栃村 美正 (〒31 栃木県宇都宮市清原工業団地8番3 マニー株式会社内 Tochigi, 32132, JP)
TETSUKA, satoshi (INC. 8-3, Kiyohara Industrial Park, Utsunomiya-sh, Tochigi 31, 32132, JP)
マニー株式会社 (〒31 栃木県宇都宮市清原工業団地8番3 Tochigi, 32132, JP)
TOCHIMURA, yoshimasa (INC. 8-3, Kiyohara Industrial Park, Utsunomiya-sh, Tochigi 31, 32132, JP)
栃村 美正 (〒31 栃木県宇都宮市清原工業団地8番3 マニー株式会社内 Tochigi, 32132, JP)
| ファイバー状に伸張した組織を持ったオーステナイト系ステンレス鋼からなり、刃部と該刃部に連続した断面三角形の胴部とを有し、前記刃部は、一面がプレス面で形成され、該プレス面と二つの研削面が交叉して形成された切刃と、二つの研削面が交叉して形成された切刃とを有し、前記各切刃が集中する先端部がプレス面側の中央に位置することを特徴とする医療用縫合針。 |
| プレス面と二つの研削面が交叉して形成された切刃が、二つの研削面が交叉して形成された切刃よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の医療用縫合針。 |
| 前記プレス面の反対側の面に峰が形成されており、前記研削面は、前記峰が形成されている面側を研削することで形成されることを特徴とする請求項1に記載の医療用縫合針。 |
| 前記二つの研削面が交叉して形成された切刃は、一方側の端部が前記医療用縫合針の尖端に接続され、他方側の端部は前記峰の刃部に於ける延長線と連続することを特徴とする請求項3に記載の医療用縫合針。 |
| ファイバー状に伸張した組織を持ったオーステナイト系ステンレス鋼からなり、刃部と該刃部に連続した扁平形状の胴部とを有し、前記刃部は、上下二面がプレス面で形成され、該上下のプレス面のうちの一つのプレス面と二つの研削面が交叉して形成された切刃と、二つの研削面が交叉して形成された切刃とを有し、前記各切刃が集中する先端部が前記二つの研削面と交叉して切刃を形成するプレス面側の中央に位置することを特徴とする医療用縫合針。 |
| 前記プレス面と二つの研削面が交叉して形成された切刃が、二つの研削面が交叉して形成された切刃よりも長いことを特徴とする請求項5に記載した医療用縫合針。 |
| 前記二つの研削面が交叉して形成された切刃は、一方側の端部が前記医療用縫合針の尖端に接続され、他方側の端部は前記上下二面のプレス面のうち切刃を形成しないプレス面と連続することを特徴とする請求項5または6に記載の医療用縫合針。 |
本発明は、切開された患部を縫合する際 用いる医療用縫合針に関し、特に、針先部 の硬さを向上させた医療用縫合針に関する のである。
医療用縫合針(以下、縫合針という)は先 部分に鋭い尖端を有しており、この尖端を 点として複数の切刃を有して構成されたも 、切刃を有することなく尖端を起点として 面が略円形に形成されたもの等がある。ま 、形状や太みに対し多くの規格が設定され おり、これらの規格毎に多種類の縫合針が 供されている。そして、医師はこれらの医 用縫合針の中から縫合すべき生体組織や部 等の諸条件に対応して適宜選択して用いて る。
特に、切刃を有する縫合針は、先端部分 形成された刃部と、この刃部に連続して形 された胴部と、胴部に連続して形成され縫 糸を連結するための穴が形成された元端部 、を有して構成されている。前記胴部は手 の際に持針器によって把持すべき部分であ 、断面が三角形を含む多角形に形成されて る。また元端部は縫合糸を結合する穴の形 に対応して断面が扁平に形成されたものと 断面が円形に形成されたものがある。
上記の如く、胴部の断面が三角形を含む 角形を有する縫合針では、胴部をプレス成 するのが一般的である。また刃部の断面が 角形を含む多角形の縫合針の場合には、刃 に対応する部分をプレスによって粗成形し 後、各面を研削して互いの面の交叉部に切 を形成し、或いはプレスによって粗成形す ことなく、研削によって複数の面を形成し これらの面の交叉部に切刃を形成している
上記の如き代表的な縫合針の例を図6、7 より説明する。図6に示す縫合針50はR針と呼 れるものであり、予め設定された曲率をも て湾曲した湾曲針(図1参照)として構成され いる。先端には鋭い尖端51が形成されてお 、該尖端51を起点として三つの切刃52が形成 れると共に、夫々の切刃52は二つの研削面53 が交叉することで形成されている。そして、 尖端51及び切刃52を含む部分が刃部55として、 該刃部55に連続する部分が三角形の断面を有 た胴部56として構成され、さらに該胴部に 続して縫合糸を結合する元端部57が形成され ている。この縫合針50では、尖端51は太みの 心と一致して形成されている。
この縫合針50では同図に示すように刃部55 の三面全てを研削面53としているが、プレス 形により二面をプレス面、一面を研削面と て形成し、プレス面と研削面との交叉部に 刃を形成して構成した縫合針も知られてい 。このように、一面を研削面として形成す 場合においては、切味を出すために、プレ 後にかなり多くの量を研削して切刃を鋭く ている。
また、図7に示す縫合針50はP針と呼ばれる ものであり、R針と同様に、先端には鋭い尖 51が形成されており、該尖端51を起点として つの切刃52が形成されると共に、夫々の切 52は二つの研削面53が交叉することで形成さ ている。そして、尖端51及び切刃52を含む部 分が刃部55として、該刃部55に連続する部分 、プレス成形により断面が扁平な形状に形 された胴部56として構成され、さらに該胴部 56に連続して縫合糸を結合する元端部57が形 されている。この縫合針50においても、尖端 51は太みの中心と一致して形成されている。
また特許文献1に記載された発明は、石灰 化した生体組織、或いは骨を貫通させて用い る縫合針に関するものである。この縫合針は 、切開部に1以上の切開用刃を形成する複数 平坦な面を設け、切開刃が尖端に向かって 束し、尖端部には付加的切開刃を形成する2 上の交差する別の平坦面を設けたものであ 。この縫合針では、硬い生体組織を比較的 易に貫通することができる。
一方、縫合針の材料として、オーステナ ト系ステンレス鋼を予め設定された減面率 冷間線引き加工することによって、加工硬 を生じさせることで硬さを向上させると共 、オーステナイト組織をファイバー状に伸 させて曲げ強度を向上させたものが提案さ ている。この材料を利用して縫合針を製造 た場合、流通過程での錆の発生を防ぐこと できて有利である。
特許文献1に記載された縫合針のように、 石灰化した生体組織や骨を貫通させて患部を 縫合するような場合、鋭い尖端及び該尖端を 起点とする切刃は充分に硬いものであること が必要である。しかし、ファイバー状に伸張 した組織を持ったオーステナイト系ステンレ ス鋼の場合、冷間線引き加工による加工硬化 が生じているものの、断面に於ける硬度分布 は、中心と表面の硬度が低く、表面から僅か に中心側に入り込んだ部位が最も高い硬度を 有するという性質がある。
このため、尖端及び該尖端を起点とする 刃を含む刃部を研削によって形成する場合 硬度の最も高い部分が研削によって削除さ ることとなり、充分な硬さを得られないと う問題がある。このことは、刃部に相当す 部分をプレスによって粗成形した後、研削 よって形成する場合、プレスによって粗成 することなく単に研削によって形成する場 の何れの方法で形成する場合であっても、 た胴部の断面形状が如何なる形状であって 変化はなく、同様のことがいえる。
また、胴部の断面が三角形であり、二面 プレス面、一面を研削面として構成した上 従来例においても、切味を出すために研削 を多くしているため、刃部の曲げ強度は弱 なる傾向がある。研削時間についても、ま 砥石を縫合針の研削面の形状に成形する作 が必要となるため、思うように時間短縮に ながらないのが現状である。
上記の如く、ファイバー状に伸張した組 を持ったオーステナイト系ステンレス鋼を 料として製造された縫合針では、鋭い尖端 び該尖端を起点として形成された切刃を含 刃部の硬度及び曲げ強度に限界が生じる、 いう問題がある。
本発明の目的は、ファイバー状に伸長し 組織を持ったオーステナイト系ステンレス を材料としつつ刃部の硬度及び曲げ強度を 上させた縫合針を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る 療用縫合針は、ファイバー状に伸張した組 を持ったオーステナイト系ステンレス鋼か なり、刃部と該刃部に連続した断面三角形 胴部とを有し、前記刃部は、一面がプレス で形成され、該プレス面と二つの研削面が 叉して形成された切刃と、二つの研削面が 叉して形成された切刃とを有し、前記各切 が集中する先端部がプレス面側の中央に位 することを特徴とするものである。
上記医療用縫合針に於いて、プレス面と つの研削面が交叉して形成された切刃が、 つの研削面が交叉して形成された切刃より 長いことが好ましい。
上記医療用縫合針に於いて、前記プレス の反対側の面に峰が形成されており、前記 削面は、前記峰が形成されている面側を研 することで形成されることが好ましい。
上記医療用縫合針に於いて、前記二つの 削面が交叉して形成された切刃は、一方側 端部が前記医療用縫合針の尖端に接続され 他方側の端部は前記峰の刃部に於ける延長 と連続することが好ましい。
また本発明に係るもう一つの医療用縫合 は、ファイバー状に伸張した組織を持った ーステナイト系ステンレス鋼からなり、刃 と該刃部に連続した扁平形状の胴部とを有 、前記刃部は、上下二面がプレス面で形成 れ、該上下のプレス面のうちの一つのプレ 面と二つの研削面が交叉して形成された切 と、二つの研削面が交叉して形成された切 とを有し、前記各切刃が集中する先端部が 記二つの研削面と交叉して切刃を形成する レス面側の中央に位置することを特徴とす ものである。
上記医療用縫合針に於いて、前記上下二 のプレス面のうちの一つのプレス面側を研 することで二つの研削面を形成し、他のプ ス面と該二つの研削面の交叉部および、該 つの研削面の交叉部が切刃として形成され ことが好ましい。
上記医療用縫合針に於いて、プレス面と つの研削面が交叉して形成された切刃が、 つの研削面が交叉して形成された切刃より 長いことが好ましい。
上記医療用縫合針に於いて、前記二つの 削面が交叉して形成された切刃は、一方側 端部が前記医療用縫合針の尖端に接続され 他方側の端部は前記上下二面のプレス面の ち切刃を形成しないプレス面と連続するこ が好ましい。
上記医療用縫合針では、刃部が、少なく も一面がプレス面によって構成されている 即ち、プレス面はファイバー状に伸張した 織を持ったオーステナイト系ステンレス鋼 表面によって構成されるため、該表面の硬 は低下しているものの、表面から僅かに中 側に入り込んだ硬度が最も高い部分は残置 れることになる。従って、このプレス面に し二つの研削面が交叉して形成された切刃 硬度は中心側に向かうにつれて低くなるも の、プレス面と交叉した部位では最も高い 度を持った部分が露出することとなる。こ ため、尖端及び該尖端を起点とする切刃の 度を向上させることができる。
また、刃部をプレス加工することによる 工硬化が生じることに加え、研削面を二面 したことにより、上記従来例に比較して少 い研削量で高い硬度を有した鋭い切刃を形 することができる。
また、プレス面に対して二つの研削面が 叉して形成された切刃が、二つの研削面が 叉して形成された切刃よりも長いため、刃 の断面積を従来例に比較し大きくすること 可能となると共に、高い硬度を持った切刃 先端部から胴部側に向けて充分に延長され いることとなる。よって、断面二次モーメ トが大きいことによって曲げ強度が大きく 且つ、高い硬度を持った切刃を有する刃部 して構成することが可能となり、硬い生体 織であっても容易に貫通することができる 療用縫合針を提供することができる。
A、B 医療用縫合針
1 刃部
2 胴部
3 元端部
4 平面
5 峰
6 止まり穴
11 プレス面
12 研削面
13、14 切刃
15 尖端
以下、本発明に係る医療用縫合針の最も ましい実施の形態について説明する。本発 に係る医療用縫合針は、ファイバー状に伸 させた組織を持ったオーステナイト系ステ レス鋼を材料としているにも関わらず、尖 と該尖端を起点として形成された切刃を高 硬度とし、これにより、刺通性を向上させ ようにしたものである。
本発明に係る医療用縫合針は、ファイバ 状に伸張させた組織を持ったオーステナイ 系ステンレス鋼からなる材料の刃部に対応 る部分をプレス加工し、このプレス面に対 背面側の二面を研削して該研削面とプレス との交叉部分を切刃としたものである。
このように、前記材料をプレス加工する とによって、予め冷間線引き加工してファ バー状に伸張させた組織を有し、且つ冷間 引き加工に伴う加工硬化が生じた材料を更 硬化させることが可能となる。更に、刃部 構成する少なくとも一面をプレス面とする とで、研削加工を施すことなくファイバー に伸張させた組織を有するオーステナイト ステンレス鋼からなる材料の断面内に於け 高い硬度を有する部位をそのまま利用する とが可能となる。
従って、プレス面と研削面とが交叉して 成された切刃は、プレス加工に伴う硬化と 冷間線引き加工に伴う硬化した部分と、に って構成されることとなり、高い硬度を発 することが可能となる。
また、本発明に係る医療用縫合針は二つ 研削面が交叉して形成された切刃も有して り、この切刃と、上記したプレス面と二つ 研削面とが交叉して形成された二つの切刃 、が先端部で集中する。前記二つの研削面 交叉して形成された切刃は、材料に於ける い硬度を有する部分が研削によって削除さ ることとなり、プレス面と研削面とが交叉 て形成された切刃の硬度と比較すると低い 度となる。しかし、前記三つの切刃が集中 た先端部では材料の高い硬度を有する部分 残ることとなり、高い硬度を発揮すること 可能となる。従って、良好な刺通性を発揮 ることが可能である。
更に、本発明の医療用縫合針では、上記 つの切刃のうち、プレス面と研削面とが交 して形成された切刃が、二つの研削面が交 して形成された切刃よりも長い。このため 縫合針を構成する刃部には、高い硬度を有 る二つの切刃が充分な長さを持って存在す こととなり、生体組織を通過する際の抵抗 軽減することが可能となる。また、刃部の 面積が従来例に比較し大きくなるため断面 次モーメントが大きく、よって曲げ強度を きくすることが可能となる。この構成は胴 の断面が三角形の縫合針に適用したとき、 に効果的である。
本発明に於いて、縫合針の形状は特に限 するものではなく、予め設定された曲率半 と角度を持って湾曲させた湾曲針や直針と ることが可能である。また用途も特に限定 るものではなく、皮膚や筋肉等の生体組織 、骨等の比較的硬い生体組織に適用するこ が可能である。しかし、刃部の硬度が向上 ているため、比較的に硬い生体組織、例え 石灰化した生体組織や骨等に適用したとき より効果的である。
また、二つの研削面を形成して刃部とな 部分は、二つの研削面を形成する二つの面 、胴部から各切刃が集中する先端部に向か て傾斜するようにプレスして形成しても良 。これにより、プレス面と二つの研削面と 交叉して形成された二つの切刃のみならず 二つの研削面が交叉して形成された切刃も 高い硬度を発揮することが可能となる。
次に、第1実施例に係る医療用縫合針の構 成について図を用いて説明する。図1は本実 例に係る医療用縫合針の全体構成を説明す 図である。図2は刃部を含む縫合針の先端部 の構成を説明する図である。図3は縫合針の 先端部分の断面形状を説明する図であって図 2のa、b断面図である。
先ず、図1により医療用縫合針Aの全体構 について説明する。縫合針Aは予め設定され 曲率半径と湾曲角度を持って湾曲した湾曲 として構成されている。前述したように、 発明の医療用縫合針はこの実施例の湾曲針 限定されるものではなく、直線状に形成さ た直針であっても良く、全体形状を限定す ものではない。
縫合針Aは、先端側に刃部1が形成されて り、該刃部1に連続して胴部2が形成されてい る。本実施例の縫合針Aでは、胴部2はプレス 工によって、湾曲内面に平面4が形成されて おり、湾曲外面には峰5が形成されている。 ち、胴部2は断面が三角形に形成されており( 図1(b)参照)、該三角形の各頂点は曲線によっ 構成されることで、生体組織を通過する際 損傷を与えることがないように構成されて る。また、平面4と峰5を利用して安定した 態で持針器によって把持し得るように構成 れている。
また、胴部2に連続して断面が略円形の元 端部3が形成されている。元端部3の端面には め設定された深さを持つ止まり穴6が形成さ れており、この止まり穴6に縫合糸を挿入し 元端部3をかしめることで、挿入された縫合 を縫合針Aに結合し得るように構成されてい る。尚、縫合糸を結合する穴としては、本実 施例の止まり穴6に限定するものではなく、 端部3を扁平状に加工して一対のバネ性を持 た柱を形成し、このバネ柱の間に形成され 空間に縫合糸を通過させて結合し得るよう 構成しても良い。
刃部1は、一つのプレス面11と、二つの研 面12と、を有し、プレス面11と研削面12とが 叉して形成された二つの切刃13と、二つの 削面12が交叉して形成された一つの切刃14と によって構成されている。各切刃13、14は先 端側に向いて集中しており、集中した点が鋭 い尖端15として形成されている。
プレス面11は、縫合針Aの材料に予め冷間 引き加工を施すことによって組織をファイ ー状に伸張させたオーステナイト系ステン ス鋼を、目的の縫合針Aの長さに対応させて 切断した素材の端部をプレス加工することで 形成されている。
即ち、素材には、一方側の端部にプレス 工が施され、これにより、刃部1を構成する プレス面11が形成されている。また、この素 には、胴部2に対応する部分に平面4と峰5が レス加工により形成される。従って、プレ 面11は一方側の端部で胴部2と連続すること なる。
特に、峰5は、刃部1に対応する部分に形 されたプレス面11の反対側に形成されると共 に該刃部1にまで到達するように形成されて る。このように、従来プレス加工されるこ のなかった刃部1に対しプレス加工して、プ ス面11を形成することで、該プレス面11の形 成部分の硬度を更に上昇させることが可能と なる。
研削面12は、プレス面11の反対側の面、即 ち、峰5が形成されている面側を研削するこ で形成される。研削面12のプレス面11に対す 角度は、プレス面11が形成されている部位 対し同じ角度を保持している。従って、切 13はプレス面11の尖端15から胴部2との接続部 に至る間に形成されることとなる。
また、研削面12は、尖端15に近い部分では 互いに交叉して切刃14が形成される。この切 14は、一方側の端部が尖端15に接続され、他 方側の端部は峰5の刃部1に於ける延長線と連 する。そして、研削面12どうしが交叉して る部分では生体組織を切開する切刃14として 機能し、峰5に連続した後は生体組織を切開 る機能を持つことはない。
従って、尖端15はプレス面11の幅方向の略 中央に位置することとなり、生体組織を切開 する際に、該尖端15を中心としてバランス良 通過することが可能となる。
上記の如く、尖端15を起点とする切刃13は 、同様に尖端15を起点とする切刃14よりも胴 2側まで延長されて形成されている。従って 切刃14が形成されている部位では三つの切 13、14によって生体組織を切開することが可 である。また切刃14から峰5に移行した部位 りも胴部2側では、二つの切刃13によって生 組織を切開しつつ峰5によって既に切開され ている部分を押し広げることが可能である。
上記の如く、本実施例に係る縫合針Aでは 、プレス面11は幅方向の両端部分が研削面12 よって削除されるものの、表面が研削され ことがない。従って、プレス面11と研削面12 が交叉して形成された切刃13には、プレス 11の表面から中心側に入り込んだ位置に存在 する冷間線引き加工に伴って生じた最も高い 硬度を有する部分が露出することとなり、高 い硬度を持った切刃を実現することが可能で ある。
このように、本実施例に係る縫合針Aでは 、焼き入れによる硬化を期待し得ないオース テナイト系ステンレス鋼に対し、冷間線引き 加工して組織をファイバー状に伸張させるこ とに伴う加工硬化、刃部1に対応する部分に レス面11を形成することによる加工硬化、更 に、プレス面11を研削することなく刃部1を構 成する面とし、且つ該プレス面11と研削面12 が交叉して形成された切刃13に材料に於ける 最も高い硬度を有する部分が露出することに よる効果、の全てを有効に活用して高い硬度 を持った切刃を実現することが可能である。
本実施例においては刃部の断面が三角で るためプレス面11は一面であるが、図4、図5 に示すP針の形状のように刃部を扁平形状(図4 (b)参照)にプレス成形した縫合針Bの場合には プレス面は上下二面11a、11bになる。その場 、そのうちの1つのプレス面11bと二つの研削 面12の交叉部が切刃13として形成される。こ ような刃部の断面の場合も本発明に含まれ ものとする。
尚、プレス面11または11aと研削面12とが交 叉して形成された切刃13、及び二つの研削面1 2が交叉して形成された切刃14では、必然的に これらの切刃13、14に研削に伴うバリが付着 る。このバリは生体組織を通過する際に、 生体組織に損傷を与えるため、除去するこ が必要となる。このため、少なくとも刃部1 対し化学研磨や電解研磨、もしくはバフや めて細かい砥粒の砥石やラップフィルムで 磨を施すことが行われる。
上記研磨によってプレス面11も母材が僅 に排除されることとなるが、本発明の縫合 Aでは、上記の如き研磨を施すことによって じるプレス面11の母材の排除は研削による 材の排除とは異なるものとし、得られた面 プレス面11であるものとする。
次に、本実施例に係る縫合針Aと、従来の R針(図4に示す縫合針50)と、の硬度の比較につ いて説明する。本実施例に係る縫合針Aを複 本製作して刃部1のプレス面11のビッカース 度を測定した。従来からの製品であるR針の 数本の刃部1のビッカース硬度を測定した。 その結果、本実施例の縫合針Aの刃部1では、 も高い測定値がビッカース硬度(以下同じ)62 4、最も低い測定値が硬度551で、平均値が硬 593.8であった。また従来のR針では、最も高 測定値が硬度486、最も低い測定値が硬度453 平均値が474.5であった。
上記の如く、本実施例の縫合針Aと、従来 からのR針と、の平均値に於ける硬度の差は 119.3であり、本実施例の縫合針Aは従来のR針 比較して充分に高い硬度を実現した、とい る。
また、本実施例の縫合針Aと、R針と、の れ味テスト(刺通抵抗の測定)を行った。この テストは、被刺通材として厚さが1.10mmの合成 樹脂シートであるポールベア(登録商標)を用 、該被刺通材を刺通する際の力(ニュートン 、N)を測定した。
縫合針Aの場合、サンプル数を10本とし、 10回刺通した。この結果、10本のサンプルの 1刺通目の平均値は0.804N、2刺通目の平均値は0 .866N、3刺通目の平均値は0.920N、4刺通目の平 値は0.960N、5刺通目の平均値は1.020N、6刺通目 の平均値は1.067N、7刺通目の平均値は1.110N、8 通目の平均値は1.122N、9刺通目の平均値は1.1 68N、10刺通目の平均値は1.188Nであった。
R針の場合、サンプル数を5本とし、各10回 刺通した。この結果、5本のサンプルの1刺通 の平均値は1.249N、2刺通目の平均値は1.470N、 3刺通目の平均値は1.619N、4刺通目の平均値は1 .731N、5刺通目の平均値は1.827N、6刺通目の平 値は1.878N、7刺通目の平均値は2.013N、8刺通目 の平均値は2.109N、9刺通目の平均値は2.149N、10 刺通目の平均値は2.212Nであった。
上記刺通抵抗の平均値を単純平均して比較
ると、縫合針Aでは1.022Nであり、R針では1.826
Nである。従って、縫合針Aが従来のR針と比較
して刺通抵抗を0.804N軽減させることを実現し
たこととなる。
上記測定およびテストは縫合針Aについて行
たが、縫合針Bにおいても同様に、刃部硬度
向上及び刺通抵抗の軽減を実現することが
きる。
本発明の医療用縫合針では、刃部を少な とも一つのプレス面11によって形成するこ で、高い硬度を持った切刃13を形成すること ができるため有利である。
また、プレス面に対して二つの研削面が 叉して形成された切刃が、二つの研削面が 叉して形成された切刃よりも長い構成とし ため、刃部の断面積が大きくなり、曲げ強 を大きくすることができるという優れた効 が得られる。
また、従来の縫合針と比較して研削に要 る時間を短縮することが可能となり、製造 程の簡易化をはかることが可能となるとい 効果を派生する。
Next Patent: WO/2009/133875
