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Patent Searching and Data


Title:
MASK AND MEMBER FOR MOUNT ON MASK
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/111419
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a technique for simplifying the structure of a mask fitted with a member for mount on mask with volatility. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] Mask (1) comprises mask body part (2) adapted to cover the nose and mouse; ear hook parts (3) respectively extending from the right and left sides of the mask body part (2); and member for mount on mask (10). The member for mount on mask (10) contains a material containing a volatile substance. The material containing a volatile substance on its at least one surface has adherence. One of adherent surfaces of the volatile substance containing material is bonded to the mask body part (2).

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Inventors:
TAKEUCHI NAOHITO (JP)
ISHIGAMI MAKOTO (JP)
TARAOKA HIROMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/053773
Publication Date:
September 18, 2008
Filing Date:
March 03, 2008
Export Citation:
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Assignee:
UNI CHARM CORP (JP)
TAKEUCHI NAOHITO (JP)
ISHIGAMI MAKOTO (JP)
TARAOKA HIROMI (JP)
International Classes:
A62B18/02
Foreign References:
JPH0239749U1990-03-16
JP2005328937A2005-12-02
JP2004073828A2004-03-11
JP2003313110A2003-11-06
JPH11342216A1999-12-14
Attorney, Agent or Firm:
IKEDA, Toshiyuki et al. (4-8-13 Masaki,Naka-ku, Nagoya-shi, Aichi, JP)
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Claims:
 マスク着用者の口と鼻を覆うマスク本体部と、前記マスク本体部の右側及び左側それぞれから延びている耳掛け部を備えるマスクであって、
 前記マスク本体部に張り付けられる被取付部材を備え、前記被取付部材は、揮発性物質を含有する揮発性物質含有体を有し、前記揮発性物質含有体は、少なくとも一つの面が接着性を有しており、前記揮発性物質含有体の接着性を有する面のうちの一つの面が、前記マスク本体部に張り付けられることを特徴とするマスク。
 請求項1に記載のマスクであって、前記マスク本体部は、少なくともマスク着用時に、着用面側に空間が形成されるように構成されていることを特徴とするマスク。
 請求項1または2に記載のマスクであって、前記被取付部材は、第1のシートを有し、前記揮発性物質含有体の面のうち前記マスク本体部に張り付けられる面と異なる面が、前記第1のシートの一つの面に接合されていることを特徴とするマスク。
 請求項3に記載のマスクであって、前記被取付部材は、第2のシートを有し、前記第2のシートは、前記揮発性物質含有体の面のうち前記マスク本体部に張り付けられる面に、取り外し可能に張り付けられることを特徴とするマスク。
 請求項3または4に記載のマスクであって、前記揮発性物質含有体の面のうち前記第1のシートの一つの面に接合される面の面積が、前記第1のシートの一つの面の面積を下回るように設定されていることを特徴とするマスク。
 請求項3に記載のマスクであって、前記被取付部材は、前記揮発性物質含有体を複数有していることを特徴とするマスク。
 請求項6に記載のマスクであって、前記複数の揮発性物質含有体それぞれの面のうち前記マスク本体部に張り付けられる面と異なる面が、互いに離間した状態で、前記第1のシートの一つの面に接合されていることを特徴とするマスク。
 請求項6または7に記載のマスクであって、前記被取付部材は、一つの第2のシートを有し、前記一つの第2のシートは、前記複数の揮発性物質含有体それぞれの面のうち前記マスク本体部に張り付けられる面に、取り外し可能に張り付けられことを特徴とするマスク。
 請求項6から8のうちのいずれか1項に記載のマスクであって、前記複数の揮発性物質含有体それぞれの面のうち前記第1のシートの一つの面に接合される面の面積の合計が、前記第1のシートの一つの面の面積を下回るように設定されていることを特徴とするマスク。
 請求項1から9のうちのいずれか1項に記載のマスクであって、前記被取付部材は、折り畳み線を有しており、当該折り畳み線の箇所で折り畳まれていることを特徴とするマスク。
 マスク着用者の口と鼻を覆うマスク本体部と、前記マスク本体部の右側及び左側それぞれから延びている耳掛け部を有するマスクに張り付けられるマスク用被取付部材であって、
 揮発性物質を含有する揮発性物質含有体を備え、前記揮発性物質含有体は、少なくとも一つの面が接着性を有しており、前記接着性を有する面のうちの一つの面が前記マスク本体部に張り付けられることを特徴とするマスク用被取付部材。
 請求項11に記載のマスク用被取付部材であって、第1のシートを備え、前記揮発性物質含有体の面のうち前記マスク本体部に張り付けられる面と異なる面が、前記第1のシートの一つの面に接合されていることを特徴とするマスク用被取付部材。
 請求項12に記載のマスク用被取付部材であって、第2のシートを備え、前記第2のシートは、前記揮発性物質含有体の面のうち前記マスク本体部に張り付けられる面に、取り外し可能に張り付けられることを特徴とするマスク用被取付部材。
 請求項12または13に記載のマスク用被取付部材であって、前記揮発性物質含有体の面のうち前記第1のシートの一つの面に接合される面の面積が、前記第1のシートの一つの面の面積を下回るように設定されていることを特徴とするマスク用被取付部材。
 請求項12に記載のマスク用被取付部材であって、前記揮発性物質含有体を複数備えていることを特徴とするマスク用被取付部材。
 請求項15に記載のマスク用被取付部材であって、前記複数の揮発性物質含有体それぞれの面のうち前記マスク本体部に張り付けられる面と異なる面が、互いに離間した状態で、前記第1のシートの一つの面に接合されていることを特徴とするマスク用被取付部材。
 請求項15または16に記載のマスク用被取付部材であって、一つの第2のシートを備え、前記一つの第2のシートは、前記複数の揮発性物質含有体それぞれの面のうち前記マスク本体部に張り付けられる面に、取り外し可能に張り付けられることを特徴とするマスク用被取付部材。
 請求項15から17のうちのいずれか1項に記載のマスク用被取付部材であって、前記複数の揮発性物質含有体それぞれの面のうち前記第1のシートに接合される面の面積の合計が、前記第1のシートの一つの面の面積を下回るように設定されていることを特徴とするマスク用被取付部材。
 請求項11から18のうちいずれか1項に記載のマスク用被取付部材であって、折り畳み線を有しており、当該折り畳み線の箇所で折り畳まれていることを特徴とするマスク用被取付部材。
Description:
マスク及びマスク用被取付部材

 本発明は、顔に装着されるマスクに関す ものである。

 マスク着用者の口と鼻を覆うマスクとして 々の構造のマスクが知られている。例えば マスク着用者の口の周りに空間を形成する スク(「立体マスク」と呼ばれている)が、 許文献1に開示されている。このマスクでは マスク着用者の口と鼻を覆うマスク本体部 、不織布を二重に重ねて構成されている。 して、不織布間の挿入穴に、液含浸シート 挿入されている。これにより、液含浸シー を備えるマスクが提供される。

特開2006-187508号公報

 特許文献1に開示されているマスクでは、液 含浸シートを挿入するための挿入穴をマスク 本体部に形成する必要がある。このため、マ スク本体部の構造が複雑になるという問題点 を抱えている。
 本発明の目的は、揮発性を有する被取付部 を備えるマスクの構造を簡略化するのに有 な技術を提供することである。

 第一の発明は、マスク本体部、左右一対の 掛け部および被取付部材を備えるマスクに する。マスクは、一回使用ないし数回使用 想定した使い捨てタイプのものであっても いし、あるいは、洗濯を行うことによって り返し使用することが可能なタイプのもの あってもよい。
 マスク本体部は、マスク着用者の少なくと 口と鼻を覆う。一対の耳掛け部は、マスク 体部の右側及び左側それぞれから延びてお 、マスク着用者の耳に引っ掛けられる。耳 け部は、耳に過度な負荷を与えないように 伸縮性を有する素材を用いて構成されるの 好ましい。また、マスク本体部は、通気性 有し、肌触りが良く、顔に装着されたとき 形状が保持され易く、耳掛け部の素材より 縮性が低い素材を用いて構成されるのが好 しい。マスク本体部は、典型的には、不織 からなるシート片によって構成される。
 被取付部材は、揮発性物質を含有する揮発 物質含有体を備えている。揮発性物質含有 は、少なくとも一つの面が接着性を有して る。そして、揮発性含有体の接着性を有す 面のうちの一つの面が、マスク本体部に張 付けられる。この場合、揮発性物質含有体 接着性を有する面のうちの複数の面がマス 本体部に張り付けられてもよい。典型的に 、揮発性物質含有体自体の接着力によって 揮発性物質含有体の少なくとも一つの面が スク本体部に張り付けられる。揮発性物質 有体の接着力は、被取付部材をマスク本体 に繰り返し張り付けることができるように( 剥がすことができるように)設定されてもよ し、被取付部材をマスク本体部に強固に張 付けるように設定されてもよい。また、被 付部材は、マスク本体部に予め張り付けら ていてもよいし、マスク着用時(マスク使用 )にマスク本体部に張り付けられてもよい。 また、被取付部材は、マスク本体部の内側の 面(マスク着用者側の面)に張り付けられても いし、マスク本体部の外側の面(マスク着用 者側の面と反対側の面)に張り付けられても い。「揮発性物質含有体の一つの面がマス 本体部に張り付けられる」形態には、揮発 物質含有体の一つの面がマスク本体部や耳 け部に張り付けられる形態が包含される。 た、一つの被取付部材を用いてもよいし、 じ構成の被取付部材を複数用いてもよいし 異なる構成の被取付部材を複数用いてもよ 。
 本発明では、被取付部材を構成する揮発性 質含有体の少なくとも一つの面が接着性を しているため、マスクの構造、特に、マス 本体部の構造を簡略化することができる。

 他の形態のマスクでは、マスク本体部は 少なくともマスク着用時に、着用面側に空 (口元空間)が形成されるように構成されて る。すなわち、立体マスクとして構成され いる。マスク本体部は、例えば、1つのシー 片を部分的に接合することによって、ある は、複数のシート片の全部または一部を接 することによって構成される。マスク本体 は、マスク着用時及びマスク非着用時に立 状となるように構成されていてもよい。あ いは、マスク着用時に立体状となり、マス 非着用時には折り畳まれて平面状となるよ に構成されていてもよい。マスク本体部を 成するシート片は、典型的には、熱溶融性 維(熱可塑性繊維)を一部に含み、融着(溶着) が可能な不織布によって構成される。本形態 のマスクでは、マスク本体部とマスク着用者 の口との間に口元空間が形成されるため、マ スク着用時の息苦しさ等の不快感が解消され る。また、マスク本体部に張り付けられた被 取付部材の揮発性物質含有体から発生される 揮発成分が口元空間内に滞留するため、マス ク着用者に有用な環境を作ることができる。

 更なる他の形態のマスクでは、被取付部 は、第1のシートを有している。そして、揮 発性物質含有体の面のうちマスク本体部に張 り付けられる面と異なる面が、第1のシート 一つの面に接合されている。典型的には、 発性物質含有体の面のうちマスク本体部に りつけられる面と反対側の面が、第1のシー の一つの面に接合される。第1のシートは、 揮発性物質含有体から発生される揮発性成分 が通過可能な素材によって構成するのが好ま しい。例えば、第1のシートは、不織布によ て構成される。第1のシートは、1つのシート によって構成されてもよいし、積層された複 数のシートによって構成されてもよい。また 、第1のシートは、被取付部材自体の曲がり 撓み、よれ等が発生し難いように、所定の 性を有するのが好ましい。なお、被取付部 を繰り返し使用する場合には、揮発性物質 有体と第1のシートとの間の接合力が、揮発 物質含有体とマスク本体部との間の接着力 り大きくなるように設定される。本形態の スクでは、マスク着用者と揮発性物質含有 との間に第1のシートが配置されるため、揮 発性物質含有体がマスク着用者の肌に直に接 触するのが防止される。

 更なる他の形態のマスクでは、被取付部 は、第2のシートを有している。そして、第 2のシートは、揮発性物質含有体の面のうち スク本体部に張り付けられる面に、取り外 可能に張り付けられる。第2のシートは、被 付部材の非使用時に、揮発性物質含有体に り付けられ、被取付部材の使用時に、揮発 物質含有体から取り外される。これにより 被取付部材の非使用時に、揮発性物質含有 の面のうちマスク本体部に張り付けられる を保護することができるとともに、当該面 らの揮発成分の不要な発生を抑制すること できる。

 更なる他の形態のマスクでは、揮発性物 含有体の面のうち第1のシートの一つの面に 接合される面の面積が、第1のシートの一つ 面の面積を下回るように設定されている。 適には、第1のシートの一つの面に、長手方 に沿った両端部あるいは長手方向に直交す 方向に沿った両端部の少なくとも一方に、 発性物質含有体と接合されていない領域が 成されるように、面積と、揮発性物質含有 と第1のシートとの接合箇所が設定される。 揮発性物質含有体と接合されていない領域、 特に、長手方向に沿った両端部の領域あるい は長手方向に直交する方向に沿った両端部の 領域は、持ち手として用いることができる。 これにより、接着性を有する揮発性物質含有 体に触れることなく、被取付部材を取り扱う ことができる。

 更なる他の形態のマスクでは、被取付部 は、揮発性物質含有体を複数有している。 数の揮発性物質含有体の配置箇所等を選択 ることにより、口元空間内の環境を適宜設 することができる。

 更なる他の形態のマスクでは、複数の揮 性物質含有体それぞれの面のうちマスク本 部に張り付けられる面と異なる面が、互い 離間した状態で、第1のシートの一つの面に 接合されている。複数の揮発性物質含有体を 第1のシートの一つの面に接合する箇所は、 適には、被取付部材をマスク本体部に容易 張り付けることができ、また、揮発性物質 有体から揮発成分を適切に発生させること できるように設定される。これにより、被 付部材をマスク本体部に容易に張り付ける とができる。なお、被取付部材に折り畳み を形成し、被取付部材を折り畳み線の箇所 折り畳み可能に構成する場合には、折り畳 線の近傍を除いた箇所に揮発性物質含有体 配置するのが好ましい。

 更なる他の形態のマスクでは、被取付部 は、単一の第2のシートを有している。そし て、単一の第2のシートは、複数の揮発性物 含有体それぞれの面のうちマスク本体部に り付けられる面に、取り外し可能に張り付 られる。これにより、被取付部材の非使用 に、揮発性物質含有体の面のうちマスク本 部に張り付けられる面を保護することがで るとともに、当該面からの揮発成分の不要 発生を抑制することができる。また、第2の ートを複数の揮発性物質含有体に張り付け 作業や、複数の揮発性物質含有体に張り付 られている第2のシートを取り外す作業を一 度に行うことができる。

 更なる他の形態のマスクでは、複数の揮 性物質含有体それぞれの面のうち第1のシー トに接合される面の面積の合計が、第1のシ トの一つの面の面積を下回るように設定さ ている。好適には、第1のシートの一つの面 、長手方向に沿った両端部あるいは長手方 に直交する方向に沿った両端部の少なくと 一方に、揮発性物質含有体と接合されてい い領域が形成されるように、面積の合計と 複数の揮発性物質含有体と第1のシートとの 接合箇所が設定される。これにより、接着性 を有する揮発性物質含有体に触れることなく 、被取付部材を取り扱うことができる。

 更なる他の形態のマスクでは、被取付部材 、折り畳み線を有しており、この折り畳み の箇所で折り畳まれている。これにより、 取付部材は、折り畳み線を先端とする凸形 あるいは凹形状となる。被取付部材の凸形 はマスク本体部の裏側の面(着用側の面)の み(凹み)に係合し、あるいは、被取付部材の 凹形状はマスク本体部の表側の面の凸形状に 係合する。したがって、被取付部材をマスク 本体部に容易に位置決めすることができる。
 なお、折り畳み線の近傍の領域を除いた箇 に被取付部材を配置するのが好ましい。こ により、揮発性物質含有体によって被取付 材の折り畳み操作が阻害されることがなく 被取付部材を容易に折り畳むことができる

 第二発明は、マスク着用者の口と鼻を覆う スク本体部と、マスク本体部の右側及び左 それぞれから延びている耳掛け部を備える スクに張り付けられるマスク用被取付部材 関する。本発明のマスク用被取付部材は、 々のタイプのマスクに張り付けることがで るが、典型的には、マスク着用時に立体状 なる立体マスクに張り付けられる。本発明 マスク用被取付部材は、揮発性物質を含有 る揮発性物質含有体を備えている。揮発性 質含有体は、少なくとも一つの面が接着性 有している。そして、揮発性物質含有体の 着性を有する面のうちの一つの面が、マス 本体部に張り付けられる。
 本発明のマスク用被取付部材は、少なくと 一つの面が接着性を有する揮発性物質含有 を備えているため、マスクの構造、特に、 スク本体部の構造を簡略化することができ 。

 他の形態のマスク用被取付部材では、第1 のシートを備えている、そして、揮発性物質 含有体の面のうちマスク本体部に張り付けら れる面と異なる面が、第1のシートの一つの に接合される。第1のシートは、例えば、不 布によって構成される。本形態のマスク用 取付部材では、マスク着用者と揮発性物質 有体との間に第1のシートが配置されるため 、揮発性物質含有体がマスク着用者の肌に直 に接触するのが防止される。

 更なる他の形態のマスク用被取付部材で 、第2のシートを備えている。そして、第2 シートは、揮発性物質含有体の面のうちマ ク本体部に張り付けられる面に、取り外し 能に張り付けられる。これにより、被取付 材の非使用時に、揮発性物質含有体の面の ちマスク本体部に張り付けられる面を保護 ることができるとともに、当該面からの揮 成分の不要な発生を抑制することができる

 更なる他の形態のマスク用被取付部材で 、揮発性物質含有体の面のうち第1のシート に接合される面の面積が、第1のシートの一 の面の面積を下回るように設定されている 好適には、第1のシートの一つの面に、長手 向に沿った両端部あるいは長手方向に直交 る方向に沿った両端部の少なくとも一方に 揮発性物質含有体と接合されていない領域 形成されるように、面積と、揮発性物質含 体と第1のシートとの接合箇所が設定される 。これにより、接着性を有する揮発性物質含 有体に触れることなく、被取付部材を取り扱 うことができる。

 更なる他の形態のマスク用被取付部材で 、揮発性物質含有体を複数備えている。複 の揮発性物質含有体の配置箇所等を選択す ことにより、口元空間内の環境を適宜設定 ることができる。

 更なる他の形態のマスク用被取付部材で 、複数の揮発性物質含有体それぞれの面の ちマスク本体部に張り付けられる面と異な 面が、互いに離間した状態で、第1のシート の一つの面に接合されている。これにより、 被接合部材をマスク本体部に容易に張り付け ることができる。

 更なる他の形態のマスク用被取付部材で 、単一の第2のシートを備えている。そして 、単一の第2のシートは、複数の揮発性物質 有体それぞれの面のうちマスク本体部に張 付けられる面に、取り外し可能に張り付け れる。これにより、第2のシートを複数の揮 性物質含有体に張り付ける作業や、複数の 発性物質含有体に張り付けられている第2の シートを取り外す作業を一度に行うことがで きる。

 更なる他の形態のマスク用被取付部材で 、複数の揮発性物質含有体それぞれの面の ち第1のシートに接合される面の面積の合計 が、第1のシートの一つの面の面積を下回る うに設定されている。好適には、第1のシー の一つの面に、長手方向に沿った両端部あ いは長手方向に直交する方向に沿った両端 の少なくとも一方に、揮発性物質含有体と 合されていない領域が形成されるように、 積の合計と、複数の揮発性物質含有体と第1 のシートとの接合箇所が設定される。これに より、接着性を有する揮発性物質含有体に触 れることなく、被取付部材を取り扱うことが できる。

 更なる他の形態のマスク用被取付部材で 、折り畳み線を有しており、この折り畳み の箇所で折り畳まれている。これにより、 スク用被取付部材をマスク本体部に容易に 置決めすることができる。

 以上のように、本発明では、揮発性を有 る被取付部材を備えるマスクにおいて、マ クの構造、特に、マスク本体部の構造を簡 化することが可能となった。

発明の詳細な説明

 以下に、本発明のマスクの一実施例の構 を、図1~図6を参照して詳細に説明する。本 施例のマスク1は、1回ないし数回の使用を 定した使い捨てマスクとして構成されてい 。また、本実施例のマスク1は、花粉対策や イルス対策(例えば、風邪ウィルス)として バリア機能のみならず、口元や鼻腔を含む 間内の環境を調整する環境調整機能を備え マスクとして用いることができる。

 本実施例のマスク1の全体構成が、図1及 図2に示されている。図1には、マスク1の斜 図が示されている。また、図2には、マスク1 を拡開した状態(「マスク着用時」あるいは マスク使用時」の状態)をマスク着用者側(内 側)からみた図が示されている。図1および図2 に示されているように、本実施例のマスク1 、マスク着用者の口と鼻を覆うマスク本体 2、耳掛け部3および被取付部材10により構成 れている。被取付部材10は、本発明の「被 付部材」あるいは「マスク用被取付部材」 対応する。

(マスク本体部2)
 マスク本体部2は、マスク着用者の右顔面を 覆う右側シート片2aと左顔面を覆う左側シー 片2bを有している。右側シート片2aと左側シ ート片2bは、熱溶着によって接合されている 右側シート片2aと左側シート片2bの接合部分 には、上下方向に延びている接合縁2cが形成 れている。これにより、マスク本体部2は、 接合縁2cを境界として左右に二分されている 右側シート片2aと左側シート片2bの形状およ び接合箇所は、マスク非着用時(マスク非使 時)には、右側シート片2aと左側シート片2bが 互いに当接した折り畳み状態(平面状)となる うに設定されている。また、マスク着用時( マスク使用時)には、右側シート片2aと左側シ ート片2bが離れ、マスク本体部2の着用面(内 の面)2d側に凹状の空間(窪み)4が形成される うに設定されている。すなわち、本実施例 マスク1は、立体マスクとして構成されてい 。なお、マスク本体部2は、少なくともマス ク着用時に立体状となるように構成されてい ればよく、マスク着用時(マスク使用時)及び スク非着用時(マスク非使用時)に立体状と るように構成されていてもよい。

 本実施例では、マスク本体部2、すなわち右 側シート片2aおよび左側シート片2bは、熱可 性合成繊維からなる不織布によって構成さ ている。熱可塑性繊維としては、ポリエチ ン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフ レート等を用いて、エアースルー法、スパ ボンド法、サーマルボンド法、スパンレー 法、ポイントボンド法、メルトブロー法、 テッチボンド法、ケミカルボンド法、ニー ルパンチ法等により製造される、目付け(密 )が30~150g/m 2 のものを適宜使用することができる。マスク 本体部を構成する不織布としては、通気性を 有し、肌触りが良い不織布が用いられる。ま た、マスク着用時に、マスク本体部2が立体 に保持され易くするために、耳掛け部3より 伸縮性が低くなるように構成するのが好ま い。

(耳掛け部3)
 耳掛け部3は、マスク本体部2の右側及び左 それぞれから、すなわち右側シート片2aおよ び左側シート片2bそれぞれの端部から延びて る。各耳掛け部3は、マスク本体部2とは別 に形成され、マスク本体部2に部分的に重ね わせて接合される。なお、各耳掛け部3は、 マスク本体部2と一体に形成することもでき 。
 また、各耳掛け部3は、開口3aを有するリン 状に形成される。マスク着用時には、マス 着用者の鼻と口をマスク本体部2で覆った状 態で、耳掛け部3の開口3aがマスク着用者の耳 に引っ掛けられる。耳掛け部3は、マスク本 部2と同様に、熱可塑性合成繊維の不織布に って構成される。また、耳に痛みを与えな ように(耳に過度の負荷を与えないように) 縮性を有する材料を用いて構成するのが好 しい。例えば、非弾性的に伸長可能な伸長 繊維からなる伸長層(例えば、プロピレン連 繊維が互いに溶着された不織布)と、弾性伸 縮可能な弾性伸縮性繊維からなる弾性層(例 ば、熱可塑性合成繊維のエラストラマーや レタン等からなる弾性糸を使用した不織布) 互いに積層された構成を好適に用いること できる。
 なお、耳掛け部3は、ゴム等の弾性部材によ って形成することもできる。

(被取付部材10)
 本実施例では、被取付部材10は、帯状(「テ プ状」あるいは「プレート状」)のシートと して形成されている。被取付部材10は、マス 本体部2の着用面2dに、長手方向(長さ方向) 左右方向(マスク着用時にマスク着用者の左 方向)となるように張り付けられる。特に、 被取付部材10は、マスク本体部2の着用面2d側 所定の取付領域Aに着脱可能に張り付けられ る。すなわち、被取付部材10を取付領域Aに張 り付けた状態(図1に破線で示されている状態 るいは図2に実線で示されている状態)と、 取付部材10を取付領域Aから取り外した状態( 1に二点鎖線で示されている状態)に設定可 である。
 なお、被取付部材10は、マスク本体部2の着 面2d側の取付領域Aに予め張り付けられてい もよい。あるいは、被取付部材10は、マス 着用時に、マスク本体部2の着用面2d側の取 領域Aに張り付けられてもよい。また、被取 部材10は、マスク本体部2の外側の面(着用面 2dと反対側の面)に張り付けることもできる。 「マスク本体部2に張り付ける」形態には、 スク本体部2や耳掛け部3の裏側の面(着用面2d )あるいは表側の面に張り付ける形態が包含 れる。

 被取付部材10は、例えば、縦方向(長手方 に直角な方向)の長さd1が10~40mm、横方向(長 方向)の長さd2が100~150mmである長方形のシー (帯状体)として形成される。また、マスク本 体部2の所望の通気性を確保するために、マ ク本体部2の面積(例えば、着用面2dの面積)に 対する被取付部材10の面積(d1×d2)の比率(面積 率)が所定の範囲内となるように、被取付部 材10を形成するのが好ましい。被取付部材10 、面積比率がこの所定の範囲内の面積比率 満足する形状であれば、長方形以外の形状 例えば、正方形、円形、楕円形、多角形等 形状に形成することができる。

 被取付部材10の具体的な構造は、図3に示さ ている。図3には、被取付部材10の正面図お び平面図が示されている。
 図3に示されているように、被取付部材10は シート11と、シート12と、一対の揮発性物質 含有体13,13と、離型シート14を備えている。 ート11とシート12は、不織布によって帯状に 成されている。揮発性物質含有体13,13は、 ゲル体によって帯状あるいはブロック状に 成されている。シート11、12および揮発性物 含有体13,13は、積層されて接合されている 離型シート14は、揮発性物質含有体13,13に着 自在に張り付けられる。離型シート14は、 取付部材10の収容時あるいは非使用時に、揮 発性物質含有体13,13に張り付けられ、被取付 材10の使用時に、揮発性物質含有体13,13から 取り外される。

 シート11は、剛性が高い高剛性不織布によ 構成される。例えば、サーマルボンド製法 用いて、ポリプロピレン/ポリエチレンの繊 配合によって、目付が40g/m 2 以上となるように製造された不織布が用いら れる。
 被取付部材10を構成する不織布の剛性が低 と、被取付部材10自体の曲がり、撓み、よれ 等が発生し易くなり、被取付部材10をマスク 体部2に張り付ける作業(取付作業)が困難と る。そこで、本発明者らは、被取付部材10 構成する不織布の好ましい剛軟度(硬さ、柔 かさ)について検討した。この検討では、剛 軟度の異なる被取付部材を用いた場合の取付 作業性を定性評価した。剛軟度は、カンチレ バー法(JIS L1096)を用いて測定した。その結果 、所望の取付作業性を得るためには、被取付 部材10を構成するシート11として、長手方向 関する剛軟度が100mm以上に設定され、幅方向 (長手方向に直交する方向)に関する剛軟度が2 5mm以上に設定されているシートを用いるのが 好ましいことが分かった。

 シート12は、伸縮性を有する伸縮性不織布 より構成される。例えば、スパンレース製 を用いて、ポリプロピレン/変性ポリプロピ ンの繊維配合によって、目付が40g/m 2 以上となるように製造された不織布が用いら れる。
 ここで、揮発性物質含有体13,13が水ゲル体 して形成される場合には、シート11と揮発性 物質含有体13,13を直に接合するのが難しい。 のため、シート11と揮発性物質含有体13,13と の間にシート12を配設している。これにより 揮発性物質含有体13,13は、シート12を介して シート11に好適に接合される。シート11によ て、マスク本体部2に被取付部材10が張り付 られたマスクを着用する時に、揮発性物質 有体13,13がマスク着用者の肌に直に接触する のが防止される。シート11とシート12によっ 、本発明の「第1のシート」が構成される。

 本実施例では、揮発性物質含有体13,13は、 リアクリル酸Na、ポリビニルアルコール等の 水溶性合成高分子材料、あるいはカルボキシ メチルセルロース、澱粉、メチルセルロース 等の水溶性天然高分子材料を主剤とし、この 主剤に揮発性物質(揮発剤)が配合されて水ゲ 状に形成されている。すなわち、揮発性物 含有体13,13,は、水ゲル体として形成されて る。主剤に配合される揮発性物質は、所望 マスク内環境に応じて適宜選択される。例 ば、l-メントール、ユーカリ油、テレピン 、dl-カンフル、ニクズ油、アロマオイル、 臭剤等が用いられる。また、本実施例では 水ゲル体自体が接着力(「接着性」あるいは 粘着性」)を有するように、水ゲル体が形成 されている。このため、本実施例の揮発性物 質含有体13,13は、揮発性物質を含有するとと に接着力を有する揮発性物質含有体、ある は、揮発性物質を含有する接着シートと言 ことができる。
 揮発性物質含有体13,13とシート11および12が 合されて被取付部材10が構成される。本実 例では、図3に示されているように、揮発性 質含有体13,13の面13bが、互いに離間した状 で、シート12の一つの面に接合されている。 以下では、シート12の面のうち、揮発性物質 有体13,13の面13bが接合される面を、「シー 12の一つの面」という。そして、シート11の つの面が、シート12の他の面(シート12の一 の面と反対側の面)に接合されている。シー 12の一つの面に対する揮発性物質含有体13,13 の接合箇所は、被取付部材10をマスク本体部2 に適切な配置状態で容易に張り付けることが できるように、また、揮発性物質含有体13,13 ら揮発成分が適切に発生するように設定さ る。
 なお、揮発性物質含有体13,13は、揮発性物 含有体13,13の配置箇所を容易に視認すること ができるように、シート11や12と異なる色に 色された水ゲル体として形成されるのが好 しい。例えば、シート11や12が白色である場 には、水色(薄い青色)の水ゲル体として形 する。このような揮発性物質含有体13,13を用 いることにより、被取付部材10をマスク本体 2に張り付ける作業(取付作業)が容易となる

 本実施例では、揮発性物質含有体13,13自 が接着性を有している。すなわち、揮発性 質含有体13,13の全ての面が接着性を有してい る。そして、揮発性物質含有体13,13の面13aが マスク本体部2に張り付けられる。すなわち 、揮発性物質13,13の面13aが、本発明の「揮発 物質含有体の接着性を有する面のうちの一 の面」あるいは「揮発性物質含有体の面の ちマスク本体部に張り付けられる面」に対 する。また、揮発性物質含有体13,13の面13b 、シート12に接合される。すなわち、揮発性 物質含有体13,13の面13bが、本発明の「揮発性 質含有体の面のうちマスク本体部に張り付 られる面と異なる面」に対応する。また、 ート12の一つの面が、本発明の「第1のシー の一つの面」に対応する。

 離型シート14は、被取付部材10の収納時ある いは非使用時に、揮発性物質含有体13,13の面1 3a(マスク本体部2に張り付けられる面)を覆っ 保護する。離型シート14は、揮発性物質含 体13,13の面13aに取り外し可能なシートとして 形成される。例えば、離型シート14として、 型処理が施されたポリプロピレン製のフィ ムシートが用いられる。なお、離型シート1 4は、2つの揮発性物質含有体13,13の面13aに張 付け可能な単一のフィルムシートを用いる が好ましい。このような単一の離型シート 用いることにより、揮発性物質含有体13,13の 面13aに離型シート14を張り付ける作業あるい 揮発性物質含有体13,13の面13aから離型シー 14を取り外す(剥がす)作業を一度に行うこと でき、作業性が向上する。勿論、必要に応 て、揮発性物質含有体13の数に対応する数 離型シート14を用いることもできる。
 離型シート14を揮発性物質含有体13,13の面13a に張り付けることより、揮発性物質含有体13, 13の露出面(面13a)を保護するとともに、当該 出面(面13a)からの揮発成分の不要な発生を抑 制することができる。

 ここで、揮発性物質含有体13,13の面13bの 積の合計(総面積)は、シート12の一つの面(第 1のシートの一つの面)の面積を下回るように 定されている。好適には、シート12の一つ 面(第1のシートの一つの面)に、長手方向に った両端部あるいは長手方向に直交する方 に沿った両端部の少なくとも一方に、揮発 物質含有体13,13の面13aと接合されていない領 域が形成されるように、揮発性物質含有体13, 13の面13aの面積の合計(総面積)と、揮発性物 含有体13,13の面13aとシート12の一つの面との 合箇所が設定される。図3では、シート12の つの面に、長手方向に沿った両端部に、揮 性物質含有体13,13と接合されていない領域10 a,10aが形成されている。この領域10a,10aは、持 ち手として用いることができる。これにより 、マスク着用者は、接着性を有する揮発性物 質含有体13,13に触れることなく被取付部材10 取り扱うことができる。なお、領域10a,10aは 省略することもできる。

 また、被取付部材10は、長手方向(左右方向) の中央位置(略中央位置を含む)に、長手方向 直交(略直交を含む)する方向(上下方向)に延 びる折り畳み線Lを有している。折り畳み線L 、好ましくは直線状に形成されるが、曲線 に形成されてもよい。これにより、被取付 材10は、折り畳み線Lより右側の部分と左側 部分が当接している折り畳み(二つ折り)状 と、折り畳み線Lより右側の部分と左側の部 が離れている拡開状態に設定可能である。
 なお、揮発性物質含有体13,13の面13bは、シ ト12の一つの面(第1のシートの一つの面)に、 折り畳み線Lを挟んでその両側に接合するの 好ましい。すなわち、揮発性物質含有体13,13 が接合されていない箇所に折り畳み線Lが形 されるのが好ましい。これにより、揮発性 質含有体13,13によって被取付部材10の折り畳 操作が妨げられることがないため、被取付 材10を容易に折り畳むことができる。勿論 揮発性物質含有体13,13を折り畳み線Lが形成 れる箇所に接合することもできる。
 揮発性物質含有体13,13がシート12の長手方向 に沿って離れた箇所に接合されている場合、 揮発性物質含有体13,13の間に、揮発性物質含 体13,13の重みによって自然に折り畳み線が 成されることがある。この折り畳み線を折 畳み線Lとして用いることができる。あるい 、加工によって折り畳み線Lを形成してもよ い。

 本実施例の被取付部材10の形状変化が、 4に示されている。被取付部材10がマスク本 部2に張り付けられていない状態(非使用時) は、被取付部材10は、図4の「折り畳み時」 ように、折り畳み線Lの箇所で折り畳まれる すなわち、シート11が内側に配置され、離 シート14が外側に配置されるように、図4に されている矢印の方向に折り畳まれる。被 付部10の非使用時には、被取付部材10は、離 シート14が張り付けられた状態で折り畳ま て保管される。また、被取付部材10が張り付 けられたマスク本体部2の非使用時には、マ ク本体部2および被取付部材10が折り畳まれ 状態で保管される。

 一方、被取付部材10をマスク本体部2に取り ける場合には、離型シート14を揮発性物質 有体13,13から取り外した(剥がした)状態で、 取付部材10、特に、揮発性物質含有体13,13を マスク本体部2に押し当てる。これにより、 発性物質含有体13,13の接着力によって、被取 付部材10がマスク本体部2に張り付けられる。 この時、折り畳み方向への力が除去されるこ とにより、図4の「取り付け時」のように、 り畳み線Lの右側の部分と左側の部分が離れ 。すなわち、被取付部材10は、拡開状態と り、折り畳み線Lを先端とする凸形状となる この凸形状はマスク本体部2の着用面2dの凹 4に係合する。このため、被取付部材10をマ ク本体部2の着用面2dに押し当てることによ て、被取付部材10をマスク本体部2の被取付 域Aに容易に位置決めすることができる。
 なお、折り畳み線Lの右側の部分と左側の部 分を、折り畳み線Lの近傍で、折り畳み線Lに って接合する接合部(「シール線」ともいう )を形成するのが好ましい。この場合、接合 が形成された箇所が硬くなるため、先端部 (折り畳み線Lと接合部の間の部分)が硬くな 。したがって、折り畳み線Lを先端とする先 部分をマスク本体部2の着用面2dの凹み4に更 に容易に位置決めすることができ、被取付部 材10をマスク本体部2の被取付領域Aに更に容 に位置決めすることができる。

 また、本実施例の被取付部材10では、揮 性物質含有体13,13とマスク本体部2との間の 着力が、揮発性物質含有体13,13とシート12と 間の接合力を下回るように設定されている これにより、被取付部材10がマスク本体部2 ら離れる方向に被取付部材10に力を加える 、揮発性物質含有体13,13とシート12が接合さ た状態で、揮発性物質含有体13,13がマスク 体部2から外れる(剥がれる)。したがって、 取付部材10をマスク本体部2に張り付ける操 あるいは被取付部材10をマスク本体部2から り外す操作(剥がす操作)を円滑に繰り返して 行うことができる。

 本実施例のマスク1をマスク着用者が着用し た状態を側面から見た図が図5に示されてい 。図5に示されているように、マスク着用時 マスク本体部2が立体状となるマスク(立体 スク)では、マスク着用者の口の周り(マスク 本体部2とマスク着用者の口との間)に空間(口 元空間)5が形成される。この空間5によって、 息苦しさ等の不快感を解消することができる 。
 更に、揮発性物質含有体により構成される 取付部材10をマスク本体部2に張り付けるこ によって、揮発性物質から発生される揮発 分が空間5内に放出される。これにより、口 の周りの空間5内に、マスク着用者に有用な 境を作り出すことができる。本実施例では 揮発性物質含有体13,13に含有されている揮発 性物質から発生する揮発成分は、シート11と ート12を介して、あるいは、マスク本体部2 シート12の間の空間を介して空間5内に放出 れる。

 この場合、被取付部材10を張り付ける被 付領域Aは、好ましくは、口呼吸が妨げられ のを防止するために、口の正面を除く領域 例えば、口よりも上側の領域(図5に破線で されている位置)が選択される。より好まし は、鼻呼吸が妨げられるのを防止するため 、鼻尖(鼻の穴)よりも上側の領域(図5に二点 鎖線で示されている位置)が選択される。被 付部材10を鼻尖(鼻の穴)よりも上側の領域に り付けた場合には、空間5内に放出された揮 発成分等が、マスク着用者の鼻尖から上方に 移動するのが抑制される。これにより、鼻尖 よりも下方に形成されるマスク本体部2とマ ク着用者の口との間の空間5内に揮発成分等 滞留されるため、マスク着用者に有用な環 が長時間維持される。

 以上のように、本実施例では、被取付部 10は、所望の揮発成分を発生する揮発性物 を含有するとともに、接着性を有する揮発 物質含有体13,13を備えている。これにより、 マスク本体部2や被取付部材10の構造を簡略化 することができる。また、マスク着用者と揮 発性物質含有体13,13との間にシート11が設け れているため、揮発性物質含有体13,13がマス ク着用者に直に接触するのが防止される。ま た、シート11の長手方向の剛軟度を100mm以上 設定するとともに、シート11の長手方向に直 交する方向(幅方向)の剛軟度を25mm以上に設定 しているため、被取付部材10自体の曲がり、 み、よれ等が発生するのを防止することが きる。したがって、被取付部材10をマスク 体部2に容易に張り付けることができる。

 本発明は、上記した実施例に限定される のではなく、種々の応用や変形が可能であ 。例えば、図6に示されているように、被取 付部材10をマスク本体部2の表側の面(着用面2d と反対側の面)に張り付けることができる。 の場合、被取付部材10は、図4に示されてい 折り畳み形態と逆に折り畳まれる。すなわ 、離型シート14が内側となり、シート11が外 となるように折り畳まれる。そして、離型 ート14を揮発性物質含有体13,13から取り外し た後、揮発性物質含有体13,13の面13aをマスク 体部2の外側の面に押し当て、揮発性物質含 有体13,13の接着力によって被取付部材10をマ ク本体部2の外側の面に張り付ける。この場 、被取付部材10は、折り畳み線Lを先端とす 凹形状となる。この凹形状はマスク本体部2 の外側の面の凸形状に係合する。このため、 被取付部材10をマスク本体部2の表側の面に押 し当てることによって、被取付部材10をマス 本体部2の被取付領域に容易に位置決めする ことができる。本実施例では、揮発性物質含 有体13,13に含有されている揮発性物質から発 される揮発成分は、マスク本体部2を介して 空間5内に放出される。

 上記実施例では、被取付部材10は、2つの 発性物質含有体13,13を備えているが、揮発 物質含有体13の数は適宜変更可能である。例 えば、1あるいは3以上の揮発性物質含有体13 用いることもできる。この場合、揮発性物 含有体13の面13bの面積あるいは面積の合計( 面積)が、概ね等しくなるように設定するの 好ましい。図7に、他の実施例の被取付部材 110が示されている。この被取付部材110は、単 一の揮発性物質含有体13を備えている。図7に 示されている揮発性物質含有体13の面13bの面 は、図3に示されている2つの揮発性物質含 体13,13の面13bの面積の合計(総面積)と概ね等 くなるように設定される。本実施例の揮発 物質含有体13は、厚さが均一な水ゲル体と て形成されてもよいし、あるいは、部分的 厚さが異なる水ゲル体として形成されても い。本実施例の被取付部材110では、シート12 の一つの面に、長手方向に直交する方向(幅 向)の両端部に、揮発性物質含有体13の面13a 接合されていない領域(持ち手)10a,10aが形成 れている。勿論、長手方向に沿った両端部 あるいは、長手方向に沿った両端部および 手方向に直交する方向に沿った両端部に領 10a,10aを形成してもよい。

 上記実施例では、揮発性物質含有体13を 揮発性物質を含有する水ゲル体として形成 たが、揮発性物質含有体の形態はこれに限 されない。例えば、SIS(スチレン-イソプレン -スチレンブロック共重合体)、SAS(スチレン- タジエン-スチレンブロック共重合体)、SEPS( チレン-エチレン・プロピレン-スチレンブ ック共重合体)、SEAS(スチレン-エチレン・ブ レン-スチレンブロック共重合体)、SAASなど ポリスチレン系サーモプラスチック・エラ トマー(TPE)を用いたホットメルト系接着剤(H MA)、あるいは、オレフィン系、ポリアミド系 、ポリエステル系、ポリウレタン系の接着剤 に揮発性物質を含有させたものを用いること もできる。揮発性物質を含有する揮発性物質 含有体13を用いた、他の実施例の被取付部材2 10が、図8に示されている。図8に示されてお る被取付部材210は、前述したシート12が省略 されている。そして、前述したシート11と、 ットメルト系接着剤をシート状に形成した 対の揮発性物質含有体13,13が積層されてい 。揮発性物質を含有するホットメルト系接 剤により構成される揮発性物質含有体13,13を 用いる場合には、前述したシート12を用いる となく、シート11と揮発性物質含有体13,13を 直に接合することができる。

 上記実施例では、マスク本体部2を、右側シ ート片2aと左側シート片2bを熱溶着接合して 成したが、シート片の数や接合方法は適宜 択することができる。
 1つのシート片を用いて形成したマスク本体 部102の斜視図が、図9に示されている。図9に されているマスク本体部102は、1つのシート 片102aを上端部にて切開き、切り開いた部分 互いに接合することによって形成される。 スク本体部102の上端部には、マスク本体部2 接合縁2cと同様に、マスク着用者の上下方 に延びる接合縁102bが形成される。
 上記実施例では、揮発性物質含有体13の接 力を、被取付部材を繰り返し使用すること できるように(剥離可能に)設定したが、被取 付部材がマスク本体部に強固に張り付けられ るように設定することもできる。
 上記実施例では、1つの被取付部材あるいは 同じ構成の被取付部材を複数用いたが、異な る構成の被取付部材を複数用いることもでき る。
 上記実施例では、被取付部材を立体マスク マスク本体部に張り付けたが、平面形状の スクのマスク本体部に張り付けることもで る。
 上記実施例では、揮発性物質含有体13と、 ート11と12からなる第1のシートによって被取 付部材を構成したが、揮発性物質含有体13の によって被取付部材を構成することもでき 。
 上記実施例では、被取付部材を使い捨てタ プのマスクに張り付けたが、繰り返し使用 能なタイプのマスクに張り付けることもで る。

一実施例のマスクの斜視図である。 一実施例のマスクを拡開した状態をマ ク着用者側からみた図である。 被取付部材の一実施例を示す図である 被取付部材の一実施例の形状変化を示 図である。 一実施例のマスク1をマスク着用者が着 用した状態を側面からみた図である。 一実施例のマスク1をマスク着用者が着 用した状態を側面からみた図である。 被取付部材の他の実施例を示す図であ 。 被取付部材の他の実施例を示す図であ 。 マスク本体部の他の実施例の斜視図で る。

符号の説明

 1…マスク
 2…マスク本体部
 2a…右側シート片
 2b…左側シート片
 2c…接合縁
 2d…着用面
 3…耳掛け部
 3a…開口
 4…凹み部
 5…口元空間
 10,110,210…被取付部材
 10a…持ち手
 11…シート
 12…シート
 13…揮発性物質含有体
 13a…張付面
 13b…接合面
 14…離型シート
 102…マスク本体部
 102a…シート片
 102b…接合縁
 A…被取付領域
 L…折り畳み線