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Title:
MASSAGE ROBOT AND CONTROL PROGRAM THEREOF
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/118933
Kind Code:
A1
Abstract:
The object of this invention is to automatically conduct exact massage close to massage conducted by a practitioner to a section to be massaged. A massage robot (10) comprises a contactor (17) which contacts with the face surface (F) of a user (H), an arm (19) which is moved in a predetermined space while holding the contactor (17), and a controller (15) which controls the operation of the arm (19). The controller (15) comprises a track creation function (24) which creates a massage track of the contactor (17) moved in the predetermined area on the face surface (F) and a massage operation control function (25) which makes the contactor (17) perform massage operation of pressurizing the face surface F while moving the contactor (17) along the massage track. The track creation function (24) comprises a storage part (28) which stores the coordinates of each of optional positions on the face surface (F) as the set point of the massage track when bringing the contactor (17) into contact with the optional positions and a track determination part (30) for determining the massage track by interpolating the set point by a spline curve.

Inventors:
TAKANISHI ATSUO (JP)
KATSUMATA AKITOSHI (JP)
KOGA HIROKI (JP)
ISHII HIROYUKI (JP)
SOLIS JORGE (JP)
OBOKAWA YUICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/067696
Publication Date:
October 01, 2009
Filing Date:
September 30, 2008
Export Citation:
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Assignee:
UNIV WASEDA (JP)
TAKANISHI ATSUO (JP)
KATSUMATA AKITOSHI (JP)
KOGA HIROKI (JP)
ISHII HIROYUKI (JP)
SOLIS JORGE (JP)
OBOKAWA YUICHI (JP)
International Classes:
A61H7/00; A61H15/00; A61H23/02; A61H39/04
Foreign References:
JPH04343846A1992-11-30
JPH10137317A1998-05-26
Attorney, Agent or Firm:
ENOMOTO, Hidetoshi (JP)
Hidetoshi Enomoto (JP)
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Claims:
 使用者の体表面に接触する接触子と、当該接触子を保持しながら所定空間内を移動させるアームと、当該アームの動作を制御する制御装置とを備え、
 前記制御装置は、前記体表面の所定領域内で前記接触子が移動するマッサージ軌跡を作成する軌跡作成機能と、前記マッサージ軌跡に沿って前記接触子を移動しながら当該接触子で前記体表面を押圧するマッサージ動作をさせるマッサージ動作制御機能とを備え、
 前記軌跡作成機能は、前記体表面における任意の複数位置に前記接触子を接触させたときに、当該各位置の座標を前記マッサージ軌跡上の設定点として記憶する記憶部と、前記各設定点を繋いで前記マッサージ軌跡を求める軌跡決定部とを備えたことを特徴とするマッサージロボット。
 前記接触子の接触による前記体表面からの反力を測定可能なセンサを備え、
 前記軌跡作成機能は、前記体表面の外側から当該体表面に向かうように予め設定された複数の事前処理用軌跡それぞれに沿って前記接触子を移動させる予備動作制御部を更に備え、
 前記記憶部は、前記接触子が前記事前処理用軌跡を移動する過程で前記センサにより測定された反力が所定値の場合に、当該所定値が得られた前記事前処理用軌跡上の位置を前記設定点として記憶することを特徴とする請求項1記載のマッサージロボット。
 前記接触子の接触による前記体表面からの反力を測定可能なセンサを備え、
 前記マッサージ動作制御機能は、前記接触子が前記マッサージ軌道を移動する過程で前記センサにより測定された反力に応じ、前記体表面に対する押圧方向における前記接触子の移動量を調整する仮想コンプライアンス制御機能を有し、
 前記仮想コンプライアンス制御機能は、前記反力が所定の設定値に対して増加若しくは減少したときに、当該増減をキャンセルするように前記接触子を前記押圧方向に進退させることを特徴とする請求項1又は2記載のマッサージロボット。
 使用者の体表面に接触する接触子を保持しながら所定空間内を移動させるマッサージロボットの動作制御をコンピュータにさせるためのプログラムであって、
 前記体表面の所定領域内で前記接触子が移動するマッサージ軌跡を作成する軌跡作成機能と、前記マッサージ軌跡に沿って前記接触子を移動しながら当該接触子で前記体表面を押圧するマッサージ動作をさせるマッサージ動作制御機能とを前記コンピュータに実現させ、
 前記軌跡作成機能は、前記体表面における任意の複数位置に前記接触子を接触させたときに、当該各位置の座標を前記マッサージ軌跡上の設定点として記憶し、当該各設定点を繋いで前記マッサージ軌跡を求めることを特徴とするマッサージロボットの制御プログラム。
Description:
マッサージロボット及びその制 プログラム

 本発明は、顔面等の対象部位に対するマ サージを自動的に行うマッサージロボット びその制御プログラムに関する。

 口内の唾液量が少なくなるドライマウス 呼ばれる口腔乾燥症の他、顎関節症や嚥下 害等の疾病は、その根本的治療が難しく、 くは慢性化する。このことから、それら疾 の症状を少しでも改善若しくは緩和するた に、唾液腺や咀嚼筋等の顎顔面組織のマッ ージを含むオーラルリハビリテーションが 期的に必要となる。このような口腔乾燥症 顎関節症及び嚥下障害の患者は、近年増加 、現在、合計1200万人に及ぶと推定されてお り、医療機関で施術者によるマッサージを定 期的に受けることは、施術者不足や時間的制 約等の理由から困難になってきている。この ようなマッサージとしては、例えば、ドライ マウスの場合、顎顔面内の唾液腺を刺激して 唾液の分泌を促進させるマッサージがある。 ここで、唾液腺は、顔面の表皮(皮膚)内方に 在する三種類の器官からなり、具体的に、 下の内部に存在する耳下腺と、顎の中央付 の内部に存在する舌下腺と、顎の左右両側 近の内部に存在する顎下腺とからなる。

 また、医師等の施術者が顎顔面組織をマ サージする際には、手指による触診で対象 官の位置や大きさを確認し、症状に合わせ 、当該器官に与える刺激の種類、マッサー 軌道、押圧力の強弱、マッサージ時間等を 整している。この際、中枢神経や主要な視 聴覚器官がマッサージ対象部位の近傍に存 していることから、その損傷に十分注意し ければならない。

 ところで、特許文献1には、ドライマウスに 対する唾液腺マッサージを行うためのマッサ ージ装置が開示されている。このマッサージ 装置は、使用者の顎を載せる支持台と、使用 者の顔面の左右両側に位置する挟持アームと 、これら支持台及び挟持アームに設けられる とともに、モータの駆動による回転で使用者 の耳下腺、舌下腺及び顎下腺を刺激する複数 のもみ玉とを備えている。使用者は、先ず、 支持台に設けられたもみ玉が舌下線に当たる ように、顎の下部を支持台に載せ、使用者の 顔面の幅に合わせて各挟持アームを離間接近 しながら位置決めし、その後、モータの駆動 により各もみ玉を回転させ、耳下腺、舌下腺 及び顎下腺を刺激するようになっている。

特開2006-115906号公報

 しかしながら、特許文献1に開示された前 記マッサージ装置にあっては、医師等の施術 者が行う人的なマッサージに匹敵する効果を 得るのに不十分である。すなわち、前記マッ サージ装置では、使用者自身の判断で舌下腺 の位置を探し出して、自身で判断した舌下腺 に相当する部位が支持台のもみ玉に当たるよ うに顎を支持台に載せなければならない。ま た、各唾液腺を刺激する各もみ玉の相対位置 を自由に調整できないことから、顎を支持台 に載せた時点で、左右両サイドを含む顔面部 分に対する各もみ玉の位置決めが実質的にな されてしまう。ところが、顔面部分の表面及 び内部構造は複雑で個人差が大きく、しかも 、唾液腺や咀嚼筋は胴内の器官に比較して小 さいため、体外側から簡単に見つけ出すこと ができない。従って、前記マッサージ装置で は、全ての使用者に対し、位置や大きさに個 人差のある各唾液腺に各もみ玉を的確に当て づらく、各唾液腺を効果的に刺激するには無 理がある。特に、このマッサージ装置に不慣 れな使用者にとっては、舌下腺が確実に支持 台のもみ玉に当たるように顎を支持台に載せ ることが一層難しくなり、前述した不都合が 一層顕著となる。

 更に、前記マッサージ装置では、定位置 各もみ玉が回転駆動する一定の動きしか得 れず、各唾液腺の位置、大きさ等に合わせ マッサージ軌道を調整できないため、施術 のマッサージ効果よりも明らかに劣る。例 ば、唾液腺を刺激する施術者のマッサージ 一つとして、耳下腺を揉んで唾液の分泌を 進し、当該耳下腺から口内に繋がる耳下腺 に沿って口内方向に唾液を搾り出すような 作を一定のリズムで繰り返し行うマッサー があるが、前記マッサージ装置ではこのよ な動きのマッサージを行うことができない

 本発明は、このような課題に着目して案 されたものであり、その目的は、マッサー の対象となる部分に対して、施術者が行う ッサージに近い正確なマッサージを自動的 行うことができるマッサージロボット及び の制御プログラムを提供することにある。

 (1)前記目的を達成するため、本発明は、使 者の体表面に接触する接触子と、当該接触 を保持しながら所定空間内を移動させるア ムと、当該アームの動作を制御する制御装 とを備え、
 前記制御装置は、前記体表面の所定領域内 前記接触子が移動するマッサージ軌跡を作 する軌跡作成機能と、前記マッサージ軌跡 沿って前記接触子を移動しながら当該接触 で前記体表面を押圧するマッサージ動作を せるマッサージ動作制御機能とを備え、
 前記軌跡作成機能は、前記体表面における 意の複数位置に前記接触子を接触させたと に、当該各位置の座標を前記マッサージ軌 上の設定点として記憶する記憶部と、前記 設定点を繋いで前記マッサージ軌跡を求め 軌跡決定部とを備える、という構成を採っ いる。

 (2)また、前記接触子の接触による前記体表 からの反力を測定可能なセンサを備え、
 前記軌跡作成機能は、前記体表面の外側か 当該体表面に向かうように予め設定された 数の事前処理用軌跡それぞれに沿って前記 触子を移動させる予備動作制御部を更に備 、
 前記記憶部は、前記接触子が前記事前処理 軌跡を移動する過程で前記センサにより測 された反力が所定値の場合に、当該所定値 得られた前記事前処理用軌跡上の位置を前 設定点として記憶する、という構成を採る ともできる。

 (3)更に、前記接触子の接触による前記体表 からの反力を測定可能なセンサを備え、
 前記マッサージ動作制御機能は、前記接触 が前記マッサージ軌道を移動する過程で前 センサにより測定された反力に応じ、前記 表面に対する押圧方向における前記接触子 移動量を調整する仮想コンプライアンス制 機能を有し、
 前記仮想コンプライアンス制御機能は、前 反力が所定の設定値に対して増加若しくは 少したときに、当該増減をキャンセルする うに前記接触子を前記押圧方向に進退させ 、という構成も併せて採用するとよい。

 (4)また、本発明は、使用者の体表面に接触 る接触子を保持しながら所定空間内を移動 せるマッサージロボットの動作制御をコン ュータにさせるためのプログラムであって
 前記体表面の所定領域内で前記接触子が移 するマッサージ軌跡を作成する軌跡作成機 と、前記マッサージ軌跡に沿って前記接触 を移動しながら当該接触子で前記体表面を 圧するマッサージ動作をさせるマッサージ 作制御機能とを前記コンピュータに実現さ 、
 前記軌跡作成機能は、前記体表面における 意の複数位置に前記接触子を接触させたと に、当該各位置の座標を前記マッサージ軌 上の設定点として記憶し、当該各設定点を いで前記マッサージ軌跡を求める、という 成を採っている。

 前記(1)、(4)の構成によれば、医師の判断 下で、マッサージを行う体表面上の部位の ちの何点かを手動で或いは自動的に接触子 接触させることにより、当該接触点を含む ッサージ軌道を自動作成することができる 従って、医師により判断されたマッサージ 須部位の位置が記憶部に記憶されることで 疾患の違いや個人的な体表面の形状差によ 前記マッサージ必須部位の位置が各使用者 異なっていても、当該使用者の体表面形状 疾患に応じたマッサージ軌跡を自動作成す ことができる。そして、このようなマッサ ジ軌跡の生成を一度行えば、当該マッサー 軌跡を制御装置に記憶しておくことで、2回 目以降のマッサージ時には、スイッチのON、O FF等の簡単な操作で、マッサージの対象とな 部位を確実且つ効果的に刺激することがで る。従って、2回目以降のマッサージ時にお いて、都度、複雑な位置決め等の作業を不要 にすることができ、使用者のみの操作で対応 可能となることから、使用者のマッサージ需 要に対する施術者不足の問題解消が期待でき る。また、複雑な幾何学計算や力学シミュレ ーションを用いずに、様々なマッサージ軌道 を作成することができ、比較的簡単な装置構 成により、任意のマッサージ軌道を臨床現場 で簡単且つ素早く作成することができる。

 また、前記(2)の構成によれば、前記マッ ージ必須部位の位置決めをロボットの自律 査によって自動的に行うことができ、施術 不足の問題解消をより期待できる。

 更に、前記(3)の構成によれば、何らかの 由で、接触子が設定値以上の押圧力で体表 を押圧しているような場合、このときの押 力を減衰するように当該接触子が体表面か 離間する方向に移動することになる。つま 、所定の要因によって、実際に設定した押 力が体表面に作用しない場合に、接触子の 圧方向の位置を補正することによって、設 した押圧値に戻すことが可能になる。

本実施形態に係るマッサージロボット 概略構成図。 変形例に係るマッサージロボットの概 構成図。 事前処理用軌跡を説明するための頭顔 分の概念図。

 以下、本発明の実施形態について図面を 照しながら説明する。

 図1には、本実施形態に係るマッサージロ ボットの概略構成図が示されている。この図 において、マッサージロボット10は、マッサ ジの被施術者となる使用者Hに対してオーラ ルリハビリテーション用の顎顔面マッサージ を自動的に行うロボットである。このマッサ ージロボット10は、マッサージ動作が可能な ボット本体11と、このロボット本体11を動作 させる複数のモータからなる駆動装置13と、 該駆動装置13の駆動を制御してロボット本 11に所定の動作をさせる制御装置15とを備え 構成されている。

 前記ロボット本体11は、使用者Hの顔面F( 表面)に接触する接触子17と、当該接触子17を 先端側で保持しながら所定空間内を移動させ るアーム19と、接触子17の近傍に設けられ、 該接触子17の顔面Fへの押圧に対する反力を 定可能なセンサ21とを備えている。

 前記接触子17は、顔面F上を転動可能なロ ラにより構成されている。この接触子17と ては、ローラに限らず、各種の顎顔面マッ ージに応じて顔面Fを刺激できるものであれ 何でもよく、例えば、人間の手指を模擬し 形成された人造手指や、顔面Fに対する接触 部位を加温又は冷却する発熱体又は冷却体や 、前記接触部位に振動を与えるバイブレータ 等を採用することもできる。これら各種の接 触子17は、マッサージの目的に応じて適宜交 可能にすることもできる。

 前記アーム19は、前記駆動装置13の駆動に よって6自由度の動作が可能となる構造体で り、その先端側の接触子17を任意の位置姿勢 に移動可能にする公知の機構が採用されてい る。当該機構については、本発明の本質では ないため、ここでは詳細な説明を省略する。 このアーム19は、使用者Hの視界に入り難い位 置に設けられており、本実施形態では、使用 者Hの目の高さよりも低い位置に配置されて る。なお、アーム19としては、図示した構造 のものに限定されず、6自由度の動作が可能 構造であれば、何でも良い。また、図中、 箇所のみに設けられているが、マッサージ 種類等によって同様のアーム19を更に増設し 、当該アーム19に対して後述する動作制御を てもよい。

 前記センサ21は、直交3軸の並進方向及び 該各軸回りの回転方向である6軸方向の反力 を測定可能な6軸力センサからなる。なお、 のセンサ21としては、並進方向となる直交3 方向の反力を少なくとも測定可能なセンサ あれば、何でも良い。

 前記制御装置15は、所定のコンピュータ らなり、以下の各機能を実現させるための ログラムがインストールされている。この 御装置15は、顔面Fに沿って移動する接触子17 のマッサージ軌跡を作成する軌跡作成機能24 、軌跡作成機能24で作成されたマッサージ 跡に基づいて接触子17にマッサージ動作をさ せるマッサージ動作制御機能25とを備えてい 。

 前記軌跡作成機能24は、顔面Fにおける任 の複数位置に接触子17を接触させることで 当該各位置の座標をマッサージ軌跡上の設 点として記憶する記憶部28と、記憶部28に記 された各設定点を繋いでマッサージ軌跡を める軌跡決定部30とを備えている。この軌 決定部30では、各設定点をスプライン曲線で 補間することにより、マッサージ軌跡が求め られる。ここで、各設定点を繋ぐ手法として は、前述のスプライン補間による手法に限ら ず、直線で補間する手法、多項式、AR曲線等 近似する手法を採用することもできる。

 前記マッサージ動作制御機能25では、マッ ージ軌跡に沿って接触子17を移動させながら 、接触子17の押圧時における顔面Fからの反力 に応じて、顔面Fへの押圧方向に接触子17を進 退させる仮想コンプライアンス制御を行うよ うになっている。すなわち、先ず、センサ21 測定された反力Fから、次式(1)の微分方程式 を解くことにより、マッサージ軌跡に対する 接触子17の押圧方向の移動量となる補正量x cc が求められる。

 つまり、ここで、
 とすると、
 上式(1)は、
 となる。

 以上の各式において、Kは、仮想ばね係数で あり、Cは、仮想粘性減衰係数であり、これ 係数K,Cは、実験結果等に基づいて任意に定 られるようになっており、マッサージ時に 面Fに適切な押圧力が作用したときに補正量x cc がゼロとなるように設定されている。つまり 、ここでの仮想コンプライアンス制御は、あ たかも、ばねとダッシュポットが接触子17に して並列に接続されているかのように、コ ピュータによりアーム19を動作制御するよ になっている。

 従って、以上のコンプライアンス制御によ て、次の通りに接触子17が移動するように ーム19の動作が制御される。先ず、予め設定 された前記正常値がセンサ21で検出されれば 補正量x cc は、ゼロとなって、接触子17は、マッサージ 跡に対し前記押圧方向の位置を変えずに移 する。ところが、センサ21で前記正常値よ も大きい反力値が検出されれば、上式(3)で められた補正量x cc 分、接触子17が顔面Fから離れる方向に移動す る。逆に、センサ21で前記正常値よりも小さ 反力値が検出されれば、上式(3)で求められ 補正量x cc 分、接触子17が顔面Fを更に押し込む方向に移 動する。

 例えば、むくみ、腫れや吹出物等による 部が顔面Fに存在するような場合に、原状態 のまま前記突部を接触子17で押圧すると、設 押圧力以上の押圧力が顔面Fに作用すること になる。ところが、この際、前述の仮想コン プライアンス制御機能によって、接触子17が 面Fから離れる方向に移動することになり、 予め設定した押圧力で顔面Fを押圧できるよ になる。従って、使用者Hの顔面Fの形状に対 してマッサージ軌跡が多少正確でなくても、 仮想コンプライアンス制御機能による調整に より、適正な押圧力で顔面Fを押圧マッサー することができる。

 なお、ここでの仮想コンプライアンス制 は、センサ21による測定結果に基づき接触 17の押圧方向の移動を制御する一種のフィー ドバック制御であり、例えば、その制御周期 は5msecである。この点、接触子17は、例えば 顔面に沿う方向に0.01mm/msec程度の速度で移動 するため、前記制御1回当たりの接触子17の顔 面に沿う方向の移動量は、0.05mmとなり、制御 の時間遅れに対する問題は殆どない。

 次に、前記マッサージロボット10の一連 動作について説明する。

 先ず、施術現場において医師の手でアー 19に力を加えることで、接触子17を顔面F上 所望の位置、すなわち、後で作成されるマ サージ軌道上に存在させたいマッサージの 須部位となる複数箇所に移動し、駆動装置13 の図示しないセンサで把握される前記必須部 位の直交3軸方向の座標を設定点として、そ ぞれ記憶部28に記憶させる。なお、この際に おけるアーム19の移動時には、図示しないス ッチによって、前記仮想コンプライアンス 御の上式(1)における仮想ばね係数Kがゼロと される。つまり、ここでは、医師が、接触子 17或いはアーム19を手で持って、先ず、使用 Hの顔面F上のマッサージ開始位置まで接触子 17を移動し、接触子17がマッサージ開始位置 到達したときに、その位置を開始点として 憶部28に記憶させる。次に、想定するマッサ ージ軌道上の任意の複数地点に接触子17をそ ぞれ誘導し、それら各位置をマッサージ軌 の中継点として記憶部28に記憶させる。そ て、同様に、接触子17をマッサージ終了位置 まで移動し、その位置を終了点として記憶部 28に記憶させる。

 次に、軌跡決定部30により、以上で設定 た開始点、中継点、終了点からなる各設定 をスプライン曲線で補間することにより、 ッサージ軌跡が求められて記憶される。

 以上の準備作業後、図示しないスイッチ 投入することで、求めたマッサージ軌跡に って唾液腺マッサージが行われる。すなわ 、マッサージ動作制御機能25によるアーム19 の動作制御によって、接触子17が、予め設定 れた押圧力で顔面Fを押圧しながらマッサー ジ軌跡に沿って顔面F上を移動する。このと 、仮想コンプライアンス制御がなされるこ になり、センサ21で測定された顔面Fからの 力が設定された押圧力より増減している場 、当該増減をキャンセルするように顔面Fの 圧方向に接触子17が進退することになる。 って、使用者Hの実際の顔面Fにおける外形線 が、部分的にマッサージ軌跡に沿わないよう な場合等において、設定した押圧力よりも高 い押圧力が顔面Fに作用したときには、適切 押圧力が顔面Fに作用するように、接触子17 顔面Fから離れる方向に移動し、押圧力を減 させる。一方、設定した押圧力よりも低い 圧力が顔面Fに作用したときには、適切な押 圧力が顔面Fに作用するように、接触子17が顔 面Fを押し込む方向に移動し、押圧力を増大 せる。

 なお、一旦作成されたマッサージ軌跡Tは 、制御装置15に記憶されることになり、次回 同一の使用者Hが同一のマッサージを行う場 合には、マッサージ軌跡を求めるまでの前述 の準備作業を行わずに、接触子17の唾液腺マ サージを開始しても良い。この際、顔面Fの むくみ等で、使用時点の顔面Fの外形線が、 ッサージ軌跡を求めたときの顔面Fの外形線 完全に一致していなくても、前記仮想コン ライアンス制御により、接触子17の押圧方 の移動による調整で適正な押圧力が顔面Fに 用することになる。

 従って、本実施形態によれば、同一の使 者Hが繰り返しマッサージを行う場合に、最 初にマッサージ軌跡を求めてしまえば、マッ サージ毎に医師の立会いの下でマッサージ軌 跡を求める準備作業を行う必要がなくなり、 二回目のマッサージ以降、使用者Hは、簡単 操作でターゲットとなる各器官を確実に押 する的確なマッサージを受けることができ 。

 また、この際、前回のマッサージに対し 使用者Hの頭部のセッティング位置に多少の ずれがある場合や、むくみや吹き出物が発生 した場合等、使用者Hの顔面Fの外形線がマッ ージ毎に一致していなくても、仮想コンプ イアンス制御による接触子17の動作補正に って、設定押圧力で顔面Fが押圧されること なる。このため、使用者Hは、頭部の位置決 めを毎回厳密に行わなくても、的確なマッサ ージを受けることができる。

 なお、前記実施形態では、スプライン補 を行うための設定点の設定作業を医師の手 行ったが、以下の変形例では、ロボット本 11の動作制御により、前記設定点の設定を 動的に行えるようにしている。この変形例 、図2に示されるように、前記軌跡作成機能2 4に予備動作制御部32が更に設けられており、 それ以外は前記実施形態と同様の構成となっ ている。

 前記予備動作制御部32では、顔面Fの外側 ら顔面Fに向かうように予め設定された複数 の事前処理用軌跡L(図3参照)のそれぞれにつ て、接触子17を移動させるように、アーム19 動作を制御するようになっている。そして 接触子17が前記各事前処理用軌跡L上を移動 たときに、所定の大きさの反力がセンサ21 測定された位置が前記設定点として記憶部28 に記憶されるようになっている。つまり、先 ず、接触子17を顔面Fから一定距離以上離れた 位置に移動させ、耳下に延びる最初の事前処 理用軌跡Lに沿って接触子17が顔面Fに向かっ 移動し、接触子17が顔面Fに接触してセンサ21 で所望の反力値が検出されると、接触子17の 動を停止させ、その位置が開始点として記 部28に記憶される。そして、隣に位置する 前処理用軌跡Lから顎下に延びる最後の事前 理用軌跡Lについて順に、同様の設定点の設 定作業が行われ、中継点、終了点の各位置が 記憶部28に記憶される。その後、前記実施形 と同様に、各設定点をスプライン曲線で補 することで、マッサージ軌道が生成され、 該マッサージ軌道に沿って接触子17がマッ ージ動作を行うことになる。

 なお、本変形例において、事前処理用軌 Lを無数に設けることで、顔面Fに沿って細 いピッチで中継点を設定することもできる また、設定点の位置を決めるための判断と る反力値を記憶部28に予め記憶させずに、図 示しないモニタで表示された値を医師が確認 し、及び/又は、使用者Hとの問診により、医 の判断で設定点の位置決めを行ってもよい

 本変形例によれば、医師の手で接触子17 顔面Fに当てながら設定点を決める必要がな 、マッサージロボット10によって自律的に 術対象の形状を探索して設定点を決めるこ ができ、マッサージ軌道の作成をより簡単 行うことができる。

 なお、前記実施形態及びその変形例では マッサージロボット10をオーラルリハビリ ーション用のロボットとしたが、本発明は れに限定されず、胴体部分や脚足部分等、 の部位に対するマッサージにも適用するこ ができる他、顔面Fその他の部位に対するエ テ用のロボットとしても適用可能である。

 その他、本発明における装置各部の構成 図示構成例に限定されるものではなく、実 的に同様の作用を奏する限りにおいて、種 の変更が可能である。

 本発明は、マッサージを自動的に行うこ のできる装置として利用可能である。

符号の説明

 10 マッサージロボット
 15 制御装置
 17 接触子
 21 センサ
 19 アーム
 24 軌跡作成機能
 25 マッサージ動作制御機能
 28 記憶部
 30 軌跡決定部
 32 予備動作制御部
 F 顔面(体表面)
 H 使用者
 L 事前処理用軌跡