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Patent Searching and Data


Title:
MEASUREMENT SYSTEM USING SPECTRUM SPREAD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/008432
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a positioning system which can perform synchronization time detection for accurate positioning by using a minimum hardware configuration and perform synchronization time detection with a small power consumption. More specifically, the positioning system includes: first detection means which transmits a spread code from a mobile station at a predetermined cycle and detects synchronization by rough synchronization from the signal received by a base station as a first detection; and second detection means which samples a signal received in a synchronization detection range decided according to the first detection and detects synchronization by micro synchronization as a second detection.

Inventors:
ISHIKAWA KAN
Application Number:
PCT/JP2008/062353
Publication Date:
January 15, 2009
Filing Date:
July 08, 2008
Export Citation:
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Assignee:
BROTHER IND LTD (JP)
ISHIKAWA KAN
International Classes:
H04B1/707; H04B1/7077; H04L7/00
Foreign References:
JP2007510909A2007-04-26
JP2007147350A2007-06-14
JP2006254500A2006-09-21
JP2005333456A2005-12-02
Attorney, Agent or Firm:
TSUKUNI, Hajime (22-12 Toranomon 1-chome, Minato-k, Tokyo 01, JP)
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Claims:
 移動局から送信される信号を受信する基地局と、前記基地局とネットワークにより連結された測位演算部とを含む測位システムであって、
 前記移動局は、
 前記移動局自身が生成した拡散符号を所定の周期により前記信号として送信する信号送信手段を有し、
 前記基地局は、
 前記移動局からの信号を受信し、前記信号をサンプリングするサンプリング手段と、
 前記サンプリング手段によりサンプリングされた第1サンプリング結果から、拡散符号の同期を第1検出として検出する第1検出手段と、
 前記第1検出手段の同期検出結果情報に基づいて第2検出のために同期検出範囲を決定する決定手段と、
 前記第1検出の後に、前記移動局から受信した信号を前記同期検出範囲においてサンプリングした第2サンプリング結果から、拡散符号の同期を前記第2検出として検出する第2検出手段とを有し、
 前記測位演算部は、
 少なくとも3つの前記基地局による第2検出手段で得られた同期検出結果情報に基づいて測位を行なう測位演算手段を有し、
 前記第2検出のためのサンプリング周波数は、前記第1検出のためのサンプリング周波数より高くする測位システム。
 前記決定手段は、前記同期検出結果情報に基づいて得られたサンプリング開始時刻とサンプリング終了時刻との少なくとも一方に付加時間を付加して、新たなサンプリング開始時刻とサンプリング終了時刻とした同期検出範囲を決定する、
請求項1に記載した測位システム。
 前記付加時間は、時計ピッチ誤差及び前記第1検出手段と前記第2検出手段のサンプリング周波数に基づき決定される、
請求項2に記載した測位システム。
 直接拡散スペクトラム拡散通信方式又は超広帯域無線通信方式により、前記移動局と前記基地局との間の無線通信を行う、
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の測位システム。
 前記移動局は、前記拡散符号として異なる複数の連続したPN符号を送信し、
 前記第1検出手段及び前記第2検出手段は、前記PN符号のそれぞれに対応したマッチドフィルタを備える、
請求項1~4の何れか1項に記載の測位システム。
 
Description:
スペクトラム拡散による測位シ テム

 本発明は、スペクトラム拡散通信方式を いた無線通信において、拡散符号の性質を 用した同期捕捉により精密な測位を行う測 システムに関する。特に、粗同期による第1 の同期検出処理と微同期による第2の同期検 処理とを行うことにより省電力で精密な測 を行う測位システムに関する。

 無線通信端末の位置を高い精度で推定する 位システムにおいて、精密な測位手段を有 ることは不可欠である。例えば、GPS(Global P ositioning System:全世界測位システム)において スペクトラム拡散された信号の位相を検出 ることにより、電磁波の遅延時間を計測し 測位を行う。近年、GPSにおいて、スペクト ム拡散により精密な測位を行う手段として 着信データ系列のデータ転送速度(チップレ ート)の整数の倍数にも約数にも等しくない 波数で着信データ系列のサンプリングを行 、サンプリング結果をデジタルデータ系列 して記憶して、所定の符号系列と参照する とにより位相を算出する方法が提案されて る(特許文献1参照)。

特表2001-510566号公報

 特許文献1に開示された測位システムにお いては、着信データをチップレートより僅か に高い周波数でサンプリングを行った後、サ ンプリング結果をシフトレジスタSR2に送ると ともに、チップレートでサンプリングが行わ れたサンプリング結果をレプリカとしてシフ トレジスタSR1に送る。そして、シフトレジス タSR2のみをシフトさせながら、シフトレジス タSR1とSR2とに対して相関関数を演算すると、 サンプリング周波数の相違に基づき発生する 著しい相関演算結果の上昇量により位相を算 出する。

 従って、特許文献1に開示された測位シス テムにおいて、測位精度(位相検出精度)を向 させるためには、チップレートと着信デー のサンプリングレートとの差を非常に小さ 設定し、その設定状態を維持する方法が挙 られる。しかしながら、チップレートとサ プリングレートとの差を非常に小さく設定 た状態を継続維持することは困難であるた 、上記測位システムにおける測位精度には 技術的な限界がある。

 また、スペクトラム拡散により精密な測 を行うためには、受信信号を高分解能で読 取り、同期時刻を検出する必要がある。デ タル回路でこれを実現する場合、高いサン リングレートで受信信号をサンプリング処 し、同時にリアルタイムで同期検出をする 要がある。従って、精密な測位を行うため は、高い分解能を要求するため、ハードウ ア能力をサンプリング処理に集中させなけ ばならない。しかし、同期検出には相関演 を要し、演算時間も必要となるため、同期 出のための相関演算にハードウェア能力を 中できず、高い分解能で同期検出を継続し 行うことは困難である。

 本発明は、上述の問題点に鑑みてなされ ものであり、同期検出のために必要な受信 号の到達時刻が予め把握できる場合、同期 出を行うための時間だけ高いサンプリング ートでサンプリング処理を行い、サンプリ グされた受信信号に対して時間を掛けて同 検出(相関演算)を行うことにより、精密な 期時刻検出を行うことができることに着目 、粗同期による第1の同期検出処理と、より いサンプリングレートによる微同期による 2の同期検出処理とを行うことにより、精密 な測位を行う測位システムを提供することを 目的とする。

 また、本発明は、比較的簡単な構成で、 密な同期時刻検出を行う測位システムを提 することを目的とする。さらに、本発明は 高サンプリング周波数で受信信号のサンプ ング処理を行う期間が第2の同期検出範囲に 限定された期間のみであることから、同期時 刻検出を行うために高サンプリング周波数で 常時サンプリングを行う場合と比較して、同 期時刻検出を行う基地局の消費電力を小さく することができる測位システムを提供するこ とを目的とする。

 以上のような目的を達成するため、本発 に係る測位システムの1つの実施態様として 、移動局から送信される信号を受信する基地 局と、前記基地局とネットワークにより連結 された測位演算部とを含む測位システムであ って、前記移動局は、前記移動局自身が生成 した拡散符号を所定の周期により前記信号と して送信する信号送信手段を有し、前記基地 局は、前記移動局からの信号を受信し、前記 信号をサンプリングするサンプリング手段と 、前記サンプリング手段によりサンプリング された第1サンプリング結果から、拡散符号 同期を第1検出として検出する第1検出手段と 、前記第1検出手段の同期検出結果情報に基 いて第2検出のために同期検出範囲を決定す 決定手段と、前記第1検出の後に、前記移動 局から受信した信号を前記同期検出範囲にお いてサンプリングした第2サンプリング結果 ら、拡散符号の同期を前記第2検出として検 する第2検出手段とを有し、前記測位演算部 は、少なくとも3つの前記基地局による第2検 手段で得られた同期検出結果情報に基づい 測位を行なう測位演算手段を有し、前記第2 検出のためのサンプリング周波数は、前記第 1検出のためのサンプリング周波数より高く る測位システムが考えられる。

本発明に係る同期時刻検出システムが いられる測位システムの概略構成図である 本発明に係る同期時刻検出システムの 動局20の概略構成図である。 本実施形態の拡散符号発生器26の回路 一例である。 PN符号の符号周期T S を1m秒、PN符号発生間隔Pを1秒に設定した場合 の、拡散符号発生開始時刻と拡散符号発生終 了時刻とを表した具体例である。 拡散符号発生開始時刻から拡散符号発 終了時刻まで、制御器24が拡散符号発生器26 にクロック信号を送信する処理を説明するた めのフローチャートである。 制御器24において実行される拡散符号 生開始時刻と拡散符号発生終了時刻との設 処理について説明するフローチャートであ 。 移動局20に対する同期時刻検出を行う 地局30の概略構成図である。 同期時刻検出部34の構成図である。 整合フィルタ122の構成図である。 整合フィルタ154の構成図である。 本実施形態に係る測位システムの測位 処理を説明するためのフローチャートである 。 サンプル時刻演算部130におけるサンプ リング開始時刻とサンプリング終了時刻とを 算出するフローチャートである。 第2の同期検出処理における同期時刻 出方法を説明するための図である。 同期時刻検出処理の流れを説明するた めの図である。 変形例である同期時刻検出部34の構成 である。 複数の連続したPN符号により構成され 符号である。

〔発明の詳細な説明〕
全般的説明
 本発明に係る測位システムにおいては、移 局から所定の周期で拡散符号を送信し、基 局が受信した信号から粗同期による同期を 1検出として検出する第1検出手段と、第1検 の後に、第1検出の結果に基づき決定された 同期検出範囲において受信した信号をサンプ リングし、微同期による同期を第2検出とし 検出する第2検出手段とを含み、移動局が送 した拡散符号を基地局において同期検出し 同期時刻の検出を行い、移動局の精密な測 を行う。

 具体的には、本発明に係る同期時刻検出を う測位システムは、
 移動局から送信される信号を受信する基地 と、前記基地局とネットワークにより連結 れた測位演算部とを含む測位システムであ て、
 前記移動局は、
 前記移動局自身が生成した拡散符号を所定 周期により前記信号として送信する信号送 手段を有し、
 前記基地局は、
 前記移動局からの信号を受信し、前記信号 サンプリングするサンプリング手段と、
 前記サンプリング手段によりサンプリング れた第1サンプリング結果から、拡散符号の 同期タイミングを第1検出として検出する第1 出手段と、
 前記第1検出手段の同期検出結果情報に基づ いて第2検出のために同期検出範囲を決定す 決定手段と、
 前記第1検出の後に、前記移動局から受信し た信号を前記同期検出範囲においてサンプリ ングした第2サンプリング結果から、拡散符 の同期を前記第2検出として検出する第2検出 手段とを有し、
 前記測位演算部は、
 少なくとも3つの前記基地局による第2検出 段で得られた同期検出結果情報に基づいて 位を行なう測位演算手段を有し、
 前記第2検出のためのサンプリング周波数は 、前記第1検出のためのサンプリング周波数 り高くする。

 上述した発明によれば、第1検出手段の同 期検出結果情報に基づいて第2検出のために 期検出範囲を決定する決定手段と、第1検出 後に、移動局から受信した信号を同期検出 囲においてサンプリングした第2サンプリン グ結果から、拡散符号の同期を第2検出とし 検出する第2検出手段とを有することから、 動局の精密な測位を行うために、第1検出手 段の同期検出結果情報に基づいて第2検出手 による同期を行うために決定された同期検 範囲のみ、サンプリングすることが可能と る。従って、サンプリングする期間を所望 期間に限定することができる。

 この結果、第2検出のためのサンプリング のみを、高サンプリング周波数でサンプリン グ処理を行い、さらに、第1検出手段の同期 出結果情報に基づいて、より的確に第2検出 段の同期検出結果情報を得ることができる め、測位演算部により精密な測位を行うこ ができる。特に、第2検出のためのサンプリ ング処理において、常に、高サンプリング周 波数でサンプリングを行うことを要しないた め、基地局における同期時刻検出を少ない消 費電力で行うことができ、省電力で測位可能 な測位システムを実現できる。

 なお、第2検出手段の同期検出を行うため に、第2サンプリング結果を記憶手段に記憶 、記憶手段に記憶されたサンプリング結果 対する同期を行うことにより、リアルタイ で同期検出を行うことが困難な場合であっ も、同期検出を行うことができることから より精密な測位を行うことができる。

 本発明に係る測位システムとして、決定 段は、同期検出結果情報に基づいて得られ サンプリング開始時刻とサンプリング終了 刻との少なくとも一方に付加時間を付加し 、新たなサンプリング開始時刻とサンプリ グ終了時刻とした同期検出範囲を決定する ことが好ましい。

 上述した発明によれば、同期検出範囲に いてサンプリングすることにより、移動局 送信した拡散符号を確実に含む第2サンプリ ング結果を確実に取得できる。従って、精密 な同期時刻検出を行い、測位を行うことがで きる。

 本発明に係る測位システムとして、付加 間は、時計ピッチ誤差及び第1検出手段と第 2検出手段のサンプリング周波数に基づき決 される、ことが好ましい。

 上述した発明によれば、同期検出範囲を り限定して精確に決定することができるこ から、精密な同期時刻検出、測位を行うた に、移動局から受信した信号を確実に含む 2サンプリング結果を確実に取得できるとと もに、基地局における同期時刻検出をより少 ない消費電力で行うことができ、省電力で測 位可能な測位システムを実現できる。ここで 、時計ピッチ誤差とは、移動局、基地局に備 えられた時計各々の速度の違いにより生じる 時計誤差といい、例えば、移動局及び基地局 の1局が備える時計が単位時間経過したとき 、他の局が単位時間とは異なる経過時間を すことにより生じる時計誤差をいう。また 第1検出手段と第2検出手段のサンプリング周 波数に基づき付加時間を決定することから、 各サンプリング周波数の相違に基づく量子化 誤差をも考慮することができる。

 本発明に係る測位システムとして、直接 散スペクトラム拡散通信方式又は超広帯域 線通信方式により、移動局と基地局との間 無線通信を行うことも好ましい。直接拡散 ペクトラム拡散通信方式を用いることによ 、精密な同期時刻検出を行い測位を可能と るだけでなく、高い通信品質と秘匿性とを 保することができる。

 なお、本発明に係る測位システムとして 受信した信号中に連続して存在する複数ビ トのデータエラーであるバーストエラーを 止するため、移動局は、拡散符号として異 る複数の連続したPN符号を送信し、第1検出 段及び第2検出手段は、PN符号のそれぞれに 応したマッチドフィルタを備える、ことが ましい。

発明の効果
 上述した発明によれば、決定手段と、第2検 出手段とを有することから、移動局の精密な 測位を行うために、第1検出手段の同期検出 果情報に基づいて第2検出手段による同期を うために決定された同期検出範囲のみ、サ プリングすることが可能となる。従って、 ンプリングする期間を所望の期間に限定す ことができる。

 この結果、第2検出のためのサンプリング のみを、高サンプリング周波数でサンプリン グ処理を行い、さらに、第1検出手段の同期 出結果情報に基づいて、より的確に第2検出 段の同期検出結果情報を得ることができる め、測位演算部により精密な測位を行うこ ができる。特に、第2検出のためのサンプリ ング処理において、常に、高サンプリング周 波数でサンプリングを行うことを要しないた め、基地局における同期時刻検出を少ない消 費電力で行うことができ、省電力で測位可能 な測位システムを実現できる。

図示された実施形態の説明
 本発明の測位システムは、移動局と、少な とも3つの基地局との間で同期時刻検出を行 い、移動局の測位を行うものである。具体的 には、移動局と基地局との間の無線通信とし て直接拡散スペクトラム拡散通信方式を用い て、移動局から送信される拡散符号を、基地 局が受信することにより精密な同期時刻検出 を行い、測位を行う。そのため、送信される 拡散符号を高サンプリング周波数でサンプリ ングし量子化を行って同期検出を行い、より 精確な同期時刻を算出する必要がある。

 そこで、本発明の実施形態による測位シ テムにおいては、一定の周期で移動局から 散符号を送信し、粗同期による第1の同期検 出処理と、第1の同期検出結果に基づく微同 による第2の同期検出処理という2段階の同期 検出処理を行い、精密な同期時刻検出を行う 。より具体的には、基地局30において、第1の 同期検出処理の結果に基づいて第2の同期検 処理を行うための、サンプリング開始時刻 サンプリング終了時刻とから画定される同 検出範囲を決定し、第2の同期検出処理の結 に基づき同期時刻検出、測位を行う。なお 本実施形態においては、拡散符号としてPN 号(Pseudo Noise 符号)を用いる。以下に、本発 明の実施形態による測位システムの構成を、 図面を参照しながら詳細に説明する。

<<構成>>
<測位システム10>
 図1は、本発明による測位システム10の概略 成図であり、本発明による測位システムは 移動局20と、基地局30(30A、30B、30C、30D)と、 位サーバ40とから構成される。なお、移動 20の測位を行うためには、移動局20と少なく も3つの基地局との間の同期時刻検出を行う ことが必要となるが、本実施形態においては 、1つの移動局と4つの基地局とを有する測位 ステムの構成を示した。

 各基地局は、移動局20が信号として発信 た拡散符号の同期を検出し各基地局の時計 よる同期時刻を測定することにより、各基 局での同期検出結果情報を得る。そして、 地局ごとに得られた同期検出結果情報を、 位サーバ40に基地局番号とともに送信する。 測位サーバ40は、各基地局から受信した同期 出結果情報と、基地局の位置とに基づいて 動局20の測位を行う。

<移動局20>
 図2は、本実施形態の測位システムにおける 測位対象である移動局20の概略構成図である 移動局20は、時計22と、制御器24と、拡散符 発生器26と、トランシーバー回路28とから構 成される。時計22は、移動局20のクロック発 器(図示せず)により発生したクロック信号か ら時刻情報を生成する。制御器24は、時計22 生成した時刻情報を監視して、拡散符号を 生させるために用いられるクロック信号を 拡散符号発生時刻に拡散符号発生器26に対し て送信する。拡散符号発生器26は、制御器24 ら受信したクロック信号に従い、拡散符号 発生させ、トランシーバー回路28に送信する 。そして、トランシーバー回路28は、拡散符 発生器26から受信した拡散符号を変調する 路であり、変調された拡散符号はアンテナ 介して送信される。

 従って、本実施形態においては、移動局2 0の測位を行うに際して、移動局20からベース バンド情報の送信は行わず、拡散符号のみを 送信する。そして、後述するように、拡散符 号の性質を利用した同期捕捉に基づき、移動 局20が送信した信号が基地局30に到達する時 の算出を行う。

(制御器24)
 制御器24は、時計22で生成した時刻情報を監 視することにより、拡散符号発生器26におい 拡散符号を発生させる開始時刻(拡散符号発 生開始時刻)と終了時刻(拡散符号発生終了時 )を設定し、拡散符号開始時刻から拡散符号 終了時刻の間、時計22から出力されるクロッ 信号を拡散符号発生器26に送信する。この 果、拡散符号発生器26は、拡散符号発生開始 時刻から拡散符号発生終了時刻の間、受信し たクロック信号を用いてタイミングをとるこ とにより、拡散符号を発生させる。

(拡散符号発生器26)
 本実施形態の拡散符号発生器においては、 散符号としてPN符号(Pseudo Noise符号)を発生 せる。PN符号を発生させる拡散符号発生器は 、シフトレジスタと加算器(排他的論理和)と ら構成できることが知られている。なお、 散符号はPN符号に限られず、位相差ゼロに いて自己相関値が大きく、位相差ゼロ以外 ときは自己相関値が十分に小さく、かつ、 号間の相互相関値がすべての位相差におい 十分に小さいものであれば十分であり、例 ば、図3に示す拡散符号発生器の回路により 生させられるGold符号も拡散符号として用い ることもできる。

 拡散符号発生器26のシフトレジスタは複 のフリップフロップから構成され、入力し クロック信号を用いてタイミングをとるこ により、内部のフリップフロップの値をシ トさせ、拡散符号を発生させる。なお、拡 符号発生器の構成は、移動局20と各基地局30 において同じである。さらに、初期値の設 も移動局20と各基地局30とにおいて同じであ る。従って、移動局20と各基地局30とにおい 、同一の拡散符号を発生させることができ 。

 さらに、本実施形態の拡散符号発生器26に いて、拡散符号として発生させたPN符号の終 了タイミング、すなわち、発生させた1周期 のPN符号の終了タイミングを、移動局20内の 計22の時刻情報基準で毎P秒、例えば、P=1秒 なるように設定する。従って、移動局20はP 毎に拡散符号を基地局30に送信することが 能である。図4に、具体例として、PN符号の 号周期T S を1m秒、PN符号の発生終了タイミングの間隔P 1秒間に設定した場合の、拡散符号発生開始 時刻と拡散符号発生終了時刻とを示す。

(制御器24のクロック信号送信処理)
 制御器24は、図4に示すPN符号を拡散符号発 器26により発生させるため、拡散符号発生開 始時刻から拡散符号発生終了時刻まで、拡散 符号発生器26にクロック信号を送信する。図5 は、1周期分のPN符号を発生させるため、拡散 符号発生開始時刻から拡散符号発生終了時刻 まで、制御器24が拡散符号発生器26にクロッ 信号を送信する処理を説明するためのフロ チャートを示す。

 まず、時計22で生成された時刻情報が、 散符号発生開始時刻であるか否かを判断す (ステップS10)。ステップS10において、時刻情 報が拡散符号発生開始時刻ではない(NO)と判 したときは、ステップS10の処理を繰り返す 従って、時刻情報が拡散符号発生開始時刻 到達することによりはじめて、後述するク ック信号の送信処理が実行される。

 ステップS10において、時刻情報が拡散符 発生開始時刻である(YES)と判別したときは 拡散符号発生器26にクロック信号の送信を開 始し(ステップS12)、時刻情報が拡散符号発生 了時間であるか否かを判断する(ステップS14 )。ステップS14において、時刻情報が拡散符 発生終了時刻ではない(NO)と判別したときは ステップS12~S14の処理を繰り返す。従って、 時刻情報が拡散符号発生終了時刻に到達する まで、拡散符号発生器26にクロック信号の送 を継続することが可能となる。

 ステップS14において、時刻情報が拡散符 発生終了時刻である(YES)と判別したときは 拡散符号発生器26へのクロック信号の送信を 終了し(ステップS16)、シフトレジスタのリセ トを実行させるリセット信号を、拡散符号 生器26に送信する(ステップS18)。以上により 、拡散符号発生開始時刻から拡散符号発生終 了時刻までの間、制御器24から拡散符号発生 26へクロック信号が送信されて、拡散符号 生器26において受信したクロック信号を用い てタイミングをとることにより、設定された 時刻に基づく1周期分のPN符号を発生させるこ とができる。

(制御器24の時刻処理)
 制御器24では、所定の時刻に基づく1周期分 PN符号を発生させるために、拡散符号発生 始時刻と拡散符号発生終了時刻とを設定し ければならない。図6は、制御器24において 行される拡散符号発生開始時刻と拡散符号 生終了時刻との設定処理について説明する ローチャートであり、拡散符号発生開始時 と拡散符号発生終了時刻とは、図6に従い、 下の手順により決定される。

 まず、制御器24は、時刻情報から現在時刻TI Mを取得する(ステップS20)。そして、秒を単位 としてTIM/Pの小数点以下を切り上げた数値にP を乗じた数値を、TIM P と設定する(ステップS22)。ここで、Pとは、PN 号発生間隔である。次に、「TIM P -TIM」と定数T m を比較する(ステップS24)。ここで、定数T m とは、拡散符号発生開始時刻及び拡散符号発 生終了時刻の決定から実際に拡散符号を送信 するために要する処理時間であり、システム 構成に依存して予め決定される値である。ス テップS24において、「TIM P -TIM」が定数T m 以下である(NO)と判別したときは、現在時刻TI Mを基にして拡散符号発生終了時刻TIM P を決定すると、拡散符号発生終了時刻に拡散 符号を送信できないことから、新たに現在時 刻を取得する必要があるため、ステップS20に 戻り現在時刻を新たに取得する。一方、ステ ップS24において、「TIM P -TIM」が定数T m より大きい(YES)と判別したときは、現在時刻T IMを基にして拡散符号発生終了時刻TIM P を決定しても拡散符号発生終了時刻に拡散符 号を送信できないという問題は生じないため 、ステップS26に進み、拡散符号発生開始時刻 設定を行う。ステップS26において、拡散符号 発生開始時刻として「TIM P -T S 」を設定した後、拡散符号発生終了時刻とし て「TIM P 」を設定する(ステップS28)。ここで、「T S 」とは、拡散符号の周期を表す時間をいう。 上記フローチャート(図6)に従い、PN符号の符 周期T S を1m秒、PN符号発生終了タイミングの間隔Pを1 秒に設定した場合、図4に示した拡散符号発 開始時刻と拡散符号発生終了時刻とを設定 ることができる。

<基地局30>
 図7は、移動局20が送信した拡散符号の同期 刻の検出を行う基地局30の概略構成図であ 。基地局30は、トランシーバー回路32と、同 時刻検出部34とから構成される。トランシ バー回路32は、アンテナを介して受信した信 号を復調し、復調した信号を同期時刻検出部 34に送信する。同期時刻検出部34は、粗同期 よる第1の同期検出処理と、第1の同期検出結 果に基づく微同期による第2の同期検出処理 を行い、すなわち、第1の同期検出処理の結 に基づいて第2の同期検出処理を行うための 、サンプリング開始時刻とサンプリング終了 時刻とにより画定される同期検出範囲を決定 し、第2の同期検出処理を行い、第2の同期検 処理の結果に基づいて、移動局20が送信し 拡散符号の同期時刻の検出を行う。

 同期時刻検出部34の構成図を図8に示す。 ず、移動局20から送信された後、トランシ バー回路32において復調された信号を、所定 の異なるサンプリング周波数のサンプリング クロック信号に基づきサンプリングして量子 化するために、復調された信号は同期時刻検 出部34の量子化器120と量子化器150とに送信さ る。そして、第2の同期検出処理を行うため の同期検出範囲を決めるため、第1の同期検 処理を行う。そのため、量子化器120におい 量子化された信号は整合フィルタ122に送信 れる。また、第1の同期検出処理の結果に基 く第2の同期検出処理を行うために、量子化 器150において量子化された信号は整合フィル タ154に送信される。

 そして、量子化器120において量子化され 信号と、拡散符号発生器110において発生さ た拡散符号を量子化器112において量子化さ た信号との自己相関値を算出し、第1の同期 検出処理をサンプル時刻演算部130において行 い、第2の同期検出処理を行うための同期検 範囲を決定する。

 一方、サンプル時刻演算部130において決 された同期検出範囲において第2の同期検出 処理を行うため、量子化器150において量子化 された信号と、拡散符号発生器110において発 生した拡散符号を量子化器114において量子化 された信号との自己相関値を算出し、第2の 期検出処理を同期時刻演算部160において行 。以下に、同期時刻検出部34の各構成につい て説明する。

(クロック発生器100)
 クロック発生器100は、同期時刻検出部34に いて行われる同期時刻検出処理の基準とな クロック信号を発生する。そして、発生し クロック信号をクロック生成器102、104、106 び時計108に送信する。従って、後述するよ に、クロック生成器102において生成される 1の同期検出処理に用いられる第1サンプリン グクロック信号と、クロック生成器104におい て生成される第2の同期検出処理に用いられ 第2サンプリングクロック信号とが、共通の ロック信号に基づき生成されることから、 1の同期と第2の同期とにおいてクロック信 に基づく同期ずれを防止することができる

(クロック生成器102)
 クロック生成器102は、クロック発生器100か 送信されたクロック信号に基づき、第1の同 期検出処理に用いられる第1サンプリング周 数cl 102 の第1サンプリングクロック信号を生成する そして、第1サンプリングクロック信号は、 ランシーバー回路32において復調された信 をサンプリングし量子化するために量子化 120に送信されるとともに、拡散符号発生器11 0で発生した拡散符号をサンプリングし量子 するために量子化器112にも送信される。

(クロック生成器104)
 クロック生成器104は、クロック発生器100か 送信されたクロック信号に基づき、第2の同 期検出処理に用いられる第2サンプリング周 数cl 104 の第2サンプリングクロック信号を生成する そして、第2サンプリングクロック信号は、 ランシーバー回路32において復調された信 をサンプリングし量子化するために量子化 150に送信されるとともに、拡散符号発生器11 0で発生した拡散符号をサンプリングし量子 するために量子化器114にも送信する。なお 第2サンプリング周波数は、第1サンプリング 周波数よりも高く設定される。

(クロック生成器106)
 クロック生成器106は、クロック発生器100か 送信されたクロック信号に基づき、拡散符 発生器110で発生させる拡散符号のチップレ トを決定するクロック周波数cl 106 のクロック信号を生成し、拡散符号発生器110 に送信する。ここで、クロック周波数cl 106 は、移動局20で発生した拡散符号のチップレ トf P との関係において、cl 106 =f P の関係式が成立するように設定される。

(時計108)
 時計108は、クロック発生器100から送信され クロック信号に基づき、基地局の時刻を示 時刻情報を生成する。そして、第1の同期検 出処理を行い、同期検出結果に基づいて第2 同期検出処理のための同期検出範囲を画定 るサンプリング開始時刻と終了時刻とを算 するサンプル時刻演算部130と、第2の同期処 を行うために、量子化器150にサンプリング 始信号とサンプリング終了信号とを送信す サンプリング制御信号発生器140とに、時刻 報を送信する。

(拡散符号発生器110)
 拡散符号発生器110と上述の移動局20の拡散 号発生器26とは、構成及び初期値の設定が同 じであることから、移動局20と各基地局30と おいて、同一の拡散符号を発生することが きる。

 本実施形態の測位システムは、少なくと データの交信を行う通信モードと移動局の 置を測定する測位モードとを備え、システ のモードが通信モードから測位モードに切 替えられ、測位サーバ40から送信される拡 符号発生制御信号を受信したとき、拡散符 発生器110は拡散符号を発生させる。そして 拡散符号発生器110は、発生させた拡散符号 、第1サンプリング周波数の第1サンプリング クロック信号でサンプリングし量子化を行う ために量子化器112に、さらに、第2サンプリ グ周波数の第2サンプリングクロック信号で ンプリングし量子化を行うために量子化器1 14に送信する。

(量子化器112)
 量子化器112は、拡散符号発生器110において 生させた拡散符号を、第1サンプリングクロ ック信号に基づきサンプリングし、量子化を 行う。第1サンプリングクロック信号は、復 された受信信号を量子化器120でサンプリン して量子化するために用いられる信号であ とともに、拡散符号をサンプリングして量 化するためにも用いられる信号である。従 て、後述する整合フィルタ122を用いて、量 化器120で量子化された信号と、量子化器112 量子化された拡散符号との自己相関値を算 し、サンプル時刻演算部130により第1の同期 出を行うことができる。

(量子化器114)
 量子化器114は、拡散符号発生器110において 生させた拡散符号を、第2サンプリングクロ ック信号に基づきサンプリングし、量子化を 行う。第2サンプリングクロック信号は、復 された受信信号を量子化器150でサンプリン して量子化するために用いられる信号であ とともに、拡散符号をサンプリングして量 化するためにも用いられる信号である。従 て、後述する整合フィルタ154を用いて、量 化器150で量子化された信号と、量子化器114 量子化された拡散符号との自己相関値を算 し、同期時刻演算部160により第2の同期検出 行い、同期時刻検出を行うことができる。

(量子化器120)
 量子化器120は、トランシーバー回路32にお て復調された信号を、クロック生成器102に いて生成された第1サンプリングクロック信 に基づきサンプリングし量子化を行う。具 的には、受信したチップレートf P の信号を、第1サンプリング周波数cl 102 (=n 1 ・f P )Hzで、第1のサンプリングし、量子化を行う 量子化器120において量子化された信号は整 フィルタ122に入力される。

(整合フィルタ122)
 整合フィルタ122は、量子化器112により量子 された拡散符号と、量子化器120から出力さ た信号との自己相関値を算出する整合フィ タ処理を行い、算出した自己相関値をサン ル時刻演算部130に出力する。図9に、整合フ ィルタ122の構成を示す。量子化器120により量 子化された信号も、量子化器112により量子化 された拡散符号も、デジタル情報として扱っ ているため、整合フィルタ122はシフトレジス タを用いて簡易に構成することができる。な お、図9中のr 1 は、第1の同期処理におけるチップレートに する比率であり、第1の同期検出処理におけ 分解能を表す。

(サンプル時刻演算部130)
 サンプル時刻演算部130は、整合フィルタ122 ら出力された自己相関関数の自己相関値と 時計108から出力される時刻情報とから、自 相関値がピークとなる時刻を検出し同期時 とする。算出された同期時刻に基づきサン リング開始時刻とサンプリング終了時刻と 算出する。そして、算出したサンプリング 始時刻とサンプリング終了時刻とを、サン リング制御信号発生器140と同期時刻演算部1 60とに出力する。

(サンプリング制御信号発生器140)
 サンプリング制御信号発生器140は、サンプ 時刻演算部130により算出されたサンプリン 開始時刻及びサンプリング終了時刻と、時 108から送信された時刻情報とから、量子化 150により量子化を開始させる開始信号と量 化を終了させる終了信号とを発生させ、量 化器150に送信する。

(量子化器150)
 量子化器150は、トランシーバー回路32にお て復調された信号を、クロック生成器104に いて生成された第2サンプリング周波数の第2 サンプリングクロック信号に基づきサンプリ ングして量子化を行う。具体的には、受信し たチップレートf P の信号を、第2サンプリング周波数cl 104 (=n 2 ・f P )Hzで、第2のサンプリングし量子化を行う。 信した信号の量子化を行う同期検出範囲は サンプリング制御信号発生器140から受信す サンプリング開始信号とサンプリング終了 号とに基づき画定される。量子化器150にお て量子化された信号は、メモリ又はレジス 152に出力されて記憶される。

(メモリ又はレジスタ152)
 メモリ又はレジスタ152は、量子化器150によ 量子化された信号を記憶する。これは、第2 の同期検出処理を行うための相関演算をリア ルタイムで高速に行うことが困難な場合でも 、メモリ又はレジスタ152に量子化された信号 を記憶し、記憶した信号に対してオフライン による相関演算を行うためである。この結果 、第1の同期検出処理における量子化器120に り量子化された信号をメモリに記憶するこ なくリアルタイムでの同期検出処理が可能 第1サンプリング周波数に対して高く設定さ た第2サンプリング周波数では、量子化器150 により量子化された信号の情報量が大量とな り、リアルタイムでの第2の同期検出処理が 難な場合でも、確実に精密な同期検出処理 行うことができる。

(整合フィルタ154)
 整合フィルタ154は、量子化器114により量子 された拡散符号と、量子化器150により量子 されメモリ又はレジスタ152に記憶された信 との自己相関値を算出する整合フィルタ処 を行い、算出した自己相関値を同期時刻演 部160に出力する。図10に、整合フィルタ154 構成を示す。量子化器150により量子化され モリ又はレジスタ152に記憶された信号も、 子化器114により量子化された拡散符号も、 ジタル情報として扱っているため、整合フ ルタ122と同様、整合フィルタ154はシフトレ スタを用いて簡易に構成することができる なお、図10中のr 2 は、第2の同期検出処理におけるチップレー に対する比率であり、第2の同期処理の分解 を表す。さらに、r 2 はr 1 に比して、十分に大きな値に設定される。

(同期時刻演算部160)
 同期時刻演算部160は、整合フィルタ154から 力される自己相関関数の自己相関値から同 検出を行い、同期検出結果とサンプル時刻 算部130から出力されるサンプリング開始時 とから、同期時刻を演算する。

<測位サーバ40>
 本実施形態の測位システムにおいては、少 くとも3つの基地局で算出された同期検出時 刻と、各基地局の位置とに基づき、移動局20 測位を行う測位サーバ40を備える。また、 実施形態の測位システムは、少なくとも通 モードと測位モードとを備える。そして、 ステムのモードが通信モードから測位モー に切り替えられ、測位サーバ40から拡散符号 発生器110に拡散符号発生制御信号を送信する と、拡散符号発生制御信号を受信した拡散符 号発生器110は、拡散符号を発生させる。

<<測位処理>>
 本実施形態に係る測位システムにおいては 移動局20と基地局30との間の無線通信として 、精密な測位を可能とし、かつ、高い通信品 質と秘匿性とを確保するため、直接拡散スペ クトラム拡散通信方式を用いる。そして、一 定の周期で移動局から送信される拡散符号(PN 符号)を受信した少なくとも3つの基地局の同 検出結果情報により、移動局20の測位を行 。そのため、基地局30では、受信したPN符号 高サンプリング周波数でサンプリングし量 化を行い、同期検出を行い、より精確な同 時刻を算出する必要がある。

 そこで、本実施形態の測位ステムの同期 刻検出処理は、拡散符号の性質を利用し、 1の同期検出処理と第2の同期検出処理とを い、精確な同期時刻を算出するものである より具体的には、第1の同期検出処理におい 、低サンプリング周波数による同期(粗同期 )を行い、第2の同期検出処理を行うための同 検出範囲を画定するサンプリング開始時刻 サンプリング終了時刻とを決定し、第2の同 期検出処理のための量子化器150による量子化 された信号と、サンプリング開始時刻などを メモリ又はレジスタ152に記憶する。そして、 第2の同期検出処理において、メモリ又はレ スタ152に記憶されたサンプリング結果であ 信号に対して、同期(微同期)を行い、第2の 期検出処理に基づき、精確な同期時刻の算 を行うものである。

 なお、本実施形態の測位システムにおい は、測位サーバ40により設定されるシステ のモードが通信モードとは異なる測位モー である場合に、同期時刻検出を行う。なお 測位モードである場合は、サンプリングデ タ量を減らすため、移動局20からベースバン ド情報の送信は行わない。

 以下に、本実施形態に係る測位システム 測位処理について、図11のフローチャート 用いて説明する。

(拡散符号発生制御信号の送信処理)
 まず、本実施形態の測位システムでは、シ テムのモードが測位モードのときに、基地 30の拡散符号発生器110で発生させたPN符号を 用いて、移動局20が信号として発信した拡散 号の同期を検出し、各基地局の時計による 期時刻を測定する。従って、測位サーバ40 、システムのモードを測位を行う測位モー に切り替え、基地局30の拡散符号発生器110に 拡散符号発生制御信号を送信する(ステップS6 0)。

(拡散符号発生処理)
 拡散符号発生制御信号を受信した基地局30 拡散符号発生器110は、クロック生成器106に り得られたクロック信号を用いてタイミン をとることにより、複数のシフトレジスタ ら構成された拡散符号発生器110内部のフリ プフロップの値をシフトさせ、拡散符号を 生させる(ステップS40)。ここで、クロック生 成器106により得られたクロック信号の周波数 cl 106 は、チップレートf P との関係において、cl 106 =f P (チップレート)より得られる値である。

(第1の同期検出処理用PN符号の送信処理)
 測位システムのモードが測位モードの間、 動局20は拡散符号としてのPN信号を、所定の 周期で送信する(ステップS30)。送信タイミン に関して、PN符号(1周期分のPN符号)の終了タ イミングを、移動局20内の時計22の時刻情報 毎P秒、例えば、P=1秒になるように設定され (図4)。

 なお、1周期分のPN符号を発生させるため は、移動局20の制御器24は、拡散符号発生開 始時刻から拡散符号発生終了時刻まで、制御 器24が拡散符号発生器26にクロック信号を送 する(図5)。また、所定の時刻に基づく1周期 のPN符号を発生させるためには、図6のフロ チャートに従い、拡散符号発生開始時刻と 散符号発生終了時刻とが設定される。

(第1のサンプリング処理)
 移動局20の拡散符号発生器26により発生させ たPN符号は、トランシーバー回路28で変調さ た後、アンテナから送信される。基地局30で は、受信した信号をトランシーバー回路32で 調し、同期時刻検出部34、より具体的には 第1の同期検出処理のための量子化器120と、 2の同期検出処理のための量子化器150とに送 信される。

 量子化器120においては、まず、受信した信 を、第1サンプリング周波数cl 1 (=cl 102 )Hzでサンプリングし量子化を行う第1のサン リング処理を行う(ステップS42)。そして、量 子化器120により量子化された信号を整合フィ ルタ122に送信する。ここで、第1サンプリン 周波数cl 102 は、移動局20で発生させた拡散符号のチップ ートf P との関係において、cl 102 =n 1 ・f P の関係式が成立するように設定される。なお 、n 1 は整数であり、第1の同期検出処理において 自己相関関数の自己相関値を計算する相関 算がリアルタイムで演算可能となるように 択し決定する。

(第1の同期検出処理)
 第1のサンプリング処理(ステップS42)を実行 た後、量子化器120により量子化された信号 メモリなどに記憶することなくリアルタイ で、量子化器120により量子化された信号と 量子化器112により量子化されたPN符号との 己相関値を、整合フィルタ122を用いて算出 、自己相関値がピークとなる時刻をサンプ 時刻演算部130により計算する第1の同期検出 理を実行する(ステップS44)。なお、第1の同 検出分解能は、上述のとおり、第1のサンプ リング処理において、第1サンプリング周波 cl 102 (=n 1 ・f P )Hzでサンプリングし量子化を行っていること から、チップ時間(=1/f P )のn 1 分の1となる。

(第2の同期検出処理用サンプリング時刻算出 理)
 第1の同期検出処理(ステップS44)により計算 れた自己相関関数の自己相関値と、時計108 ら出力される時刻情報とから、自己相関値 ピークとなる時刻を算出し、算出されたピ クを形成する時刻に基づき、第2の同期検出 処理のための同期検出範囲を画定するサンプ リング開始時刻t 2SS とサンプリング終了時刻t 2Sf とを算出する(ステップS46)。なお、算出され 第2の同期検出処理のための同期検出範囲を 画定するサンプリング開始時刻t 2SS 及びサンプリング終了時刻t 2Sf と、時刻情報とから、サンプリング制御信号 発生器140は、量子化器150によりサンプリング し量子化を開始する開始信号と、終了させる 終了信号とを量子化器150に送信する。

 サンプリング開始時刻t 2SS とサンプリング終了時刻t 2Sf とを算出する処理を、図12を用いて説明する 図12は、サンプリング開始時刻t 2SS とサンプリング終了時刻t 2Sf とを算出するフローチャートである。

 まず、サンプル時刻演算部130は、サンプリ グ開始時刻t 2SS とサンプリング終了時刻t 2Sf とを算出するため、整合フィルタ122から出力 された自己相関値においてピークを検出した 時刻を、第1の同期検出処理の同期時刻t 1a と設定する(ステップS70)。次に、サンプリン 開始時刻t 2ss (=t 1a -t 2ssp +P-T s )を算出する(ステップS72)。ここで、t 2ssp は第2の同期前側予備時間、PはPN符号発生間 、T s は符号周期を表す。さらに、サンプリング終 了時刻t 2sf (=t 1a +t 2sfp +P)を算出する(ステップS74)。ここで、t 2sfp は第2の同期後側予備時間を表す。

 なお、サンプリング開始時刻t 2ss とサンプリング終了時刻t 2sf とにより画定される同期検出範囲に対して、 第2の同期前側予備時間t 2ssp と第2の同期後側予備時間t 2sfp とを付加した新たな同期検出範囲と設定し、 設定された同期検出範囲においてサンプリン グすることにより、移動局から信号として送 信される拡散符号を確実に含む第2サンプリ グ結果を確実に取得できる。従って、精密 同期時刻検出、測位を行うことができる。2 の予備時間は、移動局、基地局に備えられ 時計各々の速度の違いにより生じる時計誤 である時計ピッチ誤差、すなわち、移動局 び基地局の1局が備える時計が単位時間経過 したときに、他の局が単位時間とは異なる経 過時間を示すことにより生じる時計ピッチ誤 差や、第1検出手段と第2検出手段のサンプリ グ周波数の相違に基づく量子化誤差などを 慮して決定する。

 従って、同期検出範囲をより限定して精 に決定することができることから、精密な 期時刻検出、測位を行うために、移動局か 信号として送信される拡散符号を確実に含 サンプリング結果を確実に取得できるとと に、基地局における同期時刻検出をより少 い消費電力で行うことができ、省電力で測 可能な測位システムを実現できる。

(第2の同期検出処理用PN符号の送信処理)
 移動局20は、拡散符号としてのPN信号を所定 の周期で送信することから、第1の同期検出 理用PN符号を送信した後、第2の同期検出処 用PN符号を送信する(ステップS32)。本実施形 においては、PN符号(1周期分のPN符号)の終了 タイミングが、移動局20内の時計22の時刻情 が毎P秒に設定されている(図4)。

(第2のサンプリング処理)
 移動局20から送信された信号を受信した基 局30では、受信した信号をトランシーバー回 路32で復調し、第1の同期検出処理のための量 子化器120と、第2の同期検出処理のための量 化器150とに送信される。

 量子化器150においては、まず、第1の同期検 出処理(ステップS44)の結果に基づき算出され 第2の同期検出処理のための同期検出範囲、 すなわち、サンプリング開始時刻t 2SS とサンプリング終了時刻t 2Sf との間、受信した信号を、第2サンプリング 波数cl 2 (=cl 104 )Hzでサンプリングし量子化を行う第2のサン リング処理を行う(ステップS48)。そして、量 子化器150により量子化された信号を整合フィ ルタ154に送信する。ここで、第2サンプリン 周波数cl 104 は、移動局20で発生させた拡散符号のチップ ートf P との関係において、cl 104 =n 2 ・f P の関係式が成立するように設定される。なお 、n 2 はn 1 よりも十分大きな整数である。従って、第2 ンプリング周波数cl 104 は第1サンプリング周波数cl 102 よりも十分高い周波数となり、第2の同期検 処理は、第1の同期検出処理と比較して、よ 精確な同期検出処理を可能とするものであ 。

 また、第1サンプリングクロック信号と第 2サンプリングクロック信号とは、共通のク ックを用いるため、第1のサンプリング処理 び同期検出処理と、第2のサンプリング処理 及び同期検出処理との間に、同期ずれは発生 しない。

(量子化された受信信号の記憶処理)
 量子化器150により量子化された信号は、第1 の同期検出処理(ステップS44)のために量子器1 20により量子化された信号と比較して大量の 報量を有することから、高速な相関演算を する同期検出処理をリアルタイムで行うこ は困難である。そのため、量子化器150によ 量子化された信号をメモリ又はレジスタ152 記憶する(ステップS50)。

(第2の同期検出処理)
 量子化器150により量子化された後にメモリ はレジスタ152に記憶された信号と、量子化 114により量子化されたPN符号との自己相関 を、整合フィルタ154を用いて算出し、自己 関値がピークとなる時刻を同期時刻演算部16 0により計算する第2の同期検出処理を実行す (ステップS52)。なお、第2の同期検出分解能 、上述のとおり、第2のサンプリング処理に おいて、第2サンプリング周波数cl 104 (=n 2 ・f P )Hzでサンプリングし量子化を行っていること から、チップ時間(=1/f P )のn 2 分の1となる。

(同期時刻算出処理)
 同期時刻演算部160は、整合フィルタ154から 力される自己相関関数の自己相関値と、サ プル時刻演算部130から出力されるサンプリ グ開始時刻t 2SS とから、各基地局での同期時刻を算出する同 期時刻算出処理を実行する(ステップS54)。具 的には、サンプリング開始時刻t 2SS と、サンプリング開始時刻t 2SS から自己相関関数の自己相関値がピーク値を 示すまでの時間を検出し、第2の同期検出時 を算出する。

 ここで、図13を用いて、サンプリング開始 刻t 2ss からサンプリング終了時刻t 2sf までの第2の同期検出処理のための同期検出 囲において、量子化器150により量子化され 受信信号と、拡散符号発生器110で発生させ 子化器114により量子化されたb pn bitのPN符号(レプリカ)とから、第2の同期検出 刻を算出する方法を説明する。サンプリン 開始時刻t 2ss からサンプリング終了時刻t 2sf までの同期検出範囲の期間、量子化器150によ り量子化された受信信号は、1符号周期T s の拡散符号(PN符号)を含むことから、量子化 れた受信信号における自己相関関数の自己 関値の極大値を計測することができる。従 て、第2の同期検出処理のサンプリング開始 刻t 2ss と、第2の同期検出のためにサンプリングさ た受信信号における自己相関値が極大値と るbit番号より同期時刻t 2a を算出することができる。

 具体的には、PN符号(レプリカ)がb pn bitであり、整合フィルタ154により、サンプリ ング開始時刻t 2ss から第2の同期検出処理のために量子化器150 より量子化された受信信号をPN符号(レプリ )に対して1bitごとシフトさせて自己相関関数 の自己相関値を算出して、自己相関値が極大 値となるbit数b 2a を計測する。従って、同期検出時刻t 2a (=t 2ss +(b pn +b 2a )/cl 104 )を算出することができる。ここで、cl 104 は、クロック生成器104において、クロック発 生器100から送信されたクロック信号に基づき 、第2の同期検出処理に用いられる第2サンプ ングクロック信号の第2サンプリング周波数 である。

(測位処理)
 同期時刻算出処理(ステップS54)において算 された同期時刻は、基地局番号とともに測 サーバ40に送信される。そして、少なくとも 3つの基地局に対して算出された移動局20が送 信した拡散符号の同期検出時刻を基にして、 移動局20の測位を行う(ステップS62)。

 具体的には、測位システムは、以下の3つの 連立方程式を解くことによって、移動局20の 標(x、y)を算出するものであり、この座標(x y)を未知数とする。
(x-x1) 2 +(y-y1) 2 =(d1+s) 2   (数1)
(x-x2) 2 +(y-y2) 2 =(d2+s) 2   (数2)
(x-x3) 2 +(y-y3) 2 =(d3+s) 2   (数3)
 ここで、基地局30Aの座標を(x1、y1)、基地局3 0Bの座標を(x2、y2)、基地局30Cの座標を(x3、y3) する。基地局30Aと基地局30Bと基地局30Cとを 予め位置が解っている位置に位置づけるこ で、これらの座標を既知の定数とすること できる。さらに、移動局20と基地局30Aとの の距離をd1、移動局20と基地局30Bとの間の距 をd2、移動局20と基地局30Cとの間の距離をd3 表されたこれらの距離も既知の定数とする とができる。移動局20と基地局30の時計誤差 をsとする。測位システムでは、移動局20から 送信された信号の基地局30における同期時刻 基地局間における差分より移動局20の位置 算出することができる。具体的には、(数1) (数2)、(数3)より以下の数式を得る。
[(x-x1) 2 +(y-y1) 2 ] (1/2) -[(x-x2) 2 +(y-y2) 2 ] (1/2) =(d1+s)-(d2+s)  (数4)
[(x-x1) 2 +(y-y1) 2 ] (1/2) -[(x-x3) 2 +(y-y3) 2 ] (1/2) =(d1+s)-(d3+s)  (数5)

 また、基地局30A、30Bそして30Cの同期時刻をT 2a30A、T2a30B、T2a30Cとし、光速をcとすると、以 下の関係が成立する。
(d1+s)-(d2+s)=(T2a30A-T2a30B)×c  (数6)
(d1+s)-(d3+s)=(T2a30A-T2a30C)×c  (数7)
(数6)及び(数7)により、(数4)及び(数5)は以下と なる。
[(x-x1) 2 +(y-y1) 2 ] (1/2) -[(x-x2) 2 +(y-y2) 2 ] (1/2) =(T2a30A-T2a30B)×c  (数8)
[(x-x1) 2 +(y-y1) 2 ] (1/2) -[(x-x3) 2 +(y-y3) 2 ] (1/2) =(T2a30A-T2a30C)×c  (数9)
(数8)及び(数9)により未知数x,yを算出すること ができる。

<測位システムによる同期時刻検出処理の れ>
 以下に、具体例として、移動局20から送信 れるPN符号の符号周期T S を1m秒、PN符号発生終了タイミングの間隔Pを1 秒に設定した場合における同期時刻検出処理 の流れについて、図14を用いて説明する。

(第1の同期検出処理用PN符号の送信処理)
 まず、移動局20から送信されるPN符号は、符 号周期T S が1m秒、PN符号発生終了タイミングの間隔Pが1 秒に設定されていることから、PN信号の発生 始時刻は移動局時刻で02分02.999秒、発生終 時刻は移動局時刻で02分03.000秒とすると、次 のPN符号の発生開始時刻は02分03.999秒、PN信号 の発生終了時刻は02分04.000秒となる。このよ に、一定の周期で、移動局20は拡散符号で るPN符号を送信する。

(第1の同期検出処理)
 そして、基地局30で受信され、トランシー ー回路32で復調された受信信号を、例えば、 10MHzの第1サンプリング周波数cl 102 で量子化器120によりサンプリングし量子化さ れた信号に対して、第1の同期検出処理を行 た結果、02分03.000003421秒に自己相関関数の自 己相関値のピーク値を測定した場合、同期時 刻t 1a は02分03.000003421秒と測定できる。

(第2の同期検出処理用サンプリング時刻算出 理)
 そして、図12のフローチャートに従い、第2 同期検出処理用の同期検出範囲を画定する ンプリング開始時刻t 2SS とサンプリング終了時刻t 2Sf とを算出する。ここで、本実施形態において は、第二の同期前側予備時間T 2SSp は0.1m秒、第二の同期後側予備時間T 2Sfp は0.1m秒とする。この結果、サンプリング開 時刻t 2SS は02分03.998903421秒と、サンプリング終了時刻t 2Sf は02分04.000103421秒と、サンプリング期間は1.2m 秒と算出することができる。

(第2の同期検出処理)
 そして、1周期後に移動局20から送信された 号を基地局30が受信した後、トランシーバ 回路32で復調された受信信号を、例えば、511 .5MHzの第2サンプリング周波数cl 104 で量子化器150によりサンプリングし量子化さ れた信号をメモリ又はレジスタ152に記憶する 。従って、メモリ又はレジスタ152には、613.8* 10^3bit(=(1.2*10^(-3))*511.5*10^6)のデータが記憶さ る。

 量子化器150により量子化されメモリ又は ジスタ152に記憶された信号と、量子化器114 より量子化されたPN符号(レプリカ)との自己 相関関数の自己相関値を整合フィルタ154を用 いて算出し、第2の同期検出処理を行う。こ 結果、第2の同期検出処理の同期検出結果に づき、同期時刻を測定することができる。

 ここで、PN符号の符号周期T S (=1m秒)から、量子化器114において511.5MHzで量 化されたPN符号は、511.5*10^3bit(=(1.0*10^(-3))*511. 5*10^6)のデータとなる。サンプリング開始時 t 2SS と、量子化されたPN符号を1bitずつシフトして 、自己相関関数の自己相関値を算出し、自己 相関値のピークを検出するbit数を計測した結 果、562606(=51106+511.5*10^3)bitで自己相関値のピ クを算出した。

(同期時刻算出処理)
 562606bitは1.099914*10^(-3)秒(=562606/(511.5*10^6))に 当することから、同期時刻は02分04.000003335秒 (02分03.998903421秒+1.099914*10^(-3)秒)と算出するこ とができる。

(測位処理)
 この結果、各基地局の同期時刻により基地 間の同期時刻の差が算出され、移動局の測 を行うことができる。

<<変形例>>
 上記実施形態においては、同期時刻検出部3 4において行われる同期検出処理の基準とな クロック信号を発生するクロック発生器100 、発生したクロック信号をクロック生成器10 2、104、106に送信する。従って、クロック生 器102により生成される第1の同期検出処理に いられる第1サンプリング周波数の第1サン リングクロック信号と、クロック生成器104 より生成される第2の同期検出処理に用いら る第2サンプリング周波数の第2サンプリン クロック信号とが、共通のクロック信号に づき生成されることから、第1の同期検出処 と第2の同期検出処理において同期ずれが発 生しない。

 しかし、それぞれ独立したクロック発生 (図示せず)により発生したクロック信号に づき第1及び第2の同期検出処理用のサンプリ ングクロック信号などを生成することも可能 である。上記実施形態の変形例として、図15 示す。なお、図8の構成例と同じ構成要素に ついては、同じ符号を付している。

<<PN符号>>
 移動局20は、拡散符号発生器26によりPN符号 発生し、トランシーバー回路28に送信する 移動局30が送信するPN符号は異なる複数の連 したPN符号からなり、基地局30は前記複数の PN符号に対応したマッチドフィルタを備える 基地局は複数の連続したPN符号を受信する めに、複数存在するPN符号の一つのPN符号に ットエラーが発生した場合でも、複数存在 るPN符号のいずれかはエラービットが発生 ていないPN符号である可能性が高い。そのた め電波状況が悪い場合に、受信した信号中に 連続して複数のビットエラーが発生する不具 合(バーストエラー)時においても、基地局30 移動局20の信号を正しく受信することができ る。図16に複数の連続したPN符号により構成 れた符号を示す。図16の符号は、符号長が等 しい4つのPN符号、具体的には、PN符号A、PN符 B、PN符号CそしてPN符号Dにより構成されてい る。これら4つのPN符号は移動局20より連続し 送信される。

 以上のように、本実施形態の測位システ によれば、第1の同期検出処理を行い同期検 出結果情報に基づいて第2の同期検出処理の めに同期検出範囲を決定するサンプル時刻 算部130と、第1の同期検出処理の後に、移動 20から受信した信号を同期検出範囲におい サンプリングし、拡散符号(レプリカ)との同 期を第2の同期検出処理として検出する同期 刻演算部160とを有することから、移動局20の 精密な測位を行うために、第1の同期検出処 の同期検出結果情報に基づいて第2の同期検 処理のために決定された同期検出範囲のみ サンプリングすることが可能となる。従っ 、サンプリングする期間を所望の期間に限 することができる。

 この結果、第2検出のためのサンプリング のみを、高サンプリング周波数でサンプリン グ処理を行い、さらに、第1の同期検出処理 同期検出結果情報に基づいて、より的確に 2の同期検出処理を行い精確な同期検出結果 報を得ることができるため、測位サーバ40 より精密な測位を行うことができる。特に 受信信号に対して、第2の同期検出処理のた の同期検出範囲のみを高サンプリング周波 でサンプリングし量子化することから、常 、高サンプリング周波数でサンプリングを うことを要しないため、基地局20における 期時刻検出を少ない消費電力で行うことが き、省電力で測位可能な測位システムを実 できる。

 更に、本発明に係る測位システムは、上 の実施形態には限られず、その他様々な実 形態が含まれる。

符号の説明

 10 測位システム
 20 移動局
 22 時計
 24 制御器
 26 拡散符号発生器
 20 トランシーバー回路
 30、30A、30B、30C、30D 基地局
 32 トランシーバー回路
 34 同期時刻検出部
 40 測位サーバ
 100 クロック発生器
 102、104、106 クロック生成器
 108 時計
 110 拡散符号発生器
 112、114 量子化器
 120 量子化器
 122 整合フィルタ
 130 サンプル時刻演算部
 140 サンプリング制御信号発生器
 150 量子化器
 152 メモリ
 154 整合フィルタ
 160 同期時刻演算部