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Patent Searching and Data


Title:
METHOD OF MACHINING VULNERABLE MATERIAL SUBSTRATE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/128334
Kind Code:
A1
Abstract:
A method of machining a fragile material substrate enables stable laser break processing. The method of machining, in machining the substrate from a first substrate end to a second substrate end along a scribe-scheduled line, executes a step (a) of forming a first early crack so as to be separated from the first substrate end, a step (b) of heating the substrate while relatively shifting a beam spot of first laser irradiation from the first substrate end to the second substrate end, spraying a refrigerant to a portion immediately after passing the beam spot to cool the portion, and forming a scribe line having a limited depth using a stress gradient in the depth direction to be generated in the scribe-scheduled line, a step (c) of forming a second early crack on the first substrate end or between the first substrate end and the first early crack, and a step (d) of relatively moving the beam spot of second laser irradiation from the first substrate end to the second substrate end to further deepen or completely split the scribe line.

Inventors:
FUKUHARA, Kenji (LTD. 2-12-12 Minami-Kaneden, Suita-cit, Osaka 44, 56400, JP)
福原 健司 (〒44 大阪府吹田市南金田2丁目12番12号 三星ダイヤモンド工業株式会社内 Osaka, 56400, JP)
IMURA, Atsushi (LTD. 2-12-12 Minami-Kaneden, Suita-cit, Osaka 44, 56400, JP)
井村 淳史 (〒44 大阪府吹田市南金田2丁目12番12号 三星ダイヤモンド工業株式会社内 Osaka, 56400, JP)
YAMAMOTO, Koji (LTD. 2-12-12 Minami-Kaneden, Suita-cit, Osaka 44, 56400, JP)
Application Number:
JP2009/056224
Publication Date:
October 22, 2009
Filing Date:
March 27, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBOSHI DIAMOND INDUSTRIAL CO., LTD. (2-12-12, Minami-Kaneden Suita-cit, Osaka 44, 56400, JP)
三星ダイヤモンド工業株式会社 (〒44 大阪府吹田市南金田2丁目12番12号 Osaka, 56400, JP)
FUKUHARA, Kenji (LTD. 2-12-12 Minami-Kaneden, Suita-cit, Osaka 44, 56400, JP)
福原 健司 (〒44 大阪府吹田市南金田2丁目12番12号 三星ダイヤモンド工業株式会社内 Osaka, 56400, JP)
IMURA, Atsushi (LTD. 2-12-12 Minami-Kaneden, Suita-cit, Osaka 44, 56400, JP)
井村 淳史 (〒44 大阪府吹田市南金田2丁目12番12号 三星ダイヤモンド工業株式会社内 Osaka, 56400, JP)
International Classes:
C03B33/09; B28D1/24; B28D5/00; G02F1/13; G02F1/1333
Attorney, Agent or Firm:
KASHIMA, Yoshio (409 Yuni Higashi-Umeda, 7-2 Minami Ogi-machi,Kita-ku, Osaka-city, Osaka 52, 53000, JP)
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Claims:
 脆性材料基板に対し、基板端を始端とするスクライブ予定ラインを設定し、スクライブ予定ラインに沿って有限深さのクラックを形成する脆性材料基板の加工方法であって、
前記スクライブ予定ラインの前記始端近傍で、かつ、始端から基板内側方向に離隔したスクライブ予定ライン上の位置に、カッターホイールを圧接して始端から離隔した初期亀裂を形成し、
 次いで、レーザ照射により基板面に形成されるビームスポットを、前記始端から前記初期亀裂上を通過しつつ前記スクライブ予定ラインに沿って相対移動することにより軟化温度以下で局所加熱し、次いで局所加熱した領域の直後を冷却することにより、前記初期亀裂の位置を起点とする有限深さのクラックをスクライブ予定ラインに沿って形成する脆性材料基板の加工方法。
 前記カッターホイールとして、刃先に周期溝が形成された溝付きカッターホイールを用いる請求項1に記載のレーザスクライブ方法。
 スクライブ予定ラインの始端から初期亀裂までの離隔距離が2mm~7mmである請求項1に記載のレーザスクライブ方法。
 脆性材料基板に設定した第一の基板端から第二の基板端までのスクライブ予定ラインに沿って二度のレーザ照射を行うことにより前記基板を加工する脆性材料基板の加工方法であって、
 (a)第一基板端近傍のスクライブ予定ライン上に第一基板端から離隔するようにして第一初期亀裂を形成する第一初期亀裂形成工程と、
 (b)第一回目のレーザ照射のビームスポットを第一基板端側から前記スクライブ予定ラインに沿って第二基板端まで相対移動させて前記基板を軟化温度以下で加熱するとともに、前記ビームスポットの通過直後の部位に冷媒を吹き付けて冷却し、前記スクライブ予定ラインに沿って有限深さのスクライブラインを形成するレーザスクライブ工程と、
 (c)第一基板端、または、第一基板端と第一初期亀裂との間のスクライブ予定ラインの少なくともいずれかに第二初期亀裂を形成する第二初期亀裂形成工程と、
 (d)第二回目のレーザ照射のビームスポットを前記スクライブラインに沿って第一基板端から第二基板端まで相対移動させて前記スクライブラインをさらに深く浸透させるか、または、完全に分断させるレーザブレイク工程とからなる脆性材料基板の加工方法。
 (c)の第二初期亀裂形成工程において、第二初期亀裂は第一基板端から第一初期亀裂まで前記スクライブ予定ラインに沿って連続して形成される請求項4に記載の脆性材料基板の加工方法。
 第一初期亀裂および第二初期亀裂はカッターホイールを圧接することにより形成される請求項4に記載の脆性材料基板の加工方法。
 第一初期亀裂はカッターホイールを圧接することにより形成され、第二初期亀裂は第一初期亀裂上から第一基板端側へ向けたレーザの部分的な照射により形成される請求項4に記載の脆性材料基板の加工方法。
 第二初期亀裂は第一初期亀裂よりも深く形成する請求項4に記載の脆性材料基板の加工方法。
Description:
脆性材料基板の加工方法

 本発明は、脆性材料基板にレーザビームを 査して局所加熱を行い、次いで加熱部位に って冷却することにより、基板表面と基板 部との間に生じる熱応力を利用して有限深 のクラックを形成する脆性材料基板の加工 法に関する。また、本発明は、基板に設定 たスクライブ予定ラインに沿って第一回目 レーザビームを照射して基板上に有限深さ クラックからなるスクライブラインを形成 、続いて、第二回目のレーザビームを照射 てこのスクライブラインを深く浸透させる 、あるいは完全に分断する脆性材料基板の 工方法に関する。
 ここで、脆性材料基板とは、ガラス基板、 結材料のセラミックス、単結晶シリコン、 導体ウエハ、サファイア基板、セラミック 板等をいう。

 ガラス基板等の脆性材料基板にレーザビー を照射し、基板上に形成されるビームスポ トを走査してライン状に加熱し、さらに加 直後に冷媒を吹き付けて冷却するレーザス ライブ加工を用いると、カッターホイール による機械的な加工に比べてカレットの発 を低減させることができ、また、端面強度 向上させることができる。
 そのため、フラットパネルディスプレイを じめ、ガラス基板等を分断することが必要 種々の製造工程等でレーザスクライブ加工 採用されている。

 一般に、レーザスクライブ加工では、こ から分断しようとする仮想線(スクライブ予 定ラインという)を設定する。そしてスクラ ブ予定ラインの始端となる基板端に、カッ ーホイール等で初期亀裂を形成し、ビーム ポットおよび冷却スポット(冷媒が噴射され 領域)を始端に形成した初期亀裂の位置から スクライブ予定ラインに沿って走査する。こ のとき、スクライブ予定ライン近傍に発生し た温度分布に基づいて応力勾配が発生する結 果、ライン状のクラックが形成される(特許 献1、特許文献2、特許文献3参照)。

 ところで、脆性材料基板に対しレーザビー を走査することによって形成されるライン のクラックには、クラックの深さ方向の先 が基板の裏面まで到達しない「有限深さの ラック」と、クラックが基板の裏面まで到 し、基板を一挙に分断する「貫通クラック (例えば特許文献2参照)とがある。
 前者の「有限深さのクラック」により形成 れる切筋をスクライブラインと呼び、後者 貫通クラックによる分断ラインをフルカッ ラインと呼ぶ。これらは異なるメカニズム より形成される。

 図7は有限深さのクラックが形成されるメ カニズムを模式的に示した基板の断面図であ る。すなわち先行するレーザ加熱により、図 7(a)に示すように基板GAに圧縮応力HRが生じる 続いて、加熱後の冷却により、図7(b)に示す ように基板表面に引張応力CRが生じる。この き熱の移動により基板内部に圧縮応力HRが 動し、内部応力場Hinが形成されている。そ 結果、図7(c)に示すように、深さ方向の応力 配が発生し、クラックCrが形成される。

 上記メカニズムによってクラックCrが形 される条件では、基板内部に存在する圧縮 力場HinがクラックCrの深さ方向へのさらなる 浸透を阻止してしまうために、クラックCrは 板内部の圧縮応力場Hinの手前で停止し、原 的にクラックCrは有限深さとなる。そのた 、基板を完全に分断するには、クラックCrに よる有限深さのスクライブラインが形成され た後に、さらにブレイク処理を行わねばなら ない。その一方で、クラックCrによるスクラ ブラインの加工端面は非常に美しく(表面の 凹凸が小さく)、しかも直進性に優れており 加工端面として理想的な状態となっている

 図8は貫通クラックが形成されるメカニズ ムを模式的に示した基板の斜視図(図8(a))と平 面図(図8(b)である。すなわち初期亀裂TRの位 から走査されるレーザビームのビームスポ トBSにより、基板表面に圧縮応力HRが生じて る。同時に、ビームスポットBSの後方にあ 冷却スポットCSにより、基板表面に引張応力 CRが生じている。その結果、走査ライン上(ス クライブ予定ラインL上)に前後方向の応力勾 が形成され、この応力勾配により、走査ラ ン方向に沿って基板を左右に裂くような力 働いて貫通クラックが形成され、基板が分 されるようになる。

 この「貫通クラック」が形成される場合 、ブレイク処理を行うことなく基板を分断( フルカット)することができる点で便利であ 、加工用途によってはこちらのメカニズム よる分断が望まれる場合もあるが、上述し スクライブラインの加工端面と比較すると フルカットラインの加工端面の直進性が損 われている場合があり、また、フルカット インの端面の美しさ(表面の凹凸)についても 上述したスクライブラインに比べると品質が 劣る。

 なお、レーザスクライブ加工によってス ライブラインが形成されるかフルカットラ ンが形成されるかは、加熱条件(レーザ波長 、照射時間、出力パワー、走査速度等)、冷 条件(冷媒温度、吹付量、吹付位置等)、基板 の板厚等に依存する。一般に、ガラス基板の 板厚が薄い場合は厚い場合に比べてフルカッ トラインになりやすく、スクライブラインを 形成できる加工条件のプロセスウインドウが 狭い。また、基板が急加熱され、また、急冷 される過激な条件になるほど、フルカットラ インが形成されやすい傾向がある。

 以上のことから、ガラス基板等に対し端 品質が優れた分断加工を行いたい場合には フルカットラインではなく、スクライブラ ンが形成されるメカニズムの加熱条件、冷 条件を選択してレーザスクライブ加工を行 、その後、ブレイク処理を行うようにして る。

 レーザスクライブ加工後に行うブレイク 理方法としては、ブレイクバー等をスクラ ブラインに押圧して曲げモーメントを加え 機械的なブレイク処理が利用されることが る。機械的なブレイク処理の場合、基板に きな曲げモーメントを加えるとカレットが じてしまうことがある。そのため、カレッ の発生を嫌う製造工程では、できるだけ深 スクライブラインを形成するようにして、 さな曲げモーメントを加えるだけでブレイ 処理ができるようにする必要がある。

 そこで、レーザスクライブ加工で形成した クライブラインに沿って、2度目のレーザ照 射を行い、有限深さのクラックをさらに深く 浸透させたり(この場合は再度ブレイク処理 行う)、クラックを裏面まで浸透させて分断 たりするレーザブレイク処理が行われてい (例えば特許文献1~特許文献3参照)。

特開2001-130921号公報

特開2006-256944号公報

WO2003/008352号公報

 このように第一回目のレーザ照射によりス ライブラインを形成するレーザスクライブ 工を行い、続いて第二回目のレーザ照射に りレーザブレイク処理を行うことにより、 レットの発生を抑えた分断加工が可能にな 。しかしながら、レーザスクライブ加工、 なわち第一回目のレーザ照射で形成するス ライブラインが浅いと、後のレーザブレイ 処理によってクラックを基板裏面まで到達 せることが困難になる。それゆえ、レーザ レイク処理で基板を完全に分断するには、 ーザスクライブ加工時に、深いスクライブ インを形成しておくことが必要になる。
 また、レーザブレイク処理で基板を完全分 しない場合であっても、レーザスクライブ 工において少しでも深いスクライブライン 形成しておく方が、後のレーザブレイク処 でさらに深いスクライブラインにすること 簡単にできるようになるので望ましい。

 ところで、レーザスクライブ加工により 従来よりも深いスクライブラインを形成し うとすると、これまでスクライブラインを 成していたときの加熱条件や冷却条件を変 する必要がある。具体的には、レーザ出力 高めて加熱による入熱量を増大したり、冷 時の冷媒吹き付け量を増大したりして、こ までより深さ方向の温度差が生じやすい過 な条件にして、基板に発生する深さ方向の 力勾配を大きくする必要がある。

 しかしながら、従来のレーザスクライブ 工の加工手順のまま、応力勾配を大きくす ような加熱条件、冷却条件に移行しようと ると、1回目のレーザ照射で深いスクライブ ラインを形成することができず、代わりにク ラックが基板を貫通してしまい(貫通クラッ が形成されるメカニズムに移行)、フルカッ ラインが形成されることになった。すなわ 、レーザスクライブ加工の際の加熱条件や 却条件を適切に選ぶことで、浅いスクライ ラインは比較的容易に形成できるが、深い クライブラインを形成しようとして、加熱 件や冷却条件をこれまで使用していた条件 ら少し過激な条件に変更しようとしても、 定可能な加熱条件や冷却条件の範囲が存在 ないか、存在したとしても設定可能な範囲( プロセスウインドウ)が狭くて不安定となり いきなりフルカットラインが形成されてし う条件に移行してしまい、思い通りの深い クライブラインを形成することが困難であ た。

 さらに、フルカットラインに移行してしま 問題とは別に、「先走り」現象が発生しや くなる問題も生じる。「先走り」とは、図9 に示すように、スクライブ予定ラインLの始 近傍において、始端に形成された初期亀裂TR がビームスポットBSによって加熱された際に ビームスポットBSによる加熱領域を起点に ームスポットの前方に向けて制御できない 向にクラックKが形成される現象である。「 走り」が発生すると、スクライブ予定ライ Lに沿ったスクライブラインを形成すること ができなくなり、スクライブラインの直進性 が著しく損なわれてしまう。
 深いスクライブラインを形成しようとして 加熱条件や冷却条件をこれまでよりも過激 加熱条件や冷却条件にシフトさせた場合に このような「先走り」の発生する頻度が高 る。

 そこで、本発明は、第一に、有限深さのク ックからなるスクライブラインを、これま よりも十分に深く形成することができる加 方法を提供することを目的とする。
 また、第二に、フルカットラインではなく スクライブラインを形成することができる 熱条件や冷却条件のプロセスウインドウを げ、安定してスクライブラインを形成する とができる加工方法を提供することを目的 する。
 また、第三に、「先走り」の発生しにくい クライブラインの加工方法を提供すること 目的とする。

 また、本発明は、レーザスクライブ加工 より基板にスクライブラインを形成し、続 てレーザブレイク処理を行って基板を完全 断したり、より深いスクライブラインを形 したりする加工を、安定して実行できる脆 材料基板の加工方法を提供することを目的 する。さらに、本発明は加工端面の端面品 が優れた分断加工を安定して行える脆性材 基板の加工方法を提供することを目的とす 。

 上記課題を解決するためになされた本発 の脆性材料基板の加工方法は、脆性材料基 に対し、基板端を始端とするスクライブ予 ラインを設定し、スクライブ予定ラインに って有限深さのクラックを形成する脆性材 基板の加工方法であって、スクライブ予定 インの前記始端近傍で、かつ、始端から基 内側方向に離隔したスクライブ予定ライン の位置に、カッターホイールを圧接して始 から離隔した初期亀裂を形成し、レーザ照 により基板面に形成されるビームスポット 、始端から前記初期亀裂上を通過しつつス ライブ予定ラインに沿って相対移動するこ により軟化温度以下で局所加熱し、次いで 所加熱した領域の直後を冷却することによ 、初期亀裂の位置を起点とする有限深さの ラックをスクライブ予定ラインに沿って形 する。

 本発明によれば、スクライブ予定ライン に初期亀裂を形成するときに、初期亀裂の 成位置を脆性材料基板の基板端ではなく、 板端から少し基板の内側方向へ離隔した位 に形成し、初期亀裂を基板端から分離させ おく。初期亀裂は、カッターホイールをス ライブ予定ラインの方向に向けて圧接する うにして形成し、初期亀裂の方向がスクラ ブ予定ラインのライン方向に向くようにす 。続いて、ビームスポットをスクライブ予 ラインに沿って相対移動させることにより スクライブ予定ラインの始端から、初期亀 上を通過するようにして基板を局所加熱す 。さらに、局所加熱した領域の直後を冷却 る。このとき、基板端には初期亀裂が存在 ないので、基板端からクラックが進行する とはない。そして、ビームスポットが基板 から前進し、少し離れた位置の初期亀裂の が加熱され(このとき初期亀裂表面には圧縮 応力が加わり亀裂は進行しない)、さらに少 前進し、初期亀裂の上が冷却された時点(こ とき初期亀裂表面には引張応力が加わり初 亀裂の内部には圧縮応力が加わる)で、初期 亀裂を起点とする有限深さのクラックが形成 されるようになる。

 このとき、基板端近傍に前後方向(スクラ イブ予定ライン方向)の応力分布が形成され 左右に引き裂こうとする力(フルカットライ を誘導する力)が働いたとしても、基板端に 初期亀裂が形成されていないため、基板端か ら進行するフルカットラインが形成されるこ とはない。そして、一旦、初期亀裂を起点と する有限深さのクラックが形成されると、そ の後は、ビームスポットの走査にともなって スクライブ予定ライン上を有限深さのクラッ クが連続して形成されるようになり、所望の スクライブラインが形成される。このように フルカットラインが形成されにくい状況が作 り出されているので、ビームスポットによる 加熱条件や冷却条件をこれまでよりも過激な 条件に変更しても、フルカットラインに移行 することがなくなり、代わりに深いスクライ ブラインが形成されるようになる。

 本発明によれば、レーザスクライブの際に フルカットラインが形成されにくくなり、 限深さのクラックからなるスクライブライ を形成することができるプロセスウインド (設定可能な加熱条件や冷却条件の範囲)を げることができる。その結果、安定してス ライブラインを形成することができるよう なる。
 また、本発明によれば、レーザスクライブ 加工条件(加熱条件、冷却条件)を、これま よりも過激な条件に変更してもフルカット インではなく、スクライブラインを形成す ことができるようになり、その結果、これ で以上の深いスクライブラインを形成する とができる。さらに、基板端にクラックが 成されないため、「先走り」の発生を抑制 ることができる。
 上記発明において、カッターホイールとし 、刃先に周期溝が形成された溝付きカッタ ホイールを用いてもよい。
また、上記発明において、スクライブ予定ラ インの始端から初期亀裂までの離隔距離が2mm ~7mmであるようにしてもよい。

また、上記課題を解決するためになされた他 の脆性材料基板の加工方法は、脆性材料基板 に設定した第一の基板端から第二の基板端ま でのスクライブ予定ラインに沿って、以下の 手順で二度のレーザ照射を行うことにより基 板を加工する。
(a)まず、第一基板端近傍のスクライブ予定ラ イン上に、第一基板端から離隔するようにし て、基板内側に第一初期亀裂を形成する第一 初期亀裂形成工程を実行する。(b)続いて、第 一回目のレーザ照射のビームスポットを第一 基板端側からスクライブ予定ラインに沿って 第二基板端まで相対移動させて基板を軟化温 度以下で加熱するとともに、ビームスポット の通過直後の部位に冷媒を吹き付けて冷却し 、スクライブ予定ラインに生じる深さ方向の 応力勾配を利用してスクライブ予定ラインに 沿って有限深さのスクライブラインを形成す るレーザスクライブ工程を実行する。
このとき、ビームスポットによる加熱条件、 冷却スポットによる冷却条件を、適切に選択 することにより、深さ方向の応力勾配に基づ いて形成される有限深さのクラックからなる スクライブラインを形成するようにし、フル カットラインが形成されないようにする。具 体的には、基板表面の温度差が激しくなる加 熱条件(例えばレーザ出力増大)や冷却条件(例 えば冷媒噴射量増大)にしすぎると、スクラ ブラインよりもフルカットラインになりや い傾向があるので、加熱条件や冷却条件が まり過激な条件にならないようにする。た し、第一基板端には初期亀裂が形成されて ないので、基板端から始まるフルカットラ ンが発生しにくくなっており、選択できる ロセスウインドウは広がっているので、従 よりも温度差が大きな加熱条件、冷却条件 レーザスクライブ加工ができるようになっ いる。
(c)続いて、第一基板端、または、第一基板端 と第一初期亀裂との間のスクライブ予定ライ ンの少なくともいずれかに第二初期亀裂を形 成する第二初期亀裂形成工程を実行する。
 これにより、次のレーザブレイク工程のと にクラックの進行方向を誘導する切り筋を 一基板端近傍に形成しておく。
(d)続いて、第二回目のレーザ照射のビームス ポットをスクライブラインに沿って第一基板 端から第二基板端まで相対移動させてスクラ イブラインをさらに深く浸透させるか、また は、完全に分断させるレーザブレイク工程を 実行する。
 これにより、第一基板端から第二基板端ま クラックが進行し、確実にクラックを形成 ることができるようになり、しかも第二初 亀裂によって第一基板端近傍に形成される ラックの進行方向を誘導することができる で、「先走り」のような制御できないクラ クが形成されることを防ぐことができる。

 この発明によれば、レーザスクライブ工程 形成されたスクライブラインを、深いスク イブラインにすることができ、あるいは簡 に分断加工ができるようになる。
 また、レーザスクライブ加工の際に、設定 能なプロセスウインドウ(加工条件として設 定できる範囲)を広くすることができるよう なるので、これまでよりも過激な加熱条件 冷却条件を用いて、より深いスクライブラ ンを形成することができる。また、深いス ライブラインを形成することで、レーザブ イク処理の際に、設定可能なプロセスウイ ドウ(加工条件として設定できる範囲)が広く なり、フルカットに移行することなく、安定 してスクライブラインをより深く形成したり 、安定して完全分断したりすることができる 。

 上記発明の(c)の第二初期亀裂形成工程にお て、第二初期亀裂は第一基板端から第一初 亀裂まで前記スクライブ予定ラインに沿っ 連続して形成されるようにしてもよい。
 これにより、次のレーザブレイク工程の際 、第一基板端から第一初期亀裂までスクラ ブ予定ラインに沿って、クラックが進行す ようになり、先走り現象を完全になくする とができる。

 また、上記発明において、第一初期亀裂お び第二初期亀裂はカッターホイールを圧接 ることにより形成されるようにしてもよい これにより、基板端から離隔した基板面上 あっても細い切筋の初期亀裂を、確実に形 することができる。
 特に、刃先に周期溝が形成されたカッター イールを用いることにより、基板面に対し 刃先が滑りにくくなり、基板端から離隔し 位置に初期亀裂を形成する際に、短い距離( 1mm~2mm程度)を転動させるだけで確実に安定し 初期亀裂を形成することができる。刃先に 期溝が形成された溝付カッターホイールと ては、具体的には三星ダイヤモンド工業株 会社製の高浸透刃先「ぺネット」(登録商標 )や「APIO」(登録商標)を用いることができる

 また、上記発明において、第一初期亀裂は ッターホイールを圧接することにより形成 れ、第二初期亀裂は第一初期亀裂上から第 基板端側へ向けたレーザの部分的な照射に り形成されるようにしてもよい。
 これによれば、基板上の第一初期亀裂はカ ターホイールにより、細い切筋の初期亀裂 、確実に形成することができる。また、第 初期亀裂については、第一初期亀裂が既に 成されているので、第一初期亀裂上から第 基板端側へ向けたレーザの部分的な照射に り、クラックを進行させることで、第二初 亀裂を誘導することができる。

 また、上記発明において、第二初期亀裂は 一初期亀裂よりも深く形成するようにして よい。具体的には、例えば第二初期亀裂を 成するときのカッターホイールの圧接力を 一初期亀裂のときよりも強くすればよい。
 これによれば、続いて行われるレーザブレ ク工程でクラックの深さを簡単に深くする とができるようになる。

本発明の基板加工方法を実施する際に いる基板加工装置の概略的な構成図。 周期溝付カッターホイールの構成を示 図。 本発明の一実施形態である加工方法の 作手順の一部を示す図。 本発明の一実施形態である加工方法の 作手順の一部を示す図。 レーザブレイク処理の際に形成しよう する応力勾配を模式的に示した断面図。 本発明の他の一実施形態である加工方 の動作手順の一部を示す図。 有限深さのクラックが形成されるメカ ズムを模式的に示した断面図。 フルカットラインが形成されるメカニ ムを模式的に示した斜視図および平面図。 基板端で生じる先走り現象を示す図。

符号の説明

2 スライドテーブル
7 台座
12 回転テーブル
13 レーザ装置
16 冷却ノズル
17 昇降機構
18 周期溝付カッターホイール
A ガラス基板(脆性材料基板)
BS ビームスポット
CS 冷却スポット
Cr クラック
Cr1 深いクラック
Cr2 クラック
Tr 初期亀裂

 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて 明する。
 最初に、本発明の加工方法を実施する際に いる基板加工装置の一例について説明する
 図1は本発明の加工方法を実施することがで きる基板加工装置LS1の概略構成図である。こ こではガラス基板を加工する場合を例に説明 するが、シリコン基板等の脆性材料基板であ っても同様である。

 まず、基板加工装置LS1の全体構成につい 説明する。水平な架台1上に平行に配置され た一対のガイドレール3,4に沿って、図1の紙 前後方向(以下Y方向という)に往復移動する ライドテーブル2が設けられている。両ガイ レール3,4の間に、スクリューネジ5が前後方 向に沿って配置され、このスクリューネジ5 、スライドテーブル2に固定されたステー6が 螺合されており、スクリューネジ5をモータ (図示外)によって正、逆転することにより、 スライドテーブル2がガイドレール3,4に沿っ Y方向に往復移動するように形成されている

 スライドテーブル2上に、水平な台座7が イドレール8に沿って、図1の左右方向(以下X 向という)に往復移動するように配置されて いる。台座7に固定されたステー10aに、モー ー9によって回転するスクリューネジ10が貫 螺合されており、スクリューネジ10aが正、 転することにより、台座7がガイドレール8に 沿って、X方向に往復移動する。

 台座7上には、回転機構11によって回転す 回転テーブル12が設けられており、この回 テーブル12の上に、ガラス基板Aが水平な状 で取り付けられる。このガラス基板Aは、例 ば、小さな単位基板を切り出すためのマザ 基板である。回転機構11は、回転テーブル12 を、垂直な軸の周りで回転させるようになっ ており、基準位置に対して任意の回転角度に なるように回転できるように形成されている 。また、ガラス基板Aは、吸引チャックによ て回転テーブル12に固定される。

 回転テーブル12の上方には、レーザ装置13と 光学ホルダ14とが取付フレーム15に保持され いる。
 レーザ装置13は、脆性材料基板の加工用と て一般的なものを使用すればよく、具体的 はエキシマレーザ、YAGレーザ、炭酸ガスレ ザ又は一酸化炭素レーザなどが使用される ガラス基板Aの加工には、ガラス材料のエネ ギー吸収効率が大きい波長の光を発振する 酸ガスレーザを使用することが好ましい。

 レーザ装置13から出射されたレーザビー は、ビーム形状を調整するためのレンズ光 系が組み込まれた光学ホルダ14によって、予 め設定した形状のビームスポットがガラス基 板A上に照射される。ビームスポットの形状 ついては、長軸を有する形状(楕円形状、長 形状など)が、スクライブ予定ラインに沿っ て効率よく加熱できる点で優れているが、軟 化温度よりも低温にて加熱することができる 形状であれば、ビームスポットの形状は特に 限定されない。本実施形態では、楕円形状の ビームスポットが形成されるようにしてある 。

 取付フレーム15には、光学ホルダ14に近接し て、冷却ノズル16が設けられている。冷却ノ ル16からは冷媒が噴射される。冷媒には、 却水、圧縮空気、Heガス、炭
酸ガス等を用いることができるが、本実施形 態では圧縮空気を噴射するようにしてある。 冷却ノズル16から噴射される冷却媒体は、ビ ムスポットの左端から少し離れた位置に向 られ、ガラス基板Aの表面に冷却スポットを 形成するようにしてある。

 また、取付フレーム15には、周期溝付き カッターホイール18が、昇降機構17を介して り付けられている。このカッターホイール1 8は、ガラス基板Aに初期亀裂Trを形成すると に、ガラス基板Aの上方から一時的に下降す ようにして用いられる。

 図2は周期溝付カッターホイールの模式図 であり、図2(a)は正面図、図2(b)は側面図であ 。この周期溝付きカッターホイール18は、 先18aに沿って周期的に溝18bが切り欠いてあ (なお、図2では説明の便宜上、刃先18に対す 溝18bの大きさを、実際よりも誇張して描い ある)。具体的には1~20mmのホイール径に応じ て、溝ピッチを20μm~200μmの範囲で設けるよう にしてある。また、溝深さは2μm~2500μmとして ある。

 このような特殊刃先のカッターホイール 用いることにより、溝がない通常のカッタ ホイールよりも深く浸透したクラックを形 することができるだけでなく、基板面に対 刃先が滑りにくくなるので、初期亀裂を形 する際に、短い距離(1mm~2mm程度)を転動させ だけで基板面に初期亀裂を確実に形成する とができるようにしてある。

 さらに、基板加工装置LS1には、あらかじ ガラス基板Aに刻印されている位置決め用の アライメントマークを検出することができる カメラ20が搭載されており、カメラ20により 出されたアライメントマークの位置から、 板A上に設定するスクライブ予定ラインの位 と回転テーブル12との対応位置関係を求め カッターホイール18の下降位置やレーザビー ムの照射位置がスクライブ予定ライン上にく るように、正確に位置決めできるようにして ある。

 次に、上記基板加工装置LS1による加工動 手順について説明する。図3は第一回レーザ 照射により有限深さのスクライブラインを形 成するまでのレーザスクライブ加工の加工動 作手順を示す図であり、図4は第二回目レー 照射によりレーザブレイク処理を行うまで 加工動作手順を示す図である。なお、図3、 4では図1の要部のみを図示している。

 まず、図3(a)に示すように、ガラス基板A 回転テーブル12の上に載置され、吸引チャッ クによって固定される。カメラ20(図1)によっ ガラス基板Aに刻印されてあるアライメント マーク(不図示)が検出され、その検出結果に づいて、スクライブ予定ラインと、回転テ ブル12、スライドテーブル2、台座7との位置 が関係付けられる。そして回転テーブル12お びスライドテーブル2を作動し、カッターホ イール18の刃先方向がスクライブ予定ライン 方向に並ぶように位置が調整される。

 続いて、図3(b)に示すように、台座7(図1) 作動して回転テーブル12を移動し、ガラス基 板Aにおける第一初期亀裂を形成しようとす 第一基板端A1の近傍でかつ第一基板端A1から 隔した位置の上方に、カッターホイール18 くるようにする。

 続いて、図3(c)に示すように、昇降機構17 作動してカッターホイール18を下降する。 して基板Aに刃先を圧接するようにして第一 期亀裂Tr1を形成する。このとき台座7を2mm程 度移動して基板上でカッターホイール18を転 させ、安定した第一初期亀裂Tr1を確実に形 する。

 続いて、図3(d)に示すように、昇降機構17お び回転テーブル12を元の位置(図3(a)の位置) 戻し、レーザ装置13を作動してレーザビーム を照射する。また冷却ノズル16から冷媒を噴 する。このとき照射するレーザ出力や冷媒 射量等の加熱条件、冷却条件は、第一初期 裂Tr1の位置に貫通クラックが発生しない(す なわちフルカットにならない)範囲内で設定 る。
 第一初期亀裂Tr1を基板端(第一基板端A1)から 離隔させて基板内側位置に形成してあるので 、第一基板端A1に左右に裂こうとする力(フル カット状態にする力)が働いたとしても、第 基板端A1はクラック発生が困難な状態になっ ているので、基板端A1に予め初期亀裂を形成 てある場合に比べて、フルカットになりに い。また、照射するレーザ出力や冷媒噴射 等の加熱条件、冷却条件については、フル ットにならない条件を選択できるプロセス インドウが広くなっている。したがって、 定する加熱条件や冷却条件としては、初期 裂が基板端に形成されているときよりも過 な条件、すなわちスクライブラインを深く 成することができる条件を選択してもよい

 続いて、図3(e)に示すように、台座7を移 し、基板A上に形成されるレーザビームのビ ムスポット、および、冷却ノズル16からの 媒による冷却スポットが、スクライブ予定 インに沿って走査されるようにする。

 以上の動作により、基板Aには、第一初期 亀裂Tr1の位置を起点とする、有限深さのクラ ックCrからなるスクライブラインが形成され 。そして、このとき貫通クラックとならな 範囲でレーザの加熱条件や冷媒による冷却 件を適切に選択(すなわちフルカットになら ない範囲で過激な条件)することにより、こ まで困難であった深いスクライブラインが 成できる。なお、基板Aの第一初期亀裂Tr1側 基板端(第一基板端A1)には、クラックCrが形 されていない領域が存在するようになる。

 次にレーザブレイク処理について説明する
 図4(a)に示すように、回転テーブル12を元の 置(図3(a)の位置)に戻し、昇降機構17を作動 てカッターホイール18を下降しておく。

 続いて、図4(b)に示すように、基板Aとカッ ーホイール18とが近づくように移動して、第 一基板端A1にカッターホイール18を当て、基 端に第二初期亀裂Tr2を形成する。このとき ーブル12を移動し続けて、第二初期亀裂Tr2が 第一初期亀裂Tr1まで連続するようにしてもよ い。
 また、圧接力を変えることで第二初期亀裂T r2を第一初期亀裂Tr1よりも深く形成しておく うにしてもよい。この場合は、後述するよ にクラックを深く浸透させることがさらに 単にできるようになる。

 続いて、図4(c)に示すように、昇降機構17 よび回転テーブル12(台座7)を元の位置(図3(a) の位置)に戻し、レーザ装置13を作動してレー ザビームを照射する。このとき照射するレー ザ出力等の加熱条件については後述する。

 続いて、図4(d)に示すように、基板Aを移 し、基板A上に形成されるビームスポットを スクライブラインに沿って第一基板端A1か 第二基板端A2に向けて走査する。これにより 第二初期亀裂Tr2(すなわち第一基板端A1)が起 となって深いクラックCr2がクラックCr(スク イブライン)に沿って進行していくので、こ までより深いスクライブラインが第二基板 A2まで形成されるようになる。

 ここで、レーザブレイク処理の際の加熱 件について説明する。レーザ出力等の加熱 件については、第一回目レーザ照射のとき 同様でもよいが、以下のように設定するこ が好ましい。

 レーザブレイク処理では走査速度を第一 目レーザ照射のときよりも速め、スクライ ライン上の各点での加熱時間を短くし(レー ザ出力は高く設定する)、スクライブライン 表層を短時間だけ加熱するように設定する これは基板表層と基板内部との間でクラッ Crを深く浸透させるための応力勾配を形成す るためである。

 図5は、レーザブレイク処理の際に形成し ようとする応力勾配を模式的に示した断面図 である。基板表層を短時間加熱し、加熱領域 Hを形成する。すると、基板表層に大きな圧 応力HRが形成され、その影響を受けて基板内 部には、反対に引張応力CRが発生する。基板 部にクラックCrが存在すると、引張応力は ラックCrの先端に集中するようになり、その 結果、クラックCrは、さらに深く浸透するよ になる。

 基板表層の加熱時間を長くしていくと、 板内部に熱が伝達されて深さ方向に生じる 度差が小さくなる。その結果、深さ方向の 力勾配が弱まってしまう。したがって、レ ザブレイク処理では、基板表層に圧縮応力 基板内部に引張応力が形成されやすい加熱 件、冷却条件を設定するために、基板が軟 しない温度範囲で、短時間内に強く加熱す 加熱条件を選択するようにするのが好まし 。また、加熱前に、予め冷媒を吹き付けて 却しておくことにより、深さ方向の温度差 大きくして、基板内部に引張応力が生じや くしてもよい。

 また、第二初期亀裂を第一初期亀裂よりも くすることにより、さらに深いスクライブ インが簡単にできる理由について説明する
 第一基板端A1近傍に形成された深い第二初 亀裂Tr2をレーザブレイク処理の開始端とす ことにより、引張応力が集中するクラック 端の初期位置を基板の深い位置にすること できる。この状態で、レーザ照射を行うこ により、基板表層に強い圧縮応力を与える これにより、深い位置のクラック先端に引 応力が集中するようになり、さらに、基板 面からクラック先端までの距離がある程度 いほど、クラックを広げようとする大きな (モーメント)がクラック先端を引き裂く方向 に働くようになるので、クラックが簡単に深 く浸透するようになる。

 このように、レーザブレイク処理の際に、 一基板端に形成した深い第二初期亀裂から 二基板端に向けて第二回目のレーザ照射を ることにより、これまで以上の深いクラッ Cr2からなるスクライブラインを形成するこ ができるようになり、また、クラックCr2が 面まで達した場合にはレーザブレイク処理 よって基板を完全分断することができるよ になる。
 このメカニズムにより形成された分断面は 非常に美しく、しかも直進性に優れており 加工端面として理想的な状態となっている

 次に、本発明の第二の実施形態である加工 法について説明する。ここでは第二初期亀 Tr2をレーザ照射により形成する。図6は第二 の実施形態である加工方法のレーザブレイク 工程の加工動作手順を示す図である。なお、 レーザスクライブ工程までは図3と同じであ ので説明を省略する。
 図3(e)までと同様のレーザスクライブ加工に より、基板Aには、第一初期亀裂Tr1の位置を 点とする有限深さのクラックCrからなるスク ライブラインが形成されている。この状態で レーザブレイク処理に移行する。

 図6(a)に示すように、回転テーブル12を少 戻し、光学ホルダ14の下方に第一初期亀裂Tr 1がくるようにする。

 続いて、図6(b)に示すように、レーザ装置 13を作動してレーザビームを照射して第一初 亀裂Tr1を加熱するとともに、回転テーブル1 2(台座7)を移動して、ビームスポットを第一 板端A1側に移動する。これにより、第一初期 亀裂Tr1から第一基板端A1に向けてクラックが 行するようになり、第一基板端A1から第一 期亀裂まで連続するように第二初期亀裂Tr2 形成される。

 続いて、図6(c)に示すように、回転テーブ ル12(台座7)を元の位置(図3(a)の位置)に戻し、 ーザ装置13を作動してレーザビームを照射 る。

 続いて、図6(d)に示すように、基板Aを移 し、基板A上に形成されるビームスポットを スクライブラインに沿って第一基板端A1か 第二基板端A2に向けて走査する。これにより 第二初期亀裂Tr2(すなわち第一基板端A1)が起 となって深いクラックCr2がクラックCr(スク イブライン)に沿って進行していき、深いス ライブラインが第二基板端A2まで形成され ようになる。

 なお、上述した2つの実施形態では、いず れも第二初期亀裂が第一初期亀裂に連続する ように形成したが、初期亀裂どうしがある程 度接近していれば、連続していない場合でも レーザブレイク処理の結果、連続したスクラ イブラインが形成できるようになる。また、 第二初期亀裂を第一基板端に形成しただけで も、第一初期亀裂までの距離が十分近ければ 連続したスクライブラインが形成できるよう になる。

 本発明は、ガラス基板等の脆性材料基板 対し、深いスクライブラインを形成したり 完全分断したりする加工に利用することが きる。