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Title:
MEASUREMENT METHOD, STAGE APPARATUS, AND EXPOSURE APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/011356
Kind Code:
A1
Abstract:
An exposure apparatus having improved positioning accuracy etc. of a stage achieved by reducing an influence of a variation in the refraction factor of surrounding gas. In the exposure apparatus, exposure light is applied to a wafer (W) on a wafer stage (WST) through a projection optical system (PL) to form a predetermined pattern on the wafer (W). The exposure apparatus has a scale provided at the wafer stage (WST), X-heads (66) for detecting positional information on the scale, a measurement frame (21) integrally supporting the X-heads (66) and having a linear expansion coefficient smaller than that of a body section of the wafer stage (WST), and a control device for obtaining information on displacement of the wafer stage (WST) from the result of detection by the X-heads (66).

Inventors:
ARAI DAI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/062802
Publication Date:
January 22, 2009
Filing Date:
July 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIKON CORP (JP)
ARAI DAI (JP)
International Classes:
G01B11/00; G01B9/02; G03F7/20; H01L21/027
Domestic Patent References:
WO2006038952A22006-04-13
WO1999049504A11999-09-30
WO2004053955A12004-06-24
Foreign References:
JPH07270122A1995-10-20
JPH05129184A1993-05-25
JPH04265805A1992-09-22
JP2005234359A2005-09-02
JP2001221607A2001-08-17
JP2001102279A2001-04-13
JPH05288313A1993-11-02
JPH08261718A1996-10-11
JP2001313250A2001-11-09
US20030025890A12003-02-06
EP1420298A22004-05-19
JP2002014005A2002-01-18
US20020041377A12002-04-11
JPH06283403A1994-10-07
US5448332A1995-09-05
JPS6144429A1986-03-04
US4780617A1988-10-25
Other References:
See also references of EP 2177867A4
Attorney, Agent or Firm:
OMORI, Satoshi (2075-2-501 Noborito,Tama-k, Kawasaki-shi Kanagawa 14, JP)
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Claims:
 所定部材に対する可動部材の変位情報を計測する計測方法であって、
 前記所定部材と前記可動部材のうちの一方にスケールを設け、他方に前記スケールを検出可能な複数の検出器を設ける工程と、
 前記所定部材に設けられた前記スケールまたは前記複数の検出器を、線膨張率が前記可動部材よりも小さい支持部材で支持する工程と、
 前記複数の検出器の検出結果から前記可動部材の変位情報を計測する工程と、
を有する計測方法。
 前記支持部材は、インバーよりも線膨張率が小さい請求項1に記載の計測方法。
 前記所定部材は前記支持部材よりも線膨張率の大きいベース部材を有し、前記支持部材を前記ベース部材に、前記スケールの表面に沿った方向に変位可能な状態で連結する工程を有する請求項1または2に記載の計測方法。
 前記支持部材は、前記ベース部材に対して所定の基準位置においては相対変位しない状態で気体軸受を介して連結される請求項3に記載の計測方法。
 前記支持部材は、前記ベース部材に対して第1点で回転可能に連結され、第2点で前記第1点と前記第2点とを結ぶ方向に変位可能に連結される請求項4に記載の計測方法。
 前記スケールは、前記支持部材によって支持される複数のスケール部を含み、
 前記複数のスケール部は、それぞれ前記所定部材に対して相対的に静止した固定点を有する請求項1または2に記載の計測方法。
 前記支持部材は、前記ベース部材に対して先端部が前記スケールの表面に沿った方向に変位可能な複数のフレキシャー部材を介して連結される請求項3に記載の計測方法。
 前記フレキシャー部材は棒状部材または棒状部材の一部にすり割り部が形成された部材である請求項7に記載の計測方法。
 前記可動部材の案内面を有する案内部材に対して前記支持部材を振動的に分離して支持する工程を有する請求項1から8のいずれか一項に記載の計測方法。
 前記案内部材に対して前記支持部材の変位を抑制する工程を有する請求項9に記載の計測方法。
 前記支持部材に干渉計の少なくとも一部の光学部材を設け、
 前記干渉計によって前記支持部材に対する前記可動部材の変位情報を計測する工程を有する請求項1から10のいずれか一項に記載の計測方法。
 前記支持部材に気体を通すための複数の開口を設け、
 前記支持部材の上方から前記可動部材に向けてダウンフロー方式で前記開口を通して気体を吹き付ける工程を有する請求項1から11のいずれか一項に記載の計測方法。
 前記スケールは、回折格子状の周期的パターンを含み、
 前記検出器は、前記周期的パターンに検出光を照射して前記周期的パターンから発生する複数の回折光の干渉光を受光する請求項1から12のいずれか一項に記載の計測方法。
 可動部材に設けられたスケールを複数の検出器で検出して、前記可動部材の変位情報を計測する計測方法であって、
 前記複数の検出器を支持部材で一体的に支持する工程と、
 前記複数の検出器の検出結果から前記可動部材の変位情報を計測する工程と、
を有し、
 前記支持部材は前記支持部材よりも線膨張率の大きいベース部材に、前記ベース部材に対して先端部が前記スケールの表面に沿った方向に変位可能な複数のフレキシャー部材を介して連結される計測方法。
 ステージを所定部材に対して位置決め可能なステージ装置であって、
 前記ステージと前記所定部材の一方に設けられたスケールと、
 前記ステージと前記所定部材の他方に設けられ、前記スケールの位置に関する情報を検出する複数の検出器と、
 前記所定部材に設けられた前記スケールまたは前記複数の検出器を支持するとともに、線膨張率が前記ステージよりも小さい支持部材と、
 前記複数の検出器の検出結果から、前記ステージの変位情報を求める制御装置と、
を備えるステージ装置。
 前記支持部材は、インバーよりも線膨張率が小さい請求項15に記載のステージ装置。
 前記所定部材は、前記支持部材よりも線膨張率の大きいベース部材を有し、
 前記支持部材を前記ベース部材に、前記スケールの表面に沿った方向に変位可能な状態で連結する連結機構を備える請求項15または16に記載のステージ装置。
 前記連結機構は、前記支持部材を前記ベース部材に対して所定の基準位置においては相対変位しないように連結する連結部材と、前記支持部材と前記ベース部材との間に気体を介在させる気体軸受とを含む請求項17に記載のステージ装置。
 前記連結部材は、第1点で前記支持部材と前記ベース部材とを回転可能に連結する第1部材と、第2点で前記第1点と前記第2点とを結ぶ方向に変位可能に前記支持部材と前記ベース部材とを連結する第2部材とを含む請求項18に記載のステージ装置。
 前記スケールは、前記支持部材によって支持される複数のスケール部を含み、
 前記複数のスケール部は、それぞれ前記所定部材に対して相対的に静止した固定点を有する請求項15または16に記載のステージ装置。
 前記連結機構は、前記支持部材と前記ベース部材とを連結するとともに、先端部が前記スケールの表面に沿った方向に変位可能な複数のフレキシャー部材を含む請求項17に記載のステージ装置。
 前記フレキシャー部材は棒状部材または棒状部材の一部にすり割り部が形成された部材である請求項21に記載のステージ装置。
 前記ステージが移動する際の案内面を有する案内部材と、
 前記案内部材に対して前記支持部材を振動的に分離して支持する防振部材と、を備える請求項15から22のいずれか一項に記載のステージ装置。
 前記案内部材に対する前記支持部材の変位を計測する変位センサと、
 前記変位センサの計測情報に基づいて前記案内部材に対する前記支持部材の変位を制御するアクチュエータと、を備える請求項23に記載のステージ装置。
 前記支持部材に対する前記ステージの変位情報を計測する干渉計を備え、前記干渉計の少なくとも一部の光学部材が前記支持部材に設けられている請求項15から24のいずれか一項に記載のステージ装置。
 前記ステージ装置は、ダウンフローで気体が供給される環境下に設置され、
 前記支持部材に前記気体を通すための複数の開口が設けられた請求項15から25のいずれか一項に記載のステージ装置。
 前記スケールは、回折格子状の周期的パターンを含み、
 前記検出器は、前記周期的パターンに検出光を照射して前記周期的パターンから発生する複数の回折光の干渉光を受光する請求項15から26のいずれか一項に記載のステージ装置。
 基板に露光光を照射して前記基板に所定のパターンを形成する露光装置であって、
 請求項15から27のいずれか一項に記載のステージ装置を有し、前記ステージ装置により前記基板を位置決めする露光装置。
 移動可能なステージに保持された基板に露光光を照射して前記基板に所定のパターンを形成する露光装置であって、
 前記ステージに設けられたスケールと、
 前記スケールの位置に関する情報を検出する複数の検出器と、
 前記複数の検出器を一体的に支持する支持部材と、
 前記支持部材よりも線膨張率の大きいベース部材と、
 前記支持部材を前記ベース部材に、前記スケールの表面に沿った方向に変位可能な状態で連結する連結機構と、
 前記複数の検出器の検出結果から、前記ステージの変位情報を求める制御装置と、
を備え、
 前記連結機構は、前記支持部材と前記ベース部材とを連結するとともに、先端部が前記スケールの表面に沿った方向に変位可能な複数のフレキシャー部材を含む露光装置。
 リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法において、
 前記リソグラフィ工程で請求項28または29に記載の露光装置を用いるデバイス製造方法。
Description:
計測方法、ステージ装置、及び 光装置

 本発明は、物体の移動を行うためのステ ジ等の可動部材の位置情報を計測する計測 術及びステージ技術、このステージ技術を いて物体の露光を行う露光技術、並びにこ 露光技術を用いて半導体素子及び液晶表示 子などのデバイスを製造するデバイス製造 術に関する。

 半導体素子又は液晶表示素子等のデバイ (電子デバイス、マイクロデバイス等)を製 するためのリソグラフィ工程では、レチク (又はフォトマスク等)に形成された回路パタ ーンを投影光学系を介してフォトレジストが 塗布されたウエハ(又はガラスプレート等)上 投影露光するために、ステッパ等の静止露 型(一括露光型)の投影露光装置、及びスキ ニングステッパ等の走査型の投影露光装置( 査型露光装置)等の露光装置が使用されてい る。このような露光装置においては、製造さ れる回路パターンの位置歪や重ね合わせ誤差 を低減するために、ウエハ等を位置決め又は 移動するステージの位置計測用として、従来 より周波数安定化レーザを光源としたレーザ 干渉計が用いられて来た。

 レーザ干渉計において、レーザ光が伝播す 光路上の気体の屈折率は、その気体の温度 圧力、湿度などに依存して変動し、屈折率 変動は干渉計の計測値の変動(干渉計の揺ら ぎ)を生じる。そこで、露光装置では、従来 り干渉計の計測ビームの光路に対して温度 御された気体を送風する送風系を用いて、 の光路の気体の温度を安定化することによ 、干渉計の揺らぎを低減して来た。最近で 、さらにレーザ干渉計の計測ビームの光路 気体の温度安定性を高めるために、その計 ビームの光路の少なくとも一部を筒状のカ ー等で覆うようにした露光装置も提案され いる(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。

特開平5-2883313号公報

特開平8-261718号公報

 上述の如く、レーザ干渉計を用いる場合に 、揺らぎの対策を施す必要がある。しかし がら、特に走査型露光装置のウエハステー のように計測対象のステージが高速に縦横 移動する場合には、ステージの移動によっ 気体の流れが不規則に変動するため、或る 度は干渉計の揺らぎが残存するという問題 あった。
 本発明は、このような事情に鑑み、周囲の 体の屈折率変動の影響を低減できる計測技 及びステージ技術、このステージ技術を用 てステージの位置決め精度等を向上できる 光技術、並びにこの露光技術を用いるデバ ス製造技術を提供することを目的とする。

 本発明による第1の計測方法は、所定部材 に対する可動部材の変位情報を計測する計測 方法であって、その所定部材とその可動部材 のうちの一方にスケールを設け、他方にその スケールを検出可能な複数の検出器を設ける 工程と、その所定部材に設けられたそのスケ ールまたはその複数の検出器を、線膨張率が その可動部材よりも小さい支持部材で支持す る工程と、その複数の検出器の検出結果から その可動部材の変位情報を計測する工程と、 を有するものである。

 本発明による第2の計測方法は、可動部材 に設けられたスケールを複数の検出器で検出 して、その可動部材の変位情報を計測する計 測方法であって、その複数の検出器を支持部 材で一体的に支持する工程と、その複数の検 出器の検出結果からその可動部材の変位情報 を計測する工程と、を有し、その支持部材は その支持部材よりも線膨張率の大きいベース 部材に、そのベース部材に対して先端部がそ のスケールの表面に沿った方向に変位可能な 複数のフレキシャー部材を介して連結される ものである。

 また、本発明によるステージ装置は、ス ージを所定部材に対して位置決め可能なス ージ装置であって、そのステージとその所 部材の一方に設けられたスケールと、その テージとその所定部材の他方に設けられ、 のスケールの位置に関する情報を検出する 数の検出器と、その所定部材に設けられた のスケールまたはその複数の検出器を支持 るとともに、線膨張率がそのステージより 小さい支持部材と、その複数の検出器の検 結果から、そのステージの変位情報を求め 制御装置と、を備えるものである。

 また、本発明による第1の露光装置は、基板 に露光光を照射してその基板に所定のパター ンを形成する露光装置であって、本発明のス テージ装置を有し、そのステージ装置により その基板を位置決めするものである。
 本発明による第2の露光装置は、移動可能な ステージに保持された基板に露光光を照射し てその基板に所定のパターンを形成する露光 装置であって、そのステージに設けられたス ケールと、そのスケールの位置に関する情報 を検出する複数の検出器と、その複数の検出 器を一体的に支持する支持部材と、その支持 部材よりも線膨張率の大きいベース部材と、 その支持部材をそのベース部材に、そのスケ ールの表面に沿った方向に変位可能な状態で 連結する連結機構と、その複数の検出器の検 出結果から、そのステージの変位情報を求め る制御装置と、を備え、その連結機構は、そ の支持部材とそのベース部材とを連結すると ともに、先端部がそのスケールの表面に沿っ た方向に変位可能な複数のフレキシャー部材 を含むものである。
 また、本発明によるデバイス製造方法は、 ソグラフィ工程を含むデバイス製造方法に いて、そのリソグラフィ工程で本発明の露 装置を用いるものである。

 本発明によれば、可動部材(若しくはステ ージ)又は所定部材に設けられたスケールを 出器で検出する方式であるため、レーザ干 計のように可動部材の移動ストロークと同 度の長さの光路を設ける必要がなく、周囲 気体の屈折率変動の影響を低減できる。ま 、可動部材又は所定部材のスケールが一つ 検出器の検出対象領域から外れるような場 には、例えばそのスケールを検出可能な別 検出器に切り替えて計測が続行される。こ 際に、支持部材の線膨張率は可動部材又は ース部材よりも小さいため、仮に周囲の温 が変動しても、複数の検出器間又はスケー 内の位置関係の変動が抑制されて、複数の 出器を切り替える際の計測誤差を小さくで る。従って、露光装置の場合には、ステー の位置決め精度等が向上する。

第1の実施形態に係る露光装置の概略構 成を示す一部を切り欠いた図である。 図1のステージ装置を示す平面図である 。 図1の計測フレーム21を示す断面図であ 。 図1のアライメント系AL1、AL2 1 ~AL2 4 及び位置計測用のエンコーダの配置を示す図 である。 図5(A)は、ウエハステージを示す平面図 、図5(B)は、ウエハステージWSTを示す一部を 面とした側面図である。 図6(A)は、計測ステージを示す平面図、 図6(B)は、計測ステージを示す一部を断面と た側面図である。 第1の実施形態に係る露光装置の制御系 の主要な構成を示すブロック図である。 図8(A)及び図8(B)は、アレイ状に配置さ た複数のヘッドをそれぞれ含む複数のエン ーダによるウエハテーブルのXY平面内の位置 計測及びヘッド間の計測値の引き継ぎについ て説明するための図である。 図9(A)は、エンコーダの構成の一例を示 す図、図9(B)は、検出光として格子RGの周期方 向に長く延びる断面形状のレーザビームLBが いられた場合を示す図である。 図10(A)はファーストアライメントショ トASの計測を行う状態を示す図、図10(B)はセ カンドアライメントショットASの計測を行う 態を示す図、図10(C)は、ウエハのアライメ トショットASの配列の一例を示す図である。 第1の実施形態の計測及び露光動作の 例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る露光装置の概略 成を示す一部を切り欠いた図である。 第3の実施形態に係る露光装置の概略 成を示す一部を切り欠いた図である。 図13の要部の拡大斜視図である。 図13の計測フレーム21Mとヘッドベース2 6との長さが変わった場合の動作の説明図で る。 図16(A)は細い棒状部材を示す図、図16(B )はすり割り部の形成されたフレキシャー部 を示す図である。 図13の変形例の連結方法を示す一部を り欠いた平面図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を 示すフローチャートである。 他の実施形態に係る露光装置の要部を 示す一部を切り欠いた図である。 図19のAA線に沿う底面図である。

符号の説明

 AL1…プライマリアライメント系、AL2 1 ~AL2 4 …セカンダリアライメント系、R…レチクル W…ウエハ、WTB…ウエハテーブル、WST…ウエ ステージ、MTB…計測テーブル、MST…計測ス ージ、20…主制御装置、21…計測フレーム、 21M…計測フレーム、26…ヘッドベース、32… ズルユニット、39X 1 ,39X 2 …Xスケール、39Y 1 ,39Y 2 …Yスケール、62A~62D…ヘッドユニット、64…Y ッド、66…Xヘッド、70A,70C…Yエンコーダ、70 B,70D…Xエンコーダ、113…フレキシャー部材

 [第1の実施形態]
 以下、本発明の好ましい第1の実施形態につ き図1~図11を参照して説明する。
 図1には、本実施形態に係る露光装置100の構 成が概略的に示されている。この露光装置100 は、ステップ・アンド・スキャン方式の走査 型露光装置、すなわちいわゆるスキャナであ る。後述するように本実施形態では、投影光 学系PLが設けられており、以下においては、 影光学系PLの光軸AXと平行にZ軸を取り、こ に直交する面内でレチクルとウエハとが相 走査される方向にY軸を、Z軸及びY軸に直交 る方向にX軸を取り、X軸、Y軸、及びZ軸回り 回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz 向として説明を行う。

 露光装置100は、照明系10、該照明系10から の露光用の照明光(露光光)ILにより照明され レチクルRを保持するレチクルステージRST、 チクルRから射出された照明光ILをウエハW上 に投射する投影光学系PLを含む投影ユニットP U、ウエハステージWST及び計測ステージMSTを するステージ装置50、及びこれらの制御系等 を備えている。ウエハステージWST上には、ウ エハWが載置されている。

 照明系10は、例えば特開2001-313250号公報(対 する米国特許出願公開第2003/0025890号明細書) どに開示されるように、光源と、オプティ ルインテグレータ(フライアイレンズ、ロッ ドインテグレータ(内面反射型インテグレー )、回折光学素子など)等を含む照度均一化光 学系、レチクルブラインド等(いずれも不図 )を有する照明光学系とを含んでいる。照明 10は、レチクルブラインドで規定されたレ クルR上のスリット状の照明領域IARを照明光I Lによりほぼ均一な照度で照明する。照明光IL としては、一例としてArFエキシマレーザ光( 長193nm)が用いられている。なお、照明光と ては、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、F レーザ光(波長157nm)、YAGレーザの高調波、固 レーザ(半導体レーザなど)の高調波、又は水 銀ランプの輝線(i線等)なども使用できる。

 前記レチクルステージRST上には、回路パ ーンなどがそのパターン面(下面)に形成さ たレチクルRが、例えば真空吸着により固定 れている。レチクルステージRSTは、例えば ニアモータ等を含む図7のレチクルステージ 駆動系11によって、XY平面内で微少駆動可能 あるとともに、走査方向(Y方向)に指定され 走査速度で駆動可能となっている。

 図1のレチクルステージRSTの移動面内の位 置情報(θz方向の回転情報を含む)は、レーザ 渉計よりなるレチクル干渉計116によって、 動鏡15(ステージの端面を鏡面加工した反射 でもよい)を介して例えば0.5~0.1nm程度の分解 能で常時検出される。レチクル干渉計116の計 測値は、図7の主制御装置20に送られる。主制 御装置20は、レチクル干渉計116の計測値に基 いてレチクルステージRSTの少なくともX方向 、Y方向、及びθz方向の位置を算出するとと に、この算出結果に基づいてレチクルステ ジ駆動系11を制御することで、レチクルステ ージRSTの位置及び速度を制御する。なお、レ チクル干渉計116はZ方向、及びθx、θy方向の なくとも1つに関するレチクルステージRSTの 置情報も計測可能として良い。

 図1において、レチクルステージRSTの下方 に配置された投影ユニットPUは、鏡筒40と、 鏡筒40内に所定の位置関係で保持された複数 の光学素子を有する投影光学系PLとを含む。 影光学系PLとしては、例えば光軸AXに沿って 配列される複数のレンズエレメントを含む屈 折光学系が用いられている。投影光学系PLは 例えば両側テレセントリックで所定の投影 率β(例えば1/4倍、1/5倍、又は1/8倍などの縮 倍率)を有する。照明系10からの照明光ILに って照明領域IARが照明されると、レチクルR 通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介 して照明領域IAR内のレチクルRの回路パター の像が、表面にレジスト(感光剤)が塗布され たウエハW上の露光領域IA(照明領域IARに共役 領域)に形成される。

 なお、露光装置100では、液浸法を適用した 光が行われる。この場合に、投影光学系の 型化を避けるために、投影光学系PLとして ラーとレンズとを含む反射屈折系を用いて 良い。また、ウエハWには感光層だけでなく 例えばウエハ又は感光層を保護する保護膜( トップコート膜)などを形成しても良い。
 また、露光装置100では、液浸法を適用した 光を行うため、投影光学系PLを構成する最 像面側(ウエハW側)の光学素子である先端レ ズ191を保持する鏡筒40の下端部周囲を取り囲 むように、局所液浸装置の一部を構成するノ ズルユニット32が設けられている。

 図1において、ノズルユニット32は、露光 の液体Lqを供給可能な供給口と、液体Lqを回 収可能な回収口とを有する。その回収口には 多孔部材(メッシュ)が配置されている。ウエ Wの表面と対向可能なノズルユニットの下面 は、その多孔部材の下面、及び照明光ILを通 させるための開口を囲むように配置された 坦面のそれぞれを含む。またその供給口は ノズルユニット32の内部に形成された供給 路及び供給管31Aを介して、液体Lqを送出可能 な液体供給装置186(図7参照)に接続されている 。その回収口は、ノズルユニット32の内部に 成された回収流路及び回収管31Bを介して、 なくとも液体Lqを回収可能な液体回収装置18 9(図7参照)に接続されている。

 液体供給装置186は、液体のタンク、加圧 ンプ、温度制御装置、及び供給管31Aに対す 液体の供給・停止を制御するための流量制 弁等を含んでおり、清浄で温度調整された 光用の液体Lqを送出可能である。液体回収 置189は、液体のタンク、吸引ポンプ、及び 収管31Bを介した液体の回収・停止を制御す ための流量制御弁等を含んでおり、液体Lqを 回収可能である。なお、液体のタンク、加圧 (吸引)ポンプ、温度制御装置、制御弁などは そのすべてを露光装置100で備えている必要 なく、少なくとも一部を露光装置100が設置 れる工場などの設備で代替することもでき 。

 図7の液体供給装置186及び液体回収装置189 の動作は主制御装置20によって制御される。 7の液体供給装置186から送出された露光用の 液体Lqは、図1の供給管31A、及びノズルユニッ ト32の供給流路を流れた後、その供給口より 明光ILの光路空間に供給される。また、図7 液体回収装置189を駆動することによりその 収口から回収された液体Lqは、図1のノズル ニット32の回収流路を流れた後、回収管31B 介して液体回収装置189に回収される。図7の 制御装置20は、ノズルユニット32の供給口か らの液体供給動作とノズルユニット32の回収 による液体回収動作とを並行して行うこと 、図1の先端レンズ191とウエハWとの間の照 光ILの光路空間を含む液浸領域14(図3参照)を 体Lqで満たすように、液体Lqの液浸空間を形 成する。

 本実施形態においては、露光用の液体Lq して、ArFエキシマレーザ光(波長193nmの光)が 過する純水(水)を用いるものとする。純水 、半導体製造工場等で容易に大量に入手で ると共に、ウエハ上のフォトレジスト及び 学レンズ等に対する悪影響がない利点があ 。ArFエキシマレーザ光に対する水の屈折率n 、ほぼ1.44である。この水の中では、照明光 ILの波長は、193nm×1/n=約134nmに短波長化される ため、解像度が向上する。

 上記の説明から明らかなように、本実施 態では、ノズルユニット32、液体供給装置18 6、液体回収装置189、液体の供給管31A及び回 管31B等を含み、局所液浸装置が構成されて る。なお、局所液浸装置の一部、例えば少 くともノズルユニット32は、投影ユニットPU 保持するメインフレーム(前述の鏡筒を支持 する定盤を含む)に吊り下げ支持されても良 し、メインフレームとは別のフレーム部材 設けても良い。本実施形態では投影ユニッ PUとは独立に吊り下げ支持される計測フレー ム21に連結部材(不図示)を介してノズルユニ ト32を設けている。この場合、投影ユニット PUを吊り下げ支持していなくても良い。

 なお、図1の投影ユニットPU下方に計測ス ージMSTが位置する場合にも、上記と同様に 述する計測テーブルMTBと先端レンズ191との に水を満たすことが可能である。なお、上 の説明では、一例として液体供給管(ノズル )と液体回収管(ノズル)とがそれぞれ1つずつ けられているものとしたが、これに限らず 周囲の部材との関係を考慮しても配置が可 であれば、例えば、国際公開第99/49504号パン フレットに開示されるように、ノズルを多数 有する構成を採用することとしても良い。要 は、投影光学系PLを構成する最下端の光学部 (先端レンズ)191とウエハWとの間に液体を供 することができるのであれば、その構成は かなるものであっても良い。例えば、国際 開第2004/053955号パンフレットに開示されて る液浸機構、あるいは欧州特許出願公開第14 20298号明細書に開示されている液浸機構など 本実施形態の露光装置に適用することがで る。

 図1に戻り、ステージ装置50は、ベース盤1 2の上方に配置されたウエハステージWST及び 測ステージMST、これらのステージWST,MSTの位 情報を計測するY軸干渉計16,18を含む干渉計 ステム118(図7参照)、及び露光の際などにウ ハステージWSTの位置情報を計測するのに用 られる後述するエンコーダシステム、並び ステージWST,MST及び後述のZ・レベリング機 を駆動するステージ駆動系124(図7参照)など 備えている。

 ウエハステージWST、計測ステージMSTそれ れの底面には、不図示の非接触軸受、例え 真空予圧型空気静圧軸受を構成するエアパ ドが複数箇所に設けられており、これらの アパッドからベース盤12の上面に向けて噴 された加圧空気の静圧により、ベース盤12の 上方にウエハステージWST,計測ステージMSTが μm程度のクリアランスを介して非接触で支 されている。また、ステージWST,MSTは、図7の ステージ駆動系124によって、Y方向及びX方向 独立して2次元方向に駆動可能である。

 これをさらに詳述すると、床面上には、 2の平面図に示されるように、ベース盤12を んでX方向の一側と他側に、Y方向に延びる 対のY軸固定子86,87が、それぞれ配置されて る。Y軸固定子86,87は、例えばY方向に沿って 定間隔でかつ交互に配置されたN極磁石とS 磁石の複数の組から成る永久磁石群を内蔵 る磁極ユニットによって構成されている。Y 固定子86,87には、各2つのY軸可動子82,84及び8 3,85が、それぞれ非接触で係合した状態で設 られている。すなわち、合計4つのY軸可動子 82、84、83、85は、XZ断面U字状のY軸固定子86又 87の内部空間に挿入された状態となってお 、対応するY軸固定子86又は87に対して不図示 のエアパッドをそれぞれ介して例えば数μm程 度のクリアランスを介して非接触で支持され ている。Y軸可動子82、84、83、85のそれぞれは 、例えばY方向に沿って所定間隔で配置され 電機子コイルを内蔵する電機子ユニットに って構成されている。すなわち、本実施形 では、電機子ユニットから成るY軸可動子82,8 4と磁極ユニットから成るY軸固定子86とによ て、ムービングコイル型のY軸リニアモータ それぞれ構成されている。同様にY軸可動子 83,85とY軸固定子87とによって、ムービングコ ル型のY軸リニアモータがそれぞれ構成され ている。以下においては、上記4つのY軸リニ モータのそれぞれを、それぞれの可動子82,8 4,83及び85と同一の符号を用いて、適宜、Y軸 ニアモータ82,84,83及び85と呼ぶものとする。

 上記4つのY軸リニアモータのうち、2つのY 軸リニアモータ82,83の可動子82,83は、X方向に びるX軸固定子80の長手方向の一端と他端に れぞれ固定されている。また、残り2つのY リニアモータ84,85の可動子84,85は、X方向に延 びるX軸固定子81の一端と他端に固定されてい る。従って、X軸固定子80,81は、各一対のY軸 ニアモータ82,83、84,85によって、Y軸に沿って それぞれ駆動される。

 X軸固定子80,81のそれぞれは、例えばX方向に 沿って所定間隔で配置された電機子コイルを それぞれ内蔵する電機子ユニットによって構 成されている。
 一方のX軸固定子81は、ウエハステージWSTの 部を構成するステージ本体91(図1参照)に形 された不図示の開口に挿入状態で設けられ いる。このステージ本体91の上記開口の内部 には、例えばX方向に沿って所定間隔でかつ 互に配置されたN極磁石とS極磁石の複数の組 から成る永久磁石群を有する磁極ユニットが 設けられている。この磁極ユニットとX軸固 子81とによって、ステージ本体91をX方向に駆 動するムービングマグネット型のX軸リニア ータが構成されている。同様に、他方のX軸 定子80は、計測ステージMSTを構成するステ ジ本体92に形成された開口に挿入状態で設け られている。このステージ本体92の上記開口 内部には、ウエハステージWST側(ステージ本 体91側)と同様の磁極ユニットが設けられてい る。この磁極ユニットとX軸固定子80とによっ て、計測ステージMSTをX方向に駆動するムー ングマグネット型のX軸リニアモータが構成 れている。

 本実施形態では、ステージ駆動系124を構 する上記各リニアモータが、図7に示される 主制御装置20によって制御される。なお、各 ニアモータは、それぞれムービングマグネ ト型、ムービングコイル型のどちらか一方 限定されるものではなく、必要に応じて適 選択することができる。なお、一対のY軸リ ニアモータ84,85(又は82,83)がそれぞれ発生する 推力を僅かに異ならせることで、ウエハステ ージWST(又は計測ステージMST)のヨーイング(θz 方向の回転)の制御が可能である。

 ウエハステージWSTは、前述したステージ本 91と、該ステージ本体91上に不図示のZ・レ リング機構(例えばボイスコイルモータなど) を介して搭載され、ステージ本体91に対してZ 方向、θx方向、及びθy方向に相対的に微小駆 動されるウエハテーブルWTBとを含んでいる。
 ウエハテーブルWTB上には、ウエハWを真空吸 着等によって保持するウエハホルダ(不図示) 設けられている。ウエハホルダはウエハテ ブルWTBと一体に形成しても良いが、本実施 態ではウエハホルダとウエハテーブルWTBと 別々に構成し、例えば真空吸着などによっ ウエハホルダをウエハテーブルWTBの凹部内 固定している。また、ウエハテーブルWTBの 面には、ウエハホルダ上に載置されるウエ の表面とほぼ面一となる、液体Lqに対して 液化処理された表面(撥液面)を有し、かつ外 形(輪郭)が矩形でその中央部にウエハホルダ( ウエハの載置領域)よりも一回り大きな円形 開口が形成されたプレート(撥液板)28が設け れている。プレート28は、低熱膨張率の材 、例えばガラス、ガラスセラミックス、又 セラミックス(ショット社のゼロデュア(商品 名)、Al 2 O 3 あるいはTiCなど)から成り、その表面には、 えばフッ素樹脂材料、ポリ四フッ化エチレ (テフロン(登録商標))等のフッ素系樹脂材料 アクリル系樹脂材料あるいはシリコン系樹 材料などにより撥液膜が形成される。

 さらにプレート28は、図5(A)のウエハテー ルWTB(ウエハステージWST)の平面図に示され ように、円形の開口を囲む、外形(輪郭)が矩 形の第1撥液領域28aと、第1撥液領域28aの周囲 配置される矩形枠状(環状)の第2撥液領域28b を有する。第1撥液領域28aは、例えば露光動 作時、ウエハの表面からはみ出す液浸領域14( 図3参照)の少なくとも一部が形成され、第2撥 液領域28bは、後述のエンコーダシステムのた めのスケールが形成される。なお、プレート 28はその表面の少なくとも一部がウエハの表 と面一でなくても良い、すなわち異なる高 であっても良い。また、プレート28は単一 プレートでも良いが、本実施形態では複数 プレート、例えば第1及び第2撥液領域28a,28b それぞれ対応する第1及び第2撥液板を組み合 わせて構成する。なお、本実施形態の液体Lq 純水であるため、撥液領域28a,28bには一例と して撥水コートが施されている。

 この場合、内側の第1撥液領域28aには、照 明光ILが照射されるのに対し、外側の第2撥液 領域28bには、照明光ILが殆ど照射されない。 のことを考慮して、本実施形態では、第1撥 液領域28aの表面には、照明光IL(この場合、真 空紫外域の光)に対する耐性が十分にある撥 コートが施され、第2撥液領域28bには、その 面に第1撥液領域28aに比べて照明光ILに対す 耐性が劣る撥水コートが施されている。

 また、図5(A)から明らかなように、第1撥 領域28aの+Y方向側の端部には、そのX方向の 央部に長方形の切り欠きが形成され、この り欠きと第2撥液領域28bとで囲まれる長方形 空間の内部(切り欠きの内部)に計測プレー 30が埋め込まれている。この計測プレート30 長手方向の中央(ウエハテーブルWTBのセンタ ーラインLL上)には、基準マークFMが形成され とともに、該基準マークのX方向の一側と他 側に、基準マークの中心に関して対称な配置 で一対の空間像計測用のスリットパターン( リット状の計測用パターン)SLが形成されて る。各スリットパターンSLとしては、一例と して、Y方向とX方向とに沿った辺を有するL字 状のスリットパターン、あるいはX軸及びY方 にそれぞれ延びる2つの直線状のスリットパ ターンなどを用いることができる。

 そして、上記各スリットパターンSL下方 ウエハステージWSTの内部には、図5(B)に示さ るように、対物レンズ、ミラー、リレーレ ズなどを含む光学系よりなる送光系36が収 されたL字状の筐体が、ウエハテーブルWTBか ステージ本体91の内部の一部を貫通する状 で、一部埋め込み状態で取り付けられてい 。送光系36は、図示は省略されているが、上 記一対の空間像計測スリットパターンSLに対 して一対設けられている。送光系36は、空 像計測スリットパターンSLを透過した照明光 ILを、L字状の経路に沿って導き、Y方向に向 て射出する。

 さらに、第2撥液領域28bの上面には、その4 のそれぞれに沿って所定ピッチで多数の格 線37,38が直接形成されている。これをさらに 詳述すると、第2撥液領域28bのX方向の両側(図 5(A)における左右両側)の領域には、Yスケール 39Y 1 ,39Y 2 がそれぞれ形成されている。このYスケール39 Y 1 ,39Y 2 はそれぞれ、例えばX方向を長手方向とする 子線38を所定ピッチでY軸に平行な方向(Y方向 )に沿って形成してなる、Y方向を周期方向と る反射型の格子(例えば位相型の回折格子) よって構成されている。

 同様に、第2撥液領域28bのY方向の両側(図5(A) における上下両側)の領域には、Xスケール39X 1 ,39X 2 がそれぞれ形成されている。このXスケール39 X 1 ,39X 2 はそれぞれ、例えばY方向を長手方向とする 子線37を所定ピッチでX軸に平行な方向(X方向 )に沿って形成してなる、X方向を周期方向と る反射型の格子(例えば位相型の回折格子) よって構成されている。

 上記各スケール39Y 1 ,39Y 2 ,39X 1 ,39X 2 としては、第2撥液領域28bの表面に例えばホ グラム等により反射型の回折格子が作成さ たものが用いられている。この場合、各ス ールには狭いスリット又は溝等から成る格 が目盛りとして所定間隔(ピッチ)で刻まれて いる。各スケールに用いられる回折格子の種 類は限定されるものではなく、機械的に溝等 が形成されたもののみならず、例えば、感光 性樹脂に干渉縞を焼き付けて作成したもので あっても良い。但し、各スケールは、例えば 薄板状のガラスに上記回折格子の目盛りを、 例えば138nm~4μmの間のピッチ、例えば1μmピッ で刻んで作成されている。これらスケール 前述の撥液膜(撥水膜)で覆われている。な 、図5(A)では、図示の便宜上から、格子のピ チは、実際のピッチに比べて格段に広く図 されている。その他の図においても同様で る。

 このように、本実施形態では、第2撥液領 域28bそのものがスケールを構成するので、第 2撥液領域28bの材料として低熱膨張のガラス を用いることとしたものである。しかし、 れに限らず、格子が形成された低熱膨張の ラス板などから成るスケール部材を、局所 な伸縮が生じないように、例えば板ばね(又 真空吸着)等によりウエハテーブルWTBの上面 に固定しても良く、この場合には、全面に同 一の撥水コートが施された撥水板をプレート 28に代えて用いても良い。

 ウエハテーブルWTBの-Y端面、-X端面には、 それぞれ鏡面加工が施され、図2に示される 射面17a,17bが形成されている。干渉計システ 118(図7参照)のY軸干渉計16及びX軸干渉計126( 2参照)は、これらの反射面17a,17bにそれぞれ 渉計ビーム(測長ビーム)を投射して、それぞ れの反射光を受光する。そして、干渉計16及 126は、各反射面の基準位置(例えば投影ユニ ットPU側面に配置された参照鏡)からの変位、 すなわちウエハステージWSTのXY平面内の位置 報を計測し、この計測値が主制御装置20に 給される。本実施形態では、Y軸干渉計16及 X軸干渉計126として、ともに光軸を複数有す 多軸干渉計が用いられており、これらの干 計16及び126の計測値に基づいて、主制御装 20は、ウエハテーブルWTBのX,Y方向の位置に加 え、θx方向の回転情報(ピッチング)、θy方向 回転情報(ローリング)、及びθz方向の回転 報(ヨーイング)も計測可能である。

 但し、本実施形態では、ウエハステージW ST(ウエハテーブルWTB)のXY平面内の位置情報(θ z方向の回転情報を含む)は、主として、上述 たYスケール、Xスケールなどを含む、後述 るエンコーダシステムによって計測され、 渉計16,126の計測値は、そのエンコーダシス ムの計測値の長期的変動(例えばスケールの 時的な変形などによる)を補正(較正)する場 などに補助的に用いられる。また、Y軸干渉 計16は、ウエハ交換のため、後述するアンロ ディングポジション、及びローディングポ ション付近においてウエハテーブルWTBのY方 向の位置等を計測するのに用いられる。また 、例えばローディング動作とアライメント動 作との間、及び/又は露光動作とアンローデ ング動作との間におけるウエハステージWST 移動においても、干渉計システム118の計測 報、すなわち5自由度の方向(X方向、Y方向、 x、θy及びθz方向)の位置情報の少なくとも1 が用いられる。

 なお、干渉計システム118のY軸干渉計16、X 軸干渉計126、及び後述の計測ステージMST用の Y軸干渉計18、X軸干渉計130は、図1中の計測フ ーム21の平面図である図3に示すように、計 フレーム21の底面に支持部材24A,24C,24B,24Dを して支持されている。しかしながら、Y軸干 計16,18及びX軸干渉計126,130を投影ユニットPU 保持するメインフレームに、又は前述の如 吊り下げ支持される投影ユニットPUと一体 設けても良い。これらの場合、干渉計16,18,12 6,130は、ステージに向かう側長ビームと参照 に向かう参照ビームとを分離及び合成する 渉光学系の部分のみを含み、側長ビームと 照ビームとの干渉光を受光するレシーバ(光 電検出器)の部分は、不図示のコラムで支持 るようにしてもよい。

 なお、本実施形態では、ウエハステージW STがXY平面内で自在に移動可能なステージ本 91と、該ステージ本体91上に搭載され、ステ ジ本体91に対してZ方向、θx方向、及びθy方 に相対的に微小駆動可能なウエハテーブルW TBとを含むものとしたが、これに限らず、6自 由度で移動可能な単一のステージをウエハス テージWSTとして採用しても勿論良い。また、 反射面17a,17bの代わりに、ウエハテーブルWTB 平面ミラーから成る移動鏡を設けても良い さらに、参照鏡(基準面)を配置する位置は投 影ユニットPUに限られるものでないし、必ず も参照鏡を用いてウエハステージWSTの位置 報を計測しなくても良い。

 また、本実施形態では、干渉計システム1 18によって計測されるウエハステージWSTの位 情報が、後述の露光動作やアライメント動 などでは用いられず、主としてエンコーダ ステムのキャリブレーション動作(すなわち 、計測値の較正)などに用いられるものとし が、干渉計システム118の計測情報(すなわち 5自由度の方向の位置情報の少なくとも1つ) 、例えば露光動作及び/又はアライメント動 作などで用いても良い。本実施形態では、エ ンコーダシステムはウエハステージWSTの3自 度の方向、すなわちX軸、Y軸及びθz方向の位 置情報を計測する。そこで、露光動作などに おいて、干渉計システム118の計測情報のうち 、エンコーダシステムによるウエハステージ WSTの位置情報の計測方向(X方向、Y方向、及び θz方向)と異なる方向、例えばθx方向及び/又 θy方向に関する位置情報のみを用いても良 し、その異なる方向の位置情報に加えて、 ンコーダシステムの計測方向と同じ方向(す なわち、X方向、Y方向、及びθz方向の少なく も1つ)に関する位置情報を用いても良い。 た、干渉計システム118はウエハステージWST Z方向の位置情報を計測可能としても良い。 の場合、露光動作などにおいてZ方向の位置 情報を用いても良い。

 図1の計測ステージMSTは、ステージ本体92 に平板状の計測テーブルMTBを固定して構成 れている。計測テーブルMTB及びステージ本 92には、各種計測用部材が設けられている この計測用部材としては、例えば、図2及び 6(A)に示されるように、ピンホール状の受光 部を有する照度むらセンサ94、投影光学系PL より投影されるパターンの空間像(投影像)を 計測する空間像計測器96、及び波面収差計測 98などが採用されている。

 なお、本実施形態では、投影光学系PLと液 (水)Lqとを介して照明光ILによりウエハWを露 する液浸露光が行われるのに対応して、照 光ILを用いる計測に使用される上記の照度 らセンサ94(及び照度モニタ)、空間像計測器9 6、並びに波面収差計測器98では、投影光学系 PL及び水を介して照明光ILを受光することと る。
 計測ステージMSTのステージ本体92には、図6( B)に示されるように、その-Y方向側の端面に 枠状の取付部材42が固定されている。また、 ステージ本体92の-Y方向側の端面には、取付 材42の開口内部のX方向の中心位置近傍に、 述した図5(B)の一対の送光系36に対向し得る 置で、一対の受光系44が固定されている。各 受光系44は、リレーレンズなどの光学系と、 光素子、例えばフォトマルチプライヤチュ ブなどと、これらを収納する筐体とによっ 構成されている。図5(B)及び図6(B)、並びに れまでの説明から分かるように、本実施形 では、ウエハステージWSTと計測ステージMST が、Y方向に関して所定距離以内に近接した 態(接触状態を含む)では、計測プレート30の 各スリットパターンSLを透過した照明光ILが 述の各送光系36で案内され、各受光系44の受 素子で受光される。すなわち、計測プレー 30、送光系36、及び受光系44によって、特開2 002-14005号公報(対応する米国特許出願公開第20 02/0041377号明細書)などに開示されるものと同 の、空間像計測装置45(図7参照)が構成され 。

 図6(B)の取付部材42上には、断面矩形の棒状 材から成る基準部材としてのコンフィデン ャルバー(以下、「CDバー」と略述する)46がX 方向に延設されている。このCDバー46は、フ キネマティックマウント構造によって、計 ステージMST上にキネマティックに支持され いる。
 CDバー46は、原器(計測基準)となるため、低 膨張率のガラスセラミックス、例えば、シ ット社のゼロデュア(商品名)などがその素 として採用されている。このCDバー46の上面( 表面)は、いわゆる基準平面板と同程度にそ 平坦度が高く設定されている。また、このCD バー46の長手方向の一側と他側の端部近傍に 、図6(A)に示されるように、Y方向を周期方 とする基準格子(例えば回折格子)52がそれぞ 形成されている。この一対の基準格子52は 所定距離(Lとする)を隔ててCDバー46のX方向の 中心、すなわち前述のセンターラインCLに関 て対称な配置で形成されている。

 また、このCDバー46の上面には、図6(A)に されるような配置で複数の基準マークMが形 されている。この複数の基準マークMは、同 一ピッチでY方向に関して3行の配列で形成さ 、各行の配列がX方向に関して互いに所定距 離だけずれて形成されている。各基準マーク Mとしては、後述するプライマリライメント 、セカンダリアライメント系によって検出 能な寸法の2次元マークが用いられている。 準マークMはその形状(構成)が前述の図5(A)の 基準マークFMと異なっても良いが、本実施形 では基準マークMと基準マークFMとは同一構 であり、かつウエハWのアライメントマーク とも同一の構成となっている。なお、本実施 形態ではCDバー46の表面、及び計測テーブルMT B(前述の計測用部材を含んでも良い)の表面も それぞれ撥液膜(撥水膜)で覆われている。

 図2に示すように、計測テーブルMTBの+Y端 、-X端面にも前述したウエハテーブルWTBと 様の反射面19a,19bが形成されている。干渉計 ステム118(図7参照)のY軸干渉計18、X軸干渉計 130は、これらの反射面19a,19bに、干渉計ビー (測長ビーム)を投射してそれぞれの反射光を 受光することにより、各反射面の基準位置か らの変位、すなわち計測ステージMSTの位置情 報(例えば、少なくともX方向、Y方向の位置情 報とθz方向の回転情報とを含む)を計測し、 の計測値が主制御装置20に供給される。

 ところで、X軸固定子81及び80のX方向の両 部には、図2に示されるように、ストッパ機 構48A,48Bが設けられている。ストッパ機構48A,4 8Bは、X軸固定子81に設けられた、例えばオイ ダンパから成る緩衝装置としてのショック ブソーバ47A,47Bと、X軸固定子80のショックア ブソーバ47A,47Bに対向する位置に設けられた 口51A,51Bと、これを開閉するシャッタ49A,49Bと を含んでいる。シャッタ49A,49Bによる開口51A,5 1Bの開閉状態は、シャッタ49A,49B近傍に設けら れた開閉センサ(図7参照)101により検出され、 該検出結果が主制御装置20に送られる。

 ここで、前記ストッパ機構48A,48Bの作用につ いて、ストッパ機構48Aを代表的に採り上げて 説明する。
 図2において、シャッタ49Aが開口51Aを閉塞す る状態にある場合には、X軸固定子81とX軸固 子80が接近した場合にも、ショックアブソー バ47Aとシャッタ49Aが接触(当接)することによ 、それ以上、X軸固定子80,81同士が接近でき くなる。一方、シャッタ49Aが開かれて開口5 1Aが開放された場合、X軸固定子81,80が互いに 近すると、ショックアブソーバ47Aの先端部 少なくとも一部を開口51A内に侵入させるこ ができ、X軸固定子81,80同士を接近させるこ が可能となる。この結果、ウエハテーブルW TBと計測テーブルMTB(CDバー46)とを接触させる( あるいは、300μm程度の距離に近接させる)こ が可能である。

 図2において、X軸固定子80の両端部の-Y側 は、間隔検知センサ43A,43Cと衝突検知センサ 43B,43Dとが設けられ、X軸固定子81の両端部の+Y 側には、Y方向に細長い板状部材41A,41Bが突設 れている。間隔検知センサ43A,43Cは、例えば 透過型フォトセンサ(例えばLED-フォトトラン ストよりなるセンサ)から成り、X軸固定子80 とX軸固定子81が接近して、間隔検知センサ43A の間に板状部材41Aが入り、受光量が減少する ことから、X軸固定子80,81の間隔が所定距離以 下になったことを検知できる。

 衝突検知センサ43B,43Dは、間隔検知センサ 43A,43Cと同様の光電センサであるが、さらに の奥に配置されている。衝突検知センサ43B,4 3Dによると、X軸固定子81,80が更に接近し、ウ ハテーブルWTBとCDバー46(計測テーブルMTB)と 接触した段階(又は300μm程度の距離に近接し た段階)で、センサ間に板状部材41Aの上半部 位置決めされるため、主制御装置20は、その センサの受光量が零になるのを検出すること で、両テーブルが接触した(又は300μm程度の 離に近接した)ことを検知できる。

 本実施形態の露光装置100では、図1では図面 の錯綜を避ける観点から図示が省略されてい るが、実際には、図4に示されるように、投 ユニットPUの中心(投影光学系PLの光軸AX、本 施形態では前述の露光領域IAの中心とも一 )を通りかつY軸と平行な直線LV上で、その光 AXから-Y側に所定距離隔てた位置に検出中心 を有するプライマリアライメント系AL1が配置 されている。このプライマリアライメント系 AL1は、支持部材54を介して計測フレーム21(図1 参照)に固定されている。プライマリアライ ント系AL1を挟んで、X方向の一側と他側には その直線LVに関してほぼ対称に検出中心が 置されるセカンダリアライメント系AL2 1 ,AL2 2 と、セカンダリアライメント系AL2 3 ,AL2 4 とがそれぞれ設けられている。すなわち、5 のアライメント系AL1,AL2 1 ~AL2 4 はその検出中心がX方向に関して異なる位置 配置されている、すなわちX方向に沿って配 されている。

 各セカンダリアライメント系AL2 n (n=1~4)は、セカンダリアライメント系AL2 4 について代表的に示されるように、回転中心 Oを中心として図4における時計回り及び反時 回りに所定角度範囲で回動可能なアーム56 n (n=1~4)の先端(回動端)に固定されている。本実 施形態では、各セカンダリアライメント系AL2 n はその一部(例えば、アライメント光を検出 域に照射し、かつ検出領域内の対象マーク ら発生する光を受光素子に導く光学系を少 くとも含む)がアーム56 n に固定され、残りの一部は計測フレーム21に けられる。セカンダリアライメント系AL2 1 ~AL2 4 はそれぞれ、回転中心Oを中心として回動す ことで、X位置が調整される。すなわち、セ ンダリアライメント系AL2 1 ~AL2 4 はその検出領域(又は検出中心)が独立にX方向 に可動である。なお、本実施形態では、アー ムの回動によりセカンダリアライメント系AL2 1 ~AL2 4 のX位置が調整されるものとしたが、これに らず、セカンダリアライメント系AL2 1 ~AL2 4 をX方向に往復駆動する駆動機構を設けても い。また、セカンダリアライメント系AL2 1 ~AL2 4 の少なくとも1つをX方向だけでなくY方向にも 可動として良い。なお、各セカンダリアライ メント系AL2 n はその一部がアーム56 n によって移動されるので、不図示のセンサ、 例えば干渉計、あるいはエンコーダなどによ って、アーム56 n に固定されるその一部の位置情報が計測可能 となっている。このセンサは、セカンダリア ライメント系AL2 n のX方向の位置情報を計測するだけでも良い 、他の方向、例えばY方向、及び/又は回転方 向(θx及びθy方向の少なくとも一方を含む)の 置情報も計測可能として良い。

 前記各アーム56 n の上面には、差動排気型のエアベアリングか ら成るバキュームパッド58 n (n=1~4)が設けられている。また、アーム56 n は、例えばモータ等を含む回転駆動機構60 n (n=1~4、図7参照)によって、主制御装置20の指 に応じて回動可能である。主制御装置20は、 アーム56 n の回転調整後に、各バキュームパッド58 n を作動させて各アーム56 n を計測フレーム21(図1参照)に吸着固定する。 れにより、各アーム56 n の回転角度調整後の状態、すなわち、プライ マリアライメント系AL1及び4つのセカンダリ ライメント系AL2 1 ~AL2 4 の所望の位置関係が維持される。

 なお、計測フレーム21のアーム56 n に対向する部分に磁性体を固定しておき、バ キュームパッド58 n に代えて電磁石を採用しても良い。
 本実施形態では、プライマリアライメント AL1及び4つのセカンダリアライメント系AL2 1 ~AL2 4 のそれぞれとして、例えば画像処理方式のFIA (Field Image Alignment)系が用いられている。こ FIA系では、ウエハ上のレジストを感光させ いブロードバンドな検出光束を対象マーク 照射し、その対象マークからの反射光によ 受光面に結像された対象マークの像と不図 の指標(各アライメント系内に設けられた指 板上の指標パターン)の像とを撮像素子(CCD CMOS等)を用いて撮像し、それらの撮像信号を 出力する。アライメント系AL1及びAL2 1 ~AL2 4 のそれぞれからの撮像信号は、図7の主制御 置20に供給されるようになっている。

 なお、上記各アライメント系としては、FIA に限らず、例えばコヒーレントな検出光を 象マークに照射し、その対象マークから発 する散乱光又は回折光を検出する、あるい その対象マークから発生する2つの回折光( えば同次数の回折光、あるいは同方向に回 する回折光)を干渉させて検出するアライメ トセンサを単独であるいは適宜組み合わせ 用いることは勿論可能である。また、本実 形態では5つのアライメント系AL1、AL2 1 ~AL2 4 を設けているため、アライメントを効率的に 行うことができる。しかしながら、アライメ ント系の数は5つに限られるものでなく、2つ 上かつ4つ以下、あるいは6つ以上でも良い 、奇数ではなく偶数でも良い。また、プラ マリアライメント系AL1のみを用いるだけで よい。さらに、本実施形態では、5つのアラ メント系AL1、AL2 1 ~AL2 4 は、支持部材54を介して計測フレーム21に固 されるものとしたが、これに限らず、投影 ニットPUを保持するメインフレームの下面等 に固定してもよい。

 本実施形態の露光装置100では、図4に示さ れるように、前述したノズルユニット32の周 を四方から囲む状態で、エンコーダシステ の4つのヘッドユニット62A~62Dが配置されて る。これらのヘッドユニット62A~62Dを構成す 複数のYヘッド64及びXヘッド66は、図4では2 鎖線で示すように、固定部材(不図示)を介し て、平板状の計測フレーム21(図1参照)の底面 固定されている。その固定部材は、一例と て計測フレーム21に埋め込まれて接着等で 定された低膨張率の金属(例えばインバー等) 製の雌ねじが形成された複数のブッシュと、 ヘッドユニット62A~62Dの個々のヘッド64,66の筐 体を対応するブッシュに固定するボルトとを 含んで構成できる。

 図3は、計測フレーム21を示す平面図であ 。図3に示すように、計測フレーム21の中央 には投影ユニットPUの先端部を通すための 口21aが形成されている。計測フレーム21は、 極めて小さい線膨張率(低膨張率)の材料から 成されている。なお、ヘッドユニット62A~62D は、例えば前述した投影ユニットPUを保持す メインフレームに固定された極めて小さい 膨張率の部材に吊り下げ状態で固定しても い。

 計測フレーム21の材料は、一例として線膨 率がそれぞれ±0.2×10 -7 /K(±0.02ppm/K)程度以内の低膨張ガラス(例えば( )オハラのCLEARCERAM-Z HS(商品名))又は低膨張 ラスセラミックス(例えばショット社のゼロ ュア(ZERODUR)(商品名))である。また、計測フ ーム21の材料として、線膨張率が0.5×10 -6 /K(0.5ppm/K)程度以内の低膨張セラミックス、又 はインバーよりも線膨張率の小さいスーパー インバーなども使用可能である。

 これに関して、図1のウエハステージWSTのウ エハテーブルWTBのプレート28が載置される本 部、及びウエハステージWSTのステージ本体9 1の材料は、例えば線膨張率が0.1×10 -4 /K(10ppm/K)程度の鉄(鋼材)又は線膨張率が1×10 -6 /K(1ppm/K)程度のインバー等である。この結果 本実施形態の計測フレーム21の線膨張率は、 ウエハステージWSTのスケール39Y 1 ,39Y 2 ,39X 1 ,39X 2 が形成される図5(A)のプレート28以外の部材( エハステージWSTの本体部)の線膨張率に対し 、例えば1/2~1/50程度に小さく設定されてい 。

 さらに、図1に示すように、本実施形態の 露光装置100は、不図示のチャンバ内の床FL上 設置されている。ウエハステージWSTを案内 るベース盤12は、例えば複数の防振台(不図 )を介して床FL上に配置されている。そして 床FL上に、ベース盤12を囲むように3箇所にL 型の吊り下げ部材22A,22B,22C(図3参照)が固定 れ、吊り下げ部材22A,22B,22Cの先端部から防振 部材23A,23B,23Cを介して計測フレーム21が吊り げて支持されている。防振部材23A~23Cは、例 ば空気ばね方式、油圧方式、又は機械ばね 式で振動を遮断する部材である。

 図3において、計測フレーム21をY方向に挟 む位置、及び計測フレーム21の-X方向の側面 沿った位置よりなる3箇所の床面上にコラム1 05A,105B,105Cが設置されている。コラム105A,105B 計測フレーム21との間に、それぞれ計測フレ ーム21のX方向の変位を計測するX軸センサ106XA ,106XBと、計測フレーム21のZ方向の変位を計測 するZ軸センサ106ZA,106ZBとが取り付けられてい る。また、コラム105Cと計測フレーム21との間 に、計測フレーム21のY方向の変位を計測する Y軸センサ106Yと、計測フレーム21のZ方向の変 を計測するZ軸センサ106ZCとが取り付けられ いる。6軸のセンサ106XA,106XB,106Y,106ZA~106ZCと ては、例えば干渉計、静電容量型の変位セ サ、又は渦電流式の変位センサ等が使用で る。これらの6軸のセンサ106XA~106ZCによって 床面を基準とする計測フレーム21のX方向、Y 向、Z方向、θx方向、θy方向、θz方向の6自 度の変位が高精度に所定のサンプリングレ トで計測され、計測値が制御部108に供給さ る。

 また、コラム105A,105Bと計測フレーム21と 間に、それぞれ計測フレーム21をX方向に変 させるX軸アクチュエータ107XA,107XBと、計測 レーム21をZ方向に変位させるZ軸アクチュエ タ107ZA,107ZBとが取り付けられている。さら 、コラム105Cと計測フレーム21との間に、計 フレーム21をY方向に変位させるY軸アクチュ ータ107Yと、計測フレーム21をZ方向に変位さ せるZ軸アクチュエータ107ZCとが取り付けられ ている。6軸の非接触方式のアクチュエータ10 7XA,107XB,107Y,107ZA~107ZCとしては、例えばボイス イルモータが使用できるが、それ以外の例 ばEIコア方式等の電磁アクチュエータも使 できる。これら6軸のアクチュエータ107XA~107Z Cによって、床面に対する計測フレーム21の6 由度の変位を制御できる。図7の主制御装置2 0の制御のもとで制御部108は、走査露光中に 6軸のセンサ106XA~106ZCの計測値に基づいて、 面に対する計測フレーム21の6自由度の変位 所定の許容範囲内に収まるように6軸のアク ュエータ107XA~107ZCをサーボ方式で駆動する なお、計測フレーム21の変位計測及び変位制 御の基準としては、投影ユニットPUを支持す メインフレーム(不図示)等を用いてもよい

 図1において、露光装置100の稼働時には、 露光装置100が収納されたチャンバ(不図示)の 井の送風口6A,6Bから矢印7A,7Bで示すように、 高度に清浄化されて温度が安定化された気体 (例えばドライエアー等)がダウンフロー方式 所定流量で供給される。供給された気体の 部は、床FLに設けられた回収口(不図示)から 回収された後、防塵フィルタ及び温度制御部 を経て再び送風口6A,6Bからチャンバ内に戻さ る。この際に、そのチャンバ内をダウンフ ー方式で気体が円滑に流れるように、図3に 示すように、計測フレーム21の投影ユニットP Uを囲む領域のほぼ全面にX方向、Y方向に所定 ピッチで多数の開口25が形成されている。こ によって、ウエハステージWST上のウエハWの 温度安定性等が向上する。

 次に、図4において、ヘッドユニット62A,62C 、投影ユニットPUの+X側、-X側にそれぞれX方 に沿って投影光学系PLの光軸AXを通りかつX と平行な直線LH上に所定間隔で配置された複 数(ここでは6個)のYヘッド64を備えている。Y ッド64は、それぞれ前述の図5(A)のYスケール3 9Y 1 又は39Y 2 を用いて、ウエハステージWST(ウエハテーブ WTB)のY方向の位置(Y位置)を計測する。また、 ヘッドユニット62B,62Dは、投影ユニットPUの+Y 、-Y側にそれぞれY方向に沿って光軸AXを通 かつY軸と平行な直線LV上にほぼ所定間隔で 置された複数(ここでは7個及び11個(ただし、 図4ではその11個のうちのプライマリアライメ ント系AL1と重なる3個は不図示))のXヘッド66を 備えている。Xヘッド66は、それぞれ前述の図 5(A)のXスケール39X 1 又は39X 2 を用いて、ウエハステージWST(ウエハテーブ WTB)のX方向の位置(X位置)を計測する。

 従って、図4のヘッドユニット62A及び62Cは、 それぞれ図5(A)のYスケール39Y 1 及び39Y 2 を用いて、ウエハステージWST(ウエハテーブ WTB)のY位置を計測する多眼(ここでは6眼)のY のリニアエンコーダ(以下、適宜、Yエンコー ダと略述する)70A及び70C(図7参照)を構成する Yエンコーダ70A,70Cはそれぞれ複数のYヘッド64 の計測値の切り替え(詳細後述)を行う切り替 制御部70Aa,70Caを備えている。ここで、ヘッ ユニット62A,62Cが備える隣接するYヘッド64( なわち、Yヘッド64から照射される計測ビー )の間隔は、前述のYスケール39Y 1 ,39Y 2 のX方向の幅(より正確には、格子線38の長さ) りも狭く設定されている。また、ヘッドユ ット62A~62Dがそれぞれ備える複数のYヘッド64 、Xヘッド66のうち、最も内側に位置するYヘ ド64、Xヘッド66は、光軸AXになるべく近く配 するために、投影光学系PLの鏡筒40の下端部 (より正確には先端レンズ191を取り囲むノズ ユニット32の横側)で計測フレーム21に固定さ れている。

 また、ヘッドユニット62B及び62Dは、基本的 それぞれ前述のXスケール39X 1 及び39X 2 を用いて、ウエハステージWST(ウエハテーブ WTB)のX位置を計測する、多眼(ここでは、7眼 び11眼)のX軸のリニアエンコーダ(以下、適 、Xエンコーダと略述する)70B及び70D(図7参照) を構成する。Xエンコーダ70B,70Dはそれぞれ複 のXヘッド66の計測値の切り替え(詳細後述) 行う切り替え制御部70Ba,70Daを備えている。 お、本実施形態では、例えば後述するアラ メント時などにヘッドユニット62Dが備える11 個のXヘッド66のうちの2個のXヘッド66が、Xス ール39X 1 及び39X 2 に同時に対向する場合がある。この場合には 、Xスケール39X 1 及び39X 2 とこれに対向するXヘッド66とによって、Xリ アエンコーダ70B及び70Dが構成される。

 ヘッドユニット62B,62Dがそれぞれ備える隣接 するXヘッド66(計測ビーム)の間隔は、前述のX スケール39X 1 ,39X 2 のY方向の幅(より正確には、格子線37の長さ) りも狭く設定されている。
 さらに、図4のセカンダリアライメント系AL2 1 の-X側、セカンダリアライメント系AL2 4 の+X側に、プライマリアライメント系AL1の検 中心を通るX軸に平行な直線上かつその検出 中心に対してほぼ対称に検出点が配置される Yヘッド64y 1 ,64y 2 がそれぞれ設けられている。Yヘッド64y 1 ,64y 2 の間隔は、前述した距離L(図6(A)の基準格子52 Y方向の間隔)にほぼ等しく設定されている Yヘッド64y 1 ,64y 2 は、ウエハステージWST上のウエハWの中心が 記直線LV上にある図4に示される状態では、Y ケール39Y 2 ,39Y 1 にそれぞれ対向するようになっている。後述 するアライメント動作の際などでは、Yヘッ 64y 1 ,64y 2 に対向してYスケール39Y 2 ,39Y 1 がそれぞれ配置され、このYヘッド64y 1 ,64y 2 (すなわち、これらYヘッド64y 1 ,64y 2 を含むYエンコーダ70C,70A)によってウエハステ ージWSTのY位置(及びθz方向の角度)が計測され る。

 また、本実施形態では、セカンダリアライ ント系の後述するベースライン計測時など 、図6(A)のCDバー46の一対の基準格子52とYヘ ド64y 1 ,64y 2 とがそれぞれ対向し、Yヘッド64y 1 ,64y 2 と対向する基準格子52とによって、CDバー46の Y位置が、それぞれの基準格子52の位置で計測 される。以下では、基準格子52にそれぞれ対 するYヘッド64y 1 ,64y 2 によって構成されるリニアエンコーダをYエ コーダ70E,70F(図7参照)と呼ぶ。

 上述した6つのエンコーダ70A~70Fの計測値は 主制御装置20に供給され、主制御装置20は、 ンコーダ70A~70Dの計測値に基づいて、ウエハ テーブルWTBのXY平面内の位置を制御するとと に、Yエンコーダ70E,70Fの計測値に基づいて CDバー46のθz方向の回転を制御する。
 本実施形態の露光装置100では、図4に示され るように、照射系90a及び受光系90bから成る、 例えば特開平6-283403号公報(対応する米国特許 第5,448,332号明細書)等に開示されるものと同 の構成の斜入射方式の多点焦点位置検出系( 下、多点AF系と略述する)が設けられている 本実施形態では、一例として、前述のヘッ ユニット62Cの-X端部の-Y側に照射系90aが配置 され、これに対向する状態で、前述のヘッド ユニット62Aの+X端部の-Y側に受光系90bが配置 れている。

 図4の多点AF系(90a,90b)の複数の検出点は、被 面上でX方向に沿って所定間隔で配置される 。本実施形態では、例えば1行M列(Mは検出点 総数)又は2行N列(Nは検出点の総数の1/2)の行 トリックス状に配置される。図4中では、そ ぞれ検出ビームが照射される複数の検出点 、個別に図示せず、照射系90a及び受光系90b 間でX方向に延びる細長い検出領域AFとして している。この検出領域AFは、X方向の長さ ウエハWの直径と同程度に設定されているの で、ウエハWをY方向に1回スキャンするだけで 、ウエハWのほぼ全面でZ方向の位置情報(面位 置情報)を計測できる。また、この検出領域AF は、Y方向に関して、前述の液浸領域14(露光 域IA)とアライメント系(AL1,AL2 1 ~AL2 4 )の検出領域との間に配置されているので、 点AF系とアライメント系とでその検出動作を 並行して行うことが可能となっている。多点 AF系は、投影ユニットPUを保持するメインフ ームなどに設けても良いが、本実施形態で 前述の計測フレームに設けるものとする。

 なお、複数の検出点は1行M列又は2行N列で 配置されるものとしたが、行数及び/又は列 はこれに限られない。但し、行数が2以上で る場合は、異なる行の間でも検出点のX方向 の位置を異ならせることが好ましい。さらに 、複数の検出点はX方向に沿って配置される のとしたが、これに限らず、複数の検出点 全部又は一部をY方向に関して異なる位置に 置しても良い。

 本実施形態の露光装置100は、多点AF系(90a, 90b)の複数の検出点のうち両端に位置する検 点の近傍、すなわち検出領域AFの両端部近傍 に、前述の直線LVに関して対称な配置で、各 対のZ位置計測用の面位置センサ(以下、Zセ サと略述する)72a,72b、及び72c,72dが設けられ いる。これらのZセンサ72a~72dは、例えば図3 計測フレーム21の下面に固定されている。Z ンサ72a~72dとしては、ウエハテーブルWTBに対 し上方から光を照射し、その反射光を受光し てその光の照射点におけるウエハテーブルWTB 表面のXY平面に直交するZ方向の位置情報を計 測するセンサ、一例としてCDドライブ装置な で用いられる光ピックアップのような構成 光学式の変位センサ(CDピックアップ方式の ンサ)が用いられている。なお、Zセンサ72a~7 2dは前述した投影ユニットPUのメインフレー などに設けても良い。

 さらに、前述したヘッドユニット62Cは、複 のYヘッド64を結ぶX方向の直線LHを挟んで一 と他側に位置する、直線LHに平行な2本の直 上にそれぞれ沿って且つ所定間隔で配置さ た複数(ここでは各6個、合計で12個)のZセン 74 i,j (i=1,2、j=1,2,……,6)を備えている。この場合、 対を成すZセンサ74 1,j 、74 2,j は、上記直線LHに関して対称に配置されてい 。さらに、複数対(ここでは6対)のZセンサ74 1,j 、74 2,j と複数のYヘッド64とは、X方向に関して交互 配置されている。各Zセンサ74 i,j としては、例えば、前述のZセンサ72a~72dと同 のCDピックアップ方式のセンサが用いられ いる。

 ここで、直線LHに関して対称な位置にある 対のZセンサ74 1,j ,74 2,j の間隔は、前述したZセンサ72c,72dの間隔と同 間隔に設定されている。また、一対のZセン サ74 1,4 ,74 2,4 は、Zセンサ72a,72bと同一の、Y方向に平行な直 線上に位置している。
 また、前述したヘッドユニット62Aは、前述 直線LVに関して、上述の複数のZセンサ74 i,j と対称に配置された複数、ここでは12個のZセ ンサ76 p,q (p=1,2、q=1,2,……,6)を備えている。各Zセンサ76 p,q としては、例えば、前述のZセンサ72a~72dと同 のCDピックアップ方式のセンサが用いられ いる。また、一対のZセンサ76 1,3 ,76 2,3 は、Zセンサ72c,72dと同一のY方向の直線上に位 置している。Zセンサ74 i,j 及び76 p,q は計測フレーム21の底面に固定されている。

 なお、図4では、計測ステージMSTの図示が 省略されるとともに、その計測ステージMSTと 先端レンズ191との間に保持される水Lqで形成 れる液浸領域14が示されている。また、こ 図4において、符号78は、多点AF系(90a,90b)のビ ーム路近傍に所定温度に温度調整されたドラ イエアーを、図4中の白抜き矢印で示される うに、例えばダウンフローにて送風する局 空調システムを示す。また、符号UPは、ウエ ハテーブルWTB上のウエハのアンロードが行わ れるアンロードポジションを示し、符号LPは エハテーブルWTB上へのウエハのロードが行 れるローディングポジションを示す。本実 形態では、アンロードポジションUPと、ロ ディングポジションLPとは、直線LVに関して 称に設定されている。なお、アンロードポ ションUPとローディングポジションLPとを同 一位置としても良い。

 図7には、露光装置100の制御系の主要な構 成が示されている。この制御系は、装置全体 を統括的に制御するマイクロコンピュータ( はワークステーション)から成る主制御装置2 0を中心として構成されている。なお、図7に いては、前述した照度むらセンサ94、空間 計測器96及び波面収差計測器98などの計測ス ージMSTに設けられた各種センサが、纏めて ンサ群9として示されている。

 上述のようにして構成された本実施形態の 光装置100では、前述したようなウエハテー ルWTB上のXスケール、Yスケールの配置及び 述したようなXヘッド、Yヘッドの配置を採用 したことから、図8(A)及び図8(B)などに例示さ るように、ウエハステージWSTの有効ストロ ク範囲(すなわち、本実施形態では、アライ メント及び露光動作のために移動する範囲) は、必ず、Xスケール39X 1 ,39X 2 とヘッドユニット62B、62D(Xヘッド66)とがそれ れ対向し、かつYスケール39Y 1 ,39Y 2 とヘッドユニット62A、62C(Yヘッド64)又はYヘッ ド64y 1 、64y 2 とがそれぞれ対向するようになっている。な お、図8(A)及び図8(B)中では、対応するXスケー ル又はYスケールに対向したヘッドが丸で囲 で示されている。

 このため、主制御装置20は、前述のウエハ テージWSTの有効ストローク範囲では、エン ーダ70A~70Dの少なくとも3つの計測値に基づい て、ステージ駆動系124を構成する各モータを 制御することで、ウエハステージWSTのXY平面 の位置情報(θz方向の回転情報を含む)を、 精度に制御することができる。エンコーダ70 A~70Dの計測値が受ける空気揺らぎの影響は、 渉計に比べては無視できるほど小さいので 空気揺らぎに起因する計測値の短期安定性 、干渉計に比べて格段に良い。なお、本実 形態では、ウエハステージWSTの有効ストロ ク範囲及びスケールのサイズ(すなわち、回 折格子の形成範囲)などに応じて、ヘッドユ ット62B,62D,62A,62Cのサイズ(例えば、ヘッドの 及び/又は間隔など)を設定している。従っ 、ウエハステージWSTの有効ストローク範囲 は、4つのスケール39X 1 ,39X 2 、39Y 1 ,39Y 2 が全てヘッドユニット62B,62D,62A,62Cとそれぞれ 対向するが、4つのスケールが全て対応する ッドユニットと対向しなくても良い。例え 、Xスケール39X 1 ,39X 2 の一方、及び/又はYスケール39Y 1 ,39Y 2 の一方がヘッドユニットから外れても良い。 Xスケール39X 1 ,39X 2 の一方、又はYスケール39Y 1 ,39Y 2 の一方がヘッドユニットから外れる場合、ウ エハステージWSTの有効ストローク範囲では3 のスケールがヘッドユニットと対向するの 、ウエハステージWSTのX軸、Y軸及びθz方向の 位置情報を常時計測可能である。また、Xス ール39X 1 ,39X 2 の一方、及びYスケール39Y 1 ,39Y 2 の一方がヘッドユニットから外れる場合、ウ エハステージWSTの有効ストローク範囲では2 のスケールがヘッドユニットと対向するの 、ウエハステージWSTのθz方向の位置情報は 時計測できないが、X軸及びY方向の位置情報 は常時計測可能である。この場合、干渉計シ ステム118によって計測されるウエハステージ WSTのθz方向の位置情報を併用して、ウエハス テージWSTの位置制御を行っても良い。

 また、図8(A)中に白抜き矢印で示されるよう にウエハステージWSTをX方向に駆動する際、 のウエハステージWSTのY方向の位置を計測す Yヘッド64が、同図中に矢印e 1 ,e 2 で示されるように、隣のYヘッド64に順次切り 換わる。例えば、実線の丸で囲まれるYヘッ 64から点線の丸で囲まれるYヘッド64へ切り換 わる。このため、その切り換わりの前後で、 図7のYエンコーダ70A,70C内の切り替え制御部70A a,70Caによって計測値が引き継がれる。すなわ ち、本実施形態では、このYヘッド64の切り換 え及び計測値の引継ぎを円滑に行うために、 前述の如く、ヘッドユニット62A,62Cが備える 接するYヘッド64の間隔を、Yスケール39Y 1 ,39Y 2 のX方向の幅よりも狭く設定したものである

 また、本実施形態では、前述の如く、ヘッ ユニット62B,62Dが備える隣接するXヘッド66の 間隔は、前述のXスケール39X 1 ,39X 2 のY方向の幅よりも狭く設定されている。従 て、上述と同様に、図8(B)中に白抜き矢印で されるようにウエハステージWSTをY方向に駆 動する際、そのウエハステージWSTのX方向の 置を計測するXヘッド66が、順次隣のXヘッド6 6に切り換わり(例えば実線の丸で囲まれるXヘ ッド66から点線の丸で囲まれるXヘッド66へ切 換わる)、その切り換わりの前後で図7のXエ コーダ70B,70D内の切り替え制御部70Ba,70Daによ って計測値が引き継がれる。

 次に、エンコーダ70A~70FのYヘッド64及びXヘ ド66の構成等について、図9(A)に拡大して示 れるYエンコーダ70Aを代表的に採り上げて説 する。この図9(A)では、Yスケール39Y 1 に検出光(計測ビーム)を照射するヘッドユニ ト62Aの1つのYヘッド64を示している。
 Yヘッド64は、大別すると、照射系64a、光学 64b、及び受光系64cの3部分から構成されてい る。照射系64aは、レーザ光LBをY軸及びZ軸に して45°を成す方向に射出する光源、例えば 導体レーザLDと、該半導体レーザLDから射出 されるレーザビームLBの光路上に配置された ンズL1とを含む。光学系64bは、その分離面 XZ平面と平行である偏光ビームスプリッタPBS 、一対の反射ミラーR1a,R1b、レンズL2a,L2b、四 の一波長板(以下、λ/4板と記述する)WP1a,WP1b 及び反射ミラーR2a,R2b等を備えている。

 前記受光系64cは、偏光子(検光子)及び光検 器等を含む。このYエンコーダ70AのYヘッド64 おいて、半導体レーザLDから射出されたレ ザビームLBはレンズL1を介して偏光ビームス リッタPBSに入射し、偏光分離されて2つのビ ームLB 1 、LB 2 となる。偏光ビームスプリッタPBSを透過した ビームLB 1 は反射ミラーR1aを介してYスケール39Y 1 に形成された反射型回折格子RGに到達し、偏 ビームスプリッタPBSで反射されたビームLB 2 は反射ミラーR1bを介して反射型回折格子RGに 達する。なお、ここで偏光分離とは、入射 ームをP偏光成分とS偏光成分に分離するこ を意味する。

 ビームLB 1 、LB 2 の照射によって回折格子RGから発生する所定 数の回折ビーム、例えば±1次回折ビームは れぞれ、レンズL2b、L2aを介してλ/4板WP1b、WP 1aにより円偏光に変換された後、反射ミラーR 2b、R2aにより反射されて再度λ/4板WP1b、WP1aを り、往路と同じ光路を逆方向に辿って偏光 ームスプリッタPBSに達する。偏光ビームス リッタPBSに達した2つのビームは、各々その 偏光方向が元の方向に対して90度回転してい 。このため、先に偏光ビームスプリッタPBS 透過したビームLB 1 の1次回折ビームは、偏光ビームスプリッタPB Sで反射されて受光系64cに入射するとともに 先に偏光ビームスプリッタPBSで反射された ームLB 2 の1次回折ビームは、偏光ビームスプリッタPB Sを透過してビームLB 1 の-1次回折ビームと同軸に合成されて受光系6 4cに入射する。そして、上記2つの±1次回折ビ ームは、受光系64cの内部で、検光子によって 偏光方向が揃えられ、相互に干渉して干渉光 となり、この干渉光が光検出器によって検出 され、干渉光の強度に応じた電気信号に変換 される。

 なお、例えばビームLB 1 ,LB 2 を分岐及び合成する光学系等を付加して、そ の干渉光と位相が90°異なる干渉光を生成し この干渉光を光電変換して電気信号を生成 てもよい。この場合、位相が90°異なる2相の 電気信号を用いることによって、Yスケール39 Y 1 の周期(ピッチ)の1/2をさらに例えば数100分の1 以上に内挿した計測パルスを生成して、計測 分解能を高めることができる。

 上記の説明からわかるように、Yエンコーダ 70Aでは、干渉させる2つのビームの光路長が 短くかつほぼ等しいため、空気揺らぎの影 がほとんど無視できる。そして、Yスケール3 9Y 1 (すなわちウエハステージWST)が計測方向(この 場合、Y方向)に移動すると、2つのビームそれ ぞれの位相が変化して干渉光の強度が変化す る。この干渉光の強度の変化が、受光系64cに よって検出され、その強度変化に応じた位置 情報がYエンコーダ70Aの計測値として出力さ る。その他のエンコーダ70B,70C,70D等も、エン コーダ70Aと同様にして構成されている。各エ ンコーダとしては、分解能が、例えば0.1nm程 のものが用いられている。なお、本実施形 のエンコーダでは、図9(B)に示されるように 、検出光として格子RGの周期方向に長く延び 断面形状のレーザビームLBを用いても良い 図9(B)では、格子RGと比較してビームLBを誇張 して大きく図示している。

 以下、本実施形態の露光装置100における エハステージWSTの位置計測及び露光を行う めの動作の一例につき図11のフローチャー を参照して説明する。先ず、図11のステップ 201において、図3の計測フレーム21にX軸、Y軸 ヘッドユニット62A~62Dの複数のエンコーダヘ ッド(Xヘッド66、Yヘッド64)と、複数軸のウエ 干渉計の干渉光学系であるY軸干渉計16,18及 X軸干渉計126,130とを取り付ける。次のステ プ202において、計測フレーム21を図3の吊り げ部材22A~22Cから防振部材23A~23Cを介して吊り 下げる。その後、投影ユニットPUの先端部を 測フレーム21の開口21aに通して、ノズルユ ット32を含む液浸機構を装着する。

 次のステップ203において、図5(A)のX軸、Y軸 スケール39X 1 ,39X 2 ,39Y 1 ,39Y 2 が形成されたプレート28をウエハテーブルWTB に設置して、ウエハステージWSTの組立調整 行うとともに、計測フレーム21に図3に示す6 軸のセンサ106XA~106ZC(変位センサ)及び6軸のア チュエータ107XA~107ZCの取付を行う。これま のステップ201~203の動作は、例えば露光装置1 00の組立調整時にクリーンルーム内で実行さ る。組立調整完了後に、露光装置100は所定 チャンバ内に収納されている。

 次に、露光装置100の稼働開始時に、図11 ステップ204において、露光装置が収納され チャンバ内で清浄な気体のダウンフローを 始する。次のステップ205において、図3のセ サ106XA~106ZCを用いてコラム105A~105C(床面)に対 する計測フレームの6自由度の変位を計測し アクチュエータ107XA~107ZCを介してその変位を 許容範囲内に収める。次のステップ206におい て、ウエハステージWSTを低速で移動し、Xヘ ド66、Yヘッド64(エンコーダヘッド)とウエハ 渉計のY軸干渉計16及びX軸干渉計126とで計測 フレーム21(投影光学系PL)に対するウエハステ ージWSTの移動量を計測し、この計測結果に基 づいてXヘッド66、Yヘッド64(ヘッドユニット62 A~62D)の計測値の較正(キャリブレーション)を う。このキャリブレーションについて詳細 説明する。

 即ち、エンコーダのスケールは、使用時 の経過と共に熱膨張その他により回折格子 変形したり、回折格子のピッチが部分的は は全体的に変化したりする等、機械的な長 安定性に欠ける。このため、その計測値に まれる誤差が使用時間の経過と共に大きく るので、これを補正する必要がある。この 合、図2のY軸干渉計16及びX軸干渉計126によ ば、アッベ誤差なくウエハテーブルWTBのY位 及びX位置を計測することができる。

 そこで、Y軸干渉計16の計測値の干渉計揺ら に起因する短期変動が無視できる程度の低 で、且つX軸干渉計126の計測値を所定値に固 定しつつ、Y軸干渉計16及び図4のZセンサ74 1,4 、74 2,4 、76 1,3 、76 2,3 の計測値に基づいて、ピッチング量、ローリ ング量及びヨーイング量を全て零に維持しな がら、例えばYスケール39Y 1 、39Y 2 の他端(-Y側の一端)がそれぞれ対応するヘッ ユニット62A、62Cと一致するまで(前述の有効 トローク範囲で)ウエハステージWSTを+Y方向 移動させる。この移動中に、主制御装置20 、図7のYリニアエンコーダ70A,70Cの計測値及 Y軸干渉計16の計測値を、所定のサンプリン 間隔で取り込み、その取り込んだ計測値に づいてYリニアエンコーダ70A,70Cの計測値とY 干渉計16の計測値との関係を求める。この関 係から、Yリニアエンコーダ70A,70C(ヘッドユニ ット62A,62C)の計測値の誤差を補正できる。

 同様に、X軸干渉計126を用いて、Xリニアエ コーダ70B,70D(ヘッドユニット62B,62D)の計測値 誤差を補正できる。
 次に図11のステップ207において、複数のX軸 Y軸のヘッドユニット62A~62DのYヘッド64、Xヘ ド66(エンコーダヘッド)の計測値を切り替え て、ウエハステージWSTの座標位置を計測しな がら、ウエハステージWSTの位置及び速度を制 御して、アライメント及びウエハの露光を行 う。その後、ステップ208でレチクル交換等の 次の工程の動作が行われる。

 具体的に、本実施形態の露光装置100で行わ る、ステップ207のウエハアライメントにつ て、図10(A)~図10(C)を用いて簡単に説明する
 ここでは、図10(C)に示されるレイアウト(シ ットマップ)で複数のショット領域が形成さ れているウエハW上の着色された16個のショッ ト領域ASを、アライメントショットとする場 の動作について説明する。なお、図10(A),図1 0(B)では、計測ステージMSTの図示は省略され いる。

 この際に、予め図4のアライメント系AL1、AL2 1 ~AL2 4 で図6(A)の計測ステージMST側のCDバー46上の対 する基準マークMの座標を計測することによ って、アライメント系AL1、AL2 1 ~AL2 4 のベースライン量(検出中心の座標と図1のレ クルRのパターンの像の基準位置との位置関 係)が求められて図7のアライメント演算系20a 記憶されている。また、前提として、セカ ダリアライメント系AL2 1 ~AL2 4 は、アライメントショットASの配置に合わせ 、そのX方向の位置調整が事前に行われてい るものとする。

 まず、主制御装置20は、ローディングポジ ョンLPにウエハW中心が位置決めされたウエ ステージWSTを、図10(A)中の左斜め上に向けて 移動させ、ウエハWの中心が直線LV上に位置す る、所定の位置(後述するアライメント開始 置)に位置決めする。この場合のウエハステ ジWSTの移動は、主制御装置20により、Xエン ーダ70Dの計測値及びY軸干渉計16の計測値に づいて、ステージ駆動系124の各モータを駆 することで行われる。アライメント開始位 に位置決めされた状態では、ウエハWが載置 されたウエハテーブルWTBのXY平面内の位置(θz 回転を含む)の制御は、図4のXスケール39X 1 ,39X 2 にそれぞれ対向するヘッドユニット62Dが備え る2つのXヘッド66、及びYスケール39Y 1 ,39Y 2 にそれぞれ対向するYヘッド64y 2 ,64y 1 (4つのエンコーダ)の計測値に基づいて行われ る。

 次に、主制御装置20は、上記4つのエンコー の計測値に基づいて、ウエハステージWSTを+ Y方向に所定距離移動して図10(A)に示される位 置に位置決めし、プライマリアライメント系 AL1、セカンダリアライメント系AL2 2 ,AL2 3 を用いて、3つのファーストアライメントシ ットASに付設されたアライメントマークをほ ぼ同時にかつ個別に検出し(図10(A)中の星マー ク参照)、上記3つのアライメント系AL1,AL2 2 ,AL2 3 の検出結果とその検出時の上記4つのエンコ ダの計測値とを関連付けてアライメント演 系20aに供給する。なお、このときアライメ トマークを検出していない、両端のセカン リアライメント系AL2 1 ,AL2 4 は、ウエハテーブルWTB(又はウエハ)に検出光 照射しないようにしても良いし、照射する うにしても良い。また、本実施形態のウエ アライメントでは、プライマリアライメン 系AL1がウエハテーブルWTBのセンターライン に配置されるように、ウエハステージWSTは のX方向の位置が設定され、このプライマリ アライメント系AL1はウエハの中心線上に位置 するアライメントショットのアライメントマ ークを検出する。なお、ウエハW上で各ショ ト領域の内部にアライメントマークが形成 れるものとしても良いが、本実施形態では ショット領域の外部、すなわちウエハWの多 のショット領域を区画するストリートライ (スクライブライン)上にアライメントマー が形成されているものとする。

 次に、主制御装置20は、上記4つのエンコー の計測値に基づいて、ウエハステージWSTを+ Y方向に所定距離移動して5つのアライメント AL1,AL2 1 ~AL2 4 がウエハW上の5つのセカンドアライメントシ ットASに付設されたアライメントマークを ぼ同時にかつ個別に検出可能となる位置に 置決めし、5つのアライメント系AL1,AL2 1 ~AL2 4 を用いて、5つのアライメントマークをほぼ 時にかつ個別に検出し、上記5つのアライメ ト系AL1,AL2 1 ~AL2 4 の検出結果とその検出時の上記4つのエンコ ダの計測値とを関連付けてアライメント演 系20aに供給する。

 次に、主制御装置20は、上記4つのエンコー の計測値に基づいて、ウエハステージWSTを+ Y方向に所定距離移動して5つのアライメント AL1,AL2 1 ~AL2 4 がウエハW上の5つのサードアライメントショ トASに付設されたアライメントマークをほ 同時にかつ個別に検出可能となる位置に位 決めし、5つのアライメント系AL1,AL2 1 ~AL2 4 を用いて、5つのアライメントマークをほぼ 時にかつ個別に検出し(図10(B)中の星マーク 照)、上記5つのアライメント系AL1,AL2 1 ~AL2 4 の検出結果とその検出時の上記4つのエンコ ダの計測値とを関連付けてアライメント演 系20aに供給する。

 次に、主制御装置20は、上記4つのエンコー の計測値に基づいて、ウエハステージWSTを+ Y方向に所定距離移動してプライマリアライ ント系AL1,セカンダリアライメント系AL2 2 ,AL2 3 を用いて、ウエハW上の3つのフォースアライ ントショットASに付設されたアライメント ークをほぼ同時にかつ個別に検出可能とな 位置に位置決めし、上記3つのアライメント AL1,AL2 2 ,AL2 3 を用いて、3つのアライメントマークをほぼ 時にかつ個別に検出し、上記3つのアライメ ト系AL1,AL2 2 ,AL2 3 の検出結果とその検出時の上記4つのエンコ ダの計測値とを関連付けてアライメント演 系20aに供給する。

 そして、アライメント演算系20aは、このよ にして得た合計16個のアライメントマーク 検出結果と対応する上記4つのエンコーダの 測値とてプライマリアライメント系AL1、セ ンダリアライメント系AL2 n のベースラインとを用いて、例えば特開昭61- 44429号公報(対応する米国特許第4,780,617号明細 書)などに開示されるEGA方式にて統計演算を って、上記4つのエンコーダ(4つのヘッドユ ット)の計測軸で規定されるステージ座標系( 例えば、投影光学系PLの光軸を原点とするXY 標系)上におけるウエハW上の全てのショット 領域の配列を算出する。

 このように、本実施形態では、ウエハステ ジWSTを+Y方向に移動させ、その移動経路上 おける4箇所にウエハステージWSTを位置決め ることにより、合計16箇所のアライメント ョットASにおけるアライメントマークの位置 情報を、16箇所のアライメントマークを単一 アライメント系で順次検出する場合などに べて、格段に短時間で得ることができる。 の場合において、例えばアライメント系AL1, AL2 2 ,AL2 3 について見れば特に分かり易いが、上記のウ エハステージWSTの移動する動作と連動して、 これらアライメント系AL1,AL2 2 ,AL2 3 はそれぞれ、検出領域(例えば、検出光の照 領域に相当)内に順次配置される、Y方向に沿 って配列された複数のアライメントマークを 検出する。このため、上記のアライメントマ ークの計測に際して、ウエハステージWSTをX 向に移動させる必要が無いため、アライメ トを効率的に実行できる。

 次に、主制御装置20の制御のもとで、アラ メント演算系20aから供給された配列座標に づいてヘッドユニット62A~62D(エンコーダ70A~70 D)の計測値を用いてウエハステージWSTを駆動 ることで、液浸方式で、かつステップ・ア ド・スキャン方式でウエハW上の全部のショ ット領域にレチクルRのパターン像が露光さ る。
 本実施形態の作用効果は以下の通りである

 (1)図1の露光装置100による計測方法は、ウエ ハステージWST(可動部材)に設けられたスケー 39X 1 ,39X 2 及び39Y 1 ,39Y 2 を複数のXヘッド66及びYヘッド64で検出して、 ウエハステージWSTの変位情報を計測する計測 方法であって、複数のXヘッド66及びYヘッド64 を線膨張率がウエハステージWSTのスケール39X 1 等が形成されたプレート28を除く本体部の線 張率よりも小さい計測フレーム21で支持す ステップ201と、複数のXヘッド66及びYヘッド6 4の検出結果からウエハステージWSTの変位情 を計測するステップ207とを有する。

 また、露光装置100は、移動可能なウエハス ージWSTに保持されたウエハWに照明光IL(露光 光)を照射してウエハWに所定のパターンを形 する露光装置であって、そのスケール39X 1 ,39Y 1 等と、そのスケールの位置情報を検出する複 数のXヘッド66及びYヘッド64と、複数のXヘッ 66及びYヘッド64を一体的に支持する計測フレ ーム21と、複数のXヘッド66及びYヘッド64の検 結果から、ウエハステージWSTの変位情報を めるエンコーダ70A~70D内の切り替え制御部70A a~70Daとを備えている。

 従って、ウエハステージWSTに設けられたス ールをXヘッド66、Yヘッド64で検出する方式 あるため、レーザ干渉計のように可動部材 移動ストロークと同程度の長さの光路を設 る必要がなく、周囲の気体の屈折率変動の 響を低減できる。また、スケール39X 1 が一つのXヘッド66の検出対象領域から外れる 場合には、そのスケール39X 1 を検出可能な別のXヘッド66に切り替えて計測 が続行される。この際、計測フレーム21の線 張率はウエハステージWSTの本体部より小さ 、周囲の温度が変動しても、複数のXヘッド 66間の位置関係の変動が抑制され、複数のXヘ ッド66を切り替える際の計測誤差を小さくで る。従って、ウエハステージWSTの位置決め 度、及び露光装置としての重ね合わせ精度 が向上する。

 (2)また、計測フレーム21は、インバーより 線膨張率が小さい材料から形成されている 従って、計測フレーム21にある程度の温度変 化が生じても、計測誤差が小さく維持される 。なお、計測フレーム21は、複数のブロック ねじ止め等によって連結して構成してもよ 。
 (3)また、床面、ひいてはウエハステージWST 案内面を有するベース盤12に対して計測フ ーム21を防振部材23A~23Cを介して振動的に分 して支持するステップ202を備えている。従 て、ウエハステージWSTを駆動する際の振動 影響でXヘッド66及びYヘッド64の計測誤差が じることがない。

 (4)また、図3のセンサ106XA~106ZC及びアクチ エータ107XA~107ZCを用いて、床面、ひいては エハステージWSTの案内面を有するベース盤12 に対して計測フレーム21の変位を抑制するス ップ205を備えている。従って、計測フレー 21を防振部材を介して支持していても、Xヘ ド66及びYヘッド64の位置が安定に維持され 、計測精度が向上する。

 (5)また、計測フレーム21にウエハ干渉計 少なくとも一部の光学部材であるY軸干渉計1 6、X軸干渉計126を設け、Y軸干渉計16、X軸干渉 計126によって計測フレーム21(投影光学系PL)に 対するウエハステージWSTの変位を計測するス テップ206を有する。従って、Y軸干渉計16、X 干渉計126による計測値によってYヘッド64及 Xヘッド66による計測値のキャリブレーショ 等を行うことができる。

 (6)また、スケール39X 1 ,39Y 1 は回折格子状の周期的パターンであり、Xヘ ド66及びYヘッド64は、その周期的パターンに 検出光を照射してその周期的パターンから発 生する複数の回折光(1次回折光)の干渉光を受 光している。従って、Xヘッド66及びYヘッド64 によって、短い光路を用いて揺らぎの影響を 小さくした上で、レーザ干渉計なみの分解能 (精度)でウエハステージWSTの変位を計測でき 。

 なお、エンコーダ70A~70Dとしては、極性が反 転する発磁体を微小ピッチで形成した周期的 な磁気スケールと、この磁気スケールを読み 取る磁気ヘッドとを含む磁気式のリニアエン コーダ等を使用することも可能である。
 [第2の実施形態]
 以下、本発明の第2の実施形態につき図12を 照して説明する。本実施形態は、図1のXヘ ド66等を計測フレームで直接支持するのでは なく、計測フレームに係合された部材で支持 するものである。図12において、図1に対応す る部分には同一又は類似の符号を付してその 詳細な説明を省略又は簡略化する。

 図12は、本実施形態の露光装置100Aを示す 図12において、図1の計測フレーム21の代わ に、平板状の計測フレーム21Mが防振部材23A,2 3B等を介して吊り下げ部材22A,22B等に吊り下げ て支持されている。また、計測フレーム21Mの 底面に平板状のエンコーダヘッド用のベース (以下、ヘッドベースと呼ぶ)26が真空吸着に って保持されている。計測フレーム21M及び ッドベース26には、XY平面内でほぼ同じ位置 係となるように、ダウンフローで供給され 気体を通すための多数の開口(不図示)が形 されている。また、計測フレーム21M及びヘ ドベース26には、それぞれ投影ユニットPUの 端部を通すための開口21Ma及び26aが形成され ている。

 さらに、ヘッドベース26の底面に、図4のヘ ドユニット62B,62Dを構成する複数のXヘッド66 及び図4のヘッドユニット62A,62Cを構成する複 のYヘッド64(図12では不図示)が固定部材(不 示)によって固定されている。ヘッドベース2 6の底面には、Y軸干渉計16,18及び図2のX軸干渉 計126,130も固定される。なお、図4のアライメ ト系AL1、AL2 1 ~AL2 4 については、その全部を計測フレーム21Mで支 持し、ヘッドベース26には、アライメント系A L1、AL2 1 ~AL2 4 の先端部を通す開口を設けておいてもよい。 又は、アライメント系AL1、AL2 1 ~AL2 4 の少なくとも先端部の光学系をヘッドベース 26で支持してもよい。

 また、図12のウエハステージWSTのプレート28 にも図5(A)と同様にXスケール39X 1 ,39X 2 及びYスケール39Y 1 ,39Y 2 が形成されている。図12のヘッドベース26の 面のXヘッド66及びYヘッド64(不図示)もそれぞ れXスケール39X 1 ,39X 2 及びYスケール39Y 1 ,39Y 2 の位置情報、ひいてはウエハステージWST(ウ ハテーブルWTB)の位置情報を検出する。

 図12において、ヘッドベース26は、その線膨 張率がウエハステージWSTのプレート28(図5(A) スケール39Y 1 ,39Y 2 ,39X 1 ,39X 2 が形成されている)以外の部材(ウエハステー WSTの本体部)の線膨張率よりも小さい材料、 即ち極めて小さい線膨張率の材料から形成さ れている。ヘッドベース26の材料は、図1の計 測フレーム21と同様の低膨張ガラス又は低膨 ガラスセラミックスである。ヘッドベース2 6は計測フレーム21Mに対して厚さが数分の1程 に小さい形状であるため、低膨張ガラス又 低膨張ガラスセラミックスを用いて容易に ッドベース26を形成できる。

 さらに、図12の計測フレーム21Mは、線膨張 がヘッドベース26よりも大きく、通常の鉄等 の金属よりも小さい材料、例えば線膨張率が 1×10 -6 /K程度のインバーから形成されている。この うな材料を用いることによって、大型の計 フレーム21Mを一体的に容易に形成できる。 た、計測フレーム21Mには、図3の計測フレー ム21と同様に6軸のセンサ106XA~106ZC及び6軸のア クチュエータ107XA~107ZCが設けられており、こ によって、床面に対する変位が許容範囲内 なるように制御が行われている。

 また、計測フレーム21Mの底面には、複数 所にバキュームパッド111A,111B等が設けられ バキュームパッド111A,111B等は配管112A,112B等 介してコンプレッサ及び真空ポンプを含む 着装置110に接続されている。吸着装置110か の加圧及び負圧によって、ヘッドベース26 計測フレーム21Mの底面に、厚さ数μm程度の 気層Gを挟んで真空予圧型空気静圧軸受方式 、XY平面(本実施形態ではほぼ水平面である) 内で円滑に移動可能な状態で保持される。

 ただし、ヘッドベース26の位置が次第に 化することを防止するために、計測フレー 21Mに対してヘッドベース26は、計測の基準位 置でボルト109Aによって回転可能な状態で連 されている。さらに、計測フレーム21Mに対 てヘッドベース26は、その基準位置と投影光 学系PLに関してほぼ対称な位置で、ヘッドベ ス26に形成された長孔を介してボルト109Bに って、ボルト109A,109Bを結ぶ直線に沿った方 に相対移動可能な状態で連結されている。 の他の構成は図1の第1の実施形態と同様で る。

 本実施形態によれば、第1の実施形態の作用 効果に加えて以下の作用効果を奏する。
 (1)本実施形態においては、図11のステップ20 1に対応するステップで、ヘッドベース26の底 面に複数のXヘッド66等及びY軸干渉計16,18等が 取り付けられる。そして、そのヘッドベース 26が、ヘッドベース26よりも線膨張率の大き 計測フレーム21M(ベース部材)に、バキューム パッド111A,111B等を介して、ウエハステージWST のプレート28(Xスケール39X 1 ,39X 2 等)の表面に沿った方向に変位可能な状態で 結される。

 従って、計測フレーム21M及びヘッドベー 26をそれぞれ低膨張率の材料で容易に形成 きる。さらに、計測フレーム21M及びヘッド ース26の線膨張率の相違により、僅かな温度 変化によって両者の長さに相違が生じた場合 を想定する。この場合でも、ヘッドベース26 ボルト109Aを中心としてプレート28(計測フレ ーム21M)に沿って円滑に変位可能であるため バイメタル効果によってヘッドベース26が歪 むことがない。従って、常に高精度にXヘッ 66等によるウエハステージWSTの位置計測を行 うことができる。

 (2)また、ヘッドベース26は、計測フレーム21 Mに対してボルト109Aの位置(所定の基準位置) おいては相対変位しない状態で、バキュー パッド111A,111B等(気体軸受)を介して連結され る。従って、ヘッドベース26の位置が次第に 化することがない。
 (3)また、ヘッドベース26は、計測フレーム21 Mに対してボルト109A.109Bを結ぶ方向に変位可 に連結される。従って、ヘッドベース26が次 第に回転することがない。

 なお、ヘッドベース26は、計測フレーム21M 対して、ボルトの代わりに板ばね等を用い 変位可能な状態で連結してもよい。
 [第3の実施形態]
 以下、本発明の第3の実施形態につき図13~図 15を参照して説明する。本実施形態は、図12 実施形態のように計測フレーム21Mに対して ッドベース26を気体軸受を介して連結するの ではなく、より簡単なフレキシャー機構を介 して連結するものである。図13~図15において 図12に対応する部分には同一符号を付して の詳細な説明を省略する。

 図13は、本実施形態の露光装置100Bを示す。 13において、Xヘッド66等が固定されたヘッ ベース26が、計測フレーム21Mの底面にX方向 Y方向にほぼ所定間隔で配置された多数の棒 のフレキシャー部材113を介して、プレート2 8(図5(A)のXスケール39X 1 ,39X 2 等が形成されている)の表面に沿った方向に 位可能な状態で連結される。言い換えると 多数のフレキシャー部材113の先端部(ヘッド ース26側の端部)は、Xスケール39X 1 ,39X 2 等に沿った方向に弾性変形の範囲内で変位可 能である。

 図14は、図13の計測フレーム21M及びヘッド ベース26の一部を示す拡大斜視図である。図1 4に示すように、フレキシャー部材113は、両 部に円周状の切り欠き部(すり割り部)113a,113b が形成されて、両端部で変形が容易な棒状部 材である。また、計測フレーム21M及びヘッド ベース26にはダウンフローで供給される気体 通すための多数の開口25M及び25が形成され いる。この他の構成は図12の実施形態と同様 である。

 本実施形態において、計測フレーム21Mと ッドベース26とは、真空吸着機構のような 雑な機構を用いることなく、簡単な機構で るフレキシャー部材113を用いて線膨張率の 違による変形を吸収できる状態で連結され いる。また、ヘッドベース26の線膨張率は計 測フレーム21Mより小さい。このとき、両者の 線膨張率の相違によって、図15(A)に示す状態 ら、温度変化によって図15(B)に示すように 計測フレーム21Mがヘッドベース26よりも延び た場合を想定する。この場合でも、多数のフ レキシャー部材113が弾性変形することによっ て、ヘッドベース26の変形(ひいては複数のX ッド66等の位置関係の変化)は最小限に抑制 れる。従って、図13のXヘッド66等の計測値を 切り替えた場合でも、ウエハステージWSTの位 置情報を高精度に計測できる。

 また、計測フレーム21Mはヘッドベース26よ も線膨張率が大きいため、例えばインバー ような大型の部材を容易に形成できる材料 使用できるため、製造が容易である。なお この第3の実施形態においては、ウエハステ ジWSTの本体部の線膨張率は、ヘッドベース2 6の線膨張率と同程度か、又はそれ以下であ てもよい。
 なお、本実施形態において、フレキシャー 材113の代わりに、図16(A)の細い棒状部材(簡 な構造のフレキシャー部材)114、又は図16(B) 示す両端部に図13のX方向に沿ったすり割り 115a及びY方向に沿ったすり割り部115bが形成 れたフレキシャー部材115等を使用すること 可能である。

 また、図17に平面図で示すように、計測 レーム21Mとヘッドベース26とを、投影ユニッ トPUをX方向に挟むように配置された複数のYZ 面にほぼ平行な板ばね131と、投影ユニットP UをY方向に挟むように配置された複数のXZ平 にほぼ平行な板ばね132と、それ以外の部分 ほぼ均等に配置されたフレキシャー部材113 で連結してもよい。これによって、計測フ ーム21Mに対してヘッドベース26をより安定に 連結可能である。

 なお、上記の実施形態では、ウエハステー WST側にスケール39X 1 ,39Y 1 が固定され、計測フレーム21等にエンコーダ ヘッド64,66が固定されている。しかしなが 、図19の別の実施形態で示すように、ウエハ ステージWST側にエンコーダのヘッド64,66を固 し、計測フレーム21SにXスケール39AX 1 ,39AX 2 等を固定してもよい。

 即ち、図19の露光装置100Cにおいて、投影ユ ットPU(投影光学系PL)の鏡筒のフランジ部40F メインフレーム(不図示)に保持され、フラ ジ部40Fの底面に、中央に投影ユニットPUを通 す開口が形成された平板状の計測フレーム21S が固定されている。計測フレーム21Sは、上述 の計測フレーム21と同様の線膨張率の小さい 料から形成されている。計測フレーム21Sの 面に、投影ユニットPUをY方向に挟むように X方向に所定ピッチの格子が形成された1対 矩形の平板状のXスケール39AX 1 ,39AX 2 が配置されている。

 また、図19のAA線に沿う底面図である図20に すように、計測フレーム21Sの底面に、投影 ニットPUをX方向に挟むように、Y方向に所定 ピッチの格子が形成された1対のYスケール39AY 1 ,39AY 2 が配置されている。Xスケール39AX 1 ,39AX 2 及びYスケール39AY 1 ,39AY 2 はそれぞれほぼ同じ形状の平板状の保護ガラ ス132A,132B,132C,132Dで覆われている。これらの 護ガラス132A~132Dは複数の取り付け部材133及 134によって、スケール39AX 1 ,39AX 2 ,39AY 1 ,39AY 2 が熱変形等によって移動可能な程度の付勢力 で計測フレーム21Sに保持されている。さらに 、投影ユニットPUの光軸AX(露光中心)を通りX 及びY軸に平行な直線をLH及びLVとして、直線 LHに沿って、Yスケール39AY 1 ,39AY 2 上にバキュームパッド111G,111Hが設置され、直 線LVに沿って、Xスケール39AX 1 ,39AX 2 上にバキュームパッド111E,111Fが設置されてい る。

 バキュームパッド111E~111Hは、それぞれ計測 レーム21S内の通気孔及び図19の配管112E,112F を介して真空ポンプを含む吸着装置110Aに接 されている。露光時には、吸着装置110Aから バキュームパッド111E~111Hを介してスケール39A X 1 ,39AX 2 ,39AY 1 ,39AY 2 を計測フレーム21S側に吸着する。これによっ て、スケール39AX 1 ,39AX 2 ,39AY 1 ,39AY 2 のバキュームパッド111E~111Hによって固定され る点は、常に露光中心から外れることがなく 、投影ユニットPUを基準として高精度に位置 測を行うことができる。
 なお、バキュームパッド111E~111Hに代えて、 測フレーム21Sとスケール39AX 1 ,39AX 2 ,39AY 1 ,39AY 2 とを機械的に固定する装置(例えば、第2の実 形態におけるボルト)を設ける構成とするこ とも可能である。
 また、例えば、第3の実施形態として図14~16 示す例のように、スケール39AX 1 ,39AX 2 ,39AY 1 ,39AY 2 を、フレキシャー機構を介して連結するよう に構成することも可能である。

 また、ウエハステージWSTのステージ本体91 Y方向に挟むように1対のY方向に延びる検出 レーム135A,135Bが固定され、本体部91をX方向 挟むように1対のX方向に延びる検出フレーム 135C,135D(135Dは不図示)が固定され、検出フレー ム135A,135Bには、Xスケール39AX 1 ,39AX 2 を検出する複数のXヘッド66が所定間隔で固定 され、検出フレーム135C,135Dには、Yスケール39 AY 1 ,39AY 2 を検出する複数のYヘッド64が所定間隔で固定 されている。ウエハステージWSTがX方向、Y方 に移動した場合でも、これらの複数のXヘッ ド66及びYヘッド64を切り替えてスケール39AX 1 ,39AX 2 ,39AY 1 ,39AY 2 を検出することによって、ウエハステージWST の位置を高精度に計測できる。なお、検出フ レーム135A~135Dは、スーパーインバー等の極め て線膨張率の小さい材料から形成することが 好ましい。

 なお、上記の実施形態の露光装置を用い 半導体デバイス等のマイクロデバイスを製 する場合、マイクロデバイスは、図18に示 ように、マイクロデバイスの機能・性能設 を行うステップ221、この設計ステップに基 いたマスク(レチクル)を製作するステップ222 、デバイスの基材である基板を製造するステ ップ223、前述した実施形態の露光装置100(投 露光装置)によりレチクルのパターンを基板 露光する工程、露光した基板を現像する工 、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチ グ工程などを含む基板処理ステップ224、デ イス組み立てステップ(ダイシング工程、ボ ディング工程、パッケージ工程などの加工 ロセスを含む)225、並びに検査ステップ226等 を経て製造される。

 言い換えると、このデバイスの製造方法 、リソグラフィ工程を含むデバイス製造方 において、そのリソグラフィ工程で上記の 施形態の露光装置を用いている。この際に ウエハステージを高速に移動しても、干渉 の揺らぎの影響を受けることなく、かつ或 程度の温度変動が生じても、エンコーダに ってウエハステージの位置を高精度に計測 きるため、重ね合わせ精度等の露光精度が 上し、デバイスを高精度に、高いスループ トで量産することができる。

 なお、本発明は、上述のステップ・アンド スキャン方式の走査露光型の投影露光装置( スキャナ)の他に、ステップ・アンド・リピ ト方式の投影露光装置(ステッパー等)、又は 工作機械等にも適用できる。さらに、本発明 は、液浸型露光装置以外の、ドライ露光型の 露光装置にも同様に適用することができる。
 また、本発明は、半導体デバイス製造用の 光装置に限らず、液晶表示素子やプラズマ ィスプレイなどを含むディスプレイの製造 用いられる、デバイスパターンをガラスプ ート上に転写する露光装置、薄膜磁気ヘッ の製造に用いられるデバイスパターンをセ ミックスウエハ上に転写する露光装置、並 に撮像素子(CCDなど)、有機EL、マイクロマシ ーン、MEMS(Microelectromechanical Systems)、及びDNA ップなどの製造に用いられる露光装置など も適用することができる。また、半導体素 などのマイクロデバイスだけでなく、光露 装置及びEUV露光装置などで使用されるマス を製造するために、ガラス基板又はシリコ ウエハなどに回路パターンを転写する露光 置にも本発明を適用できる。

 このように、本発明は上述の実施形態に限 されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で 々の構成を取り得る。
 また、明細書、特許請求の範囲、図面、及 要約を含む2007年7月18日付け提出の日本国特 許出願第2007-187649の全ての開示内容は、そっ りそのまま引用して本願に組み込まれてい 。