Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
MEDICINE SPRAYER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026730
Kind Code:
A1
Abstract:
A medicine sprayer (1) comprising a body section (2) having an air pressure feed mechanism and a capsule insertion hole (6), and a movable section (3) having a medicine discharge hole (3a) and a capsule puncture needle (9), wherein the body section (2) and the movable section (3) are coupled to be movable relatively between a posture where the capsule insertion hole (6) is concealed by the movable section (3) and a posture where the capsule insertion hole (6) is exposed and advance of the capsule puncture needle (9) is regulated by the body section (2) (the sidewall (6e) of a protrusion (6a)).

Inventors:
ISHIZEKI KAZUNORI
OHKI HISATOMO
NAKAMURA SHIGEMI
YANAGAWA AKIRA
Application Number:
PCT/JP2007/067036
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
August 31, 2007
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
HITACHI LTD (JP)
DOTT LTD CO
ISHIZEKI KAZUNORI
OHKI HISATOMO
NAKAMURA SHIGEMI
YANAGAWA AKIRA
International Classes:
A61M13/00; A61M31/00
Foreign References:
JP5058349B22012-10-24
JPS5841067B21983-09-09
JPH09154948A1997-06-17
US20040173211A12004-09-09
Other References:
See also references of EP 2058024A4
Attorney, Agent or Firm:
HASHIMOTO, Takeshi (Ekisaikai Bldg.1-29, Akashi-cho, Chuo-ku, Tokyo 44, JP)
Download PDF:
Claims:
空気を圧送する空気圧送機構とカプセルに孔を開けるカプセル穿刺針とを備えるとともに、当該空気圧送機構によって圧送された空気によってカプセル内部に収容されていた薬剤を外部に噴出させる空気通路が形成された薬剤噴霧器において、
 カプセルを保持するカプセル保持部が形成された第1分割体と、当該カプセル保持部内に対して進退可能な前記カプセル穿刺針を有する第2分割体とが、少なくともカプセル保持部が露出する姿勢とカプセル保持部が第2分割体によって隠される姿勢との間で、相対移動可能に結合され、
 前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル保持部が露出する姿勢にある状態で、第1分割体によってカプセル穿刺針の進出が規制されるように構成されたことを特徴とする薬剤噴霧器。
前記第1分割体にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔が形成され、
 前記第1分割体と第2分割体とが、少なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカプセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対回動可能に結合され、
 前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、前記カプセル穿刺針の第2分割体からの出口が前記カプセル挿入孔の開口部に臨んで前記カプセル穿刺針が当該開口部から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可能となり、前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル挿入孔が露出する姿勢にある状態では、前記出口が前記カプセル挿入孔の側壁の外側に面して当該側壁によって前記カプセル穿刺針の進出が規制されるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の薬剤噴霧器。
前記第1分割体に筒状の突起が形成されて当該突起の筒内孔が前記カプセル挿入孔とされ、
 前記第2分割体に前記突起を挟持する一対のアーム部が設けられ、
 前記突起およびアーム部のうちいずれか一方にガイド溝が形成されるとともに、他方には前記ガイド溝に案内される案内子が設けられ、
 前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、前記突起の端面と前記一対のアーム部間の奥面とが相互に当接して当該奥面によってカプセル挿入孔の開口部が塞がれるように構成されるとともに、前記ガイド溝に前記端面と奥面とが接離する方向に延在する部分が設けられ、前記第1分割体と第2分割体とを前記カプセル挿入孔が隠される姿勢から露出する姿勢に姿勢変化させるのに際して、前記端面と奥面とを相互に離間させるように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の薬剤噴霧器。
前記第1分割体にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔が形成され、前記第1分割体と第2分割体とが、少なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカプセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対スライド可能に結合され、前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、前記カプセル穿刺針の第2分割体からの出口が前記カプセル挿入孔の開口部に臨んで前記カプセル穿刺針が当該開口部から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可能となり、前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル挿入孔が露出する姿勢にある状態では、前記出口が前記カプセル挿入孔の上側壁に面して当該上側壁によって前記カプセル穿刺針の進出が規制されるように構成されたことを特徴とする請求項1または3に記載の薬剤噴霧器。
前記第1分割体に筒状の突起が形成されて当該突起の筒内孔が前記カプセル挿入孔とされ、前記第2分割体に前記突起を挟持する一対のアーム部が設けられ、前記突起およびアーム部のうちいずれか一方にガイド溝が形成されるとともに、他方には前記ガイド溝に案内される案内子が設けられ、前記第1分割体と前記第2分割体とが前記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、前記突起の端面と前記一対のアーム部間の奥面とが相互に当接して当該奥面によってカプセル挿入孔の開口部が塞がれるように構成されるとともに、前記突起に前記カプセル挿入孔の開口部と前記カプセル穿刺針の出口とがずれる方向に延在する部分が設けられ、前記第1分割体と第2分割体とを前記カプセル挿入孔が隠される姿勢から露出する姿勢に姿勢変化させるのに際して、前記開口部と出口とを相互に離間させるように構成されたことを特徴とする請求項4に記載の薬剤噴霧器。
前記第1分割体にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔が形成され、前記第1分割体と第2分割体とが、少なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカプセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対傾倒可能に結合され、前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、前記カプセル穿刺針の第2分割体からの出口が前記カプセル挿入孔の開口部に臨んで前記カプセル穿刺針が当該開口部から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可能となり、前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル挿入孔が露出する姿勢にある状態では、前記出口が前記カプセル挿入孔の側壁の外側に面して当該側壁によって前記カプセル穿刺針の進出が規制されるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の薬剤噴霧器。
上記第1分割体にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔が形成され、上記第1分割体と第2分割体とが、少なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカプセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対傾倒可能に結合され、上記第1分割体と第2分割体とが上記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、上記カプセル穿刺針の第2分割体からの出口が上記カプセル挿入孔の開口部に臨んで上記カプセル穿刺針が当該開口部から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可能となり、上記第2分割体には、上記カプセル保持部を覆い上記第1分割体と第2分割体との相対傾倒前段階で移動する遮蔽部を有し、当該遮蔽部は第1分割体と第2分割体との相対傾倒前段階で上記カプセル穿刺針の進出が規制されるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の薬剤噴霧器。
前記遮蔽部には、前記カプセル挿入孔が第2分割体によって隠される姿勢で、前記カプセル穿刺針を前記カプセル挿入孔へ向けて通過する穿刺孔が設けられたことを特徴とする請求項7に記載の薬剤噴霧器。
前記ガイド溝に、前記端面と前記奥面とが接離する方向に対して交叉する方向に略沿って延在する部分が設けられたことを特徴とする請求項3、4または7に記載の薬剤噴霧器。
前記突起が円筒状に形成され、前記ガイド溝および前記案内子が、前記突起の中心軸について対称に一対設けられ、前記案内子が前記ガイド溝に嵌挿されて、前記第1分割体と第2分割体との相対回動における回動軸として機能させたことを特徴とする請求項2、7または9に記載の薬剤噴霧器。
前記カプセル穿刺針が前記カプセル挿入孔に保持されたカプセルを貫通するように構成されるとともに、当該カプセルを貫通したカプセル穿刺針の先端部分に薬剤受室が形成され、前記空気圧送機構から圧送され空気を前記薬剤受室に導入する空気通路を、当該薬剤受室からの空気および薬剤の排出方向と交叉する方向に延在させたことを特徴とする請求項2~10のうちいずれか一つに記載の薬剤噴霧器。
前記カプセル保持部の底面を、カプセルの端部形状に略密着する略半球状に形成したことを特徴とする請求項1~11のうちいずれか一つに記載の薬剤噴霧器。
前記薬剤受室をカプセルの外側形状に沿って略円筒状に形成し、当該薬剤受室に空気を導入する複数の空気通路を筒内面の接線方向に接続して略渦巻状に配置したことを特徴とする請求項11または12に記載の薬剤噴霧器。
薬剤の噴出孔が形成される先端部分に密着する着脱可能な外皮部を備えることを特徴とする請求項1~13のうちいずれか一つに記載の薬剤噴霧器。
Description:
薬剤噴霧器

 本発明は、薬剤噴霧器に関する。

発明の背景

 従来、種々の薬剤噴霧器が提案されてい 。特許文献1には、その一例としての薬剤噴 霧器が開示されている。

 上記公報の薬剤噴霧器は、カプセル穿刺針 よってカプセルに穴を開けてカプセル内に 容されていた薬剤を圧送空気によって噴出 せるようになっており、具体的には、カプ ルが保持されたカプセルホルダに薬品噴霧 を螺結し、当該薬品噴霧部に進退可能に支 されたカプセル穿刺針を動かしてカプセル 穿孔を形成するものである。

特許第3273712号公報

発明の概要

 しかしながら、上記特許文献1の薬剤噴霧 器では、カプセルホルダに螺結されていない 状態でも薬品噴霧部に進退可能に保持された カプセル穿刺針を動かすことができるように なっており、その状態で、万一、カプセル穿 刺針を進出させる操作を行うと、カプセル穿 刺針が薬品噴霧部の外部に露出して埃や塵が 付着する場合があり、衛生面、安全面ともに 好ましくない。

 本発明は、上記事情に鑑みてなされたも であり、その目的は、薬剤噴霧器において カプセル穿刺針が噴霧器の外部に露出しに い構成を得ることにある。

 上記目的を達成するために、本発明は、 剤噴霧器において、カプセルを保持するカ セル保持部が形成された第1分割体と、当該 カプセル保持部内に対して進退可能な上記カ プセル穿刺針を有する第2分割体とが、少な ともカプセル保持部が露出する姿勢とカプ ル保持部が第2分割体によって隠される姿勢 の間で、相対移動可能に結合され、上記第1 分割体と第2分割体とが上記カプセル保持部 露出する姿勢にある状態で、第1分割体によ てカプセル穿刺針の進出が規制されるよう 構成されたことを特徴とする。この特徴を 発明の第1の特徴と称する。さらに、本発明 は、以下の第2~第14の特徴を有していても良 。

 本発明の第2の特徴は、上記第1分割体に カプセル保持部としてのカプセル挿入孔が 成され、上記第1分割体と第2分割体とが、少 なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカ プセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対 回動可能に結合され、上記第1分割体と第2分 体とが上記カプセル挿入孔が隠される姿勢 ある状態では、上記カプセル穿刺針の第2分 割体からの出口が上記カプセル挿入孔の開口 部に臨んで上記カプセル穿刺針が当該開口部 から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可能と なり、上記第1分割体と第2分割体とが上記カ セル挿入孔が露出する姿勢にある状態では 上記出口が上記カプセル挿入孔の側壁の外 に面して当該側壁によって上記カプセル穿 針の進出が規制されるように構成されたこ を特徴とする。

 本発明の第3の特徴は、上記第1分割体に 状の突起が形成されて当該突起の筒内孔が 記カプセル挿入孔とされ、上記第2分割体に 記突起を挟持する一対のアーム部が設けら 、上記突起およびアーム部のうちいずれか 方にガイド溝が形成されるとともに、他方 は上記ガイド溝に案内される案内子が設け れ、上記第1分割体と第2分割体とが上記カ セル挿入孔が隠される姿勢にある状態では 上記突起の端面と上記一対のアーム部間の 面とが相互に当接して当該奥面によってカ セル挿入孔の開口部が塞がれるように構成 れるとともに、上記ガイド溝に上記端面と 面とが接離する方向に延在する部分が設け れ、上記第1分割体と第2分割体とを上記カプ セル挿入孔が隠される姿勢から露出する姿勢 に姿勢変化させるのに際して、上記端面と奥 面とを相互に離間させるように構成されたこ とを特徴とする。

 本発明の第4の特徴は、上記第1分割体に カプセル保持部としてのカプセル挿入孔が 成され、上記第1分割体と第2分割体とが、少 なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカ プセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対 スライド可能に結合され、上記第1分割体と 2分割体とが上記カプセル挿入孔が隠される 勢にある状態では、上記カプセル穿刺針の 2分割体からの出口が上記カプセル挿入孔の 開口部に臨んで上記カプセル穿刺針が当該開 口部から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可 能となり、上記第1分割体と第2分割体とが上 カプセル挿入孔が露出する姿勢にある状態 は、上記出口が上記カプセル挿入孔の上側 に面して当該上側壁によって上記カプセル 刺針の進出が規制されるように構成された とを特徴とする。

本発明の第5の特徴は、上記第1分割体に筒 の突起が形成されて当該突起の筒内孔が上 カプセル挿入孔とされ、上記第2分割体に上 記突起を挟持する一対のアーム部が設けられ 、上記突起およびアーム部のうちいずれか一 方にガイド溝が形成されるとともに、他方に は上記ガイド溝に案内される案内子が設けら れ、上記第1分割体と上記第2分割体とが上記 プセル挿入孔が隠される姿勢にある状態で 、上記突起の端面と上記一対のアーム部間 奥面とが相互に当接して当該奥面によって プセル挿入孔の開口部が塞がれるように構 されるとともに、上記突起に上記カプセル 入孔の開口部と上記カプセル穿刺針の出口 がずれる方向に延在する部分が設けられ、 記第1分割体と第2分割体とを上記カプセル 入孔が隠される姿勢から露出する姿勢に姿 変化させるのに際して、上記開口部と出口 を相互に離間させるように構成されたこと 特徴とする

 本発明の第6の特徴は、上記第1分割体に カプセル保持部としてのカプセル挿入孔が 成され、上記第1分割体と第2分割体とが、少 なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカ プセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対 傾倒可能に結合され、上記第1分割体と第2分 体とが上記カプセル挿入孔が隠される姿勢 ある状態では、上記カプセル穿刺針の第2分 割体からの出口が上記カプセル挿入孔の開口 部に臨んで上記カプセル穿刺針が当該開口部 から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可能と なり、上記第1分割体と第2分割体とが上記カ セル挿入孔が露出する姿勢にある状態では 上記出口が上記カプセル挿入孔の側壁の外 に面して当該側壁によって上記カプセル穿 針の進出が規制されるように構成されたこ を特徴とする。

 本発明の第7の特徴は、上記第1分割体に カプセル保持部としてのカプセル挿入孔が 成され、上記第1分割体と第2分割体とが、少 なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカ プセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対 傾倒可能に結合され、上記第1分割体と第2分 体とが上記カプセル挿入孔が隠される姿勢 ある状態では、上記カプセル穿刺針の第2分 割体からの出口が上記カプセル挿入孔の開口 部に臨んで上記カプセル穿刺針が当該開口部 から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可能と なり、上記第2分割体には、上記カプセル保 部を覆い上記第1分割体と第2分割体との相対 傾倒前段階で移動する遮蔽部を有し、当該遮 蔽部は第1分割体と第2分割体との相対傾倒前 階で上記カプセル穿刺針の進出が規制され ように構成されたことを特徴とする。

 本発明の第8の特徴は、上記遮蔽部には、 上記カプセル挿入孔が第2分割体によって隠 れる姿勢で、上記カプセル穿刺針を上記カ セル挿入孔へ向けて通過する穿刺孔が設け れたことを特徴とする。

 本発明の第9の特徴は、上記ガイド溝に、 上記端面と上記奥面とが接離する方向に対し て交叉する方向に略沿って延在する部分が設 けられたことを特徴とする。

 本発明の第10の特徴は、上記突起が円筒 に形成され、上記ガイド溝および上記案内 が、上記突起の中心軸について対称に一対 けられ、上記案内子が上記ガイド溝に嵌挿 れて、上記第1分割体と第2分割体との相対回 動における回動軸として機能させたことを特 徴とする。

 本発明の第11の特徴は、上記カプセル穿 針が上記カプセル挿入孔に保持されたカプ ルを貫通するように構成されるとともに、 該カプセルを貫通したカプセル穿刺針の先 部分に薬剤受室が形成され、上記空気圧送 構から圧送され空気を上記薬剤受室に導入 る空気通路を、当該薬剤受室からの空気お び薬剤の排出方向と交叉する方向に延在さ たことを特徴とする。

 本発明の第12の特徴は、上記カプセル保 部の底面を、カプセルの端部形状に略密着 る略半球状に形成したことを特徴とする。

 本発明の第13の特徴は、上記薬剤受室を プセルの外側形状に沿って略円筒状に形成 、当該薬剤受室に空気を導入する複数の空 通路を筒内面の接線方向に接続して略渦巻 に配置したことを特徴とする。

 本発明の第14の特徴は、薬剤の噴出孔が 成される先端部分に密着する着脱可能な外 部を備えることを特徴とする。

本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧 器の外観を示す正面図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧 器の縦断面図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧 器の斜視図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧 器に設けられるガイド機構を成す突起の斜視 図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧 器の斜視図であって、第2分割体を第1分割体 対して中心軸の周方向に相対回動させた状 を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧 器の斜視図であって、第2分割体を第1分割体 対して中心軸の軸方向に沿って離間させた 態を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧 器の斜視図であって、第2分割体を第1分割体 対して略直角に傾倒させた状態を示す図で る。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧 器の斜視図であって、第2分割体を第1分割体 対して略直角に傾倒させた状態を図7の反対 側から見た図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧 器の側面図であって第1分割体と第2分割体と 相対移動の各段階を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴 器の縦断面図であって、カプセル挿入孔に 入したカプセルにカプセル穿刺針を突き刺 前の状態を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴 器の縦断面図であって、カプセルにカプセ 穿刺針を突き刺した状態を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴 器の縦断面図であって、カプセルにカプセ 穿刺針を突き刺した後、カプセル穿刺針を 格納部に戻した状態を示す図である。 図2のXIII-XIII断面図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴 器の外皮部の斜視図である。 本発明の第2実施形態にかかる薬剤噴 器の外観を示す正面図である。 本発明の第2実施形態にかかる薬剤噴 器の外観を示す側面図である。 本発明の第2実施形態にかかる薬剤噴 器の第1分割体と第2分割体との相対スライド 状態を示す側面図である。 本発明の第3実施形態にかかる薬剤噴 器の外観を示す正面図である。 本発明の第3実施形態にかかる薬剤噴 器の外観を示す側面図である。 本発明の第3実施形態にかかる薬剤噴 器の第1分割体と第2分割体との相対傾倒状態 を示す側面図である。 本発明の第4実施形態にかかる薬剤噴 器の噴霧状態を示し、(a)は平面図、(b)は正 図である。 本発明の第4実施形態にかかる薬剤噴 器の薬剤投与状態を示し、(a)は平面図、(b) 正面図である。 本発明の第5実施形態にかかる薬剤噴 器の噴霧状態の正面視を示し、(a)は平面図 (b)は正面図である。 本発明の第5実施形態にかかる薬剤噴 器の噴霧状態の側面視を示し、(a)は(b)中A-A に沿った断面図、(b)は側面図である。 本発明の第5実施形態にかかる薬剤噴 器の傾倒前段階の正面視を示し、(a)は(b)中B- B線に沿った断面図、(b)は正面図である。 本発明の第5実施形態にかかる薬剤噴 器の傾倒状態を示す平面図である。 本発明の第5実施形態にかかる薬剤噴 器の傾倒状態を示す正面図である。

詳細な説明

 本発明の第1の特徴によれば、カプセル穿 刺針が保持される第2分割体が第1分割体から 離せず、カプセル保持部が露出してカプセ を着脱できる状態では、当該カプセル穿刺 の進出が第1分割体によって規制されるよう にしたため、カプセル穿刺針に触れることな く衛生的にかつ安全に維持しやすくなる。

 本発明の第2の特徴によれば、第1分割体 第2分割体とが上記カプセル挿入孔が露出す 姿勢にある状態では、カプセル穿刺針の出 がカプセル挿入孔の側壁の外面に面するた 、カプセル穿刺針の進出が第1分割体によっ て規制される構成を、より簡素な構成として 具現化することができる。

 本発明の第3の特徴によれば、ガイド溝に 案内子が案内される状態で、突起の端面と一 対のアーム部間の奥面とを相互に当接させる ことでこの部分のシール性を確保するととも に、ガイド溝の上記端面と奥面とが接離する 方向に延在する部分に案内子が案内される状 態で、それら端面と奥面とを離間させること で、第1分割体と第2分割体をより容易に相対 動させることが可能となる。

 本発明の第4の特徴によれば、第1分割体 第2分割体とを相対スライド可能に結合して 第1分割体と第2分割体とが上記カプセル挿 孔が露出する姿勢にある状態では、カプセ 穿刺針の出口がカプセル挿入孔の上側壁に するため、第1分割体と第2分割体との相対ス ライドに伴ってカプセル穿刺針の進出が第1 割体によって規制される構成を、より簡素 構成として具現化することができる。

 本発明の第5の特徴によれば、ガイド溝に 案内子が案内される状態で、突起の端面と一 対のアーム部間の奥面とを相互に当接させる ことで、この部分のシール性を確保するとと もに、ガイド溝の上記端面と奥面とがずれる 方向に延在する部分に案内子が案内される状 態で、それら端面と奥面とを離間させること で、第1分割体と第2分割体をより容易に相対 ライドさせることが可能となる。

 本発明の第6の特徴によれば、第1分割体 第2分割体とを相対傾倒可能に結合して、第1 分割体と第2分割体とがカプセル挿入孔が露 する傾倒した姿勢にある状態では、カプセ 穿刺針の出口がカプセル挿入孔の側壁の外 に面するため、第1分割体と第2分割体との相 対傾倒に伴うカプセル穿刺針の進出が第1分 体によって規制される構成を、より簡素な 成として具現化することができる。

 本発明の第7の特徴によれば、第1分割体 第2分割体との相対傾倒前段階で、遮蔽部に って上記カプセル穿刺針の進出が規制され ため、当該遮蔽部によってもカプセル穿刺 の進出を規制できるとともに、第1分割体と 第2分割体との相対傾倒を円滑に行うことが きる。

 本発明の第8の特徴によれば、カプセル挿 入孔が第2分割体によって隠される姿勢では 遮蔽部に設けた穿刺孔を通してカプセル穿 針をカプセル挿入孔に通過させることがで る。

 本発明の第9の特徴によれば、ガイド溝は 、上記端面と上記奥面とが接離する方向に対 して交叉する方向に略沿って延在する部分に よって、第1分割体と第2分割体とをそれらの 離方向に相互に係止して、第1分割体と第2 割体とが離間するのを抑制することができ 。

 本発明の第10の特徴によれば、上記突起 円筒状に形成されたことにより、ガイド機 と相対回動機構とを共用化できることによ 、構成を簡素化できるとともに、上記突起 中心軸について軸対称としたことで、ガイ 機構による相対移動時および相対回動機構 よる相対回動時の姿勢を安定化でき、より 実な動作を得ることができる。

 本発明の第11の特徴によれば、薬剤受室 よりカプセルに形成された穿孔から零れ出 薬剤が空気圧送機構側に逆流するのを抑制 ることができ、また、当該薬剤受室で空気 導入方向と排出方向とを交叉させることで 気流の乱れや剥離、ひいては空気と薬剤と 攪拌を促進させて、空気とともに排出でき とともに、薬剤をより遠くまで到達させる とができ、かつ、薬剤が薬剤噴霧機内に残 するのを抑制できる。

 本発明の第12の特徴によれば、カプセル 持部とカプセルの外表面との密着性を高め 薬剤のシールを高めることができる。

 本発明の第13の特徴によれば、薬剤受室 で空気の旋回流が形成され、空気と薬剤と 攪拌をより一層促進することができる。

 本発明の第14の特徴によれば、外皮部を 脱することで、薬剤噴出器の外表面が清潔 状態をより容易に維持することができる。

 以下、本発明を具現化した第1実施形態に ついて図面を参照して説明する。

 (第1実施形態)図1は、本実施形態にかかる 薬剤噴霧器の外観を示す正面図、図2は、薬 噴霧器の縦断面図、図3は、薬剤噴霧器の斜 図、図4は、薬剤噴霧器に設けられる突起の 斜視図、図5~図8は、薬剤噴霧器の斜視図であ って第1分割体と第2分割体との相対移動の各 階を示す図、図9は、薬剤噴霧器の側面図で あって第1分割体と第2分割体との相対移動の 段階を示す図、図10~図12は、薬剤噴霧器の 断面図であってカプセル保持部に保持した プセルを穿刺してカプセル内部の薬剤が排 されるまでの各段階を示す図、図13は、図2 XIII-XIII断面図、図14は、薬剤噴出口側に着脱 可能に装着される外皮部の斜視図である。

 なお、本実施形態では、薬剤噴霧器1が、 鼻腔内に粉末の薬剤を投与する粉末薬剤投与 器として実施された場合について例示する。

 本実施形態にかかる薬剤噴霧器1は、第1 割体としての本体部2と、本体部2に対して相 対移動(相対回動)可能に結合される第2分割体 としての可動部3と、可動部3の排出孔3a側の 表面3bを被覆する外皮部4と、を備える。

 この薬剤噴霧器1は、本体部2の底部2eを机 上面等の平面上に突き当てて静置されるよう になっており、以下では、便宜上、この静置 姿勢(図1)を基準として上下方向を規定するも のとする。

 本体部2は、可撓性を有するエラストマを 容器状に成形したものであり、内部に空気室 2aが形成されている。この空気室2aの外壁2bを 手指等で押し潰すと空気室2aが縮小し、空気 2a内の空気が空気通路5(図10)を通じて排出さ れるようになっている。すなわち本実施形態 では、本体部2が空気圧送機構として機能す 。

 本体部2の可動部3側の端部(上部)は、手指 等による押圧等によってはそれほど変形しな い剛体部2c(図2)となっており、この剛体部2c に、カプセル保持部としてのカプセル挿入 6と、薬剤受室7とが形成されている。

 カプセル挿入孔6は、可動部3側の端面2d上 に突出する円筒状の突起6aの筒内部として形 されており、可動部3が傾倒されて開口部6b 開放された状態(カプセル挿入孔6が露出し 状態:図7,図8,および図9の(c);後述)で、当該開 口部6bを介してカプセル8を挿入できるように なっている。図2に示すように、カプセル挿 孔6の底面6cはカプセル8の半球部分とほぼ密 する球面状に、また内周面6dは挿入時カプ ル8の円筒部分をガイドするように、それぞ 形成されている。

 薬剤受室7(図2,13)は、カプセル挿入孔6の 面6c側に連設された円筒状の空間として形成 されており、図12に示すように、カプセル穿 針9によってカプセル8に形成された穿孔8bを 介してカプセル8内から零れ出た(零れ落ちた) 薬剤10をこの薬剤受室7内に受容し、空気室2a に進入するのを抑制する。

 そして、薬剤受室7は、側壁7aの外周に形 された環状溝部7bと、側壁7aを貫通して環状 溝部7bと連通する側孔7cとを介して、空気室2a と連通されており、空気室2aの縮小によって 送された空気が、環状溝部7bおよび側孔7cを 介して薬剤受室7内に導入されるようになっ いる。このとき、図13に示すように、側孔7c 、薬剤受室7の内周面7d上で周方向に適宜に 分された複数箇所(この例では90°毎に4箇所) で薬剤受室7に開口するとともに、各開口位 での接線に沿って略渦巻状に延設されてお 、側孔7cから薬剤受室7内に導入された空気 当該薬剤受室7内で旋回流(渦流)を形成し、 剤10と空気との攪拌が促進されるようにして ある。すなわち、本実施形態では、薬剤受室 7は、圧送された空気と薬剤10との攪拌流を形 成する攪拌流形成部として機能している。

 可動部3(図2)は、略矩形柱状の剛体部3cと 剛体部3cから本体部2側に伸びて突起6aを挟 込む一対のアーム部3d,3dと、アーム部3d,3dの 対側で剛体部3cから突出して鼻腔内に差し まれる差込部3e,3eとを備えている。

 突起6aおよびアーム部3d,3d(図3)には、本体 部2と可動部3との相対移動を規定するガイド 構11(図4)が形成される。本実施形態では、 イド機構11は、図2,図4,および図9に示すよう 、突起6aの筒外面6fに形成されたガイド溝11a と、アーム部3dに形成されてガイド溝11a,11aに 挿入される案内子としての略円柱状の突部11b ,11bとによって構成されている。ガイド溝11a,1 1aは、円筒状の突起6aの中心軸Cについて対称( 軸対称)に形成されており、各アーム部3d,3dに おいて突起6aの筒外面6fとの当接面に突設さ た突部11b,11bが、それぞれ対応するガイド溝1 1a,11aに挿入されている。

 ここで、ガイド溝11aは、図4に示すように 、周方向に沿って延在する周方向延在部11cと 、円筒状の突起6aの軸方向に沿って延在する 方向延在部11dとを有する略L字状に形成され ている。

 そして、周方向延在部11cに沿った突部11b 移動によって、図3の姿勢と図5の姿勢との における、本体部2と可動部3との中心軸C回 の相対回動が規定されるとともに、軸方向 在部11dに沿った突部11bの移動によって、図5 姿勢と図6の姿勢との間(図9の(a)の姿勢と(b) 姿勢との間)における、本体部2と可動部3と 上下方向の相対移動(接離)が規定される。

 さらに、図6(図9の(b))および図7(図9の(c)) 示すように、可動部3が本体部2から離間した 状態(本実施形態では、突部11bが軸方向延在 11dの半円筒状の上端11e(図4)に位置する状態) 、可動部3を本体部2から離間させる方向(上 向)に力を加えてこの状態を維持しながら、 突部11bを中心軸として、可動部3を本体部2に して回動(傾倒)させることで、本体部2と可 部3とが略直角に屈曲した姿勢を取り得るよ うにしてある。

 ここで、図2および図3は、薬剤10(図12)の 霧が可能な噴霧可能状態を示しており(ただ 、図2ではカプセル8および薬剤10は省略)、 の状態では、本体部2に形成されたカプセル 入孔6が可動部3によって被覆されている。 して、図2に示すように、本体部2の端面2dと ーム部3d,3dの端面3fとが当接するとともに、 可動部3の二つのアーム部3d,3d間の奥面3gが突 6aの端面6gに当接して開口部6bを塞ぎ、本体 2と可動部3との境界から外部に薬剤10(図12) 漏出しないようにしてある。さらに、この 態では、奥面3gに形成された突起3hが、開口 6bからカプセル挿入孔6内の上部に挿入され 、当該カプセル挿入孔6内に挿入されたカプ セル8(図12)を底面6cの反対側(上側)から押さえ つけてカプセル挿入孔6の奥側に押し込むよ になっており、カプセル8の外表面8aとカプ ル挿入孔6の底面6cおよび内周面6dとの密着性 を高め、この部分における薬剤10のシールを り一層確実なものとしている。また、突起3 hにもカプセル8の半球部分にフィットする球 状の凹面3iが形成され、当該凹面3iとカプセ ル8の外表面8aとの密着性を高め、この部分で も薬剤10のシールをより一層確実なものとし いる。

 そして、薬剤噴霧器1は、この状態で、カ プセル穿刺針9が開口部6bを介してカプセル挿 入孔6内に進出できるように構成されている すなわち、カプセル穿刺針9は、可動部3の剛 体部3cに形成された針格納部3j内において、 プセル挿入孔6の中心軸C上で延伸する状態で 格納されるとともに、カプセル穿刺針9が固 されるスライダ9aが、剛体部3cに、中心軸Cに 沿って進退可能に支持されている。さらに、 この状態では、カプセル穿刺針9の出口3kがカ プセル挿入孔6の開口部6bに臨んでいる。した がって、図10に示すように、カプセル挿入孔6 にカプセル8が挿入された状態で、図11に示す ように、剛体部3cに上下スライド可能に支持 れたスライダ9aを手指等で本体部2側(下側) スライドさせることで、このスライダ9aに固 定されたカプセル穿刺針9が出口3kからカプセ ル挿入孔6内に進出して、図12に示すように、 カプセル8に穿孔8bが形成される。さらに、本 実施形態では、カプセル穿刺針9の進出によ て、カプセル8の上下二箇所(薬剤受室7側と の反対側の二箇所)に穿孔8bが形成されるよ に構成される。なお、図12に示すように、カ プセル穿刺針9が針格納部3jに格納された状態 で当該カプセル穿刺針9の先端部となる位置 は、シール部材12が装着されており、カプセ ル穿刺針9の周囲からの空気および薬剤10の漏 れが抑制されている。

 一方、図6,図7,図8,図9の(b)および(c)の状態 は薬剤10の噴霧ができない噴霧不可能状態を している。特に、図7,図8および図9の(c)の状 態では、本体部2に形成されたカプセル挿入 6が可動部3によって被覆されることなく、外 部に露出するため、図8に示すように、開口 6bを介してカプセル挿入孔6内にカプセル8を 入することができる。そして、この状態で 、本体部2と可動部3とが略直角に屈曲した 勢となって、カプセル穿刺針9の可動部3から の出口3kが、本体部2の突起6aの側壁6eの筒外 6fに面し、この側壁6eによって、カプセル穿 針9の外部への進出が規制されるようになっ ている。

 また、図2に示すように、剛体部3c内には カプセル挿入孔6と排出孔3aとを連通する空 通路3m,3nが形成されている。このうち、カ セル挿入孔6と連通して中心軸Cに沿って上下 方向に伸びる空気通路3mはカプセル穿刺針9の 進退通路としても機能するものであり、当該 空気通路3mの凹面3iにおける開口部がカプセ 穿刺針9の出口3kとなっている。そして、こ 空気通路3mに接続される空気通路3n,3nは、そ ぞれ、当該空気通路3mと交叉する方向(静置 態における略水平方向)に延在する部分を有 し、その部分の中心軸Cから遠い側の端部で 込部3e,3eに向けて(上方に向けて)折曲し、相 に平行に延伸して排出孔3a,3aに接続されて る。そして、本実施形態では、針格納部3jを これら空気通路3n,3nの間に平行に配置するこ で、針格納部3jおよび二本の空気通路3n,3nを 剛体部3c内で効率良くレイアウトしている。

 以上の構成を備える薬剤噴霧器1の薬剤噴 霧動作について説明すると、まず、図7,図8お よび図9の(c)の状態で、可動部3によって被覆 れることなく外部に露出したカプセル挿入 6にカプセル8を嵌め込んだ後、可動部3を図6 および図9の(b)に示すように起立させ、その 、可動部3を図5および図9の(a)に示す状態ま 下方に移動させる。そして、可動部3を周方 に図10および図3に示す状態まで回動させる 、噴霧可能状態となる。この間、ガイド機 11において、案内子としての突部11bは、ガ ド溝11a内を、図4の(c)→(b)→(a)の順に移動す ことになる。ここで、図4の(b)から図4の(a) 動作を参照すれば、ガイド溝11aの周方向延 部11cが、本体部2と可動部3とを中心軸Cに沿 方向にロックするロック機構として機能し いることが理解できよう。

 次に、本体部2のスライダ9aを図10に示す 態から図11に示す状態まで下方にスライドさ せてカプセル穿刺針9によってカプセル8の上 に穿孔(貫通孔)8b,8bを形成し、スライダ9aを 12に示す状態まで上方にスライドさせてカ セル穿刺針9を針格納部3jに戻す。

 そして、この図12の状態で、空気室2aの外 壁2bを手指等で押し潰すと空気室2aが縮小し 空気室2a内の空気が空気通路5から排出され 。このとき、カプセル8および薬剤受室7内に ある薬剤10が空気室2aの収縮によって圧送さ た空気とともに排出される。空気は、空気 路5としての環状溝部7b、側孔7c、薬剤受室7 穿孔8b、カプセル8内、穿孔8b、空気通路3m、 よび空気通路3nを通過して、排出孔3aから排 出される。このとき薬剤受室7において撹拌 (旋回流)が形成され、空気と薬剤10とが良好 混合されるため、薬剤10が鼻腔内の奥まで り確実に到達できるようになる上、薬剤10が 薬剤噴霧器1内に残存するのを抑制すること できる。

 また、本実施形態にかかる薬剤噴霧器1は 、排出孔3aが形成される薬剤噴霧器1の先端部 分を密着する着脱可能な外皮部4を備えてい 。この外皮部4は、図14に示すように、可動 3の剛体部3cを先端側から被覆する本体部4aと 、この本体部4aから突出して差込部3eを被覆 る筒状部4bとを備える。そして、本体部4aに スライダ9aの可動領域との干渉を避ける切 部4cが形成される一方、筒状部4bの先端には 出孔3aと連接される貫通孔4dが形成される。 こうすれば、外皮部4を交換することで、薬 噴霧器1の表面を洗浄等することなく容易に 潔に維持できるようになる。

 以上の本実施形態によれば、カプセル8を 保持するカプセル挿入孔6が形成された本体 2と、当該カプセル挿入孔6内に対して進退可 能な前記カプセル穿刺針9を有する可動部3と 、少なくともカプセル挿入孔6が露出する姿 勢とカプセル挿入孔が可動部3によって隠さ る姿勢との間で、相対移動可能に結合され 本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が露 する姿勢にある状態で、本体部2によってカ セル穿刺針9の進出が規制されるように構成 されているため、カプセル穿刺針9が露出す のを抑制し、当該カプセル穿刺針9をより衛 的にかつ安全に維持しやすくなるという利 がある。

 また、本実施形態によれば、本体部2と可 動部3とが、少なくともカプセル挿入孔6が露 する姿勢とカプセル挿入孔6が隠される姿勢 との間で、相対回動可能に結合され、本体部 2と可動部3とがカプセル挿入孔6が隠される姿 勢にある状態では、カプセル穿刺針9の可動 3からの出口3kがカプセル挿入孔6の開口部6b 臨んでカプセル穿刺針9が当該開口部6bから 該カプセル挿入孔6の内部へ進出可能となり 本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が露 する姿勢にある状態では、出口3kがカプセ 挿入孔6の側壁6eの外側に面して当該側壁6eに よってカプセル穿刺針9の進出が規制される うに構成されているため、本体部2によって プセル穿刺針9が可動部3から露出するのを 制する構成を、比較的簡素な構成として具 化することができる。

 また、本実施形態によれば、本体部2に筒 状の突起6aが形成されて当該突起6aの筒内孔 カプセル挿入孔6とされ、可動部3に突起6aを 持する一対のアーム部3d,3dが設けられ、突 6aおよびアーム部3dのうちいずれか一方にガ ド溝11aが形成されるとともに、他方にはガ ド溝11aに案内される案内子としての突部11b 設けられ、本体部2と可動部3とがカプセル 入孔6が隠される姿勢にある状態では、突起6 aの端面6gと一対のアーム部3d,3d間の奥面3gと 相互に当接して当該奥面3gによってカプセル 挿入孔6の開口部6bが塞がれるように構成され るとともに、ガイド溝11aに端面6gと奥面3gと 接離する方向に延在する軸方向延在部11dが けられ、本体部2と可動部3とをカプセル挿入 孔6が隠される姿勢から露出する姿勢に姿勢 化させるのに際して、端面6gと奥面3gとを相 に離間させるように構成されているため、 プセル挿入孔6の開口部6bのシール性を確保 きるとともに本体部2と可動部3とを離間さ てより容易に相対回動させる機構を、比較 簡素な構成として具現化することができる

 (第2実施形態)図15~図16は本発明の第2実施 態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分 に同一符号を付して重複する説明を省略して 述べるものとする。図15は、本実施形態にか る薬剤噴霧器の外観を示す正面図、図16は 本実施形態にかかる薬剤噴霧器の外観を示 側面図、図17、第1分割体と第2分割体との相 スライド状態を示す側面図である。なお、 実施形態にあっても、薬剤噴霧器が、鼻腔 に粉末の薬剤を投与する粉末薬剤投与器と て実施された場合について例示する。

 本実施形態にかかる薬剤噴霧器1Aは、図15 に示すように、基本的に第1実施形態と略同 の構成となり、第1分割体としての本体部2と 、本体部2に対して相対移動(相対スライド)可 能に結合される第2分割体としての可動部3と を備えて構成される。

 本体部2にはカプセル保持部としてのカプ セル挿入孔6が形成され、本体部2と可動部3と が、図17に示すように、少なくともカプセル 入孔6が露出する姿勢と、図16に示すように カプセル挿入孔6が隠される姿勢との間で、 相対スライド可能に結合される。

 本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が される姿勢にある状態では、カプセル穿刺 9の可動部3からの出口3k(詳細は図2参照)がカ プセル挿入孔6の開口部6bに臨んでカプセル穿 刺針9が当該開口部6b(詳細は図2参照)から当該 カプセル挿入孔6の内部へ進出可能となって る。

 そして、本体部2と可動部3とがカプセル 入孔6が露出する姿勢にある状態では、前記 口3kがカプセル挿入孔6の上側壁、つまり、 起6aの端面6gに面して当該端面6gによってカ セル穿刺針9の進出が規制される。カプセル 挿入孔6は、第1実施形態と同様に、本体部2か ら突設した筒状の突起6aに形成されて、当該 起6aの筒内孔がカプセル挿入孔6とされる。

 可動部3には、突起6aを挟持する一対のア ム部3dが設けられており、前記相対スライ を可能とするために、図16に示すように、突 起6aの左右(図15中左右方向)側面に前後方向( 15中紙面表裏方向)に延在するガイド溝11aが 成されるとともに、アーム部3dには当該ガイ ド溝11aに案内される突部11bが設けられる。そ して、ガイド溝11a内を突部11bが摺動しつつ、 本体部2と可動部3とは前後方向の相対スライ が許容される。なお、この場合、アーム部3 dにガイド溝11aを形成し、突起6aに突部11bを設 けてもよい。

 本体部2と可動部3とが、図16に示すように 、カプセル挿入孔6が隠される姿勢にある状 では、突起6aの端面6gと一対のアーム部3d間 奥面3g(図2参照)とが相互に当接して当該奥面 3gによってカプセル挿入孔6の開口部6bが塞が る。突起6aには前記カプセル挿入孔6の開口 6bとカプセル穿刺針9の出口3kとがずれる方 に延在する延長部分6hが設けられ、本体部2 可動部3とをカプセル挿入孔6が隠される姿勢 (図16参照)から露出する姿勢(図17参照)に姿勢 化させるのに際して、開口部6bと出口3kとを 相互に離間させるようになっている。

 ここで、薬剤噴霧器1Aの薬剤噴霧動作は まず、図17の状態で、可動部3によって被覆 れることなく外部に露出したカプセル挿入 6にカプセル8を嵌め込んだ後、可動部3を図16 に示すようにガイド溝11aに沿ってスライドさ せ、カプセル挿入孔6の開口部6bをアーム部3d 奥面3gで塞ぐ。この状態で噴霧可能状態と り、その後は第1実施形態と同様に、本体部2 のスライダ9aを下方にスライドさせてカプセ 穿刺針9によってカプセル8の上下に穿孔し その後、スライダ9aを元の状態(図15参照)ま 上方にスライドさせてカプセル穿刺針9を針 納部3jに戻す。

 したがって、本実施形態の薬剤噴霧器1A よれば、本体部2と可動部3とを相対スライド 可能に結合して、本体部2と可動部3とがカプ ル挿入孔6が露出する姿勢にある状態では、 カプセル穿刺針9の出口3kがカプセル挿入孔6 端面6gに面するため、本体部2と可動部3との 対スライドに伴ってカプセル穿刺針9の進出 が本体部2によって規制される構成を、より 素な構成として具現化することができる。

 また、ガイド溝11aに突部11bが案内される 態で、突起6aの端面6gと一対のアーム部3d間 奥面3gとを相互に当接させることで、この 分のシール性を確保するとともに、ガイド 11aの端面6gと奥面3gとがずれる方向に延在し 延長部分6hに突部11bが案内される状態で、 れら端面6gと奥面3gとを離間させることで、 体部2と可動部3をより容易に相対スライド せることが可能となる。

 (第3実施形態)図18~図20は本発明の第3実施 態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分 に同一符号を付して重複する説明を省略して 述べるものとする。図18は、本実施形態にか る薬剤噴霧器の外観を示す正面図、図19は 本実施形態にかかる薬剤噴霧器の外観を示 側面図、図20は、第1分割体と第2分割体との 対傾倒状態を示す側面図である。なお、本 施形態にあっても、薬剤噴霧器が、鼻腔内 粉末の薬剤を投与する粉末薬剤投与器とし 実施された場合について例示する。

 本実施形態にかかる薬剤噴霧器1Bは、図18 に示すように、基本的に第1実施形態と略同 の構成となり、第1分割体としての本体部2と 、本体部2に対して相対移動(相対傾倒)可能に 結合される第2分割体としての可動部3と、を えて構成される。

 本体部2にはカプセル保持部としてのカプ セル挿入孔6が形成され、本体部2と可動部3と が、図20に示すように、少なくともカプセル 入孔6が露出する姿勢と、図19に示すように カプセル挿入孔6が隠される姿勢との間で、 相対傾倒可能に結合される。

 本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が される姿勢にある状態では、カプセル穿刺 9の可動部3からの出口3k(詳細は図2参照)がカ プセル挿入孔6の開口部6bに臨んでカプセル穿 刺針9が当該開口部6b(詳細は図2参照)から当該 カプセル挿入孔6の内部へ進出可能となって る。

 そして、本体部2と可動部3とがカプセル 入孔6が露出する姿勢にある状態では、出口3 kがカプセル挿入孔6の側壁6eの外側に面して 該側壁6eによってカプセル穿刺針9の進出が 制される。突起6aは、図19に示すように、側 視で略半円状に形成され、その外周面の側 が側壁6eとなっている。

 可動部3には、図18に示すように、突起6a 挟持する一対のアーム部3dが設けられており 、それらアーム部3dは、図18および図19に示す ように、半円状を成す突起6aの中心部から突 するピン部13によって回動自在となり、可 部3は、図20に示すようにピン部13を中心とし て傾倒可能となっている。

 ここで、薬剤噴霧器1Bの薬剤噴霧動作は まず、図20に示すように、可動部3をピン部13 を中心として傾倒させることにより、可動部 3によって被覆されていたカプセル挿入孔6は 部に露出した状態となる。そのカプセル挿 孔6にカプセル8を嵌め込んだ後、可動部3を 19に示すように回動して初期位置に起立さ 、カプセル挿入孔6の開口部6bをアーム部3dの 奥面3gで塞ぐ。

 この状態で噴霧可能状態となり、その後 第1実施形態と同様に、本体部2のスライダ9a を下方にスライドさせてカプセル穿刺針9に ってカプセル8の上下に穿孔し、その後、ス イダ9aを元の状態(図18参照)まで上方にスラ ドさせてカプセル穿刺針9を針格納部3jに戻 。

 したがって、本実施形態の薬剤噴霧器1B よれば、本体部2と可動部3とを相対傾倒可能 に結合して、本体部2と可動部3とがカプセル 入孔6が露出する姿勢にある状態では、カプ セル穿刺針9の出口3kがカプセル挿入孔6の側 6eの外側に面するため、本体部2と可動部3と 相対傾倒に伴うカプセル穿刺針9の進出が本 体部2によって規制される構成を、より簡素 構成として具現化することができる。

 (第4実施形態)図21および図22は本発明の第 4実施形態を示し、前記第1・第2実施形態と同 一構成部分に同一符号を付して重複する説明 を省略して述べるものとする。図21は、薬剤 霧器の噴霧状態を示し、(a)は平面図、(b)は 面図、図22は、薬剤噴霧器の薬剤投与状態 示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。な 、本実施形態にあっても、薬剤噴霧器が、 腔内に粉末の薬剤を投与する粉末薬剤投与 として実施された場合について例示する。

 本実施形態にかかる薬剤噴霧器1Cは、図21 に示すように、基本的に第2実施形態と略同 の構成となり、第1分割体としての本体部2と 、本体部2に対して相対移動(相対スライド)可 能に結合される第2分割体としての可動部3と を備えて構成される。

 本体部2にはカプセル保持部としてのカプ セル挿入孔6が形成され、本体部2と可動部3と が、図22に示すように、少なくともカプセル 入孔6が露出する姿勢と、図21に示すように カプセル挿入孔6が隠される姿勢との間で、 相対スライド可能に結合される。

 本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が される姿勢にある状態では、カプセル穿刺 9の可動部3からの出口3k(詳細は図2参照)がカ プセル挿入孔6の開口部6bに臨んでカプセル穿 刺針9が当該開口部6b(詳細は図2参照)から当該 カプセル挿入孔6の内部へ進出可能となって る。

 そして、本体部2と可動部3とがカプセル 入孔6が露出する姿勢にある状態では、前記 口3kがカプセル挿入孔6の端面6gに面して当 端面6gによってカプセル穿刺針9の進出が規 される。カプセル挿入孔6は、第1実施形態と 同様に、本体部2から突設した筒状の突起6aに 形成されて、当該突起6aの筒内孔がカプセル 入孔6とされる。

 可動部3には、突起6aを挟持する一対のア ム部3dが設けられており、片側(図21中右側) アーム部3dは回転中心軸14によって回転自在 に本体部2に取り付けられ、当該回転中心軸14 を中心として本体部2と可動部3とは相対スラ ドが許容される。

 そして、本体部2と可動部3とが、図21に示 すように、カプセル挿入孔6が隠される姿勢 ある状態では、突起6aの端面6gと一対のアー 部3d間の奥面3g(図2参照)とが相互に当接して 当該奥面3gによってカプセル挿入孔6の開口部 6bが塞がれる。突起6aには前記カプセル挿入 6の開口部6bとカプセル穿刺針9の出口3kとが れる方向に延在する延長部分6hが設けられる 。延長部分6hは、平面視で回転中心軸14を中 とする円弧状に形成され、一対のアーム部3d は延長部分6hの両側に案内されつつスライド る。そして、本体部2と可動部3とをカプセ 挿入孔6が隠される姿勢(図21参照)から露出す る姿勢(図22参照)に姿勢変化させるのに際し 、開口部6bと出口3kとを相互に離間させるよ になっている。

 ここで、薬剤噴霧器1Cの薬剤噴霧動作は まず、図22の状態で、可動部3によって被覆 れることなく外部に露出したカプセル挿入 6にカプセル8を嵌め込んだ後、可動部3を図21 に示すように突起6aの延長部分6hに沿ってス イドさせ、カプセル挿入孔6の開口部6bをア ム部3dの奥面3gで塞ぐ。この状態で噴霧可能 態となり、その後は第1実施形態と同様に、 本体部2のスライダ9aを下方にスライドさせて カプセル穿刺針9によってカプセル8の上下に 孔し、その後、スライダ9aを元の状態(図21 照)まで上方にスライドさせてカプセル穿刺 9を針格納部3jに戻す。

 したがって、本実施形態の薬剤噴霧器1C よれば、本体部2と可動部3とを相対スライド 可能に結合して、本体部2と可動部3とがカプ ル挿入孔6が露出する姿勢にある状態では、 カプセル穿刺針9の出口3kがカプセル挿入孔6 端面6gに面するため、本体部2と可動部3との 対スライドに伴ってカプセル穿刺針9の進出 が本体部2によって規制される構成を、より 素な構成として具現化することができる。

 また、ガイド溝11aに突部11bが案内される 態で、突起6aの端面6gと一対のアーム部3d間 奥面3gとを相互に当接させることで、この 分のシール性を確保するとともに、ガイド 11aの端面6gと奥面3gとがずれる方向に延在し 延長部分6hに突部11bが案内される状態で、 れら端面6gと奥面3gとを離間させることで、 体部2と可動部3をより容易に相対スライド せることが可能となる。

 (第5実施形態)図23~図27は本発明の第5実施 態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分 に同一符号を付して重複する説明を省略して 述べるものとする。図23は、薬剤噴霧器の噴 状態の正面視を示し、(a)は平面図、(b)は正 図、図24は、薬剤噴霧器の噴霧状態の側面 を示し、(a)は(b)中A-A線に沿った断面図、(b) 側面図、図25は、薬剤噴霧器の傾倒前段階の 正面視を示し、(a)は(b)中B-B線に沿った断面図 、(b)は正面図、図26は、薬剤噴霧器の傾倒状 を示す平面図、図27は、薬剤噴霧器の傾倒 態を示す正面図である。なお、本実施形態 あっても、薬剤噴霧器が、鼻腔内に粉末の 剤を投与する粉末薬剤投与器として実施さ た場合について例示する。

 本実施形態にかかる薬剤噴霧器1Dは、図23 に示すように、基本的に第1実施形態と略同 の構成となり、第1分割体としての本体部2と 、本体部2に対して相対移動(相対スライド)可 能に結合される第2分割体としての可動部3と を備えて構成される。

 本体部2にはカプセル保持部としてのカプ セル挿入孔6が形成され、本体部2と可動部3と が、図26および図27に示すように、少なくと カプセル挿入孔6が露出する姿勢と、図23お び図24に示すように、カプセル挿入孔6が隠 れる姿勢との間で、相対傾倒可能に結合さ る。また、本実施形態では本体部2と可動部3 とは、カプセル挿入孔6が露出する姿勢とカ セル挿入孔6が隠される姿勢との間で、図25 示すように、可動部3を本体部2に対して所定 量回転(本実施形態では略45゜)した傾倒前段 の状態が設定される。

 そして、本体部2と可動部3とがカプセル 入孔6が隠される姿勢にある状態では、カプ ル穿刺針9の可動部3からの出口3k(詳細は図2 照)がカプセル挿入孔6の開口部6bに臨んでカ プセル穿刺針9が当該開口部6b(詳細は図2参照) から当該カプセル挿入孔6の内部へ進出可能 なっている。

 図24および図25に示すように、可動部3に 、カプセル挿入孔6を覆い本体部2と可動部3 の相対傾倒前段階で移動する遮蔽部15を有し 、当該遮蔽部15は本体部2可動部3との相対傾 前段階でカプセル穿刺針9の進出が規制され ように構成される。カプセル挿入孔6は、第 1実施形態と同様に、本体部2から突設した筒 の突起6aに形成されて、当該突起6aの筒内孔 がカプセル挿入孔6とされる。

 遮蔽部15は、外周の一部が切り欠かれた 円形板状に形成され、当該遮蔽部15は、薬剤 噴霧器1Dを静置した状態で可動部3の下端部、 詳細にはカプセル穿刺針9の下側に形成した 納室3p内に、中心軸Cに対して直角方向の移 を可能に収納される。

 遮蔽部15には、カプセル挿入孔6が可動部3 によって隠される姿勢、つまり、図23および 24に示す薬剤噴霧器の噴霧状態で、カプセ 穿刺針9をカプセル挿入孔6へ向けて通過する 穿刺孔15aが設けられている。また、遮蔽部15 、収納室3p内の移動が許容されるにしても 図示省略した係止部によって可動部3の中心 C周りの回転に対しては一体に回転される。

 収納室3p内には本体部2から突設した円弧 の規制壁2fが挿入されており、当該規制壁2f が遮蔽部15の切欠部15bに所定のカム機能をも て嵌合可能となっている。収納室3pの内室 状は、遮蔽部15の移動可能方向に長円となっ ており、収納室3pと遮蔽部15との間には、遮 部15を一方向、つまり、穿刺孔15aがカプセル 穿刺針9の進出方向からずらす方向に押圧付 するスプリング16が設けられる。

 規制壁2fは、図24に示すように、可動部3 初期状態(噴霧状態)の回転位置にある時は、 遮蔽部15をスプリング16の付勢力に抗して強 的に他方向(図中下方)に移動させ、穿刺孔15a をカプセル穿刺針9の進出方向と一致させる この状態で、カプセル穿刺針9の進出が可能 なる。また、規制壁2fは、カプセル8をカプ ル挿入孔6に挿入する際のガイドとしても機 能する。

 次に、可動部3を、図25に示すように傾倒 段階に回転した時は、規制壁2fによる遮蔽 15の矯正力が解除されてスプリング16によっ 遮蔽部15を一方向に押しやり、穿刺孔15aを プセル穿刺針9の進出方向からずらせる。こ 状態で、カプセル穿刺針9は遮蔽部15に邪魔 れて進出が阻止され、このようにカプセル 刺針9の進出が阻止された状態で、可動部3 、図26および図27に示すように傾倒される。 のとき、遮蔽部15は可動部3と共に傾倒され 。

 突起6aの筒外面には、第1実施形態(図4参 )と同様に、ガイド溝11aが形成されるととも 、アーム部3dにはガイド溝11a,11aに挿入され 突部11bが形成される。ガイド溝11aは、円筒 の突起6aの中心軸について対称(軸対称)に形 成されており、各アーム部3d,3dにおいて突起6 aの筒外面との当接面に突設された突部11bが それぞれ対応するガイド溝11aに挿入されて る。

 ここで、ガイド溝11aは、図25および図27に 部分的に示すように、周方向に沿って延在す る周方向延在部11cと、図23に示すように、円 状の突起6aの軸方向に沿って延在する軸方 延在部11dとを有する略L字状に形成されてい 。

 そして、周方向延在部11cに沿った突部11b 移動によって、図23の姿勢と図25の姿勢との 間における、本体部2と可動部3との中心軸C回 りの相対回動が規定されるとともに、軸方向 延在部11dに沿った突部11bの移動によって、図 25の姿勢と図27の姿勢との間における、本体 2と可動部3との相対傾倒が規定される。この とき、突部11bを中心軸として可動部3を本体 2に対して傾倒させることで、図27に示すよ に、本体部2と可動部3とが略直角に屈曲した 姿勢を取り得るようにしてある。なお、この 場合、アーム部3dにガイド溝11aを形成し、突 6aに突部11bを設けてもよい。

 ここで、薬剤噴霧器1Dの薬剤噴霧動作は まず、図26および図27の状態で、可動部3によ って被覆されることなく外部に露出したカプ セル挿入孔6にカプセル8を嵌め込んだ後、傾 状態にある可動部3を図25に示すように起立 せ、その後、図23および図24に示すように、 可動部3を中心軸C周りに回転して初期状態に す。この状態で、カプセル挿入孔6の開口部 6bをアーム部3dの奥面3gで塞いで噴霧可能状態 となる。その後は第1実施形態と同様に、本 部2のスライダ9aを下方にスライドさせてカ セル穿刺針9によってカプセル8の上下に穿孔 し、その後、スライダ9aを元の状態(図23参照) まで上方にスライドさせてカプセル穿刺針9 針格納部3jに戻す。

 したがって、本実施形態の薬剤噴霧器1D よれば、本体部2と可動部3との相対傾倒前段 階(図25参照)で、遮蔽部15によってカプセル穿 刺針9の進出が規制されるため、噴霧状態以 では当該遮蔽部15によってカプセル穿刺針9 可動部3から露出するのを抑制することがで る。 また、遮蔽部15によってカプセル穿刺 針9の進出が規制されることにより、図26およ び図27に示すように、本体部2に対して可動部 3を傾倒させる動作を円滑に行うことができ 。

 また、遮蔽部15は、カプセル挿入孔6が可 部3によって隠される姿勢、つまり、図23お び図24に示す噴霧状態では、当該遮蔽部15に 設けた穿刺孔15aを通してカプセル穿刺針9を プセル挿入孔6に通過させることができる。 のため、遮蔽部15を設けた場合にも、薬剤 噴霧時には前記各実施形態と同様にカプセ 穿刺針9によってカプセル8を穿孔することが できる。

 以上、本発明の好適な実施形態について 明したが、本発明は上記実施形態には限定 れず、種々の変形が可能である。

 本発明は、粉末薬剤を手動で鼻腔や口腔 の内部に噴出させる薬剤噴霧器に利用する とができる。

符号の説明

 1、1A、1B、1C、1D 薬剤噴霧器
 2 本体部(第1分割体,空気圧送機構)
 2a 空気室
 3 可動部(第2分割体)
 3d アーム部
 3g 奥面
 3k 出口
 5 空気通路
 6 カプセル挿入孔(カプセル保持部)
 6b 開口部
 6e 側壁
 6f 筒外面(外側)
 6g 端面(上側壁)
 8 カプセル
 9 カプセル穿刺針
 10 薬剤
 11 ガイド機構
 11a ガイド溝
 11b 突起
 11d 軸方向延在部
 15 遮蔽部
 15a 穿刺孔