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Title:
METHOD FOR DIAGNOSING PAINT OF AUTOMOBILE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/060536
Kind Code:
A1
Abstract:
A method for diagnosing paint of an automobile in which a coating agent application process is standardized to be determined from qualitative and quantitative viewpoints and a risk in a polishing process is reduced. The method for diagnosing paint of an automobile includes a process of measuring glossiness, a process of measuring surface roughness, a process of measuring film thickness, and a process of analyzing an image. Preferably, the process of measuring the glossiness, the process of measuring surface roughness, the process of measuring film thickness, and the process of analyzing an image are performed in this order. Further, the process of measuring glossiness is preferably a process of determining the degree of reflection when the surface is exposed to light from the ratio of the intensity of the reflected light from a measuring part and the reflected light from a luster standard plate.

Inventors:
MATSUNO SHIGEAKI (JP)
MATSUHISA KENICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/071812
Publication Date:
May 14, 2009
Filing Date:
November 09, 2007
Export Citation:
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Assignee:
COSMOSTECHNO CORP (JP)
MATSUNO SHIGEAKI (JP)
MATSUHISA KENICHI (JP)
International Classes:
G01N21/57; G01B5/28; G01B7/06; G01N21/84
Foreign References:
JPH08122035A1996-05-17
JPH09327649A1997-12-22
JPH0796228A1995-04-11
JP2006153846A2006-06-15
JP2005274340A2005-10-06
JPS6453908U1989-04-03
JPS62195502A1987-08-28
JPS59218901A1984-12-10
JP2003065964A2003-03-05
JP2000205846A2000-07-28
Attorney, Agent or Firm:
HONDA, Ichiro (Ikeden Building12-5, Shimbashi 2-chome,Minato-ku, Tokyo 04, JP)
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Claims:
 光沢度測定工程、表面粗さ測定工程、膜厚測定工程および画像分析工程を有することを特徴とする自動車の塗装診断方法。
 光沢度測定工程、表面粗さ測定工程、膜厚測定工程および画像分析工程の順で行う請求項1記載の自動車の塗装診断方法。
 前記光沢度測定工程が、表面に光を当てたときの反射の程度を、測定部分の反射光の強さと、光沢標準板からの反射光の強さの比から求める工程である請求項1または2記載の自動車の塗装診断方法。
 前記表面粗さ測定工程が、測定機先端についた測定部が傷と垂直に規定量を動き、その測定針が傷に合わせて上下することで傷の深さを測定する工程である請求項1~3のうちいずれか一項記載の自動車の塗装診断方法。
 前記膜厚測定工程が、交流電磁石を自動車の磁性金属部分に接近させ、接近距離によってコイルを貫く磁束数が変化することによりコイルの両端にかかる電圧が変化し、この違いを読み取り膜厚に変換する工程である請求項1~4のうちいずれか一項記載の自動車の塗装診断方法。
 前記膜厚測定工程が、カメラ部とレンズを有し、前記カメラ部には高画素のカラーCCDと照明を内蔵し、前記レンズを組み合せて画像を取り込んで観察する工程である請求項1~5のうちいずれか一項記載の自動車の塗装診断方法。
 
 
 
Description:
自動車の塗装診断方法

 本発明は、自動車の塗装診断方法に関し 詳しくは、各種表面測定機器を使用し、自 車塗装面の状況を定性且つ定量的に管理す 自動車の塗装診断方法に関するものである

 近時、自動車用コーティング剤の施工に するニーズが増加してきていることから、 ーティング剤も多様化してきている。コー ィング剤の施工時に、塗装面が傷等で荒れ いる場合は磨き工程を行う。

 しかしながら磨き工程の必要の可否は、 人や販売員の目視や勘によるものが多く、 練工のみだけが磨き工程の可否を判別でき 販売員や未熟工は磨き工程の可否について 別できなかった。つまり塗装状況を判断す 基準は人間の感覚であり、あくまで経験に る判断で施工における工程の決定が下され いた。

 さらに、この判断を誤り、大きな粒子径 研磨剤で磨きすぎてしまうことで塗装の下 がでてしまうこともあった。そこで、削り ぎを懸念する施工者は小さな粒子径の研磨 を使用することで削り過ぎを回避してきた 、作業時間が大幅にかかり時間の無駄とい 問題があった。

 また、再塗装した部分については塗装が らかく、磨き工程でどの程度削ったのかを 視や感覚で把握することは困難であり、削 過ぎが多く、またそのような再塗装車を見 めるにも熟練度を要していた。このように 磨き工程は塗装を削るというリスクがあり 削り過ぎてしまった塗装は再塗装が必要で るという問題点があった。さらに、このト ブルを起こしてしまうと、施工店の信用は 落してしまうことから、磨き工程は非常に スクの高いものであり、専門性が高いとい 問題点があった。

 また、このような人間の目や勘によって 施工工程の決定や作業が行われることによ て曖昧さが存在し、実際に作業を行っても 未熟練工の場合はミスを起こし易く、また 塗装などの状況になってしまった場合、作 者の信用は大きく失うものとなるという問 点があった。

 そこで、特許文献1には膜厚測定方法が開示 され、特許文献2には塗装仕上げ方法が開示 れ、夫々塗装面を測定することが可能とな た。

特開平6-300529号公報

特開2005-137951号公報

 しかしながら、特許文献1および2のいず の方法でも、なお十分とはいえず、改善の 地があった。

 そこで本発明の目的は、コーティング剤 工工程を定性的かつ定量的な視点で決定で るよう標準化するとともに、磨き工程のリ クを軽減する自動車の塗装診断方法を提供 ることである。

 本発明者は上記課題を改善するために鋭 研究を重ねた結果、特定の測定方法を組み わせることにより、上記課題を解決しうる 動車の塗装診断方法が得られることを見出 、本発明を完成するに至った。

 すなわち、本発明の自動車の塗装診断方 は、光沢度測定工程、表面粗さ測定工程、 厚測定工程および画像分析工程を有するこ を特徴とするものである。

 本発明により、コーティング剤施工工程 定性的かつ定量的な視点で決定できるよう 準化するとともに、磨き工程のリスクを軽 する自動車の塗装診断方法を提供すること できる。

 以下、本発明を詳細に説明する。
 本発明の自動車の塗装診断方法は、光沢度 定工程、表面粗さ測定工程、膜厚測定工程 よび画像分析工程を有することを特徴とす ものである。

 本発明の各工程で使用する測定機器は、 性的且つ定量的に塗装状況を判断できるも が好ましく、塗装診断機器には単一もしく 複数の測定機を用いてもよい。

 一般的にコーティングの施工工程は、洗 、何段階かの磨き、コーティング剤施工の 程を行うが、本発明の自動車の塗装診断方 を使用する場合は、本発明の自動車の塗装 断方法による塗装診断、洗車、何段階かの き、本発明の自動車の塗装診断方法による 装診断による確認、コーティング剤施工、 発明の自動車の塗装診断方法による塗装診 による最終確認という流れで行うことが好 しい。

 本発明の自動車の塗装診断方法において 用する塗装面上の傷を把握する測定機の例 しては、塗装光沢を数値で表示できる光沢 計、塗装表面の傷の深さを測定することが きる表面粗さ計、視覚的に傷の状況を把握 るために、顕微鏡を用いることができる。 た、パソコンやモニターに出力できるビデ マイクロスコープを使用することもできる 磨き工程において、既存の傷の深さを知る とは最重要課題の一つであり、従来までは 練工が目視と感覚にて傷の深さを判断し、 き工程に使用する研磨剤を選定してきたが これらの測定機を使用することで、定性的 つ定量的に傷の状況を把握することが可能 なり、磨き工程においてどの研磨剤を使用 ればよいかという判断が容易で、未熟工で 簡単に磨き工程を決定できるようになる。

 本発明の自動車の塗装診断方法における 沢度測定工程とは、塗装の光沢を測定し、 値で表す工程である。新車では約90°、中古 車では80~85°であり、自動車の塗装状態を診 できる。具体的な測定機器としては、グロ チェッカ IG-331(堀場製作所社製)を好適に用 ることができ、光沢度は表面に光を当てた きの反射の程度を、測定部分の反射光の強 と、光沢標準板からの反射光の強さの比か 求めるという原理を用いて光沢を測定する とが好ましい。

 光沢度の診断結果が80°より小さい場合は 、粗磨きと仕上げの磨きという作業を必要と し、80~88°では仕上げ磨き、88°より大きい場 は、磨き作業が必要なく、コーティング作 を行える。

 本発明の自動車の塗装診断方法における 面粗さ測定工程とは、自動車塗装面の表面 さを測定する工程であり、具体的には、先 についている細い針で、塗装表面をなぞる うにして傷の状態(深さ)を測定する。具体 な測定機器としては、ハンディサーフE-35A( 京精密社製)を好適に用いることができ、そ 測定は、測定機先端についた測定部が傷と 直に規定量(例えば5mm)を動き、その測定針 傷に合わせて上下することで傷の深さを測 するという原理を用いて表面粗さを測定す ことが好ましい。

 かかる表面粗さ測定工程において、傷の 均深さをRaとすると、新車ではRaは約0.1μm、 中古車では約0.5μmである。また、測定区間の 最大の深さをRyとすると、新車ではRyは約1μm 中古車では約3μmである。自動車の塗装を磨 き作業により鏡面といわれる状態に仕上げた 場合、Raは0.05以下になり、傷のない状態であ ることを診断できる。

 本発明の自動車の塗装診断方法における 厚測定工程とは、自動車塗装面の鉄板から 塗装の厚みを測定する工程であり、施工員 磨き工程時のリスクを軽減し、塗装の厚さ 測定することのできる膜厚計を用いて測定 きる。膜厚を測定することで、塗装の膜厚 ない部分を施工前に把握しておくことが可 である。具体的な測定機器としては、膜厚  LZ-900J(ケット科学研究所製)を好適に用い ことができ、これは自動車のほとんどの素 が鉄であるが、交流電磁石を鉄(磁性金属)に 接近させると、接近距離(例えば1mm以下)によ てコイルを貫く磁束数が変化する。これに りコイルの両端にかかる電圧が変化するこ により、この違いを読み取り膜厚に変換す という原理を用いていることが好ましい。

 また、事故等により修正した再塗装部分 、自動車メーカーで製造時に行われた塗装 り柔らかいため、この再塗装部分を磨くと の当初の塗装部分より磨きすぎてしまうと う問題もある。再塗装部分は自動車メーカ における製造時の塗装工程と塗装方法が違 ために膜厚は非常に厚くなることが多いこ から、自動車の各部分の膜厚を磨き工程前 測定しておくことで、再塗装部分の有無を 別することも可能である。

 具体的には、通常の塗装は約130μm程度の 厚であるが、再塗装した場合は200μm以上の 厚である。膜厚が98μmより薄い場合は、ポ ッシングでクリア層がなくなる恐れがある め磨き工程が不要であるなど、塗装の診断 使用できる。

 また、塗膜の硬度を測定する硬度計など 磨き工程のリスクの低減に役立てることが きる。また、磨きすぎを気にする顧客に、 状の膜厚を定量的にデータ表示することで 顧客の不安を取り除くことが可能となる。

 本発明の自動車の塗装診断方法における 像分析工程とは、特に制限されないが、顕 鏡またはマイクロスコープなどで表面を観 する工程である。具体的には、50倍の倍率 塗装面を観察し、傷の状態を観察する工程 ある。塗装色が黒、紺、赤および青の場合 は特に効果的である。具体的な測定機器と ては、USBマイクロスコープ M2(スカラ社製) 好適に用いることができ、これは、カメラ と本体で構成され、カメラ部には高画素の ラーCCDと照明を内蔵し、各種レンズを組み せて画像をコンピュータにUSB接続にてデジ ル画像を取り込んで観察するという原理を いて画像分析することが好ましい。

 本発明の自動車の塗装診断方法は、各磨 工程後の品質管理にも活用できる。研磨剤 の磨き工程は研磨剤の粒径によって、塗装 表面粗さが変化する。研磨剤の粒径が大き れば、研磨量を増やすことはできるが、仕 りが悪い。研磨剤の粒径が小さければ、研 量は減るが、仕上りはよい。実際は大きな 径の研磨剤で磨いた後、小さな研磨剤で磨 て仕上げるという工程を用いる。しかしな ら、大きな研磨剤での磨き工程が不十分で ると、小さな研磨剤では塗装面にあった大 な傷が除去できずに残ってしまう。また小 な粒径の研磨剤での仕上げが不十分である 、細かい傷が残ってしまい、仕上りが悪く コーティング剤の能力を十分に発揮できな 。そこで、これらを防ぐために各磨き工程 おいて本発明の自動車の塗装診断方法を用 、各工程における適正な磨き工程を行えた をチェックすることで、磨きの品質管理を い、作業者の技量に左右されていた仕上り 標準化することを可能とする。さらに、施 後の施工状態を最終検査し、顧客に提示す ことで、顧客からの信頼を得ることができ 。

 本発明により得られた塗装面の施工前後 状態を数値化、目視化して、このデータベ スをコンピュータにて管理することが可能 ある。顧客の再来店時には、前回の施工後 ータと現状の塗装表面を比較することで、 適な磨き工程を提案することも可能である

 本発明における実施の形態としては、コ ティング剤の販売活動のどの部分に適用し も良いが、顧客来店時が最も効果的である 顧客来店時に測定機器を用いて、塗装診断 おこなうことで、最適な磨き工程の提案と 全な作業を容易に把握することが可能とな 。

 また、本発明の自動車の塗装診断方法は 光沢度測定工程、表面粗さ測定工程、膜厚 定工程および画像分析工程の順で行うこと 好ましい。前記光沢度測定工程、表面粗さ 定工程、膜厚測定工程および画像分析工程 各工程をこの順番で行うことにより、より 切な塗装診断が可能となる。

 次に、本発明を実施例により更に詳しく 明するが、本発明は、この例によって限定 れるものではない。

実施例1~7
 本発明の自動車の塗装診断方法を使用して 一般車両の塗装を測定した。試験車両はコ ティング未施工のものを選択した。実施工 は洗車後水分を良く拭き取ってから7車種に ついて塗装診断を行った。

 塗装診断は、グロスチェッカ IG-331(堀場 作所社製)を使用し光沢度測定を、ハンディ サーフE-35A(東京精密社製)を使用し表面粗さ 定を、膜厚計 LZ-900J(ケット科学研究所製)を 使用して膜厚測定を、USBマイクロスコープ M 2(スカラ社製)を使用して画像分析を行った。

 塗装診断後粗磨きは、グリーンスラリー( コスモステクノ・コーポレーション(株)製)を 使用した。電子ポリッシャPV-7001C((株)マキタ )を使用し、バフはSBSソフトウーブバフ(住 スリーエム(株)製)を使用し、1200回転にて研 した。

 その後上記と同様の塗装診断を行った後 仕上げ磨きにホワイトスラリー(コスモステ クノ・コーポレーション(株)製)を使用した。 電子ポリッシャPV-7001Cを使用し、SBSスポンジ フ05725(住友スリーエム(株)製)を使用し、1200 回転にて研磨した。研磨終了後の塗面を塗装 診断にて磨きが適正に行われているかを検討 した後、コーティング剤を施工した。コーテ ィング剤はポリマックスプレミアムコート( スモステクノ・コーポレーション(株)製)を 用した。

比較例1、2
 比較例として、塗装診断を用いずに粗磨き 仕上げ磨きを行い、コーティングを施工し 。粗磨きにはグリーンスラリーを使用した 電子ポリッシャPV-7001Cを使用し、バフはSBS フトウーブバフを使用し、1200回転にて研磨 た。仕上げ磨きにはホワイトスラリーを使 した。電子ポリッシャPV-7001Cを使用し、SBS ポンジバフ05725を使用し、1200回転にて研磨 た。その後コーティング剤を施工した。コ ティング剤はポリマックスプレミアムコー を使用した。

 結果を表1および2に示す。

○:傷無し、△:若干の傷あり、×、傷あり

○:傷無し、△:若干の傷あり、×、傷あり

(実施の結果)
 塗装の状態を測定機器にて測定することが き、従来まで目視にて判断していた美観と う曖昧なものを数値化することで、塗装面 状況の把握が容易となり的確な作業工程を 択できた。例えば、実施例1は傷が深く粒径 の大きいコンパウンドでの前処理が必要だが 、実施例2では深い傷が少ないので粒径の小 な研磨剤で磨けば良い、というように無駄 作業を排除できた。また、難しかった再塗 車の見分け(実施例7)に関しても、膜厚計を 用することで容易に識別することが可能で った。それに対して、比較例では塗装診断 行わなかったために、比較例1では傷の深さ 解らず、コンパウンド剤の選択を間違え、 細な傷を取り除く事が不可能であった。ま 、比較例2では塗装の柔らかい再塗装車であ ることを把握できず、通常の磨き工程により 、クリア層を除去してしまうという磨きすぎ の状態が部分的に発生し、再塗装が必要とな ってしまった。

 以上により、本発明の自動車の塗装診断 法は施工者の熟練の度合いに関係なく、自 車の塗装状況の把握を可能とし、磨き工程 のミスを未然に防ぐことが可能である。熟 工のみが判別してきた施工における磨き工 も測定値のデータベースの引用により、簡 に最適な磨き工程を経験の少ない販売員や 業員でも選択できるようにすることができ 。