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Patent Searching and Data


Title:
METAL-LAMINATED POLYIMIDE SUBSTRATE, AND METHOD FOR PRODUCTION THEREOF
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/004774
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a laminated polyimide substrate in which the adhesion between a polyimide film and a metal layer is kept at a satisfactory level, whose deterioration with time under severe conditions is prevented effectively, and in which various properties are retained and/or imparted. Also disclosed is a method for producing the laminated polyimide substrate. Specifically disclosed is a laminated polyimide substrate comprising a polyimide layer, an alkali-treated layer derived from the polyimide layer, and a metal layer arranged in this order, wherein the alkali-treated layer has an anionic functional group and has a laminated structure composed of a layer arranged on the side facing the metal layer and containing a catalyst metal and a layer arranged on the side facing the polyimide layer and containing a complex of the catalyst metal.

Inventors:
OCHI, Shinya (())
越智真也 (())
NAKAGAMI, Ryuichi (())
仲神竜一 (())
Application Number:
JP2008/001677
Publication Date:
January 08, 2009
Filing Date:
June 26, 2008
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC CORPORATION (1006, Oaza Kadoma Kadoma-sh, Osaka 01, 5718501, JP)
パナソニック株式会社 (51 大阪府門真市大字門真1006番地 Osaka, 5718501, JP)
Ebara-Udylite Co., Ltd. (Yamaguchi Bldg. #7 11th Floor, 19-9 Taito 4-chome, Taito-k, Tokyo 16, 1100016, JP)
荏原ユージライト株式会社 (〒16 東京都台東区台東4-19-9 山口ビル7 11階 Tokyo, 1100016, JP)
OCHI, Shinya (())
越智真也 (())
International Classes:
C23C18/30; B32B15/088; H05K3/38
Attorney, Agent or Firm:
SHINJYU GLOBAL IP (South Forest Bldg, 1-4-19 Minamimori-machi, Kita-ku, Osaka-sh, Osaka 54, 5300054, JP)
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Claims:
 ポリイミド層と、該ポリイミド層から誘導されたアルカリ処理層と、金属層とがこの順に配置されている積層ポリイミド基盤であって、
 前記アルカリ処理層がアニオン性官能基を含み、かつ、前記金属層側に配置され、触媒金属を含有する層と、前記ポリイミド層側に配置され、前記触媒金属の錯体を含有する層との積層構造からなることを特徴とする積層ポリイミド基盤。
 金属層は、無電解めっきにより形成された層であるか、無電解めっきにより形成された層と電解めっきにより形成された層との積層構造である請求項1に記載の積層ポリイミド基盤。
 無電解めっきは、無電解ニッケル-リンめっきである請求項2に記載の積層ポリイミド基盤。
 金属層が無電解めっきにより形成された層と電解めっきにより形成された層との積層構造であり、該金属層とポリイミド層との剥離強度が、金属層の総厚さが8μm以上18μm未満のとき、150℃環境下での168時間暴露の前および後において0.35N/mm以上である請求項1に記載の積層ポリイミド基盤。
 アルカリ処理層において、触媒金属を含有する層と触媒金属の錯体を含有する層とが、1:7~7:1の膜厚比で存在する請求項1に記載の積層ポリイミド基盤。
 アルカリ処理層が、ポリイミド層の10%以下の厚みで存在する請求項1に記載の積層ポリイミド基盤。
 アニオン性官能基がカルボキシル基である請求項1に記載の積層ポリイミド基盤。
 触媒金属が、パラジウム、白金、銀、ニッケル、および銅からなる群から選択される1種以上である請求項1に記載の積層ポリイミド基盤。
 ポリイミド層の表面をアルカリ処理して、該ポリイミド層から誘導されたアニオン性官能基を含むアルカリ処理層を形成し、
 該アルカリ処理層を触媒金属付与処理して、触媒金属の錯体を導入し、
 触媒金属の錯体を導入されたアルカリ処理層を還元処理して、表面側に触媒金属を含有する層と、前記ポリイミド層側に触媒金属の錯体を含有する層との積層構造を形成し、および
 ポリイミド層の表面に金属層を形成することを特徴とする積層ポリイミド基盤の製造方法。
 還元処理を、NaBH 4 、KBH 4 、ヒドラジン、ジメチルアミンボラン、およびトリメチルアミノボランからなる群から選択される1種以上の還元剤を用いて行う請求項9に記載の方法。
 還元処理において、触媒金属を含有する層と触媒金属の錯体を含有する層とを、1:7~7:1の膜厚比に調整する請求項9に記載の方法。
Description:
金属積層ポリイミド基盤及びそ 製造方法

 本発明は、金属積層ポリイミド基盤及び の製造方法に関し、より詳細には、金属と リイミドとの間の密着性が良好な金属積層 リイミド基盤及びその製造方法に関する。

 フレキシブル金属積層板は、主として可 う性を有するプリント配線板用の基材とし 使用されているが、近年、プリント配線板 使用した電子機器の小型化、モバイル化及 高密度化の傾向が加速されており、それに いプリント配線板のファインピッチ化・高 電特性化の要求が高まってきている。その め、基材と金属箔とからなる2層構造で、接 着剤を用いないフレキシブル金属積層板の開 発が盛んに進められている。

 例えば、ポリイミドフィルムに、スパッ 蒸着法、イオンプレーティング等のメタラ ジングにより直接薄い金属層を形成した後 金属箔の必要膜厚分を電解めっきにより増 する方法、ポリイミド樹脂のワニス化を利 し、金属箔をキャスティング法、ラミネー 法等により接着する方法等、種々の方法に って、2層構造の金属(例えば、銅)の積層板 製造する方法がある。

 しかしながらメタライジング法は、極薄 金属箔を形成することが容易であり、ファ ンピッチ化には適しているが、大掛かりな 空スパッタ装置などを必要とするため、生 コストが増大するという課題があった。

 また、キャスティング及びラミネート法 、金属箔とポリイミドとの接着にアンカー 果を用いているため、銅箔表面に凹凸が必 となる。一方、このような表面凹凸は、高 電特性劣化の原因にも繋がり、一部のプリ ト配線板等で必要な高周波特性を十分に得 ことができないという課題があった。また 既存の金属箔を使用する為、金属箔厚さに 限があり、そのままではファインピッチ化 不向きであった。

 そこで、これらを解決するために、ポリ ミドフィルム上に、無電解メッキ触媒金属 はその前駆体を含有するポリマーを直接化 結合させたポリマー層を積層し、その後に 電解メッキすることにより、ポリマー層を 機/無機ハイブリッド層に変換して、密着性 が付与された薄膜銅張ポリイミドフィルムを 得る技術が提案されている(例えば、特許文 1)。

 また、ポリイミドフィルムを表面処理して5 ~50nmの表面凹凸を形成した後、アルカリ処理 金属イオン付与、還元処理、めっきを行う っき方法が提案されている(例えば、特許文 献2)。

特開2006-193780号公報

特開2002-256443号公報

 しかし、特許文献1における薄膜銅張ポリ イミドフィルムは、上述した処理のみでは、 実用的な密着強度(0.5N/mm)及びJPCAの規格値(JPCA -BM03:スパッタ・めっき法の銅箔の引き剥がし 強度、0.35N/mm以上、銅箔厚さ8μm以上18μm未満) のいずれをも満足しておらず、これらの密着 強度を実現するためには、長時間(1ヶ月)の自 然乾燥を必要とするなど、実用上及び製造上 の問題がある。また、さらなる長期間の使用 、特にプリント配線板等とした場合などの高 温環境下での使用において、引き剥がし強度 の劣化が起こることがあるという新たな課題 がある。

 また、特許文献2におけるめっき方法では 、ポリイミドフィルムと金属層との密着性を 確保するとともに、伝送損失を低減しようと しているが、やはり、実用的な密着強度を十 分に確保することができないとともに、特に 、高温環境下での使用における密着強度の低 減を十分に抑制することができないという課 題が残る。

 本発明は上記課題に鑑みなされたもので り、ポリイミドフィルムと金属層との十分 密着性を確保しながら、過酷条件下での経 変化を有効に抑制して、種々の特性を確保 び/又は付与した積層ポリイミド基盤及びそ の製造方法を提供することを目的とする。

 本発明者らは、ポリイミドフィルムにお る金属箔の密着性について鋭意研究を行っ 結果、ポリイミドフィルムと金属箔との密 性を確保するためには、上述した有機/無機 ハイブリッド層のような密着付与層を厚膜と することが有効である一方、高温環境での経 時変化によって、この層によるポリイミドフ ィルムと金属箔との密着性が劣化しやすいた め、膜厚に制約があること、ポリイミドフィ ルムと金属箔との密着性は、いわゆる有機成 分と無機とが混在する有機/無機ハイブリッ 層を構成する成分の分布が影響し得ること を見出すとともに、単に金属膜を構成する 属原子の分布のみならず、金属膜を形成す ための触媒金属自体及びその錯体の分布を み合わせて制御することにより、ポリイミ フィルムと金属箔との間における密着性を 予想外により有効に増大させることができ とともに、経時的な密着性の変化を抑制す ことができ、さらに、このような分布を設 ることにより、よりファインピッチ化を実 しながら、かつ高誘電特性及び高周波特性 を確保することができることを突き止め、 発明の完成に至った。

 本発明の積層ポリイミド基盤は、ポリイミ 層と、該ポリイミド層から誘導されたアル リ処理層と、金属層とがこの順に配置され いる積層ポリイミド基盤であって、
 前記アルカリ処理層がアニオン性官能基を み、かつ、前記金属層側に配置され、触媒 属を含有する層と、前記ポリイミド層側に 置され、前記触媒金属の錯体を含有する層 の積層構造からなることを特徴とする。

 この積層ポリイミド基盤においては、金 層は、無電解めっきにより形成された層で るか、無電解めっきにより形成された層と 解めっきにより形成された層との積層構造 あることが好ましい。

 また、無電解めっきは、無電解ニッケル-リ ンめっきであることが好ましい。
 また、金属層が無電解めっきにより形成さ た層と電解めっきにより形成された層との 層構造である場合には、特に、金属層とポ イミド層との剥離強度が、金属層の総厚さ 8μm以上18μm未満のとき、150℃環境下での168 間暴露の前および後において0.35N/mm以上(よ 好ましくは0.40N/mm以上)であることが好まし 。

 また、アルカリ処理層において、触媒金属 含有する層と触媒金属の錯体を含有する層 が、1:7~7:1の膜厚比で存在することが好まし い。
 さらに、アルカリ処理層が、ポリイミド層 10%以下の厚みで存在することが好ましい。

 アニオン性官能基がカルボキシル基である とが好ましい。
 触媒金属が、パラジウム、白金、銀、ニッ ル、および銅からなる群から選択される1種 以上であることが好ましい。

 また、本発明の積層ポリイミド基盤の製造 法は、ポリイミド層に表面処理を行い、該 リイミド層から誘導されたアニオン性官能 を含むアルカリ処理層を形成し、
 該アルカリ処理層を触媒金属付与処理して 触媒金属の錯体を導入し、
 得られた触媒金属の錯体を導入されたアル リ処理層を還元処理して、表面側に触媒金 を含有する層と、前記ポリイミド層側に触 金属の錯体を含有する層との積層構造を形 し、
 ポリイミド層の表面に金属層を形成するこ を特徴とする。

 また、還元処理を、NaBH 4 、KBH 4 、ヒドラジン、ジメチルアミンボラン、およ びトリメチルアミノボランからなる群から選 択される1種以上の還元剤を用いて行うこと 好ましい。

 さらに、還元処理において、触媒金属を 有する層と触媒金属の錯体を含有する層と 、1:7~7:1の膜厚比に調整することが好ましい 。

 本発明によれば、通常の使用における環 及び期間中において、ポリイミド層と金属 との十分な密着性を確保することができる ともに、過酷条件下における長期間の保存 び/又は使用後においても、密着性の低下を 招くことなく、ポリイミドと金属層との安定 した密着性を得ることができる積層ポリイミ ド基盤を提供することができる。

 また、ポリイミド層と金属層との密着性 確保により、部品実装用基板としては、部 実装時の耐熱マージン及び、部品の発熱等 含む耐候性マージンを確保する事が可能と る。また、積層ポリイミド基盤自体の平坦 を確保することができるため、高誘電特性 有し、更に電解めっきにより、極薄箔金属 を形成する事ができるため、パターニング 高精度に制御することが可能となり、微細 線パターンを形成することが可能となる。

 さらに、特別な装置、特別な製造工程を経 ことなく、簡便かつ安価な方法によって、 定で信頼性の高い優れた積層ポリイミド基 を製造することが可能となる。
 しかも、上述した簡便な工程によってリー ・トゥ・リールで積層ポリイミド基盤を製 することが可能であり、製造コストを低減 せるとともに、製造効率を増大させること 可能となる。

本発明の積層ポリイミド基盤の断面の 式図である。 本発明の積層ポリイミド基盤における 離強度を示すグラフである。 XPS分析の結果を示すグラフである。 本発明の積層ポリイミド基盤における 縁抵抗を示すグラフである。 オージェ分析によるニッケル-リン層の 元素分布を示す図である。 ミクロトームによる断面TEMの写真を示 図である。

 本発明の積層ポリイミド基盤は、主として ポリイミド層と、アルカリ処理層と、金属 とがこの順に積層されて構成される。
 ポリイミド層は、通常、フレキシブル基盤 基材として使用されるものであれば特に限 されることなく、公知のポリイミド系樹脂 らなるものか、又は公知のポリイミド系樹 を含むものが挙げられる。ポリイミド系樹 としては、例えば、芳香族ポリイミド、ポ ビフェニル系イミド、ポリケトン系イミド およびポリピロメリット酸系イミド等が挙 られる。これらは、単層膜又は1種以上を含 む層を1層以上含む多層膜として用いること できる。

 ポリイミド層の膜厚は、特に限定されず、 えば、0.5μm~1mm程度が適当であり、1μm~100μm 度が好ましい。
 ポリイミド層の表面は、平坦であることが ましく、例えば、表面凹凸は100nm以下が適 ており、10nm程度以下、さらに5nm程度以下と より小さいことが好ましい。高周波送電時 電気損失をより低減することができるとと に、得られる基盤の平坦性を確保すること できるからである。なお、表面凹凸は、例 ば、Ra(算術平均粗さ)、Rz(10点平均粗さ)とし て、JIS B0601(1994)に従って又は準じて測定す ことができる。なかでも、Raが5nm未満、Rzが1 0nm以下の場合には、特に上述した効果を顕著 に発揮させることができる。

 アルカリ処理層は、ポリイミド層から誘 された層であって、アニオン性官能基を含 する層である(図1(f)のC参照)。従って、ポリ イミド層上に、他のポリマー層を別途に積層 して構成される層とは異なる。このように、 ポリイミド層から誘導された層であるため、 アルカリ処理層形成前のポリイミド層(図1(f) F参照)の表面において、実質的にポリイミ 層の一部として、強固に密着した状態を確 することができる。

 アニオン性官能基としては、特に限定さ ることなく、カルボキシル基、およびスル ン基等の1種又は2種以上の組み合わせが挙 られる。なかでも、ポリイミド層から誘導 れるアニオン性官能基であるカルボキシル を含むことが好ましい。

 また、このアルカリ処理層は、その表面 の触媒金属を含有する層(図1(f)のB参照)と、 ポリイミド層側の触媒金属の錯体を含有する 層(図1(f)のA参照)との積層構造からなる。こ で、触媒金属としては、特に限定されない 、0価金属、言い換えると、鉄族及び白金族 属が挙げられる。具体的には、Pd、Ag、Cu、N i、Al、Fe、およびCo等が例示される。なかで 、触媒金属能を考慮して、Pdが好ましい。ま た、触媒金属の錯体は、配位化合物の中心原 子が触媒金属元素からなる分子又はそのイオ ンである。本明細書中の用語「触媒金属の錯 体」は、触媒金属自体のイオンを包含する意 味で用いられる。

 なお、別の観点から、アルカリ処理層は いわゆる有機成分と無機成分とが混在する 機/無機ハイブリッド層(図1のC参照)を構成 、その表面側においては、有機成分の他に 触媒として活性化された還元状態の触媒金 元素、つまり、金属状態の触媒と、金属層 構成する元素とが優勢に混在して存在し、 媒として活性化されていない状態の触媒金 、つまり、錯体又はイオン状態の触媒金属 元素が実質的に存在しない(存在するとして 微量である)層が配置されている(図1のB参照 )。すなわち、本明細書中、「触媒金属を含 する層」は、触媒として活性化されていな 状態の触媒金属に比べて金属状態の触媒が 勢的に存在する層を意味する。ここで、優 的とは、原子数の割合(アトミックパーセン )において、一方の成分が他方の成分より多 く存在することを意味し、これはXPS分析によ って確認することができる。

 一方、そのポリイミド層側においては、 媒として活性化されていない状態の触媒金 、つまり、錯体又はイオン状態の触媒金属 元素が優勢に存在しており、金属層を構成 る元素及び/又は金属状態の触媒金属が、実 質的に存在しない(存在するとしても微量で る)層が配置されている(図1のA参照)。

 すなわち、本明細書中、「触媒金属の錯体 含有する層」は、金属状態の触媒に比べて 媒として活性化されていない状態の触媒金 が優勢的に存在する層を意味する。
 このように、アルカリ処理層が、このよう 元素/成分を分布した2層構造によって形成 れるために、ポリイミド層側に配置されて る層が、ポリイミド及び触媒金属との双方 相互作用して、両者のより強固な密着性を 保する。

 触媒金属を含有する層は、積層ポリイミ 基盤の断面の電子線回折図、透過型電子顕 鏡(TEM)、走査透過電子顕微鏡(STEM)、走査型 子顕微鏡(SEM)、およびX線光電子分光法(XPS)、 オージェ電子分析法(AES)等によって観察して 識することができる。また、触媒金属の錯 を含有する層はX線光電子分光法(XPS)により 出することができる。

 アルカリ処理層は、アルカリ処理層の形 前のポリイミド層の10%程度以下の膜厚で形 されていることが適しており、5~0.01%程度が 好ましく、1~0.01%程度がより好ましい。また 別の観点から、例えば、100nm程度以下が適し ており、5~80nm程度が好ましく、5~60nm程度がよ り好ましく、5~40nm程度がさらに好ましい。

 また、触媒金属を含有する層と、触媒金 の錯体を含有する層とは、ポリイミド層と 属層との密着性を考慮すると、1:7~7:1程度、 さらに1:4~4:1程度の膜厚比で存在することが しており、1:2~2:1程度がより好ましい。

 従って、触媒金属を含有する層の厚さは 30nm程度以下が適しており、1~20nm程度が好ま しく、5~15nm程度がより好ましい。また、触媒 金属の錯体を含有する層の厚さは、30nm程度 下が適しており、1~30nm程度が好ましく、5~15n m程度がより好ましい。このような範囲を満 すことにより、後工程で金属層を形成した 合に、金属層を構成する金属元素のみなら 、金属層を形成するための触媒金属の錯体 双方について所望の分布をさせることによ 、ポリイミド層と金属層との密着性をより めることができる。加えて、アルカリ処理 が厚膜の場合において、高温暴露によって 改質された表面から相当の水分の発生が認 られるが、上述した各層の膜厚の範囲内に いては、水分の発生を有効に抑制すること でき、剥離強度の劣化を防止することが可 となる。

 金属層は、種々の金属によって形成され 層が挙げられる。なかでも、めっきによっ 成膜することができる金属を用いることが ましい。具体的には、クロム、銅、ニッケ 、亜鉛、ロジウム、パラジウム、銀、すず 白金、金等が挙げられ、積層ポリイミド基 における導電性を考慮すると、ニッケル、 、銀及び銅が好ましい。

 金属層は、上述した金属又は合金の単層 あってもよいし、積層層であってもよい。 えば、アルカリ処理層側において、アルカ 処理層に含有される触媒金属と相互作用及 /又は反応しやすい金属層、表面側において 、導電性が良好な金属層の2層以上の積層層 挙げられる。また、別の観点から、アルカ 処理層側において、無電解めっきによって 成される金属層(図1(f)のD参照)、表面側にお て、電解めっきによって形成される金属層( 図1(f)のE参照)の2層以上の積層層が挙げられ 。

 ここで、無電解めっきとして好ましくは 例えば、無電解ニッケル-リンめっきである 。無電解ニッケル-リンめっきによって形成 れたシード層はエッチング特性に優れるの 、例えば1回の塩化第二鉄溶液エッチングの で実用パターン形成が可能となり、後工程 エッチングコストを低減させる事ができる また、この場合、無電解ニッケル層は、好 しくは、アルカリ処理層側に形成されるリ リッチ層(図1(f)のG参照)と、表面側(または 電解めっきによって形成される金属層側)の リンリッチ層とからなる。リンリッチ層と リンリッチ層とは、これらが含有するリン 相対濃度によって相対的に区別される。好 しくは、リンリッチ層と非リンリッチ層と 、オージェ電子分析法によるリンの濃度の が、10:5~10:8である。リンリッチ層と非リン ッチ層の厚さの比は、好ましくは、1:9~9:1で ある。

 このような積層構造とすることにより、 解めっきによって形成される金属層(図1(f) E参照)のポリイミドへの拡散を、アルカリ処 理層側の金属層(図1(f)のD参照)が抑制(バリヤ 効果)することができ、特に高温放置に於け る金属層の剥離強度劣化を防止することが可 能となる。

 このような構成の積層ポリイミド基盤は 金属層を形成した後において、0.35N/mm以上 好ましくは0.4N/mm以上、さらに好ましくは0.6N /mm以上の剥離強度が得られる。なお、通常の 保存、輸送、最終使用形態への加工での温度 、例えば、5~30℃程度の温度で、通常のこれ を行うための期間、例えば、積層ポリイミ 基盤の製造直後から180日程度以内の期間に いて測定した値を、「金属層を形成した後 剥離強度の値」とみなすことができる。ま 、この場合の金属層は、上述したような単 又は積層のいずれでもよい。さらに、この 合の金属層の総膜厚も特に限定されず、例 ば、8~18μm程度が挙げられる。ポリイミド層 金属層との剥離強度は、JIS C 6471 8.1に従 て測定することができる。つまり、得られ 積層ポリイミド基盤の金属層を3mm幅にエッ ングし、引っ張り強度試験器(例えば、TEST S TAND MODEL-1310DW及びFORCE ANALYZER EXPLORERII(共に イコーエンジニアリング社製))を用いて、引 張速度50mm/分、引張角度90°で金属層を引き剥 がし、この際の引き剥がし強度を、剥離強度 として測定することができる。

 また、150℃環境下(大気圧下で湿度0%)での168 時間暴露後において、剥離強度は0.35N/mm以上 維持する。
 なお、本発明の積層ポリイミド基盤は、そ ままの形態で使用することができるが、金 層を、使用しようとする配線層等の形状に ターニング(例えば、サブトラクティブ法、 セミアディティブ法等によって)して用いて よいし、アルカリ処理層などを使用しよう する配線層等の形状にパターニング(フルア ィティブ法等によって)して用いてもよい。 また、アルカリ処理層及び金属層は、ポリイ ミド層の両面に形成されていてもよいし、ポ リイミド層にスルーホールを形成して、スル ーホール内にアルカリ処理層、金属層等が形 成されていてもよい。

 本発明の積層ポリイミド基盤は、実質的 、ポリイミド層にアルカリ処理層を形成し アルカリ処理層を触媒金属付与処理し、ア カリ処理層を還元処理し、ポリイミド層の 面に金属層を形成することによって製造す ことができる。

 まず、図1(a)に示すように、ポリイミド層10 アルカリ処理層11を形成する。
 アルカリ処理層の形成は、適当なアルカリ 液を用いて行うことができる。この際のア カリ溶液としては、ポリイミドを構成する ミド環を開環することができるものであれ よい。

 このようなアルカリ溶液としては、水酸 リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ ム等のアルカリ物質の水溶液が適している この場合の処理は、20~100℃程度の温度範囲 、0.01~10mol/L程度の濃度のアルカリ溶液に、 リイミド層を10秒~50分間程度浸漬すること より行われる。この結果、ポリイミド層に けるイミド環が加水分解により開環し、ポ アミック酸イオンとなり、カルボキシル基 生成される。

 また、別のアニオン性官能基を導入するた に、濃硫酸とともに加熱する等の公知のス ホン化工程を利用してもよい。
 図1(b)に示すように、得られたアルカリ処理 層11に、触媒金属付与処理を施す。触媒金属 与処理は、例えば、触媒金属を含有する溶 を用いて行うことができる。

 この際の溶液としては、上述した触媒金 を含有する溶液であればよく、例えば、触 金属、または触媒金属の錯体を、金属塩又 イオンの状態で含有する溶液が挙げられ、 切な溶媒に溶解して金属イオンと塩基(陰イ オン)とに解離されるもの等であればよい。 体的には、触媒金属又はこの錯体の硝酸塩 塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩の 液が挙げられる。

 また、パラジウムに隣接して塩基性アミ 酸のアミノ基とカルボキシル基とが配位し 触媒金属の錯体、具体的には、式(I)

(式中、Lはアルキレン基を示し、Rはアミノ基 またはグアニジル基を示す)
で表されるパラジウム錯体(トランス体)、こ 構造異性体(シス体)又はそれらの混合物の 液が挙げられる。

 なお、式(I)におけるアルキレン基として 、例えば、炭素数1~20程度のもの、あるいは 1~10程度のものが挙げられ、具体的には、プ ピレン、n-ブチレン、t-ブチレン等が挙げら る。

 Rのアミノ基又はグアニジル基としては、 塩基性アミノ酸、例えば、リシン、アルギニ ン、オルニチンなどのカチオン性基(アミノ 、グアニジル基)に由来するものが挙げられ 。具体的には、L-リシン、D-リシン、DL-リシ ン、L-リシン塩酸塩、D-リシン塩酸塩、DL-リ ン塩酸塩、L-リシン臭酸塩、D-リシン臭酸塩 DL-リシン臭酸塩、L-アルギニン、D-アルギニ ン、DL-アルギニン、L-アルギニン塩酸塩、D- ルギニン塩酸塩、DL-アルギニン塩酸塩、L-ア ルギニン臭酸塩、D-アルギニン臭酸塩、DL-ア ギニン臭酸塩、L-オルニチン、D-オルニチン 、DL-オルニチン、L-オルニチン塩酸塩、D-オ ニチン塩酸塩、DL-オルニチン塩酸塩、L-オル ニチン臭酸塩、D-オルニチン臭酸塩、DL-オル チン臭酸塩等に由来するアミノ基又はグア ジル基が例示される。

 このパラジウムの錯体は、パラジウム塩 液(例えば、塩化パラジウム、硫酸パラジウ ム、硝酸パラジウム等)と、塩基性アミノ酸 溶液とを1:2程度のモル比で、20~100℃程度の 度範囲で混合して溶解させ、pHを4~7.5程度に 整することにより、製造することができる また、このような錯体は、所望により、当 分野で公知の方法により、精製、および濃 等して用いてもよい。

 この触媒金属溶液の濃度は、例えば、0.01~50 重量%程度、好ましくは0.1~30重量%程度が挙げ れる。
 特に、上述したパラジウム錯体の溶液の場 には、その濃度は、金属パラジウム換算で0 .5mg/L~パラジウム錯体の飽和濃度、好ましく 1mg/L~1000mg/L程度とすることが適している。

 また、溶液のpHは、使用する無機酸、塩基 アミノ酸の種類によって、3~9程度、好まし は4~8程度が挙げられる。
 このような溶液に、アルカリ処理層を含む リイミド層を浸漬してもよいし、この溶液 アルカリ処理層に均等に噴霧、塗布等して よい。

 この触媒金属付与処理は、例えば、20~100℃ 度の温度範囲で、1秒~10時間程度、好ましく は数十秒~数十分程度行う。
 この処理により、触媒金属自体の又は触媒 属の錯体におけるカチオン性基が、ポリイ ド層のアルカリ処理層におけるアニオン性 能基と相互作用して、図1(b)に示すように、 アルカリ処理層11に、触媒金属の錯体11aを導 することができる。

 この際の触媒金属の錯体の導入は、触媒 属の種類、用いる溶液、溶液の温度、処理 法、所持時間等を適宜調整することによっ 、膜厚方向の導入深さを制御することがで る。

 図1(c)に示すように、触媒金属の錯体を導 入されたアルカリ処理層11に還元処理を施す この還元処理により、触媒金属の錯体を導 されたアルカリ処理層11における触媒金属 錯体11aを還元して触媒金属11bに変換し、そ 作用を受けて、ポリイミド層側の触媒金属 錯体を含有する層と、金属層側の触媒金属 含有する層との積層構造を形成する。

 還元処理は、還元剤を含有する溶液に、ア カリ処理層を浸漬するか、この溶液を噴霧 は塗布することにより行うことができる。 元剤としては、例えば、NaBH 4 、ヒドラジン、DMAB(ジメチルアミンボラン)、 トリメチルアミノボラン(TMAB)、KBH 等の金属イオン還元剤が挙げられる。還元剤 の溶液を用いる場合は、例えば、0.005~0.1mol/L さらに0.01~0.05mol/L程度の濃度の溶液を用い ことが適している。また、溶液の温度は、20 ~70℃程度、好適には40~50℃程度が挙げられる 反応時間は、1~10分程度、好適には4~6分程度 が挙げられる。また、水素ガスを噴霧等して もよい。

 なお、還元剤の種類、濃度、適用方法、 度、反応時間等を調整することにより、触 金属の錯体を導入されたアルカリ処理層に いて、触媒金属の錯体から触媒金属に変換 る膜厚方向の深さを制御することができる すなわち、これらを調整することにより、 媒金属を含有する層と触媒金属の錯体を含 する層との厚みの割合を調整することがで る。

 続いて、ポリイミド層表面に金属層を形 する。この金属層は、触媒金属の作用を利 し、形成しようとする金属層を構成する金 のイオンを含有する溶液を用いて、例えば 図1(d)及び(e)に示すように、化学反応によっ て金属イオンを析出させて、金属12を徐々に 状に形成することができる。

 具体的には、通常、無電解めっきと呼ば る方法であり、無電解めっき浴に、ポリイ ド層を浸漬する方法が挙げられる。ここで いる無電解めっき浴は、めっきの分野で一 的に知られているものを用いることができ 。一般的な無電解めっき浴の組成としては 主として、得ようとする金属層を構成する 属イオン、還元剤、ならびに安定剤および 化剤等の添加剤を含有するものが挙げられ 。

 還元剤としては、用いる金属イオンによっ 適宜選択することができ、例えば、HCOH、次 亜リン酸ナトリウム、H 2 NNH 2 、DMAB(ジメチルアミンボラン)等が挙げられる 。また、添加剤としては、特に限定されるも のではなく、例えば、EDTA、ロッシェル塩な のキレート剤、マロン酸ナトリウム、りん 酸ナトリウム、こはく酸ナトリウム等が挙 られる。

 また、メッキ浴への浸漬時間は、例えば、1 分~6時間程度であることが好ましく、1分~3時 程度であることがより好ましい。
 金属層の膜厚は、メッキ浴の金属塩、金属 オン濃度、メッキ浴への浸漬時間、メッキ の温度などにより制御することができる。 電性を考慮すると、0.05μm以上であることが 適しており、0.05~3μm程度であることが好まし い。

 また、本発明における積層ポリイミド基 における金属層は、図1(f)に示したように、 上述した無電解めっきによって形成される金 属層(図1(f)のD参照)と、その上に、電解めっ によって形成される金属層(図1(f)のE参照)と 積層構造でもよい。このような積層構成の 合には、無電解めっき金属層と電解めっき 属層との間には、両者の金属間化合物層が 成され、両者の結合力をより高めることが きる。

 電解めっきは、上記で形成された無電解 っきによる金属層を電極として利用して、 っきの分野で一般的に知られている方法、 件を適用することにより行うことができる 電気メッキにより得られる金属層の膜厚は 得られる積層ポリイミド基盤の用途に応じ 適宜設定することができ、メッキ浴中に含 れる金属の種類、その金属の濃度、浸漬時 、電流密度などを調整することで制御する とができる。

 具体的には、一般的な電気配線などに用い 場合は、導電性の観点から、0.5μm以上、よ 好ましくは3μm以上である。
 なお、本発明の積層ポリイミド基盤の製造 法においては、上述した各工程の前又は後 任意のタイミングにおいて、任意の回数で 表面の凹凸制御処理、表面の脱脂処理、溶 洗又は水洗、防錆処理、乾燥等の種々の工 を適宜行うことが好ましい。

 具体的には、アルカリ処理層を形成する に表面の凹凸制御処理、脱脂処理、アルカ 処理層を形成する前後、触媒金属付与処理 前後、還元処理の前後、金属層の形成の前 において溶媒洗又は水洗、金属層の形成(例 えば、電解めっき)の後に防錆処理及び乾燥 行うことが例示される。

 表面の凹凸制御処理は、ポリイミド層に ルカリ処理層を形成する前又は同時に、サ ドブラスト法、コロナ放電処理法、低温プ ズマ処理法等の物理的粗面化処理方法、ア カリ溶液処理等の化学的粗面化処理法、こ らを組み合わせた方法を適用することによ 、行うことができる。

 脱脂処理は、例えば、極性溶媒、アルカ 溶液及び/又は界面活性剤等を含有する溶液 を用いて、溶媒洗又は水洗は、酸又はアルカ リ溶液、水等を用いて、当該分野で通常行わ れる方法によって行うことができる。

 また、防錆処理は、特に限定されるもの はなく、例えば、防錆剤、具体的には、酸 防止剤(ベンゾトリアゾール、アジミドベン ゼン等)等を金属層の表面に吸着させる等、 知の方法によって行うことができる。

 乾燥は、自然乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥 減圧加熱乾燥、送風乾燥などのいずれの方 によって行ってもよいが、基盤自体の変質 考慮すると、常温又はその近傍の温度条件 乾燥することが好ましい。

 以下に、本発明の積層ポリイミド基盤及び の製造方法の実施例を詳細に説明する。
 実施例1
 ポリイミド膜として、東レ・デュポン社製 カプトン100EN(膜厚25μm)を用いた。このポリ ミド膜を、PB-120(荏原ユージライト株式会社 製)で脱脂処理した後、50℃の0.5mol/Lの水酸化 リウム水溶液(和光純薬株式会社製 試薬特 を用いて調製)に2分間浸漬し、表面のアル リ処理を行った。

 次いで、塩化パラジウム(東洋化学工業株 式会社製、試薬特級)0.21gとL-リシン塩酸塩(和 光純薬株式会社製、試薬特級)0.52gとを純水500 mLに添加し、水酸化カリウム(和光純薬株式会 社製、試薬特級)にてpHを6.0に調整し、70℃で1 時間撹拌して、金属パラジウム換算で250mg/L 触媒付与処理液を調製し、得られたポリイ ド膜を、50℃で5分間浸漬した。

 得られたポリイミド膜を、35℃の還元処理 液PC-66H(荏原ユージライト株式会社製)に約2 間浸漬した。
 ここで、得られたポリイミド膜の一部を樹 で固め、ミクロトームで切断して、透過型 子顕微鏡(TEM)で観察した。パラジウムイオ が還元されて金属パラジウムとして分布す 層Bが、約10nm程度の厚さで存在した。この写 真を図6に示す。

 その後、35℃の無電解ニッケル-リンめっ 液ENILEX NI-5(荏原ユージライト株式会社製) 用い、pH8.8、35℃の条件で、5分間めっきを施 し、ニッケル-リン皮膜を0.1μm析出させた。 に、110℃で1分間アニール処理した。

 続いて、PDC(荏原ユージライト株式会社製) てニッケル表面を銅に置換した。最後に、 酸銅めっき浴CU-BRITE RF(荏原ユージライト株 会社製)を用い、25℃、3A/dm 2 の条件で17分間めっきを行い、銅膜を約10μm 出させた。

 その後、110℃で30分アニール処理した。
 なお、各工程間に水洗を行った。
 得られた積層ポリイミド基盤について、ミ ロトームによる断面TEM観察を行い、その断 を観察した。その断面を模式的に図1(f)に示 す。

 図1(f)に基づいて、説明する。アルカリ処 理層C中には、(i)ニッケル含有の金属層Dとの 界領域においてニッケルが析出し、かつパ ジウムイオンが還元されて金属パラジウム して分布する層Bが、約10nm程度の厚さで存 し、(ii)その層Bのポリイミド膜側に隣接して 、金属パラジウムが存在せず、還元されない ままのパラジウム錯体が分布する層Aが、膜 10nm程度の厚さで存在していることが確認さ た。

 また、上記のアニール処理後、ニッケル 面の銅置換前に、日本電子社 JAMP-7800を用 て、オージェ電子分析を行った。その結果 ポリイミド膜F表面に、層Bからニッケルの析 出量が傾斜的に増大する無電解めっきによる 金属層D(約120nm程度)が確認された。更にD層の A層界面近傍には図5に示すようにリンリッチ (約75nm程度)が確認された。図5における横軸 「深さ」は、図1(f)の12と13の間の面(すなわち 、D層とE層の間の面)からの深さを意味する。

 なお、金属層Dの上には、電解めっきによる 銅からなる金属層Eが形成されている。
 なお、2分間の還元工程が終了した時点でポ リイミド表面より、深さ方向においてX線電 分光分析装置(XPS、KRATOS社 AXIS-His)によりパ ジウム(Pd)成分の分布を分析したところ、金 Pd層とポリイミド(PI)+未還元Pdの結合層がそ ぞれ約10nmずつ確認された。

 また、全く還元をしない状態の場合には、 属Pdは全く確認されず、還元を進めるに従 て、金属Pdが増大することを確認した。
 また、XPS分析の結果を図3に示す。これから 明らかなように、当初のポリイミド膜の表面 から7.5nmの深さでは、還元されたパラジウム 未還元のパラジウムとが検出され、それら 量はほぼ同量であった。

 さらに、得られた金属層とポリイミド膜 の間の剥離強度を、JIS C 6471 8.1に従って 属層を3mm幅にエッチングし、引っ張り強度 験器(例えば、TEST STAND MODEL-1310DW及びFORCE AN ALYZER EXPLORERII(共にアイコーエンジニアリン 社製))を用いて、引張速度50mm/分、引張角度9 0°で金属層を引き剥がした際の強度を測定す ることにより、確認した。

 その結果、剥離強度は、図2に示すように、 約0.78N/mmと極めて高いことが確認された。
 さらに、150℃環境下での168時間暴露後にお て、同様に剥離強度を測定したところ、0.48 N/mmであった。

 また、得られた積層ポリイミド基盤を、 化第二鉄溶液を用いたウェットエッチング て、ライン/スペース=75μm/75μmにパターニン グしたくし型P板を作成し、絶縁抵抗試験を 施した。その際の条件は、くし型P板の両電 にDC25Vを印加しながら、温度:85℃、湿度:85% 環境下暴露であり、1000時間までの絶縁抵抗 の変化と最大90倍の実体顕微鏡(SZX12:オリンパ ス社製)にてマイグレーションの有無を確認 た。

 さらに、得られた積層ポリイミド基盤を、 化第二鉄溶液を用いたウェットエッチング て、ライン/スペース=30μm/30μmにパターニン グしたくし型P板を作成し、パターン上にソ ダーレジスト(日立化成製SN-9000)を13μm±2μmに てスクリーン印刷にて塗布後、MD方向・TD方 それぞれ各2サンプル、合計4サンプルにて絶 縁抵抗試験を実施した。その際の条件は、く し型P板の両電極にDC100Vを印加しながら、温 :85℃、湿度:85%の環境下暴露であり、1000時間 までの絶縁抵抗の変化と最大90倍の実体顕微 (SZX12:オリンパス社製)にてマイグレーショ の有無を確認した。 その結果、全期間にお いて、1×10 10 ω以下を確保することができた。ライン/スペ ース=30μm/30μmでの結果を図4に示す。また、 イグレーションの発生は認められなかった

 尚、絶縁抵抗は、前記くし型P板を前記環 境から取り出した後、常温に1Hr以上放置した 後、絶縁抵抗計(SM8220(東亜DKK社製)を用いてDC1 00V印加にて絶縁抵抗を測定した。

 実施例2
 35℃の還元処理溶液への浸漬時間を約1分間 して、ニッケル膜との境界領域においてニ ケルが析出し、かつパラジウムイオンが還 されて金属パラジウムとして分布する層Bが 約6nm程度存在し、その層Bのポリイミド膜側 隣接して、金属パラジウムが存在せず、還 されないままのパラジウム錯体が分布する Aが、膜厚14nm程度で存在している層を形成し た以外、実施例1と実質的に同様に製造し、 様に評価した。

 この積層ポリイミド基盤の剥離強度は、 2に示したように、0.62N/mmであり、150℃環境 での168時間暴露後において、同様に剥離強 を測定したところ、0.4N/mm以上であった。

 これら以外は、実施例1とほぼ同様の結果が 得られた。
 また、図3のXPS分析の結果から明らかなよう に、当初のポリイミド膜の表面から7.5nmの深 では、還元されたパラジウムはほとんど検 されず、未還元のパラジウムが検出された

 実施例3
 35℃の還元処理溶液への浸漬時間を約4分間 して、ニッケル膜との境界領域においてニ ケルが析出し、かつパラジウムイオンが還 されて金属パラジウムとして分布する層Bが 約15nm程度存在し、その層Bのポリイミド膜側 隣接して、金属パラジウムが存在せず、還 されないままのパラジウム錯体が分布する Aが、膜厚5nm程度で存在している層を形成し た以外、実施例1と実質的に同様に製造し、 様に評価した。

 この積層ポリイミド基盤の剥離強度は、 2に示したように、0.66N/mmであり、150℃環境 での168時間暴露後において、同様に剥離強 を測定したところ、0.4N/mm以上であった。

 これら以外は、実施例1とほぼ同様の結果が 得られた。
 また、図3のXPS分析の結果から明らかなよう に、当初のポリイミド膜の表面から7.5nmの深 では、還元されたパラジウムと未還元のパ ジウムとが検出されたが、未還元のパラジ ムは少量であった。

 比較例1
 35℃の還元処理溶液への浸漬時間を約8分間 して、ニッケル膜との境界領域においてニ ケルが析出し、パラジウムイオンが還元さ て金属パラジウムとして分布する層Bを約20n m程度配置した以外、実施例1と実質的に同様 製造し、同様に評価した。

 この積層ポリイミド基盤の剥離強度は、 2に示したように、ほぼ0N/mmであった。つま 、層A及びBに相当する領域において、過度 還元処理により金属パラジウムが層Bから脱 してしまい、結果的にニッケルの析出不良 発生し、ニッケルの析出していない部分に 電解銅めっきが析出しないため、剥離強度 定不能な箇所が生じ、ポリイミド基盤表面 おいて、均一な金属層を形成することがで なかった。

 本発明の積層ポリイミド基盤は、電子工 分野において広範に利用することができる 特に、ファインピッチパターンを形成する とができ、高誘電特性、高周波特性等の種 の機能を必要とするとともに、耐候性、耐 食性等の機能をも備えるフレキシブル金属 層板、例えば、電磁波防止膜等として、ま 、金属膜をエッチングによりパターン化す ことで、半導体チップ、各種電気配線板、C SP、TCP、FPC、COF、TAB、アンテナ、多層配線基 、マザーボード等の種々の用途適用するこ ができる。