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Patent Searching and Data


Title:
METHOD AND APPARATUS FOR COLLECTION OF INDIUM FROM ETCHING WASTE SOLUTION CONTAINING INDIUM AND FERRIC CHLORIDE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/090672
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed are a method and an apparatus for the recovery of indium, which do not need for collecting indium in the form of indium hydroxide, have a good handling property during the collection, can collect indium readily by using a filter or the like, and have a remarkably improved recovery rate. The method comprises the steps of: immersing a precipitation-inducing metal in an etching waste solution containing at least indium and ferric chloride, wherein the precipitation-inducing metal comprises zinc and is formed three-dimensionally so that any part of the three-dimensional structure of the metal has a diameter falling within the range from 2.5 to 10 mm; allowing the solution to stand to thereby cause the precipitation of indium contained in the etching waste solution onto the surface of the precipitation-inducing metal by utilizing the difference in ionization tendency between zinc and indium; and detaching indium precipitated on the surface of the precipitation-inducing metal and collecting the detached indium.

Inventors:
MIKI TAKEO (JP)
SUGIMOTO TAMOTSU (JP)
SAHASHI EIICHI (JP)
HONMA TAKAMICHI (JP)
MAESETO TOMOHARU (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/072409
Publication Date:
July 31, 2008
Filing Date:
November 19, 2007
Export Citation:
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Assignee:
SHARP KK (JP)
KOBELCO ECO SOLUTIONS CO LTD (JP)
MIKI TAKEO (JP)
SUGIMOTO TAMOTSU (JP)
SAHASHI EIICHI (JP)
HONMA TAKAMICHI (JP)
MAESETO TOMOHARU (JP)
International Classes:
C22B58/00; C22B3/04; C22B3/46; C22B7/00
Foreign References:
JP2007009274A2007-01-18
JPH06128664A1994-05-10
JP2001192709A2001-07-17
JPH10509212A1998-09-08
JP2007270342A2007-10-18
Attorney, Agent or Firm:
FUJIMOTO, Noboru (2F 15-14, Minamisemba 1-chome,Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 81, JP)
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Claims:
 少なくともインジウムと塩化第二鉄とを含有するエッチング廃液からインジウムを回収するエッチング廃液からのインジウムの回収方法であって、エッチング廃液に、三次元上に現出されるいずれの部分の径も2.5~10mmとなるような立体に形成された、亜鉛からなる析出用金属を浸漬して静置し、亜鉛とインジウムとのイオン化傾向の差異により、前記エッチング廃液中に含有されるインジウムを前記析出用金属の表面に析出させ、該析出用金属の表面に析出したインジウムを剥離して回収することを特徴とする、インジウム及び塩化第二鉄を含有するエッチング廃液からのインジウムの回収方法。
 析出用金属が、三次元上に現出されるいずれの部分の径も3~4mmとなるような立体に形成されている請求項1記載のインジウム及び塩化第二鉄を含有するエッチング廃液からのインジウムの回収方法。
 インジウムを表面に析出させた析出用金属を、流動装置(2)内の液体中で流動させ、その後、該流動装置(2)に設けられた剥離手段によって前記析出用金属に析出したインジウムを剥離する請求項1又は2記載のインジウム及び塩化第二鉄を含有するエッチング廃液からのインジウムの回収方法。
インジウムを表面に析出させた析出用金属を塩酸に浸漬することによってインジウムを塩酸溶液中に溶解させ、インジウムが溶解した塩酸溶液を流動装置(2)へ供給するとともに、前記析出用金属を前記流動装置(2)へ供給し、流動装置(2)内の塩酸溶液中で前記析出用金属を流動させ、次に、該析出用金属に塩酸溶液中のインジウムを再度析出させ、その後、該流動装置(2)に設けられた剥離手段によって前記析出用金属に析出したインジウムを剥離する請求項1又は2記載のインジウム及び塩化第二鉄を含有するエッチング廃液からのインジウムの回収方法。
析出用金属からインジウムを剥離する手段が、超音波によって金属粒子を振動させる手段である請求項1乃至4のいずれかに記載のインジウム及び塩化第二鉄を含有するエッチング廃液からのインジウムの回収方法。
 少なくともインジウムと塩化第二鉄とを含有するエッチング廃液からインジウムを回収するエッチング廃液からのインジウムの回収装置であって、エッチング廃液を収容し、該エッチング廃液に、三次元上に現出されるいずれの部分の径も2.5~10mmとなるような立体に形成された、亜鉛からなる析出用金属を浸漬して静置し、亜鉛とインジウムとのイオン化傾向の差異により、前記エッチング廃液中に含有されるインジウムを前記析出用金属の表面に析出させる反応を生じさせる反応槽(1)と、前記析出用金属の表面に析出したインジウムを、前記析出用金属から剥離する剥離手段とを具備することを特徴とするインジウム及び塩化第二鉄を含有するエッチング廃液からのインジウムの回収装置。
 インジウムを表面に析出させた析出用金属を液体中で流動させ、該析出用金属からインジウムを剥離して回収する流動装置(2)が、反応槽(1)の後段側に設けられている請求項6記載のインジウム及び塩化第二鉄を含有するエッチング廃液からのインジウムの回収装置。
インジウムを表面に析出させた析出用金属を塩酸に浸漬することによってインジウムを塩酸溶液中に溶解させる溶解槽(4)が、反応槽(1)の後段側に設けられ、該溶解槽(4)でインジウムを溶解させた塩酸溶液を供給するとともに前記析出用金属を供給し、前記塩酸溶液中で析出用金属を流動させて、該析出用金属に塩酸溶液中のインジウムを再度析出させ、該析出用金属からインジウムを剥離して回収する回収用リアクター(2)が、前記溶解槽(4)の後段側に設けられている請求項6又は7記載のインジウム及び塩化第二鉄を含有するエッチング廃液からのインジウムの回収装置。
析出用金属からインジウムを剥離する手段が、超音波によって金属粒子を振動させる手段である請求項6乃至8のいずれかに記載のインジウム及び塩化第二鉄を含有するエッチング廃液からのインジウムの回収装置。
Description:
インジウム及び塩化第二鉄を含 するエッチング廃液からのインジウムの回 方法とその装置

 本発明は、インジウム及び塩化第二鉄を 有するエッチング廃液からインジウムを回 するインジウムの回収方法とその装置、さ に詳しくは、たとえば液晶ディスプレイや ラズマディスプレイ等のフラットパネルデ スプレイの製造プロセスで発生するような ッチング廃液から、有価物であるインジウ (In)を合金或いは金属単体等として回収する 方法と装置に関する。

 液晶ディスプレイやプラズマディスプレ 等のフラットパネルディスプレイ(FPD)は、 年においてコンピュータの表示デバイス用 デレビ受像器用、携帯電話の表示部用等、 種電子機器に多用されている。このようなFP Dの製造プロセスにおいては、当然のことな ら廃液が生じ、そのような廃液を処理しな ればならない点においては、このようなFPD 扱う液晶製造工場のみならず、たとえば半 体製造工場やメッキ工場の場合と同様であ 。そして、このようなFPDの製造プロセスで 生する廃液の1つにインジウム及び塩化第二 を含有するエッチング廃液がある。

 一般に、産業廃液には種々の金属が含有 れていることがあり、上記FPDの製造等を行 液晶製造工場廃液にはIn等が含有され、半 体製造工場廃液には、銅(Cu)、ガリウム(Ga)等 が含有され、メッキ工場廃液にはニッケル(Ni )、Cu、亜鉛(Zn)等が含有され、それらを有価 である金属単体として回収することが試み れている。これらを金属単体あるいは合金 して回収できれば、それらの金属を再利用 ること等も可能となる。

 重金属類を回収する廃液の処理技術とし 、従来では薬剤を用いた凝集沈殿処理、共 処理等が一般に採用されており、濃度が低 場合には吸着剤を用いて金属類を除去する とも行なわれている。たとえば薬剤を用い 凝集沈殿処理を利用する技術として下記特 文献1に係る発明がある。

 しかしながら、上記のようなインジウム び塩化第二鉄を含有するエッチング廃液に 記のような凝集沈殿処理を適用した場合、 酸化インジウムとして回収することは可能 はあるものの、塩化第二鉄も水酸化物とし 沈殿することとなり、全体として水酸化物 スラッジの発生量が多くなるという問題が る。しかも、ほとんどが鉄含有スラッジの 態となるので、有価物にならないという問 もある。

 一方、インジウム及び塩化第二鉄を含有 るエッチング廃液からのインジウムの除去 法及び回収方法に関する先行技術として本 明者等が検索した結果、唯一、下記特許文 2に記載の特許出願が存在した。すなわち、 この特許文献2に係る発明は、請求項1に記載 れているように、インジウム及び塩化第二 を含有するエッチング廃液に、鉄、ニッケ 化合物を添加することを特徴とするインジ ムの除去、回収方法である。

 そして、具体的な回収手段については、 該特許文献2の明細書の段落[0022]に「当該廃 液にニッケル化合物を添加し、鉄を加え、攪 拌加熱して、ニッケルを析出させるとともに インジウムを析出させる。このことから、当 該廃液中からインジウムを除去することがで きる。即ち、沈殿物からインジウムを回収す ることができ、…」と記載され、さらに段落 [0023]には「インジウム及び塩化第二鉄を含有 するエッチング廃液に鉄を添加して析出した インジウム及びニッケルなどからなる混合物 は、鉄に付着していることから沈殿物として 溶液から簡単に分離することができる。当該 沈殿物の分離方法としては、重力式沈降、ろ 過やサイクロンなどの遠心力を利用する方法 を挙げることができる。」と記載されている 。

 これらの記載から判断すると、特許文献2 の方法においては、ニッケルイオンの添加に より、ニッケルの析出反応が起こり、この析 出反応に付随してインジウムの析出反応を起 こすため、回収されたインジウム合金は非常 にインジウム濃度が低く、ニッケルを主体と する合金として回収される。しかしながら、 特許文献2には回収したインジウム合金の分 手段等については記載されていない。従っ 、この特許文献2のような方法は、廃液から ンジウムを除去する技術として利用できて 、インジウムを有価物として回収する技術 して有効利用できるとは必ずしも認められ いのである。

日本国特開2005-342694号公報

日本国特開2004-75463号公報

 本発明は、このような問題を解決するた になされたもので、従来のように水酸化イ ジウムの状態で回収する必要がなく、回収 において水酸化インジウムの場合のような ンドリングの悪さもなく、フィルターなど 容易に回収することができ、しかもインジ ムの回収率が著しく良好となるインジウム 回収方法と装置を提供することを課題とす 。

 本発明は、このような課題を解決するた に、インジウム及び塩化第二鉄を含有する ッチング廃液からのインジウムの回収方法 その装置としてなされたもので、インジウ の回収方法としての特徴は、少なくともイ ジウムと塩化第二鉄とを含有するエッチン 廃液からインジウムを回収するエッチング 液からのインジウムの回収方法であって、 ッチング廃液に、三次元上に現出されるい れの部分の径も2.5~10mmとなるような立体に 成された、亜鉛からなる析出用金属を浸漬 て静置し、亜鉛とインジウムとのイオン化 向の差異により、前記エッチング廃液中に 有されるインジウムを前記析出用金属の表 に析出させ、該析出用金属の表面に析出し インジウムを剥離して回収することである

またインジウムの回収装置としての特徴は、 少なくともインジウムと塩化第二鉄とを含有 するエッチング廃液からインジウムを回収す るエッチング廃液からのインジウムの回収装 置であって、エッチング廃液を収容し、該エ ッチング廃液に、三次元上に現出されるいず れの部分の径も2.5~10mmとなるような立体に形 された亜鉛からなる析出用金属を浸漬して 置し、亜鉛とインジウムとのイオン化傾向 差異により、前記エッチング廃液中に含有 れるインジウムを前記析出用金属の表面に 出させる反応を生じさせる反応槽1と、前記 析出用金属の表面に析出したインジウムを、 前記析出用金属から剥離する剥離手段とを具 備することである。
尚、本発明の回収対象物であるインジウムは 、金属単体として回収される他、合金として も回収され、或いは化合物等としても回収さ れる場合があり、またエッチング廃液に含有 されているインジウムは、通常、イオン、化 合物等の状態であるので、これらをすべて厳 密且つ明確に区別するのは困難であり、また すべてを明確に区別する必要は必ずしもない 。従って、本発明において、単に「インジウ ム」というときは、金属単体を意味する場合 の他、合金や化合物である場合なども含むも のである。

 析出用金属は、三次元上に現出されるい れの部分の径も3~4mmとなるような立体に形 されていることがより好ましい。

また、インジウムを表面に析出させた析出 用金属を、たとえば流動装置2内の液体中で 動させ、その後、該流動装置2に設けられた 離手段によって析出用金属に析出したイン ウムを剥離してインジウムを回収すること できる。

さらに、インジウムを表面に析出させた析 出用金属を塩酸に浸漬することによってイン ジウムを塩酸溶液中に溶解させ、インジウム が溶解した塩酸溶液を流動装置2へ供給する ともに、前記析出用金属を前記流動装置2へ 給し、流動装置2内の塩酸溶液中で前記析出 用金属を流動させ、次に、該析出用金属に塩 酸溶液中のインジウムを再度析出させ、その 後、該流動装置2に設けられた剥離手段によ て前記析出用金属に析出したインジウムを 離してインジウムを回収することも可能で る。

析出用金属から該析出用金属に析出したイ ンジウムを剥離する手段としては、たとえば 超音波によって金属粒子を振動させる手段の ようなものが採用される。

 本発明は、上述のように、インジウム及 塩化第二鉄を含有するエッチング廃液に、 次元上に現出されるいずれの部分の径も2.5~ 10mmとなるような立体に形成された、亜鉛か なる析出用金属を浸漬して静置し、亜鉛と ンジウムとのイオン化傾向の差異により、 記エッチング廃液中に含有されるインジウ を前記析出用金属の表面に析出させ、該析 用金属の表面に析出したインジウムを剥離 て回収するものであるため、エッチング廃 からのインジウムの回収に、亜鉛とインジ ムとのイオン化傾向の差異を利用したセメ テーション反応と剥離技術とを組み合わせ すなわちインジウムよりもイオン化傾向の きい亜鉛を析出用の金属として所望の大き に形成して用いることで金属析出反応のた の金属の総表面積が増加し、回収効率が高 なる。また、ある程度成長した析出金属を 離手段で剥離させることで、析出したイン ウムをフィルター等により容易に回収する とが出来る。さらに、析出用金属は、イン ウムが剥離することで新しい金属表面を露 させるので、再利用することができる。

特に、本発明の対象となるインジウム及び 塩化第二鉄を含有するエッチング廃液の場合 には、通常、塩化第二鉄の濃度は30重量%以上 と非常に高く、上記イオン化傾向を利用した セメンテーション反応を適用しようとすると 析出用金属の溶解反応が激しく、還元析出反 応の制御が困難である。また、鉄とインジウ ムが亜鉛表面に析出して、亜鉛の溶解反応が 停止する前に亜鉛粒子がすべて溶解すること となり、その結果、析出したインジウムが再 度溶解し、回収することができない。これに 対して、本発明においては、上述のように析 出用金属として、三次元上に現出されるいず れの部分の径も2.5~10mmとなるような立体に形 された亜鉛を用い、それをエッチング廃液 に浸漬して静置することとしたため、析出 金属の溶解反応がそれほど激しくはなく、 って、還元析出反応の制御が困難となるこ もなく、また析出用金属が必要以上に溶解 るようなこともないのである。また、析出 金属としてたとえばアルミニウムを利用す ことも考えられるが、アルミニウムは溶解 よる発熱反応により温度が上昇するため、 解速度が大きく増加し、この溶解速度の増 によりさらに温度が上昇し、このような溶 速度の増加と温度上昇が繰り返されて、加 度的にアルミニウムが溶解する結果となり 反応の制御が困難であることから利用でき い。これに対して、亜鉛は、アルミニウム どには溶解反応が激しく生じることがない で、反応を制御しやすく本発明の析出用金 として好適に使用することができる。

析出用金属を、三次元上に現出されるいず れの部分の径も3~4mmとなるような立体に形成 た場合には、上述のような効果が一層良好 なる。

 また、従来の方法のように水酸化インジ ム等の沈殿物の状態で回収する必要がなく また、合金として回収される場合でも、析 用金属から分離した状態で回収することが きるので、回収時において水酸化インジウ の場合のようなハンドリングの悪さもなく フィルターなどで容易に回収することがで るという効果がある。

 以上のように、本発明によって、効率の いインジウムの回収方法を提供することが きるので、たとえば将来家電リサイクル法 はそれに相当する法律でFPD等の回収リサイ ルが義務づけられるようになった場合でも 液晶テレビのリサイクル工場でのリサイク 過程におけるインジウムの回収方法として 本発明を適用することができるという実益 ある。

一実施形態としてのインジウム及び塩 第二鉄を含有するエッチング廃液からのイ ジウムの回収装置の概略ブロック図。 同インジウム回収装置における流動装 の概略正面図。 他実施形態の流動装置の概略正面図。 他実施形態のインジウムの回収装置の 略ブロック図。 実施例に用いたインジウムの回収装置 概略ブロック図。

符号の説明

  1 反応槽
  2 流動装置
  4 溶解槽

 以下、本発明の実施形態について図面に従 て説明する。
(実施形態1)
 本実施形態のインジウム及び塩化第二鉄を 有するエッチング廃液からのインジウム(In) の回収装置は、図1に示すように、反応槽1と 流動装置2と、フィルター3とを具備したも である。

反応槽1は、エッチング廃液を収容し、該 ッチング廃液に、析出用金属を浸漬して静 し、後述するような、析出用金属とインジ ムとのイオン化傾向の差異に基づくセメン ーション反応(金属析出反応)によって廃液中 からInを析出させる反応を生じさせるための のである。析出用金属として、本実施形態 は、直径が3.5mmで且つ長さが3.5mmの円柱状の ものであって、亜鉛(Zn)からなるものが用い れる。

流動装置2は、Inを析出させた析出用金属を液 体中で流動させ、析出用金属に析出したInを 離するためのものであり、フィルター3は前 記流動装置2で剥離されたInを分離、回収する ためのものである。尚、分離された液体は前 記流動装置2へ返送しうるように構成するこ も可能である。分離された処理液を流動装 2へ返送しうるように構成する場合には、被 理液を循環させるポンプ等が必要となる。 実施形態では、流動装置2内で析出用金属を 流動させる液体としては特に限定されないが 、ハンドリングの観点から水を利用すること が好ましい。また、Inを剥離させた後の析出 金属は反応槽へ戻して再利用することがで る。尚、析出用金属は数回析出させると直 (又は長さ)が小さくなり、インジウムを析 、回収することが出来なくなるため、数回 用した時点で、新たな析出用金属と交換す ことが好ましい。
また、交換する場合も、全て交換する必要は 無く、振動篩い等を利用して所定の大きさ(2. 5mm以上、好ましくは3mm以上)の金属のみを篩 分けし、これに新たな析出用金属を加え反 槽へ戻す構成としてもよい。

前記流動装置2の装置本体5は、図2に示すよ うに縦長のものであり、装置上部6、装置中 部7、及び装置下部8からなり、それぞれ連設 部9、10を介して連設されている。装置上部6 装置中間部7、及び装置下部8のそれぞれは同 幅に形成されているが、装置上部6の断面積 装置中間部7の断面積より大きく形成され、 置中間部7の断面積は装置下部8の断面積よ 大きく形成されている。この結果、全体と て装置本体5の断面積が上方に向かって不連 的に増加するように構成されている。尚、 設部9、10は、上向きに幅広なテーパ状に形 されている。

 装置下部8の下側には、析出用金属を流動 させるための液である水を流入するための略 円錐形の流入用チャンバー11が設けられ、さ にその下部に流入管12が設けられている。 入管12には、図示しないが、逆止弁が設けら れている。また装置上部6の上側には、上部 ャンバー13が設けられ、その側部に、回収さ れたフレーク状や微粒子状の回収対象金属で あるInを排出するための排出管14が設けられ いる。

上部チャンバー13は、このような排出管14 よって回収された金属(In)を排出するための 分であるとともに、前記反応槽1で、Inとの オン化傾向の相違に基づいていわゆるセメ テーション反応(金属析出反応)を生じさせ ことでInを析出させた、析出用金属であるZn 投入する部分でもある。そして、流入管12 ら流入された水が排出管14に至るまでの間に 、その水が垂直方向に上昇しつつZn粒子によ 流動床を形成するように構成されている。 らに、前記反応槽1でZn粒子に析出していた 収対象金属であるInを剥離させる剥離手段 しての超音波発振体15a、15b、15cが、装置上 6、装置中間部7、及び装置下部8にそれぞれ けられている。

 そして、このような構成からなるInの回 装置によってInを回収する方法について説明 すると、先ず処理対象である廃液を反応槽1 供給する。

次に、反応槽1に供給されたエッチング廃 に、直径が3.5mm、長さが3.5mmの円柱状であり Znからなる析出用金属(金属粒子)を浸漬して 静置する。そして廃液中に含有されているIn 、浸漬して静置された金属粒子であるZnと イオン化傾向の相違に基づく、いわゆるセ ンテーション反応を生じさせる。これをよ 詳細に説明すると、各金属イオンの還元反 は次式(1)、(2)のとおりであり、各金属イオ の標準電極電位(E°)をそれぞれに示している 。尚、廃液中には塩化第二鉄が含有され、Fe セメンテーション反応に関与するので、Fe オンの還元反応を次式(3)に示し、その標準 極電位(E°)も示している。

  In 3+ +3e→In …(1)   -0.34V
 Zn 2+ +2e→Zn …(2)   -0.76V  
  Fe 2+ +2e→Fe …(3)   -0.44V  

 上記(1)~(3)からも明らかように、In 3+ やFe 2+ に比べて、Zn 2+ の標準還元電位が小さい。換言すれば、InやF eに比べて、Znのイオン化傾向が大きいことに なる。そのため、上記のようにZnからなる析 用金属が浸漬、静置された状態で、イオン 傾向の大きいZnがZn 2+ となって廃液中に溶出し、それとともに廃液 中に含有されていたIn 3+ がInとなり、Fe 2+ がFeとなって、Znの粒子の表面上に析出する

 この場合において、エッチング廃液中に 塩化第二鉄が含有されているので、塩化第 鉄の濃度が高いと、上記セメンテーション 応が生じる場合に、析出用金属の粒子の溶 反応が激しく、還元析出反応の制御が困難 なるおそれがある。また析出用金属の粒子 すべて溶解することで、インジウムの回収 出来なくなる。たとえばアルミニウム(Al)は InやFeに比べてイオン化傾向が大きいので、 記のようなセメンテーション反応を生じさ てInやFeを析出させることも可能であるが、 子の溶解反応が激しく、還元析出反応の制 が困難となって、実際に析出用金属として いることができない。

 しかし、本実施形態においては、Znを析 用金属として用いており、且つそのZnからな る析出用金属を、直径が3.5mm、長さが3.5mmの 柱状に形成しているため、その析出用金属 溶解反応がそれほど激しくはなく、従って 還元析出反応の制御が困難となることもな 、また析出用金属がすべて容解することが いため、Inを回収することができるのである 。さらに上記のようなセメンテーション反応 から、析出物はZn粒子表面にInとFeとの合金と して析出した形態で得られるが、後述のよう な分離手段によりZn粒子表面からIn合金を剥 でき、容易にフィルターで分離することが きる。また、エッチング廃液中のInを90重量% 以上回収することが出来る。

また、本実施形態では、析出用金属として 、直径が3.5mm、長さが3.5mmの小さな円柱状の のを用いているので、たとえばZnのスクラッ プを反応槽1内に投入するような場合に比べ と、セメンテーション反応を生じさせるた のZnの表面積が増加し、Inの析出部位が大き なるため、回収効率を高めることができる そして、ある程度成長した金属の析出が認 られた後に、流動装置に移動させ、後述の うな超音波の振動による強制的な剥離によ て、新しい金属表面(Zn粒子の表面)を露出さ せることができ、剥離後の析出用金属を反応 槽に返送することで、再度、金属表面(Zn粒子 の表面)にInを析出させることが可能となり、 析出用金属を再利用できる。また、従来の方 法に比べると、Zn表面からIn合金を容易に剥 し、分離回収することができる。

 次に、水を、流入管12から流入用チャン ー11を介して流動装置2の装置本体5内に流入 る。その一方で、前記反応槽1においてInとF eとの合金を析出させたZnからなる析出用金属 を、上部チャンバー13から装置本体5内に投入 する。尚、InとFeとの合金を析出させたZnから なる析出用金属を除去し、それによって廃液 中からInを除去した処理液中の塩化第二鉄は たとえば凝集剤等として再利用される。

装置本体5内においては、流入された水が 直方向に上昇する一方で、上部チャンバー13 から投入された析出用金属が流動床を形成す るように流動状態となる。尚、析出用金属は 、当初は上述のように直径が3.5mmの球状のも として形成されていたが、浸漬して静置さ た上記反応槽1内でのセメンテーション反応 により、ある程度消費されていたため、流動 装置2の装置本体5内に流入された際には、そ 粒径は約2~3mm程度のものとなっている。

そして、このように析出用金属を流動させつ つ、超音波発振体15a、15b、15cを作動させる。 この超音波発振体15a、15b、15cを作動させるこ とによって、該超音波発振体15a、15b、15cから 発振される超音波が、前記Inを析出したZn粒 に振動力及び攪拌力を付与し、それによっ 析出したInがZn粒子から強制的に剥離される ととなる。
 このように析出させたInの剥離のために超 波発振を利用した場合は、処理装置の外観 リアクター部分に超音波発振体の存在を目 で確認できる。また、目視で確認できない 合であっても、処理中には超音波発振体が アクター内のZnやAlの金属粒子を接触振動さ る際に10数キロヘルツ程度の高音が発生す ため、超音波を利用した処理がなされてい ことが容易に確認できる。

このようにして剥離されたInを含む処理液 、上部チャンバー13から排出管14を経て装置 本体5の外部に排出され、フィルター3によっ 分離され、分離されたInが回収されること なるのである。

尚、装置本体5内への金属粒子の投入初期 においては、その金属粒子は、Znからなる析 出用金属にInやFeが析出した状態のものであ たが、その金属粒子が装置本体5内で流動し いるうちに、InやFeが徐々に剥離するので、 上部チャンバー13に投入された金属粒子の粒 は、反応槽への投入初期時に比べると、時 の経過とともにどうしても減少することに る。この結果、本来であれば廃液がほぼ同 上向流の速度で装置本体5内を上昇するので 、上部に向かうほど粒径が減少して小さくな った金属粒子が装置本体5から不用意に溢流 るおそれがある。

 しかしながら、本実施形態においては、装 本体5の断面積が上方へ向かうほど不連続的 に大きくなるように形成されているため、装 置本体5内での廃液の上向流の速度は徐々に 少し、従って上記のようにInやFeの剥離によ て粒径が減少した金属粒子は、断面積が増 していく装置本体5の上部において、不用意 に溢流することなく装置本体5内に保持され 可能性が高くなる。
 尚、装置本体5内へ投入された金属粒子はIn 剥離後、上部チャンバー13から取り出す構 としても良く、装置の下部に析出用金属の り出し口を設けるか、流入管12を利用して系 外へ引き出す構造としても良い。装置の下部 から引き出すことで、粒径の大きな析出用金 属を取り出すことができ、これを反応槽に戻 すことで、好適に再利用することができる。
 本実施形態における分離装置としては、Zn 子からIn合金を剥離して分離回収できれば良 く、分離装置の形状についても上述したもの に限定されない。
 尚、本発明によれば、エッチング廃液を希 することが無いため、希釈に伴う廃酸の容 増量により廃酸処理費用が増加することも く、そのような廃酸処理のコスト上昇を抑 することができる。

(実施形態2)
 本実施形態は、装置本体5の構造が上記実施 形態1と相違する。すなわち、本実施形態で 、図3に示すように装置本体5の周面全体が上 向きにテーパ状となるように形成され、装置 本体5の断面積が連続的に上方に向かって増 するように構成されている。この点で、装 本体5の断面積が不連続的に上方に向かって 加している実施形態1の場合と相違している 。不連続的ではなく、断面積が連続的に上方 に向かって増加するように構成されているの で、本実施形態においては実施形態1のよう 装置上部6、装置中間部7、装置下部8のよう 区分して構成されてはいない。

しかし、超音波発振体15a、15b、15cが、装置 本体5の上部から下部にかけての3箇所に設け れている点は実施形態1と共通している。従 って、本実施形態においても、実施形態1と 様に、超音波発振体15a、15b、15cから発振さ る超音波によって、析出用金属の金属粒子(Z n)に析出している回収対象金属であるInを強 的に剥離することができる効果が得られる

 また、不連続的であるか連続的であるか 相違はあるものの、断面積が上方に向かっ 増加するように構成されている点では実施 態1とは共通しているので、本実施形態にお いても、粒径が減少した微細な金属粒子を装 置本体5の上部で保持し、不用意に溢流する を防止する効果が生じることとなるのであ 。

(実施形態3)
 本実施形態では、図4に示すように、反応槽 1の後段側であって、流動装置2の前段側に溶 槽4を設けており、この点でかかる溶解槽4 設けられていない上記実施形態1と相違する

 すなわち、本実施形態においては、反応 1でInとFeを析出させたZnからなる析出用金属 を、流動装置2へ直接供給してInとFeとの合金 剥離させるのではなく、析出用金属を溶解 4へ供給し、析出用金属に析出したInとFeと 前記溶解槽4で溶解させ、溶解したInとFeとを 流動装置2で再度析出させている。このため 流動装置2は、本実施形態では単に析出用金 を流動させてInとFeとの合金を剥離させる機 能を有するのみならず、反応槽1で行うよう セメンテーション反応により、溶解槽4で溶 したInとFeとを再度析出用金属に析出させる リアクターとしての機能をも有している。

 より具体的に説明すると、本実施形態のI nの回収装置は、図4に示すように、反応槽1と 、溶解槽4と、流動装置2と、フィルター3とを 具備して構成されている。反応槽1、流動装 2、フィルター3の構成は実施形態1と同じで る。反応槽1内で析出用金属にInとFeとが析出 する作用は上記実施形態1と同様であるが、 の析出用金属は溶解槽4へ供給され、析出用 属に析出したInとFeが溶解槽4で溶解される

溶解槽4へは予め塩酸が収容されている。 の塩酸としては高濃度(例えば20重量%の濃塩 )の塩酸が使用され、当初は溶解槽4へ少量 容し、その高濃度の塩酸に前記析出用金属 浸漬してその高濃度の塩酸にInとFeとを溶解 せ、その後に高濃度の塩酸を希釈してpHを0. 5~3.0に調整する。

このようにしてInとFeとを溶解させ、pHが調 整された塩酸溶液を、後段の流動装置2へ供 する。またInとFeとを塩酸に溶解させた結果 析出用金属は元のZnのみからなるものとな 、そのZnからなる析出用金属も流動装置2へ 給する。InとFeとを溶解させた塩酸は、流動 置2の装置本体5の流入管12から流入用チャン バー11を介して該装置本体5内に流入する。ま たZnからなる析出用金属は、装置本体5の上部 チャンバー13から装置本体5内に投入する。

そして析出用金属は、実施形態1と同様に 装置本体5内において、塩酸溶液中で流動床 形成するように流動状態となる。ただし、 実施形態においては、塩酸溶液中にInとFeと が溶解しているので、反応槽1で生じるのと 様のセメンテーション反応が、流動装置2内 おいても生じることとなる。そのセメンテ ション反応の作用は、上記実施形態1の反応 槽1で説明した作用と同じものであり、その 細な説明は省略する。

 このようなセメンテーション反応によっ 、塩酸溶液中にInとFeとが再度析出用金属に 析出する。そして、析出用金属を流動させつ つ、超音波発振体15a、15b、15cによって、析出 したInとFeと合金をZn粒子から強制的に剥離す る点は実施形態1と同じである。そして、剥 されたInを含む処理液を装置本体5の外部に 出し、フィルター3によって分離し、分離さ たInを回収する点も実施形態1と同じである

本実施形態においては、上述のように反応槽 1でInとFeとを析出させた析出用金属を、溶解 4へ供給して高濃度の塩酸に浸漬し、InとFe を溶解させ、流動装置2内で析出用金属に再 析出させるので、合金中におけるInの濃度( 有率)を高くすることができ、高濃度インジ ウム合金を容易に得ることができるという効 果がある。
尚、本実施形態においてはInの再溶解後に残 するZn粒子を後段の流動装置における析出 金属として利用したが、これに限定されず 別途Zn粒子を添加しても良い。
また、本実施形態では、再溶解した後のInが 解した塩酸溶液からInを析出させる金属と てZnを利用したが、これに限定されず、Al粒 を利用しても良い。これは、In含有塩酸溶 のpHを0.5~3.0に調整しているため、Alを利用し ても溶解反応を抑制することができ、その結 果、Inを析出回収することができるためであ 。また、Zn粒子上に析出したInとFeを再溶解 せる溶液として利用した高濃度の塩酸とし は、10重量%以上の濃度の濃塩酸を利用する とができる。また、塩酸に代えて、高濃度 硫酸を利用しても良い。

(その他の実施形態)
尚、上記実施形態では、析出用金属を、直径 が3.5mm、長さが3.5mmの円柱状のものに形成し が、析出用金属の直径や長さは該実施形態 限定されるものではない。要は2.5mm~10mmに形 されていればよい。析出用金属の直径や長 を2.5mm未満にすると、上記のようなセメン ーション反応によりInとFeが析出する前に、 出用金属であるZnが溶解して消費されてし うおそれがあるからである。この観点から 、析出用金属の直径や長さは3mm以上である とが好ましい。

一方、析出用金属の直径や長さが10mmを超え と、反応槽1や流動装置2内で保持しうる析出 用金属の粒子の数が減少し、結果的に析出用 金属の粒子の総表面積が減少して析出反応の 効率が低下するおそれがある上に、10mmを越 ると流動装置2内で析出用金属が流動しにく 、その結果、Inの剥離が効果的に行われな おそれがあるからである。この観点からは4m m以下であることがより好ましい。従って、 出用金属の直径や長さは、2.5~10mm、より好ま しくは3~4mmということになる。
特に実施形態3の場合には上記範囲の析出用 属を利用することが効率的に流動装置内でIn の析出と剥離を行う観点から好ましい。

また上記実施形態では、析出用金属として円 柱状のものを用いたが、析出用金属の形状も 該実施形態の円柱状に限らず、たとえば球、 立方体、直方体、角柱などの形状のものであ ってもよい。たとえば析出用金属が球状に形 成されている場合には、その直径が2.5~10mm、 り好ましくは3~4mmとなり、立方体に形成さ ている場合には、その立方体の一辺の径が2. 5~10mm、より好ましくは3~4mmとなり、たとえば 柱の形状に形成されている場合には、最小 短辺の径が2.5~10mm、より好ましくは3~4mmとな り、且つ最大の長辺の径も2.5~10mm、より好ま くは3~4mmとなる。すなわち、析出用金属を 成する立体の三次元上に現出されるいずれ 部分の径も2.5~10mmとなるように形成されてい る必要がある。
ここで、「析出用金属を構成する立体の三次 元上に現出される部分の径」とは、その析出 用金属を構成する立体の投影図を作成したと きに現出される平面的な図形の各部分の径を 意味し、「三次元上に現出されるいずれの部 分の径も2.5~10mm」となる結果、上記のような 影図をどのような角度から作成したとして 、その投影図に現出される平面的な図形の ずれの部分の寸法も2.5~10mmの範囲内となる 従って、上記角柱等、縦、横、高さの三次 における寸法がすべて異なるような立体の 合、最も短い短辺の寸法は2.5mm以上である必 要があり、また最も長い長辺の寸法は10mm以 である必要がある。

 尚、流動装置2は、上記実施形態1のよう 単に析出用金属を流動させるためにのみ用 られるものであってもよく、また実施形態3 ように、析出用金属を流動させるだけでな 、In等を析出用金属に析出させるためのセ ンテーション反応を生じさせる機能を具備 せるように構成してもよい。

また、このように流動装置2を用いることで 析出したIn等を析出用金属から好適に
剥離させることができるが、このような流動 装置2を用いることは本発明に必須の条件で ない。

 さらに、上記実施形態1乃至3では、流動 置2の装置本体5の断面積が上部に向かうほど 大きくなるように形成したため、上記のよう な好ましい効果が得られたが、このように装 置本体5を形成することは本発明に必須の条 ではない。

さらに、金属粒子から回収対象金属を剥離 する手段も、上記実施形態1乃至3の超音波に る手段に限定されるものではなく、それ以 の手段であってもよい。

塩化第二鉄濃度が35重量%でInを220mg/L含有す る廃液1Lに、直径3mm、長さ3mmのZn粒子を500g投 し、24時間静置、浸漬した。処理後の塩化 二鉄廃液中のIn濃度は4mg/Lであり、98重量%以 のInをエッチング廃液より除去することが きた。

このような処理を、10バッチ行い、合計5kg In、Fe合金が表面に析出しているZn粒子を得 。そして、図5に示すように流動装置2、タ ク16、ポンプ17、フィルター3を備えた装置を 用いてInを回収する操作を行った。

すなわち、超音波発振子を備えた直径10cm 円筒形小型樹脂リアクターを流動装置2とし 用い、その流動装置2内に前記Zn粒子を入れ 水5Lを前記タンク16、ポンプ17等を具備した 置の流路内で循環させて処理を行い、フィ ター3で剥離させてIn、Fe合金を回収し、In回 収物を得た。

実施例1で得られた合計5kgのIn、Fe合金が表面 析出しているZn粒子を20%濃度の濃塩酸500mLに 浸漬させ、Zn粒子表面のIn、Fe合金を溶解し、 得られたIn、Feが溶解した塩酸溶液を希釈し 5Lの塩酸溶液としてpHを0.5~3.0に調整した。そ して、実施例1と同様に図5に示す流動装置2, ンク16、ポンプ17、フィルター3を備えた装置 を用いてInを回収する操作を行った。
すなわち、流動装置2内にIn、Feが表面に析出 ていないZn粒子を入れ、ポンプ17を利用して 塩酸溶液を120分間循環させた。流動装置2内 はセメンテーション反応により、溶液中に 解しているInをZn粒子表面に析出が起こった 析出したIn合金を流動装置2内に設置した超 波発振子を利用してZn粒子から容易に剥離 き、後段のフィルター3によって容易に回収 ることができた。超音波処理は2分間に1回 つ行い、それぞれ2秒間行った。
この結果、塩酸溶液中からのInの回収率は95 量%であった。また、回収されたIn合金中のIn とFeの割合はIn:Fe=9:1であり、高濃度のIn合金 して回収することができた。