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Patent Searching and Data


Title:
MATERIAL FOR KITCHEN PANEL, METHOD FOR PRODUCTION OF MATERIAL FOR KITCHEN PANEL, AND KITCHEN PANEL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/069464
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a material for a kitchen panel, which has high strength, which can be carried and processed easily, and which has excellent fire resistance. Specifically disclosed is a material for a kitchen panel, which is characterized by comprising: a base (1) comprising a fire-proof material mainly composed of an inorganic substance; a metal sheet (2) formed on the base (1); and an organic resin layer (3) formed on the metal sheet (2).

Inventors:
NAKATSUKA EIICHI (JP)
TATSUMI TERUYUKI (JP)
TSUKAMOTO MASASHI (JP)
TAMURA YOJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/070516
Publication Date:
June 04, 2009
Filing Date:
November 11, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYO KOHAN CO LTD (JP)
NAKATSUKA EIICHI (JP)
TATSUMI TERUYUKI (JP)
TSUKAMOTO MASASHI (JP)
TAMURA YOJI (JP)
International Classes:
B32B15/04; B32B13/06; B32B15/08; E04F13/08
Foreign References:
JPH09125562A1997-05-13
JP2007045135A2007-02-22
Attorney, Agent or Firm:
OKAMOTO, Keizo (Yamanishi Bldg 4F,11-7, Nihonbashi Ningyo-cho 3-chom, Chuo-ku Tokyo 13, JP)
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Claims:
 無機物を主成分とする不燃性材料からなる基板と、
 前記基板上に形成された金属板と、
 前記金属板上に形成された有機樹脂層とを有することを特徴とするキッチンパネル用材料。
 前記金属板の厚さは0.1~0.5mmであることを特徴とする請求項1記載のキッチンパネル用材料。
 前記金属板の厚さは0.1~0.3mmであることを特徴とする請求項2記載のキッチンパネル用材料。
 前記有機樹脂層上に形成された保護層を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のキッチンパネル用材料。
 前記保護層の材料は、アクリル樹脂、アクリル変性シリコン樹脂、フッ素樹脂、シリカあるいは、シリカとこれらの樹脂から選ばれた少なくとも1種以上の樹脂との混合物であることを特徴とする請求項4記載のキッチンパネル用材料。
 前記無機物を主成分とする不燃性材料は、石膏ボード、珪酸カルシウム板、セメントスレート板、酸化マグネシウム板、珪酸マグネシウム板、ロックウール成形板、水酸化アルミニウム板、火山性ガラス質複層板、セラミックペーパー、あるいはこれらの少なくとも2種以上を積層したものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のキッチンパネル用材料。
 前記金属板は、強磁性材料を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記
載のキッチンパネル用材料。
 前記有機樹脂層は、有機樹脂の塗料からなる皮膜、あるいは有機樹脂フィルムである請求項1乃至7のいずれか1項に記載のキッチンパネル用材料。
 前記有機樹脂フィルムは、下側に印刷層が設けられていることを特徴とする請求項8記載のキッチンパネル用材料。
 前記有機樹脂フィルムは、多層構造を有し、層間に印刷層が設けられていることを特徴とする請求項8記載のキッチンパネル用材料。
 前記有機樹脂層は、顔料を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のキッチンパネル用材料。
 無機物を主成分とする不燃性材料を基板として用いるキッチンパネル用材料の製造方法であって、
 有機樹脂層を金属板の一方の表面に積層する工程と、
 前記金属板の他方の表面に、接着剤を介して前記無機物を主成分とする不燃性材料を積層する工程と
を有することを特徴とするキッチンパネル用材料の製造方法。
 前記金属板の厚さは0.1~0.5mmであることを特徴とする請求項12記載のキッチンパネル用材料の製造方法。
 前記金属板の厚さは0.1~0.3mmであることを特徴とする請求項13記載のキッチンパネル用材料の製造方法。
 前記有機樹脂層上に保護層を形成することを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載のキッチンパネル用材料の製造方法。
 前記保護層の材料は、アクリル樹脂、アクリル変性シリコン樹脂、フッ素樹脂、シリカあるいは、シリカとこれらの樹脂から選ばれた少なくとも1種以上の樹脂との混合物であることを特徴とする請求項15に記載のキッチンパネル用材料の製造方法。
 前記無機物を主成分とする不燃性材料は、石膏ボード、珪酸カルシウム板、セメントスレート板、酸化マグネシウム板、珪酸マグネシウム板、ロックウール成形板、水酸化アルミニウム板、火山性ガラス質複層板、セラミックペーパー、あるいはこれらの少なくとも2種以上を積層したものであることを特徴とする請求項12乃至16のいずれか1項に記載のキッチンパネル用材料の製造方法。
 前記金属板は、強磁性材料を含むことを特徴とする請求項12乃至17のいずれか1項に記載のキッチンパネル用材料の製造方法。
 前記有機樹脂層は、有機樹脂の塗料からなる皮膜、あるいは有機樹脂フィルムである請求項12乃至18のいずれか1項に記載のキッチンパネル用材料の製造方法。
 前記有機樹脂フィルムは、下側に印刷層が設けられていることを特徴とする請求項19記載のキッチンパネル用材料の製造方法。
 前記有機樹脂フィルムは、多層構造を有し、層間に印刷層が設けられていることを特徴とする請求項19記載のキッチンパネル用材料の製造方法。
 前記有機樹脂層は、顔料を含むことを特徴とする請求項12乃至18のいずれか1項に記載のキッチンパネル用材料の製造方法。
 請求項1乃至11のいずれか1項に記載のキッチンパネル用材料を用いて製造してなるキッチンパネル。
 請求項12乃至22のいずれか1項に記載のキッチンパネル用材料の製造方法を用いて製造してなるキッチンパネル。
Description:
キッチンパネル用材料、キッチ パネル用材料の製造方法及びキッチンパネ

 本発明は、キッチンパネル用材料、キッ ンパネル用材料の製造方法及びキッチンパ ルに関し、より詳しくは、台所に使用され キッチンパネル用材料、キッチンパネル用 料の製造方法及び、そのキッチンパネル用 料を用いて製造されたキッチンパネルに関 る。また、キッチンパネル用材料は、キッ ンパネル以外に、例えばサニタリーパネル も適用できる。

 従来、キッチンパネル用材料は、火気を う台所で使用されるため耐火性や耐熱性が 要とされ、また、パネル面に好みの色や柄 表現可能な意匠性が必要とされる。

 そのようなキッチンパネル用材料の一例 して、珪酸カルシウム板などの無機材料か なる厚さ数mm程度の薄板の上に酸化チタン 内添した印刷済みの化粧紙を積層し、さら メラミン樹脂を含浸した構造のものが知ら ている(特許文献1)。

 なお、キッチンパネル用材料ではないが、 種家具類や建築用内装材等に使用される化 板が特許文献2に開示されている。その化粧 板は、金属板、木質板、又は石膏ボード板な どが単独で用いられた基板上に化粧板積層用 印刷樹脂フィルムを積層した構造を有する。

特開平6-143484号公報

国際公開WO01/015901号パンフレット

 ところで、キッチンパネル用材料は各家 まで運び込み、各家庭のキッチンに合わせ 切断して用いられることが多いため、内装 門職の人は勿論のこと一般家庭の個人でも 易に扱えるように、運搬や切断加工の容易 も必要とされる。

 特許文献1に開示された従来のキッチンパ ネル用材料は、基板が無機材料からなる薄板 であるため、軽量ではあるが、外力を加える と割れやすいという問題がある。このため、 キッチンパネル用材料の運搬や切断加工の際 に相当な注意が必要であった。

 なお、特許文献2に開示された化粧板では 、基板が金属板の場合、重くなって運搬が容 易でなくなり、さらに、切断加工も容易でな くなるという問題がある。金属板を薄くする と従来のキッチンパネル用材料と同様に強度 が低下するという問題がある。また、基板が 木質板の場合、耐火性が劣るという問題があ る。さらに、基板が石膏ボード板の場合、従 来のキッチンパネル用材料と同様に割れ易い (粉々になる)という問題がある。

 本発明は、かかる従来例の問題点に鑑み 創作されたものであり、強度が高く、かつ 搬や切断加工が容易で、さらに耐火性に優 たキッチンパネル用材料、その製造方法及 キッチンパネルを提供することを目的とす 。

 本発明の一観点によれば、無機物を主成 とする不燃性材料からなる基板と、前記基 上に形成された金属板と、前記金属板上に 成された有機樹脂層とを有することを特徴 するキッチンパネル用材料が提供される。

 基板として、無機物を主成分とする不燃 材料、例えば石膏ボード、珪酸カルシウム 、セメントスレート板、酸化マグネシウム 、珪酸マグネシウム板、ロックウール成形 、水酸化アルミニウム板、火山性ガラス質 層板、セラミックペーパー、あるいはこれ の少なくとも2種以上を積層したものを用い ているため、耐火性に優れている。

 さらに、基板の上に金属板が形成されて るため、金属板の厚さを薄くしても強度を く保つことができるとともに、基板に石膏 ードなど割れやすい材料を用いた場合でも 金属板によって割れを起こさせずに切断加 が可能となる。また、金属板の厚さを薄く ることができるため、軽量化が可能となり 搬が容易になる。

 好ましくは、金属板の厚さを0.1~0.5mmとす ことで、材料の軽量化を図ることができ、 らに、金属板の厚さを0.1~0.3mmとすることで 料を容易に切断加工することができる。

 また、有機樹脂層上に形成された保護層 有する構成とすることが好ましい。保護層 、硬くて、難燃性を有する、例えばアクリ 樹脂、アクリル変性シリコン樹脂、フッ素 脂、シリカあるいは、シリカとこれらの樹 から選ばれた少なくとも1種以上の樹脂との 混合物であることが好ましい。これにより、 キッチンパネル用材料に優れた耐汚染性、耐 熱性、耐摩耗性を付与することができる。

 さらに、無機物を主成分とする不燃性材 は、水酸化アルミニウム板、あるいはアク ル樹脂とパルプを含む前記水酸化アルミニ ム板であることが好ましい。これにより、 料の軽量化を図ることができるため、材料 運搬が容易となる。

 また、金属板は、強磁性材料を含むこと 好ましい。これにより、キッチンパネルに 石や、磁石の付いたクリップなどを固定す ことができるので、キッチンパネルに料理 レシピや調理用器具を容易に取り付けるこ ができるようになる。

 さらに、有機樹脂層は、有機樹脂の塗料 らなる皮膜、あるいは有機樹脂フィルムで ることが好ましい。これにより、キッチン ネル用材料に優れた耐汚染性を付与するこ ができる。

 また、有機樹脂フィルムは、単層の場合 の下側に、あるいは多層の場合その層間に 刷層が設けられていることが好ましい。さ に、有機樹脂層は、顔料を含むことが好ま い。これにより、優れた意匠性を付与する とができる。

 本発明の他の一観点によれば、無機物を 成分とする不燃性材料を基板として用い、 機樹脂を金属板の片面に積層した後、有機 脂を積層していない金属板の表面に、接着 を介して当該不燃材料を積層することを特 とするキッチンパネル用材料の製造方法が 供される。

 これにより、無機物を主成分とする不燃 材料からなる基板と、基板上に形成された 属板と、金属板上に形成された有機樹脂層 を有するキッチンパネル用材料を作製する とができるので、強度が高い上に、運搬や 断加工が容易で、さらに耐火性に優れたキ チンパネルが提供される。

 さらに、基板として、無機物を主成分と る不燃性材料、例えば石膏ボード、珪酸カ シウム板、セメントスレート板、酸化マグ シウム板、珪酸マグネシウム板、ロックウ ル成形板、水酸化アルミニウム板、火山性 ラス質複層板、セラミックペーパー、ある はこれらの少なくとも2種以上を積層したも のを用いることで、優れた耐火性を付与する ことができる。特に、水酸化アルミニウム板 を用いた場合には、材料全体の軽量化を図る ことができる。

 好ましくは、金属板の厚さを0.1~0.5mmとする とで、材料の軽量化を図ること
ができ、さらに、金属板の厚さを0.1~0.3mmとす ることで材料を容易に切断加工す
ることができる。

 また、有機樹脂層上に保護層を形成する とが好ましい。保護層は、硬くて、難燃性 有する、例えばアクリル樹脂、アクリル変 シリコン樹脂、フッ素樹脂、シリカあるい 、シリカとこれらの樹脂から選ばれた少な とも1種以上の樹脂との混合物であることが 好ましい。これにより、キッチンパネル用材 料に優れた耐汚染性、耐熱性、耐摩耗性を付 与することができる。

 また、金属板は、強磁性材料を含むこと 好ましい。これにより、キッチンパネルに 石や、磁石の付いたクリップなどを固定す ことができるので、キッチンパネルに料理 レシピや調理用器具を容易に取り付けるこ ができるようになる。

 さらに、有機樹脂層は、有機樹脂の塗料 らなる皮膜、あるいは有機樹脂フィルムで ることが好ましい。これにより、キッチン ネル用材料に優れた耐汚染性を付与するこ ができる。

 また、有機樹脂フィルムは、単層の場合 の下側に、あるいは多層の場合その層間に 刷層が設けられていることが好ましい。さ に、有機樹脂層は、顔料を含むことが好ま い。これにより、優れた意匠性を付与する とができる。

 本発明のさらに他の一観点によれば、上 キッチンパネル用材料、又は上記キッチン ネル用材料の製造方法を用いて製造してな キッチンパネルが提供される。

 これにより、強度が高い上に、運搬や切 加工が容易で、さらに耐火性に優れたキッ ンパネルが提供される。

 本発明によれば、無機物を主成分とする 燃性材料からなる基板と、基板上に形成さ た金属板と、金属板上に形成された有機樹 層とを有しているので、強度が高く、かつ 搬や切断加工が容易で、さらに耐火性に優 たキッチンパネル用材料、キッチンパネル 材料の製造方法及びキッチンパネルを提供 ることができる。また、キッチンパネル用 料は、キッチンパネル以外に、例えばサニ リーパネルにも適用できる。

本発明の第1の実施形態に係るキッチン パネル用材料を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るキッチン パネル用材料を示す断面図である。 本発明の第1及び第2の実施形態に係る ッチンパネル用材料の性能比較調査結果を す表である。

符号の説明

 1 基板
 2 金属板
 3  有機樹脂層
 4 保護層
 5 印刷層
 101、102 キッチンパネル用材料

 (本発明の概要)
 本願の発明者は、強度が高く、かつ切断加 や運搬が容易で、さらに耐火性に優れた特 を有し、又は、それらの特性に加えて意匠 、耐汚染性、耐熱性及び耐摩耗性のうち少 くとも何れか一つの特性に優れたキッチン ネル用材料を得るべく鋭意検討した。

 その結果、薄い金属板の片面に有機樹脂 を形成し、あるいは有機樹脂層の上にさら 保護層を形成し、金属板のもう一方の面に 機物を主成分とする不燃性材料で構成され 基板を設けて金属板を支持することにより 意匠性や耐汚染性、耐熱性、耐摩耗性だけ なく、強度が高い上に、運搬や切断加工が 易で、さらに耐火性に優れたキッチンパネ 用材料及びそれを用いて作製したキッチン ネルを提供し得ることを見出した。

 切断加工の容易性に関しては、特に、金 板の板厚が0.1~0.3mmの場合に効果が顕著であ 、運搬の容易性に関しては、特に、金属板 板厚が0.1~0.5mmの場合、あるいは無機物を主 分とする不燃性材料が軽量である水酸化ア ミニウムの場合に効果が顕著である。

 意匠性に関しては、特に、有機樹脂層に 料などを含ませた場合、又は有機樹脂フィ ムの下側にあるいは多層からなる有機樹脂 ィルムの層間に印刷層が設けられた場合に 果が顕著である。

 耐汚染性、耐熱性、耐摩耗性に関しては 特に、保護層を設け、保護層の材料が、硬 て、難燃性を有するアクリル樹脂、アクリ 変性シリコン樹脂、フッ素樹脂、シリカあ いは、シリカとこれらの樹脂から選ばれた なくとも1種以上の樹脂との混合物である場 合に効果が顕著である。

 さらに、強磁性材料を含む金属板を用い ことで、キッチンパネルは次のように便利 なる。すなわち、キッチンパネルに磁石や 磁石の付いたクリップを固定することがで るので、磁石を介してキッチンパネルに、 るいはクリップに料理用レシピを固定して レシピを見ながら料理することが可能とな 。また、磁石を介してキッチンパネルに、 るいはクリップに調理用器具を固定するこ ができる。

 以下に、実施の形態により本発明につい 詳しく説明する。

 (第1の実施形態)
 (A)キッチンパネル用材料
 図1は、本発明の第1の実施形態に係るキッ ンパネル用材料101の断面図である。

 第1の実施形態に係るキッチンパネル用材 料101は、図1に示すように、無機物を主成分 する不燃性材料で構成された基板1と、基板1 上に形成された金属板2と、金属板2上に形成 れた有機樹脂層3と、有機樹脂層3上に形成 れた保護層4とで構成されている。有機樹脂 3は、有機樹脂塗料あるいは有機樹脂フィル ムを用いることができる。保護層4は、硬く 、難燃性を有するものを用いることが好ま い。硬さと難燃性が要求されない場合には 保護層4はなくてもよい。図示しないが、金 板2と有機樹脂層3との界面には接着剤を塗 しても良い。

 以下に、キッチンパネル用材料101の各構 要素について詳細に説明する。

 (基板)
 基板1は、金属板2を主に外力に対して変形 にくくさせるために用いる。基板1の厚さは 特に限定しないが、外力に対して基板1自体 が変形しにくい厚さにすることが重要である 。

 基板1を構成する無機物を主成分とする不燃 性材料は、石膏ボード、珪酸カルシウム板、 セメントスレート板、酸化マグネシウム板、 珪酸マグネシウム板、ロックウール成形板、 水酸化アルミニウム板、火山性ガラス質複層 板、セラミックペーパー、あるいはこれらの 少なくとも2種以上を積層したものを用いる とができる。セラミックペーパーとしては セラミックファイバー(Al 2 O 3 :40~60%、SiO 2 :60~40%)95%以上含み、その他にアクリル酸エス ル、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂およ 硫酸アルミニウムを含んだものが適用でき 。特に、水酸化アルミニウム板を用いた場 には、材料全体の軽量化を図ることができ 。さらに、水酸化アルミニウム板にアクリ 樹脂とパルプを含ませることで、さらに軽 なり、材料全体の一層の軽量化を図ること できる。2層以上積層して基板とする場合、 層間に接着剤を介して適用する。また、水酸 化アルミニウムを主成分とし、ロックウール 、補強剤及び接合剤を含んだセラミック系繊 維フェルトも適用できる。例えば、成分とし て水酸化アルミニウムを65~75%、ロックウール を15~20%、補強剤及び接合剤を5~10%含んだセラ ック系繊維フェルトが望ましい。さらに、 酸アルミニウムを主成分とし、ワックス及 アクリル系樹脂を添加したセラミック繊維 も適用できる。

 (金属板)
 (i)材料
 金属板2は、ステンレス鋼板、表面処理鋼板 、アルミニウム板あるいはアルミニウム合金 板などの公知のものが適用できる。ステンレ ス鋼板としては、JIS G4305に規定される材料 使用でき、SUS304に代表される18-8ステンレス SUS430に代表されるクロム18ステンレスは加 性も良好で好適に使用される。アルミニウ 板あるいはアルミニウム合金板は、JIS H4000 規定される材料などが使用できる。

 表面処理鋼板は、亜鉛、亜鉛にニッケル 鉄、アルミニウム、マグネシウムなど1種以 上添加した亜鉛合金、錫、クロム、銅、アル ミニウム、アルミニウム合金あるいはニッケ ルなどでめっきしためっき鋼板が含まれる。

 めっき鋼板におけるめっき方法としては 電気めっき方法、溶融めっき方法、蒸着め き方法など適用できる。これらのめっきを った後、公知の化成処理を施してもよい。 知の化成処理として、クロメート処理、リ 酸塩処理シランカップリング剤処理、Zr処 などが含まれる。表面処理鋼板を用いた場 、磁石によってメモ用紙あるいは調理用器 を容易にキッチンパネルに固定することが きる。

 本発明のキッチンパネル用材料の金属板2 としては、厚さは、特に限定しないが、材料 の軽量化の観点から0.5mm以下が望ましい。

 ただし、本発明のキッチンパネル用材料 木工用ハンディ式丸鋸で切断加工する用途 場合、厚さ0.1~0.3mmと薄い金属板を用いるこ が好ましい。厚さが0.1mm未満では、数回の 延工程が必要となり、また歩留が悪くなる で、製造コストの点で問題がある。また、 属板の厚さが0.1mm未満では、コイル状の表面 に有機樹脂フィルムを連続的に工業的に積層 することが困難である。逆に、金属板の厚さ が0.3mmを超えると、ハンディ式丸鋸の切断手 を用いた場合、切断加工が困難で、切断後 形状仕上がりが良くない。

 (ii)金属板の基板への積層方法
 次のようにして、後に詳しく説明する有機 脂層3を積層した金属板2を、有機樹脂層3を 層していない金属板2の表面に、接着により 基板1を積層する。基板1の材料と金属板2の材 料は、外力に対してそれらの積層体が容易に 割れにくい組み合わせを上述の材料から選択 することが好ましい。

 まず、予め、基板1あるいは金属板2の表 に接着剤を塗布し、基板1を金属板2に接着す る。基板1と金属板2の接着後、加熱等を行っ 、接着力を高める。この場合、金属板2は予 め有機樹脂層3を片面に積層したものを用い 。

 接着剤の種類としては、ウレタン樹脂系 シリコーン変性樹脂、ユリア樹脂系、酢酸 ニルエマルジョン系、エポキシ樹脂系、メ ミン樹脂系、フェノール樹脂系、オレフィ 樹脂、アクリルエマルジョン系、クロロプ ン系、ニトリルゴム系、スチレン-ブタジエ ン-ゴム系シアノアクリレート系などの公知 接着剤を適用可能である。

 (有機樹脂層)
 有機樹脂層3は、金属板2上に有機樹脂塗料 塗布することにより作製するか、予め、有 樹脂フィルムを作製するかして得ることが きる。

 (i)材料
  (a)有機樹脂塗料
 有機樹脂塗料は、熱硬化性または熱可塑性 樹脂塗料、例えば、フェノール・エポキシ 料、尿素・エポキシ塗料、アミノ・エポキ 塗料、エポキシ・エステル塗料などの変性 ポキシ塗料、例えば、塩化ビニル-酢酸ビニ ル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合 部分ケン化物、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水 マレイン酸共重合体などの用いた-ビニル塗 、例えば、エポキシ変性-ビニル樹脂塗料、 ポキシアミノ変性-ビニル樹脂塗料、エポキ シフェノール変性-ビニル樹脂塗料などの変 ビニル樹脂塗料、アクリル樹脂系塗料、油 塗料、アルキド樹脂塗料、ポリエステル塗 、スチレン-ブタジエン系共重合体などの合 ゴム系塗料などを用いることができる。

 塗布量としては耐食性、および経済性の観 から1~200mg/dm 2 、好ましくは10~100mg/dm 2 であることが好ましい。

  (b)有機樹脂フィルム
 有機樹脂フィルムの材料は、ポリエチレン レフタレート、ポリブチレンテレフタレー 、ポリエチレンナフタレート、エチレンテ フタレート・エチレンイソフタレート共重 体、ブチレンテレフタレート・ブチレンイ フタレート共重合体などのポリエステル樹 、あるいはこれらのポリエステル樹脂の2種 類以上をブレンドした樹脂、ポリエチレン、 ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重 合体、およびそれらをマレイン酸変性したも の、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレ ン・アクリル酸共重合体などのポリオレフ
ィン樹脂、6-ナイロン、6,6-ナイロン、6,10-ナ ロンなどのポリアミド樹脂、ポリカーボネ ト、ポリメチルペンテン、さらに上記のポ エステル樹脂とアイオノマーをブレンドし ものが適用可能である。

 有機樹脂フィルムは、上述の材料のうち れか1種類を用いて作製された単層で構成さ れるか、あるいは、上述の樹脂材料を2種類 上用いて作製された複数層で構成される。 機樹脂フィルムの厚さは、有機樹脂フィル 積層作業のし易さ、有機樹脂フィルムの接 強度、耐食性、および経済性の観点から10~10 0μmであることが好ましい。

 有機樹脂フィルムは、公知の顔料を含ん も良い。例えば、酸化チタン、亜鉛華、鉛 、ベンガラ、群青、カーボンブラック、黒 などの公知の無機顔料、あるいはフタロシ ニン、ジオキサジン、アントラキノン系、 ナクリドン、ウオッチアングレッド、ジオ サジンバイオレットなどの公知の有機顔料 適用できる。

 有機樹脂フィルムは、上述の材料で構成 れる樹脂ペレットを加熱溶融し、それを押 機のTダイから押し出し、所望の厚さのフィ ルムに製膜することにより作製される。この 場合、樹脂ペレットを加熱溶融し、それを押 出機のTダイから直接基板1、例えば上記錫(Sn) めっき鋼板上に押し出して積層することによ り作製してもよい。

 (ii)有機樹脂フィルムの金属板への積層方法
 第1の方法として、上述のように、樹脂ペレ ットを加熱溶融し、それを押出機のTダイか 直接基板1、例えば上記Snめっき鋼板上に押 出して金属板2上に積層する方法がある。

 第2の方法として、熱接着法を用いて金属 板2上に形成する方法がある。熱接着法では 有機樹脂フィルムが接着する温度範囲に加 した金属板2に有機樹脂フィルムを当接し、1 対のロールで挟み付けて加圧し、圧接する。

 なお、熱接着法を用いて有機樹脂フィル を錫めっき鋼板(金属板)2に熱接着する場合 、次の点に留意する必要がある。すなわち 熱接着は錫の融点よりかなり低い温度で行 ないと、有機樹脂フィルムと錫めっき鋼板 の良好な接着強度が得られない。一方、有 樹脂フィルムに1軸方向、又は縦横2軸方向 延伸加工を施す場合、延伸加工後の熱固定 樹脂の融点以上の高温で行う必要がある。 って、有機樹脂フィルムに延伸加工を施す 、施さないかで、使用する樹脂を適宜選択 ることが重要である。

 すなわち、有機樹脂フィルムに延伸加工 施す場合、錫の融点よりも低い融点の樹脂 用いる必要がある。一方、延伸加工を施さ い場合、延伸加工後の熱固定を行わなくて よいため、樹脂の融点を考慮せずに錫の融 よりかなり低い温度で熱接着することがで る。

 第3の方法として、有機樹脂フィルム3と 属板2とを接着剤を用いて接着する方法があ 。この場合、有機樹脂フィルム3と金属板2 の界面、あるいは有機樹脂フィルム3と金属 2の化成処理層との界面に公知の接着剤を塗 布し、接着する。接着剤は、例えば、酢酸ビ ニル樹脂系、エチレン-ビニルアセテート樹 系、尿素樹脂系、ウレタン樹脂系などのエ ルジョン型接着剤を用いることが好ましい 何れも、火気に対して安全で、臭気もなく 価格的にも安価なためである。

 (保護層)
 (i)材料
 保護層4は、キッチンパネル用材料に優れた 耐汚染性、耐熱性、耐摩耗性を付与できるこ とが望ましい。そのような材料として、硬く て、難燃性を有するアクリル樹脂、アクリル 変性シリコン樹脂、フッ素樹脂、あるいはシ リカが適用可能である。シリカは単体の膜あ るいは、シリカにアクリル樹脂、アクリル変 性シリコン樹脂あるいはフッ素樹脂などのバ インダで固めたものを用いることができる。 厚さは5~30μmが望ましい。5μm未満では、薄す て、耐汚染性、耐熱性あるいは耐摩耗性の で効果が十分でない。一方、30μmを越える 、厚すぎて効果が飽和して経済的でない。

 (ii)保護層の有機樹脂フィルムへの積層方法
 保護層4は、有機樹脂層3を積層した金属板2 有機樹脂層3の上に塗布する。塗布方法は、 ロールコート法、スピンコート法、スプレー コート法あるいはカーテンコート法など公知 の方法を用いて行う。その後、保護層4を塗 していない側の金属板2の表面に接着剤を介 て基板1を積層する。

 (B)キッチンパネル
 上記キッチンパネル用材料は、予め、規格 法に合わせて切断加工することにより、あ いはキッチンパネル用材料を作業現場に運 し、現場で設置するキッチンの壁その他使 する箇所の寸法に合わせて切断加工するこ により、キッチンパネルとして用いること できる。

 以上のように、本発明の第1の実施形態の キッチンパネル用材料及びキッチンパネルに よれば、基板1の上に金属板2が形成されてい ため、金属板2の厚さを薄くしても強度を高 く保つことができるとともに、基板1に石膏 ードなど割れやすい材料を用いた場合でも 金属板2によって割れを起こさせずに切断加 が可能となる。また、金属板2の厚さを薄く することができるため、軽量化が可能となり 運搬が容易になる。

 よって、キッチンパネル用材料を作業現 に容易に運び込むことができ、かつ現場で 易に切断加工することができる。また、一 家庭の個人が郊外の専門店などで購入して 宅まで容易に運搬し、キッチンに合わせて 分で容易に加工することができる。

 さらに、基板1として、無機物を主成分とす る不燃性材料、例えば石膏ボード、珪酸カル シウム板、セメントスレート板、酸化マグネ シウム板、珪酸マグネシウム板、ロックウー ル成形板、水酸化アルミニウム板、火山性ガ ラス質複層板、セラミックペーパー、あるい はこれらの少なくとも2種以上を積層したも を用いているため、耐火性に優れている。 ラミックペーパーとしては、セラミックフ イバー(Al 2 O 3 :40~60%、SiO 2 :60~40%)95%以上含み、その他にアクリル酸エス ル、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂およ 硫酸アルミニウムを含んだものが適用でき 。特に、水酸化アルミニウム板を用いた場 には、キッチンパネル用材料全体の軽量化 図ることができるため、材料の運搬が容易 なる。2層以上積層して基板とする場合、層 間に接着剤を介して適用する。

 また、有機樹脂層3に顔料を含ませること により、優れた意匠性を付与することができ る。従って、キッチンに適した、あるいはキ ッチンで作業する人の好みの環境を造り出す ことができる。

 さらに、最上層に、アクリル樹脂、アク ル変性シリコン樹脂、フッ素樹脂、シリカ るいは、シリカとこれらの樹脂から選ばれ 少なくとも1種以上の樹脂との混合物で構成 される保護層4を有するため、キッチンパネ の耐汚染性を一層向上させ、また、キッチ パネルに耐熱性、耐摩耗性をも付与するこ ができる。従って、キッチンパネル自体の 命を長く保ち、かつキッチンをいつも清潔 保つことができる。なお、保護層4を設けな 場合でも、有機樹脂層3により優れた耐汚染 性を付与することができる。

 また、表面処理鋼板など強磁性材料を含 金属板2を用いることにより、キッチンパネ ルに磁石や、磁石の付いたクリップを固定す ることができるので、磁石を介してキッチン パネルに、あるいはクリップを介してキッチ ンパネルに料理用レシピを固定して、レシピ を見ながら料理することが可能となる。また 、磁石を介してキッチンパネルに、あるいは クリップを介してキッチンパネルに調理用器 具を固定することができる。

 (第2の実施形態)
 (A)キッチンパネル用材料
 図2は、本発明の第2の実施形態に係るキッ ンパネル用材料102の断面図である。

 第2の実施形態に係るキッチンパネル用材 料102は、図2に示すように、無機物を主成分 する不燃性材料で構成された基板1上に、下 ら順次、金属板2、印刷層5、有機樹脂層3、 護層4が積層されてなる。第1の実施形態に るキッチンパネル用材料101と異なるところ 、金属板2と有機樹脂層3の間に印刷層5が介 している点である。印刷層5は金属板2の表面 に接して設けられている。

 なお、有機樹脂層3として2層以上の複数 の有機樹脂フィルムを用いる場合は、有機 脂フィルム3の層間に印刷層5を形成してもよ い。

 印刷層5は、例えば、木目、石目、天然皮 革の表面柄、布目、抽象柄などの模様を表現 した絵柄印刷層と、絵柄印刷層の下地色を与 えると共に、有機樹脂フィルム3と金属板2と 熱接着を可能とするベタ印刷層とからなる 有機樹脂フィルム3の表面に下から絵柄印刷 層とベタ印刷層の順で形成されている。印刷 層5を形成するインキのビヒクル(溶剤、樹脂 びワックスなどの混合物)は、例えばニトロ セルロース、酢酸セルロースなどのセルロー ス誘導体、ポリエステルウレタン樹脂などの 公知のものを使用できるが、なかでも、密着 性及び熱接着性の両観点からニトロセルロー ス―アルキッド樹脂系インキが好ましい。

 (有機樹脂フィルムへの印刷層の作製方法)
 印刷層5は、有機樹脂フィルム3と金属板2と 積層する前に、次のようにして形成する。

 有機樹脂フィルムが単層の場合、予め有 樹脂フィルム3の片面に設ける。そして、印 刷層5が金属板2と接するようにして、有機樹 フィルム3を金属板2に積層する。この場合 金属板2と印刷層5との間に、接着剤を介する ほうが望ましい。

 また、有機樹脂フィルム3が、2種類以上 材料を用いて作製された複数層で構成され 場合、有機樹脂フィルム3の層間に設けても いし、あるいは、金属板2に接する有機樹脂 フィルム3の表面に印刷層5を設けても良い。

 有機樹脂フィルム3の層間に印刷層5を設 る場合、印刷層5を有する層と印刷層を設け いない層とは、接着剤を介して積層するの 望ましい。

 有機樹脂フィルムに印刷する方法として 、凸版印刷法、凹版印刷法、平版印刷法あ いはシルク印刷法を用いることができる。

 (B)キッチンパネル
 第1の実施の形態と同様に、上記キッチンパ ネル用材料は、予め、規格寸法に合わせて切 断加工することにより、あるいはキッチンパ ネル用材料を作業現場に運搬し、現場で設置 するキッチンの壁その他使用する箇所の寸法 に合わせて切断加工することにより、キッチ ンパネルとして用いることができる。

 以上のように、第2の実施形態に係るキッ チンパネル用材料102及びキッチンパネルによ れば、第1の実施形態に係るキッチンパネル 材料101の構成に加えて印刷層5を有するので 第1の実施形態の特性に加えて、さらに優れ た意匠性を付与することができる。従って、 キッチンに適した、あるいはキッチンで作業 する人の好みの環境を造り出すための選択の 幅を一層広くすることができる。

 (本発明の実施形態に係るキッチンパネル用 材料の性能比較)
 次に、上述の構造に基づき、実施例1~5のよ に作製されたキッチンパネル用材料の性能 較調査及びその結果について説明する。

 (実施例1)
 無機物を主成分とする不燃性材料で構成さ た基板1として石膏ボードを準備した。また 、金属板2として、板厚0.2mmの鋼板に次の処理 を行ったものを準備した。すなわち、鋼板の 両面に亜鉛めっきを10g/m 2 施し、さらにその表面にクロメート処理を行 い、クロム(Cr)としてクロメート処理皮膜を25 mg/m 2 被覆した。さらに、有機樹脂層3となる、酸 チタンを20重量%含み、厚さ50μmのポリブチレ ンテレフタレート(PBT)からなる有機樹脂フィ ムを準備した。

 次に、金属板2のクロメート処理表面にポ リエステル系接着剤を塗布した後、金属板2 加熱し、有機樹脂フィルム3を金属板2の片面 に形成した。

 次いで、有機樹脂フィルム3を積層した側 とは反対側の金属板2の表面に、乾燥後の厚 が130μmになるようにウレタン系の接着剤を 布し、さらに石膏ボード(基板)1を金属板2の 面に積層して石膏ボード1と金属板2を接着 た。

 さらに、有機樹脂フィルム3の上に、保護 層4として、アクリル変性シリコーン樹脂を 燥後の厚さが20μmとなるように塗布した。

 このようにして、金属板2の片面に有機樹 脂フィルム3と保護層4を積層し、もう一方の に石膏ボードからなる基板1を積層したキッ チンパネル用材料101を得た。

 (実施例2)
 無機物を主成分とする不燃性材料で構成さ た基板1として珪酸カルシウム板を準備した 。また、金属板2として、板厚0.2mmの鋼板に次 の処理を行ったものを準備した。すなわち、 鋼板の両面に亜鉛めっきを10g/m 2 施し、さらにその表面にクロメート処理を行 い、クロム(Cr)としてクロメート処理皮膜を25 mg/m 2 被覆した。さらに、有機樹脂層3となる、酸 チタンを20重量%含み、厚さ50μmのポリブチレ ンテレフタレート(PBT)からなる有機樹脂フィ ムを準備した。

 次に、金属板2のクロメート処理表面にポ リエステル系接着剤を塗布した後、金属板2 加熱し、有機樹脂フィルム3を金属板2の片面 に形成した。

 次いで、有機樹脂フィルム3を積層した側 とは反対側の金属板2の表面に、乾燥後の厚 が130μmになるようにウレタン系の接着剤を 布し、さらに珪酸カルシウム板(基板)1を金 板2の表面に積層して珪酸カルシウム板1と金 属板2を接着した。

 さらに有機樹脂フィルム3の上に、保護層 4として、フッ素樹脂を乾燥後の厚さが15μmと なるように塗布した。

 このようにして、金属板2の片面に有機樹 脂フィルム3と保護層4を積層し、もう一方の に珪酸カルシウム板からなる基板1を積層し たキッチンパネル用材料101を得た。

 (実施例3)
 無機物を主成分とする不燃性材料で構成さ た基板1として石膏ボードを準備した。また 、金属板2として、板厚0.2mmの鋼板に次の処理 を行ったものを準備した。すなわち、鋼板の 両面に亜鉛めっきを10g/m 2 施し、さらにその表面にクロメート処理を行 い、クロム(Cr)としてクロメート処理皮膜を25 mg/m 2 被覆した。さらに、有機樹脂層3となる、酸 チタンを20重量%含み、ベタ印刷層4が形成さ た厚さ50μmのポリブチレンテレフタレート(P BT)からなる有機樹脂フィルム3を準備した。

 次に、金属板2のクロメート処理表面にポリ エステル系接着剤を塗布した後、金属板2
を加熱し、前記有機樹脂フィルム3を、ベタ 刷層4が金属板2に接するように金属板2
の片面に積層した。

 次いで、有機樹脂フィルム3を積層した側 とは反対側の金属板2の表面に、乾燥後の厚 が120μmになるようにウレタン系の接着剤を 布し、さらに石膏ボード(基板)1を金属板2の 面に積層して石膏ボード1と金属板2を接着 た。

 さらに、有機樹脂フィルム3の上に、保護 層4として、アクリル変性シリコーン樹脂を 燥後の厚さが10μmとなるように塗布した。

 このようにして、金属板2の片面に有機樹 脂フィルム3と保護層4を積層し、もう一方の に石膏ボードからなる基板1を積層したキッ チンパネル用材料102を得た。

 (実施例4)
 無機物を主成分とする不燃性材料で構成さ た基板1としてセラミックペーパーを準備し た。また、金属板2として、板厚0.2mmの鋼板に 次の処理を行ったものを準備した。すなわち 、鋼板の両面に亜鉛めっきを10g/m 2 施し、さらにその表面にクロメート処理を行 い、クロム(Cr)としてクロメート処理皮膜を25 mg/m 2 被覆した。さらに、有機樹脂層3となる、酸 チタンを20重量%含み、厚さ50μmのポリブチレ ンテレフタレート(PBT)からなる有機樹脂フィ ムを準備した。

 次に、金属板2のクロメート処理表面にポ リエステル系接着剤を塗布した後、金属板2 加熱し、有機樹脂フィルム3を金属板2の片面 に積層した。

 次いで、有機樹脂フィルム3を積層した側 とは反対側の金属板2の表面に、乾燥後の厚 が130μmになるようにウレタン系の接着剤を 布し、さらにセラミックペーパー(基板)1を 層してセラミックペーパー1と金属板2を接着 した。

 このようにして、金属板2の片面に有機樹 脂フィルム3を積層し、もう一方の面にセラ ックペーパーからなる基板1を積層したキッ ンパネル用材料101を得た。

 (実施例5)
 無機物を主成分とする不燃性材料で構成さ た基板1としてアクリル樹脂とパルプを含ん だ水酸化アルミニウム板を準備した。また、 金属板2として、板厚0.1mmの鋼板に次の処理を 行ったものを準備した。すなわち、鋼板の両 面に亜鉛めっきを10g/m 2 施し、さらにその表面にクロメート処理を行 い、クロム(Cr)としてクロメート処理皮膜を25 mg/m 2 被覆した。また、有機樹脂層3となる、木目 様の絵柄印刷とベタ印刷層の2層で構成され 印刷層4が形成された厚さ50μmのポリブチレ テレフタレート(PBT)からなる有機樹脂フィ ムを準備した。

 次に、金属板2のクロメート処理表面にポ リエステル系接着剤を塗布した後、金属板2 加熱し、前記有機樹脂フィルム3を、印刷層4 のうちベタ印刷層が金属板2に接するように 属板2の片面に積層した。

 次いで、有機樹脂フィルム3を積層した側 とは反対側の金属板2の表面に、乾燥後の厚 が120μmになるようにウレタン系の接着剤を 布し、さらに前記した水酸化アルミニウム (基板)1を積層した。

 さらに、有機樹脂フィルム3の上に、保護 層4として、アクリル変性シリコーン樹脂を 燥後の厚さが10μmとなるように塗布した。

 このようにして、金属板2の片面に有機樹 脂フィルム3と保護層4を積層し、もう一方の にアクリル樹脂とパルプを含んだ水酸化ア ミニウム板からなる基板1を積層したキッチ ンパネル用材料102を得た。

 (比較例1)
 無機物を主成分とする不燃性材料で構成さ た基板として石膏ボードを準備した。また 金属板として、板厚0.6mmの鋼板に次の処理 行ったものを準備した。すなわち、鋼板の 面に亜鉛めっきを10g/m 2 施し、さらにその表面にクロメート処理を行 い、クロム(Cr)としてクロメート処理皮膜を25 mg/m 2 被覆した。

 次に、金属板のクロメート処理表面に乾 後の厚さが130μmになるようにウレタン系の 着剤を塗布し、さらに石膏ボード(基板)を 層して石膏ボードと金属板を接着した。

 このようにして、金属板の片面に石膏ボ ドからなる基板を積層したキッチンパネル 材料を得た。

 (比較例2)
 無機物を主成分とする不燃性材料で構成さ た基板として石膏ボードを準備した。また 酸化チタンを20重量%含み、実施例3と同様の ベタ印刷層が形成された厚さ50μmのポリブチ ンテレフタレート(PBT)からなる有機樹脂フ ルムを準備した。

 石膏ボード(基板)表面にウレタン系接着 を塗布後、ウレタン系接着剤を介して石膏 ードの上に前記有機樹脂フィルムをベタ印 層が石膏ボードに接するように積層し、そ 後、石膏ボードを加熱して、前記有機樹脂 ィルムを石膏ボードの片面に積層した。

 次いで、有機樹脂フィルムの上に、保護 として、アクリル変性シリコーン樹脂を乾 後の厚さが10μmとなるように塗布した。

 このようにして、石膏ボードからなる基 の片面に有機樹脂フィルムと保護層を積層 たキッチンパネル用材料を得た。

 (性能評価)
 実施例1~5及び比較例1~2で作成したキッチン ネル用材料について、耐汚染性、容易切断 、及び耐割れ性について評価した。

 (耐汚染性)
 キッチンパネル用材料の最表層の樹脂フィ ム面に、黒色のフェルトペンで描画し24時 放置した後、エタノールを含浸させた布で 拭し、樹脂フィルム面に残存するフェルト ンの程度を肉眼観察し、下記の基準で評価 た。

   ◎印:フェルトペンは全く認められな 。

   ○印:実用上問題ない程度の極わずか フェルトペンの残存が認められる。

   △印:実用上問題となる程度のわずか フェルトペンの残存が認められる。

   ×印:かなりの程度にフェルトペンの残 存が認められる。

 (容易切断性)
 ハンディ式丸鋸の切断手段を用いて、切断 工を行い、切断後の切断面の形状を評価し 。金属板の切断面に折曲げあるいは著しい りがなければ良(図3の表では○印で表示)と 、金属板の切断面に折曲げまたは著しい反 がある場合、あるいは全く切断できなかっ 場合を不良(図3の表では×印で表示)とした

 (耐割れ性)
 キッチンパネル用材料を90°折曲げ加工した 後、基板が割れて基板がキッチンパネル用材 料から切り離された場合を不良(図3の表では 印で表示)とし、基板が割れずに基板がキッ ンパネル用材料とくっついた状態であった 合を良(図3の表では○印で表示)とした。

 以上のような性能比較調査により、図3の 表に示す結果を得た。その結果によれば、実 施例1~5のキッチンパネル用材料は、耐汚染性 に優れ、かつハンディ式丸鋸で容易に切断で きた。金属板の厚さは、特に、キッチンパネ ル用材料を木工用ハンディ式丸鋸で切断加工 する用途の場合、基板として厚さ0.1~0.3mmと薄 い金属板を用いると、木工用ハンディ式丸鋸 で容易に切断でき、切断面は仕上がりの良い 形状となるので、サイズなどの微調整が容易 にできることが分かった。

 また、表には示されないが、軽量化の観 からは、金属板の厚さが0.5mm以下が望まし ことが分かった。従って、場合により、0.1~0 .3mmの範囲よりも広く、0.1~0.5mmの範囲として よい。板厚が0.5mmを越えても、製造は可能で あるが、軽量化あるいは経済性の点で問題が ある。

 また、実施例1~3、5のキッチンパネル用材 料は、表層に保護層があるので耐疵付き性あ るいは耐磨耗性に優れていること、基板上に 金属板を積層しているので、外力を加えた場 合容易に割れにくい(粉々になりにくい)こと 分かった。

 これに対して、比較例1は金属板の板厚が 厚いためハンディ式丸鋸では切断できず、有 機樹脂層及び保護層を有していないので、耐 汚染性も劣っていた。また、比較例2は、金 板を積層していないので、耐割れ性が悪く 基板が割れて粉々になった。

  以上、実施の形態によりこの発明を詳 に説明したが、この発明の範囲は上記実施 形態に具体的に示した例に限られるもので なく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の 記実施の形態の変更はこの発明の範囲に含 れる。

 本発明のキッチンパネル用材料及びキッ ンパネルは、外力に対して割れにくく、ま 、ハンディ式丸鋸等の切断手段を用いても 容易に切断加工ができ、切断後の切断面の 状も良好である。また、軽量化が可能であ ので運搬が容易である。また、優れた意匠 を有するので、キッチンに美的外観を付与 ることができる。また、耐汚染性、耐熱性 耐摩耗性を有するので、キッチンパネルの 命を長く保ち、かつキッチンをいつも清潔 保つことができる。さらに、磁石や磁石付 クリップを介してキッチンパネルに料理用 シピや調理用器具を固定することができる

 このように、本発明のキッチンパネル用 料及びキッチンパネルは、キッチン用途に 用可能である。また、キッチンパネル用材 は、キッチンパネル以外に、例えばサニタ ーパネルにも適用できる。