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Title:
METHOD AND APPARATUS FOR RECOVERING CO2 GAS IN CEMENT PRODUCTION EQUIPMENT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/136485
Kind Code:
A1
Abstract:
A method and an apparatus for recovering CO2 gas are provided which enable CO2 gas generated in a cement production equipment to be separated in a high concentration and recovered. Raw materials for cement are calcined in any one of the following manners: [1] raw materials for cement to be calcined are superheated in a superheating furnace to a temperature not lower than a calcination temperature and then mixed in a mixing/calcining furnace with fresh raw materials for cement to be calcined; [2] raw materials for cement to be calcined are mixed in a mixing/calcining furnace with part of high-temperature cement clinker discharged from a cement kiln; and [3] a calcining furnace of the external heating type is used.  The CO2 gas generated in the calcining furnace is recovered.

Inventors:
SHIMA, Hirokazu (Central Research Institute 1002-14 Mukohyama, Naka-sh, Ibaraki 02, 〒3110102, JP)
島裕和 (〒02 茨城県那珂市向山1002-14三菱マテリアル株式会社 中央研究所内 Ibaraki, 〒3110102, JP)
MOTOHASHI, Eiichi (Central Research Institute 1002-14 Mukohyama, Naka-sh, Ibaraki 02, 〒3110102, JP)
本橋英一 (〒02 茨城県那珂市向山1002-14三菱マテリアル株式会社 中央研究所内 Ibaraki, 〒3110102, JP)
Application Number:
JP2009/001945
Publication Date:
November 12, 2009
Filing Date:
April 30, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI MATERIALS CORPORATION (5-1 Otemachi 1-chome, Chiyoda-ku Tokyo, 17, 〒1008117, JP)
三菱マテリアル株式会社 (〒17 東京都千代田区大手町一丁目5番1号 Tokyo, 〒1008117, JP)
SHIMA, Hirokazu (Central Research Institute 1002-14 Mukohyama, Naka-sh, Ibaraki 02, 〒3110102, JP)
島裕和 (〒02 茨城県那珂市向山1002-14三菱マテリアル株式会社 中央研究所内 Ibaraki, 〒3110102, JP)
MOTOHASHI, Eiichi (Central Research Institute 1002-14 Mukohyama, Naka-sh, Ibaraki 02, 〒3110102, JP)
International Classes:
C04B7/44; F27D17/00
Attorney, Agent or Firm:
SHIMIZU, Chiharu (3rd Floor, Nakagin-Honsha Bldg. 16-10, Ginza 8-chome, Chuo-k, Tokyo 61, 〒1040061, JP)
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Claims:
 セメント原料を、第1のプレヒータで予熱した後に、内部が高温雰囲気に保持されたセメントキルンに供給して焼成するセメント製造設備において発生するCO 2 ガスを回収するための方法であって、
 上記第1のプレヒータから抜き出されたか焼前の上記セメント原料を、過熱炉においてか焼温度以上に過熱した後に、混合か焼炉に供給して上記第1のプレヒータから抜き出されて当該混合か焼炉に供給される新たなか焼前の上記セメント原料と混合することにより、当該混合か焼炉内をか焼温度以上に保持して上記か焼前の上記セメント原料をか焼した後に、か焼された上記セメント原料を再び上記過熱炉に戻して上記混合か焼炉へ循環させる工程を繰り返すことにより、上記混合か焼炉内において発生したCO 2 ガスを回収するとともに、か焼された上記セメント原料の一部を、上記セメントキルンに供給することを特徴とするセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収方法。
 上記第1のプレヒータから抜き出されたか焼前の上記セメント原料と、上記第1のプレヒータから独立した第2のプレヒータで予熱されたか焼前の他のセメント原料とを、上記混合か焼炉に供給するとともに、上記混合か焼炉内において発生したCO 2 ガスを上記第2のプレヒータの熱源として利用した後に回収することを特徴とする請求項1に記載のセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収方法。
 セメント原料を予熱する第1のプレヒータと、この第1のプレヒータによって予熱された上記セメント原料を焼成するセメントキルンとを備えたセメント製造設備において発生するCO 2 ガスを回収するための設備であって、
 上記第1のプレヒータからか焼前の上記セメント原料を抜き出す抜出ラインと、この抜出ラインから抜き出された上記セメント原料が導入される混合か焼炉と、この混合か焼炉から供給される上記セメント原料をか焼温度以上に過熱する過熱炉と、この過熱炉で過熱された上記セメント原料を上記混合か焼炉に戻すとともに上記混合か焼炉内の上記セメント原料を上記過熱炉へ送る循環ラインと、か焼された上記セメント原料の一部を上記第1のプレヒータまたは上記セメントキルンに戻す戻りラインと、上記混合か焼炉内で発生したCO 2 ガスを回収するCO 2 ガス排気管とを備えてなることを特徴とするセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収設備。
 上記第1のプレヒータから独立して設けられて他のセメント原料を予熱する第2のプレヒータと、この第2のプレヒータで予熱されたか焼前の上記他のセメント原料を上記混合か焼炉に供給する移送管とを備え、かつ上記混合か焼炉からの上記CO 2 ガス排気管が、上記第2のプレヒータの熱源として導入されていること特徴とする請求項3に記載のセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収設備。
 セメント原料を、第1のプレヒータで予熱した後に、内部が高温雰囲気に保持されたセメントキルンに供給して焼成してセメントクリンカを製造するセメント製造設備において発生するCO 2 ガスを回収するための方法であって、
 上記第1のプレヒータから抜き出したか焼前の上記セメント原料を混合か焼炉に供給するとともに、上記セメントキルンから排出された高温の上記セメントクリンカの一部を上記混合か焼炉に導入することにより、上記混合か焼炉内をか焼温度以上に保持して上記か焼前の上記セメント原料をか焼した後に、少なくとも上記セメント原料を上記第1のプレヒータまたは上記セメントキルンに戻すとともに、上記混合か焼炉内において発生したCO 2 ガスを回収することを特徴とするセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収方法。
 上記第1のプレヒータから抜き出したか焼前の上記セメント原料と、上記第1のプレヒータから独立して設けられた第2のプレヒータにおいてか焼前の温度まで予熱された他のセメント原料とを上記混合か焼炉に供給するとともに、上記混合か焼炉内において発生したCO 2 ガスを上記第2のプレヒータの熱源として利用した後に回収することを特徴とする請求項5に記載のセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収方法。
 上記混合か焼炉内においてか焼された上記セメント原料および上記セメントクリンカを上記第1のプレヒータまたは上記セメントキルンに戻すことを特徴とする請求項5に記載のセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収方法。
 上記混合か焼炉内においてか焼された上記セメント原料および上記セメントクリンカを上記第1のプレヒータまたは上記セメントキルンに戻すことを特徴とする請求項6に記載のセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収方法。
 上記混合か焼炉内においてか焼された上記セメント原料と上記セメントクリンカとを分離して、上記セメント原料を上記第1のプレヒータまたは上記セメントキルンに戻すことを特徴とする請求項5に記載のセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収方法。
 上記混合か焼炉内においてか焼された上記セメント原料と上記セメントクリンカとを分離して、上記セメント原料を上記第1のプレヒータまたは上記セメントキルンに戻すことを特徴とする請求項6に記載のセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収方法。
 セメント原料を予熱する第1のプレヒータと、この第1のプレヒータによって予熱された上記セメント原料を焼成してセメントクリンカを製造するセメントキルンとを備えたセメント製造設備において発生するCO 2 ガスを回収するための設備であって、
 上記第1のプレヒータからか焼前の上記セメント原料を抜き出す抜出ラインと、この抜出ラインから抜き出された上記セメント原料および上記セメントキルンから抜き出した高温の上記セメントクリンカの一部が導入されて当該セメント原料をか焼する混合か焼炉と、この混合か焼炉においてか焼された上記セメント原料および上記セメントクリンカを上記第1のプレヒータまたは上記セメントキルンに戻す戻りラインと、上記混合か焼炉内において発生したCO 2 ガスを回収するCO 2 排ガスラインとを備えてなることを特徴とするセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収設備。
 セメント原料を予熱する第1のプレヒータと、この第1のプレヒータによって予熱された上記セメント原料を焼成してセメントクリンカを製造するセメントキルンとを備えたセメント製造設備において発生するCO 2 ガスを回収するための設備であって、
 上記第1のプレヒータからか焼前の上記セメント原料を抜き出す抜出ラインと、この抜出ラインから抜き出された上記セメント原料および上記セメントキルンから抜き出した高温の上記セメントクリンカの一部が導入されて当該セメント原料をか焼する混合か焼炉と、この混合か焼炉においてか焼された上記セメント原料および上記セメントクリンカを分離する分離手段と、この分離手段において分離された上記セメント原料を上記第1のプレヒータまたは上記セメントキルンに戻す戻りラインと、上記混合か焼炉内において発生したCO 2 ガスを回収するCO 2 排ガスラインとを備えてなることを特徴とするセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収設備。
 上記第1のプレヒータから独立して設けられて他のセメント原料を予熱する第2のプレヒータと、この第2のプレヒータで予熱されたか焼前の上記他のセメント原料を上記混合か焼炉に供給する移送管とを備え、かつ上記混合か焼炉からの上記CO 2 排ガスラインが、上記第2のプレヒータの熱源として導入されていること特徴とする請求項11または12に記載のセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収設備。
 セメント原料を、プレヒータで予熱した後に、内部が高温雰囲気に保持されたセメントキルンに供給して焼成するセメント製造設備において発生するCO 2 ガスを回収するための方法であって、
 上記プレヒータから抜き出したか焼前の上記セメント原料を、外熱式か焼炉において間接的にか焼温度以上の温度に加熱して上記か焼前のセメント原料をか焼した後に、か焼された上記セメント原料と上記か焼時に発生したCO 2 ガスとを分離して、上記セメント原料を上記プレヒータまたは上記セメントキルンに戻すとともに、上記CO 2 ガスを回収することを特徴とするセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収方法。
 上記プレヒータから抜き出したか焼前の上記セメント原料と、上記プレヒータから独立して設けられた複数段のサイクロンを有する第2のプレヒータにおいてか焼前の温度まで予熱された他のセメント原料とを、上記外熱式か焼炉において間接的にか焼温度以上の温度に加熱してか焼前の上記セメント原料をか焼した後に、か焼された上記セメント原料と上記か焼時に発生したCO 2 ガスとを上記サイクロンによって分離して、上記CO 2 ガスを上記第2のプレヒータの熱源として利用した後に回収することを特徴とする請求項14に記載のセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収方法。
 セメント原料を予熱するプレヒータと、このプレヒータによって予熱された上記セメント原料を焼成するセメントキルンとを備えたセメント製造設備において発生するCO 2 ガスを回収するための設備であって、
 上記プレヒータからか焼前の上記セメント原料を抜き出す第1の抜出ラインと、この第1の抜出ラインが内部に導入されて上記セメント原料を間接的にか焼温度以上の温度に加熱してか焼する外熱式か焼炉と、この外熱式か焼炉の出口側に設けられて上記第1の抜出ラインから送られてくるか焼された上記セメント原料とCO 2 ガスとを分離する固気分離手段と、この固気分離手段によって分離された上記セメント原料を上記プレヒータまたは上記セメントキルンに戻す戻りラインと、上記固気分離手段によって分離されたCO 2 ガスを回収するCO 2 ガスの回収ラインとを備えてなることを特徴とするセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収設備。
 上記プレヒータから独立して設けられて他のセメント原料を予熱する複数段のサイクロンを備えた第2のプレヒータと、この第2のプレヒータで予熱された上記他のセメント原料を抜き出す第2の抜出ラインと、上記外熱式か焼炉の排出側と上記第2のプレヒータの下段の上記サイクロンとの間に接続されるとともに、上段の上記サイクロンの排気ラインから枝配管されて上記外熱式か焼炉の入口側に接続された循環ラインとを有し、
 かつ上記固気分離手段は、上記第2のプレヒータの上記下段のサイクロンであるとともに、上記第1の抜出ラインおよび第2の抜出ラインは、上記循環ラインの上記外熱式か焼炉の上流側に接続されていることを特徴とする請求項16に記載のセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収設備。
Description:
セメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収方法および回収設備

 本発明は、セメント製造設備において、主 してセメント原料のか焼時に発生するCO 2 ガスを高濃度で回収するためのセメント製造 設備におけるCO 2 ガスの回収方法および回収設備に関するもの である。

 近年、世界的かつ全産業にわたって、地球 暖化の主因たる二酸化炭素(CO 2 )ガスを削減する試みが推進されている。
 ちなみに、セメント産業は、電力や鉄鋼等 共にCO 2 ガスの排出量が多い産業の一つであり、日本 におけるCO 2 ガスの全排出量の約4%にのぼる。このため、 該セメント産業におけるCO 2 ガスの排出削減は、日本全体におけるCO 2 ガスの排出削減に大きな貢献を果たすことに なる。

 図12は、上記セメント産業における一般的 セメントの製造設備を示すもので、図中符 1がセメント原料を焼成するためのロータリ キルン(セメントキルン)である。
 そして、このロータリーキルン1の図中左方 の窯尻部分2には、セメント原料を予熱する めの2組のプレヒータ3が並列的に設けられる とともに、図中右方の窯前に、内部を加熱す るための主バーナ5が設けられている。なお 図中符号6は、焼成後のセメントクリンカを 却するためのクリンカクーラである。

 ここで、各々のプレヒータ3は、上下方向 に直列的に配置された複数段のサイクロンに よって構成されており、供給ライン4から最 段のサイクロンに供給されたセメント原料 、順次下方のサイクロンへと落下するにし がって、下方から上昇するロータリーキル 1からの高温の排ガスによって予熱され、さ に下から2段目のサイクロンから抜き出され て仮焼炉7に送られ、当該仮焼炉7においてバ ナ7aにより加熱されてか焼された後に、最 段のサイクロンから移送管3aを介してロータ リーキルン1の窯尻部分2に導入されるように っている。

 他方、窯尻部分2には、ロータリーキルン 1から排出された燃焼排ガスを最下段のサイ ロンへと供給する排ガス管3bが設けられてお り、上記サイクロンに送られた排ガスは、順 次上方のサイクロンへと送られて、上記セメ ント原料を予熱するとともに、最終的に最上 段のサイクロンの上部から、排気ファン9に って排気ライン8を介して排気されて行くよ になっている。

 このような構成からなるセメント製造設備 おいては、先ずセメント原料の主原料とし 含まれる石灰石(CaCO 3 )をプレヒータ3で予熱し、次いで仮焼炉7およ びプレヒータ3の最下段のサイクロンにおい か焼した後に、ロータリーキルン1内におい 約1450℃の高温雰囲気下で焼成することでセ メントクリンカを製造している。

 そして、このか焼において、CaCO 3 →CaO+CO 2 ↑で示される化学反応が生じて、CO 2 ガスが発生する(原料起源によるCO 2 ガスの発生)。この原料起源によるCO 2 ガスの濃度は、原理的には100%である。また 上記ロータリーキルン1を上記高温雰囲気下 保持するために、主バーナ5において化石燃 料が燃焼される結果、当該化石燃料の燃焼に よってもCO 2 ガスが発生する(燃料起源によるCO 2 ガスの発生)。ここで、主バーナ5からの排ガ 中には、燃焼用空気中のN 2 ガスが多く含まれているために、当該排ガス 中に含まれる燃料起源によるCO 2 ガスの濃度は、約15%と低い。

 この結果、上記セメントキルンから排出さ る排ガス中には、上述した濃度の高い原料 源によるCO 2 ガスと、濃度の低い燃料起源によるCO 2 が混在するために、当該CO 2 の排出量が多いにもかかわらず、そのCO 2 濃度は30~35%程度であり、回収が難しいという 問題点があった。

 これに対して、現在開発されつつあるCO 2 ガスの回収方法としては、液体回収方式、膜 分離方式、固体吸着方式等があるものの、未 だ回収コストが極めて高いという課題があっ た。
 また、上記セメント製造設備から排出され CO 2 による地球温暖化を防止する方法として、当 該排出源から低濃度で排出されたCO 2 を分離・回収して略100%にまで濃度を高め、 化した後に地中に貯留する方法等も提案さ ているものの、分離・回収のためのコスト 高く、同様に実現には至っていない。

 一方、下記特許文献1には、耐火物製の伝熱 管に充填された石灰石を移動させながら、燃 焼炉から導かれた1000℃~1300℃の高温ガスによ り間接的に石灰石(CaCO 3 )を生石灰(CaO)と炭酸ガス(CO 2 ガス)に焼成分解する焼成帯と、生成した炭 ガスを循環使用して高温生石灰を冷却する 却帯と、焼成帯で生成した高温炭酸ガスと 石灰の冷却により高温となった循環炭酸ガ とにより石灰石を予熱する予熱帯を備えた 接加熱式石灰石焼成炉が提案されている。

 そして、上記加熱式石灰石焼成炉によれば 石灰石を高温燃焼ガスに直接接触させるこ なく間接的に焼成することにより、燃料の 何にかかわらず純度の高い生石灰を得ると に、石灰石が充填された伝熱管内における 記CO 2 ガスの濃度が100%近くになるために、上記石 石の焼成時に発生する炭酸ガスを高濃度で 収出来るとされている。

 しかしながら、図13に示すように、石灰石 か焼反応が起こる温度は、雰囲気中のCO 2 ガス濃度が高くなるにしたがって急激に上昇 し、100%(大気圧(1atm)の下での分圧1atmに相当) 近くになると、860℃を超える温度となる。

 このため、上記間接加熱式石灰石焼成炉に る従来技術によって石灰石をか焼した後に 粘土等のSiO 2 、Al 2 O 3 、Fe 2 O 3 等の他のセメント原料を加えてセメントクリ ンカを製造しようとすると、上記伝熱管を既 述の通り1000℃~1300℃の高温ガスにより間接的 に加熱する必要があり、この結果コストが嵩 むという問題点がある。また、上記伝熱管を 間接的に加熱するために、化石燃料を燃焼さ せて上記高温ガスを得ようとすると、逆に当 該燃焼によって多量のCO 2 ガスが発生してしまうという問題点もある。

特開2004-231424号公報

 本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも で、セメント製造設備における熱源を有効 用することにより、当該セメント設備にお て発生するCO 2 ガスを高い濃度で分離して回収することが可 能となるセメント製造設備におけるCO 2 ガスの回収方法および回収設備を提供するこ とを課題とするものである。

(1)本発明の第1~第4の態様
 上記課題を解決するために、本発明の第1の 態様は、セメント原料を、第1のプレヒータ 予熱した後に、内部が高温雰囲気に保持さ たセメントキルンに供給して焼成するセメ ト製造設備において発生するCO 2 ガスを回収するための方法であって、上記第 1のプレヒータから抜き出されたか焼前の上 セメント原料を、過熱炉においてか焼温度 上に過熱した後に、混合か焼炉に供給して 記第1のプレヒータから抜き出されて当該混 か焼炉に供給される新たなか焼前の上記セ ント原料と混合することにより、当該混合 焼炉内をか焼温度以上に保持して上記か焼 の上記セメント原料をか焼した後に、か焼 れた上記セメント原料を再び上記過熱炉に して上記混合か焼炉へ循環させる工程を繰 返すことにより、上記混合か焼炉内におい 発生したCO 2 ガスを回収するとともに、か焼された上記セ メント原料の一部を、上記セメントキルンに 供給することを特徴とするものである。

 なお、上記か焼温度とは、石灰石、即ちCaCO 3 (炭酸カルシウム)がCaO(酸化カルシウム)とCO 2 に分解する反応が起こる温度をいう。
 また、か焼された上記セメント原料の一部 上記セメントキルンに供給するに際しては 上記混合か焼炉から供給するようにしても あるいは上記過熱炉から供給するようにし もよい。
 また、本発明の第2の態様は、上記第1の態 に係る回収方法において、上記第1のプレヒ タから抜き出されたか焼前の上記セメント 料と、上記第1のプレヒータから独立した第 2のプレヒータで予熱されたか焼前の他のセ ント原料とを、上記混合か焼炉に供給する ともに、上記混合か焼炉内において発生し CO 2 ガスを上記第2のプレヒータの熱源として利 した後に回収することを特徴とするもので る。

 さらに、本発明の第3の態様は、セメント原 料を予熱する第1のプレヒータと、この第1の レヒータによって予熱された上記セメント 料を焼成するセメントキルンとを備えたセ ント製造設備において発生するCO 2 ガスを回収するための設備であって、上記第 1のプレヒータからか焼前の上記セメント原 を抜き出す抜出ラインと、この抜出ライン ら抜き出された上記セメント原料が導入さ る混合か焼炉と、この混合か焼炉から供給 れる上記セメント原料をか焼温度以上に過 する過熱炉と、この過熱炉で過熱された上 セメント原料を上記混合か焼炉に戻すとと に上記混合か焼炉内の上記セメント原料を 記過熱炉へ送る循環ラインと、か焼された 記セメント原料の一部を上記第1のプレヒー または上記セメントキルンに戻す戻りライ と、上記混合か焼炉内で発生したCO 2 ガスを回収するCO 2 ガス排気管とを備えてなることを特徴とする ものである。
 なお、か焼された上記セメント原料の一部 上記第1のプレヒータまたは上記セメントキ ルンに戻すに際しては、上記混合か焼炉から 供給するようにしても、あるいは上記過熱炉 から供給するようにしてもよい。

 また、本発明の第4の態様は、上記第3の態 に係る回収設備において、上記第1のプレヒ タから独立して設けられて他のセメント原 を予熱する第2のプレヒータと、この第2の レヒータで予熱されたか焼前の上記他のセ ント原料を上記混合か焼炉に供給する移送 とを備え、かつ上記混合か焼炉からの上記CO 2 ガス排気管が、上記第2のプレヒータの熱源 して導入されていることを特徴とするもの ある。

 本発明の第1の態様または第2の態様に係 回収方法および本発明の第3の態様または第4 の態様に係る回収設備においては、第1のプ ヒータから抜き出したか焼前のセメント原 を、過熱炉においてか焼温度以上に過熱し 後に混合か焼炉に供給して、当該混合か焼 内において新たに供給される上記か焼前の メント原料と混合しつつか焼温度以上に保 することにより、か焼前のセメント原料が 焼される。

 この結果、上記混合か焼炉内は、セメント 料のか焼によって発生したCO 2 ガスで満たされ、当該CO 2 ガス濃度が略100%になる。このように、上記 収方法または回収設備によれば、上記混合 焼炉から略100%の濃度のCO 2 ガスをCO 2 ガス排気管から回収することができる。

 また、特に本発明の第2の態様または第4の 様においては、上記混合か焼炉内で発生し 高温のCO 2 ガスを、第1のプレヒータから独立した第2の レヒータに送ってセメント原料の予熱に利 した後に、そのまま排ガス管から回収する とができる。

 この際に、上記混合か焼炉内は、100%近い高 濃度のCO 2 ガス雰囲気下になるために、セメント原料の か焼温度は高くなるが、セメント原料中には 、石灰石(CaCO 3 )とともに粘土、珪石および酸化鉄原料、す わちSiO 2 、Al 2 O 3 およびFe 2 O 3 が含まれている。

 そして、上記セメント原料は、800~900℃程度 の温度雰囲気下において、
 2CaCO 3 +SiO 2 →2CaO・SiO 2 +2CO 2 ↑     (1)
 2CaCO 3 +Fe 2 O 3 →2CaO・Fe 2 O 3 +2CO 2 ↑    (2)
 CaCO 3 +Al 2 O 3 →CaO・Al 2 O 3 +CO 2 ↑       (3)
で示される反応が生じ、最終的にセメントク リンカを構成する珪酸カルシウム化合物であ るエーライト(3CaO・SiO 2 )およびビーライト(2CaO・SiO 2 )並びに間隙相であるアルミネート相(3CaO・Al 2 O 3 )およびフェライト相(4CaO・Al 2 O 3 ・Fe 2 O 3 )が生成されることになる。

 この際に、図3に示す上記(1)式の反応温度の グラフ、図4に示す上記(2)式の反応温度のグ フおよび図5に示す上記(3)式の反応温度のグ フに見られるように、縦軸に示したCO 2 ガスの分圧が高くなった場合においても、よ り低い温度で上記反応を生じさせることがで きる。

 さらに、上記セメント原料においては、上 (1)~(3)式で示す反応が生じることに加えて、 珪石、粘土等の石灰石以外の原料から持ち込 まれるSiO 2 、Al 2 O 3 、Fe 2 O 3 やその他の微量成分が鉱化剤となり、炭酸カ ルシウムの熱分解が促進されるために、図6 見られるように、炭酸カルシウム単独の場 と比較して、熱分解の開始温度および終了 度共に低下する。なお、図6は、上記セメン 原料(feed)のサンプルおよび石灰石(CaCO 3 )単独のサンプルを、それぞれ一般的なセメ ト製造設備における加熱速度に近い10K/secの 度で加熱した際の重量の変化から、上記熱 解の推移を確認したものである。

 以上のことから、本発明によれば、過熱炉 おける運転温度(過熱温度)を低下させても 所望のCO 2 ガスの回収量を確保することができ、よって 設備の熱負荷やコーチングトラブル等を低減 させることが可能になる。

 また、混合か焼炉に導入されるか焼前のセ ント原料は、通常のセメント製造プロセス 同様にしてセメント製造設備における第1の プレヒータにより予熱されているとともに、 本発明の第2の態様または第4の態様における のセメント原料は、第2のプレヒータにおい て混合か焼炉から排出される高温のCO 2 ガスにより予熱されている。

 さらに、か焼された高温のセメント原料の 部を混合か焼炉および過熱炉間において循 使用しているために、混合か焼炉において きな熱量を確保することができるとともに 既存のセメント製造設備に対して新たな熱 ネルギーを加えることなく、か焼時に発生 る原料起源のCO 2 を、選択的に高濃度で回収することができる 。

 また、特に本発明の第2の態様または第4の 様においては、CO 2 ガスが発生する際に生じる熱量を、上記他の セメント原料の予熱に利用することにより、 混合か焼炉における熱分解に有効活用するこ ともできる。

(2)本発明の第5~第13の態様
 本発明の第5の態様は、セメント原料を、第 1のプレヒータで予熱した後に、内部が高温 囲気に保持されたセメントキルンに供給し 焼成してセメントクリンカを製造するセメ ト製造設備において発生するCO 2 ガスを回収するための方法であって、上記第 1のプレヒータから抜き出したか焼前の上記 メント原料を混合か焼炉に供給するととも 、上記セメントキルンから排出された高温 上記セメントクリンカの一部を上記混合か 炉に導入することにより、上記混合か焼炉 をか焼温度以上に保持して上記か焼前の上 セメント原料をか焼した後に、少なくとも 記セメント原料を上記第1のプレヒータまた 上記セメントキルンに戻すとともに、上記 合か焼炉内において発生したCO 2 ガスを回収することを特徴とするものである 。

 また、本発明の第6の態様は、上記第5の態 に係る回収方法において、上記第1のプレヒ タから抜き出したか焼前の上記セメント原 と、上記第1のプレヒータから独立して設け られた第2のプレヒータにおいてか焼前の温 まで予熱された他のセメント原料とを上記 合か焼炉に供給するとともに、上記混合か 炉内において発生したCO 2 ガスを上記第2のプレヒータの熱源として利 した後に回収することを特徴とするもので る。

 さらに、本発明の第7の態様は、上記第5 態様に係る回収方法において、上記混合か 炉内においてか焼された上記セメント原料 よび上記セメントクリンカを上記第1のプレ ータまたは上記セメントキルンに戻すこと 特徴とするものである。

 また、本発明の第8の態様は、上記第6の 様に係る回収方法において、上記混合か焼 内においてか焼された上記セメント原料お び上記セメントクリンカを上記第1のプレヒ タまたは上記セメントキルンに戻すことを 徴とするものである。

 これに対して、本発明の第9の態様は、上 記第5の態様に係る回収方法において、上記 合か焼炉内においてか焼された上記セメン 原料と上記セメントクリンカとを分離して 上記セメント原料を上記第1のプレヒータま は上記セメントキルンに戻すことを特徴と るものである。

 また、本発明の第10の態様は、上記第6の 様に係る回収方法において、上記混合か焼 内においてか焼された上記セメント原料と 記セメントクリンカとを分離して、上記セ ント原料を上記第1のプレヒータまたは上記 セメントキルンに戻すことを特徴とするもの である。

 次いで、本発明の第11の態様は、セメント 料を予熱する第1のプレヒータと、この第1の プレヒータによって予熱された上記セメント 原料を焼成してセメントクリンカを製造する セメントキルンとを備えたセメント製造設備 において発生するCO 2 ガスを回収するための設備であって、上記第 1のプレヒータからか焼前の上記セメント原 を抜き出す抜出ラインと、この抜出ライン ら抜き出された上記セメント原料および上 セメントキルンから抜き出した高温の上記 メントクリンカの一部が導入されて当該セ ント原料をか焼する混合か焼炉と、この混 か焼炉においてか焼された上記セメント原 および上記セメントクリンカを上記第1のプ ヒータまたは上記セメントキルンに戻す戻 ラインと、上記混合か焼炉内において発生 たCO 2 ガスを回収するCO 2 排ガスラインとを備えてなることを特徴とす るものである。

 また、本発明の第12の態様は、セメント原 を予熱する第1のプレヒータと、この第1のプ レヒータによって予熱された上記セメント原 料を焼成してセメントクリンカを製造するセ メントキルンとを備えたセメント製造設備に おいて発生するCO 2 ガスを回収するための設備であって、上記第 1のプレヒータからか焼前の上記セメント原 を抜き出す抜出ラインと、この抜出ライン ら抜き出された上記セメント原料および上 セメントキルンから抜き出した高温の上記 メントクリンカの一部が導入されて当該セ ント原料をか焼する混合か焼炉と、この混 か焼炉においてか焼された上記セメント原 および上記セメントクリンカを分離する分 手段と、この分離手段において分離された 記セメント原料を上記第1のプレヒータまた 上記セメントキルンに戻す戻りラインと、 記混合か焼炉内において発生したCO 2 ガスを回収するCO 2 排ガスラインとを備えてなることを特徴とす るものである。

 そして、本発明の第13の態様は、上記第11の 態様または上記第12の態様に係る回収設備に いて、上記第1のプレヒータから独立して設 けられて他のセメント原料を予熱する第2の レヒータと、この第2のプレヒータで予熱さ たか焼前の上記他のセメント原料を上記混 か焼炉に供給する移送管とを備え、かつ上 混合か焼炉からの上記CO 2 排ガスラインが、上記第2のプレヒータの熱 として導入されていること特徴とするもの ある。

 本発明の第5~第10の態様に係る回収方法お よび本発明の第11~第13の態様に係る回収設備 おいては、第1のプレヒータから抜き出した か焼前のセメント原料を混合か焼炉に供給す るとともに、セメントキルンから排出された 高温のセメントクリンカの一部を上記混合か 焼炉に導入することにより、当該混合か焼炉 内がか焼温度以上に保持され、この結果か焼 前の上記セメント原料がか焼される。また、 本発明の第6、13の態様においては、上記セメ ント原料、セメントクリンカおよび第2のプ ヒータにおいてか焼前の温度まで予熱され 他のセメント原料を混合か焼炉において混 することにより、か焼前の上記セメント原 がか焼される。

 この結果、上記混合か焼炉内は、セメント 料のか焼によって発生したCO 2 ガスで満たされ、当該CO 2 ガス濃度が略100%になる。このように、上記 収方法または回収設備によれば、上記混合 焼炉から略100%の濃度のCO 2 ガスを回収することができる。

 また、特に本発明の第6の態様または第13の 様においては、上記混合か焼炉内のCO 2 ガスを、第1のプレヒータから独立した第2の レヒータに送って上記他のセメント原料の 熱に利用した後に、そのまま排ガス管から 収することができるため、混合か焼炉から 出された上記CO 2 ガスの有効利用を図ることができる。

 この際に、上記混合か焼炉内は、100%近い高 濃度のCO 2 ガス雰囲気下になるために、セメント原料の か焼温度は高くなるが、セメント原料中には 、石灰石(CaCO 3 )とともに粘土、珪石および酸化鉄原料、す わちSiO 2 、Al 2 O 3 およびFe 2 O 3 が含まれている。

 そして、上記セメント原料は、800~900℃程度 の温度雰囲気下において、
 2CaCO 3 +SiO 2 →2CaO・SiO 2 +2CO 2 ↑     (1)
 2CaCO 3 +Fe 2 O 3 →2CaO・Fe 2 O 3 +2CO 2 ↑    (2)
 CaCO 3 +Al 2 O 3 →CaO・Al 2 O 3 +CO 2 ↑       (3)
で示される反応が生じ、最終的にセメントク リンカを構成する珪酸カルシウム化合物であ るエーライト(3CaO・SiO 2 )およびビーライト(2CaO・SiO 2 )並びに間隙相であるアルミネート相(3CaO・Al 2 O 3 )およびフェライト相(4CaO・Al 2 O 3 ・Fe 2 O 3 )が生成されることになる。

 この際に、図3に示す上記(1)式の反応温度の グラフ、図4に示す上記(2)式の反応温度のグ フおよび図5に示す上記(3)式の反応温度のグ フに見られるように、縦軸に示したCO 2 ガスの分圧が高くなった場合においても、よ り低い温度で上記反応を生じさせることがで きる。

 さらに、上記セメント原料においては、上 (1)~(3)式で示す反応が生じることに加えて、 珪石、粘土等の石灰石以外の原料から持ち込 まれるSiO 2 、Al 2 O 3 、Fe 2 O 3 やその他の微量成分が鉱化剤となり、炭酸カ ルシウムの熱分解が促進されるために、図6 見られるように、炭酸カルシウム単独の場 と比較して、熱分解の開始温度および終了 度共に低下する。なお、図6は、上記セメン 原料(feed)のサンプルおよび石灰石(CaCO 3 )単独のサンプルを、それぞれ一般的なセメ ト製造設備における加熱速度に近い10K/secの 度で加熱した際の重量の変化から、上記熱 解の推移を確認したものである。

 以上のことから、本発明によれば、過熱炉 おける運転温度(過熱温度)を低下させても 所望のCO 2 ガスの回収量を確保することができ、よって 設備の熱負荷やコーチングトラブル等を低減 させることが可能になる。

 また、混合か焼炉に導入されるか焼前のセ ント原料は、通常のセメント製造プロセス 同様にしてセメント製造設備における第1の プレヒータにより予熱され、また本発明の第 6の態様における他のセメント原料は、混合 焼炉から排出されるCO 2 ガスを加熱媒体とする第2のプレヒータによ 予熱されているとともに、上記か焼前のセ ント原料をか焼させるための熱源として、 メントキルンから排出された高温のセメン クリンカを用いているために、当該セメン 原料をか焼するための付加的なエネルギー 必要としないことになる。

 さらに、本発明の第7の態様、第8の態様ま は第11の態様においては、高温の上記セメン トクリンカの一部を、セメントキルンと混合 か焼炉との間で循環させているために、混合 か焼炉において大きな熱量を確保することが できるとともに、既存のセメント製造設備に 対して新たな熱エネルギーを加えることなく 、か焼時に発生する原料起源のCO 2 を、選択的に高濃度で回収することができる 。

 これに対して、本発明の第9の態様、第10 態様または第12の態様においては、混合か 炉から排出されたか焼後のセメント原料と メントクリンカとを分離して、上記セメン 原料のみを第1のプレヒータまたはセメント ルンに戻しているために、上記セメントク ンカが再び焼成工程に送られて、余分なセ ントキルンの駆動電力等を消費することが い。

(3)本発明の第14~第17の態様
 本発明の第14の態様は、セメント原料を、 レヒータで予熱した後に、内部が高温雰囲 に保持されたセメントキルンに供給して焼 するセメント製造設備において発生するCO 2 ガスを回収するための方法であって、上記プ レヒータから抜き出したか焼前の上記セメン ト原料を、外熱式か焼炉において間接的にか 焼温度以上の温度に加熱して上記か焼前のセ メント原料をか焼した後に、か焼された上記 セメント原料と上記か焼時に発生したCO 2 ガスとを分離して、上記セメント原料を上記 プレヒータまたは上記セメントキルンに戻す とともに、上記CO 2 ガスを回収することを特徴とするものである 。

 また、本発明の第15の態様は、上記第14の態 様に係る回収方法において、上記プレヒータ から抜き出したか焼前の上記セメント原料と 、上記プレヒータから独立して設けられた複 数段のサイクロンを有する第2のプレヒータ おいてか焼前の温度まで予熱された他のセ ント原料とを、上記外熱式か焼炉において 接的にか焼温度以上の温度に加熱してか焼 の上記セメント原料をか焼した後に、か焼 れた上記セメント原料と上記か焼時に発生 たCO 2 ガスとを上記サイクロンによって分離して、 上記CO 2 ガスを上記第2のプレヒータの熱源として利 した後に回収することを特徴とするもので る。

 次いで、本発明の第16の態様は、セメント 料を予熱するプレヒータと、このプレヒー によって予熱された上記セメント原料を焼 するセメントキルンとを備えたセメント製 設備において発生するCO 2 ガスを回収するための設備であって、上記プ レヒータからか焼前の上記セメント原料を抜 き出す第1の抜出ラインと、この第1の抜出ラ ンが内部に導入されて上記セメント原料を 接的にか焼温度以上の温度に加熱してか焼 る外熱式か焼炉と、この外熱式か焼炉の出 側に設けられて上記第1の抜出ラインから送 られてくるか焼された上記セメント原料とCO 2 ガスとを分離する固気分離手段と、この固気 分離手段によって分離された上記セメント原 料を上記プレヒータまたは上記セメントキル ンに戻す戻りラインと、上記固気分離手段に よって分離されたCO 2 ガスを回収するCO 2 ガスの回収ラインとを備えてなることを特徴 とするものである。

 また、本発明の第17の態様は、上記第16の 態様に係る回収設備において、上記プレヒー タから独立して設けられて他のセメント原料 を予熱する複数段のサイクロンを備えた第2 プレヒータと、この第2のプレヒータで予熱 れた上記他のセメント原料を抜き出す第2の 抜出ラインと、上記外熱式か焼炉の排出側と 上記第2のプレヒータの下段の上記サイクロ との間に接続されるとともに、上段の上記 イクロンの排気ラインから枝配管されて上 外熱式か焼炉の入口側に接続された循環ラ ンとを有し、かつ上記固気分離手段は、上 第2のプレヒータの上記下段のサイクロンで るとともに、上記第1の抜出ラインおよび第 2の抜出ラインは、上記循環ラインの上記外 式か焼炉の上流側に接続されていることを 徴とするものである。

 本発明の第14、第15の態様に係る回収方法お よび本発明の第16、第17の態様に係る回収設 においては、第1のプレヒータから抜き出し か焼前のセメント原料を、外熱式か焼炉に って、間接的にか焼温度以上の温度に加熱 ることにより、か焼前の上記セメント原料 か焼される。
 また、本発明の第15、第17の態様においては 、プレヒータによってか焼前の温度まで予熱 されたセメント原料と第2のプレヒータにお てか焼前の温度まで予熱された他のセメン 原料とを循環ラインから外熱か焼炉に送っ 、同様に間接的にか焼温度以上の温度に加 することにより、か焼前の上記セメント原 がか焼される。

 この結果、本発明の第14、第16における第1 抜出ライン、または本発明の第15、第17の態 における循環ラインは、か焼されたセメン 原料および当該セメント原料のか焼によっ 発生したCO 2 ガスで満たされ、当該CO 2 ガス濃度が略100%になる。そして、固気分離 段によってか焼されたセメント原料とCO 2 ガスとを分離することにより、略100%の濃度 CO 2 ガスを回収することができる。

 また、特に本発明の第15の態様においては 上記混合か焼炉内のCO 2 ガスを、第1のプレヒータから独立した第2の レヒータに送ってセメント原料の予熱に利 した後に、そのまま回収ラインから回収す ことができる。

 この際に、本発明の第14、第16における第1 抜出ライン、または本発明の第15、第17の態 における循環ライン内は、100%近い高濃度の CO 2 ガス雰囲気下になるために、セメント原料の か焼温度は高くなるが、セメント原料中には 、石灰石(CaCO 3 )とともに粘土、珪石および酸化鉄原料、す わちSiO 2 、Al 2 O 3 およびFe 2 O 3 が含まれている。

 そして、上記セメント原料は、800~900℃程度 の温度雰囲気下において、
 2CaCO 3 +SiO 2 →2CaO・SiO 2 +2CO 2 ↑     (1)
 2CaCO 3 +Fe 2 O 3 →2CaO・Fe 2 O 3 +2CO 2 ↑    (2)
 CaCO 3 +Al 2 O 3 →CaO・Al 2 O 3 +CO 2 ↑       (3)
で示される反応が生じ、最終的にセメントク リンカを構成する珪酸カルシウム化合物であ るエーライト(3CaO・SiO 2 )およびビーライト(2CaO・SiO 2 )並びに間隙相であるアルミネート相(3CaO・Al 2 O 3 )およびフェライト相(4CaO・Al 2 O 3 ・Fe 2 O 3 )が生成されることになる。

 この際に、図3に示す上記(1)式の反応温度の グラフ、図4に示す上記(2)式の反応温度のグ フおよび図5に示す上記(3)式の反応温度のグ フに見られるように、縦軸に示したCO 2 ガスの分圧が高くなった場合においても、よ り低い温度で上記反応を生じさせることがで きる。

 さらに、上記セメント原料においては、上 (1)~(3)式で示す反応が生じることに加えて、 珪石、粘土等の石灰石以外の原料から持ち込 まれるSiO 2 、Al 2 O 3 およびFe 2 O 3 やその他の微量成分が鉱化剤となり、炭酸カ ルシウムの熱分解が促進されるために、図6 見られるように、炭酸カルシウム単独の場 と比較して、熱分解の開始温度および終了 度共に低下する。なお、図6は、上記セメン 原料(feed)のサンプルおよび石灰石(CaCO 3 )単独のサンプルを、それぞれ一般的なセメ ト製造設備における加熱速度に近い10K/secの 度で加熱した際の重量の変化から、上記熱 解の推移を確認したものである。

 以上のことから、本発明によれば、過熱炉 おける運転温度(過熱温度)を低下させても 所望のCO 2 ガスの回収量を確保することができ、よって 設備の熱負荷やコーチングトラブル等を低減 させることが可能になる。

 また、外熱か焼炉において間接加熱される 焼前のセメント原料は、通常のセメント製 プロセスと同様にしてセメント製造設備に ける第1のプレヒータにより予熱され、また 本発明の第15の態様における他のセメント原 は、か焼時に発生するCO 2 ガスを加熱媒体とする第2のプレヒータによ 予熱されているために、当該セメント原料 か焼するための付加的なエネルギーを必要 しないことになる。

 さらに、外熱か焼炉における間接加熱のた の熱量は、本来セメント製造設備の仮焼炉 おいてか焼するために要する熱量に等しい め、既存のセメント製造設備に対して新た 熱エネルギーを加えることなく、か焼時に 生する原料起源のCO 2 を、選択的に略100%の高濃度で回収すること できる。

図1は、本発明に係るCO 2 ガスの回収設備の第1の実施形態を示す概略 成図である。 図2は、本発明に係るCO 2 ガスの回収設備の第2の実施形態を示す概略 成図である。 図3は、雰囲気中CO 2 濃度と(1)式で示した反応温度との関係を示す グラフである。 図4は、雰囲気中CO 2 濃度と(2)式で示した反応温度との関係を示す グラフである。 図5は、雰囲気中CO 2 濃度と(3)式で示した反応温度との関係を示す グラフである。 図6は、CO 2 雰囲気下におけるセメント原料と石灰石単独 との焼成開始温度および終了温度の相違を示 すグラフである。 図7は、図1に示したCO 2 の回収設備について行ったプロセスシミュレ ーションの結果を示す図である。 図8は、本発明に係るCO 2 ガスの回収設備の第3の実施形態を示す概略 成図である。 図9は、図8に示したCO 2 の回収設備について行ったプロセスシミュレ ーションの結果を示す図である。 図10は、本発明に係るCO 2 ガスの回収設備の第4の実施形態を示す概略 成図である。 図11は、本発明に係るCO 2 ガスの回収設備の第5の実施形態を示す概略 成図である。 図12は、一般的なセメント製造設備を す概略構成図である。 図13は、雰囲気中のCO 2 濃度と石灰石のか焼温度との関係を示すグラ フである。

(第1の実施形態)
 図1は、本発明に係るセメント製造設備おけ るCO 2 ガスの回収設備の第1の実施形態を示すもの 、セメント製造設備の構成については、図12 に示したものと同一であるために、同一符号 を付してその説明を簡略化する。
 図1において、符号10は、セメント製造設備 プレヒータ(第1のプレヒータ)3とは独立して 設けられた第2のプレヒータである。

 この第2のプレヒータ10は、上記プレヒー 3と同様に、上下方向に直列的に配置された 複数段のサイクロンによって構成されており 、最上段のサイクロンに供給ライン11からセ ント原料が供給されるようになっている。 して、第2のプレヒータ10の最下段のサイク ンの底部には、移送管10aの上端が接続され とともに、この移送管10aの下端部が混合か 炉12に導入されている。

 他方、上記セメント製造設備のプレヒー 3においては、最下段のサイクロンからか焼 前のセメント原料を抜き出す抜出ライン13が けられ、この抜出ライン13の先端部が第2の レヒータ10からの移送管10aに接続されてい 。これにより、第2のプレヒータ10からのか 前のセメント原料と、プレヒータ3からのか 前のセメント原料とが、混合か焼炉12内に 入されるようになっている。なお、抜出ラ ン13の中間部には、図示されない仮焼率調整 用の分配弁を介して上記セメント原料の一部 を従来と同様にロータリーキルン1の窯尻部 2へと供給する移送管3aが接続されている。

 混合か焼炉12は、例えば流動床式、ロー リーキルン式、充填層式等の粉体混合炉で り、その底部には、混合されたセメント原 を抜き出す排出管12aが接続されている。そ て、この排出管12aは枝配管され、一方が過 ライン14とされて過熱炉15へ接続されると共 、他方が戻りライン16とされてロータリー ルン1の窯尻部分2に接続されている。ここで 、排出管12aと過熱ライン14および戻りライン1 6との分岐部には、図示されない分配弁が介 されており、本実施形態においては、過熱 イン14への流量が戻りライン16への流量より く(例えば流量比が4:1に)なるように設定さ ている。

 上記過熱炉15は、内部に送られてくる上 セメント原料を、クリンカクーラ6からの抽 を燃焼用空気とするバーナ17の燃焼によっ 当該セメント原料をか焼温度以上に過熱す ためのものである。この過熱炉15は、既存の 仮焼炉を改造して用いることも可能である。 そして、この過熱炉15の排出側には、バーナ1 7における燃焼によって発生した排ガスと上 セメント原料とを排気する排気管18と、この 排気管18が接続されて排ガス中からセメント 料を分離するサイクロン19と、このサイク ン19で分離された上記セメント原料を再び混 合か焼炉12へと戻す戻り管20とからなる循環 インが設けられている。

 他方、サイクロン19において分離された ガスを排出する排ガス管21は、ロータリーキ ルン1からの排ガス管3bに接続されている。な お、上記過熱炉15内は、1100℃程度の高温に保 持する必要があるのに対して、ロータリーキ ルン1からの排ガスは、1100~1200℃の温度であ ために、当該ロータリーキルン1からの排ガ の全量または一定量を、過熱炉15内に導入 て、再び排ガス管21からプレヒータ3へと送 ようにすれば、上記排ガスを有効利用する とができる。

 さらに、混合か焼炉12には、内部で生成し CO 2 ガスを排出するためのCO 2 排気管22が接続されるとともに、このCO 2 排気管22が、第2のプレヒータ10における加熱 体として導入されている。なお、図中符号2 3は、CO 2 ガスの排気ファンであり、符号24は、CO 2 ガスの排気ラインである。
 ちなみに、混合か焼炉12として、流動床式 ものを用いた場合には、当該混合か焼炉12か ら排出されたCO 2 ガスを、CO 2 排気管22や排気ライン24から抜き出して、再 混合か焼炉12に循環供給して使用することも できる。

(第2の実施形態)
 図2は、本発明に係るCO 2 ガスの回収設備の第2の実施形態を示すもの 、図1に示したものと同一構成部分について 、同様に同一符号を付してその説明を簡略 する。
 この回収設備は、図12に示した既存のセメ ト設備をそのまま活用するとともに、当該 メント製造設備に上記回収設備を増設した のである。

 すなわち、この回収設備においては、プ ヒータ3の下から2段目のサイクロンから仮 炉7へとセメント原料を送る移送管3cに、上 したセメント製造設備のプレヒータ3から混 か焼炉12へとセメント原料を送る抜出ライ 13が枝配管されている。これにより、プレヒ ータ3において予熱されたか焼前のセメント 料が、混合か焼炉12へ導入されるようになっ ている。

 次に、上記第1および第2の実施形態に示し CO 2 ガスの回収設備を用いた本発明に係るCO 2 ガスの回収方法の一実施形態について説明す る。
 先ずセメント原料を、供給管4、11から各々 レヒータ3、第2のプレヒータ10の最上段のサ イクロンに供給する。

 すると、プレヒータ3においては、順次下 方のサイクロンへと送られる過程で、従来と 同様にロータリーキルン1から排ガス管3bを介 して供給される排ガスによって予熱される。 そして、か焼温度に達する前(例えば、約750 )まで予熱された上記セメント原料が、抜出 イン13から混合か焼炉12へと供給されてゆく 。

 他方、第2のプレヒータ10に供給されたセメ ト原料は、後述する混合か焼炉12から排出 れた高濃度かつ高温のCO 2 ガスによって予熱され、最終的にか焼温度に 達する前(例えば、約750℃)まで予熱されて混 か焼炉12へと供給されてゆく。

 そして、この混合か焼炉12に供給された メント原料は、過熱ライン14から過熱炉15に られ、ここでバーナ17によってか焼温度以 (例えば、約1100℃)に過熱された後に、排気 18から排出されてサイクロン19において固気 離され、セメント原料については、戻り管2 0から混合か焼炉12へと戻される。

 この結果、混合か焼炉12内においては、 熱されたセメント原料と、移送管10aおよび 出ライン13から供給されたか焼前のセメント 原料が混合されて、内部雰囲気がか焼温度以 上(例えば、900℃)に保持され、これによりか 前のセメント原料がか焼される。そして、 の混合か焼炉12においてか焼されたセメン 原料の多くが、再び過熱炉15へと循環供給さ れる。他方、混合か焼炉12においてか焼され セメント原料の一部は、戻りライン16から ータリーキルン1の窯尻部分2へと戻され、最 終的にロータリーキルン1内で焼成される。

 他方、過熱炉15内で発生したCO 2 ガスを含む排ガスは、排ガス管21からロータ ーキルン1の排ガス管3bへと送られ、ロータ ーキルン1からの排ガスと共にプレヒータ3 熱媒体として利用される。
 これに対して、混合か焼炉12内は、上記セ ント原料のか焼によって発生したCO 2 によって満たされるために、CO 2 排気管22からは、略100%の濃度の高温のCO 2 ガスが、第2のプレヒータ10における過熱媒体 として導入される。この結果、CO 2 ガスの排気ライン24から、原料起源による略1 00%の濃度のCO 2 ガスを回収することができる。

 このように、上記セメント製造設備におけ CO 2 ガスの回収方法および回収設備によれば、過 熱炉15におけるバーナ17の熱量は、従来仮焼 において消費されていた熱量に相当するた に、新たな付加エネルギーを必要とするこ なく、上記セメント設備における熱源を有 活用して、当該セメント設備において発生 るCO 2 ガスのうちの半分以上を占める原料起源によ るCO 2 ガスを、100%に近い高い濃度で回収すること できる。

(実施例)
 図1に示したセメント製造設備おけるCO 2 ガスの回収設備について、プロセスシミュレ ーションを行った。図7は、その結果を示す のである。
 ここで、プロセスシミュレーションとは、 に化学工学プラントにおける複数の単位操 を数学モデル化してプラント全体を表現し 繰り返し計算によって各所の物質流量、温 、圧力等を算出するものである。

 本実施例においては、平衡計算モデルの 、流路を所定の割合で分割する流量分割モ ル、熱流を流路の入出力の温度差に変換す ヒーターモデル、複数の分割された流路に 化学種を設定した割合で割り振るセパレー ーモデル等を使用して、ロータリーキルン1 、プレヒータ3、クリンカクーラ6、混合か焼 12,過熱炉15等をモデル化した。

 このモデル化にあたって、第1のプレヒー タ3と第2のプレヒータ10の各サイクロンでの 交換では原料温度と排ガス温度とが等しく るとした他、集塵効率を考慮した。また、 下段のサイクロンや混合か焼炉12における石 灰石の熱分解量は、平衡計算をベースに決定 されるものとした。また、過熱炉15の燃料量 ロータリーキルン1の主バーナ5の燃料量は それぞれ過熱炉15の出口温度とロータリーキ ルン1の出口のクリンカ温度が所定の温度と るように調整するとともに、過熱炉15や主バ ーナ5の必要空気量は、それぞれ過熱炉15やロ ータリーキルン1の出口の酸素濃度が所定の となるように決定した。さらに、クリンカ ーラ6の熱回収率を一定とした。

 このような解析条件の下で、混合か焼炉1 2でか焼されたセメント原料を、ロータリー ルンに1、過熱炉15に4の割合で割り振ったと ろ、過熱炉15と主バーナ5に供給された燃料 熱量原単位は、クリンカ1kg当たり712kcalであ り、一般的なセメント製造プロセスと同等の 値となった。

 また、第2のプレヒータ10からは、CO 2 が100%の濃度で回収され、その量は焼成され クリンカ1kg当たり0.234kgであって、プレヒー 3から排出されるCO 2 を含めた全CO 2 排出量の29.2%に相当する。

 したがって、本発明によれば、回収された 度100%のCO 2 を、熱源として第2のプレヒータ10において有 効利用した後に回収することができ、よって セメント製造設備から排出されるCO 2 の総排出量を、29.2%削減し得ることが確認で た。また、CO 2 濃度が低いために有効利用が困難なプレヒー タ3等から排出される燃料起源のCO 2 は、クリンカ1kg当たり0.566kg(濃度27.9%)と、通 のセメント製造プロセスから排出される値 比較して少なく、実質的なCO 2 の排出量も削減されていることが確認できた 。

(第3の実施形態)
 図8は、本発明に係るセメント製造設備おけ るCO 2 ガスの回収設備の第3の実施形態を示す概略 成図である。
 図8において、符号110は、セメント製造設備 のプレヒータ(第1のプレヒータ)103とは独立し て設けられた第2のプレヒータである。

 この第2のプレヒータ110は、上記プレヒー タ103と同様に、上下方向に直列的に配置され た複数段のサイクロンによって構成されてお り、最上段のサイクロンに供給ライン111から セメント原料が供給されるようになっている 。そして、第2のプレヒータ110の最下段のサ クロンの底部には、移送管110aの上端が接続 れるとともに、この移送管110aの下端部が混 合か焼炉112に導入されている。

 他方、上記セメント製造設備のプレヒー 103においては、下から2段目のサイクロンか ら仮焼炉107へとセメント原料を送る移送管103 cに、か焼前のセメント原料を抜き出す抜出 イン113が設けられ、この抜出ライン113の先 部が混合か焼炉112に導入されている。これ より、第2のプレヒータ110からのか焼前のセ ント原料と、プレヒータ103からのか焼前の メント原料とが、混合か焼炉112内に導入さ るようになっている。さらに、この混合か 炉112には、ロータリーキルン101から排出さ てセメントクリンカクーラ106へ送られる前 高温(約1400℃)のセメントクリンカの一部を き出して供給するためのセメントクリンカ 給ライン114が接続されている。

 この混合か焼炉112は、上記か焼前のセメ ト原料と高温のセメントクリンカとを混合 る、例えば流動床式、ロータリーキルン式 充填層式等の粉体混合炉であり、セメント リンカ供給ライン114から送られてくる高温 セメントクリンカによって内部がセメント 料のか焼温度以上の温度雰囲気下に保持さ るようになっている。

 他方、混合か焼炉112の底部には、当該混 か焼炉内においてか焼されたセメント原料 セメントクリンカとの混合粉体を抜き出し 、上記最下段のサイクロンからロータリー ルン101への移送管103aに戻す循環ライン115が 接続されている。

 さらに、混合か焼炉112の上部には、内部で 成したCO 2 ガスを排出するためのCO 2 排ガスライン116が接続されるとともに、この CO 2 排ガスライン116が、第2のプレヒータ110にお る加熱媒体として導入されている。なお、 中符号117は、CO 2 ガスの排気ファンであり、符号118は、CO 2 ガスの排気ラインである。
 ちなみに、混合か焼炉112として、流動床式 ものを用いた場合には、当該混合か焼炉112 ら排出されたCO 2 ガスを、CO 2 排ガスライン116や排気ライン118から抜き出し て、再び混合か焼炉112に循環供給して使用す ることもできる。

 次に、上記構成からなるCO 2 ガスの回収設備を用いた本発明に係るCO 2 ガスの回収方法の一実施形態について説明す る。
 先ずセメント原料を、供給管104、111から各 プレヒータ103、第2のプレヒータ110の最上段 のサイクロンに供給する。

 すると、プレヒータ103においては、順次 方のサイクロンへと送られる過程で、従来 同様にロータリーキルン101から排ガス管103b を介して供給される排ガスによって予熱され る。そして、下から2段目のサイクロンから 焼炉107へと送られる前のセメント原料、す わち、か焼温度に達する前(例えば、約750℃) まで予熱された上記セメント原料が、抜出ラ イン113から混合か焼炉112へと供給されてゆく 。

 他方、第2のプレヒータ110に供給されたセメ ント原料は、後述する混合か焼炉112からCO 2 排ガスライン116を介して排出された高濃度か つ高温のCO 2 ガスによって予熱され、最終的にか焼温度に 達する前(例えば、約750℃)まで予熱されて混 か焼炉112へと供給されてゆく。

 さらに、この混合か焼炉112には、セメント リンカ供給ライン114から高温(約1400℃)のセ ントクリンカの一部が送られてくる。これ より、当該混合か焼炉112内において、上記 メント原料とセメントクリンカとが混合さ てか焼温度以上(例えば、900℃)に保持され か焼前のセメント原料がか焼される。
 そして、混合か焼炉112においてか焼された メント原料およびセメントクリンカは、循 ライン115を介してプレヒータ103の移送管103a からロータリーキルン101の窯尻部分102へと供 給されてゆく。

 他方、混合か焼炉112内は、上記セメント原 のか焼によって発生したCO 2 によって満たされるために、CO 2 排ガスライン116からは、略100%の濃度の高温 CO 2 ガスが、第2のプレヒータ110における加熱媒 として導入される。この結果、CO 2 ガスの排気ライン118から、原料起源による略 100%の濃度のCO 2 ガスを回収することができる。

 このように、上記セメント製造設備におけ CO 2 ガスの回収方法および回収設備によれば、新 たな付加エネルギーを必要とすることなく、 上記セメント設備における熱源を有効活用し て、当該セメント設備において発生するCO 2 ガスのうちの半分以上を占める原料起源によ るCO 2 ガスを、100%に近い高い濃度で回収すること できる。

(実施例)
 図8に示したセメント製造設備おけるCO 2 ガスの回収設備について、プロセスシミュレ ーションを行った。図9は、その結果を示す のである。
 ここで、プロセスシミュレーションとは、 に化学工学プラントにおける複数の単位操 を数学モデル化してプラント全体を表現し 繰り返し計算によって各所の物質流量、温 、圧力等を算出するものである。

 本実施例においては、平衡計算モデルの 、流路を所定の割合で分割する流量分割モ ル、熱流を流路の入出力の温度差に変換す ヒーターモデル、複数の分割された流路に 化学種を設定した割合で割り振るセパレー ーモデル等を使用して、ロータリーキルン1 01、プレヒータ103、クリンカクーラ106、仮焼 107、混合か焼炉112等をモデル化した。

 このモデル化にあたって、第1のプレヒー タ103および第2のプレヒータ110等の各サイク ンでの熱交換では原料温度と排ガス温度と 等しくなるとした他、集塵効率を考慮した また、最下段のサイクロンや仮焼炉107、混 か焼炉112における石灰石の熱分解量は、平 計算をベースに決定されるものとした。ま 、仮焼炉107の燃料量とロータリーキルン101 主バーナ105の燃料量は、それぞれ仮焼炉107 出口温度とロータリーキルン101の出口のク ンカ温度が所定の温度となるように調整す とともに、仮焼炉107や主バーナ105の必要空 量は、それぞれ仮焼炉107やロータリーキル 101の出口の酸素濃度が所定の値となるよう 決定した。さらに、クリンカクーラ106の熱 収率を一定とした。

 このような解析条件の下で、ロータリー ルン101においてセメント原料が焼成される とによって得られたセメントクリンカを、 リンカクーラ106に4割、混合か焼炉112に106割 で割り振って上記セメント製造設備における セメントの製造を行ったところ、仮焼炉107と 主バーナ105に供給された燃料の熱量原単位は 、クリンカ1kg当たり682kcalであり、一般的な メント製造プロセスと同等の値となった。

 また、第2のプレヒータ110からは、CO 2 が100%の濃度で回収され、その量は焼成され クリンカ1kg当たり0.188kgであって、プレヒー 103から排出されるCO 2 を含めた全CO 2 排出量の24.0%に相当する。

 したがって、本発明によれば、回収された 度100%のCO 2 を、第2のプレヒータ110において有効利用し 後に回収することができ、よってセメント 造設備から排出されるCO 2 の総排出量を、24.0%削減し得ることが確認で た。また、CO 2 濃度が低いために有効利用が困難なプレヒー タ103等から排出される燃料起源のCO 2 は、クリンカ1kg当たり0.593kg(濃度31.4%)と、通 のセメント製造プロセスから排出される値 比較して少なく、実質的なCO 2 の排出量も削減されていることが確認できた 。

(第4の実施形態)
 図10は、本発明に係るセメント製造設備お るCO 2 ガスの回収設備の第4の実施形態を示すもの 、図8に示したものと同一構成部分について 、同一符号を付してその説明を簡略化する
 この回収設備が、図8に示したものと相違す る点は、混合仮焼炉112の底部に接続された排 出管112aの下方に、排出されたセメント原料 セメントクリンカとを、互いの粒度の相違 よって分離するスクリーン等の分級装置(分 手段)120が設けられていることにある。

 そして、この分級装置120によって分離さ たセメントクリンカは、戻りライン121から メントクリンカクーラ106内へと供給される ともに、か焼後のセメント原料は、戻りラ ン122を介してプレヒータ103における最下段 サイクロンからロータリーキルン101の窯尻 分102への移送管103aに戻されるようになって いる。

 上記構成からなる回収設備においては、 合仮焼炉112においてか焼されて排出管112aか ら抜き出されたか焼後のセメント原料とセメ ントクリンカとの混合粉体が、分級装置120に おいて概略分離されて、セメントクリンカに ついては戻りライン121からセメントクリンカ クーラ106内へと供給されるとともに、か焼さ れたセメント原料については、戻りライン122 によってプレヒータ103における最下段のサイ クロンからロータリーキルン101の窯尻部分102 への移送管103aに戻され、最終的にロータリ キルン101内で焼成される。

 このため、単にセメントキルン101から抜 出したセメントクリンカの一部のみで、混 か焼炉112におけるセメント原料のか焼に充 な熱量を得ることができる場合には、上記 メントクリンカが再び焼成工程に送られて 余分なロータリーキルン101の駆動電力等を 費することがないという利点がある。

(第5の実施形態)
 図11は、本発明に係るセメント製造設備お るCO 2 ガスの回収設備の第5の実施形態を示す概略 成図である。
 図11において、符号210は、セメント製造設 のプレヒータ(第1のプレヒータ)203とは独立 て設けられた第2のプレヒータである。

 この第2のプレヒータ210は、上記プレヒータ 203と同様に、上下方向に直列的に配置された 複数段(図では4段)のサイクロン210a~210dによっ て構成されており、最上段のサイクロン210a 供給ライン211からセメント原料が供給され ようになっている。
 また、この第2のプレヒータ210に隣接して、 外熱か焼炉212が設けられている。

 この外熱か焼炉212は、石炭等の化石燃料 燃焼させるバーナ213が設けられるとともに クリンカクーラ206からの抽気が給気管214か 燃焼用空気として導入されることにより、 部を略1100℃に加熱するもので、この外熱か 焼炉212内には、熱交換チューブ212aが配設さ ている。そして、この外熱か焼炉212と第2の レヒータ210との間には、循環ライン215が配 されている。

 この循環ライン215は、熱交換チューブ212aの 排出側と第2のプレヒータ210の最下段のサイ ロン(固気分離手段)210dの流体導入口との間 配管されるとともに、第2のプレヒータ210の 上段のサイクロン210aの排気ライン(回収ラ ン)216から枝配管されて、外熱か焼炉212の熱 換チューブ212aの入口側に接続されている。 ここで、上記循環ライン215は、熱交換チュー ブ212aの排出側と第2のプレヒータ210における のサイクロン210c、210bまたは210aの流体導入 との間に配管することも可能である。なお 図中符号217は、排気ライン216に設けられたC O 2 ガスの排気ファンである。

 そして、上記セメント製造設備のプレヒ タ203においては、最下段のサイクロンから 焼前のセメント原料を抜き出す第1の抜出ラ イン218が設けられ、この第1の抜出ライン218 先端部が循環ライン215の外熱か焼炉212への 口側に接続されている。また、第2のプレヒ タ210においては、下から2段目のサイクロン 210cからか焼前の他のセメント原料を抜き出 第2の抜出ライン219が設けられ、その先端部 同様に循環ライン215の外熱か焼炉212への入 側に接続されている。

 また、循環ライン215における第1および第2 抜出ライン218、219の接続部の上流側には、CO 2 循環ファン220が設けられている。
 他方、第2のプレヒータ210の最下段のサイク ロン210dの底部には、当該サイクロン210dにお て固気分離されて排出されたか焼後のセメ ト原料をロータリーキルン201の窯尻部分202 と送る移送管(戻りライン)221が設けられて る。

 さらに、外熱か焼炉212の上部には、バー 213における燃焼によって発生した排ガスを 気するための排ガス管222が設けられるとと に、この排ガス管222がロータリーキルン201 らの排ガス管203bに接続されて、排気された 高温の排ガスがプレヒータ203の熱源の一部と して利用されるようになっている。

 なお、上記外熱か焼炉212内は、1100℃程度 の高温に保持する必要があるのに対して、ロ ータリーキルン201からの排ガスは、1100~1200℃ の温度であるために、当該ロータリーキルン 201からの排ガスの全量または一定量を、排ガ ス管203bへ流さずに、直接外熱か焼炉212内に 入して、再び排ガス管222からプレヒータ203 と送るようにすれば、上記排ガスを有効利 することができる。

 次に、上記構成からなるCO 2 ガスの回収設備を用いた本発明に係るCO 2 ガスの回収方法の一実施形態について説明す る。
 先ずセメント原料を、供給管204、211から各 プレヒータ203の最上段のサイクロンおよび 2のプレヒータ210の最上段のサイクロン210a 供給する。

 すると、プレヒータ203においては、順次 方のサイクロンへと送られる過程で、従来 同様にロータリーキルン201から排ガス管203b を介して供給される排ガスによって予熱され る。そして、最下段のサイクロンにおいてか 焼温度に達する前(例えば、約750℃)まで予熱 れた上記セメント原料が、第1の抜出ライン 218から循環ライン215へと供給されてゆく。

 他方、第2のプレヒータ210に供給されたセメ ント原料は、後述する循環ライン215から排出 された高濃度かつ高温のCO 2 ガスによって予熱され、下から2段目のサイ ロン210cにおいて、か焼温度に達する前(例え ば、約750℃)まで予熱され、第2の抜出ライン2 19から同様に循環ライン215へと供給されてゆ 。

 そして、これら第1および第2の抜出ライン21 8、219から循環ライン215へと供給されたか焼 のセメント原料は、外熱か焼炉212内の熱交 チューブ212aへと送られ、この外熱か焼炉212 においてバーナ213の燃焼により約900℃に加 される。この結果、か焼前の上記セメント 料がか焼されるとともに、これに伴ってCO 2 ガスが発生することにより、熱交換チューブ 212a内はか焼されたセメント原料と高濃度のCO 2 ガスによって満たされる。

 次いで、外熱か焼炉212内の熱交換チューブ2 12aから循環ライン215を通じて排出されたか焼 後のセメント原料および高濃度のCO 2 ガスは、第2のプレヒータ210の最下段のサイ ロン210dに送られて固気分離される。そして このサイクロン210dにおいて分離されたか焼 後のセメント原料は、移送管221からロータリ ーキルン201の窯尻部分202へと供給され、最終 的にロータリーキルン201内において焼成され る。

 これに対して、サイクロン210dにおいて分離 された高濃度のCO 2 ガスは、第2のプレヒータ210における排気ラ ン216を上昇し、第2のプレヒータ210における 媒体として利用された後に、その一部がCO 2 循環ファン220の吸引によって、再び循環ライ ン215から外熱か焼炉212内の熱交換チューブ212 aへと循環される。これにより、循環ライン21 5中のか焼されたセメント原料を容易に搬送 ることができるとともに、当該セメント原 を分散させて、一層か焼され易くすること できる。そして、略100%の濃度のCO 2 ガスは、CO 2 ガスの排気ファン217によって排気ライン216か ら回収される。

 このように、上記セメント製造設備におけ CO 2 ガスの回収方法および回収設備によれば、新 たな付加エネルギーを必要とすることなく、 上記セメント設備における熱源を有効活用し て、当該セメント設備において発生するCO 2 ガスのうちの半分以上を占める原料起源によ るCO 2 ガスを、100%に近い高い濃度で回収すること できる。

 1 ロータリーキルン(セメントキルン)
 3 プレヒータ(第1のプレヒータ)
 10 第2のプレヒータ
 10a 移送管
 12 混合か焼炉
 13 抜出ライン
 14 過熱ライン
 15 過熱炉
 16 戻りライン
 18 排気管
 19 サイクロン
 20 戻り管
 22 CO 2 ガス排気管
 101 ロータリーキルン(セメントキルン)
 103 プレヒータ(第1のプレヒータ)
 110 第2のプレヒータ
 110a 移送管
 112 混合か焼炉
 112a 排出管
 113 抜出ライン
 114 セメントクリンカ供給ライン
 115 循環ライン
 116 CO 2 排ガスライン
 120 分級装置(分離手段)
 121 セメントクリンカの戻りライン
 122 セメント原料の戻りライン
 201 ロータリーキルン(セメントキルン)
 203 プレヒータ(第1のプレヒータ)
 210 第2のプレヒータ
 210d 最下段のサイクロン(固気分離手段)
 212 外熱か焼炉
 212a 熱交換チューブ
 215 循環ライン
 216 CO 2 の排気ライン(回収ライン)
 218 第1の抜出ライン
 219 第2の抜出ライン
 221 移送管(戻りライン)




 
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