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Title:
METHOD OF CLEANING INNER SURFACE COMPONENT OF GASOLINE ENGINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/143194
Kind Code:
A1
Abstract:
A method of cleaning an inner surface component of a gasoline engine has the following steps: a step of connecting a cleaning liquid supply pipe (15) at its discharge opening (13) to an opening (18) of the gasoline engine (21) having an intake pipe (19), the cleaning liquid supply pipe (15)being connected to a cleaning liquid storage container (12), in which cleaning liquid is placed, and having in its middle a gas supply opening (14), the discharge opening (13) being located at the tip of cleaning liquid supply pipe (15), the opening (18) being provided on the downstream of a throttle valve installation section (16); a step of operating the engine to reduce the pressure inside the intake pipe and then continuously supplying the cleaning liquid in the form of liquid drops into the pressure-reduced intake pipe from the container (12) via the cleaning liquid discharge opening (13) and, at the same time, continuously supplying gas that contains oxygen at a concentration of less than 20% in volume into the intake pipe from the gas supply opening (14) of the cleaning liquid supply pipe (15), to thereby cause the gas to convey the liquid drops into the engine, cleaning the inner surface component of the engine by allowing the cleaning liquid to be in contact with the inner surface component; and a step of discharging the cleaning liquid having been in contact with the inner surface component. The inner surface component of the gasoline engine can be cleaned by simple work.

Inventors:
OGASAWARA YASUHIRO (JP)
ANAMI TOSHIO (JP)
KATOH YUUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059082
Publication Date:
November 27, 2008
Filing Date:
May 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
CHEVRON JAPAN LTD (JP)
OGASAWARA YASUHIRO (JP)
ANAMI TOSHIO (JP)
KATOH YUUKI (JP)
International Classes:
F02B77/04; F02M35/10
Foreign References:
JP2001355520A2001-12-26
JPH08189381A1996-07-23
JP2002317948A2002-10-31
JP2003074371A2003-03-12
JP2001295621A2001-10-26
JPH10286497A1998-10-27
JPS6138120A1986-02-24
Attorney, Agent or Firm:
YANAGAWA, Yasuo et al. (2-14 YotsuyaShinjuku-k, Tokyo 04, JP)
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Claims:
 下記の工程からなる、ガソリンエンジンの内面部品の洗浄方法:
(1)洗浄液を充填した洗浄液貯蔵容器に配設した、先端に洗浄液排出口を有し、途中に気体供給口を備えた洗浄液供給管の該排出口を、スロットルバルブ装着部より下流部に開口部もしくは開口部を有する支管を備えてなる吸気管を持つガソリンエンジンの該開口部のいずれかに気密状態にて接続する工程;
(2)上記エンジンを作動させることにより吸気管内を減圧状態にし、洗浄液貯蔵容器から洗浄液を洗浄液排出口を介して減圧状態の吸気管内に液滴状態にて継続的に供給すると同時に、洗浄液供給管の気体供給口から酸素濃度が20体積%未満の気体を吸気管に継続的に供給することにより、該液滴を該気体により搬送させてエンジンの内部に供給して、エンジンの内面部品に洗浄液を接触させることにより、該内面部品を洗浄する工程;
 そして
(3)エンジンの内面部品に接触した洗浄液を、エンジンの排気ガスと共に排出させる工程。
 開口部を有する支管が、キャニスターパージホース、ブレーキブースターホース、ブローバイホース、負圧計ホース、燃料圧力調整装置用負圧ホース、可変吸気バルブ作動用負圧ホース、エギゾーストガスリサーキュレーション作動用ホース、あるいはスワールコントロールバルブ作動用ホースである請求項1に記載の洗浄方法。
 吸気管内に、酸素濃度が20体積%未満の気体として、エンジンの排気管から排出された排気ガスの一部分を供給する請求項1に記載の洗浄方法。
 吸気管内に供給する排気ガスから、該排気ガスに含まれる微粒子をフィルタで除去する請求項3に記載の洗浄方法。
 エンジンを車両に搭載した状態にて実施する請求項1に記載の洗浄方法。
Description:
ガソリンエンジンの内面部品の 浄方法

 本発明は、ガソリンエンジンの内面部品 洗浄方法に関する。

 従来より、ガソリンエンジンの内面部品 ガソリンあるいはエンジンオイルに由来す 汚染物(炭化水素等)が堆積して、エンジン 加速性能や燃費が低下することは知られて る。このような汚染物を除去するため、エ ジンの燃料に上記汚染物の洗浄剤を添加す 対策が施されている。しかしながら、洗浄 の添加は汚染物の除去に充分に有効である はいえない。従って、これまでは、所定の 期毎にエンジンを分解して、その内面部品 洗浄する作業が行なわれている。

 特許文献1には、エンジンの内面部品に堆積 した汚染物を除去するために用いられる洗浄 液(洗浄用組成物)の供給装置が開示されてい 。この供給装置は、洗浄液を吐出させる開 (オリフィス)を持つ多岐管(処理用マニホー ド)を備えている。そして、この供給装置は 、前記の多岐管をエンジンの吸気管の内部に 奥深く挿入することにより、洗浄液を汚染物 に近接した位置に供給することが可能になる ため、特にエンジンの吸気弁に堆積した汚染 物を有効に除去できると記載されている。ま た、供給装置の多岐管の開口にノズルを取り 付け、洗浄液を噴霧して供給してもよいとさ れている。

特表2005-516142号公報

 前記の特許文献1の供給装置により、エン ジンの内面部品に堆積した汚染物を有効に除 去することができる。しかしながら、供給装 置の多岐管を、洗浄液を吐出させる開口が汚 染物に近接配置されるように吸気管の内部に 挿入する必要があるため、作業者が洗浄対象 のエンジンに応じて多岐管の構成(本数や形 )を変更したり、このような多岐管を吸気管 内部に奥深く挿入して適切な位置に配置し りする必要があるなど、作業にかなりの経 や熟練を要するという問題がある。

 本発明の課題は、簡単な作業により実施 きるガソリンエンジンの内面部品の洗浄方 を提供することにある。

 本発明は、下記の(1)~(3)の工程を順に実施す ることからなる、ガソリンエンジンの内面部 品の洗浄方法にある。
(1)洗浄液を充填した洗浄液貯蔵容器に配設し た、先端に洗浄液排出口を有し、途中に気体 供給口を備えた洗浄液供給管の前記排出口を 、スロットルバルブ装着部より下流部に開口 部もしくは開口部を有する支管を備えてなる 吸気管を持つガソリンエンジンの前記開口部 のいずれかに気密状態にて接続する工程。
(2)上記エンジンを作動させることにより吸気 管内を減圧状態にし、洗浄液貯蔵容器から洗 浄液を洗浄液排出口を介して減圧状態の吸気 管内に液滴状態にて継続的に供給すると同時 に、洗浄液供給管の気体供給口から酸素濃度 が20体積%未満の気体を吸気管に継続的に供給 することにより、この液滴を前記の気体によ り搬送させてエンジンの内部に供給して、エ ンジンの内面部品に洗浄液を接触させること により、この内面部品を洗浄する工程。
(3)エンジンの内面部品に接触した洗浄液を、 エンジンの排気ガスと共に排出させる工程。

 本発明の洗浄方法の好ましい態様は、次の りである。
 1)開口部を有する支管が、キャニスターパ ジホース、ブローバイホース、エギゾース ガスリサーキュレーション作動用ホース、 レーキブースターホース、スワールコント ールバルブ作動用ホース、負圧計ホース、 料圧力調整装置用負圧ホースあるいは可変 気バルブ作動用負圧ホースである。
 2)吸気管内に、酸素濃度が20体積%未満の気 として、エンジンの排気管から排出された 気ガスの一部分を供給する。
 3)吸気管内に供給する排気ガスから、該排 ガスに含まれる微粒子をフィルタで除去す 。
 4)エンジンを車両に搭載した状態にて実施 る。

 なお、本明細書において、「スロットル ルブ装着部」とは、スロットルバルブの中 位置のみならず、スロットルバルブが全開 状態において、このバルブが備えるスロッ ルプレートのエンジンの側とは逆側の端部 でを含む。また、本発明において、エンジ の内面部品とは、例えば、エンジンの燃焼 の内面及びエンジン内部に装着される各種 部品(吸気弁など)を意味する。そして洗浄 あるいは酸素濃度が20体積%未満の気体を吸 管の内部に「継続的に供給する」とは、作 中のエンジンが吸気工程を繰り返す毎に、 圧状態にある吸気管の内部に前記の洗浄液 るいは気体を供給し続けることを意味する

 本発明の洗浄方法は、洗浄対象のエンジ に応じて多岐管の構成を変更したり、この うな多岐管を吸気管に奥深く挿入して適切 位置に配置したりする必要はなく、エンジ の吸気管の開口部に洗浄液供給管の洗浄液 出口を接続し、この供給管を介して洗浄液 酸素濃度が20体積%未満の気体(最も簡便には 車両の排気ガス)とを減圧状態とさせた吸気 内に供給するという極めて簡単な作業によ 、エンジンの内面部品を洗浄することがで る。また、本発明の洗浄方法は、エンジン 分解したり、あるいは車両から取り外した することなく、エンジンを車両に搭載した 態にて容易に実施することもできる。

 本発明のガソリンエンジンの内面部品の 浄方法を、添付の図面を用いて説明する。 1は、本発明の洗浄方法の実施に有利に用い ることができる装置と、洗浄の対象であるガ ソリンエンジンとを模式的に示す図である。

 本発明の洗浄方法は、下記の(1)~(3)の工程を 順に実施することからなる。
 (1)洗浄液11を充填した洗浄液貯蔵容器12に配 設した、先端に洗浄液排出口13を有し、途中 気体供給口14を備えた洗浄液供給管15の排出 口13を、スロットルバルブ装着部16より下流 に開口部18を備えてなる吸気管19を持つガソ ンエンジン21の開口部18に気密状態にて接続 する工程。
 (2)エンジン21を作動させることにより吸気 19の内部を減圧状態にし、洗浄液貯蔵容器12 ら洗浄液11を洗浄液排出口13を介して減圧状 態の吸気管19の内部に液滴状態にて継続的に 給すると同時に、洗浄液供給管15の気体供 口14から酸素濃度が20体積%未満の気体を吸気 管19に継続的に供給することにより、この液 を上記気体により搬送させてエンジン21の 部に供給して、エンジンの内面部品に洗浄 を接触させることにより、エンジン21の内面 部品を洗浄する工程。
 (3)エンジン21の内面部品に接触した洗浄液 エンジンの排気ガスと共に排出させる工程

 洗浄対象のガソリンエンジンの代表例と ては、ポート燃料噴射火花点火(PFI SI)式エ ジン及び直接噴射火花点火(DISI)式エンジン 挙げることができる。本発明の洗浄方法で 、このようなガソリンエンジンに接続され 吸気管の開口部(後に説明する吸気管に接続 する支管の開口部も包含する)を介して、洗 液及び酸素濃度が20体積%未満の気体(以下、 浄液等とも云う)を吸気管の内部に継続的に 供給する。

 吸気管19の開口部としては、吸気管19のス ロットルバルブ装着部16より下流部(エンジン 21の吸気口17の側の部分)に備えられている各 の開口部、例えば、燃料タンクの内部に発 したガソリンの蒸気をエンジンで燃焼させ ため、このガソリンの蒸気を吸気管の内部 吸引するために用いられる開口部(キャニス ターパージ用の開口部)を利用することがで る。また、吸気管に、洗浄液等を供給する 口部(洗浄を行なわないときには、開口部に 蓋をしておく)を新たに形成してもよい。

 図1に示すガソリンエンジン21を洗浄する 合には、吸気管19の内部に洗浄液等を供給 るために用いる開口部18として、吸気管19に えられているキャニスターパージ用の開口 が利用されている。

 なお、前記の「スロットルバルブ装着部 とは、前述のように、スロットルバルブの 心位置のみならず、スロットルバルブが全 の状態において、このバルブが備えるスロ トルプレートのエンジンの側とは逆側の端 までを含む。例えば、図1に示す吸気管19に えられたスロットルバルブ23は、そのスロ トルプレート24aが吸気管19の中心軸に沿って 配置されると全開の状態となる。すなわち図 2の吸気管19の拡大図に示すように、スロット ルバルブ23が全開の状態にて破線で示す位置 配置されたスロットルプレート24bのエンジ 21の側とは逆側の端部(図において右端部)ま でがスロットルバルブ装着部16に含まれる。

 図1に示すエンジン21の吸気口17と前記の ロットルバルブ装着部16との間の吸気管19の 部は、エンジンを作動させることにより減 状態となる。エンジン21を作動させると、 ンジンの吸気工程において吸気口17からエン ジン21の内部に気体が吸気される一方で、吸 管19の内部には前記の吸気を部分的に妨げ スロットルプレート24aが存在するからであ 。

 吸気管19の開口部18には、洗浄液供給管15 洗浄液排出口13が気密状態にて接続される 吸気管19の開口部18と洗浄液供給管15の洗浄 排出口13とを「気密状態にて接続する」とは 、必ずしも高度な気密性が要求される特別な 方法で接続することを意味するものではない 。両者は、例えば、公知の樹脂ホース用の接 続具を介して互いに接続することができる。

 洗浄液貯蔵容器12は、例えば、鉄、アル ニウムおよびステンレススチールに代表さ る金属材料、あるいは樹脂材料から形成さ る。洗浄液貯蔵容器12の頂部に備えられたフ ック26は、容器12を適当な構造物に吊り下げ (例えば、車両のボンネットフードを開けて の下面に吊り下げて)仮固定するために用い られる。

 洗浄液供給管15としては、例えば、ゴム 塩化ビニル樹脂あるいはフッ素樹脂に代表 れる樹脂材料から形成された柔軟なチュー を用いてもよいし、鉄、アルミニウムある はステンレススチールに代表される金属材 から形成された剛性を示すパイプを用いて よい。

 洗浄液11としては、例えば、従来よりガ リンエンジンの洗浄に用いられている公知 洗浄液を用いることができる。洗浄液の種 は、例えば、エンジンの内面部品に堆積し 汚染物の種類や量、更には洗浄の作業性や 全性を考慮して選定される。特に好ましい 浄液の例としては、特表2005-516142号公報に記 載の洗浄液(洗浄用組成物)を挙げることがで る。この洗浄液は、窒素含有清浄添加剤及 所定の有機溶媒を混合した第一溶液、そし 環状カーボネート、所定の有機溶媒及び水 混合した第二溶液とから構成されている。 のように、二種類の溶液からなる洗浄液を いる場合には、第一溶液及び第二溶液を予 混合して洗浄液貯蔵容器に充填し、この洗 液(混合溶液)を用いてエンジンの内面部品 洗浄してもよいし、一方の溶液(例えば、第 溶液)を洗浄液貯蔵容器に充填し、この洗浄 液を用いてエンジンの内面部品を洗浄した後 に、他方の溶液(第二溶液)を洗浄液貯蔵容器 充填し、この洗浄液を用いてエンジンの内 部品を洗浄してもよい。

 洗浄液11は、気体供給管27を介して洗浄液 貯蔵容器12の内部に気体(例、空気や窒素など )を注入して容器12の内部を加圧状態とするこ とにより、容器12から洗浄液供給管15の内部 送り込まれ、そして洗浄液排出口13を介して 減圧状態の吸気管19の内部に継続的に供給さ る。洗浄液貯蔵容器12には、その内部に送 込まれた気体の圧力を確認したり調節した するために圧力計28と圧力調節弁29とが備え れている。洗浄液貯蔵容器12の内部の圧力 調節することにより、洗浄液11を吸気管19の 部に供給する速度を所定の値に設定するこ ができる。また、洗浄液供給管15に備えら たバルブ30は、洗浄液の供給を開始あるいは 停止するために用いられる。なお、洗浄液は 、吸気管の開口部を介して、減圧状態とさせ た吸気管の内部に吸引させて(前記のように 浄液貯蔵容器に気体を注入する操作を行な ないで)継続的に供給することもできる。

 洗浄液11は、加温された状態にて吸気管19 の内部に供給することもできる。例えば、冬 場のように気温の低い状態にてエンジンの洗 浄を行なう場合、洗浄液の粘度が上昇するた め、吸気管の内部に供給される洗浄液の液滴 のサイズが大きくなる傾向にある。洗浄液11 加温した状態(低粘度の状態)にて吸気管19の 内部に供給すると、気温の低い状態でエンジ ンの洗浄を行なう場合でも、洗浄液を微細な 液滴の状態で吸気管の内部に供給することが できる。洗浄液11は、例えば、洗浄液貯蔵容 12あるいは洗浄液供給管15(又は後に説明す 予め吸気管に備えられた支管)にヒータを取 付け、このヒータを作動させることによっ 加温することができる。

 一方、本発明の洗浄方法においては、前 洗浄液と共に酸素濃度が20体積%未満の気体( 特に好ましくは、車両から排出される排気ガ ス)が吸気管19の内部に供給される。

 このように、洗浄液と酸素濃度が20体積% 満の気体とが減圧状態の吸気管19の内部に 時に供給されると、前記の気体が急激に膨 するため、洗浄液は微細な液滴の状態(霧状 状態)にて吸気管19の内部に供給される。そ て、この洗浄液の微細な液滴は、前記の気 によって搬送されて、エンジン21の内面部 の広い範囲に到達して接触する。このため 本発明の洗浄方法を実施することにより、 ンジン21の内面部品の広い範囲を洗浄するこ とができる。洗浄液と共に吸気管19の内部に 給される気体に含まれている酸素は、洗浄 に含まれる有機化合物を燃焼室32にて燃料 ガソリンと共に燃焼させるために用いられ 。

 そして、洗浄に用いられた洗浄液は、そ 一部分がエンジン21の燃焼室32にて燃料のガ ソリンと共に燃焼されたのち、エンジンの排 気ガスと共にエンジンの内部から排気管20を して排出される。

 このように、本発明の洗浄方法は、従来 洗浄方法のように、洗浄対象のエンジンに じた多岐管を用意したり、この多岐管を吸 管の内部に奥深く挿入して適切な位置に配 したりする必要はなく、エンジンに接続さ た吸気管の開口部(もしくは後に説明する予 め吸気管に備えられた支管の開口部)に洗浄 供給管の洗浄液排出口を接続し、この供給 を介して洗浄液と酸素濃度が20体積%未満の 体とを減圧状態とさせた吸気管内に供給す という極めて簡単な作業によって、エンジ の内面部品の洗浄を行なうことができる。

 本発明の洗浄方法において、前記のよう 洗浄液と共に吸気管の内部に供給される酸 濃度が20体積%未満の気体は、洗浄液を吸気 の内部に微細な液滴の状態で供給するため そして前記の洗浄液の微細な液滴をエンジ の内面部品の広い範囲に搬送するために用 られている。また、この気体の酸素濃度を2 0体積%未満に設定する理由は以下の通りであ 。

 例えば、洗浄液供給管15の気体供給口14に 酸素濃度が20体積%以上の気体を供給した場合 であっても、洗浄液を吸気管の内部に微細な 液滴の状態で供給し、この洗浄液の微細な液 滴をエンジンの内面部品の広い範囲に搬送す ることはできる。すなわち、酸素濃度が20体 %以上の気体及び酸素濃度が20体積%未満の気 体のいずれを用いた場合であっても、エンジ ンの内面部品を十分に洗浄することはできる 。

 しかしながら、洗浄液と共に吸気管の内 に供給する気体の酸素濃度が高い値(20体積% 以上の値)に設定されていると、エンジンの 燃比が高くなり(酸素過剰の状態となり)、エ ンジンから排出される排気ガスに含まれる窒 素酸化物(NOx)の量が増加する傾向にある。本 明に従って、前記の気体の酸素濃度が低い (20体積%未満の値)に設定されていると、窒 酸化物(NOx)の排出量が低減された状態にて、 エンジンの洗浄を行なうことができる。

 本発明において、前記の吸気管の内部に 給する気体の酸素濃度は、15体積%未満、特 10体積%未満であることが好ましい。この気 の酸素濃度は、出来るだけ低い値に設定す ことが好ましい。酸素濃度が20体積%未満の 体としては、窒素ガス、アルゴンガスに代 される不活性ガス、これらのガスと別の酸 含有ガス(例、酸素ガスや空気)との混合気 を用いることができるが、特別な気体を準 する必要がないことから、車両から排出さ る排気ガス(通常、酸素濃度は1体積%以下)を いることが最も好ましい。なお、酸素濃度 20体積%未満の気体として排気ガスを用いる 、気体供給管の内部にて洗浄液が排気ガス よって加温されて低粘度の状態となるため 気温の低い状態でエンジンの洗浄を行なう 合でも、洗浄液を微細な液滴の状態にて吸 管の内部に供給することができる。

 酸素濃度が20体積%未満の気体は、例えば ポンプを用いて洗浄液供給管の気体供給口 供給してもよいが、洗浄液供給管の気体供 口から減圧状態の吸気管の内部に吸引させ 簡単に供給することができる。

 図1に示すように、洗浄液供給管15は、洗 液11を洗浄液貯蔵容器12から排出させる本管 22aと、吸気管19に接続する、先端(吸気管19の とは逆側の端部)に開口部を有する接続管22b とが分岐管31を介して互いに接続された構成 有していることが好ましい。このような構 を採用することにより、前記の本管22aと接 管22bとを分岐管31を介して互いに接続する いう簡単な操作によって、気体供給口(分岐 31の開口)14を備える洗浄液供給管15を用意す ることができる。

 また、このような接続管22bを用いると、 浄液と酸素濃度が20体積%未満の気体とが、 め接続管22bの内部で十分に混合された状態( 混合した後の再分離が進展しない状態)にて 吸気管19の内部に供給される。このため、前 記の気体の膨張によって、洗浄液がより小さ なサイズの液滴として吸気管の内部に供給さ れ、この液滴が前記の気体によってエンジン の内面部品の更に広い範囲に搬送される。

 なお、上記の接続管22bに代えて、予め吸 管19のスロットルバルブ装着部16より下流部 に備えられた支管を用いる場合には、洗浄液 供給管は、上記のように接続管を特別に用意 して構成する必要はない。支管の例としては 、キャニスターパージホース、ブローバイホ ース、エギゾーストガスリサーキュレーショ ン作動用ホース、ブレーキブースターホース 、スワールコントロールバルブ作動用ホース 、負圧計ホース、燃料圧力調整装置用負圧ホ ースあるいは可変吸気バルブ作動用負圧ホー スを挙げることができる。

 これらのホースは、大気への放出が好ま くない気体(主としてガソリンの蒸気)を減 状態とさせた吸気管の内部に吸引させてエ ジン内部で燃焼させるため、減圧状態の吸 管の内部に発生する負圧によって別の装置 駆動あるいは駆動を補助するため、あるい 吸気管の内部の圧力を測定する装置に接続 るために利用されるものであり、いずれも 方の端部が吸気管のスロットルバルブ装着 より下流部に備えられた開口部に接続され いる。

 例えば、キャニスターパージホースとは 前記のように燃料タンクの内部に発生した ソリンの蒸気をエンジンで燃焼させるため このガソリンの蒸気を減圧状態の吸気管内 吸引させるために用いられるものであり、 ローバイホースとは、エンジンの燃焼室か クランクケース内に漏れ出たガソリンの蒸 (ブローバイガス)をエンジンで燃焼させる め、このガソリンの蒸気を減圧状態の吸気 内に吸引させるために用いられるものであ 、エギゾーストガスリサーキュレーション 動用ホースとは、排気ガス中の窒素酸化物 低減するため、排気ガスの一部を減圧状態 吸気管内に吸引させるために用いられるも であり、ブレーキブースターホースとは、 気管内に発生した負圧を利用してブレーキ を増幅させるブレーキブースター装置と吸 管とを接続するために用いられるものであ 、そして負圧計ホースとは、吸気管内の圧 を測定する負圧計と吸気管とを接続するた に用いられるものである。

 これらのホースのいずれかを利用すると 前述のように、洗浄液供給管15を構成する 続管22bを特別に用意することなく、また吸 管19に洗浄液等を供給する開口部を新たに形 成することなく本発明の洗浄方法を簡単に実 施することができる。

 本発明の洗浄方法においては、エンジン 作動させた状態にて、減圧状態の吸気管内 上記の洗浄液と酸素濃度が20体積%未満の気 とが継続的に供給される。例えば、エンジ の圧縮行程において、燃焼室の内部に大量 (液滴状態でない)洗浄液が存在すると、ピ トンあるいはその駆動装置が破損してエン ンが故障する恐れがある。本発明の洗浄方 では、洗浄液を微細な液滴の状態にて吸気 の内部に供給し、この洗浄液の微細な液滴 気体で搬送してエンジンの内部に供給する め、洗浄液を継続的に供給してもエンジン 故障させることはない。

 エンジンの種類やその内部に堆積した汚 物の種類や量にも依るが、吸気管の内部に 浄液を供給する時間(以下、洗浄時間という )は、5~90分の範囲にあることが好ましく、10~4 0分の範囲にあることが更に好ましい。吸気 の内部には、合計で100~1500mL(特に100~1000mL)の 囲の量の洗浄液を供給することが好ましい また、洗浄液を吸気管の内部に供給する速 は、2~80mL/分の範囲にあることが好ましく、 5~50mL/分の範囲にあることが更に好ましい。

 本発明の洗浄方法は、エンジンを車両か 取り外したり、吸気管の接続状態を変更し りすることなく、エンジンを車両に搭載し 状態にて簡単に実施することができるため エンジンの内面部品の実用的な洗浄方法と ての有用性が高い。

 図3は、本発明の洗浄方法をエンジンが車 両33に搭載された状態で行なう場合の実施態 を示す図である。図3に示すように、本発明 の洗浄方法をエンジンが車両33に搭載された 態で実施する場合には、例えば、洗浄液貯 容器12をその頂部に備えられたフック26を用 いてボンネットフード34に吊して仮固定する とにより、洗浄液を吸気管の内部に円滑に 給することができる。

 そして、図3に示すように洗浄液供給管15 気体供給口14と車両33のテールパイプ36の後 とを、例えば、樹脂製のホース37を用いて いに接続することにより、吸気管の内部に 単に排気ガス(酸素濃度が20体積%未満の気体) を供給することができる。

 このように、吸気管の内部に供給する酸 濃度が20体積%未満として排気ガスを用いる 合には、フィルタ38を用いて排気ガスに含 れる微粒子(例えば、煤など)や水分を除去す ることが好ましい。フィルタ38としては、活 炭フィルタ、メンブレンフィルタ、および グフィルタに代表される公知のフィルタを いることができる。

 そして、本発明の洗浄方法を車両に搭載 た状態にて実施すると、エンジンの外部に 機化合物(エンジンの燃焼室にて燃焼されな かった洗浄液、あるいは洗浄液やエンジンオ イルに由来する有機化合物)が排出された場 であっても、これを車両に搭載された排気 ス浄化装置(触媒装置)35にて浄化させること できる。

 なお、車両33に搭載された排気ガス浄化 置35には、エンジンが通常の作動状態(車両 停止させ、かつ洗浄液を供給しないでエン ンを2000rpmの回転数にて作動させた状態)にあ る際に浄化される有機化合物に加えて、洗浄 液あるいは洗浄液に由来する有機化合物が過 剰に供給される。この際に、例えば、吸気管 の内部に酸素濃度が20体積%以上の気体が供給 されると、排気ガス浄化装置(触媒装置)35に 給される酸素の量が増加し、この酸素が排 ガス浄化装置に過剰に供給された有機化合 の浄化に用いられるため、排気ガス浄化装 35の内部の触媒の温度が、エンジンが通常の 作動状態にある場合よりも上昇する傾向にあ る。

 このような温度上昇は、実用上の問題を じさせるものではないが、好ましいもので ない。本発明に従って吸気管の内部に酸素 度が20体積%未満の気体(特に、極めて低酸素 濃度の排気ガス)を供給すると、排気ガス浄 装置に有機化合物が過剰に供給された場合 あっても、酸素の供給量が低減されるため 上記のような排気ガス浄化装置内の触媒の 度上昇を抑制することができる。このため 例えば、エンジンを短時間で洗浄するため 、洗浄液及び酸素濃度が20体積%未満の気体 各々を吸気管の内部に供給する速度を増加 せた場合であっても、車両に搭載された排 ガス浄化装置内の触媒の温度に特別な注意 払うことなくエンジンの洗浄を行なうこと できる。

 なお、車両33に搭載された排気ガス浄化 置35にて浄化されずに車両の外部に排出され た有機化合物は、脱臭処理したのちに大気中 に放出することが好ましい。脱臭処理の例と しては、洗浄法、吸着法、燃焼法、生物脱臭 法、オゾン脱臭法、光触媒脱臭法、プラズマ 脱臭法、消・脱臭剤法、および希釈・拡散法 が挙げられる。図3の実施態様においては、 気ガスを燃焼法により処理する脱臭装置(触 装置)39が用いられている。

 図4は、本発明の洗浄方法をエンジンが車 両に搭載された状態で行なう場合の別の実施 態様を示す図である。図4の実施態様は、車 33に搭載された排気ガス浄化装置35にて浄化 れずに車両の外部に排出される有機化合物 、空気で希釈して脱臭した状態にて大気中 放出する排気ガス排出装置40が用いられて ること以外は図3の実施態様と同様である。

 排気ガス排出装置40は、車両のテールパ プ36よりも大きな内径を持つダクト41と、ダ ト41の内部の気体を大気中に放出させるフ ン42とから構成されている。車両33に搭載さ た排気ガス浄化装置35にて浄化されずに車 のテールパイプ36から排出された有機化合物 は、ファン42を作動させることによりテール イプ36とダクト41との隙間からダクト41の内 に吸い込まれた空気と混合されたのちに大 中に放出される。

[実施例1]
 図5は、洗浄の対象となるガソリンエンジン と、洗浄に用いる装置とを模式的に示す図で ある。ガソリンエンジン50は、上方から見た 態にて記入してある。

 洗浄対象のガソリンエンジン50は、合計 六個のシリンダ51、52、53、54、55、56を持つ 知のV型六気筒式ガソリンエンジンである。 のエンジン50は、車両(図示は省略する)に搭 載されており、洗浄を行なう前に車両を約4 km走行させて、その内部にガソリンやエンジ ンオイルに由来する汚染物(炭化水素等)を堆 させたものである。

 エンジン50は、各々のシリンダ毎に、各 のシリンダに接続する二つの吸気口(例えば シリンダ51に各々吸気弁51b、51bを介して接 している吸気口51a、51a)を備えるものである このエンジン50には、各々のシリンダの吸 口にエンジン燃料を供給するために分岐し いる吸気管59が接続されている。この吸気管 59は、そのスロットルバルブ装着部16より下 部に開口部58を備えている。この開口部58は キャニスターパージホースを接続するため 吸気管59に形成されている。

 このような構成を有するガソリンエンジ 50を、車両に搭載した状態にて、次のよう 手順で洗浄した。

 先ず、洗浄液貯蔵容器12に洗浄液(主成分: ドデシルフェノキシポリ(オキシブチレン)ア ン、2-フェノキシエタノール及びプロピレ カーボネート)を650mL収容した。次に、この 浄液貯蔵容器12の内部に圧縮された空気を注 入する気体供給管27を容器12に接続した。こ 洗浄液貯蔵容器12を、フック26を用いて車両 ボンネットフードに吊して仮固定した。そ て洗浄液貯蔵容器12に配設されている洗浄 供給管(樹脂製のホース)15の洗浄液排出口13 、吸気管59の開口部58に気密状態にて接続し 。最後に、洗浄液供給管15の気体供給口14と 車両のテールパイプとを、樹脂製のホース37 用いて互いに接続した。

 次に、エンジン50を作動させて、その回 数を2500rpmに維持した状態で5分間の暖機運転 をしたのち、回転数を2000rpmに変更して維持 た。なお、このエンジン50の作動により、吸 気管59の内部は減圧状態となる。エンジンの 浄を行なう前に、車両に搭載された排気ガ 浄化装置内の触媒の温度を測定したところ5 70℃であった。

 そして、エンジン50の回転数を2000rpmに維 した状態にて、洗浄液供給管15のバルブ30を 開いて、洗浄液貯蔵容器12から洗浄液を、そ て洗浄液供給管15の気体供給口14から車両の 排気ガス(酸素濃度が20体積%未満の気体)を、 口部58を介して吸気管59の内部に供給した。 この際に、圧力調節弁29を用いて洗浄液貯蔵 器12の内部の圧力を調節して、吸気管の内 に洗浄液を供給する速度を30mL/分に設定した 。

 このようにして、洗浄液と排気ガスとを 洗浄液の全量が吸気管59の内部に供給され まで、すなわち約22分かけて減圧状態の吸気 管の内部に継続的に供給して、エンジンの内 面部品を洗浄した。また、エンジンを洗浄中 に、車両に搭載された排気ガス浄化装置内の 触媒の温度を測定したところ620℃であった。

 最後に、洗浄液供給管15のバルブ30を閉じ て洗浄液の供給を停止した状態で、エンジン の運転を5分間継続して、エンジン50の内部に 残った洗浄液を排気ガスと共に排出させた。

[参考例1]
 実施例1で用いたエンジンと同じV型六気筒 ガソリンエンジン(このエンジンを搭載した 両を実施例1とほぼ同じ距離にて走行させて 内部に汚染物を堆積させたエンジン)の洗浄 行なった。洗浄は、洗浄液供給管の気体供 口に接続された樹脂製のホースを取り外し 、気体供給口から吸気管の内部に大気中の 気(酸素濃度:20.9%)を供給したこと以外は実施 例1と同じ条件にて行なった。エンジンの洗 を行なう前に、車両に搭載された排気ガス 化装置内の触媒の温度を測定したところ、 施例1の場合とほぼ同じ温度であった。また エンジンを洗浄中に、車両に搭載された排 ガス浄化装置内の触媒の温度を測定したと ろ700℃であった。

[参考例2]
 実施例1で用いたエンジンと同じV型六気筒 ガソリンエンジン(このエンジンを搭載した 両を実施例1とほぼ同じ距離にて走行させて 内部に汚染物を堆積させたエンジン)の洗浄 行なった。洗浄は、洗浄液供給管の気体供 口に蓋をして、吸気管の内部に排気ガス(酸 濃度が20体積%未満の気体)を供給しなかった こと以外は実施例1と同じ条件にて行なった エンジンの洗浄を行なう前に、車両に搭載 れた排気ガス浄化装置内の触媒の温度を測 したところ、実施例1の場合とほぼ同じ温度 あった。また、エンジンを洗浄中に、車両 搭載された排気ガス浄化装置内の触媒の温 を測定したところ540℃であった。

[洗浄性の評価方法]
(1)燃焼室の洗浄性の評価
 洗浄前のエンジンの各々のシリンダに備え れた点火プラグを取り外し、点火プラグが り付けられていた開口から工業用内視鏡を ンジンの燃焼室の内部に挿入して、各々の リンダの燃焼室の内壁について、汚染物が 積している面積(通常は燃焼室の内壁の全体 に汚染物が堆積している)を確認する。そし 洗浄後のエンジンについて、各々のシリン の燃焼室の内壁に堆積していた汚染物がど 程度の面積の割合で除去されているか(以下 汚染物の除去率)を確認することにより、燃 焼室の洗浄性の評価を行なった。

 前記の洗浄性の評価は、以下の基準にて行 った。
 AA:汚染物の除去率が90%以上である。
 A:汚染物の除去率が50%以上、90%未満である
 B:汚染物の除去率が5%以上、50%未満である。
 C:汚染物の除去率が5%未満である。

(2)吸気口の洗浄性
 洗浄前のエンジンの吸気管の開口部から工 用内視鏡を吸気管内に挿入して、各々のシ ンダの各吸気口から吸気弁までの間の内壁 ついて、汚染物が堆積している面積(通常は 内壁の全体に汚染物が堆積している)を確認 る。そして洗浄後のエンジンについて、吸 口から吸気弁までの間の内壁に堆積してい 汚染物がどの程度の面積の割合で除去され いるか(汚染物の除去率)を確認することによ り、吸気口の洗浄性の評価を行なった。洗浄 性の評価は、燃焼室の洗浄性の場合と同じ基 準にて行なった。

[洗浄性の評価結果]
 実施例1、参考例1及び参考例2の各々につい 洗浄性を評価した結果を下記の表1に示す。 なお、表1に記入したシリンダの番号は、図5 記入した六個のシリンダの各々に付した番 に対応する。

 上記の実施例1及び参考例2の洗浄性の評 結果から、本発明に従う実施例1の洗浄方法 、前記のような簡単な作業によって実施す ことができ、そして吸気管の内部に洗浄液 微細な液滴の状態にて供給され、この洗浄 の微細な液滴が洗浄液と共に吸気管の内部 供給された排気ガス(酸素濃度が20体積%未満 の気体)によって搬送されるため、洗浄液が ンジンの内面部品の広い範囲に到達し、エ ジンの内面部品を良好に洗浄できることは らかである。なお、本発明の洗浄方法によ 、エンジンの燃焼室の内部をより清浄に洗 したい場合には、例えば、洗浄液貯蔵容器 予め多めに洗浄液を入れておき、吸気管の 部に洗浄液を供給する時間を長くして洗浄 行なえばよい。

 また、車両に搭載された排気ガス浄化装 内の触媒の温度は、参考例1のように吸気管 の内部に空気を供給して洗浄を行なった場合 には、洗浄を行なう前と較べて130℃上昇した のに対し、実施例1のように吸気管の内部に 気ガスを供給して洗浄を行なった場合には 洗浄を行なう前と較べて50℃しか上昇しなか った。このように、本発明に従ってエンジン の内面部品の洗浄を行う場合には、車両に搭 載された排気ガス浄化装置内の触媒の温度上 昇が抑制されることがわかる。

本発明の洗浄方法の実施に有利に用い ことができる装置と、洗浄の対象であるガ リンエンジンとを模式的に示す図である。 図1に示す吸気管19のスロットルバルブ2 3の近傍の部位の拡大図である。 本発明の洗浄方法をエンジンが車両に 載された状態で行なう場合の実施態様を示 図である。 本発明の洗浄方法をエンジンが車両に 載された状態で行なう場合の別の実施態様 示す図である。 実施例1、参考例1及び参考例2にて洗浄 対象となるガソリンエンジンと、洗浄に用 る装置とを模式的に示す図である。

符号の説明

11 洗浄液
12 洗浄液貯蔵容器
13 洗浄液排出口
14 気体供給口
15 洗浄液供給管
16 スロットルバルブ装着部
17 吸気口
18 開口部
19 吸気管
20 排気管
21 ガソリンエンジン
22a 本管
22b 接続管
23 スロットルバルブ
24a スロットルプレート
24b スロットルプレート
26 フック
27 気体供給管
28 圧力計
29 圧力調節弁
30 バルブ
31 分岐管
32 燃焼室
33 車両
34 ボンネットフード
35 排気ガス浄化装置
36 テールパイプ
37 樹脂製のホース
38 フィルタ
39 脱臭装置
40 排気ガス排出装置
41 ダクト
42 ファン
50 ガソリンエンジン
51、52、53、54、55、56 シリンダ
51a 吸気口
51b 吸気弁
58 開口部
59 吸気管