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Title:
METHOD OF CHANGING DAMPING CHARACTERISTICS OF DOUBLE-TUBE SHOCK ABSORBER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/090591
Kind Code:
A1
Abstract:
A method of arbitrarily changing damping characteristics of a double-tube shock absorber. A method of changing damping characteristics of a double-tube shock absorber (10) is characterized in that a screw hole (11a) is formed in an outer tube (11), oil is discharged from the inside of the shock absorber (10) via the screw hole (11a) and a replacement oil (35) is placed inside the shock absorber (10), a check valve (20) is fitted in the screw hole (11a), and gas is drawn from the inside of the shock absorber (10) via a flow path of the check valve (20), which is temporarily opened with the position of the check valve (20) of the shock absorber (10) set on the upper side, and nitrogen gas (36) for replacement is placed in the inside of the shock absorber (10).

Inventors:
KITAMI TAKAHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/001496
Publication Date:
July 31, 2008
Filing Date:
December 28, 2007
Export Citation:
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Assignee:
KITAMI TAKAHIRO (JP)
International Classes:
F16F9/43; F16F9/44
Foreign References:
JPS55117639U1980-08-20
Attorney, Agent or Firm:
HARAGUCHI, Takashi (12Sankyo Bldg. 4F 7-13-5, Nishi-Shinjuku, Shinjuku-k, Tokyo 23, JP)
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Claims:
 複筒式ショックアブソーバのアウターチューブに穴を開ける穴開けステップと、
 前記穴開けステップより後のステップであって、前記穴を介して前記複筒式ショックアブソーバの内部から外部にオイルを排出するオイル排出ステップと、
 前記穴開けステップより後のステップであって、前記複筒式ショックアブソーバの内部から外部への前記穴を介した流体の流出を防止する流出防止バルブを前記穴に装着する流出防止バルブ装着ステップと、
 前記オイル排出ステップより後のステップであって、前記穴を介して前記複筒式ショックアブソーバの外部から内部に交換用のオイルを入れる交換用オイル入ステップと、
 前記交換用オイル入ステップ及び前記流出防止バルブ装着ステップより後のステップであって、前記複筒式ショックアブソーバにおける前記流出防止バルブの位置を上側にした状態で一時的に開けた前記流出防止バルブの流路を介して前記複筒式ショックアブソーバの内部から外部にガスを吸い出すガス吸出ステップと、
 前記ガス吸出ステップより後のステップであって、前記複筒式ショックアブソーバにおける前記流出防止バルブの位置を上側にした状態で一時的に開けた前記流出防止バルブの前記流路を介して前記複筒式ショックアブソーバの外部から内部に交換用のガスを入れる交換用ガス入ステップと
 を含むことを特徴とする複筒式ショックアブソーバの減衰特性の変更方法。
 前記オイル排出ステップは、
 前記穴を介して前記複筒式ショックアブソーバの外部から内部に圧縮ガスを入れる圧縮ガス入ステップと、
 前記圧縮ガス入ステップより後のステップであって、前記複筒式ショックアブソーバにおける前記ピストンロッドの位置を上側にした状態で前記穴を介して前記複筒式ショックアブソーバの内部から外部に前記圧縮ガスを排出するピストンロッド位置上側状態圧縮ガス排出ステップと
 を含むことを特徴とする請求項1に記載の複筒式ショックアブソーバの減衰特性の変更方法。
 前記オイル排出ステップは、前記複筒式ショックアブソーバにおける前記ピストンロッドの位置を上側にした状態で前記穴を介して前記複筒式ショックアブソーバの内部から外部に流体を吸い出すロッド位置上側状態流体吸出ステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の複筒式ショックアブソーバの減衰特性の変更方法。
 前記オイル排出ステップは、前記複筒式ショックアブソーバにおける前記穴の位置を下側にした状態で前記穴を介して前記複筒式ショックアブソーバの内部から外部に流体を吸い出す穴位置下側状態流体吸出ステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の複筒式ショックアブソーバの減衰特性の変更方法。
 前記オイル排出ステップは、
 前記穴を介して前記複筒式ショックアブソーバの外部から内部に圧縮ガスを入れる圧縮ガス入ステップと、
 前記圧縮ガス入ステップより後のステップであって、前記複筒式ショックアブソーバにおける前記穴の位置を下側にした状態で前記穴を介して前記複筒式ショックアブソーバの内部から外部に前記圧縮ガスを排出する穴位置下側状態圧縮ガス排出ステップと
 を含むことを特徴とする請求項1に記載の複筒式ショックアブソーバの減衰特性の変更方法。
 前記オイル排出ステップにおいて前記複筒式ショックアブソーバの内部から外部に排出された前記オイルの量を計量する排出オイル計量ステップを含み、
 前記交換用オイル入ステップにおいて前記複筒式ショックアブソーバの外部から内部に入れる前記交換用のオイルの量は、前記排出オイル計量ステップにおいて計量された量を基準として決定されることを特徴とする請求項1に記載の複筒式ショックアブソーバの減衰特性の変更方法。
 前記交換用のオイルは、ゴムの柔軟剤が添加されていることを特徴とする請求項1に記載の複筒式ショックアブソーバの減衰特性の変更方法。
Description:
複筒式ショックアブソーバの減 特性の変更方法

 本発明は、自動車やオートバイなどに装 される複筒式ショックアブソーバの減衰特 の変更方法に関する。

 従来、自動車やオートバイなどに装着され 複筒式ショックアブソーバが知られている( 例えば、特許文献1参照。)。

特開2006-29386号公報

 従来の複筒式ショックアブソーバにおい は、減衰特性が利用者の使用条件に合わな 場合、複筒式ショックアブソーバ自体を交 しなければならないという問題がある。

 そこで、本発明は、複筒式ショックアブ ーバの減衰特性を任意に変更することがで る方法を提供することを目的とする。

 本発明の複筒式ショックアブソーバの減 特性の変更方法は、複筒式ショックアブソ バのアウターチューブに穴を開ける穴開け テップと、前記穴開けステップより後のス ップであって、前記穴を介して前記複筒式 ョックアブソーバの内部から外部にオイル 排出するオイル排出ステップと、前記穴開 ステップより後のステップであって、前記 筒式ショックアブソーバの内部から外部へ 前記穴を介した流体の流出を防止する流出 止バルブを前記穴に装着する流出防止バル 装着ステップと、前記オイル排出ステップ り後のステップであって、前記穴を介して 記複筒式ショックアブソーバの外部から内 に交換用のオイルを入れる交換用オイル入 テップと、前記交換用オイル入ステップ及 前記流出防止バルブ装着ステップより後の テップであって、前記複筒式ショックアブ ーバにおける前記流出防止バルブの位置を 側にした状態で一時的に開けた前記流出防 バルブの流路を介して前記複筒式ショック ブソーバの内部から外部にガスを吸い出す ス吸出ステップと、前記ガス吸出ステップ り後のステップであって、前記複筒式ショ クアブソーバにおける前記流出防止バルブ 位置を上側にした状態で一時的に開けた前 流出防止バルブの前記流路を介して前記複 式ショックアブソーバの外部から内部に交 用のガスを入れる交換用ガス入ステップと 含むことを特徴とする。

 この構成により、本発明の複筒式ショッ アブソーバの減衰特性の変更方法は、複筒 ショックアブソーバの外部から内部に入れ 交換用のオイルの種類、交換用のオイルの 、交換用のガスの種類及び交換用のガスの の少なくとも1つを調整することによって、 複筒式ショックアブソーバの減衰特性を任意 に変更することができる。

 また、本発明の複筒式ショックアブソー の減衰特性の変更方法の前記オイル排出ス ップは、前記穴を介して前記複筒式ショッ アブソーバの外部から内部に圧縮ガスを入 る圧縮ガス入ステップと、前記圧縮ガス入 テップより後のステップであって、前記複 式ショックアブソーバにおける前記ピスト ロッドの位置を上側にした状態で前記穴を して前記複筒式ショックアブソーバの内部 ら外部に前記圧縮ガスを排出するピストン ッド位置上側状態圧縮ガス排出ステップと 含むことが好ましい。

 この構成により、本発明の複筒式ショッ アブソーバの減衰特性の変更方法は、アウ ーチューブの穴を介して複筒式ショックア ソーバの内部から外部に圧縮ガスを排出す ことによってアウターチューブ及びインナ チューブの間の気圧が下がるので、インナ チューブの内部に残存するオイルをインナ チューブの底部のベースバルブを介してイ ナーチューブの内部から外部に吸い出すこ ができる。

 また、本発明の複筒式ショックアブソー の減衰特性の変更方法の前記オイル排出ス ップは、前記複筒式ショックアブソーバに ける前記ピストンロッドの位置を上側にし 状態で前記穴を介して前記複筒式ショック ブソーバの内部から外部に流体を吸い出す ッド位置上側状態流体吸出ステップを含む とが好ましい。

 この構成により、本発明の複筒式ショッ アブソーバの減衰特性の変更方法は、アウ ーチューブの穴を介して複筒式ショックア ソーバの内部から外部に流体を吸い出すこ によってアウターチューブ及びインナーチ ーブの間の気圧が下がるので、インナーチ ーブの内部に残存するオイルをインナーチ ーブの底部のベースバルブを介してインナ チューブの内部から外部に吸い出すことが きる。

 また、本発明の複筒式ショックアブソー の減衰特性の変更方法の前記オイル排出ス ップは、前記複筒式ショックアブソーバに ける前記穴の位置を下側にした状態で前記 を介して前記複筒式ショックアブソーバの 部から外部に流体を吸い出す穴位置下側状 流体吸出ステップを含むことが好ましい。

 この構成により、本発明の複筒式ショッ アブソーバの減衰特性の変更方法は、複筒 ショックアブソーバにおける穴の位置を下 にした状態で穴を介して複筒式ショックア ソーバの内部から外部に流体を吸い出すの 、アウターチューブの内部に残存するオイ をアウターチューブの内部から外部に吸い すことができる。

 また、本発明の複筒式ショックアブソー の減衰特性の変更方法の前記オイル排出ス ップは、前記穴を介して前記複筒式ショッ アブソーバの外部から内部に圧縮ガスを入 る圧縮ガス入ステップと、前記圧縮ガス入 テップより後のステップであって、前記複 式ショックアブソーバにおける前記穴の位 を下側にした状態で前記穴を介して前記複 式ショックアブソーバの内部から外部に前 圧縮ガスを排出する穴位置下側状態圧縮ガ 排出ステップとを含むことが好ましい。

 この構成により、本発明の複筒式ショッ アブソーバの減衰特性の変更方法は、複筒 ショックアブソーバにおける穴の位置を下 にした状態で穴を介して複筒式ショックア ソーバの内部から外部に圧縮ガスを排出す ので、アウターチューブの内部に残存する イルをアウターチューブの内部の圧縮ガス ともにアウターチューブの内部から外部に 出することができる。

 また、本発明の複筒式ショックアブソー の減衰特性の変更方法は、前記オイル排出 テップにおいて前記複筒式ショックアブソ バの内部から外部に排出された前記オイル 量を計量する排出オイル計量ステップを含 、前記交換用オイル入ステップにおいて前 複筒式ショックアブソーバの外部から内部 入れる前記交換用のオイルの量は、前記排 オイル計量ステップにおいて計量された量 基準として決定されることが好ましい。

 この構成により、本発明の複筒式ショッ アブソーバの減衰特性の変更方法は、複筒 ショックアブソーバの内部に元々入ってい オイルの量を基準として交換用のオイルの が決定されるので、複筒式ショックアブソ バの減衰特性を容易に目的の減衰特性に変 することができる。

 また、本発明の複筒式ショックアブソー の減衰特性の変更方法の前記交換用のオイ は、ゴムの柔軟剤が添加されていることが ましい。

 この構成により、本発明の複筒式ショッ アブソーバの減衰特性の変更方法は、複筒 ショックアブソーバのゴム製のシール部分 介して複筒式ショックアブソーバの内部か 外部に交換用のオイルが漏れることを抑え ことができる。

 本発明によれば、複筒式ショックアブソ バの減衰特性を任意に変更することができ 方法を提供することができる。

図1は、本発明の一実施の形態に係る複 筒式ショックアブソーバの減衰特性の変更方 法を適用する前の複筒式ショックアブソーバ の断面図である。 図2は、アウターチューブにネジ穴が開 けられた図1に示す複筒式ショックアブソー の断面図である。 図3は、本発明の一実施の形態に係る複 筒式ショックアブソーバの減衰特性の変更方 法を適用した後の図1に示す複筒式ショック ブソーバの断面図である。 図4は、インナーチューブの内部にオイ ルが残っている状態の図1に示す複筒式ショ クアブソーバの断面図である。 図5は、インナーチューブの内部にオイ ルが残っている状態の図1に示す複筒式ショ クアブソーバにバキュームポンプが接続さ たシステムの構成図である。 図6は、アウターチューブの内部にオイ ルが残っている状態の図1に示す複筒式ショ クアブソーバにバキュームポンプが接続さ たシステムの構成図である。 図7は、チェックバルブのバルブケース のみが装着された状態の図1に示す複筒式シ ックアブソーバの断面図である。 図8は、交換用のオイルが入れられた状 態の図1に示す複筒式ショックアブソーバの 面図である。 図9は、ピストンロッドを完全に引き出 し、チェックバルブの位置を上側にした状態 の図1に示す複筒式ショックアブソーバの断 図である。 図10は、図9に示す状態でのチェックバ ルブの断面図である。 図11は、ピストンロッドの位置を上側 した状態の図1に示す複筒式ショックアブソ ーバの断面図である。 図12は、ピストンロッドを完全に押し み、チェックバルブの位置を上側にした状 の図1に示す複筒式ショックアブソーバの断 面図である。 図13は、図1に示す複筒式ショックアブ ソーバにバキュームポンプやガスボンベが接 続されたシステムのガス吸出ステップにおけ る構成図である。 図14は、図13に示す状態でのチェック ルブの断面図である。 図15は、図1に示す複筒式ショックアブ ソーバにバキュームポンプやガスボンベが接 続されたシステムの交換用ガス入ステップに おける構成図である。

符号の説明

 10 複筒式ショックアブソーバ
 11 アウターチューブ
 11a ネジ穴(穴)
 15 オイル
 16 ガス
 17 空気(ガス)
 20 チェックバルブ(流出防止バルブ)
 20a 流路
 35 オイル(交換用のオイル)
 36 窒素ガス(交換用のガス)

 以下、本発明の一実施の形態について、 面を用いて説明する。

 まず、本実施の形態に係る複筒式ショッ アブソーバの減衰特性の変更方法(以下「減 衰特性変更方法」という。)を適用する前の 筒式ショックアブソーバの構成について説 する。

 図1は、本実施の形態に係る減衰特性変更 方法を適用する前の複筒式ショックアブソー バ10の断面図である。

 図1に示すように、複筒式ショックアブソ ーバ10は、アウターチューブ11と、アウター ューブ11の内部に配置されたインナーチュー ブ12と、インナーチューブ12の内部に配置さ たピストン13と、ピストン13と一体化された ストンロッド14と、アウターチューブ11及び インナーチューブ12の間やインナーチューブ1 2の内部に収納されたオイル15と、アウターチ ューブ11及びインナーチューブ12の間に収納 れたガス16とを備えている。

 インナーチューブ12には、底部にベース ルブ12aが設けられている。また、ピストン13 には、ピストンバルブ13aが設けられている。

 次に、本実施の形態に係る減衰特性変更 法について説明する。

 本実施の形態に係る減衰特性変更方法は 複筒式ショックアブソーバ10のアウターチ ーブ11に穴としてネジ穴11a(図2参照。)を開け る穴開けステップ、複筒式ショックアブソー バ10の内部から外部にオイル15を排出するオ ル排出ステップ、チェックバルブ20(図3参照 )のバルブケース21(図3参照。)のみをネジ穴1 1aに装着するバルブケース装着ステップ、複 式ショックアブソーバ10の外部から内部に 換用のオイル35(図3参照。)を入れる交換用オ イル入ステップ、チェックバルブ20をネジ穴1 1aに装着するチェックバルブ装着ステップ(流 出防止バルブ装着ステップ)、複筒式ショッ アブソーバ10の内部から外部にガスとしての 空気17(図4参照。)を吸い出すガス吸出ステッ 、複筒式ショックアブソーバ10の外部から 部に交換用のガスとしての窒素ガス36(図3参 。)を入れる交換用ガス入ステップ、本実施 の形態に係る減衰特性変更方法を適用した複 筒式ショックアブソーバ10が完成したか否か 試験する完成試験ステップの順に行う。以 、各ステップについて説明する。

<穴開けステップ>
 図2は、アウターチューブ11にネジ穴11aが開 られた複筒式ショックアブソーバ10の断面 である。

 まず、図2に示すように、複筒式ショック アブソーバ10を横にした状態で固定する。

 次いで、複筒式ショックアブソーバ10の ウターチューブ11の側面のうち図2に示す状 でアウターチューブ11において上側に位置し ている部分にアウターチューブ11の外部から リルで穴を開け、開けた穴にタップでネジ を立ててネジ穴11aとする。アウターチュー 11におけるネジ穴11aの位置は、ネジ穴11aに ェックバルブ20(図3参照。)が装着された状態 で複筒式ショックアブソーバ10が自動車やオ トバイなどの乗り物に装着されるときに、 の部材に対してチェックバルブ20が邪魔に らないように選定される。

 なお、アウターチューブ11の外部からド ルで穴を開ける際には、ドリルの切り屑が ウターチューブ11の内部に入らないように、 バキュームクリーナで吸引しながら作業を行 う。

<オイル排出ステップ>
 ネジ穴11aを介して複筒式ショックアブソー 10の内部から外部にオイル15を排出する。排 出したオイル15は、こぼさないように回収し 計量する(排出オイル計量ステップ)。

 オイル15を排出する方法としては、複筒 ショックアブソーバ10を様々な角度に傾けて 、様々なパターンでピストンロッド14をスト ークさせるという方法があるが、次の方法 適用することも効果的である。

[方法1]
 図4は、インナーチューブ12の内部にオイル1 5が残っている状態の複筒式ショックアブソ バ10の断面図である。図5は、インナーチュ ブ12の内部にオイル15が残っている状態の複 式ショックアブソーバ10にバキュームポン 42が接続されたシステムの構成図である。

 まず、図4に示すように、複筒式ショック アブソーバ10におけるピストンロッド14の位 を上側にした状態で固定する。

 次いで、ネジ穴11aを介して複筒式ショッ アブソーバ10の外部から内部に圧縮ガス(例 ば圧縮空気)を一時的に入れて(圧縮ガス入 テップ)、ネジ穴11aを介して複筒式ショック ブソーバ10の内部から外部に圧縮ガスを排 する(ピストンロッド位置上側状態圧縮ガス 出ステップ)。

 ネジ穴11aを介して複筒式ショックアブソ バ10の内部から外部に圧縮ガスを排出する とによってアウターチューブ11及びインナー チューブ12の間の気圧が下がるので、インナ チューブ12の内部に残存するオイル15をイン ナーチューブ12の底部のベースバルブ12aを介 てインナーチューブ12の内部から外部に吸 出すことができる。

 そして、ピストンロッド14を完全に押し んだ後、複筒式ショックアブソーバ10におけ るネジ穴11aの位置を下側にして、ネジ穴11aを 介して複筒式ショックアブソーバ10の内部か 外部にオイル15を排出する。

 なお、圧縮ガスを利用する方法ではなく 後述するバルブケース装着ステップを先に った後で、図5に示すように、バルブケース 21にオイルセパレータ41及びバキュームポン 42を接続し、ネジ穴11aのうちバルブケース21 内側に形成された流路21aを介して複筒式シ ックアブソーバ10の内部から外部に流体、 ち、オイル15及び空気17をバキュームポンプ4 2によって吸い出す(ロッド位置上側状態流体 出ステップ)ことによる方法でも、同様の結 果を得ることができる。

[方法2]
 図6は、アウターチューブ11の内部にオイル1 5が残っている状態の複筒式ショックアブソ バ10にバキュームポンプ42が接続されたシス ムの構成図である。

 まず、後述するバルブケース装着ステッ を先に行った後で、ピストンロッド14を完 に押し込み、複筒式ショックアブソーバ10に おけるネジ穴11aの位置を下側にした状態で固 定する。

 次いで、図6に示すように、バルブケース 21にオイルセパレータ41及びバキュームポン 42を接続し、ネジ穴11aのうちバルブケース21 流路21aを介して複筒式ショックアブソーバ1 0の内部から外部に流体、即ち、オイル15及び 空気17をバキュームポンプ42によって吸い出 (穴位置下側状態流体吸出ステップ)。

 複筒式ショックアブソーバ10におけるネ 穴11aの位置を下側にした状態でネジ穴11aを して複筒式ショックアブソーバ10の内部から 外部に流体を吸い出すので、アウターチュー ブ11の内部に残存するオイル15をアウターチ ーブ11の内部から外部に排出することができ る。

 なお、オイルセパレータ41及びバキュー ポンプ42を利用する方法ではなく、ネジ穴11a を介して複筒式ショックアブソーバ10の外部 ら内部に圧縮ガス(例えば圧縮空気)を一時 に入れて(圧縮ガス入ステップ)、複筒式ショ ックアブソーバ10におけるネジ穴11aの位置を 側にした状態で、ネジ穴11aを介して複筒式 ョックアブソーバ10の内部から外部に圧縮 スを排出する(穴位置下側状態圧縮ガス排出 テップ)ことによる方法でも、同様の結果を 得ることができる。

<バルブケース装着ステップ>
 図7は、バルブケース21が装着された状態の 筒式ショックアブソーバ10の断面図である

 バルブケース21の外側に形成されたネジ 21bにシールテープを巻き、更に耐久性を向 させるためにシール剤を塗布し、ネジ穴11a 嵌合させることによって、図7に示すように バルブケース21をネジ穴11aに装着する。

<交換用オイル入ステップ>
 図8は、交換用のオイル35が入れられた状態 複筒式ショックアブソーバ10の断面図であ 。

 まず、図8に示すように、複筒式ショック アブソーバ10におけるバルブケース21の位置 上側にした状態で固定する。

 次いで、ネジ穴11aのうちバルブケース21 流路21aを介して交換用のオイル35を複筒式シ ョックアブソーバ10の外部から内部に注ぎ入 る。ここで、ピストンロッド14を押し込む 、複筒式ショックアブソーバ10の内部の空気 17は、ネジ穴11aを介して複筒式ショックアブ ーバ10の内部から外部に排出される。また ピストンロッド14を引き出すと、交換用のオ イル35は、ネジ穴11aを介して複筒式ショック ブソーバ10の外部から内部に吸い込まれる

 なお、交換用のオイル35の量は、上述し 排出オイル計量ステップにおいて計量され オイル15(図1参照。)の量を基準として決定さ れれば、複筒式ショックアブソーバ10の減衰 性を容易に目的の減衰特性に変更すること できるので、好ましい。例えば、交換用の イル35の量は、上述した排出オイル計量ス ップにおいて計量されたオイル15の量に対し て、10%~20%程度の範囲で加減する。交換用の イル35の量が多いほど、ピストンロッド14が し込まれたときの交換用の窒素ガス36(図3参 照。)の体積の変化率が大きいので、複筒式 ョックアブソーバ10のフルバンプ時の衝撃を 緩和させることができる。

 また、交換用のオイル35は、複筒式ショッ アブソーバ10の内部に元々入っていたオイル 15とは粘度が異なるオイルとすることができ 。例えば、交換用のオイル35としては、オ ル15の粘度の2~4倍程度、例えば3×10 -5 m 2 /s~8×10 -5 m 2 /s程度の粘度のオイルを使用することができ 。

 また、交換用のオイル35は、ゴムの柔軟 が例えば5%~10%程度添加されていることが好 しい。交換用のオイル35にゴムの柔軟剤が添 加されていると、複筒式ショックアブソーバ 10のゴム製のシール部分、例えばアウターチ ーブ11と、ピストンロッド14との間のシール 部分を介して複筒式ショックアブソーバ10の 部から外部に交換用のオイル35が漏れるこ を抑えることができる。

<チェックバルブ装着ステップ>
 図9は、ピストンロッド14を完全に引き出し チェックバルブ20の位置を上側にした状態 複筒式ショックアブソーバ10の断面図である 。図10は、図9に示す状態でのチェックバルブ 20の断面図である。

 まず、図8に示すように、ピストンロッド 14を完全に引き出し、複筒式ショックアブソ バ10におけるバルブケース21の位置を上側に した状態で固定する。

 次いで、複筒式ショックアブソーバ10の 部から外部へのネジ穴11aを介した流体の流 を防止することができるように、図9及び図1 0に示すように、バルブケース21の内側にバル ブコア22を差し込んで、バルブケース21の内 に形成されたネジ部21cと、バルブコア22の外 部に形成されたネジ部22aとを嵌合させること によって、バルブケース21にバルブコア22を り付けてチェックバルブ20を完成させる。こ れによって、チェックバルブ20は、流出防止 ルブとして正式にネジ穴11aに装着される。

<ガス吸出ステップ>
 図11は、ピストンロッド14の位置を上側にし た状態の複筒式ショックアブソーバ10の断面 である。図12は、ピストンロッド14を完全に 押し込み、チェックバルブ20の位置を上側に た状態の複筒式ショックアブソーバ10の断 図である。図13は、複筒式ショックアブソー バ10にバキュームポンプ42やガスボンベ47が接 続されたシステムのガス吸出ステップにおけ る構成図である。図14は、図13に示す状態で チェックバルブ20の断面図である。

 まず、図11に示すように、複筒式ショッ アブソーバ10におけるピストンロッド14の位 を上側にした状態で固定する。

 次いで、ピストンロッド14のストローク が安定するまで、ピストンロッド14を繰り返 しストロークさせる。

 次いで、図12に示すように、ピストンロ ド14を完全に押し込み、複筒式ショックアブ ソーバ10におけるチェックバルブ20の位置を 側にした状態で固定する。

 そして、図13及び図14に示すように、ガス ノズル43をチェックバルブ20に嵌める。これ より、チェックバルブ20は、バルブコア22の ッド22bがガスノズル43の内部のロッド43aに されてバネ22cの付勢力に抗して移動し、一 的に開く。また、ガスノズル43は、ロッド43a がチェックバルブ20のロッド22bに押されてバ 43bの付勢力に抗して移動し、一時的に開く

 したがって、複筒式ショックアブソーバ1 0は、ストップバルブ44を介してオイルセパレ ータ41及びバキュームポンプ42に接続される ともに、ストップバルブ45を介してレギュレ ータ46及びガスボンベ47に接続される。ここ 、ストップバルブ44及びストップバルブ45は いた状態となっている。

 そして、一時的に開けたチェックバルブ2 0の流路20aを介して複筒式ショックアブソー 10の内部から外部にガス、即ち空気17をバキ ームポンプ42によって完全に吸い出した後 ストップバルブ44を閉じる。

<交換用ガス入ステップ>
 交換用ガス入ステップは、ガス吸出ステッ に続けて行われる。

 図3は、本実施の形態に係る減衰特性変更 方法を適用した後の複筒式ショックアブソー バ10の断面図である。図15は、複筒式ショッ アブソーバ10にバキュームポンプ42やガスボ ベ47が接続されたシステムの交換用ガス入 テップにおける構成図である。

 図15に示すように、レギュレータ46と、複 筒式ショックアブソーバ10との間の窒素ガス3 6の圧力が目標圧力になるまで、ガスボンベ47 の元栓を開く。したがって、一時的に開けた チェックバルブ20の流路20a(図14参照。)を介し て複筒式ショックアブソーバ10の外部から内 に交換用のガス、即ち窒素ガス36が入り、 標圧力で充填される。

 そして、チェックバルブ20を介して窒素 ス36が複筒式ショックアブソーバ10の内部か 外部に漏れないように、ガスノズル43をチ ックバルブ20から素早く外す。これにより、 チェックバルブ20は、バルブコア22のロッド22 b(図14参照。)がバネ22c(図14参照。)の付勢力に よって移動し、閉まる。また、ガスノズル43 、ロッド43aがバネ43bの付勢力によって移動 、閉まる。

 最後に、図3に示すように、チェックバル ブ20のバルブケース21の外側に形成されたネ 部21dと、チェックバルブ20の保護用のキャッ プ23の内側に形成されたネジ部23aとを嵌合さ ることによって、チェックバルブ20を保護 のキャップ23で覆う。

<完成試験ステップ>
 まず、図3に示すように、複筒式ショックア ブソーバ10におけるピストンロッド14の位置 上側にした状態で固定する。

 次いで、ピストンロッド14のストローク が安定するまで、ピストンロッド14を繰り返 しストロークさせる。

 そして、オイル35や窒素ガス36の漏れが無 ければ、本実施の形態に係る減衰特性変更方 法を適用した複筒式ショックアブソーバ10が 成となる。

 以上に説明したように、本実施の形態に る減衰特性変更方法は、複筒式ショックア ソーバ10の外部から内部に入れる交換用の イル35の種類、交換用のオイル35の量、交換 の窒素ガス36の種類及び交換用の窒素ガス36 の量の少なくとも1つを調整することによっ 、複筒式ショックアブソーバ10の減衰特性を 任意に変更することができる。

 したがって、複筒式ショックアブソーバ1 0の減衰特性が利用者の使用条件に合わない 合、複筒式ショックアブソーバ10の減衰特性 を利用者の使用条件に合わせて変更すること ができる。複筒式ショックアブソーバ10自体 交換しなくても良いので、廃棄物を減らす ともできる。

 また、複筒式ショックアブソーバ10がガ 封入式の複筒式ショックアブソーバではな 場合であっても、ガス封入式の複筒式ショ クアブソーバに変更することもできる。

 なお、本実施の形態においては、交換用 イル入ステップの後にチェックバルブ装着 テップを行っているが、本発明によれば、 開けステップより後であってガス吸出ステ プより前あれば、チェックバルブ装着ステ プをいつ行っても良い。例えば、オイル排 ステップより前にチェックバルブ装着ステ プが行われるようになっていても良く、そ 場合には、オイル排出ステップにおいては ネジ穴11aのうち一時的に開けたチェックバ ブ20の流路20aを介して複筒式ショックアブ ーバ10の内部から外部にオイル15を排出すれ 良いし、交換用オイル入ステップにおいて 、ネジ穴11aのうち一時的に開けたチェック ルブ20の流路20aを介して複筒式ショックア ソーバ10の外部から内部に交換用のオイル35 入れれば良い。