を有していることを特徴とする被処理流体浄化システム。
 請求項20記載の被処理流体浄化システムであって、
 上記掻取り部は、さらに、粒子吸込口、粒子排出口、および上記吸着面から引きはがされた磁性粒子を上記粒子吸込口から粒子排出口に集約する回収用空間を有し、
 上記吸着面と回収用空間との間に、磁性体から成る磁気シールド部材が設けられていることを特徴とする被処理流体浄化システム。
 請求項27記載の被処理流体浄化システムであって、
 上記掻取り部材、及び磁気シールド部材は、吸着面に吸着された磁性粒子が吸着面から引きはがされる位置から、上記粒子排出口が設けられている位置にかけて、上記吸着面から磁気シールド部材の上面までの距離が大きくなる傾斜を有することを特徴とする被処理流体浄化システム。
 請求項20記載の被処理流体浄化システムであって、
 上記掻取り部を上記吸着面側に押付ける付勢バネをさらに備えていることを特徴とする被処理流体浄化システム。
Description:
磁性粒子分離装置、および被処 流体浄化システム

 本発明は、例えば工作機械等において切 加工時や研削加工時に生じるスラッジ(加工 屑)をクーラント液(被処理流体)から分離・除 去するためなどに使用される磁性粒子分離装 置に関し、特に、磁性粒子を含む被処理流体 を内周面に沿って旋回下降流動させ、その旋 回下降流動によって生じる遠心力により被処 理流体内の磁性粒子を分離して下方に排出す るサイクロン式処理容器を備えた磁性粒子分 離装置に関するものである。

 従来の磁性粒子分離装置は、サイクロン 処理容器の内周面が下側ほど縮径する逆円 状に形成されていて、該サイクロン式処理 器の上部側壁の導入開口から該容器内に導 たクーラント液をその内周面に沿って旋回 動させることでその遠心力により磁性粒子 該内周面近傍に集約して分離する。そして このクーラント液の旋回流動に伴いその旋 中心部に生じる上昇流によって、磁性粒子 含まない浄化処理されたクーラント液を該 回中心部に配設された排出管から容器外へ 排出する。

 このような磁性粒子分離装置において、 性粒子をより効率良く分離・除去するため 技術が種々提案されており、例えば特許文 1に示す装置では、サイクロン式処理容器の 外周面に沿って上下方向の略全体に亘って磁 石を配設することで、旋回流動に伴う遠心力 に加えてこの磁石の磁気吸引力でもって磁性 粒子をサイクロン式処理容器の内周面近傍に 集約するようにしている。

 この磁石は、サイクロン式処理容器の外 を囲むリング状の2分割体からなり、各分割 体は、エアシリンダ等のアクチュエータ機構 により互いに接近/離間する方向に変位可能 構成されている。そして、内周面近傍に集 された磁性粒子の量が所定量以上になった きには、アクチュエータ機構により該各分 体を径方向の外側(互いに離間する方向)に変 位させて磁性粒子に作用する磁力を弱めるこ とで、該磁性粒子を自重によりサイクロン式 処理容器の下側の回収容器へと落下させるよ うになっている。

特開2005-21835号公報

 しかしながら、特許文献1の磁性粒子分離 装置のように、旋回流動に伴う遠心力に加え て磁気吸引力でもって磁性粒子をサイクロン 式処理容器の内周面近傍に集約するようにし ても、必ずしも磁性粒子の分離が十分ではな く、特に、微小な磁性粒子や、被処理流体と の比重の差が小さい磁性粒子は、サイクロン 式処理容器の中心部の上昇流に巻き込まれて 排出管から容器外へと排出されて装置全体の 浄化能力の低下を招きやすい。このため、磁 性粒子の除去効率を大幅に向上させることは 困難という問題点を有していた。

 本発明は、かかる点に鑑みてなされたも であり、特に微小な磁性粒子や、被処理流 との比重の差が小さい磁性粒子などであっ も、被処理流体からの除去効率を大幅に向 させることを目的としている。

 上記の課題を解決するため、本発明の第1の 例の装置は、
 磁性粒子を含む被処理流体を内周面に沿っ 旋回下降流動させ、その旋回下降流動によ て生じる遠心力により被処理流体内の磁性 子を分離して下方に排出するサイクロン式 理容器と、
 上記サイクロン式処理容器の中心部にて上 方向に延び、下端に該サイクロン式処理容 の内部に開口する開口部を有し、浄化後の 処理流体を該サイクロン式処理容器の上方 ら該容器外へと導く排出管と、
 磁性粒子に対して、上記サイクロン式処理 器の径方向外側に向かう磁気吸引力を作用 せる磁石部材と、
 を備えた磁性粒子分離装置であって、
 上記サイクロン式処理容器の内周面に形成 れた螺旋溝、上記排出管の外周面に形成さ た螺旋突起、および上記排出管の外周面に 成された螺旋溝のうち少なくとも何れかを すること特徴とする。

 これにより、サイクロン式処理容器に流 した被処理流体が、サイクロン式処理容器 内周面または排出管の外周面に形成された 旋溝や螺旋突起に沿って、またはこれらを 切るように旋回下降流動すると、被処理流 中の磁性粒子は、遠心力および磁力が作用 て径方向外側に移動し、螺旋溝に捕捉され またはサイクロン式処理容器の内周面に沿 て旋回しながら下降する。上記螺旋溝に捕 された磁性粒子は、磁石部材との距離がよ 近いことから螺旋溝の底に押しつけられる が強いので、径方向内側への移動は大幅に 制される。このように、サイクロン式処理 器の内周面に螺旋溝が形成されていること よって、遠心力等によって径方向外側に移 した被処理流体中の磁性粒子は螺旋溝に捕 されると径方向内側へ移動しにくくなるの 、被処理流体からの除去効率を大幅に向上 せることができる。また、螺旋溝や螺旋突 によって旋回速度が増大する場合には、遠 力が一層強くなるので、やはり除去効率を 幅に向上させることができる。

 また、第2の例の装置は、
 第1の例の磁性粒子分離装置であって、
 上記螺旋溝または螺旋突起が多条に形成さ ていることを特徴とする。

 これにより、例えば、概ね、螺旋溝また 螺旋突起の条数を多くして磁性粒子の捕捉 果を大きくすることが容易にできる。

 また、第3の例の装置は、
 第1の例の磁性粒子分離装置であって、
 上記螺旋溝または螺旋突起のリード角が5° 上30°以下であることを特徴とする。

 これにより、螺旋溝または螺旋突起の方 が被処理流体の旋回下降流の方向に一致し いる場合には、被処理流体の流れがスムー になって、磁性粒子が安定して内周面や螺 溝の底に押しつけられる作用が大きくなる 一方、螺旋溝または螺旋突起の方向が被処 流体の旋回下降流の方向と異なる場合には 被処理流体が螺旋溝または螺旋突起を横切 ことになるので、磁性粒子が螺旋溝に引っ かって捕捉されやすくなる作用や旋回速度 増大して遠心力の作用が大きくなる。それ え、被処理流体の流速や、磁性粒子の大き 、形状、比重の相異などに応じて旋回溝の ード角を設定することによって、磁性粒子 捕捉効果を大きくすることが容易にできる

 また、第4の例の装置は、
 第1の例の磁性粒子分離装置であって、
 上記螺旋溝または螺旋突起の断面形状が矩 状または略半円状であることを特徴とする

 これにより、被処理流体の流量や流速な に応じて、螺旋溝または螺旋突起の断面形 を設定することができる。

 また、第5の例の装置は、
 第1の例の磁性粒子分離装置であって、
 上記磁石部材は、上記サイクロン式処理容 の内周面よりも径方向外側における上記排 管の開口部の上方位置から下方位置に亘っ 配置されていることを特徴とする。

 また、第6の例の装置は、
 第1の例の磁性粒子分離装置であって、
 上記磁石部材は、上記サイクロン式処理容 の内周面よりも径方向外側における上記排 管の開口部よりも上方の位置に配置された 1の磁石部材と、上記排出管の開口部よりも 下方の位置に配置された第2の磁石部材とを むことを特徴とする。

 これにより、排出管の開口部の上下に亘 て、磁性微粒子を螺旋溝に捕捉し、または 捉された磁性微粒子をサイクロン式処理容 の内周付近に止めることができるので、磁 粒子の除去効率を向上させることが容易に きる。

 また、第7の例の装置は、
 第1の例の磁性粒子分離装置であって、
 上記サイクロン式処理容器は、内径が下方 置ほど縮径する逆円錐状部を有し、
 上記螺旋溝は、上記逆円錐状部の内周面に 成されていることを特徴とする。

 また、第8の例の装置は、
 第7の例の磁性粒子分離装置であって、
 上記サイクロン式処理容器は、さらに、上 逆円錐状部の下方に配置され、内径が下方 置ほど縮径する下方側逆円錐状部を有し、
 上記下方側逆円錐状部の上端の内径は、上 に位置する逆円錐状部の下端の内径よりも きいものとされ、
 上記排出管の開口部は、上記逆円錐状部と 方側逆円錐状部との境界部付近に配置され いることを特徴とする。

 また、第9の例の装置は、
 第7の例の磁性粒子分離装置であって、
 上記排出管の開口部は、上記逆円錐状部の 端と下端との間に配置され、
 上記螺旋溝は、上記逆円錐状部の内周面に ける、上記排出管の開口部の上方位置から 方位置に亘って形成されていることを特徴 する。

 また、第10の例の装置は、
 第9の例の磁性粒子分離装置であって、
 上記螺旋溝は、上記排出管の開口部よりも 該排出管の直径分だけ下方の位置まで形成 れていることを特徴とする。

 これらにより、サイクロン式処理容器に 入した被処理流体は、下方に行くほど回転 度が増加して大きな遠心力が作用するとと に、磁気吸引力が作用して、磁性粒子は径 向外側へと移動し、効率的に螺旋溝に捕捉 れる。

 また、第11の例の装置は、
 第1の例の磁性粒子分離装置であって、
 上記サイクロン式処理容器は、内径が上下 置に亘って一定の円筒状部を有し、
 上記螺旋溝は、上記円筒状部の内周面に形 されていることを特徴とする。

 また、第12の例の装置は、
 第11の例の磁性粒子分離装置であって、
 上記サイクロン式処理容器は、さらに、上 円筒状部の下方に配置され、内径が下方位 ほど縮径する逆円錐状部を有し、
 上記逆円錐状部の上端の内径は、上記円筒 部の内径よりも大きいものとされ、
 上記排出管の開口部は、上記円筒状部と逆 錐状部との境界部付近に配置されているこ を特徴とする。

 これらにより、円筒状部に螺旋溝が形成 れる場合、下降速度とともに回転速度も円 状部の上端から下端に亘って略一定になる そこで、螺旋溝のリード角が一定であれば 螺旋溝の方向(リード角)と旋回下降流の方 (リード角に相当する角度)との関係が一定に 保たれるので、比較的一様に、磁性粒子を螺 旋溝に捕捉させて分離効率を向上させること ができる。

 また、第13の例の装置は、
 第1の例の磁性粒子分離装置であって、
 上記サイクロン式処理容器の内周面に螺旋 が形成されるとともに、
 上記排出管の外周面に螺旋突起および螺旋 の少なくとも一方が形成されていることを 徴とする。

 これにより、より磁性粒子を螺旋溝に捕 されやすくすることが容易にできる。

 また、第14の例の装置は、
 第1の例の磁性粒子分離装置であって、
 上記サイクロン式処理容器の上部に浮上し 浮上物を回収するべく該処理容器の上側に 設され、底壁部が該サイクロン式処理容器 上壁部で構成された浮上物回収タンクをさ に備え、
 上記サイクロン式処理容器の上壁部には、 記浮上物を上記浮上物回収タンク内へと導 ための回収用貫通孔が形成され、
 上記サイクロン式処理容器の上壁部の下面 は、上記浮上物を上記貫通孔から上記浮上 回収タンク内へと案内する案内部材が設け れており、
 上記浮上物回収タンクには、該タンク内に 入した上記浮上物を含む被処理流体を排出 るための浮上物排出口が設けられているこ を特徴とする。

 この構成によれば、上記導入口からサイ ロン式処理容器内に導入された被処理流体 その内側周側壁面に沿って渦流され、この 処理流体に含まれる異物のうち比重の小さ 浮上物は、その浮力によって該処理容器内 上部に浮上集約される。浮上集約された浮 物は、上記案内部材により回収用貫通孔か 浮上物回収タンク内に導かれるとともに、 回収タンクに設けられた浮上物排出口から 出される。そうして、比重の小さい浮上物 除去された被処理流体は、サイクロン式処 容器内の内側周側壁面(逆円錐状部)に沿っ 旋回流動しながら下降していくことで、次 に増速され、この過程で、比重の大きい異 粒子は強い遠心力を受けて該内側周側壁面 傍に集約される。集約された異物粒子は、 重により下側に落下するとともに上記排出 から排出されて回収容器等で回収される。 方、サイクロン式処理容器の上記逆円錐状 の中心部には、異物粒子等が除去されたク ーンな被処理流体が残ることとなり、この リーンな被処理流体は、被処理流体の旋回 動に伴う中心部の上昇流によって上記排出 から処理容器外(異物粒子分離装置外)へと排 出される。こうして、遠心力の作用し易い比 重の大きな異物粒子と遠心力の作用し難い比 重の小さい浮上物との双方を確実に分離除去 することができる。

 また、上記浮上物回収タンクは、その底 部をサイクロン式処理容器の上壁部として 処理容器の上側に配設されるものであり、 うすることで、装置全体のコンパクト化を ることができる。

 また、バグフィルタ等のろ過式の装置の うにフィルタの交換作業を必要としないの 、メンテナンス性の向上を図ることができ 。

 また、第15の例の装置は、
 第14の例の磁性粒子分離装置において、
 上記サイクロン式処理容器の内側周側壁面 、その上端部に形成されかつ上下方向に内 が略一定となる円筒状部と、該円筒状部と 軸にその下側に形成された逆円錐状部とを しており、
 上記サイクロン式処理容器の導入口は、上 から見て上記円筒状部に対してその接線方 に貫通して開口することで、該開口から該 理容器内に流入する被処理流体を該円筒状 の中心軸周りに旋回流動させるように構成 れており、
 上記回収用貫通孔は、上側から見て上記円 状部の中心部側から径方向外側に延びかつ 円筒状部の中心軸周りに周方向に互いに所 間隔を隔てて並ぶ複数のスリット状孔から り、
 上記案内部材は、下側に行くにしたがって 記被処理流体の旋回上流側に傾斜しかつ基 部が上記スリット状孔の幅方向の旋回下流 の側縁部に接続された傾斜板からなること 特徴とする。

 この構成によれば、上記導入口からサイ ロン式処理容器内に導入された被処理流体 先ず、上記円筒状部にてその中心軸周りに 回流動される。ここで、サイクロン式処理 置の上壁部(浮上物回収タンクの底壁部)の 面に設けられる傾斜板(案内部材)は、下側に 向かって被処理流体の旋回上流側に向かって 傾斜している。そして、傾斜板の基端部は、 スリット状孔の幅方向の旋回下流側の側縁部 に接続されているので、該傾斜板の旋回上流 側面(上側面)に衝突した旋回流(被処理流体) 、該旋回上流側面の傾斜に沿って流れると もにスリット状孔を通って浮上物回収タン 内へと案内される。したがって、回収タン の上部(特に上端部)に存在する浮上物は、該 被処理流体と共にこの傾斜板の旋回上流側面 に沿って流動するとともに回収タンク内へと 流入する。こうして、処理容器内の上部に浮 上した比重の小さい浮上物を回収タンク内へ と確実に導くことができて、第14の例の装置 同様の作用効果を確実に得ることができる

 また、第16の例の装置は、
 第14の例の磁性粒子分離装置において、
 上記サイクロン式処理容器の上壁部の下面 は、上記案内部材の他に、上記被処理流体 旋回流れを整流する整流部材が設けられて り、
 上記整流部材は、基端部が上記サイクロン 理容器の上壁部の下面に接続されかつ下側 行くにしたがって上記被処理流体の旋回下 側に傾斜する傾斜板からなることを特徴と る。

 この構成によれば、上記案内部材(傾斜板 )に衝突して乱れた流れを、整流部材(傾斜板) の下面で押さえ込むようにして早期に整流す ることができる。したがって、上記サイクロ ン式処理容器の上壁部の下面近傍における浮 上物の挙動が乱れることにより案内部材(傾 板)の案内機能が低下するのを防止すること できる。

 また、第17の例の装置は、
 第14の例の磁性粒子分離装置において、
 上記浮上物排出口は、上側から見て上記浮 物回収タンクの内側周側壁面に対して上記 処理流体の流れる向きに沿ってその旋回接 方向に貫通して開口していることを特徴と る。

 このことで、上記浮上物回収タンク内に 入してその内側周側壁面に沿って旋回流動 る上記浮上物を含んだ被処理流体を、上記 上物排出口からその旋回接線方向に高速で 出することができる。

 また、第18の例の装置は、
 第17の例の磁性粒子分離装置において、
 上記浮上物回収タンクの内側周側壁面は、 記サイクロン式処理容器の円筒状部と略同 に形成された略円筒状をなし、
 上記排出管は、上記浮上物回収タンクを串 すようにその中心部を通って上下方向に延 されていることを特徴とする。

 この構成によれば、サイクロン式処理容 内(円筒状部内)における被処理流体の旋回 の勢いを利用して、浮上物回収タンク内に 入した被処理流体をその中心部に位置する 出管周りに旋回流動させることができる。 たがって、回収タンク内の被処理流体が流 抵抗となって、上記回収用貫通孔を介した イクロン式処理容器内への被処理流体(浮上 )の流入が妨げられるのを防止することがで きる。

 また、第19の例の装置は、
 第7の例の磁性粒子分離装置において、
 上記異物粒子は磁性粒子であり、
 上記サイクロン処理容器の側壁部における 記逆円錐状部の少なくとも下端部に対応す 部分には、上記被処理流体内の磁性粒子に して該処理容器の径方向外側に向かう磁気 引力を作用させる磁石部材が設けられてい ことを特徴とする。

 この構成によれば、浮上物回収タンクで 回収することのできない比重の大きい磁性 子を、逆円錐状部にてより一層確実に分離 去することができる。すなわち、該逆円錐 部に流入した被処理流体中の磁性粒子には その旋回流動により遠心力に加えて上記磁 部材から径方向外側へと向かう磁気吸引力 作用することとなる。このため、磁石部材 設けない場合に比べて、被処理流体中の磁 粒子をより一層確実に分離除去することが きる。よって、被処理流体の浄化効率を可 的に向上させることが可能となる。

 また、第20の例の装置は、
 第1の例の磁性粒子分離装置と、
 被処理流体中の磁性粒子を磁気吸引力によ 吸着して除去する磁性粒子除去装置とを有 、これらの装置によって順次磁性粒子を除 する被処理流体浄化システムであって、
 上記磁性粒子除去装置は、
 磁性粒子を含む被処理流体に接触して該被 理流体中の磁性粒子を磁気吸引力により吸 する吸着面と、
 掻取り部材を有し、該吸着面に吸着された 性粒子を掻き取る掻取り部と、
 上記吸着面、及び上記掻取り部材の少なく も一方を、上記掻取り部材が上記吸着面に 着された磁性粒子を掻き取る向きに相対移 するように移動させる相対移動手段と、
 上記掻取り部材によって掻き取られた磁性 子を搬送して排出する搬送部と、
 を備え、
 上記搬送部は、掻取り部材によって掻き取 れた磁性粒子を吸引して排出する吸引部、 よび上記磁性粒子を押し流して排出する押 流し部の少なくとも一方を有することを特 とする。

 また、第21の例の装置は、
 第20の例の被処理流体浄化システムであっ 、
 上記掻取り部は、掻き取った磁性粒子を回 するべく該掻取り部の内部に形成される回 用空間と、該回収用空間に連通する粒子吸 口とを有しており、
 上記吸引部は、上記掻取り部材により掻き った磁性粒子を上記粒子吸込口から上記回 用空間内に吸込むことを特徴とする。

 この構成によれば、相対移動手段により 取り部を吸着面に沿って相対移動させると 掻取り部材の掻取り面が、該吸着面に吸着 た磁性粒子を掻き取る。掻き取られた磁性 子は、上記吸引部により吸引されて粒子吸 口から掻取り部内(回収用空間内)に導入さ る。したがって、一旦掻き取った磁性粒子 吸着面に再吸着される前に、該磁性粒子を 取り部内(回収用空間内)に導くことができる 。よって、磁性粒子の除去効率を確実に向上 させることができる。

 また、第22の例の装置は、
 第21の例の被処理流体浄化システムであっ 、
 上記掻取り部は、さらに、上記回収用空間 に吸込まれた磁性粒子を該掻取り部外に排 するべく該回収用空間に連通する粒子排出 を有しており、
 上記掻取り部における上記回収用空間と上 吸着面との間には、該回収用空間内に吸引 れた磁性粒子に対して該吸着面から磁気吸 力が作用するのを阻止する磁気シールド部 が設けられていることを特徴とする。

 この構成によれば、回収用空間内の磁性 子に対して上記吸着面から作用する磁気吸 力を、該回収用空間と吸着面との間に配設 れた磁気シールド部材によって遮断するこ ができる。したがって、回収用空間内の磁 粒子の流動性が該磁気吸引力により損なわ ることもなく、このため、回収用空間内に 込んだ磁性粒子を上記粒子排出口まで確実 流動させて排出することができる。よって 回収用空間内に磁性粒子が堆積したり、粒 吸込口が該堆積した磁性粒子で閉塞された して、磁性粒子の回収効率が低下するのを 実に防止することができる。

 また、磁気シールド部材が上記吸着面か の磁気吸引力により該吸着面側に引き寄せ れるので、掻取り部も磁気シールド部材と に吸着面側に引き寄せられる。この結果、 取り部に設けられた掻取り面の吸着面側の 縁が、該吸着面に押付けられることとなっ 、比較的小さな磁性粒子をも逃さずに該掻 り面で掻き取ることができる。よって、磁 粒子の除去効率を可及的に向上させること 可能となる。更に、この磁性体の大きさの 定、配置の調整、適切な磁気シールド性能 有するシールド部材の選出等によって透磁 を調整することによって、上記吸着面への 着状態や上記吸着面からの掻取り状態を制 できる。したがって、被処理流体中に含ま る磁性粒子jの大きさや量に応じて、この磁 性体の透磁率を調整することで、磁性粒子j 効率的に除去することができる。

 また、第23の例の装置は、
 第22の例の被処理流体浄化システムであっ 、
 上記掻取り部材は、厚さ方向の一方側面が 記吸着面に当接又は近接し、かつ、上記相 移動方向の前側側面が掻取り面とされる板 部材からなり、
 上記磁気シールド部材は、上記板状部材の さ方向の他方側面に積層されていることを 徴とする。

 この構成によれば、上記掻取り部におけ 上記磁気シールド部材と吸着面との間に挟 れた部分が板状部材とされているので、吸 面と磁気シールド部材との距離を極力近づ て該吸着面から磁気シールド部材に作用す 磁気吸引力を高めることができる。したが て、該磁気シールド部材と吸着面との間に まれた板状部材を、吸着面側に強力に押付 ることができ、延いては、上記掻取り面の 着面側の端縁を吸着面に強力に押付けるこ ができる。したがって、第22の例の装置と 様の作用効果をより一層確実に得ることが きる。

 また、第24の例の装置は、
 第23の例の被処理流体浄化システムであっ 、
 上記粒子吸込口は、上記除去本体部におけ 上記相対移動方向の前側面に形成されてお 、
 上記掻取り面は、上記相対移動方向の後側 行くにしたがって上記吸着面と離れる側に 斜する傾斜面とされ、
 上記掻取り面の上記相対移動方向の後側端 は、上記粒子吸込口に接続されていること 特徴とする。

 この構成によれば、上記掻取り面で掻き られた磁性粒子を、該掻取り面に沿って粒 吸引口まで案内することができる。よって 磁性粒子を粒子吸引口から回収用空間内に 実に案内回収することができる。

 また、第25の例の装置は、
 第20の例の被処理流体浄化システムであっ 、
 上記掻取り部は、さらに、粒子吸込口、粒 排出口、および上記吸着面から引きはがさ た磁性粒子を上記粒子吸込口から粒子排出 に集約する回収用空間を有し、
 集約された磁性粒子が上方または水平方向 排出されることを特徴とする。

 この構成によれば、磁性粒子を集約させ 、装置のレイアウトや被処理流体の性状な に応じて、適切な方向に排出させることな が容易にできる。

 また、第26の例の装置は、
 第20の例の被処理流体浄化システムであっ 、
 上記掻取り部は、さらに、粒子吸込口、粒 排出口、および上記吸着面から引きはがさ た磁性粒子を上記粒子吸込口から粒子排出 に集約する回収用空間を有し、
 上記押し流し部は、上記粒子吸込口から粒 排出口に向く被処理流体の流れを生じさせ 被処理流体噴出部を有していることを特徴 する。

 この構成によれば、磁性粒子を集約させ 、被処理流体の流れの作用によって排出さ ることができる。

 また、第27の例の装置は、
 第20の例の被処理流体浄化システムであっ 、
 上記掻取り部は、さらに、粒子吸込口、粒 排出口、および上記吸着面から引きはがさ た磁性粒子を上記粒子吸込口から粒子排出 に集約する回収用空間を有し、
 上記吸着面と回収用空間との間に、磁性体 ら成る磁気シールド部材が設けられている とを特徴とする。

 この構成によれば、やはり、回収用空間 の磁性粒子に対して上記吸着面から作用す 磁気吸引力を遮断することができる。よっ 、回収用空間内の磁性粒子の流動性が該磁 吸引力により損なわれることもなく、この め、回収用空間内に吸込んだ磁性粒子を上 粒子排出口まで確実に流動させて排出する とができ、回収用空間内に磁性粒子が堆積 たり、粒子吸込口が該堆積した磁性粒子で 塞されたりして、磁性粒子の回収効率が低 するのを確実に防止することができる。

 また、第28の例の装置は、
 第27の例の被処理流体浄化システムであっ 、
 上記掻取り部材、及び磁気シールド部材は 吸着面に吸着された磁性粒子が吸着面から きはがされる位置から、上記粒子排出口が けられている位置にかけて、上記吸着面か 磁気シールド部材の上面までの距離が大き なる傾斜を有することを特徴とする。

 この構成によれば、上記磁気吸引力の遮 作用が、磁性粒子が粒子排出口に向かうほ 大きくなるので、より確実に搬送されやす することができる。

 また、第29の例の装置は、
 第20の例の被処理流体浄化システムであっ 、
 上記掻取り部を上記吸着面側に押付ける付 バネをさらに備えていることを特徴とする

 この構成によれば、付勢バネにより掻取 部を吸着面側に押付けることができる。し がって、掻取り部の掻取り面の吸着面側の 縁をより一層確実に吸着面に押付けて、磁 粒子の除去効率を向上させることができる

 本発明によれば、サイクロン式処理容器 流入し旋回下降流動した被処理流体中の磁 粒子は、遠心力および磁力が作用して径方 外側に移動し、螺旋溝に捕捉されて、径方 内側への移動が大幅に抑制されるので、特 微小な磁性粒子や、被処理流体との比重の が小さい磁性粒子などであっても、被処理 体からの除去効率を大幅に向上させること 容易にできる。また、螺旋溝や螺旋突起に って旋回速度が増大する場合には、遠心力 一層強くなるので、やはり除去効率を大幅 向上させることができる。

実施形態1の被処理流体浄化システムの 構成を示す全体図である。 ダスト分離用タンク103の構成を示す縦 面図である。 同、右側面図である。 同、平面図である。 サイクロン式分離除去装置1の構成を示 す縦断面図である。 図5のVI-VI線断面図である。 図6のVII-VII線断面図である。 図6のVIII-VIII線断面図である。 サイクロン式分離除去装置1の永久磁石 の配設状態を示す横断面図である。 実施形態1の磁性粒子除去装置50の構成 を示す縦断面図である。 実施形態1の円板状吸着部60の永久磁石 の配設状態を示す平面図である。 実施形態1の吸着面の構造を示す拡大 である。 図10のXIII-XIII線断面図である。 実施形態1の除去本体部80の構成を示す 縦断面図である。 実施形態2のサイクロン式分離除去装 1の構成を示す縦断面図である。 実施形態2のサイクロン式分離除去装 1の変形例の構成を示す縦断面図である。 実施形態3のサイクロン式分離除去装 1の構成を示す縦断面図である。 実施形態4のサイクロン式分離除去装 1の構成を示す縦断面図である。 実施形態5のサイクロン式分離除去装 1の構成を示す縦断面図である。 実施形態5のサイクロン式分離除去装 1の筒状排出管6の構成を示す縦断面である。 その他の変形例のサイクロン式分離除 去装置1の流体渦流部2eの構成を示す縦断面図 である。 実施形態5のサイクロン式分離除去装 1の変形例の構成を示す縦断面図である。 実施形態6の被処理流体浄化システム 構成を示す全体図である。 実施形態6の磁性粒子除去装置50の構成 を示す縦断面図である。 図24のXXV-XXV線断面図である。 実施形態6の除去本体部80の構成を示す 縦断面図である。 実施形態7の被処理流体浄化システム 構成を示す全体図である。 実施形態7の磁性粒子除去装置50の構成 を示す縦断面図である。 実施形態7の除去本体部80の構成を示す 縦断面図である。 実施形態8の被処理流体浄化システム 構成を示す全体図である。 実施形態8の磁性粒子除去装置50の構成 を示す縦断面図である。 実施形態8の除去本体部80の構成を示す 縦断面図である。 実施形態9の磁性粒子除去装置50の構成 を示す断面図である。 実施形態10の磁性粒子除去装置50の構 を示す断面図である。 他の実施形態の円板状吸着部60の構成 示す平面図である。 他の実施形態の被処理流体浄化システ ムの構成を示す全体図である。 さらに他の実施形態の被処理流体浄化 システムの構成を示す全体図である。

 以下、本発明の実施形態を図面に基づい 詳細に説明する。なお、以下の各実施形態 おいて、他の実施形態と同様の機能を有す 構成要素については同一の符号を付して適 説明を省略する。

 (実施形態1)
 図1は、本発明の実施形態1に係る被処理流 浄化システム100を示し、本実施形態では一 として、このシステム100を、工作機械101の ーラント液(被処理流体)の浄化システムに適 用した例を示す。

 すなわち、上記被処理流体浄化システム1 00は、工作機械101において、クーラント液(す なわち被処理流体)の中に混入する切粉(磁性 子j)或いは該切粉と砥粒との溶着したもの からなる切削屑である磁性粒子j(図5及び図14 参照)と、クーラント液とを分離し、該磁性 子jを分離回収する場合に適用したものであ 。より具体的には、このシステム100は、ダ ティタンク102と、ダスト分離用タンク103と サイクロン供給用貯留タンク109と、サイク ン式分離除去装置1(磁性粒子分離装置)と、 性粒子除去装置50と、スーパクリーンタン 104とを備えている。

 工作機械101から排出されたダーティ液(磁 性粒子jを除去する前の被処理流体)は先ず、 ーティタンク102内へと導かれて貯留される ダーティタンク102内に貯留された被処理流 はポンプ115により汲み上げられて、ダスト 離用タンク103へと導かれる。ダスト分離用 ンク103では、後述するマグネットプレート1 08f等に吸着され、または自重で速やかに沈殿 する比較的大きなダストなどが除去され、残 りのダストを含む被処理流体がサイクロン供 給用貯留タンク109に貯留される。

 サイクロン供給用貯留タンク109に貯留さ た被処理流体は、ポンプ105により汲み上げ れてサイクロン式分離除去装置1へと導かれ る。サイクロン式分離除去装置1では、後述 るように、比重が比較的小さい磁性粒子jが 上物排出口21(図5参照)からダスト分離用タ ク103へと排出された後、比重が比較的大き 磁性粒子jが遠心力により分離されて排出口4 (図5参照)から、ダスト分離用タンク103へと排 出され、浄化処理後の被処理流体が、筒状排 出管6から排出されて磁性粒子除去装置50へと 導かれる。

 磁性粒子除去装置50では、サイクロン式 離除去装置1で除去しきれなかった磁性粒子j を含む被処理流体が分離されてサイクロン供 給用貯留タンク109へと戻される一方、浄化処 理後の被処理流体はスーパクリーンタンク104 内に排出される。尚、図1中、符号106は、後 するように磁性粒子除去装置50にて分離した 磁性粒子jを吸引するためのエジェクタバル (吸引手段に相当)である。

 上記スーパクリーンタンク104に導かれて 留された、磁性粒子除去後のクリーンな被 理流体は、不図示のポンプにより工作機械1 01に供給されてクーラント液として使用され 。尚、スーパクリーンタンク104内の被処理 体は、その水位が所定水位h2に達すると戻 管104bからサイクロン供給用貯留タンク109へ 戻されるようになっている。これに伴って 軽くてスーパクリーンタンク104内で表面に いたダストも、サイクロン供給用貯留タン 109へと戻される。また、磁性粒子除去装置5 0によっても除去されずスーパクリーンタン 104内で沈殿したダストは、スーパクリーン ンク104の底部に設けられた排出管104c、およ 排出バルブ104dを介してダーティタンク102に 排出されるようになっている。

 上記のように、工作機械101から排出され 被処理流体が直接サイクロン式分離除去装 1に供給されず、一旦ダスト分離用タンク103 によって比較的大きなダストなどが除去され てから供給されることによって、より小さな ダストを含む被処理流体が遠心分離の対象と なるので、サイクロン式分離除去装置1にお る比較的小さな磁性粒子jの除去効率を容易 高めることができる。また、さらに磁性粒 除去装置50を組み合わせることによって、 り小さな磁性粒子jの除去効率を高めること できる。すなわち、例えば、各装置の特性 ダストの性状等に応じて特化させて、種々 大きさのダストに対する全体的な除去効率 大幅に高めることなどができる。

 なお、上記のシステム構成例は一例であ 、種々の変形構成が可能である。例えば、 作機械101から排出された被処理流体は、ダ ティタンク102を介してダスト分離用タンク1 03に供給されるのに限らず、直接ダスト分離 タンク103に供給されるようにしてもよい。 た、ダスト分離用タンク103から排出された 処理流体は、サイクロン供給用貯留タンク1 09に貯留された後にサイクロン式分離除去装 1に供給されるのに限らず、ダスト分離用タ ンク103から直接供給されるようにしてもよい 。もっとも、上記のようにダスト分離用タン ク103の前後にダーティタンク102および/また サイクロン供給用貯留タンク109を設ける場 には、ダスト分離用タンク103の流入、流出 を適切に設定、または制御して、ダストの 去効率を向上させることが、より容易にな 。また、サイクロン式分離除去装置1から排 される磁性粒子jや浮上物は、通常はダスト 分離用タンク103に戻されるのが、ダストボッ クス107、浮上物回収ボックス103mへの回収を ムーズに行いやすい点で好ましいが、これ 限らず、ダーティタンク102やサイクロン供 用貯留タンク109に戻されるなどしてもよい 、別途分離処理されるようにしてもよく、 終的にダスト等の回収が可能であればよい

 -ダスト分離用タンク103の構成-
 ダスト分離用タンク103は、例えば図2~図4に すような構成を有している。流入管103aから 流入した被処理流体は、タンク流入口103cか タンク本体内に流入し、流入口仕切板103jを り込み、排出口下方仕切板103gと排出口側方 仕切板103hとの間を通過して、排出管103bから 出されるようになっている。

 上記被処理流体が流れる経路付近には、 グネット103d、およびマグネットプレート108 fが設けられ、ダスト(磁性粒子)が、自重で沈 殿するのに加えて、強制的に吸着、沈殿させ られて、捕捉されるようになっている。タン ク流入口103cの近傍のマグネット103dに捕捉さ たダストは、転がり落ちてタンク内に沈殿 るか、または、切り屑排出口103eから強制的 に排出できるようになっている。上記切り屑 排出口103eは、通常の運転時には、蓋103fで塞 れている。

 一方、マグネットプレート108fに吸着され 、またはタンク内に沈殿したダストは、コン ベア式のダスト分離装置108によって、ダスト ボックス107に排出される。ダスト分離装置108 は、モータ108aにより駆動される駆動軸108bと 従動軸108cと、両者間に掛け渡されたチェー ンベルト108dとを備えている。上記チェーン ルト108dには適宜間隔でスクレーパ108eが立設 され、このスクレーパ108eによって、マグネ トプレート108fに吸着され、またはタンク内 沈殿したダストが掻き出される。

 上記ダスト分離装置108は、限定はされな が、例えばユニット化されて、斜め上方に き抜くことができるよう脱着自在に設けら 、メインテナンスが容易にできるようにさ るようになっている。また、ダスト分離装 108を引き抜いた状態でも、ダスト分離用タ ク103内に沈殿したダスト等を手動で掻き出 ことが容易にできるようになっている。な ダスト分離装置108は、上記のような構成に るものではなく、例えば特開2003-251542号公 に示されるものなど、公知の種々の構造を するものを適用してもよい。

 ダスト分離用タンク103には、また、後に 述するサイクロン式分離除去装置1から排出 された磁性粒子j、および浮上物も回収管121 122を介して回収されるようになっている。 収管121によって回収された磁性粒子jは、ダ ト分離用タンク103の底に沈殿し、またはマ ネットプレート108fに吸着されて、上記のよ うにダスト分離装置108によりダストボックス 107に排出される。浮上物が回収される回収管 122は、ダスト分離用タンク103内で下方を除く 周囲を浮上物仕切板103iに囲まれている。こ により、回収された浮上物は上記浮上物仕 板103iに囲まれた範囲内に止められ、サイク ン供給用貯留タンク109に送られる被処理流 中に混入するのが防止されるようになって る。上記浮上物は、ダスト分離用タンク103 の水位が上昇すると浮上物回収ボックス103m に排出される(図3)。

 また、必須な構成要素ではないが、ダス 分離用タンク103の側方には、内部の液位な を視認するための監視窓103k(図3)が設けられ ている。

 -サイクロン式分離除去装置の構成-
 サイクロン式分離除去装置1は、図5に示す うに、ステンレス、アルミニウムや樹脂等 非磁性体からなるサイクロン式処理容器2と 該サイクロン式処理容器2の上側に配設され る浮上物回収タンク15と、サイクロン式処理 器2内の浄化後の被処理流体を該サイクロン 式処理容器2外(サイクロン式分離除去装置1外 )へと排出する筒状排出管6とを備えている。 サイクロン式処理容器2及び浮上物回収タン ク15は、上端部が閉塞された略円筒状の本体 2aと、該本体部2aの下端部に接続される略円 筒状の流体渦流部2eとで構成されている。よ 具体的には、本体部2aの内側空間13は、仕切 り板18により上下に仕切られており、この仕 り板18がサイクロン式処理容器2の上壁部を 成するとともに、浮上物回収タンク15の底 部を構成している。

 このサイクロン式処理容器2は、上下方向 に延びる内周面2gに、上側逆円錐状部2b,下側 円錐状部2d等を形成した槽体からなるもの あって、後述するように、磁性粒子jを含む 処理流体を該内周面2gに沿って旋回流動さ ることでその遠心力により該磁性粒子jを分 する。

 より詳細には、サイクロン式処理容器2の 内周面2gは、その上端部に形成されて内径が 下方向の全体に亘って略一定となる円筒状 2fと、該円筒状部2fの下側に連設され、下側 ほど内径が小さくなる上記上側逆円錐状部2b 、該上側逆円錐状部2bに隣接してその下側 形成された下側逆円錐状部2dと、両逆円錐状 部2b,2d同士を接続する円錐状部2cとからなる 該円筒状部2f、両逆円錐状部2b,2d、及び円錐 部2cの軸心は一致しており、この軸心が、 イクロン式処理容器2の中心軸1Cとされる。 して、この中心軸1Cは、被処理流体の旋回中 心軸に略一致している。尚、円筒状部2fは、 記本体部2aの内周面における仕切り板18より も下側の部分とされ、両逆円錐状部2b,2d及び 錐状部2cは、上記流体渦流部2eの内周面とさ れている。

 上記円筒状部2fの上端部(つまりサイクロ 式処理容器2の上端部)には、図6に示すよう 、上記サイクロン式処理容器2内に被処理流 体を導入するための導入口3が形成されてい 。この導入口3は、該円筒状部2fに対してそ 接線方向から貫通して開口するとともに、 開口からサイクロン式処理容器2内に流入す 被処理流体を該円筒状部2fの中心軸(サイク ン式処理容器2の中心軸1C)周りに反時計回り 方向に旋回流動させるように構成されている (なお、図5に示す断面には、実際には導入口3 は現れないが、図5では、便宜上、ほぼ同図 断面に投影した位置に表している。)。こう て、被処理流体は、該円筒状部2fにおいて 時計回り方向に旋回流動されることで、そ 勢いで流体渦流部2e内においても同方向(反 計回り方向)に旋回流動される。ここで、例 ば導入口3の位置に応じて被処理流体を時計 回り方向に旋回流動させるようにしてもよい ことは言うまでもない。

 上記上側逆円錐状部2bには、被処理流体 旋回および下降流動に対応する方向の螺旋 2jが形成されている。より具体的には、螺旋 溝2jは、例えば断面形状が矩形、リード角が3 0°で、3条形成されている。ここで、螺旋溝2j の方向(右ネジ方向か左ネジ方向か)は、例え 旋回流動の方向に応じて決定すればよい。

 上記下側逆円錐状部2dの上端の内径は、 側逆円錐状部2bの下端の内径よりも大きくな っており(つまり拡径している)、上記下側逆 錐状部2dの上端と上側逆円錐状部2bの下端と は、下側ほど拡径する円錐状部2cを介して接 されている。磁性粒子jは、後述するように 、上記下側逆円錐状部2dの上端部に分離集約 れるようになっている。

 下側逆円錐状部2dの下端(つまりサイクロ 式処理容器2(流体渦流部2e)の底部)には、磁 粒子jを排出するための排出口4が設けられ いる。これらの両逆円錐状部2b,2d及び円錐状 部2cが構成される流体渦流部2eは、円筒外筒5 嵌合挿入されて着脱可能になっている。尚 円筒外筒5はステンレス、合成樹脂等の非磁 性体で構成するが、後述する永久磁石10の磁 の作用上で影響が無ければ、鋼管としても い。また、本体部2a及び流体渦流部2eは別体 で構成しているが、一体でもよい。

 円筒外筒5は、その上端部の外周面に形成 された雄ねじ部9bを本体部2aの下端部に形成 れた雌ねじ部9aに螺合してねじ込み固定され ている。流体渦流部2eの上端面の外周縁、及 、円筒外筒5の上端面の内周縁は共に面取り 加工が施されていて、両面取り面によりV字 の溝部が形成され、この溝部にOリング8がセ ットされている。こうすることで、本体部2a 流体渦流部2eとの接続部から被処理流体が 出するのを防止している。特に、円筒外筒5 上端部がねじ込まれて本体部2aの下端部に しつけられ、且つ流体渦流部2eの上端面がス プリング(図示省略)で上方に押しつけられる とで、組み付けでき且つシールできるので 組付性及びメンテナンス性に優れる。

 サイクロン式処理容器2の中心部には、上 下方向に延びる筒状排出管6が配設されてい 。筒状排出管6の下端部に設けられた流体排 口7の高さ位置は、下側逆円錐状部2dの上端 ほぼ同じ高さ位置か、その近傍(例えば、下 側逆円錐状部2dの上端よりも上側で上側逆円 状部2bの下端よりも下側)に位置するように けられている。

 上記浮上物回収タンク15は、サイクロン 処理容器2内の上部に浮上した比較的比重の さい浮上物(例えば、比重の小さい磁性粒子 、油成分、浮遊カーボン、浮遊ゴミ等であり 、以下浮上物と称す)を回収するためのもの あって、上述のように、底壁部がサイクロ 式処理容器2の上壁部(仕切り板18)で構成され ている。

 浮上物回収タンク15の内周面15aは、上記 イクロン式処理容器2の円筒状部2fと同軸の 筒状をなしていて、上下方向において径寸 が略一定となるように形成されている。

 また、浮上物回収タンク15の内周面15aに 、回収した浮上物を含む被処理流体を該浮 物回収タンク15外(装置1外)へと排出するため の浮上物排出口21が形成されている。この浮 物排出口21は、図6に併せて示すように、該 上物回収タンク15の内周面15aに対してその 線方向から貫通して開口している。より詳 には、該浮上物排出口21は、上記導入口3に して、サイクロン式処理容器2の中心軸1C(浮 物回収タンク15の中心軸)を挟んで略相対向 る位置に形成されており、該浮上物排出口2 1の軸心方向は、該導入口3の軸心方向に対し 垂直な関係にある。

 上記浮上物回収タンク15の底壁部(つまり イクロン式処理容器2の上壁部)を構成する 切り板18には、該サイクロン式処理容器2の 部に浮上した浮上物を浮上物回収タンク15内 に導くための回収用貫通孔が形成されている 。

 この回収用貫通孔は、複数のスリット19 らなり、各スリット19は、上側から見てサイ クロン式処理容器2(円筒状部2f)の中心部側か 径方向外側に延びるとともに、該サイクロ 式処理容器2の中心軸1C(円筒状部2fの中心軸) 周りに周方向に等間隔(本実施形態では90°間 )に配設されている。

 各スリット19は、仕切り板18の該各スリッ ト19に対応する部分を切り欠いて下側に折り げることで形成されている。該仕切り板18 該折り曲げた部分である折曲げ片20は、図7 示すように各スリット19から回収タンク15内 と浮上物を案内する案内用折曲げ片20a(本実 施形態では、4つの折曲げ片20のうちの3つ)と 図8に示すように仕切り板18の下面近傍の流 (サイクロン式処理容器2内の上端部の流れ) 整流するための整流用折曲げ片20bとで構成 れている。

 上記案内用折曲げ片20aは、仕切り板18の リット19に対応する部分をその幅方向の旋回 下流側(被処理流体の旋回方向の下流側であ て、図7の右側)の側縁部に沿って(側縁部を 端部として)、旋回上流側が下方に傾斜する うに折り曲げることで形成されている。

 一方、上記整流用折曲げ片20bは、仕切り 18のスリット19に対応する部分をその幅方向 の旋回上流側(被処理流体の旋回方向の上流 であって、図8の左側)の側縁部に沿って(側 部を基端部として)、旋回下流側が下方に傾 するように折り曲げることで形成されてい 。

 なお、実施形態では、案内用折曲げ片20a 整流用折曲げ片20bとを設けたが、旋回流の 流形成状態によれば、案内用折曲げ片20aだ として、整流用折曲げ片20bを省略すること あり得る。

 上記筒状排出管6(図1参照)は、サイクロン 式処理容器2及び浮上物回収タンク15の中心部 を通って上下方向に延びるとともに、該サイ クロン式処理容器2の内外を連通することで サイクロン式処理容器2内のクリーンな被処 流体を該サイクロン式処理容器2外(装置1外) へと導くように構成されている。

 より詳細には、筒状排出管6は、その下端 部がサイクロン式処理容器2内に位置してい 、そこから上側に向かって延びるとともに 該サイクロン式処理容器2の上壁部(仕切り板 18であって浮上物回収タンク15の底壁部)及び 上物回収タンク15の上壁部(本体部2aの上端 )を貫通して該サイクロン式処理容器2外(装 1外)へと延設されている。換言すると、上記 筒状排出管6は、浮上物回収タンク15を串刺す ようにその中心部を通って上下方向に延設さ れている。後述するように、磁性粒子jが除 されたクリーンな被処理流体は、該流体排 口7から筒状排出管6内を通って装置1外へと かれる。また、流体排出口7が設けられた筒 排出管6の下端部の外周面は僅かに外側に拡 径しており、こうすることで、流体により確 実に遠心力が作用するようになっている。し かし、場合によれば、該下端部は筒状排出管 6の本体部分(該下端部を除く部分)と同径のま までもよい。

 上記サイクロン式処理容器2(流体渦流部2e )における下側逆円錐状部2dの上端部および上 側逆円錐状部2bの下端部付近の外周面2h(側壁 2iの外周面)には、図9に示すように円周溝12, 11が形成され、それぞれ8個の永久磁石10が嵌 込まれている。これらの永久磁石10は、例 ば矩形の薄板状をなし、円周方向に隣り合 2個ずつがヨーク22によって連結されている 上記ヨーク22は、例えばパーマロイの薄板が 折り曲げられて形成されている。各永久磁石 10の円周方向の位置決めは、間に交互に配置 れた薄肉スペーサ16および厚肉スペーサ17に よってなされている。また、ヨーク22の円周 向の位置決めは、上記厚肉スペーサ17によ てなされている。上記のようにヨーク22を設 けることによって、該永久磁石10による磁気 引力をより一層強めることができる。すな ち、ヨーク22を永久磁石10の径方向外側に配 置し、2個ずつの永久磁石10を連結することで 、径方向外側に逃げる磁力線を減らせるので 、永久磁石10の径方向内側に作用する磁力が くなる。したがって、永久磁石10のコンパ ト化を図ることができる。また、永久磁石10 の径方向外側に、鉄製部材等の強磁性体を配 設したとしても該強磁性体に対して永久磁石 10からの磁気吸引力の影響が低減される。こ ため、サイクロン式処理容器2やその周辺装 置を設計する際の設計自由度を高めることが できる。

 なお、図9においてはヨーク22の厚さを永 磁石10の厚さよりも薄く描いているが、例 ば、永久磁石10としてネオジム磁石やサマリ ウムコバルト磁石などを用い、ヨーク22とし 鋼板を用いる場合には、ヨーク22を永久磁 10と同等以上の厚さに設定するなどしてもよ い。

 また、上記ヨーク22に加えて、例えば図5 2点鎖線で示すように、円筒外筒5の外周に らに同様のヨーク22’を設け、吸引力をより 大きくできるようにしてもよい。

 各永久磁石10は、円周溝11,12共に、半径方 向内側がS極になるものとN極になるものとが 互いに隣り合うように配設されている。

 また、上方側の円周溝11に設けられる永 磁石10の上下方向の長さおよび位置は、例え ば1ピッチ以上の螺旋溝2jが形成されている範 囲に設定される。

 なお、永久磁石10を設ける方法は、上記 ように円周溝11,12に嵌め込むのに限らず、例 えば、永久磁石10の外形に対応する凹部を側 部2iの外周面2hに形成して嵌め込むなどして もよい。また、ヨーク22によって連結される 久磁石10の個数は2個に限らず、より多くて よく、さらには、ヨーク22をリング状にし 全部の永久磁石10を連結するようにしたりし てもよい。一方、永久磁石10とほぼ同形状の 性体を各永久磁石10の背面に重ねるように けるだけでもよい。また、永久磁石10は、筒 状排出管6における流体排出口7の上下付近で 下2段に設けるのに限らず、何れか一方だけ 設けるなどしてもよい。

 また、サイクロン式分離除去装置1として は、上記のような構成のものに限らず、遠心 分離機能を備えた種々の装置が適用できる。 具体的には、例えば浮上物回収タンク15を備 ず、遠心分離による磁性粒子jの除去などを 主とする装置を用いるなどしてもよい。

 -サイクロン式分離除去装置の動作-
 以上のように構成されたサイクロン式分離 去装置1における磁性粒子jの分離回収動作 ついて説明する。

 先ず、磁性粒子jを含む被処理流体が、高 速で、導入口3(図5参照)からサイクロン式処 容器2内に導入される。導入された被処理流 は、該サイクロン式処理容器2の内周面2gの 筒状部2fに沿って筒状排出管6周りに旋回運 することで旋回流が生じる。ここで、被処 流体中に含まれる比重の小さい浮上物は、 れを浮上させようとする浮力によって、サ クロン式処理容器2内の上部に浮上集約され ることとなる。この浮上集約された浮上物は 、被処理流体が筒状排出管6周りに旋回流動 る過程で、スリット19から浮上物回収タンク 15内へと流入する。より具体的には、サイク ン式処理容器2内の上端部(仕切り板18の下面 近傍)に集約された浮上物は、被処理流体の 回流動により該処理流体と共にその旋回上 側から旋回下流側へと流れる中で、上記案 用折曲げ片の案内面に衝突することでその 路を上方へと変更し、浮上物回収タンク15内 へと導かれる。浮上物回収タンク15内へと導 れた浮上物を含む被処理流体は、その旋回 性により該浮上物回収タンク15内において その内周面15aに沿って上記筒状排出管6周り 旋回流動して、上記浮上物排出口21から接 方向に排出され、装置1外へと導かれる。

 一方、上記導入口3からサイクロン式処理 容器2内に流入した被処理流体のうち、浮上 回収タンク15内に流入しなかった残りの流体 (つまり比重の小さい浮上物が除去された被 理流体)は、上側逆円錐状部2bに導かれて下 に行くほど回転速度を増加させていく。こ に伴って、被処理流体中の磁性粒子jは、遠 力が作用して径方向外側に移動し、螺旋溝2 jに捕捉され、または内周面2gに沿って旋回し ながら下降する。そして、被処理流体の回転 速度が最も速くなる上側逆円錐状部2bの下端 にて、被処理流体中の磁性粒子jには、大き な遠心力が作用するとともに、上方側の円周 溝11に嵌入された永久磁石10から径方向外側 と向かう磁気吸引力が作用することとなる この結果、該磁性粒子jは、内周面2g側(径方 外側)に分離される。特に、螺旋溝2jに捕捉 れた磁性粒子jは、永久磁石10との距離がよ 近いことから螺旋溝2jの底に押しつけられ 力が強いので、径方向内側への移動は大幅 抑制される。

 一方、磁性粒子jが極めて少なくなったク リーンな流体は上側逆円錐状部2bの中心部寄 に残ることとなる。ここで、磁性粒子jが極 めて少なくなったクリーンな流体と表現した 理由は、1μm~5μmの磁性粒子が、軽いためにク リーンな流体と共に筒状排出管6に導かれる とがあり、僅かに磁性粒子が含まれている 能性があるからである。

 そして、被処理流体は、主として5μm以上 の磁性粒子jが内周面2g側に偏って分離された 状態のまま円錐状部2cに導かれる。

 円錐状部2cにおいては、被処理流体の旋 流速は若干低下するものの、上記のように 螺旋溝2jに捕捉され、または既に内周面2g側 偏った状態にある磁性粒子jは、さらに径方 向外側へと移動する。

 そうして、円錐状部2cを通過した被処理 体中の磁性粒子jは、下側逆円錐状部2dの上 部に流入すると、その径方向外側への流動 性力に加えて、下方側の円周溝12に嵌入され た永久磁石10から径方向外側へと向かう磁気 引力を受けて、下側逆円錐状部2dの上端部 分離集約される。上記下側逆円錐状部2dの上 端部に分離集約された磁性粒子jは、いずれ 塊状になってその自重により下側逆円錐状 2dの傾斜面に沿って落下し、排出口4から排 され、該排出された磁性粒子jは、図示しな 回収容器内に回収される。

 一方、下側逆円錐状部2dに流入した被処 流体は、旋回流動(渦流)するとともに、中心 部の被処理流体には上向き軸方向の力が作用 して、流体排出口7から筒状排出管6を通って 性粒子除去装置50へと供給される。

 上記実施形態では、下側逆円錐状部2dの 壁に吸着した磁性粒子は自重で落下するが 更に吸着した磁性粒子の落下を促進したい 合には、磁石部材の磁力を弱める機構、例 ば、磁石部材及び/またはヨークを上下動さ るような機構を設けて積極的に分離除去す ようにしてもよい。

 上記のように、上側逆円錐状部2bに螺旋 2jが形成されていることによって、遠心力に よって径方向外側に移動した被処理流体中の 磁性粒子jは、螺旋溝2jに捕捉されると径方向 内側へ移動しにくくなるので、被処理流体か らの除去効率を大幅に向上させることができ る。具体的には、例えば、同様の構成で螺旋 溝2jを形成しない場合に比べて、5μmの磁性粒 子jの除去率を83%から95%に向上させることな ができる。

 ここで、螺旋溝2jの条数は、3条に限らず 1条でもよいし、2条や4条以上でもよいが、 ね、多い方が磁性粒子jの捕捉効果が大きい 。また、リード角も、30°に限らず、例えば10 °以上30°未満でもよいし、さらに10°未満や 30°より大きくてもよい。また、例えば条数 2条で5°にしたり1条でより小さい角度にす など、条数などに対応して設定したりして よい。さらに、リード角を被処理流体の旋 下降方向に対応させて下方ほど小さくした 大きくしたりするなどしてもよい。すなわ 、螺旋溝2jの方向が被処理流体の旋回下降流 の方向に一致している場合には、被処理流体 の流れがスムーズになって磁性粒子jが安定 て内周面2gや螺旋溝2jの底に押しつけられる 用が大きくなる。一方、螺旋溝2jの方向が 処理流体の旋回下降流の方向と異なる場合 は、被処理流体が螺旋溝2jを横切ることにな るので、磁性粒子jが螺旋溝2jに引っかかって 捕捉されやすくなる作用が大きくなる。また 、被処理流体の旋回下降流の方向よりも螺旋 溝2jのリード角を小さく設定し、回転速度を 加させるようにして、より大きな遠心力を 用させるようにすることもできる。それゆ 、被処理流体の流速や粘度、磁性粒子jの大 きさ、形状、比重の相異などに応じて、螺旋 溝2jのリード角や条数、断面形状などを設定 ればよい。

 -磁性粒子除去装置の構成-
 上記磁性粒子除去装置50は、図1に示すよう 、スーパクリーンタンク104の上壁部104aにお けるタンク長さ方向の一方側端部に取付けら れていて、上述のように、サイクロン式分離 除去装置1から供給される被処理流体中の磁 粒子j(サイクロン式分離除去装置1で除去し れなかった磁性粒子j)を分離除去する。

 より具体的には磁性粒子除去装置50は、 10~図14に示すように、磁性粒子jを吸着する 着面51aを有する円板状吸着部60と、該吸着面 51aに吸着された磁性粒子jを掻き取る掻取り 81a(図14参照)を有する除去本体部80(掻取り部) と、円板状吸着部60をその軸心回りに図13で 時計回り方向に回転駆動させる駆動モータ56 とを備えている。

 円板状吸着部60は、図11に示すように、金 属性の円板本体52と、該円板本体52の上面に 設される矩形板状の永久磁石55及びヨーク54 、永久磁石55の間隔を一定に保つスペーサ57 と、該永久磁石55等を覆うように配設された 形プレート51とを備えている。より具体的 は、円板本体52の上面には、その軸心周りに 形成された2重の円周溝53に、それぞれ、同図 に示す極性が上面側になるように、永久磁石 55とヨーク54が積層された状態で嵌め込まれ いる。なお、ヨークとしては、例えばパー ロイから成るものが用いられるが、これに られるものではなく、磁力を強くする磁性 であれば良く、ニッケルメッキを施した鉄 部材などでもよい。

 上記円形プレート51は、非磁性体(本実施 態ではステンレス)からなるものであって、 下面を上記永久磁石55の上面55aに当接させて 設されている。該円形プレートの上面が上 吸着面51aを構成している。尚、円形プレー 51は、図示しない接着補強材により円板本 52に接着固定されている。

 上記円板状吸着部60(円板本体52及び円形 レート51)は、その中心部にて上下方向に延 る駆動シャフト61の下端部にナット62により 定されている。該駆動シャフト61の上端部 、ギヤケース63内の減速機(図示省略)を介し モータ56の駆動軸に動力伝達可能に連結さ ている。モータ56およびギヤケース63は、ス パクリーンタンク104の上側を覆うタンク上 部104aに支持プレート64を介して固定されて る。

 支持プレート64には、サイクロン式分離 去装置1から排出された浄化後の被処理流体 磁性粒子除去装置50内に導くための導入口64 aが形成されている。導入口64aは、上側から て円板状吸着部60の径方向外側端部(本実施 態では、タンク長さ方向の一方側の周縁部) 重なる位置に配置されている。

 支持プレート64の上面64bには、該導入口64 aと略同軸に配設されたオス型の配管継手65が ボルト66により固定されている。そして、サ クロン式分離除去装置1の筒状排出管6は、 の配管継手65を介して上記導入口64aに接続さ れており、これにより、該排出管6から導入 64aへと被処理流体が導かれる。

 支持プレート64の下面64cにおける上記導 口64aに対応する部分には、該導入口64aから 入する被処理流体を、上記円板状吸着部60( 着面51a)へと案内する案内ダクト67がビス73に より固定されている。この案内ダクト67は、 面略矩形状(図13参照)をなしていて、支持プ レート64の下面64cから下側に向かって延設さ ている。案内ダクト67の下端部には、タン 長さ方向の他方側に開放する開口部68が設け られている。この開口部68は、タンク長さ方 から見て、タンク幅方向に長い略矩形状を している。

 より詳細には、この案内ダクト67は、タ ク長さ方向に並ぶ内側ダクト壁67a及び外側 クト壁67bと、タンク幅方向に並設されて該 側及び外側ダクト壁67a,67bを連結するダクト 壁67g,67hとを備えて構成されており、上記内 側ダクト壁67aは、上下方向に延びてその下端 縁が外側ダクト壁67bの下端縁よりも上側に位 置するように形成されている。そして、この 内側ダクト壁67aの下端縁が上記開口部68の上 辺を構成している。

 また、上記外側ダクト壁67bは、支持プレ ト64の下面64cから上記内側ダクト壁67aの下 縁と略同高さ位置まで延びる垂直壁部67cと 該垂直壁部67cの下端に連設され下側に向か てタンク長さ方向の他方側に傾斜する傾斜 67dと、該傾斜部67dの下端部に連設され、タ ク長さ方向の他方側に突出する水平突出片 67eとで構成されている。上記水平突出片部67 eは、吸着面51aに沿って略平行に形成されて り、該吸着面51aと水平突出片部67eの下面と 間には、互いに擦れない程度の若干の隙間 形成されている。そして、該水平突出片部67 eのタンク長さ方向の他方側端部が、上記開 部68の下側辺部を構成している。

 上記案内ダクト67の下端部には、該案内 クト67の開口部68から流出する被処理流体が ーパクリーンタンク104内に拡散するのを防 する案内ケーシング69が接続されている。

 この案内ケーシング69は、吸着面51aに対 て所定間隔を隔てて略平行に延びる水平部69 aと、該水平部69aのタンク幅方向の両側縁部 ら下側に延びる側壁部69c(図13参照)とで構成 れている。

 より詳細には、上記案内ケーシング69の 平部69aは、上側から見てタンク長さ方向の 側端縁がそれぞれタンク幅方向に延びる直 状をなしかつタンク幅方向の両側端縁が円 本体52の外周縁に沿った円弧状をなすように 形成されており、該水平部69aのタンク長さ方 向の他方側端縁におけるタンク幅方向の中央 部には、駆動シャフト61との干渉を避けるた のU字状の切欠き部69b(図13参照)が形成され いる。

 上記案内ケーシング69の側壁部69cは、水 部69aの外周縁に沿うアーチ状を呈していて その内径が円板本体52の内径よりも若干大き めになるように形成されている。これにより 、後述の垂直部69dの上下方向の取付位置を調 整することで、案内ケーシング69の上下方向 位置調整が可能になっている。

 上記案内ケーシング69の水平部69aのタン 長さ方向の一方側の端縁部には、上下方向 延びる垂直部69d(図10及び図13参照)が接続さ ており、案内ケーシング69は、上記案内ダク ト67の内側ダクト壁67aに該垂直部69dをボルト 結することで固定されている。この案内ケ シング69の固定状態における、該ケーシン 69の水平部69aと吸着面51aとの間の空間が被処 理流体の流路70を形成している。ここで、案 ケーシング69のタンク長さ方向の両側は開 しており、該案内ケーシング69における該タ ンク長さ方向の一方側の開放部72から被処理 体が流路70内に流入し、他方側の開放部71か ら被処理流体が流出するようになっている。

 ここで、垂直部69dを内側ダクト壁67aにボ ト締結するためのボルト挿通孔は、上下方 に延びる長孔69fとされており、こうするこ で、垂直部69dの上下方向の取付位置(つまり 案内ケーシング69の水平部69aの高さ位置)を調 整して、吸着面51a上を流れる被処理流体の流 路断面積を調整可能になっている。

 上記除去本体部80は、図10、図12、図13に すように、駆動シャフト61に対してタンク長 さ方向の他方側に配設されていて、円板状吸 着部60が上記モータ56により装置上方から見 反時計回り方向に回転駆動されることで、 着面51aに対して時計回り方向に相対移動す ように構成されている。

 この除去本体部80は、下面が上記吸着面51 aに当接しかつ装置中心部側から径方向外側( 実施形態では、タンク長さ方向の一方側か 他方側)に向かって延びる上面視略矩形状の 掻取り部材81(図14参照)を有しており、掻取り 部材81の上記相対移動方向の前側面が上記掻 り面81aとされている。掻取り面81aは、上記 対移動方向の後側に行くにしたがって上記 着面51aから離れるように傾斜する傾斜面と れている。また、掻取り部材81は、上記ス ンレス製の円形プレート51(吸着面51a)との間 摺動抵抗を減らすべくアクリル材で構成さ ている。

 上記除去本体部80はさらに、上記掻取り 81aで掻き取った磁性粒子jを回収するための 収用空間82を内部に形成してなるハウジン 部材83を有している。

 このハウジング部材83は、略直方体状の ロック体の長手方向の一方側の端面83aから 長手方向に延びる円筒穴を形成してなるも であって、非磁性体であるアルミニウム材 構成されている。そして、この円筒穴が回 用空間82を構成している。ハウジング部材83 は、この回収用空間82(円筒穴)と同軸で貫通 細孔83bが形成されている。貫通細孔83bの直径 は、該円筒孔の径よりも小さく設定されてい る。

 上記ハウジング部材83は、その長手方向 上記タンク長さ方向(スーパクリーンタンク1 04の長さ方向)に向けた状態で掻取り部材81の 面81bに配設されている。ハウジング部材83 上記相対移動方向の前側面83kには、上記回 用空間82に連通する粒子吸込口83cが形成され ている。この粒子吸込口83cは、上記相対移動 方向の前側から見て上記タンク長さ方向に長 い略矩形状とされていて、連通路84を介して 収用空間82に連通している。この連通路84は 、上記相対移動方向の後側に向かって上側に 傾斜している。

 上記回収用空間82の上記タンク長さ方向 他方側端部の開口は、該回収用空間82内に吸 込まれた磁性粒子jを排出するための粒子排 口83gを構成しており、該粒子排出口83gは、 管継手85を介して磁性粒子排出管87が接続さ 、該磁性粒子排出管87がサイクロン供給用 留タンク109に接続されている。

 上記磁性粒子排出管87の途中には、エジ クタバルブ106が設けられており、このエジ クタバルブ106の流体供給ポート106aに不図示 エア源からエアを供給することで、上記回 用空間82内に被処理流体を吸込むようにな ている。なお、エジェクタバルブ106の流体 給ポート106aから空気を供給することで、掻 り面81aにて掻き取った磁性粒子jを含む被処 理流体を回収用空間82内に吸込むのに限らず 例えば流体供給ポート106aから空気を供給す る代わりに、水や被処理流体等の流体を供給 することで磁性粒子jを回収用空間82内に吸込 むようにしてもよい。

 上記掻取り部材81の上面81bには、板状の 気シールド部材86が積層されている。この磁 気シールド部材86は、ニッケルメッキを施し 磁性体からなるものであって、上記相対移 方向の前側から見て径方向に2列に設けられ た永久磁石55に跨るように装置中心部側から 方向外側に延びている。

 また、磁気シールド部材86は、上側から てその幅方向の内側に回収用空間82が位置す るように形成されている。なお、磁気シール ド部材86としては、適切な透磁率を有する磁 体であれば、どのような部材であっても良 、上記実施形態に限られるものではない。 えば、一般的に磁石の一面に接触させて設 られ磁石の磁力を強くするためのヨークと て用いられるものなどでも良く、より具体 には例えばパーマロイや磁性体等が使用で る。特に、この磁性体の大きさや、配置の 定等に応じて、適切な磁気シールド性能を する透磁率のシールド部材を選定すること よって、上記磁性粒子jの吸着面51aへの吸着 状態や該吸着面51aからの掻き取り状態、掻き 取られた磁性粒子jの吸引状態などを制御で る。したがって、被処理流体中に含まれる 性粒子jの大きさや量に応じて、この磁性体 透磁率等を設定することで、磁性粒子jを効 率的に除去することができる。

 上記ハウジング部材83の下面83dには、磁 シールド部材86の平面形状に対応した凹部83f が形成されており、この該凹部83fに磁気シー ルド部材86を嵌込んだ状態でハウジング部材8 3の下面83dを掻取り部材81の上面81bに接着固定 することで、磁気シールド部材86がハウジン 部材83と掻取り部材81との間に挟まれて固定 されている。換言すると、除去本体部80にお る回収用空間82と上記吸着面51aとの間には 気シールド部材86が配設されているとも言え る。

 上記ハウジング部材83の上面83eには、上 方向に延びるとともに上記タンク長さ方向 互いに所定間隔を隔てて並ぶ2本のガイドシ フト90が接続されている。各ガイドシャフ 90は、下側に開放する断面略コ字状のホルダ 部材91(図14参照)を介してハウジング部材83の 面83eに連結されており、各ガイドシャフト9 0の上部は、ガイドプレート92(図10参照)に形 されたガイド孔92aに上下方向に摺動可能に 挿されている。ガイドシャフト90には、圧縮 コイルスプリング93が外挿されており、各コ ルスプリング93は、その上端面をワッシャ94 を介してガイドプレート92の下面92bに当接さ かつ下端面をホルダ部材91の上面91a(図14参 )に当接させて圧縮状態で配設されている。

 上記ガイドプレート92は、上側から見て ンク長さ方向に延びる略矩形状をなしてお 、該ガイドプレート92は、そのタンク長さ方 向の上記一方側端部を垂直支柱95の下側フラ ジ部95aにボルト締結されて水平支持されて る。垂直支柱95は、上下方向に延びる支柱 体部95cと、該支柱本体部95cの上下両端部に れぞれ接続された上側及び下側フランジ部95 a,95bとで構成されており、上側フランジ部95b 上面には、位置決めピン96が突設されてい 。そして、該垂直支柱95は、位置決めピン96 、支持プレート64に形成されたノック孔64d 嵌入した状態で支持プレート64の下面にボル ト97で固定されている。

 また、上記ガイドプレート92は、駆動シ フト61が挿通される挿通孔92fが形成されてい る。この挿通孔92fには、メタル製の円筒状ガ イドブッシュ98が圧入されており、駆動シャ ト61の上下方向の中間部が、該ガイドブッ ュ98により回動自在に支持されている。

 -磁性粒子除去装置の動作-
 以上のように構成された被処理流体浄化シ テム100において、サイクロン式分離除去装 1から排出されて磁性粒子除去装置50へと導 れた軽量の(1μm~5μmの)磁性粒子jを含む被処 流体は、該装置50の導入口64aから該装置50内 へと流入する。すなわち、該導入口64aから流 入した被処理流体は、案内ダクト67内を通っ 下側へと流れるとともにその下端部にて上 開口部68から流出する。該開口部68から流出 した被処理流体は、案内ケーシング69と吸着 51aとの間に形成される流路70内をタンク長 方向の一方側から他方側に向かって流れる( 10及び図13参照)。そうして、被処理流体が 流路70内を流れる間に、該被処理流体中に含 まれる磁性粒子jは、上記永久磁石55からの磁 気吸引力を受けて吸着面51aに吸着されること となる。

 上記吸着面51aに吸着された磁性粒子jは、 除去本体部80により掻き取られて除去される すなわち、円板状吸着部60がモータ56により シャフト61回りに反時計回り方向に回転駆動 れることにより、除去本体部80が該吸着面51 aに対して時計回り方向に相対移動する。こ 結果、除去本体部80の掻取り部材81の上記相 移動方向の前側に形成された掻取り面81aに り磁性粒子j(図14参照)が掻き取られる。掻 取られた磁性粒子jは、エジェクタバルブ106 吸引作用によって、粒子吸込口83cから連通 84を通って該回収用空間82内へと吸引され、 吸引された磁性粒子jはその周辺の被処理流 と共に、粒子排出口83gから磁性粒子排出管87 内へと導かれてその下流側のサイクロン供給 用貯留タンク109に排出される。なお、ダーテ ィタンク102やダスト分離用タンク103に排出さ れるようにしてもよい。こうして、磁性粒子 jが除去されたクリーンな被処理流体は、案 ケーシング69の開放部71(図10参照)からスーパ クリーンタンク104内へと排出されて、工作機 械101に供給される。

 以上の如く上記実施形態1では、磁性粒子 除去装置50の除去本体部80は、吸着面51aに吸 された磁性粒子jを掻き取る掻取り面81aと、 掻取り面81aにて掻き取った磁性粒子jを回収 するためのハウジング部材83とを有しており ハウジング部材83には、回収用空間82に連通 する粒子吸込口83cと粒子排出口83gとが形成さ れており、磁性粒子除去装置50はさらに、回 用空間82内に被処理流体を吸引するための ジェクタバルブ106を備えている。

 これにより、掻取り面81aにて掻き取られ 磁性粒子jが、永久磁石55の磁気吸引力によ 吸着面51aに再度吸着される前に、該磁性粒 jをその周辺の被処理流体と共に、ハウジン グ部材83内(回収用空間82)に吸引して除去する ことができる。したがって、装置50全体とし の磁性粒子jの除去効率を向上させることが できる。

 また、上記実施形態1では、上記除去本体 部80は、下面(厚さ方向の下側面)が上記吸着 51aに当接しかつ上記相対移動方向の前側側 が上記掻取り面81aとされる板状の掻取り部 81を有し、掻取り部材81の上面81b(厚さ方向の 上側面)には、磁性体からなる磁気シールド 材86が積層されている。

 これにより、磁気シールド部材86及び永 磁石55には、互いに引き合う方向の磁気吸引 力が作用することとなる。このため、磁気シ ールド部材86と吸着面51aとの間に挟まれた掻 り部材81は、該磁気シールド部材86によって 吸着面51a側(下側)へと押付けられる。この結 、掻取り部材81の下面(吸着面側の面)が吸着 面51aに押付けられることとなる。したがって 、掻取り面81aの吸着面51a側(下側)の端縁81fを 着面51aに押付けて極力密着させることがで 、このことで、比較的小さな磁性粒子jをも 逃さずに該掻取り面81aで掻き取ることができ る。よって、磁性粒子jの除去効率を可及的 向上させることができる。 

 また、上記実施形態1では、除去本体部80 おける回収用空間82と上記吸着面51aとの間 は、磁気シールド部材86が配設されている。 これによれば、磁気シールド部材86が永久磁 55の磁力を遮断する結果、回収用空間82内に 吸引された磁性粒子jに磁気吸引力が作用す のを防止することができる。したがって、 回収用空間82内の磁性粒子jの流動性を十分 確保することができる。このため、回収用 間82内に磁性粒子jが堆積したり、粒子吸込 83cが該堆積した磁性粒子jで閉塞されたりし 、磁性粒子jの回収効率が低下するのを確実 に防止することができる。

 また、上記実施形態1では、上記粒子吸込 口83cは、ハウジング部材83における上記相対 動方向の前側面83kに形成されており、掻取 部材81の掻取り面81aは、上記相対移動方向 後側に行くにしたがって吸着面51aとの垂直 離が大きくなる傾斜面とされ、掻取り面81a 上記相対移動方向の後側端部は、上記粒子 込口83cの吸着面側(下側)の端縁部に連接され ている。

 これによれば、掻取り面81aで掻き取られ 磁性粒子jを、該掻取り面81aに沿って粒子吸 込口83cまで案内することができる。よって、 磁性粒子jを粒子吸込口83cから回収用空間82内 に確実に案内回収することができる。

 また、上記実施形態1では、ハウジング部 材83には、回収用空間82(円筒穴)と同軸で貫通 細孔83bが形成されている。こうすることで、 流路70内をタンク長手方向の一方側から他方 へと流れる被処理流体が、貫通細孔83bから 収用空間82を通って粒子排出口83gへと流通 ることとなり、これによって、該回収用空 82内の被処理流体(磁性粒子j)の流動性を高め ることができる。よって、磁性粒子jの回収 空間82内への回収効率をより一層向上させる ことができる。

 また、上記実施形態1では、サイクロン式 処理容器2の上側には、底壁部が該処理容器2 上壁部(つまり仕切り板18)で構成された浮上 物回収タンク15が設けられ、該仕切り板18に 、浮上物を該回収タンク15内へと導くための スリット19(回収用貫通孔)が形成されている

 こうすることで、処理容器2内に流入した 被処理流体を流体渦流部2eにて遠心分離処理 る前に、該被処理流体中に含まれる比重の さい磁性粒子jを該処理容器2の上部に浮上 せて、スリット19から浮上物回収タンク15内 と導くことができる。したがって、流体渦 部2eにおける遠心分離処理では除去しきれ い比重の小さな浮上物をも確実に除去する とができて、装置1全体の浮上物や磁性粒子j の除去効率を向上させることができる。

 また、上記実施形態1では、仕切り板18の 面には、該仕切り板18の該スリット19に対応 する部分を切欠いて下側に折り曲げることに より形成される案内用折曲げ片20a及び整流用 折曲げ片20bが設けられており、案内用折曲げ 片20aは、その基端部から下側に行くにしたが って旋回上流側に傾斜するように形成されて いる。これにより、サイクロン式処理容器2 の上部に浮上した浮上物を該案内用折曲げ 20aの案内面20jに沿って浮上物回収タンク15内 に確実かつ容易に案内することができる。

 また、整流用折曲げ片20bは、その基端部 ら下側に行くにしたがって旋回下流側に傾 するように形成されている。これにより、 切り板18の下面近傍の被処理流体が、案内 折曲げ片20aに衝突することで乱れた流れを 該整流用折曲げ片20bの下面20kで押さえ込む うにして整流することができる。したがっ 、該被処理流体の流れが乱れることに起因 て浮上物の挙動が乱れるのを防止すること でき、延いては、該浮上物を上記案内用折 げ片20aにより浮上物回収タンク15内へと確実 に案内することができる。

 また、上記実施形態1では、浮上物回収タ ンク15の内側周側壁面15aは、サイクロン式処 容器2の円筒状部2fと略同軸に形成された略 筒状をなしており、筒状排出管6は、浮上物 回収タンク15を串刺すようにその中心部を通 て上下方向に延設されている。

 こうすることで、スリット19から回収タ ク15内へと流入した被処理流体を、その旋回 慣性を持続したまま、筒状排出管6周りに旋 流動させることができる。よって、回収タ ク15内の被処理流体が流体抵抗となることで スリット19から該回収タンク15内への被処理 体(延いては磁性粒子j)の流入が妨げられる を確実に防止することができる。

 また、上記実施形態1では、浮上物排出口 21は、上側から見て浮上物回収タンク15の内 周側壁面15aに対してその接線方向に貫通し 開口している。これにより、該回収タンク15 内に流入してその内側周側壁面15aに沿って旋 回流動する被処理流体を、旋回接線方向に高 速で確実に排出することができる。したがっ て、該回収タンク15内の被処理流体の排出性 を十分に高めることができて、該回収タン 15内の被処理流体が流体抵抗となるのを確 に防止することができる。

 (実施形態2)
 上記の例では、永久磁石10が、サイクロン 処理容器2(流体渦流部2e)の外周面2h(側壁部2i 外周面)に形成された円周溝11,12に設けられ 例を示したが、これに限らず、例えば図15 示すように、円筒外筒5の外周に設けるよう してもよい。

 永久磁石10は、円筒状のヨーク201によっ 円周方向の位置決めがなされるとともに、 ーク201の上下に配置された位置決めリング20 2が押しボルト203によって円筒外筒5に固定さ ることにより、上下方向の位置決めがなさ るようになっている。なお、上下の永久磁 10の間隔を広げる場合には、間にスペーサ 介在させてもよい。

 また、例えば図16に示すように、上下の 久磁石10を一体化して、構成の簡素化を図る ようにしてもよい。

 これらのように構成することにより、永 磁石10の位置を実際の動作条件に応じて調 し、磁性粒子jの分離効率を容易に高めるこ ができる。

 (実施形態3)
 螺旋溝2jによる磁性粒子jの分離効率向上効 は、上記のように逆円錐状部に形成する場 に限らず、例えば図17に示すように、円筒 部302bを有するサイクロン式分離除去装置1に 適用し、上記円筒状部302bに形成した場合で 同様に得られる。上記のような円筒状部302b を被処理流体が旋回下降する場合には、下 速度とともに回転速度も円筒状部302bの上端 から下端に亘って略一定になる。そこで、螺 旋溝2jのリード角が一定であれば、螺旋溝2j 方向(リード角)と旋回下降流の方向(リード に相当する角度)との関係が一定に保たれる で、比較的一様に、磁性粒子jを螺旋溝2jに 捉させて分離効率を向上させることができ 。

 なお、図17の例では、浮上物回収タンクが けられていない例を示しているが、実施形 1と同様に浮上物回収タンク15を設けてもよ 。(逆に実施形態1等において浮上物回収タン ク15を設けなくてもよい。)
 また、下側逆円錐状部2dは2つ設けられる例 示しているが、実施形態1と同様に1つでも いし、3つ以上設けてもよい。(逆に実施形態 1等において複数の下側逆円錐状部2dを設けて もよい。)
 また、側壁部2i(上側逆円錐状部2bと円錐状 2c、および2つの下側逆円錐状部2d)は、それ れ別体で構成されている例を示しているが これに限らず、1つ以上が一体的に構成され もよい。

 また、上記側壁部2iは円筒外筒5の底部と 間に設けられたコイルばね311によって上方 付勢される例を示しているが、側壁部2iの 定方法はこれに限るものではない。

 (実施形態4)
 また、例えば図18に示すように、下側逆円 状部を有さず、例えば流体渦流部2eの全長に 亘って設けられた上側逆円錐状部2bに螺旋溝2 jを形成してもよい。この場合、螺旋溝2jの下 端は、限定されないが、例えば筒状排出管6 下端から筒状排出管6の略直径d程度下方まで 形成すればよい。

 (実施形態5)
 また、例えば図19に示すように、筒状排出 6の外周に螺旋突起6aを形成してもよい。こ によって、より磁性粒子jが螺旋溝2jに捕捉 れやすいようにすることができる。上記の うな螺旋突起6aの断面形状は、螺旋溝2jの断 形状に対応させてもよいし、異ならせても い。また、螺旋突起6aの位置も、螺旋溝2jに 対応させてもよいし、所定のピッチだけずら して設けたりしてもよい。

 さらに、上記のような螺旋突起6aに代え (または螺旋突起6aと伴に)、図20に示すよう 螺旋溝6bを形成したりしてもよい。なお、同 図の例では螺旋溝6bが形成されたスリーブ6c 筒状排出管6に嵌挿される例を示しているが これに限らず、肉厚を厚くした筒状排出管6 に、直接、螺旋溝6bを形成してもよい。

 またさらに、各実施形態で説明したよう 上側逆円錐状部2bの螺旋溝2jは形成されてい ないサイクロン式分離除去装置1に、上記の うに螺旋突起6aや螺旋溝6bが形成された筒状 出管6を適用したりしてもよい。

 また、上記のようなスリーブを用いる手 を図22に示すように螺旋突起6aを形成するた めに用いてもよい。このサイクロン式分離除 去装置1では、サイクロン式処理容器2の内周 2gは、その上端部に形成されて内径が上下 向の全体に亘って略一定となる円筒状部2fと 、該円筒状部2fの下側に連設され、概ね下方 ど内径が小さくなる上側逆円錐状部2bと、 の下に順に連接される円錐状部2cと、2段の 側逆円錐状部2dとが形成されて成っている。 上側逆円錐状部2bは、上部付近の頂角が大き 、その下方に頂角の小さい部分、及び円筒 の部分を有している。円錐状部2cは、下側 ど拡径し、上記円筒状部分と、その下方の 側逆円錐状部2dとを接続するようになってい る。ここで、同図の例では、流体渦流部2eは3 つの側壁部2iに分割されている例を示すが、 れに限らず、一体でもよいし、2分割などで もよい。また、下側逆円錐状部2dは1段だけ設 けるなどしてもよい。

 浮上物回収タンク15と上記円筒状部2fとを 仕切る仕切り板18は、仕切り部18aと、ボス部1 8bとから構成され、ボス部18bが筒状排出管6に 嵌挿されることによって取付けられている。

 また、筒状排出管6の下部には、スリーブ 6cが嵌挿されている。スリーブ6cの外周には 被処理流体の旋回および下降流動に対応す 方向の螺旋突起6aが形成されている。より具 体的には、螺旋突起6aは、例えば断面形状が 形、リード角が30°で、2条形成されている ここで、螺旋突起6aの方向(右ネジ方向か左 ジ方向か)は、例えば旋回流動の方向に応じ 決定すればよい。なお、上記の例では、筒 排出管6の内径、及びスリーブ6cにおける螺 突起6a以外の部分の外形は、一定である例 示すが、筒状排出管6の下端部の外周面又は 周面を僅かに外側に拡径して、流体に、よ 確実に遠心力が作用するようにしてもよい また、上方側の円周溝11に設けられる永久 石10の上下方向の長さおよび位置は、例えば 1ピッチ以上の螺旋突起6aが形成されている範 囲に設定される。

 これらにより、やはり、磁性粒子jが外周 側に集約されやすくなるようにすることがで きる。

 (その他のサイクロン式分離除去装置1の変 例)
 上記各実施形態では、螺旋溝2jの断面形状 矩形である例を示したが、これに限らず、 えば図21に示すように、略半円状などに形成 してもよい。この場合、矩形の場合と幅およ び深さが同じであれば、螺旋溝2jの断面積(容 積)は矩形の場合よりも小さくなるが、螺旋 2jの幅および/または深さを矩形の場合より 大きくして、矩形の場合と断面積が等しく るようにしてもよい。

 また、螺旋溝2jの深さを一定にするのに らず、螺旋溝2jの底の内径が一定になるよう にしてもよい。この場合には、上側逆円錐状 部2bの内径に係わらず、中心軸1Cに対する位 関係が一定の切削をすればよいので、螺旋 2jの形成が容易になる場合がある。

 また、上側逆円錐状部2bに螺旋溝を形成 るのに代えて、中心軸1Cに平行な方向の溝や 突起を設けたり、被処理流体の旋回下降方向 と逆ネジの関係になるようなリード角の螺旋 溝2jを設けるなどしてもよい。

 また、永久磁石10の数や配置、連結数な は上記に限らず、例えば全ての永久磁石10を リング状のヨーク20で連結したり、逆に、各 久磁石10を連結せず、それぞれの裏側(径方 外側)に個別に同形状などのヨーク20を重ね ように配設するだけにしたりしてもよい。

 また、上記の例では筒状排出管6の外形は (流体排出口7の部分を除き)一定である例を示 したが、例えば実施形態4で説明したような リーブを嵌挿するなどして下方ほど拡径す ようにして、被処理流体の流路を絞るよう したりしてもよい。

 また、上記各実施形態や変形例で説明し 構成要素は、論理的に可能な範囲で種々組 合わせてもよい。具体的には、例えば実施 態2~4(図15~図18)に示した構成で、永久磁石10 、実施形態1等で説明したように、サイクロ ン式処理容器2(流体渦流部2e)の外周面2h(側壁 2iの外周面)に形成された円周溝11,12や円筒 筒5の外周に、上下に分割して設けてもよい また、例えば実施形態5で説明したような筒 状排出管6の外周に螺旋突起6aや螺旋溝6bを形 する構成を実施形態2等に適用してもよい。

 (実施形態6)
 被処理流体浄化システム100に用いられる磁 粒子除去装置50の他の例について、図23~図26 に基づいて説明する。本実施形態2の磁性粒 除去装置50は、実施形態1の磁性粒子除去装 50と比べ、主として、円板状吸着部60と対向 せて対向磁性板161が設けられている点(図24) 、および除去本体部80の形状、構造、磁性粒 jの吸引方向(図26)等が異なる。

 -磁性粒子除去装置の構成-
 磁性粒子除去装置50は、図23に示すように、 スーパクリーンタンク104における上壁部104a 上に載置されている。被処理流体から除去 れた磁性粒子jを吸引するエジェクタバルブ1 06は、ポンプ105からサイクロン式分離除去装 1に供給される被処理流体のうちの一部が分 流して供給されることにより、吸引力を生じ るようになっている。

 磁性粒子除去装置50のケーシング150は、 24に示すように、側壁部151と、底壁部152と、 上壁部153とを有している。底壁部152には、排 出筒部154が立設されている。排出筒部154の上 部には、水位調節スリーブ155がねじ込まれ、 そのねじ込み量を調整することによって、ケ ーシング150内の被処理流体の水位を調節でき るようになっている。

 円板状吸着部60を回転駆動する駆動シャ ト61に駆動力を伝達するモータ56、およびギ ケース63は、ケーシング150の上壁部153に、 持プレート64を介して固定されている。

 サイクロン式分離除去装置1から筒状排出 管6を介して排出される被処理流体を円板状 着部60の吸着面51aへと案内する案内ダクト67 、図25に示すように、タンク幅方向に広が 向きの内側ダクト壁67a及び外側ダクト壁67b 、これらの内側及び外側ダクト壁67a,67bの幅 向両縁部をそれぞれ連結するダクト側壁67g, 67hとを備えて構成されている。

 上記外側ダクト壁67bは、支持プレート64 下面64cから下方に延びる垂直壁部67cと、該 直壁部67cの下端に連設され下側に向かって ンク長さ方向の他方側に傾斜する傾斜部67d 、該傾斜部67dの下端部に連設され、タンク さ方向の他方側に突出する水平突出片部67e で構成されている。上記水平突出片部67eは 吸着面51aに沿って略平行に配置されており 該吸着面51aと水平突出片部67eの下面との間 は、互いに擦れない程度の若干の隙間が形 されている。水平突出片部67eにおけるタン 長さ方向の他方側縁部には、円板状吸着部60 の半径よりもわずかに小さい半径の円弧状切 欠き67fが形成されている。すなわち、円板状 吸着部60は、水平突出片部67eによっては周縁 だけが覆われるようになっている。

 上記内側ダクト壁67aは、支持プレート64 下面64cから下方に延びてその下端縁が外側 クト壁67bにおける垂直壁部67cの下端よりも 側に位置するように形成されている。そし 、この内側ダクト壁67aの下端縁が案内ダク 67における開口部68の上側辺を構成している なお、後述するように、上記開口部68の一 は対向磁性板ブラケット69’及び対向磁性板 161によって覆われ、案内ダクト67を介して供 される被処理流体の流路70となるのは、対 磁性板161の下面と円板状吸着部60の上面との 間になる。

 また、上記内側及び外側ダクト壁67a,67bを 連結するダクト側壁67g,67hには、タンク幅方 外方側に、円板状吸着部60の駆動シャフト61 近まで延びる側板67i,67jが設けられ、被処理 流体が円板状吸着部60のタンク幅方向側に逃 にくいようにされている。

 案内ダクト67の内側ダクト壁67aには、垂 部69dと水平部69aとから成る対向磁性板ブラ ット69’の上記垂直部69dが、ビス止め又はボ ルト締結によって取付けられている。対向磁 性板ブラケット69’の水平部69aには、対向磁 板161が、ビス止め又はボルト締結によって 付けられている。これにより、対向磁性板1 61と、円板状吸着部60の吸着面51aとが、所定 間隔を空けて対向するように配置され、間 、被処理流体の流路70が形成されるようにな っている。

 上記垂直部69dを内側ダクト壁67aにボルト 結するためのボルト挿通孔は、上下方向に びる長孔69fとされており、こうすることで 対向磁性板ブラケット69’の上下方向の取 位置(つまり対向磁性板161の高さ位置)を調整 して、円板状吸着部60の吸着面51a上を流れる 処理流体の流路断面積を調整することが可 になっている。

 ここで、対向磁性板ブラケット69’の水 部69a、及び対向磁性板161のタンク長さ方向 他方側部分におけるタンク幅方向の中央部 は、駆動シャフト61との干渉を避けるための U字状の切欠き部69b,161a(図25参照)が形成され いる。

 円板状吸着部60に吸着された磁性粒子jを き取る除去本体部80は、図26に示すように、 板状の掻取り部材81と、板状の磁気シールド 材86と、ハウジング部材83とを備えて構成さ れている。

 掻取り部材81は、図25に示すように、円板 状吸着部60の中心側から径方向外側(本実施形 態では、タンク長さ方向の一方側から他方側 )に向かって延びる上面視略矩形状を有し、 面が円板状吸着部60の吸着面51aに当接するよ うに設けられている。掻取り部材81には、上 相対移動方向の前側から後側に向けて、吸 面51aからの距離が大きくなる傾斜を有する 取り面81aが形成されている。掻取り部材81 材料は特に限定されないが、例えば、ステ レス製の円形プレート51(吸着面51a)との間の 動抵抗を減らすべくアクリル材で構成され いる。

 磁気シールド部材86は、掻取り部材81の上 面に積層され、掻取り部材81の掻取り面81aに 続する傾斜面を有している。また、円板状 着部60に設けられた内周側の永久磁石55から 外周側の永久磁石55に跨るように、装置中心 側から径方向外側に延びる形状を有してい 。この磁気シールド部材86は、例えば、ニ ケルメッキを施した磁性体から構成されて る。このように構成された磁気シールド部 86は、円板状吸着部60の永久磁石55に吸引さ ることによって、掻取り部材81を円板状吸着 部60の吸着面51aに密着させる作用を果たす。 た、81により掻き取られて磁気シールド部 86の上方に至った磁性粒子jに対する永久磁 55の吸引力を低減し、粒子排出口83gから排出 させやすくする作用も果たす。

 ハウジング部材83は、例えば非磁性体で るアルミニウムから成り、上記掻取り部材81 及び磁気シールド部材86を覆うように設けら て、間に回収用空間82が形成されている。 の回収用空間82は、図25に示すように、上記 対移動方向の前側に開口した粒子吸込口83c 有し、上記相対移動方向の後側に向けて幅 狭くなる略直角二等辺三角形状を成してい 。回転方向側の略頂点の箇所には、除去本 部80の上方に開口する粒子排出口83gが形成 れている。すなわち、掻取り部材81によって 円板状吸着部60の吸着面51aから掻き取られた 性粒子jは、徐々に粒子排出口83g付近に集約 されて、後述するように粒子排出口83gから上 方に吸引されるようになっている。

 また、ハウジング部材83の上壁には、水 き穴88が形成されている。このような水抜き 穴88を設けることによって、粒子吸込口83cか 流入して水抜き穴88から逃げる被処理流体 流れを生じさせ、磁性粒子jの流動性を高め 、効率よく回収用空間82内に導入すること 容易になる。なお、被処理流体の流量や磁 粒子jの量、大きさなどの条件によっては、 ずしも水抜き穴88を設けなくてもよい。後 する変形例のような構成を用いる場合も同 である。

 上記粒子排出口83gには、配管継手85を介 て磁性粒子排出管87が接続され、該磁性粒子 排出管87がサイクロン供給用貯留タンク109に 続されている。上記磁性粒子排出管87の途 には、エジェクタバルブ106が設けられてお 、このエジェクタバルブ106の流体供給ポー 106aに、ポンプ105(図23参照)からサイクロン式 分離除去装置1に供給される処理流体の一部 分岐させて供給することで、回収用空間82内 に掻き取られた磁性粒子jを粒子排出口83gか 吸引するようになっている。

 -磁性粒子除去装置の動作-
 以上のように構成された磁性粒子除去装置5 0を備えた被処理流体浄化システム100におい 、サイクロン式分離除去装置1から排出され 磁性粒子除去装置50へと導かれた軽量の(1μm ~5μmの)磁性粒子jを含む被処理流体は、該磁 粒子除去装置50の導入口64aから該磁性粒子除 去装置50内へと流入する。すなわち、該導入 64aから流入した被処理流体は、案内ダクト6 7内を通って下側へと流れるとともに、その 端部にて、円板状吸着部60の吸着面51aと対向 磁性板161との間に形成された流路70に流れ込 、タンク長さ方向の一方側から他方側に向 って流れる(図24及び図25参照)。そうして、 処理流体が該流路70内を流れる間に、該被 理流体中に含まれる磁性粒子jは、上記永久 石55からの磁気吸引力を受けて吸着面51aに 着されることとなる。

 ここで、上記のように円板状吸着部60の 久磁石55に対向して対向磁性板161が設けられ ていることによって、被処理流体中の磁性粒 子jには、単に永久磁石55が設けられている場 合に比べて大きな磁気吸引力が働く。それゆ え、磁性粒子jは効率よく吸着面51aに吸着さ る。

 上記吸着面51aに吸着された磁性粒子jは、 除去本体部80により掻き取られて除去される すなわち、円板状吸着部60がモータ56により 駆動シャフト61回りに装置上方から見て反時 回り方向に回転駆動されることにより、除 本体部80が該吸着面51aに対して時計回り方 に相対移動する。この結果、除去本体部80の 掻取り部材81に形成された掻取り面81aにより 性粒子j(図26参照)が掻き取られる。掻き取 れた磁性粒子jは、エジェクタバルブ106の吸 作用によって、粒子吸込口83cから回収用空 82内へと吸引され、吸引された磁性粒子jは の周辺の被処理流体と共に、粒子排出口83g ら磁性粒子排出管87内へと導かれて、その 流側のサイクロン供給用貯留タンク109に排 される。こうして、磁性粒子jが除去された リーンな被処理流体は、ケーシング150内に まり、所定の水位を超えると、水位調節ス ーブ155(図24参照)からスーパクリーンタンク 104内へと排出されて、工作機械101に供給され る。

 以上の如く上記実施形態では、円板状吸 部60の永久磁石55に対向して対向磁性板161が 設けられていることによって、被処理流体中 の磁性粒子jには、単に永久磁石55が設けられ ている場合に比べて大きな磁気吸引力が働く 。それゆえ、磁性粒子jは効率よく吸着面51a 吸着される。しかも、対向磁性板161が設け れていない部分では、吸着力は小さくなる で、吸着された磁性粒子jを効率よく掻き取 ことができる。

 また、上記実施形態では、ハウジング部 83には、水抜き穴88が形成されている。こう することで、流路70内をタンク長手方向の一 側から他方側へと流れる被処理流体が、粒 吸込口83cから水抜き穴88へと流通すること なり、これによって、該回収用空間82内の被 処理流体(磁性粒子j)の流動性を高めることが できる。よって、磁性粒子jの回収用空間82内 への回収効率をより一層向上させることがで きる。

 なお、上記の例では、除去本体部80には 略直角二等辺三角形状の回収用空間82が形成 される例を示したが、これに限らず、頂角を より大きくしたり小さくしたりしてもよい。 また、円板状吸着部60の半径方向位置による 性粒子jの量の相違等に応じて、粒子排出口 83gが外周側に寄った形状に形成するなどして もよい。

 また、磁性粒子jが粒子排出口83gから磁性 粒子排出管87内へと導かれる方向が、円板状 着部60上を被処理流体の流れる方向と同じ なるように、回収用空間82の形状や除去本体 部80の配置方向などを設定して、被処理流体 自然な流れによって磁性粒子jがより排出さ れやすくなるようにしてもよい。

 (実施形態7)
 掻取り部材81によって掻き取られた磁性粒 jの吸引方向は、構成要素のレイアウト等に じて種々設定することができ、例えば実施 態1と同じく水平方向で、しかし実施形態1 は異なる方向に吸引されるようにすること できる。具体的には、例えば図27~図29に示す ように、回収用空間82に連通する粒子排出口8 3gには、磁性粒子排出管87が、円板状吸着部60 に対する除去本体部80の相対移動方向の後側 ら水平方向に接続されている。そこで、掻 り部材81によって円板状吸着部60の吸着面51a から掻き取られ、粒子吸込口83cから粒子排出 口83g付近に集約された磁性粒子jは、エジェ タバルブ106の吸引力により、粒子排出口83g ら水平方向に吸引される。これにより、吸 された磁性粒子jをより容易に磁性粒子排出 87を介してサイクロン供給用貯留タンク109 排出させることができる。

 (実施形態8)
 掻取り部材81によって掻き取られた磁性粒 jを積極的に回収する手段としては、エジェ タバルブ106により吸引するのに代えて、例 ば図30~図32に示すように、ポンプ105から供 される被処理流体によって、除去本体部80の 粒子吸込口83cから回収用空間82に流入する流 を生じさせ、押し流すようにしてサイクロ 供給用貯留タンク109に排出させるようにし もよい。より詳しくは、粒子吸込口83c付近 はノズルヘッド89aが設けられている。ノズ ヘッド89aに形成されたノズル89bからは、回 用空間82の内部に向けて被処理流体が噴出 れる。掻取り部材81によって円形プレート51 吸着面51aから掻き取られた粒子吸込口83c付 の磁性粒子jは、上記噴出した被処理流体の 流れにつられて、または押し流されるように して、磁性粒子排出管87に流入し、その勢い よび/または自重による落下によって、サイ クロン供給用貯留タンク109に排出される。

 なお、流体供給管89に供給される流体と て、上記のようにポンプ105からサイクロン 分離除去装置1に供給される被処理流体の一 を流体供給管89に分岐させて流用すること より、製造コストを安く抑えることが容易 できるが、これに限らず、別途ポンプを設 て、スーパクリーンタンク104からクリーン 被処理流体を供給するようにしてもよい。 の場合には、ノズル89bから噴出した被処理 体が粒子吸込口83cから回収用空間82に流入せ ずに漏れてスーパクリーンタンク104に戻った としても、これによるスーパクリーンタンク 104内の磁性粒子jの増加を防止することが容 にできる。

 また、上記のように磁性粒子jを押し流す 構成と、実施形態1等のように吸引する構成 を組み合わせて用いるなどして、磁性粒子j より確実に回収できるようにしてもよい。

 (実施形態9)
 図33は、本発明の実施形態9の磁性粒子除去 置50の配設構造及びそのドラム状吸着部411 構成を上記実施形態1とは異ならせたもので る。尚、図10等と実質的に同じ又は相当す 機能を有する構成要素については同じ符号 付してその詳細な説明を適宜省略する。す わち、本実施形態では、磁性粒子除去装置50 は、スーパクリーンタンク104とは別に、被処 理流体を処理する処理槽110を有していて、浄 化処理後の処理液を接続配管111を介してスー パクリーンタンク104へと供給するように構成 されている。また、磁性粒子除去装置50のド ム状吸着部411は、円筒ドラム状を呈してお 、該ドラム状吸着部411の外周面が吸着面51a されている。

 上記処理槽110は、スーパクリーンタンク1 04の上壁部104aの上面に配設されており、該処 理槽110の上壁部110aには、導入口64aが形成さ 、サイクロン式処理容器2から排出された被 理流体が該導入口64aから処理槽110内に流入 る。

 導入口64aから処理槽110内に流入した被処 流体は、案内ケーシング74により案内され 上記ドラム状吸着部411の吸着面51aに沿って ャフト61回りに反時計回り方向に流動した後 に接続配管111から排出される。

 案内ケーシング74は、吸着面51aと該案内 ーシング74との間の流路70の流路断面積を可 とするべくその径方向位置を調整可能にな ている。この調整により、例えば1μm~5μmの 細のスラッジ(磁性粒子j)を確実に除去する とができる。

 上記ドラム状吸着部411は、円筒状の非磁 体からなる円筒本体112と、該円筒本体112の 周側面112aに周方向に互いに所定間隔を隔て て配設される永久磁石(図示省略)とで構成さ 、各永久磁石のドラム径方向内側面にはヨ ク(本実施形態ではパーマロイ)が積層され いる。上記円筒本体112は、その軸心部を貫 する駆動シャフト61に回転一体に固定されて おり、この駆動シャフト61は、不図示のモー の出力軸に動力伝達可能に連結されている なお、ヨークとしては、一面の永久磁石の 力を強くすることができれば他のものでも く、この実施形態に限られるものではなく ニッケルメッキを施した磁性体、単なる磁 体等でもよい。

 ドラム状吸着部411の上端部の吸着面51aに 、除去本体部80が配設されている。尚、除 本体部80の基本的な構成は、上記実施形態1 と同様であるため、ここではその説明を省 する。

 除去本体部80は、モータ56により円筒本体 112(ドラム状吸着部411)がシャフト61回りに反 計回り方向に回転駆動されることで、該吸 面51aに沿って時計回り方向に相対移動する そして、除去本体部80は、該吸着面51a上を時 計回り方向に相対移動しながら、吸着面51a上 の磁性粒子jを掻取り面81aにて掻き取るとと に、掻き取った磁性粒子jをハウジング部材8 3内(回収用空間82内)に吸引して除去する。こ して、上記実施形態1等と同様に、吸着面51a 上に吸着された磁性粒子jを、吸着面51aに再 着される前に吸引除去することができ、上 実施形態1等と同様の作用効果を得ることが きる。

 また、本実施形態では、ドラム状吸着部4 11の回転方向と、被処理流体の回転流動方向 は共に、シャフト61回りに反時計回り方向 一致しており、このため、被処理流体中の 性粒子jを効率的に除去することができる。

 特に、本実施形態では、永久磁石を円筒 の吸着面51aの内側に配置できるので、永久 石の設置範囲が広く、吸着される面が広い で、コンパクトな形状で吸着率を上げる上 は効果的である。

 (実施形態10)
 図34は、上記実施形態9と同様のドラム状吸 部411に、実施形態6で説明したような除去本 体部80を組み合わせたものである。また、必 の構成要素ではないが、この実施形態では 案内ケーシング74の外周側に、円筒本体112 内周側面112aに設けられた永久磁石に対向す 対向磁性板461が設けられ、実施形態9と同様 に磁気吸引力が強められるようになっている 。なお、同様に実施形態6~実施形態8で説明し たような除去本体部80を組み合わせるなどし もよい。

 このように構成する場合にも、やはり、 記実施形態9と同様に、吸着面51a上に吸着さ れた磁性粒子jを、吸着面51aに再吸着される に吸引除去することができ、同様の作用効 を得ることができる。

 (その他の磁性粒子除去装置50の変形例)
 円板状吸着部60における永久磁石55の配置は 、図11に示すものに限らず、例えば、図35に すように配置するなどしてもよい。また、 久磁石55の極性の配置も種々設定してもよい 。具体的には、例えば図35のように半径方向 3列設ける場合であれば、表面側の極性を内 周側からNSNとしたり、SNNとしたり、SSNとした りするなどしてもよい。また、円周方向で極 性を異ならせたりしてもよい。

 また、ヨーク54は、各永久磁石55と対応さ せて設けるのに限らず、複数の永久磁石55、 に、表面側の極性の異なるものが磁気的に 合されるように設けるなどしてもよ。より 体的には、例えば図11のように永久磁石55が 配置される場合、内周側の永久磁石55と外周 の永久磁石55とに亘る幅の円弧状またはド ナツ状のヨーク54を設けるなどしてもよい。

 また、上記のように、ダスト分離装置108 備えたダスト分離用タンク103と、サイクロ 式分離除去装置1と、磁性粒子除去装置50と 組み合わせることによって、例えば、自重 沈殿しやすい程度の比較的大きなダスト、 重で速やかな沈殿はしにくくても遠心力が 用すれば捕捉されやすい程度の磁性粒子、 力による吸引によって効率的な除去が可能 たは容易になる微細な磁性粒子などをそれ れ効率よく除去できるが、必ずしも、これ の構成要素の組み合わせ、配置順序に限る のではなく、被処理流体の性状や要求され 処理能力などに応じて種々設定可能である

 具体的には、例えば図36に示すように磁 粒子除去装置を省略して、ダスト分離用タ ク103とサイクロン式分離除去装置1とを組み わせるなどしてもよい。また、その場合、 図に併せて示すように、仕切り壁104e・104f 設けて、スーパクリーンタンク104内でのダ トの沈殿による除去効果を簡便に得るよう してもよい。また、磁性粒子除去装置50と仕 切り壁104e・104fとを併用するなどしてもよい

 これらの場合、磁性粒子除去装置50によ ても除去されず、または磁性粒子除去装置50 が設けられない場合に、スーパクリーンタン ク104内で沈殿したダストは、例えば、スーパ クリーンタンク104の底部に設けられた排出管 104c、および排出バルブ104dを介してダーティ ンク102に排出させることができる。また、 に、軽くてスーパクリーンタンク104内で表 に浮いたダストは、例えば、スーパクリー タンク104に貯留された被処理流体の水位が 定水位h2に達したときに戻り管104bからサイ ロン供給用貯留タンク109へと戻されるよう することができる。これらのような戻り管1 04bや排出管104c等の構成によって、スーパク ーンタンク104内のダストが所定量以上に蓄 されることを防止することができ、スーパ リーンタンク104からのクリーンな液を工作 械101に供給してクーラント液として使用す ことができる。

 また、必ずしも、被処理流体がダスト分 用タンク103で比較的大きなダスト除去後に サイクロン式分離除去装置1に供給されるの に限らず、図37に示すように、ダーティタン 102の被処理流体がサイクロン式分離除去装 1に供給され、分離されたダストが、ダスト 分離用タンク103に送られ、排出されるように してもよい。すなわち、このような場合でも 、サイクロン式分離除去装置1と磁性粒子除 装置50とを組み合わせることによる磁性粒子 などの効率的な除去効果は得られる。

 また、上記各実施形態では、磁性粒子除 装置50にて被処理流体中の磁性粒子jを分離 去する前に、サイクロン式分離除去装置1で 予め磁性粒子jの分離除去処理を行うように ているが、必ずしもこれに限ったものでは い。例えば、被処理流体やダストの性状、 量、含有量などに応じては、磁性粒子除去 置50にて分離除去処理を行った後にサイクロ ン式分離除去装置1にて分離除去処理を行う うにしてもよいし、また、サイクロン式分 除去装置1を設けず、50だけによって除去す ようにしてもよい。すなわち、サイクロン 分離除去装置1、磁性粒子除去装置50、およ ダスト分離装置108の選択的組み合わせや、 理順序は、被処理流体やダストの性状等に じて、種々設定することができる。

 《その他の事項》
 また、上記各実施形態では、除去本体部80 、アクリル製の掻取り部材81と、アルミニウ ム製のハウジング部材83との2部材からなるも のとされているが、これに限ったものではな く、例えば、アルミニウム製又はアクリル製 の一体品としてもよい。

 また、上記各実施形態では、磁性粒子jを 回収用空間82内に吸引するための吸引手段と てエジェクタバルブ106を採用するようにし いるが、これに限ったものではなく、例え ダイヤフラムポンプを採用するようにして よい。

 また、上記各実施形態では、円板状吸着 60やドラム状吸着部411をモータ56により駆動 することで、除去本体部80を吸着面51aに沿っ 相対移動させるようになっているが、これ 限ったものではなく、例えば、円板状吸着 60やドラム状吸着部411を固定しておいて除 本体部80をモータ56により吸着面51aに沿って 動させるようにしてもよい。

 また、上記各実施形態では、吸着面51aは 非磁性体からなるプレート材(実施形態1で 円形プレート51,実施形態9、実施形態10では 筒本体112の周側壁)で構成されているが、こ に限ったものではなく、吸着面51aを永久磁 等の磁石部材で構成するようにしてもよい

 また、上記各実施形態では、掻取り面81a 、上記相対移動方向の後側に行くにしたが て吸着面51aから離れる側に傾斜する傾斜面 されているが、これに限ったものではなく 例えば、吸着面51aに対して垂直な面であっ もよい。

 なお、以上の実施形態は、本質的に好ま い例示であって、本発明、その適用物、あ いはその用途の範囲を制限することを意図 るものではなく、それ以外の種々の構成を 含するものである。

 また、上記各実施形態や変形例で説明し 構成要素等は、論理的に可能な範囲で種々 み合わせたりしてもよい。

 本発明にかかる磁性粒子除去装置は、例 ば工作機械等において切削加工時や研削加 時に生じるスラッジ(加工屑)をクーラント (被処理流体)から分離・除去するためなどに 使用される被処理流体浄化システム等として 有用である。

  1   サイクロン式分離除去装置  61    動シャフト
  2b  上側逆円錐状部       80   除去 体部
  2d  下側逆円錐状部       81   掻取 部材
  2e  流体渦流部         81a  掻取り
  2f  円筒状部          82   回収用 間
  2g  内側周側壁面        83   ハウ ング部材
  2j  螺旋溝           83c  粒子吸込 口
  3   導入口           83g  粒子排 口
  6   筒状排出管         86   磁気 ールド部材
  6a  螺旋突起          87   磁性粒 排出管
  6b  螺旋溝           89a  ノズルヘ ッド
  7   流体排出口         89b  ノズル
 10   永久磁石          93   圧縮コ ルスプリング
 15   浮上物回収タンク     100   被処 流体浄化システム
 15a  内側周側壁面       102   ダーテ タンク
 18   仕切り板         103   ダスト 離用タンク
 19   スリット         105   ポンプ
 20a  案内用折曲げ片      106   エジェ クタバルブ
 20b  整流用折曲げ片      108   ダスト 分離装置
 21   浮上物排出口       108f  マグネ トプレート
 50   磁性粒子除去装置     109   サイ ロン供給用貯留タンク
 51   円形プレート       302b  円筒状
 51a  吸着面          
 56   駆動モータ        
 60   円板状吸着部