Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
METHOD FOR LEARNING FULL CLOSE POSITION AND VEHICLE OPERATION CONTROLLER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/133236
Kind Code:
A1
Abstract:
Reliability of vehicle operation is enhanced furthermore by detecting wrong learning of the full close position of an accelerator pedal surely thereby suppressing occurrence of inconvenience resulting from wrong learning. A full close position learning processing routine for actual control where the learning value of full close position of an accelerator pedal (11) is supplied to actual operation control, and a full close position learning processing routine for monitoring where the learning value of full close position of an accelerator pedal (11) is used for judging wrong learning of learning value of the full close position learning processing routine for actual control are executed independently. When the learning value of the full close position learning processing routine for actual control is below the learning value of the full close position learning processing routine for monitoring, a judgment is made that it is wrong learning state where fuel injection exceeding the original fuel injection amount may be executed.

Inventors:
TAKAYANAGI RIKA (JP)
WAKAI TAKAYUKI (JP)
SAKAMOTO TADAMICHI (JP)
SHIBASAKI MASAKI (JP)
MAENO MASAAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/057692
Publication Date:
November 06, 2008
Filing Date:
April 21, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
BOSCH CORP (JP)
NISSAN DIESEL MOTOR CO (JP)
TAKAYANAGI RIKA (JP)
WAKAI TAKAYUKI (JP)
SAKAMOTO TADAMICHI (JP)
SHIBASAKI MASAKI (JP)
MAENO MASAAKI (JP)
International Classes:
F02D11/10; F02D45/00
Foreign References:
JPH074299A1995-01-10
JP2002038978A2002-02-06
JP2006200451A2006-08-03
JPH10176555A1998-06-30
JPH10103090A1998-04-21
Other References:
See also references of EP 2149691A4
Attorney, Agent or Firm:
ABIKO, Tsutomu (Paredoru-Nihonbashi 6-3, Nihonbashi-Horidome-cho 1-chome, Chuo-k, Tokyo 12, JP)
Download PDF:
Claims:
 アクセルペダルセンサにより検出されるアクセルペダルの全閉位置に対応する検出値の学習、更新を行う全閉位置学習処理ルーチンが実行されるよう構成されてなる車両動作制御装置における全閉位置学習方法であって、
 前記全閉位置学習処理ルーチンを2つ独立して実行し、その一方を、その学習値が車両の実際の動作制御に供される実制御用の全閉位置学習処理ルーチンとし、他方を、その学習値と前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値の比較によって前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値の適否監視を行う監視用の全閉位置学習処理ルーチンとし、
 前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値が、前記監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値を下回る場合には、本来の燃料噴射量を超える燃料噴射が実行され得る誤学習状態であると判定することを特徴とする全閉位置学習方法。
 実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値が、監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値を下回り、双方の偏差が所定値を越える場合に、前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの実行を禁止せしめると共に、前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値を、前記監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値へ収斂せしめることを特徴とする請求項1記載の全閉位置学習方法。
 実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値の監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値への収斂が所定時間内になされない場合に、ハードウェアにおける何らかの異常発生として、前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチ及び監視用の全閉位置学習処理ルーチンの双方の実行を禁止せしめると共に、所定の代替値を学習値に代えて、車両の動作制御に供することを特徴とする請求項2記載の全閉位置学習方法。
 実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値の監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値への収斂が所定時間内になされた場合に、以後、前記監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値を車両の動作制御に供すると共に、当該監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値が直近の学習値よりも大きい場合にのみ学習値を更新せしめることを特徴とする請求項3記載の全閉位置学習方法。
 アクセルペダルセンサにより検出されるアクセルペダルの全閉位置に対応する検出値の学習、更新を行う全閉位置学習処理ルーチンが実行されるよう構成されてなる車両動作制御装置であって、
 前記全閉位置学習処理ルーチンが2つ独立して実行可能に設けられ、当該2つの全閉位置学習処理ルーチンの内の一方は、その学習値が車両の実際の動作制御に供される実制御用の全閉位置学習処理ルーチンとされる一方、他方の全閉位置学習処理ルーチンは、前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値の適否の監視を行う監視用の全閉位置学習処理ルーチンとされてなることを特徴とする車両動作制御装置。
 実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値が、監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値を下回る場合には、本来の燃料噴射量を超える燃料噴射が実行され得る誤学習状態であると判定するよう構成されてなることを特徴とする請求項5記載の車両動作制御装置。
 実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値が、監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値を下回り、双方の偏差が所定値を越える場合に、前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの実行が禁止されると共に、前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値を、前記監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値へ収斂せしめるよう構成されてなることを特徴とする請求項6記載の車両動作制御装置。
 実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値の監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値への収斂が所定時間内になされない場合に、ハードウェアにおける何らかの異常発生として、前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチ及び監視用の全閉位置学習処理ルーチンの双方の実行も禁止せしめると共に、所定の代替値を学習値に代えて、車両の動作制御に供するよう構成されてなることを特徴とする請求項7記載の車両動作制御装置。
 実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値の監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値への収斂が所定時間内になされた場合に、以後、前記監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値を車両の動作制御に供すると共に、当該監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値が直近の学習値よりも大きい場合にのみ学習値を更新せしめるよう構成されてなることを特徴とする請求項8記載の車両動作制御装置。
 アクセルペダルセンサにより検出されるアクセルペダルの全閉位置に対応する検出値の学習、更新を行う全閉位置学習処理ルーチンが実行されるよう構成されてなる車両動作制御装置において実行される全閉位置学習プログラムであって、
 前記全閉位置学習処理ルーチンを、その学習値が車両の実際の動作制御に供される実制御用の全閉位置学習処理ルーチンとして実行せしめるステップと、
 前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンとは別個に、全閉位置学習処理ルーチンを、その学習値と前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値の比較によって前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値の適否監視を行う監視用の全閉位置学習処理ルーチンとして実行するステップと、
 前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値が、前記監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値を下回るか否かを判定するステップと、
 前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値が、前記監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値を下回ると判定された場合に、前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの実行を禁止せしめるステップと、
 前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの実行禁止に伴い、前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値を、前記監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値へ収斂せしめるステップと、
 を有してなることを特徴とする全閉位置学習プログラム。
 実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値の監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値への収斂が所定時間内になされたか否かを判定するステップと、
 実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値の監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値への収斂が所定時間内になさないと判定された場合に、ハードウェアにおける何らかの異常発生として、前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチ及び監視用の全閉位置学習処理ルーチンの双方を実行禁止とするステップと、
 前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチ及び監視用の全閉位置学習処理ルーチンの双方の実行禁止に伴い、所定の代替値を学習値に代えて、車両の動作制御に供するステップと、
 を具備してなることを特徴とする請求項10記載の全閉位置学習プログラム。
 実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値の監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値への収斂が所定時間内になされたと判定された場合に、以後、前記監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値を車両の動作制御に供するステップと、
 実制御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値の監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値への収斂が所定時間内になされたと判定され以後、前記監視用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値が、直近の学習値よりも大きい場合にのみ当該監視用の全閉位置学習処理ルーチンにおける学習値を更新せしめるステップと、
 を具備してなることを特徴とする請求項11記載の全閉位置学習プログラム。
Description:
全閉位置学習方法及び車両動作 御装置

 本発明は、車両の動作制御に係り、特に アクセルペダルの全閉位置学習処理におけ 誤学習の抑制、車両動作の信頼性向上等を ったものに関する。

 従来、この種の装置としては、例えば、 クセルペダルの最小位置、すなわち、アク ルペダルが踏み込まれていない状態におけ アクセルペダルの開度を検出するセンサの 力値を記憶すると共に、センサの出力値が 直近の記憶値よりも所定定数より小さく、 つ、その状態が所定時間以上連続した場合 、その値を、アクセルペダルの最小位置に 応する新たな記憶値とする、いわゆるアク ル開度の学習機能を備えることによって、 クセルペダルの最小位置に対するセンサ出 値が変動しても的確な車両動作制御の確保 が行えるようにしたものなどが種々提案さ ている(例えば、特許文献1等参照)。

 しかしながら、上述のようなアクセル開度 学習機能と言えども、万全ということはな 、例えば、学習値が記憶されるハードウェ としての記憶素子の動作不良等によって学 値が正しく更新されず、誤学習状態が継続 る可能性がある。特に、上述の従来の学習 能にあっては、学習値が誤学習されたもの 否かの機能を有していないため、アクセル 度の誤学習が原因で燃料噴射などに不都合 生じても、その原因がアクセル開度の誤学 によるものであると認識することが困難で るという不都合を生ずる虞がある。

特開平10-103090号公報

 本発明は、上記実状に鑑みてなされたも で、アクセルペダルの全閉位置の誤学習を 実に検出すると共に、誤学習に起因する不 合の発生を抑制し、車両動作のさらなる信 性の向上を図ることのできる全閉位置学習 法及び車両動作制御方法及び車両動作制御 置を提供するものである。

 本発明の第1の形態によれば、アクセルペダ ルセンサにより検出されるアクセルペダルの 全閉位置に対応する検出値の学習、更新を行 う全閉位置学習処理ルーチンが実行されるよ う構成されてなる車両動作制御装置における 全閉位置学習方法であって、
 前記全閉位置学習処理ルーチンを2つ独立し て実行し、その一方を、その学習値が車両の 実際の動作制御に供される実制御用の全閉位 置学習処理ルーチンとし、他方を、その学習 値と前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチ ンの学習値の比較によって前記実制御用の全 閉位置学習処理ルーチンの学習値の適否監視 を行う監視用の全閉位置学習処理ルーチンと し、
 前記実制御用の全閉位置学習処理ルーチン 学習値が、前記監視用の全閉位置学習処理 ーチンの学習値を下回る場合には、本来の 料噴射量を超える燃料噴射が実行され得る 学習状態であると判定するよう構成されて る全閉位置学習方法が提供される。
 また、本発明の第2の形態によれば、アクセ ルペダルセンサにより検出されるアクセルペ ダルの全閉位置に対応する検出値の学習、更 新を行う全閉位置学習処理ルーチンが実行さ れるよう構成されてなる車両動作制御装置で あって、
 前記全閉位置学習処理ルーチンが2つ独立し て実行可能に設けられ、当該2つの全閉位置 習処理ルーチンの内の一方は、その学習値 車両の実際の動作制御に供される実制御用 全閉位置学習処理ルーチンとされる一方、 方の全閉位置学習処理ルーチンは、前記実 御用の全閉位置学習処理ルーチンの学習値 適否の監視を行う監視用の全閉位置学習処 ルーチンとされるよう構成されてなる車両 作制御装置が提供される。

 本発明によれば、実制御用の全閉位置学習 理ルーチンと監視用の全閉位置学習処理ル チンとを平行して実行させて、監視用の全 位置学習処理ルーチンの学習値を基準とし 、実制御用の全閉位置学習処理ルーチンに ける誤学習の発生を判定できるようにした で、従来と異なり、全閉位置の誤学習を確 に把握することができ、しかも、誤学習の 生と判定された場合には、アクセルペダル ンサの検出値により認識されるアクセル開 が小さくなる方向へ学習値のシフトが行わ るよう構成したので、従来と異なり、アク ルペダルの全閉位置にも関わらず、アクセ ペダルセンサの検出値が、アクセルペダル その全閉位置よりも踏み込まれている位置 相当すると認識され、その結果、不必要な 料噴射が行われるようなことが確実に回避 れ、信頼性の高い車両動作が確保できると う効果を奏するものである。
 また、実制御用の全閉位置学習処理ルーチ において誤学習が生じたと判定された場合 は、その処理ルーチンの実行を禁止するよ にしたので、安全性の確実な確保がなされ 。

本発明の実施の形態における車両動作 御装置の構成例を示す構成図である。 図1に示された車両動作制御装置を構成 する電子制御ユニットにおいて実行されるア クセルペダルの全閉位置学習処理における誤 学習抑制処理の手順を示すフローチャートで ある。 本発明の実施の形態における開度セン の出力信号のレベルと2つの全閉位置学習処 理における学習値との関係を模式的に示した 模式図である。

符号の説明

1…電子制御ユニット
2…開度センサ
3…アナログ・ディジタル変換器
11…アクセルペダル

 以下、本発明の実施の形態について、図1乃 至図3を参照しつつ説明する。
 なお、以下に説明する部材、配置等は本発 を限定するものではなく、本発明の趣旨の 囲内で種々改変することができるものであ 。
 最初に、本発明の実施の形態における車両 作制御装置の一構成例について、図1を参照 しつつ説明する。
 この車両動作制御装置は、電子制御ユニッ (図1においては「ECU」と表記)1を中心にして 、アクセルペダル11の踏み込み量を検出し、 み込み量に応じたアナログ信号を出力する う構成されてなる開度センサ(アクセルペダ ルセンサ)2と、この開度センサ2の出力信号を アナログ・ディジタル変換し、電子制御ユニ ット1へ入力するアナログ・ディジタル変換 (図1においては「A/D」と表記)3とを備えて構 されたものとなっている。

 本発明の実施の形態における開度センサ2 は、アクセルペダル11の踏み込み量に応じた ナログ電圧信号を出力するよう構成された 知のものであり、アクセルペダル11が踏み まれていない状態、換言すれば、アクセル 閉位置において、その出力電圧Vsとして所定 電圧Vs0を出力し、アクセルペダル11が全閉位 から踏み込まれるにしたがって、出力電圧V sは上昇し、アクセルペダル11の踏み込み量が 最大(アクセル全開位置)の場合、出力電圧Vs 最大値を出力するよう構成されたものであ 。

 電子制御ユニット1は、例えば、公知・周知 の構成を有してなるマイクロコンピュータ( 示せず)を中心に、RAMやROM等の記憶素子(図示 せず)を備えると共に、入力インターフェイ 回路(図示せず)や出力インターフェイス回路 (図示せず)を主たる構成要素として構成され ものとなっている。
 かかる電子制御ユニット1は、上述の開度セ ンサ2の検出値や、図示されないエンジン回 数を検出する回転センサの検出値などの種 のセンサの検出信号や、車両動作状態に関 る種々の情報を基に、燃料噴射装置4におけ 燃料噴射動作の制御や、車両動作に必要な 々の制御を行うものとなっている。
 さらに、本発明の実施の形態において、電 制御ユニット1は、後述するように、アクセ ルペダル11の全閉位置学習処理が実行される 共に、この学習処理の誤学習抑制のための 学習抑制処理が実行されるものとなってい 。

 図2には、電子制御ユニット1おいて実行さ る全閉位置学習処理の手順を示すフローチ ートが示されており、以下、同図を参照し つ、その内容について説明する。
 処理が開始されると、アクセルペダル11の 閉位置学習処理が実行される(図2のステップ S100,S200参照)。
 ここで、アクセルペダル11の全閉位置とは アクセルペダル11が踏み込まれていない状態 における位置をいうものである。

 アクセルペダル11の踏み込み量は、開度セ サ2の出力信号として表されるが、通常、開 センサ2の最小出力値を、アクセルペダル11 全閉位置に対応させる一方、開度センサ2の 最大出力値を、アクセルペダル11の最大踏み み位置に対応させて、車両の動作制御に供 るようにしている。
 開度センサ2を車両に実装した場合、配線の 影響などによっての最小出力値が開度センサ 単体の場合と偏差を生じたり、また、実装直 後にそのような偏差はなくとも、開度センサ 2の経年変化等によって、その後に偏差を生 るようなこともある。

 そのため、例えば、開度センサ2単体におけ る最小出力値を、アクセルペダル11の全閉位 として、電子制御ユニット1に予め記憶させ て車両の動作制御に用いるとした場合に、上 述のような偏差が生ずると、アクセルペダル 11の正しい踏み込み量を認識することができ くなり、所望の動作制御が達成できなくな 畏れがある。
 かかる不都合を回避するため、電子制御ユ ット1においては、一定条件の下、アクセル ペダル11の全閉位置における開度センサ2の出 力値を読み込み、その値が、既に記憶されて いる全閉位置に対する開度センサ2の出力値 異なる場合には、新たに読み込まれた値を 閉位置に対する開度センサ2の出力値と認識 る学習処理が行われるものとなっている。

 このようなアクセルペダル11の全閉位置 習処理自体は、従来から行われている処理 順によるものであり、そのような従来の処 手順に基づくもので十分で、特段に、本発 独自の処理を含むものではないが、本発明 実施の形態においては、2系統の全閉位置学 処理が平行して、すなわち、実際には、い ゆるタイムシェアリング的に実行されるも となっている点が、従来と異なる点である

 本発明の実施の形態において実行される2 系統の全閉位置学習処理、すなわち、独立し た2つの全閉位置学習処理は、一方を便宜的 実制御ルーチン、他方を監視用ルーチンと し、実制御ルーチンは、その学習値が、通 の学習値とされ、燃料噴射量の算出などの 両動作の制御に実際に用いられるものとな ているのに対して、監視用ルーチンにおけ 学習値は、実制御ルーチンの誤学習の有無 判定するための基準、換言すれば、監視用 比較基準、すなわち、学習基準値としての 義を有するものとなっている(詳細は後述)。

 実制御用ルーチン、監視用ルーチンそれぞ が実行された後、実制御用ルーチンにおけ アクセルペダル11の全閉位置の学習値LV1と 視用ルーチンにおけるアクセルペダル11の全 閉位置の学習値LV2との偏差が、所定値αを越 るものとなっているか否かが判定されるこ となる(図2のステップS302参照)。なお、ここ で、所定値αは、実制御用ルーチンにおける クセルペダル11の全閉位置の学習値LV1が異 であると判定するに適する値という観点で められるものであるが、如何なる値が適切 は、実制御用ルーチンと監視用ルーチンの 行速度や、開度センサ2の感度等の具体的な 件によって種々異なるものであるので、上 のような具体的な条件下における実験やシ ミレーション結果等に基づいて定めるのが 適である。
 そして、ステップS302において、LV2-LV1>α はないと判定された場合(NOの場合)は、実制 用ルーチンの学習値は異常ではないとして 制御用ルーチンと監視用ルーチンの実行が 続されることとなる。

 一方、ステップS302において、LV2-LV1>α あると判定された場合(YESの場合)、すなわち 、実制御用ルーチンの学習値が監視用ルーチ ンの学習値より低く、しかも双方の差が所定 値αを越えたと判定された場合には、かかる の発生が所定時間経過しているか否かが判 されることとなる(図2のステップS304参照)。

 ここで、LV2-LV1>αの状態が定時間経過して いるか否かを判定するのは、例えば、ノイズ 等の原因によりLV2-LV1>αの状態が突発的に 極低い頻度で生じたような場合には、後述 るような学習値の異常と扱わないようにし 動作の安定性、信頼性の確保等を図るため ある。
 そして、ステップS304において、所定時間経 過したと判定された場合には、実制御用ルー チンの実行が強制的に禁止されることとなる (図2のステップS306参照)。

 ここで、実制御用ルーチンの学習値LV1が監 用ルーチンの学習値LV2より低く、しかもそ 差が所定値αを越える場合を検出する意義 ついて、図3を参照しつつ説明する。
 まず、図3において、符号Aが付された矢印 、本発明の実施の形態の開度センサ2単体で 正常動作状態における出力信号の変化範囲 示しており、その最小出力値は、グランド 位より所定電圧V1だけ高く、また、最大出 値、すなわち、アクセルペダル11が全開位置 にある場合の出力値は、電源電圧(例えば、5V )よりも所定電圧V2だけ低いものとなっている 。開度センサ2の出力特性をこのように設定 るのは、例えば、電源電圧が多少変動して 確実に検出値が得られるようにする等の観 に基づくものである。

 また、実制御用ルーチン及び監視用ルーチ のいずれにおいても、全閉位置の学習値の 容範囲、すなわち、学習レンジが定められ いる。これは、標準的な全閉位置の学習値 比して、極端に大きな学習値、又は、極端 小さな学習値を用いる状態は、正常な車両 作の確保等の観点から好ましくないからで る。
 この学習レンジは、例えば、図3において符 号Dが付された矢印で表された範囲とされる ので、その下限値は、開度センサ2単体にお る最小値(同図の符号Aが付された矢印参照) り若干大きい所定値に設定される一方、上 値(図3において符号Cの箇所)は、所定の代替 値とされる。

 この所定の代替値は、後述するステップS316 で、実制御用ルーチン及び監視用ルーチンの それぞれの学習値に代えて用いられるものと 同一のものである。本発明の実施の形態にお いて、車両の始動時における実制御用ルーチ ン及び監視用ルーチンの開始の際に次述する ように設定されるものとなっている。
 すなわち、図示されないイグニッションス ッチがオンとされた際、全閉位置の学習に 立ち、電子制御ユニット1の所定の記憶領域 に予め記憶されている代替値が、学習レンジ の最大値として初期設定されるようになって いる。
 したがって、このように学習レンジが設定 れることにより、全閉位置の学習値として り込まれた開度センサ2の検出値が、学習レ ンジの上限、又は、下限を越える場合には、 学習値は、学習レンジの上限、又は、下限に 規制されることとなる。

 かかる前提の下、監視用ルーチンによる クセルペダル11の全閉位置の学習値LV2に対 て、例えば、何らかの原因により実制御用 ーチンの全閉位置の学習値LV1が、監視用ル チンの学習値LV2よりも低いとする(図3の符号 Bの箇所参照)。そして、監視用ルーチンの学 値LV2がアクセルペダル11の全閉位置に正し 対応したものであるとした場合に、学習値LV 1を車両の動作制御に用いるとすると、電子 御ユニット1においては、アクセルペダル11 本来の全閉位置において、既にアクセルペ ル11がある程度踏み込まれた状態と認識され た等価な状態となり、本来燃料噴射がなされ るべきではないにも関わらず、不要な燃料噴 射が行われることとなり、車両動作の安全確 保の観点等から好ましくない。

 本発明の実施の形態においては、このよ なことを考慮し、実制御用ルーチンの学習 LV1が監視用ルーチンの学習値LV2より低く、 かもその差が所定値αを越える場合を検出 ることで車両動作の安全確保等を図るもの ある。

 再び、図2の説明に戻れば、ステップS306の 理後、実制御用ルーチンにおけるアクセル ダル11の全閉位置の学習値LV1が、強制的に監 視用ルーチンの学習値LV2に置き換えられ、学 習値の引き上げがなされることとなる(図2の テップS308参照)。
 なお、学習値の引き上げは、即座に行う場 に限られる必要はなく、徐々に段階的に、 は、徐々に連続的に、それぞれ引き上げら るようにしても良いものである。

 そして、学習値の引き上げ開始から所定時 経過したと判定された場合(YESの場合)にス ップS312の処理へ進むこととなる(図2のステ プS310参照)。なお、ここでの所定時間は、ス テップS304における所定時間とは別個のもの ある。
 ステップS312においては、実制御用ルーチン における学習値LV1と監視用ルーチンの学習値 LV2が一致しない(LV1≠LV2)状態にあるか否かが 定されることとなる。
 ここで、学習値の引き上げ(図2のステップS3 08参照)を行ったにも関わらず、LV1≠LV2となる 場合の原因としては、例えば、学習値LV1が記 憶されるRAM等の半導体記憶素子自体が何らか の原因で正常動作せず、その記憶データが書 き換えられないような状態の発生や、半導体 記憶素子周辺のハードウェアの故障などが考 えられる。

 ステップS312において、LV1≠LV2ではないと 判定された場合(NOの場合)には、実制御用ル チンにおける学習値LV1の監視用ルーチンに ける学習値LV2への引き上げが正常に行われ として、後述するステップS318の処理へ進む ととなる。

 一方、ステップS312において、LV1≠LV2である 、すなわち、実制御用ルーチンにおける学習 値LV1と監視用ルーチンにおける学習値LV2が一 致しないと判定された場合(YESの場合)には、 述したような何らかの故障状態にあるとし 、次述するステップS314の処理へ進むことと なる。
 ステップS314においては、実用制御ルーチン 及び監視用ルーチンの処理実行が強制的に禁 止され、次いで、実用制御ルーチンにおける 学習値LV1及び監視用ルーチンにおける学習値 LV2が、所定の代替値に強制的に切り替えられ て、一連の処理が終了されることとなる(図2 ステップS316参照)。なお、代替値は、先に べたような学習値LV1、学習値LV2が記憶され 半導体記憶素子の故障に起因する学習値の き上げができなくなることなどを考慮して 別個の記憶素子に記憶させておき、このス ップ316においては、それを読み出して用い ようにするのが好適である。

 一方、ステップS318においては、監視用ルー チンが実行されて現時点における学習値LV2が 演算算出されることとなる。
 次いで、現時点の学習値LV2が、前回、すな ち、直近の学習値LV2より大であるか否かが 定され(図2のステップS320参照)、現時点の学 習値LV2が、前回の学習値LV2より大であると判 定された場合(YESの場合)には、次述するステ プS322の処理へ進むこととなる。一方、現時 点の学習値LV2は、前回の学習値LV2より大では ないと判定された場合(NOの場合)には、後述 るステップS324の処理へ進むこととなる。

 ステップS322においては、ステップS318にお て求められた学習値LV2への更新がなされ、 のステップS308の処理へ戻ることとなる。
 一方、ステップS324においては、前回の学習 値LV2が保持されて、先のステップS308の処理 戻ることとなる。
 このように、最新の学習値LV2が直近の学習 を上回る場合にのみ学習値の更新を行うと るのは、先に図3を参照しつつ説明したよう に、そのような場合は、車両動作の安全性を 阻害するようなことが生じ難いからである。

 以上のように、本発明に係る全閉位置学 方法は、アクセルペダルの全閉位置の誤学 を確実に検出すると共に、誤学習の起因す 不都合の発生を抑制するため、アクセルペ ルの学習機能を有する車両の動作制御装置 適している。




 
Previous Patent: PRECOATED METAL SHEET

Next Patent: FAN CONTROL SYSTEM