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Title:
MATERIAL FOR GASKET
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175311
Kind Code:
A1
Abstract:
A material for gaskets, characterized in that at least part of one or both surfaces of a substrate comprising a metal plate is formed, in order from said metal plate side, with: a metal surface coating layer, a primer layer, and a rubber layer; or, a metal surface coating layer and a rubber layer, said metal surface coating layer containing: (A) one or more types of carbonate selected from the group consisting of Mg carbonate, Co carbonate, Zr carbonate, Mn carbonate, Ni carbonate, and Cu carbonate; and (B) one or more types selected from the group consisting of silica, alumina, zirconia, and titania. The present invention makes it possible to provide a material for gaskets in which the rubber layer is formed on one or both surfaces of the substrate, which comprises the metal plate, with a non-chromate metal surface coating layer interposed therebetween, the material for gaskets having a high liquid adhesion resistance against water and antifreeze liquid.

Inventors:
KITAJIMA NAHOKO (JP)
OOHINATA TETSUO (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/006764
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 20, 2020
Export Citation:
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Assignee:
NICHIAS CORP (JP)
International Classes:
B32B9/04; B32B15/06; F16J15/10; F16J15/12
Domestic Patent References:
WO2015045513A12015-04-02
Foreign References:
JP2018115668A2018-07-26
JP2018176435A2018-11-15
JPH03227622A1991-10-08
JP2002264253A2002-09-18
JPS6059664B21985-12-26
Other References:
See also references of EP 3932662A4
Attorney, Agent or Firm:
ASHITABA INTERNATIONAL PATENT OFFICE (JP)
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Claims:
\¥0 2020/175311 18 卩(:17 2020 /006764

請求の範囲

[請求項 1 ] 少なくとも、 金属板からなる基材と、 該基材の片側又は両側の表面 に形成されている金属表面コーティング層と、 該金属表面コーティン グ剤を介して形成されているゴム層と、 を有し、

該金属表面コーティング層は、 ( ) IV! 9炭酸塩、 0〇炭酸塩、 「炭酸塩、 IV! n炭酸塩、 1\1 丨炭酸塩及び(3リ炭酸塩からなる群から選 ばれる 1種以上の炭酸塩と、 (巳) シリカ、 アルミナ、 ジルコニア及 びチタニアからなる群から選ばれる 1種以上と、 を含有すること、 を特徴とするガスケッ ト用素材。

[請求項 2] 前記金属表面コーティング層と前記ゴム層の間に形成されているプ ライマー層を有し、 該プライマー層が、 フエノール樹脂の硬化物又は エポキシ樹脂の硬化物からなることを特徴とする請求項 1記載のガス ケッ ト用素材。

[請求項 3] 前記ゴム層を形成するゴムが二トリルゴムであることを特徴とする 請求項 1又は 2いずれか 1項記載のガスケッ ト用素材。

[請求項 4] 前記ゴム層を形成するゴムがフッ素ゴムであることを特徴とする請 求項 1又は 2いずれか 1項記載のガスケッ ト用素材。

[請求項 5] 前記金属表面コーティング層が、 前記基材の表面に、 (八) IV! 9炭 酸塩、 <3〇炭酸塩、 「炭酸塩、 IV! 炭酸塩、 丨炭酸塩及び<3リ炭 酸塩からなる群から選ばれる 1種以上の炭酸塩と、 (巳) シリカ、 ア ルミナ、 ジルコニア及びチタニアからなる群から選ばれる 1種以上と 、 を含有する金属表面コーティング層形成用処理液を、 塗布した後、 乾燥させることにより形成された表面コーティング層であることを特 徴とする請求項 1〜 4いずれか 1項記載のガスケッ ト用素材。

Description:
\¥0 2020/175311 1 卩(:17 2020 /006764 明 細 書

発明の名称 : ガスケット用素材

技術分野

[0001 ] 本発明は、 ガスケッ ト用素材に関する。

背景技術

[0002] 従来より、 自動車等のエンジンに用いられるガスケッ ト、 特にヘッ ドガス ケッ ト用として、 鋼板の片面又は両面に、 クロム化合物、 リン酸、 シリカか らなるクロメートコーティング層が形成され 、 クロメートコーティング層の 上にゴム層が積層されているガスケッ ト材が広く用いられてきた (特許文献 1) 〇

[0003] ところが、 近年、 環境上の問題から、 クロメートコーティング層の代わり にノンクロメートコーティング層が設けられ ているガスケッ ト材も用いられ るようになってきた (特許文献 2) 。

[0004] そして、 ノンクロメートコーティング層が設けられて いるガスケッ ト材は 、 クロメートコーティング層が設けられている ガスケッ ト材と比較しても、 遜色ない程度に、 水や不凍液に対して耐液密着性を有している ことが必要で ある。 具体的には、 自動車などのエンジン使用環境下において、 エンジンの 冷却液として使用される水や不凍液に接触す る箇所のゴム層が長時間剥離し ないことが必要である。

[0005] そこで、 耐液密着性が高いノンクロメートコーティン グ層が設けられてい るガスケッ ト材としては、 例えば、 特許文献 3に、 鋼板の片面又は両面に、 ノンクロメート皮膜と、 フエノール樹脂プライマー層と、 ポリオール架橋フ ッ素ゴム層と、 が、 該鋼板側から順に形成されており、 該ポリオール架橋フ ッ素ゴム層は、 フッ素ゴムと、 ポリオール系架橋剤と、 アミン系架橋促進剤 と、 シリカと、 を含有するフッ素ゴム組成物を、 該フエノール樹脂プライマ —層に塗布し、 次いで、 加熱して得られるゴム層であり、 該アミン系架橋促 進剤が、 三級アミン又は三級アミンと酸の反応により 得られる三級アミンの \¥0 2020/175311 2 卩(:171? 2020 /006764

塩であるガスケッ ト用素材が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0006] 特許文献 1 :特開平 3— 2 2 7 6 2 2号公報

特許文献 2 :特開 2 0 0 2 - 2 6 4 2 5 3号公報

特許文献 3 :特許第 6 0 5 9 6 6 4号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007] 特許文献 3では、 ガスケッ ト用素材のゴム層にシリカを含有させること に より、 ゴム層がシリカを含有していないガスケッ ト用素材に比べ、 飛躍的に 、 不凍液に対する耐液密着性が改善されている 。

[0008] しかし、 近年は、 走行距離の延長、 燃費向上を目的とした高温化、 不凍液 の長寿命化による防鲭剤や ! !調整剤、 安定化剤の添加剤変更や増量などで ガスケッ トに対しての使用環境が厳しくなってきてい る。 特に、 高温化に伴 い不凍液中の成分がゴム層に浸透しやすくな り、 接着界面への到達が早まる ことで接着力の低下が早まる。 そのため、 更なる改良が、 ガスケッ ト用素材 に要求されている。

[0009] 従って、 本発明の目的は、 金属板からなる基材の片面又は両面に、 ノンク ロメート金属表面コーティング層を介して、 ゴム層が形成されているガスケ ッ ト用素材であって、 水及び不凍液に対する耐液密着性が高く、 自動車等の エンジンの実使用環境下において、 水や不凍液と接触する部分のゴム剥離が 生じ難いガスケッ ト用素材を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0010] 上記課題は、 以下に示す本発明により解決される。

すなわち、 本発明 (1) は、 少なくとも、 金属板からなる基材と、 該基材 の片側又は両側の表面に形成されている金属 表面コーティング層と、 該金属 表面コーティング剤を介して形成されている ゴム層と、 を有し、 \¥0 2020/175311 3 卩(:171? 2020 /006764

該金属表面コーティング層は、 ( ) 1\/1 9炭酸塩、 0〇炭酸塩、 「炭酸 塩、 IV! n 炭酸塩、 1\1 丨炭酸塩及び<3リ炭酸塩からなる群から選 れる 1種以 上の炭酸塩と、 (巳) シリカ、 アルミナ、 ジルコニア及びチタニアからなる 群から選ばれる 1種以上と、 を含有すること、

を特徴とするガスケッ ト用素材を提供するものである。

[001 1 ] また、 本発明 (2) は、 前記金属表面コーティング層と前記ゴム層の 間に 形成されているプライマー層を有し、 該プライマー層が、 フエノール樹脂の 硬化物又はエポキシ樹脂の硬化物からなるこ とを特徴とする (1) のガスケ ッ ト用素材を提供するものである。

[0012] また、 本発明 (3) は、 前記ゴム層を形成するゴムが二トリルゴムで ある ことを特徴とする (1) 又は (2) いずれかのガスケッ ト用素材を提供する ものである。

[0013] また、 本発明 (4) は、 前記ゴム層を形成するゴムがフッ素ゴムであ るこ とを特徴とする (1) 又は (2) いずれかのガスケッ ト用素材を提供するも のである。

[0014] また、 本発明 (5) は、 前記金属表面コーティング層が、 前記基材の表面 に、 ( ) IV! 9炭酸塩、 <3〇炭酸塩、 「炭酸塩、 IV! 炭酸塩、 丨炭酸塩 及び<3リ炭酸塩からなる群から選ばれる 1種以上の炭酸塩と、 (巳) シリカ 、 アルミナ、 ジルコニア及びチタニアからなる群から選ば れる 1種以上と、 を含有する金属表面コーティング層形成用処 理液を、 塗布した後、 乾燥させ ることにより形成された表面コーティング層 であることを特徴とする ( 1) 〜 (4) いずれかのガスケッ ト用素材を提供するものである。 発明の効果

[0015] 本発明によれば、 金属板からなる基材の片面又は両面に、 ノンクロメート 金属表面コーティング層を介して、 ゴム層が形成されているガスケッ ト用素 材であって、 水及び不凍液に対する耐液密着性が高く、 自動車等のエンジン の実使用環境下において、 水や不凍液と接触する部分のゴム剥離が生じ 難い ガスケッ ト用素材を提供することができる。 \¥0 2020/175311 4 卩(:171? 2020 /006764

発明を実施するための形態

[0016] 本発明のガスケッ ト用素材は、 少なくとも、 金属板からなる基材と、 該基 材の片側又は両側の表面に形成されている金 属表面コーティング層と、 該金 属表面コーティング剤を介して形成されてい るゴム層と、 を有し、

該金属表面コーティング層は、 ( ) 1\/1 9炭酸塩、 0〇炭酸塩、 「炭酸 塩、 IV! n 炭酸塩、 1\1 丨炭酸塩及び<3リ炭酸塩からなる群から選 れる 1種以 上の炭酸塩と、 (巳) シリカ、 アルミナ、 ジルコニア及びチタニアからなる 群から選ばれる 1種以上と、 を含有すること、

を特徴とするガスケッ ト用素材である。

[0017] 本発明のガスケッ ト用素材は、 少なくとも、 金属板からなる基材と、 基材 の片側又は両側の表面に形成されている金属 表面コーティング層と、 金属表 面コーティング剤を介して形成されているゴ ム層と、 を有する。 本発明のガ スケッ ト用素材では、 金属板からなる基材のうち、 金属表面コーティング層 及びゴム層が形成されている部分は、 基材の片面側の少なくとも一部又は基 材の両面側の少なくとも一部である。 なお、 本発明において、 「基材に、 金 属表面コーティング剤を介してゴム層が形成 されている。 」 とは、 基材とゴ ム層の間に金属表面コーティング層が存在し ていることを指し、 金属表面コ —ティング剤の表面に直接接してゴム層が形 成されている場合と、 金属表面 コーティング剤とゴム層との間に他の層が形 成されており、 金属表面コーテ ィング剤の表面に直接には接触せずにゴム層 が形成されている場合の両方を 含む。

[0018] 本発明のガスケッ ト用素材において、 基材の表面に形成されている層の積 層形態としては、 例えば、 金属板側から順に、 金属表面コーティング層と、 ゴム層と、 が形成されている 2層構造のもの、 金属板側から順に、 金属表面 コーティング層と、 プライマー層と、 ゴム層と、 が形成されている 3層構造 のものが挙げられる。 本発明のガスケッ ト用素材では、 基材の一方の面側の 積層形態と他方の面側の積層形態は、 同じであってもよいし、 異なっていて もよい。 \¥0 2020/175311 5 卩(:171? 2020 /006764

[0019] 本発明のガスケッ ト用素材のうち、 (1) 基材と、 基材の表面に形成され ている金属表面コーティング層と、 金属表面コーティング層の表面且つ基材 側とは反対側の面に形成されているプライマ ー層と、 プライマー層の表面且 つ金属表面コーティング層側とは反対側の面 に形成されているゴム層と、 を 有するガスケッ ト素材を、 以下、 本発明の第一の形態のガスケッ ト用素材と も記載し、 また、 (2) 基材と、 基材の表面に形成されている金属表面コー ティング層と、 金属表面コーティング層の表面且つ基材側と は反対側の面に 形成されているゴム層と、 を有するガスケッ ト素材を、 以下、 本発明の第二 の形態のガスケッ ト用素材とも記載する。 本発明の第一の形態のガスケッ ト 用素材及び本発明の第二の形態のガスケッ ト用素材は、 いずれも、 金属表面 コーティング層を介して、 ゴム層が基材の表面に形成されている。

[0020] なお、 本発明の第一の形態のガスケッ ト用素材と本発明の第二の形態のガ スケッ ト用素材とは、 金属表面コーティング層とゴム層との間に、 プライマ —層を有するか否かの点で、 異なるものの、 共通する点も多い。 そこで、 本 発明の第一の形態のガスケッ ト用素材と本発明の第二の形態のガスケッ ト用 素材とに共通する点については、 本発明の第一の形態のガスケッ ト用素材及 び本発明の第二の形態のガスケッ ト用素材の総称として、 本発明のガスケッ 卜用素材と記載して、 説明する。

[0021 ] 本発明のガスケッ ト用素材に係る基材は、 金属板からなる。 基材を構成す る金属としては、 特に制限されないが、 フェライ ト系、 マルテンサイ ト系、 才ーステナイ ト系等のステンレス鋼、 鉄、 アルミニウム等が挙げられ、 これ らのうち、 ステンレス鋼が好ましい。

[0022] 本発明のガスケッ ト用素材に係る基材を構成する金属板として は、 複数の 金属板が貼り合されて接合されたものであっ てもよい。 このような複数の金 属板が貼り合されて接合された金属板として は、 ステンレス鋼板及び鉄板の 接合物が好ましい。

[0023] 本発明のガスケッ ト用素材において、 基材である金属板の厚さは、 特に制 限されないが、 通常、 0 . 1 5〜〇. 好ましくは 0 . 2 0〜〇. \¥0 2020/175311 6 卩(:171? 2020 /006764

3 0 01 01である。

[0024] 本発明のガスケッ ト用素材に係る金属表面コーティング層は、 (八) 1\/1 9 炭酸塩、 〇〇炭酸塩、 2 「炭酸塩、 IV! n 炭酸塩、 1\1 丨炭酸塩及び(3 ^1炭酸塩 からなる群から選ばれる 1種以上の炭酸塩と、 (巳) シリカ、 アルミナ、 ジ ルコニア及びチタニアからなる群から選ばれ る 1種以上と、 を含有する。

[0025] 成分 (/\) の IV! 9炭酸塩、 0〇炭酸塩、 「炭酸塩、 炭酸塩、 1\1 丨炭 酸塩及び <3リ炭酸塩からなる群から選ばれる 1種以上の炭酸塩は、 正塩であ っても、 塩基性塩であってもよい。 成分 (八) の炭酸塩は、 1種であっても 、 2種以上の組み合わせであってもよい。

[0026] 成分 (八) の炭酸塩が正塩である場合、 正塩としては、 例えば、 炭酸マグ ネシウム、 炭酸コバルト、 炭酸マンガン、 炭酸ニッケル、 炭酸銅が挙げられ る。

[0027] 成分 (/\) の炭酸塩が塩基性塩である場合、 塩基性塩としては、 例えば、 塩基性炭酸マグネシウム、 塩基性炭酸コバルト、 塩基性炭酸ジルコニウム、 炭酸ジルコニウムアンモニウム、 塩基性炭酸マンガン、 塩基性炭酸ニッケル 、 塩基性炭酸銅が挙げられる。

[0028] 成分 (/\) の炭酸塩としては、 IV! 9炭酸塩、 0〇炭酸塩、 「炭酸塩、 IV! 门炭酸塩、 1\1 丨炭酸塩及び <3リ炭酸塩のうちのいずれか 1種又は 2種以上で あれば、 いずれの炭酸塩であってもよいが、 エンジン冷却水として使用され る水及び不凍液に対する耐液密着性が高くな る点で、 特に 「炭酸塩が好ま しい。

[0029] 成分 (巳) のシリカとしては、 湿式法で合成された湿式シリカ、 乾式法で 合成された乾式シリカのいずれでもよい。 成分 (巳) のシリカとしては、 金 属表面コーティング層形成用処理液中での分 散性に優れるシリカ含有物に由 来するもの、 例えば、 コロイダルシリカ等の水分散性シリカに由来 するもの 、 気相シリカの水分散性シリカに由来するもの が好ましい。 成分 (巳) のシ リカは、 1種であっても、 2種以上の組み合わせであってもよい。

[0030] 成分 (巳) に係る湿式シリカとしては、 特に制限されないが、 例えば、 \¥02020/175311 7 卩(:171? 2020 /006764

43 1 1 八〇、 1\1 1 3 1 1 3、 1\1 1 3 1 1 1_ ?、 1\1 1 3 1 1 巳[¾、 1\1 1 3 1 丨 八、 1\1 1 3 1 丨 <-500、 1\1 1 3 1 丨 º -

200、 1\1 1 3 1 丨 巳一743、 1\1 1 3 1 丨 巳一74 ?、 1\1 1 3 1 I 33- 1 0, 1\1 丨 3 丨 丨 33-30 、 1\1 丨 3 丨 丨 33- 1 00 ( 何れも東ソー ·シリカ社製) 等が挙げられる。

[0031] 成分 (巳) に係るコロイダルシリカとしては、 特に限定されないが、 市販 品であってもよく、 例えば、 スノーテックス〇、 スノーテックス 1\1、 スノー テックス 3、 スノーテックス 11 、 スノーテックス 3_ IV!、 スノーテック ス 3_1 -、 スノーテックス 20、 スノーテックス 30、 スノーテックス 4 0 (いずれも日産化学工業社製) 等が挙げられる。

[0032] 成分 (巳) に係る乾式シリカとしては、 特に制限されないが、 例えば、 ア エロジル 50、 アエロジル 1 30、 アエロジル 200、 アエロジル 300、 アエロジル 380、 アエロジル 972、 アエロジル丁丁 600、 アエロジ ル 1\/1〇乂80、 アエロジル 1\/1〇乂 1 70 (いずれも日本アエロジル社製) 等 が挙げられる。

[0033] 成分 (巳) のアルミナとしては、 粉末状のもの、 水分散性のものが挙げら れる。 また、 成分 (巳) のアルミナとしては、 気相反応で得られたもの、 液 相反応で得られたものが挙げられる。

[0034] 成分 (巳) のジルコニアとしては、 粉末状のもの、 水分散性のものが挙げ られる。 また、 成分 (巳) のジルコニアとしては、 気相反応で得られたもの 、 液相反応で得られたものが挙げられる。

[0035] 成分 (巳) のチタニアとしては、 粉末状のもの、 水分散性のものが挙げら れる。 また、 成分 (巳) のチタニアとしては、 気相反応で得られたもの、 液 相反応で得られたものが挙げられる。

[0036] 成分 (巳) は、 シリカ、 アルミナ、 ジルコニア及びチタニアのうちのいず れか 1種又は 2種以上の組み合わせである。

[0037] 本発明に係るガスケッ ト用素材において、 金属表面コーティング層の皮膜 量は、 成分 (巳) の皮膜量に換算した場合に、 成分 (巳) の皮膜量が、 好ま \¥0 2020/175311 8 卩(:171? 2020 /006764 しくは 5 0〜 1 0 0 0 01 9 / 01 2 、 特に好ましくは

より好ましくは 5 0〜 5 0 となる皮膜量である。 なお、 金属表面 コーティング層の皮膜量は、 測定試料の皮膜面積及び成分 (巳) の質量から 算出される。 金属表面コーティング層の皮膜量が、 上記範囲にあることによ り、 エンジン冷却水として使用される水及び不凍 液に対する耐液密着性が高 く且つ密着性が高くなる。

[0038] 金属表面コーティング層中の成分 (八) と成分 (巳) の含有割合であるが 、 成分 ( ) 1 0 0質量部に対し、 成分 (巳) の含有量が、 3 0〜 4 0 0質 量部であることが好ましく、 5 0〜 3 0 0質量部であることがより好ましい 。 金属表面コーティング層中の成分 (八) と成分 (巳) の含有割合が、 上記 範囲にあることにより、 エンジン冷却水として使用される水及び不凍 液に対 する耐液密着性が高くなる。

[0039] 金属表面コーティング層が、 成分 (八) 及び成分 (巳) を含有することに より、 クロメート処理を施すことなく、 エンジン冷却水として使用される水 及び不凍液に対する耐液密着性が高く、 且つ、 基材に対する金属表面コーテ ィング層の密着性が高くなる。

[0040] 金属表面コーティング層の形成方法は、 特に制限されない。 金属表面コー ティング層としては、 例えば、 基材の表面に、 (八) IV! 9炭酸塩、 〇〇炭酸 塩、 「炭酸塩、 IV! n 炭酸塩、 1\! 丨炭酸塩及び(3リ炭酸塩からなる群から選 ばれる 1種以上の炭酸塩と、 (巳) シリカ、 アルミナ、 ジルコニア及びチタ ニアからなる群から選ばれる 1種以上と、 を含有する金属表面コーティング 層形成用処理液を、 塗布した後、 乾燥させることにより形成された金属表面 コーティング層が挙げられる。

[0041 ] 金属表面コーティング層形成用処理液は、 水、 エタノール、 イソプロピル アルコール、 メタノール等の分散媒に、 成分 ( ) 及び成分 (巳) が分散さ れている分散液である。 金属表面コ _ ティング層形成用処理液に係る分散媒 としては、 水が好ましい。 また、 金属表面コーティング層形成用処理液の固 形分濃度は、 作業性、 使用可能時間、 塗布の際の均一性等により、 適宜選択 \¥0 2020/175311 9 卩(:171? 2020 /006764

され、 好ましくは 1〜 5 0質量%、 特に好ましくは 5〜 2 0質量%である。 また、 金属表面コーティング層形成用処理液は、 アンモニア、 分散剤等を含 有することができる。

[0042] 基材の表面に、 金属表面コーティング層を形成させる方法と しては、 例え ば、 金属表面コーティング層形成用処理液を、 口ールコーター、 ディッピン グ法、 スプレー法等の塗布手段を用いて、 塗布し、 次いで、 例えば、 1 0 0 〜 2 5 0 ° 〇で加熱することや、 常温で風乾すること等で、 分散媒等の揮発分 を乾燥させることにより、 基材の表面に、 金属表面コーティング層を形成さ せる方法が挙げられる。

[0043] 本発明の第一の形態のガスケッ ト用素材では、 金属表面コーティング層の 表面且つ基材側とは反対側の面に、 プライマー層が形成されている。

[0044] プライマー層は、 ガスケッ ト用素材のプライマー層として用いられるも の であれば、 特に制限されず、 例えば、 ノボラック型フエノール樹脂、 レゾー ル型フエノール樹脂等のフエノール樹脂の硬 化物、 エポキシ樹脂の硬化物、 フエノール樹脂とエポキシ樹脂の混合物の硬 化物などの熱硬化性樹脂の硬化 物;熱硬化性樹脂とゴム組成物の混合物の硬 化物;金属酸化物等の充填材、 カップリング剤などを含有する熱硬化性樹脂 の硬化物;金属酸化物等の充填 材、 カップリング剤などを含有する熱硬化性樹脂 とゴム組成物の混合物の硬 化物からなるものが挙げられる。 プライマー層に含有されるゴム組成物とし ては、 ゴム層がフッ素ゴムの場合は、 フッ素ゴムを含有するゴム組成物、 ゴ ム層が N 6 の場合、 巳 を含有するゴム組成物等が挙げられる。 これら のうち、 プライマー層としては、 ノボラック型フエノール樹脂の硬化物又は エポキシ樹脂の硬化物からなるものが好まし い。

[0045] プライマー層は、 金属表面コーティング層とゴム層間の接着性 やエンジン 冷却水として使用される水及び不凍液に対す る耐液密着性を高くする機能を 有する。

[0046] プライマー層は、 充填材、 カップリング剤等を含有することができる。

[0047] プライマー層の形成方法は、 特に制限されない。 プライマー層としては、 \¥02020/175311 10 卩(:171?2020/006764

例えば、 金属表面コーティング層の表面且つ基材側と は反対側の面に、 ブラ イマー層形成用樹脂組成物を、 塗布した後、 加熱することにより形成された プライマー層が挙げられる。

[0048] プライマー層形成用樹脂組成物は、 ノボラック型フェノール樹脂、 レゾー ル型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、 ェポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂 を含有する。 プライマー層形成用樹脂組成物は、 熱硬化性樹脂の他に、 金属 酸化物などの充填材、 カップリング剤、 ゴム層がフッ素ゴムの場合は、 フッ 素ゴムを含有するゴム組成物、 ゴム層が 巳 の場合、 巳 を含有するゴ ム組成物等を含有することができる。 熱硬化性樹脂は、 1種であっても、 2 種以上の組み合わせであってもよい。

[0049] 金属表面コーティング層の表面に、 プライマー層を形成させる方法として は、 例えば、 プライマー層形成用樹脂組成物を、 口ールコーター、 ディッピ ング法、 スプレー法等の塗布手段を用いて、 塗布し、 次いで、 1 0 0〜 2 5 〇 ° 〇で加熱して、 硬化させることにより、 金属表面コーティング層の表面に 、 プライマー層を形成させる方法が挙げられる 。

[0050] 本発明の第一の形態のガスケッ ト用素材では、 プライマー層の表面且つ金 属表面コーティング層側とは反対側の面に、 ゴム層が形成されている。 また 、 本発明の第二の形態のガスケッ ト用素材では、 金属表面コーティング層の 表面且つ基材側とは反対側の面に、 ゴム層が形成されている。

[0051 ] ゴム層を構成するゴム材としては、 二トリルゴム ( 巳 [¾) 、 フッ素ゴム 、 シリコンゴム、 アクリロブタジェンゴム、 水素化二トリルゴム ( 1 ~ 1 巳 ) 、 ェチレン · プロピレン ·ジェンゴム (巳 0 1\/1) 等が挙げられる。 本発 明のガスケッ ト用素材が、 自動車のェンジン周りに使用されるガスケッ ト用 の場合は、 耐油性や耐熱性を求められるため、 ゴム材としては、 又は フッ素ゴムが好ましい。

[0052] 二トリルゴム は、 モノマーとして、 少なくともアクリロニトリ ルと 1 , 3—ブタジェンを用いて得られる共重合体の 称である。 二トリル ゴム には、 アクリロニトリルと 1 , 3 -ブタジェンの共重合体の \¥0 2020/175311 1 1 卩(:171? 2020 /006764

他、 アクリロニトリル及び 1 , 3—ブタジエンに加え、 種々のコモノマーを 共重合させた共重合体も含まれる。

[0053] 二トリルゴム の架橋剤としては、 硫黄が挙げられる。 二トリル ゴム の架橋剤の含有量は、 二トリルゴム の種類等によ り、 適宜選択されるが、 通常、 二トリルゴム 1 0 0質量部に対し て、 〇. 5〜 1 0質量部、 好ましくは 2〜 8質量部である。

[0054] フッ素ゴムは、 ポリオール架橋剤でポリオール架橋可能なフ ッ素ゴムであ る。 このようなフッ素ゴムとしては、 例えば、 フッ化ビニリデン/ヘキサフ ルオロプロピレン系共重合体、 フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレ ン/テトラフルオロエチレン系共重合体、 テトラフロロエチレン/プロピレ ン/フッ化ビニリデン系共重合体等が挙げら る。

[0055] フッ素ゴムのポリオール架橋剤は、 フッ素ゴムと反応して架橋するもので あれば、 特に制限されない。 フッ素ゴムのポリオール架橋剤としては、 例え ば、 2 , 2—ビス (4—ヒドロキシフエニル) プロパン [ビスフエノール八]

、 2 , 2—ビス (4—ヒドロキシフエニル) パーフルオロプロパン [ビスフエ ノール八 ] 、 1 , 3—ジヒドロキシベンゼン、 4 , 4’ ージヒドロキシジフ エニル、 4 , 4, ージヒドロキシジフエニルメタン、 2 , 2—ビス (4—ヒド ロキシフエニル) ブタン等のポリヒドロキシ芳香族化合物や、 これらのアル カリ金属塩又はアルカリ土類金属塩が挙げら れ、 ビスフエノール八、 ビスフ エノール八 等のビスフエノール類や、 これらのアルカリ金属塩又はアルカ リ土類金属塩が好ましい。

[0056] フッ素ゴムのポリオール架橋剤の含有量は、 フッ素ゴムの種類等により、 適宜選択されるが、 通常、 フッ素ゴム 1 〇〇質量部に対して、 〇. 5〜 1 0 質量部、 好ましくは 2〜 8質量部である。

[0057] ゴム層は、 シリカを含有することが、 エンジン冷却水として使用される水 及び不凍液に対する耐液密着性が高くなる点 で、 好ましい。 ゴム層に含有さ れるシリカとしては、 湿式法で合成された湿式シリカ、 乾式法で合成された 乾式シリカのいずれでもよい。 ゴム層に含有されるシリカは、 1種であって \¥0 2020/175311 12 卩(:171? 2020 /006764

も、 2種以上の組み合わせであってもよい。

[0058] ゴム層に係る湿式シリカとしては、 特に制限されないが、 例えば、 1\1 丨

、 、 、

3 丨 丨 3 3 - 1 0 0 (いずれも東ソー シリカ社製) 等が挙げられる。

[0059] ゴム層に係る乾式シリカとしては、 特に制限されないが、 例えば、 アエロ ジル 5 0、 アエロジル 1 3 0、 アエロジル 2 0 0、 アエロジル 3 0 0、 アエ ロジル 3 8 0、 アエロジル 9 7 2、 アエロジル丁丁 6 0 0、 アエロジル IV! 0 X 8 0 , ァエロジル 1\/1〇乂 1 7 0 (いずれも日本ァエロジル社製) 等が挙 げられる。

[0060] ゴム組成物がシリカを含有する場合、 ゴム層中のシリカの含有量は、 ゴム 材 1 0 0質量部に対して、 好ましくは 1〜 2 0 0質量部、 特に好ましくは 1 〇〜 1 0 0質量部、 より好ましくは 3〜 1 0 0質量部である。 ゴム層中のシ リカの含有量が上記範囲にあることにより、 エンジン冷却水として使用され る水及び不凍液に対する耐液密着性が高くな る。

[0061 ] ゴム層の形成方法は、 特に制限されない。 本発明の第一の形態のガスケッ 卜用素材に係るゴム層としては、 例えば、 プライマー層の表面且つ金属表面 コーティング層側とは反対側の面に、 ゴム組成物を、 塗布した後、 加熱して 架橋させることにより形成されたゴム層が挙 げられる。 また、 本発明の第二 の形態のガスケッ ト用素材に係るゴム層としては、 例えば、 金属表面コーテ ィング層の表面且つ基材側とは反対側の面に 、 ゴム組成物を、 塗布した後、 加熱して架橋させることにより形成されたゴ ム層が挙げられる。

[0062] ゴム組成物は、 ゴム材と架橋剤と、 を含有する。 また、 ゴム組成物は、 必 要に応じて、 架橋促進剤、 架橋促進助剤、 シリカ、 充填材、 カップリング剤 等のうちの 1種又は 2種以上と、 を含有することができる。 そして、 ゴム組 成物の各成分を、 有機溶剤に分散又は溶解させて、 ゴム組成物液を調製し、 \¥0 2020/175311 13 卩(:171? 2020 /006764

得られるゴム組成物液を、 プライマー層又は金属表面コーティング層に 塗布 することにより、 プライマー層又は金属表面コーティング層の 表面にゴム組 成物を塗布する。 ゴム組成物液は、 有機溶剤と共に、 ゴム組成物の各成分を 混練することにより得られる。

[0063] フッ素ゴム用のポリオール架橋の架橋促進剤 としては、 市販されているも のであれば特に制限されず、 三級アンモニウム塩、 四級アンモニウム塩、 四 級ホスホニウム塩等が挙げられ、 三級アンモニウム塩が好ましい。 また、 巳 用の硫黄加硫用の促進剤としては、 グアニジン系、 チアゾール系、 スル フェンアミ ド系、 チオウレア系、 チウラム系、 ジチオカルバメート系などが 挙げられる。

[0064] 必要に応じて、 ゴム組成物に含有される架橋促進助剤として は、 酸化マグ ネシウム、 水酸化カルシウムが挙げられる。 また、 必要に応じて、 ゴム組成 物に含有される充填材としては、 力ーボンブラック、 炭酸カルシウム、 クレ —、 ワラストナイ ト、 マイカ、 タルク、 硫酸バリウム等が挙げられる。

[0065] 必要に応じて、 ゴム組成物に含有されるカップリング剤は、 プライマー層 とゴム層との密着性を向上させるために用い られる。 ゴム組成物に含有され るカップリング剤としては、 特に制限されないが、 アミン系シランカップリ ング剤が好ましい。 アミン系シランカップリング剤としては、 3—トリエト キシシリルー 1\1— ( 1 , 3—ジメチルージブチデン) プロピルアミン、 1\1— ( /3—アミノエチル) _アーアミノプロピルメチルジメ トキシシラン、 1\1 _ ( /3—アミノエチル) —アーアミノプロピルトリメ トキシシラン、 1\1— (/3 ~ アミノエチル) ーアーアミノプロピルトリエメ トキシシラン、 アーアミノプ ロピルトリメ トキシシラン、 アーアミノプロピルトリエトキシシラン、 1\1— フェニルー· ^ -アミノプロピルトリメ トキシシラン等が挙げられる。 ゴム組 成物中のシランカップリング剤の含有量は、 ゴム材 1 0 0質量部に対して 0 . 5〜 5質量部が好ましい。

[0066] ゴム組成物の分散媒又は溶媒となる有機溶剤 としては、 例えば、 メチルエ チルケトン、 メチルプロピルケトン、 メチルプチルケトン、 メチルイソプチ \¥0 2020/175311 14 卩(:171? 2020 /006764

ルケトン、 ジイソプチルケトン等のケトン系有機溶剤、 トルエン、 酢酸プチ ル、 酢酸エチル等が挙げられる。 これらのうち、 ケトン系有機溶剤が好まし い。 ゴム組成物液中の固形物の含有量、 すなわち、 ゴム組成物液中のゴム組 成物の含有量は、 塗工性が良好になる点で、 ゴム組成物液全量に対して、 1 〇〜 5 0質量%が好ましい。

[0067] 本発明の第一の形態のガスケッ ト用素材において、 プライマー層の表面に 、 ゴム層を形成させる方法としては、 例えば、 ゴム組成物液を、 口ールコー 夕一、 ディッビング法、 スプレー法等の塗布手段を用いて、 塗布し、 次いで 、 目的とするゴムの架橋度に適合するように、 1 5 0〜 2 3 0 ° 〇の範囲で 1 〜 1 0分程度加熱して、 架橋させることにより、 プライマー層の表面に、 ゴ ム層を形成させる方法が挙げられる。 また、 本発明の第二の形態のガスケッ 卜用素材において、 金属表面コーティング層の表面に、 ゴム層を形成させる 方法としては、 例えば、 ゴム組成物液を、 口ールコーター、 ディッビング法 、 スプレー法等の塗布手段を用いて、 塗布し、 次いで、 目的とするゴムの架 橋度に適合するように、 1 5 0〜 2 3 0 ° 〇の範囲で 1〜 1 0分程度で加熱し て、 架橋させることにより、 金属表面コーティング層の表面に、 ゴム層を形 成させる方法が挙げられる。

[0068] ゴム組成物液の塗工厚さは、 特に制限されないが、 加熱架橋後のゴム層の 厚みが 5〜 1 0 0 〇1、 好ましくは 1 〇〜 5 0 となるように、 ゴム組成 物液を塗工する。 また、 ゴム組成物を加熱して、 架橋反応を行うときの加熱 条件は、 好ましくは加熱温度が 1 5 0〜 2 0 0 ° 〇であり、 加熱時間が 5〜 3 0分間である。

[0069] 本発明のガスケッ ト素材は、 必要に応じて、 適宜、 切断、 切削、 加工等が 施されて、 目的とするガスケッ トの形状に加工される。

[0070] 本発明のガスケッ ト素材によれば、 クロメート処理を施すことなく、 エン ジン冷却水として使用される水及び不凍液に 対する耐液密着性が高いガスケ ッ ト用素材を提供することができる。

[0071 ] 次に、 実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明す るが、 これらは例示で \¥0 2020/175311 15 卩(:171? 2020 /006764

あって、 本発明を制限するものではない。

[0072] (実施例及び比較例)

(1) 表 1 に示す金属表面コーティング層形成用処理液 を、 口ールコーター を用いて、 巳成分が固形分換算で片面あたり 3 0〇 となるように塗 布した後、 加熱処理して、 基材の表面に金属表面コーティング層を形成 させ た。

(2) 次いで、 上記で形成させた金属表面コーティング層の 表面全面に、 フ エノール樹脂を有機溶剤 (メチルエチルケトン1\/1巳[<) で固形分濃度が 1 0 %になるように溶解したプライマー層形成用 脂液を、 口ールコーターを用 いて、 片面あたり 1 5 0 9 /〇! 2塗布した後、 加熱して硬化させて、 金属 表面コーティング層の表面にプライマー層を 形成させた。

(3) 次いで、 上記で形成させたプライマー層の表面全面に 、 表 1 に示すゴ ム組成物と有機溶剤 (メチルエチルケトン1\/!巳[<) とを、 固形分濃度が 4 0 質量%となるように、 混合し、 ゴム組成物液を得た。 次いで、 得られたゴム 組成物液を、 口ールコーターを用いて、 ゴム層の厚みが 2 5 となるよう に塗布した後、 加熱して架橋させることにより、 プライマー層の表面に厚さ 2 5 のゴム層を形成させ、 ガスケッ ト用素材を得た。

得られたガスケッ ト用素材の一部を切断、 切削、 加工したところ、 精度よ く容易に加工し得る加工性に優れたものであ った。

また、 得られたガスケッ ト用素材に対し、 以下の方法で耐液密着性評価を 行った。 その結果を表 1 に示す。

[0073] (耐液密着性試験)

サイズの耐液密着性試験用の試料を準備し、 1 . 5 質量%のリン酸水素ニカリウム水溶液中に半 浸漬状態で、 9 5 ° 〇で 5 0 0時 間保持した。 その後、 試料の表面に対し、 セロハンテープで数回剥離を行っ た後、 更に描画試験機にて、 」 丨 3 <6 8 9 4に準拠して描画試験を行い

、 ゴムの残存性を確認した。

なお、 リン酸水素ニカリウムは、 不凍液中に含まれている成分の一つであ \¥0 2020/175311 16 卩(:171? 2020 /006764

り、 主に 1 ~ 1の調整、 防腐、 安定剤などの役割として添加されている成分 で ある。 本薬品を添加することでより剥離が促進され るため、 剥離促進試験用 の液として、 リン酸水素ニカリウム水溶液を用いた。

[0074] <評価基準>

5点: ゴム層の剥離がない。

4点: ゴム層が 9 0 %以上残存している。

3点: ゴム層が 5 0 %以上 9 0 %未満残存している。

2点: ゴム層が 5 0 %未満であるが、 残存している。

1点: ゴム層の残存が無い、 または取り出し後にゴム層に膨れ有。

[0075] [表 1 ]

\¥0 2020/175311 17 卩(:171? 2020 /006764

1) IV! : フッ化ビニリデン系フッ素ゴム組成物、 巳 :ニトリルゴム 組成物

産業上の利用可能性

[0076] 本発明によれば、 クロメート処理を施すことなく、 水及び不凍液に対する 耐液密着性が高く、 自動車等のエンジンの実使用環境下において 、 水や不凍 液と接触する部分のゴム剥離が生じ難いガス ケッ ト用素材を提供することが できる。