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Title:
METHOD OF BENDING PROCESSING AND BENDING PROCESSING APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/096449
Kind Code:
A1
Abstract:
Bending processing of pipe (P) is carried out by holding the pipe (P) having mandrel (19) inserted therein between bending die (17) and pressing die (18). Lubricating oil is applied onto the outer circumferential surface of the pipe (P) so that at bending operation, the pipe (P) slides on the bending die (17) and pressing die (18). Accordingly, in accordance with the bending operation, the pipe wall situated outside at the bent portion follows the direction of working of tensile strength, and the pipe wall situated inside at the bent portion follows the direction of working of compressive force. Therefore, the tensile strength, etc. can be relieved to thereby inhibit a thickness reduction, etc.

Inventors:
TSUTSUI MASAHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/052402
Publication Date:
August 14, 2008
Filing Date:
February 09, 2007
Export Citation:
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Assignee:
DAIKIN IND LTD (JP)
TSUTSUI MASAHIRO (JP)
International Classes:
B21D7/024; B21D9/05
Foreign References:
JPH04294945A1992-10-19
JP2001334312A2001-12-04
JPS62275526A1987-11-30
JPH05104155A1993-04-27
JPH0215291B21990-04-11
JPS6114022A1986-01-22
JPH0733416U1995-06-20
Attorney, Agent or Firm:
MAEDA, Hiroshi et al. (5-7 Hommachi 2-chome,Chuo-ku, Osaka-shi, Osaka 53, JP)
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Claims:
  パイプにマンドレル(19)を挿入した後、上記パイプを曲げ型(17)と押さえ型(18)とで挟持し、上記パイプを曲げ型(17)に沿って曲げる曲げ加工方法であって、
  上記パイプを曲げ型(17)および押さえ型(18)で挟持する前に、上記パイプの曲げ型(17)および押さえ型(18)で挟持される外周面に潤滑油を塗布する
ことを特徴とする曲げ加工方法。
  請求項1において、
  上記パイプをマンドレル(19)の挿入位置まで搬送する搬送手段(11)を有し、
  上記搬送手段(11)による搬送中のパイプに潤滑油を塗布する
ことを特徴とする曲げ加工方法。
  請求項1において、
  上記マンドレル(19)の表面は、メッキ加工が施されている
ことを特徴とする曲げ加工方法。
  請求項1または3において、
  上記押さえ型(18)の表面は、メッキ加工が施されている
ことを特徴とする曲げ加工方法。
  請求項1において、
  上記パイプの曲げ動作中に、押さえ型(18)がパイプの曲げ動作に追従するように該パイプの軸方向にスライド移動する
ことを特徴とする曲げ加工方法。
  パイプに挿入されるマンドレル(19)と、該マンドレル(19)が挿入された状態のパイプを挟持する曲げ型(17)および押さえ型(18)とを備え、上記挟持されたパイプを曲げ型(17)に沿って曲げる曲げ加工装置であって、
  上記パイプが曲げ型(17)および押さえ型(18)に対して摺動するように上記パイプの外周面に潤滑油を塗布する潤滑油塗布手段(13)を備えている
ことを特徴とする曲げ加工装置。
  請求項6において、
  上記パイプをマンドレル(19)の挿入位置まで搬送する搬送手段(11)を有し、
  上記潤滑油塗布手段(13)は、上記搬送手段(11)による搬送中のパイプに潤滑油を塗布するように構成されている
ことを特徴とする曲げ加工装置。
  請求項6において、
  上記マンドレル(19)の表面は、メッキ加工が施されている
ことを特徴とする曲げ加工装置。
  請求項6または8において、
  上記押さえ型(18)の表面は、メッキ加工が施されている
ことを特徴とする曲げ加工装置。
  請求項6において、
  上記押さえ型(18)は、パイプの軸方向にスライド移動可能に構成され、
  パイプの曲げ動作中に、上記押さえ型(18)をパイプの曲げ動作に追従するようにスライド移動させる制御手段(22)を備えている
ことを特徴とする曲げ加工装置。
  請求項7において、
  上記曲げ型(17)および押さえ型(18)は、上記搬送手段(11)の搬送路の下流端部に設けられ、
  上記潤滑油塗布手段(13)は、上記搬送手段(11)の搬送路の途中に設けられる一方、
  上記潤滑油塗布手段(13)と曲げ型(17)および押さえ型(18)との間の搬送路に設けられ、上記曲げ型(17)および押さえ型(18)によって挟持されたパイプを切断する切断手段(16)と、
  上記切断手段(16)と曲げ型(17)および押さえ型(18)との間の搬送路に設けられ、上記切断手段(16)によって切断されたパイプの切断端部を回動させて該パイプを曲げ型(17)に沿って曲げる曲げ手段(21)とを備えている
ことを特徴とする曲げ加工装置。
Description:
曲げ加工方法および曲げ加工装

  本発明は、曲げ加工方法および曲げ加 装置に関し、特に、肉厚減少や座屈の防止 係るものである。

  従来より、熱交換器の伝熱管等のパイ を曲げ加工する方法において、パイプの扁 化(断面変形)やしわの発生を防止するために 、マンドレル(芯金)をパイプに挿入した状態 曲げ加工を行うものが一般的に知られてい 。

  具体的に、上述した曲げ加工方法では マンドレルが挿入されたパイプを曲げ型お び押さえ型で挟持して、パイプが曲げ型に って曲げられる。つまり、パイプの管壁が げ型および押さえ型とマンドレルとで挟持 れた状態で曲げ加工が行われる。したがっ 、曲げ加工の際、パイプ内面とマンドレル の間に大きな摩擦抵抗が生じ、マンドレル 対するパイプの滑りが悪くなる。この結果 パイプの曲げ部外側においては肉厚減少が じ、パイプの曲げ部内側においては座屈が じるという問題あった。

  そこで、パイプ内面とマンドレルとの摩 抵抗を低減し、パイプの肉厚減少や座屈を 制した曲げ加工方法が特許文献1に開示され いる。具体的に、この特許文献1では、マン ドレルの外周部に潤滑剤保持部材が設けられ 、加工時にその潤滑保持部材の潤滑剤(潤滑 )がパイプ内面に塗布されることで、パイプ マンドレルとの摩擦抵抗を低減している。

特開2005-186143号公報

  しかしながら、上述した特許文献1の曲 加工方法では、パイプ内面に潤滑油が残存 るので、パイプの用途によっては、曲げ加 後に残存する潤滑油を除去しなければなら いという問題があった。このようなパイプ して、例えば、空気調和機等の熱交換器に いられるヘアピン状に曲げられた伝熱管が る。この伝熱管の内面に潤滑油が付着して ると、その潤滑油が冷媒と混合し、冷媒の 能が低下したり、圧縮機やその他の機器に 影響を及ぼす恐れがある。したがって、曲 加工後は、伝熱管内から潤滑油等を除去す 工程(乾燥工程)が必要になる。その結果、 熱管の製造において手間と時間が掛かって まうという問題があった。

  本発明は、斯かる点に鑑みてなされた のであり、その目的とするところは、マン レルを用いたパイプの曲げ加工方法および げ加工装置において、パイプ内面への潤滑 (潤滑油)の供給を行わずにパイプの肉厚減少 や座屈を抑制し、潤滑剤の除去工程を省略す ることである。

  第1の発明は、パイプにマンドレル(19)を 挿入した後、上記パイプを曲げ型(17)と押さ 型(18)とで挟持し、上記パイプを曲げ型(17)に 沿って曲げる曲げ加工方法を前提としている 。そして、本発明の曲げ加工方法は、上記パ イプを曲げ型(17)および押さえ型(18)で挟持す 前に、上記パイプの曲げ型(17)および押さえ 型(18)で挟持される外周面に潤滑油を塗布す ものである。

  上記の発明では、パイプの曲げ部外側 管壁(パイプ壁)が押さえ型(18)とマンドレル(1 9)とで挟持され、パイプの曲げ部内側の管壁 曲げ型(17)とマンドレル(19)とで挟持される この状態で、パイプの曲げ加工を行うと、 げ部外側では管壁が軸方向に引っ張られ、 げ部内側では管壁が軸方向に圧縮される。 方、挟持部分の管壁の外周面には、予め潤 油が塗布されている。したがって、曲げ部 側では管壁と押さえ型(18)との摩擦抵抗が低 され、曲げ部内側では管壁と曲げ型(17)との 摩擦抵抗が低減される。したがって、パイプ が押さえ型(18)および曲げ型(17)に対して摺動 易くなる。

  これにより、曲げ部外側では、管壁が 方向に引っ張られると、その引っ張り方向( 1における左方向)に向かって挟持部分の管 が摺動する。つまり、管壁が引っ張り方向 追従して移動する。したがって、管壁に作 する引っ張り力が緩和され、その引っ張り に起因する管壁の肉厚減少が抑制される。 方、曲げ部内側では、管壁が軸方向に圧縮 れると、その圧縮方向(図1における右方向) 向かって挟持部分の管壁が摺動する。つま 、管壁が圧縮方向に移動する。したがって 管壁に作用する圧縮力が緩和され、その圧 力に起因する管壁の座屈が抑制される。

  第2の発明は、上記第1の発明において、 上記パイプをマンドレル(19)の挿入位置まで 送する搬送手段(11)を有し、上記搬送手段(11) による搬送中のパイプに潤滑油を塗布するも のである。

  上記の発明では、搬送手段(11)によって 送されたパイプにマンドレル(19)が挿入され 、該パイプが曲げ型(17)および押さえ型(18)で 持される。そして、本発明では、搬送途中 パイプの外周面に潤滑油が塗布される。つ り、パイプは、搬送されながら潤滑油が塗 される。

  第3の発明は、上記第1の発明において、 上記マンドレル(19)の表面にメッキ加工が施 れているものである。

  上記の発明では、マンドレル(19)にメッ 加工が施されているので、マンドレル(19)に 対するパイプの管壁の摩擦抵抗が一層低減さ れる。これにより、パイプの管壁が引っ張り 方向または圧縮方向に向かって一層摺動し易 くなる。よって、曲げ加工において、曲げ部 の管壁に作用する引っ張り力および圧縮力が 一層緩和される。

  第4の発明は、上記第1または第3の発明 おいて、上記押さえ型(18)の表面にメッキ加 が施されているものである。

  上記の発明では、押さえ型(18)にメッキ 工が施されているので、押さえ型(18)に対す るパイプの管壁の摩擦抵抗が一層低減される 。これにより、曲げ部外側において、管壁が 引っ張り方向に向かって一層摺動し易くなる 。よって、曲げ加工において、曲げ部の管壁 に作用する引っ張り力が一層緩和される。

  第5の発明は、上記第1の発明において、 上記パイプの曲げ動作中に、押さえ型(18)が イプの曲げ動作に追従するように該パイプ 軸方向にスライド移動するものである。

  上記の発明では、押さえ型(18)がパイプ( P)の曲げ動作に追従してスライド移動(図1に ける左方向)するので、パイプの曲げ部外側 管壁が引っ張り方向に追従して移動し易く る。その結果、管壁に作用する引っ張り力 一層緩和される。

  第6の発明は、パイプに挿入されるマン レル(19)と、該マンドレル(19)が挿入された 態のパイプを挟持する曲げ型(17)および押さ 型(18)とを備え、上記挟持されたパイプを曲 げ型(17)に沿って曲げる曲げ加工装置を前提 している。そして、本発明の曲げ加工装置 、上記パイプが曲げ型(17)および押さえ型(18) に対して摺動するように上記パイプの外周面 に潤滑油を塗布する潤滑油塗布手段(13)を備 ているものである。

  上記の発明では、パイプの曲げ部外側 管壁が押さえ型(18)とマンドレル(19)とで挟持 され、パイプの曲げ部内側の管壁が曲げ型(17 )とマンドレル(19)とで挟持される。この状態 、パイプの曲げ加工を行うと、曲げ部外側 は管壁が軸方向に引っ張られ、曲げ部内側 は管壁が軸方向に圧縮される。一方、パイ の外周面には、該パイプが曲げ型(17)および 押さえ型(18)に対して摺動するように、潤滑 塗布手段(13)によって潤滑油が塗布される。 まり、曲げ部外側では管壁と押さえ型(18)と の摩擦抵抗が潤滑油によって低減され、曲げ 部内側では管壁と曲げ型(17)との摩擦抵抗が 滑油によって低減される。

  以上により、パイプの曲げ部外側では 管壁が軸方向に引っ張られると、その引っ り方向(図1における左方向)に向かって挟持 分の管壁が摺動する。つまり、管壁が引っ り方向に移動する。したがって、管壁に作 する引っ張り力が緩和され、その引っ張り に起因する管壁の肉厚減少が抑制される。 方、パイプの曲げ部内側では、管壁が軸方 に圧縮されると、その圧縮方向(図1における 右方向)に向かって挟持部分の管壁が摺動す 。つまり、管壁が圧縮方向に移動する。し がって、管壁に作用する圧縮力が緩和され その圧縮力に起因する管壁の座屈が抑制さ る。

  第7の発明は、上記第6の発明において、 上記パイプをマンドレル(19)の挿入位置まで 送する搬送手段(11)を有し、上記潤滑油塗布 段(13)が、上記搬送手段(11)による搬送中の イプに潤滑油を塗布するように構成されて るものである。

  上記の発明では、搬送手段(11)によって 送されたパイプにマンドレル(19)が挿入され 、該パイプが曲げ型(17)および押さえ型(18)で 持される。そして、本発明では、潤滑油塗 手段(13)によって搬送途中のパイプの外周面 に潤滑油が塗布される。つまり、パイプは、 搬送されながら潤滑油が塗布されることにな る。

  第8の発明は、上記第6の発明において、 上記マンドレル(19)の表面にメッキ加工が施 れているものである。

  上記の発明では、マンドレル(19)にメッ 加工が施されているので、上記第3の発明と 同様に、パイプの管壁が引っ張り方向または 圧縮方向に向かって一層摺動し易くなる。よ って、曲げ加工において、曲げ部の管壁に作 用する引っ張り力および圧縮力が一層緩和さ れる。

  第9の発明は、上記第6または第8の発明 おいて、上記押さえ型(18)の表面にメッキ加 が施されているものである。

  上記の発明では、押さえ型(18)にメッキ 工が施されているので、上記第4の発明と同 様に、曲げ部外側において管壁が引っ張り方 向に向かって一層摺動し易くなる。よって、 曲げ加工において、曲げ部外側の管壁に作用 する引っ張り力が一層緩和される。

  第10の発明は、上記第6の発明において 上記押さえ型(18)がパイプの軸方向にスライ 移動可能に構成されている。そして、本発 は、パイプの曲げ動作中に、上記押さえ型( 18)をパイプの曲げ動作に追従するようにスラ イド移動させる制御手段(22)を備えているも である。

  上記の発明では、制御手段(22)によって さえ型(18)がパイプ(P)の曲げ動作に追従して スライド移動(図1における左方向)する。これ により、曲げ部外側の管壁が引っ張り方向に 移動し易くなる。その結果、曲げ部外側の管 壁に作用する引っ張り力が一層緩和される。

  第11の発明は、上記第7の発明において 上記曲げ型(17)および押さえ型(18)が、上記搬 送手段(11)の搬送路の下流端部に設けられ、 記潤滑油塗布手段(13)が、上記搬送手段(11)の 搬送路の途中に設けられている。一方、本発 明の曲げ加工装置は、上記潤滑油塗布手段(13 )と曲げ型(17)および押さえ型(18)との間の搬送 路に設けられ、上記曲げ型(17)および押さえ (18)によって挟持されたパイプを切断する切 手段(16)と、上記切断手段(16)と曲げ型(17)お び押さえ型(18)との間の搬送路に設けられ、 上記切断手段(16)によって切断されたパイプ 切断端部を回動させて該パイプを曲げ型(17) 沿って曲げる曲げ手段(21)とを備えているも のである。

  上記の発明では、搬送手段(11)の搬送路 おいて、上流側から順に、潤滑油塗布手段( 13)と、切断手段(16)と、曲げ手段(21)と、曲げ (17)および押さえ型(18)とが設けられている この曲げ加工装置では、先ず、搬送中のパ プに対して潤滑油塗布手段(13)により潤滑油 塗布される。この塗布後のパイプは、引き き搬送され、マンドレル(19)が挿入されて搬 送停止となる。その後、パイプが曲げ型(17) よび押さえ型(18)によって挟持され、その状 で切断手段(16)によって切断される。続いて 、曲げ手段(21)によってパイプの切断端部が 動し、パイプが曲げられる。

  したがって、本発明によれば、パイプ 外周面に潤滑油を塗布して、曲げ加工時に イプを曲げ型(17)および押さえ型(18)に対して 摺動させるようにした。これにより、曲げ加 工によって管壁に作用する引っ張り力および 圧縮力を緩和させることができ、引っ張り力 に起因する管壁の肉厚減少や圧縮力に起因す る管壁の座屈を抑制することができる。そう すると、パイプの内周面に潤滑油を塗布する 必要がないので、パイプ内における潤滑油の 残存を防止できる。その結果、曲げ管の製作 において、パイプ内の潤滑油を除去する工程 を省略することができ、製作工程の短縮を図 ることができる。

  また、第2または第7の発明によれば、搬 送中のパイプに潤滑油を塗布するようにした ので、実質的に別途潤滑油の塗布工程を設け なくもよい。したがって、曲げ管の製作工程 の短縮を一層図ることができる。

  また、第3または第8の発明によれば、マ ンドレル(19)にメッキ加工を施し、また第4ま は第9の発明によれば、押さえ型(18)にメッ 加工を施すようにしたので、パイプが曲げ (17)および押さえ型(18)に対して一層摺動し易 くなる。よって、管壁の肉厚減少や座屈を一 層抑制することができる。

  また、第5または第10の発明によれば、 さえ型(18)をパイプの曲げ動作に追従してス イド移動させるようにしたので、曲げ部外 の管壁が引っ張り方向に一層移動し易くな 。その結果、管壁に作用する引っ張り力を 層緩和することができ、管壁の肉厚減少を 実に抑制することができる。

図1は、実施形態に係る曲げ加工装置の 構成図である。 図2は、搬送工程を主として示す曲げ加 工装置の構成図である。 図3は、搬送工程を主として示す曲げ加 工装置の構成図である。 図4は、搬送工程を主として示す曲げ加 工装置の構成図である。 図5は、切断工程を示す曲げ加工装置の 構成図である。 図6は、曲げ工程を示す曲げ加工装置の 構成図である。 図7は、曲げ工程を示す曲げ加工装置の 構成図である。 図8は、排出工程を示す曲げ加工装置の 構成図である。 図9は、排出工程を示す曲げ加工装置の 構成図である。 図10は、熱交換器の構成を示す斜視図 ある。

符号の説明

10    曲げ加工装置
11    搬送ユニット(搬送手段)
13    潤滑油塗布部(潤滑油塗布手段)
16    カッターユニット(切断手段)
17    曲げ型
18    押さえ型
19    マンドレル
21    曲げ用ガイド管(曲げ手段)
22    コントローラ(制御手段)
P     パイプ

  以下、本発明の実施形態を図面に基づ て詳細に説明する。

  本実施形態の曲げ加工装置(10)は、冷凍 置等に用いられる熱交換器の伝熱管(以下、 パイプ(P)という。)の曲げ加工、いわゆるヘ ピン曲げを行うものである。本実施形態の げ加工装置(10)は、外径がφ5~10mm程度で、そ 肉厚(管厚)がt0.2~0.5mm程度のパイプを対象と 、該パイプを曲げ半径R15~30mmで曲げるもので ある。また、上記パイプ(P)は銅製である。

  図1に示すように、上記曲げ加工装置(10) は、搬送ユニット(11)と、カッターユニット(1 6)と、曲げ用ガイド管(21)と、曲げ型(17)と、 さえ型(18)と、マンドレル(19)とを備えている 。

  上記搬送ユニット(11)は、直線状の搬送 (12)を備えている。この搬送ユニット(11)は 直管であるパイプ(P)を搬送路(12)に送り出し 該搬送路(12)に沿って搬送する搬送手段を構 成している。上記搬送路(12)には、下流端へ かって順に、カッターユニット(16)および曲 用ガイド管(21)が配設されている。そして、 上記搬送路(12)の下流端部に、曲げ型(17)と押 え型(18)とマンドレル(19)とが配設されてい 。

  上記マンドレル(19)は、搬送ユニット(11) によって搬送されたパイプ(P)の端部から挿入 され、パイプ(P)の内壁に当接するように構成 されている。このマンドレル(19)は、パイプ(P )の曲げ加工時に、パイプ(P)の扁平化やしわ 発生を防止するためのものである。なお、 記マンドレル(19)は、先端部がパイプ(P)の曲 動作に追従して屈曲する、いわゆるボール マンドレルである。これにより、パイプ(P) 扁平化やしわを確実に防止できる。また、 記マンドレル(19)は、表面にメッキ加工(硬 クロム系メッキ)が施されている。これによ 、マンドレル(19)とパイプ(P)との摩擦抵抗が 低減される。

  上記曲げ型(17)および押さえ型(18)は、所 定の間隔を有して対向し、この両者の間にマ ンドレル(19)が配設されている。つまり、曲 型(17)および押さえ型(18)の間が搬送路(12)の 部を構成し、パイプ(P)が搬送されると共に パイプ(P)にマンドレル(19)が挿入される。そ て、この曲げ型(17)および押さえ型(18)は、 ンドレル(19)が挿入された状態のパイプ(P)の 周面に圧接されて該パイプ(P)を挟持するよ に構成されている。具体的に、曲げ型(17)お よび押さえ型(18)は、パイプ(P)におけるマン レル(19)が挿入されている部分を概ね挟持す 。つまり、この状態では、パイプ(P)の管壁 マンドレル(19)と曲げ型(17)および押さえ型(1 8)とによって挟持されている。

  上記押さえ型(18)は、パイプ(P)の軸方向( 図1に矢印で示す方向)にスライド移動可能に 成されている。この押さえ型(18)は、表面に メッキ加工(DLC(ダイアモンド・ライク・カー ン)コーティング)が施されている。これに り、押さえ型(18)とパイプ(P)との摩擦抵抗が 減される。そして、この押さえ型(18)に対す るパイプ(P)の摩擦抵抗は、上述したマンドレ ル(19)に対するパイプ(P)の摩擦抵抗よりも小 い。つまり、それぞれメッキ加工した押さ 型(18)とマンドレル(19)の動摩擦係数について バウンデン摩擦試験により確認すると、前者 の動摩擦係数が小さいことが分かった。なお 、バウンデン摩擦試験とは、対象部材に対し て所定の鋼球を所定速度で滑らし、その際に 生じる摩擦抵抗力によって動摩擦係数を判定 するものである。

  上記カッターユニット(16)は、曲げ型(17) および押さえ型(18)で挟持された状態のパイ (P)を切断する切断手段を構成している。

  上記曲げ用ガイド管(21)は、搬送路(12)の パイプ(P)が挿通するように構成されている。 つまり、上記搬送路(12)のパイプ(P)がカッタ ユニット(16)によって切断された状態では、 パイプ(P)の切断端部が曲げ用ガイド管(21)に 挿入されている。そして、上記曲げ用ガイド 管(21)は、図示しないアクチュエータによっ 回動することで、上記パイプ(P)の切断端部 回動させ、曲げ型(17)等によって挟持された イプ(P)を曲げ型(17)に沿って曲げる曲げ手段 を構成している。

  また、上記曲げ加工装置(10)は、本発明 特徴として、潤滑油塗布手段である潤滑油 布部(13)を備えている。上記潤滑油塗布部(13 )は、搬送路(12)におけるカッターユニット(16) よりも上流側に配設されている。

  上記潤滑油塗布部(13)は、油噴霧部(14)お よび噴霧用ガイド管(15)を備えている。上記 霧用ガイド管(15)は、搬送路(12)のパイプ(P)が 挿通して通過するように構成されている。上 記油噴霧部(14)は、噴霧用ガイド管(15)を挿通 るパイプ(P)に潤滑油を噴霧するように構成 れている。具体的に、上記油噴霧部(14)は、 パイプ(P)の外周面のうち、曲げ型(17)および さえ型(18)で挟持される箇所に潤滑油を噴霧 る。つまり、上記パイプ(P)は、搬送移動し がら潤滑油が塗布される。

  本実施形態において、油噴霧部(14)の噴 量は、1箇所当たり10~150mg程度に設定されて る。

  上記油噴霧部(14)の潤滑油は、揮発性の 工油(プレス油)が用いられる。この加工油 、熱交換器の一部を構成するフィンの製造 に用いられる油と同じである。例えば、こ 熱交換器(30)は、図10に示すように、クロス ィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交 器である。つまり、熱交換器(30)は、長方形 状に形成されたアルミニウム製のフィン(32) が多数配列され、該フィン(32)を本実施形態 係るパイプ(P)である伝熱管(31)が貫通してい 。上記加工油(プレス油)は、フィン(32)がプ ス機で長方形板状に打ち抜かれる際に用い れる。なお、加工後、フィン(32)には加工油 が付着しているが、そのままの状態でも何ら 問題はないため、加工油を除去することはせ ず自然乾燥させている。

  また、上記曲げ加工装置(10)は、制御手 であるコントローラ(22)を備えている。この コントローラ(22)は、曲げ用ガイド管(21)によ パイプ(P)の曲げ動作に伴って、押さえ型(18) をパイプ(P)の軸方向(図1における左方向)にス ライド移動させるように構成されている。つ まり、上記押さえ型(18)は、パイプ(P)の曲げ 作に追従するように移動する。

  -曲げ加工方法-
  次に、本実施形態の曲げ加工装置(10)の曲 加工方法について、図2~図9を参照しながら 明する。この曲げ加工方法では、搬送工程 油塗布工程、挟持工程、切断工程、曲げ工 および排出工程が順に行われる。

  上記搬送工程、油塗布工程および挟持 程は、図2~図4に示すように行われる。搬送 程では、直管であるパイプ(P)が搬送ユニッ (11)に搬入され、搬送路(12)に沿って搬送され る。具体的に、搬入されたパイプ(P)は、潤滑 油塗布部(13)の噴霧用ガイド管(15)と曲げ用ガ ド管(21)とを順に通過し、曲げ型(17)および さえ型(18)の間を通過する。その際に、マン レル(19)がパイプ(P)に挿入される(マンドレ 挿入工程)。そして、パイプ(P)が曲げ型(17)お よび押さえ型(18)から所定長さだけ突出した ると、パイプ(P)の搬送移動が停止して搬送 程が終了する(図4の状態)。

  上記油塗布工程は、図3および図4に示す ように、上述した搬送工程の間に行われる。 具体的に、パイプ(P)が噴霧用ガイド管(15)を 過する際に、油噴霧部(14)によってパイプ(P) 外周面に潤滑油が噴霧される。つまり、搬 移動しているパイプ(P)の曲げ型(17)および押 さえ型(18)で挟持する部分に潤滑油が塗布さ る。

  上記搬送工程が終了すると、挟持工程 行われる。この状態では、パイプ(P)の潤滑 が塗布されている部分が曲げ型(17)および押 え型(18)の間に位置している。挟持工程では 、曲げ型(17)および押さえ型(18)がパイプ(P)の 滑油塗布部分に圧接されて、該パイプ(P)が 持される(図4の状態)。

  上記挟持工程が終了すると、図5に示す うに、切断工程が行われる。この切断工程 は、カッターユニット(16)により、パイプ(P) が噴霧用ガイド管(15)と曲げ用ガイド管(21)の で切断される。

  上記切断工程が終了すると、図6および 7に示すように、曲げ工程が行われる。この 曲げ工程では、曲げ用ガイド管(21)が回動し パイプ(P)が曲げ型(17)に沿ってヘアピン状に げられる。また、上記曲げ用ガイド管(21)の 回動に伴って、コントローラ(22)が押さえ型(1 8)をパイプ(P)の軸方向(図6に矢印で示す)にス イド移動させる。

  上記パイプ(P)の曲げ挙動について説明 る。パイプ(P)の曲げ部外側では管壁が軸方 に引っ張られ、曲げ部内側では管壁が軸方 に圧縮される。

  ここで、曲げ部外側の管壁は、押さえ (18)とマンドレル(19)とで挟持されているが、 その挟持部分の管壁の外周面に潤滑油が塗布 されているので、管壁と押さえ型(18)との摩 抵抗が低減される。そうすると、パイプ(P) 曲げ挙動において、管壁が押さえ型(18)に対 て摺動し易くなる。これにより、管壁が軸 向に引っ張られると、挟持部分において管 が引っ張り方向(図6における左方向)に摺動 る。つまり、管壁が引っ張り方向に移動す 。したがって、管壁に作用する引っ張り力 緩和することができ、管壁の肉厚減少を抑 することができる。つまり、挟持部分の管 の外周面に潤滑油がないと、管壁が曲げ型( 17)および押さえ型(18)による挟持部分で固定 れた状態で引っ張られるので、曲げによる っ張り力がそのまま管壁に作用する。そう ると、曲げ部外側の管壁の肉厚減少が生じ 最悪の場合、破断する恐れがあるが、本発 では、それを回避することができる。

  一方、曲げ部内側の管壁は、曲げ型(17) マンドレル(19)とで挟持されているが、その 挟持部分の管壁の外周面に潤滑油が塗布され ているので、管壁と曲げ型(17)との摩擦抵抗 低減される。そうすると、パイプ(P)の曲げ 動において、管壁が曲げ型(17)に対して摺動 易くなる。これにより、管壁が軸方向に圧 されると、挟持部分において管壁が圧縮方 (図6における右方向)に摺動する。つまり、 壁が圧縮方向に移動する。したがって、管 に作用する圧縮力を緩和することができ、 壁の座屈を抑制することができる。つまり 挟持部分の管壁の外周面に潤滑油がないと 管壁が曲げ型(17)および押さえ型(18)による 持部分で固定された状態で圧縮されるので 曲げによる圧縮力がそのまま管壁に作用す 。そうすると、曲げ部内側の管壁の座屈が じるが、本発明では、それを回避すること できる。

  また、上記パイプ(P)の曲げ挙動におい は、押さえ型(18)がパイプ(P)の曲げ動作に追 してスライド移動する。そうすると、曲げ 外側の管壁が押さえ型(18)の移動に伴って引 っ張り力の作用方向(図6における左方向)に移 動する。つまり、曲げ動作に伴って、曲げ部 外側の管壁が引っ張り方向に追従する。これ により、管壁に作用する引っ張り力を一層緩 和することができ、肉厚減少を確実に抑制す ることができる。

  さらに、マンドレル(19)および押さえ型( 18)表面にはメッキ加工がされているので、マ ンドレル(19)、曲げ型(17)および押さえ型(18)に 対する管壁の摩擦抵抗(摺動抵抗)を一層低減 ることができる。したがって、管壁に作用 る引っ張り力および圧縮力を一層緩和する とができ、管壁の肉厚減少や座屈を確実に 制することができる。

  上記曲げ工程が終了すると、図8および 9に示すように、排出工程が行われる。この 排出工程では、曲げ型(17)および押さえ型(18) パイプ(P)への圧接が解除される。その後、 アピン状に曲げられたパイプ(P)が後方(図8 おける左側)に引っ張られ、曲げ用ガイド管( 21)から抜かれる。そして、このヘアピン状の パイプ(P)は、下方に設けられた収納箱(図示 ず)に落下して排出される。最後に、図9に示 すように、曲げ用ガイド管(21)が回動して搬 路(12)に戻ると共に、押さえ型(18)がパイプ(P) の軸方向(図9に矢印で示す方向)にスライド移 動して元の位置に戻る。以上により、全行程 が終了する。

  この曲げ加工後のパイプ(P)の外周面に 、潤滑油が付着しているが、内周面に付着 る場合のように冷媒等に影響を及ぼすこと なく、そのままの状態でも何ら問題はない したがって、パイプ(P)から潤滑油を除去す 必要がない。また、潤滑油は揮発性である め、殆どが自然乾燥する。

  本実施形態では、パイプ(P)を搬送させ がら該パイプ(P)の外周面に潤滑油を塗布す ようにしたので、別途潤滑油の塗布時間を けなくてもよい。したがって、伝熱管の製 工程の短縮を図ることができる。

  以上により、従来のようにパイプ内面 潤滑油を塗布しなくても、管壁の肉厚減少 座屈を抑制することができる。したがって パイプ内面に潤滑油が残存することがない で、潤滑油の除去工程を省略することがで る。その結果、伝熱管の製作工程を短縮す ことができる。

  また、本実施形態のように、パイプ(P) 曲げ半径が非常に小さいR15~30mmで曲げ加工を 行うと、曲げ部の肉厚減少や座屈が顕著に生 じるところ、本発明に係る曲げ加工方法また は曲げ加工装置によれば肉厚減少等を抑制す ることができ、高精度な曲げ加工を行うこと ができる。これにより、高品質の曲げ管を製 作することができる。

 《その他の実施形態》
  上記実施形態については、以下のような 成としてもよい。

  例えば、上記曲げ工程において、押さ 型(18)のスライド移動を省略するようにして よい。

  また、上記実施形態では、油噴霧部(14) よって潤滑油をパイプ(P)の外周面に噴霧す ようにしたが、その塗布方法は、これに限 ず、例えば手作業で塗布するようにしても い。

  また、上記実施形態では、搬送工程の にパイプ(P)に潤滑油を塗布するようにした 、搬送する前に予め塗布するようにしても い。

  また、上記油噴霧部(14)の潤滑油は、上 で説明したものに限らず、例えば軸受部の 滑に用いられる油を用いるようにしてもよ 。

  また、上記マンドレル(19)および押さえ (18)の表面に施すメッキの種類は、上記実施 形態で説明したものに限らず、他種のメッキ を施すようにしてもよい。例えば、マンドレ ル(19)と同様に、押さえ型(18)の表面に硬質ク ム系メッキを施すようにしてもよい。

  また、上記マンドレル(19)は、ボール型 ものを用いたが、いわゆるヘラ型等その他 タイプのものを用いるようにしてもよい。

  また、上記実施形態では、熱交換器に いる銅製の伝熱管を対象としたが、材質が 製やアルミニウム製等の別のものであって よいし、水道管等の別用途の管を対象とし もよい。

  また、パイプ(P)の管厚、管径および曲 半径等の数値は、上記実施形態で記載した のに限らず、本発明は、他のサイズのパイ にも適用することができる。

  なお、以上の実施形態は、本質的に好 しい例示であって、本発明、その適用物、 るいはその用途の範囲を制限することを意 するものではない。

  以上説明したように、本発明は、パイ の曲げ加工方法および曲げ加工装置として 用である。