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Title:
METHOD FOR CHAMFERING BRITTLE MATERIAL SUBSTRATE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/145026
Kind Code:
A1
Abstract:
The issue is to provide a chamfering method that can work even in a narrow space without using an abrasive member and without the need for a washing process to accompany the chamfering process. A brittle material substrate surface is scribed along its edge within an area at a distance of 50% or less of the thickness of the brittle material substrate from said edge. After cracking is formed slanting from the substrate surface toward the side end surface, the vicinity of the scribed lines is heated and/or cooled, the corner part at the edge of said brittle material substrate is broken off, and said brittle material substrate is chamfered. It is preferable to scribe said brittle material substrate using a cutter wheel in which multiple inclined grooves slanting at a prescribed angle with respect to the axial core direction of the cutter wheel are formed on a circumferential ridge line serving as the cutting edge.

Inventors:
MAEKAWA KAZUYA (JP)
SAKAGUCHI RYOTA (JP)
NAKAGAKI TOMOKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/058253
Publication Date:
December 03, 2009
Filing Date:
April 27, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBOSHI DIAMOND IND CO LTD (JP)
MAEKAWA KAZUYA (JP)
SAKAGUCHI RYOTA (JP)
NAKAGAKI TOMOKI (JP)
International Classes:
B24B9/00; B28D5/00; B24B9/10; C03B33/023; C03B33/09
Domestic Patent References:
WO2005072926A12005-08-11
Foreign References:
JPH09225665A1997-09-02
JP2989602B11999-12-13
JP2006099857A2006-04-13
JPH086069A1996-01-12
Attorney, Agent or Firm:
YAMADA, SHIGEKI (JP)
Shigeki Yamada (JP)
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Claims:
 脆性材料基板表面の、縁端から、脆性材料基板の厚さの50%以下の距離の領域内に、前記縁端に沿ってスクライブを行い、基板表面から側端面に向かう傾斜したクラックを形成した後、スクライブを行ったライン近傍を加熱及び/又は冷却して、前記脆性材料基板の縁端の角部を分断することによって前記脆性材料基板の面取りを行うことを特徴とする脆性材料基板の面取り方法。
 回転軸を共有する2つの円錐又は円錐台の底部が交わって刃先となる円周稜線を形成する2つの外周辺部と、前記円周稜線に沿って形成された、前記円周稜線から一方の外周辺部側に向かって傾斜する複数の傾斜溝とを有するカッタホイールを用いて、前記脆性材料基板をスクライブする請求項1記載の面取り方法。
 前記複数の傾斜溝が、前記円周稜線において互いに等しい形状である請求項2記載の面取り方法。
 前記複数の傾斜溝の幅及び深さの大きい側が、前記脆性材料基板における縁端側となるように、前記カッタホイールのスクライブ進行方向を設定する請求項2又は3記載の面取り方法。
 回転軸を共有する2つの円錐又は円錐台の底部が交わって刃先となる円周稜線を形成する2つの外周辺部を有し、前記2つの外周辺部の、前記円周稜線に対する角度が互いに異なるカッタホイールを用いて、前記脆性材料基板をスクライブする請求項1記載の面取り方法。
 前記カッタホイールとして、その外周辺部が二段に研磨されてなるものを用いる請求項2~5のいずれかに記載の面取り方法。
 前記脆性材料基板のスクライブを行ったラインが、直線、開曲線、閉曲線の少なくとも1つである請求項1~6のいずれかに記載の面取り方法。
 前記脆性材料基板が、フラット表示パネル用のガラス基板であって、このガラス基板の縁部にショートリングが形成されており、縁端の角部を分断することによって、前記ショートリングを同時に分断する請求項1~7のいずれかに記載の面取り方法。
Description:
脆性材料基板の面取り方法

 本発明は、ガラス基板などの脆性材料基 の面取り方法に関するものである。

 脆性材料基板の一つであるガラス基板は 液晶ディスプレイパネル(LCD)やプラズマデ スプレイパネル(PDP)などのフラットパネルデ ィスプレイ(FPD)等に広く使用されている。こ FPDでは、大寸法の一対のマザーガラスが貼 合わされた後、所定寸法に分断されて一対 ガラス基板とされる。マザーガラスを所定 法のガラス基板に分断するには、スクライ ・ブレーク法が一般に用いられる。スクラ ブ・ブレーク法は、例えば、カッタホイー をガラス基板上に圧接転動させて基板表面 スクライブを行い、これによって基板表面 ら垂直方向のクラックを生じさせ(スクライ ブ工程)、次いでガラス基板に外力を加えて の垂直クラックを基板の裏面まで成長させ (ブレイク工程)、基板を切断する方法である 。

 スクライブ・ブレーク法でガラス基板を 断すると、分断によって形成されたガラス 板の縁端に、チッピングやマイクロクラッ などが発生することがある。チッピングに って生じたガラス破片は、FDPの基板表面に を付ける等の不具合を生じさせるおそれが る。このため、通常は、切断後に、ガラス 板の縁端を砥石などの研磨部材によって研 する面取り加工が行われていた。

 図10にその一例を示す。同図(a)は、製造 階のLCDの正面図及び右側面図であって、LCD 、不図示の薄膜トランジスタ(TFT)が設けられ たTFT基板1と、不図示のカラーフィルタ(CF)が けられたCF基板2とが微小間隙を保持してそ 周囲を不図示のシール部材で貼着されてな 。そして、TFT基板1の表面の外縁部には、ゲ ート配線11やソース配線12、TFTが静電気の放 などにより破壊されるのを防止するために ゲート配線11とソース配線12とを電気的に短 するショートリング13が形成されている。 のショートリング13は、LCDの最終試験前に、 スクライブ・ブレーク法によって切断・除去 される(同図(b))。そして、切断されたTFT基板1 の端面は砥石7によって面取り加工される(同 (c))。

 ところが、近年、LCD表示画面の大型化と に表示画面の外周部を狭くする傾向にあり CF基板2から突出しているTFT基板1の外周部分 Lが狭くなってきている。TFT基板1の外周部分L が狭くなると、TFT基板1の切断端面を砥石7で 磨するのに十分な空間を確保できなくなる

 また、研磨部材によるガラス基板の面取 加工では、研磨部材によって研削除去され 微小なガラス粉が作業環境を汚染するおそ がある。さらには、ガラス基板に付着した 小なガラス粉を除去するため、面取り加工 にガラス基板を洗浄する必要があった。

特開平8-6069

 本発明はこのような従来の問題に鑑みて されたものであり、その目的は、研磨部材 用いることなく、また面取り工程に伴う洗 工程を必要とせず、狭い空間でも作業可能 面取り方法を提供することにある。

 本発明によれば、脆性材料基板表面の、 端から、脆性材料基板の厚さの50%以下の距 の領域内に、前記縁端に沿ってスクライブ 行い、基板表面から側端面に向かう傾斜し クラックを形成した後、スクライブを行っ ライン近傍を加熱及び/又は冷却して、前記 脆性材料基板の縁端の角部を分断することに よって前記脆性材料基板の面取りを行うこと を特徴とする脆性材料基板の面取り方法が提 供される。

 ここで、傾斜クラックを一層確実に形成 るために、回転軸を共有する2つの円錐又は 円錐台の底部が交わって刃先となる円周稜線 を形成する2つの外周辺部と、前記円周稜線 沿って形成された、前記円周稜線から一方 外周辺部側に向かって傾斜する複数の傾斜 とを有するカッタホイールを用いて、前記 性材料基板をスクライブしてもよい。前記 数の傾斜溝は、前記円周稜線において互い 等しい形状であるのがよい。また、前記複 の傾斜溝の幅及び深さの大きい側が、前記 性材料基板における縁端側となるように、 記カッタホイールのスクライブ進行方向を 定する。

 あるいはまた、傾斜クラックを一層確実 形成するために、回転軸を共有する2つの円 錐又は円錐台の底部が交わって刃先となる円 周稜線を形成する2つの外周辺部を有し、前 2つの外周辺部の、前記円周稜線に対する角 が互いに異なるカッタホイールを用いて、 記脆性材料基板をスクライブしてもよい。

 前記カッタホイールとして、その外周辺 が二段に研磨されてなるものを用いてもよ 。

 また、前記脆性材料基板のスクライブを ったラインが、直線、開曲線、閉曲線の少 くとも1つであってもよい。

 前記脆性材料基板が、ショートリングが 部に形成された、フラット表示パネル用の ラス基板である場合、前述の面取り方法に って、縁端の角部と共にショートリングを 分断するのが好ましい。

 本発明の面取り方法では、研磨部材を用 ることなく脆性材料基板の面取りが可能と るので、従来のような面取り工程に伴う洗 工程が不要となる。また、研磨部材を用い いので、狭い作業空間でも面取り加工がで るようになる。

本発明に係る面取り方法の一例を示す 程図である。 スクライブ工程の模式図である。 他のカッタホイールを用いたスクライ 工程の模式図である。 カッタホイールの刃先の形成を説明す ための拡大図である。 傾斜溝を形成したカッタホイールの刃 の拡大図である。 2つの外周辺部の、円周稜線に対する角 度が異なるカッタホイールの刃先の拡大図で ある。 本発明に係る面取り方法の他の例を示 工程図である。 実施例1における面取り加工の状態図で ある。 比較例1における面取り加工の状態図で ある。 LCDの従来の製造工程を示す工程図であ る。

   1  TFT基板(脆性材料基板)
   2  CF基板(脆性材料基板)
   4  カッタホイール
   C  クラック
   a  基板の厚み
   b 1 ,b 2   基板の縁端からの距離
  11  ガラス基板
  42  傾斜溝

 以下、本発明に係る面取り方法について り詳細に説明するが、本発明はこれらの実 形態に何ら限定されるものではない。

 本発明に係る面取り方法の一実施形態を 1に示す。図1は、TFT基板1とCF基板2とが微小 隙を保持してその周囲をシール部材3で貼着 されてなるLCDの、TFT基板1の外周部を面取り る場合の工程図であって、まず、脆性材料 板のTFT基板1の縁端から所定範囲の領域に、 端に沿って、カッタホイール4によってスク ライブがなされる(同図(a))。ここで重要なこ は、カッタホイール4によってスクライブを 行う位置を、縁端から、TFT基板1の厚さaの50% 下の距離の領域内とすることである。これ よって、TFT基板1の表面から側端面に向かっ て傾斜したクラックCが形成される。スクラ ブを行う位置が、縁端から、TFT基板1の厚さ 50%を超える位置であると、スクライブによ て形成されるクラックCが側端面の方向に傾 斜せず略垂直方向に形成され、面取りができ なくなる。スクライブを行うより好適な位置 は、縁端から、TFT基板1の厚さの10%~50%の範囲 ある。

 カッタホイール4を用いたスクライブ方法 について具体的に説明する。図2に、カッタ イール4を取り付けたカッタヘッド5の概説図 を示す。このカッタヘッド5には、回転軸を 有する2つの円錐台の底部が交わって、刃先 なる円周稜線が形成されたカッタホイール4 が、軸51によって支持枠体52に回転自在に支 されている。このカッタヘッド5を、スクラ ブ装置に装着し、カッタホイール4をTFT基板 1に圧接させながら、基板1の表面上転動させ 。これにより、基板1上にスクライブライン SLが形成され、傾斜クラックCが発生する。こ のときのカッタホイール4にかける荷重及び クライブ速度は、基板1の種類や厚みなどか 適宜決定されるが、通常、カッタホイール4 にかける荷重は0.05~0.4MPaの範囲、スクライブ 度は10~500mm/secの範囲である。

 図2のカッタヘッド5に取り付けるカッタ イール4としては、その他、例えば図3に示す ような、回転軸を共有する2つの円錐の底部 交わって、刃先となる円周稜線が形成され カッタホイール4’など、従来公知のものが 用できる。カッタホイールの外径は1mm~10mm 範囲が好ましい。ホイールの外径が1mmより 小さいと、取り扱い性及び耐久性が低下す ことがあり、外径が10mmより大きいと、スク イブの際に傾斜クラックが深く形成されな ことがある。より好ましいホイール外径は1 mm~5mmの範囲である。

 カッタホイールの刃先の形成は、次のよう して形成すればよい。例えば、図4に示すよ うに、カッタホイールの刃先をまず刃先角度 θ 1 に粗研磨する。そして、刃先角度θ 1 のカッタホイールが必要な場合は、さらに仕 上げ研磨した後、必要により後述する傾斜溝 を形成する。一方、刃先角度θ 2 のカッタホイールが必要な場合は、刃先角度 θ 1 に粗研磨したカッタホイールに仕上げ研磨を 施して刃先角度θ 2 のカッタホイールを得る(図4の破線)。そして 、前記と同様に、必要により後述する傾斜溝 を形成する。このような二段研磨方式によっ て刃先を形成するようにすると、刃先角度θ 1 に予め仕上げられたカッタホイールを標準品 として複数備えておけば、わずかな仕上げ研 磨を施すだけで多様な刃先角度のカッタホイ ールを短時間で製造でき、納期短縮が図れる とともに、多品種少量生産にも適応できるよ うになる。なお、上記二段研磨方式は、図3 び後述する図6のカッタホイールにも適用可 である。

 基板表面に対して傾斜したクラックCを形成 するには、図5に示すような、ホイール本体41 の刃先に、カッタホイール4の軸心方向に対 て所定角度傾斜した傾斜溝42が形成されたも のが好ましい。傾斜溝42のピッチとしては、2 0~200μmの範囲が好ましい。傾斜溝42の両端で 深さは、深さd 1 が2~2500μmの範囲、深さd 2 が1~20μmの範囲が好ましい。なお、傾斜溝42を 側面から見たときの形状は、U字状やV字状、 刃状、凹形状などいずれの形状であっても わない。なお、このカッタホイール4を用い てスクライブを行うと、図の下方に向かって 左方向に傾斜したクラックCが形成される。

 あるいは、図6に示すような、2つの外周 部の刃先の稜線に対する刃先角度が異なる のを用いても、基板表面に対して傾斜した ラックCを形成することができる。図6に示す カッタホイール43を用いてスクライブを行う 、図5のカッタホイールと同様に、図の下方 に向かって左方向に傾斜したクラックCが形 される。なお、クラックCの傾斜は、通常は 刃先の稜線に対する左右の刃先角度の差に 例し、左右の刃先角度の差が大きくなるほ クラックCの傾斜は大きくなる。

 さらにまた、刃先の稜線に対する左右の 先角度が同じカッタホイールを用いても、 ッタホイールの稜線を基板に対して傾斜さ てスクライブを行うことによって、基板表 に対して傾斜したクラックを形成すること できる。

 次に、図1(b)に示すように、本発明に係る 面取り方法では、スクライブラインSL及びそ 近傍を加熱及び/又は冷却する。TFT基板1を 熱及び/又は冷却することによって、TFT基板1 の厚み方向に膨張差又は収縮差が生じ、クラ ックCが基板1の側端面まで進展し、TFT基板1の 縁端の角部が切断される。なお、クラックC 確実に基板の側端面まで進展させるには、 熱した後、冷却するのが望ましい。

 加熱及び冷却の手段としては、従来公知 ものが使用でき、例えば、加熱手段として 、レーザ加熱やスチーム加熱、ハロゲンヒ タ等による赤外線加熱が挙げられる。冷却 段としては、例えば、二酸化炭素、窒素、 リウム、水等の気体状又は液体状の冷却媒 の噴霧による冷却が挙げられる。

 そして、図1(c)に示すように、TFT基板1か 縁端の角部が分断され、カレット61として吸 引除去される。前行程の加熱及び/又は冷却 よって、TFT基板1の縁端の角部は切断され、 の自重によってTFT基板から分離するが、縁 の角部の分離が不十分な場合等、外力を加 て縁端の角部を分離させても構わない。

 以上、LCDのTFT基板を例に本発明の面取り 法を説明したが、PDP用などFPDのガラス基板 の脆性材料基板の面取りに本発明の面取り 法は適用できる。また、本発明の面取り方 の対象となる脆性材料基板としては、ガラ 基板の他、例えばセラミック、シリコン、 ファイヤ等の各基板が挙げられる。

 また、製品の縁端が閉曲線からなる場合に いても、本発明に係る面取り方法を適用で る。図7にその一例を示す。同図(a)に示すよ うに、ガラス基板7に、閉曲線からなる製品6 パターンに沿ってスクライブラインを形成 、次いで、カッタホイール4を用いて面取り のためのスクライブを行う。そして、製品6 パターンのスクライブラインから伸展した ラックC 0 によって製品6をガラス基板7から取り出す。 に、同図(b)に示すように、製品6の縁端を加 熱及び/又は冷却して、縁端の角部がクラッ Cに沿って分断し、カレット61として吸引除 する。なお、ガラス基板7から製品6を取り出 した後に、面取りのためのスクライブを製品 6に行い、次いで縁端を加熱及び/又は冷却し 縁端の角部を分断してもよい。

 以下、本発明を実施例によりさらに詳し 説明するが本発明はこれらの例に何ら限定 れるものではない。

 実施例1
 表1に示す仕様のカッタホイールを用いて、 図8に示すように、厚さa:0.7mmのガラス基板11 縁端からb 1 :0.3mm(ガラス基板の厚さに対して43%)の所を、 端に沿ってスクライブを行った。スクライ 条件は、刃先荷重が0.14MPa、スクライブ速度 が300mm/secであった。そして、スクライブライ ンに、100℃前後のスチームを5sec間噴射して 熱し、ガラス基板11の面取りを行った。その 結果、図8に示すように、ガラス基板11の縁端 の角部が斜めに切断され面取りがなされた。

 比較例1
 図9に示すように、スクライブを行う位置を 、ガラス基板11の縁端からb 2 :0.5mm(ガラス基板の厚さに対して71%)の所とし 以外は、実施例1と同様にしてガラス基板11 スクライブした後、スクライブラインを加 した。その結果、図9に示すように、ガラス 基板11の縁端の角部は略垂直に切断された。

 比較例2
 スクライブを行う位置を、ガラス基板の縁 から0.7mm(ガラス基板の厚さに対して100%)の とした以外は、実施例1と同様にしてガラス 板をスクライブした後、スクライブライン 加熱した。その結果、比較例1と同様に、ガ ラス基板の縁端の角部は垂直に切断された。

 本発明の面取り方法では、研磨部材を用 ることなく脆性材料基板の面取りが可能と り有用である。