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Title:
METHOD OF MANUFACTURING FLANGED PIPE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/057673
Kind Code:
A1
Abstract:
A flange (5) has a pipe insertion hole (8), and an engagement recess (10) is formed in the inner peripheral surface (9) of the pipe insertion hole (8) so as to extend in a region from an axially intermediate section of the pipe insertion hole (8) to the position of a connection surface (5a) of the flange (5). An end (2) of a pipe (1) is inserted into the pipe insertion hole (8) in the flange (5) such that an end surface (2x) of the pipe (1) is located in a range from the axially intermediate section of the pipe insertion hole (8) to the position of the connection surface (5a). Then, each die segment (21) of an expansion die (20) placed in the hollow (4) of the pipe (1) is moved outward in the radial direction of the pipe (1) to expand the end (2) of the pipe (1) so that the end (2) engages with the engagement recess (10). By this, the flange (5) is joined to the end (2) of the pipe (1).

Inventors:
KAWAMATA YASUJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/069716
Publication Date:
May 07, 2009
Filing Date:
October 30, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SHOWA DENKO KK (JP)
KAWAMATA YASUJI (JP)
International Classes:
B21D39/06; B21D39/20; F16L23/024; F16L23/026; F16L23/028
Foreign References:
JPS6342992U1988-03-22
JP2007275932A2007-10-25
JP2007222877A2007-09-06
JPH0341113U1991-04-19
Attorney, Agent or Firm:
SHIMIZU, Yoshihito et al. (4-26 Minamisemba 3-chome,Chuo-ku, Osaka-shi, Osaka 81, JP)
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Claims:
 パイプ挿入孔と他の部材に連結される連結面とを有するとともに、前記パイプ挿入孔の内周面における、前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から前記連結面の位置までの領域に、係合凹所が設けられたフランジを準備する工程と、
 周方向に複数個のダイセグメントに分割されたエキスパンド加工用ダイを準備する工程と、
 前記フランジのパイプ挿入孔内にパイプの端部を、前記パイプの端面が前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から前記フランジの連結面の位置までの範囲に配置されるように挿入するパイプ挿入工程と、
 前記パイプ挿入工程の後で、前記パイプの中空部内に配置された前記ダイの各ダイセグメントを前記パイプの半径方向外向きに移動させることにより、前記パイプの端部と、前記パイプの端部に対して前記パイプの端面側とは反対側の近傍部分とをエキスパンド加工し、これにより前記フランジを前記パイプの端部に接合するエキスパンド加工工程と、
 を含み、
 前記エキスパンド加工工程では、前記パイプの端部が前記係合凹所に前記パイプの端部の前記パイプ挿入孔からの抜出方向に係合するように前記パイプの端部をエキスパンド加工することを特徴とするフランジ付パイプの製造方法。
 前記係合凹所の個数は複数個であり、
 前記複数個の係合凹所は、前記パイプ挿入孔の周方向に間隔をおいて設けられており、
 前記エキスパンド加工工程では、前記パイプの端部が前記各係合凹所に前記パイプ挿入孔の周方向に係合するように前記パイプの端部をエキスパンド加工する請求項1記載のフランジ付パイプの製造方法。
 前記パイプ挿入孔の内周面と前記係合凹所の内側面との間の角部が角張っているとともに、前記角部の断面角度が90°以下に設定されている請求項2記載のフランジ付パイプの製造方法。
 前記フランジは、前記フランジの連結面とは反対側に突出するとともに中空部を前記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有している請求項2又は3記載のフランジ付パイプの製造方法。
 前記フランジの筒状部の軸方向中間部には、前記筒状部の厚さ方向に貫通した複数個の貫通孔が前記パイプ挿入孔の周方向に間隔をおいて設けられており、
 前記各係合凹所は前記各貫通孔から形成されている請求項4記載のフランジ付パイプの製造方法。
 前記エキスパンド加工工程では、前記筒状部の外側に配置された規制部材により前記筒状部の外側への膨出量を規制した状態で、前記パイプの端部をエキスパンド加工する請求項4記載のフランジ付パイプの製造方法。
 前記各係合凹所は、前記パイプ挿入孔の内周面における、前記フランジの連結面側の部分に、前記パイプ挿入孔の内側と前記フランジの連結面側とに向けて開口した状態に設けられている請求項2記載のフランジ付パイプの製造方法。
 前記係合凹所は、前記パイプ挿入孔の周方向の全周に亘って設けられており、
 前記エキスパンド加工工程では、前記パイプの端部が前記係合凹所に前記パイプ挿入孔の周方向の全周に亘って係合するように前記パイプの端部をエキスパンド加工する請求項1記載のフランジ付パイプの製造方法。
 前記パイプ挿入孔の内周面と前記係合凹所の内側面との間の角部が角張っているとともに、前記角部の断面角度が90°以下に設定されている請求項8記載のフランジ付パイプの製造方法。
 前記フランジは、前記フランジの連結面とは反対側に突出するとともに中空部を前記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有している請求項8又は9記載のフランジ付パイプの製造方法。
 前記エキスパンド加工工程では、前記筒状部の外側に配置された規制部材により前記筒状部の外側への膨出量を規制した状態で、前記パイプの端部をエキスパンド加工する請求項10記載のフランジ付パイプの製造方法。
 前記係合凹所は、前記パイプ挿入孔の内周面における、前記フランジの連結面側の部分に、前記パイプ挿入孔の内側と前記フランジの連結面側とに向けて開口した状態に設けられている請求項8記載のフランジ付パイプの製造方法。
 パイプ挿入孔と他の部材に連結される連結面とを有するフランジが、前記パイプ挿入孔内にパイプの端部が挿入された状態で前記パイプの端部に接合されたフランジ付パイプの製造装置であって、
 前記フランジのパイプ挿入孔の内周面における、前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から前記連結面の位置までの領域に、係合凹所が設けられており、
 前記パイプの中空部内に配置されるとともに、前記パイプの端部と、前記パイプの端部に対して前記パイプの端面側とは反対側の近傍部分とをエキスパンド加工するダイを備えており、
 前記ダイは、周方向に複数個のダイセグメントに分割されるとともに、
 前記ダイの複数個のダイセグメントのうち少なくとも1個のダイセグメントは、押圧凸部を有しており、
 前記押圧凸部は、前記パイプの端部を前記パイプの外側へ押圧することにより、前記パイプの端部が前記係合凹所に前記パイプの端部の前記パイプ挿入孔からの抜出方向に係合するように前記パイプの端部を前記パイプの外側に膨出させるものであることを特徴とするフランジ付パイプの製造装置。
 前記フランジは、前記フランジの連結面とは反対側に突出するとともに中空部を前記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有しており、
 前記筒状部の外側に配置され、エキスパンド加工時に前記筒状部の外側への膨出量を規制する規制部材を備えている請求項13記載のフランジ付パイプの製造装置。
 パイプ挿入孔と他の部材に連結される連結面とを有するフランジが、前記パイプ挿入孔内にパイプの端部が挿入された状態で前記パイプの端部に接合されたフランジ付パイプであって、
 前記フランジのパイプ挿入孔の内周面における、前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から前記連結面の位置までの領域に、係合凹所が設けられており、
 前記フランジのパイプ挿入孔内に前記パイプの端部が、前記パイプの端面が前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から前記フランジの連結面の位置までの範囲に配置された状態に挿入されており、
 前記パイプの端部と、前記パイプの端部に対して前記パイプの端面側とは反対側の近傍部分とがエキスパンド加工されることにより、前記フランジが前記パイプの端部に接合されており、
 前記パイプの端部が前記係合凹所に前記パイプの端部の前記パイプ挿入孔からの抜出方向に係合した状態に、前記パイプの端部がエキスパンド加工されていることを特徴とするフランジ付パイプ。
 前記係合凹所の個数は複数個であり、
 前記複数個の係合凹所は、前記パイプ挿入孔の周方向に間隔をおいて設けられており、
 前記パイプの端部が前記各係合凹所に前記パイプ挿入孔の周方向に係合した状態に前記パイプの端部がエキスパンド加工されている請求項15記載のフランジ付パイプ。
 前記パイプ挿入孔の内周面と前記係合凹所の内側面との間の角部が角張っているとともに、前記角部の断面角度が90°以下に設定されている請求項16記載のフランジ付パイプ。
 前記フランジは、前記フランジの連結面とは反対側に突出するとともに中空部を前記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有している請求項16又は17記載のフランジ付パイプ。
 前記フランジの筒状部の軸方向中間部には、前記筒状部の厚さ方向に貫通した複数個の貫通孔が前記パイプ挿入孔の周方向に間隔をおいて設けられており、
 前記各係合凹所は前記各貫通孔から形成されている請求項18記載のフランジ付パイプ。
 前記各係合凹所は、前記パイプ挿入孔の内周面における、前記フランジの連結面側の部分に、前記パイプ挿入孔の内側と前記フランジの連結面側とに向けて開口した状態に設けられている請求項16記載のフランジ付パイプ。
 前記係合凹所は、前記パイプ挿入孔の周方向の全周に亘って設けられており、
 前記パイプの端部が前記係合凹所に前記パイプ挿入孔の周方向の全周に亘って係合した状態に前記パイプの端部がエキスパンド加工されている請求項15記載のフランジ付パイプ。
 前記パイプ挿入孔の内周面と前記係合凹所の内側面との間の角部が角張っているとともに、前記角部の断面角度が90°以下に設定されている請求項21記載のフランジ付パイプ。
 前記フランジは、前記フランジの連結面とは反対側に突出するとともに中空部を前記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有している請求項21又は22記載のフランジ付パイプ。
 前記係合凹所は、前記パイプ挿入孔の内周面における、前記フランジの連結面側の部分に、前記パイプ挿入孔の内側と前記フランジの連結面側とに向けて開口した状態に設けられている請求項21記載のフランジ付パイプ。
Description:
フランジ付パイプの製造方法

 本発明は、他の部材に連結されるフラン がパイプの端部に接合されたフランジ付パ プの製造方法、フランジ付パイプの製造装 、及びフランジ付パイプに関する。

 従来、パイプに被接合部材を接合する方 として、例えば次の方法が知られている。

 パイプを被接合部材に設けられたパイプ 入孔内に挿入するとともに、パイプの中空 内にエキスパンド加工用ダイを配置する。 のダイは、その中心部に設けられた楔孔部 中心に周方向に複数個のダイセグメントに 割されている。次いで、マンドレルの楔部 ダイの楔孔部内に差し込むことにより、ダ の各ダイセグメントをパイプの半径方向外 きに移動させる。これにより、パイプのパ プ挿入孔内への挿入部分とその軸方向両側 傍部分とをエキスパンド加工(即ち拡管加工 )し、パイプに被接合部材を接合する。なお この接合方法はリッジロック加工方法とも ばれている(例えば、特許文献1~3参照)。

 この接合方法では、パイプのパイプ挿入孔 への挿入部分の軸方向両側近傍部分は、パ プの内側からダイセグメントの2個の押圧凸 部により局部的にパイプの外側へ押圧される ことで、当該両近傍部分にそれぞれ抜け止め 用膨出部(拡管部)が局部的に形成される。そ て、両膨出部の間に被接合部材が挟まれた 態に被接合部材がパイプに接合され、これ より被接合部材に対するパイプの抜け強度 高められている。したがって、パイプの両 傍部分をエキスパンド加工して膨出させる とは、パイプの抜け強度の向上を図る点で 要である。

特開平4-8818号公報(第2頁、第8図)

特開平11-36859号公報

特開平7-223030号公報(段落[0004]~[0007]、図5~ 7)

 而して、上述の接合方法により、パイプ 端部に被接合部材としてフランジを接合し フランジ付パイプを製造する場合には、次 難点があった。この難点について図18及び 19を参照して以下に説明する。

 図18において、(101)は断面円形状のパイプ 、(105)はフランジである。また、(120)はエキ パンド加工用ダイ、(127)はエキスパンド加工 用マンドレルである。ダイ(120)は、その中心 に設けられた楔孔部(123)を中心に周方向に 数個のダイセグメント(121)に分割されている 。

 このダイ(120)及びマンドレル(127)を用い、 パイプ(101)の端部(102)をフランジ(105)のパイプ 挿入孔(108)内に挿通した状態で、パイプ(101) 端部(102)の端面(102x)側の部分(102a)と、パイプ (101)の端部(102)に対してパイプ(101)の端面(102x) 側とは反対側の近傍部分(103)とをエキスパン 加工する。これにより、パイプ(101)の両部 (102a)(103)にそれぞれ抜け止め用膨出部(拡管 )(B1)(B2)を局部的に形成し、もってパイプ(101) の端部(102)にフランジ(105)を固定状態に接合 る。

 この接合方法の場合、両膨出部(B1)(B2)の ちパイプ(101)の端面(102x)側の部分(102a)に形成 された膨出部(B1)は、フランジ(101)の連結面(10 5a)の縁部に係止されるためフランジ(105)の連 面(105a)よりも外側に配置される。そのため 図19に示すように、フランジ(105)を他の部材 (150)に連結させる際に、パイプ(101)の端部(102) の端面(102x)側の部分(102a)が他の部材(150)に干 してしまい、フランジ(105)を他の部材(150)に 連結することができないという問題が発生す る。

 一方、この問題を解決するため、パイプ( 101)の端部(102)の端面(102x)側の部分(102a)に膨出 部(B1)を形成しないことにすると、パイプ(101) の端部(102)がフランジ(105)のパイプ挿入孔(108) から抜出し易くなり、すなわちフランジ(105) 対するパイプ(101)の抜け強度が低下すると う問題が発生する。なお図19において、(115) フランジ(105)を他の部材(150)に連結する連結 ボルト、(116)はナットである。また、(112)は ランジ(105)のボルト挿通孔、(151)は他の部材( 150)に設けられたボルト挿通孔である。

 本発明の好ましい実施形態は、関連技術 おける上述した及び/又は他の問題点に鑑み てなされたものである。本発明の好ましい実 施形態は、既存の方法及び/又は装置を著し 向上させることができるものである。

 本発明は、上述した技術背景に鑑みてな れたもので、その目的は、フランジとパイ との接合強度が高いフランジ付パイプの製 方法、該製造方法に用いられるフランジ付 イプの製造装置、及びフランジ付パイプを 供することにある。

 本発明のその他の目的及び利点は、以下 好ましい実施形態から明らかにされるであ う。

 本発明は以下の手段を提供する。

 [1] パイプ挿入孔と他の部材に連結される 結面とを有するとともに、前記パイプ挿入 の内周面における、前記パイプ挿入孔の軸 向中間部から前記連結面の位置までの領域 、係合凹所が設けられたフランジを準備す 工程と、
 周方向に複数個のダイセグメントに分割さ たエキスパンド加工用ダイを準備する工程 、
 前記フランジのパイプ挿入孔内にパイプの 部を、前記パイプの端面が前記パイプ挿入 の軸方向中間部から前記フランジの連結面 位置までの範囲に配置されるように挿入す パイプ挿入工程と、
 前記パイプ挿入工程の後で、前記パイプの 空部内に配置された前記ダイの各ダイセグ ントを前記パイプの半径方向外向きに移動 せることにより、前記パイプの端部と、前 パイプの端部に対して前記パイプの端面側 は反対側の近傍部分とをエキスパンド加工 、これにより前記フランジを前記パイプの 部に接合するエキスパンド加工工程と、
 を含み、
 前記エキスパンド加工工程では、前記パイ の端部が前記係合凹所に前記パイプの端部 前記パイプ挿入孔からの抜出方向に係合す ように前記パイプの端部をエキスパンド加 することを特徴とするフランジ付パイプの 造方法。

 [2] 前記係合凹所の個数は複数個であり、
 前記複数個の係合凹所は、前記パイプ挿入 の周方向に間隔をおいて設けられており、
 前記エキスパンド加工工程では、前記パイ の端部が前記各係合凹所に前記パイプ挿入 の周方向に係合するように前記パイプの端 をエキスパンド加工する前項1記載のフラン ジ付パイプの製造方法。

 [3] 前記パイプ挿入孔の内周面と前記係 凹所の内側面との間の角部が角張っている ともに、前記角部の断面角度が90°以下に設 されている前項2記載のフランジ付パイプの 製造方法。

 [4] 前記フランジは、前記フランジの連 面とは反対側に突出するとともに中空部を 記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有し いる前項2又は3記載のフランジ付パイプの製 造方法。

 [5] 前記フランジの筒状部の軸方向中間部 は、前記筒状部の厚さ方向に貫通した複数 の貫通孔が前記パイプ挿入孔の周方向に間 をおいて設けられており、
 前記各係合凹所は前記各貫通孔から形成さ ている前項4記載のフランジ付パイプの製造 方法。

 [6] 前記エキスパンド加工工程では、前 筒状部の外側に配置された規制部材により 記筒状部の外側への膨出量を規制した状態 、前記パイプの端部をエキスパンド加工す 前項4又は5記載のフランジ付パイプの製造方 法。

 [7] 前記各係合凹所は、前記パイプ挿入 の内周面における、前記フランジの連結面 の部分に、前記パイプ挿入孔の内側と前記 ランジの連結面側とに向けて開口した状態 設けられている前項2~4のいずれかに記載の ランジ付パイプの製造方法。

 [8] 前記係合凹所は、前記パイプ挿入孔の 方向の全周に亘って設けられており、
 前記エキスパンド加工工程では、前記パイ の端部が前記係合凹所に前記パイプ挿入孔 周方向の全周に亘って係合するように前記 イプの端部をエキスパンド加工する前項1記 載のフランジ付パイプの製造方法。

 [9] 前記パイプ挿入孔の内周面と前記係 凹所の内側面との間の角部が角張っている ともに、前記角部の断面角度が90°以下に設 されている前項8記載のフランジ付パイプの 製造方法。

 [10] 前記フランジは、前記フランジの連 面とは反対側に突出するとともに中空部を 記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有し いる前項8又は9記載のフランジ付パイプの 造方法。

 [11] 前記エキスパンド加工工程では、前 筒状部の外側に配置された規制部材により 記筒状部の外側への膨出量を規制した状態 、前記パイプの端部をエキスパンド加工す 前項10記載のフランジ付パイプの製造方法

 [12] 前記係合凹所は、前記パイプ挿入孔 内周面における、前記フランジの連結面側 部分に、前記パイプ挿入孔の内側と前記フ ンジの連結面側とに向けて開口した状態に けられている前項8~10のいずれかに記載のフ ランジ付パイプの製造方法。

 [13] パイプ挿入孔と他の部材に連結される 結面とを有するフランジが、前記パイプ挿 孔内にパイプの端部が挿入された状態で前 パイプの端部に接合されたフランジ付パイ の製造装置であって、
 前記フランジのパイプ挿入孔の内周面にお る、前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から 記連結面の位置までの領域に、係合凹所が けられており、
 前記パイプの中空部内に配置されるととも 、前記パイプの端部と、前記パイプの端部 対して前記パイプの端面側とは反対側の近 部分とをエキスパンド加工するダイを備え おり、
 前記ダイは、周方向に複数個のダイセグメ トに分割されるとともに、
 前記ダイの複数個のダイセグメントのうち なくとも1個のダイセグメントは、押圧凸部 を有しており、
 前記押圧凸部は、前記パイプの端部を前記 イプの外側へ押圧することにより、前記パ プの端部が前記係合凹所に前記パイプの端 の前記パイプ挿入孔からの抜出方向に係合 るように前記パイプの端部を前記パイプの 側に膨出させるものであることを特徴とす フランジ付パイプの製造装置。

 [14] 前記フランジは、前記フランジの連結 とは反対側に突出するとともに中空部を前 パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有して り、
 前記筒状部の外側に配置され、エキスパン 加工時に前記筒状部の外側への膨出量を規 する規制部材を備えている前項13記載のフ ンジ付パイプの製造装置。

 [15] パイプ挿入孔と他の部材に連結される 結面とを有するフランジが、前記パイプ挿 孔内にパイプの端部が挿入された状態で前 パイプの端部に接合されたフランジ付パイ であって、
 前記フランジのパイプ挿入孔の内周面にお る、前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から 記連結面の位置までの領域に、係合凹所が けられており、
 前記フランジのパイプ挿入孔内に前記パイ の端部が、前記パイプの端面が前記パイプ 入孔の軸方向中間部から前記フランジの連 面の位置までの範囲に配置された状態に挿 されており、
 前記パイプの端部と、前記パイプの端部に して前記パイプの端面側とは反対側の近傍 分とがエキスパンド加工されることにより 前記フランジが前記パイプの端部に接合さ ており、
 前記パイプの端部が前記係合凹所に前記パ プの端部の前記パイプ挿入孔からの抜出方 に係合した状態に、前記パイプの端部がエ スパンド加工されていることを特徴とする ランジ付パイプ。

 [16] 前記係合凹所の個数は複数個であり、
 前記複数個の係合凹所は、前記パイプ挿入 の周方向に間隔をおいて設けられており、
 前記パイプの端部が前記各係合凹所に前記 イプ挿入孔の周方向に係合した状態に前記 イプの端部がエキスパンド加工されている 項15記載のフランジ付パイプ。

 [17] 前記パイプ挿入孔の内周面と前記係 凹所の内側面との間の角部が角張っている ともに、前記角部の断面角度が90°以下に設 定されている前項16記載のフランジ付パイプ

 [18] 前記フランジは、前記フランジの連 面とは反対側に突出するとともに中空部を 記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有し いる前項16又は17記載のフランジ付パイプ。

 [19] 前記フランジの筒状部の軸方向中間部 は、前記筒状部の厚さ方向に貫通した複数 の貫通孔が前記パイプ挿入孔の周方向に間 をおいて設けられており、
 前記各係合凹所は前記各貫通孔から形成さ ている前項18記載のフランジ付パイプ。

 [20] 前記各係合凹所は、前記パイプ挿入 の内周面における、前記フランジの連結面 の部分に、前記パイプ挿入孔の内側と前記 ランジの連結面側とに向けて開口した状態 設けられている前項16~18のいずれかに記載 フランジ付パイプ。

 [21] 前記係合凹所は、前記パイプ挿入孔の 方向の全周に亘って設けられており、
 前記パイプの端部が前記係合凹所に前記パ プ挿入孔の周方向の全周に亘って係合した 態に前記パイプの端部がエキスパンド加工 れている前項15記載のフランジ付パイプ。

 [22] 前記パイプ挿入孔の内周面と前記係 凹所の内側面との間の角部が角張っている ともに、前記角部の断面角度が90°以下に設 定されている前項21記載のフランジ付パイプ

 [23] 前記フランジは、前記フランジの連 面とは反対側に突出するとともに中空部を 記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有し いる前項21又は22記載のフランジ付パイプ。

 [24] 前記係合凹所は、前記パイプ挿入孔 内周面における、前記フランジの連結面側 部分に、前記パイプ挿入孔の内側と前記フ ンジの連結面側とに向けて開口した状態に けられている前項21~23のいずれかに記載の ランジ付パイプ。

 ここで、上記の発明において、パイプの 部とは、パイプがフランジのパイプ挿入孔 に挿入されている部分であり、即ちパイプ パイプ挿入孔内への挿入部分である。

 本発明は以下の効果を奏する。

 [1]の発明に係るフランジ付パイプの製造 法によれば、エキスパンド加工工程におい 、パイプの端部が係合凹所にパイプの端部 パイプ挿入孔からの抜出方向に係合するよ にパイプの端部をエキスパンド加工するこ により、フランジに対するパイプの抜け強 を高めることができる。

 さらに、エキスパンド加工は、フランジ パイプ挿入孔内にパイプの端部を、パイプ 端面がパイプ挿入孔の軸方向中間部からフ ンジの連結面の位置までの範囲に配置され ように挿入した状態で、行われる。そのた 、パイプの端部に接合されたフランジを他 部材に連結する際に、パイプの端部の端面 の部分が他の部材に干渉しない。これによ 、フランジを他の部材に良好に連結するこ ができる。

 [2]の発明では、パイプの端部が各係合凹 にパイプ挿入孔の周方向に係合するように イプの端部をエキスパンド加工することに り、フランジに対するパイプの抜け強度の に、更に、フランジに対するパイプの回転 向の接合強度をも高めることができる。

 [3]の発明では、フランジのパイプ挿入孔 内周面と係合凹所の内側面との間の角部が 張っているとともに、角部の断面角度が90° 以下に設定されている。そのため、この角部 によりパイプの抜け止めを図ることができ、 もってフランジに対するパイプの抜け強度を 更に高めることができる。

 [4]の発明では、フランジは中空部をパイ 挿入孔とする筒状部を一体に有しているの 、パイプの端部とフランジとの接触面積を 大できるし、フランジの重量増加を極力抑 することができる。これにより、パイプと ランジとの接合強度を高めることができる 、フランジ付パイプの軽量化を図ることが きる。

 [5]の発明では、各係合凹所が各貫通孔か 形成されているので、各係合凹所を容易に 成することができる。

 さらに、係合凹所を形成するための貫通 をフランジの筒状部に例えば穿孔パンチに り穿設することにより、パイプ挿入孔の内 面と係合凹所の内側面との間の角部を角張 た状態に容易に形成することができるし、 の角部の断面角度を90°に容易に設定するこ とができる。これにより、フランジに対する パイプの抜け強度を更に高めることができる 。

 さらに、パイプの端部を各係合凹所に、 イプの端部のパイプ挿入孔からの抜出方向 、パイプの端部のパイプ挿入孔への挿入方 と、パイプ挿入孔の周方向とに係合させる とができる。そのため、フランジに対する イプの抜出方向の接合強度(即ちパイプの抜 け強度)と、フランジに対するパイプの挿入 向の接合強度と、フランジに対するパイプ 回転方向の接合強度とを高めることができ 。

 [6]の発明では、フランジの筒状部の外側 配置された規制部材により筒状部の外側へ 膨出量を規制した状態で、パイプの端部を キスパンド加工することにより、エキスパ ド加工時における筒状部の塑性変形を防止 きるし、更には筒状部の破断を防止できる これにより、エキスパンド加工時に筒状部 弾性復元力を確実に蓄積させることができ もってフランジとパイプとの接合強度を確 に高めることができる。

 [7]の発明では、各係合凹所を容易に形成 ることができる。

 [8]の発明では、フランジに対するパイプ 抜け強度を確実に高めることができる。

 [9]の発明では、上記[3]の発明と同様の理 により、フランジに対するパイプの抜け強 を更に高めることができる。

 [10]の発明では、上記[4]の発明と同様の理 由により、パイプとフランジとの接合強度を 高めることができるし、フランジ付パイプの 軽量化を図ることができる。

 [11]の発明では、上記[6]の発明と同様の理 由により、 フランジとパイプとの接合強度 確実に高めることができる。

 [12]の発明では、係合凹所を容易に形成す ることができる。

 [13]及び[14]の発明によれば、本発明に係 フランジ付パイプの製造方法に好適に用い れるフランジ付パイプの製造装置を提供で る。

 [15]~[19]の発明に係るフランジ付パイプに れば、それぞれ、フランジ付パイプを製造 る際に上記[1]~[5]の発明と同様の効果を奏し うる。

 [20]の発明では、フランジ付パイプを製造 する際に上記[7]の発明と同様の効果を奏しう る。

 [21]~[23]の発明では、それぞれ、フランジ パイプを製造する際に上記[8]~[10]の発明と 様の効果を奏しうる。

 [24]の発明では、フランジ付パイプを製造 する際に上記[12]の発明と同様の効果を奏し る。

図1は、本発明の第1実施形態に係るフ ンジ付パイプの斜視図である。 図2は、同フランジ付パイプの他の方向 から見た斜視図である。 図3は、同フランジ付パイプを他の部材 に連結した状態の断面図である。 図4は、第1実施形態に係るフランジ付 イプの製造装置のエキスパンド加工用ダイ びマンドレルの斜視図である。 図5は、第1実施形態においてパイプの 部をエキスパンド加工する前の状態の断面 である。 図6は、第1実施形態においてパイプの 部をエキスパンド加工した後の状態の断面 である。 図7は、本発明の第2実施形態に係るフ ンジ付パイプの斜視図である。 図8は、同フランジ付パイプの断面図で ある。 図9は、第2実施形態に係るフランジ付 イプの製造装置のエキスパンド加工用ダイ びマンドレルの斜視図である。 図10は、第2実施形態においてパイプの 端部をエキスパンド加工する前の状態の断面 図である。 図11は、第2実施形態においてパイプの 端部をエキスパンド加工した後の状態の断面 図である。 図12は、本発明の第3実施形態に係るフ ランジ付パイプの製造方法によりパイプの端 部をエキスパンド加工した後の状態の半断面 図である。 図13は、本発明の第4実施形態に係るフ ランジ付パイプにおけるフランジの斜視図で ある。 図14は、第4実施形態においてパイプの 端部をエキスパンド加工した後の状態の断面 図である。 図15は、第4実施形態に係るフランジ付 パイプにおけるフランジの一変形例を示す斜 視図である。 図16は、本発明の第5実施形態に係るフ ランジ付パイプの製造方法によりパイプの端 部をエキスパンド加工した後の状態の半断面 図である。 図17は、本発明の第6実施形態に係るフ ランジ付パイプの製造方法によりパイプの端 部をエキスパンド加工した後の状態の半断面 図である。 図18は、従来のフランジ付パイプの製 方法によりパイプの端部をエキスパンド加 した後の状態の断面図である。 図19は、従来のフランジ付パイプの製 方法により製造されたフランジ付パイプの ランジを他の部材に連結する途中の状態の 面図である。

符号の説明

A1~A6:フランジ付パイプ
1:パイプ
2:パイプの端部
2a:パイプの端部の端面側の部分
2b:パイプの端部の軸方向中間部
3:パイプの端部の近傍部分
5:フランジ
5a:連結面
7:筒状部
7c:貫通孔
8:パイプ挿入孔
9:パイプ挿入孔の内周面
10:係合凹所
10a:係合凹所の内側面
11:角部
20:エキスパンド加工用ダイ
21:ダイセグメント
22a:第1押圧凸部
22b:第2押圧凸部
23:楔孔部
27:マンドレル
27a:楔部
28:規制部材
30:フランジ付パイプの製造装置
50:他の部材
B1、B2:抜け止め用膨出部
X1:パイプの端部のパイプ挿入孔からの抜出方 向
X2:パイプの端部のパイプ挿入孔への挿入方向
Y:パイプ挿入孔の周方向

 次に、本発明の幾つかの実施形態につい 図面を参照して以下に説明する。

 <第1実施形態>
 図1~図6は、本発明の第1実施形態に係るフラ ンジ付パイプの製造方法及び製造装置を説明 するための図である。

 図1及び図2において、(A1)は、本第1実施形 態の製造装置(30)により製造されたフランジ パイプである。このフランジ付パイプ(A1)は パイプ(1)の端部(2)にフランジ(5)が固定状態 接合されたものである。

 パイプ(1)は、例えば、自動車のステアリ グサポートビーム、ステアリングコラムホ ダ、マフラ、フレーム、プロペラシャフト サスペンションアーム、その他の自動車の 品に用いられるものであり、あるいは配管 等に用いられるものである。ただし本発明 は、パイプ(1)はこれらの用途に用いられる のであることに限定されるものではない。

 このパイプ(1)は真直なものであり、その 面形状は円形状である。また、パイプ(1)は の軸方向(即ちその長さ方向)に延びた断面 形状の中空部(4)を有している。また、パイ (1)の内径及び肉厚は、パイプ(1)の軸方向に いて一定に設定されている。

 パイプ(1)は、弾性変形及び塑性変形可能 材料からなり、例えば金属製であり、詳述 るとアルミニウム(その合金を含む)製であ 。ただし本発明では、パイプ(1)の材質はア ミニウムであることに限定されるものでは く、その他に、例えば、鉄、鋼(ステンレス を含む)、銅等の金属であっても良いし、プ ラスチックであっても良い。また、パイプ(1) は、押出材又は引抜き材からなるものであっ ても良いし、溶接管からなるものであっても 良いし、その他の方法で製作されたものであ っても良い。

 フランジ(5)は、図3に示すように、他の部 材(50)に連結されるものである。他の部材(50) 例えば板状のものである。

 このフランジ(5)は、弾性変形可能な材料 らなり、例えば金属製であり、詳述すると ルミニウム(その合金を含む)製である。た し本発明では、フランジ(5)の材質はアルミ ウムであることに限定されるものではなく その他に、例えば、鉄、鋼(ステンレス鋼を む)、銅等の金属であってもよいし、プラス チックであっても良い。また、フランジ(5)は 、押出材や圧延材からなるものであっても良 いし、他の方法により製作されたものであっ ても良い。

 このフランジ(5)は、金属板材のプレス加 品からなるものであり、中央部にパイプ挿 孔(8)が設けられた板状に形成されており、 述すると円環板状に形成されている。この ランジ(5)はその厚さ方向両側の面のうち一 の面を、他の部材(50)との連結面(5a)とする のである。この連結面(5a)は平坦状に形成さ ている。なお本実施形態では、フランジ(5) 連結面(5a)とは反対側の面(5b)を、フランジ(5 )の他面という。

 フランジ(5)の外周縁部には、複数個のボ ト挿通孔(12)等の連結具挿通孔がパイプ挿入 孔(8)を中心に周方向に等間隔に配設されてい る。本実施形態では、ボルト挿通孔(12)の個 は4個である。

 図3に示すように、フランジ(5)は、フラン ジ(5)の連結面(5a)とは反対側に突出した筒状 (7)を一体に有している。この筒状部(7)は、 の中空部及び内周面をそれぞれパイプ挿入 (8)及びその内周面(9)とするものであり、フ ンジ(5)にパイプ挿入孔(8)を包囲する状態に 体に屈曲形成されている。

 フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)は、フラン (5)の連結面(5a)側とは反対側(即ちフランジ(5 )の他面(5b)側)に開口した開口部をパイプ挿入 口(8a)及びパイプ抜出口とするものである。

 フランジ(5)と筒状部(7)は、金属板材のプ ス加工により互いに一体に形成されている 詳述すると、筒状部(7)は、板状のフランジ( 5)のパイプ挿入孔(8)の内周縁部が筒状にプレ 加工されることにより形成されたものであ 。

 この筒状部(7)の軸方向中間部から先端側 部分(7a)は、短円筒状に形成されている。こ の円筒状の部分(7a)の中空部の断面形状、即 パイプ挿入孔(8)の断面形状は、パイプ(1)の 部(2)の断面形状に対応する形状であり、即 円形状である。

 この筒状部(7)の軸方向中間部からフラン (5)側の部分(7b)は、フランジ(5)側に進むにつ れて漸次拡径したテーパ状に形成されている 。これにより、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8) の内周面(9)における、フランジ(5)の連結面(5a )側の部分に、パイプ挿入孔(8)の内側とフラ ジ(5)の連結面(5a)側とに向けて開口した状態 係合凹所(10)がパイプ挿入孔(8)の周方向の全 周に亘って形成されている。詳述すると、係 合凹所(10)は、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8) 内周面(9)における、パイプ挿入孔(8)の軸方 中間部からフランジ(5)の連結面(5a)の位置ま の領域に設けられている。この係合凹所(10) はプレス加工により形成されたものである。

 フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9) 係合凹所(10)の内側面(10a)との間の角部(11)は 、パイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘って丸 く形成されており、即ちこの角部(11)は断面 弧状に形成されている。さらに、この角部(1 1)の断面角度θは90°よりも大きく形成されて る(即ち、θ>90°)。

 パイプ(1)の長さは例えば50~2000mmである。 イプ(1)の内径は例えば20~100mmである。パイ (1)の肉厚は例えば0.5~5mmである。

 フランジ(5)及び筒状部(7)の肉厚は例えば1 ~20mmである。フランジ(5)の外径は例えば30~300m mである。フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の直 は、エキスパンド加工前のパイプ(1)の端部(2 )の外径よりも例えば0.1~1mm大きく設定されて る。

 ただし本発明では、パイプ(1)及びフラン (5)の各部位の寸法は、上記の範囲であるこ に限定されるものではなく、パイプ付フラ ジ(A1)の使用目的や用途に応じて適宜設定さ れるものである。

 ここで以下では、説明の便宜上、パイプ( 1)の端部(2)における端面(2x)側の部分(2a)を、 パイプ(1)の端部(2)の端面部(2a)」という。

 本第1実施形態のフランジ付パイプ(A1)で 、図3に示すように、パイプ(1)の端部(2)がフ ンジ(5)のパイプ挿入孔(8)内に、パイプ挿入 (8a)から、パイプ(1)の端面(2x)がパイプ挿入 (8)の軸方向中間部からフランジ(5)の連結面(5 a)の位置までの範囲に配置されるように挿入 れている。そして、パイプ(1)の端部(2)の端 部(2a)がその全周に亘ってパイプ挿入孔(8)の 係合凹所(10)内へ膨出した状態にパイプ(1)の 部(2)がエキスパンド加工(即ち拡管加工)され ている。これにより、パイプ(1)の端部(2)が係 合凹所(10)にパイプ挿入孔(8)の周方向の全周 亘ってパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8) らの抜出方向(X1)に係合している。さらに、 イプ(1)の端部(2)に対してパイプ(1)の端面(2x) 側とは反対側の近傍部分(3)がその全周に亘っ てエキスパンド加工(即ち拡管加工)されてい 。

 すなわち、パイプ(1)の端部(2)の端面部(2a) には、エキスパンド加工によってパイプ(1)の 外側に局部的に膨出した抜け止め用第1膨出 (拡管部)(B1)がパイプ(1)の全周に亘って形成 れている。そして、この第1膨出部(B1)が係合 凹所(10)内に配置されることにより、この第1 出部(B1)が係合凹所(10)に上述した1方向(即ち 、抜出方向(X1))に係合している。一方、この 1膨出部(B1)は係合凹所(10)にパイプ挿入孔(8) 周方向(Y)には係合していない(図1参照)。

 また、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)に 、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外 に局部的に膨出した抜け止め用第2膨出部(B2 )がパイプ(1)の全周に亘って形成されている そして、この第2膨出部(B2)がフランジ(5)の筒 状部(7)の先端にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿 入孔(8)への挿入方向(X2)に係合(係止)している 。

 図3に示したフランジ付パイプ(A1)では、 ランジ(5)の連結具挿入孔(ボルト挿通孔(12)) 他の部材(50)の連結具挿通孔(ボルト挿通孔(51 ))とに、連結具として連結ボルト(15)が順次挿 通されるとともに、この連結ボルト(15)にナ ト(16)が螺合されることにより、フランジ付 イプ(A1)が他の部材(50)に固定状態に連結さ ている。この状態において、フランジ(5)の 結面(5a)は他の部材(50)に面接触状態に当接し ており、さらに、パイプ(1)の端面(2x)は、フ ンジ(5)の連結面(5a)の位置よりも外側に配置 れていないので、他の部材(50)には当接して いない。なお本発明では、連結具は連結ボル ト(51)であることに限定されるものではなく その他に例えば締結リベットであっても良 。

 次に、本第1実施形態のフランジ付パイプ (A1)の製造装置(30)について、図4~図6を参照し 以下に説明する。

 この製造装置(30)は、エキスパンド加工用 ダイ(20)、エキスパンド加工用マンドレル(27) 規制部材(28)等を備えている。

 図4に示すように、ダイ(20)は、例えば工 鋼又は超硬合金製であって円柱状のもので る。さらに、ダイ(20)の軸方向一端部には該 イ(20)を片持ち状に支持する円板状又は円柱 状の支持部(24)が一体形成されている。この 持部(24)は、ダイ(20)よりも径大に形成されて いる。

 ダイ(20)の中心部には楔孔部(23)がダイ(20) び支持部(24)の軸方向に貫通して設けられて いる。楔孔部(23)は、円錐状又は多角錐状で り、本実施形態では多角錐状であり、詳述 ると正八角錐状である。したがって、楔孔 (23)の断面形状は八角形状である。

 さらに、ダイ(20)は、楔孔部(23)を中心に 方向に複数個のダイセグメント(21)に均等に 割されており、これに伴い支持部(24)も楔孔 部(23)を中心に周方向に複数個の支持部セグ ント(25)に均等に分割されている。本実施形 では、ダイ(20)及び支持部(24)の分割数は8個 ある。また、ダイセグメント(21)と支持部セ グメント(25)とは互いに一体形成されている

 マンドレル(27)は、ダイ(20)の楔孔部(23)に 応する楔部(27a)を有している。この楔部(27a) はマンドレル(27)の先端部に先細り状に一体 成されている。楔部(27a)は円錐状又は多角錐 状であり、本実施形態では正八角錐状であり 。楔部(27a)は例えば工具鋼又は超硬合金製で る。楔部(27a)のテーパ角は、ダイ(20)の楔孔 (23)のテーパ角と等しく設定されており、例 えば1~30°に設定されている。ただし本発明で は、楔部(27a)や楔孔部(23)のテーパ角は上記の 範囲であることに限定されるものではない。

 マンドレル(27)の他端部には、マンドレル (27)の楔部(27a)をダイ(20)の楔孔部(23)内に差し む方向にマンドレル(27)を移動させるマンド レル駆動手段(図示せず)が接続されている。 のマンドレル駆動手段として例えば油圧シ ンダが用いられる。

 マンドレル(27)は、図5及び図6に示すよう 、パイプ(1)の端部(2)の中空部(4)内に配置さ たダイ(20)の楔孔部(23)内にマンドレル(27)の 部(27a)が差し込まれることにより、ダイ(20) 各ダイセグメント(21)をパイプ(1)の半径方向 外向きに移動させるものである。

 ダイ(20)の各ダイセグメント(21)は、マン レル(27)の楔部(27a)によってパイプ(1)の半径 向外向きに移動されることにより、パイプ(1 )の端部(2)及び近傍部分(3)をエキスパンド加 するものである。これらのダイセグメント(2 1)は互いに同一形状で同一構成である。

 各ダイセグメント(21)は、ダイ(20)の軸方 に互いに離間した第1押圧凸部(22a)及び第2押 凸部(22b)を一体に有している。第1押圧凸部( 22a)及び第2押圧凸部(22b)は、ともに断面円弧 であって、ダイセグメント(21)の外周面(即ち ダイグメント(21)のパイプ(1)側に向いた外面) 一体に形成されている。

 第1押圧凸部(22a)及び第2押圧凸部(22b)の突 高さはそれぞれ例えば0.5~10mmである。第1押 凸部(22a)及び第2押圧凸部(22b)の幅はそれぞ 例えば2~20mmである。ただし本発明では、突 高さ及び幅は上記の範囲であることに限定 れるものではない。

 第1押圧凸部(22a)は、パイプ(1)の端部(2)の 面部(2a)をパイプ(1)の内側からパイプ(1)の外 側へ局部的に押圧することにより、パイプ(1) の端部(2)の端面部(2a)が係合凹所(10)に係合す ようにパイプ(1)の端部(2)の端面部(2a)をパイ プ(1)の外側に局部的に膨出させるものである 。

 第2押圧凸部(22b)は、パイプ(1)の端部(2)の 傍部分(3)をパイプ(1)の内側からパイプ(1)の 側へ局部的に押圧することにより、パイプ( 1)の端部(2)の近傍部分(3)をパイプ(1)の外側に 部的に膨出させるものである。

 規制部材(28)は、図5及び図6に示すように フランジ(5)の筒状部(7)の外側に筒状部(7)を の全周に亘って包囲する状態に配置され、 キスパンド加工時に筒状部(7)の外側への膨 量を筒状部(7)の全周に亘って所定量に規制 るものである。

 この規制部材(28)は、エキスパンド加工時 に規制部材(28)に荷重が加わった場合に規制 材(28)が変形しないような強度を有しており 例えば工具鋼製である。

 次に、本第1実施形態の製造装置(30)を用 てフランジ付パイプ(A1)を製造する方法につ て以下に説明する。

 まず、上記フランジ(5)を準備する[フラン ジ準備工程]。また、上記エキスパンド加工 ダイ(20)を備えた製造装置(30)を準備する[ダ 準備工程]。

 次いで、図5に示すように、パイプ(1)の端 部(2)をフランジ(5)のパイプ挿入孔(8)内に、パ イプ挿入口(8a)から、パイプ(1)の端面(2x)がパ プ挿入孔(8)の軸方向中間部からフランジ(5) 連結面(5a)の位置までの範囲に配置されるよ うに挿入する。この工程を「パイプ挿入工程 」という。本実施形態では、パイプ(1)の端面 (2x)はフランジ(5)の連結面(5a)の位置の近傍に 置されている。

 また、パイプ(1)の端部(2)の中空部(4)内に イ(20)をパイプ(1)の端部開口から挿入配置す る。また、規制部材(28)をフランジ(5)の筒状 (7)の外側に、筒状部(7)をその全周に亘って 囲する状態に、且つ、規制部材(28)と筒状部( 7)との間に隙間(29)が筒状部(7)の外側の全周に 亘って形成された状態に配置する。この隙間 (29)は、エキスパンド加工時に膨出される筒 部(7)の膨出量に対応するものであり、例え 0.1~1mmに設定される。ただし本発明では、隙 (29)は上記の範囲であることに限定されるも のではない。

 次いで、マンドレル駆動手段によってマ ドレル(27)の楔部(27a)をダイ(20)の楔孔部(23) に強制的に差し込む。これにより、図6に示 ように、ダイ(20)の各ダイセグメント(21)を イプ(1)の半径方向外向きに移動させて、パ プ(1)の端部(2)及び近傍部分(3)を同時にエキ パンド加工する。この工程を「エキスパン 加工工程」という。

 このエキスパンド加工によって、パイプ( 1)の端部(2)がパイプ(1)の外側へ膨出するよう 塑性変形されてパイプ挿入孔(8)の内周面(9) 圧接され、更に、この圧接力を受けてフラ ジ(5)の筒状部(7)が外側に膨出するように弾 変形される。このように筒状部(7)が弾性変 されることに伴い、筒状部(7)に弾性復元力( スプリングバック力)が蓄積される。そして 筒状部(7)が規制部材(28)に衝合することによ 、筒状部(7)の外側への膨出量が規制される これにより、筒状部(7)が塑性変形するのが 止されるし、筒状部(7)の破断も防止される

 さらに、このエキスパンド加工工程の際 、パイプ(1)の端部(2)の端面部(2a)は、ダイ(20 )の各ダイセグメント(21)の第1押圧凸部(22a)に ってパイプ(1)の外側(即ち係合凹所(10)内)へ 出するように局部的に押圧されることで、 の全周に亘って塑性変形される。これによ 、この端面部(2a)にその全周に亘って断面略 円弧状の第1膨出部(B1)が形成されるとともに この第1膨出部(B1)が係合凹所(10)にパイプ挿 孔(8)の周方向の全周に亘ってパイプ(1)の端 (2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)に係 合される。

 さらに、このエキスパンド加工工程の際 、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)は、ダイ( 20)の各ダイセグメント(21)の第2押圧凸部(22b) よってパイプ(1)の外側へ膨出するように押 されることで、その全周に亘って塑性変形 れる。これにより、この近傍部分(3)にその 周に亘って断面略円弧状の第2膨出部(B2)が形 成されるとともに、この第2膨出部(B2)が筒状 (7)の先端にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入 (8)への挿入方向(X2)に係合される。

 次いで、マンドレル(27)の楔部(27a)をダイ( 20)の楔孔部(23)から抜出する。すると、フラ ジ(5)の筒状部(7)に蓄積されていた弾性復元 によりパイプ挿入孔(8)の内周面(9)がパイプ(1 )の端部(2)の外周面に圧接固定される。これ より、フランジ(5)がパイプ(1)の端部(2)に固 状態に接合される。次いで、ダイ(20)をパイ (1)の中空部(4)から抜出する。

 以上の手順により図1及び図2に示したフ ンジ付パイプ(A1)が製造される。

 而して、本第1実施形態のフランジ付パイ プ(A1)の製造方法には次の利点がある。

 エキスパンド加工工程において、パイプ( 1)の端部(2)がパイプ挿入孔(8)の内周面(9)の係 凹所(10)にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔 (8)からの抜出方向(X1)に係合するようにパイ (1)の端部(2)をエキスパンド加工することに り、フランジ(5)に対するパイプ(1)の抜け強 を高めることができる。

 さらに、エキスパンド加工は、フランジ( 5)のパイプ挿入孔(8)内にパイプ(1)の端部(2)を パイプ(1)の端面(2x)がパイプ挿入孔(8)の軸方 向中間部からフランジ(5)の連結面(5a)の位置 での範囲に配置されるように挿入した状態 、行われる。そのため、図3に示すように、 イプ(1)の端部(2)に接合されたフランジ(5)を の部材(50)に連結する際に、パイプ(1)の端部 (2)の端面部(2a)が他の部材(50)に干渉しない。 れにより、フランジ(5)を他の部材(50)に良好 に連結することができる。

 さらに、係合凹所(10)は、パイプ挿入孔(8) の周方向の全周に亘って設けられており、パ イプ(1)の端部(2)が係合凹所(10)にパイプ挿入 (8)の周方向の全周に亘って係合するように イプ(1)の端部(2)をエキスパンド加工するの 、フランジ(5)に対するパイプ(1)の抜け強度 確実に高めることができる。

 さらに、係合凹所(10)は、パイプ挿入孔(8) の内周面(9)における、フランジ(5)の連結面(5a )側の部分に、パイプ挿入孔(8)の内側とフラ ジ(5)の連結面(5a)側とに向けて開口した状態 設けられているので、係合凹所(10)を容易に 形成することができる。

 さらに、フランジ(5)は、中空部をパイプ 入孔(8)とする筒状部(7)を一体に有している で、パイプ(1)の端部(2)とフランジ(5)との接 面積を増大できるし、フランジ(5)の重量増 を極力抑制することができる。これにより パイプ(1)とフランジ(5)との接合強度を高め ことができるし、フランジ付パイプ(A1)の軽 量化を図ることができる。

 もとより、フランジ(5)と筒状部(7)は、金 板材のプレス加工により一体に形成された のであるから、筒状部(7)付フランジ(5)を低 ストで且つ容易に製作することができる。

 また、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)内に イプ(1)の端部(2)を挿入し、且つ筒状部(7)の 側に配置された規制部材(28)により筒状部(7) の外側への膨出量を規制した状態で、パイプ (1)の端部(2)をエキスパンド加工することによ り、エキスパンド加工時における筒状部(7)の 塑性変形を防止できるし、更には筒状部(7)の 破断を防止できる。これにより、筒状部(7)に 弾性復元力を確実に蓄積させることができ、 もってフランジ(5)とパイプ(1)の端部(2)との接 合強度を確実に高めることができる。

 <第2実施形態>
 図7~図11は、本発明の第2実施形態に係るフ ンジ付パイプ(A2)の製造方法及び製造装置(30) を説明するための図である。この製造方法及 び製造装置(30)について上記第1実施形態とは なる点を中心に以下に説明する。

 図7において、(A2)は、本第2実施形態の製 装置(30)により製造されたフランジ付パイプ である。このフランジ付パイプ(A2)において 図7及び図8に示すように、フランジ(5)と筒状 部(7)は、金属板材のプレス加工により一体に 形成されたものである。

 フランジ(5)の筒状部(7)は、その軸方向の 長さ領域に亘って円筒状に形成されている そのため、パイプ挿入孔(8)の内周面(9)にお る、フランジ(5)の連結面(5a)側の部分には係 合凹所は形成されていない。

 一方、フランジ(5)の筒状部(7)の軸方向中 部には、筒状部(7)の厚さ方向(即ち筒状部(7) の半径方向)に貫通した複数個の貫通孔(7c)が イプ挿入孔(8)の周方向に等間隔に設けられ いる。本実施形態では、貫通孔(7c)の個数は 4個である。各貫通孔(7c)はパイプ挿入孔(8)の 方向に延びた長孔状である。この貫通孔(7c) は、筒状部(7)の軸方向中間部に穿孔パンチ( 示せず)により穿設されたものである。こう て各貫通孔(7c)が筒状部(7)の軸方向中間部に 形成されることにより、フランジ(5)のパイプ 挿入孔(8)の内周面(9)における、パイプ挿入孔 (8)の軸方向中間部に、複数個の係合凹所(10) パイプ挿入孔(8)の周方向に等間隔に形成さ ている。このように各係合凹所(10)は各貫通 (7c)から形成されている。

 フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9) 各係合凹所(10)の内側面(10a)との間の角部(11) には、係合凹所(10)の全周に亘って面取り加 が施されていない。そのため、この角部(11) 角張っている。詳述すると、この角部(11)に は面取り加工は施されておらず、そのため角 部(11)のCは0~0.5mmの範囲である。この範囲であ ることにより、角部(11)が角張っている。な 、角部(11)のCとは、仮に角部(11)にC面取り加 を施す場合における面取りの大きさCの意味 である。さらに、この角部(11)の断面角度θは 90°に設定されている(即ち、θ=90°)。なお本 明では、この角部(11)の断面角度は90°である ことに限定されるものではなく、90°以下で ることが望ましく、例えば80~90°の範囲であ ことが特に望ましい。

 そして、このフランジ付パイプ(A2)では、 パイプ(1)の端部(2)がフランジ(5)のパイプ挿入 孔(8)内に、パイプ挿入口(8a)から、パイプ(1) 端面(2x)がパイプ挿入孔(8)の軸方向中間部か フランジ(5)の連結面(5a)の位置までの範囲に 配置されるように挿入されている。そして、 パイプ(1)の端部(2)の軸方向中間部(2b)が各係 凹所(10)内へ膨出した状態にパイプ(1)の端部( 2)がエキスパンド加工されており、これによ 、パイプ(1)の端部(2)が各係合凹所(10)に、パ イプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出 方向(X1)と、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入 (8)への挿入方向(X2)と、パイプ挿入孔(8)の周 向(Y)とに係合している。さらに、パイプ(1) 端部(2)に対してパイプ(1)の端面(2x)側とは反 対側の近傍部分(3)がその全周に亘ってエキス パンド加工されている。

 すなわち、パイプ(1)の端部(2)の軸方向中 部(2b)には、エキスパンド加工によってパイ プ(1)の外側に局部的に膨出した複数個(本第2 施形態では4個)の抜け止め用第1膨出部(B1)が パイプ(1)の周方向に等間隔に形成されている 。そして、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)内 に配置されることにより、各第1膨出部(B1)が 係合凹所(10)に上述した3方向(即ち、抜出方 (X1)、挿入方向(X2)及び周方向(Y))に係合して る。

 また、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)に 、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外 に局部的に膨出した抜け止め用第2膨出部(B2 )がパイプ(1)の全周に亘って形成されている そして、この第2膨出部(B2)がフランジ(5)の筒 状部(7)の先端にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿 入孔(8)への挿入方向(X2)に係合している。

 このフランジ付パイプ(A2)と他の部材との 連結方法は、上記第1実施形態と同じである( 3参照)。

 本第2実施形態の製造装置(30)においては 図9に示すように、エキスパンド加工用ダイ( 20)の8個のダイセグメントのうち4個のダイセ メント(21)は、それぞれ、パイプ(1)の端部(2) の軸方向中間部(2b)をパイプ(1)の内側からパ プ(1)の外側へ局部的に押圧することにより パイプ(1)の端部(2)の軸方向中間部(2b)をパイ (1)の外側に局部的に膨出させる第1押圧凸部 (22a)を一体に有している。この第1押圧凸部(22 a)を一体に有するダイセグメント(21)は、8個 ダイセグメント(21)においてダイ(20)の周方向 に一個おきに配置されている。残りの4個の イセグメント(21)はそれぞれ第1押圧凸部(22a) 有していない。

 この製造装置(30)の他の構成は、上記第1 施形態の製造装置と同じである。

 次に、本第2実施形態の製造装置(30)を用 てフランジ付パイプ(A2)を製造する方法につ て、図10及び図11を参照して以下に説明する 。

 図10に示すように、上記第1実施形態と同 に、パイプ(1)の端部(2)をフランジ(5)のパイ 挿入孔(8)内に、パイプ挿入口(8a)から、パイ プ(1)の端面(2x)がパイプ挿入孔(8)の軸方向中 部からフランジ(5)の連結面(5a)の位置までの 囲に配置されるように挿入する[パイプ挿入 工程]。また、パイプ(1)の端部(2)の中空部(4) にダイ(20)を配置する。また、規制部材(28)を フランジ(5)の筒状部(7)の外側に配置する。

 次いで、マンドレル駆動手段によってマ ドレル(27)の楔部(27a)をダイ(20)の楔孔部(23) に強制的に差し込む。これにより、図11に示 すように、ダイ(20)の各ダイセグメント(21)を イプ(1)の半径方向外向きに移動させて、パ プ(1)の端部(2)及び近傍部分(3)を同時にエキ パンド加工する[エキスパンド加工工程]。

 このエキスパンド加工工程の際に、パイ (1)の端部(2)の軸方向中間部(2b)は、ダイ(20) 各ダイセグメント(21)の第1押圧凸部(22a)によ て各係合凹所(10)内へ膨出するように押圧さ れることで、局部的に塑性変形される。これ により、この部分(2b)に4個の第1膨出部(B1)が イプ(1)の周方向に等間隔に形成されるとと に、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)に、パ プ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出 向(X1)と、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔( 8)への挿入方向(X2)と、パイプ挿入孔(8)の周方 向(Y)とに係合される。

 さらに、このエキスパンド加工工程の際 、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)には、ダ (20)の各ダイセグメント(21)の第2押圧凸部(22b )によって第2膨出部(B2)がパイプ(1)の全周に亘 って形成されるとともに、この第2膨出部(B2) フランジ(5)の筒状部(7)の先端にパイプ(1)の 部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)に係 合される。

 以上の手順により図7及び図8に示したフ ンジ付パイプ(A2)が製造される。

 本第2実施形態のフランジ付パイプ(A2)の 造方法には次の利点がある。

 エキスパンド加工工程において、パイプ( 1)の端部(2)が各係合凹所(10)にパイプ挿入孔(8) の周方向に係合するようにパイプ(1)の端部(2) をエキスパンド加工することにより、フラン ジ(5)に対するパイプ(1)の抜け強度の他に、更 に、フランジ(5)に対するパイプ(1)の回転方向 (Y)の接合強度をも高めることができる。

 さらに、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の 周面(9)と各係合凹所(10)の内側面(10a)との間 角部(11)が角張っているとともに、角部(11) 断面角度θが90°に設定されている。そのた 、この角部(11)によりパイプ(1)の抜け止めを ることができる。すなわち、もしパイプ(1) フランジ(5)に対して抜出方向(X1)の荷重が加 わった場合には、この角部(11)がパイプ(1)の 1膨出部(B1)の外面に確実に引っ掛かり、これ によりパイプ(1)の抜け止めが図られる。その 結果、フランジ(5)に対するパイプ(1)の抜け強 度を更に高めることができる。

 さらに、このフランジ付パイプ(A2)では、 フランジ(5)の筒状部(7)の軸方向中間部に、筒 状部(7)の厚さ方向に貫通した複数個の貫通孔 (7c)がパイプ挿入孔(8)の周方向に間隔をおい 設けられており、各係合凹所(10)は各貫通孔( 7c)から形成されているので、次の利点がある 。すなわち、係合凹所(10)を形成するための 通孔(7c)を、フランジ(5)の筒状部(7)の軸方向 間部に穿孔パンチにより穿設することによ 、パイプ挿入孔(8)の内周面(9)と係合凹所(10) の内側面(10a)との間の角部(11)を角張った状態 に容易に形成することができるし、この角部 (11)の断面角度θを90°に容易に設定すること できる。

 さらに、パイプ(1)の端部(2)を各係合凹所( 10)に、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)か らの抜出方向(X1)と、パイプ(1)の端部(2)のパ プ挿入孔(8)への挿入方向(X2)と、パイプ挿入 (8)の周方向(Y)とに係合させることができる そのため、フランジ(5)に対するパイプ(1)の 出方向(X1)の接合強度(即ちパイプ(1)の抜け 度)と、フランジ(5)に対するパイプ(1)の挿入 向(X2)の接合強度と、フランジ(5)に対するパ イプ(1)の回転方向(Y)の接合強度とを高めるこ とができる。

 なお本発明では、係合凹所(10)及び貫通孔 (7c)の個数は4個であることに限定されるもの はなく、様々に変更可能であり、例えば2~16 個であっても良い。

 <第3実施形態>
 図12は、本発明の第3実施形態に係るフラン 付パイプ(A3)の製造方法を説明するための図 である。この製造方法について上記第1及び 2実施形態とは異なる点を中心に以下に説明 る。

 本第3実施形態では、フランジ(5)の筒状部 (7)の軸方向中間部には、筒状部(7)の内側に凹 状に且つ筒状部(7)の外側に凸状に屈曲した断 面円弧状の複数個の屈曲部(7d)(ビード部)がパ イプ挿入孔(8)の周方向に間隔をおいて形成さ れている。そのため、フランジ(5)のパイプ挿 入孔(8)の内周面における、パイプ挿入孔(8)の 軸方向中間部に、複数個の屈曲部(7d)の内側 部からなる複数個の係合凹所(10)がパイプ挿 孔(8)の周方向に間隔をおいて形成されてい 。屈曲部(7d)及び係合凹所(10)の個数は例え 4個である。また、屈曲部(7d)はフランジ(5)の 筒状部(7)の軸方向中間部をプレス加工するこ とにより形成されたものである。

 また、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内 面(9)と各係合凹所(10)の内側面(10a)との間の 部(11)は、係合凹所(10)の全周に亘って丸く 成されており、即ちこの角部(11)は断面円弧 に形成されている。さらに、この角部(11)の 断面角度は90°よりも大きく形成されている

 そして、このフランジ付パイプ(A3)は、上 記第2実施形態のフランジ付パイプ(A2)の製造 法と同様の方法により製造されている。な 、図12には規制部材は図示されていないが エキスパンド加工時には規制部材はフラン (5)の筒状部(7)の外側に配置されるのが望ま い。

 このフランジ付パイプ(A3)では、パイプ(1) の端部(2)の軸方向中間部(2b)には、エキスパ ド加工によってパイプ(1)の外側に局部的に 出した4個の第1膨出部(B1)がパイプ(1)の周方 に等間隔に形成されている。そして、各第1 出部(B1)が各係合凹所(10)内に配置されるこ により、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)に パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの 出方向(X1)と、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿 孔(8)への挿入方向(X2)と、パイプ挿入孔(8)の 周方向(Y)とに係合している。

 また、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)に 、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外 に局部的に膨出した第2膨出部(B2)がパイプ(1 )の全周に亘って形成されている。そして、 の第2膨出部(B2)がフランジ(5)の筒状部(7)の先 端にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への 挿入方向(X2)に係合している。

 なお上記第3実施形態では、複数個の係合 凹所(10)を形成するための複数個の屈曲部(7d) 、フランジ(5)の筒状部(7)の軸方向中間部に イプ挿入孔(8)の周方向に間隔をおいて形成 れている。しかるに、本発明では、その他 、例えば屈曲部(7d)の個数は1個であって、 の屈曲部(7d)がフランジ(5)の筒状部(7)の軸方 中間部にパイプ挿入孔(8)の周方向の全周に って形成され、これにより、係合凹所(10)が パイプ挿入孔(8)の内周面(9)の軸方向中間部に パイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘って形成 されていても良い。この場合、パイプ(1)の端 部(2)は係合凹所(10)にパイプ挿入孔(8)の周方 の全周に亘ってパイプ(1)の端部(2)のパイプ 入孔(8)からの抜出方向(X1)と、パイプ(1)の端 (2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)とに係 合するようにエキスパンド加工される。

 <第4実施形態>
 図13及びに図14は、本発明の第4実施形態に るフランジ付パイプ(A4)の製造方法を説明す ための図である。この製造方法について上 第1及び第2実施形態とは異なる点を中心に 下に説明する。

 本第4実施形態では、筒状部(7)付フランジ (5)は、金属板材のプレス加工により形成され たものではなく、その素材としての鍛造材、 押出材又はダイカスト材を切削加工すること により製造されたものであるか、あるいはダ イカスト法により製造されたものである。

 図13に示すように、フランジ(5)のパイプ 入孔(8)の内周面(9)における、パイプ挿入孔(8 )の軸方向中間部には、複数個の係合凹所(10) パイプ挿入孔(8)の周方向に間隔をおいて設 られている。係合凹所(10)の個数は例えば4 である。各係合凹所(10)は例えば切削加工に り形成されたものである。

 また、図14に示すように、フランジ(5)の イプ挿入孔(8)の内周面(9)と各係合凹所(10)の 側面(10a)との間の角部(11)には、いずれも面 り加工が施されていない。そのため、この 部(11)は角張っている。さらに、この角部(11 )の断面角度θは90°に設定されている(即ち、 =90°)。

 そして、このフランジ付パイプ(A4)は、上 記第2実施形態のフランジ付パイプ(A2)の製造 法と同様の方法により製造されている。な 、図14には規制部材は図示されていないが エキスパンド加工時には規制部材はフラン (5)の筒状部(7)の外側に配置されることが望 しい。

 このフランジ付パイプ(A4)では、パイプ(1) の端部(2)の軸方向中間部(2b)には、エキスパ ド加工によってパイプ(1)の外側に局部的に 出した4個の第1膨出部(B1)がパイプ(1)の周方 に等間隔に形成されている。そして、各第1 出部(B1)が各係合凹所(10)内に配置されるこ により、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)に パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの 出方向(X1)と、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿 孔(8)への挿入方向(X2)と、パイプ挿入孔(8)の 周方向(Y)とに係合している。

 また、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)に 、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外 に局部的に膨出した第2膨出部(B2)がパイプ(1 )の全周に亘って形成されている。そして、 の第2膨出部(B2)がフランジ(5)の筒状部(7)の先 端にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への 挿入方向(X2)に係合している。

 図15は、上記第4実施形態のフランジ付パ プ(A4)におけるフランジ(5)の一変形例を示す 斜視図である。

 この変形例のフランジ(5)では、パイプ挿 孔(8)の内周面(9)における、パイプ挿入孔(8) 軸方向中間部に1個の係合凹所(10)がパイプ 入孔(8)の周方向の全周に亘って設けられて る。係合凹所(10)は例えば切削加工により形 されたものである。

 また、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内 面(9)と係合凹所(10)の内側面(10a)との間の角 (11)には、いずれも面取り加工が施されてい ない。そのため、この角部(11)は角張ってい 。さらに、この角部(11)の断面角度は90°に設 定されている。

 このフランジ(5)をパイプ(1)の端部(2)に接 する場合には、上記第1実施形態の製造装置 (30)のダイ(20)を用いて接合を行っても良いし 上記第2実施形態の製造装置(30)のダイ(20)を いて接合を行っても良い。そして、この接 の際に、パイプ(1)の端部(2)は係合凹所(10)に パイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘ってパイ プ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方 向(X1)と、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8 )への挿入方向(X2)とに係合するようにエキス ンド加工される。

 <第5実施形態>
 図16は、本発明の第5実施形態に係るフラン 付パイプ(A5)の製造方法を説明するための図 である。この製造方法について上記第1及び 2実施形態とは異なる点を中心に以下に説明 る。

 本第5実施形態では、筒状部(7)付フランジ (5)は、金属板材のプレス加工により形成され たものではなく、その素材としての鍛造材、 押出材又はダイカスト材を切削加工すること により製造されたものであるか、あるいはダ イカスト法により製造されたものである。

 フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9) おける、フランジ(5)の連結面(5a)側の部分に は、パイプ挿入孔(8)の内側とフランジ(5)の連 結面(5a)側とに向けて開口した状態に複数個 係合凹所(10)がパイプ挿入孔(8)の周方向に間 をおいて設けられている。詳述すると、各 合凹所(10)は、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8) の内周面(9)における、パイプ挿入孔(8)の軸方 向中間部からフランジ(5)の連結面(5a)の位置 での領域に設けられている。係合凹所(10)の 数は例えば4個である。各係合凹所(10)は例 ば切削加工により形成されたものであるか あるいは鍛造により又はダイカストにより 成されたものである。

 フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9) 各係合凹所(10)の内側面(10a)との間の角部(11) には、面取り加工が施されていない。そのた め、この角部(11)は角張っている。さらに、 の角部(11)の断面角度は90°に設定されている 。

 そして、このフランジ付パイプ(A5)は、上 記第2実施形態のフランジ付パイプ(A2)の製造 法と同様の方法により製造されている。な 、図16には規制部材は図示されていないが エキスパンド加工時には規制部材はフラン (5)の筒状部(7)の外側に配置されることが望 しい。

 このフランジ付パイプ(A5)では、パイプ(1) の端部(2)の端面部(2a)には、エキスパンド加 によってパイプ(1)の外側に局部的に膨出し 4個の第1膨出部(B1)がパイプ(1)の周方向に等 隔に形成されている。そして、各第1膨出部( B1)が各係合凹所(10)内に配置されることによ 、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)に、パイ (1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方 (X1)と、パイプ挿入孔(8)の周方向(Y)とに係合 ている。

 また、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)に 、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外 に局部的に膨出した第2膨出部(B2)がパイプ(1 )の全周に亘って形成されている。そして、 の第2膨出部(B2)がフランジ(5)の筒状部(7)の先 端にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への 挿入方向(X2)に係合している。

 なお上記第5実施形態では、上述したよう に、複数個の係合凹所(10)は、フランジ(5)の イプ挿入孔(8)の内周面(9)における、フラン (5)の連結面(5a)側の部分に、パイプ挿入孔(8) 周方向に間隔をおいて設けられている。し るに、本発明では、その他に、例えば、係 凹所(10)の個数は1個であって、この係合凹 (10)がフランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面( 9)における、フランジ(5)の連結面(5a)側の部分 に、パイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘って 形成されていても良い。この場合、パイプ(1) の端部(2)は係合凹所(10)にパイプ挿入孔(8)の 方向の全周に亘ってパイプ(1)の端部(2)のパ プ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)に係合するよ にエキスパンド加工される。

 <第6実施形態>
 図17は、本発明の第6実施形態に係るフラン 付パイプ(A6)の製造方法を説明するための図 である。この製造方法について上記第1及び 2実施形態とは異なる点を中心に以下に説明 る。

 本第6実施形態では、フランジ(5)は筒状部 を有していない。また、このフランジ(5)は、 その素材としての鍛造材、押出材又はダイカ スト材を切削加工することにより製造された ものであるか、あるいはダイカスト法により 製造されたものである。

 フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9) おける、フランジ(5)の連結面(5a)側の部分に は、パイプ挿入孔(8)の内側とフランジ(5)の連 結面(5a)側とに向けて開口した状態に複数個 係合凹所(10)がパイプ挿入孔(8)の周方向に間 をおいて設けられている。詳述すると、各 合凹所(10)は、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8) の内周面(9)における、パイプ挿入孔(8)の軸方 向中間部からフランジ(5)の連結面(5a)の位置 での領域に設けられている。係合凹所(10)の 数は例えば4個である。各係合凹所(10)は例 ば切削加工により形成されたものであるか あるいは鍛造により又はダイカストにより 成されたものである。

 フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9) 各係合凹所(10)の内側面(10a)との間の角部(11) には、面取り加工が施されていない。そのた め、この角部(11)は角張っている。さらに、 の角部(11)の断面角度は90°に設定されている 。

 そして、このフランジ付パイプ(A6)は、上 記第2実施形態のフランジ付パイプ(A2)の製造 法と同様の方法により製造されている。な 、本第6実施形態では、フランジ(5)は筒状部 を有していないので、エキスパンド加工時に 規制部材を用いることを要しない。

 このフランジ付パイプ(A6)では、パイプ(1) の端部(2)の端面部(2a)には、エキスパンド加 によってパイプ(1)の外側に局部的に膨出し 4個の第1膨出部(B1)がパイプ(1)の周方向に等 隔に形成されている。そして、各第1膨出部( B1)が各係合凹所(10)内に配置されることによ 、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)に、パイ (1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方 (X1)と、パイプ挿入孔(8)の周方向(Y)とに係合 ている。

 また、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)に 、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外 に局部的に膨出した第2膨出部(B2)がパイプ(1 )の全周に亘って形成されている。そして、 の第2膨出部(B2)がフランジ(5)の筒状部(7)の先 端にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への 挿入方向(X2)に係合している。

 なお上記第6実施形態では、上述したよう に、複数個の係合凹所(10)は、フランジ(5)の イプ挿入孔(8)の内周面(9)における、フラン (5)の連結面(5a)側の部分に、パイプ挿入孔(8) 周方向に間隔をおいて形成されている。し るに、本発明では、その他に、例えば、係 凹所(10)の個数は1個であって、この係合凹 (10)がフランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面( 9)における、フランジ(5)の連結面(5a)側の部分 に、パイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘って 形成されていても良い。この場合、パイプ(1) の端部(2)は係合凹所(10)にパイプ挿入孔(8)の 方向の全周に亘ってパイプ(1)の端部(2)のパ プ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)に係合するよ にエキスパンド加工される。

 以上で、本発明の幾つかの実施形態を説 したが、本発明は上記実施形態に示したも であることに限定されるものではなく、様 に変更可能である。

 例えば、上記実施形態では、ダイ(20)の分 割数は8個であるが、本発明ではダイ(20)の分 数は8個であることに限定されるものではな く、様々に変更可能であり、例えば、3~10個 あっても良いし、また偶数個であっても良 し、奇数個であっても良い。

 また本発明では、パイプ(1)の端部(2)に2個 以上の抜け止め用膨出部(B1)がパイプ軸方向 間隔をおいて並んで形成されるように、パ プ(1)の端部(2)をエキスパンド加工しても良 。

 また本発明では、パイプ(1)の断面形状は 形状であることに限定されるものではなく その他に、例えば多角形状(四角形状、六角 形状等)であっても良い。

 また本発明では、パイプ(1)の中空部(4)内 パイプ(1)の軸方向に延びた仕切り壁部(図示 せず)が配置されていても良い。

 また上記実施形態では、マンドレル(27)の 楔部(27a)をマンドレル駆動手段によってマン レル(27)の軸方向に押圧移動させることによ り、マンドレル(27)の楔部(27a)がダイ(20)の楔 部(23)内に差し込まれている。しかるに、本 明では、マンドレル(27)の楔部(27a)をダイ(20) の楔孔部(23)内に差し込む方法は、上述の方 であることに限定されるものではなく、そ 他に、例えば、マンドレル(27)の楔部(27a)を ンドレル駆動手段によってマンドレル(27)の 方向に牽引移動させることにより、マンド ル(27)の楔部(27a)がダイ(20)の楔孔部(23)内に し込まれるものとなされていても良い。

 また本発明では、フランジ付パイプの製 方法及び製造装置は、上記第1~第6実施形態 適用された技術的思想のうち2つ以上を組み 合わせて構成したものであっても良い。

 本願は、2007年10月31日付で出願された日 国特許出願の特願2007-284234号の優先権主張を 伴うものであり、その開示内容は、そのまま 本願の一部を構成するものである。

 ここに用いられた用語及び表現は、説明 ために用いられたものであって限定的に解 するために用いられたものではなく、ここ 示され且つ述べられた特徴事項の如何なる 等物をも排除するものではなく、この発明 クレームされた範囲内における各種変形を 許容するものであると認識されなければな ない。

 本発明は、多くの異なった形態で具現化 れ得るものであるが、この開示は本発明の 理の実施例を提供するものと見なされるべ であって、それら実施例は、本発明をここ 記載しかつ/または図示した好ましい実施形 態に限定することを意図するものではないと いう了解のもとで、多くの図示実施形態がこ こに記載されている。

 本発明の図示実施形態を幾つかここに記 したが、本発明は、ここに記載した各種の ましい実施形態に限定されるものではなく この開示に基づいていわゆる当業者によっ 認識され得る、均等な要素、修正、削除、 み合わせ(例えば、各種実施形態に跨る特徴 の組み合わせ)、改良及び/又は変更を有する りとあらゆる実施形態をも包含するもので る。クレームの限定事項はそのクレームで いられた用語に基づいて広く解釈されるべ であり、本明細書あるいは本願のプロセキ ーション中に記載された実施例に限定され べきではなく、そのような実施例は非排他 であると解釈されるべきである。例えば、 の開示において、「preferably」という用語は 非排他的なものであって、「好ましいがこれ に限定されるものではない」ということを意 味するものである。この開示および本願のプ ロセキューション中において、ミーンズ・プ ラス・ファンクションあるいはステップ・プ ラス・ファンクションの限定事項は、特定ク レームの限定事項に関し、a)「means for」ある いは「step for」と明確に記載されており、か つb)それに対応する機能が明確に記載されて り、かつc)その構成を裏付ける構成、材料 るいは行為が言及されていない、という条 の全てがその限定事項に存在する場合にの 適用される。この開示および本願のプロセ ューション中において、「present invention」 たは「invention」という用語は、この開示範 内における1または複数の側面に言及するも として使用されている場合がある。このpres ent inventionまたはinventionという用語は、臨界 識別するものとして不適切に解釈されるべ ではなく、全ての側面すなわち全ての実施 態に亘って適用するものとして不適切に解 されるべきではなく(すなわち、本発明は多 数の側面および実施形態を有していると理解 されなければならない)、本願ないしはクレ ムの範囲を限定するように不適切に解釈さ るべきではない。この開示および本願のプ セキューション中において、「embodiment」と う用語は、任意の側面、特徴、プロセスあ いはステップ、それらの任意の組み合わせ 及び/又はそれらの任意の部分等を記載する 場合にも用いられる。幾つかの実施例におい ては、各種実施形態は重複する特徴を含む場 合がある。この開示および本願のプロセキュ ーション中において、「e.g.,」、「NB」とい 略字を用いることがあり、それぞれ「たと ば」、「注意せよ」を意味するものである

 本発明は、例えば、自動車のステアリン サポートビーム、ステアリングコラムホル 、マフラ、フレーム、プロペラシャフト、 スペンションアーム、その他の自動車の部 に用いられ、あるいは、自動車以外の部品 して例えば配管材に用いられるフランジ付 イプの製造方法、該製造方法に用いられる ランジ付パイプの製造装置、及びフランジ パイプに利用可能である。