榊原 弘幸 (〒65 東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪セメント株式会社内 Tokyo, 1028465, JP)
MATSUDA, Takashi (6-28, Rokuban-cho, Chiyoda-k, Tokyo 65, 1028465, JP)
住友大阪セメント株式会社 (〒65 東京都千代田区六番町6番地28 Tokyo, 1028465, JP)
SAKAKIBARA, Hiroyuki (6-28, Rokuban-cho, Chiyoda-k, Tokyo 65, 1028465, JP)
榊原 弘幸 (〒65 東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪セメント株式会社内 Tokyo, 1028465, JP)
| アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニアのフッ化物塩、及びフッ化水素酸よりなる群より選ばれた少なくとも1種のフッ化物と、得られる処理水溶液のpHが1以下となるように塩酸、硫酸及び硝酸よりなる群より選ばれた少なくとも1種の鉱酸とが添加された処理水溶液に、アスベスト含有廃材を接触させて、静置または撹拌することによりアスベスト含有廃材中のアスベストを無害化することを特徴とする、アスベストの無害化処理方法。 |
| 請求項1に記載のアスベスト含有廃材の無害化処理方法において、前記フッ化物は、イオン源全てが解離した場合の処理水溶液中のフッ化物イオン濃度が1.5~10重量%となるように添加されることを特徴とする、アスベスト含有廃材の無害化処理方法。 |
| 請求項1又は2に記載のアスベストの無害化処理方法において、アスベスト含有廃材に対する処理水溶液の配合割合は重量比で3~100であることを特徴とする、アスベスト含有廃材の無害化処理方法。 |
| アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニアのフッ化物塩、及びフッ化水素酸よりなる群より選ばれた少なくとも1種のフッ化物と、塩酸、硫酸及び硝酸よりなる群より選ばれた少なくとも1種の鉱酸とが添加され、pHが1以下であることを特徴とする、アスベストの無害化処理水溶液。 |
| 請求項4記載のアスベストの無害化処理水溶液において、前記フッ化物は、イオン源全てが解離した場合の処理水溶液中のフッ化物イオン濃度が1.5~10重量%であることを特徴とする、アスベストの無害化処理水溶液。 |
本発明は、アスベストの無害化処理方法 びアスベストの無害化処理水溶液に関し、 に、アスベストを含有する廃材を特定のpH を有するフッ化物イオン含有処理水溶液に 解してアベストを無害化するアスベストの 害化処理方法及び当該方法に用いるアスベ トの無害化処理水溶液に関する。
従来より、アスベストは長期間にわたっ 強度低下が起きないことから、様々な分野 広く使用されてきており、スレート板、水 管、耐火被覆材、ブレーキパッド、ガスケ ト、保温板、ロープ、パッキング、アセチ ンボンベの充填材として多くの部材に使用 れてきたが、近年、アスベストは、石綿肺 肺癌、悪性中皮腫など多くの健康阻害の要 となることが明らかとなり、使用が禁止さ ている。
特に従来の石膏ボード等は、耐火性、遮音
及び保温性等に優れていることから、耐火
被覆材等として、吹き付け施工品、天井、
材等に多く用いられており、かかる石膏ボ
ドにはアスベストが含有されていた。
これらの多量に使用されてきたアスベスト
有部材は、上記したような環境的理由によ
、そのまま使用を継続することは危険であ
、早急に廃棄・無害化処理をしなければな
ない状況となっている。
これまでのアスベスト含有廃材は、一般廃
物として取り扱われて、現在は産業廃棄物
して廃棄処分されているが、アスベストの
散や放散が問題となっており、安全対策が
められている。
またアスベストを含有する廃材の有効利用
進んでいないのが現状である。
特に、耐火被覆材や崩壊した天井板など スベストを含有する石膏ボード等の建材を いた建造物の解体等がピークを迎えている 、アスベストの暴露とそのアスベストの飛 、放散の問題が深刻化している。
かかるアスベスト(石綿)は天然に産する鉱
繊維で、蛇紋岩系のクリソタイル(3MgO・2SiO 2
・2H 2
O)、角閃石系のアモサイト((Mg,Fe) 7
Si 8
O 22
(OH) 2
)、クロシドライト(Na 2
Fe 3 2+
Fe 2 3+
Si 8
O 22
(OH) 2
)、アンソフィライト(Mg 7
Si 8
O 22
(OH) 2
)、トレモライト(Ca 2
Mg 5
Si 8
O 22
(OH) 2
)、アクチノライト(Ca 2
(Mg,Fe) 5
Si 8
O 22
(OH) 2
)が挙げられる。
かかる蛇紋岩系のクリソタイルは、加熱す
と約700℃で脱水、変態し、約900℃で無害な
ォレストライト(2MgO・SiO 2
)になることが知られているが、実際には、
易に無害化することは困難であり、従って
の有効利用も十分に図られていない。
かかるアスベストの有害性は、その繊維質
由来するものであるので、繊維質の改質、
解により無害化する方法として、以下の方
が提案されている。
特開2005-279589号公報(特許文献1)には、アス
ストを含むスレート廃材を粉砕せずにホウ
、ホウ酸と炭酸ナトリウムの混合物、又は
ウ砂と炭酸ナトリウムの混合物からなる融
剤の水溶液に漬け、それを減圧下に置いて
解剤をスレート廃材の表面からスレート内
の空隙内に含浸することによって前処理し
後、該前処理したスレート廃材を融解剤を
たした溶融炉内に浸漬して780℃~1000℃の範囲
に加熱することによってスレート廃材中のア
スベストを溶融させてガラス化させることを
特徴とするスレート廃材の処理方法が記載さ
れている。
更に、特開2006-52117号公報(特許文献2)には 、無機質系材料の廃材を、セメント製造用原 料とともにセメント製造用キルン内に投入し て、加熱処理することによりセメントに変換 してなる無機質系材料の廃材の処理方法にお いて、廃材の寸法を、最小値が1mm以上で最大 値がセメント製造用キルンの内径の1/10以下 あり且つ廃材内部のどの個所であっても表 までの最短距離が30mm以下の範囲内となるよ に寸法調整し、廃材とセメント原料との合 量に占める廃材の比率が乾燥状態における 量比率で1~20%の範囲とし、廃材をセメント 造用原料とともにセメント製造用キルン内 キルンの窯尻から投入し、1000~1500℃で20~60分 間加熱処理して焼結体を得、得られた焼結体 を粉末化することを特徴とする無機質系材料 の廃材の処理方法が記載されている。
上記の各々の特許文献に記載された従来の
法においては、アスベスト含有廃棄物を溶
炉やセメントキルンに投入して無害化を行
ている。
しかし、アスベスト含有廃棄物を溶融炉や
メントキルンに供給する際に、アスベスト
飛散や放散を防止することはできず、また
上記従来の方法では、前処理としてアスベ
ト含有廃材を粉砕したり、分解したり、微
クラック等を形成したりするために、重機
どを用いてアスベスト含有廃材を破壊する
ど、主として機械的手段を用いるので、ア
ベストが結局飛散、放散してしまい、無害
処理工程における人体への健康面での影響
題は十分に解決されていないのが現状であ
。
さらに、無害化処理工程において溶融する
とが必要であるのでエネルギー消費量も多
である。
また、特許第3418989号(特許文献3)、特許第 3418990号(特許文献4)及び特許第3418991号(特許文 献5)には、30重量%の無機酸、無機酸の塩、ま はそれらの混合物、特にリン酸と、0.1~4%の ルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニ のテトラフルオロホウ酸塩、ヘキサフルオ ケイ酸塩を含むフッ化物イオン源、または れらの混合物を添加し、共存する温石綿含 の建築材料中の温石綿量が1%未満に減少さ るのに十分な時間、温石綿を接触させたま で置くことを含んでなる石綿を除去するた の方法が開示されている。
かかる特許文献3~5に記載された酸処理液 よる無害化の方法は、アスベスト含有量を1 重量%以下、即ち1重量%まで少なくすれば足り る方法であって、該方法は、「石綿含有材料 は1重量%を超える石綿を含有する材料」と定 した米国環境保護機関の基準に準じて発明 れたものである。
しかし、日本では、平成18年9月1日より有害
となるアスベスト含有重量比が、1重量%から
際水準の0.1重量%に変更(厚生労働省基準)さ
たため、上記方法では、当該基準を容易に
リアすることができず、現行規制の下では
アスベストを無害化するには不十分である
本発明の目的は、上記問題点を解決し、任
の形態のアスベスト含有廃材を、アスベス
粉塵等の飛散や放散を防止して、完全にか
上記厚生労働省規定の0.1重量%以下に、短時
間で容易に無害化処理することができるアス
ベストの処理方法及び当該処理方法に用いる
アスベストの無害化処理水溶液を提供するこ
とである。
また、特に、アスベスト含有廃材がスレー
板である場合には、高温や長時間の処理が
要となり、無害化の効率が悪かったが、短
間でアスベスト含有廃材を完全にかつ上記
生労働省規定の0.1重量%以下に無害化処理す
ることができるアスベスト含有廃材の処理方
法及び、当該処理方法に用いるアスベストの
無害化処理水溶液を提供することである。
本発明者らは、アスベスト含有廃材を、 定の鉱酸とフッ化物を含む処理水溶液を一 のpHにすることで、更に特に好適には該処 水溶液中のフッ化物の添加量をフッ化物イ ン濃度に換算して特定の範囲にしたアスベ ト無害化処理液に、アスベストを接触させ ことで、上記目的が達成することができる とを見出し、本発明に到達した。
本発明の請求項1記載のアスベストの無害 化処理方法は、アルカリ金属、アルカリ土類 金属又はアンモニアのフッ化物塩、及びフッ 化水素酸よりなる群より選ばれた少なくとも 1種のフッ化物と、得られる処理水溶液のpHが 1以下となるように塩酸、硫酸及び硝酸より る群より選ばれた少なくとも1種の鉱酸とが 加された処理水溶液に、アスベスト含有廃 を接触させて、静置または撹拌することに りアスベスト含有廃材中のアスベストを無 化することを特徴とする、アスベストの無 化処理方法である。
好適には、本発明の請求項2記載のアスベ スト含有廃材の無害化処理方法は、請求項1 記載のアスベスト含有廃材の無害化処理方 において、前記フッ化物は、イオン源全て 解離したと仮定した際の処理水溶液中のフ 化物イオン濃度が1.5~10重量%となるように添 されることを特徴とする、アスベスト含有 材の無害化処理方法である。
さらに好適には、本発明の請求項3記載の アスベストの無害化処理方法は、請求項1又 2に記載のアスベストの無害化処理方法にお て、アスベスト含有廃材に対する該処理水 液の配合割合は重量比で3~100であることを 徴とする、アスベスト含有廃材の無害化処 方法である。
本発明のアスベストの無害化処理水溶液 、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はア モニアのフッ化物塩、及びフッ化水素酸よ なる群より選ばれた少なくとも1種のフッ化 物と、塩酸、硫酸及び硝酸よりなる群より選 ばれた少なくとも1種の鉱酸とが添加され、pH が1以下であることを特徴とする、アスベス の無害化処理水溶液である。
好適には、本発明の請求項5記載のアスベ ストの無害化処理液は、請求項4記載のアス ストの無害化処理水溶液において、イオン 全てが解離した際の処理水溶液中のフッ化 イオン濃度が1.5~10重量%であることを特徴と る、アスベストの無害化処理水溶液である
本発明のアスベストの無害化処理方法は、
スベストを含有する廃材を、アスベストの
塵等の飛散や放散を有効に防止して、アス
ストの無害化処理を、安全にかつ上記厚生
働省規定の0.1重量%以下に、短時間で容易に
無害化処理することができる。
また、本発明のアスベストの無害化処理水
液は、アスベスト含有廃材中のアスベスト
短時間で有効に上記厚生労働省規定の0.1重
%以下にすることができ、前記本発明のアス
ベストの無害化処理方法に有効に用いること
ができる。
本発明を以下の最良の形態例について説明
るが、これらに限定されるものではない。
本発明のアスベストの無害化処理方法は、
ルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモ
アのフッ化物塩、及びフッ化水素酸よりな
群より選ばれた少なくとも1種のフッ化物と
、得られる処理水溶液のpHが1以下となるよう
に塩酸、硫酸及び硝酸よりなる群より選ばれ
た少なくとも1種の鉱酸とが添加された処理
溶液に、アスベスト含有廃材を接触させて
静置または撹拌することによりアスベスト
有廃材中のアスベストを無害化するもので
る。
このような処理方法とすることで、アスベ
トの針状構造が破壊され、アスベストは非
スベスト化されて無害化処理される。
従って、かかる処理を行ったアスベストを
有する廃材は、取り扱いが安全になった無
化処理物として扱うことができる。
ここで、アスベストの無害化とは、アスベ
トと酸とが反応して、クリソタイル、クロ
ドライト、アモサイト等の針状結晶がそれ
外の物質に転化した状態を表すものであり
このような状態になることで、アスベスト
飛散の観点において、人体に対し、無害と
る。
まず、本発明のアスベストの無害化処理方
に用いる無害化処理水溶液を説明する。
本発明の無害化処理水溶液は、アルカリ金
、アルカリ土類金属又はアンモニアのフッ
物塩、及びフッ化水素酸よりなる群より選
れた少なくとも1種のフッ化物と、塩酸、硫
酸及び硝酸よりなる群より選ばれた少なくと
も1種の鉱酸とが添加された水溶液であって
pHが1以下のものである。
ここで、鉱酸としては、リン酸以外の任意
水溶性の鉱酸を用いることができるが、特
塩酸、硫酸、硝酸等の各種鉱酸及びこれら
混酸を廃材中に含まれている高pHのセメン
系バインダーの溶解の点から好適に用いる
とができる。
リン酸は、本発明の目的を達成する酸とし
は弱く、上記の点から本発明においては、
用に適さない。
かかる鉱酸は、得られる処理水溶液のpHが1
下となるように配合される。
これは、得られる処理水溶液のpHが1を超え
こととなると、廃材中に含まれる高pHのセ
ント系バインダーを溶解するために時間が
かることとなってしまうからである。
また、かかる処理水溶液を用いてアスベス
含有廃材中のアスベストの無害化処理を実
している間、すなわち、該処理水溶液とア
ベスト含有廃材とを浸漬等により接触させ
いる間も、かかる処理液のpHは常時1以下に
持されることが、廃材中に含まれる高pHの
メント系バインダーを溶解させる時間を短
させる点から好ましく、このことは、かか
該処理水溶液中に含有される鉱酸をアスベ
ト含有廃材の無害化処理中に必要に応じて
加することによって保持することができる
本発明のアスベストの無害化処理液は、更
アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアン
ニアのフッ化物塩、及びフッ化水素酸より
る群より選ばれた少なくとも1種、具体的に
は水に可溶性の少なくとも1種のフッ化物を
有する。
当該フッ化物塩としては、例えば、アルカ
金属、アルカリ土類金属またはアンモニア
フッ化物、二フッ化物、これらの混合物が
げられる。
特に好適に使用できるフッ化物は、フッ化
ンモニウム、フッ化水素酸である。
かかるフッ化物を処理水溶液中に含有させ
ことにより、アスベストのSiO 2
骨格を破壊することができる。
かかるフッ化物の添加量は、フッ化物がイ
ン源全て解離したと仮定した場合の処理水
液中のフッ化物イオン濃度が1.5~10重量%、特
に好適には2.5~7重量%となるように添加される
。
このような範囲でフッ化物を添加すること
、より効率的にアスベストのSiO 2
骨格を溶解することができるという作用機能
を有することができる。
上記処理水溶液を用いて、アスベスト含 廃材と該処理水溶液とを接触させることに り、具体的には、アスベスト含有廃材を処 水溶液に浸漬させて静置または撹拌するこ で、アスベスト含有廃材中のアスベストと 処理水溶液とが有効に接触でき無害化を図 ことができる。
その際に、処理水溶液のpHは1以下を保持 ていなければならず、その保持方法として 、該処理水溶液中に含有される鉱酸を、前 無害化処理中に適宜添加することで、pHを1 下に保持する方法が例示できる。
本発明のアスベスト無害化処理におけるア
ベスト含有廃材に対する処理水溶液の配合
合は、アスベスト含有廃材中に含有される
スベスト量やセメント系バインダー量によ
任意に設定することができるが、好ましく
重量比で3~100、更に好ましくは5~20であると
ましい。
重量比が前記範囲内であると、鉱酸とセメ
ト系バインダーとの反応による水溶液のpH
上昇を更に抑制でき、更なる短時間処理が
能となって処理効率が向上し、また、無害
処理後の廃液処理のコストを、より安価に
制することができる。
本発明において無害化処理の対象となる スベストを含有する廃材としては、アスベ ト自体だけでなく、アスベスト含有スレー 板、アスベスト含有吹付け廃材等の、建材 用いられているアスベストを含有する廃材 あれば、すべて対象とすることができ、特 、今後、多量の排出が予想され、アスベス の飛散・放散が特に問題となるアスベスト 有吹き付け施工品を解体して生じる廃材も 効に利用することができる。
また、回収されたアスベスト含有スレー 板には、紙繊維や糊等の有機物の添加物も まれているが、本発明を適用する場合には 鉱酸での酸処理後に残渣をろ別することに り容易に分離することができる。
また、アスベストを含有する廃材の酸処理
行う上で、当該廃材を、密閉状態で破砕・
砕処理した後に、本発明のアスベスト無害
処理を行うことが好ましい。
ここで、密閉状態とは、アスベストが作業
境中の自由な大気(密閉空間内の大気を除く
)と直接接触していない状態をいい、例えば
ケースにより密閉可能な破砕・粉砕機、破
・粉砕機から無害化処理容器へのケースに
り密閉可能な移送手段、またはケースによ
密閉可能な無害化処理容器を用いて実現さ
る状態、好適には、アスベスト含有廃材を
害化処理する処理水溶液に浸漬させた状態
が例示できる。
アスベスト含有廃材を破砕・粉砕できる手
としては、公知の建材廃材を破砕・粉砕す
手段を用いることができる。
特に、個々の装置が密閉可能な仕様のもの
しては、インパクトクラッシャー、ハンマ
クラッシャー、ボールミル、たて型ミル、
ワーミル等が挙げられる。
これにより、アスベストを含有する廃材、
えばスレート板等の寸法の大きいアスベス
含有廃材も、上記酸処理によりアスベスト
非アスベスト化して無害化処理物とするこ
が簡便にでき、また該無害化時間も短時間
実施することが可能となる。
また、アスベスト含有廃材を密閉状態で 砕・粉砕する他の方法として、ケースによ 密閉可能な破砕・粉砕機、移送手段及び酸 理容器を配置し、これら各装置を一つの密 されたケースで覆う方法や、破砕・粉砕機 移送手段及び酸処理容器それぞれを密閉可 な仕様として各装置をシールを施して接続 る方法等が挙げられる。
特に、アスベストを含有する廃材を本発明
処理水溶液に浸漬して破砕・粉砕処理する
合には、アスベストが濡れて飛散・放散し
いように破砕・粉砕する工程と、アスベス
を含有する廃材を非アスベスト化して無害
処理物とする酸処理工程とを好適に同時に
うこともできる。
また、アスベストを含有する廃材が、少な
とも処理水溶液による湿潤状態となれば足
るので、破砕・粉砕を、上記したようにア
ベスト含有廃材が処理水溶液に浸漬した状
のままで実施しても、あるいは、アスベス
含有廃材を処理水溶液に浸漬して湿潤状態
なれば、酸から取り出して破砕・粉砕を実
してもよい。
本発明を次の実施例及び比較例により説明
る。
但し、実施例及び比較例中、フッ化物イオ
濃度は、添加したフッ化物が全て100%解離し
ている場合の値で示す。
また、特記しない限り「部」は重量部、「%
」は重量%を表す。
また、アスベストの定量分析は、JIS A 1481
建材製品中のアスベスト含有率測定方法」
準じて測定した値である。
また、定量分析に用いたX線分析装置(スペ
トリス(株)Panalitical事業部製 X’pert pro)にお
ける各アスベストの定量下限値は、クリソタ
イル0.026%、アモサイト0.008%、クロシドライト
0.012%であった。
実施例1
10%塩酸(関東化学株式会社製;35%品を希釈)水
液95部、フッ化アンモニウム(関東化学株式
社製)5部の水溶液(水素イオン濃度;2.81mol/L・
pH=-0.45、フッ化物イオン濃度;27000mg/L=1.4mol/L・
2、9%)に、クリソタイル、アモサイト、クロ
ドライトの各アスベスト標準試料((社)日本
業環境測定協会より入手できる標準試料)を
れぞれ20部ずつ浸漬させて、40℃、3時間で
解させたところ、各アスベストの残留率は
上記定量下限以下であった。
実施例2
10%塩酸(関東化学株式会社製;35%品を希釈)水
液95部、フッ化アンモニウム(関東化学株式
社製)5部の溶液(水素イオン濃度;2.81mol/L・pH=
-0.45、フッ化物イオン濃度;27000mg/L=1.4mol/L・2
9%)に、クリソタイル3.4%、アモサイト36.2%及
クロシドライト8.1%を含有するセメント系ボ
ド20部を浸漬させて、40℃、3時間で溶解さ
たところ、各アスベストの残留率は、上記
量下限以下であった。
実施例3
10%塩酸(関東化学株式会社製;35%品を希釈)水
液95部、46%フッ化水素酸(関東化学株式会社
)5部の水溶液(水素イオン濃度;2.81mol/L・pH=-0.
45、フッ化物イオン濃度23000mg/L=1.4mol/L・2、4%)
に、クリソタイル、アモサイト、クロシドラ
イトの各アスベスト標準試料((社)日本作業環
境測定協会より入手できる標準試料)をそれ
れ20部ずつ浸漬させて、40℃、3時間で溶解さ
せたところ、各アスベストの残留率は、上記
定量下限以下であった。
比較例1
10%塩酸(関東化学株式会社製)水溶液(水素イ
ン濃度;2.9mol/L・pH=-0.46)100部に、クリソタイ
、アモサイト、クロシドライトの各アスベ
ト標準試料((社)日本作業環境測定協会より
手できる標準試料)をそれぞれ20部ずつ浸漬
せて、40℃、3時間で溶解させたところ、各
スベストの残留率は、クリソタイル37.9%、
モサイト47.2%、クロシドライト47.6%であった
比較例2
40%リン酸(関東化学株式会社製;85%品を希釈)
溶液98部、ケイフッ化ナトリウム(関東化学
式会社製)2部の水溶液(水素イオン濃度0.16mol
/L・pH=0.8)、フッ化物イオン濃度12000mg/L=0.6mol/L
・1.3%)に、クリソタイル、アモサイト、クロ
ドライトの各アスベスト標準試料((社)日本
業環境測定協会より入手できる標準試料)を
それぞれ20部ずつ浸漬させて、40℃、3時間で
解させたところ、各アスベストの残留率は
クリソタイル6.7%、アモサイト24.4%、クロシ
ライト49.5%であった。
比較例3
40%リン酸(関東化学株式会社製)水溶液98部、
ケイフッ化ナトリウム(関東化学株式会社製)2
部の水溶液(水素イオン濃度0.16mol/L・pH=0.8)、
ッ化物イオン濃度12000mg/L=0.6mol/L・1.3%)に、
リソタイル3.4%、アモサイト36.2%及びクロシ
ライト8.1%を含有するセメント系ボード20部
浸漬させて、40℃、3時間で溶解させたとこ
、各アスベストの残留率は、クリソタイル1.
2%、アモサイト19.3%、クロシドライト3.9%であ
た。
本発明のアスベストの無害化処理方法は、
レート廃材のみならず、その他の多くのア
ベスト使用材料の処理にも適用することが
き、迅速で安全な廃棄処分が可能となる。
また、該廃材を再利用した、セメントを製
することにも適用することが可能となる。
