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Patent Searching and Data


Title:
METHOD OF MACHINING U-SHAPED GROOVE OF SUBSTRATE OF FRAGILE MATERIAL, REMOVAL METHOD, BORING METHOD AND CHAMFERING METHOD USING THE SAME METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/050938
Kind Code:
A1
Abstract:
A method of easily forming a linear or curved continuous or discontinuous U-shaped groove on a substrate surface, and a chamfering method using the same. Part of the surface of a substrate made of a fragile material is rapidly heated under laser irradiation conditions for forming the U-shaped groove consisting of a predefined combination of laser power, a laser irradiation area and scanning speed according to a substrate material to be machined, a groove width of the U-shaped groove to be formed, a depth and a shape of a groove surface, thereby exfoliating part of the substrate from the surface and forming the U-shaped groove. A chamfered face comprising a groove surface constituted of part of the U-shaped groove formed between an end surface segmented from an expected segmentation line and the substrate surface is formed by a method of scribing from an initial end of the expected segmentation line set on the bottom of the groove toward a terminal end by means of laser crack growth, a method of scribing by means of a cutter wheel or the like.

Inventors:
MORITA, Hideki (LTD. 2-12-12 Minami-Kanede, Suita-city Osaka 44, 5640044, JP)
森田 英毅 (〒44 大阪府吹田市南金田2丁目12番12号 三星ダイヤモンド工業株式会社内 Osaka, 5640044, JP)
SHIMIZU, Seiji (LTD. 2-12-12 Minami-Kanede, Suita-city Osaka 44, 5640044, JP)
Application Number:
JP2008/064855
Publication Date:
April 23, 2009
Filing Date:
August 20, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBOSHI DIAMOND INDUSTRIAL CO., LTD. (2-12-12, Minami-Kaneden Suita-cit, Osaka 44, 5640044, JP)
三星ダイヤモンド工業株式会社 (〒44 大阪府吹田市南金田2丁目12番12号 Osaka, 5640044, JP)
MORITA, Hideki (LTD. 2-12-12 Minami-Kanede, Suita-city Osaka 44, 5640044, JP)
森田 英毅 (〒44 大阪府吹田市南金田2丁目12番12号 三星ダイヤモンド工業株式会社内 Osaka, 5640044, JP)
International Classes:
B23K26/00; B23K26/38; B28D5/00
Attorney, Agent or Firm:
KASHIMA, Yoshio (409 Yuni Higashi-Umeda, 7-2 Minami Ogi-machi,Kita-ku, Osaka-city, Osaka, 530-0052, JP)
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Claims:
 脆性材料基板の表面の一部を剥離可能な加熱条件で急加熱することにより、前記基板の一部を表面から剥離させ、U字状溝を形成することを特徴とする脆性材料基板のU字状溝加工方法。
 急加熱手段がレーザであり、脆性材料基板の表面にレーザビームを走査することによりU字状溝を加工するU字状溝加工方法であって、加工対象の基板材料、形成予定のU字状溝の溝幅、深さ及び溝面の形状に対応して、予め求めたレーザパワー、レーザ照射面積、走査速度の組合せからなるU字状溝形成用のレーザ照射条件を設定し、前記レーザ照射条件に基づいてレーザビームを走査して、加熱部分の熱膨張により、非加熱部分との境界近傍から加熱部分の材料を基板材料から剥離させ、U字状溝の界面を有する溝を除去加工することを特徴とする請求項1の脆性材料基板のU字状溝加工方法。
 加工対象の基板の材料、レーザ照射面積、走査速度に対応して、レーザパワー条件を、次式(1)で設定する請求項2に記載のU字状溝加工方法。
   P=K・(S×V) ・・・(1)
ここで、Pは照射するレーザパワー(W)、Sはレーザ照射面積(mm 2 )、Vは走査速度(mm/sec)であり、Kは加工対象物ごとに設定される係数(W×sec/mm 3 )である。
 請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の脆性材料基板のU字状溝加工方法を用いて、加工対象物の平面からU字状溝を加工し、又は、加工対象物の平面からU字状溝を並列に繰り返して加工する除去加工方法。
 請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の脆性材料基板のU字状溝加工方法を用いて、加工対象物を、回転軸を中心として回転させながら当該加工対象物の外周面の少なくとも一部を除去する除去加工方法。
 請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の脆性材料基板のU字状溝加工方法を用いて加工対象物である平板に矩形又は曲線状の閉回路のU字状溝を形成した後、U字状溝に沿って材料を分離し、材料をくり抜き加工するくり抜き加工方法。
 請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の脆性材料基板のU字状溝加工方法を用いて基板表面にU字状溝を加工する工程と、形成された前記U字状溝の底部に設定した分断予定ラインの始端から終端に向けて、レーザ亀裂成長スクライブする方法、又は、カッターホイールを用いてスクライブする方法、あるいは、スクライブを省略して溝からブレイクする方法により、前記分断予定ラインから分断された端面と基板表面との間に形成されたU字状溝の一部によって構成される溝面からなる面取り加工面が形成されることを特徴とする脆性材料基板の面取り加工方法。
 請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の脆性材料基板のU字状溝加工方法を用いて基板の表裏両面に互いにU字状溝が前記基板を挟んで対向するように加工する工程と、形成されたいずれか一方のU字状溝の底部に設定した分断予定ラインの始端から終端に向けて、レーザスクライブする方法、又は、カッターホイールを用いてスクライブする方法、又は、U字状溝の底からブレイクする方法により、前記分断予定ラインから分断された端面と、前記端面と基板表面との間に形成されたU字状溝の一部によって構成される溝面からなる面取り加工面が形成されることを特徴とする脆性材料基板の面取り方法。
 脆性材料基板の基板表面の分断予定ラインに沿ってスクライブする工程と、請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の脆性材料基板のU字状溝加工方法を用いて、前記割断予定ラインに沿って前記スクライブ工程によって形成されたクラックの深さよりも浅いU字状溝を加工する工程と、分断予定ラインに沿ってブレイクする工程とからなり、分断された端面と基板表面との間に形成されたU字状溝の一部によって構成される溝面からなる面取り加工面が形成されることを特徴とする脆性材料基板の面取り方法。
 脆性材料基板の基板表面に略平行な分断予定ラインを挟んで2本のスクライブ加工を施し、次いで、前記分断予定ライン間に請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の脆性材料基板のU字状溝加工方法を用いて、基板表面にU字状溝を形成する方法。
 U字状溝の平面形状が連続的もしくは非連続的な直線状又は自由形状であることを特徴とする請求項1~請求項10のいずれかに記載のU字状溝加工方法。
Description:
脆性材料基板のU字状溝加工方法 およびこれを用いた除去加工方法およびくり 抜き加工方法および面取り方法

 本発明は脆性材料基板の表面の一部を急 熱することにより、この基板の一部を表面 ら剥離し、U字状溝の形成する方法、及び当 該方法を用いて加工対象物を除去加工又はく り抜き加工する方法に関する。

 例えば、精密機械の加工テーブルには、 膨張率が小さいという属性が注目されてガ ス基板等の脆性材料基板が用いられている 通常この種の加工テーブルは、上型と下型 ら構成されており、上型と下型の接触面に 潤滑性を高める為の油溜めや冷却通路が形 されている。この油溜めや冷却通路を形成 るにはガラス基板に溝を形成しなければな ない。そして、このような溝を形成する方 としては一般に、機械的方法と化学的方法 知られている。機械的方法は、切削加工あ いは放電加工によりガラス基板上に機械的 溝を掘った後、研磨を行う方法である。こ 方法は、非常に正確な溝を形成できるとい 利点はあるが、溝を機械的に掘ってゆく作 は、効率が悪く量産性に欠け、製造コスト 嵩むという問題点がある。一方、化学的方 は、エッチングにより溝を形成する方法で り、等方性エッチングを行う方法と、異方 エッチングを行う方法とがある。このよう エッチングを用いる方法は、量産に適し、 コスト化を図ることができる。しかし、機 的方法に比べて正確な溝を形成することが きないという問題がある。

 また、脆性材料基板の面取り加工法に目 向ければ、切削加工、研削加工、研磨加工 放電加工等によりエッジラインを面取り加 する方法があり、レーザによる面取り加工 は、レーザ照射による高温加熱で基板材料 溶融又は昇華して除去するレーザアブレー ョンにより面取り加工を行う方法が知られ いる。これらのうち、レーザアブレーショ により形成された面取り加工面にはアブレ ション跡が見られ、また、マイクロクラッ が発生しやすくなっており、好ましい面取 加工面を得ることが難しい。また、レーザ ブレーションでは、レーザ照射により除去 れた基板物質が飛散し、基板を汚染するた 、後から汚染物質を取り除かなければなら いという問題点がある。

 また、レーザによる面取り加工方法とし は、前記アブレーション以外の面取り加工 法として、基板のエッジラインに沿ってレ ザビームを照射して加熱溶融する加熱溶融 が提案されている。例えば、ガラス部材全 を常温より高い温度に保持(余熱)した状態 、エッジライン(稜線)近傍をレーザ加熱して 軟化させて、材料の表面張力によりエッジラ インを丸くすることにより面取りを行う方法 が開示されている(特許文献1)。

 図15は、CO 2 レーザ光源を用いて、加熱溶融法により面取 り加工を行う際のレーザ照射状態を示す断面 図である。予め、図示しないヒータを用いて ガラス基板10全体を徐々に加熱(予備加熱)し 、軟化温度より低い所定温度に保持してお 、続いて所定温度に保持されたガラス基板10 のエッジライン51に沿って、CO 2 レーザ光源50からのレーザビームを走査する その際、レーザ出力、走査速度を調整する とにより、レーザビームが照射された部分 高温になって軟化し、材料自身の表面張力 よりレーザ照射されたエッジ部分が丸みを びるように加工する。

 この場合、予備加熱、加工後の冷却に時 がかかる。また、基板全体を予備加熱する 要があり、加熱できないデバイスやセンサ の機能膜が基板上に既に形成されている場 には、この方法による面取り加工を実施で ない場合もある。また、予備加熱が不十分 あれば熱応力により割れ(クラック)が発生 、良好な面取り加工ができなくなる。さら 、加熱溶融による面取り加工では、溶融部 が変形してその一部(丸みを帯びた部分の一 )が周囲よりも膨れてしまい、基板端面の平 坦度が損なわれることがある。

 さらに、レーザ照射による加熱溶融法以外 面取り方法として、エッジ近傍にレーザビ ムを照射して加熱することでガラス基板10 クラックを発生させ、レーザビームを相対 にエッジライン方向に走査することにより クラックをエッジラインに沿って成長させ ガラス基板からエッジ近傍を分離すること より面取りを行うレーザ面取り加工法が開 されている(特許文献2)。
 図16は、CO 2 レーザ光源を用いて、レーザ加熱による亀裂 成長面取り加工を行う際のレーザ照射状態を 示す断面図である。ガラス基板10のエッジラ ン51付近にCO 2 レーザ光源50からのレーザビームを局所的熱 張に伴う熱応力によってクラック52が発生 る。そして、エッジライン51に沿ってレーザ ビームを走査することにより、順次発生する クラック52がエッジライン51に沿って成長し エッジライン51を含むエッジ近傍(角部分)が 離される。
 特許文献2によれば、レーザ加熱による亀裂 成長面取り加工を行うことにより、ガラス基 板の精度を損なうことなく、高い生産性と洗 浄工程を必要としない面取り加工を施すこと ができるとされている。

特開平2-241684号公報

特開平9-225665号公報

 上述したように、レーザ照射によるガラ 基板の面取り方法では、基板の分断面に形 されたエッジラインに沿って、レーザビー を走査するようにしている。このとき、レ ザアブレーションによる面取りでは基板汚 の問題があり、加熱溶融法による面取りで 基板端面の平坦度がくずれる問題がある。 方、レーザ加熱による亀裂成長による面取 加工ではこのような問題は発生しないが、 取り残し」や均一な面取り量が得られない の問題がある。

 図17(a)はガラス基板にレーザス加熱による 裂成長面取り加工を行う状態を示す斜視図 図17(b)はその平面図である。ガラス基板10か 外れた位置P A からエッジライン11に近づくようにレーザビ ムを走査し、さらにガラス基板の一端P B からエッジライン11に沿ってレーザビームを 査していくことにより、このエッジライン1 1に沿ってガラス基板を軟化点以下の温度で 熱する。これにより、レーザビームが照射 れたエッジライン11近傍に熱応力によるクラ ックが進展し、円弧状の面取り加工面14が形 されるのであるが、最初にレーザビームが ラス基板10に照射されるエッジラインの一 P B の近くには、不規則な取り残し領域17が形成 れてしまっていた。この取り残し領域17は 基板10に対するレーザビームの照射角度や照 射条件をいろいろ変化させても、完全になく すことは困難であった。また、エッジライン 近傍での温度分布の対称性が悪いことに起因 して、安定的な面取り加工面14の形成が難し 、マイクロクラック等の欠陥が発生してい 。
 このように、ガラス基板に溝加工を形成す 場合や、面取り加工を行う場合に、これま 様々な課題があり、改良によってさらに適 な加工を行う方法が求められていた。

 そこで、本発明は脆性材料基板の急加熱 段としてレーザ等を用いて基板表面に容易 直線状もしくは曲線状の連続あるいは非連 の溝を形成する方法を提供することを目的 する。

 また、エッジライン面取り加工について述 れば、脆性材料基板の端面のエッジライン 沿って面取り加工を施す際に、取り残した 域が発生しない新たな面取り方法を提供す ことを目的とする。
 また、面取り加工面にマイクロクラックが 生しにくい新たな面取り方法を提供するこ を目的とする。

 さらに、本発明は新たな面取り方法を検討 る過程で見出したマイクロクラックを発生 ることなく脆性材料基板表面にU字状溝を除 去加工する方法を提供することを目的とする 。
 さらに、その溝加工を繰り返して材料表面 略平面状に除去加工する方法を提供するこ を目的とする。加えて、回転体の加工対象 を、回転体の回転軸を中心として回転させ がら当該加工対象物の外周面の一部および 部を除去する除去加工方法を提供すること 目的とする。
 また、脆性材料基板のU字状溝加工方法を用 いて加工対象物である平板に矩形又は曲線状 の閉回路のU字状溝を形成した後、U字状溝に って材料を分離し、くり抜き加工するくり き加工方法を提供することを目的とする。

 本発明者等は、脆性材料基板の表面の一部 局部的加熱に相応しいレーザ等を用いて剥 可能な加熱条件で急加熱すれば表面が局部 に剥離されることを見出し、レーザによっ 脆性材料基板を局部的に急加熱し、この被 射部分を連続的又は非連続的、断続的に剥 する除去加工する方法を考案した。
 すなわち、これまではレーザ照射等による 去加工では、アブレーション加工 、亀裂 成長させて加工するレーザスクライブ加工 等が知られていたが、レーザ照射等により 所的に急加熱を行う場合に、加熱条件を選 することにより、アブレーション加工や亀 を成長させるスクライブ加工ではなく、加 部の熱膨張によって加熱部分の材料が剥離 る現象を利用して加工できることを見出し 。

 レーザ照射等による剥離を利用すると、 工対象物とは非接触状態で剥離部分を除去 工する為、工具を用いた除去加工(研削、切 削、研磨等)に比べ、工具の減耗がないだけ はなく、加工速度が大幅に向上する。さら レーザアブレーション加工に比べ加工対象 を溶融、蒸散させることが非常に少ないの 、加工エネルギーを節約でき、溶融した材 が加工対象物に再付着するという問題点も 消する。

(他の問題解決手段および効果)
 また、面取り加工の際に取り残し領域やマ クロクラックの発生を抑えることができる 取り加工条件を検討した結果、基板のエッ ラインに沿ってレーザ加熱を行って面取り 工をする場合、このエッジライン近傍での 度分布の対称性が悪いことが取り残しやマ クロクラックを発生しやすくしている一因 あることがわかってきた。さらには、これ では破断面エッジラインを除去加工する面 りすることにこだわって諸種の手段を組合 て対応してきたが、充分なものを得ること できなかった。すなわち、脆性材料基板を 断する以前に脆性材料基板の表面にU字状溝 を形成し、その後このU字状溝を介して分断 れば結果的に面取り状態になっていること 見出した。より具体的には、脆性材料基板 表面を、剥離可能な加熱条件で、線状に逐 急加熱することにより、脆性材料基板の表 から断面形状がU字状に剥離する現象を見出 たので、これを利用することにより、新た 面取り方法を考案するに至った。

 この新たな面取り方法では、脆性材料基 を急加熱する手段としてレーザを用いる場 、加工対象の基板材料、形成予定のU字状溝 の溝幅、深さ及び溝面の形状に対応して、予 め実験的に求めたレーザパワー、レーザ照射 面積、走査速度の組合せからなるU字状溝形 用のレーザ照射条件を設定し、このレーザ 射条件に基づいてレーザビームを走査する

 レーザを脆性材料基板の表面に照射すると 射された部分は、レーザビームを吸収して 激に加熱され、温度が上昇する。この時、 射部分と非照射部分の境界には大きな温度 配が生じる。そして高温になった部分は熱 張するが、非照射部分の材料は、塑性変形 弾性変形し難い脆性材料基板であるため、 膨張量に追従して変形ができないので、照 部分(加熱部分)と非照射部分(非加熱部分)の 境界付近では、大きなせん断応力が発生し、 (レーザ走査方向には特に大きなせん断応力 発生する)そのせん断応力により加熱部分の 料は剥離し、材料から分離される。つまり 加熱部分の熱膨張量が非加熱部分の弾性変 、あるいは塑性変形できる許容量より大き なると加熱部分の材料が剥離していると考 られる。この剥離現象を連続的に、あるい 間歇的に発生させて材料を除去加工する。
 言い換えると、この加工方法では、温度勾 の大きな部分に発生した非常に大きなせん 力によって、潜在的な材料欠陥を起点とし 、レーザ照射部の前方及び側面から部分的 材料が間歇的(その結果剥離面に段差が生じ る)に滑りが発生し、ついには脆性材料基板 一部が剥離し、U字状溝が形成されると考え れる。
 このとき、剥離する部分(廃材)は、脆性材 基板から除去されるので、脆性材料基板の 化点以上に加熱しても良いし、一部蒸散し も構わない。より具体的には、剥離して除 される部分は、軟化点、又は、歪点以上の 温になっても構わないし、圧壊されてもよ 。一方、使用する側のU字状溝の表面界面近 では、温度勾配は大きいが、温度自身は軟 点、歪点温度より非常に低い温度になるよ にレーザパワーを調整して加熱する必要が る。
 なお、この時、滑り面に発生すると考えら るマイクロクラックの発生密度は、アブレ ション等他の方法によって溝を形成する場 より小さくなると考えられるので、溝の底 から分断すると、材料強度の強い面取り加 が可能となる。
 また、材料の剥離は、非常に大きな熱伝導 を有するシリコン単結晶等では温度勾配が さくなり、剥離が発生し難くなるため、温 勾配が大きくなるように非加熱部分の冷却 必要となる。また、溝の形状をコントロー するためには、冷却能力(冷媒の種類や流速 、流量等)を制御する必要がある。より具体 には冷却能力が大きくなると(冷却なし(空気 の対流による冷却)で剥離が起きる材料(ガラ 基板)の場合、水等で冷却すると)、深さが じになるレーザ加熱条件の場合には溝幅が くなり、面取り角度は大きくなる。したが て、冷却能力が小さくなると、面取り角度( 率)は小さくなる。このような現象を利用し て溝の形状を制御し、脆性材料基板の面取り に活用しようとするものである。

 ここでいう「脆性材料基板」には、ガラス 板のほか、石英、単結晶シリコン、サファ ア、半導体ウエハ、焼結セラミックス等の 板が含まれる。
 また、「U字状溝」とは、文字どおりの「U 」の溝に限られるものではなく、広く変曲 のない滑らかな曲面からなる内壁面(谷面)が 形成された溝が含まれる。すなわち、内壁面 が円弧状、楕円状、放物線状等であってもよ い。なお、「溝」であるためには、少なくと も「幅」、「深さ」及び底部が特定できるこ とを必要とする。具体的には線状に走る1本 クラックは溝ではない。基板面に並行して る2本のクラックにより溝の幅が特定でき、 らに基板内部で2本のクラックが繋がること により、溝の深さが特定できることになる。 また、U字状溝の平面的な形状としては、直 、曲線、円等の自由形状も含むものである
 また、急加熱手段としては、レーザだけで なく、ハロゲンヒータ、キセノンランプも み、その他加工対象物を局部的に加熱でき ものであれば、レーザ、キセノンランプ以 の手段を含むことはいうまでもない。

 また、「予め求めたレーザパワー、レー 照射面積、走査速度の組合せからなるU字状 溝形成用のレーザ照射条件」とは、所望のU 状溝の溝幅、深さ及び底部を設定し、予め 一材料、同一形状の基板を用いて試行錯誤 にレーザ照射を行い、設定した溝幅、深さ び底部のU字状溝が得られる条件を実験的に 出したレーザ照射条件をいう。

 本発明においては、予め実験的に求めたレ ザパワー、レーザ照射面積、走査速度の組 せからなるU字状溝形成用のレーザ照射条件 を設定する。このとき設定する照射条件は、 少なくとも、U字状溝の界面部分(すなわち内 面となる部分)が形成される領域にアブレー ションが生じないような照射条件が選ばれる ようにする(U字状溝の界面が形成される領域 外については、この界面部分に影響がない りアブレーションされても構わない)。
 そして、このレーザ照射条件の下でレーザ 走査することにより、界面部分で変化の大 な熱応力分布が形成され、この部分にU字状 断面のクラックが発生するので、これを進展 させる。その結果、U字状溝が形成される。 のとき基板内に形成される温度分布は、半 状等のような対称性が良い結果、U字状溝面 マイクロクラック等の欠陥の少ない面が得 れる。

 とりわけ、加熱手段としてレーザを用い ば、脆性材料基板に対し、予め求めたレー パワー、レーザ照射面積、走査速度の組合 からなるレーザ照射条件を設定することに り、アブレーションではなく、熱応力分布 よる材料の剥離によりU字状溝を形成するこ とができ、しかも温度分布の対称性がよい条 件下で溝を形成することができるので、加工 面に発生するマイクロクラック等の欠陥の発 生を抑えることができる。また、加工が開始 される端面近傍に取り残し領域が発生するこ ともない。

 上記発明において、加工対象の基板の材料 レーザ照射面積、走査速度に対応して、レ ザパワー条件を、次式(1)で制御するように てもよい。
   P=K・(S×V) ・・・(1)
ここで、Pは照射するレーザパワー(W)、Sはレ ザ照射面積(mm 2 )、Vは走査速度(mm/sec)であり、Kは加工対象物 とに設定される係数(W×sec/mm 3 )である。
 これによれば、予め、基板の材質ごとに実 的に係数Kを求めておくわけだが、Kは材料 熱物性(熱伝導率、熱膨張率、強度等)、冷却 及び余熱方法(冷媒の熱物性、流速、流量)に 存する係数である。そして、レーザ照射面 は形成しようとするU字状溝の溝幅に関係し 、走査速度はU字状溝の深さに関係している で、係数Kとともに、形成しようとするU字状 溝の溝幅と深さとに応じて、レーザ照射面積 Sと走査速度Vとを与えることにより、(1)式を いて所望のU字状溝を形成するために必要な レーザパワー(W)を設定することができる。

 さらに、第一の発明であるU字状溝加工方 法を利用した脆性材料基板の面取り方法の発 明は、第一の発明を利用して基板表面に対し U字状溝を加工する工程と、形成されたU字状 面の底部に分断予定ラインを設定するとと に、分断予定ラインの始端から終端に向け 従来のカッターホイールによるスクライブ 行う工程又は、レーザスクライブを行う工 とからなり、分断予定ラインに沿って形成 れたクラックにより分断された端面と基板 面との間に形成されたU字状溝を構成する溝 面の一部によって面取り加工面が形成される ようにしている。

 これによれば、基板表面に対しU字状溝を 加工する。そして、形成されたU字状溝内の 部に仮想の分断予定ラインを設定する。続 てこの分断予定ラインに沿って従来のレー スクライブ等を行う。分断された端面と基 表面との間に形成されたU字状溝を構成する 面の一部によって面取り加工面が形成され 。

 さらに、脆性材料基板の面取り方法の他 発明は、第一の発明を利用して基板の表面 裏側との両側に対し、互いにU字状溝が基板 を挟んで対向するように加工する工程と、形 成されたいずれか片側のU字状溝内の底部に 断予定ラインを設定するとともに、この分 予定ラインに沿って従来のレーザスクライ を行う。分断された端面と基板表面、前記 面と基板裏面との間に形成されたU字状溝を 成する溝面の一部によって両側面に面取り 工面が形成されるようにしている。

 これによれば、基板の表面、裏面に対し U字状溝を互いにU字状溝が基板を挟んで対 するように加工する。そして、いずれか片 のU字状溝の底部に分断予定ラインを設定す とともに、この分断予定ラインに沿って従 のレーザスクライブを行う。分断された端 と基板表面との間、および、分断された端 と基板裏面との間にそれぞれ形成されたU字 状溝を構成する溝面の一部によって基板上下 面に面取り加工面が形成される。

 上記脆性材料基板の面取り方法の発明にお て、スクライブ工程によって分断されない きに分断予定ラインに沿ってブレイクする 程をさらに備えていてもよい。
 ここでブレイクする方法については特に限 されないが、例えば、ブレイクバーを分断 定ラインに沿って当接し、ブレイクバーを 圧することにより基板を撓ませるようにし 分断することができる。

 さらに、脆性材料基板の面取り方法の他 発明は、脆性材料基板の基板表面に分断予 ラインを設定し、前記基板の軟化点より低 温度で加熱されるように、レーザビームを 断予定ラインの始端から終端に沿って走査 ながら照射し、次いで冷却することにより 分断予定ラインの始端から終端に沿って裏 に達しないクラックを形成する工程と、第 の発明を利用した脆性材料基板のU字状溝加 工方法を用いて、前記分断予定ラインに沿っ て前記クラックが進展した深さよりも浅いU 状溝を加工する工程と、分断予定ラインに ってブレイクするブレイク工程とからなり 分断された端面と基板表面との間に形成さ たU字状溝を構成する溝面の一部によって面 り加工面が形成されるようにしてもよい。

 本発明においては、まず分断予定ライン 始端から終端に沿ってクラックを形成する この時、クラックの深さは、クラック先端 裏面に達しないようにしておく。そして、 一の発明を利用してクラックが形成された 断予定ラインが溝内にくるようにU字状溝を 形成する。このときU字状溝の深さよりクラ ク先端の方が深くなるようにする。続いて ラック先端が走る分断予定ラインに沿って レイクする。これにより、分断された端面 基板表面との間に形成されたU字状溝を構成 る溝面の一部によって面取り加工面が形成 れる。

ガラス基板にU字状溝の加工するときの レーザ、加工材料、レーザパワー分布形成装 置の構成、配置を示す図。 レーザのエネルギー分布と形成される 形状の関係を示す模式図。 レーザパワー密度と走査速度との関係 、選択可能なレーザパワーの領域を示す概 図。 レーザを照射したときのガラス基板の 態を示す断面図。 U字状溝の平面図。 溝縁の拡大図。 溝縁の拡大図。 U字状溝の底部の拡大図。 剥離したガラスの外観図。 剥離したガラスの自由状態を示す外観 図。 剥離したガラスの拡大断面図。 剥離したガラスの表面図。 剥離したガラスの裏面図。 面取り加工の工程の一実施例を示す図 面取り加工の工程の他の一実施例を示 図。 面取り加工の工程の別の一実施例を示 図。 面取り加工の工程の更なる別の一実施 を示す図。 溝加工の他の応用例を示す図。 溝加工の他の応用例を示す図。 溝加工の他の応用例を示す図。 溝加工の他の応用例を示す図。 溝加工の他の応用例を示す図。 レーザスクライブにより面取り加工を 行う際のレーザ照射状態を示す図。 ガラス基板にレーザスクライブにより面取り 加工を行う際のCO 2 レーザを示す図。 ガラス基板にレーザスクライブ法によ る面取り加工を行う状態を示す図。

符号の説明

  1: レーザ発振器
  2: ステージ
  3: 光学系
  10: ガラス基板(加工材料)
  11: 基板表面
  12(12a~12d),22,32: 溝
  13,23,33: 初期亀裂
  14,24,34: スクライブライン
  17: 分断面
  18,28,38: 面取り加工面

 以下、本発明の実施形態について図面を いて説明する。以下の実施形態ではガラス 板の加工について説明するが、その他の脆 材料基板についても同様である。

 (U字状溝加工)
 まず、ガラス基板にU字状溝を加工する方法 について説明する。図1はガラス基板にU字状 を加工するときのレーザ、加工材料、レー パワー分布形成装置の構成状態を示す図で る。ガラス基板10の基板表面11に対向するよ うにレーザ光源1が配置される。ガラス基板10 を載置するステージ2は、レーザ光源1に対し 対的に移動できるようにしてあり、このス ージ2の移動速度により、レーザビームの走 査速度が制御されるようにしてある。また、 レーザ光源1と基板10との間には、レーザビー ムのエネルギー分布や照射面積を調整するた めの光学系3が配置される。具体的には、異 る形状の複数のレンズ群を交換可能に取り けてあり、レンズの交換やレーザビームの 路上でのレンズの位置(高さ)調整により、焦 点位置やビーム形状を変化させてエネルギー 分布を変えるとともに、照射面積を調整する ようにしている。
 なお、エネルギー分布と照射面積との調整 段はこれ以外でもよい。例えば、ポリゴン ラーを用いてレーザビームを照射領域内で り返し走査するようにし、このときの走査 件(走査速度、走査幅)を調整することによ 、エネルギー分布および照射面積を制御す ようにしてもよい。

 光学系3の調整によりエネルギー分布を変 更することにより、形成しようとするU字状 の断面形状を調整することができる。図2は ーザビームのエネルギー分布と形成される 形状の関係を示す模式図である。図2(a)に示 すように方形に近い溝12aを形成したいときは 、エネルギー密度の断面形状が均一なビーム に近づける。また、図2(b)に示すように半円 近い溝を形成したいときは、両端よりも中 部のエネルギー密度が大きい断面形状のビ ム形状に近づける。また、図2(c)に示すよう 溝の両端部が中央部よりやや深い場合には レーザビームのエネルギー密度はその両端 が中央部より大きく、さらに、図2(d)に示す ようにガラス基板表面との溝の傾斜とがなす 角度θを小さくするためには、そのエネルギ 分布を中央部が大きく、その両端部を小さ すればよく、場合によっては余熱であって 構わない。このように所望の溝形状に応じ 、エネルギー分布の断面形状を調整すれば い。

 レーザパワーについては、走査速度との関 で適切なレーザパワーを設定する。図3は、 レーザパワー密度(単位面積あたりのレーザ 力(W/mm 2 )と、走査速度(mm/sec)との関係で、選択可能な レーザパワーの領域を示す概念図である。レ ーザパワー密度が大きすぎると広い範囲でア ブレーション現象が生じてしまう。一方、レ ーザパワー密度が小さすぎると基板を充分に 加熱できず、熱応力による表面剥離をするこ とができない。また、走査速度が速くなると 加熱熱量が小さくなり、走査速度が遅いと加 熱熱量は大きくなるが、加熱部と非加熱部の 温度勾配が小さくなり、表面剥離が発生しな くなる。

 図4はレーザを照射したときのガラス基板 の状態を示す模式的な断面図である。本発明 のU字状溝加工方法によれば、レーザの照射 よりもU字状溝の溝幅Mは大きくなる。すなわ ち、レーザが照射され直接加熱される領域h 、直接加熱される領域からの熱伝導によっ 加熱され熱応力により剥離現象が起こり、U 状の溝が形成される領域Kとが離隔しており 、直接加熱領域hに照射されるレーザパワー 強くアブレーションが発生したり、溶融し りあるいはマイクロクラックが発生したり ても、剥離が成長してU字状溝が形成される 域Kの外界面にはその影響が小さくなるよう に加工する。なお、jは剥離面である。

 図5(図5a~図5i)は一例として、CO 2 レーザ出力:230W、走査速度:430mm/sec、楕円ビー ム形状:16.0mm×2.0mm、加工対象:0.7mm、材質:ソー ダガラスの条件でU字状溝を形成した場合の 真である。図5aは、加工対象を上面から撮影 した所謂平面図に相当するものであり、図中 (5a-1)は、基板表面と溝との境界線であり、実 物は幅のない直線が形成されているが、撮影 機器の関係で一定の幅があるように撮影され ている。(5a-2)は溝面で滑り面が形成されてい る。(5a-3)は溝の底部である。図5bは、溝縁の 大写真であり、当該溝縁には亀裂は発生し いない。図5cは、同じく溝縁の拡大写真で るが、図5bの場合と違って加工条件が適合せ ず、溝縁に細かい亀裂が発生しているのがう かがえる。図5dはU字状溝の底部の拡大写真で あり、加工条件が適合せず底部に複雑に熱応 力が作用して、亀裂がアトランダムに発生し ている。図5eはガラス基板の表面から剥離し ガラス(廃材)の外観写真であり、レーザの 射条件を適切に選ぶことによって、写真に るように一本の連続した螺旋状のガラス(廃 )を剥離することができる。図5fは剥離した ラス(廃材)の自由状態を示す外観写真であ 。図5gは剥離したガラス(廃材)の拡大した断 写真である。図5hは剥離したガラス(廃材)の 表面の写真であり、その裏面には、U字状溝 表面(裏面)と同様な形状が形成されている( 凸は逆である)。図5iは剥離したガラス(廃材) の裏面の写真である。
 なお、ビームの形状は楕円である必要はな 。

 なお、レーザパワーP(W)と、レーザ照射面積 (S)と、走査速度(V)とを変化させて、単位面積 あたり、単位時間あたりの適切なレーザパワ ーを表す係数Kを実験的に算出しておくこと より、(1)式から所望の照射面積と走査速度 加熱する場合のレーザパワーを設定し、U字 溝加工を再現して加工することができる。
   P=K・(S×V) ・・・(1)
ここで、Pは照射するレーザパワー(W)、Sはレ ザ照射面積(mm 2 )、Vは走査速度(mm/sec)であり、Kは加工対象物 とに設定される係数(W×sec/mm 3 )である。

(面取り加工)
 次に、ガラス基板の面取り加工について説 する。図6は、面取り工程の一実施例を示す 図である。本実施例では基板の片面に面取り を行う。
ガラス基板10の基板表面11に対し、上述したU 状溝加工方法を用いてU字状溝12を形成する( 図6(a))。すなわち、予め求めたレーザ照射条 下でレーザビームBを走査させることにより 、U字状溝12を形成する。

 続いて、U字状溝12の内側に仮想の分断予 ラインを設定し(例えば、U字状溝12の中心線 の位置)、設定した分断予定ラインがU字状溝1 2の一端と交差する位置に、初期亀裂(切り欠 )13を形成する(図6(b))。初期亀裂(切り欠き)13 は、カッターホイールの圧接により形成して もよいし、レーザ照射により形成してもよい 。なお、初期亀裂(切り欠き)13を必ずしも設 る必要はない。

 続いて、初期亀裂(切り欠き)13を起点にして 、カッターホイール又はレーザでスクライブ 加工し、分断予定ラインに沿ってスクライブ ライン14を形成する(図6(c))。
 レーザスクライブはビームスポット15の形 を楕円状や長円状に調整したスクライブ用 レーザビームCを分断予定ラインに沿って走 するとともに、その直後を、冷媒Dが噴射さ れる冷却スポット16を走査するようにする。 れによりクラックが発生・進展し、スクラ ブライン14が形成される。

 スクライブライン14が深く形成され、裏面21 に達したときは、そのまま分断されるが、ス クライブライン14が浅く、形成されたときは 図示しないブレイクバーを裏面21側からス ライブライン14の裏側に沿うように当接し、 スクライブライン14に沿って基板10を撓ませ ことによりブレイクする。
 その結果、U字状溝12を半分に割ることによ 、形成された面取り加工面18が分断面17と基 板表面11との間に形成されることになる。
 なお、基板が薄い場合等で、U字状溝だけで スクライブラインを形成しなくとも分断でき る場合は、スクライブを省略してもよい。

 図7は、面取り加工の他の一実施例を示す図 である。前の実施例では片側に面取り加工を 行ったが、本実施例では表裏両面に面取り加 工を行う。
 ガラス基板10の基板表面11に対し、上述した U字状溝加工方法によりU字状溝12を形成する( 7(a))。すなわち、予め求めたレーザ照射条 下で、レーザビームBを走査させることによ 、U字状溝12を形成する。

 続いて、基盤10を反転し、裏面21に対しU 状溝22を形成する(図7(b))。すなわち、U字状 12の裏側の位置に上述したU字状溝加工方法 よりU字状溝22を形成する。これにより、基 10の中央部分を挟んで両側から対向するよう にU字状溝12,22が形成される。

 続いて、U字状溝22の内側に仮想の分断予 ラインを設定し、(例えば、U字状溝22の中心 線の位置)、設定した分断予定ラインがU字状 22の一端と交差する位置に初期亀裂(切り欠 )23を形成する(図7(c))。なお、U字状溝22側で なく、U字状溝12側に初期亀裂(切り欠き)を けるようにしてもよい。

 続いて、初期亀裂(切り欠き)23を起点にし て、レーザスクライブ加工により分断予定ラ インに沿ってスクライブライン24を形成する( 図7(d))。すなわち、ビームスポット15の形状 楕円状や長円状に調整したスクライブ用の ーザビームCを分断予定ラインに沿って走査 るとともに、その直後を冷媒Dが噴射される 冷却スポット16を走査するようにする。これ よりクラックが発生・進展し、スクライブ イン24が形成される。

 スクライブライン24が深く形成され、裏面 達したときはそのまま分断されるスクライ ライン24が浅く、形成されたときは、図示し ないブレイクバーをスクライブライン14に沿 ように表面11側のU字状溝12内で当接し、ス ライブライン24に沿って基板10を撓ませるこ によりブレイクする(図7(e))。
 その結果、U字状溝12を半分に割ることによ 形成された面取り加工面18が、分断面17と基 板表面11との間に形成されることになる。ま 、U字状溝22を半分に割ることにより形成さ た面取り加工面28が、分断面17と基板裏面21 の間に形成されることになる。
 このときも、基板が薄い場合等でU字状溝だ けでスクライブラインを形成せずに分断でき る場合は、スクライブを省略してもよい。

 図8は、面取り加工のさらに別実施例を示 す図である。これまで説明した2つの実施例 は、先にU字状溝を形成してからレーザスク イブ加工を行ったが、本実施例では先にレ ザスクライブ加工又は、刃先スクライブを ってからU字状溝を形成する。

 ガラス基板10の基板表面11に対し、仮想の 分断予定ラインPを設定し、設定した分断予 ラインPが基板の一端と交差する位置に、初 亀裂(切り欠き)33を形成する(図8(a))。

 続いて、初期亀裂(切り欠き)33を起点にし て、レーザスクライブ加工により分断予定ラ インPに沿ってスクライブライン34を形成する (図8(b))。すなわち、ビームスポット15の形状 楕円状や長円状に調整したスクライブ用の ーザビームCを、分断予定ラインに沿って走 査するとともに、その直後を冷媒Dが噴射さ る冷却スポット16を走査するようにする。こ れによりクラックが発生・進展し、スクライ ブライン34が形成される。

 続いて、上述したU字状溝加工方法を用いて U字状溝32を形成する(図8(c))。すなわち、予め 求めたレーザ照射条件下でレーザビームBを 査させることにより、U字状溝32を形成する
 このとき、スクライブライン34の先端が基 10に残るようにU字状溝32の深さを調整する。

 続いて、図示しないブレイクバーを裏面21 からスクライブライン34の裏側に沿うように 当接し、スクライブライン34に沿って基板10 撓ませることによりブレイクする(図8(d))。
 その結果、U字状溝32を半分に割ることによ 形成された面取り加工面38が、分断面17と基 板表面11との間に形成されることになる。

 図9は、面取り加工のさらに別実施例を示す 図である。まずガラス基板10の基板表面に2本 の仮想の分断予定ラインPを設定し、設定し 分断予定ラインPに沿ってレーザスクライブ る(図9(a))。そうすると、図9(b),(c)のような 状を有するU字状溝が形成される。すなわち U字状溝の上部に直線部分(P 1 )を有し、かつ、溝幅が略平行なU字状溝が形 されることに特徴がある。なお、面取り工 は上述の工法と同じなので、説明は省略す 。

 このように本発明によれば、対称性が良 状態で形成したU字状溝には、マイクロクラ ックが発生しないので、このU字状溝を用い 面取り加工面を形成するようにしたので、 定した面取り加工面を形成することができ しかも取り残した領域が発生することもな 。

 以上、ガラス基板についての面取り加工 ついて説明したが、他の脆性材料基板につ ても、それぞれの基板材料に応じて、適切 レーザ照射条件を実験的に選択することに り、U字状溝を加工することができる。そし て、U字状溝を利用して面取り加工面を形成 ることにより、安定した面取り加工面を得 ことができる。

 次にU字状溝を形成するにあたって開発した 溝掘り工法の他の応用例について説明する。
 まず、精密機械の加工テーブルには線膨張 が小さいことが注目され、脆性材料基板が いられている。図10(a)は加工テーブルを構 する下型41に非連続的に油溜め42を形成した のであり、上型41と下型43を重ね合わせたも のが図10(b)であり、模式的な断面を表したも である。

 同じく、精密機械に用いられる加工テーブ に関するものであるが、上型51及び下型52の 表面に連続したU字状の溝53(54)を形成し(図11(a ))、上型51と下型52を重ね合わせて一つの加工 テーブルが構成される。すると、加工テーブ ルに冷却通路55が形成される(図11(b))。さらに 磁気ディスクもしくは光ディスクを製造する 際に、この溝掘り工法を採用して材料平板61 、溝62,63(64,65)を形成した後、くり抜き加工 施すと簡単に製造することができる(図12(a), (b))。
 また、加工対象物である平板基板に対し、 線的な溝加工を少しずつ横に移動しながら 列に繰り返すことにより、材料表面を略平 状に除去加工することもできる。例えば、 定の厚みを有する平板状の脆性材料から少 くとも一部を切り出して、ある形状を有す 部品71を製造する際にもこの溝掘り工法を 用すると、所望の部品を簡単に製造するこ ができる(図13(a),(b))。
 また、円柱、球体、回転楕円体、円錐体等 回転体の加工対象物81を、回転軸(例えば円 軸)を中心として回転させて、外周面(側面 は端面)の所謂除去加工する際にもこの溝掘 工法を採用すれば所望の回転体形状82を得 ことができる(図14(a),(b))。

 本発明は、基板および円筒状の脆性材料 溝加工に利用されるものである。