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Title:
METAL COMPLEXES OF SQUARYLIUM COMPOUNDS AND OPTICAL RECORDING MEDIA CONTAINING SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2010/047341
Kind Code:
A1
Abstract:
Metal complexes of squarylium compounds for use in optical recording media having highly sensitive optical response to blue-violet laser beams. Metal complexes of squarylium compounds represented by general formula (I) [wherein R1 is an optionally substituted heterocyclic group, NR4R5 (wherein R4 and R5 may be the same or different and are each an optionally substituted aryl group or the like), or the like; R2 is an optionally substituted aryl group, an optionally substituted heterocyclic group, or the like; and R3 is hydrogen or the like].

Inventors:
SAWADA TAKAHIRO
HAKUMURA TAKASHI
TOYODA HIROSHI
KONDOU RYOUSUKE
Application Number:
PCT/JP2009/068094
Publication Date:
April 29, 2010
Filing Date:
October 21, 2009
Export Citation:
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Assignee:
KYOWA HAKKO CHEMICAL CO LTD (JP)
SAWADA TAKAHIRO
HAKUMURA TAKASHI
TOYODA HIROSHI
KONDOU RYOUSUKE
International Classes:
C09B57/10; B41M5/26; G11B7/244; G11B7/249; G11B7/2463
Domestic Patent References:
WO2002050190A12002-06-27
WO2001044375A12001-06-21
WO2008018337A12008-02-14
WO2006038685A12006-04-13
Foreign References:
JP2008074922A2008-04-03
JP2007321078A2007-12-13
JP2007131839A2007-05-31
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Claims:
 式(I)
[式中、R 1 は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基またはNR 4 R 5 (式中、R 4 およびR 5 は、同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を表す)を表し、R 2 は、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、YR 6 (式中、Yは酸素原子または硫黄原子を表し、R 6 は置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を表す)またはNR 7 R 8 (式中、R 7 およびR 8 は、同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を表す)を表し、R 3 は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を表す]で表されるスクアリリウム化合物の金属錯体。
 R 1 が置換基を有していてもよい複素環基である請求項1記載のスクアリリウム化合物の金属錯体。
 R 1 が置換基を有していてもよい複素環基であり、該複素環基が置換基を有していてもよい芳香族複素環基である請求項1記載のスクアリリウム化合物の金属錯体。
 R 1 が置換基を有する複素環基であり、該置換基を有する複素環基が、式(X)
(式中、R 9 は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、R 10 は、水素原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を表す)で表される基である請求項1記載のスクアリリウム化合物の金属錯体。
 R 10 が置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基である請求項4記載のスクアリリウム化合物の金属錯体。
 R 1 がNR 4 R 5 (式中、R 4 およびR 5 は、それぞれ前記と同義である)である請求項1記載のスクアリリウム化合物の金属錯体。
 R 1 がNR 4 R 5 (式中、R 4 およびR 5 は、それぞれ前記と同義である)であり、R 4 およびR 5 が、同一または異なって、置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよい複素環基である請求項1記載のスクアリリウム化合物の金属錯体。
 R 2 が置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよい複素環基である請求項1~7のいずれかに記載のスクアリリウム化合物の金属錯体。
 R 3 が水素原子である請求項1~8のいずれかに記載のスクアリリウム化合物の金属錯体。
 金属がニッケル、コバルト、アルミニウム、銅、亜鉛または鉄である請求項1~9のいずれかに記載のスクアリリウム化合物の金属錯体。
 請求項1~10のいずれかに記載のスクアリリウム化合物の金属錯体を含有する光記録媒体。
Description:
スクアリリウム化合物の金属錯 およびそれを含有する光記録媒体

 本発明は、光記録媒体等に用いられるス アリリウム化合物の金属錯体等に関する。

 近年、対物レンズの開口数NAを大きくす 技術、レーザー波長λを小さくする技術等を 用い、さらに超高密度記録が可能となる光記 録媒体の開発が進んでいる。例えば、HDTV(高 細度テレビ)の映像情報を2時間以上記録す ためには、DVDと同サイズで少なくとも23GB以 の容量をもつ光記録媒体が要望されている こういった要望に応えるために、405nmの青 色レーザーを使用し、対物レンズのNAを0.85 し、レーザースポット径を小さくすること よって、より高密度の情報を記録する光記 媒体、いわゆるBlu-ray Disc(BD)が開発された。

 追記型Blu-ray Disc(BD-R)には、記録・再生を可 能にする要求性能に加えて、記録感度、変調 度、ジッタ(Jitter)、エラー率等において様々 優れた特性が求められる。しかし、従来の 機色素を用いたBD-Rにおけるそれらの特性は 十分でない。
 ピラゾール構造を有するスクアリリウム化 物の金属錯体は、追記型デジタルバーサタ ルディスク(DVD-R)に用いる色素として有用で あることが知られている(特許文献1)。該色素 はDVD-Rの記録に用いられる約650nmのレーザー で記録するのに適しているが、405nmのレーザ ー光で記録するのに適していない。

国際公開第2002/50190号パンフレット

 本発明の目的は、青紫色レーザー光に対 る高感度な光応答性等を有する光記録媒体 用いられるスクアリリウム化合物の金属錯 等を提供することにある。

 本発明は、以下の[1]~[11]を提供する。
[1]式(I)

[式中、R 1 は、置換基を有していてもよいアリール基、 置換基を有していてもよい複素環基またはNR 4 R 5 (式中、R 4 およびR 5 は、同一または異なって、水素原子、置換基 を有していてもよいアルキル基、置換基を有 していてもよいアラルキル基、置換基を有し ていてもよいアリール基、置換基を有してい てもよい脂環式炭化水素基または置換基を有 していてもよい複素環基を表す)を表し、R 2 は、置換基を有していてもよいアルキル基、 置換基を有していてもよいアラルキル基、置 換基を有していてもよいアリール基、置換基 を有していてもよい脂環式炭化水素基、置換 基を有していてもよい複素環基、YR 6 (式中、Yは酸素原子または硫黄原子を表し、R 6 は置換基を有していてもよいアルキル基、置 換基を有していてもよいアリール基、置換基 を有していてもよい脂環式炭化水素基または 置換基を有していてもよい複素環基を表す) たはNR 7 R 8 (式中、R 7 およびR 8 は、同一または異なって、水素原子、置換基 を有していてもよいアルキル基、置換基を有 していてもよいアラルキル基、置換基を有し ていてもよいアリール基、置換基を有してい てもよい脂環式炭化水素基または置換基を有 していてもよい複素環基を表す)を表し、R 3 は、水素原子、置換基を有していてもよいア ルキル基、置換基を有していてもよいアラル キル基、置換基を有していてもよいアリール 基、置換基を有していてもよい脂環式炭化水 素基または置換基を有していてもよい複素環 基を表す]で表されるスクアリリウム化合物 金属錯体。

[2]R 1 が置換基を有していてもよい複素環基である [1]記載のスクアリリウム化合物の金属錯体。
[3]R 1 が置換基を有していてもよい複素環基であり 、該複素環基が置換基を有していてもよい芳 香族複素環基である[1]記載のスクアリリウム 化合物の金属錯体。
[4]R 1 が置換基を有する複素環基であり、該置換基 を有する複素環基が、式(X)

(式中、R 9 は、水素原子、置換基を有していてもよいア ルキル基、置換基を有していてもよいアラル キル基、置換基を有していてもよいアリール 基、置換基を有していてもよい脂環式炭化水 素基または置換基を有していてもよい複素環 基を表し、R 10 は、水素原子、ヒドロキシル基、カルボキシ ル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 置換基を有していてもよいアミノ基、置換基 を有していてもよいアルキル基、置換基を有 していてもよいアラルキル基、置換基を有し ていてもよいアリール基、置換基を有してい てもよい脂環式炭化水素基または置換基を有 していてもよい複素環基を表す)で表される である[1]記載のスクアリリウム化合物の金 錯体。

[5]R 10 が置換基を有していてもよいアルキル基、置 換基を有していてもよいアラルキル基、置換 基を有していてもよいアリール基、置換基を 有していてもよい脂環式炭化水素基または置 換基を有していてもよい複素環基である[4]記 載のスクアリリウム化合物の金属錯体。
[6]R 1 がNR 4 R 5 (式中、R 4 およびR 5 は、それぞれ前記と同義である)である[1]記 のスクアリリウム化合物の金属錯体。
[7]R 1 がNR 4 R 5 (式中、R 4 およびR 5 は、それぞれ前記と同義である)であり、R 4 およびR 5 が、同一または異なって、置換基を有してい てもよいアリール基または置換基を有してい てもよい複素環基である[1]記載のスクアリリ ウム化合物の金属錯体。

[8]R 2 が置換基を有していてもよいアリール基また は置換基を有していてもよい複素環基である [1]~[7]のいずれかに記載のスクアリリウム化 物の金属錯体。
[9]R 3 が水素原子である[1]~[8]のいずれかに記載の クアリリウム化合物の金属錯体。
[10]金属がニッケル、コバルト、アルミニウ 、銅、亜鉛または鉄である[1]~[9]のいずれか 記載のスクアリリウム化合物の金属錯体。
[11][1]~[10]のいずれかに記載のスクアリリウム 化合物の金属錯体を含有する光記録媒体。

 本発明により、青紫色レーザー光に対す 高感度な光応答性等を有する光記録媒体に いられるスクアリリウム化合物の金属錯体 を提供できる。 

 以下、式(I)で表される化合物を化合物(I)と う。他の式番号の化合物についても同様で る。
 一般式の各基の定義において、アルキル基 しては、例えば、直鎖または分岐状の炭素 1~20のアルキル基が挙げられ、具体的には、 メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ ピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチ 基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチ ル基、1-メチルブチル基、2-メチルブチル基 tert-ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、 1-イソプロピル-2-メチルプロピル基、オクチ 基、ノニル基、デシル基、エイコシル基等 挙げられ、中でも炭素数が1~10であるものが 好ましい。

 アラルキル基としては、例えば、炭素数7~15 のアラルキル基が挙げられ、具体的には、ベ ンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル 基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
 アリール基としては、例えば、炭素数6~14の アリール基が挙げられ、具体的には、フェニ ル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニ ル基等が挙げられる。

 脂環式炭化水素基における脂環式炭化水素 しては、例えば、炭素数3~8のシクロアルカ 、炭素数3~8のシクロアルケン、3~8員の環が 合した二環または三環性の脂環式炭化水素 が挙げられる。
 炭素数3~8のシクロアルカンの具体例として 、例えば、シクロプロパン、シクロブタン シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロ プタン、シクロオクタン等が挙げられる。

 炭素数3~8のシクロアルケンの具体例として 、例えば、シクロプロペン、シクロブテン シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロ プテン、シクロオクテン等が挙げられる。
 3~8員の環が縮合した二環または三環性の脂 式炭化水素の具体例としては、例えば、ジ ドロペンタレン、ジヒドロインデン、テト ヒドロナフタレン、ヘキサヒドロフルオレ 等が挙げられる。

 複素環基における複素環としては、芳香族 素環および脂環式複素環が挙げられる。
 芳香族複素環としては、例えば、窒素原子 酸素原子および硫黄原子から選ばれる少な とも1個の原子を含む5員または6員の単環性 香族複素環、3~8員の環が縮合した二環また 三環性で窒素原子、酸素原子および硫黄原 から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮 環性芳香族複素環等が挙げられ、具体的には 、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、 ピリダジン環、キノリン環、イソキノリン環 、フタラジン環、キナゾリン環、キノキサリ ン環、ナフチリジン環、シンノリン環、ピロ ール環、ピラゾール環、イミダゾール環、ト リアゾール環、トリアジン環、テトラゾール 環、チオフェン環、フラン環、チアゾール環 、オキサゾール環、イソオキサゾール環、イ ンドール環、イソインドール環、インダゾー ル環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチオフ ェン環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾチア ゾール環、ベンゾオキサゾール環、プリン環 、カルバゾール環、アクリジン環、フェナジ ン環、フェノチアジン環、フェノキサジン環 等が挙げられる。

 脂環式複素環としては、例えば、窒素原 、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少 くとも1個の原子を含む5~8員の単環性脂環式 複素環、3~8員の環が縮合した二環または三環 性で窒素原子、酸素原子および硫黄原子から 選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性 環式複素環等が挙げられ、具体的には、ピ リジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、 ルホリン環、チオモルホリン環、ホモピペ ジン環、ホモピペラジン環、テトラヒドロ リジン環、テトラヒドロキノリン環、テト ヒドロイソキノリン環、テトラヒドロフラ 環、テトラヒドロピラン環、ジヒドロベン フラン環、インドリン環、テトラヒドロカ バゾール環等が挙げられる。

 芳香族複素環基における芳香族複素環とし は、例えば、前記に例示した芳香族複素環 同じものが挙げられる。
 ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素 子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
 アミノ基の置換基としては、例えば、1個ま たは2個の置換基、具体的には、アルキル基 アラルキル基、アリール基、脂環式炭化水 基、複素環基等が挙げられる。ここで、ア キル基、アラルキル基、アリール基、脂環 炭化水素基および複素環基は、それぞれ前 と同義である。該置換基が2個であるとき、 換基のそれぞれは同一または異なっていて よい。

 アルキル基の置換基としては、例えば、 一または異なって1~5個の置換基、具体的に 、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロ ン原子、ニトロ基、シアノ基、カルバモイ 基、アルコキシル基、アルコキシアルコキ ル基、アルカノイル基、アルキルカルボニ オキシ基、アルコキシカルボニル基、アロ ル基、アリールオキシ基、アリールカルボ ルオキシ基、アリールオキシカルボニル基 複素環基等が挙げられる。ハロゲン原子お び複素環基は、それぞれ前記と同義である アルコキシル基、アルカノイル基、アルキ カルボニルオキシ基およびアルコキシカル ニル基のアルキル部分は、それぞれ前記の ルキル基と同義である。アルコキシアルコ シル基の2つのアルコキシ部分は、それぞれ 前記のアルコキシル基と同義である。アロイ ル基、アリールオキシ基、アリールカルボニ ルオキシ基およびアリールオキシカルボニル 基のアリール部分は、それぞれ前記のアリー ル基と同義である。

 アラルキル基、アリール基および脂環式 化水素基の置換基としては、例えば、同一 たは異なって1~5個の置換基、具体的には、 ドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン 子、ニトロ基、シアノ基、カルバモイル基 置換基を有していてもよいアルキル基、置 基を有していてもよいアルコキシル基、ア ルキル基、アルカノイル基、アルキルカル ニルオキシ基、アルコキシカルボニル基、 リール基、アロイル基、アリールオキシ基 アリールカルボニルオキシ基、アリールオ シカルボニル基、脂環式炭化水素基、複素 基、置換基を有していてもよいアミノ基等 挙げられる。ここで、ハロゲン原子、置換 を有していてもよいアルキル基、アルコキ ル基、アラルキル基、アルカノイル基、ア キルカルボニルオキシ基、アルコキシカル ニル基、アリール基、アロイル基、アリー オキシ基、アリールカルボニルオキシ基、 リールオキシカルボニル基、脂環式炭化水 基、複素環基および置換基を有していても いアミノ基は、それぞれ前記と同義である アルコキシル基の置換基としては、例えば アルキル基の置換基として前記に例示した 能基と同じものが挙げられる。

 芳香族複素環基の置換基としては、例え 、同一または異なって1~5個の置換基、具体 には、ヒドロキシル基、オキソ基、カルボ シル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ 、カルバモイル基、置換基を有していても いアルキル基、置換基を有していてもよい ルコキシル基、置換基を有していてもよい ラルキル基、アルカノイル基、アルキルカ ボニルオキシ基、アルコキシカルボニル基 置換基を有していてもよいアリール基、ア イル基、アリールオキシ基、アリールカル ニルオキシ基、アリールオキシカルボニル 、置換基を有していてもよい脂環式炭化水 基、複素環基、置換基を有していてもよい ミノ基等が挙げられる。ここで、ハロゲン 子、置換基を有していてもよいアルキル基 置換基を有していてもよいアルコキシル基 置換基を有していてもよいアラルキル基、 ルカノイル基、アルキルカルボニルオキシ 、アルコキシカルボニル基、置換基を有し いてもよいアリール基、アロイル基、アリ ルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基 アリールオキシカルボニル基、置換基を有 ていてもよい脂環式炭化水素基、複素環基 よび置換基を有していてもよいアミノ基は それぞれ前記と同義である。

 R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 またはR 10 が置換基を有していてもよい複素環基である ときの複素環基の置換基としては、例えば、 芳香族複素環基の置換基として前記に例示し た官能基と同じものが挙げられる。
 R 1 が置換基を有していてもよい複素環基である ときの複素環基の置換基としては、例えば、 同一または異なって1~5個の置換基、具体的に は、ヒドロキシル基、オキソ基、カルボキシ ル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 カルバモイル基、置換基を有していてもよい アルキル基、置換基を有していてもよいアル コキシル基、置換基を有していてもよいアラ ルキル基、アルカノイル基、アルキルカルボ ニルオキシ基、アルコキシカルボニル基、置 換基を有していてもよいアリール基、アロイ ル基、アリールオキシ基、アリールカルボニ ルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、 置換基を有していてもよい脂環式炭化水素基 、置換基を有していてもよい複素環基、置換 基を有していてもよいアミノ基等が挙げられ る。ここで、ハロゲン原子、置換基を有して いてもよいアルキル基、置換基を有していて もよいアルコキシル基、置換基を有していて もよいアラルキル基、アルカノイル基、アル キルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボ ニル基、置換基を有していてもよいアリール 基、アロイル基、アリールオキシ基、アリー ルカルボニルオキシ基、アリールオキシカル ボニル基、置換基を有していてもよい脂環式 炭化水素基、および置換基を有していてもよ いアミノ基は、それぞれ前記と同義である。 また、置換基を有していてもよい複素環基に おける複素環基の置換基としては、例えば、 芳香族複素環基の置換基として前記に例示し た官能基と同じものが挙げられる。

 金属錯体における金属としては、例えば、 ルミニウム、ルテニウム、オスミウム、鉄 白金、亜鉛、ベリリウム、銅、ニッケル、 ロム、コバルト、マンガン、イリジウム、 ナジウム、チタン等が挙げられ、中でもニ ケル、コバルト、アルミニウム、銅、亜鉛 よび鉄が好ましい。
 R 1 がNR 4 R 5 (式中、R 4 およびR 5 は、それぞれ前記と同義である)または置換 を有していてもよい芳香族複素環基である が好ましい。

 R 1 がNR 4 R 5 であるとき、R 4 およびR 5 が、同一または異なって、置換基を有してい てもよいアリール基または置換基を有してい てもよい複素環基であるのが好ましい。R 4 またはR 5 が置換基を有していてもよいアリール基であ るとき、該アリール基がフェニル基であるの が好ましく、R 4 またはR 5 が置換基を有していてもよい複素環基である とき、該複素環基における複素環がピリジン 環であるのが好ましい。

 R 1 が置換基を有していてもよい複素環基である とき、該複素環基における複素環が少なくと も1個の窒素原子を含有する芳香族複素環で るのが好ましい。ここで、少なくとも1個の 素原子を含有する芳香族複素環としては、 えば、前記に例示した芳香族複素環のうち なくとも窒素原子を含有するもの等が挙げ れ、より具体的には、例えば、ピリジン環 ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環 キノリン環、イソキノリン環、フタラジン 、キナゾリン環、キノキサリン環、ナフチ ジン環、シンノリン環、ピロール環、ピラ ール環、イミダゾール環、トリアゾール環 トリアジン環、テトラゾール環、チアゾー 環、オキサゾール環、イソオキサゾール環 インドール環、イソインドール環、インダ ール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾト アゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾ キサゾール環、プリン環、カルバゾール環 アクリジン環、フェナジン環、フェノチア ン環、フェノキサジン環等が挙げられ、中 も、ピラゾール環またはインドール環が好 しい。

 R 1 が式(X)で表される基であるとき、R 9 が置換基を有していてもよいアルキル基、置 換基を有していてもよいアラルキル基、置換 基を有していてもよいアリール基、置換基を 有していてもよい脂環式炭化水素基または置 換基を有していてもよい複素環基であるのが 好ましい。
 また、R 1 が式(X)で表される基であるとき、R 10 が置換基を有していてもよいアルキル基、置 換基を有していてもよいアラルキル基、置換 基を有していてもよいアリール基、置換基を 有していてもよい脂環式炭化水素基または置 換基を有していてもよい複素環基であるのが 好ましく、置換基を有していてもよいアルキ ル基であるのがより好ましい。

 R 2 が置換基を有していてもよいアリール基また は置換基を有していてもよい複素環基である のが好ましい。R 1 が式(X)で表される基であるとき、R 2 が置換基を有していてもよいアリール基であ るのがより好ましい。
 R 2 がYR 6 (式中、R 6 は前記と同義である)であるとき、Yが酸素原 であるのが好ましい。

 また、R 3 が水素原子であるのが好ましい。
 次に、化合物(I)の製造法について、例をあ て説明する。
 化合物(I)は、例えば、反応式1~3に従って製 することができる。
反応式1

反応式2

反応式3

(式中、R 1 、R 2 およびR 3 はそれぞれ前記と同義であり、Wは塩素原子 臭素原子、炭素数1~4のアルコキシル基等を す)
 炭素数1~4のアルコキシル基としては、例え 、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等 挙げられる。
 化合物(III)のうちR 1 がNR 4 R 5 (式中、R 4 およびR 5 はそれぞれ前記と同義である)であるものは 市販品として入手するか、公知の方法、例 ば、社団法人日本化学会編,「実験化学講座( 第20巻)」,第4版,丸善株式会社,1991年,p.30-46,p.11 2-185,p.279-290,p.338-342、社団法人日本化学会編, 実験化学講座(第13巻)」,第5版,丸善株式会社 ,1991年,p.374-416、社団法人日本化学会編,「実 化学講座(第14巻)」,第5版,丸善株式会社,2003 ,p.289-320、Buehler&Pearson編,「Survey of Organic Synthesis(第1巻)」,Wiley-Interscience,1970年,p.411-512 Buehler&Pearson編,「Survey of Organic Synthesis( 2巻)」,Wiley-Interscience,1977年,p.812-853、Saul Pata i編,「The Chemistry of the amino group」,John Wiley &Sons,1968年,p.277-347記載の方法等に準じて製 造して得ることができる。

 化合物(III)のうちR 1 が置換基を有していてもよい複素環基である ものは、市販品として入手するか、公知の方 法、例えば、社団法人日本化学会編,「実験 学講座(第24巻)」,第4版,丸善株式会社,1991年,p .319-401、Katritzky編,「Handbook of Heterocyles」,Perg amon Press,1985年,p.379-506、Barton&Ollis編,「Compr ehensive Organic Chemistry-Heterocylic Compounds-(第4巻 )」,Pergamon Press,1979年,p.1-246,p.275-320,p.411-492,p.7 89-838、社団法人日本化学会編,新実験化学講 ,第14巻,「有機化合物の合成と反応IV 複素環 化合物」,丸善株式会社,1978年,p.2154、Chemistry,1 964年,第26巻,p.333、Journal of Organic Chemistry,1957 年,第22巻, p.780、Chemical & Pharmaceutical Bull etin,1981年,第29巻,第1号,p.244、Journal of Heterocyc lic Chemistry,1980年,第17巻,第2号,p.389、Liebigs Ann alen der Chemie,1985年,第1巻,p.78、Journal of the C hemical Society.Perkin Transactions.1,1983年,第2巻 ,p. 325、Journal of the Indian Chemical Society,1980年, 57巻,p.1108、Journal of Organic Chemistry,1979年,第4 4巻,p.4597記載の方法等に準じて製造して得る とができる。

 化合物(III)のうちR 1 が置換基を有していてもよいアリール基であ るものは、市販品として入手するか、公知の 方法、例えば、社団法人日本化学会編,「実 化学講座(第19巻)」,第4版,丸善株式会社,1991 ,p.112-136、Buehler&Pearson編,「Survey of Organic Synthesis(第1巻)」,Wiley-Interscience,1970年,p.246-284 Buehler&Pearson編,「Survey of Organic Synthesis( 2巻)」,Wiley-Interscience,1977年,p.391-460記載の方 等に準じて製造して得ることができる。

 化合物(V)は、市販品として入手するか、 知の方法、例えば、社団法人日本化学会編, 「実験化学講座(第20巻)有機化合物の合成と 応II ジアゾ,アゾならびにアゾキシ化合物の 合成」,第1版,丸善株式会社,1956年,p.347-389、社 団法人日本化学会編,「新実験化学講座(第14 ) 有機化合物の合成と反応III 含窒素化合物 」,第2版,丸善株式会社,1978年,p.1573-1584、Saul P atai編,「The Chemistry of the hydrazo,azo,and azoxy  group(第1巻)」,John Wiley&Sons,1975年,p.69-107、Sa ul Patai編,「The Chemistry of the hydrazo,azo,and az oxy group(第2巻)」,John Wiley&Sons,1975年,p.599-72 3、Gilman編,「Organic Syntheses Collective(第1巻)」, Shriner&Shriner,1932年,p.450-453、Blatt編,「Organic Syntheses Collective(第2巻)」,Shriner&Shriner,1943 ,p.85-87、Baumgarten編,「Organic Syntheses Collective (第5巻)」,Shriner&Shriner,1973年,p.166-170、Bryan  Li他著,「Organic Syntheses(第81巻)」,2005年,p.1108-1 111記載の方法等に準じて製造して得ることが できる。

反応式1
  化合物(VII)は、公知の方法、例えば、Journa l of Organic Chemistry,1977年,第42巻,第7号,p.1126~11 30、Dyes and Pigments,2001年,第49巻,p.161~179記載の 方法等に準じて製造して得ることができる。 具体的には、例えば、化合物(II)と1~2倍モル 化合物(III)とを、要すれば1~2倍モルの酸また は1~2倍モルの塩基存在下で、溶媒中、0~100℃ 1~20時間反応させることにより得ることがで きる。

 溶媒としては、例えば、クロロホルム、 クロロメタン、1,2-ジクロロエタン等のハロ ゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、 tert-ブチルメチルエーテル等のエーテル系溶 、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素 溶媒、メタノール、エタノール、プロパノ ル等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフ ン、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、 メチルスルホキシド(DMSO)等が挙げられる。

 酸としては、例えば、塩化アルミニウム、 化アルミニウム等のハロゲン化アルミニウ 、フッ化第二鉄、塩化第二鉄、臭化第二鉄 のハロゲン化第二鉄、酸化第二鉄等の酸化 、フッ化第二アンチモン、塩化第二アンチ ン等のハロゲン化第二アンチモン、塩化亜 、硫酸第二鉄、トリフルオロメタンスルホ 酸、フルオロスルホン酸等が挙げられる。
 塩基としては、例えば、キノリン、トリエ ルアミン、ピリジン等の有機塩基または炭 カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリ ム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム 水酸化ナトリウム等が挙げられる。

反応式2
 化合物(VI)は、例えば、化合物(VII)を40~90容 %の酢酸水溶液中、40~120℃で0.5~7時間処理す か、または1~10重量%の炭酸カリウム水溶液中 、40~120℃で0.5~20時間処理することにより得る ことができる。
反応式3
 化合物(I)は、例えば、化合物(VI)と1~5倍モル の化合物(V)とを、溶媒中、40~100℃で1~100時間 応させることにより得ることができる。

 溶媒としては、例えば、エタノール、プ パノール、2-プロパノール、ブタノール、 クタノール等のアルコール系溶媒、または アルコール系溶媒(20容量%以上)とベンゼン、 トルエンもしくはキシレンとの混合溶媒、ア セトニトリル等が挙げられる。反応後、必要 に応じて、化合物(I)を有機合成化学で通常用 いられる方法(各種クロマトグラフィー法、 結晶法、蒸留法等)で精製してもよい。

 化合物(I)のうちR 1 がNR 4 R 5 (式中、R 4 およびR 5 は、それぞれ前記と同義である)であるもの 、例えば、化合物(VI)の代わりに化合物(IV)

(式中、R 4 およびR 5 は、それぞれ前記と同義である)を用いる以 は反応式3と同様な操作を行い、製造して得 こともできる。
 化合物(IV)は、公知の方法、例えば、特開200 2-131530号公報記載の方法等に準じて製造して ることができる。具体的には、例えば、ス アリン酸と化合物(III)のうちR 1 がNR 4 R 5 (式中、R 4 およびR 5 は、それぞれ前記と同義である)であるもの を溶媒中、80~150℃で1~100時間反応させること により得ることができる。ここで、溶媒とし ては、例えば、エタノール、プロパノール、 2-プロパノール、ブタノール、オクタノール のアルコール系溶媒、または該アルコール 溶媒(20容量%以上)とベンゼン、トルエンも くはキシレンとの混合溶媒等が挙げられる 化合物(III)のうちR 1 がNR 4 R 5 (式中、R 4 およびR 5 は、それぞれ前記と同義である)であるもの 使用量は、スクアリン酸に対して2~5倍モル あるのが好ましい。反応後、必要に応じて 化合物(IV)を有機合成化学で通常用いられる 法(各種クロマトグラフィー法、再結晶法、 蒸留法等)で精製してもよい。

 化合物(I)の金属錯体は、公知の方法、例 ば、国際公開第02/050190号パンフレット記載 方法等に準じて製造することができる。具 的には、有機金属化合物または金属塩と、 合物(I)とを、要すれば1~5倍モルの酢酸の存 下、溶媒中、25~120℃の温度で、0.1~30時間反 させることにより化合物(I)の金属錯体を製 することができる。

 化合物(I)の使用量は、有機金属化合物また 金属塩に対して0.5~5倍モル量であるのが好 しい。
 有機金属化合物としては、例えば、アルミ ウムトリス(アセチルアセトネート)、アル ニウムトリス(エチルアセトアセテート)、ア ルミニウムイソプロポキシド、アルミニウム sec-ブトキシド、アルミニウムエトキシド、 アセチルアセトネート、亜鉛アセチルアセ ネート、鉄トリス(2,4-ペンタンジオネート) トリス(カルボネート)コバルト(III)酸ナトリ ム塩等が挙げられる。

 金属塩としては、例えば、塩化アルミニウ 、塩化銅、酢酸銅、酢酸ニッケル、塩化ニ ケル、酢酸コバルト、塩化コバルト、これ の水和物等が挙げられる。
 溶媒としては、例えば、メタノール、エタ ール、プロパノール、2-プロパノール、ブ ノール、イソブタノール等のアルコール系 媒、クロロホルム、ジクロロメタン等のハ ゲン系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレ 等の芳香族系溶媒、テトラヒドロフラン、 チル-tert-ブチルエーテル等のエーテル系溶 、酢酸エチル等のエステル系溶媒、アセト 、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、 れらの混合溶媒等が挙げられる。

 反応後、必要に応じて、有機合成化学で通 用いられる方法(各種カラムクロマトグラフ ィー法、再結晶法、溶媒による洗浄等)で化 物(I)の金属錯体を精製してもよい。
 以下に、化合物(I)の具体例を例示する。表 、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し 、 i Prはイソプロピル基を表し、 t Buはtert-ブチル基を表し、 i Buはイソブチル基を表す。

 以下、化合物番号(1)のスクアリリウム化合 を化合物(1)という。その他の化合物番号の 合物についても同様である。
 本発明の化合物(I)の金属錯体は、光記録媒 用色素、紫外線吸収剤、3次元記録材料とし ての二光子吸収用色素、短波長レーザー(例 ば青紫色レーザー等)光対応の増感色素等と て使用することができる。化合物(I)の金属 体は優れた耐光性、優れた耐候性、優れた 湿熱性、優れた塗膜性、優れた溶解性等を するので、光記録媒体用の色素として適し いる。

 化合物(I)の金属錯体のうち特に優れた耐光 を有するものとしては、例えば、以下の(1) (2)等が挙げられる。
(1)式(I)において、R 1 がNR 4 R 5 であり、R 4 およびR 5 が、同一または異なって、置換基を有してい てもよいフェニル基であり、R 2 が置換基を有していてもよいピリジル基であ り、R 3 が水素原子である化合物(I)のコバルトまたは ニッケル錯体。
(2)式(I)において、R 1 が式(X)で表される基であり、R 2 が置換基を有していてもよいフェニル基であ り、R 3 が水素原子であり、該式(X)において、R 9 が置換基を有していてもよいアルキル基、置 換基を有していてもよいフェニル基または置 換基を有していてもよいピリミジニル基であ り、R 10 が置換基を有していてもよいアルキル基であ る化合物(I)のコバルトまたはニッケル錯体。

 前記(1)および(2)において、置換基を有し いてもよいアルキル基は前記と同義である また、フェニル基の置換基としては、例え 、アリール基の置換基として前記に例示し 官能基と同じものが挙げられ、ピリジル基 よびピリミジニル基の置換基としては、例 ば、芳香族複素環基の置換基として前記に 示した官能基と同じものが挙げられる。

 本発明の光記録媒体は化合物(I)の金属錯体 含有し、青紫色レーザー光に対する高感度 光応答性、優れた記録信号品質等を有する
 本発明の光記録媒体としては、例えば、基 、反射層、記録層、透明保護層およびカバ 層を備えているもの等が挙げられ、基板上 、反射層、記録層、透明保護層およびカバ 層がこの順に設けられているものが好まし 。本発明の光記録媒体としては、例えば、 合物(I)の金属錯体を含有する記録層を有す もの等が挙げられる。化合物(I)の金属錯体 用いて該記録層を形成するとき、化合物(I) 金属錯体は単独でまたは2種以上を混合して 用いてもよい。

 化合物(I)の金属錯体と他の色素とを併用 て用いてもよい。他の色素としては、記録 のレーザー光の波長域に吸収を有するもの 好ましい。また、情報記録(記録層、反射層 または透明保護層、およびカバー層における 熱的変形によりレーザー照射箇所に形成され る記録マーク等)の形成が阻害されないよう ものを他の色素として用いることが好まし 。他の色素としては、例えば、含金属アゾ 色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシ ニン系色素、シアニン系色素、アゾ系色素 化合物(I)の金属錯体以外のスクアリリウム 色素、含金属インドアニリン系色素、トリ リールメタン系色素、メロシアニン系色素 アズレニウム系色素、ナフトキノン系色素 アントラキノン系色素、インドフェノール 色素、キサンテン系色素、オキサジン系色 、ピリリウム系色素等が挙げられる。これ は単独でまたは2種以上を混合して用いても い。他の色素のうち770~830nmの近赤外レーザ 光、620~690nmの赤色レーザー光等のレーザー を用いた記録に適する色素と化合物(I)の金 錯体とを併用して、複数の波長域のレーザ 光での記録が可能である光記録媒体を作製 ることもできる。

 記録層は、必要に応じてバインダーを含有 てもよい。バインダーとしては、例えば、 リビニルアルコール、ポリビニルピロリド 、ケトン樹脂、ニトロセルロース、酢酸セ ロース、ポリビニルブチラール、ポリカー ネート等が挙げられる。これらは単独でま は2種以上を混合して用いてもよい。
 また、記録層は、記録層の安定性や耐光性 上のために、例えば、一重項酸素クエンチ ーや記録感度向上剤等を含有してもよい。

 一重項酸素クエンチャーとしては、遷移金 キレート化合物(例えば、アセチルアセトネ ート、ビスフェニルジチオール、サリチルア ルデヒドオキシム、ビスジチオ-α-ジケトン と遷移金属とのキレート化合物等)等が挙げ れる。これらは単独でまたは2種以上を混合 して用いてもよい。
 記録感度向上剤としては、遷移金属等の金 が原子、イオン、クラスター等の形で化合 に含まれるものをいい、例えば、エチレン アミン系錯体、アゾメチン系錯体、フェニ ヒドロキシアミン系錯体、フェナントロリ 系錯体、ジヒドロキシアゾベンゼン系錯体 ジオキシム系錯体、ニトロソアミノフェノ ル系錯体、ピリジルトリアジン系錯体、ア チルアセトネート系錯体、メタロセン系錯 、ポルフィリン系錯体等の有機金属化合物 が挙げられる。これらは単独でまたは2種以 上を混合して用いてもよい。

 本発明の光記録媒体の記録層の厚さは1nm~5μ mであるのが好ましく、5~100nmであるのがより ましく、さらには20~60nmであるのが好ましい 。
 記録層は、真空蒸着法、スパッタリング法 ドクターブレード法、キャスト法、スピン ート法、浸漬法等の公知の薄膜形成法で形 することができるが、量産性、コスト面か スピンコート法が好ましい。スピンコート により記録層を形成する場合、適切な膜厚 得るために、化合物(I)の金属錯体の濃度を0 .3~2.5重量%に調整した溶液を用いることが好 しく、回転数を500~10000rpmにするのが好まし 。スピンコート法により溶液を塗布した後 加熱、減圧乾燥、溶媒蒸気への曝露等の処 を行ってもよい。

 溶液を塗布することにより記録層を形成 る場合(例えば、ドクターブレード法、キャ スト法、スピンコート法、浸漬法等)に用い 溶液の溶媒としては、基板および記録層を 布する前に基板上に形成した層(例えば、反 層等)を侵さない溶媒であればよく、特に限 定されない。例えば、ジアセトンアルコール 、3-ヒドロキシ-3-メチル-2-ブタノン等のケト アルコール系溶媒、メチルセロソルブ、エ ルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、n-ヘ サン、n-オクタン、シクロヘキサン、メチル シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジ メチルシクロヘキサン、n-ブチルシクロヘキ ン、tert-ブチルシクロヘキサン、シクロオ タン等の炭化水素系溶媒、ジイソプロピル ーテル、ジブチルエーテル等のエーテル系 媒、テトラフルオロプロパノール(TFP)、オク タフルオロペンタノール、ヘキサフルオロブ タノール等のフルオロアルキルアルコール系 溶媒、乳酸メチル、乳酸エチル、イソ酪酸メ チル等のエステル系溶媒等が挙げられる。こ れらは単独でまたは2種以上を混合して用い もよい。

 本発明の光記録媒体の基板は、レーザー による記録再生のため、表面上に螺旋状に 成される案内溝が形成されているものが好 しい。基板としては、狭トラックピッチで る微細な溝を形成しやすいものが好ましく 具体的には、例えば、ガラス、プラスチッ 等が挙げられる。プラスチックとしては、 クリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボ ート樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹 、ニトロセルロース、ポリエステル樹脂、 リエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポ イミド樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ 脂、脂環式ポリオレフィン樹脂等が挙げら るが、高生産性、コスト、耐吸湿性等の点 らポリカーボネート樹脂であるのが好まし 。

 基板は前記のプラスチックを射出成形して 製するのが好ましい。射出成形により基板 作製する方法としては、案内溝が形成され Ni等の金属からなるスタンパーを用いる方 等が挙げられる。
 該スタンパーを作製するための原盤は、例 ば、以下のようにして作製される。円盤状 ガラス基板の表面を平滑になるよう研磨す 。その基板上に所望の溝深さに応じて厚さ 調整したフォトレジストを塗布する。次い 青紫色レーザー光よりも短い波長のレーザ 光または電子ビームを用いてフォトレジス を露光し、現像を行うことにより、案内溝 形成された原盤を作製する。

 次いで、この原盤表面にNi等の導電膜を真 製膜し、メッキ工程を経て、案内溝が形成 れたNi等の金属からなるスタンパーを作製す る。このスタンパーを用いて前記のプラスチ ックを射出成形することにより、表面上に案 内溝が形成された基板を作製する。
 該案内溝としては、凹凸の頂点面と底辺面 高低差(溝深さ)が15~80nmであるのが好ましく 25~50nmであるのがより好ましい。凸部と凹部 の幅の比率としては40%:60%~60%:40%(凸部:凹部)の 範囲であるのが好ましい。

 反射層は金属であるのが好ましい。金属 しては、例えば、金、銀、アルミニウムま はそれらの合金等が挙げられるが、550nm以 の波長のレーザー光に対する反射率や表面 平滑性の点から、銀または銀を主成分とす 合金が好ましい。該銀を主成分とする合金 銀を90%程度以上含むものが好ましく、銀以 の成分としてCu、Pd、Nd、Ni、Si、Au、Al、Ti、Z n、Zr、NbおよびMoの群から選ばれる1種類以上 含むものが好ましい。反射層は、例えば、 着法、スパッタリング法(例えば、DCスパッ リング法等)、イオンプレーティング法等に よって基板上に形成することができる。記録 再生特性を向上させるため、または反射率を 調整する等の目的で、反射層と記録層との間 に中間層を設けてもよい。中間層の材料とし ては、例えば、金属、金属酸化物、金属窒化 物等が挙げられる。反射層の厚さは5~300nmで るのが好ましく、30~100nmであるのがより好ま しい。

 透明保護層としては、記録再生時に使用す レーザー光に対して吸収を有しないか、わ かな吸収しか有しないものが好ましく、屈 率の実数部が比較的大きく、1.5~2.0前後の値 を有するものが好ましい。透明保護層の材料 としては、例えば、金属酸化物、金属窒化物 、金属硫化物、これらの混合物等が挙げられ る。
 透明保護層の厚さは、5~50nmであるのが好ま い。保護層の厚さが5nm以上の場合には、記 層に変形を生じさせて形成した記録マーク この記録マーク間の未記録部分と明確に分 できるためより良好な信号が得られる。ま 、保護層の厚さが50nm以下の場合には、透明 保護層の変形が生じやすいためより良好な信 号が得られる。透明保護層はスパッタリング 法(例えば、RFスパッタリング法等)等によっ 記録層の上に形成することができる。

 カバー層は、例えば、表面に記録再生レ ザー光に対して透明、かつ、粘着力のある 着層を有する厚さ約0.1mmのポリカーボネー 製のシートを用い、接着層を介してシート 透明保護層に加圧接着することにより、透 保護層の上に形成することができる。接着 としては、情報記録の際に記録層および透 保護層の変形を阻害しないものが好ましい カバー層は紫外線硬化樹脂を用いて形成す こともでき、該紫外線硬化樹脂としては、 着層と同様に、情報記録の際に記録層およ 透明保護層の変形を阻害しないものが好ま い。

 本発明の光記録媒体は化合物(I)の金属錯体 含有することから、記録時に使用するレー ー光の波長は350~530nmであるのが好ましい。 般的に、記録時に使用するレーザー光の波 が短いほど高密度な記録が可能となる。
 レーザー光の具体例としては、例えば、中 波長が405nm、410nm等である青紫色レーザー光 、中心波長が515nmである青緑色の高出力半導 レーザー光等が挙げられ、中でも中心波長 405nmである青緑色の高出力半導体レーザー が好ましい。

 基本発振波長が740~960nmである連続発振可能 半導体レーザー光、半導体レーザー光によ て励起されかつ基本発振波長が740~960nmであ 連続発振可能な固体レーザー光等を、第二 調波発生素子(SHG)により波長変換すること よって得られる光を用いてもよい。SHGとし は、反射対称性を欠くピエゾ素子であれば かなるものでもよいが、KDP(KH 2 PO 4 )、ADP(NH 4 H 2 PO 4 )、BNN(Ba 2 NaNb 5 O 15 )、KN(KNbO 3 )、LBO(LiB 3 O 5 )、化合物半導体等がSHGの好ましい具体例と て挙げられる。

 SHGにより波長変換することによって得られ 光(第二高調波)の具体例としては、例えば 基本発振波長が860nmである半導体レーザー光 を波長変換した430nm光、基本発振波長が860nm ある半導体レーザー励起の固体レーザー光 波長変換した430nm光等が挙げられる。
 本発明の光記録媒体はBDであるのが好まし 。BDは波長405nmの青紫色レーザーを使用し、 物レンズのNAを0.85とすることによりレーザ スポット径を小さくして、より高密度の情 を記録する光記録媒体である。BD-Rでは基板 上に反射層と、記録層と、透明保護層と、基 板よりも薄いカバー層とが順次積層されてい る。カバー層側から青紫色レーザー光を照射 して記録再生を行う。

 以下、実施例および参考例により、本発明 さらに具体的に説明する。
 スクアリリウム化合物の原料として用いた 合物(IV-1)、(IV-2)、(VI-1)、(VI-2)、(VI-3)、(VI-4) (VI-5)、(VI-6)(VI-7)および(VI-8)を以下に示す。 中、Meはメチル基を表し、 i Prはイソプロピル基を表し、 t Buはtert-ブチル基を表す。

参考例1.化合物(IV-1)
 1-ブロモ-3,4-ジフルオロベンゼン8.68g、3-フ オロアニリン5.00g、ビス(ジベンジリデンア トン)パラジウム錯体[Pd(dba) 2 ]128mg、1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロ セン(dppf)125mg、ナトリウムtert-ブトキシド5.62g およびトルエン30mlを混合し、110℃で2時間攪 した。反応液を冷却後、反応液にセライト 加え、混合物を濾過し、濾液を飽和食塩水 洗浄し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲ カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸 チル=9:1)で精製することにより3,3’,4-トリフ ルオロジフェニルアミン6.82g(収率68%)を得た

 3,3’,4-トリフルオロジフェニルアミン3.5gお よびスクアリン酸0.72gを、トルエン1.5mlおよ ブタノール1.5mlの混合溶媒中、135℃で12時間 応させた。反応液を冷却後、析出した固体 濾取してメタノール溶媒で洗浄後、乾燥す ことにより化合物(IV-1)2.0g(収率61%)を得た。
参考例2.化合物(IV-2)
 3-フルオロアニリンの代わりに4-フルオロア ニリンを用いる以外は参考例1と同様に操作 、3,4,4’- トリフルオロジフェニルアミンを 得た。

 3,3’,4-トリフルオロジフェニルアミンの代 りに3,4,4’- トリフルオロジフェニルアミ を用いる以外は参考例1と同様に操作し、ス アリリウム化合物(IV-2)を得た。
参考例3.化合物(VI-1)
 4-メトキシフェニルヒドラジン塩酸塩17.46g トリエチルアミン10.12gおよびクロロホルム10 0mlを混合し、室温で0.5時間攪拌した。反応液 を水50mlで洗浄し、溶媒を留去した。残渣に シレン10ml、酢酸1.2gおよびトリフルオロアセ ト酢酸エチル18.8gを加え、混合物を90℃で8時 攪拌した。反応液を5℃に冷却し、反応液に オクタン20mlを加え、析出した固体を濾取し オクタンとキシレンとの2:1混合溶媒(体積比) で洗浄後、乾燥することにより1-(4-メトキシ ェニル)-5-ヒドロキシ-3-トリフルオロメチル ピラゾール16.0g(収率58%)を得た。

 1-(4-メトキシフェニル)-5-ヒドロキシ-3-トリ ルオロメチルピラゾール12.9g、3,4-ジメトキ シクロブテン-1,2-ジオン7.11g、炭酸カリウム 6.9gおよびメタノール15mlを混合し、40℃で3時 攪拌した。反応液を冷却後、析出した固体 濾取してメタノールで洗浄した。得られた 体に炭酸カリウム3.46gおよび水75mlを加え、 合物を70℃で4時間攪拌した。反応液を冷却 、反応液に3mol/lの塩酸100mlを加え、混合物 30℃に冷却し、析出した固体を濾取してジエ チルエーテルで洗浄後、乾燥することにより 化合物(VI-1)9.8g(収率55%)を得た。
参考例4.化合物(VI-2)
 2,3,4,5-テトラフルオロベンゾイル酢酸エチ 13.21g、酢酸0.6g、フェニルヒドラジン5.41gお びキシレン10mlを混合し、90℃で8時間攪拌し 。反応液を5℃に冷却後、反応液にオクタン 20mlを加え、析出した固体を濾取してオクタ とキシレンとの2:1混合溶媒(体積比)で洗浄後 、乾燥することにより5-ヒドロキシ-1-フェニ -3-(2,3,4,5-テトラフルオロフェニル)ピラゾー ル13.35g(収率87%)を得た。

 5-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,3,4,5-テトラ ルオロフェニル)ピラゾール9.25g、3,4-ジメト シシクロブテン-1,2-ジオン4.26g、炭酸カリウ ム4.15gおよびメタノール60mlを混合し、40℃で3 時間攪拌した。反応液を冷却後、析出した固 体を濾取してメタノールで洗浄した。得られ た固体に炭酸カリウム2.07gおよび水90mlを加え 、混合物を80℃で2時間攪拌した。反応液を冷 却後、反応液に3mol/lの塩酸50mlを加え、混合 を50℃に冷却し、析出した固体を濾取して水 で洗浄後、乾燥することにより化合物(VI-2)8.7 8g(収率72%)を得た。

参考例5.化合物(VI-3)
 3,4-ジクロロシクロブテン-1,2-ジオン5.00gと リエチルアミン3.69gとの混合物に1,2-ジメチ インドール5.29gとベンゼン160mlとの混合物を 温で滴下し、混合物を室温で1時間攪拌した 。反応液を濾過し、濾液の溶媒を留去した。 残渣をクロロホルムと酢酸エチルとの1:1混合 溶媒(体積比)30mlで再結晶することにより褐色 固体4.6gを得た。得られた固体に水と酢酸と 1:1混合溶媒(体積比)40mlを加え、110℃で5時間 熱した。反応液を0℃に冷却後、析出した固 体を濾取して水で洗浄後、乾燥することによ り化合物(VI-3)3.99g(収率50%)を得た。

参考例6.化合物(1)
 化合物(IV-1)0.50gおよび2-ピリジンカルボヒド ラジド0.14gを、アセトニトリル10ml中、50℃で4 0時間反応させた。反応液を冷却後、析出し 固体を濾取して乾燥することにより化合物(1 )0.39g(収率88%)を得た。
1 H-NMR (400MHz)δ(DMSO-d 6 ) ppm:6.95-7.15(4H,m),7.40-7.50(3H,m),7.65-7.70(1H,m),8.01- 8.07(2H,m),8.68-8.70(1H,m),11.62(1H,s).

参考例7.化合物(22)
 化合物(IV-2)0.50gおよびイソニコチノヒドラ ド0.13gを、エタノール20ml中、70℃で10時間反 させた。反応液を冷却後、析出した固体を 取してエタノールで洗浄後、乾燥すること より化合物(22)0.37g(収率90%)を得た。
1 H-NMR (400MHz)δ(DMSO-d 6 )ppm:6.94-7.45(7H,m),7.71(2H,d,J=6.0Hz),8.77(2H,d,J=6.0Hz),1 1.61(1H,bs).

参考例8.化合物(64)
 化合物(VI-1)2.83gおよびベンゾヒドラジド1.09g を、エタノール32ml中、70℃で40時間反応させ 。反応液を冷却後、析出した固体を濾取し 乾燥することにより化合物(64)1.27g(収率34%) 得た。
1 H-NMR (400MHz)δ(DMSO-d 6 ) ppm:3.81(3H,s),7.04-7.07(2H,m),7.53-7.65(5H,m),7.79-7.81( 2H,m),11.06(1H,bs).

参考例9.化合物(65)
 化合物(VI-1)1.77gおよび2-ピリジンカルボヒド ラジド0.69gを、エタノール35ml中、70℃で3時間 反応させた。反応液を冷却後、析出した固体 を濾取して乾燥することにより化合物(65)2.15g (収率98%)を得た。
1 H-NMR (400MHz)δ(DMSO-d 6 ) ppm:3.81(3H,s),4.05(2H,bs),7.06(2H,d,J=9.0Hz),7.62-7.67(3 H,m),8.02-8.12(2H,m),8.69(1H,d,J=2.2Hz).

参考例10.化合物(73)
 化合物(VI-2)1.61gおよびニコチノヒドラジド0. 55gを、エタノール16ml中、70℃で3時間反応さ た。反応液を冷却後、析出した固体を濾取 て乾燥することにより化合物(73)1.71g(収率98%) を得た。
1 H-NMR (400MHz)δ(CDCl 3 )ppm:7.34(1H,t,J=7.4Hz),7.48-7.53(3H,m),7.82(2H,d,J=7.8Hz),7 .90-7.93(1H,m),8.55(1H,d,J=8.1Hz),8.92(1H,d,J=5.1Hz),9.12(1H ,m).

参考例11.化合物(119)
 化合物(VI-3)0.28gおよびカルバジン酸エチル0. 12gを、エタノール10ml中、70℃で2.5時間反応さ せた。反応液を冷却後、析出した固体を濾取 してエタノールで洗浄後、乾燥することによ り化合物(119)を0.33g(収率85.6%)を得た。
1 H-NMR (400MHz)δ(DMSO-d 6 )ppm:1.23(3H,t,J=6.8Hz),3.01(3H,s),3.74(3H,s),4.13(2H,q,J=6. 8Hz),7.14(1H,t,J=7.2Hz),7.20(1H,t,J=7.2Hz),7.46(1H,d,J=8.0Hz ),8.67(1H,d,J=7.6Hz),10.33(1H,bs).

参考例12.化合物(128)
 化合物(VI-3)0.50gおよびフェニルアセトヒド ジド0.31gを、エタノール15ml中、70℃で2時間 応させた。反応液を冷却後、析出した固体 濾取してエタノールで洗浄後、乾燥するこ により化合物(128)を0.71g(収率92%)を得た。
1 H-NMR (400MHz)δ(DMSO-d 6 )ppm:3.03(3H,s),3.58(3H,s),3.74(3H,s),7.13-7.35(7H,m),7.47(1 H,d,J=8.0Hz),8.69(1H,d,J=7.6Hz),11.23(1H,bs).

参考例13.化合物(VI-4)
 4-メトキシフェニルヒドラジン塩酸塩8.73gお よびクロロホルム50mlの混合物にトリエチル ミン5.06gを加え、混合物を25℃で0.5時間攪拌 た。反応液を水30mlで洗浄後、溶媒を留去し た。残渣にキシレン5ml、酢酸0.6gおよび2,3,4,5- テトラフルオロベンゾイル酢酸エチル13.21gを 加え、混合物を90℃で7時間攪拌した。反応液 を5℃に冷却後、反応液にオクタン20mlを加え 析出した固体を濾取してオクタンとキシレ との2:1混合溶媒(体積比)で洗浄後、乾燥す ことにより5-ヒドロキシ-1-(4-メトキシフェニ ル)-3-(2,3,4,5-テトラフルオロフェニル)ピラゾ ル10.77g(収率64%)を得た。

 5-ヒドロキシ-1-(4-メトキシフェニル)-3-(2,3 ,4,5-テトラフルオロフェニル)ピラゾール8.46g 3,4-ジメトキシシクロブテン-1,2-ジオン3.55g 炭酸カリウム3.46gおよびメタノール25mlを混 し、40℃で3時間攪拌した。反応液を5℃に冷 後、析出した固体を濾取して5℃に冷却した メタノールで洗浄した。得られた固体に炭酸 カリウム1.73gおよび水65mlを加え、混合物を80 で2時間攪拌した。反応液を冷却後、反応液 に3mol/lの塩酸40mlを加え、析出した固体を濾 して水で洗浄後、乾燥することにより化合 (VI-4)6.66g(収率61%)を得た。

参考例14.化合物(VI-5)
 2-クロロ-4,6-ジメトキシピリミジン26.19gおよ びピリジン58mlの混合物にヒドラジン1水和物7 5.09gを5℃で滴下し、混合物を25℃で5時間攪拌 した。反応液に水150mlを加え、混合物を5℃に 冷却後、析出した固体を濾取して水で洗浄後 、乾燥することにより2-ヒドラジノ-4,6-ジメ キシピリミジン15.78g(収率62%)を得た。

 2-ヒドラジノ-4,6-ジメトキシピリミジン13. 61g、p-トルエンスルホン酸1水和物0.76gおよび ルエン80mlを混合し、50℃で0.5時間攪拌した 反応液に4,4,4-トリフルオロアセト酢酸エチ 15.03gを加え、ディーン・スターク装置の付 た反応器中で混合物を7時間還流した。反応 液にp-トルエンスルホン酸1水和物0.76gを加え ディーン・スターク装置の付いた反応器中 混合物を4時間還流した。反応液を5℃に冷 後、反応液にオクタン80mlを加え、混合物を5 ℃で1時間攪拌した。析出した固体を濾取し オクタンとトルエンとの1:1混合溶媒(体積比) で洗浄後、乾燥することにより5-ヒドロキシ- 1-(4,6-ジメトキシ-2-ピリミジニル)-3-トリフル ロメチルピラゾール21.82g(収率94%)を得た。

 5-ヒドロキシ-1-(4,6-ジメトキシ-2-ピリミジ ニル)-3-トリフルオロメチルピラゾール20.31g 3,4-ジメトキシシクロブテン-1,2-ジオン9.95g、 炭酸カリウム9.67gおよびメタノール75mlを混合 し、40℃で4時間攪拌した。反応液を5℃に冷 後、析出した固体を濾取して5℃に冷却した タノールとトルエンとの1:1混合溶媒(体積比 )で洗浄した。得られた固体に炭酸カリウム4. 84gおよび水140mlを加え、混合物を80℃で4時間 拌した。反応液を冷却後、反応液に3mol/lの 酸50mlを加え、混合物を5℃に冷却し、析出 た固体を濾取して5℃に冷却した3mol/lの塩酸 よび5℃に冷却した水で順次洗浄後、乾燥す ることにより化合物(VI-5)17.06g(収率63%)を得た

参考例15.化合物(VI-6)
 tert-ブチルヒドラジン塩酸塩37.5g、アセト酢 酸エチル39.95g、トリエチルアミン30.75g、キシ レン110mlおよびメタノール75mlを混合し、ディ ーン・スターク装置の付いた反応器中で6時 還流した。反応液を室温に冷却後、水120mlで 洗浄し、減圧下で濃縮し、析出した固体を濾 取した。得られた固体をキシレン20mlおよび タノール20mlで順次洗浄後、乾燥することに り5-ヒドロキシ-1-tert-ブチル-3-メチルピラゾ ール33.7g(収率73%)を得た。

 5-ヒドロキシ-1-tert-ブチル-3-メチルピラゾ ール10.0g、3,4-ジメトキシシクロブテン-1,2-ジ ン9.22g、炭酸カリウム8.96gおよびメタノール 150mlを混合し、60℃で4時間攪拌した。反応液 0℃に冷却後、析出した固体を濾取した。得 られた固体に炭酸カリウム2.18gおよび水75mlを 加え、混合物を75℃で2時間攪拌した。反応液 を冷却後、反応液に6mol/lの塩酸20mlを加え、 合物を室温に冷却し、析出した固体を濾取 て水で洗浄後、乾燥することにより化合物(V I-6)11.85g(収率73%)を得た。

参考例16.化合物(VI-7)
 2-ヒドラジノ-3-トリフルオロメチルピリジ 12.40g、硫酸0.69g、4-メチル-3-オキソペンタン メチル10.09gおよびトルエン21mlを混合し、デ ィーン・スターク装置の付いた反応器中で5 間還流した。反応液を冷却後、溶媒を留去 、残渣を乾燥することにより5-ヒドロキシ-1- (3-トリフルオロメチル-2-ピリジル)-3-イソプ ピルピラゾール19.91g(収率92%)を得た。

 5-ヒドロキシ-1-(3-トリフルオロメチル-2- リジル)-3-イソプロピルピラゾール19.91g、3,4- ジメトキシシクロブテン-1,2-ジオン9.12g、炭 カリウム8.87g、メタノール46mlおよびトルエ 23mlを混合し、40℃で3時間攪拌した。反応液 5℃に冷却後、析出した固体を濾取して5℃ 冷却したメタノールとトルエンとの1:1混合 媒(体積比)で洗浄した。得られた固体に炭酸 カリウム4.44gおよび水96mlを加え、混合物を80 で3時間攪拌した。反応液を冷却後、反応液 に3mol/lの塩酸64mlを加え、混合物を5℃に冷却 、析出した固体を濾取して5℃に冷却した水 で洗浄後、乾燥することにより化合物(VI-7)16. 62g(収率71%)を得た。

参考例17.化合物(VI-8)
 参考例14と同様な方法により製造して得た2- ヒドラジノ-4,6-ジメトキシピリミジン9.09g、 ルエン24ml、濃硫酸0.52gおよび4-メチル-3-オキ ソペンタン酸エチル7.07gを混合し、ディーン スターク装置の付いた反応器中で8時間還流 した。反応液を40℃に冷却後、反応液にオク ン48mlを加え、混合物を5℃に冷却し、5℃で1 時間攪拌した。析出した固体を濾取してオク タンとトルエンとの2:1混合溶媒(体積比)で洗 後、乾燥することにより5-ヒドロキシ-1-(4,6- ジメトキシ-2-ピリミジニル)-3-イソプロピル ラゾール11.81g(収率84%)を得た。

 5-ヒドロキシ-1-(4,6-ジメトキシ-2-ピリミジ ニル)-3-イソプロピルピラゾール10.57g、3,4-ジ トキシシクロブテン-1,2-ジオン5.68g、炭酸カ リウム5.53g、メタノール20mlおよびトルエン100 mlを混合し、40℃で3時間攪拌した。反応液を5 ℃に冷却後、析出した固体を濾取して5℃に 却したメタノールとトルエンとの1:2混合溶 (体積比)で洗浄した。得られた固体に炭酸カ リウム2.76gおよび水100mlを加え、混合物を80℃ で3時間攪拌した。反応液を冷却後、反応液 3mol/lの塩酸55mlを加え、混合物を5℃に冷却し 、析出した固体を濾取して5℃に冷却した水 洗浄後、乾燥することにより化合物(VI-8)15.97 g(収率79%)を得た。

参考例18.化合物(81)
 化合物(VI-4)0.50gおよび2-ピリジンカルボヒド ラジド0.14gを、アセトニトリル10ml中、50℃で4 0時間反応させた。反応液を冷却後、析出し 固体を濾取して乾燥することにより化合物(8 1)0.39g(収率88%)を得た。
1 H-NMR (400MHz)δ(DMSO-d 6 ) ppm:3.78(3H,s),6.98(2H,bd,J=9.1Hz),7.30-7.32(1H,m),7.51-7 .71(1H,m),7.84(2H,bd,J=9.1Hz),8.03-8.10(2H,m),8.70(1H,bd,J=4 .9Hz),11.24(1H,bs),11.37(1H,bs).

参考例19.化合物(148)
 化合物(VI-5)0.50gおよび2,4,6-トリメチルベン ヒドラジド0.13gを、エタノール20ml中、70℃で 10時間反応させた。反応液を冷却後、析出し 固体を濾取してエタノールで洗浄後、乾燥 ることにより化合物(148)0.37g(収率90%)を得た
1 H-NMR (400MHz)δ(DMSO-d 6 )ppm:2.14(3H,s),2.21(3H,s),2.25(3H,s),3.94(6H,s),6.30(1H,s), 6.85(1H,s),6.89(1H,s),10.18(1H,s),10.31(1H,s).

参考例20.化合物(149)
 化合物(VI-5)2.83gおよび2,6-ジフルオロベンゾ ドラジド1.09gを、エタノール32ml中、70℃で40 時間反応させた。反応液を冷却後、析出した 固体を濾取して乾燥することにより化合物(14 9)1.27g(収率34%)を得た。
1 H-NMR (400MHz)δ(DMSO-d 6 ) ppm:3.94(6H,s),6.30(1H,s),7.19(2H,dt,J=2.4,8.1Hz),7.51-7. 60(1H,m),10.57(1H,s),11.04(1H,s).

参考例21.化合物(150)
 化合物(VI-6)0.73gおよび2,4,6-トリメチルベン ヒドラジド0.61gを、エタノール6ml中、70℃で3 時間反応させた。反応液を冷却後、反応液に ジエチルエーテル10mlを加えた。析出した固 を濾取してジエチルエーテルで洗浄後、乾 することにより化合物(150)0.49g(収率37%)を得 。
1 H-NMR (400MHz)δ(DMSO-d 6 ) ppm:1.51(9H,bs),2.26(6H,bs),2.32(3H,bs),2.51(3H,bs),6.90( 2H,bs),10.15(1H,s),11.16(1H,s).

参考例22.化合物(151)
 化合物(VI-7)1.47gおよびベンゾヒドラジド0.54g を、エタノール5ml中、70℃で4時間反応させた 。反応液を冷却後、析出した固体を濾取して ジエチルエーテルで洗浄後、乾燥することに より化合物(151)1.39g(収率72%)を得た。
1 H-NMR (400MHz)δ(DMSO-d 6 ) ppm:1.08(3H,d,J=6.8Hz),1.28(3H,d,J=6.8Hz),3.49-3.54(1H,m) ,7.50-7.62(3H,m),7.77-7.89(3H,m),8.41-8.53(1H,m),8.86-8.97(1 H,m),10.46(1H,s),11.09(1H,s).

参考例23.化合物(152)
 化合物(VI-7)1.47gおよび2,4,6-トリメチルベン ヒドラジド0.71gを、エタノール10ml中、70℃で 4時間反応させた。反応液を冷却後、析出し 固体を濾取してエタノールで洗浄後、乾燥 ることにより化合物(152)1.50g(収率71%)を得た
1 H-NMR (400MHz)δ(DMSO-d 6 ) ppm:1.20(6H,d,J=6.8Hz),2.26(9H,bs),3.40-3.57(1H,m),6.91(2 H,bs),7.80-7.85(1H,m),8.41-8.49(1H,m),8.85-8.90(1H,m),10.15( 1H,s),11.25(1H,s).

参考例24.化合物(153)
 化合物(VI-8)1.44gおよび3-トリフルオロメチル ベンゾヒドラジド0.82gを、エタノール16ml中、 70℃で3時間攪拌させた。反応液を冷却後、析 出した固体を濾取してエタノールで洗浄後、 乾燥することにより化合物(153)1.52g(収率70%)を 得た。
1 H-NMR (400MHz)δ(DMSO-d 6 )ppm:1.19(3H,d,J=6.8Hz),1.31(3H,d,J=7.0Hz),3.48-3.57(1H,m),3 .86(3H,s),3.91(3H,s),6.16(1H,s),7.77-7.83(1H,m),7.95-8.20(3H ,m),10.51(1H,s),11.27(1H,s). 

(スクアリリウム化合物の金属錯体の製造)
 セイコ-・インスツルメント社製 TG/DTA6200を 用いて熱重量分析を以下の条件で行うことに より、以下の実施例で得られたスクアリリウ ム化合物の金属錯体の分解開始温度を求めた 。0.05重量%/℃以上の重量減少が観察されたと きの温度を分解開始温度とした。分解開始温 度が300℃以下である化合物は、青紫色レーザ ー光等に対する高感度な光応答性が期待され るので、好ましい。

 測定温度:40~400℃、昇温温度:10℃/分、雰 気;窒素通気(300ml/分)、試料容器:アルミニウ 製15μl(開放)、試料:1~1.5mg

 化合物(1)とニッケルとの2:1錯体[化合物(1-N)]
 化合物(1)150mgおよび酢酸ニッケル(II)4水和物 42mgを、エタノール5ml中、70℃で7時間反応さ た。析出した固体を濾取してエタノールで 浄後、乾燥することにより化合物(1-N)142mg(収 率96%)を得た。
吸収極大波長(CHCl 3 ):415nm
モル吸光係数(CHCl 3 ):59100(mol/l) -1 ・cm -1
吸収極大波長(TFP):410nm
分解開始温度:228℃
分子量:932[FAB-MS:m/z 933(M+H) + ]

 化合物(1)とコバルトとの2:1錯体[化合物(1-CO) ]
 化合物(1)150mgおよび酢酸コバルト(II)4水和物 42mgを、エタノール5ml中、70℃で7時間反応さ た。析出した固体を濾取してエタノールで 浄後、乾燥することにより化合物(1-CO)135mg( 率85%)を得た。
吸収極大波長(CHCl 3 ):422nm
モル吸光係数(CHCl 3 ):40400(mol/l) -1 ・cm -1
吸収極大波長(TFP):408nm
分子量:933[FAB-MS:m/z 934(M+H) + ]

 化合物(22)とニッケルとの2:1錯体[化合物(22-N )]
 化合物(22)150mgおよび酢酸ニッケル(II)4水和 40mgを、エタノール3ml中、70℃で2時間反応さ た。析出した固体を濾取してエタノールで 浄後、乾燥することにより化合物(22-N)を0.13 g(収率83.8%)を得た。
吸収極大波長(CHCl 3 ):414.5nm
モル吸光係数(CHCl 3 ):40500(mol/l) -1 ・cm -1
吸収極大波長(TFP):403.5nm
分解開始温度:265℃

 化合物(22)とコバルトとの2:1錯体[化合物(22-C O)]
 化合物(22)150mgおよび酢酸コバルト(II)4水和 40mgを、エタノール3ml中、70℃で4.5時間反応 せた。析出した固体を濾取してエタノール 洗浄後、乾燥することにより化合物(22-CO)90mg (収率56%)を得た。
吸収極大波長(CHCl 3 ): 415.0nm
モル吸光係数(CHCl 3 ): 44400(mol/l) -1 ・cm -1
吸収極大波長(TFP):403.5nm
分解開始温度:275℃

 化合物(64)とニッケルとの2:1錯体[化合物(64-N )]
 化合物(64)470mgおよび酢酸ニッケル(II)4水和 120mgを、エタノール5ml中、70℃で4時間反応さ せた。析出した固体を濾取してエタノールで 洗浄後、乾燥することにより化合物(64-N)490mg( 収率98%)を得た。
吸収極大波長(TFP):397nm
モル吸光係数(TFP):43100(mol/l) -1 ・cm -1
分解開始温度:282℃
分子量:1000[FAB-MS:m/z 1001(M+H) + ]

 化合物(64)とコバルトとの2:1錯体[化合物(64-C O)]
 化合物(64)470mgおよび酢酸コバルト(II)4水和 120mgを、エタノール5ml中、70℃で4時間反応さ せた。析出した固体を濾取してエタノールで 洗浄後、乾燥することにより化合物(64-CO)490mg (収率98%)を得た。
吸収極大波長(TFP):382nm
モル吸光係数(TFP):42400(mol/l) -1 ・cm -1
分解開始温度:276℃
分子量:1001[FAB-MS:m/z 1002(M+H) + ]

 化合物(65)とニッケルとの2:1錯体[化合物(65-N )]
 化合物(65)950mgおよび酢酸ニッケル(II)4水和 250mgを、エタノール15ml中、70℃で4時間反応 せた。析出した固体を濾取してエタノール 洗浄後、乾燥することにより化合物(65-N)950mg (収率90%)を得た。
吸収極大波長(TFP): 372nm
分解開始温度:291℃

 化合物(65)とコバルトとの2:1錯体[化合物(65-C O)]
 化合物(65)950mgおよび酢酸コバルト(II)4水和 280mgを、エタノール15ml中、70℃で4時間反応 せた。析出した固体を濾取してエタノール 洗浄後、乾燥することにより化合物(65-CO)970m g(収率97%)を得た。
吸収極大波長(TFP): 382nm
分解開始温度:290℃

 化合物(73)とニッケルとの2:1錯体[化合物(73-N )]
 化合物(73)750mgおよび酢酸ニッケル(II)4水和 170mgを、エタノール15ml中、70℃で4時間反応 せた。析出した固体を濾取してエタノール 洗浄後、乾燥することにより化合物(73-N)730mg (収率92%)を得た。
吸収極大波長(TFP): 385nm
分解開始温度:257℃

 化合物(73)とコバルトとの2:1錯体[化合物(73-C O)]
 化合物(73)750mgおよび酢酸コバルト(II)4水和 170mgを、エタノール15ml中、70℃で4時間反応 せた。析出した固体を濾取してエタノール 洗浄後、乾燥することにより化合物(73-CO)720m g(収率90%)を得た。
吸収極大波長(TFP): 380nm
分解開始温度:253℃

 化合物(119)とコバルトとの2:1錯体[化合物(119 -CO)]
 化合物(119)200mgおよび酢酸コバルト(II)4水和 76mgを、エタノール2ml中、70℃で0.5時間反応 せた。析出した固体を濾取してエタノール 洗浄後、乾燥することにより化合物(119-CO)20 6mg(収率93%)を得た。
吸収極大波長(CHCl 3 ):413.5nm
モル吸光係数(CHCl 3 ):79100(mol/l) -1 ・cm -1
吸収極大波長(TFP):404.5nm
分解開始温度:192℃

 化合物(128)とニッケルとの2:1錯体[化合物(128 -N)]
 化合物(128)200mgおよび酢酸ニッケル(II)4水和 67mgを、エタノール3ml中、70℃で4.5時間反応 せた。析出した固体を濾取してエタノール 洗浄後、乾燥することにより化合物(128-N)218 mg(収率100%)を得た。
吸収極大波長(CHCl 3 ):433.0nm
モル吸光係数(CHCl 3 ):105300(mol/l) -1 ・cm -1
吸収極大波長(TFP):427.5nm
分解開始温度:186℃

 化合物(128)とコバルトとの2:1錯体[化合物(128 -CO)]
 化合物(128)200mgおよび酢酸コバルト(II)4水和 67mgを、エタノール3ml中、70℃で4.5時間反応 せた。析出した固体を濾取してエタノール 洗浄後、乾燥することにより化合物(128-CO)22 7mg(収率100%)を得た。
吸収極大波長(CHCl 3 ): 432.0nm
モル吸光係数(CHCl 3 ): 92200(mol/l) -1 ・cm -1
吸収極大波長(TFP): 424.5nm
分解開始温度:175℃

 化合物(81)とニッケルとの2:1錯体[化合物(81-N )]
 化合物(81)150mgおよび酢酸ニッケル(II)4水和 42mgを、エタノール5ml中、70℃で7時間反応さ た。析出した固体を濾取してエタノールで 浄後、乾燥することにより化合物(81-N)142mg( 率96%)を得た。
吸収極大波長(TFP):445.0nm
分解開始温度:238℃

 化合物(81)とコバルトとの2:1錯体[化合物(81-C O)]
 化合物(81)150mgおよび酢酸コバルト(II)4水和 42mgを、エタノール5ml中、70℃で7時間反応さ た。析出した固体を濾取してエタノールで 浄後、乾燥することにより化合物(81-CO)135mg( 収率85%)を得た。
吸収極大波長(TFP):451.0nm
分解開始温度:234℃

 化合物(148)とコバルトとの2:1錯体[化合物(148 -CO)]
 化合物(148)150mgおよび酢酸コバルト(II)4水和 40mgを、エタノール3ml中、70℃で4.5時間反応 せた。析出した固体を濾取してエタノール 洗浄後、乾燥することにより化合物(148-CO)90 mg(収率56%)を得た。
吸収極大波長(TFP):372.0nm
分解開始温度:261℃
分子量:1149[FAB-MS:m/z 1150(M+H) + ]

 化合物(149)とコバルトとの2:1錯体[化合物(149 -CO)]
 化合物(149)470mgおよび酢酸コバルト(II)4水和 120mgを、エタノール5ml中、70℃で4時間反応 せた。析出した固体を濾取してエタノール 洗浄後、乾燥することにより化合物(149-CO)490 mg(収率98%)を得た。
吸収極大波長(TFP):380.0nm
分解開始温度:248℃
分子量:1137[FAB-MS:m/z 1138(M+H) + ]

 化合物(150)とコバルトとの2:1錯体[化合物(150 -CO)]
 化合物(150)440mgおよび酢酸コバルト(II)4水和 130mgを、エタノール3ml中、70℃で3時間反応 せた。反応液を冷却後、反応液にジエチル ーテル10mlを加え、混合物を攪拌し、析出し 固体を濾取してジエチルエーテルで洗浄後 乾燥することにより化合物(150-CO)320mg(収率46 %)を得た。
吸収極大波長(TFP):389.0nm
分解開始温度:233℃
分子量:877[FAB-MS:m/z 878(M+H) + ]

 化合物(151)とコバルトとの2:1錯体[化合物(151 -CO)]
 化合物(151)970mgおよび酢酸コバルト(II)4水和 250mgを、エタノール3ml中、70℃で3時間反応 せた。反応液を冷却後、反応液にジエチル ーテル10mlを加え、混合物を攪拌し、析出し 固体を濾取してジエチルエーテルで洗浄後 乾燥することにより化合物(151-CO)850mg(収率83 %)を得た。
吸収極大波長(TFP):385.0nm
分解開始温度:244℃
分子量:1027[FAB-MS:m/z 1028(M+H) + ]

 化合物(152)とコバルトとの2:1錯体[化合物(152 -CO)]
 化合物(152)1060mgおよび酢酸コバルト(II)4水和 物250mgを、エタノール6ml中、70℃で3時間反応 せた。反応液を冷却後、ジエチルエーテル1 0mlを加え、混合物を攪拌し、析出した固体を 濾取してジエチルエーテルで洗浄後、乾燥す ることにより化合物(152-CO)970mg(収率87%)を得た 。
吸収極大波長(TFP):375.0nm
分解開始温度:245℃
分子量:1111[FAB-MS:m/z 1112(M+H) + ]

 化合物(153)とコバルトとの2:1錯体[化合物(153 -CO)]
 化合物(153)980mgおよび酢酸コバルト(II)4水和 220mgを、エタノール12ml中、70℃で3時間反応 せた。反応液を冷却後、析出した固体を濾 してエタノールで洗浄後、乾燥することに り化合物(153-CO)630mg(収率61%)を得た。
吸収極大波長(TFP):371.0nm
分解開始温度:257℃
分子量:1149[FAB-MS:m/z 1150(M+H) + ]

(溶解性試験)
 化合物(1-N)、(1-CO)、(22-CO)、(64-N)、(64-CO)、(14 8-CO)、(149-CO)、(150-CO)、(151-CO)、(152-CO)および(1 53-CO)について、TFPに対する溶解性を調べた。

 上記のそれぞれのスクアリリウム化合物の 属錯体とTFPとを混合し、室温で30分間超音 振動を加えた後、混合物を目視で観察した 結果を表1および表2に示す。表1および表2中 溶解性試験1においては、スクアリリウム化 合物の金属錯体10mgとTFP990mgとを用いて前記の 操作を行い、溶解性試験2においては、スク リリウム化合物の金属錯体20mgとTFP980mgとを いて前記の操作を行った
 化合物(1-N)、(1-CO)、(22-CO)、(64-N)、(64-CO)、(14 8-CO)、(149-CO)、(150-CO)、(151-CO)、(152-CO)および(1 53-CO)は、それぞれTFPに対する優れた溶解性を 有することがわかる。

(塗膜性試験)
 スクアリリウム化合物の金属錯体として、 合物(1-N)、(1-CO)、(22-CO)、(64-N)、(64-CO)、(148-C O)、(149-CO)、(150-CO)、(151-CO)、(152-CO)および(153- CO)を用いた。
 上記のそれぞれのスクアリリウム化合物の 属錯体20mgをTFP980mgに溶解し、溶液をテフロ (登録商標)製フィルター(Whatman社製、孔径0.4 5μm)で濾過し、スクアリリウム化合物の金属 体の溶液をそれぞれ得た。基板として、ポ カーボネート樹脂(太佑機材社製;5cm×5cm、厚 さ1mm)を用いた。ミカサ社製1H-SXを用いてスピ ンコート法(3000rpm、30秒間、溶液の使用量;10~1 5滴)にて該溶液を基板上に塗布し、70℃で30分 間オーブン中で乾燥して、スクアリリウム化 合物の金属錯体の薄膜をそれぞれ得た。それ ぞれの該薄膜にはむらがなく、均質に製膜さ れていることを目視により確認した。

(耐光性試験)
 基板としてポリカーボネート樹脂の代わり ガラス(太佑機材社製;2cm×2cm、厚さ2mm)を用 る以外は塗膜性試験と同様にして、化合物(1 -N)、(1-CO)、(22-CO)、(64-N)、(64-CO)、(148-CO)、(149- CO)、(150-CO)、(151-CO)、(152-CO)および(153-CO)の薄 をそれぞれ得た。紫外線蛍光燈(スガ試験機 社製SUGA-FS40:ピーク波長313nm、照度分布282~373nm )を備えたスガ試験機社製デューパネル・光 ントロールウェザーメーターDPWL-5R型を用い 、該薄膜に15W/m 2 の光量にて45℃で10時間光照射した。耐光性 験前後において、吸収極大波長における吸 度を分光光度計を用いて測定した。耐光性 験前の吸収極大波長における吸光度(I 0 )に対する耐光性試験後の吸収極大波長にお る吸光度(I)を表3に示す。I/I 0 が大きいものほど、優れた耐光性を有するこ とを表す。化合物(1-N)、(1-CO)、(22-CO)、(64-N)、 (64-CO)、(148-CO)、(149-CO)、(150-CO)および(153-CO)は 、それぞれ優れた耐光性を有することがわか る。

(光応答性試験)
 塗膜性試験と同様にして、ポリカーボネー 樹脂(太佑機材社製;5cm×5cm、厚さ1mm)の基板 に化合物(1-N)、(1-CO)、(22-CO)、(64-N)、(64-CO)、( 148-CO)、(149-CO)、(150-CO)、(151-CO)、(152-CO)および (153-CO)の薄膜を得た。波長405nm、開口数NA0.85 ピックアップヘッドをもつナノ加工装置(パ ステック工業社製NEO-1000)を記録試験に用い 。記録マークの間隔として、半径方向のド ト間隔(トラックピッチ)を0.32μmに、回転方 のドット間隔を0.50μmに設定した。該ナノ加 工装置に該薄膜を設置した後、線速度9.84m/秒 にて出力3mWのレーザー光を前記薄膜に照射し た。レーザー光を照射した後の該薄膜の表面 を走査型顕微鏡(SEM)で観察したところ、該薄 の表面に該薄膜の熱的変形による記録マー が形成されていることを確認した。

 化合物(1-N)、(1-CO)、(22-CO)、(64-N)、(64-CO)、 (148-CO)、(149-CO)、(150-CO)、(151-CO)、(152-CO)およ (153-CO)の薄膜は、それぞれ青紫色レーザー光 に対する高感度な光応答性を有することがわ かる。

 本発明により、青紫色レーザー光に対す 高感度な光応答性等を有する光記録媒体に いられるスクアリリウム化合物の金属錯体 を提供できる。