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Patent Searching and Data


Title:
METHOD OF MANUFACTURING MICROPHONE AND MICROPHONE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2010/047056
Kind Code:
A1
Abstract:
A method of manufacturing a microphone having a stacked casing structure, wherein substrates are bonded to each other with high bonding strength to minimize an adverse effect which is caused by overflow of a bonding agent from bonded areas and is exerted on functions of the microphone.  In manufacturing a microphone (10) by dividing a microphone assemblage (110) into microphones, first bonding areas (124a) for bonding and fixing a top substrate assemblage (124) and a body substrate assemblage (122) to each other are formed on that lower surface of the top substrate assemblage (124) at which top substrates are connected to each other.  In this process, cutoff sections (22b), which are formed by cutting off portions of a conductive layer (22B), and through holes (122d) vertically penetrating through the body substrate assemblage (122) are formed in the upper surface at those positions which face the first adhesive areas (124a).  The cutoff sections (22b) and the through holes (122d) function as first bonding agent receiving sections for receiving bonding agent overflowing from the first bonding areas (124a) when the top substrate assemblage (124) and the body substrate assemblage (122)are bonded and fixed to each other.

Inventors:
YONEHARA KENTARO (JP)
MAEDA TETSUYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/005309
Publication Date:
April 29, 2010
Filing Date:
October 13, 2009
Export Citation:
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Assignee:
STAR MFG CO (JP)
YONEHARA KENTARO (JP)
MAEDA TETSUYA (JP)
International Classes:
H04R31/00; H04R19/04; H04R19/01
Foreign References:
JP2008035109A2008-02-14
JP2008187484A2008-08-14
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Claims:
  環状に形成されたボディ基板の上下両面に、トップ基板およびボトム基板がそれぞれ接着固定されてなる筐体の内部に、マイクロホンエレメントが該マイクロホンエレメントの電子部品を上記ボトム基板に実装した状態で収容されてなるマイクロホンを製造する方法であって、
  複数の上記ボディ基板が連結状態で配置されてなるボディ基板集合体の上下両面に、複数の上記トップ基板が連結状態で配置されてなるトップ基板集合体と複数の上記ボトム基板が連結状態で配置されてなるボトム基板集合体とをそれぞれ接着固定することにより、マイクロホン集合体を形成した後、このマイクロホン集合体を複数個に分割することにより、上記マイクロホンを製造する方法において、
  上記トップ基板集合体の下面における上記各トップ基板相互間の連結位置に、該トップ基板集合体と上記ボディ基板集合体とを接着固定するための第1の接着領域を形成しておくとともに、上記ボトム基板集合体の上面における上記各ボトム基板相互間の連結位置に、該ボトム基板集合体と上記ボディ基板集合体とを接着固定するための第2の接着領域を形成しておき、これら第1および第2の接着領域の各々に接着剤を配置した状態で、上記ボディ基板集合体の上下両面に上記トップ基板集合体および上記ボトム基板集合体をそれぞれ当接させて上下両側から押圧することにより、上記接着固定を行い、
  その際、上記ボディ基板集合体の上面における上記第1の接着領域と対向する位置に、上記接着固定の際に上記第1の接着領域から溢れ出す接着剤を収容するための第1の接着剤収容部を形成しておく、ことを特徴とするマイクロホンの製造方法。
 上記第1の接着領域として、上記トップ基板集合体の下面における上記各トップ基板に対応する位置に形成された導電層相互間に生じる凹部を用いる、ことを特徴とする請求項1記載のマイクロホンの製造方法。
 上記第1の接着剤収容部の形成を、上記ボディ基板集合体の上面における上記各ボディ基板に対応する位置に形成された導電層の一部を切除することにより行う、ことを特徴とする請求項1または2記載のマイクロホンの製造方法。
 上記第1の接着剤収容部の形成を、上記ボディ基板集合体に該ボディ基板集合体を上下方向に貫通する少なくとも1つの貫通孔を形成することにより行う、ことを特徴とする請求項1~3いずれか記載のマイクロホンの製造方法。
 上記第1の接着領域に配置される接着剤として、接着シートを用いる、ことを特徴とする請求項1~4いずれか記載のマイクロホンの製造方法。
  上記ボディ基板集合体の下面における上記第2の接着領域と対向する位置に、上記接着固定の際に上記第2の接着領域から溢れ出す接着剤を収容するための第2の接着剤収容部を形成しておく、ことを特徴とする請求項1~5いずれか記載のマイクロホンの製造方法。
  環状に形成されたボディ基板の上下両面に、トップ基板およびボトム基板がそれぞれ接着固定されてなる筐体の内部に、マイクロホンエレメントが該マイクロホンエレメントの電子部品を上記ボトム基板に実装した状態で収容されてなるマイクロホンにおいて、
  上記ボディ基板の上面に環状の導電層が形成されるとともに、この導電層が複数箇所において切除されており、
  この導電層が切除された部分に、上記ボディ基板と上記トップ基板との間に環状に配置された接着剤の一部が溢れ出している、ことを特徴とするマイクロホン。
 上記ボディ基板の下面に環状の導電層が形成されるとともに、この導電層が複数箇所において切除されており、
  この導電層が切除された部分に、上記ボディ基板と上記ボトム基板との間に環状に配置された接着剤の一部が溢れ出している、ことを特徴とする請求項7記載のマイクロホン。
Description:
マイクロホンの製造方法および イクロホン

 本願発明は、いわゆる積層型の筐体構造 有するマイクロホンの製造方法等に関する のである。

 従来より、マイクロホンの構成として、 えば「特許文献1」に記載されているように 、環状に形成されたボディ基板の上下両面に 、トップ基板およびボトム基板がそれぞれ接 着固定されてなる筐体の内部に、マイクロホ ンエレメントが、その電子部品をボトム基板 に実装した状態で収容されたものが知られて いる。

 そして、このような積層型の筐体構造を するマイクロホンを製造する方法として、 記「特許文献1」にも記載されているように 、複数のボディ基板が連結状態で配置されて なるボディ基板集合体の上下両面に、複数の トップ基板が連結状態で配置されてなるトッ プ基板集合体と複数のボトム基板が連結状態 で配置されてなるボトム基板集合体とをそれ ぞれ接着固定することにより、マイクロホン 集合体を形成した後、このマイクロホン集合 体を複数個のマイクロホンに分割する方法が 知られている。

特開2008-141289号公報

 上記マイクロホンの製造方法においては トップ基板集合体の下面における各トップ 板相互間の連結位置に、該トップ基板集合 とボディ基板集合体とを接着固定するため 第1の接着領域を形成しておくとともに、ボ トム基板集合体の上面における各ボトム基板 相互間の連結位置に、該ボトム基板集合体と ボディ基板集合体とを接着固定するための第 2の接着領域を形成しておき、これら第1およ 第2の接着領域の各々に接着シート等の接着 剤を配置した状態で、ボディ基板集合体の上 下両面に、トップ基板集合体およびボトム基 板集合体をそれぞれ当接させて、上下両側か ら押圧することにより、その接着固定を行う ようになっている。

 その際、上記各接着領域に配置される接 剤の量が少ないと接着強度が不十分となり 一方、接着剤の量が多すぎると、接着剤が 着領域から溢れ出してしまい、マイクロホ 機能に悪影響を及ぼすおそれがある。例え 、接着領域から溢れ出した接着剤が基板間 噛み込まれることにより、導通不良が発生 てしまうおそれがある。

 この場合において、第1の接着領域からの 接着剤の溢れ出しによるマイクロホン機能へ の悪影響は、特に大きなものとなる。すなわ ち、マイクロホンエレメントは、その電子部 品がボトム基板に実装されているので、その 振動膜はトップ基板の近傍に配置されること となる。このため、第1の接着領域から接着 が溢れ出して、筐体の内部に浸入した接着 が、振動膜にまで到達して、その振動機能 支障を来たしてしまい、これによりマイク ホンに感度異常が発生してしまうおそれが る。

 本願発明は、このような事情に鑑みてな れたものであって、積層型の筐体構造を有 るマイクロホンの製造方法において、基板 の接着強度を確保した上で、接着領域から 接着剤の溢れ出しによるマイクロホン機能 の悪影響を効果的に抑制することができる イクロホンの製造方法を提供することを目 とするものである。

 本願発明は、ボディ基板集合体の上面に 定の接着剤収容部を形成しておくことによ 、上記目的達成を図るようにしたものであ 。

 すなわち、本願発明に係るマイクロホン 製造方法は、環状に形成されたボディ基板 上下両面に、トップ基板およびボトム基板 それぞれ接着固定されてなる筐体の内部に マイクロホンエレメントが該マイクロホン レメントの電子部品を上記ボトム基板に実 した状態で収容されてなるマイクロホンを 造する方法であって、複数の上記ボディ基 が連結状態で配置されてなるボディ基板集 体の上下両面に、複数の上記トップ基板が 結状態で配置されてなるトップ基板集合体 複数の上記ボトム基板が連結状態で配置さ てなるボトム基板集合体とをそれぞれ接着 定することにより、マイクロホン集合体を 成した後、このマイクロホン集合体を複数 に分割することにより、上記マイクロホン 製造する方法において、上記トップ基板集 体の下面における上記各トップ基板相互間 連結位置に、該トップ基板集合体と上記ボ ィ基板集合体とを接着固定するための第1の 接着領域を形成しておくとともに、上記ボト ム基板集合体の上面における上記各ボトム基 板相互間の連結位置に、該ボトム基板集合体 と上記ボディ基板集合体とを接着固定するた めの第2の接着領域を形成しておき、これら 1および第2の接着領域の各々に接着剤を配置 した状態で、上記ボディ基板集合体の上下両 面に上記トップ基板集合体および上記ボトム 基板集合体をそれぞれ当接させて上下両側か ら押圧することにより、上記接着固定を行い 、その際、上記ボディ基板集合体の上面にお ける上記第1の接着領域と対向する位置に、 記接着固定の際に上記第1の接着領域から溢 出す接着剤を収容するための第1の接着剤収 容部を形成しておく、ことを特徴とするもの である。

 上記構成において「上下」等の方向性を す用語は、マイクロホンを構成する各部材 互間の位置関係を明確にするために便宜上 いたものであって、これによりマイクロホ を実際に使用する際の方向性が限定される のではない。

 上記「マイクロホンエレメント」は、そ 電子部品がボトム基板に実装された構成を するものであれば、その具体的な構成は特 限定されるものではない。

 上記「マイクロホン集合体」は、複数個 マイクロホンが連結状態で配置された構成 なっているが、これら複数個のマイクロホ の個数やその具体的な配置は特に限定され ものではない。

 上記「第1の接着剤収容部」は、接着固定 の際に第1の接着領域から接着剤が溢れ出し ときに、この接着剤を収容し得るものであ ば、その形状やその形成位置あるいは形成 数等の具体的な構成は特に限定されるもの はない。

 上記構成に示すように、本願発明に係る イクロホンの製造方法は、マイクロホン集 体を形成した後、これを複数個に分割する とにより、積層型の筐体構造を有するマイ ロホンを製造するようになっており、そし 、トップ基板集合体の下面における各トッ 基板相互間の連結位置に、該トップ基板集 体とボディ基板集合体とを接着固定するた の第1の接着領域を形成しておくようになっ ているが、その際、ボディ基板集合体の上面 における第1の接着領域と対向する位置に、 着固定の際に第1の接着領域から溢れ出す接 剤を収容するための第1の接着剤収容部を形 成しておくようになっているので、次のよう な作用効果を得ることができる。

 すなわち、第1の接着領域に配置された接 着剤の量が多すぎて、接着剤が第1の接着領 から溢れ出したとしても、この溢れ出した 着剤を第1の接着剤収容部において収容する とができるので、基板間への接着剤の噛込 による導通不良の発生を未然に防止するこ ができ、また、筐体の内部に浸入した接着 が振動膜まで到達してその振動機能に支障 来たしてしまうのを未然に防止することが きる。

 またこれにより、第1の接着領域に配置す べき接着剤の量を多目に設定することが可能 となるので、接着剤の量が少ないために接着 強度が不十分となってしまうといった事態が 発生するのを未然に防止することができる。

 このように本願発明によれば、積層型の 体構造を有するマイクロホンの製造方法に いて、基板間の接着強度を確保した上で、 着領域からの接着剤の溢れ出しによるマイ ロホン機能への悪影響を効果的に抑制する とができる。

 上記構成において、「第1の接着領域」と して、トップ基板集合体の下面における各ト ップ基板に対応する位置に形成された導電層 相互間に生じる凹部を用いることが、スペー ス効率の点から好ましい。このようにした場 合には、導電層の厚みのバラツキにより「第 1の接着領域」の容積が変化してしまうこと なるので、本願発明の構成を採用すること 特に効果的である。

 なお、マイクロホンとして、その振動膜 支持する支持リングが、ボディ基板とトッ 基板との間に介装された構成となっている 合には、その支持リングの集合体としての 持リング集合体における各支持リング相互 の連結位置に形成された打抜き孔を上記ト プ基板集合体の凹部に重ね合わせることに り「第1の接着領域」を形成することも可能 である。

 上記構成において、「第1の接着剤収容部 」の形成を、ボディ基板集合体の上面におけ る各ボディ基板に対応する位置に形成された 導電層の一部を切除することにより行うよう にすれば、この導電層を形成する際のエッチ ング処理等により「第1の接着剤収容部」の 成を容易に行うことができる。

 上記構成において、「第1の接着剤収容部 」の形成を、ボディ基板集合体にこれを上下 方向に貫通する少なくとも1つの貫通孔を形 することにより行うようにすれば、穿孔作 等の簡単な工程を追加するだけで「第1の接 剤収容部」の形成を容易に行うことができ 。

 上記構成において、第1の接着領域に配置 される「接着剤」として、接着シートを用い るようにすれば、接着剤の塗布作業が不要と なるので、製造工程の簡素化を図ることでき る。また、このようにすることにより、接着 剤の量のバラツキを小さく抑えることができ るので、第1の接着剤収容部として大きな容 を有するものを確保する必要をなくすこと できる。

 上記構成において、ボディ基板集合体の 面における第2の接着領域と対向する位置に 、接着固定の際に第2の接着領域から溢れ出 接着剤を収容するための第2の接着剤収容部 形成しておくようにすれば、ボトム基板と ディ基板との接着強度を確保した上で、第2 の接着領域からの接着剤の溢れ出しを未然に 防止することができる。そしてこれにより、 基板間への接着剤の噛込みによる導通不良の 発生を未然に防止することができ、また、筐 体の内部に浸入した接着剤によりマイクロホ ンエレメントの電子部品に導通不良が発生し てしまうおそれをなくすことができる。

 この場合において、第2の接着領域および 第2の接着剤収容部の具体的構成として、第1 接着領域および第1の接着剤収容部の具体的 構成とそれぞれ同様の構成を採用することも 可能である。また、第2の接着領域に配置さ る「接着剤」として接着シートを用いるこ も可能である。

 以下、図面を用いて、本願発明の実施の 態について説明する。

 図1は、本願発明の一実施形態に係る製造 方法の対象となるマイクロホン10を示す斜視 であって、同図(a)は上向きに配置した状態 示す図、同図(b)は下向きに配置した状態で す図である。また、図2は、図1(a)に示す状 のマイクロホン10を、その構成要素に分解し て示す斜視図である。さらに、図3は、図1(a) III-III線断面図であり、図4は、図3に示す状 のマイクロホン10を、その構成要素に分解 て示す断面図である。

 これらの図に示すように、本実施形態に る製造方法の対象となるマイクロホン10は 平面視において3×4mm程度の長方形の外形形 を有する小型のエレクトレットコンデンサ イクロホンであって、積層型の筐体構造を している。 すなわち、このマイクロホン10 、略直方体の外形形状を有する筐体20の内 に、マイクロホンエレメント30が収容された 構成となっている。

 筐体20は、略矩形環状に形成されたボデ 基板22の上下両面に、矩形のトップ基板24お び矩形のボトム基板26がそれぞれ接着固定 れた構成となっている。そして、マイクロ ン10は、この筐体20のボトム基板26の下面に いて、図示しない外部基板に表面実装され ようになっている。

 マイクロホンエレメント30は、コンデン 構造部32と、電子部品としてのICチップ34と コンタクトスプリング36とからなり、そのIC ップ34はボトム基板26に実装されている。

 コンデンサ構造部32は、振動膜サブアッ ンブリ42と背面電極板44とからなっている。

 振動膜サブアッセンブリ42は、略矩形環 に形成された金属製の支持リング42Bの上面 振動膜42Aが張設固定されてなり、その振動 42Aは、上面に金属蒸着膜が形成された高分 フィルムで構成されている。この振動膜サ アッセンブリ42の外周面における各辺の中央 位置には、突起片42aがそれぞれ形成されてい る。

 背面電極板44は、金属製の電極板本体44A 、この電極板本体44Aの上面に熱融着された レクトレット層44Bとからなり、そのエレク レット層44Bには分極処理により所定の表面 位が付与されている。この背面電極板44の外 径は、支持リング42Bの内径よりもやや大きい 値に設定されている。この背面電極板44の中 部には、該背面電極板44を上下方向に貫通 る貫通孔44aが形成されている。

 そして、このコンデンサ構造部32におい は、振動膜サブアッセンブリ42の振動膜42Aと 背面電極板44のエレクトレット層44Bとが、振 膜サブアッセンブリ42の支持リング42Bを介 て所定の微小間隔をおいて対向しており、 れにより振動膜42Aとエレクトレット層44Bと 間に所定の電位差を生じさせるようになっ いる。

 ボトム基板26は、絶縁基板26Aと、この絶 基板26Aの下面の形成された導電層26B1、26B2、 26B3と、これら導電層26B1、26B2、26B3の下面側 これらを田の字状に覆うように形成された 縁層26Cと、絶縁基板26Aの上面に形成された 電層26D1、26D2、26D3、26D4とからなっている。 して、このボトム基板26に対して、その上 の中央部に上記ICチップ34が実装されている

 その際、導電層26B1は電源端子を構成して おり、導電層26B2は出力端子を構成しており 導電層26B3はアース端子を構成している。そ て、導電層26B1は、図示しないスルーホール を介して絶縁基板26Aの上面に形成された導電 層26D1と導通しており、この導電層26D1におい ICチップ34の電源端子(図示せず)と導通して る。また、導電層26B2は、図示しないスルー ホールを介して絶縁基板26Aの上面に形成され た導電層26D2と導通しており、この導電層26D2 おいてICチップ34の出力端子(図示せず)と導 している。さらに、導電層26B3は、図示しな いスルーホールを介して絶縁基板26Aの上面に 形成された導電層26D3と導通しており、この 電層26D3においてICチップ34のアース端子(図 せず)と導通している。

 ボディ基板22は、平面視においてボトム 板26と同一の外形形状を有しており、ICチッ 34を囲むようにしてボトム基板26に載置固定 されている。この載置固定は、接着剤として の接着シート56を介して行われている。この 着シート56については後述する。

 このボディ基板22は、背面電極板44よりも やや大きい内径で形成された開口部22aを有す る絶縁基板22Aと、この絶縁基板22Aの上面およ び下面にそれぞれ形成された導電層22B、22Cと からなっている。その際、これら導電層22B、 22Cは、スルーホール22Dを介して互いに導通し ている。

 各導電層22B、22Cは、エッチング処理によ 形成された銅箔等の金属箔で構成されてい 。その際、これら各導電層22B、22Cは、ボデ 基板22の各辺の側壁部分における周方向の 央部が所定長にわたって切除されており、 れにより周方向の4箇所に切除部22b、22cがそ ぞれ形成されている。

 スルーホール22Dは、ボディ基板22の四隅 除く略全周領域にわたって形成されている その際、これら各辺の側壁部分に形成され スルーホール22Dは、略半長円筒状に形成さ ている。

 絶縁基板22Aは、その一般部分がガラス布 材エポキシ樹脂で構成されているが、スル ホール22Dよりも外周側に位置する部分22A1は 、エポキシ樹脂で構成されている。そして、 これら4箇所のスルーホール22Dおよびその外 側に位置する部分22A1は、その上面が、絶縁 板22Aの一般部分の上面よりも導電層22Bの厚 と同じ分だけ一段高くなっており、また、 の下面が、絶縁基板22Aの一般部分の下面よ も導電層22Cの厚みと同じ分だけ一段低くな ている。

 トップ基板24は、振動膜サブアッセンブ 42を介してボディ基板22に載置固定されてい 。この載置固定は、接着剤としての接着シ ト54を介して行われている。この接着シー 54についても後述する。

 このトップ基板24は、平面視においてボ ム基板26と同一の外形形状を有する絶縁基板 24Aと、この絶縁基板24Aの下面に矩形環状に形 成された導電層24Bと、絶縁基板24Aの上面に略 全面にわたって形成された導電層24Cとからな っている。その際、これら導電層24B、24Cは、 いずれも絶縁基板24Aの外周形状よりもひと回 り小さい外形形状を有している。ただし、導 電層24Bについては、その外周縁における各辺 の中央位置に、絶縁基板24Aの外周面まで延び る突起部24Baがそれぞれ形成されている。

 これら導電層24B、24Cは、トップ基板24の 隅に形成されたスルーホール24Dを介して互 に導通している。そしてこれにより、振動 42Aの金属蒸着膜をトップ基板24の上面に位置 する導電層24Cと導通させ、この導電層24Cにお いても外部基板のアース端子と導通させ得る ようになっている。

 このトップ基板24におけるその中心から や外れた位置には、該トップ基板24を上下方 向に貫通する音孔24aが形成されている。

 コンタクトスプリング36は、平面視にお て口字形に形成されたフレーム部の各コー 部に、1対ずつ互いに平行に突出する突起片 形成されるとともに、そのフレーム部を2箇 所において各対の突起片と共に下方へ折り曲 げるように形成してなる金属製の板バネで構 成されている。

 このコンタクトスプリング36は、そのフ ーム部においてICチップ34を囲むようにして ある程度撓んだ状態で配置されている。そ 際、このコンタクトスプリング36は、その レーム部において背面電極板44の電極板本体 44Aの下面に当接するとともに、その4箇所の 起片において絶縁基板26Aの4箇所の導電層26D4 に当接している。そして、このコンタクトス プリング36と導電層26D4とを介して、背面電極 板44の電極板本体44AとICチップ34の入力端子( 示せず)とを導通させるようになっている。

 なお、本実施形態に係るエレクトレット ンデンサマイクロホン10においては、コン ンサ構造部32の静電容量の変化を電気インピ ーダンス変換するためのインピーダンス変換 素子が、ICチップ34にインピーダンス変換回 として組み込まれている。

 接着シート54は、平面視において略一定 で略矩形環状に形成されており、その外周 形状は、筐体20の外周形状と一致しており、 その内周縁形状は、トップ基板24における絶 基板24Aの下面に形成された導電層24Bの外周 形状と略一致している。すなわち、この接 シート54は、トップ基板24の絶縁基板24Aの下 面側における導電層24Bおよびこれに積層され る振動膜サブアッセンブリ42の外周側に形成 れる矩形環状の空間部に配置されるように っている。

 ただし、この接着シート54の上面には、 の各辺の中央部に2段凹部54aが形成されてい 。また、この接着シート54の下面には、そ 各隅角部に溢れ出し部54bが形成されるとと に、その各辺の中央部に溢れ出し部54cが形 されている。

 その際、各2段凹部54aは、上記接着固定の 際に、上記空間部に配置された接着シート54 、振動膜サブアッセンブリ42の各突起片42a よびトップ基板24の導電層24Bの各突起部24Ba 押圧されて形成されるものである。また、 溢れ出し部54bは、上記接着固定の際に、上 空間部に配置された接着シート54が、ボディ 基板22の絶縁基板22Aの上面において、導電層2 2Bの厚みの分だけ一段低くなった各隅角部に れ出すことにより形成されるものである。 らに、各溢れ出し部54cは、上記接着固定の に、上記空間部に配置された接着シート54 、ボディ基板22の絶縁基板22Aの上面において 導電層22Bが切除された各切除部22bに溢れ出す ことにより形成されるものである。

 一方、接着シート56は、平面視において 一定幅で略矩形環状に形成されており、そ 外周縁形状は、筐体20の外周形状と一致して おり、その内周縁形状は、ボトム基板26にお る絶縁基板26Aの上面に形成された導電層26D3 の外周縁形状と略一致している。すなわち、 この接着シート56は、ボトム基板26における 縁基板26Aの上面側における導電層26D3の外周 に形成される矩形環状の空間部に配置され ようになっている。

 ただし、この接着シート56の上面には、 の各隅角部に溢れ出し部56aが形成されると もに、その各辺の中央部に溢れ出し部56bが 成されている。

 その際、各溢れ出し部56aは、上記接着固 の際に、上記空間部に配置された接着シー 56が、ボディ基板22の絶縁基板22Aの下面にお いて、導電層22Cの厚みの分だけ一段高くなっ た各隅角部に溢れ出すことにより形成される ものである。また、各溢れ出し部54bは、上記 接着固定の際に、上記空間部に配置された接 着シート56が、ボディ基板22の絶縁基板22Aの 面において導電層22Cが切除された各切除部22 cに溢れ出すことにより形成されるものであ 。

 次に、本実施形態に係るマイクロホン10 製造方法について説明する。

 図5は、マイクロホン10の製造工程を示す 視図である。

 同図(f)に示すように、このマイクロホン1 0は、マイクロホン集合体110を形成した後、 のマイクロホン集合体110を破線に沿って複 個(具体的には12個)に分割することにより、 下逆さにした状態で製造されるようになっ いる。

 このマイクロホン集合体110は、以下の工 により製造されるようになっている。

 まず、同図(a)に示すように、12枚の振動 42Aが連結状態で配置されてなる矩形状の振 膜集合体142Aの下面(図中では「上面」、以下 同様)を、12枚の支持リング42Bが連結状態で配 置されてなる支持リング集合体142Bに対して 設固定することにより、12枚の振動膜サブア ッセンブリ42が連結状態で配置されてなる振 膜サブアッセンブリ集合体142(同図(b)参照) 製造する。

 次に、同図(b)に示すように、この振動膜 ブアッセンブリ集合体142を、12枚のトップ 板24が連結状態で配置されてなるトップ基板 集合体124の下面に積層する。

 次に、同図(c)に示すように、これら積層 態にあるトップ基板集合体124および振動膜 ブアッセンブリ集合体142に対して、12枚の ディ基板22が連結状態で配置されてなるボデ ィ基板集合体122を、その振動膜サブアッセン ブリ集合体142の下面に、接着シート集合体154 を介して積層する。

 次に、同図(d)に示すように、これら積層 態にあるトップ基板集合体124、振動膜サブ ッセンブリ集合体142、接着シート集合体154 よびボディ基板集合体122に対して、そのボ ィ基板集合体122における各ボディ基板22の 口部22a内に、背面電極板44およびコンタクト スプリング36をそれぞれ上下逆さにした状態 、セットする。

 次に、同図(e)に示すように、これら12枚 背面電極板44およびコンタクトスプリング36 セットされた、トップ基板集合体124、振動 サブアッセンブリ集合体142、接着シート集 体154およびボディ基板集合体122に対して、1 2枚のボトム基板26が連結状態で配置されてな るボトム基板集合体126を、そのボディ基板集 合体122の下面に、接着シート集合体156を介し て積層する。

 最後に、同図(f)に示すように、マイクロ ン集合体110を構成するすべての部材を積層 た状態で、これらを上下両側から押圧する この押圧は、図示しない1対の押圧板を用い て行う。その際、これら各押圧板は予め加熱 しておき、その熱を上記押圧の際にトップ基 板集合体124およびボトム基板集合体126を介し て接着シート集合体154、156にそれぞれ伝達さ せるようにする。これにより、ボディ基板集 合体122の上下両面にトップ基板集合体124およ びボトム基板集合体126を接着固定して、マイ クロホン集合体110を完成させる。そして、こ のマイクロホン集合体110を破線に沿って分割 することにより、12個のマイクロホン10を取 出す。

 図6は、図5(c)を拡大して示す図である。

 同図に示すように、ボディ基板集合体122 、12枚の絶縁基板22Aが連結状態で配置され なる絶縁基板集合体122Aにおける各ボディ基 22の開口部22aの周囲4箇所に、平面視におい 略長円形のスルーホール122Dが形成されてお り、これら各スルーホール122Dの内部は、エ キシ樹脂が充填された樹脂充填部122A1として 構成されている。

 そして、これら各樹脂充填部122A1には、 樹脂充填部122A1を上下方向に貫通する複数の 貫通孔122dが形成されている。これら複数の 通孔122dは、円形の断面形状を有しており、 定間隔をおいて列状に配置されている。

 また、この絶縁基板集合体122Aの下面にお ける各ボディ基板22の位置には、導電層22Cが 開口部22aを囲むようにして、かつ、その周 4箇所のスルーホール122Dに内接するように て形成されている。その際、これら各ボデ 基板22の位置に形成された導電層22Cは、開口 部22aの長辺中央部および短辺中央部に位置す る4箇所が所定長にわたって切除されており これにより切除部22cを形成している。

 図7(a)は、図6に示すボディ基板集合体122 一部を、接着シート集合体156と共に示す底 図である。なお、同図(b)は、これと対比し 従来例を示す図である。

 同図(a)に示すように、接着シート集合体1 56は、ボディ基板集合体122における各ボディ 板22の位置に矩形状の打抜き孔156aが形成さ ており、これにより格子状のパターンを有 るものとなっている。その際、これら各打 き孔156aの内周縁は、周囲4箇所のスルーホ ル122Dよりも僅かに内側の位置において、4箇 所の切除部22bを跨ぐようにして延びている。

 ボディ基板集合体122および接着シート集 体156は、同図において破線で示す位置を境 線として分割されて、複数のボディ基板22 よび接着シート56となるが、最終的には、こ れよりもひと回り小さいサイズ(同図におい 2点鎖線で示すサイズ)に形成される。各スル ーホール122Dおよび樹脂充填部122A1は、上記境 界線に沿って延びており、その樹脂充填部122 A1に形成された複数の貫通孔122dは、上記境界 線上に形成されているので、これら貫通孔122 dは、最終的にはボディ基板22の一部として残 らない。

 図8(a)は、図5(f)に示す接着固定の工程を 側断面図として示す図である。なお、同図(b )は、これと対比して従来例を示す図である また、図9は、図8(a)のIX部詳細図であり、図1 0は、図9に示すマイクロホン集合体110を、そ 構成要素に分解して示す断面図である。

 これらの図に示すように、トップ基板集 体124の下面における各トップ基板24相互間 連結位置には、トップ基板集合体124とボデ 基板集合体122とを接着固定するための第1の 着領域124aが形成されている。その際、この 第1の接着領域124aとして、各トップ基板24に 応する位置に形成された導電層24B相互間に じる凹部が用いられている。

 トップ基板集合体124とボディ基板集合体1 22との間には、振動膜サブアッセンブリ集合 142が介装されているので、第1の接着領域124 aは、振動膜サブアッセンブリ集合体142の支 リング集合体142Bにおける各支持リング42B相 間の連結位置に形成された打抜き孔142a(図10 参照)により、支持リング集合体142Bの板厚分 け導電層24Bの厚さよりも深いものとなって る。

 図9に2点鎖線で(また図10に実線で)示すよ に、接着シート集合体154は、単品では、そ 各打抜き孔154a相互間の格子状部分が、第1 接着領域124aの幅よりも僅かに狭い幅で形成 れるとともに、第1の接着領域124aの深さ(す わち振動膜サブアッセンブリ集合体142の支 リング集合体142Bおよび導電層24Bの厚さ)よ も多少厚目に形成されている。そしてこれ より、接着シート集合体154を配置したとき 、その格子状部分が、第1の接着領域124aに収 まるようにした上で、この接着シート集合体 154が上下両側から押圧されたときに、その接 着剤が第1の接着領域124aの隅々まで充填され ようにしている。

 その際、接着シート集合体154のシート厚 バラツキや、導電層24Bの厚さのバラツキ等 より、接着剤が第1の接着領域124aに収まり れない事態も生じ得るが、この収まりきれ い接着剤は、ボディ基板集合体122の上面に 成された複数の切除部22bおよび複数の貫通 122dに溢れ出して、これら切除部22bおよび貫 孔122dに収容されることとなる。すなわち、 本実施形態においては、これら切除部22bおよ び貫通孔122dにより、接着固定の際に第1の接 領域124aから溢れ出す接着剤を収容するため の「第1の接着剤収容部」が構成されている

 一方、ボトム基板集合体126の上面におけ 各ボトム基板26相互間の連結位置には、ボ ム基板集合体126とボディ基板集合体122とを 着固定するための第2の接着領域126aが形成さ れている。その際、この第2の接着領域126aと て、各ボトム基板26に対応する位置に形成 れた導電層26D3相互間に生じる凹部が用いら ている。

 図9に2点鎖線で(また図10に実線で)示すよ に、接着シート集合体156は、単品では、そ 各打抜き孔156a相互間の格子状部分が、第2 接着領域126aの幅よりも僅かに狭い幅で形成 れるとともに、第2の接着領域126aの深さよ も多少厚目に形成されている。そしてこれ より、接着シート集合体156を配置したとき 、その格子状部分が、第2の接着領域126aに収 まるようにした上で、この接着シート集合体 156が上下両側から押圧されたときに、その接 着剤が第2の接着領域126aの隅々まで充填され ようにしている。

 その際、接着シート集合体156のシート厚 バラツキや、導電層26D3の厚さのバラツキ等 により、接着剤が第2の接着領域126aに収まり れない事態が生じ得るが、この収まりきれ い接着剤は、ボディ基板集合体122の下面に 成された複数の切除部22cおよび複数の貫通 122dに溢れ出して、これら切除部22cおよび貫 通孔122dに収容されることとなる。すなわち 本実施形態においては、これら切除部22cお び貫通孔122dにより、接着固定の際に第2の接 着領域126aから溢れ出す接着剤を収容するた の「第2の接着剤収容部」が構成されている

 以上詳述したように、本実施形態に係る イクロホン10の製造方法は、マイクロホン 合体110を形成した後、これを12個に分割する ことにより、積層型の筐体構造を有するマイ クロホン10を製造するようになっており、そ て、トップ基板集合体124の下面における各 ップ基板24相互間の連結位置に、該トップ 板集合体124とボディ基板集合体122とを接着 定するための第1の接着領域124aを形成してお くようになっているが、その際、ボディ基板 集合体122の上面における第1の接着領域124aと 向する位置に、接着固定の際に第1の接着領 域124aから溢れ出す接着剤を収容するための 1の接着剤収容部として、複数の切除部22bお び複数の貫通孔122dを形成しておくようにな っているので、次のような作用効果を得るこ とができる。

 すなわち、図7(b)および図8(b)に示すよう 、このような切除部22bも貫通孔122dも形成さ ていない、従来のマイクロホン集合体110´ おいては、第1の接着領域124aに配置された接 着剤の量が多すぎた場合には、その接着剤が 第1の接着領域124aから溢れ出して、ボディ基 集合体122およびトップ基板集合体124相互間 接着剤が噛み込まれてしまうおそれがある そしてこれにより、マイクロホン10´の機能 に悪影響を及ぼしてしまうおそれがある。

 これに対し、本実施形態においては、第1 の接着領域124aに配置された接着剤の量が多 ぎて、接着剤が第1の接着領域124aから溢れ出 したとしても、この溢れ出した接着剤を複数 の切除部22bおよび複数の貫通孔122dにおいて 容することができるので、ボディ基板集合 122およびトップ基板集合体124相互間への接 剤の噛込みによる導通不良の発生を未然に 止することができ、また、筐体20の内部に浸 入した接着剤が振動膜42Aまで到達してその振 動機能に支障を来たしてしまうのを未然に防 止することができる。

 またこれにより、第1の接着領域124aに配 すべき接着剤の量を多目に設定することが 能となるので、接着剤の量が少ないために 着強度が不十分となってしまうといった事 が発生するのを未然に防止することができ 。

 このように本実施形態によれば、積層型 筐体構造を有するマイクロホン10の製造方 において、ボディ基板22とトップ基板24との 着強度を確保した上で、第1の接着領域124a らの接着剤の溢れ出しによるマイクロホン 能への悪影響を効果的に抑制することがで る。

 本実施形態においては、第1の接着領域124 aとして、トップ基板集合体124の下面におけ 各トップ基板24に対応する位置に形成された 導電層24B相互間に生じる凹部を用いるように なっているが、このようにした場合には、ス ペース効率を高めることができる反面、導電 層24Bの厚みのバラツキにより第1の接着領域12 4aの容積が変化してしまうこととなるので、 実施形態の構成を採用することが特に効果 である。

 しかも本実施形態においては、マイクロ ン10として、その振動膜42Aを支持する支持 ング42Bが、ボディ基板22とトップ基板24との に介装された構成となっていることに鑑み 支持リング集合体142Bにおける各支持リング 42B相互間の連結位置に形成される打抜き孔142 aをトップ基板集合体124の凹部に重ね合わせ ことにより、第1の接着領域124aを形成するよ うになっているので、その分だけ第1の接着 域124aの容積を大きくすることができ、これ より第1の接着領域124aからの接着剤の溢れ しを抑制することができる。

 また本実施形態においては、第1の接着剤 収容部を、ボディ基板集合体122の上面におけ る各ボディ基板22に対応する位置に形成され 導電層22Bの一部を切除することにより形成 れた複数の切除部22bと、ボディ基板集合体1 22を上下方向に貫通する複数の貫通孔122dとで 構成するようになっているので、次のような 作用効果を得ることができる。

 すなわち、第1の接着剤収容部の一部を、 複数の切除部22bで構成することにより、導電 層22Bを形成する際のエッチング処理等により 、第1の接着剤収容部の形成を容易に行うこ ができる。また、第1の接着剤収容部の一部 、複数の貫通孔122dで構成することにより、 穿孔作業等の簡単な工程を追加するだけで、 第1の接着剤収容部の形成を容易に行うこと できる。

 さらに本実施形態においては、第1の接着 領域124aに配置される接着剤として、接着シ ト54を用いるようになっているので、接着剤 の塗布作業が不要となり、これにより製造工 程の簡素化を図ることできる。また、このよ うにすることにより、接着剤の量のバラツキ を小さく抑えることができるので、第1の接 剤収容部として大きな容積を有するものを 保する必要をなくすことができる。

 また本実施形態においては、ボディ基板 合体122の下面における第2の接着領域126aと 向する位置に、接着固定の際に第2の接着領 126aから溢れ出す接着剤を収容するための第 2の接着剤収容部として、複数の切除部22cお び複数の貫通孔122dを形成しておくようにな ているので、ボディ基板24とボトム基板26と の接着強度を確保した上で、第2の接着領域12 6aからの接着剤の溢れ出しを未然に防止する とができる。そしてこれにより、ボディ基 集合体122およびボトム基板集合体126相互間 の接着剤の噛込みによる導通不良の発生を 然に防止することができ、また、筐体20の 部に浸入した接着剤によりマイクロホンエ メント30のICチップ34に導通不良が発生して まうおそれをなくすことができる。

 その際、第2の接着剤収容部の一部を、複 数の切除部22cで構成することにより、導電層 22Cを形成する際のエッチング処理等により、 第2の接着剤収容部の形成を容易に行うこと できる。また、第2の接着剤収容部の一部を 複数の貫通孔122dで構成することにより、穿 孔作業等の簡単な工程を追加するだけで、第 2の接着剤収容部の形成を容易に行うことが きる。

 また、第2の接着領域126aに配置される接 剤として、接着シート56を用いるようになっ ているので、接着剤の塗布作業が不要となり 、これにより製造工程の簡素化を図ることで きる。また、このようにすることにより、接 着剤の量のバラツキを小さく抑えることがで きるので、第2の接着剤収容部として大きな 積を有するものを確保する必要をなくすこ ができる。

 本実施形態の製造方法により製造された イクロホン10は、ボディ基板22の絶縁基板22A の上面に、環状の導電層22Bが形成されるとと もに、この導電層22Bの一部が切除された切除 部22bが4箇所に形成されており、ボディ基板22 とトップ基板24との間に配置された接着シー 54が、部分的に各切除部22bに溢れ出した構 となっていることにより特徴づけられる。

 また、本実施形態の製造方法により製造 れたマイクロホン10は、ボディ基板22の絶縁 基板22Aの下面に、環状の導電層22Cが形成され るとともに、この導電層22Cの一部が切除され た切除部22cが4箇所に形成されており、ボデ 基板22とボトム基板26との間に配置された接 シート56が、部分的に各切除部22cに溢れ出 た構成となっていることによっても特徴づ られる。

 上記実施形態においては、トップ基板24 音孔24aが形成されているものとして説明し が、このようにする代わりに、ボトム基板26 に同様の音孔が形成された構成とすることも 可能である。また、トップ基板24およびボト 基板26の双方に音孔が形成された構成とし 、指向性マイクロホンを構成するようにす ことも可能である。

 上記実施形態においては、第1の接着剤収 容部を、複数の切除部22bおよび複数の貫通孔 122dで構成するようになっているが、複数の 除部22bと複数の貫通孔122dとのうちのいずれ 一方で構成することも可能である。同様に 第2の接着剤収容部を、複数の切除部22cおよ び複数の貫通孔122dで構成する代わりに、複 の切除部22cと複数の貫通孔122dとのうちのい れか一方で構成することも可能である。ま 、上記実施形態においては、複数の貫通孔1 22dが円形の断面形状を有しており、各側壁部 において所定間隔をおいて列状に配置されて いるものとして説明したが、これ以外の構成 (例えば、各貫通孔122dの断面形状が円形以外( 例えば矩形等)の形状に設定された構成、あ いは、各側壁部において長円形の断面形状 有する単一の貫通孔として形成された構成 )を採用することも可能である。

 上記実施形態においては、マイクロホン 合体110を12個に分割することによりマイク ホン10を取り出す場合について説明したが、 これ以外の個数である場合においても、上記 実施形態の場合と同様の作用効果を得ること ができる。

 上記実施形態においては、その製造方法 対象となるマイクロホン10が、エレクトレ トコンデンサマイクロホンである場合につ て説明したが、チャージ電圧が印加される うに構成されたコンデンサマイクロホンあ いはそれ以外の構成のマイクロホンを製造 象とした場合においても、上記実施形態の 合と同様の作用効果を得ることができる。 の際、上記実施形態のマイクロホンエレメ ト30を構成している、振動膜サブアッセンブ リ42、背面電極板44、コンタクトスプリング36 等の代わりに、ボトム基板26にMEMS技術等によ り構成されたシリコンマイクロホンを搭載し たものを採用することも可能である。

 なお、上記実施形態において諸元として した数値は一例にすぎず、これらを適宜異 る値に設定してもよいことはもちろんであ 。

本願発明の一実施形態に係る製造方法 対象となるマイクロホンを示す斜視図であ て、(a)は上向きに配置した状態で示す図、( b)は下向きに配置した状態で示す図 図1(a)に示す状態のマイクロホンを、そ の構成要素に分解して示す斜視図 図1(a)のIII-III線断面図 図3に示す状態のマイクロホンを、その 構成要素に分解して示す断面図 上記マイクロホンの製造工程を示す斜 図 図5(c)を拡大して示す図 (a)は、図6に示すボディ基板集合体の一 部を、接着シート集合体と共に示す底面図、 (b)は、従来例を示す、(a)と同様の図 (a)は、図5(f)に示す接着固定の工程を、 側断面図として示す図、(b)は、従来例を示す 、(a)と同様の図 図8(a)のIX部詳細図 図9に示す状態のマイクロホン集合体 、その構成要素に分解して示す断面図

 10 マイクロホン
 20 筐体
 22 ボディ基板
 22A、24A、26A 絶縁基板
 22A1 スルーホールよりも外周側に位置する 分
 22B、22C、24B、24C、26B1、26B2、26B3、26D1、26D2 26D3、26D4 導電層
 22D、122D スルーホール
 22a 開口部
 22b 切除部(第1の接着剤収容部)
 22c 切除部(第2の接着剤収容部)
 24 トップ基板
 24Ba 突起部
 24a 音孔
 26 ボトム基板
 26C 絶縁層
 30 マイクロホンエレメント
 32 コンデンサ構造部
 34 ICチップ(電子部品)
 36 コンタクトスプリング
 42 振動膜サブアッセンブリ
 42A 振動膜
 42B 支持リング
 42a 突起片
 44 背面電極板
 44A 電極板本体
 44B エレクトレット層
 44a 貫通孔
 54、56 接着シート
 54a 2段凹部
 54b、54c、56a、56b 溢れ出し部
 110 マイクロホン集合体
 122 ボディ基板集合体
 122A 絶縁基板集合体
 122A1 樹脂充填部
 122d 貫通孔(第1の接着剤収容部、第2の接着 収容部)
 124 トップ基板集合体
 124a 第1の接着領域
 126 ボトム基板集合体
 126a 第2の接着領域
 142 振動膜サブアッセンブリ集合体
 142A 振動膜集合体
 142B 支持リング集合体
 142a、154a、156a 打抜き孔
 154、156 接着シート集合体