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Title:
METHOD OF ALKALI TREATMENT OF SUBSTANCE CONTAINING ARSENIC
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/011074
Kind Code:
A1
Abstract:
A method of treating arsenic contained in nonferrous smelting intermediate products, especially a method that in the treatment of arsenic in its diarsenic trioxide form, satisfies the leaching standard (in accordance with Notice No. 13 from the Environment Agency), realizing excellence in filtration performance and easy formation of stable scorodite at high reproducibility without any cumbersome operation. There is provided a method of treating diarsenic trioxide, comprising the leaching step of adding water and alkali to a nonferrous smelting intermediate product containing diarsenic trioxide to thereby obtain a slurry and heating the slurry to thereby leach arsenic; the liquid regulation step of adding an oxidizing agent to the leachate so as to oxidize the trivalent arsenic to the pentavalent arsenic, thereby obtaining a regulated liquid; and the crystallization step of converting the arsenic of the regulated liquid to scorodite crystal.

Inventors:
ABUMIYA, Mitsuo (14-1, Sotokanda 4-chome, Chiyoda-ku, Tokyo 21, 1010021, JP)
鐙屋 三雄 (〒21 東京都千代田区外神田四丁目14番1号 DOWAメタルマイン株式会社内 Tokyo, 1010021, JP)
SATO, Yusuke (217-9 Iijimahurumitisimokawabat, Akita-shi Akita 11, 0110911, JP)
佐藤 佑輔 (〒11 秋田県秋田市飯島古道下川端217-9 株式会社飯島興産内 Akita, 0110911, JP)
MIKAMI, Hironobu (217-9 Iijimahurumitisimokawabat, Akita-shi Akita 11, 0110911, JP)
見上 寛信 (〒11 秋田県秋田市飯島古道下川端217-9 株式会社飯島興産内 Akita, 0110911, JP)
Application Number:
JP2007/070861
Publication Date:
January 22, 2009
Filing Date:
October 25, 2007
Export Citation:
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Assignee:
DOWA METALS & MINING CO., LTD. (14-1, Sotokanda 4-chome Chiyoda-ku, Tokyo 21, 1010021, JP)
DOWAメタルマイン株式会社 (〒21 東京都千代田区外神田四丁目14番1号 Tokyo, 1010021, JP)
ABUMIYA, Mitsuo (14-1, Sotokanda 4-chome, Chiyoda-ku, Tokyo 21, 1010021, JP)
鐙屋 三雄 (〒21 東京都千代田区外神田四丁目14番1号 DOWAメタルマイン株式会社内 Tokyo, 1010021, JP)
SATO, Yusuke (217-9 Iijimahurumitisimokawabat, Akita-shi Akita 11, 0110911, JP)
佐藤 佑輔 (〒11 秋田県秋田市飯島古道下川端217-9 株式会社飯島興産内 Akita, 0110911, JP)
MIKAMI, Hironobu (217-9 Iijimahurumitisimokawabat, Akita-shi Akita 11, 0110911, JP)
International Classes:
B09B3/00; C01G28/00; C22B30/04; B09B3/00; C01G28/00; C22B30/00
Attorney, Agent or Firm:
ANIYA, Setuo (21TOWA Bldg. 3F, 6-1 Iidabashi 4-chom, Chiyoda-ku Tokyo 72, 1020072, JP)
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Claims:
 三酸化二砒素を含む非鉄製錬中間産物に水とアルカリとを加えてスラリーとし、当該スラリーを加温し、砒素を浸出して浸出液を得る浸出工程と、
 当該浸出液に酸化剤を添加して、3価砒素を5価砒素へ酸化し調整液を得る液調製工程と、
 当該調整液中の砒素をスコロダイト結晶へ転換する結晶化工程とを、有することを特徴とする三酸化二砒素と重金属とを含むものの処理方法。
 前記浸出工程が、アルカリとしてNaOHを用い、pH8以上のアルカリ領域で行なわれることを特徴とする請求項1記載の三酸化二砒素と重金属とを含むものの処理方法。
 前記液調整工程が、酸化剤として過酸化水素を用い、さらに前記調整液中に残留する過酸化水素を金属銅と接触させて除去することを特徴とする請求項1または2に記載の三酸化二砒素と重金属とを含むものの処理方法。
 前記結晶化工程が、前記調整液へ第一鉄(Fe 2+ )塩を添加溶解し、当該第一鉄塩を酸化させることで、前記調整液中の砒素をスコロダイト結晶へ転換するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の三酸化二砒素と重金属とを含むものの処理方法。
 前記第一鉄塩の酸化の為、前記調整液へ空気又は酸素又はこれら混合ガスを吹き込むことを特徴とする請求項4に記載の三酸化二砒素と重金属とを含むものの処理方法。
 前記結晶化工程が、pH1以下の領域で行われること特徴とする請求項1か5のいずれかに記載の三酸化二砒素と重金属とを含むものの処理方法。
 前記結晶化工程が、50℃以上で行われること特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の三酸化二砒素と重金属とを含むものの処理方法。
Description:
砒素を含むもののアルカリ処理 法

 本発明は、三酸化二砒素と重金属とを含 ものから砒素を抽出し、これを安定な砒素 合物であるスコロダイトの結晶とする、三 化二砒素と重金属とを含むものの処理方法 関する。

 砒素を含有する化合物の安定化について、 下の文献が存在する。
 特許文献1には、製錬煙灰に含まれる砒素を 対象としたスコロダイトの生成方法が記載さ れている。

 特許文献2には、硫化砒素の浸出法に関し 、硫化砒素を含むスラリーに空気を吹き込み ながらアルカリを添加し、pHを5~8に保持しな ら砒素の浸出を行うことが記載されている

 非特許文献1は、砒酸鉄、砒酸カルシウム 、砒酸マグネシウムの溶解度積について報告 している。当該文献によれば、砒酸カルシウ ムと砒酸マグネシウムとは、アルカリ領域で のみ安定であり、一方、砒酸鉄は中性から酸 性領域で安定であり、極少の溶解度がpH3.2で2 0mg/Lと報告されている。

 非特許文献2には、砒酸鉄とスコロダイト との溶解度が開示されている。当該文献によ れば、弱酸性領域においてスコロダイトから の砒素の溶解度は、非結質の砒酸鉄のそれよ り2桁低いことが示され、スコロダイトが安 な砒素化合物であることを開示している。

 非特許文献3では、硫酸工場排水や製錬排 水に含まれる砒素を対象としたスコロダイト の生成方法が記載されている。

特開2005-161123号公報

特公昭61-24329号公報 西村忠久・戸沢一光:東北大学選鉱製錬 究所報告第764号第34巻第1号別刷 1978.June E.Krause and V.A.Ettel,“Solubilities and Stabili ties of Ferric Arsenate Compounds”Hydrometallurgy,22,3 11-337,(1989) Dimitrios Filippou and George P.Demopoulos,“Arse nic Immobilization by Cotrolled Scorodite Precipitation ”JOM Dec.,52-55,(1997)

 近年、世界的に非鉄製錬を取り巻く鉱石原 確保の環境は、非常に厳しいものがある。
特に、銅製錬の分野においては、非鉄メジャ ーによる寡占化が進み、さらに中国等の新た な消費大国が出現したことにより、需給が逼 迫した状況にある。
 当該状況下、各国においては環境分野への 制が強化され、義務化されつつある。本発 者らは、今後は環境と共存できる鉱山・製 所が当業界を主導していくものと考えた。

 ここで、非鉄製錬において懸念される公害 は、SO 2 ガスによる大気汚染や、砒素による土壌汚染 や排水汚染が挙げられる。特に砒素に関して は、将来的に銅鉱石中の砒素含有量が増える ことになることから、今までにも増して万全 の対策が必要となる。
 従来、国内の臨海非鉄製錬所では、クリー 精鉱を処理原料とすることで問題なく操業 行ってきた。しかし、今後、銅鉱石中の砒 含有量の増加が予想されることから、砒素 製錬中間産物として系外へ抜き出し、何ら の形で安定化し管理保管することが必要と ると考えた。

 ここで、本発明者らは、上述した文献を検 した。
 しかし、いずれの特許文献および非特許文 においても、三酸化二砒素や、三酸化二砒 を含む非鉄製錬中間産物から砒素を抽出し これを安定な砒素化合物とする三酸化二砒 の処理方法については記載がなかった。

 本発明は、このような状況の下でなされ ものであり、その解決しようとする課題は 三酸化二砒素と重金属とを含むものから砒 を抽出し、濾過性に優れ且つ安定なスコロ イトの結晶へと処理する、三酸化二砒素と 金属とを含むものの処理方法を提供するこ にある。

 本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭 研究を行った。その結果、三酸化二砒素と 金属とを含むものに水とアルカリとを加え 砒素を浸出した浸出液を得る浸出工程を実 し、次に、酸化剤を添加して当該浸出液中 3価砒素を5価砒素へ酸化し、さらに、当該 化後、当該浸出液中に残留する酸化剤を除 して調製液を得る液調整工程を実施し、さ に、当該調整液中の砒素をスコロダイト結 へ転換する結晶化工程とを実施することで 砒素を濾過性に優れ且つ安定なスコロダイ として回収することが可能になるとの全く 規な知見を得、本発明を完成したものであ 。

 即ち、上述の課題を解決するための第1の手 段は、
 三酸化二砒素を含む非鉄製錬中間産物に水 アルカリとを加えてスラリーとし、当該ス リーを加温し、砒素を浸出して浸出液を得 浸出工程と、
 当該浸出液に酸化剤を添加して、3価砒素を 5価砒素へ酸化し調整液を得る液調製工程と
 当該調整液中の砒素をスコロダイト結晶へ 換する結晶化工程とを、有することを特徴 する三酸化二砒素と重金属とを含むものの 理方法である。

 第2の手段は、
 前記浸出工程が、アルカリとしてNaOHを用い 、pH8以上のアルカリ領域で行なわれるとを特 徴とする第1の手段に記載の三酸化二砒素と 金属とを含むものの処理方法である。

 第3の手段は、
 前記液調整工程が、酸化剤として過酸化水 を用い、さらに前記調整液中に残留する過 化水素を金属銅と接触させて除去すること 特徴とする第1または第2の手段に記載の三 化二砒素と重金属とを含むものの処理方法 ある。

 第4の手段は、
 前記結晶化工程が、前記調整液へ第一鉄(Fe 2+ )塩を添加溶解し、当該第一鉄塩を酸化させ ことで、前記調整液中の砒素をスコロダイ 結晶へ転換するものであることを特徴とす 第1から第3の手段のいずれかに記載の三酸化 二砒素と重金属とを含むものの処理方法であ る。

 第5の手段は、
 前記第一鉄塩の酸化の為、前記調整液へ空 又は酸素又はこれら混合ガスを吹き込むこ を特徴とする第4の手段に記載の三酸化二砒 素と重金属とを含むものの処理方法である。

 第6の手段は、
 前記結晶化工程が、pH1以下の領域で行われ こと特徴とする第1から第5の手段のいずれ に記載の三酸化二砒素と重金属とを含むも の処理方法である。

 第7の手段は、
 前記結晶化工程が、50℃以上で行われるこ 特徴とする第1から第6の手段のいずれかに記 載の三酸化二砒素と重金属とを含むものの処 理方法である。

 本発明によれば、三酸化二砒素と重金属 を含むものから砒素を抽出し、濾過性に優 且つ安定なスコロダイトの結晶へと処理す ことが出来た。

 上述したように本発明は、三酸化二砒素と 金属とを含むものに水とアルカリとを加え 砒素を浸出した浸出液を得る浸出工程を実 し、次に、酸化剤を添加して当該浸出液中 3価砒素を5価砒素へ酸化し、さらに、当該 化後、当該浸出液中に残留する酸化剤を除 して調製液を得る液調整工程を実施し、さ に、当該調整液中の砒素をスコロダイト結 へ転換する結晶化工程とを有する三酸化二 素と重金属とを含むものの処理方法である
 以下、図1に示すフローチャートを参照しな がら、1.三酸化二砒素を含む非鉄製錬中間産 、2.浸出工程、3.液調整工程、4.調整液中の 素をスコロダイト結晶へ転換する結晶化工 、の順に詳細に説明する。

1.三酸化二砒素と重金属とを含むもの
 本発明に係る三酸化二砒素と重金属とを含 ものの具体例として、三酸化二砒素を含む 鉄製錬中間産物がある。そこで、以下、三 化二砒素を含む非鉄製錬中間産物を、三酸 二砒素と重金属とを含むものの例として、 明する。
 三酸化二砒素を含む非鉄製錬中間産物(1)は 非鉄製錬などの産業において、中間物とし 生成する。尤も、既存の製錬工程で砒素を 三酸化二砒素を含む非鉄製錬中間産物とし 系外排出している製錬所に限られず、既に 砒素を三酸化二砒素として貯蔵している製 所にとっても、本処理方法は有効である。
 当該砒素として三酸化二砒素と重金属とを む非鉄製錬中間産物としては、例えば、重 属類を含む焙焼煙灰等が該当する。そして 砒素と重金属とを含む場合は、重金属と砒 とが化合物を生成している場合が多い。従 て、本発明で開示する浸出条件で砒素が浸 される場合、抽出される元の砒素の形態は 必ずしも三酸化二砒素に限定されるもので ない。

2.浸出工程
 三酸化二砒素を含む非鉄製錬中間産物(1)は 砒素以外に、鉛、カドミニウム等の重金属 含む。この結果、当該中間産物中の砒素の 態は複雑である。この複雑な形態を有する 素を効率的に浸出するため、本発明者らが 究を行った結果、当該三酸化二砒素を含む 鉄製錬中間産物へ、水とアルカリとを加え さらに温度をかけて砒素を浸出するという 構成に想到した。具体的には、三酸化二砒 を含む非鉄製錬中間産物(1)へ、必要量の水 、NaOH、KOH、等のアルカリを添加してpH8以上 のアルカリ域とし、浸出を行うのである。一 方、pH12を超えると砒素以外の重金属も溶解 てくるので、pHは12以下とすることが好まし 。
 本発明に係る浸出工程(2)において、当該構 をとることで、三酸化二砒素を含む非鉄製 中間産物中の、砒素の浸出を促進しながら 他の重金属の溶出を抑制することが実現で 、非鉄製錬中間産物から砒素を効率的に浸 することが可能になった。
 生成する残渣(7)は銅製錬(8)工程へ投入すれ 良い。

 次に、当該浸出工程(2)における反応条件に いて説明する。
(溶解方法・時間)
 後工程の結晶化工程(5)において、スコロダ ト(6)を効率的に製造するには、高濃度の砒 溶液が求められる。
 そこで、当該浸出反応において、三酸化二 素中の3価砒素を5価砒素に酸化して溶解度 上げ、浸出率を上げることが考えられる。 かし、5価砒素が重金属と反応して砒酸塩を り、砒素が沈殿してしまうという問題が起 る。
 ここで、本発明者らは、三酸化二砒素中か 3価砒素の形で浸出を行いながら、アルカリ を添加することで、3価砒素の溶解度上げる いう画期的な構成に想到した。

 具体的には、所定量の三酸化二砒素を含 非鉄製錬中間産物と水とアルカリとを調合 pH8以上のアルカリ域のパルプとし、当該パ プを50℃以上で浸出する。アルカリは、苛 ソーダが良い。ナトリウムと三酸化砒素と 反応し、浸出されるためである。

 三酸化二砒素中から3価砒素の形で浸出を行 いながら、アルカリを添加することで、3価 素の溶解度上がる構成の詳細は不明だが、 発明者らは下記の式1および式2の反応が並行 して同時に進行するのではないかと考えてい る。
   As 2 O 3 +H 2 O=2HAsO 2 ・・・・・・・・・・・(式1)
   As 2 O 3 +NaOH=2NaAsO 2 +H 2 O・・・・・(式2)
 これは、アルカリの添加量が、式2から算出 される量よりも少ない量であっても、3価砒 の溶解度が上がるという、知見による。
 当該工程にて、アルカリを過剰に添加する 、後工程の結晶化工程において溶液の粘度 上がり、作業性が低下するという問題点を 慮すると、式1および式2の並行同時進行に り、アルカリ添加量が少なくても良いとの 見は大いに好ましいものである。
 さらに、当該構成の優れた点として、当該 出液(3)の液温を室温程度まで低下させても 三酸化二砒素結晶の析出が見られないこと 挙げられる。

3.液調整工程
 本液調整工程(4)は、浸出液(3)中の3価砒素を 5価砒素へと酸化させ、その後、残留する酸 剤を除去する工程である。
 浸出液(3)中の砒素の大部分は、3価砒素とし て溶解している。当該3価砒素を、ほぼ完全 5価砒素へと酸化させる為の酸化剤としては 空気や酸素ガスでは難しい。そこで、過酸 水素(H 2 O 2 )の採用に想到した。尚、当該過酸化水素は 30~35%濃度の汎用的に使われているもので良 。

 浸出液への過酸化水素の添加は、直接行え 良い。当該過酸化水素の添加による3価砒素 の酸化を(式3~6)に示す。
   AsO 2 - +H 2 O 2 =HAsO 4 2- +H + ・・・・・・・(式3)
   HAsO 2 +H 2 O 2 =HAsO 4 2- +2H + ・・・・・・(式4)
   HAsO 2 +H 2 O 2 =H 2 AsO 4 - +H + ・・・・・・(式5)
   HAsO 2 +H 2 O 2 =H 3 AsO 4 ・・・・・・・・・・(式6)
 すなわち、酸化反応の進行と共に水素イオ が発生し、浸出液のpHはアルカリ性→中性 酸性域まで低下する。
 これは、後述する結晶化工程における液が pH1の酸性液であることを考えると、硫酸を わずとも反応の進行だけでpHを低下させ、 晶化の際における液の酸性域近傍へ到達で る点で好ましい。

 過酸化水素の添加時間は10分間~15分間が良 。尤も、添加時間が5分間以上であれば、過 化水素添加の際の一部分解による気泡の発 を回避出来る。
 過酸化水素の添加量は、3価砒素の酸化反応 に必要な理論量(1倍当量)程度で良い。もし、 3価砒素濃度が不明の場合は、過酸化水素添 後80℃での液電位をAmVとし、過酸化水素添加 完了時のpH計の指示値を(pH)としたとき、(式7) を満足していることを目安としても良い。
  AmV=-60×(pH)+590・・・・・・・(式7)
  (at.80℃)(AmVは、VS;Ag/AgCl)但し、1.0<pH<3.0
 過酸化水素による3価砒素の酸化は非常に早 く、添加中にpHの低下と反応熱による温度の 昇が観察される。しかし、酸化を完全に行 には60分間以上の時間をかける。

 反応温度は、40℃以上とすることが好まし 。さらに、3価砒素から5価砒素への酸化反応 を促進する観点からは、反応温度は高い程好 ましい。
 尚、既述の通り、過酸化水素添加による3価 砒素の5価砒素への酸化反応は発熱反応であ 。この為、例えば、砒素濃度50g/L程度の溶液 を、80℃にて酸化反応させようとした場合、 置からの放熱状況にもよるが、おおよそ液 60℃で過酸化水素の添加を開始すれば、所 量添加終了時の液温は約80℃となっている。

 次に、該酸化反応後液に残留する酸化剤を 去する工程について説明する。
 これは、反応後に残留する酸化剤が、次工 の結晶化工程(5)で添加する第一鉄塩(2価鉄) 一部を酸化してしまうので、スコロダイト( 6)生成に好ましくないからである。
 浸出液(3)中に残留する過酸化水素を除去す には、金、銀等の金属のコロイドを添加し これを分解する方法も考えられる。しかし ハンドリング性やロスの発生による損失を えると実操業では不適である。
 ここで、本発明者等は、残留する酸化剤(例 えば、過酸化水素)を分解するのではなく、 費により除去する構成に想到した。具体的 は、被酸化剤(例えば、金属銅)と接触させ、 (式8)に示す様に消費により除去する。
   Cu 0 +H 2 O 2 +H 2 SO 4 =CuSO 4 +2H 2 O・・・・・(式8)
 反応温度は、反応を完結させるため40℃以 が好ましい。また、反応はpHの上昇を伴うが 、pHが一定値を示した時点で終了と判断出来 。

4.結晶化工程
 結晶化工程(5)は、液調整工程(4)で得られた 整液中の5価砒素を、スコロダイト(6)へと結 晶化する工程である。
 前記液調整工程(4)を終えて得られる調整液 砒素濃度は、スコロダイト(6)の生産性を考 た場合、20g/L以上、好ましくは30g/L以上の濃 厚液であることが好ましい。
 まず、当該調整液に対し第一鉄(Fe 2+ )塩を添加溶解し、室温にて硫酸(H 2 SO 4 )を添加しpH1に調整する。ここで、第一鉄塩 合物は種々あるが、設備の耐腐食性の観点 よび入手の容易性の観点から、硫酸第一鉄 好ましい。
 第一鉄塩の添加量は、Fe純分量として被処 砒素総モル量の1倍当量以上、好ましくは1.5 当量である。

 第一鉄塩を添加し、pH調整を終えたら、当 調整液を所定の反応温度まで昇温する。
ここで反応温度は、50℃以上であればスコロ イト(6)が析出可能である。しかし、スコロ イトの粒径を大きくする観点からは、反応 度が高い程、好ましい。尤も、大気雰囲気 での反応を可能とする観点からは、反応温 を90~100℃とすることが望ましい。

 当該調整液が、所定の反応温度に到達し ら、空気または酸素またはこれら混合ガス 吹き込みを開始し、強攪拌を行って気液混 状態をつくり、所定の反応温度を保ちなが 高温酸化反応を進める。

当該高温酸化反応は2~3時間程度で、下記、( 9)~(式14)の様に進行すると考えられる。
(反応の前半)
   2FeSO 4 +1/2O 2 +H 2 SO 4 =Fe 2 (SO 4 ) 3 +H 2 O・・・・(式9)
   2H 3 AsO 4 +Fe 2 (SO 4 ) 3 +4H 2 O=2FeAsO 4 ・2H 2 O+3H 2 SO 4 ・・・・(式10)
(全反応式(式9+式10)を、下記、(式11)に示す。)
   2H 3 AsO 4 +2FeSO 4 +1/2O 2 +3H 2 O=2FeAsO 4 ・2H 2 O+2H 2 SO 4 ・・・・(式11)
(As濃度が低下した反応後半)
   2FeSO 4 +1/2O 2 +H 2 SO 4 =Fe 2 (SO 4 ) 3 +H 2 O・・・・(式12)
   2/3H 3 AsO 4 +1/3Fe 2 (SO 4 ) 3 +4/3H 2 O=2/3FeAsO 4 ・2H 2 O+H 2 SO 4 ・・・・(式13)
(全反応式(式12+式13)を、下記、(式14)に示す。 )
   2/3H 3 AsO 4 +2FeSO 4 +1/2O 2 +4/3H 2 O=2/3FeAsO 4 ・2H 2 O+2/3Fe 2 (SO 4 ) 3 ・・・・(式14)

 酸化方法にもよるが、当該高温酸化反応 始後、2時間~3時間で、pH、砒素濃、Fe濃度が 急激に低下する。当該段階において、液の酸 化還元電位は95℃で400mV以上(VS;Ag/AgCl)を示す そして、含有されている砒素の90%以上がス ロダイト(6)の結晶となる。当該高温酸化反 開始後、3時間以降は、液中に残留する砒素 少量低下するのみで、pHや液電位は殆ど変 しない。尚、当該高温酸化反応を完全に平 状態で終えるには、好ましくは5時間~7時間 継続を行う。

 上述した本発明に係る結晶化工程(5)によれ 、反応操作が簡単であり、途中pH調整の必 もなく、含有される砒素を確実にスコロダ ト(6)の結晶へ変換可能である。
 生成するろ液(9)は、排水処理工程(10)にて処 理すればよい。
得られるスコロダイト(6)の結晶は、沈降性、 濾過性に優れ、濾過後の付着水分が10%前後と 低く、さらに砒素品位が30%にも及ぶので減容 化が達成され、かつ、耐溶出性に優れ安定で ある。従って、砒素を、製錬工程から安定な 形として除去し保管可能となる。

 以下に実施例を示し、本発明をより具体的 説明する。
(実施例1)
<浸出>
 As含有品位が74.4%の化学用試薬の三酸化二砒 素(As 2 O 3 )と、試薬1級グレードのPbO(98%)、ZnO(99%)、CdO(95 %)とを、表1に示す配合表により配合し、2リ トルビーカー(4枚バッフル付き)に投入した さらに当該2リットルビーカーへ、純水1,500cc を加えて攪拌しパルプとした。次いで、当該 パルプへ、固形NaOHを21g添加溶解し、温度を70 ℃へ昇温し、浸出を開始した。
 浸出時間は、三酸化二砒素は短時間で浸出 能であるが、ここでは共存するPb、Cd、Znの 応も平衡させることを考え180分間とした。
 尚、反応終了時のパルプのpHは8.78(at.69.5℃) あった。
 得られた浸出液の品位とpHとを表2に示す。

(注)表中のg/l及びmg/lは、文中のg/L及びmg/Lと 義である。
 

<液調整>
 得られた浸出液840ccを1Lビーカーに測り取り 加熱を開始した。
 当該浸出液に含まれる砒素が全て3価砒素と 仮定し、当該3価砒素を酸化するに必要な当 の30%に当たる過酸化水素水63gを測り取った
 浸出液の温度が62℃に到達したら、測り取 た過酸化水素水の添加を開始し15分間で全量 添加した。尚、攪拌は空気を巻き込まない程 度の攪拌を行った。
 当該反応時の℃-pH-酸化還元電位(mV,VS:Ag/AgCl) の推移を表3に示す。

 調製液中に残留する過酸化水素水を金属銅 用いて除去する。今回は、試薬1級の銅粉末 を用いた。
 具体的には、液温が40℃となった時点で、 粉=1.8gを添加した。当該銅粉添加直時を反応 開始時とし、反応時間経過に伴う℃-pH-酸化 元電位(mV,VS:Ag/AgCl)の推移を表4に示す。反応 4分間で完了し、調製後液を得た。
 尚、調製後液中の砒素濃度は47.5g/L、銅濃度 は、49mg/Lであった。

<結晶化>
 得られた調整後液を純水で希釈し、砒素濃 を45g/Lに調整した。
2)上記800ccを2Lビーカーに移し、95%硫酸を用い PH=1.15へ調整した。
3)添加する第一鉄(Fe 2+ )量は、Asモル量の1.5倍モル量とし、試薬1級 硫酸第一鉄(FeSO 4 ・7H 2 O)を各200g測り取り、それぞれ2)の調整液へ溶
し、さらに95%硫酸にて30℃でPH=1.0へ調整した
4)上記3)を大気圧下で加熱し95℃へ昇温し、次 いでビーカー底部よりガラス管を用い酸素ガ スを950cc/分で吹き込みを開始し、強攪拌下、 気液混合状態で7時間高温酸化反応した。結 を以下の表5に示す。

(注)表中のmg/lは、文中のmg/Lと同義である。

本発明に係る砒素の処理方法を示すフ ーチャートである。