KIKUCHI YOSHIHIRO (JP)
TAKIZAWA SHIGERU (JP)
HASEGAWA KEIGO (JP)
KIKUCHI YOSHIHIRO (JP)
TAKIZAWA SHIGERU (JP)
WO2006015761A1 | 2006-02-16 |
JP2005001100A | 2005-01-06 | |||
JP2002036083A | 2002-02-05 | |||
JP2002120109A | 2002-04-23 | |||
JPH11295668A | 1999-10-29 |
旋盤加工機の回転軸に保持されて回転駆動するレンズに対し、加工具が前記回転軸の軸線と直交する方向および軸線方向から、前記レンズの光学面に前記回転軸を中心に同心円状と螺旋状のいずれかに旋回する加工軌跡を描きながら前記光学面を非球面形状に加工するレンズ加工方法であって、 レンズを、少なくともその幾何中心および光学中心のいずれか一方が前記加工軌跡の旋回中心から離間した位置になるように配置する工程を備えたことを特徴とするレンズ加工方法。 |
請求項1記載のレンズ加工方法において、 前記レンズは、累進屈折力眼鏡レンズ、プリズム量を含む眼鏡レンズおよび累進屈折力とプリズム量を含む眼鏡レンズのうちのいずれか一つであり、レンズ曲面の回転軸との交点における法線は、回転軸に対して勾配を有することを特徴とするレンズ加工方法。 |
請求項1記載のレンズ加工方法において、 レンズを配置する工程は、予め眼鏡レンズの玉型情報を得て、前記回転軸を少なくともレンズの玉型形状領域の外部に位置させることを特徴とするレンズ加工方法。 |
請求項1記載のレンズ加工方法において、 レンズを配置する工程は、予め眼鏡レンズの玉型情報を得て、前記レンズを少なくともレンズの玉型形状領域の外部に回転軸が位置するように配置する工程を備えていることを特徴とするレンズ加工方法。 |
請求項1記載のレンズ加工方法において、 レンズを配置する工程は、眼鏡レンズの玉型情報がない場合、前記回転軸をレンズの外側に位置させることを特徴とするレンズ加工方法。 |
請求項1記載のレンズ加工方法において、 レンズを配置する工程は、眼鏡レンズの玉型情報がない場合、前記レンズを回転軸の外側に位置させることを特徴とするレンズ加工方法。 |
請求項1記載のレンズ加工方法において、 レンズが複数であって、前記旋回中心を取り囲むように配置され、各レンズに対してそれぞれに独立した3次元レンズ曲面を形成するように回転軸の軸線方向における加工位置をレンズごとに数値制御し、全てのレンズを同時に加工する工程を備えていることを特徴とするレンズ加工方法。 |
請求項7記載のレンズ加工方法において、 前記加工位置をレンズごとに数値制御する工程は、前記回転軸を中心に旋回する旋回加工軌跡の進行方向で隣り合う2つのレンズ間の前記回転軸の軸線方向における加工軌跡を、前記旋回加工軌跡の先行側に位置するレンズの加工軌跡終端部における勾配と前記旋回加工軌跡の後行側に位置するレンズの加工軌跡開始部における勾配とに基づいて設定する工程を含むことを特徴とするレンズ加工方法。 |
請求項8記載のレンズ加工方法において、 前記隣り合う2つのレンズ間の回転軸の軸線方向における加工軌跡を設定する工程は、前記加工軌跡終端部における勾配と前記加工軌跡開始部における勾配の一次微分係数が略同一であるとともに、前記加工軌跡終端部と前記加工軌跡開始部との間の中間部分での回転軸の軸線方向における加工軌跡を円弧と平面の少なくともいずれか一方を含む滑らかな軌跡とすることを特徴とするレンズ加工方法。 |
請求項2記載のレンズ加工方法において、 前記累進屈折力レンズの近用屈折力測定基準位置および遠用屈折力基準位置の少なくとも一方を前記旋回中心からレンズの光学中心を通る放射線に沿って設定する工程をさらに備えていることを特徴とするレンズ加工方法。 |
請求項2記載のレンズ加工方法において、 前記レンズが乱視屈折力成分を含み、前記レンズの乱視屈折力表示がマイナス表示のときに、乱視軸の方向を前記放射線と直交する方向に設定する工程をさらに備えていることを特徴とするレンズ加工方法。 |
レンズを保持する回転軸と、この回転軸を駆動する駆動装置と、前記回転軸の軸線と直交する方向および軸線方向から、前記レンズの光学面を前記回転軸を中心に同心円状と螺旋状のいずれか一方に旋回する加工軌跡を描きながら非球面形状に加工する加工具とを備えたレンズ加工装置であって、 前記レンズの幾何中心位置と光学中心位置の少なくともいずれか一方を、前記加工軌跡の旋回中心から離間した状態で加工領域に保持する手段と、 前記加工具を前記加工軌跡に直交する方向に送り移動するとともに、回転軸の軸線方向および回転方向における加工軌跡を少なくとも前記加工具の送り移動位置と前記加工軌跡の旋回角度との2つの位置パラメータに基づいて数値制御する手段と、 を備えたことを特徴とするレンズ加工装置。 |
本発明は、同心円状または螺旋状に旋回 る加工軌跡を描きながらレンズの光学面を 球面に旋盤加工するレンズ加工方法および ンズ加工装置に関する。
旋盤加工によるレンズの加工方法として 、例えば特開平11-300501号公報に開示されて る加工方法が知られている。この加工方法 、バイトの刃先を加工順またはワークの加 部位によって使い分けることにより、1本の バイトで各種の切削加工を可能にしている。
ところで、旋盤によるレンズ加工では、 20および図21に示すように、旋盤加工機1の 転軸(スピンドル)12に保持されて回転駆動さ るレンズ21に対し、加工具により、回転軸12 の軸線と直交する方向から、回転軸12を中心 同心円状または螺旋状に旋回する加工軌跡t を描きながら3次元レンズ曲面を切削または 削加工する。
レンズ21は、旋盤加工機1の回転軸の軸線 向であるZ軸方向に厚みを有するとともに、 そのZ軸に直交するX、Yの2軸方向に面状の広 りをもつ円盤状であって、そのX、Y面が回転 軸12の端面と一致するように保持される。こ とき、レンズ21は、その中心(Zo)が回転軸12 同心となるように位置決めされる。
レンズ21の旋盤加工は、X軸および/または Y軸方向に送り移動されるとともに、Z軸方向 移動制御される加工具を用いて行われる。 工具は、一定の曲率半径を有するバイトを1 枚または複数枚用いて構成され、レンズを回 転軸12の軸線と直交する方向および軸線方向 ら切削加工する。
この旋盤加工に際し、加工具による加工 置がレンズ21の周縁から中心に向けて順次 り移動させられるとともに、その移動位置 応じてZ軸方向への加工位置が数値制御され ことにより、所定の光学面が切削または研 加工される。
レンズ21の旋盤加工は、外周から中心に かって行われる。つまり、加工軌跡tはレン 21の周縁から開始されて中心(Zo)で終了する この工程(パス)を必要回数繰り返すことに って所定のレンズ曲面を形成する。
この旋盤によるレンズ加工では加工位置 数値制御により多種多様な曲面加工を行う とができるので、例えば、累進屈折力レン などの非球面レンズの加工にも適している
しかしながら、従来の旋盤によるレンズ 工方法は、次のような問題があった。すな ち、レンズの旋盤加工は、加工具の所定部 がレンズに一定角度で当接しながら両者が 対移動することによって行われる。
旋盤による加工では、レンズに対する研 工具の当接位置、すなわち加工位置が旋盤 回転軸を中心に旋回移動するとともに、そ 旋回半径を徐々に縮小させることにより、 ンズ21の端面全体を所定の3次元レンズ曲面 状に切削または研削加工することができる
この3次元レンズ曲面形状の加工は、加工 位置がレンズ21上を旋回移動(トレース)する きには所定の精度で行わせることができる しかし、加工具の加工位置が回転軸12の中心 位置Zoに至ったときには、加工具とレンズ間 相対移動速度が極端に低下あるいはゼロに る特異条件が生じる。また、レンズに対す 加工具の当接位置や角度もその中心位置で 異的に変化する。このため、図22に示すよ に、レンズの中心部に加工精度が特異的に 下する欠陥が発生する。すなわち、レンズ 中心部が欠陥発生箇所となる。
レンズの中心部の欠陥は、加工具の傾斜 制御などによって軽減させることができる 、その制御は煩雑で容易ではなく、またそ 制御を行っても欠陥を完全に除去すること できない。このため、図22に示したように レンズの中心部だけ加工精度が特異的に低 なることは避けられない。
しかし、眼鏡レンズ等の光学レンズにお ては、視野の中心部における透過像がとく 重視されるため、中心部での加工欠陥は大 な問題となる。この加工欠陥は後工程であ 研磨工程によって除去あるいは修正するこ も可能であるが、それは欠陥の程度が小さ 場合に限られる。
また、後工程の研磨加工で除去または修 が可能な欠陥であっても、後工程の負担が 大して生産効率を阻害するという問題が生 る。さらに、欠陥を除去するための研磨加 によって新たな形状誤差が生じてしまうこ もある。
上記のような問題により、従来の旋盤に るレンズ加工では、欠陥のない高精度のレ ズ加工が困難であるとともに、その欠陥の 制や修正のために製造効率が低下してしま という問題があった。
本発明は、上記した従来の問題を解決する
めになされたものであって、その目的とす
ところは、旋盤加工によるレンズ加工方法
おいて、特異的な欠陥のない高精度のレン
加工を効率的に行えるようにし、これによ
、累進屈折力レンズなどの非球面レンズを
単かつ高効率に製造することが可能なレン
加工方法およびレンズ加工装置を提供する
とにある。
本発明の上記以外の目的および構成につい
は、本明細書の記述および添付図面にて明
かにする。
上記目的を達成するために本発明に係る ンズ加工方法は、旋盤加工機の回転軸に保 されて回転駆動するレンズに対し、加工具 前記回転軸の軸線と直交する方向および軸 方向から、前記レンズの光学面に前記回転 を中心に同心円状と螺旋状のいずれかに旋 する加工軌跡を描きながら前記光学面を非 面形状に加工するレンズ加工方法であって レンズを、少なくともその幾何中心および 学中心のいずれか一方が前記加工軌跡の旋 中心から離間した位置になるように配置す 工程を備えているのである。
また、本発明に係るレンズ加工装置は、 ンズを保持する回転軸と、この回転軸を駆 する駆動装置と、前記回転軸の軸線と直交 る方向および軸線方向から、前記レンズの 学面を前記回転軸を中心に同心円状と螺旋 のいずれか一方に旋回する加工軌跡を描き がら非球面形状に加工する加工具とを備え レンズ加工装置であって、前記レンズの幾 中心位置と光学中心位置の少なくともいず か一方を、前記加工軌跡の旋回中心から離 した状態で加工領域に保持する手段と、前 加工具を前記加工軌跡に直交する方向に送 移動するとともに、回転軸の軸線方向およ 回転方向における加工軌跡を少なくとも前 加工具の送り移動位置と前記加工軌跡の旋 角度との2つの位置パラメータに基づいて数 値制御する手段とを備えたものである。
本発明によるレンズ加工方法およびレン 加工装置によれば、レンズの幾何中心また 光学中心を加工軌跡の旋回中心から離間さ ているので、レンズの中心部に加工精度が 異的に低下する欠陥が生じず、高精度のレ ズ加工を効率的に行うことができ、これに り、累進屈折力レンズなどの非球面レンズ 簡単かつ高効率に製造することができる。
本発明のこのような作用効果以外の効果 ついては、本明細書の実施例の記述および 付図面から明らかになるであろう。
図1および図2において、旋盤加工機(以下 レンズ加工装置ともいう)2は、複数のレン 21を保持する回転軸(スピンドル)12と、この 転軸12を回転駆動する駆動装置13と、回転軸1 2の軸線と直交する方向(X、Y軸方向)および軸 方向(Z方向)から、各レンズ21の光学面を、 転軸12を中心に同心円状または螺旋状に旋回 する加工軌跡tを描きながら非球面からなる3 元レンズ曲面形状に加工する加工具30(図9) 備えている。なお、本発明において、レン 21の加工は、使用する加工具30の種類によっ 切削加工と研削加工の両方を含むものであ 。また、本実施例においては、複数のレン 21を回転軸12に取付け、これらのレンズ21を 時に加工する場合について示しているが、 発明は1つのレンズ21を取付けて加工する場 も含むものである。
レンズ21の加工は、加工具30を回転軸12の 線方向であるZ軸に直交するX軸および/また Y軸方向に送り移動させるとともに、Z軸方 に移動制御することにより行われる。加工 30は一定の曲率半径を有するバイトを1枚ま は複数枚用いて構成され、レンズ21を回転軸 12の軸線と直交する方向および軸線方向から 工する。
旋盤加工機2の加工具30による加工領域20 には、図2に示すように、予め眼鏡フレーム 玉型情報を有する複数、例えば4つののレン ズ21が配置され、回転軸12に保持される。各 ンズ21はそれぞれ加工軌跡tの旋回中心(Zo)か 離間した位置に回転軸12を取り囲むように 置され、この状態でZ軸の周りを旋回する。 して、加工具30は、その旋回面の平行方向 送り移動されるとともに垂直方向に移動制 されることにより、加工領域20内の複数のレ ンズ21を同時に加工する。
この加工に際し、加工具30の加工位置は 複数のレンズ21を含む加工領域20の周縁から 心に向けて順次移動し、その移動位置に応 てZ軸方向への位置が数値制御されることに より、各レンズ21の光学面をそれぞれ所定の 球面の3次元レンズ曲面に切削または研削加 工する。
このようなレンズ加工方法によれば、複 のレンズ21の光学面をそれぞれ加工欠陥が じ易い旋回中心Zoを避けた位置で所定の3次 レンズ曲面に高精度に切削または研削加工 ることができる。この加工により、図3に示 ように、レンズ21の中心部における形状も 精度に形成される。また、レンズ21の中心部 と周辺部の性状変化が少なく、視野の全体に 一定以上のレンズ精度を安定に確保すること ができる。
これにより、後工程での修正を簡略化あ いは不要にして、加工の精度と効率を大幅 高めることができる。また、上述したよう 複数のレンズ21を同時に加工することによ 、製造効率を大幅に向上させることができ 。
また、このようなレンズ加工において、 進屈折力レンズなどの非球面レンズの加工 、レンズ21全体にわたって欠陥を生じさせ ことなく高精度に加工し、光学精度の高い ンズを高効率に作製することができる。
加工軌跡の旋回中心(Zo)を取り囲むように 回転軸12の周りに配置した複数のレンズ21に する加工は、同時に行うことができるが、 レンズ21に対しては、回転軸(Z)方向における 加工位置をレンズ21ごとに数値制御すること より、各レンズ21のそれぞれに独立した3次 レンズ曲面を加工することができる。つま 、各レンズ21に対する厚み切削または研削 を個別に数値制御することにより複数の独 したレンズを同時に製造することができる
この場合、例えば図4に示すように、4つ レンズ21を回転方向に互いに離間させて配置 する。また、回転軸12を中心に旋回する旋回 工軌跡の進行方向で隣り合う2つのレンズ間 の回転軸方向における加工軌跡を、旋回加工 軌跡の先行側に位置するレンズ21の加工軌跡 端部における勾配と旋回加工軌跡の後行側 位置するレンズ21の加工軌跡開始部におけ 勾配とに基づいて設定する。すなわち、図5 示すように、回転軸を中心に旋回する旋回 工軌跡tの進行方向で隣り合う2つのレンズ21 、21間の回転軸の軸線方向(Z方向)および回転 向における加工軌跡を、旋回加工軌跡tの先 行側に位置するレンズ21の加工軌跡終端部に ける勾配θ1と旋回加工軌跡tの後行側に位置 するレンズ21の加工軌跡開始部における勾配 2とに基づいて設定することにより、各レン 21に対する加工をそれぞれ円滑化させるこ ができる。
この場合、先行側に位置するレンズ21の 工軌跡終端部における勾配θ1と、後行側に 置するレンズ21の加工軌跡開始部における勾 配θ2の一次微分係数が略同一になるとともに 、先行側に位置するレンズ21の加工軌跡終端 と、後行側に位置するレンズ21の加工軌跡 始部との間の中間部分での回転軸の軸線方 における加工軌跡tを円弧または平面を含む らかな軌跡とすることが特に望ましい。
中間部分での加工軌跡tは、勾配θ1,θ2と 2つのレンズ21、21間の間隔等に基づいて算出 されるダミーデータによって数値制御される 。このダミーデータを適切に設定することに より、隣り合うレンズ21、21の加工条件をそ ぞれ確実に独立させることができる。これ より、その隣り合うレンズ21、21にそれぞれ 立した3次元レンズ曲面を高精度に形成する ことができる。
本発明は、複数のレンズ21にそれぞれ累 屈折力レンズ曲面を加工するのに適してい が、その累進屈折力レンズの加工に際して 近用屈折力測定基準位置および/または遠用 折力基準位置を定める必要がある。この場 、その基準位置は、旋回中心からレンズ21 中心を通る放射線(子午線)R(図6)に沿って設 するとよい。すなわち、レンズに累進屈折 レンズ曲面を加工するとともに、その累進 折力レンズの近用屈折力測定基準位置およ 遠用屈折力基準位置の少なくとも一方を旋 中心からレンズの光学中心を通る放射線に って設定する。なお、本発明が好適に実施 れる光学面は、累進屈折力レンズを含む中 対称性のない非球面形状であり、特に球面 状にプリズム量に相当する傾斜を加算した 状も非球面形状に含める。
レンズ21の近用/遠用の屈折力(プリズム量 )の変化基準を放射線Rに沿って定めることに り、隣り合うレンズ21間の加工軌跡を単純 することができる。また、加工具30の加工位 置の回転軸方向(Z)への移動量が低減し、加工 時間を短縮化させることができる。
また、レンズ21の両面に対して加工を行 場合には、基準位置を放射線R上に定めるこ により、両面間での加工の位置合わせを行 易くすることができるという利点も得られ 。
同様の理由により、レンズ21の乱視屈折 表示がマイナス表示のときには、図7に示す うに、乱視軸の方向を放射線Rと直交する線 Sの方向を設定することが望ましい。
上述したレンズ加工に用いる旋盤加工機2 は、予め眼鏡フレームの玉型情報を有する複 数のレンズ21を加工軌跡tの旋回中心Zoから離 した状態で加工領域20に保持する手段と、 工具30の加工位置を加工軌跡tに直交する方 に送り移動するとともに、回転軸の軸線方 (Z軸方向)および回転方向における加工位置 、少なくとも送り移動位置と加工軌跡tの旋 角度との2つの位置パラメータに基づいて数 値制御する手段とをさらに備えている。
以下、本発明によるレンズ加工方法の具体
な実施例を説明する。
(実施例1)
本実施例は、玉型情報のない場合で、アダ
タを介してレンズ21を旋盤加工機2に設置す
場合であり、以下、その場合における(1)レ
ズ21の配置、(2)レンズ間加工軌跡と加工デ
タ作成、(3)レンズ設計データの配置、(4)補
曲面データ作成、(5)加工データ作成の変形
、(6)加工データの送信および加工データの
式、(7)スプライン関数による曲面データ平
化、(8)加工装置、(9)加工刃および加工条件
(10)加工手順、(11)面創成加工などの要部につ
いて説明する。
(1)レンズの配置
レンズ21は、未加工の円形のレンズからな
、この円形レンズ21を旋盤加工機2の回転軸12
(図1)の周囲に、例えば4個等角度に配置する(
4参照)。そして、旋盤加工機2の回転軸12を
動させてレンズ21より外側に位置させる。た
だし、円形レンズ21を回転軸12に対して移動
せて、回転軸12の外側に位置させてもよい。
この場合、レンズ間の最小となる間隔は 5~10mm以上あると好ましいが、0.1~50mm程度も 適である。また、円形レンズ21の周縁部(例 ば、外周5~10mm程度)の品質を放棄するならば レンズ同士が一部で隣接する配置も可能で る。ただし、レンズ間の間隔が5mm以下であ て、隣り合うレンズ周縁部の形状、例えば 配や位置座標が極端に異なる場合は除く。
(2)レンズ間加工軌跡と加工データ作成
レンズ間加工軌跡と加工データKD(図13)とを
成する方法は、垂直方向の振幅運動を極力
さえた加工軌跡が好適であり、例えば平面
工データと円弧補間、またはナーバス補間
スプライン補間等の公知技術による自由曲
データを作成する。
この場合、レンズ間加工軌跡は平面と円弧
間による軸対象となるように形成すること
好ましい。そして、レンズ間の加工軌跡の
端、すなわちレンズ間加工軌跡とレンズの
工データとの接続部分は、Z方向の振幅の少
ない、より滑らかな加工軌跡とした。
これによって加工装置の垂直方向(Y方向)の移
動量を小さくすることが可能となり、加工時
間の短縮が容易になる。
(3)レンズ設計データの配置
加工データKDの作成は、予め1または複数の
ンズの光学設計値を配置するための仮想の
工データを準備する。この仮想加工データ
1または複数のレンズを配置するためのレン
ズ光学面形状データとレンズが存在せず形状
データがないブランク部分とからなる。加え
て、仮想データは加工のため加工刃が通過す
る加工軌跡を含むことが好ましい。この場合
、加工軌跡上の点列データのみの計算ですむ
ことになり、全面での形状データの算出を行
う必要がないため計算プロセスの省力化とな
る。
次に、仮想データ上にレンズ光学面デー を配置する。レンズ光学面データの配置位 は、後で加工することになるレンズ配置と 応するように仮想の加工データ上に各々配 する。したがって、レンズ21の光学面形状 ータは、仮想加工データ上のレンズ配置と 工装置上の未加工レンズの配置とが対応す 位置に配置される。
まとめると加工データの作成は、まず各 ンズ21のレンズ形状データ(3次元形状データ )をそれぞれ作成する。そして仮想データ上 前記レンズ形状データを配置する。形状デ タの配置は、各レンズのレンズ設計値を加 領域20のうちの各レンズ21がそれぞれ配置さ る領域(仮想の加工データ)における加工デ タを配置(置換)することにより行う。そして 、加工領域20の各加工データが与えられた領 に各レンズ21を配置する。
(4)補間曲面データ作成
レンズ設計値の形式は、例えば高さデータ
マトリックス、またはスプライン関数にて
示される曲面データとした。そして、レン
設計データを仮想の加工データ上に配置し
後、レンズ間を加工軌跡tによって連結する
ための補間曲面データを作成する。補間曲面
データとしては、レンズ設計面との境界にお
いて連続でかつ滑らかに接合される曲面が好
ましい。以下、具体的な作成方法について説
明する。
レンズ設計値のみが配置された仮想加工 ータ上に、旋盤加工機2の回転軸12を中心と る螺旋状の加工軌跡tまたは複数の同心円を 作成する。同心円の数は、例えば200mm程度の 径を有する領域であれば30~70程度とする。
加工軌跡t上または同心円上にあたるレン ズ設計データの周縁部の3次元座標値、およ 勾配Ki(周縁部勾配)を算出する。隣り合うKi 間にて頂点または変曲点となり、かつKiにて 滑らかに接続する曲面を特定する。
ここで、本発明において、「滑らか」と 、レンズ設計面と補間曲面データの境界面 3次元の位置座標値が一致し、かつ1次微分 よび2次微分係数が補間曲面データ側および ンズ設計データ側から一致していることを 味する。
さらに、レンズ間を結ぶ加工軌跡上の補 曲面データは、2次微分係数の符号が変更さ れる変曲点を少なくとも一つ含むことが好ま しい(3次元座標値および勾配の算出方法につ ては後述するスプライン関数による曲面デ タ平滑化を参照)。
(5)加工データ作成の変形例(補間データの接
続部分に外挿を行う)
一方、変形例としてレンズ設計値の周囲に
宜(例えば10mm程度)のデータを追加して外挿
行うことも好ましい。ここで、「外挿」と
、既に実験または計算により確定した値を
られている、幾つかの実験値(算出値)から
験値または算出値の存在しない部分につい
、それを推定してして求めるという、数学
語である。その場合、補間曲面データの境
面はレンズ設計面と差し替えて、外挿デー
の周縁部に基づき、3次元座標値、ならびに
配を算出して補間を作成する。
また、補完曲面データの作成に先立ち、 置された設計データ領域上のみで螺旋状の 工軌跡を生成し、螺旋軌跡の存在しない位 を補完して補間曲面データを作成してもよ 。
(6)加工データの送信および加工データの形
上記のようにして算出された加工データ(レ
ンズ設計データ、および補間曲面データ)は
相互に情報交換可能な状態で旋盤加工機2に
られる。加工データの形式は、高さデータ
マトリックス、スプライン関数による曲面
ータ、または加工軌跡tを含む加工点列デー
タとすることが好適である。
(7)スプライン関数による曲面データの平滑
スプライン関数による曲面データの平滑化
は、2次元のスプライン関数(吉本 富士市ら
著 「スプライン関数とその応用」第5版 1985
―2―1 教育出版などを参照)を用い、2次元の
離散データについてスプライン関数をフィッ
ティングする方法を採った。2次元のスプラ
ン関数は、次式(1)によって定義される正規
されたm階のB―スプライン関数である。
上記式(1)において、mは階数、h+2mはx方向 節点の本数、ξiはx方向の節点定義位置、k+2 mはy方向の節点の本数、ηiはy方向の節点定義 位置、cijは係数である。
カーブジェネレータ(曲面加工装置)によっ
加工される眼鏡レンズ21の凸面または凹面の
いずれか一方の加工面を、上述した形式のス
プライン関数によってフィッティングする。
凸面の形状関数をF(Y,Z)、凹面の形状関数をG(Y
,Z)とすると、ある点(Y1,Z1)での凸面、凹面の
さ(X座標位置)は、下記のF(Y1、Z1)で表すこと
できる。
F(Y1,Z1)=σCij Nmi(Y1)Nmj(Z1)
ここで、Nmi(Y)Nmj(Z)は、スプライン関数の 徴である、節点に依存する関数である。ま 、Cijは、形状をフィッテイングする際に得 れる係数で、この係数を求める際には最小2 乗法を使用して求める。
形状関数Fの3次元形状データよりレンズ 計面の任意の位置での3次元位置座標、およ 勾配を算出する。
(8)加工装置
本実施例では、図9に示すNC制御のカーブジ
ネレータを使用した。同図において、加工
30は切削刃(バイト)31を有している。
レンズ21、すなわちレンズ素材を切削加 する場合、加工具30の切削刃31として焼結し 多結晶ダイヤモンドや単結晶の天然ダイヤ ンドを使用している。
加工具30によるレンズであるレンズ21の切 削加工では、加工領域20にレンズ21を取付け 。レンズ21は移動せずに回転軸12と一体に回 する。切削刃31は、レンズ外周から半径方 (X、Y方向)とZ方向の2軸制御、合計3軸の制御 よってレンズ21を加工する。
光学面創成のためには、X、Y位置に対応 たZ位置のマトリックスで表されたレンズ21 設計形状高さデータをカーブジェネレータ NC制御部に転送すれば加工が自動的に行われ る。このようなカーブジェネレータの加工精 度は3μm以内(レンズ径50mmでの評価)、最大表 粗さRmaxは0.1~0.9μm程度である。なお、表面粗 さの測定はJIS B 0601(ISO4287)またはJIS B 0633(IS O4288)、JIS B0651(ISO3274)に準ずる方法で行った
(9)切削刃および加工条件
切削刃31が鋭利な先端(例えば針や注射針の
端程度)を有する場合、レンズ21の回転中心Z
oでの欠陥は比較的小さく抑えることができ
。ところが、レンズ21が眼鏡等の比較的大き
な外径を有するレンズ(例えば80φ)を加工する
場合は、加工時間、切削刃31の耐久性等の問
から小さな切削刃を用いることができず、
定の大きさの切削刃(例えば曲率半径5mm、切
削面角度60度、厚みは1~5mm)を用いることが一
的である。
例えば、本実施例では粗加工のための切 刃31として、切削部の曲率半径がR5mm~12mm、 効切削面角度360度、厚み5mmの多結晶ダイヤ ンドを単独で用いた。ただし、粗加工用の 削刃31は、図10Aおよび図10Bに示すような単独 のバイトトール30A、もしくは図11および図12 示すような同一円周上に配置された複数枚 刃切削31を有するミリングツール30Bを用いて も構わない。なお、バイトトール30Aを用いた 場合は、切削加工になり、ミリングツール30B を用いた場合は、研削加工になる。
仕上げ加工のための切削刃31としては、 削部の曲率半径がR1mm~5mm、有効切削面角度20 ~120度、厚み3mmの単結晶ダイヤモンドを用い た。
なお、本実施例においては玉型情報がな ため、通常のアンカットレンズ(円形レンズ )をレンズ21として使用するが、この場合も、 回転軸12はレンズ21の外部に位置している。 型情報がある場合については、後述の実施 2において説明する。
(10)加工手順
レンズ21の加工は、図13~図14に示すような工
程手順によって行う。まず、図13に示すよう
、準備工程(ブロック工程)として、ブラン
ス選択、ブランクス固定、ブロッキング、
ンズのアダプタへのセッティングなどを行
。
ブランクス(レンズ21)の選択に際しては、 フレーム玉型情報および処方値により必要な ブランクスの大きさ(径、厚み、凹凸形状)を 択する。ブランクスをピックアップし、そ 非加工面に固定材42である保護テープを貼 付ける。この固定材42を介してブランクス21 保持部材41を取り付ける。なお、固定材42に は、保護テープ以外に、例えば粘着剤、接着 剤、低融点合金などを用いてもよい。
具体的には、公知の技術により予めレン ブランクス21を保持部材41によってブロッキ ングする。そして、ブロッキングされたレン ズブランクス21は、保持部材41を介してアダ タ(保持治具)43に固定される。
アダプタ43は、複数の保持部材42が嵌合す るための孔を有している。レンズブランクス 21の配置数は、本実施例では2~4としたが、5以 上も好適である。レンズブランクス21を固定 たアダプタ43を加工装置(カーブジェネレー )の所定の位置に装着する。
この場合、加工装置側に予めアダプタ43 固定されていて、ここにブロッキングされ レンズブランクス21をセットするようにして も構わない。つまり、レンズブランクス21を 工装置に直接セットする方式でもよい。
レンズブランクス21を加工装置のアダプ 43にセッティングするに際し、レンズブラン クス21の配置は2以上の複数が好適である。そ の配置方法は、図14または図15に示すように 加工中心(回転中心Zo)以外であれば特に限定 れないが、加工中心に対称となる配置が好 である。なお、図14はミリングツール30Bを いた例を示し、図15はバイトトール30Aを用い た例を示している。
レンズブランクス21の配置方向は、乱視 折力レンズの場合、乱視軸の方向が加工中 軸方向と直交するように配置することが好 である。また、累進屈折力レンズの場合は 加工中心軸方向に遠用屈折路力測定基準点 または近用屈折路力測定基準点を配置する 好適である。共にレンズ間加工軌跡をでき だけ単純化して加工装置の移動量を低減さ て加工時間の短縮が可能となるためである
(11)面創成加工
面創成加工は、図14または図15に示すように
、加工データに基づき回転軸12から最も離れ
位置から螺旋状に加工を行う。そして、加
刃31がレンズ面データと補間データを順次
レースしレンズ21の回転中心Zoに至り面創成
工が完了する。
この場合、加工領域の中心から外周へ螺旋状
に加工することも好適である。
加工が完了したら加工装置からレンズ21 除去する。
ここで、加工欠陥の発生メカニズムについ
補足する。
幾何中心にアレジェプリズムを有する累進
折力レンズや、処方値にプリズム量が含ま
る単焦点レンズや、アレジェプリズムおよ
プリズム量の両方が含まれるレンズの場合
旋盤での加工では下記の対応をしなければ
リズム量に応じた大きさの欠陥が必然的に
生する。
特に、眼鏡レンズではレンズ外形が円形 あるためレンズの円形の幾何中心に加工装 の回転軸を一致させて加工を行うことが一 的である。特に、累進屈折力レンズは一般 アレジェプリズムを、例えばレンズ幾何中 に有する。したがって、累進屈折力レンズ プリズムを含む単焦点レンズまたはアレジ プリズムおよびプリズム量の両方が含まれ レンズの加工では、中心部欠陥がレンズ幾 中心部のプリズム(勾配)量に対応して発生 ていた。
そこで、従来は、レンズ幾何中心部に生 る欠陥を回避するために、中心部が水平に るように予めレンズ21を傾斜させて保持す ことも行われていた。しかし、傾斜させて 持すると、加工ごとに傾斜量が異なるため 保持部材による傾斜制御が煩雑であること 加えて、傾斜量の制御を正確に行う必要が り、容易ではない。
例えば、図17に示すように、プリズム量 含まないレンズ401を水平なブロック402によ 保持して切削加工を行った場合、加工形状 プリズムがないため水平なブロックでもレ ズ回転軸と交差するレンズ401のレンズ加工 403の法線方向が回転軸406と一致しており加 刃との干渉は発生しない。
また、図18に示すようにプリズム量を含 レンズ401を水平なブロック402により保持し 削加工を行った場合、加工形状にプリズム あるため水平なブロックではレンズ回転軸 交差するレンズ加工面403の法線方向407が回 軸406と一致しておらず、回転軸付近の加工 は加工刃との干渉が発生する。ちなみに、 平となるレンズ面上の位置は符号404で示す 置である。したがって、この位置404に回転 406を配置することも加工刃の干渉回避に有 である。
さらに、図19に示すようにプリズム量を むレンズ401を傾斜付きのブロック402によっ 保持し切削加工を行った場合、加工形状の リズムに対応した傾斜をブロック402で形成 ているため回転軸406と交差するレンズ加工 403の法線方向は、回転軸406と一致しており 加工刃との干渉は発生しない。ただし、レ ズ401上の位置403での傾斜角度の計算、ブロ ク402の傾斜角度制御、および回転軸406とレ ズ上の位置403との正確な一致は容易でない
一方、プリズム量が小さいレンズの場合 は、欠陥も小さくなるため、従来技術では ンズ中心部に欠陥が発生した場合は、後工 である研磨工程でその欠陥部分の除去が可 となるように除去量を制御した研磨加工を なっていた。
この場合、必要な具体的対応として、欠 よりも十分に大きな研磨量により欠陥を除 することが必要となる。ところが、研磨量 大きくすると研磨による形状誤差も増大し レンズの形状制御が困難になったり、加工 間が長くなったりするなどの問題が生じる
加工欠陥についてさらに説明する。3軸旋 盤による光学面の加工では、回転軸となる加 工中心においてレンズ(レンズともいう)の加 形状が直交する(図9XY平面上に含まれる)場 には、欠陥が発生しない。
ところが、X、Y平面に対して勾配を有し(Z 方向に対して直交しない)、回転軸と交差す 位置においてレンズの加工表面が回転軸の 線方向に対して傾斜を有する場合、その中 部において旋盤加工特有の加工欠陥が発生 る。推測であるが、この加工欠陥は、加工 が一定の厚みを有するため、中心部の加工 に加工刃の裏側がレンズの一部と干渉する めと思われる。
本発明は、このような問題を克服し、レ ズの中心部に欠陥の発生しない加工を容易 行うことを可能にするものである。
(実施例2)
本実施例は、玉型情報がある場合で、アダ
タを介してレンズを加工機に設置する場合
あり、以下、(1)玉型形状データ、(2)加工デ
タ演算、(3)フレーム玉型配置、(4)加工装置
回転軸配置などの要部について説明する。
(1)玉型形状データ
玉型形状データは、眼鏡店からの発注によ
製造メーカに送られる。眼鏡店は、その顧
の被検眼の処方データ、フレーム玉型デー
、フレームセンター間距離、その他のレン
の設計に必要な眼鏡レンズの仕様情報を入
する。
ここで、仕様情報には、ヤゲン種、ヤゲ 位置、3次元フレーム形状情報、反射防止膜 の種類、レンズカラーの種類、眼鏡レンズの 種類を特定する商品コード等が含まれる。処 方データには、顧客の左右眼の球面屈折力、 円柱屈折力、乱視軸、加入度、瞳孔間距離、 裸眼視力等が含まれる。
入力された眼鏡レンズ情報、処方値、眼 フレーム枠情報は、通信回線を介して製造 ーカ(以下工場ともいう)の眼鏡レンズ設計 置にオンラインで転送される。フレーム玉 情報は、例えば極座標形式で角度と長さに り表示され、一般的には360点からなる点列 ータである。
(2)加工データ演算
眼鏡レンズ設計装置は、転送されたデータ
りレンズ加工装置で使用する加工データを
算し、各加工機へLAN回線を通じて転送する
そして演算完了と同時に受注内容、および
工指示を含む加工指示書が工場で発行され
。
演算処理は、レンズ上のフレーム玉型配 、加工装置への円形レンズ配置、加工装置 転軸配置、加工データ生成を含むレンズ加 関連情報を算出する。以下演算処理につい 概要を説明する。
(3)フレーム玉型配置
受注に応じて円形レンズ上の玉型位置を仮
の加工データ上で特定する。玉型位置はレ
ズ関連情報ではレンズの光学中心、レンズ
径、フレーム関連情報ではフレームセンタ
間距離、玉型情報、処方関連情報では瞳孔
距離に基づき特定し、仮想の加工データ上
配置する。なお、配置の方法については、
えば、特開2006-47782号公報等に開示されてい
るため、ここではその説明を省略する。
(4)加工装置の回転軸配置
実施例1では玉型形状SO(図16)の情報がない場
合を説明したが、実施例2では玉型情報に基
いてアンカットレンズの玉型形状情報の外
になるように回転軸を配置する方法を説明
る。
まず、受注したフレーム枠形状より玉型 状を算出する。そして、玉型形状の外部に 置する領域(以降玉型外領域ともいう)を特 する。
特定された領域がレンズの幾何中心また フレームセンターとなる玉型最大外径距離 算出する。玉型最大外径距離の算出後は、 ンズの幾何中心またはフレームセンターを 準として、玉型最大外径距離より離れた位 に回転軸を配置する。または、玉型との最 内接円の半径より小径な円内に回転軸を配 する。
回転軸の配置は、具体的には、レンズと 削刃の相対的移動により制御する。さらに 本発明では、実施例1にて説明したように、 遠用部測定基準位置または近用部測定位置が 回転軸中心方向に配置されるため、玉型形状 のBサイズ方向が回転軸中心と平行になる。
一方、フレーム枠は、Bサイズに比してA イズが大きくなることが一般的であり、Aサ ズ方向を回転軸中心方向に配置することに り、回転軸を玉型形状の外部領域に配置す ことが容易となる。
また、本実施例では、個別に玉型形状の 部領域に回転軸の中心が位置するようにし が、受注データの傾向を分析し、受注の大 分において回転軸の中心が玉型領域の外部 位置する玉型最大外径距離を特定して、レ ズの配置位置を固定とすることも好適であ 。この場合、個々の受注に対して、玉型最 外径距離を基準として回転軸の中心位置と ンズ幾何中心位置との距離を算出し、加工 可能であるか否かを判定する。
具体的には、レンズ上の玉型位置より縁 加工によって削り取られるレンズ領域を特 する。そして、玉型形状の外部領域(玉型外 領域)に回転軸を配置する。この配置方法は 回転軸が配置された仮想の加工データを予 準備し、玉型外領域で最もフレームセンタ 、またはレンズ幾何中心に近い位置に回転 がレイアウトされるようにレンズ設計値を 置する。
この場合、回転軸12はレンズより離間し 位置に配置することが好適であるが、変形 として、図16に示すように、回転軸12はレン 21内でも、玉型外領域22bの任意の位置(配置 1)でも好適である。さらに別の変形例とし 、同図に示すように、回転軸12は、少なくと もレンズ幾何中心から離間させておけば、玉 型外領域22bに限らず、玉型内領域22a、または レンズ領域外に配置してもよい(配置例2)。
また、一つのアンカットレンズに対して 型形状は一つを配置したが、1つのレンズに 2つ以上の玉型を配置する変形例も好適であ 。例えば、眼鏡はペアリングされているこ が多いため、左右のレンズをペアで一つの ンズに配置することも好適である。
上述した加工に用いる加工装置は、従来 旋盤によるレンズ加工装置が本来備えてい 機能に、レンズの保持機構部分やその制御 件等に若干の変更を加えるだけで構成する とができる。したがって、従来の加工装置 資源をほぼ活かしながら、従来の加工装置 は達成できなかった高精度のレンズ加工お び高効率のレンズ製造を行うことができる
また、本実施例によれば、例えば図8に示 すように、玉型形状が異なる複数のレンズ21 21、・・・に対してそれぞれに独立した光 面を同時に形成することができる。
さらに、上記した実施例によれば、複数 レンズを加工軌跡の旋回中心を取り囲むよ に配置し、各レンズに対してそれぞれに独 した3次元レンズ曲面を形成するように回転 軸方向における加工位置をレンズごとに数値 制御し、全てのレンズを同時に加工するよう にしたので、迅速に加工することができ、生 産性を向上させることができる。
本発明に係るレンズ加工方法は、特異的 欠陥のない高精度のレンズ形成を効率的に えることができ、これにより、累進屈折力 ンズなどの非球面レンズを簡単かつ高効率 製造することができる。