古里 太 (〒01 富山県黒部市吉田200番地 YKK株式会社 黒部事業所内 Toyama, 93886, JP)
YKK株式会社 (〒42 東京都千代田区神田和泉町1番地 Tokyo, 10186, JP)
KOZATO, Futoshi (200 Yoshida, Kurobe-sh, Toyama 01, 93886, JP)
| 噛合頭部3の一面側に形成した噛合凸部4と、他面側に形成した噛合凹部5とを有する片面務歯1において、 前記噛合頭部3の先端縁7側から前記噛合凹部5内に向かって、下り傾斜の上部傾斜面8が形成され、 前記噛合頭部3の先端縁7側における前記噛合凹部5の内周面10と、前記上部傾斜面8とが連接して構成されてなることを特徴とする金属製片面務歯。 |
| 前記上部傾斜面8は、前記噛合頭部3の先端縁7と前記噛合凹部5の開口縁5aとの間に形成されてなることを特徴とする請求の範囲1に記載の金属製片面務歯。 |
| 前記噛合頭部3の先端縁7と同先端縁7側における前記上部傾斜面8の端縁8aとの間が、離間して配設されてなることを特徴とする請求の範囲2に記載の金属製片面務歯。 |
| 前記上部傾斜面8と連接する前記噛合凹部5の内周面10が、前記噛合凹部5の底面5bから外方に拡開する下部傾斜面10aとして形成され、 前記上部傾斜面8は、前記下部傾斜面10aよりも傾斜角度が浅く構成されてなることを特徴とする請求の範囲1~3のいずれかに記載の金属製片面務歯。 |
| 前記上部傾斜面8の傾斜角度は、0度よりも大きく7度以下であることを特徴とする請求の範囲1~4のいずれかに記載の金属製片面務歯。 |
| 前記上部傾斜面8の傾斜角度は、3度以上で7度以下であることを特徴とする請求の範囲5に記載の金属製片面務歯。 |
| 前記上部傾斜面における左右方向の横幅寸法は、前記噛合凹部の底面における左右方向の横幅寸法の89%~92%である寸法範囲に構成されてなることを特徴とする請求の範囲1~6のいずれかに記載の金属製片面務歯。 |
| 請求の範囲1~7のいずれかに記載の金属製片面務歯1を、左右一対のファスナーテープ13の相対する側縁部に、所定の間隔で列設させたファスナーストリンガー17を備えてなることを特徴とする両開き式スライドファスナー。 |
本発明は、噛合頭部の両面にそれぞれ噛 凸部と噛合凹部とが形成された金属製片面 歯、及び同金属製片面務歯を備えた両開き スライドファスナーに関する。
鞄などの開口部には、その開閉を行うた にスライドファスナーが広く使用されてい 。このようなスライドファスナーの1つとし て、ファスナーチェーンに2個のスライダー 頭合わせ又は尻合わせに対向して配置した 両開き式スライドファスナーが知られてい 。両開き式スライドファスナーでは、2個の ライダーをエレメント列に沿って前後どち の方向に摺動させても、ファスナーチェー の開閉を行うことができる。
両開き式スライドファスナーに取付けら る務歯として、金属製片面務歯を用いたも がある。金属製片面務歯を用いることによ 、横引強度に強く、しかも、金属の光沢面 有して意匠面においても優れた両開き式ス イドファスナーを得ることができる。そし 、金属製片面務歯の形状としては、噛合頭 の一方の面には噛合凸部が形成され、他方 面には噛合凹部が形成されている。
ところで、一般の金属製片面務歯を用い 両開き式スライドファスナーでは、一方の ライダーを摺動させて金属製片面務歯同士 噛合及び噛合状態からの開離を行なわせる きには、摺動抵抗が少なくスムーズに行う とができる。そして、例えば、他方のスラ ダーを摺動させて、金属製片面務歯同士を 合状態から開離させるときには、前記一方 スライダーにおける摺動時よりも多少摺動 抗が高くなるにしても、噛合していた金属 片面務歯同士をスムーズに開離させること できる。
しかし、他方のスライダーで金属製片面務
同士を噛合させるときには、摺動抵抗が大
くなり、スライドファスナーの開閉をスム
ズに行うことができなくなる。
これは、金属製片面務歯同士を噛合させる
きに、噛合凹部の外側縁が、噛合する相手
の務歯の噛合頭部に衝接しながら噛合して
くことによって生じているものと考えられ
いる。このため、スライダーの摺動が、ス
ーズに行われない。
噛合凹部の外側縁と、噛合する相手方の 歯の噛合頭部との間における衝接を防止す ために、金属製片面務歯の形状が各種提案 れている。このような金属製片面務歯の一 として、本願出願人は既に、スライドファ ナー用務歯成形装置(特許文献1参照。)によ て成形される金属製片面務歯や、スライド ァスナー用務歯(特許文献2参照)などを提案 ている。
特許文献2に記載されている金属製片面務 歯は、特許文献1の成形装置で成形できる金 製片面務歯を改良したものである。また、 許文献2の図面には、特許文献1における金属 製片面務の特徴部の構成も示されている。そ こで、特許文献1の成形装置で成形できる金 製片面務歯の特徴部における構成を説明す のに、特許文献2に記載されている金属製片 務歯の断面図及び斜視図を利用して説明を うことにする。
図5には、特許文献2における金属製片面務
の噛合頭部を示す断面図を示しており、図6
は、特許文献2における金属製片面務歯の噛
合頭部を示す要部斜視図を示している。特許
文献1の金属製片面務歯では、噛合凹部35側に
おける噛合頭部33の前端壁に斜状面37が形成
れていることを特徴としている。
尚、図5及び図6は、本発明の従来例2として
明を行うことにする。
最初に、図5において、2つの噛合頭部33b 33cが噛合する場合について説明を行う。図5 は、既に他の金属製片面務歯に噛合してい 噛合頭部33aに、噛合頭部33bが噛合し始め、 合頭部33cが噛合頭部33bに対してこれから噛 しようとしている状態を示している。
図示せぬスライダーを摺動させて、2つの噛
合頭部33b、33c同士を噛合させるときに、噛合
していく噛合凸部34cと噛合される噛合頭部33b
の前端壁36bとが衝接しながら噛合するのを防
止するため、噛合頭部33bの前端壁36bには斜状
面37bが形成されている。同様に、噛合頭部33a
、33cにおいても、噛合を行なう相手方の噛合
凸部と衝接するのを防止するため、それぞれ
噛合頭部33a、33cの前端壁36a、36cには斜状面37a
、37cが形成されている。
尚、図5では、噛合頭部33bに形成した噛合凸
部34bは、噛合頭部33aの前端壁36aに形成した斜
状面37aの領域を通過して、噛合凹部35a内に挿
入される状態を示している。
そして、図6で示すように、噛合頭部33の 端壁36に斜状面37を形成しておくことにより 、噛合時におけるスライダーの摺動抵抗を少 なくすることができ、スライダーの摺動をス ムーズに行わせることができる。そして、特 許文献1の装置で構成した金属製片面務歯を 開き式スライドファスナーに用いておくこ により、金属製片面務歯同士を噛合させる きにおけるスライダーの摺動性を向上させ ことができる。
しかし、特許文献1の装置で構成した金属 製片面務歯を両開き式スライドファスナーに 用いた場合であっても、噛合後に横引力が両 開き式スライドファスナーに加わったときに は、図6で示す金属製片面務歯の噛合凹部35に おける開口縁39に対して、横引力が作用する とになる。しかも、斜状面37cが噛合頭部33 前端壁36に形成されているので、噛合凹部35 開口縁39における肉厚は薄く構成されてい 。
そのため、肉厚が薄くなっている噛合凹 35の開口縁39に対して、横引力によるモーメ ントが作用すると、開口縁39における撓み量 大きくなってしまう。そして、開口縁39が きく撓むと、スライダーの摺動性が悪くな てしまう危険性が生じてしまうことになる
そこで、噛合凹部35の開口縁39に対して横 引力によるモーメントが作用したときでも、 開口縁39における撓み量が小さくなるように 良したものが、特許文献2に記載されている 金属製片面務歯である。特許文献2の金属製 面務歯では、図6で示すように、噛合頭部33 前端壁36の内側面にリブ38が形成されている
噛合頭部33の前端壁36の内側面に形成したリ
ブ38によって、開口縁39における剛性を高め
いる。そして、開口縁39における剛性を高め
ることで、開口縁39における撓み量が少なく
るように構成している。開口縁39における
み量を少なくすることで、スライダーの摺
性を大きく向上させることができる。
特許文献2に記載されている金属製片面務 歯は、特許文献1に記載されている金属製片 務歯を改良したものであり、スライダーの 動性を大きく向上させることができる。し も、横引力によるモーメントに対する剛性 高めた構成に、務歯を構成しておくことが る。しかし、特許文献2に記載の金属製片面 歯を成形するためには、噛合凹部35内にリ 38を形成しなければならず、その上、噛合頭 部33の前端壁36に斜状面37cを形成しておかな ればならない。そのため、複雑な金型形状 用いて成形を行わなければならず、金属製 面務歯の製造工程が複雑なものになってし う。
そこで、本発明では、噛合時における衝 を防止して、しかも、横引力によるモーメ トに対する剛性を高めることができ、更に 簡単な構造で構成することのできる金属製 面務歯を提供するとともに、同金属製片面 歯を用いた両開き式スライドファスナーを 供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の金 製片面務歯は、噛合頭部の一面側に形成し 噛合凸部と、他面側に形成した噛合凹部と 有する片面務歯であって、前記噛合頭部の 端縁側から前記噛合凹部内に向かって、下 傾斜の上部傾斜面が形成され、前記噛合頭 の先端縁側における前記噛合凹部の内周面 、前記上部傾斜面とが連接して構成されて ることを最も主要な特徴となしている。
また、本発明の金属製片面務歯では、前記
部傾斜面は、前記噛合頭部の先端縁と前記
合凹部の開口縁との間に形成されてなるこ
を主要な特徴となしている。
更に、本発明の金属製片面務歯では、前記
合頭部の先端縁と同先端縁側における前記
部傾斜面の端縁との間が、離間して配設さ
てなることを主要な特徴となしている。
更にまた、本発明の金属製片面務歯では 前記上部傾斜面と連接する前記噛合凹部の 周面が、前記噛合凹部の底面から外方に拡 する下部傾斜面として形成され、前記上部 斜面は、前記下部傾斜面よりも傾斜角度が く構成されてなることを主要な特徴となし いる。
また、本発明の金属製片面務歯では、前記
部傾斜面の傾斜角度は、0度よりも大きく7
以下であることを主要な特徴となしている
更に、本発明の金属製片面務歯では、前記
部傾斜面の傾斜角度は、3度以上で7度以下
あることを主要な特徴となしている。
更にまた、本発明の金属製片面務歯では 前記上部傾斜面における左右方向の横幅寸 は、前記噛合凹部の底面における左右方向 横幅寸法の89%~92%である寸法範囲に構成され てなることを主要な特徴となしている。
本発明の両開き式スライドファスナーに 、左右一対のファスナーテープの相対する 縁部に、上述した本発明の金属製片面務歯 所定の間隔で列設させたファスナーストリ ガーを備えてなることを他の最も主要な特 となしている。
本発明に係る金属製片面務歯では、噛合 部内に向かって下り傾斜の上部傾斜面が形 されている。このため、噛合凹部内に噛合 る相手側の噛合凸部は、噛合凹部に形成し 上部傾斜面側を通って、噛合凹部内に挿入 れる軌道を描くことができる。そして、相 側の噛合頭部としては、噛合する噛合凹部 上部傾斜面側を通ることによって、その次 噛合してくる噛合凸部との間において、衝 を避ける隙間を設けておくことができる。 って、噛合する相手側の噛合凹部に対して 噛合凸部はスムーズに噛合していくことが きる。
特許文献1、2に記載された金属製片面務 では、図5に示すように噛合頭部33bの噛合凸 34bは、噛合頭部33aに形成した斜状面37a側を って、噛合頭部33aの噛合凹部35a内に嵌入さ る軌道を描きながら噛合凹部35aと噛合する とになる。また同様に、噛合頭部33cの噛合 部34cは、噛合頭部33bに形成した斜状面37b側 通って、噛合頭部33bの噛合凹部35b内に嵌入 れる軌道を描きながら噛合凹部35bと噛合す ことになる。
このように、特許文献1、2に記載された 属製片面務歯では、斜状面側を通ることに って、次に噛合してくる噛合凸部との間に 接を避ける隙間を設けている。これに対し 、本発明に係る金属製片面務歯では、噛合 部が、噛合先の噛合凹部に形成した上部傾 面側を通ることによって、噛合凸部と噛合 の噛合凹部との衝接を避けながら、次に噛 してくる噛合頭部の噛合凸部との衝接を避 ることができる。
また、本発明における金属製片面務歯を 開き式スライドファスナーに用いた場合に いて、噛合後に横引力が両開き式スライド ァスナーに加わったときには、噛合凹部の 口縁に対して、噛合している相手側の噛合 部からの押圧力によるモーメントが作用す ことになる。即ち、金属製片面務歯の噛合 部の先端縁側における噛合凹部の内周面と 部傾斜面との連接部に対して、横引力によ モーメントが大きく作用することになる。
しかし、本発明では、噛合凹部の開口縁 おける肉厚は厚く構成されているので、噛 凹部の開口縁に対して、横引力によるモー ントが作用したとしても、噛合凹部の開口 における撓み量は極めて小さいものになる このように、スライダーの摺動性を悪くす ような変形は、噛合頭部の先端縁側におい 生じないことになり、スライダーの摺動性 良好に保つことができる。
また、本発明では、上部傾斜面は、噛合 部の先端縁と噛合凹部の開口縁との間に形 されているので、噛合してくる相手側の噛 凸部と噛合頭部との衝接面積を少なく構成 ておくことができ、スライダーの摺動性を 幅に向上させることができる。
更に、本発明では、噛合頭部の先端縁と 先端縁側における上部傾斜面の端縁との間 、離間して配された構成となっているので 噛合凹部の開口縁における肉厚を更に厚く 成しておくことができる。従って、噛合凹 の開口縁に対して横引力によるモーメント 作用したとしても、噛合凹部の開口縁にお る撓み量は更に小さなものになる。
本発明では、噛合凹部の内周面に下部傾斜
を形成しておくことにより、噛合してくる
手方の噛合凸部を噛合凹部内に受け入れ易
、しかも、噛合してくる相手方の噛合凸部
噛合凹部から外れ易くすることができる。
また、上部傾斜面の傾斜角度を下部傾斜面
傾斜角度よりも浅く構成しておくことによ
、噛合した噛合凸部と噛合凹部の下部傾斜
との当接面積を広く構成することができ、
合時における噛合状態が強くなるように構
しておくことができる。
このように、噛合凹部の開口縁における 厚を厚く構成しておくことができるので、 合凹部の開口縁における剛性を更に高めて くことができる。また、噛合している相手 の噛合凸部と噛合凹部の下部傾斜面との当 面積を大きくしておくことができる。
即ち、噛合している噛合凸部が噛合先の下
傾斜面と当接している面側における噛合凸
の重心位置を、下部傾斜面の開口縁よりも
合先の噛合凹部における底面側に位置させ
ことができる。言い換えると、噛合凸部は
下部傾斜面の開口縁よりも腰を低くした状
で噛合先の噛合凹部と噛合することができ
。
従って、横引力によって、噛合している相
側の噛合凸部に対して、噛合凹部の開口縁
中心とした回転モーメントが作用しても、
合している相手側の噛合凸部が噛合先の噛
凹部における開口縁を中心として回動して
まうのを防止でき、噛合状態が開離するの
防止できる。
本発明では、上部傾斜面の傾斜角度とし は、0度よりも大きく7度以下であることが ましい。更に好適には、3度以上で7度以下で あることが望ましい構成となる。このような 角度範囲で上部傾斜面の傾斜角度を構成して おくことにより、噛合した噛合凸部と噛合凹 部の下部傾斜面との当接面積を、スライドフ ァスナーとしての噛合強度を維持しておくこ とができる面積として構成しておくことがで きる。
上部傾斜面の傾斜角度を7度よりも大きな 角度に構成しておくと、噛合した噛合凸部と 噛合先の噛合凹部の下部傾斜面との当接面積 が狭くなり、横引力に対する噛合強度が弱く なってしまう。しかもこの場合には、噛合し ている噛合凸部において、噛合先の下部傾斜 面と当接している面側における噛合凸部の重 心位置は、噛合先の噛合凹部における下部傾 斜面の開口縁近くに位置してしまったり、下 部傾斜面の開口縁よりも上方に位置してしま うことになる。
即ち、噛合凸部が、下部傾斜面の開口縁に
して腰高状態で、噛合先の噛合凹部と噛合
てしまうことになる。
このように、噛合している噛合凸部が、腰
状態で噛合先の噛合凹部と噛合していると
横引力が作用したときには、噛合状態が容
に開離してしまうことになる。
本発明の金属製片面務歯では、上部傾斜 における左右方向の横幅寸法を、噛合凹部 底面における左右方向の横幅寸法の92%より 長く構成した場合には、上部傾斜面の横幅 広く構成されることになり、噛合頭部の前 壁における上部側の肉厚が少なく構成され しまうことになる。これによって、噛合凹 における強度不足が発生するとともに、横 力に対する強度が低下してしまうことにな 。
また、上部傾斜面における左右方向の横 寸法を、噛合凹部の底面における左右方向 横幅寸法の89%よりも短く構成した場合には 上部傾斜面の横幅が狭く構成されることに り、噛合頭部における上部傾斜面の両側端 側の部位と噛合凸部とが衝接する面積が増 し、スライダーの摺動性が悪くなってしま 。
そこで、上部傾斜面における左右方向の 幅寸法を、噛合凹部の底面における左右方 の横幅寸法の89%~92%である寸法範囲に構成し ておくことが、スライダーの摺動性を良好に 保ち、噛合頭部の前端壁における強度を保っ ておくためには、望ましい構成となる。
本発明に係わる金属製片面務歯を用いて 両開き式スライドファスナーを製造するこ ができる。このように構成することによっ 、2つのスライドの摺動性を大幅に向上させ ることができ、しかも横引力によって噛合状 態が解けない両開き式スライドファスナーを 構成することができる。
1 金属製片面務歯
3 噛合頭部
4 噛合凸部
5 噛合凹部
5a 開口縁
7 先端縁
8 上部傾斜面
10a 下部傾斜面
12 両開き式スライドファスナー
14 第一スライダー
15 第二スライダー
33(33a、33b、33c) 噛合頭部
34(34a、34b、34c) 噛合凸部
35(35a、35b、35c) 噛合凹部
36(36a、36b、36c) 前端壁
37(37a、37b、37c) 斜状面
38 リブ
39(39a、39b、39c) 開口縁
以下、本発明を実施するための最良の形 について、図面を参照しながら詳細に説明 る。なお、本発明は、以下で説明する各実 形態に何ら限定されるものではなく、本発 と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様 作用効果を奏する構成であれば、多様な変 が可能である。
図1は、本実施形態に係る金属製片面務歯 の斜視図である。また、図2(a)は、噛合頭部 平面図であり、図2(b)は、図2(a)におけるII-II 面図である。図2(c)は、図2(a)におけるIII-III 面図である。図3には、本実施形態に係る金 属製片面務歯を用いた両開き式スライドファ スナーの平面図を示しており、図4には、金 製片面務歯の噛合状況を要部断面図として している。
尚、本発明において、金属製片面務歯の 後方向とは、同金属製片面務歯をファスナ テープに取り付けたときのテープ幅方向と る向きをいい、また、金属製片面務歯の左 方向及び上下方向とは、同金属製片面務歯 それぞれファスナーテープに取り付けたと のテープ表裏方向及びテープ長さ方向とな 向きをいう。
図1に示した本実施形態に係る金属製片面 務歯1は、Yバーと呼ばれる金属製線材を所定 厚さ寸法で切断し、切断後における務歯の 合頭部3に対して上下方向からプレス加工を 施すことにより連続的に製造することができ る。あるいは、金属板に対して少なくとも1 以上のプレス加工を行い、プレス加工を行 た金属板を金属製片面務歯1の外周形状で打 抜くことにより、図1に示した本実施形態に 係る金属製片面務歯1を、連続的に製造する とができる。
上述したプレス加工によって、噛合頭部3 の上下方向における一方の面には、噛合凸部 4を形成し、他方の面には、噛合凹部5及び上 傾斜面8を形成することができる。そして、 後述するように、噛合凹部5の内周面10のうち で噛合頭部3の先端縁側の面である下部傾斜 10aと上部傾斜面8とは、連接した簡単な形状 なっている。この構成により、プレス加工 金型を複数用意しておかなくても、少なく も一度のプレス加工によって噛合凹部5及び 上部傾斜面8を形成することができる。
図1、図2に示すように、金属製片面務歯1 後方側には、左右一対の脚部2が形成されて おり、金属製片面務歯1の前方側における噛 頭部3には、金属製片面務歯1の上下方向にお ける一面側に噛合凸部4(図2(b)、図2(c)参照)が 成され、他面側に噛合凹部5が形成されてい る。
金属製片面務歯1の前記他面側における噛 合頭部3の前方側の先端縁7側から、噛合凹部5 内に向かって下り傾斜の上部傾斜面8が形成 れている。上部傾斜面8としては、上述した うにプレス加工で形成することもできるが プレス加工を行わずに切削加工や研削加工 よって、噛合頭部3の先端縁7側に形成する ともできる。ただし、上部傾斜面8をプレス 工によって形成した場合には、上部傾斜面8 等を成形するときの塑性変形によって加工硬 化を生じさせることができるので、上部傾斜 面8等における剛性を高めておくことができ 。
噛合凹部5の内周面10は、図2(a)~図2(c)で示 ようにすり鉢状の形状を呈しており、噛合 部5の底面5bから外方に向かって拡開する形 に構成されている。そして、噛合凹部5の内 周面10のうちで、噛合頭部3の先端縁7側にお る下部傾斜面10aは、上部傾斜面8と噛合凹部5 の開口縁5aにおいて連接した構成になってい 。
図2(b)に示すように、上部傾斜面8の傾斜 度αとしては、0度よりも大きく7度以下の角 としておくことができる。好ましくは、上 傾斜面8の傾斜角度αを3度以上で7度以下の 度としておくことがより好ましい構成とな 。また、上部傾斜面8の傾斜角度αを、下部 斜面10aの傾斜角度βよりも浅くなるように構 成させておくため、下部傾斜面10aの傾斜角度 βとしては、20度以上で30度以下の角度として 構成しておくことが望ましい構成となる。
そして、下部傾斜面10aの傾斜角度βを20度 から30度の角度範囲に構成しておくことによ 、図3で示す噛合しているような両開き式ス ライドファスナー1に対して、横引力が作用 たときには、下部傾斜面10aでは横引力の一 を上方に逃がすことができるとともに、逃 した残りの横引力を下部傾斜面10aによって け止めておくことができる。
また、図2(c)で示すように、上部傾斜面8 おける横幅Bの寸法を、噛合凹部5の底面5bに ける横幅Aの寸法の89%~92%とした寸法となる うに構成しておくことができる。底面5bにお ける横幅Aの寸法を、上部傾斜面8の横幅Bの寸 法の92%よりも長い寸法となるように構成した 場合には、上部傾斜面8の横幅Bが広く構成さ ることになる。そのため、噛合頭部3の前端 壁6における上部側の肉厚が少なくなり、噛 凹部5における強度不足が発生するとともに 横引力に対する強度が低下してしまうこと なる。
また、底面5bにおける横幅Aの寸法を、上 傾斜面8の横幅Bの寸法の89%よりも短い寸法 なるように構成した場合には、上部傾斜面8 横幅Bが狭く構成されることになる。そのた め、噛合頭部3における上部傾斜面8の両側端 側の部位と噛合凸部4とが衝接する面積が増 大してしまい、スライダーの摺動性が悪くな ってしまう。
このように構成しておくことにより、図3 で示す両開き式スライドファスナー1に対し 横引力が作用したとき、噛合凹部5に噛合し いる相手側の噛合凸部4と噛合凹部5との当 面積を大きくしておくことができる。この 成によって、横引力が作用したときに、相 側の噛合凸部4が噛合凹部5との噛合状態から 離れてしまうのを防止できるとともに、横引 力を相手側の噛合凸部4と噛合凹部5との当接 積によって受けておくことができる。
そして、相手側の噛合凸部4と噛合凹部5 の当接面積を広く構成することによって、 引力に対する単位面積当たりの引っ張り応 は小さくできる。また、噛合凹部5の開口縁5 aにおける前端壁6の肉厚を厚く構成しておく とができるようになり、噛合凹部5の開口縁 5aにおける剛性を高めておくことができる。
更に、横引力が作用して、噛合凹部5内に 噛合している相手側の噛合凸部4に対して、 合凹部5の開口縁5aを中心とした回転モーメ トが作用した場合であっても、噛合してい 相手側の噛合凸部4と噛合凹部5の下部傾斜面 10aとの当接面積を大きくしておくことができ る。これによって、噛合している相手側の噛 合凸部4が噛合凹部5の開口縁10aを中心として 離する方向に回動してしまうのを防止する とができ、噛合状態が開離するのを防止で る。
噛合頭部3に形成されている噛合凸部4は 横引力が作用したときに噛合している相手 の噛合凹部5の下部傾斜面10aに当接すること なる。このとき、相手側の下部傾斜面10aに 接する噛合凸部4の傾斜面4aと、相手側の下 傾斜面10aとの当接面積を増大させるために 前記噛合凸部4の傾斜面4aの傾斜角度を、金 製片面務歯1の上下方向における軸に対して 、下部傾斜面10aの傾斜角度と略軸対象となる 傾斜角度となるように構成しておくことがで きる。
図2(b)で示した上部傾斜面8の傾斜角度αを 、上述した7度よりも大きな角度となるよう 構成すると、横引力が作用したときに、下 傾斜面10aに当接する相手側の噛合凸部4の当 面積が小さくなってしまう。そのため、相 側の噛合頭部3には、噛合している噛合頭部 3の上面と噛合凹部5との境界である開口縁の ち、上部傾斜面8と下部傾斜面10aの開口縁5a 中心とした噛合状態を開離する方向の回動 ーメントが作用し易くなり、噛合凹部5の開 口縁5aを中心とした回動が生じ易くなって、 合状態が開離し易くなってしまう。
図1、図2(a)、(b)に示すように、噛合頭部3 先端縁7と上部傾斜面8における先端縁7側に ける端縁8aとの間は、離間した構成となっ いる。図示例では、前記離間した部位を平 面9として平らな面で図示しているが、前記 間した部位を円筒面の一部のような曲面形 のようにR付けを施した形状に構成しておく こともできる。前記離間した部位を設けてお くことによって、噛合凹部5の開口縁5aにおけ る前端壁6の肉厚を更に厚く構成しておくこ ができる。
また、仮に噛合を行なっている途中で、 合相手方の噛合凸部4が噛合頭部3の先端縁7 衝接するような状況が発生したとしても、 合頭部3の先端縁7から上部傾斜面8の端縁8a の間は離間した構成となっているので、噛 相手方の噛合凸部4によって噛合頭部3の先端 縁7部が変形してしまったりするのを防止で る。
図3には、図1に示した金属製片面務歯1を ファスナーテープ13の側縁に沿って設けら ている芯紐部に取着した両開き式スライド ァスナーの平面図を示している。図1に示し いる金属製片面務歯1の開脚した左右脚部2,2 間(図1では、テープに加締めた後の脚部形状 示している。)に、ファスナーテープ13の芯 部を挿入し、その後、加締めパンチ等を用 て、左右脚部2,2をその外側面側から押圧し 開脚幅を狭める方向に加締める。これによ 、左右脚部2,2間にファスナーテープ13が挟 込まれて挟持され、金属製片面務歯1をファ ナーテープ13に取着することができる。
このようにして、本発明に係わる金属製 面務歯1を複数本、左右一対のファスナーテ ープ13のテープ側縁部に所定の間隔をもって え付けることにより、左右のファスナース リンガー17を作製することができる。更に 得られたファスナーストリンガー17の務歯列 に第一スライダー14及び第二スライダー15を 通し、務歯列の摺動方向の前後両端部に、 止具16a及び下止具16bを取り付けることによ て、図3に示した両開き式スライドファスナ 12を製造することができる。
このようにして得られた両開き式スライ ファスナー12は、第一スライダー14を上止具 16aに向かう方向に摺動させることにより、ま たは第二スライダー15を下止具16bに向かう方 に摺動させることにより、各金属製片面務 1の噛合凸部4を、噛合相手先の噛合凹部5内 適切に嵌入させることができる。そして、 方向に第一スライダー14又は第二スライダ 15を摺動させることで、噛合状態を開離させ ることができる。
図4を用いて噛合凸部4側から噛合して行 、第二スライダー15における噛合状態につい て説明すると、噛合時において噛合凸部4-1は 、噛合相手先の噛合凹部5-0に形成した上部傾 斜面8-0の近傍を通って、噛合凹部5-0内に挿入 することができる。しかも、この噛合時にお いて、噛合頭部3-1は、次に噛合頭部3-1の噛合 凹部5-1内に挿入してくる噛合凸部4-2と衝接せ ずに、スムーズに噛合位置に移動することが できる。
そして、噛合凹部5と先端縁7との間には 部傾斜面8が形成されているので、噛合凹部5 内に挿入してくる噛合凸部4は嵌入先の噛合 部3と干渉することなく、しかも、次に自身 噛合頭部3が次に自身の噛合凹部5内に挿入 てくる噛合凸部4と干渉することなく、両開 式スライドファスナー12の閉鎖を円滑に行 ことができる。
そしてまた、図1に示すように、上部傾斜 面8を形成しても噛合凹部5の開口縁5aにおけ 前端壁6の肉厚を厚く構成しておくことがで 、しかも、下部傾斜面の上下方向における さを長く構成しておくことができるので、 右の金属製片面務歯1が噛合状態にあるとき に横引き力等の外力を受けても、噛合凸部4 噛合凹部5の変形や欠損を効果的に防止する とができる。
これにより、本発明の両開き式スライドフ
スナー12は、優れた噛合強度を安定して確
することができる。
図3に示した両開き式スライドファスナー12
は、第一スライダー14と第二スライダー15と
を頭合わせに対向配置した構成を示している
が、本発明の両開き式スライドファスナー12
しては、第一スライダー14と第二スライダ
15とを尻合わせに対向配置した構成としてお
くこともできる。
本発明は、鞄や衣類等の開口部に取着さ るスライドファスナー用のエレメントとし 好適に利用することができる。
Next Patent: EXPRESSION VECTOR
